液体状又は半液体状又は半固体状食品を供給するためのポンプ及びこのようなポンプを備える装置

本発明は、液体状、半液体状又は半固体状食品を供給するためのポンプ及びこのようなポンプを備える供給装置に関する。

具体的には、本発明は、ケーキ、アイスクリーム、惣菜部門に関し、例えば、アイスクリーム、ホイップクリーム、クリーム、チョコレート、ヨーグルト、ソルベ等の液体状、半液体状又は半固体状の食品を製造及び/又は供給するよう意図した装置に使用されるポンプに関する。

一般に、このような装置は、加工する製品用の収容チャンバを備え、このチャンバの下前方に少なくとも一つの供給口が配置されている。

周知の方法によれば、供給する製品を熱処理するが、通常は電気抵抗器及び/又は冷蔵システムを用いて熱処理を行う。

したがって、製品は、撹拌機によって機械的に処理されると共に、加熱及び/又は冷却ユニットにより熱処理される。

通常、処理チャンバへの供給は、上部の供給容器を介してオペレータにより行われる。

上述のような種類の装置の中には、供給口を介した製品の供給が蠕動ポンプによって確実に行われるようになっているものがあるが、この蠕動ポンプは、装置前面の制御装置によってオペレータにより制御される。

このような装置で使用されるポンプは、特に、製品残留物が溜まりやすいポンプのパイプの内部での細菌の増殖を防ぐために、頻繁な清掃作業を必要とする。

清掃作業は通常、ポンプを完全に分解して念入りに洗浄して行われるが、このような清掃作業はかなり面倒で時間のかかる作業である。

非常に濃度が高い(例えばクリーム、チョコレート等の)クリーム状即ち半固体製品について特に効率的に動作可能であって、同時に清掃/保守の必要性を低減可能であるポンプの必要性が、当該部門において特に強く感じられている。

したがって、本発明の目的は、上述の必要性を満たすことであって、言い換えると、非常に濃度が高い(例えばクリーム、チョコレート等の)クリーム状製品について特に効率的に動作可能であるポンプを提供することである。

本発明の更なる目的は、従来技術において提供されていたものよりも、より簡単且つ迅速に清浄化可能である、液体状、半液体状又は半固体状の食品を供給するためのポンプを提供することである。

本発明の更なる目的は、特に簡便であって従来技術のものの代替となる、液体状、半液体状又は半固体状の食品を供給するためのポンプを提供することである。

これらの目的は、本発明に係るポンプであって添付の請求項のような特徴を有するポンプによって完全に達成される。

本発明の技術的特徴及び利点は、好適であるがこれに限定するものではない実施形態についての以下の説明によってより明らかとなるであろう。以下の説明は添付の図面を参照するが、これらの図面も限定的ではない例として単に提供するものである。

液体状又は半液体状又は半固体状の食品を供給する装置内の意図した位置にある、本発明に係るポンプの分解図である。

図1のポンプの別の分解図である。

完全に組み立てた状態の、図1のポンプの両側を示す斜視図である。

完全に組み立てた状態の、図1のポンプの両側を示す斜視図である。

図1のポンプのうちいくつかの部品を組み立てた正面図である。

図1のポンプのうちいくつかの部品を組み立てた斜視図である。

図1において、参照符号1は、液体状、半液体状又は半固体状食品を供給するためのポンプ全体を示す。

図示した例において、ポンプ1は、液体状又は半液体状又は半固体状の食品を供給する装置2内に搭載される。

ポンプ1は、例えばホイップクリーム、クリーム、チョコレート、ヨーグルト、ソルベ、チョコレート等を供給するために、ケーキ、アイスクリーム、惣菜部門におけるその他の装置にも同様に適用可能である。

以下に示す装置2の説明は、単に例示的なものであって本発明の範囲を限定するものではない。

装置2は、(冷蔵チャンバ内にある)供給すべき製品を収容するための容器3と、(好ましくは容器3の下部前方に位置する)供給パイプ4とを備える。

容器3が変形可能な種類のものであることが好ましい。

周知の方法によれば、供給すべき製品を熱処理するが、食品上安全な条件で製品を保存するために通常冷蔵システムを用いて熱処理を行う。

パイプ4を介した製品の供給はポンプ1によって確実に行われるようになっており、このポンプは、例えば装置前方のボタン5を用いてオペレータにより制御される。

ポンプ1は、供給口4と係合する必要がある流入開口部6と、オペレータによって要求された製品が出てくる開口部を構成する流出開口部7と、流入開口部6と流出開口部7との間の供給経路P(図5)とを備える。

ポンプ1は更に、供給経路Pに沿って製品を押すためのロータ8と、流入開口部6と流出開口部7との間に介在し、内部にロータ8を(同軸状に)収容する気密チャンバ9とを備える。

ロータ8は、(図示しない)モータによって電気的に駆動され、制御装置5によって操作される(この制御装置は、物理的な押しボタン、タッチスクリーン又は任意のその他の方法で出される命令であってよい)。

チャンバ9は、二つの硬質半殻部10及び11によって外側を覆われており、これらの半殻部は互いに密封状態に連結する(図3及び図4)。

これらの半殻部10及び11は、連結位置において、互いに向き合う二つのC字状弾性部材12を収容し、略円筒形の中央空洞部を画定し、チャンバ9の(弾性変形可能な)内周部13を形成する。この内周部13はロータ8の外周部14と密封状態に係合する(図5及び図6)。

これら二つの弾性部材12は互いに同一であって、半殻部10の内部に対称に収容される。図2によりはっきりと示すように、半殻部10はカップ形状を有する。

上述の開口部6及び7は、半殻部10内に形成される。

供給経路Pは、ロータ8の外周部14とチャンバ9の内周部13との間に形成された隙間によって画定される。

ロータ8の外周部14は三つの葉状部(lobe)15を有し、互いに120°の角度ずつ離間した三つの突出部15によって形成され、三角形の断面形状(好ましくは等辺三角形であって丸みを帯びたもの)を有する角柱部材を形成する。

これら三つの葉状部15は、各弾性部材12と密封状態に及び回転可能に係合するような大きさを有する。

供給経路Pがパイプの内部に延び、パイプを周期的に閉塞することで流入開口部から流出開口部へと製品を押していく一般的な蠕動ポンプとは違って、この場合、経路Pは、チャンバ9の内部であって、ロータ8の外周部14と、ロータ8が回転する間にロータの葉状部15が順に到達する部材12の内表面との間に延びる。

例えば、図5を参照してロータ8が時計方向に回転すると考えると、経路Pは、ロータ8と右側に示した弾性部材12との間に形成された、周期的に閉塞される隙間によって形成される。

したがって、製品が供給される隙間を周期的に閉塞するために、葉状部15はチャンバ9の内周部13と密封状態に係合している。

言い換えると、ポンプ1の動作概念は、蠕動ポンプと同様であるが、容易に洗浄可能なパーツへと簡単に分解できるという利点を有する。

更に、ポンプ1は、より濃度の高い特徴を有する食品を移動させるよう特別に構成されている。

最後に、ロータ8が任意の場所で静止している場合、常に二つの葉状部15が対応する弾性部材12を密封状態に押しているので、意図せず製品が排出されることがなく、チャンバ3において製品の酸化現象が起こらないよう保護される。

上述の本発明は、産業上の応用が可能であって、発明概念の範囲から逸脱することなく幾つかの方法で変更及び変化させることができる。更に、本発明の全詳細について、技術的に等価である要素によって置き換えてもよい。