How submarine piston coring, core sampling tube, and seabed coring system

申请号 JP2000509933 申请日 1998-08-13 公开(公告)号 JP4078030B2 公开(公告)日 2008-04-23
申请人 ベンシック ジオテック ピー・ティー・ワイ リミテッド; 发明人 ヒュー,フレイザー,イボ.;
摘要 A method of acquiring a core sample of seabed material into a core sampling tube having an upper end, a lower open end and a substantially cylindrical chamber extending therebetween, comprising the steps of urging the core sampling tube into the seabed and simultaneously withdrawing fluid from the upper end of the core sampling tube at a rate sufficient to cause the seabed material to be drawn into the core tube at substantially the same rate as the core tube penetrates the seabed.
权利要求
  • 上側端部、下側開口端部およびそれらの間に延在する実質的に円筒状のチャンバを有するコア標本採取管内に海底物質のコア標本を獲得する方法であって、
    海底内に前記コア標本採取管を付勢するステップと、前記コア標本採取管が海底に突入するのと実質的に同じ速度であって、前記コア標本採取管内に海底物質が引き込まれるようにするのに十分な速度により、前記コア標本採取管の前記上側端部から液体を同時に引き揚げるステップと、を具備する方法。
  • 前記コア標本採取管の前記上側端部から液体を引き揚げる前記ステップが、前記コア標本採取管に一端で接続され、液体を引き揚げるための遠隔手段にその他端で接続された導管手段を通して前記液体を引き揚げるステップを具備する、請求項1記載の方法。
  • 前記コア標本採取管を前記海底に付勢するステップ、及び海底物質の上から液体を引き揚げる前記ステップが、遠隔的に協調動作する液圧動力手段の組合せによって実行される、請求項1又は2記載の方法。
  • 前記液圧動力手段の前記協調動作が、前記コア標本採取管を海底内に付勢するために第1液圧手段内に作動液をポンプ供給するステップと、前記コア標本採取管の前記上側端部から液体を引き揚げるために第2液圧手段内に作動液を同時にポンプ供給するステップとを具備する、請求項3記載の方法。
  • 前記コア標本採取管が、前記採取管に入る海底物質の上の前記円筒状チャンバ内で密封嵌合し、移動可能なピストンをさらに有し、液体を引き揚げる前記ステップが、前記ピストンが実質的に静止状態に維持されるように前記ピストンの上から行われる、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  • 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法のためのコア標本採取管であって、液体入口/出口を備えた上側端部と、開口下側端部と、海底物質を収容するためにそれらの間で延在する実質的に円筒状のチャンバと、を有するコアバレルを具備する、コア標本採取管。
  • 前記円筒状チャンバと密封嵌合し、前記入口/出口を通る液流に応じて前記円筒状チャンバ内で軸方向に移動可能であるピストンをさらに具備する、請求項6記載のコア標本採取管。
  • 前記コア標本採取管と液体を引き揚げるための前記遠隔手段との間で接続可能な前記導管に漏れのない接続ができるように密封手段を前記上側端部に提供するようにした構造をさらに具備する、請求項6又は7項記載のコア標本採取管。
  • 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法のための海底コアリングシステムであって、
    (a)請求項6乃至8のいずれか1項に記載のコア標本採取管と、
    (b)前記コア標本採取管を海底内に付勢するための第1液圧動力手段と、
    (c)海底物質の上の前記コア標本採取管から液体を引き揚げるための第2液圧動力手段と、
    (d)前記コア標本採取管と前記第2液圧動力手段との間に接続された第1導管手段と、を具備し、
    前記第1液圧動力手段と前記第2液圧動力手段とは、前記コア標本採取管が海底に突入するときと実質的に同速度で海底物質が前記コア標本採取管に入るように調整される、海底コアリングシステム。
  • 前記コア標本採取管に入る海底物質の上の前記コア標本採取管の前記円筒状チャンバ内に密封嵌合し、移動可能であるピストンをさらに具備する、請求項9記載の海底コアリングシステム。
  • 前記第1液圧動力手段が、実質的に円筒状のチャンバと、第1チャンバと第2チャンバとを画定するために、前記円筒状チャンバと密封嵌合し、前記円筒状チャンバ内で軸方向に移動可能であるピストンと、前記第1チャンバへの液圧の選択的適用が前記コア標本採取管を前記海底に付勢するように、前記ピストンに接続され前記第2チャンバを通って延在するピストンロッドと、を具備する、請求項9又は10記載の海底コアリングシステム。
  • 前記第2液圧動力手段が、
    (a)実質的に円筒状のチャンバと、第3チャンバと第4チャンバとを画定するために、前記円筒状チャンバと密封嵌合し、前記円筒状チャンバ内で軸方向に移動可能であるピストンと、前記ピストンにその一端で接続され、前記第4チャンバを通って延在するピストンロッドとを含む第1サブ液圧手段と、
    (b)実質的に円筒状のチャンバと、第5チャンバを画定するために、前記円筒状チャンバと密封嵌合し、前記円筒状チャンバ内で軸方向に移動可能であるピストンとを具備し、前記ピストンには前記第1サブ液圧手段の前記ピストンロッドの他方の端が接続されている、第2サブ液圧手段と、
    (c)前記第1液圧手段の前記第2チャンバと、前記第1サブ液圧手段の前記第4チャンバとの間に接続された第2導管手段と、を具備し、
    前記コア標本採取管が前記第1液圧動力手段によって前記海底内に付勢されると、作動液が前記第1液圧動力手段の前記第2チャンバから前記第1サブ液圧手段の前記第4チャンバ内に前記第2導管手段を介して送られてその中の前記ピストンを移動させ、次には前記第2サブ液圧手段の前記ピストンを前記第1導管手段から遠ざかるように引いて前記コア標本採取管から液体を引き揚げさせる、請求項9又は11記載の海底コアリングシステム。
  • 前記第1導管手段が、高へこみ能力を有する少なくとも1本のホースから部分的に成る、請求項12記載の海底コアリングシステム。
  • 前記第1導管手段が、少なくとも1本のドリルロッドから部分的に成り、前記ドリルロッドは当該ドリルロッドと任意の先のドリルロッドとの間に漏れが無い接合を提供するための密封手段を備えている、請求項12記載の海底コアリングシステム。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、船体から下降され、遠隔的に制御される掘削ドリルを使用して海底からコア標本を採取するために使用される技術に関する。
    【0002】
    【従来技術】
    従来、海底からのコア標本の採取は、ピストンコアリングまたはダイアモンドコアリングとして知られるどちらかの技術によって達成されている。
    【0003】
    ダイアモンドコアリングは、ダイアモンドセットビットを有する従来型コアバレルを使用することによって達成される。 通常、この技術は岩を掘削する際に使用される。
    【0004】
    一方、ピストンコアリングは、海底での作業に特に適している。 典型的に海底は、標準的なダイアモンドコアリングシステムを用いて巧くコア標本を採取するには柔らかすぎる沈降物質の層で覆われているからである。
    【0005】
    本発明は、この後者の方法の改良に関する。 そこで、以下の説明ではこのタイプの従来技術について詳細に扱う。
    【0006】
    シェルビー管などのコア標本採取管で短い標本を採取することは良く知られている。 但し、採取管の内壁に作用する標本による摩擦がすぐに増大して、材料が新たに採取管内に入るのを妨げることが分かっている。 これは、採取管が事実上中実ロッドとなって、海底の沈降物質を押しのけ、いかなる標本もさらに獲得できないことを意味する。
    【0007】
    この効果は、非常に軟質な層と硬質物質の層がある場合には特に有害となる。 硬質物質の摩擦が、いかなる軟質材料も採取管に入るのを妨げるからである(又は、入ったとしてもせいぜい少量にすぎない)。 そのため、この場合の採取管内の標本は、ほとんど全部、硬質物質から成ることになる。
    【0008】
    海底用の他の従来型標本採取技術は、拘束ピストン技術を用いて、より長く、より代表的な標本を採取するために、深圧を利用する。 そのような技術では、支持手段によって海底近くに配置されたドリルフレームは、液圧送りシリンダ、ロープ、およびプーリーシステムを含む。 この送りシリンダは、コア標本採取管が海底内に押し込まれるようにする。 ピストンは、採取管内部に設置され、ピストンを通過する漏れを防ぐ密封シールを含む。 このピストンは、拘束されたロープによってフレームから支持されるので、採取管が海底内に押し込まれても、ピストンは静止状態を維持するように拘束されることになる。
    【0009】
    採取管内の物質の摩擦が採取管の底部に入る物質の硬度を圧倒するのに十分なを発生する場合、バレル内の物質は採取管にそって下方に移動しようとする。 この物質が実質的に不浸透性であれば、これは拘束されたピストンの下で減少圧力を生じさせる。 採取管の底部における圧力とピストン下の圧力との間の差は、採取管内の物質の摩擦に打ち勝つための付加的な力として利用できる。
    【0010】
    ピストン下の減少圧力は、採取管内の摩擦によって発生されるため、自律調節される。 採取管の圧力減少勾配は採取管の各部分における摩擦に比例する。 これは、軟質層と硬質層を備えた海底の完全標本が得られることを意味する。
    【0011】
    このプロセスは、圧力の有効な減少が増すので、水深が増すと共により効果を生ずることは明白である。 海面上または近くでは実質的に効果がない。
    【0012】
    【発明が解決しようとする課題】
    このシステムは効果的であるが、ドリルストリングの底部におけるコアバレル内のピストンに拘束ロープを接続する実用的方法がないので、掘削深度により様々な多数のドリルロッドから成る分割式ドリルストリングを有するドリルに対してこの方法を適用することには難があった。
    【0013】
    故に、ピストン式コアリングシステムの適用性を改良するためにさらなる調査が行われた。
    【0014】
    本発明は、現在のピストンコアリングシステムの限界を克服すること、厳密には、構造的に拘束されたピストンの使用を不要にすることを目的とする。
    【0015】
    【課題を解決するための手段】
    本発明の一態様によれば、上側端部、下側開口端部およびそれらの間で延在する実質的に円筒状のチャンバを有するコア標本採取管内に海底物質のコア標本を獲得する方法であって、海底内にコア標本採取管を付勢するステップと、コア標本採取管が海底に突入するのと実質的に同じ速度であって、コア標本採取管内に海底物質が引き込まれるようにするのに十分な速度により、コア標本採取管の上側端部から液体を同時に引き揚げるステップとを具備する。
    【0016】
    好ましくは、コア標本採取管の上側端部から液体を引き揚げるステップは、コア標本採取管にその一端が接続され、液体を引き揚げるための遠隔手段にその他端が接続された導管手段を通して液体を引き揚げるステップを具備する。
    【0017】
    好ましくは、コア標本採取管を海底に付勢するステップと、海底物質の上から液体を引き揚げるステップは、遠隔的に協調動作する液圧動力手段の組合せによって実行される。 典型的に、液圧動力手段の協調動作は、コア標本採取管を海底内に付勢するために第1液圧手段内に作動液をポンプ供給するステップと、コア標本採取管の上側端部から液体を引き揚げるために第2液圧手段内に作動液を同時にポンプ供給するステップとを具備する。
    【0018】
    自由に移動可能なピストンは、コア標本採取管内に配備されていてもされていなくても良いことは理解されよう。 それは、海底物質も標本採取管から引き揚げられてしまうという重大なリスクがあることが含められよう。
    【0019】
    故に、コア採取管に入る海底物質の上の円筒状チャンバ内に密封嵌合し、移動可能であるピストンをさらに備えたコア標本採取管を提供することが好ましく、液体を引き揚げるステップは、ピストンが実質的に静止状態に保持されるようにピストンの上から実行される。
    【0020】
    上述の方法において使用されるように適用した本発明の別の態様では、コア標本採取管は、液体入口/出口を備えた上側端部と、開口下側端部と、海底物質を収容するためにそれらの間で延在する実質的に円筒状のチャンバと、を有するコアバレルを具備するように提供される。
    【0021】
    好ましくは、コア標本採取管は、円筒状チャンバに密封嵌合し、液体入口/出口を通る液体に応じて円筒状チャンバ内を軸方向に移動可能であるピストンをさらに具備する。
    【0022】
    好ましくは、コア標本採取管は、コア標本採取管と液体を引き揚げるための遠隔手段との間で接続可能な導管に漏れのない接続ができるように密封手段を提供するようにした構造を上側端部にさらに具備する。
    【0023】
    上述の方法及びコア標本採取管において使用されるように適用した本発明の他の態様では、海底コアリングシステムであって、
    (a)上述のコア標本採取管と、
    (b)海底内にコア標本採取管を付勢する第1液圧動力手段と、
    (c)海底物質の上のコア標本採取管から液体を引き揚げる第2液圧動力手段と、
    (d)コア標本採取管と第2液圧動力手段との間に接続された第1導管手段と、を具備し、
    第1液圧動力手段と第2液圧動力手段とは、コア標本採取管が海底内に突入するときと実質的に同速度で海底物質がコア標本採取管に入るように、調整される、海底コアリングシステム。
    【0024】
    好ましくは、海底コアリングシステムは、コア標本採取管に入る海底物質の上のコア標本採取管の円筒状チャンバ内で密封嵌合し、移動可能であるピストンをさらに具備する。
    【0025】
    好ましくは、第1液圧動力手段は、実質的に円筒状のチャンバと、第1チャンバと第2チャンバとを画定するために、円筒状チャンバに密封嵌合し、円筒状チャンバ内で軸方向に移動可能なピストンと、前記第1チャンバへの液圧の選択的適用が前記コア標本採取管を前記海底に付勢するように、ピストンに接続され、第2チャンバを通って延在するピストンロッドと、を具備する。
    【0026】
    好ましくは、第2液圧動力手段は、
    (a)実質的に円筒状のチャンバと、第3チャンバと第4チャンバとを画定するために、前記円筒状チャンバと密封嵌合し、前記円筒状チャンバ内で軸方向に移動可能であるピストンと、前記ピストンにその一端で接続され、前記第4チャンバを通って延在するピストンロッドとを含む第1サブ液圧手段と、
    (b)実質的に円筒状のチャンバと、第5チャンバを画定するために、前記円筒状チャンバと密封嵌合し、前記円筒状チャンバ内で軸方向に移動可能であるピストンとを具備し、前記ピストンには前記第1サブ液圧手段の前記ピストンロッドの他方の端が接続されている、第2サブ液圧手段と、
    (c)前記第1液圧手段の前記第2チャンバと、前記第1サブ液圧手段の前記第4チャンバとの間に接続された第2導管手段と、を具備し、
    前記コア標本採取管が前記第1液圧動力手段によって前記海底内に付勢されると、作動液が前記第1液圧動力手段の前記第2チャンバから前記第1サブ液圧手段の前記第4チャンバ内に前記第2導管手段を介して送られてその中の前記ピストンを移動させ、次には前記第2サブ液圧手段の前記ピストンを前記第1導管手段から遠ざかるように引いて前記コア標本採取管から液体を引き揚げさせる。
    【0027】
    典型的に、第1導管手段は、部分的に、高へこみ特性を有する少なくとも1本のホースから成る。
    【0028】
    他の典型的構成では、第1導管手段は、部分的に、密封手段を有する少なくとも1つのドリルロッドから成り、前記密封手段は当該ドリルロッドと任意の先のドリルロッドとの間に漏れのない接合を提供する。
    【0029】
    本発明の3つの別々の態様、すなわち、海底からコア標本を獲得する方法、コア標本採取管、およびコア標本を獲得するためのシステム(装置)が開示されていることが理解されよう。 この説明は、互いに組み合わせたそれぞれの態様の好適具体例を説明するが、そのような態様はそのように互いに依存するものではなく、そのように解釈されるべきものではない。
    【0030】
    【発明の実施の形態】
    陸上の地質学的標本は、しばしば、典型的にダイアモンドチップ付きドリルビットを備えた、コアドリルを用いて得られる。 同様のドリル掘削装置は、船に搭載され、海底からコア標本を採取するために使用されるが、船が海面と共に移動し、水深が非常に深い場合には非常な困難を伴う。 このドリルストリングは、海底に達する前に水柱を通過しなければならない。 十分な精度位置を保持できるほど十分な規模の船を準備すると極めて費用が増大する。
    【0031】
    近年、海底に設置できるドリルが開発されており、それらはより安定した掘削ドリルプラットフォームを提供し、最先端技術を装備していないようなより安価な船でも使用できる。
    【0032】
    図1は、海底ドリルの典型的配備を示す。 適切な船1は、現場にドリルを搬送し、Aフレーム2を用いてドリルを船尾上で回転し、船のデッキ上に搭載されたウインチでドリルを海底まで下降させている(図1)。
    【0033】
    このドリルは1つ以上の電動機によって駆動される。 前記電動機は、全ての機械的動作が、液圧モータ、ロータリアクチュエータおよびシリンダの使用を通じて、適性に液圧的に行われるように、液圧ポンプを駆動する。 このドリルは、ダイバーの潜水可能深度を超える水深に通常配備されるので、船から遠隔制御される。 重要な機能は、圧力スイッチ、圧力トランスデューサおよび近接センサなどの適切な遠隔感知装置で監視される。 水中ビデオカメラは、視覚によるフィードバックを提供するために使用される。
    【0034】
    ケーブル3は、必要な昇降能力を提供し、ドリルへの電力を提供する導電体や、制御および遠隔測定用の光ファイバコアを覆うスチール製外部層を備えた多目的型のものが好ましい(図1)。 但し、別のケーブル束によって達成された電力供給および連絡手段を備えた、昇降用の通常のワイヤケーブルを使用することも可能である。 この場合、典型的には、中立または僅かな正の浮揚性を達成するために、その長さに沿って浮きが組み込まれる。
    【0035】
    浮き4は、ドリルから遠く離れた方の任意のケーブルに弛みを保持し、海のうねりや波による船体の動きからドリルへの影響を隔絶するように作用する(図1)。
    【0036】
    ドリルそれ自体5は、脚部6にかかるそれ自身の重量の作用下で海底にしっかり着地する(図1)。 吸着足部により補助されるようにしてもよい。 ドリル構成の詳細についてはこの明細書の後に説明する。
    【0037】
    ドリルの場所は、ドリル上、船上およびマーカーブイ7上に搭載された音響トランスポンダを参照して達成される(図1)。 ドリル上および船上の音響受信器は、三測量位置決め情報を提供する。
    【0038】
    次の説明は、海底タイプのドリルにおける特定の設計のものであるが、本発明がそのようなタイプのドリルと共に使用することに限定されるものではないことは理解されよう。
    【0039】
    基本的な動作は、所望の(典型的には100m未満の)突入を獲得するのに十分な空の標本採取ツールと、標本採取ツールを所望深さに設置するのに十分なドリルロッドと、各標本採取ツールが撤去されてドリルの後ろに保管されたときに穴の開口を保持するのに十分なケーシングと共に、ドリルが海底に下降されることである。 ドリルには、調査される海底の特定条件に適するように、幾つかのタイプの標本採取および水底試験ツール、ドリルロッドおよびケーシングについて、異なる組合せを装備できる。
    【0040】
    典型的には、ドリルツールは長さが3mであり、ドリル全体の高さは約5mとなって、総重量は約7トンとなる。
    【0041】
    図2Aおよび図2Bは、海底ドリルの頂部における平面図、および側面図を示す。 前記海底ドリルは、ドリル1の主本体、足部3を有する3本の脚部2から成る(図2)。 この側面図は、液圧シリンダ5によって完全に伸長した一方の脚部4と、その収容位置まで完全に引っ込め、その側部を取り外した状態の他の脚部6とを示す(図2)。
    【0042】
    脚部は、船から昇降する場合には収容位置まで引っ込められる。 また、足部は、船から船への移動する場合には取り外される。 これらの足部は、吸着カンの形式で製造でき、送水ポンプの吸入部などの水圧減少ソースに接続することができる。 これにより足部は底部上に効果的に吸着させられ、ドリルの積極的な抑えつけを提供することになり、安定性が水中でのそれ自身の重量から得られるものを超えて増大するようになる。
    【0043】
    図3は、多数のその主構成部品を例示するドリルの詳細側面図を示す。 このドリルは100mの突入深度用に設計されており、掘削ドリルツールはロータリマガジン1内に収納されることを要する(図3)。 この場合、2つのマガジンがあり、1つ目はコアバレル用に、2つ目はドリルロッドおよびケーシング用に、通常使用される。 非常に浅い突入用のより単純なドリルはたった1本のドリルしか持たず、収納する必要もない。
    【0044】
    多目的昇降/給電/制御ケーブル2は、頂部ガイド3を通過して、ドリル基部におけるアンカーポイント4に至る(図3)。 図示されない電力導体は、図示しない液圧制御弁およびアクチュエータを介して、ドリルの全ての機械的機能に動力を供給する液圧ポンプ6を駆動する電動機5に接続される(図3)。
    【0045】
    掘削ドリルツールは、装填アームによってマガジンから取り出され、掘削ドリル中心線において垂直滑動キャリッジ9上に搭載されるロータリ掘削ドリルユニット8によってピックアップされる(図3)。 このロータリ掘削ドリルユニットについては、後に詳述する。 このキャリッジは、図示されない2:1のロープ滑車システム付き液圧シリンダによって、昇降マスト10をスライド11に沿って上下に移動される(図3)。
    【0046】
    ロッドクランプ12およびケーシングクランプ13は、ベースフレーム内に搭載される(図3)。
    【0047】
    図4は、ドリルの端面図を示す。 この図は、このドリルの構成が2つの収納マガジン1と2とを有し、それぞれがゼネバホイールピストン3によって回転されることを示す(図4)。 ゼネバホイール自身4は平面図として示されないが、後に示すように、マガジンと同数のスロットを有するので、ピニオンの全回転毎にマガジンを1コンプリートスロット進める(図4)。
    【0048】
    図5は、ドリルの詳細平面図を示す。 2つのマガジン2を独立して駆動するゼネバドライブピニオン1は、マガジン頂部スイーベル軸受3と共に示される(図5)。
    【0049】
    装填アーム4の平面図は、二重ジョー構造を示す(図5)。 この装填アームは、ロータリアクチュエータ5によって旋回されて、掘削ドリル工程に必要なように、掘削ドリルツールをマガジンとドリル中心線6との間で移動させる(図5)。
    【0050】
    ロータリ掘削ドリルユニット7の平面図は、頂部構造によって遮られているが、部分的に示されている(図5)。 スプールドラム8は、ロータリ掘削ドリルユニットに接続されるホースおよびケーブルを保持し、ロータリ掘削ドリルユニットと同時に上下に移動されて、ホースおよびケーブルの組織化された状態を維持する(図5)。
    【0051】
    頂部滑車9は、キャリッジ昇降機上の2:1のケーブルシステムの部分である(図5)。
    【0052】
    位置調整ガイドアーム10の一方が示される(図5)。 他方のアームは、示された一方のものと対称的であり、他方の側の、装填アームの下にある。 それらのアームは両方とも中心に旋回するように液圧シリンダによって作動されてドリル中心線上の所定位置にあるドリルツールをクランプする。
    【0053】
    図6Aおよび図6Bは、ロータリ掘削ドリルユニットの詳細を示す。 前記ロータリ掘削ドリルユニットは、突出部1を貫通するピンおよびボルトによってキャリッジに搭載される(図6)。 駆動力は、ギヤ減速とオフセットドライブとの両方を提供するギヤボックス3を介して駆動する液圧モータ2によって提供される(図6)。
    【0054】
    ギヤボックスの出力は、固定中心ハウジング5内の液圧スリップリングを介して液圧的に作動される回転チャック4を駆動する(図6)。
    【0055】
    ドリルツールスレッドをブレイクアウトするための液圧作動ラック駆動システムは、ハウジング拡張部6内に閉じ込められている(図6)。 このラックシステムは、ギヤボックスの出力ギヤと係合して直接高逆転トルクを提供する。
    【0056】
    ギヤボックスの出力軸も、ギヤボックスの頂部を通って突出する。 前記出力軸は中空であり、回転チャックの内部にその頂部を接続する。 ロータリスイーベルカプリング7は、ドリルストリングへの導水接続のための軸の頂部に搭載される(図6)。
    【0057】
    図7は、掘削ドリル工程中に使用される主構成部品を示す。 ロータリ掘削ドリルユニット1について既に説明した(図7)。 後に詳述する上側および下側装填アーム2、3のそれぞれは、マガジンからツールを取り出し、使用後にそれらを戻す。 後に詳述する位置調整ガイド4と位置調整ガイドスペーサ5とは、ドリルツール間のスレッド組立を補助する(図7)。
    【0058】
    ロッドクランプ6は、液圧作動され、ロータリ掘削ドリルユニット上の液圧チャックと構成において近似する(図7)。 それは、ツールがドリルストリングに加えられるあいだ、またはそれから取り外されるあいだ、ドリルストリングを保持するために使用される。 中間ガイド7は、海底上へのドリルの位置決めに貢献するドリルケーシングの場所を提供する(図7)。 ケーシングクランプ8は、ロッドクランプと構成が同じであるが、ドリルケーシングストリングをクランプするために使用される(図7)。 底部ガイド9も、中間ガイドとケーシングクランプとに関連して、ケーシングの場所を提供する(図7)。
    【0059】
    ドリル10の底部は、通常、ドリル脚部の調整によって海底上または近くに配置される(図7)。
    【0060】
    図8は、典型的コアリングサイクルの一部を示す。 各コア標本は、別々のコアバレル内に取られ、格納される。 連続標本毎に、空のコアバレルがその穴に導入され、必要とされる本数のドリルロッドをドリルストリングに加えることによって先の最終深度まで下降される。 この標本は、次に取り出され、ドリルロッドを順次取り外すことによって、コアバレルが引き揚げられ、マガジンの後ろに保管される。 この工程は、必要最大標本深度が達成されるまでその深まる穴で繰り返される。
    【0061】
    ケーシングは、必要に応じて、別々にではあるが、同様の方法で設置できる。
    【0062】
    図8に示されたシーケンスは、第1コア標本がもうすでに取られ、一本のケーシング1が続いて設置され、ケーシングクランプ2で保持されているステップAで開始する(図8)。 コアバレル3は、装填アーム4によってマガジンから取り出され、ドリル中心線まで運ばれる(図8)。
    【0063】
    ステップBでは、ロータリドリルユニット5が下降しており、そのチャックがバレルの頂部を把持している(図8)。 位置調整ガイド6はバレルの底部を位置決めする(図8)。 位置調整ガイドスペーサ7は、バレルをクランプするのではなく、単に滑動ガイドだけを提供できるように、そのガイドを僅かに開いた状態で保持するように配備される(図8)。 一旦そのバレルが保持されると、装填アームはそこから離れる。
    【0064】
    そのバレルがロータリドリルユニットによって穴の中に下降されると、位置調整ガイドは引き揚げられる。 ステップCは、ロッドクランプ8によってクランプされた状態で、穴の底部まで下降したバレルを示す(図8)。 次に、ロータリドリルユニットは、ステップDにおいてその頂部位置まで引っ込み、ドリルロッド9が装填アームによって中心線に運ばれる(図8)。
    【0065】
    ステップEは、ロータリドリルユニットのチャックによってその頂部が、さらに位置調整ガイドによってその底部がそれぞれ保持されたドリルロッドを示す。 位置調整ガイドスペーサは、位置調整ガイドがコアバレルの頂部をクランプしてスレッド組立用のガイドを提供できるように引っ込められる。
    【0066】
    次に、ロータリドリルユニットは下降し回転して、ドリルロッドとコアバレル間のスレッドを組み立てる。 位置調整ガイドが次にステップFに示されるように引っ込む。
    【0067】
    ステップGは、コアバレルが穴の底において次の標本を取っている状態を示す。 次に、コアバレルは上述のシーケンスを逆行することによって穴から引き揚げられ、マガジンの後ろに格納される。
    【0068】
    典型的には、次の動作は、新たなる長さの1本のケーシングを新たなる深度に設置し、次深度まで他のコアバレルを送ることになる。
    【0069】
    図9は、図8のステップEにおけるクランプ部分の拡大図を示す。 ケーシング1は、底部ガイド2と中間ガイド3とによって支持され、ケーシングクランプ4によって保持される(図9)。
    【0070】
    ダイアモンドコア掘削ドリル中、掘削過程からの岩石掘削片は通常、ケーシングの内部を通過し、ケーシングの頂部において、中間ガイド内に形成された通路5内に出てくる(図9)。 適当な遠心力式ポンプの吸引部が出口6に接続されて、クランプ部分からの掘削片を取り除き、それらをドリル足部の1つに沿って配管された管内に放出する(図9)。
    【0071】
    コアバレル11を保持しているロッドクランプ7が、バレルの頂部周りをクランプするように配備された位置調整ガイド8と共に示される(図9)。 ドリルロッド9は、そのスレッド部をバレルの先端部内の対応スレッド部と係合しつつある状態で示される(図9)。 位置調整ガイドスペーサ10は、引っ込められた位置で示される(図9)。 それは、小液圧シリンダによって作動される(図示せず)。
    【0072】
    コアリングの既知方法は、ダイアモンドセットビットを使用するダイアモンドコアリングである。 この設備は通常、陸上の岩石コアリング用に使用され、この装置の取り扱いはコア掘削ドリルの当業者には周知されている。
    【0073】
    動作させるためには、ドリルは、底部におけるダイアモンドビットが岩石を切って進むことができるように制御した回転および下方力を提供しなければならない。
    【0074】
    給水は、中空ドリルロッドを通してコアバレルの頂部に供給されて、切削物と共に、バレルの外側に放出する。
    【0075】
    この水は、ドリル上に搭載された、液圧モータによって駆動される、送水ポンプによって供給される。 このポンプからの配水は、ロータリ掘削ドリルユニットに対し、その垂直運動に対処できるように、フレキシブルホースで接続して行われる。
    【0076】
    図10は、ロータリドリルユニットの部分断面図を示す。 中空軸1は、ハウジング2内の軸受(図示せず)で支持され、ギヤ(図示せず)を介して液圧モータ3によって回転される(図10)。 駆動プレート4は中空軸に取り付けられ、チャックアッセンブリ5を支持する(図10)。 3つのチャックシリンダのうち1つのチャックシリンダ6は、チャックジョー7を備えている。 このチャックシリンダは、導管8を介して中空軸に組み込まれたスリップリングに接続される(図10)。
    【0077】
    ドリル給水源は、フレキシブルホース9内に分配され、ロータリカプリング10を介して中空軸の中に、さらに、その全長を通じて、穴(図示せず)を有するドリルロッド12の端部に対して密封するシール片11を介して送水される(図10)。 このドリルロッドは、ドリル深度に応じて、ドリルストリングを組み立てるために他のドリルに接続されてもよく、または示されるようにコアバレル13に接続されても良い(図10)。
    【0078】
    このコアバレルは、水がバレルの外側に流れ、ドリルロッドを通過し、穴の頂部から流れ出すように、僅かにオーバーサイズの穴を掘削する。
    【0079】
    他の既知のコアリングシステムは、ピストンコアリングである。 大抵の海底は、既に説明したように、標準的なダイアモンドコアリングシステムを使用してコアを巧く採取するには軟らかすぎる沈降物質の層で覆われている。
    【0080】
    短い標本は、シェルビ管などの従来の土壌標本採取技術を使用して達成できるが、その管の内壁に作用する標本による摩擦が直ぐに増大して新材料が入るのを妨げるので、その管が事実上中実ロッドとなって、それ以上いかなる標本の獲得もできずに沈降物を押しのけることになる。
    【0081】
    この効果は、非常に軟質な層と硬質物質の層がある場合には特に有害となる。 硬質物質の摩擦が、いかなる軟質材料も採取管に入るのを妨げるからである(又は、入ったとしてもせいぜい少量にすぎない)。 そのため、この場合の採取管内の標本は、ほとんど全部、硬質物質から成ることになる。
    【0082】
    海底での従来型の標本採取は、ピストン技術を用いて、より長く、より多くの代表的標本を採取するために、水深圧を利用する。 図11は、ピストンコアリングシステムの概略を示す。 ドリルフレーム1は、図示されない支持手段によって海底近くに保持され、液圧送りシリンダ2、ロープおよびプーリーシステム3を含む(図11)。 送りシリンダが伸長することにより、コア標本採取管4が海底内に押し込まれる(図11)。 ピストン5は、採取管内部に設置され、ピストンを通過する漏れを防ぐシールを含む(図11)。
    【0083】
    このピストンは、拘束されたロープ6によってフレームから支持されるので、採取管が海底内に押し込まれても、ピストンは静止したままとなるように抑えられる(図11)。
    【0084】
    採取管内の物質の摩擦が採取管の底部に入る物質の硬度を圧倒するのに十分な力を発生する場合、バレル内の物質は採取管にそって下方に移動しようとする。 この物質が実質的に不浸透性であれば、これは拘束されたピストンの下で減少圧力を生じさせる。 採取管の底部における圧力とピストン下の圧力との間の差は、採取管内の物質の摩擦に打ち勝つための付加的な力として利用できる。
    【0085】
    ピストン下の減少圧力は、採取管内の摩擦によって発生されるため、自律調節される。 採取管の圧力減少勾配は採取管の各部分における摩擦に比例する。 これは、軟質層と硬質層を備えた海底の完全標本が得られることを意味する。
    【0086】
    再び図11を参照すると、海底は2つの層として示されている。 上層として堆積した恐らく堅い粘土質砂土による高摩擦層7と、例えば泥による低摩擦基底層8である(図11)。
    【0087】
    グラフ9は、採取管の内部における下方への、圧力減少の分布を示す(図11)。 最低圧力10はピストン直下であり、高摩擦物質を通る圧力勾配11は、低摩擦物質を通る勾配12よりも急峻である(図11)。 採取管口における圧力は、実質的にその水深における周囲圧力に等しい。
    【0088】
    このプロセスは、圧力の有効な減少が増すので、水深が増すと共により効果を生ずることは明白である。 海面上または近くでは実質的に効果がない。
    【0089】
    この方法は、ドリルストリングの底部におけるコアバレル内のピストンに拘束ロープを接続する実用的方法がないので、突入深度により様々な本数のドリルロッドから組み立てられる分割式ドリルストリングを有するドリルに適用することには難がある。
    【0090】
    図12は、ピストンに対する機械的拘束体を使用しないで、同原理の作用を適用する方法の概略を示す。 ドリルフレーム1、液圧送りシリンダ2、ローププーリシステム3およびコア標本採取管4は、図11で説明したものと同じである(図12)。
    【0091】
    この場合、拘束ロープは使用されないが、浮揚ピストン5の上のチャンバには水が満たされており、導管7によって水シリンダ8に接続されている(図12)。 ピストン9は、コアリングシリンダと呼ばれる第2液圧シリンダ10によって作動される(図12)。 前記第2液圧シリンダ10は、接続部11によって送りシリンダに相互接続される(図12)。
    【0092】
    この水シリンダおよびコアシリンダは、コア採取管を海底内に押し込む送りシリンダの伸長がコアリングシリンダの収縮を起こし、コア採取管が海底に突入する速度と同速度で浮揚ピストンがコア採取管内に引き込まれるように水を水シリンダ内に引き込むようなサイズに形成される。 このようにして浮揚ピストンは海底に対して静止状態に保持され、故に機械的に拘束されたシステムで達成されるのと同方法のコア標本採取を提供する。
    【0093】
    この浮揚ピストンは低摩擦を有するので、ピストンの上と下の圧力が実質的に同じになる。 従って、導管7内の圧力は標本採取される物質の摩擦抵抗の直接的な尺度となるので、例えば、圧力トランスデューサを使用することにより、沈降物の特性についての情報を提供することができる(図12)。
    【0094】
    同様の結果は、浮揚ピストンを全く用いなくても、ピストンとして有効に作用する採取管内の物質を用いることにより達成できる。 しかし、ピストンを使用する方が、水/沈降物界面への乱れを最小限に抑え、標本が導管内に不注意にも引き込まれるのを防ぐので好ましい。
    【0095】
    上述の構成要素の組合せは、それが従来型の機械的ピストン拘束と置き換わるので「液圧拘束」システムと呼ばれる。
    【0096】
    海底ドリルに提供されたような導管7は、図13を参照して以下で説明する多数の構成要素を通過する。
    【0097】
    図13は、岩石コアリングに使用された図10と同じであるが、若干の重要な違いがある。 岩石コアバレルは、密封ピストン2を組み込むピストンコアバレル1と置き換えられる(図13)。 ドリルロッド3との接続は、内圧よりも高い外圧で漏れの無い接合を確実にするシール4を有する(図13)。 いかなる漏れも液圧拘束システムの有効性の減少となる。 多数のドリルロッドがある場合、接合部毎に同様のシールがある。
    【0098】
    同様に、ドリルストリングの頂部もチャックアッセンブリ内で密封5される(図13)。
    【0099】
    ドリルが岩石掘削ドリルとピストンコアリングとの両方で使用される場合、ロータリカプリング6は、水深および沈降物摩擦特性に応じて、中位の内部圧力と潜在的に高い外部圧力との両方に耐えなければならない(図13)。 同様に、ホース7も高い外部へこみ圧力に耐えなければならない(図13)。
    【0100】
    ドリルはピストンコアリングと同様に岩石コアリングにも使用される場合、ドリル水は、ドリル水ポンプまたは液圧拘束システムのいずれかに対し弁で調節されなければならない。 前記調整は、小さな液圧シリンダ(図示せず)で作動される従来型ポペット弁の使用によって達成される、
    【0101】
    図14は、液圧拘束システムの連動状態の条件を示す油圧回路の一部を示す。
    【0102】
    示された位置に、送りシリンダ1は(図12の2も参照)、比例ソレノイド弁2の閉センターによって静止状態に保持される(図14)。 この弁のソレノイドbに電圧が加えられると、送りシリンダが伸長され、ロッド端部からのリターンフローがオーバーセンター弁3を通過して戻る(図14)。 このオーバーセンター弁は、ロータリドリルユニット、キャリッジおよびドリルストリングの重量を保持するように作用するので、その下降速度が送りシリンダ内への給油によって制御される。 チェックバルブ10は、モード選択ソレノイド弁4が示された中立位置にあるときに、前記モード選択ソレノイド弁を通って逆流することを防ぐ(図14)。
    【0103】
    ソレノイドaに電圧が加えられる場合、送りシリンダが収縮され、ドリルストリングを上昇させる。
    【0104】
    モード選択弁は、送りシリンダが伸長するときにロッド端部からのリターンフローの行き先を選択することによって付加的機能を提供する。 モード選択弁のソレノイドbにより、リターンフローは送りシリンダに戻るように接続され、より高速にシリンダを動作させる再生効果を提供する。 チェック弁5は、リターンフローが比例弁を通過して戻るのを防ぐ(図14)。 平衡弁6は、オーバーセンター弁と同じように、重量を保持するように作用する(図14)。
    【0105】
    モード選択弁のソレノイドaに電圧を加えると、送りシリンダのロッド端部からコアリングシリンダ7に(図12の10も参照)にリターンフローを方向付けるので、コアシリンダは送りシリンダの伸長速度に比例した速度で収縮されることになる(図14)。 その比は、コアシリンダと送りシリンダの相対的なピストンおよびロッドサイズ比に依存する。 このコアリングシリンダは、図12を参照して説明したように、水シリンダを作動する。 オーバーセンター弁3は圧力逃がし弁として働き、コアリングシリンダへの最大圧力を制限する(図14)。
    【0106】
    コアリングリセットソレノイド弁8は、ピストンコアリング工程後にコアリングシリンダをその収縮位置に戻すために使用される(図14)。 オリフィス9はそのリセット速度を制限する(図14)。
    【0107】
    液圧拘束システムは、以下の図で説明される2つの好適実施例で、一連のコアリングツールと共に使用できる。
    【0108】
    図15は、他の一連の標本を採取する準備状態にあるケ−シング2内のピストンコアバレル1を示す(図15)。 このケーシングはビット3を有し、後に詳述されるように、ケーシングが進められるとビットが穴を広げて取り除くことができるように構成されている(図15)。 コアバレルは切断エッジ4を有しており、前記切断エッジ4は、示されない手段(但し、典型的には押し嵌合、または小グラブネジまたはリベット)によりコアバレル管の底部に取り付けられた分割型キャッチャー5を組み込む(図15)。 浮揚ピストン6は、示されるように採取管の底部で開始し、この場合、切断エッジアッセンブリの頂部の縁を捕まえるピストンシール6のリップ部によって位置決めされる(図15)。 バネ保持リングなどの他の手段によって位置決めすることもできる。
    【0109】
    ライナ8は、典型的にはプラスチックであり、バレルの大部分の長さにわたって取り付けられる(図15)。 座金9はライナの頂部に配置され、ドリルが船の甲板に戻され取り外されるときに、バレルから標本を抽出するのを補助するために使用される(図15)。 切断エッジおよびキャッチャーを取り外した後、座金が適切なサイズに形成されたロッドによって押し下げられ、それにより標本およびライナが採取管から押し出される。 標本は通常では採取管に残され、試験および他の調査のために、長手方向の半分割またはより短い長さのものに標本を分割するべく、その軸に沿って切断される。
    【0110】
    上述の標本抽出のために取り外すことができるチェック弁10は、バレルからの水を通過させるが、浮揚ピストンが再び下方に戻るのを防ぐように働く(図15)。
    【0111】
    ドリルロッド11は、バレルの頂部に取り付けられ、バレルを沈降物内に押し込む準備状態で示されている(図15)。
    【0112】
    動作時、液圧拘束システムが接続され、バレルが押し下げられる。 この拘束システムは、チェック弁を通してバレルから水を引き出すことによって浮揚ピストンを静止状態に保持する。 採取管がピストンに相対して下がってくると、シールがライナ内部と係合して漏れ防止シールを形成する。
    【0113】
    液圧高速システムの有効性は標本採取される物質の間隙率の低さに依存するので、より速やかな動作によりある程度の間隙率を有して物質を巧く標本採取することができるように、バレルは素早く(典型的には全長に対して数秒で)押し下げられる。 通常、動作速度は、送りシリンダに作用する液圧ポンプの出力によって制限されるが、差動液圧アキュムレータ内に格納されたエネルギーの使用によって、約1秒という、より早い動作を達成できる。
    【0114】
    図16は、完全に伸長したバレルを示す。 バレルは標本採取された沈降物17で満たされており、浮揚ピストン6は、図15における場合と同位置である、バレルの頂部に近接している(図16)。
    【0115】
    液圧拘束圧力は、性能を監視できるようにこの工程中に記録されよう。 突入中における実際の圧力変化は、物質の摩擦特性についての情報を提供する。 圧力が突入中に連続的に上昇し、圧力安定状態となった場合、物質が獲得されるべき完全標本に対してあまりにも多孔性すぎ、水がピストン下に集めるべき物質を通り抜けていることを示す。 圧力の突然の上昇は、何らかの理由でピストンがそのストロークの端部にまで到達していることを示す。
    【0116】
    バレルは、引き抜かれ、ドリルの後ろに格納される。 標本採取した沈降物17は、図17に示すようにバレル内に保持される。 これは、分割キャッチャー5と、ピストン6が採取管に沿って下降するのを防ぐチェック弁10との組合せ動作によって、実現される(図17)。 キャッチャーの下の物質12は、落下して失われる(図17)。 または、それ自体の摩擦および吸着力のために留まることもある。
    【0117】
    図18は、バレルが取り除かれた後に残された穴を示す。 通常、この穴は、物質の軟質性のために崩れ落ちるものであり、緩い物質13が穴の底部を満たし、空隙14がその頂部に現れる(図18)。
    【0118】
    次に、ケーシングは、下降送り、回転および掘削ドリル水を利用して、穴の底部に進められる。 通常、この工程により、ドリル水放出でケーシングの外部まで、穴から緩い物質を洗い流す。 但し、図19に示されるように、ケーシング内部にも緩い物質15があると、有効に働かない場合がある。 この現象が、ケーシングのセッティング工程中におけるドリル水の不足により発生することは、一般的に明白である。
    【0119】
    このような場合、図20に示す清掃ツール16を、ケーシングの底部まで穴を清掃するために配備することができる。 穴は、次のコアバレルのための準備状態にあり、図15に示す状態から再び開始する。
    【0120】
    図21は、ケーシング無しで使用できる他のタイプのピストンコアバレルを示す。 このバレルの基本構造は先のタイプのものと同様であり、バレル1、切断エッジ2、分割キャッチャー3、ライナ4および座金5を有している(図21)。
    【0121】
    この場合、浮揚ピストン6は、ピン8および9によって取り付けられたテンションストラップ7によって適所に保持される(図21)。 テンションストラップは、例えば、ケーブルまたはチェーンにより構成される。
    【0122】
    動作時、図21Aに示された位置までピストンが達するように、ドリル水圧が適用される。 次に、バレルおよび密封したドリルストリング内の水は、バレルが所望の標本採取深度に押し込まれるときにその伸長位置にピストンを保持すべく、図示されない適切な弁によりロックオフされる。
    【0123】
    一旦、その標本採取深度に到達すると、ピストンの頂部は液圧拘束部に接続され、バレルは、先のスキームにより、ピストンがバレルの頂部の近くとなっている図21Bに示す位置まで、伸長される。
    【0124】
    標本は、前と同様に、最初に切断エッジおよびキャッチャーを取り出し、次にピンの除去によりストラップをディスコネクトし、座金、ライナ、ピストン、そして標本を押し出すことによって抽出される。
    【0125】
    図22は、図21の僅かな変形を示す。 この例では、切断エッジの頂部面に対して作用するバネ保持リング2を使用することによって、ピストン1がその下方位置に保持される(図22)。 代わりに、溝がバレルまたはライナに提供されることもある。
    【0126】
    この構成は、収縮および格納中の標本の保持を改善するであろうチェック弁3の取り付けを容易にする利点を有するが、このチェック弁は、ピストンが不注意に位置から外れて移動された場合にピストンをその開始点まで押し下げるためにドリル水圧を使用できる可能性を排除する(図22)。 前記保持リングは、チェック弁無しで使用できる。
    【0127】
    動作時、前と同様に、バレルはある深度まで押し下げられ、次に液圧拘束部に接続され、バレルが進められる。 このバレルがピストンを通過すると、この保持リングが、そのリングの上部面取り面と接触するライナの底部縁によってその溝内に押し戻されよう。
    【0128】
    本明細書内、および特許請求の範囲内で使用される単語「具備する(comprising)」は、当業者には明白であり、本発明への実体的影響を持たないいかなる変形または付加部分を排除した構成に、本発明を限定するものではない。
    【0129】
    本発明への修正および改良は、当業者には容易に明白となろう。 そのような修正や改良は本発明の範囲内にあるべきものである。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】先行技術の動作構成である。
    【図2】本発明と共に使用できるドリルの平面図及び側面図である。
    【図3】図2のドリルの詳細側面図である。
    【図4】図2のドリルの端面図である。
    【図5】図2のドリルの詳細平面図である。
    【図6】ロータリ掘削ドリルユニットの側面図及び平面図である。
    【図7】掘削ドリル設備の側部連続図である。
    【図8】掘削ドリル工程の側面図である。
    【図9】ロッドおよびケーシングクランプ部分の拡大図である。
    【図10】岩石コアリング用の水流回路の一部を示す断面図である。
    【図11】先行技術によるピストンコアリングの動作原理の概略図である。
    【図12】本発明によるピストンコアリングの方法の好適実施例を概略的に示す図である。
    【図13】本発明によるピストンコアリング用の密封ドリルストリングの断面図である。
    【図14】 本発明によるピストンコアリングで使用された液圧回路である。
    【図15】本発明によるピストンコアバレルの連続動作を示す図である。
    【図16】本発明によるピストンコアバレルの連続動作を示す図である。
    【図17】本発明によるピストンコアバレルの連続動作を示す図である。
    【図18】本発明によるピストンコアバレルの連続動作を示す図である。
    【図19】本発明によるピストンコアバレルの連続動作を示す図である。
    【図20】本発明によるピストンコアバレルの連続動作を示す図である。
    【図21】本発明によるコアバレルの変形例における、初期位置及び最終位置の断面図である。
    【図22】本発明によるコアバレルの他の変形例における、初期位置の断面図である。

    QQ群二维码
    意见反馈