Power generation system

申请号 JP2012071864 申请日 2012-03-27 公开(公告)号 JP2013207846A 公开(公告)日 2013-10-07
申请人 Japan Agengy For Marine-Earth Science & Technology; 独立行政法人海洋研究開発機構; Univ Of Tokyo; 国立大学法人 東京大学; 发明人 YAMAMOTO MASAHIRO; TAKAI KEN; SARUHASHI TOMOKAZU; SAWADA IKUO; MIYAZAKI JUNICHI; SHIBUYA TAKAZO; NAKAMURA KENTARO; NAKAMURA RYUHEI; HASHIMOTO KAZUHITO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To achieve simple and stable supply of electric power under the sea.SOLUTION: A power generation system 1 includes: a hot water well 10 that has an excavation hole 10a extending from a seabed surface F to a hot water pool H existing under the seabed and a casing 10b installed in the excavation hole 10a through a guide base 30 on the seabed surface; an anode 40 provided on a path for hot water by the hot water well 10; a cathod 50 provided under the sea except the path for hot water by the hot water well 10; and a submarine apparatus 60 that is connected with each of the anode 40 and the cathod 50 and extracts generated power for operation.
权利要求
  • 海底面から、海底下に存在する熱水溜まりにまで至る掘削孔、及び海底面上のガイドベースを介して当該掘削孔内に設置されたケーシングを有する熱水井と、
    前記熱水井による熱水の流路上に設けられるアノードと、
    前記熱水井による熱水の流路以外の海水中に設けられるカソードと、
    前記アノードと前記カソードとにそれぞれ接続され、生じた電力を取り出す電力取出手段と、
    を備える発電システム。
  • 前記アノードは前記ケーシングに対して着脱自在に設けられる請求項1に記載の発電システム。
  • 前記アノード及び前記カソードの少なくとも何れかは、ブラシ状、ヒダ状及びスポンジ状の何れかの形状を有する請求項1又は2に記載の発電システム。
  • 前記アノード及び前記カソードの少なくとも何れかは、表面が多孔質粒子又は超微細粒子で覆われたものである請求項1〜3の何れか一項に記載の発電システム。
  • 前記アノード及び前記カソードの少なくとも何れかは、表面に触媒層を有する請求項1〜4の何れか一項に記載の発電システム。
  • 前記ガイドベースは長さを調節可能な脚を有する請求項1〜5の何れか一項に記載の発電システム。
  • 说明书全文

    本発明は、海底における発電システムに関する。

    従来から、海底に圧等の物理量を測定するセンサを設けておき、海底の状態を監視することが行われている(例えば、特許文献1)。

    特開平6−138256号公報

    海底に設けられるセンサ等の機器を動作させるための電を供給する方法として、予め機器に電池を内蔵させておく方法がある。 しかし、この方法では電池の電力が切れた場合、機器を動作させることができず、また一般的に月単位や年単位での使用に耐えうるものではない。 また、海上や地上の電力の供給源と機器とをケーブルで接続して、ケーブルを介して機器に電力を供給する方法が考えられる。 しかしながら、この方法を実現するためには、機器を設置する場所が深いほど長いケーブルが必要となる等、極めて大きなコストが必要となる。

    本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、海底での電力の供給を簡易かつ安定的に行うことができる発電システムを提供することを目的とする。

    上記の目的を達成するために、本発明に係る発電システムは、海底面から、海底下に存在する熱水溜まりにまで至る掘削孔、及び海底面上のガイドベースを介して当該掘削孔内に設置されたケーシングを有する熱水井と、熱水井による熱水の流路上に設けられるアノードと、熱水井による熱水の流路以外の海水中に設けられるカソードと、アノードとカソードとにそれぞれ接続され、生じた電力を取り出す電力取出手段と、を備える。

    海底下に存在する熱水溜まりからの熱水は、硫化物イオン等が含まれており、熱水以外の海水中と比べてアノード反応が起こりやすくなっている。 即ち、熱水中と熱水以外の海水中との間には電位勾配、即ち起電力が生じている。 従って、本発明に係る発電システムのように、アノードを熱水井による熱水の流路上に設け、カソードを熱水の流路以外の海水中に設け、それらを接続すれば電流が流れて電力を取り出すことができる。 本発明に係る発電システムは、海底に熱水井を設けて、アノード、カソード及び電力取出手段を所定の位置に設ければ実現することができるので容易に実現することができる。 また、本発明に係る発電システムは、熱水溜まりからの熱水によって自然に存在している起電力を用いて電力を取り出しており、熱水があれば電力を取り出すことができるので、安定的に電力の取り出しを行うことができる。 即ち、本発明に係る発電システムによれば、海底での電力の供給を簡易かつ安定的に行うことができる。

    アノードはケーシングに対して着脱自在に設けられることとしてもよい。 この構成によれば、確実に熱水井による熱水の流路上にアノードを設けることができ、また、アノードのメンテナンスを容易に行うことができる。

    アノード及びカソードの少なくとも何れかは、ブラシ状、ヒダ状及びスポンジ状の何れかの形状を有することとしてもよい。 また、アノード及びカソードの少なくとも何れかは、表面が多孔質粒子又は超微細粒子で覆われたものであることとしてもよい。 あるいは、アノード及びカソードの少なくとも何れかは、表面に触媒層を有することとしてもよい。 これら構成によれば、より確実かつ効率的に、アノード反応又はカソード反応を行わせることができ、電力の取り出しをより確実かつ効率的におこなうことができる。

    ガイドベースは長さを調節可能な脚を有することとしてもよい。 この構成によれば、海底面が傾斜していたり凹凸があったりしても海底面上にガイドベースを適正に設置できる。

    本発明は、海底に熱水井を設けて、アノード、カソード及び電力取出手段を所定の位置に設ければ実現することができるので容易に実現することができる。 また、本発明は、熱水溜まりからの熱水によって自然に存在している起電力を用いて電力を取り出しており、熱水があれば電力を取り出すことができるので、安定的に電力の取り出しを行うことができる。 即ち、本発明によれば、海底での電力の供給を簡易かつ安定的に行うことができる。

    本発明の実施形態に係る発電システムの構成図である。

    実施形態におけるアノードの一態様を示す図である。

    本発明の実現性について説明するための図である。

    以下、図面と共に本発明に係る発電システムの好適な実施形態について詳細に説明する。 なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。 また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。

    図1に本実施形態に係る発電システム1を示す。 発電システム1は、海底に設けられて、海底において電力を取り出す(発電する)システムである。 取り出された電力は、例えば、海底下で動作する海底機器60を動作させるために用いられる。 図1に示すように、発電システム1は、熱水井10と、ガイドベース30と、アノード40と、カソード50と、海底機器60と、ケーブル70とを備えて構成されている。 なお、図1に示される熱水井10は断面である。

    熱水井10は、海底面Fから、海底下に存在する熱水溜まりHにまで至る掘削孔10a、及び当該掘削孔10a内に設置されたケーシングパイプ(ケーシング)10bを有する。 熱水井10は、例えば、海洋研究開発機構が運用する地球深部探査船「ちきゅう」によって設置できる。 熱水井10の深さは熱水溜まりHの位置や岩石の硬度、水深等にもよるが30〜1000mとすることができる。

    ガイドベース30は、掘削の際にドリルビット及びドリリングパイプが「ちきゅう」等の掘削船に対して垂直に挿入できるように設けられるものであり、さらにドリルビットによって掘削された掘削孔にケーシングパイプ10bを挿入し、固定するために海底面Fに設置されるものである。 ガイドベース30は長さを調節可能な3本の脚30aを有している。 脚30aの長さを調節することで、海底面Fの傾斜や凹凸に対してもドリルビット及びドリリングパイプ、さらにはケーシングパイプを掘削船に対して垂直に海底下に挿入できるようになる。

    なお、ガイドベース30には、熱水井10の坑口10cから噴出される熱水から鉱物を析出させるために、図1に示す状態で上側に鉱物養殖器が設置させるようになっていてもよい。 具体的には、ガイドベース30は、鉱物養殖器を設置するための拡径部30bを上部に有していてもよい。

    アノード40は、熱水井10による、熱水溜まりHからの熱水の流路上に設けられる電極(負極)である。 熱水井10が設けられると熱水溜まりHの熱水は、図1の矢印Dに示すように、熱水井を上昇して海水中に流出する。 熱水は、硫化物イオン等が含まれており、熱水以外の海水中と比べてアノード反応が起こりやすくなっている。 アノード40は、発電システム1においてアノード反応を起こさせるためのものである。 例えば、アノード40では、熱水中の硫化物イオン(S 2− )から電子が流入して、硫化物イオンが硫黄(S )等の無機硫黄中間酸化物となる。

    アノード40は、熱水の流路となっている熱水井10のケーシングパイプ10b内に設けられる。 アノード40は、熱水との接触効率を高め、広範囲に渡ってアノード反応を起こさせるため、例えば、長尺状の部材を用い、ケーシングパイプ10bの軸方向に沿うように設置することとするのがよい。 アノード40は、熱水の流れによって移動しないようにケーシングパイプ10bに固定されることとするのがよい。 また、アノード40は、劣化した場合に交換できるように、ケーシングパイプ10bに対して着脱自在に設けられることとするのがよい。 このような構成を取ることによって、確実に熱水井10による熱水の流路上にアノード40を設けることができ、また、アノード40のメンテナンスを容易に行うことができる。

    なお、アノード40の配置位置は、必ずしもケーシングパイプ10bの内部である必要はなく、熱水の流路(海水中における流路も含む)であれば任意の位置をアノード40の配置位置とすることができる。

    カソード50は、熱水井10による熱水の流路以外の海水中に設けられる電極(正極)である。 カソード50は、海底機器60を介してケーブル70によってアノード40と接続されている。 カソード50は、発電システム1においてカソード反応を起こさせるためのものである。 例えば、カソード50では、海水中の酸素(O )によって電子が受け取られて、水(H O)や過酸化水素(H )が生成される。

    カソード50は、例えば、熱水井10から数メートル離れた、熱水の影響を受けない海水中に設けられる。 カソード50は、海水との接触効率を高め、広範囲に渡ってカソード反応を起こさせるため、例えば、ブラシ状の部材を用いて海底面Fより上方の空間上に広めに展開するように設置することとするのがよい。 カソード50は、海水の流れによって移動しないように海底面Fに固定されることとするのがよい。

    アノード40及びカソード50の素材(材質)としては、例えば、炭素材(グラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブ)、チタン、白金、白金グラファイト、白金パラジウム、金属炭化物(タングステンカーバイド、モリブデンカーバイド等)、金属酸化物(コバルトオキサイド、マンガンオキサイド、ニッケルオキサイド)、金属硫化物(硫化鉄、硫化銅、硫化銀、硫化亜鉛等)を利用することができる。 また、アノード40及びカソード50は、上記以外でも、電極として用いることができる任意の素材(材質)で構成することができる。 アノード40及びカソード50(何れか一方だけでもよい)は、反応をより効果的に行わせるため、上記の素材の表面に触媒層(金属ポルフィリン等)を有することとしてもよい。

    アノード40及びカソード50(何れか一方だけでもよい)の形状は、表面積を広くして反応をより効率的に行わせるため、ブラシ状、ヒダ状及びスポンジ状の何れかの形状をしていてもよい。 例えば、図2にアノード40の形状の例を示す。 図2は、ケーシングパイプ10bの軸方向と垂直な面での断面図を示す。 図2に示すようにアノード40は、シート状の部材を折り曲げてヒダ状にして、ケーシングパイプ10b内に設けることとしてもよい。 あるいは、アノード40は、シート状にしてケーシングパイプ10bの内周面に張り付ける構成としてもよい。 また、アノード40及びカソード50は、表面が多孔質粒子又は超微細粒子で覆われたものを用いて、表面積を大きくすることとしてもよい。 上述した工夫を施すこととすれば、より確実かつ効率的に、アノード反応又はカソード反応を行わせることができ、電力の取り出しをより確実かつ効率的におこなうことができる。

    深海の熱水噴出域では電極の腐食が激しいと予想される。 しかしながら、本発明の発明者は熱水孔に沈殿、結晶化してできる硫化鉱物それ自体が電極として優れた特性を持つことを確認している。 即ち、熱水井10に設置した電極(アノード40)には、どんどん硫化鉱物が付着するが、その付着物がオリジナルの電極と同等かそれ以上の優れた電極特性を示すことにより、発電システム1の能力は維持される。

    海底機器60は、アノード40及びカソード50それぞれにおける反応によって生じた電力を取り出す電力取出手段である。 海底機器60は、アノード40及びカソード50それぞれにおける反応による電流が流れるケーブル70に接続されている。 海底機器60は、アノード40におけるアノード反応、及びカソード50におけるカソード反応によって生じ、ケーブル70を流れる電流から電力を取り出す。 海底機器60は、例えば、熱水井10の周囲を監視(観測)するための、当該電力で動作する装置であり、具体的には、カメラ、ライト及びセンサ(熱水井10の周囲の硫化水素、酸素、温度、ph等を測定する)等である。 海底機器60は、機器の種類によっては海水の流れによって移動しないように海底面Fに固定されることとするのがよい。

    なお、電力取出手段としては、必ずしも海底で動作する海底機器60とする必要はなく、例えば、海底機器に電力を供給する電源として構成されていてもよい。 あるいは、海上や地上に電力を供給する電源として用いされてもよい。 また、取り出された電力はバッテリー等に一時的に格納されていてもよい。 また、AUV(Autonomous Underwater Vehicle)やROV(RemotelyOperated Vehicle)等の電力源として用いられてもよい。

    ケーブル70は、海底機器60を介してアノード40とカソード50との間を接続し、アノード40及びカソード50それぞれにおける反応による電流が流れる導体である。 以上が、発電システム1の構成である。

    上述したように、熱水中と熱水以外の海水中との間には電位勾配、即ち起電力が生じている。 例えば、熱水内外で800mV程度の起電力が生じている。 これにより、アノード40とカソード50との間には電流が流れて電力を取り出すことができる。

    図3を用いて、本発明の発明者によって、発電システム1において電流が流れることが確認された実験例を示す。 一方の容器には、海底下に存在する熱水溜まりHの熱水を模した溶液81を入れている。 この溶液81は、0.6MのNaCl、0.1MのNa S、pH7.5の溶液である。 もう一方の容器には海水を模した溶液82を入れている。 この溶液81は、0.6MのNaCl、pH7.5の溶液である。 なお、それぞれの容器は、電池用の膜83によって隔てられている。

    各溶液中には電極84,85が入れられている。 また、互いの電極84,85は、導線86によって接続されている。 これらの電極84,85は、海底から析出する熱水に含まれる金属等が析出、沈殿してできるチムニーである。 このような例において、電極84,85の間には、0.538Vの電圧及び2.31mAの電流が生じていることが確認された。

    上記の例からも分かるように本実施形態に係る発電システム1では、電圧及び電流が生じて電力を取り出すことができる。 また、上述したように熱水からの析出物が電極として利用できることも分かる。

    上述した実施形態に係る発電システム1では、アノード40及びカソード50の面積1m あたり、2.4Wの電力が取り出される(生成される)。 一つの熱水井10(人工熱水)では、500W程度、一つの熱水フィールドでは、50kW程度の電力が取り出される(生成される)。

    また、本実施形態に係る発電システム1は、海底に熱水井10を設けて、互いに接続されるアノード40、カソード50及び電力取出手段である海底機器60を所定の位置に設ければ実現することができるので容易に実現することができる。 また、本実施形態に係る発電システム1は、熱水溜まりからの熱水によって自然に存在している起電力を用いて電力を取り出しており熱水があれば電力を取り出すことができるので、安定的に電力の取り出しを行うことができる。 即ち、本実施形態に係る発電システム1によれば、海底での電力の供給を簡易かつ安定的に行うことができる。

    また、アノード40側の熱水もカソード50側の海水も連続的に新鮮なものと交換されるため起電力の低下が起らない。 従って、本実施形態に係る発電システム1では高い電力供給能が維持される。

    また、本実施形態に係る発電システム1を実施するにあたり、設備を設置する以外には熱水溜まりHの部分を掘削するだけであるので、海底及び海中環境に対する影響を極めて軽微に留めることが可能である。 更に、熱水井10からの熱水活動が続く限り、持続的に熱水を噴出し続ける。 従って、例えば、上述した実施形態のように電力取出手段を海底機器60とすれば、海上や地上からの電力の供給を行う必要や(従来の)電池等を備える必要がなく、持続的に(例えば、10年間ノーメンテナンスで)熱水井10の周囲を監視することが可能となる。

    本発明によれば、海底での電力の供給を簡易かつ安定的に行うことができる。

    1…発電システム、10…熱水井、10a…掘削孔、10b…ケーシングパイプ、10c…坑口、30…ガイドベース、40…アノード、50…カソード、60…海底機器、70…ケーブル、F…海底面、H…熱水溜まり。

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