Apparatus and method for drilling and finishing a multi-type wells

申请号 JP51559295 申请日 1994-09-16 公开(公告)号 JP2799522B2 公开(公告)日 1998-09-17
申请人 マラソン・オイル・カンパニー; 发明人 コリンズ・ジェイ・ゲアリー; ボードイン・アーヴィン;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】地表または地表近くで共通坑井孔の上に設置された坑口; 前記共通坑井孔から第1の地下坑井孔を掘削する際にドリルストリングを通すことのできる大きさを有し、かつ、前記第1地下坑井の仕上げに際してはこれを通してプロダクションケーシングを設置することのできる大きさを有する、前記共通坑井孔内に設置された第1管状部材; 前記共通坑井孔から第2の地下坑井孔を掘削する際にドリルストリングを通すことのできる大きさを有し、かつ、前記第2地下坑井の仕上げに際してはこれを通してプロダクションケーシングを設置することのできる大きさを有する、前記共通坑井孔内に設置された第2管状部材;および 前記第1および第2管状部材を分離して支持するために前記坑口に取り付けられた手段;を有する共通坑井孔から複数の地下坑井を個別に掘削し、仕上げることを可能とする装置。
  • 【請求項2】前記坑井孔内に設置され前記第1および第2管状部材を分離して支持するための第2の手段をさらに有する請求項1に記載の装置。
  • 【請求項3】前記坑口に設置され前記第1および第2管状部材を分離して支持するための前記手段が、2つの貫通孔を有する本体部を含み、該本体部がこれらの孔を通して前記第1および第2管状部材を個別に受け入れ、かつ坑口によって支持されるものである請求項1に記載の装置。
  • 【請求項4】さらに、前記共通坑井孔から第3地下坑井孔の掘削をする際にドリルストリングを通すことのできる大きさを有し、かつ、前記第3地下坑井孔の仕上げに際してはこれを通してプロダクションケーシングを設置することのできる大きさを有する、前記共通坑井孔内に設置された第3管状部材;および前記坑口に設置され、
    第1管状部材、第2管状部材に加えて第3管状部材を分離して支持する手段;を有する請求項1に記載の装置。
  • 【請求項5】前記第1および第2管状部材が前記共通坑井孔内にセメントにより固定された、請求項1に記載の装置。
  • 【請求項6】前記第1、第2および第3管状部材が前記共通坑井孔内にセメントにより固定された、請求項4に記載の装置。
  • 【請求項7】共通地下坑井孔内に設置された少なくとも2本の管状部材を分離して支持するための第1の手段、
    および前記共通地下坑井孔から掘削した個別の地下坑井孔内に延びる少なくとも2本のプロダクションケーシングを支持するための第2の手段を有し、前記少なくとも2本のプロダクションケーシングの一方は前記少なくとも2本の前記管状部材の一方を通って延び、前記少なくとも2本のプロダクションケーシングの他方は前記少なくとも2本の前記管状部材の他方を通って延びるものである坑口装置。
  • 【請求項8】第3管状部材が共通地下坑井孔内に設置され前記第1の手段によって分離して支持され、第3プロダクションケーシングが、前記手段によって支持され、
    前記第3管状部材を通り、前記共通地下坑井孔から掘削した個別の地下坑井孔内に延びる請求項7に記載の坑口装置。
  • 【請求項9】少なくとも2本のプロダクションチュービングを支持する第3の手段を有する請求項7に記載の坑口装置であって、該プロダクションチュービングは、1
    本が前記の少なくとも2本のプロダクションケーシングの1本の中に延び、また、他の1本が前記の少なくとも2つのプロダクションケーシングのうちの別の1本の中に延びるものである装置。
  • 【請求項10】第3管状部材が前記共通地下坑井孔内に設置され、前記第1の手段によって分離して支持され、
    第3プロダクションケーシングが、前記手段によって支持され、前記第3管状部材を通り、前記共通地下坑井孔から掘削した個別地下坑井孔内に延び、第3チュービングが前記第3の手段によって支持され前記第3プロダクションケーシングの中に延びる、請求項9に記載の坑口装置。
  • 【請求項11】前記少なくとも2本のプロダクションチュービングのうち1本と流体が疎通可能となるように前記第3の手段に固定された第1のプロダクションツリー;および 前記少なくとも2本のプロダクションチュービングのうち別の1本と流体が疎通可能となるように前記第3の手段に固定された第2のプロダクションツリー; をさらに有する、請求項9記載の坑口装置。
  • 【請求項12】共通坑井孔の坑口から少なくとも2本の管状部材を分離して吊すことにより共通坑井孔内に設置する工程; 前記少なくとも2本の管状部材のうち1本を通じて地下層内に第1の地下坑井孔を掘削する工程;および 前記坑口に第1プロダクションケーシングを固定する工程;を含み、 該第1プロダクションケーシングが第1坑井孔内に延び、前記坑口によって支持されることにより、第1坑井孔によって貫かれた地下層と地表との間に流体の流通路が形成されるものである、地下坑井の掘削および仕上げ方法。
  • 【請求項13】前記第1坑井孔によって貫かれた前記地下層から第1プロダクションケーシングを経由して地表に炭化水素を産出する工程をさらに含む請求項12に記載の方法。
  • 【請求項14】前記第1のプロダクションケーシングを通して第1のプロダクションチュービングを設置する工程;および前記第1のプロダクションケーシングと前記プロダクションチュービングとの間の輪状空間を封止する工程;をさらに含む請求項12に記載の方法。
  • 【請求項15】前記第1坑井孔によって貫かれた前記地下層から前記第1プロダクションチュービングを経由して地表に炭化水素を産出する工程をさらに含む請求項14
    に記載の方法。
  • 【請求項16】前記少なくとも2本の管状部材の地方を通じて地下層内に第2地下坑井孔を掘削する工程および前記坑口に第2のプロダクションケーシングを固定する工程さらに含み、該第2プロダクションケーシングが第2坑井孔内に延び、前記坑口によって支持されることにより、第1坑井孔によって貫かれた地下層と地表との間に流体の流通路が形成されるものである、請求項12に記載の方法。
  • 【請求項17】前記第2坑井孔によって貫かれた前記地下層から第2のプロダクションケーシングを経由して地表に炭化水素を産出する工程をさらに含む請求項16に記載の方法。
  • 【請求項18】前記第2のプロダクションケーシングを通してプロダクションチュービングを設置する工程;および前記第2のプロダクションケーシングと前記プロダクションチュービングとの間の輪状空間を封止する工程;をさらに含む請求項16に記載の方法。
  • 【請求項19】前記第2坑井孔により貫かれた前記地下層から前記プロダクションチュービングを経由した地表に炭化水素を産出する工程をさらに含む請求項18に記載の方法。
  • 【請求項20】前記少なくとも2本の管状部材の他方を通じて地下層内に第2地下坑井孔を掘削する工程および前記坑口に第2のプロダクションケーシングを固定する工程をさらに含み、該第2プロダクションケーシングが第2坑井孔内に延び、前記坑口によって支持されることにより、第2坑井孔によって貫かれた地下層と地表との間に流体の流通路が形成されるものである、請求項13に記載の方法。
  • 【請求項21】前記第2のプロダクションケーシングを通してプロダクションチュービングを設置する工程;および前記第2のプロダクションケーシングと前記プロダクションチュービングとの間の輪状空間を封止する工程;をさらに含む請求項20に記載の方法。
  • 【請求項22】前記第2のプロダクションケーシングを介して補正作業を行い、これと同時に、前記第1坑井孔によって貫かれた前記地下層から前記第1のプロダクションケーシング内に設置された前記プロダクションチュービングを経由して地表に炭化水素を産出するものである請求項21に記載の方法。
  • 【請求項23】前記第2のプロダクションケーシングを経由して前記第2坑井孔によって貫かれた前記地下層内に流体を注入し、これと同時に、前記第1坑井孔によって貫かれた前記地下層から前記第1のプロダクションケーシング内に設置された前記プロダクションチュービングを経由して地表に炭化水素を産出するものである請求項21記載の方法。
  • 【請求項24】共通坑井孔の坑口から第3管状部材を分離して吊すことにより共通坑井孔内に設置する工程; 前記第3管状部材を通じて地下層内に第3地下坑井孔を掘削する工程;および 前記坑口に第3プロダクションケーシングを固定する工程;をさらに含み、 該第3プロダクションケーシングが第3坑井孔内に延び、前記坑口によって支持されることにより、第3坑井孔によって貫かれた地下層と地表との間に流体の流通路が形成されるものである、請求項16に記載の方法。
  • 【請求項25】前記第3坑井孔によって貫かれた前記地下層から第3プロダクションチュービングを経由して地表に炭化水素を産出する工程をさらに含む請求項24に記載の方法。
  • 【請求項26】前記第3のプロダクションケーシングを適してプロダクションチュービングを設置する工程;および前記第3のプロダクションケーシングと前記プロダクションチュービングとの間の輪状空間を封止する工程;を含む請求項24に記載の方法。
  • 【請求項27】第3坑井孔によって貫かれた前記地下層から第3プロダクションチュービングを経由して前記地表に炭化水素を産出する工程をさらに含む請求項26に記載の方法。
  • 【請求項28】前記第1坑井孔によって貫かれた前記地下層と前記第2坑井孔によって貫かれた地下層が同一である請求項16に記載の方法。
  • 【請求項29】前記第1坑井孔によって貫かれた前記地下層と前記第2坑井孔によって貫かれた地層下とが別個の層である請求項16に記載の方法。
  • 【請求項30】前記共通坑井孔が概ね垂直である請求項
    12に記載の方法。
  • 【請求項31】前記共通坑井孔が傾斜を有する請求項12
    に記載の方法。
  • 【請求項32】共通坑井孔内に少なくとも2本の管状部材を、該少なくとも2本の管状部材が前記共通坑井孔の坑口から懸架され分離されるように設置し、前記管状部材の1本を通じて第1地下層へ第1地下坑井孔を掘削し、前記管状部材の別の1本を通じて第2地下層へ第2
    地下坑井孔を掘削する、共通坑井孔から少なくとも2本の地下坑井孔を掘削する方法。
  • 【請求項33】前記第1地下層の掘削に先だって、前記少なくとも2本の管状部材の前記他方に流体に対する封止が施される請求項32に記載の方法。
  • 【請求項34】前記第2地下層の掘削に先だって、前記少なくとも2本の管状部材の前記一方に流体に対する封止が施される請求項33記載の方法。
  • 【請求項35】前記第1地下層と前記第2地下層が同一である請求項32記載の方法。
  • 【請求項36】前記第1地下層が前記第2地下層と別個の層である請求項32記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 発明の背景 産業上の利用分野 本発明は、単独あるいは共通の坑井孔から複数の地下坑井、すなわち多重式地下坑井(multiple subterranea
    nwells)を掘削し、かつ、この共通坑井孔内に設置される複数の個別ケーシングを介してこれらの坑井を仕上げるための装置(組立体:assembly)および方法に関する。 より具体的に言えば、掘削・仕上げ中もその後も、
    これらの坑井が地表または地表近くで互いに分離されているように、単独あるいは共通の坑井孔から複数の地下坑井を掘削・仕上げする装置および方法に関する。

    関連する技術の説明 坑井孔を地下層内に向け掘削する際、慣用のホイップストック技術、あるいはドリルビットに近接するようにドリルストリングに固定した泥モーターを利用して、
    垂直方向から意図的に傾けた方向に掘削を行なうことが多くなってきている。 破断地下層では、かかる傾斜坑井を用いることにより、坑井によって定まる地下層中のドレネージエリアが大きく取れるため、当該地下層からの炭化水素産出量が増える。 しかし、慣用のホイップストック技術により傾斜坑井を掘削する場合には、ホイップストックを坑井孔内に設置する際にその深さおよび半径方向の配置が両方とも固定されてしまい、ホイップストックを坑井孔から引き戻さない限り、その深さ及び/又は半径方向の配置を変更することができないという特有の問題がある。

    また、海洋掘削用プラットフォームからの掘削では、
    通常、坑井に垂直方向からの傾斜をもたせ、これにより一基のプラットフォームから掘削・仕上げをなし得る坑井の数を増やしている。 特に深海域で地下層内の坑井の掘削・仕上げをするために用いる海洋掘削用プラットフォームは、プラットフォームを設置する場所における海の深さや負荷の大小によって、その大きさ、構造およびコストが異なる。 例えば、1本(個)の脚またはケーソン(浮き箱)を海底に伸ばしてプラットフォームを部分的に支持するように建設することもあるし、こういった脚をケーソンを8本を使って支持することもあり、海洋掘削用のプラットフォームのコストはおよそ500万ドルから5億ドルとさまざまである。 こうして海洋掘削用プラットフォームは、いずれも固定数のスロットを備えており、このスロットを通して、慣用の方法により傾斜坑井を掘削し、プラットフォームに固定したケーシングを介して仕上げている。

    このように、陸上坑井においても海洋坑井においても、出費を削減するため、単独あるいは共通の坑井孔からケーシング設置された複数の坑井、すなわち多重式ケーシング坑井(multiple cased wells)を掘削・仕上げする装置および方法が必要とされている。

    そこで、本発明は、単独あるいは共通の坑井孔から地下層内に複数の地下坑井が屈裂・仕上げするためのものであって、これらの坑井が掘削・仕上げ中もその後も地表または地表近くで互いに分離されていることを特徴とする掘削・仕上げ装置および方法を提供するこを目的とする。

    また、本発明は、可動な坑底部品(moveable downhol
    ecomponent)を使わずに、単独あるいは共通の坑井孔から地下層内に複数の地下坑井掘削・仕上げする装置および方法を提供することを目的とする。

    本発明のさらなる目的は、1本の坑井の補正作業を行なう間も、別のケーシングを介して仕上げされた1または複数の他の坑井を用いることによって、地下層からの炭化水素の産出あるいは地下層中への流体の注入作業を同時並行で行なうことを可能とする、多重式ケーシング坑井を仕上げることにある。

    さらに、本発明の目的は、単独あるいは共通の坑井孔から多重式ケーシング坑井を掘削・仕上げするための装置および方法であって、構成が比較的単純であり、多重式坑井のそれぞれについてプロダクションケーシングを地表面の装置から分離して吊り下げ、かつ、対象とする地下層から表面までこれらのプロダクションケーシングを延ばし得るような装置・方法を提供することにある。

    発明の概要 以下に具体的にかつ詳細に説明するように、本発明の目的にしたがい前記の課題および他の課題を達成するため、本発明は次のような特徴を有する。

    すなわち、本発明の特徴の一つは、共通坑井孔から複数の地下坑井を個別的に掘削・仕上げすることのできる装置にある。 この装置は、地表あるいは地表近くで共通坑井孔の上部に装置された坑口装置、共通坑井孔内に設置される第1および第2の管状部材(tubular)、および、坑口装置に設置され第1および第2の管状部材を分離して支持するための手段を有する。 第1管状部材は、
    共通坑井孔から第1の地下坑井を掘削する際においてその中をドリルストリングが通過できる大きさであり、かつ第1の地下坑井を仕上げるとき、これを通してプロダクションケーシングを設置することができる大きさである。 同様に、第2管状部材は、共通坑井孔から第2の地下坑井を掘削する際において、その中をドリルストリングを通すことができる大きさであり、かつ第2の地下坑井を仕上げるとき、これを通してプロダクションケーシングを設置することができる大きさである。

    本発明のもう一つの特徴は、共通の地下坑井内に設置された少なくとも2本の管状部材を分離して支持するための第1の手段と、前記の共通地下坑井から掘削される個別地下坑井内に延伸される少なくとも2本のプロダクショケーシングを支持するための第2の手段(ここで、
    一方のプロダクションケーシングは一方の管状部材を通して延伸され、もう一方のプロダクションケーシングは他方の管状部材の中を通して延伸される。 )とを有する坑口装置にある。

    本発明のさらなる特徴としては、地下坑井を掘削・仕上げする方法が挙げられる。 この方法では、まず、共通坑井孔の坑口から2本の管状部材を別々に吊るし、坑井孔内に設置する。 この2本の管状部材の一方を通じて第1の地下坑井が地下層へと掘削される。 次に、第1のプロダクションケーシングを坑口に固定する。 この第1のプロダクションケーシングは第1の坑井孔内へと延伸され、坑口部分で支持される。 これにより、第1の坑井孔が貫く地下層と地表との間に流体の流通路が形成される。

    さらに、本発明の特徴として、共通坑井孔から少なくとも2本の地下坑井を掘削する方法が挙げられる。 この方法は、共通坑井孔の中に少なくとも2本の管状部材を設置し、これらの管状部材のそれぞれを通して地下層に別個地下坑井を掘削する工程を含む。

    図面の簡単な説明 添付する図面は、本明細書に組み込まれその一部をなすものであるが、本発明の実施態様を示し、発明の詳細な説明とともに本発明の諸原理を説明するためのものである。

    図1は、坑井孔上に設置した状態における本発明装置の断面図である。

    図2は、本発明装置内に設置されこれにより支持された状態における、二孔式挿入部材(dual bore insert)
    の断面図である。

    図3は、坑口から2本の管状部材を吊り下げた状態を示す、本発明装置の断面図である。

    図4は、坑口装置の各部分を互いに結合された装置組立て中の状態を示す、本発明装置の断面図である。

    図5は、二孔式坑口の一方の孔とこれに対応する管状部材を通して第1の地下坑井を掘削するためドリルフランジを加えた状態を示す、本発明装置の断面図である。

    図6は、本発明の装置を使って掘削した第1の地下坑井内にプロダクションケーシングを設置した状態を示す、本発明装置の部分断面図である。

    図7は、二孔式坑口の他方の孔とこれに対応する管状部材を通して第2の地下坑井を掘削するためドリルフランジを加えた状態を示す、本発明装置の部分断面図である。

    図8は、本発明装置により掘削した第2の地下坑井内にプロダクションケーシングを設置した状態を示す、本発明装置の部分断面図である。

    図9は、二孔式坑口のチュービングスプールを含む本発明装置の部分断面図である。

    図10は、本発明装置により掘削した第1と第2の地下坑井内に個別プロダクションチューブを設置し、それぞれの坑井孔の地表部(surface)にプロダクションツリーを設けた状態を示す、本発明装置の部分断面図である。

    図11は、図9に一部図示した本発明装置の部分断面図であり、本発明装置により掘削した第1と第2の地下坑井の地表部にそれぞれプロダクションツリーが取付けられており、これによって各々の坑井孔中に設置されたプロダクションケーシングを通して地下から流体を産出することが可能な状態を示す、本発明装置の部分断面図である。

    図12は、本発明の坑底タイバック装置を一方の管状部材に固定した態様で示す、断面図である。

    図13は、図12の態様において第2の管状部材をタイバック装置を通して下降させ、そのねじ山を切った孔と係合した状態を示す、本発明の坑底タイバック装置の断面図である。

    図14は、坑底タイバック装置を一方の管状部材と第2
    の管状部材の一部とに固定し、第2の管状部材の残部を共通坑井孔内において降下させ、タイバック装置内のねじ山に係合するに至らしめた状態を示す、本発明の坑底タイバック装置の別の態様を示す断面図である。

    図15は、本発明の坑口装置内に設置され、かつ当装置により支持された状態における、3本の坑井孔を有する挿入部材の上面図である。

    図16は、坑口から3本の管状部材を吊り下げた状態を示す、本発明装置の断面図である。

    好適実施態様の説明 図1に示すように、陸上においても海洋においても、
    比較的大きな径、例えば直径30インチ(76.2cm)の管状部材すなわちパイプ2を衝撃法(パーカッション法)その他の適当な方法により、比較的浅く、具体的にはパイプがそれ以上入らなくなる深度まで打ち込む。 あるいは、大きな径、例えば直径36インチ(91.4cm)の穴を、
    当業者に自明な慣用手段により地面に掘削し、比較的大きな径、例えば直径30インチ(76.2cm)の管状部材すなわちパイプ2をこの穴の中に設置し、セメントを充填し固定してもよい、その後、前記管状部材すなわちパイプ2を通してこれより僅かに小さい直径の坑井孔を、例えば1200フィート(360m)の深さまで掘り下げ、当業者には自明な慣用の手段により、コンダクターパイプ4をこの坑井孔内に設置しセメントで固定する。 複数の脚またはパッド7を有する坑口装置(welhead;以下、坑口ともいう。)6を、その脚またはパッド7の底部が、陸上であれば地表とパイプ2の上端とに、海洋であれば採掘用プラットフォームのセラーデッキ面とパイプ2の上端とに載るような形でパイプ2およびケーシング4上に設置する(どちらも図1の5の部分に当該する。)。 コンダクターパイプ4の上端は坑口装置6内に受け入れて、溶接などの適当な方法でそこに固定する(図示せず。)。
    次に、ケーシング4を通して坑井孔を適切な深さまで、
    例えば3500〜4000フィート(1050〜1200m)まで掘り下げる。 このようにして掘られた坑井孔は垂直でも、垂直から傾斜を持ったものでもよい。

    図2に示す通り、坑口装置6はそれを貫く孔(bore)
    12を有する。 孔の径は一定ではなく、概ね環状の肩部14
    を形成している。 この孔12の中に挿入部材20を設置し、
    前記の概ね環状の肩部の上に固定する。 挿入部材20はそれを貫く少なくとも2つの孔22,26を有する。 これらの孔の径も一定ではなく、概ね環状の肩部23,27とテイパー部(先細部分)24,28をそれぞれ形成している。 図3
    に示すように、挿入部材20内の孔の数と同数の管状部材
    30,34を下記に説明する方法で孔22,26の中に設置し、慣用のケーシングスリップ31,35により固定する。 これらのケーシングスリップ31,35はテイパー部24,28に接触するまで降下すると、挿入部材20に係合するように広げられる。 このケーシングスリップ31,35はエラストマーなどの材料で作られたシール(封止部)32,36を備えている。 ケーシングスリップ31,35の代わりに他の慣用手段、例えば、スプリットマンドレルハンガー(split ma
    ndrel hanger)などを用い管状部材30,34を挿入部材20
    に固定してもよい。 また、管状部材30,34は慣用のパックオフ・シールリング(packoff sealring)33,37も備えている。 なお、本明細書を通して、「管状部材」とはケーシングのような長いパイプのことを言い、地下坑井内に設置し、通常、個々の長さのパイプを例えばねじ山で螺合したものである。

    管状部材30,34を挿入部材20中に固定し、二孔式坑口1
    5(図4)をボルト(図示せず。)などの適切な手段により坑口装置6に固定すると、二孔式坑口15が有する2
    つの孔16,18は、管状部材30,34と実質的に位置合わせされた状態となる。 孔16,18の直径はいずれも、孔の長手方向に沿って限定され、これにより管状肩部17,19がそれぞれ形成されている。 これらを組立てると、パックオフシールリング33,37により、管状部材30,34と二孔式坑口15の間に密な流体シールが形成される。 管状部材30と
    34をこのように坑井孔9内に設置したら、従来行なわれているような方法、好ましくは管状部材のいずれか一方を通してセメントスラリーを送り込むことにより、これらの管状部材を固定する。 好ましくは、坑井孔9を固めるセメントがケーシング4の内側まで達するようにする。

    その後、例えば弾性O−リングなどのシール39を有するプラグ38を二孔式坑口15を通して孔16または18のいずれかの上端に取り付け(図5では孔16について示す。)、ドリルフランジ40をボルト(図示せず。)などの適当な手段により二孔式坑口15に固定する。 ドリルフランジ40はこれを貫く孔41を有し、該孔は孔18および管状部材34に対して実質的に位置合わせされて、ドリルストリングを通す経路を形成する。 なお、当業者には自明なように、フランジ40は掘削中の安全を確保する慣用の防噴装置を取り付け得る大きさである。 以上のようにドリルフランジ40、坑口6、二孔式坑口15、管状部材30,3
    4を組み立てることにより、以下に説明するように、表面から2本の坑井を別々に掘削・仕上げすることのできる装置となり、可動部を有する坑底部品を使用する必要がなくなり、それに伴なう問題点も解消される。 この装置は、陸上の掘削用リグ及び/又は海洋掘削用プラットフォームのいずれから掘削する場合にも使用することができる。

    一端にドリルビットを有するドリルストリングを孔41
    から18、ついで管状部材34へと通し、その中に硬化したセメントがあればそれを掘削除去する。 このドリルストリングを管状部材34の底からさらに進ませ、概ね垂直かまたは傾斜した坑井孔46を管状部材の底部から、慣用の方法により地下層や岩帯を貫くように掘削していく。 坑井孔を管状部材34から掘削し、物理検層を済まし、必要に応じて、プロダクションケーシング56(図6)をその一部が坑井孔46の中に入るまで地表面から下ろす。 プロダクションケーシング56はまず、坑井孔46の中に慣用の方法を使ってセメントにより固定する。 好ましくは管状部材34の底部に至るまでセメント固定する。 なお、セメントによる固定を行なう前に、慣用のケーシングスリップ57を使ってプロダクションケーシング56を二孔式坑口
    15の孔18内に固定しておく。 ケーシングスリップ57は環状肩部19に接触すると同時に広がって孔18と係合する。
    ケーシングスリップ57はシール58を有しており、このシールによって孔18とプロダクションケーシング56の間に密な流体シールが形成される。 また、プロダクションケーシング56の上端にも慣用のパックオフシールリング59
    を設ける。

    プロダクションケーシング56を二孔式坑口15の孔18の中に上記のように固定し坑井孔46の中にセメントで固定したら、ドリルフランジ40を二孔式坑口15から取り外し、プロダクションケーシング56のうちパックオフシールリング59から上に出ている部分を慣用の器具により切除し、プラグ38を孔16の上端から取り外す。 次にドリルフランジ40を再びボルト(図示せず。)などの適切な手段により二孔式坑口15に固定すると、孔41がフランジ40
    を通して孔16および管状部材30と実質的に位置合わせされ、ドリルストリングの通る経路ができる(図7)。 次に、防噴装置を再びフランジ40に取り付け、掘削中の安全を確保する。 一端にドリルビットを有するドリルストリングを孔41、16、管状部材30の中に通し、その中に硬化したセメントがあればそれを掘削除去する。 このドリルストリングを管状部材30の底からさらに進ませ、慣用の方法により垂直または傾斜した坑井孔44を地下層や岩帯を貫くように掘削していく。 管状部材30から坑井孔を掘削し、物理検層(logging)を済ました後、必要に応じ、プロダクションケーシング50を、図8に示すようにその一部が坑井孔44の中に入るまで海面または地上から下ろす。 プロダクションケーシング50は、まず、坑井孔
    44の中に慣用の方法を使ってセメントにより固定する。
    好ましくは管状部材30の底部に至るまでセメント固定する。 セメントによる固定を行なう前に、慣用のケーシングスリップ51を使いプロダクションケーシング50を二孔式坑口16内に固定しておく。 ケーシングスリップ51は、
    管状肩部17に接触すると同時に広がって孔16に結合する。 ケーシングスリップ51はシール52を有しており、このシールによって孔16とプロダクションケーシング50の間に密な流体シールが形成される。 また、プロダクションケーシング50の上端にも慣用のパックオフシールリング53を設ける。 ケーシングスリップ51,57の代わりにマンドレルハンガーなど他の従来用いられている方法により、プロダクションケーシング50,56を二孔式坑口15に固定してもよい。 プロダクションケーシング50を二孔式坑口15の孔16内に上記のように固定し、坑井孔44の中にセメントで固定したら、ドリルフランジ40を二孔式坑口
    15から取り外し、プロダクションケーシング50のうちパックオフシールリング53から上に出ている部分を慣用の器具により切除する(図9)。

    次に、図9に示すようにチュービングスプール60を、
    ボルト(図示せず。)などの適当な手段により二孔子坑口に固定する。 この際、スプール60の孔62,64はプロダクションケーシング50,56とそれぞれ実質的に位置合わせされるようにする。 孔62,64の直径には制限があり、
    それによってテイパー部63,65が形成される。 また、パックオフシールリング53,59がチュービングスプール60
    とプロダクションケーシング50,56との間にそれぞれ密な流体シールを形成している。 ついで、プロダクションケーシング50,56を、例えばパーフォレーション法などの適当な方法によって、ケーシングが貫く地下層と液体の疎通が可能な状態に置き、これによって、流体、好ましくは炭化水素がケーシング50,56に流入し表面に産出するようにする。 図10に示すように、プロダクションケーシング50,56の中に相対的に径の小さいプロダクションチュービング70,76をそれぞれ設置し、慣用のチュービングハンガー71,77により支持する。 チュービングハンガーはチュービングスプール60の中に垂れ下がり、環状の肩部63,65と接触すると同時にチュービングを支持する。 チュービングハンガー71,77(図10に図示)に代えてマンドレルハンガーなど他の慣用手段によりプロダクションチュービング70,76をチュービングスプール60
    にそれぞれ支持してもよい。 プロダクションチュービング70,76の上端には慣用のパックオフ72,78が備えられ、
    チュービングスプール60とプロダクションチュービング
    70,76の間に密な流体シールが形成される。 個別プロダクションツリー80,86を各々がプロダクションチュービング70,76と流体の疎通が可能な状態になるように設置する。

    当業者にとっては自明なことであるが、特定の場合には、プロダクションケーシング50,56が貫いている地下層から得られる流体を、プロダクションチュービングを使用せず、直接にプロダクションケーシングに通して地表に産出することも可能である。 この実施態様の場合、
    個別プロダクションツリー80,86を、各々がプロダクションケーシング50,56と流体の疎通が可能な状態になるようにチュービングスプール60上に設置する(図11に図示)。

    以上のように、本発明の方法に従って掘削・仕上げを行なうことにより、2本の地下坑井44,46が、同一または異なる地下層に、同一または異なる深さまで、また、
    垂直または傾斜を持たせて掘削される。 坑井44,46は単独または共通の坑井孔を通じ、地表に至るまで分離した状態で仕上げられているので、地下層からの流体の産出及び/又は地下層への注入を両方の坑井から同時に行なうことができる。 また、あるいは、ワークオーバー(改修)、再仕上げ、サイドトラッキングなどを含む(但しこれらに限定されるものではないが)補正作業を1本の坑井で実行しつつ、その間、同時並行的に他の坑井を経由して炭化水素を地下層から産出したり、または流体を地下層へと注入することができる。 また、1本の坑井を経由して地下層に流体を注入しつつ、同一の地下層または異なる地下層から炭化水素を産出することも可能である。

    本発明の装置の環状部材30,34は、長さが例えば約350
    0フィート(1050m)から4000フィート(1200m)もあるため、坑井孔9内に設置する際に、その加下端付近に至っても管状部材の分離が確実になされていることが望ましい。 そこで、図12に100として坑底タイバック装置の概略を図示したが、この装置はこれを貫く第1孔102および第2孔104を有している。 個別の長さの管状部材30
    を地表または共通の坑井孔内に設置する際には、これを例えばねじ山で螺合するなどして第1孔102に固定する。 一方、第2孔104にはねじ105が切ってあり、該ねじ管状部材34がその外側に有するコレットラッチ137と噛み合う。 図13に示すように、管状部材34を共通坑井孔の中に下ろすと、コレットラッチ137が前記ネジ山105に嵌まり込んで係合し、管状部材34をタイバック装置100に固定する。 これにより、坑底における管状部材30と34の相対的な位置関係が固定される。 このような方法を採ることで、本発明装置の坑底における構造安定性が増し、
    方向制御性能が向上し、この結果、本発明装置を使用して掘削・仕上げした坑井孔同士の干渉を最小化することができる。

    上記に代えて用い得る坑底タイバック装置を図14に12
    0として示す。 この装置はこれを貫く第1孔122および第2孔124を有している。 個別の長さの管状部材30を地表または共通の坑井孔の中に設置する際には、例えば、ねじ山で螺合するなどの方法によりこれを第1孔122に固定し、別の管状部材34のうちの1本を同様の方法で第2
    孔にぶら下がるように固定する。 残る管状部材34の下部の外側にコレットラッチ137を固定する。 図14に示すように、管状部材34のこの部分を共通の坑井孔の中に下ろすと、コレットラッチ137が第2孔のねじ山に嵌まり込んで係合し、当該管状部材34がタイバック装置120に固定され、これによって管状部材30と34の坑底での相対的な位置関係が固定される。 管状部材34の下端に設けたシール138により、管状部材34とタイバック装置120の間に密な流体シール138が形成される。

    本発明の好ましい実施態様およびその効果を以下の実施例で説明するが、これは本発明の範囲を限定するものではない。

    実施例1 パーカッション法により直径30フィート(9m)のパイプを地下500フィート(150m)の深さまで打ち込み、このパイプを通して直径26インチ(66m)の坑井孔を2000
    フィート(600m)の深さまで掘削し、その中に直径24インチ(61cm)のケーシングを装入し、セメントで固定する。 26.75インチ(68cm)、3000psi(210kg/cm 2 )の開始(始動)坑口を前記直径24インチ(61cm)のケーシングの上に取り付け、24インチ(61cm)まで楔下(swedge
    down)する。 このケーシングを通して、通常、サーフェスケーシング(surface casing)深さ、すなわち4000
    フィート(1200m)まで坑井孔を掘削し、直径24インチ(61m)まで穴ぐりして口径を広げる(underream)。 坑底タイバック装置を直径9.625インチ(24cm)のサーフェスケーシング上に螺合して留め、坑井孔の中に入れる。 直径9.625インチ(24cm)のサーフェスケーシングの上部には2つの孔を有する坑井挿入部材を取り付け、
    26.75インチ(68cm)開始(始動)坑口上に装架する。
    次に、9.625インチ(24cm)のケーシングストリングを挿入部材の一方0孔の中を通して、坑井孔の底からおよび30フィート(9m)の所まで下ろす。 この9.625インチ(24cm)ケーシングはマンドレルハンガーにより挿入部材中に固定し、この第1ケーシングのうち挿入部材の上に出ている部分をマンドレルハンガーから除去する。 コレットラッチを備えた9.625インチ(24cm)の第2のケーシングストリングを挿入部材の第2の孔(bowl)を通して挿入し、タイバック装置に向け、コレットラッチがタイバック装置の孔の中にでネジ山に噛み合うまで降下した固定する。 坑井孔内に挿入された第2のストリングを通してセメントを送くり込むことにより2本の9.625
    インチ(24cm)ケーシングストリングを坑井孔内に固定する。 次に、9.625インチ(24cm)の第2ケーシングストリングをスリップ装置を使ってインサートに固定し、
    インサートの上に突き出た部分を切断し、パックオフを両方のケーシングストリングの上に取り付ける。

    二孔式の坑口を開始(始動)坑口の上に取り付け、2
    孔の内の第1の孔にプラグを差し込み、また、二孔式坑口の第2の孔にはアクセスできるようにドリルフランジをその二孔式坑口の上に設置する。 防噴装置をドリルフランジの上に装着し、圧をテストする。 ドリルストリングを第2の9.625インチ(24cm)ケーシングストリングに通して、セメントを掘削除去し、このケーシング底部の装置をフロート(float)する。 次に、9.625インチ(24cm)の第2ケーシングストリングの底部から予め決めた100フィート(300m)の深さまで方向を制御しながら坑井孔を掘削する。 この坑井孔の検層を行い、直径7
    インチ(18cm)のプロダクションケーシングを坑井孔内に挿入し、セメントで固定する。 次に、スリップを取り付けてこの7インチのケーシングを二孔式坑口に固定し、二孔式坑口から飛び出している部分を切断し、このケーシングと二孔式坑口の間にパックオフシールを取り付ける。

    二孔式坑口からドリルフランジを取り除き、第1の孔からプラグを取り外す。 次に、ドリルフランジを二孔式坑口の上に戻し、第1の孔にアクセスできるようにし、
    一方、掘削の済んだ第1の坑井はパックオフシールにより塞ぐ。 防噴装置をドリルフランジの上に装着し、圧力をテストする。 ドリルストリングを9.625インチ(24c
    m)の第1ケーシングストリングに通して、セメントを掘削除去し、このケーシングの底部の装置をフロートする。 9.625インチ(24cm)の第1ケーシングストリングの底部から、最初に掘削した坑井から離して、12000フィート(3600m)の深さまで方向を制御しながら坑井孔を掘削する。 この坑井孔の検層を行い、直径7インチ(18cm)のプロダクションケーシングを坑井孔内に挿入し、セメントで固定する。 次に、スリップを取り付けてこのケーシングを二孔式坑口に固定し、二孔式坑口から飛び出している部分を切断し、プロダクションケーシングと二孔式坑口の間にパックオフシールを取り付ける。
    次に、二孔式チュービングスプールを取り付ける。 しかる後、この2つの坑井孔にプロダクションツリーを取り付けて仕上げる。

    本発明装置中、挿入部材については、2つの孔を有し、その孔を通して2本のサーフェスケーシングを個別に取り付けるものとして説明したが、以上の説明を前提とすれば、地表面付近の坑井孔およびその中に挿入するサーフェスケーシングの径によっては、挿入部材に3個以上の孔を持たせたり、この孔を通して3本以上のサーフェスケーシングストリングを設置することも当業者には自明なことであろう。 例えば、挿入部材220は3つの貫通孔221,224,227を有しており(図15)、挿入部材20
    に関して先に説明したような方法で、坑口6内に設置しこれによって支持する。 孔221,224,227の中には、管状部材30,34に関して先に説明したような方法で、管状部材230,234,237をそれぞれ設置し(図16)、それぞれの孔に固定する。 このような構成を採ることで、本発明の装置によって、共通または単一の坑井孔から3つの地下井孔を個別に掘削し、仕上げることができる。

    さらに、長さの異なる複数の管状部材を用いてそれぞれの先端を共通坑井孔内の異なる地点に至らしめ、その管状部材の先端以下の位置にホイップストックを固定したり、及び/又は、管状部材から出たドリルストリングを垂直方向から傾けて掘削を行なう手段(例えば泥水モーター)を用いて坑井に対する干渉がないようにすることも本発明の範囲に属する。 本発明において、ホイップストックを設置する場合や坑底の構造安定性をさらに高めることを望む場合には、長く伸びたフレーム、例えばIビームなどを、第1と第2の管状部材の間にその全長に亘って設置・固定してもよい。 こういった細長いフレームを用いる場合は、管状部材の内の少なくとも1本に適当な手段(例えばボルトなど)でフレームを固定したり、第2の管状部材をテンプレート(型わく)の中に差し込み、Iビームの両側に概ねC型の案合手段を設けこれを通して両方の管状部材を設置するのが好ましい。 こうした概ねC型の案内手段は、例えば溶接などによって、Iビームの長手方向に亘って固定してもよい。

    本発明の好適態様を説明し例示したが、示唆されたものあるいはその他の修正や変更をこれに加えたものもまた本発明の範囲に含まれるものである。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl. 6 ,DB名) E21B 43/30 E21B 33/047

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