Soot filter control system, method for removing soot from oil and filtration system

申请号 JP2005292431 申请日 2005-10-05 公开(公告)号 JP2006105149A 公开(公告)日 2006-04-20
申请人 Ford Global Technologies Llc; フォード グローバル テクノロジーズ、リミテッド ライアビリティ カンパニー; 发明人 PEGG IAN GRAHAM; BARTER KEITH WILLIAM; WATTS MIKE JAMES; WILLCOCK MICHAEL;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To remove soot from oil used for lubricating an internal combustion engine. SOLUTION: The system controls operation of a filter 16 for removing soot from oil. The system determines whether or not removal of soot from oil is necessary and whether or not an operating condition is suitable for removing soot. A variable flow rate pump 15 is used to enable a flow rate or pressure to be set at a level most suitable for soot removal. COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI
权利要求
  • オイルが通過したときに循環される潤滑システムを持つ内燃機関を潤滑するために用いられるオイルから煤を除去するシステムであって、
    上記潤滑システムを通してオイルを循環させる可変流量ポンプと、
    上記潤滑システムを通して循環されるオイルから煤を除去するフィルターと、
    オイルから煤が除去される必要があるか否かを判断し、煤が除去される必要があると判断されるときに、オイルから煤を効率的に除去するのに十分な流量を供給するように上記可変流量ポンプを制御する制御器とを有することを特徴とするシステム。
  • 上記制御器が、上記ポンプからオイルの最小流量を供給するように、上記ポンプを制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 上記制御器が、上記ポンプから所定の流量を供給するように、上記ポンプを制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 油温を表示する信号を上記制御器へ供給する少なくとも1つの油温センサーを更に有し、
    上記制御器は、油温が所定の最小温度を上回るときにのみオイルから煤を除去するように上記ポンプを運転することにより、オイルからの煤の除去を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のシステム。
  • 上記フィルターは、バイパス・フィルターであり、
    バルブが上記フィルターへのオイルの流量を制御するために用いられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のシステム。
  • 上記バルブは、油圧が所定圧力を上回るときにのみオイルが上記フィルターへ流れるように構成された圧力制御形バルブであることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  • 上記ポンプからの油圧を表わす信号を上記制御器へ供給する少なくとも1つの油圧センサーを含み、
    上記バルブは、計測された油圧が所定の最小圧力を上回るときにのみ開くように上記制御器により制御されることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  • 上記フィルターが、上記ポンプと上記内燃機関のためのオイル・クーラーとの間に配置されるフルフロー・フィルターであり、そして、煤がオイルから除去される必要があると判断されるときに、上記フィルターと上記内燃機関のためのオイル・クーラーとの間の位置から上記ポンプの入口へオイルを戻すように、バルブ制御形リターン通路が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のシステム。
  • 上記バルブが、上記フィルターを出るオイルの圧力が所定圧力を上回るときにのみ、オイルが上記ポンプ入口へ戻ることができるように構成された圧力放出弁であることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  • 上記ポンプからの油圧を表わす信号を上記制御器へ供給する少なくとも1つの油圧センサーを更に含み、
    上記バルブは、計測された圧力が所定の最小圧力を上回るときにのみ、オイルが上記ポンプ入口へ流れて戻るのを可能とすべく開放するように、上記制御器により制御されることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  • 上記フィルターが渦流フィルターであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1つに記載のシステム。
  • 可変流量ポンプによりオイルが通るときに循環される潤滑システムと、該潤滑システムを通して循環されるオイルから煤を除去するフィルターとを持つ内燃機関を潤滑するために用いられるオイルから煤を除去する方法であって、
    煤がオイルから除去される必要があるか否かを判断する工程と、
    煤がオイルから除去される必要があると判断されるときに、煤を効率的に除去するために十分な流量で煤除去フィルターにオイルを通すように、上記ポンプを運転する工程とを有する方法。
  • 油温が所定の最低温度を上回るときにのみ、煤を有効に除去するのに十分な流量で煤除去フィルターにオイルを通すように上記ポンプを運転する工程を更に有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  • 加圧流体の供給を必要とする装置を持つ流体回路のための濾過システムであって、
    上記装置へ加圧流体を供給する可変流量ポンプと、
    流体から異物を除去するフィルターと、
    流体から異物が除去される必要があるか否かを判断し、異物が除去される必要があると判断されるときに、流体から異物を効率的に除去するのに十分な流量を上記フィルターに供給するように、上記可変流量ポンプを制御する制御器とを有することを特徴とする濾過システム。
  • 上記フィルターが遠心式フィルター又は渦流フィルターであることを特徴とする請求項14に記載の濾過システム。
  • 上記フィルターが、上記ポンプからメインフロー回路へバルブにより接続されていることを特徴とする請求項14又は15に記載の濾過システム。
  • 上記バルブが、圧力解放弁又は上記制御器により作動される制御弁であることを特徴とする請求項16に記載の濾過システム。
  • 说明书全文

    本発明は、内燃機関に関し、より具体的には、内燃機関を潤滑するのに用いられるオイル(潤滑油)からのの除去に関する。

    内燃機関そして特にディーゼル機関のサービス間隔を延ばす上での制約の1つが、ある種の動作状態において潤滑油内の煤の蓄積量が過剰になることである。 この煤を除去し、サービス間隔を延ばすために、二次濾過が採用される場合も多いが、より有効な濾過を可能とするためには、このサービス間隔の要求がないときのオイル・ポンプよりも、オイル・ポンプを大きくする必要がある。

    これは、通常の構成において、オイル・ポンプは、エンジンにより駆動される歯車式のユニットであり、そして、ポンプは、組立体としてポンプ・ユニットと一体に又はメイン・ギャラリーからポンプまでの間に設けられた圧リリーフ弁と組み合わせられるからである。 このようなポンプ・ユニットは、その流量がエンジン速度に依存するので非常に効率的というものではなく、そしてリリーフ弁は、異常な圧力が発生しないことを確実にするのに過ぎない。 二次濾過の既知の構成の1つが、異常な圧力がエンジンに供給されるのを防ぐ必要がある際にエンジンのベアリングを通すことなしにオイルをポンプからオイル・リザーバーへと戻すバイパス通路に、二次フィルターを接続するものである。 二次フィルターの形態は、遠心式である場合が多く、そのような構成により、オイルは、バイパス通路が開放しているときにのみ、二次フィルターを通過することになる。 ポンプが発生する圧力への粘性の影響ゆえに、オイル・ポンプ・バイパスは、オイルが低温であるときの低いエンジン速度において開放するが、オイルが高温であるときは高いエンジン速度においてのみ開放する。 オイルが低温のとき、フィルター速度を低くする噴流の出口圧力の低下につながる高い粘性のために、遠心式フィルターは有効に機能しない。 低いフィルター速度は、求心力を低下させ、それにより、濾過効率を低下させる。 高い粘性はまた、粒子の集積率を低下させ、大部分の粒子が壁に到達して分離されるのを妨げられる。 損失を最小限にするためにポンプの大きさは高温アイドル状態に合わせなければならないので、オイルが高温のとき、ポンプは、高速でのみリリーフ回路に流量を持つことになる。 これは、大部分の時間、高温状態での低速でエンジンを運転するエンジンのユーザーが、二次フィルターを用いて、有効にオイルを濾過することができないことを意味する。

    加えて、二次濾過を行なうため、より大きな流量を発生する必要性があるために、これは、損失の増大につながり、そして、燃料経済性を低下させ、それにより、サービス間隔を広げることにより得られる経済的な利益を低下させることになる。

    なお、煤が除去される必要があることを判定する処理は、出願係属中の英国特許出願第0422141.2号に記載されている。

    本発明の課題は、内燃機関を潤滑するために用いられるオイルから煤をより効率的に除去することができるシステムを提供することである。

    本発明の第1の観点によれば、オイルがそこを通して循環される内燃機関を潤滑するために用いられるオイルから煤を除去するためのシステムが提供され、そのシステムは、上記潤滑システムを通してオイルを循環するための可変流量ポンプ、上記潤滑システムを通して循環されるオイルから煤を除去するためのフィルター、及び、煤が除去される必要があるか否かを判断し、煤が除去される必要があると判断されるとき、オイルから煤を効率的に除去するのに十分な流量を提供するように、上記ポンプを制御する、制御器を有する。

    制御器は、ポンプからのオイルの最小流量が確保されるべくポンプを制御するようにできる。

    制御器は、ポンプからの所定のオイル流量が確保されるべくポンプを制御するようにできる。

    システムは更に、油温を表わす信号を上記制御器へ供給する少なくとも1つの油温センサーを有し、そして、上記制御器が、油温が所定の最低温度を上回るときに、オイルからの煤を除去するためにポンプを作動することにより、オイルからの煤の除去を制御できるようにするできる。

    フィルターは、バイパス・フィルターとすることができ、そして、バルブが、フィルターへのオイルの流量を制御するのに用いられる。

    バルブは、油圧が所定圧力を上回るときにのみ、フィルターへオイルが流れることができるように構成された、圧力制御形バルブ(pressure controlled valve)とすることができる。

    システムは更に、ポンプの出口近くの油圧を表示する信号を上記制御器へ提供する少なくとも1つの油圧センサーを含み得る。 そして、バルブは、計測された油圧が所定の最小圧力を上回るときにのみ開くように上記制御器により制御され得る。

    フィルターは、ポンプとエンジンのオイル・クーラーとの間に位置する全流量フィルターとすることができ、そして、煤がオイルから除去される必要があると判定されるとき、フィルターとオイル・クーラーとの間の位置からポンプの入口へオイルを戻すためのバルブ制御形リターン通路が設けられる。

    バルブは、フィルターを出るオイルの圧力が所定圧力を上回るときにのみ、オイルがポンプ入口へ流れるのが可能であるように構成された圧力放出弁(pressure dump valve)とすることができる。 システムは更に、ポンプからの油圧を表示する信号を制御器へ供給する少なくとも1つの油圧センサーを含んでも良く、そして、バルブは、計測された圧力が所定の最小圧力を上回るときにのみ、ポンプ入口からのオイルが流れるのを可能とするように開放すべく、制御器により制御され得る。

    いずれの場合においても、フィルターは、渦流フィルターとすることができる。

    本発明の第2の観点によれば、可変流量ポンプによりオイルがそこを通り循環される潤滑システム及び、上記潤滑システムを通り循環されるオイルから煤を除去するためのフィルターを持つ内燃機関を潤滑するために用いられるオイルから煤を除去する方法が提供され、この方法は、オイルから煤が除去される必要があるか否かを判断する工程、及び、煤がオイルから除去される必要があると判断されるときに、煤をそこから有効に除去するのに十分な流量で煤除去フィルターにオイルを通すように、上記ポンプを作動する工程を有する。

    この方法は、オイルの温度が所定の最低温度を上回るときにのみ、そこから煤を有効に除去するのに十分な流量で、煤除去フィルターにオイルを通すように、上記ポンプを作動する工程を更に有する。

    本発明の第3の観点において、加圧流体の供給を要する装置を持つ流体回路のための濾過システムが提供され、この濾過システムは、上記装置へ加圧流体を供給するための可変流量ポンプ、流体から異物を除去するためのフィルター、及び、流体から異物が除去される必要があるか否かを判断し、異物が除去される必要があると判断されるときに、流体から異物を効率的に除去するのに十分な流量をフィルターに与えるように、可変流量ポンプを制御する、制御器を有する。

    フィルターは、遠心フィルターとしても、渦流フィルターとしても良い。

    フィルターは、ポンプからのメインフロー回路(main flow circuit)に、バルブにより、接続することもできる。

    バルブは、圧力解放弁としても、制御器により作動させる制御弁としても良い。

    図1を参照すると、リザーバ若しくはサンプ6からエンジン5へ潤滑のためにオイルを循環し、そのオイルをサンプ6へ戻す、潤滑システムを持つディーゼル・エンジン5が示されている。 オイル・クーラー7とフルフロー・フィルター(full flow filter)8が、オイルを冷却し、オイルから異物を除去するための潤滑システムの一部として、含められる。

    潤滑システムを循環するオイルから煤を除去するためのシステムが提供され、そのシステムは、制御器10、サンプ内のオイルの温度、質及びレベルについて検出するサンプ・センサー12、ポンプ出口圧力センサー20、エンジン油圧センサー21、可変流量ポンプ15、オイルから煤を選択的に除去するために用いられる遠心式フィルターの形態のバイパス・フィルター16、及び、バイパス・フィルター16へのオイルの流量を制御するソレノイド弁を有する。

    制御器10は、サンプ・センサー12、エンジン油圧センサー21及びポンプ出口圧力センサー20、そして、エンジン5に付随しエンジン5の速度と負荷を判定するために用いることができる様々な他のセンサー(不図示)から、入力信号を受け、受けた信号を処理し、それに基づき、可変流量ポンプ15とソレノイド・バルブ17の動作を制御するように構成される。

    示された例において、バイパス・フィルター16は、遠心式フィルターであるが、オイルから煤を除去することができる他の形式のものを用いることもできる。

    この場合に、可変流量ポンプ15は、予め定められた複数の流量を持つロータリー・ベーン・ポンプである。 しかしながら、上限と下限の間で連続的に流量を変更可能なポンプを用いることもできることが理解されるであろう。

    制御器10は、煤がオイルから除去される必要があるか否かを判断するのに用いられる信号を受ける。 特定のレベルの煤がオイル内に蓄積したとき、又は大量の煤がオイルに送られ易い状態でエンジン5が動作しているときに、煤は除去を必要とすることになる。 煤が除去される必要があることを判定するために用いられる実際の処理は、出願係属中の英国特許出願第0422141.2号の主題であり、ここには詳細に記載されない。 この判定は、制御器10内にプログラムすることにより実行することも、別の制御器を用いて、入力信号として制御器10へ供給されることもできる。 いずれの場合においても、制御器10は、煤除去が必要とされるか否かを判定するために用いることのできる信号を受ける。

    この例において、この信号は、制御器10のメモリーにセットされるフラグの形態をとる。 フラグが1にセットされるならば、煤が除去される必要があり、フラグが0にセットされるならば、煤が除去される必要はない。

    煤がオイルから除去される必要のないエンジン5の通常動作中に、制御器10は、エンジン5により要求される圧力を供給するようにポンプ15を制御し、そしてこの圧力を供給するのに最も適した流量を選択する。 つまり、エンジン油圧センサー21により検出されるエンジン5内の油圧を含むエンジン5の動作状態が、制御器10により受信され、それに従い、エンジン5内で要求される油圧を供給するように、ポンプ15が制御される。 要求される油圧は、ルックアップ・テーブルに格納されたデータから得ることも、油圧をエンジン速度及び負荷に関係付ける所定のアルゴリズムを用いて計算することもできる。

    制御器10は、煤がオイルから除去される必要があると判定するとき、オイルからの煤の除去を最適化するために、煤除去モードでポンプ15を制御する。

    この処理の最初のステップは、オイルが所定温度を上回っていることを確認することである。 これは、遠心式フィルターが用いられるときに、この形式のフィルターはオイルの粘性が非常に高いときに、非効率的であるので、特に重要である。 サンプ・センサー12の温度、質及びレベル信号から、オイルが十分に高温にあり、それゆえに効率的な濾過が起こるのに十分なだけ粘性が低いと判定されるならば、次のステップは、所定の流量を発生するように、ポンプ15を制御することである。 この流量は、実質的にバイパス・フィルター16の最も効率的な使用を提供するように選択される。 つまり、効率的な煤除去が生じるために十分な高い速度で遠心式フィルターを回転させることになる、バイパス・フィルター16を通過する流量である。 複数の流量設定を持つポンプが用いられる場合に、ポンプ15からの流量が、所定の流量を発生することになる流量設定に設定される。

    エンジン5も効率的な潤滑を維持するようなオイルの供給を必要とするので、ポンプ15からの流量は、フィルター16のみに必要とされるものよりも高くなることになる。 出口圧力センサー20が、所定の最小圧力への到達を示すときに、バルブ17が制御器10により開かれ、オイルがバイパス・フィルター16を通るのを可能とする。 これは、バイパス・フィルター16を迅速に所定速度へ加速するのに十分なポンプの圧力と流量が存在するまで、バイパス・フィルター16への流量が生じないのを確実なものとする。

    バルブ17は、バイパス・フィルター16と、フルフロー・フィルター8及びオイル・クーラー7を通過するメイン・オイル流路との両方を通るオイルの流れを制限することができる形式とすることも、バイパス・フィルター16へ流れを供給するために開かれるときに、所定のオイルの漏れが、エンジン5へ流れるのが許容される形式のものとすることもできる。 いずれの場合においても、エンジン5へのダメージが起きるのを防ぐために、エンジン5へのオイルの流量を維持することが重要である。

    バイパス・フィルター16により要求されるオイルの流量は、通常のエンジン潤滑目的で必要とされるよりもはるかに高い流量と圧力をポンプ15が生成することを要求し、それで、オイルがバイパス・フィルター16へ自由に流れているときでさえも、効率的なエンジン潤滑を維持するのに十分な圧力が未だ存在する。

    制御器10は、煤がもはやオイルから除去される必要がないと判断するとき、バルブ17を閉じてバイパス・フィルター16へのオイルの供給を遮断することができ、そして、エンジン5により要求されるような通常の動作設定にポンプ15の流量設定を低下させる。

    ポンプ15からの出力は、エンジン5の速度により支配されず、それで、ポンプ15は、エンジン5がアイドリング中でさえもオイルの流量を高くするように、動作可能である。 これは、オイルの粘度が過剰に高くなければ、エンジン5がそれの下で動作しているデューティ・サイクル(duty cycle)とは無関係に、煤をオイルから除去することができる、ということを確実なものとする。

    煤がオイルから除去される必要があると判断されるときにのみバイパス・フィルター16を用いることにより、煤の濾過が要求されているか否かとは無関係に、そして効率的な濾過を許容するのに十分な程高温であるか否かとは無関係に、オイルがバイパス・フィルターを通される従来のシステムにおけるよりも、消費されるエネルギーは少ない。 加えて、ポンプが用いられているときに、バイパス・フィルター16に最適な流速を奏するように、ポンプを制御し、そして、オイルの粘性が十分に低いときにのみ濾過を許すことにより、バイパス・フィルター16の最も効率的な使用が達成される。 濾過のためには通常の潤滑よりもはるかに高い流量が要求されるので、この高い流量で動作するのに費やされた時間が短い程、消費されるエネルギーは少なくなるであろうことが、理解されるであろう。

    システムは油温を計測することができるいかなる形式の油温センサーを用いることもできること、そして、システムは、特にディーゼル機関に有用であるものの、煤が除去される必要があるいかなるエンジンにも適用することができることが、理解されるであろう。

    図2を参照すると、図1を参照して前述したのと多くの点で同じものであるシステムが示されている。 唯一の大きな違いは、ソレノイド・バルブ17がスプリング制御形圧力放出弁(spring controlled pressure dump valve)117に代えられ、そして、この場合にはポンプ115は、連続可変出力型のものである。

    このシステムは上述のものと同様の態様で動作し、そして、制御器10は、煤が除去される必要があると判定し、そして、オイルの温度が効率的な濾過が起こるのを許容するのに十分高いことが確認されるまで、エンジン5に通常の圧力と流量でオイルを供給するように、ポンプ115が用いられる。 しかしながら、この場合において、バルブ117の制御は実際にはなく、それは、ポンプ115からの圧力が所定レベルを越えて上昇するときに、バイパス・フィルター16を通過する流れを許容するように開放するのみである。 この実施形態において、ポンプからの流量がバイパス・フィルター16に要求される最小流量と等しいか又はわずかに越えることになるレベルにポンプ115からの出力を増大することにより、最小流量を供給するようにポンプ115を制御することにより、これが達成される。 この最小流量によって、バルブ117を開放するために要求される圧力よりもポンプ出口の圧力が高くなり、それで、ポンプ115からの流量は、増大されると、オイルがバイパス・フィルター16を通るのを許容するようにバルブ117が開放することになる点に到達することになる。 既に述べたように、この流量又は圧力は、エンジン5を潤滑するために必要とされるものよりも高く、それで、煤が除去されなければならないときにのみ、バイパス・フィルター16を効率的に使用することになる速度で、バイパス・フィルター16を通過して流れることになる。

    所定のオイル流量を上回り、かつオイルが所定温度を上回るときにのみ効率的な濾過が起こることになると知られる遠心式フィルターを参照して本発明を説明してきたものの、例えば、オイルがフィルターを通過する際にオイルを迅速に回転させることにより、煤が除去される渦流式フィルターなどの、他の形式のフィルターにも等しく適用可能である。 そのようなフィルターにおいて、効率的な濾過のためには、オイルの粘性も低い必要があり、そして、高い流速が要求される。 それはまた、薄膜フィルターにも適用可能である。 というのが、煤の小粒子を捕捉するのに十分に微細な構造を持つそのようなフィルター前後の圧力損失は、大量のエネルギーの使用を要求し、そして、そのようなフィルターを用いてさえも、オイルの粘度が低いときにオイルを濾過することが簡単だからである。

    図3を参照すると、本発明によるシステムの第3の実施形態が示されている。 この実施形態は、多くの点で、前述のものと同じであるが、オイルから煤を除去するために用いられるフィルターが、バイパス・ライン(bypass line)にではなく、フルフロー位置(full flow position)に配列されるという点で異なる。 前述のものと同じように、ディーゼル機関5が、潤滑目的でリザーバ又はサンプ6からエンジン5へオイルを循環させ、オイルをサンプ6へ戻すために、潤滑システムを持つ。 オイル・クーラー7と通常のフルフロー・フィルター8が、オイルを冷却し、異物をオイルから除去するために、潤滑システムの一部として含まれる。

    潤滑システムを循環するオイルから煤を除去するためのシステムは、制御器10、オイルの温度、質及びレベルを検出するサンプ・センサー12、ポンプ出口圧力センサー20、エンジン油圧センサー21、可変流量ポンプ215、渦流フィルターの形態のインライン(inline)煤フィルター9、及び、バイパス・ラインを通りポンプ215へ戻るオイルの流量を制御するバルブ217を有する。 バルブ217は、煤除去が行なわれるときに開かれ、そして、その位置における潤滑システム内の圧力により制御される圧力放出弁とすることも、制御器10により電子制御されるものとすることもできる。 いずれの場合においても、バルブ217の目的は、オイルの濾過中にオイルを比較的高い温度に維持して濾過効率を向上させるように、オイルの中の大きな割合をオイル・クーラー7を通すことなしに、ポンプ215の入口へ戻すことである。 高流量のオイルがポンプ215へ戻るのを可能とするようにバルブ217が開かれている間、十分な潤滑が常時維持されるのを確実なものとするために、十分な流量のオイルがエンジン5へ供給し続けられることになる。

    ここでの渦流フィルターとは、フィルターを通過する流体が回転させられて強い渦を形成し、それによる求心加速度が煤粒子をフィルター外壁に堆積させるフィルターを意味する。 そのようなフィルターの利点の1つは、通常の薄膜フィルターとは違い、顕著な流量制限を生じることなしにオイルから小さな粒子を除去することができる、ということである。

    制御器10は、前述のように、オイルの温度、質及びレベルを検出するセンサー12、エンジン油圧センサー21、ポンプ出口圧力センサー20からの入力信号及び、エンジン5に付随する様々な他のセンサー(不図示)からの入力信号を受信し、受信信号を処理し、そして、受信信号に基づき可変流速ポンプ215の動作を制御するように構成される。

    この場合において、可変流量ポンプ215は、一定回転数を持つロータリー・ポンプであり、ポンプ215の1回転当りの容積を変更することにより、その流量が変更される。 ポンプ215は、エンジン5及び濾過に要求される流量をもたらすために選択された複数の所定の流量を持つ。

    制御器10は、煤がオイルから除去される必要があるか否かを判断するために用いられる信号を受ける。 この信号は、制御器10のメモリーにセットされるフラグの形態を持つ。 フラグが1にセットされているとき、煤が除去される必要があり、そしてフラグが0にセットされているとき、煤は除去される必要がない。

    煤がオイルから除去される必要がないエンジン5の通常動作中、制御器10は、エンジン5により要求される圧力を提供するようにポンプ215を制御若しくは設定する。 つまり、圧力センサー21により検出されるエンジン5の油圧を含むエンジン5の動作状態が、制御器10により受信され、そして、ポンプ215がエンジン5の要求油圧を提供することになる流量に設定される。 要求される油圧は、ルックアップ・テーブルに格納することも、油圧をエンジン速度と負荷に関連させる所定のアルゴリズムを用いて計算することもできる。 この動作モードの間、渦流フィルター9を通る流量は比較的低く、それで、オイルから除去される煤は実質的にない。 渦流フィルター9の構造のために、流量に対する制限は最小であり、それを潤滑システムに含めることは、エンジン5に対し通常の潤滑を行なうのに必要とされるエネルギーに対して、実質的に影響しない。

    制御器10が煤がオイルから除去される必要があると判定するとき、それは、オイルからの煤の除去を最適化するように、煤除去モードにポンプ215を設定する。

    この処理の第1のステップは、油温が所定温度を上回っていることを確認することであり、そして、オイルの温度、質及びレベルを検出するサンプ・センサー12から、油温が効率的な濾過を起こすのに十分な温度であると判断されるならば、次のステップは、所定流量を発生するようにポンプ215を制御することである。 この流量は、渦流フィルター9を実質的に最も効率的に使用するように選ばれる。 つまりそれは、効率的な煤除去が起こるのに十分な程高い速度で、そこを通過するオイルを回転させることになる、渦流フィルター9を通過する流量である。 ポンプ215からの流量を連続的に変更できるならば、この流量は、所望の最適濾過を行なう最小流速そのものとできるが、ポンプ215からの流量が段階的にしか変更できないならば、最小のエネルギー消費で効率的な濾過を行なうのに必要とされる所定の最小流量と同じ又はわずかに越える流速をもたらすことになる出力流量を使用するように、ポンプ215は設定されることになる。

    連続可変出力形のポンプが用いられるならば、ポンプ215からの流量は、ポンプ出口圧力センサー20を用いることにより間接的に計測することができ、そして、ポンプ215は、計測された圧力に基づき、所望の流量を発生するように制御され得る。 しかし、この実施形態におけるように段階出力形のポンプが用いられるならば、ポンプの設定は、所望の流量を発生するのに必要とされる出力設定でなければならないだけである。

    バイパス・フィルター16により要求されるオイルの流量は、通常のエンジン潤滑目的で要求されるものよりも高い流量と圧力をポンプ215が発生するのを要求するので、バイパス・ラインを通りポンプ215までオイルが元に自由に流れているときでさえも、有効なエンジン潤滑を維持するのに十分な圧力がある。

    煤がオイルから除去される必要はもはやないと制御器10が判断するとき、ポンプ215の流量を低下させることができ、これにより、圧力がバルブを開放状態に維持するのに要するレベルを越えて下がることになるので、バルブ217は自動的に閉じることになる。

    前述のように、ポンプ215からの出力はエンジン5の速度により支配されておらず、それで、ポンプ215は、エンジン5がアイドリングしているときでさえも、高い流量を発生するように、作動させることができることが理解されるであろう。 これは、オイルの粘性が十分に低いとすれば、エンジン5がその下で動作しているデューティ・サイクルとは無関係に、オイルから煤を除去することができる、ということを確実なものとする。

    先の実施形態におけるのと同じように、煤が除去されなければならないときであって、油温が濾過に適した温度であり、それにより、エネルギーを節約し、エンジンの燃料経済性を向上させるときにのみ、ポンプは、高流量で作動させられる。

    図4を参照すると、エンジンを潤滑するのに用いられるオイルから煤を除去するために可変流量ポンプを制御する方法が示されている。

    この方法は、ステップ100で始まり、そこにおいて、エンジンが起動又は始動される。 この方法は、ステップ110へ進み、そこにおいて、煤がオイルから除去される必要があるか否かが判断される。 これは、Flag >0?という判断を用いてフラグを質問することによりなされる。 YESならば、ステップ120へ進み、そうでなければ、ステップ110へ戻る。 ステップ120において、この方法は、T > Tmin?という判断を用いて、油温が所定の最小温度を越えるか否かを判断する。 ここで、Tは計測された油温であり、そしてTminは、オイルの粘性が、オイルからの煤の効率的な濾過を許容するのに十分低い際の最も低い温度を表わすように選択された油温である。 計測された温度がこの最低温度を下回るならば、この方法は、ステップ110へ戻るが、最低温度を上回るならば、この方法はステップ130へ進み、そこにおいて、オイルからの煤の効率的な濾過のために必要とされる流量を提供するように制御される。

    それから、この方法は、煤除去が未だ必要とされていることを再検証するためにステップ110へ戻る。 これは、所定時間経過後であっても、その間にオイルの煤含有量が連続的に監視され、そしてフラグの状態が連続的に更新される、連続処理の一部としても良い。

    それで、要約すると、本発明は、エンジンの速度とは無関係にいつでも煤を濾過できることを含むいくつかの効果を奏し、常時効率的な濾過を得るようにオイル粘性が高過ぎるときに濾過を中止し、濾過のために用いられる圧力が煤の除去を理想的なものとするように制御されるのを可能とし、良好な濾過を行なうように遠心式フィルターの速度が制御される若しくは、渦流フィルターを通過する流量が濾過を最大化するように調整されるのを可能とし、そして、煤が実際に除去されなければならないときにのみ、濾過に必要とされる高い流量を用い、それにより、エネルギー使用量を削減する。

    本発明は、オイルからの煤の除去に限定されるものではなく、加圧流体の供給を必要とする装置を持つ流体回路のための他の濾過システムにも適用することができる。 この場合において、濾過システムは、加圧流体をその装置に供給するための可変流量ポンプ、流体から異物を除去するためのフィルター及び、異物が流体から除去される必要があるか否かを判断し、そして異物が除去される必要があると判断されるときに、流体から異物を効率的に除去するのに十分な流量を供給するように、可変流量ポンプを制御する制御器を有することになろう。 フィルターは、遠心式フィルターとすることも、渦流式フィルターとすることも、効率的な濾過を提供するために高流量を必要とする他の形式のフィルターとすることもできる。

    フィルターは、バルブによりポンプからメインフロー回路へと接続することもでき、その場合に、バルブは、圧力開放弁とすることも、制御器により作動させられる制御弁とすることもできる。

    この装置は、例えば、そして限定するものではなしに、潤滑油の供給を必要とする変速機、デファレンシャル装置又はアクスル若しくは、加圧流体の供給を必要とする油圧モーターとすることもできる。

    本発明を、いくつかの実施形態を参照しつつ例を用いて説明してきたものの、そのような実施形態に本発明は限定されるものではなく、そして、様々な代替実施形態や開示の実施形態に対する改良を、本発明の範囲から逸脱することなしになし得ることが、当業者には理解されるであろう。

    本発明の第1の観点に係るエンジン及び煤除去システムの第1実施形態のブロック図である。

    本発明の第1の観点に係るエンジン及び煤除去システムの第2実施形態のブロック図である。

    本発明の第1の観点に係るエンジン及び煤除去システムの第3実施形態のブロック図である。

    本発明の第2の観点に係る方法の概略フローチャートである。

    符号の説明

    5 内燃機関 8,9,16 フィルター 10 制御器 15,115,215 可変流量ポンプ

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