Production of free gas by gas hydrate conversion

申请号 JP2007533546 申请日 2005-09-16 公开(公告)号 JP2008514755A 公开(公告)日 2008-05-08
申请人 クヴァム,ビョルン; グラウ,アルネ; コノコフィリップス・カンパニーConocoPhillips Company; 发明人 クヴァム,ビョルン; グラウ,アルネ; スティーヴンス,ジェイムズ,シー; ゾーンズ,デイヴィッド,アール; ハワード,ジェイムズ,ジェイ; ボールドウィン,バーナード,エイ;
摘要 ハイドレート構造を形成する上で、気体よりも安定した解除剤で前記気体を置換することによって、ガスハイドレートを溶解することなくガスハイドレートから前記気体を解放する方法。
权利要求
  • ガスハイドレートから炭化水素を解放する解放工程であって、前記ガスハイドレートを溶解することなく行う解放工程、を有する方法。
  • 前記ガスハイドレートがメタンハイドレートであって、かつ前記炭化水素がメタンである、請求項1に記載の方法。
  • 前記の解放された炭化水素を回収する回収工程をさらに有する、請求項1に記載の方法。
  • 前記回収工程が、前記ガスハイドレートを溶解することなく実行される、請求項3に記載の方法。
  • 前記解放工程が、前記ガスハイドレートを解除剤と接触させることで、固体状態の水に束縛された前記解除剤を有する置換ハイドレートを生成する、接触工程を有する、請求項3に記載の方法。
  • 前記回収工程が、前記置換ハイドレートを溶解することなく実行される、請求項5に記載の方法。
  • 前記解除剤が、約1Åから約8Åの範囲の分子直径を有する極性分子である、請求項5に記載の方法。
  • 前記解除剤が、メタンの分子直径の約100%以内の範囲の分子直径を有する極性分子である、請求項5に記載の方法。
  • 前記極性分子が、前記炭化水素よりもより安定したハイドレートを生成する、請求項6に記載の方法。
  • ギブスの自由エネルギー値によって、前記置換ハイドレートが、前記ガスハイドレートの生成よりも、少なくとも約2%多く生成される、請求項9に記載の方法。
  • 前記解除剤が、二酸化炭素、亜酸化窒素及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  • 前記解除剤が二酸化炭素を有する、請求項11に記載の方法。
  • 前記解除剤が、前記ガスハイドレートと接するときに液相である、請求項5に記載の方法。
  • 前記解除剤が液相二酸化炭素である、請求項5に記載の方法。
  • 前記解放工程が、前記ガスハイドレートの温度を、摂氏温度スケールにして10%より大きく上昇させることなく実行される、請求項5に記載の方法。
  • 前記解放工程が、前記ガスハイドレートの圧力条件を、パスカル圧力スケールにして10%より大きく変化させることなく実行される、請求項5に記載の方法。
  • 固体状態の水に束縛された炭化水素を有するガスハイドレートから、炭化水素を解放する方法であって、前記炭化水素を解除剤で置換し、前記固体状態の水から前記炭化水素を解放することで、前記固体状態の水に束縛された前記解除剤を有する置換ハイドレートを供する、置換工程を有する方法。
  • 前記置換ハイドレートが前記ガスハイドレートよりも安定である、請求項17に記載の方法。
  • ギブスの自由エネルギー値によって、前記置換ハイドレートが、前記ガスハイドレートの生成よりも、少なくとも約2%多く生成される、請求項16に記載の方法。
  • 前記解除剤が極性分子である、請求項17に記載の方法。
  • 前記解除剤が、約1Åから約8Åの範囲の分子直径を有する極性分子である、請求項20に記載の方法。
  • 前記ガスハイドレートがメタンハイドレートであって、かつ前記炭化水素がメタンである、請求項17に記載の方法。
  • 前記解除剤が、メタンの分子直径の約100%以内の範囲の分子直径を有する極性分子である、請求項22に記載の方法。
  • 前記解除剤が、二酸化炭素、亜酸化窒素及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  • 前記解除剤が二酸化炭素を有する、請求項17に記載の方法。
  • 前記の解放された炭化水素を回収する回収工程をさらに有する、請求項17に記載の方法。
  • 前記置換工程が前記ガスハイドレートを溶解することなく実行され、かつ前記回収工程が前記置換ハイドレートを溶解することなく実行される、請求項26に記載の方法。
  • 前記解除剤が、前記ガスハイドレートと接するときに液相である、請求項17に記載の方法。
  • 前記解除剤が液相二酸化炭素である、請求項17に記載の方法。
  • 前記置換工程が、前記ガスハイドレートの温度を、摂氏温度スケールにして10%より大きく変化させることなく実行される、請求項17に記載の方法。
  • 前記置換工程が、前記ガスハイドレートの圧力条件を、パスカル圧力スケールにして10%より大きく変化させることなく実行される、請求項17に記載の方法。
  • 地下水路に近接した位置に存在する地下ガスハイドレートから、炭化水素を製造する方法であって:
    前記地下水路に解除剤を導入する導入工程;
    前記解除剤を前記ガスハイドレートに接触させることで、前記ガスハイドレートを溶解することなく、前記水路へ炭化水素を解放する、接触工程;
    前記の解放された炭化水素を、前記水路から回収する回収工程;
    を有する方法。
  • 前記ガスハイドレートがメタンハイドレートであって、かつ前記炭化水素がメタンである、請求項32に記載の方法。
  • 前記解除剤が、約1Åから約8Åの範囲の分子直径を有する極性分子である、請求項32に記載の方法。
  • 前記解除剤が、メタンの分子直径の約100%以内の範囲の分子直径を有する極性分子である、請求項32に記載の方法。
  • 前記極性分子が、前記炭化水素よりもより安定したハイドレートを生成する、請求項35に記載の方法。
  • ギブスの自由エネルギー値によって、前記置換ハイドレートが、前記ガスハイドレートの生成よりも、少なくとも約2%多く生成される、請求項36に記載の方法。
  • 前記解除剤が二酸化炭素を有する、請求項32に記載の方法。
  • 前記解除剤が、前記ガスハイドレートと接するときに液相である、請求項32に記載の方法。
  • 前記解除剤が液相二酸化炭素である、請求項32に記載の方法。
  • 前記接触工程が、前記ガスハイドレートの温度を、摂氏温度スケールにして10%より大きく変化させることなく実行される、請求項32に記載の方法。
  • 前記接触工程が、前記ガスハイドレートの圧力条件を、パスカル圧力スケールにして10%より大きく変化させることなく実行される、請求項32に記載の方法。
  • 二酸化炭素を封鎖する方法であって:
    ガスハイドレートを有する地下生成物に、二酸化炭素を導入する導入工程;及び 前記ガスハイドレートを溶解することなく地下二酸化炭素ハイドレートを生成するのに十分な条件で、前記二酸化炭素の少なくとも一部を、前記ガスハイドレートの少なくとも一部に接触させる接触工程;
    を有する方法。
  • 前記ガスハイドレートがメタンハイドレートである、請求項43に記載の方法。
  • 前記二酸化炭素の少なくとも一部が、前記導入工程及び/又は前記接触工程の間、液相である、請求項43に記載の方法。
  • 前記二酸化炭素が、前記導入工程及び前記接触工程の間、液相で維持されている、請求項43に記載の方法。
  • 前記ガスハイドレートが、固体状態の水に束縛された炭化水素を有し、かつ 前記接触工程が、前記炭化水素を二酸化炭素で置換することで、前記二酸化炭素ハイドレートを生成する、置換工程を有する、
    請求項43に記載の方法。
  • 前記接触工程が、前記固体状態の水から前記炭化水素を解放する工程をさらに有する、請求項47に記載の方法。
  • 前記の解放された炭化水素がメタンである、請求項48に記載の方法。
  • 前記の解放された炭化水素を回収する回収工程をさらに有する、請求項48に記載の方法。
  • 前記接触工程が、前記ガスハイドレートの温度を、摂氏温度スケールにして10%より大きく変化させることなく実行される、請求項43に記載の方法。
  • 前記接触工程が、前記ガスハイドレートの圧力条件を、パスカル圧力スケールにして10%より大きく変化させることなく実行される、請求項43に記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明の一の態様は、地下生成物からの炭化素の製造に関する。 別な態様では、本発明は、天然に存在するガスハイドレート堆積物から気体を回収する方法に関する。 さらに別な態様では、本発明は、地下生成物中の温室効果ガスを封鎖する方法を有する。

    ガスハイドレートは、水分子の籠によって囲まれる気体分子で構成される結晶の固体である。 これらの気体分子は大抵の場合、低級炭化水素(C1−C4)である。 ガスハイドレートは、氷を形成するのに必要な圧及び温度条件の上下で固相を形成する。 歴史的に石油産業では、ガスハイドレートは邪魔者と見なされてきた。 その理由は、石油及びガスのパイプライン中でガスハイドレートが自発的に形成されることで、パイプライン中の石油の流れが邪魔されるからである。

    しかしエネルギー産業では、天然に存在するガスハイドレート堆積物は、代替燃料源として近年注目されてきている。 多量の天然に存在するガスハイドレート堆積物は、多くの既存石油堆積物近傍で見つかっており、その他に、従来見つかってきた場所ではない、永久凍土中、及び深海環境中の浅い場所に埋まっている堆積物中でも見つかっている。 複数のガスハイドレート堆積物源から、米国だけでの話だが、天然のメタンハイドレート堆積物中に含まれるメタンの量は、天然ガス堆積物中に自由メタンとして存在する量の200倍である。 さらに、天然ガスハイドレート堆積物のポテンシャルエネルギーは、現存の石油、石炭及び天然ガス堆積物コンバインドのポテンシャルエネルギーの2倍と推定される。

    ガスハイドレートから天然ガスを取り出す従来方法は、天然ガスを解放するための、ガスハイドレートの加熱及び/又は減圧を有する。 しかし、これらの従来方法には2つの主要な問題がある。 第1の問題は、ガスハイドレートが、系に与えられるエネルギーを大量に必要とすることで、取り出しコストが高くなることである。 第2の問題は、減圧及び加熱はどちらも、ハイドレートを溶解するため、ガスハイドレートが、ハイドレート生成物を不安定にすることである。 このため、ハイドレート及びその近くにある他の地下生成物を含む堆積物の不安定化及び/又は崩壊が起こると思われる。 ガスハイドレートは大抵の場合、石油及び天然ガス堆積物近傍で取り出されるため、そのような不安定性により、石油及び天然ガスの取り出しにも問題が生じると考えられる。

    ガスハイドレートの取り出しとは関係のない、既存の問題は、温室効果ガスを地球の大気に放出することに関する。 産業で用いられている様々な処理は、特に二酸化炭素のような温室効果ガスを過剰に生み出している。 そのような生み出された温室効果ガスが、もし継続的に大気に放出されるのであれば、その温室効果ガスは、破滅的な気候変化に寄与すると考えられる。 しかし、過剰な温室効果ガスが恒久的に放出されないように処理するのは、かなり高コストになるだろう。 よって、たとえば二酸化炭素のような温室効果ガスを封鎖し、従来の処理方法よりも効率的でかつ経済的である新たな方法を提供することが望ましい。

    上記及び他の問題に対処するには、天然ガスハイドレートからガスを回収する、より効率的で、かつより高効果の方法を提供することが望ましい。

    繰り返しになるが、天然ガスハイドレートを顕著に加熱又は減圧することを必要とせずに、天然ガスハイドレートからガスを回収する方法を提供することが望ましい。

    再度繰り返しになるが、ハイドレート生成物を不安定化させることなく、天然ガスハイドレートからガスを回収する方法を提供することが望ましい。

    さらに繰り返すが、多量の二酸化炭素を恒久的に封じ込める方法を提供することが望ましい。

    「特許請求の範囲」で主張される本発明によって、先に挙げた課題すべてが実現される必要はなく、そして本発明の他の目的及び利点は、以下で述べられる本発明の説明及び添付の請求項から明らかになることに留意すべきである。

    本発明の一の実施例に従うと、天然ガスハイドレート生成物を顕著に溶解させることなく、天然ガスハイドレート生成物から炭化水素を解放する方法が供される。

    本発明の別な実施例に従うと、固体状態の水に束縛された炭化水素を有するガスハイドレートから、炭化水素を解放する方法が供される。 本発明は、炭化水素を解除剤で置換することで、固体状態の水から炭化水素を解放し、固体状態の水によって束縛された解除剤を有する置換ハイドレートを供する、置換工程を有する。

    本発明のさらに別な実施例に従うと、地下水路に近接した位置に存在する地下のガスハイドレートから、炭化水素を製造する方法が供される。 本方法は、(a)解除剤を地下水路に導入する工程;(b)解除剤とガスとを接触させることで、ガスハイドレートを溶解させることなく、炭化水素を水路へ解放する工程;及び(c)水路から解放された炭化水素を回収する工程;を有する。

    本発明の好適実施例は、添付の図を参照しながら詳細に説明される。

    本発明に従うと、ハイドレートに解除剤を接触させることで、ガスはガスハイドレートから除去される。 解除剤がガスハイドレートと接するとき、解除剤は、ハイドレート構造中のガスと自発的に置換する。 ハイドレート構造中のガスと解除剤とが自発的に置換することで、ハイドレート構造を溶解することなく、ガスはハイドレート構造から解放される。

    解除剤と接するガスハイドレートは、固体状態の水内部で束縛された炭化水素を有するのが好ましい。 ガスハイドレートは、低級炭化水素(C1−C4)ハイドレートであることがより好ましい。 ガスハイドレートはメタンハイドレートであることが最も好ましい。 一の実施例では、ガスハイドレートは、多孔性地下生成物内部に含まれる天然に存在するハイドレートである。 この生成物は、多孔性の岩又は堆積物を有して良い。 その多孔性の岩又は堆積物は、天然ガスハイドレートを生成するのに必要である、適切な圧力及び温度条件に関係する。

    ガスハイドレートに接する解除剤は、ハイドレート構造内部に本来含まれているガスよりも、熱力学的に安定なハイドレート構造を生成する化合物であることが好ましい。 従って、解除剤は、ハイドレート内部のガスと自発的に置換する。 解除剤が自発的に置換する際、ハイドレートの温度、圧力又は容積を顕著に変化させる必要はない。 解除剤がガスを置換する反応が、解除剤ハイドレートを生成する方向に進む場合、固体状態の水内部で束縛されている解除剤からなる解除剤ハイドレートは、本来の天然ガスハイドレートよりも熱力学的に安定である。 本来の天然ガスハイドレート及び解除剤ハイドレートの熱力学的安定性は、各ハイドレートの生成におけるギブスの自由エネルギーを計算することによって比較されて良い。 各ハイドレートの生成におけるギブスの自由エネルギーは、ガスハイドレートの自然条件での、ガスハイドレート及び解除剤ハイドレートの生成熱に基づいている。 解除剤ハイドレートの生成におけるギブスの自由エネルギーが、ガスハイドレートの生成におけるギブスの自由エネルギーよりも小さい場合、反応は解除剤ハイドレートを生成する方向に進む。 ギブスの自由エネルギーによって、ガスハイドレートよりも少なくとも約2%多く解除剤ハイドレートが生成されるのが好ましく、少なくとも約5%多く生成されるのがより好ましく、少なくとも約10%多く生成されるのが最も好ましい。 ハイドレート構造中のガスが解除剤によって置換されることで、そのハイドレートからガスは解放される。

    解除剤ハイドレートの相対的な熱力学的安定性はまた、その温度及び圧力安定性の範囲と、ガスハイドレートの温度及び圧力安定性の範囲とを比較することによって決定されても良い。 一定圧力下において、解除剤ハイドレートが、より高温でガスハイドレートよりも安定な場合、及び一定温度下において、解除剤ハイドレートが、より低圧でガスハイドレートよりも安定な場合、解除剤は、ガスよりも熱力学的により安定に、ハイドレート構造を生成する。 よって、熱力学的により安定なハイドレートを生成する解除剤を使用することで、ハイドレートを溶解することなく、及びハイドレート構造を不安定にすることなく、ガスの解放が可能となる。 その結果、ハイドレート構造の温度又は圧力変化は最小となる。 その程度はおそらく、摂氏温度スケールにして10%未満で、かつパスカル単位の圧力スケールにして10%未満である。 それに加え、解除剤と本来のガスとの置換が起こる間、ほとんど又は全くハイドレートの溶解が起こらないため、容積変化も最小となる。 その程度はおそらく10%未満である。

    ガスハイドレートと接する解除剤は、小さく、かつ無極性分子であることが好ましい。 解除剤の大きさ、及びハイドレートの水分子と化学的相互作用は、解除剤がメタンハイドレートと同一又は同様のハイドレート構造を生成するようなものである。 解除剤は、ガスハイドレートと接するときに液相であることもまた好ましい。 解除剤は、約1Åから約8Å範囲の分子直径を有するのが好ましく、2Åから5Å範囲の分子直径を有するのがより好ましい。 解除剤の分子直径は、メタンの分子直径の約100%の範囲内にあるのが好ましく、50%以内であることがより好ましい。 解除剤は、二酸化炭素、亜酸化窒素及びそれらの混合物からなる群から選択されるのが好ましい。 解除剤は、液相中の二酸化炭素であることが最も好ましい。 窒素、ヘリウム及びネオンのような他のガスを少量含む二酸化炭素の混合物もまた、解除剤として用いられて良い。 しかし、ガスハイドレートと接する解除剤は、少なくとも約50モル%の二酸化炭素を有するのが好ましく、少なくとも約50モル%の二酸化炭素を有するのがより好ましい。 天然ガスハイドレートが解除剤と接するときには、解除剤は、本来の、すなわち天然ガスハイドレートと同一温度周辺であることが好ましい。 同一温度周辺とは、本来の天然ガスハイドレート温度の約10℃以内であることが好ましい。

    ここで図1を参照すると、本発明の方法の好適実施例では、液体二酸化炭素10がメタンハイドレート12と接している。 それにより、ハイドレートを溶解することなく、二酸化炭素ハイドレート14が生成され、かつ自由メタン16が解放される。 理論に従うことを望んでいるわけではないが、この反応は自発的に生じる。 その理由は、ハイドレート内部のメタンが二酸化炭素と置換するときのギブスの自由エネルギーは、数kcal/molで二酸化炭素ハイドレートをより多く生成しようとするからであると確信している。 なおそのときのギブスの自由エネルギーは、標準温度及び圧力での両ハイドレートの生成熱に基づいている。

    本発明は、図2に図示されているシステムに利用されて良い。 図2は、本発明の技術を用いるために修正された、油田又は天然ガス井戸18を図示している。 井戸18は一般的に、上部構造20及びケーシング22を有する。 井戸18はこれまで、ケーシング22内の下側貫通穴26を介して、地下貯蔵室24から石油及び/又はガスを生成するのに用いられてきた。 地下生成物24からの石油及び/又はガスの生成が終了した後、栓28が、ケーシング22内であって、貫通穴26の上で、かつメタンハイドレート生成物30のすぐ下に挿入される。 一旦栓28及び貫通穴32が適切な位置に設置されると、二酸化炭素供給装置から液体二酸化炭素が、二酸化炭素ポンプを介してケーシング22へ導入されて良い。 続いてケーシング22へ導入された二酸化炭素は、ケーシング22から放出され、上側貫通穴32を介してハイドレート生成物30へ入り込む。 上で詳細に説明したように、二酸化炭素がハイドレート生成物30のメタンハイドレートと接するときに、二酸化炭素分子は、ハイドレート構造中のメタン分子と自発的に置換される。 それにより、ハイドレート構造30を溶解することなく、自由メタンが解放される。 解放された自由メタンガスは、ケーシング22へ向かって逆流し、貫通穴32を介してケーシング22へ入り込む。 続いて解放されたメタンガスは、メタンポンプ38を用いることによって、ケーシング22から吸引されて良い。 回収されたメタンガスは、メタン貯蔵装置40に保存されて良いし、又は後に続く処理のため、すぐに別な場所へ輸送されても良い。 メタンの置換/解放に用いられる二酸化炭素は、地下のハイドレート生成物中に恒久的に封鎖される。

    二酸化炭素をハイドレート生成物に注入する工程及び解放されたメタンを回収する工程は、回収された自由メタンの量が、さらに回収を行っても経済的に割に合わなくなるレベルになるまで繰り返されて良い。 上述の工程は、ハイドレート生成物内部のメタンが実質的にすべて回収されるまで繰り返されるのが好ましい。 二酸化炭素は、ハイドレート生成物内でのメタンよりも熱力学的に好ましいため、その生成物は、メタンを回収するために、減圧又は加熱される必要がない。 その結果、生成物内のハイドレートは溶解せず、ハイドレート生成物の不安定化も起こらない。

    図2を参照した際の記述は、既存の劣化した油田又は天然ガス井戸に関連して、天然ガスハイドレートからメタンを回収する方法について説明している。 本発明のシステムは、井戸の場所で石油及び天然ガスを生成する前に、すぐに天然ガスハイドレートからメタンを回収するのに使用できることを理解すべきである。 さらに、本発明のシステムは、関連して石油又は天然ガスを生成することなく、天然ガスハイドレートからメタンを回収するのに用いられて良い。

    本発明が現在での好適実施例で説明されているとしても、妥当な変化型及び修正型は、当業者にとって可能であり、そのような変化型は、これまでの本発明の説明及び「特許請求の範囲」の請求項の技術的範囲内である。

    メタンハイドレート中のメタンと二酸化炭素解除剤とが置換されることで、二酸化炭素ハイドレートと自由メタンが生成されるのを概略的に図示している。

    油田又は天然ガス井戸に近接した位置に存在するハイドレート生成物からガスを解放するのに用いられる、本発明の実施例を図示している。

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