管の洗浄方法およびその装置

申请号 JP2002555947 申请日 2001-10-02 公开(公告)号 JPWO2002055225A1 公开(公告)日 2004-05-13
申请人 本多 利美; 发明人 本多 利美;
摘要 管内に炭酸ガスを間欠的にまたは連続的に打ち込んで、該管内の 水 中に溶存した該炭酸ガスの発泡作用により該管の内部を洗浄する管の洗浄方法により、大掛かりな設備や作業工程を必要とせず、短時間で確実にかつ極めて衛生的に管の内壁面を洗浄することができ、併せて、管の水漏れ調査を行うことも可能となる。また、井戸管内に、圧縮空気を間欠的にまたは連続的に打ち込むと同時に、高圧水を噴射して、該井戸管の内部を洗浄する井戸管の洗浄方法により、圧縮空気と高圧水との相乗効果で、作業時間や工程を削減して、短時間で容易に、かつ、効率よく井戸管の内部を洗浄することができる。
权利要求
  • 管内に炭酸ガスを間欠的にまたは連続的に打ち込んで、該管内の水中に溶存した該炭酸ガスの発泡作用により該管の内部を洗浄することを特徴とする管の洗浄方法。
  • 前記管内に水を流通させることにより、前記溶存した炭酸ガスを気化させ、気化した該炭酸ガスの作用により該管の内部を洗浄する請求の範囲第1項記載の管の洗浄方法。
  • 炭酸ガスが充填されたガスボンベと、該ガスボンベより送り込まれた炭酸ガスを間欠的にまたは連続的に吐出させる分散機と、該分散機と洗浄すべき管とを連通させる接続ホースとを備えることを特徴とする管の洗浄装置。
  • 前記分散機と接続ホースとの間に、前記管内の圧力が一定以上に達した場合に該管内のガスおよび水を外部に排出させるための圧力弁が設けられている請求の範囲第3項記載の管の洗浄装置。
  • 前記分散機と接続ホースとの間に、粉末状の発泡剤を投入するための発泡剤投入器が接続されている請求の範囲第3項記載の管の洗浄装置。
  • 前記分散機に、添加物を投入するための供給装置が接続されている請求の範囲第3項記載の管の洗浄装置。
  • 前記添加物が、水、窒素、イオン水、塩素、オゾン水、防錆剤および酸素からなる群から選択されるいずれか1種である請求の範囲第6項記載の管の洗浄装置。
  • 前記添加物が、銀イオン水である請求の範囲第7項記載の管の洗浄装置。
  • 車両に搭載されている請求の範囲第3項記載の管の洗浄装置。
  • 井戸管内に、圧縮空気を間欠的にまたは連続的に打ち込むと同時に、高圧水を噴射して、該井戸管の内部を洗浄することを特徴とする井戸管の洗浄方法。
  • 前記圧縮空気に代えて炭酸ガスを用い、該井戸管内の水中に溶存させた該炭酸ガスの作用と高圧水とにより該井戸管の内部を洗浄する請求の範囲第10項記載の井戸管の洗浄方法。
  • 前記高圧水を、前記井戸管の内壁面に対し斜め下方から噴射する請求の範囲第10項記載の井戸管の洗浄方法。
  • 圧縮空気または炭酸ガスを間欠的にまたは連続的に吐出させる分散機と、該分散機から吐出される圧縮空気または炭酸ガスを洗浄すべき井戸管内に流通させるホースと、高圧水を洗浄すべき井戸管内に噴射する高圧水洗浄装置とを具備することを特徴とする井戸管の洗浄装置。
  • 前記高圧水洗浄装置が、高圧水を製造する高圧水製造機と、該高圧水製造機から吐出される高圧水を洗浄すべき井戸管内に流通させる高圧ホースと、該高圧ホースの先端部に取り付けられ、前記高圧水の噴射方向を調整可能な洗浄ノズルとを具備する請求の範囲第13項記載の井戸管の洗浄装置。
  • 前記分散機に、炭酸ガスを送り込むための炭酸ガス供給装置が接続されている請求の範囲第13項記載の洗浄装置。
  • 前記洗浄ノズルの位置を前記井戸管内の略中央部に保持するためのノズル保持具を備えた請求の範囲第14項記載の洗浄装置。
  • 说明书全文

    技術分野本発明は、管の洗浄方法およびその装置に関し、特には、ビルや工場等の管(給管等)の内部を効率よく洗浄し、併せて、管の水漏れ具合を容易に調査することができる管の洗浄方法およびその装置に関する。 また、本発明は、地下水を汲み上げるための井戸管の内部を、効率よくかつ短時間で洗浄することができる井戸管の洗浄方法およびその装置にも関する。
    背景技術一般建築物や集合住宅等には、飲料用やその他の用途のために、上水または雑用水を供給等するための管(給水管等)が設置されている。 かかる管には、鋳鉄管、亜鉛めっき鋼管、鉛管、銅管、石綿セメント管、および硬質塩化ビニル管などがある。 これらの管は、長期にわたる使用により内壁面に水垢やスケール、錆等が付着して不衛生となるため、従来より、建物等の散水栓から洗浄液を流し込んで管内を洗浄したり、あるいは、コンプレッサーにて圧縮された高圧水を管内に打ち込み、その水圧により管内に付着した水垢等を除去したりする方法が採られていた。 また、先端にブラシを装着したワイヤーを管内に挿入して、ブラシ部分で管の内壁面を擦りながら水垢等を取り除く方法も行われていた。
    しかし、洗浄液を使用して管内の洗浄を行った場合、水垢やスケール、錆等が完全に除去できないばかりでなく、洗浄液の残留により数日間は飲料水が使用できなくなるという問題があった。 また、高圧水による水圧洗浄でも、管内に付着した水垢等を完全に除去することは困難であり、さらに、コンプレッサーや水タンク等の大掛かりな設備を必要とすることから、洗浄までに多くの作業工程を要するという難点もあった。
    さらに、ブラシ付ワイヤーにて管の内壁面を擦る方法では、管の屈曲した部分の洗浄が困難であるうえ、管と同等の長さのワイヤーが必要となるため、実用面での問題があった。
    一方、家庭や工場、農業地域等には、飲料水や農耕用水を得るための井戸が設けられている。 井戸には、通常、掘り下げた穴内の土砂崩れを防ぐために、土管やヒューム管等の井戸管が収容されている。 一般的な井戸管は、筒状ケーシング部と、複数の小孔を有するスクリーン部とで構成され、スクリーン部より浸透して井戸管の内部に溜った地下水は、随時ポンプにて汲み上げられる。
    前述の住宅や建築物内における管の場合と同様、かかる井戸管の内壁にも、長期間の使用に伴い水垢やスケール、錆等が付着するため、衛生上の観点から、定期的に井戸管内を洗浄する必要がある。 一般的な洗浄方法としては、第9図に示すように、井戸管102の内径より大きめのワイヤーブラシ140を上下させ、ケーシング部103およびスクリーン部104の内壁に付着した水垢等を除去する方法が挙げられる。 このような作業で除去された井戸管102内の水垢や沈殿物等は、第10図に示すように、コンプレッサー141にて高圧の空気を井戸管102内に送り込むことで、エアーの上昇と共に外部に排出される。
    しかし、従来の井戸管内を洗浄する方法は、水垢を内壁から除去する作業とその水垢を井戸から排出する作業とが夫々分化されているため、多くの作業時間や手間が必要となり、洗浄コストも高額となっていた。
    また、ブラシにより井戸管を洗浄する場合、洗浄中にブラシの先が湾曲したり折曲したりして、内壁に付着した水垢や錆び等を効率よく除去することができなかった。 さらに、エアーを上昇させて水垢や沈殿を排出する方法では、大型の水垢や重量の嵩む沈殿物については、井戸管の外へ排出することが不可能であった。
    そこで、本発明の目的は、上記問題点を解消して、住宅や建築物内における管の洗浄に際し、大掛かりな設備や作業工程を必要とせず、短時間で確実にかつ極めて衛生的に管の内壁面を洗浄し、併せて管の水漏れの調査も行うことができる管の洗浄方法およびその装置を提供することにあり、また、井戸管の洗浄に際し、作業時間や工程を削減して、短時間で容易にかつ効率よく井戸管の内部を洗浄することができる井戸管の洗浄方法およびその装置を提供することにもある。
    発明の開示上記課題を解決するために、本発明の管の洗浄方法は、管内に炭酸ガスを間欠的にまたは連続的に打ち込んで、該管内の水中に溶存した該炭酸ガスの発泡作用により該管の内部を洗浄することを特徴とするものである。 ここで、管内に水を流通させることにより、溶存した炭酸ガスを容易に気化させることができ、気化した炭酸ガスの作用により、管の内壁に付着した水垢やスケール、錆等を短時間で確実に除去して、管の内部を洗浄することができる。 また、この際、管の一部に亀裂が発生していた場合には、打ち込んだ炭酸ガスが亀裂部分より噴出するため、噴出音により管の亀裂部分を容易に発見することができ、管の洗浄と同時に水漏れ調査も行うことができる。 さらに、飲料水にも用いられる炭酸ガスを使用するため、衛生面でも優れた特性を発揮する。
    本発明の管の洗浄装置は、炭酸ガスが充填されたガスボンベと、該ガスボンベより送り込まれた炭酸ガスを間欠的にまたは連続的に吐出させる分散機と、該分散機と洗浄すべき管とを連通させる接続ホースとを備えることを特徴とする。 これにより、コンプレッサーや大型水タンク等の大規模設備が不要となり、設備投資のコストや作業工程を削減することができる。
    本発明の管の洗浄装置においては、分散機と接続ホースとの間に、管内の圧が一定以上に達した場合に管内のガスおよび水を外部に排出させるための圧力弁が設けられていることが好ましく、これにより、注入した炭酸ガスの圧力による管の破裂を未然に防ぐことができる。
    また、本発明の管の洗浄装置においては、分散機と接続ホースとの間に、粉末状の発泡剤を投入するための発泡剤投入器が接続されていることが好ましい。 かかる発泡剤投入器により、接続ホースを介して管内に発泡剤を投入することにより、ガスボンベより送り込まれた炭酸ガスの発泡力と、粉末の発泡剤の発泡作用との相乗効果で、管の内壁に付着した水垢やスケール、錆等をより一層効率よく除去することができる。 また、ガスボンベ内の炭酸ガスの量が欠如した場合でも、発泡剤により管内を発泡洗浄することができる。
    さらに、本発明の管の洗浄装置においては、分散機に、添加物を投入するための供給装置が接続されていることが好ましい。 この場合、かかる供給装置により投入する添加物を水、特には温水、窒素、イオン水、塩素、オゾン水、防錆剤および酸素からなる群から選択されるいずれか1種、特には銀イオン水とすることにより、炭酸ガスの発泡を促進させて管内の洗浄力を向上させると共に、管の消毒や殺菌の効果をも得ることができ、錆等の再度の発生を未然に防ぐことができる。
    本発明の管の洗浄装置は、好適には車両に搭載して用いることができ、これにより給水管等の洗浄現場まで迅速かつ容易に移動させることができる。
    また、上記課題を解決するために、本発明の井戸管の洗浄方法は、井戸管内に、圧縮空気を間欠的にまたは連続的に打ち込むと同時に、高圧水を噴射して、該井戸管の内部を洗浄することを特徴とするものである。 これにより、打ち込んだ圧縮空気の空気衝撃波で井戸管の内壁が洗浄されるとともに、次々打ち込まれる圧縮空気が井戸水内を上昇しながら拡大して大気泡部を形成し、この大気泡部に高圧水が噴射されることで、高圧水により直接的に管の内壁に付着した水垢等を剥離、洗浄することができる。
    また、本発明の井戸管の洗浄方法においては、圧縮空気に代えて炭酸ガスを用い、井戸管内の水中に溶存させた炭酸ガスの作用と高圧水とにより井戸管の内部を好適に洗浄することができる。 この場合、前述の管の場合と同様に、打ち込まれた炭酸ガスは井戸水に溶解し、しかる後、井戸管内を上昇しながら気化して発泡することで、その発泡作用にて井戸管の内壁に付着した水垢やスケール、錆等を短時間で強力に剥離、除去する。
    さらに、本発明の井戸管の洗浄方法においては、高圧水を、井戸管の内壁面に対し斜め下方から噴射することにより、気泡の上昇とともに、水垢等を強力に、効率よく上部に送り出すことができる。
    本発明の井戸管の洗浄装置は、圧縮空気または炭酸ガスを間欠的にまたは連続的に吐出させる分散機と、該分散機から吐出される圧縮空気または炭酸ガスを洗浄すべき井戸管内に流通させるホースと、高圧水を洗浄すべき井戸管内に噴射する高圧水洗浄装置とを具備することを特徴とするものである。 これにより、井戸管内に付着した水垢の洗浄と、剥離した水垢や沈殿物の排出とを一度の作業で同時に行うことができ、作業性の向上とコストの削減が可能となる。
    本発明の井戸管の洗浄装置においては、高圧水洗浄装置が、高圧水を製造する高圧水製造機と、該高圧水製造機から吐出される高圧水を洗浄すべき井戸管内に流通させる高圧ホースと、該高圧ホースの先端部に取り付けられ、高圧水の噴出方向を調整可能な洗浄ノズルとを具備することが好適である。 また、分散機に、炭酸ガスを送り込むための炭酸ガス供給装置を接続することにより、井戸管内に炭酸ガスを打ち込むこともできる。
    さらに、本発明の井戸水の洗浄装置においては、洗浄ノズルの位置を井戸管内の略中央部に保持するためのノズル保持具を設けることにより、圧縮空気または炭酸ガスの吐出と高圧水の噴射を一定の位置で行うことができ、井戸管内を均一に洗浄することができる。
    発明を実施するための最良の形態以下、本発明の具体的な実施の形態について詳細に説明する。
    まず、本発明の管の洗浄方法およびその装置の実施の形態について説明する。 第1図は、本発明の管の洗浄装置の一例を示す全体概略図である。
    図示する管の洗浄装置1は、圧縮した炭酸ガスaを充填したガスボンベ10と、ガスボンベ10より送り込まれた炭酸ガスaを連続的にまたは間欠的に吐出させることのできる分散機20と、この分散機20と洗浄すべき管2とを連通させる接続ホース30とを備えている。
    ガスボンベ10はガス管11にて複数連結され、開閉弁12を介在してガスホース13に接続されている。 また、このガスホース13の反対側の端部は分散機20に連結されており、ガスボンベ10内の炭酸ガスaはガスホース13を通じて分散機20内に送り込まれる。
    分散機20は、ガスボンベ10より送り込まれた炭酸ガスaを、適宜間隔で間欠的にまたは連続的に管2内に吐出させるものであり、炭酸ガスaの吐出時間や間欠時間を調節するタイマー21と、吐出するガス量を調節する風量計22と、炭酸ガスaのガス圧を調整する風圧計23と、さらにそれらの計器を始動または停止させるスイッチ24とを備えている。
    また、分散機20と接続ホース30との間は連結管25により接続されており、連結管25に設けられた開閉バルブ26の把手27を適宜操作することにより、分散機20より吐出された炭酸ガスaを、接続ホース30を介して管2内に送り込むことができる。 接続ホース30は、例えば、図示するように、ホースリール31に巻回しておくことができ、その反対側の端部は、連結具32を介して管2と連結される。
    図示するように、分散機20と接続ホース30との間には、炭酸ガスaの注入により管2内の圧力が一定以上に達した場合に、管2内の炭酸ガスaおよび水を排出口28から外部に排出させるための圧力弁29を設けておくことが好ましい。 圧力弁29を設けることにより、炭酸ガスaの圧力により管2が破裂するのを未然に防ぐことができる。
    また、洗浄装置1は、粉末状の発泡剤を投入するための発泡剤投入器40を備えていることが好ましく、かかる発泡剤投入器40は、分散機20と接続ホース30との間、図示する例では連結管25に接続することができる。 発泡剤投入器40は、主として、粉末状の発泡剤を収容する収容器41と、収容器41内の発泡剤を投入管43を介して連結管25内に送り込むエアーコンプレッサー42とで構成されている。 また、投入管43と連結管25との連結部分には、発泡剤投入器40から送り出された発泡剤を連結管25内に間欠的に送り込むための圧力弁44が設置されている。
    発泡剤投入器40にて、分散機20と接続ホース30との間で発泡剤を投入することにより、ガスボンベ10から送り出される炭酸ガスaの発泡力と、粉末の発泡剤の発泡作用とが相乗されて、管2の内壁に付着した水垢やスケール、錆等をより一層効率よく除去することができる。 また、ガスボンベ10内の炭酸ガスaが欠如した場合でも、発泡剤により管2内を発泡洗浄することができる。
    さらに、洗浄装置1は、液体、気体または粉体等の添加物を分散機20内に投入するための供給装置50を備えていることが好ましい。 供給装置50は、供給管51により分散機20と連通しており、供給装置50内に収容された添加物を、注入機(図示せず)等で分散機20内に送り込むものである。 供給装置50より送り込まれた添加物は、分散機20内の炭酸ガスaと混合されて管2内に吐出される。
    かかる添加物としては、例えば、水、特には温水、窒素、イオン水、特には銀イオン水、塩素、オゾン水、防錆剤および酸素などが挙げられる。 添加物として適宜量の水を分散機20内に送り込むことにより、管2内への送水量を増加させて炭酸ガスaの発泡力を安定した状態に保つことができ、特に、40〜80℃程度の温水を用いた場合には、炭酸ガスaの発泡力をより向上することができ、管2の内壁面の洗浄効果が向上する。 また、窒素を用いた場合には、炭酸ガスaの作用で管2の内壁に付着した水垢等を除去できることに加え、窒素の効果にて管2の内壁の酸化を防ぐことが可能となる。 さらに、イオン水を用いた場合には、管2内を流れる水の分子が小さくなって炭酸ガスaによる洗浄力を向上させることができ、中でも、銀イオン水においては、さらに、管2内の殺菌、消毒効果をも得ることができ、かつ、毒性を有しないため、特に好ましい。 さらにまた、塩素を用いた場合には、塩素の有する酸化、漂白、消毒性の特性により、管2内の浄化洗浄力を高めることができ、オゾン水を用いた場合には、炭酸ガスaの発泡力とオゾン水の特性とにより、管2内の洗浄、殺菌および消毒を同時に行うことができる。 さらにまた、防錆剤を用いれば、管2の内壁における錆の発生を抑えることができ、酸素を用いた場合には、炭酸ガスaの発泡力を高めて管2内の浄化を促進することができる。
    また、本発明の洗浄装置1は、第5図に示すように、車両5の荷台に搭載して、給水管等の洗浄現地まで迅速かつ容易に移動させることができる。 この場合、長状の接続ホース30をホースリール31に巻回しておくことにより、洗浄すべき管の配置等に応じた機動的な処置が可能となる。
    次に、本発明の管の洗浄方法について説明する。
    第3図は、アパートやマンション等の給水管を洗浄する際の様子を示している。 この場合には、受水槽7に連結された給水管6に洗浄装置1を設置して、給水管6内の壁面に付着した水垢等を除去した後、蛇口8を開いて洗浄水を排水させる。 また、第4図は、工場等の大型建物の給水管9を洗浄する状態を示している。 この場合には、受水槽7内に洗浄装置1を設置して給水管9内の洗浄を行っている。
    一般的な洗浄方法としては、まず、第1図に示すように、メーター3内の止弁を閉めてから、洗浄すべき管2に接続ホース30の連結具32を連結する。 次に、管2の太さや長さに応じて、分散機20のタイマー21、風量計22および風圧計23を調節する。 通常は、炭酸ガスaの吐出の間欠時間を1〜3秒、好適には1〜2秒、休止を2〜4秒、好適には2〜3秒とし、繰り返して約20分前後作動させることが好ましい。 また、風圧は、0.4〜1.0気圧、特には0.8〜1.0気圧とすることが好ましい。
    その後、開閉弁12を開いてガス管11とガスホース3とを連通させ、スイッチ24にて分散機20を始動させて、開閉バルブ26の把手27を操作することにより接続ホース30を介して炭酸ガスaを管2内に吐出させる。
    管2内に吐出された炭酸ガスaは、管内の水に溶解し、しかる後、第2図に示すように、管2内の流水作用により炭酸ガスaが気化して、その発泡作用にて、管2の内壁に付着した水垢やスケール、錆等を、短時間で強力に剥離、除去する。 また、図示するように、管2の一部に亀裂4等が発生していた場合には、亀裂4部分より炭酸ガスaが噴出するため、その噴出音にて管2の亀裂を発見することができ、管2の洗浄と同時に水漏れ調査も行うことができる。 炭酸ガスaを吐出した後は水を流通させて、剥離された水垢等を排出する。
    洗浄作業中に、分散機20から吐出された炭酸ガスaのガス圧により管2内の圧力が一定以上に上昇した場合には、圧力弁29が開いて管2内の炭酸ガスaおよび水が排出口28から外部に排出される。 これにより、炭酸ガスaの圧力で管2が破裂することを未然に防ぐことができる。 なお、圧力弁29の気圧の設定は、給水管の太さや長さに応じて、適宜調節することが好ましい。
    また、状況に応じて、発泡剤投入器40を作動させて連結管25内に発泡剤を投入することが好ましく、この場合、ガスボンベ10より送り込まれた炭酸ガスaの発泡力と、粉末の発泡剤の発泡作用とが相乗化されて、管2の内壁に付着した水垢やスケール、錆等をより一層効率よく除去することができる。
    さらに、管2の太さや汚れ具合に応じて、供給装置50から水、特には温水、窒素、イオン水、特には銀イオン水、塩素、オゾン水、防錆剤、酸素等を分散機20に送り込んで、炭酸ガスaの発泡を促進するとともに、管2内の殺菌や消毒を図り、また、洗浄力を向上させることも可能である。
    次に、本発明の井戸管の洗浄方法およびその装置について説明する。
    第8図に、本発明の一実施の形態に係る井戸管の洗浄装置101の全体図を示す。 図示するように、洗浄装置101は、圧縮空気bを適宜間隔で間欠的にまたは連続的に井戸管102内にホース111を介して吐出させる分散機110と、高圧水cを井戸管102内に噴射する高圧水洗浄装置とを備えている。
    分散機110に接続されるホース111は、図示するように、後述する高圧水洗浄装置の高圧ホース121に連結具105を介して併設されている。 また、分散機110は、図示はしないが、圧縮空気bの吐出時間や間欠時間を調節するタイマーや、吐出する空気量を調節する風量計、空気圧を調整する風圧計等を夫々具備している。
    一方、高圧水洗浄装置は、図示するように、高圧水cを製造する高圧水製造機120と、高圧水製造機120から吐出される高圧水cを井戸管102内に流通させる高圧ホース121と、高圧ホース121の先端部に取り付けられた洗浄ノズル122とを具備している。
    第8図に示す洗浄装置の井戸管内に挿入する先端部分を、第6図に拡大して示す。 図示するように、洗浄ノズル122は筒状に形成され、高圧ホース121から送り込まれた高圧水cの噴射方向を調整するための吐出口123が設けられている。 これにより、第7図に示すように、高圧水cを、井戸管102の内壁面に対し斜め下方から、即ち、洗浄ノズル122から斜め上方に勢い良く噴射することができるようになっている。 また、洗浄ノズル122は、本体部分を適宜速度で回転させながら高圧水cを放出させてもよく、これにより井戸管102の洗浄効率を高めることができる。
    また、本発明の井戸管の洗浄装置においては、第8図に示すように、分散機110に、炭酸ガス供給装置112が接続されていることが好適である。 この炭酸ガス供給装置112の内部には、例えば、炭酸ガスを充填した複数のガスボンベが収容されており、これらガスボンベがガス管を介して分散機110に接続されて、これにより分散機110から炭酸ガスが供給できるようになっている。 炭酸ガス供給装置112から送り込まれた炭酸ガスは圧縮空気の場合と同様にホース111の先端より井戸管102の内部に打ち込まれ、吐出された炭酸ガスは井戸水に溶解し、しかる後、井戸管102内を上昇しながら炭酸ガスが気化し、気泡が拡大して、その発泡作用と上述の高圧水cの作用とが相まって井戸管102の内壁に付着した水垢やスケール、錆等を短時間で強力に剥離、除去することができる。
    また、本発明の井戸管の洗浄装置においては、第6図等に示すように、洗浄ノズル122の上部に、ノズル保持具130を設けておくことが好ましい。 洗浄時に井戸管102内で洗浄ノズル122から高圧水を噴射した場合、高圧水の圧力により洗浄ノズル122が井戸管102内で揺動しやすくなるが、ノズル保持具130を設けておくことにより、高圧水を噴射した際にも洗浄ノズル122の位置を常に井戸管102内の略中央部に安定的に保持することが可能となる。
    ノズル保持具130は、例えば、図示するように、高圧ホース121に外嵌される軸体131と、この軸体131の外周面から突出して設置された枠体132とで構成することができる。 枠体132は、例えば、図示するように、軸体131を中心として、周方向に等間隔で3本のアームが放射状に伸びる形状とすることができ、3本の枠体132によって形成される円の径を井戸管102の内径より若干小径とすることにより、ノズル122を井戸管102内の中央部に良好に保持することができる。 従って、ノズル保持具130は、井戸管102の内径に応じて交換自在としておくことが好ましい。
    次に、本発明の井戸管の洗浄方法について説明する。
    まず、高圧水製造機120に接続した高圧ホース121および洗浄ノズル122に、洗浄すべき井戸管の内径に応じた径を有するノズル保持具130を取付け、これに、分散機110に接続されたホース111を、連結具105を用いて一体的に固定する。 この洗浄装置の先端部分を、第8図に示すように、滑車106等を介して井戸管102内に降下させていく。 洗浄ノズル122が井戸管102の底部に到達した後、分散機110および高圧水製造機120のスイッチを入れる。
    分散機110は、圧縮空気bを適宜間隔で間欠的に(好適には打ち込みを一秒、停止を2秒程度)または連続的にホース111内に送り出し、これにより、ホース111の先端から圧縮空気bが井戸水w内に打ち込まれる。 打ち込まれた圧縮空気bは、第7図および第8図に示すように、井戸水w内を上昇しながら気泡を拡大させ、この拡大した気泡の作用により、井戸管102の内壁に付着した水垢やスケール、錆等を剥離し、除去することができる。
    また、ホース111から圧縮空気bが放出されると同時に、高圧ホース121には高圧水製造機120から毎秒100〜200ml程度の高圧水cが送り込まれ、洗浄ノズル122の吐出口123から斜め上方に勢いよく噴射される。 そのため、圧縮空気bの拡大により井戸管102内で形成される大気泡部dを介して高圧水cが直接的に井戸管102の壁面に吹き付けられ、井戸管102内に付着した水垢や錆び等をより確実にかつ効率よく除去することができる。
    本発明においては、圧縮空気bおよび高圧水cを放出しなから洗浄ノズル122を上下動させて井戸管102内の洗浄作業を行うことが好適である。 なお、剥離した水垢や沈殿物は、圧縮空気bの井戸水w内の上昇作用と斜め上方へ放出される高圧水cの勢いとにより、確実にかつ効率よく浮上して、井戸管102の外部に排出されることになる。
    また、井戸管102の汚れ具合に応じて、炭酸ガス供給装置112を作動させ、炭酸ガスをホース111の先端より管内に打ち込むことが好ましい。 炭酸ガス供給装置112から送り込まれた炭酸ガスは、分散機110にて適宜間隔で間欠的または連続的にホース111から打ち込まれて井戸水wに溶解し、しかる後、井戸管102内を上昇しながら気化して、その発泡作用にて井戸管102の内壁に付着した水垢やスケール、錆等を強力に除去することができる。
    産業上の利用可能性以上説明してきたように、本発明の管の洗浄方法およびその装置によれば、大掛かりな設備や作業工程を必要とせず、短時間で確実に、かつ、極めて衛生的に管の内壁面を洗浄することができ、併せて、管の水漏れの調査を行うことも可能となる。
    また、本発明の井戸管の洗浄方法および装置によれば、圧縮空気、特には炭酸ガスと高圧水との相乗効果により、作業時間や工程を削減して、短時間で容易にかつ効率よく井戸管の内部を洗浄することができる。
    【図面の簡単な説明】
    第1図は、本発明の管の洗浄装置の一例を表す全体概略図である。
    第2図は、本発明の管の洗浄方法および洗浄装置により洗浄している状態を表す管の断面図である。
    第3図は、本発明の管の洗浄装置を用いてアパートやマンション内の管を洗浄する状態を表す概略図である。
    第4図は、本発明の管の洗浄装置を用いて工場等の大型建物内の管を洗浄する状態を表す概略図である。
    第5図は、本発明の管の洗浄装置を車両に搭載した状態を表す概略図である。
    第6図は、本発明の井戸管の洗浄装置の一好適例の、井戸管内に挿入する先端部分を表す斜視図である。
    第7図は、第6図に示す洗浄装置の使用状態を表す断面図である。
    第8図は、第6図に示す洗浄装置を用いて井戸管の洗浄を行う様子を表す全体概略図である。
    第9図は、従来の井戸管の洗浄方法の一例を表す該略図である。
    第10図は、従来の井戸管の洗浄方法の他の例を表す該略図である。

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