掘削流体中のガス含有量のリアルタイム測定のためのシステム及び方法

申请号 JP2016534567 申请日 2013-09-25 公开(公告)号 JP6177438B2 公开(公告)日 2017-08-09
申请人 ハリバートン エナジー サヴィシーズ インコーポレイテッド; 发明人 ミッチェル イアン デイヴィッド キャンベル;
摘要
权利要求

掘削動作中にボアホール内外に掘削流体を循環させる流路と、 前記ボアホールの出口の近くに配置され、前記ボアホールの前記出口の近くの前記掘削流体と光学的に相互作用し、かつ前記出口での前記掘削流体中に存在するガスの濃度に対応する第1の出信号を生成するように構成された第1の統合された計算要素を有する第1の光コンピューティングデバイスと、 前記ボアホールへの入口またはその近くに配置され、前記掘削流体と光学的に相互作用し、かつ前記入口での前記掘削流体中に存在する前記ガスの濃度に対応する第2の出力信号を生成するように構成された第2の統合された計算要素を有する第2の光コンピューティングデバイスと、 前記第1の光コンピューティングデバイスに通信可能に連結され、前記第1の出力信号を受信し、かつ前記ボアホールの前記出口での前記掘削流体中に存在する前記ガスの濃度を決定するように構成された信号プロセッサであって、その結果生じる出力信号が前記信号プロセッサによって生成されることをもたらす、信号プロセッサと、 前記信号プロセッサに通信可能に連結され、前記出力信号を受信し、かつ前記出力信号を坑井オペレータに報告するように構成された1つ以上の周辺デバイスであって、1つ以上の掘削または仕上げパラメータが、前記出力信号に応答して調整される、1つ以上の周辺デバイスと、を備える、システム。前記ガスは、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、n−ペンタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、ベンゼン、トルエン、二酸化炭素、一酸化炭素、硫化素、酢酸、アルゴン、ヘリウム、酸素、窒素、水、水素、硫化カルボニル、二硫化炭素、及びこれらの任意の組み合わせから選択される、請求項1に記載のシステム。前記信号プロセッサは、前記第2の光コンピューティングデバイスに通信可能に連結され、前記第2の出力信号を受信し、かつ前記第1の出力信号と前記第2の出力信号との間の差に対応する前記出力信号を生成するように構成され、前記1つ以上の周辺デバイスは、前記出力信号を受信し、かつ前記坑井オペレータに前記入口と前記出口との間の前記ガスの濃度の変化を報告するように構成される、請求項1に記載のシステム。前記1つ以上の周辺デバイスは、前記ボアホールの前記出口での前記掘削流体中に存在する前記ガスの濃度を示す図形出力を提供するように構成される、請求項1に記載のシステム。前記図形出力は、1つ以上のPixlerプロット、Haworthプロット、及びガス比プロットからなる群から選択される出力を含む、請求項4に記載のシステム。前記出口の近くに配置されたチョークバルブをさらに備え、前記第1の光コンピューティングデバイスは、前記チョークバルブからダウンホールに配置される、請求項1に記載のシステム。前記信号プロセッサに通信可能に連結され、前記出力信号に応答して1つ以上の是正措置を行うように構成された自動制御システムをさらに備える、請求項1に記載のシステム。掘削動作中にボアホール内外に延在する流路内で掘削流体を循環させる工程、 前記ボアホールの出口の近くに配置された第1の光コンピューティングデバイスで第1の出力信号を生成する工程であって、前記第1の光コンピューティングデバイスが、前記掘削流体と光学的に相互作用するように構成された第1の統合された計算要素を有し、前記第1の出力信号が、前記出口での前記掘削流体中に存在するガスの濃度に対応する工程、 前記第1の光コンピューティングデバイスに通信可能に連結された信号プロセッサで前記第1の出力信号を受信する工程、 前記信号プロセッサで前記ボアホールの前記出口での前記掘削流体中に存在する前記ガスの濃度を決定する工程であって、その結果生じる出力信号が前記信号プロセッサによって生成される工程、 坑井オペレータが前記出力信号を検討することができるように、前記出力信号を1つ以上の周辺デバイスに伝達する工程、 前記出力信号に応答して1つ以上の掘削または仕上げパラメータを調整する工程であって、前記1つ以上の周辺デバイスは、コンピュータシステムに連結されたモニタ及びプリンタのうちの少なくとも1つを含み、前記出力信号を1つ以上の周辺デバイスに伝達する工程が、前記モニタまたは前記プリンタを用いて前記坑井オペレータの検討材料として前記出力信号の図形出力を提供することを含む工程、 を含む、方法。前記図形出力は、1つ以上のPixlerプロット、Haworthプロット、及びガス比プロットからなる群から選択される出力を含む、請求項8に記載の方法。前記1つ以上の周辺デバイスは、警報器を含み、前記出力信号を1つ以上の周辺デバイスに伝達する工程が、前記出力信号が所定の安全限界を超えるガス濃度を報告するときに、前記警報器で可聴的または視覚的のいずれかで前記坑井オペレータに警告することを含む、請求項8に記載の方法。前記ガス濃度が前記所定の安全限界を超えると警告されたときに、坑井を閉鎖することをさらに含む、請求項10に記載の方法。前記ガス濃度が前記所定の安全限界を超えると警告されたときに、前記掘削流体に添加剤を添加することをさらに含む、請求項10に記載の方法。前記1つ以上の掘削または仕上げパラメータを調整する工程が、ドリルビットのジオステアリング(geosteering)を変更することを含む、請求項8に記載の方法。前記1つ以上の掘削または仕上げパラメータを調整する工程が、セメンチングプログラムを変更すること、ケーシングプログラムを変更すること、ケーシング設計を変更すること、ダウンホールの穿孔、摺動スリーブ、及び溝付きライナーの配置を最適化すること、ならびに生産が必要とされない区域の分離を最適化することのうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。前記ボアホールへの入口またはその近くに配置された第2の光コンピューティングデバイスによって第2の出力信号を生成する工程であって、前記第2の光コンピューティングデバイスが、前記掘削流体と光学的に相互作用するように構成された第2の統合された計算要素を有し、前記第2の出力信号が、前記入口での前記掘削流体中に存在する前記ガスの濃度に対応する工程、 前記第2の光コンピューティングデバイスに通信可能に連結された前記信号プロセッサによって前記第2の出力信号を受信する工程、 前記信号プロセッサによって、前記入口と前記出口との間の前記ガスの濃度の変化に対応する前記第1の出力信号と前記第2の出力信号との間の差を計算する工程、 前記1つ以上の周辺デバイスによって前記第1の出力信号と前記第2の出力信号との間の前記差を前記坑井オペレータに報告する工程、 をさらに含む、請求項8に記載の方法。前記出力信号に応答して1つ以上の是正措置を行う工程をさらに含む、請求項8に記載の方法。前記1つ以上の是正措置を行う工程が、前記信号プロセッサに通信可能に連結された自動制御システムによって指示される通りに、坑井を閉鎖すること及び前記掘削流体に添加剤を添加することのうちの少なくとも1つを含む、請求項16に記載の方法。前記ガスは、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、n−ペンタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、ベンゼン、トルエン、二酸化炭素、一酸化炭素、硫化水素、酢酸、アルゴン、ヘリウム、酸素、窒素、水、水素、硫化カルボニル、二硫化炭素、及びこれらの任意の組み合わせから選択される、請求項8に記載の方法。

说明书全文

本開示は、掘削流体を監視するためのシステム及び方法に関し、より具体的には、光コンピューティングデバイスを用いてリアルタイムで掘削流体中のガス含有量を測定し、かつそれに応答して1つ以上の掘削パラメータを調整するためのシステム及び方法に関する。

炭化素生産井の掘削中、掘削流体または「泥」は、表面から掘削される裸孔の底面まで連続的に循環させられ、再び表面に還流させられる。掘削流体は、いくつかの機能を果たし、それらの機能のうちの1つは、裸孔切削をそれが掘削流体から分離される表面まで運ぶことである。掘削流体の別の機能は、ドリルビットを冷却し、掘削されたボアホールの壁に静水圧を与えて、裸孔崩壊及び掘削される層からの結果として生じるガスまたは液体の流入を防ぐことである。

掘削流体が表面に戻るときにそれを分析することは、潜在的な炭化水素を含む貯留層区域の重要な第1の評価として石油及びガス業界で認識され、それにより後続の評価及び試験を導くために重要なデータを提供する。このような分析及び試験は、「泥水検層」分析として一般に称される。泥水検層によって、貯留層区域は、最初に貫通される間に評価され、それにより多くの他の評価技術の有効性を制限し得る層への掘削後の変化を実質的に防ぐことができる。

泥水検層は、掘削流体が表面に戻るとき、掘削流体中に存在する層ガスの測定及び分析を含むことが多い。このような分析は、掘削の間に遭遇し得る炭化水素及び非炭化水素ガス種に関するデータを提供する上で重要であり得る。具体的には、掘削流体中の炭化水素及び非炭化水素ガスの存在及び濃度を知ることは、ドリルビットに遭遇する層の兆候をもたらし、坑井から炭化水素を得る実現可能性を決定することの基盤をもたらす。このような分析が提供する情報は、炭化水素貯留層の計画及び開発、ならびに貯留層の容量及び能の評価において不可欠である。

掘削流体の泥水検層分析は典型的に、掘削流体の試料の抽出及び個別の場所で通常行われるその後の制御された試験手順を必要とする実験室分析を用いてオフラインで行われる。しかしながら、必要とされる分析に応じて、このような手法は、完了するのに数時間から数日かかる可能性があり、最良の場合のシナリオであっても、分析が得られる前に動作が完了することが多い。ある特定の場合、オフラインのレトロスペクティブ分析が十分であり得るが、それにもかかわらず、リアルタイムまたはほぼリアルタイム分析機能の特性を得られない。結果として、掘削動作の積極的な制御は、少なくとも重要なプロセスの寸断が分析の結果を待つ間に生じることなく行われることがあり得ない。オフラインの分析はまた、掘削流体の抽出された試料の特性が採取と分析との間の時間差の間に変化することが多く、それにより試料の特性が真の化学成分または特性を示さないようにするため、掘削流体の真の特質を決定するのに不十分であり得る。

以下の図は、本開示のある特定の態様を例示するものであり、排他的実施形態と見なされるべきではない。開示される発明主題は、当業者及び本開示の利益を有するものに想到するように、形態及び機能の相当な修正、変更、組み合わせ、及び均等物が可能である。

1つ以上の実施形態に従う、例となる統合された計算要素を示す。

1つ以上の実施形態に従う、流体を監視するための例となる光コンピューティングデバイスを示す。

1つ以上の実施形態に従う、流体を監視するための別の例となる光コンピューティングデバイスを示す。

1つ以上の実施形態に従う、流体を監視するための1つ以上の光コンピューティングデバイスを利用し得る例となる裸孔掘削アセンブリを示す。

1つ以上の実施形態に従う、ガス含有量の測定から生じる例となる図形出力を示す。

本開示は、掘削流体を監視するためのシステム及び方法に関し、より具体的には、光コンピューティングデバイスを用いてリアルタイムで掘削流体中のガス含有量を測定し、かつそれに応答して1つ以上の掘削パラメータを調整するためのシステム及び方法に関する。

本明細書に記載される例となるシステム及び方法は、掘削流体等の流体のリアルタイムまたはほぼリアルタイム監視のために、「光学的分析デバイス」とも一般に称される光コンピューティングデバイスの様々な構成及び配置を利用する。動作中、例となるシステム及び方法は、流体中に存在する1つ以上のガスの種類及び濃度などの流体の1つ以上の特性または特質を決定する上で有用かつ別の方法で有利であり得る。光コンピューティングデバイスは、仕事の現場での現場分析または実験室で行われるより詳細な分析のいずれかによって現在実現され得ないリアルタイム流体監視を有利に提供することができる。これらのデバイスの重要かつ明白な利点は、流体の対象の特定の成分または特質を具体的に検出及び/または測定するように構成され、それにより試料を抽出し、現地外の実験室で試料の時間のかかる分析を行うことを必要とすることなく流体の定性分析及び/または定量分析を可能にすることである。

本明細書に開示されるシステム及び方法は、記載される光コンピューティングデバイスが掘削流体等の石油/ガス関連の流体を監視するための費用対効果が高く、耐久性があり、かつ正確な手段を提供するため、石油及びガス業界での使用に好適であり得る。具体的には、システム及び方法は、泥水検層ガス分析での使用に有利であると証明し、それにより地表の下の炭化水素鉱床の開発のためにボアホールを掘削する間に遭遇し得る炭化水素及び非炭化水素ガス種に関する連続データストリームを提供することができる。掘削流体が表面に戻ると、例えば、それは、掘削された岩石の中に含まれた炭化水素(及び他の化合物)、ならびに周囲の岩石層から裸孔に漏出したさらなる炭化水素を含み得る。これらのガス化合物の存在量のリアルタイム測定は、岩石の炭化水素含有量に関する情報をもたらす。

このようなデータは、解釈及び検討のために坑井オペレータに提供され得、必要な場合、坑井オペレータは、それに応答して様々な掘削または仕上げパラメータを変更することができる。例えば、どのような種類及び濃度のガスが掘削される岩石内で検出されるかに応じて、坑井オペレータは、掘削動作の進展を調節するために製造バルブ及び/またはチョーク設定を調整し、同様に、初期のキック検出によって裸孔キックを最小限にすることができる。他の場合、坑井オペレータは、掘削効率または層評価効率を最適化しようと努力して泥水特性を変化させることができる。データを検討した上で坑井オペレータによって変化させられ得る他の掘削及び仕上げパラメータは、計画されたセメンチング及び/またはケーシングプログラムを変更すること、及び坑井完了設計を最適化することを含む。

場合によっては、データは、表面に戻される過量の有害ガスまたはさもなければ有毒ガスの存在を明らかにし得る。このようなガスは、リグ労働者及び周囲環境に潜在的な健康被害をもたらし得る。このような場合、坑井オペレータは、1つ以上の改善添加剤または成分を掘削流体に導入することによって有害/有毒ガスの量を積極的に減少させることができる。

他の場合、データは、裸孔の特定の横方向軌道などで、掘削されたボアホール内の実現可能な炭化水素の量の増加を示すことができる。このような場合、坑井オペレータは、結果として生じる裸孔が観察された炭化水素に富む地層または領域内及びそれらを通って実質的に形成されるように、坑井計画及び/またはジオステアリング(geosteering)を操作することができる。換言すれば、坑井経路の計画された軌道は、掘削器具をジオステアリングすることによって操作またはさもなければ変更されてもよく、それによりボアホールは、炭化水素に富む地層の、別の方法で貫通されたであろう部分よりも大きな部分を貫通するようにする。

掘削流体中のガス含有量を直接測定することによって、泥水検層ガス分析のための流体からガス試料を抽出することが必要ではない。これは、泥水検層ガス分析で通常使用されるガス抽出プロセスが、温度、流量、粘度、掘削流体の種類などを含む多くの変数に依存するために常に効率的ではないことにより、特に有利だと証明することができる。本明細書に記載される光コンピューティングデバイスを用いることは、分析からすべてのこれらの変数を効率的に排除する。分析の変動を減少させることによって、結果の精度はかなり高め得る。信頼度はまた、より少ない可動部がより少ないことにより改善される。加えて、本明細書に記載される光コンピューティングデバイスを使用することは、掘削流体が坑口を出るのと測定結果が利用可能となる間の時間差を著しく減少させる。更新速度はまた、従来の抽出システムより大いに改善される。

光コンピューティングデバイスは、掘削流体及びその関連のガス含有量を監視するために掘削流体循環システム内の様々な点に配置され得る。特定の光コンピューティングデバイスの位置に応じて、流体に関する異なる種類の情報が取得され得る。場合によっては、例えば、光コンピューティングデバイスは、掘削流体が裸孔内外に循環する前後で、そのデバイス内のガスの種類及び濃度を監視するために使用され得る。他の場合、光コンピューティングデバイスは、リアルタイムで抽出されたガス試料を分析するために、従来の掘削流体のサンプリングプロセスによって掘削流体からのその抽出後、使用され得る。他の場合、光コンピューティングデバイスは、掘削流体が裸孔状態で循環する間、掘削流体のリアルタイムガス濃度を登録するように、裸孔チョーキングデバイスまたはその近くの掘削流体を監視するために使用されてもよい。

本明細書で使用されるとき、用語「流体」は、粒子状固体、液体、ガス、スラリー、乳濁液、粉末、泥水、混合物、これらの組み合わせなどを含む流れることができるあらゆる物質を指す。いくつかの実施形態では、流体は、水性掘削流体、油性掘削流体、合成掘削流体などを含む掘削流体または掘削「泥水」である。他の実施形態では、流体は、限定されないが、淡水、塩水(例えば、中に溶解された1つ以上の塩を含有する水)、ブライン(例えば、飽和した塩水、塩化物塩、臭化物塩、これらの組み合わせなど)、海水、スペーサ流体、塩基流体、または当該技術分野において既知の他の処理流体などの仕上げ流体またはクリーンアップ流体であり得る。

本明細書で使用されるとき、用語「特質」は、流体の化学的、機械的、または物理的特性を指す。流体の特質は、流体中に存在する1つ以上の化学的成分または化合物の定量値または濃度を含み得る。このような化学的成分は、本明細書で「被分析物」と称され得る。本明細書に開示される光コンピューティングデバイスによって監視され得る物質の例示的な特質としては、例えば、化学組成(例えば、全てまたは個々の成分もしくは化合物の同一性及び濃度)、位相の存在(例えば、ガス、石油、水など)、不純物含有量、pH、アルカリ度、粘度、密度、イオン強度、全溶解固形物、塩分の含有量(例えば、塩分濃度)、多孔性、不透明度、細菌量、全硬度、これらの組み合わせ、物質の状態(固体、液体、ガス、乳濁液、混合物等)などが挙げられ得る。

さらに、語句「流体の/中の対象の特質」は、流体内に含まれるか、またはさもなければその中に同伴されたガスの濃度または特質を指すために本明細書で使用され得る。掘削流体内に含まれるような光コンピューティングデバイスで監視されるか、またはさもなければ測定され得る例となるガスとしては、例えば、限定されないが、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、n−ペンタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、ベンゼン、トルエン、二酸化炭素、一酸化炭素、硫化水素、酢酸、アルゴン、ヘリウム、酸素、窒素、水、水素、硫化カルボニル、二硫化炭素、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。

本明細書で使用されとき、用語「流路」は、流体が少なくとも2点間で輸送されることができる経路を指す。場合によっては、流路は、2点間で連続的またはさもなければ隣接する必要がない。例となる流路としては、限定されないが、フローライン、パイプライン、生産用導管、ドリルストリング、ワークストリング、ケーシング、裸孔、裸孔と裸孔内に配置された任意の管状のものとの間に画定された環帯、泥ピット、地下層等、これらの組み合わせなどが挙げられる。用語「流路」は、流体がその中を流れていることを必ずしも意味せず、むしろ流体が輸送されるか、またはさもなければそれを通って流れることができることに留意されるべきである。

本明細書で使用されるとき、用語「電磁放射」は、電波、マイクロ波放射、赤外及び近赤外放射、可視光、紫外線、X線放射、及びガンマ線放射を指す。

本明細書で使用されるとき、用語「光コンピューティングデバイス」は、流体と関連付けられた電磁放射の入力を受信し、かつ光コンピューティングデバイス内に配置された処理素子から電磁放射の出力を生成するように構成された光学デバイスを指す。処理素子は、例えば、光コンピューティングデバイスで使用される多変量光学素子(MOE)としても既知である統合された計算要素(ICE)であり得る。処理素子と光学的に相互作用する電磁放射は、検出器によって読み取り可能であるように変化され、それにより検出器の出力は、流体中のガスの種類及び濃度などの流体の特質と相関があり得るようになる。処理素子からの電磁放射の出力は、反射される電磁放射、透過される電磁放射、及び/または分散した電磁放射であり得る。検出器が分析するかにかかわらず、反射され、透過され、または分散した電磁放射は、光コンピューティングデバイスの構造パラメータ、ならびに当業者に既知の他の検討材料によって決定付けられ得る。加えて、例えば、蛍光、発光、ラマン散乱、ミー散乱、及び/またはレイリー散乱による流体の放出及び/または散乱はまた、光コンピューティングデバイスによって監視され得る。

本明細書で使用されるとき、用語「光学的に相互作用する(optically interact)」またはその変形は、1つ以上の処理素子(すなわち、統合された計算要素または多変量光学素子)、流体、または流体中に存在するガスへの付着、それを通った、またはそれからのいずれかの電磁放射の反射、透過、散乱、回折、または吸収を指す。したがって、光学的に相互作用した光は、例えば、処理素子を用いて放出されるか、または再放射されたものによって、反射、透過、散乱、回折、または吸収された電磁放射を指すが、同様に、流体または流体内に同伴されたガスとの相互作用に適用することができる。

本明細書に記載される例となるシステム及び方法は、中に含まれる流体を監視するために流路に沿って、またはその中に配置された少なくとも1つの光コンピューティングデバイスを含む。各光コンピューティングデバイスは、電磁放射源と、少なくとも1つの処理素子(例えば、統合された計算要素)と、少なくとも1つの処理素子または流体から光学的に相互作用された光を受信するように配置された少なくとも1つの検出器とを含み得る。いくつかの実施形態では、例となる光コンピューティングデバイスは、流体中に存在するガスの種類及び濃度などの流体の特定の特質を検出、分析、及び定量的に測定するために具体的に構成されてもよい。他の実施形態では、光コンピューティングデバイスは、流体の特質を具体的に検出するために取得後の処理(例えば、計算手段)が使用される汎用光学デバイスであってもよい。

現在記載される光コンピューティングデバイスは、時間のかかる試料処理の必要なく、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで計算(分析)を実施することができる。さらに、光コンピューティングデバイスは、流体または流体中に存在するガスの特定の特質を検出及び分析するように具体的に構成され得る。結果として、干渉信号は、光コンピューティングデバイスの適切な構成によって流体内の対象のものから区別され、それにより光コンピューティングデバイスは、検出された出力に基づくような流体の特質に関して迅速な応答を提供するようになる。いくつかの実施形態では、検出された出力は、流体の特質に固有の大きさを示す電圧に変換され得る。

光コンピューティングデバイスは、流体内のガスの組成及び濃度を検出するように構成され得るだけでなく、それらはまた、流体及び/またはガスから受信された電磁放射の分析に基づいて、流体及び/またはガスの物理的特性及び他の特質を決定するように構成され得る。例えば、光コンピューティングデバイスは、被分析物の濃度を決定し、かつ決定された濃度を流体の特質と関連付けるように構成され得る。理解されるように、光コンピューティングデバイスは、所望されるだけ多く流体の特質(例えば、ガス化合物及びそれらのそれぞれの濃度)を検出するように構成され得る。複数の特質の監視を実現するために必要とされるのは、各特質の光コンピューティングデバイス内の好適な処理及び検出手段の取り込みだけである。いくつかの実施形態では、流体の特性は、その中の被分析物の特性の組み合わせ(例えば、線形、非線形、対数、及び/または指数の組み合わせ)であり得る。したがって、光コンピューティングデバイスを用いて検出及び分析される特質及び被分析物が多ければ多いほど、所定の流体及び/またはガスの特性は、より正確に決定される。

本明細書に記載される光コンピューティングデバイスは、従来の電子プロセッサの配線回路とは対照的に、電磁放射を利用して計算を実施する。電磁放射が流体と相互作用すると、流体に関する独自の物理的及び化学的情報は、流体から反射され、流体を通って透過され、または流体から放射された電磁放射で符号化される。この情報は、流体のスペクトル「指紋」と称されることが多い。本明細書に記載される光コンピューティングデバイスは、流体内の複数の特質または被分析物のスペクトル指紋の情報を抽出し、その情報を流体または流体中に存在するガスの1つ以上の特質に関する検出可能な出力に変換することができる。すなわち、光コンピューティングデバイスの好適な構成によって、流体の対象の特質または被分析物と関連付けられた電磁放射は、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで流体の特性を推定するために流体のすべての他の成分と関連付けられた電磁放射から分離され得る。

本明細書に記載される例となる光コンピューティングデバイスで使用される処理素子は、統合された計算要素(ICE)と特徴付けられ得る。各ICEは、対象の特質と関連する電磁放射を流体の他の成分と関連する電磁放射を区別することができる。図1を参照すると、本明細書に記載されるシステム及び方法に使用される光コンピューティングデバイスで使用するのに好適な例となるICE100が例示される。例示されるように、ICE100は、それぞれケイ素(Si)及びSiO2(石英)などの複数の交互層102及び104を含み得る。一般に、これらの層102、104は、屈折率がそれぞれ、高い材料及び低い材料からなる。他の実施例は、ニオビア及びニオブ、ゲルマニウム及び酸化ゲルマニウム、MgF、SiO、当該技術分野において既知の他の高い屈折率及び低い屈折率の材料を含み得る。層102、104は、光学基板106に戦略的に堆積され得る。いくつかの実施形態では、光学基板106は、BK−7光学ガラスである。他の実施形態では、光学基板106は、石英、サファイア、ケイ素、ゲルマニウム、セレン化亜鉛、硫化亜鉛など、またはポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ダイアモンド、セラミック、これらの組み合わせ等の様々なプラスチックなどの別の種類の光学基板であり得る。

反対側(例えば、図1における光学基板106の反対)では、ICE100は、一般にデバイスまたはその据え付け環境にさらされる層108を含み得る。層102、104の数及び各層102、104の厚さは、従来の分光装置を用いて流体の特質の分光分析から得られたスペクトル属性から決定される。所定の特質の対象のスペクトルは典型的に、任意の数の種々の波長を含む。図1の例となるICE100は実際には、所定の流体の任意の特定の特質を表さないが、単に例示の目的で提供されることが理解されるべきである。その結果として、層102、104の数及びそれらの関連の厚さは、図1に示されるように、任意の特定の特質との相関を有しない。層102、104及びそれらの関連の厚さは、必ずしも一定の縮尺で描かれず、それ故にまた、本開示を限定するものと見なされるべきではない。さらに、当業者であれば、各層102、104を構成する材料(すなわち、Si及びSiO2)が用途、材料費、及び/または所定の流体への材料の適用性によって異なり得ることを容易に認識するであろう。

いくつかの実施形態では、各層102、104の材料はドープされ得るか、または2つ以上の材料が所望の光学特質を実現する様式で組み合わせられ得る。固体に加えて、例となるICE100はまた、所望の光学特質をもたらすために、任意に固体との組み合わせで液体及び/またはガスを含み得る。ガス及び液体の場合、ICE100は、ガスまたは液体を収容する対応する容器(図示せず)を含み得る。ICE100の例となる変形はまた、ホログラフィック光学素子、回折格子、圧電物質、光パイプ、デジタル光パイプ(DLP)及び/または、例えば、対象の透過、反射、及び/または吸収特性を生じさせ得る音響光学素子を含み得る。

複数の層102、104は、異なる屈折率を示す。層102、104の材料ならびにそれらの関連の厚さ及び間隔を適切に選択することによって、ICE100は、異なる波長で所定の電磁放射率を選択的に通過/反射/屈折するように構成され得る。各波長は、所定の重みまたは負荷係数を付与される。層102、104の厚さ及び間隔は、対象の特質または被分析物のスペクトログラフから様々な近似方法を用いて決定され得る。これらの方法は、光透過スペクトルの逆フーリエ変換(IFT)と、IFTの物理的表現としてICE100を構築することを含み得る。近似値は、IFTを一定の屈折率を有する既知の材料に基づいた構造に変換する。

ICE100の層102、104が各波長で適用される重み付けは、既知の等式、データ、またはスペクトルシグネチャに関して記載される回帰重み付けに設定される。簡潔に言えば、ICE100は、ICE100への入力光ビームのドット積、及び各波長の各層102、104によって表される所望の負荷された回帰ベクトルを実施するように構成され得る。結果として、ICE100の出力光強度は、対象の特質または被分析物に関する。

次に図2を参照すると、1つ以上の実施形態に従う、流体202を監視するための例となる光コンピューティングデバイス200が示される。例示される実施形態では、流体202は、例となる流路204内に含まれるか、またはさもなければその中を流れ得る。流路204は、フローライン、パイプライン、裸孔、裸孔内に画定された環帯、または裸孔まで/から延在する任意のフローラインもしくはパイプラインであり得る。流路204内に存在する流体202は、矢印Aによって示された一般的な方向に(すなわち上流から下流へ)流れ得る。流路204の部分は、本開示の範囲から逸脱することなく、それらの部分の間の実質的に垂直、実質的に水平、または任意の方向構成で配置され得る。

光コンピューティングデバイス200は、流体202中に存在するガスの種類及び/または濃度などの流体202における対象の特質を決定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、デバイス200は、電磁放射210を放出するか、またはさもなければ生成するように構成された電磁放射源208を含み得る。電磁放射源208は、本明細書に定義されるように、電磁放射を放出または生成することができる任意のデバイスであり得る。例えば、電磁放射源208は、電球、発光ダイオード(LED)、レーザー、黒体、フォトニック結晶、X線源、これらの組み合わせなどであってもよい。いくつかの実施形態では、レンズ212は、電磁放射210を収集するか、またはさもなければ受光し、かつ電磁放射210のビーム214を流体202に方向付けるように構成され得る。レンズ212は、標準レンズ、フレネルレンズ、回析光学素子、ホログラフィック図形素子、鏡(例えば、集束鏡)、またはある種のコリメータなどの所望の電磁放射210を透過するか、またはさもなければ伝達するように構成された任意の種類の光学デバイスであり得る。他の実施形態では、レンズ212は、デバイス200から省略されてもよく、電磁放射210はその代わりに、電磁放射源208から直接流体202に向かって方向付けられてもよい。

1つ以上の実施形態では、デバイス200はまた、検出目的のために流体202に隣接またはさもなければ流体202と接触して配置されたサンプリング窓216を含み得る。サンプリング窓216は、それを通る電磁放射210の透過を可能にするように構成された様々な透明な硬質または半硬質材料から作製され得る。例えば、サンプリング窓216は、限定されないが、ガラス、プラスチック、半導体、結晶材料、多結晶材料、熱間または冷間プレス粉末、これらの組み合わせなどから作製され得る。サンプリング窓216を通過した後、電磁放射210は、流体202に入射し、流体202と光学的に相互作用する。結果として、光学的に相互作用した放射線218は、流体202によって生成され、流体202から反射される。しかしながら、当業者であれば、デバイス200の代替的変形が本開示の範囲から逸脱することなく、光学的に相互作用した放射線218が流体202によって、かつ/または流体202から透過、散乱、回析、吸収、放出、または再放射されることによって生成されることが可能であり得ることを容易に認識するであろう。

流体202との相互作用によって生成された光学的に相互作用した放射線218は、デバイス200内に配置されたICE220に方向付けられるか、またはさもなければICE220によって受光され得る。ICE220は、図1に関して上記に記載されるICE100と実質的に類似のスペクトル成分であり得る。したがって、動作中、ICE220は、光学的に相互作用した放射線218を受光し、かつ流体202の特定の特質に対応する改質された電磁放射222を生成するように構成され得る。具体的には、改質された電磁放射222は、ICE220と光学的に相互作用し、それにより流体202の特質に対応する回帰ベクトルの近似値が取得される電磁放射である。

図2は、流体202から反射された電磁放射を受光するときのICE220を示すが、ICE220は、本開示の範囲から逸脱することなく、デバイス200の光学的な列に沿って任意の点で配置され得る。例えば、1つ以上の実施形態では、ICE220(破線で示されるような)は、サンプリング窓216の前に光学的な列内に配置され、実質的に同じ結果を等しく取得することができる。他の実施形態では、ICE220は、それを通る透過の代わりに、反射によって改質された電磁放射222を生成することができる。

さらに、ICE220のみがデバイス200内に示されるが、流体202における対象の特質を協調的に決定するように構成されたデバイス200内の少なくとも2つのICE構成要素の使用を含む実施形態が本明細書に企図される。例えば、2つ以上のICEは、デバイス200内に直列または並列で配置され、光学的に相互作用した放射線218を受光し、それによりデバイス200の感度及び検出器限界を高めるように構成されてもよい。他の実施形態では、2つ以上のICEは、回転ディスクまたは振動線形アレイなどの可動アセンブリ上に配置されてもよく、個々のICE構成要素が明白なわずかな時間に電磁放射にさらされるか、またはさもなければ電磁放射と光学的に相互作用することができるように移動する。これらの実施形態のいずかにおける2つ以上のICE構成要素は、流体202における対象の特質と関連付けられるか、または切り離されるかのいずれかであるように構成され得る。他の実施形態では、2つ以上のICEは、流体202における対象の特質と正または負の相関関係にあるように構成されてもよい。

いくつかの実施形態では、流体202内のガスの複数の種類または化合物を検出することなど、デバイス200を一度に対象の2つ以上の特質を監視することを望むことができる。このような実施形態では、複数のICE構成要素の様々な構成が使用され得、そこで各ICE構成要素は、対象の固有な特質及び/または明確な特質を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、特質は、流体202から反射されるか、または流体202を通って透過される電磁放射の単一ビームが提供される複数のICE構成要素を用いて連続的に分析され得る。いくつかの実施形態では、複数のICE構成要素は、回転ディスク上に配置され得、そこで個々のICE構成要素は、短時間電のみ磁放射のビームにのみ曝露される。この手法の利点としては、単一光コンピューティングデバイス200を用いて流体202の複数の特質を分析する能力、及び単に追加のICE構成要素を回転ディスクに追加することによって追加の特質(例えば、流体202内のガスの種類または化合物)を検査する機会が挙げられる。

他の実施形態では、複数の光コンピューティングデバイスは、流路204に沿って単一の場所に配置され得、そこで各光コンピューティングデバイスは、流体202における対象の特定の特質を検出するように構成された一意のICEを含む。このような実施形態では、ビームスプリッタは、流体202によって反射され、流体202から放出され、流体202を通って透過される電磁放射線の一部分を、各光コンピューティングデバイスにそらすことができる。各光コンピューティングデバイスは、次いで、それぞれの光コンピューティングデバイスからの電磁放射の出力を検出及び分析するように構成された対応する検出器または検出器アレイに連結され得る。光コンピューティングデバイスの並列構成は、低電力入力を必要とし、かつ/または可動部を必要としない用途に特に有益であり得る。

当業者であれば、前述いかなる構成も、直列構成と組み合わせて、いかなる本実施形態においても、さらに使用され得ることを理解するであろう。例えば、複数のICE構成要素がその上に配置された回転ディスクを有する2つの光コンピューティングデバイスは、流路204の長さに沿って単一の場所で分析を実施するために直列で配置され得る。同様に、各々が光コンピューティングデバイスを並列に含む、複数の検出ステーションは、類似の分析を実施するために直列に配置され得る。

ICE220によって生成され改質された電磁放射222はその後、信号の定量化のために検出器224に伝達され得る。検出器224は、電磁放射を検出することができる任意のデバイスであってもよく、光変換器と一般に見なされ得る。いくつかの実施形態では、検出器224は、限定されないが、サーモパイルもしくは光音響検出器等の熱検出器、半導体検出器、圧電検出器、電荷結合素子(CCD)検出器、ビデオもしくはアレイ検出器、スプリット検出器、光子検出器(光電子増倍管など)、フォトダイオード、これらの組み合わせなど、または当業者に既知の他の検出器であり得る。

いくつかの実施形態では、検出器224は、流体202における対象の特定の特質に対応する電圧(または電流)の形態でリアルタイムまたはほぼリアルタイムで出力信号226を生成するように構成され得る。検出器224によって戻された電圧は本質的に、流体202の対象の特質の濃度の関数としてそれぞれのICE220と光学的に相互作用した放射線218の光学的な相互作用のドット積である。したがって、検出器224によって生成された出力信号226及び特質の濃度は、例えば、正比例する等、関連し得る。しかしながら、他の実施形態では、この関係は、多項式関数、指数関数、対数関数、及び/またはこれらの組み合わせに対応することができる。

いくつかの実施形態では、デバイス200は、第2の検出器228を含み得、これは、電磁放射を検出することができる任意のデバイスであり得る点において第1の検出器224と類似し得る。第2の検出器228は、電磁放射源208から生じる放射偏差を検出するために使用され得る。望ましくない放射偏差は、多種多様の理由により電磁放射線210の強度で生じ、デバイス200に様々な悪影響を潜在的に引き起こし得る。これらの悪影響は、ある期間にわたって取られる測定値に特に有害であり得る。いくつかの実施形態では、放射偏差は、第1の検出器224に最終的に到達する光の量及び品質を低下させる効果があるサンプリング窓216上のフィルムまたは材料の蓄積の結果として生じ得る。適切な補償なしで、このような放射偏差は、誤った読み取りをもたらし得、出力信号226は、もはや対象の特質に主にまたは正確に関連付けられないであろう。

これらの種類の望ましくない影響を補うために、第2の検出器228は、電磁放射源208の放射偏差を一般に示す補償信号230を生成し、それにより第1の検出器224によって生成された出力信号226を正規化するように構成され得る。例示されるように、第2の検出器228は、放射偏差を検出するために、ビームスプリッタ232を介して光学的に相互作用した放射線218の一部分を受光するように構成され得る。しかしながら、他の実施形態では、第2の検出器228は、本開示の範囲から逸脱することなく、放射偏差を検出するためにデバイス200内の光学的な列の任意の部分から電磁放射線を受光するように配置され得る。

いくつかの用途では、出力信号226及び補償信号230は、検出器224、228の両方に通信可能に連結された信号プロセッサ234に伝達されるか、またはさもなければそれによって受信され得る。信号プロセッサ234は、プロセッサ234によって実行されるとき、流体202の対象の特質を決定することなど、光コンピューティングデバイス200にいくつかの動作を実施させる、プロセッサ及び記憶された命令を有する機械可読記憶媒体を含むコンピュータであり得る。例えば、光コンピューティングデバイス200によって検出された各特質の濃度は、信号プロセッサ234によって操作されるアルゴリズムに送り込まれ得る。アルゴリズムは、流体202の全特質(複数可)または品質を評価するために、各々検出された特質の濃度を使用するように構成された人工的なニューラルネットワークの一部であり得る。

信号プロセッサ234はまた、第2の検出器228によって検出された任意の放射偏差を検討して出力信号226を正規化するために、補償信号230を出力信号226と計算により組み合わせるように構成され得る。出力信号226及び補償信号230を計算により組み合わせることは、2つの信号226、230の比率を計算することを必要とし得る。例えば、光コンピューティングデバイス200を用いて決定された各特質の濃度または大きさは、信号プロセッサ234によって動作されるアルゴリズムに送り込まれ得る。アルゴリズムは、1つ以上の成分または添加剤が互いに対して変化される場合、流体202の特質がどのように変化するかに関する予測を行うように構成され得る。

リアルタイムまたはほぼリアルタイムで、信号プロセッサ234は、流体202中に存在するガスの濃度など、流体202における対象の特質に対応する結果として生じる出力信号236を提供するように構成され得る。結果として生じる出力信号236は、結果を検討し、必要に応じて適切な調整するか、または適切な対応を取ることができるオペレータによって可読でき得る。いくつかの実施形態では、結果として生じる出力信号236は、有線または無線のいずれかで、検討のためにオペレータに伝達され得る。他の実施形態では、結果として生じる出力信号236は、好適な動作の所定または予めプログラムされた範囲内または範囲外であると信号プロセッサ234によって認識されてもよく、オペレータに読み取り範囲外であることを警告し、そのため適切な是正措置が取られてもよく、またはさもなければ、結果として生じる出力信号236が好適な動作の所定または予めプログラムされた範囲内である値に戻されるように、適切な是正措置を自律的に行ってもよい。

次に図3を参照すると、1つ以上の実施形態に従う、流体202を監視するための別の例となる光コンピューティングデバイス300が例示される。光コンピューティングデバイス300は、図2の光コンピューティングデバイス200のいくつかの点において類似であり得、それ故に、同様の参照番号が再び記載されない同様の素子を示すそのデバイスを参照して最良に理解され得る。この場合も、光コンピューティングデバイス300は、流路204内に含まれるように、流体202内のガスの濃度などの流体202における対象の特質の濃度を決定するように構成され得る。しかしながら、図2のデバイス200とは異なり、図3における光コンピューティングデバイス300は、サンプリング窓302a及び流路204上の第1のサンプリング窓302aの半径方向反対側に配置された第2のサンプリング窓302bを介して、流体202を通って電磁放射線210を透過させるように構成され得る。第1及び第2のサンプリング窓302a、bは、図2で上記に示されるサンプリング窓216と同様であり得、それ故に、再び記載されない。

電磁放射線210が第1及び第2のサンプリング窓302a、bを介して流体202を通過するとき、それは、流体202と光学的に相互作用し、光学的に相互作用した放射線218はその後、デバイス300内に配置されるICE220に方向付けられるか、またはさもなければICE220によって受光される。図3は、サンプリング窓302a、bを通って透過されるとき、光学的に相互作用した放射線218を受光するとICE220を示すが、ICE220は、本開示の範囲から逸脱することなく、デバイス300の光学的な列に沿って任意の点で等しく配置され得ることにさらに留意される。例えば、1つ以上の実施形態では、ICE220は、第1のサンプリング窓302aより前に光学的な列内に配置されてもよく、実質的に同じ結果を等しく取得する。さらに他の実施形態では、ICE220は、それを通る透過の代わりに、反射によって改質された電磁放射線222を生成することができる。さらに、図2のデバイス200と同様に、デバイス300において、流体202における対象の特質を協調的に決定するように構成された少なくとも2つのICE構成要素の使用を含む実施形態が本明細書に企図される。

ICE220によって生成され改質された電磁放射線222はその後、信号の定量化かつ流体202における対象の特定の特質に対応する出力信号226の生成のために検出器224に伝達される。デバイス300はまた、電磁放射源208から生じる放射偏差を検出するために第2の検出器228を含み得る。例示されるように、第2の検出器228は、放射偏差を検出するためにビームスプリッタ232を介して光学的に相互作用した放射線218の一部分を受光するように構成され得る。次に、出力信号226及び補償信号230は、2つの信号230、226を計算により組み合わせ、流体202における対象の特質の濃度に対応する結果として生じる出力信号236をリアルタイムまたはほぼリアルタイムで提供し得る信号プロセッサ234によって伝達されるか、またはさもなければ信号プロセッサ234によって受信され得る。

当業者であれば、光コンピューティングデバイス200、300及びそれらの様々な代替的構成が適切に使用され得る様々かつ多くの用途を容易に理解するであろう。例えば、次に図4を参照すると、1つ以上の実施形態に従う、掘削流体または仕上げ流体を監視するために本明細書に記載されるような1つ以上の光コンピューティングデバイスを利用し得る例となる裸孔掘削アセンブリ400が例示される。掘削アセンブリ400は、ドリルストリング408を上げ下げするための移動ブロック406を有するデリック404を支持する掘削プラットフォーム402を含み得る。ケリー410は、回転テーブル412によって下げられるとき、ドリルストリング408を支持する。ドリルビット414は、ドリルストリング408の遠位端に取り付けられ、坑井表面からダウンホールモーターによって、及び/またはドリルストリング408の回転によって駆動される。ビット414が回転すると、それは、様々な地下層418を貫通するボアホール416を生じさせる。

ポンプ420(例えば、泥水ポンプ)は、供給管424を通って、ケリー410に掘削流体422を循環させ、これは、ドリルストリング408内に画定された内部導管を通し、かつドリルビット414内の1つ以上のオリフィスを通し、掘削流体422をダウンホールへ運ぶ。次に、掘削流体422は、ドリルストリング408とボアホール416の壁との間に画定された環帯426を介して表面に還流される。掘削流体422は、層の流体がボアホール416に入るのを防ぐために静水圧を提供し、掘削中にドリルビット414を冷たく、清潔に保つ。掘削流体422はまた、ボアホール416からドリル切削及び固体を運び、掘削が中止し、及び/またはドリルビット414がボアホール416に出入りするとき、ドリル切削及び固体を浮遊させるように機能する。

使用済みの掘削流体422が表面に戻されると、それは、坑口427で環帯426を出て、その後、相互接続のフローライン430を介して1つ以上のチョークまたはチョークバルブ428(1つ示す)を通過することができる。チョークバルブ428は、例えば、約100psi〜約1500psiの範囲で表面の環帯426への圧力を維持するか、またはさもなければ調整するために使用され得る。結果として、これにより、掘削はアンダーバランスを継続することが可能になり、貯留層への層418の損傷を減少させるのに有用であるだけでなく、掘削速度の増加を促進する。しかしながら、本開示の範囲から逸脱することなく、チョークバルブ(複数可)428は、他の実施形態では省略されてもよく、使用済みの掘削流体422はその代わりに、大気圧で表面に戻され得ることが理解されるであろう。

チョークバルブ428の後、使用済みの掘削流体422は、相互接続のフローライン430を介して1つ以上の掘削流体修復デバイスに運ばれ得る。このような掘削流体修復デバイスとしては、限定されないが、1つ以上の脱ガスユニット432及び固体制御器具434が挙げられる。脱ガスユニット432は、ボアホール416内外に循環しながら、掘削流体422内に同伴され得る任意のガス(すなわち、炭化水素及び非炭化水素ガス種)を掘削流体422から分離するように構成された任意のデバイスまたは機械であり得る。固体制御器具434は、掘削流体422からドリル切削及び固体を実質的に除去し、かつ「洗浄された」掘削流体422を近くの保持ピット436(すなわち、泥水ピット)に堆積させるように構成され得る。

いくつかの添加剤または成分は、適切な作動できる状態で掘削流体422を維持するか、あるいは別の方法で掘削能力を高めるために掘削流体422に添加され得る。いくつかの実施形態では、添加剤及び成分は、保持ピット436に流体連結された混合ホッパー438を介して掘削流体422に添加され得る。掘削流体422に添加され得る例となる成分としては、限定されないが、乳濁液、重み付け材料、増粘剤、濃厚剤、レオロジー改質剤、希釈剤、解膠剤、アニオン性高分子電解質(例えば、アクリレート、ポリリン酸塩、リグノスルホン酸塩、タンニン酸誘導体など)、高熱ポリマー、粘土安定剤、粘土阻害剤、タール処理、水及び他の塩基流体、これらの組み合わせなどが挙げられる。次に、修復された掘削流体422は再循環され、供給管424を介してポンプ420によってボアホール416に送り返される。

本開示によれば、掘削流体422の泥水検層ガス分析は、掘削アセンブリ400の循環系全体にわたって様々な所定の監視場所で1つ以上の光コンピューティングデバイス440(光コンピューティングデバイス440a、440b、及び440cとして示される)を配置することによって行われ得る。光コンピューティングデバイス440a〜cは、図2及び3の光コンピューティングデバイス200、300それぞれのうちの少なくとも1つと実質的に同様であり得、それ故に、さらに詳細に記載されない。例となる動作中、光コンピューティングデバイス440a〜cは、それらのそれぞれの監視位置で、掘削流体422の、その中に存在する1つ以上のガスの種類及び/または濃度など、リアルタイム特質を測定及び報告するように構成され得る。

1つ以上の実施形態では、光コンピューティングデバイス440a〜cは、信号プロセッサ442に通信可能に連結され、対応する出力信号444a〜cそれぞれを信号プロセッサ442に運ぶように構成され得る。信号プロセッサ442は、図2及び3の信号プロセッサ234と同様であり得、出力信号444a〜cを受信及び処理するように構成され得る。具体的には、信号プロセッサ442は、各監視位置で検出されたガスの濃度または種類を計算するか、またはさもなければ決定するように構成されたアルゴリズムを利用することができる。信号プロセッサ442はさらに、出力信号440a〜cのうちの任意の2つ以上の間の差を決定するように構成され得る。換言すれば、信号プロセッサ442は、流体422におけるガスの濃度及び/または対象の特質の大きさがどのように各監視位置の間で変化したかを決定するように構成され得る。

リアルタイムまたはほぼリアルタイムで、信号プロセッサ442は、流体422の1つ以上の特質に対応する結果として生じる出力信号446を提供するように構成され得る。結果として生じる出力信号446は、循環系全体にわたって様々な監視位置で、流体422における測定されたガス含有量及び/または対象の特質の大きさを提供することができる。いくつかの実施形態では、結果として生じる出力信号446は、有線または無線のいずれかで、信号プロセッサ442に通信可能に連結された1つ以上の周辺デバイス448に運ばれ得る。周辺デバイス448としては、限定されないが、コンピュータに連結されたモバイルデバイス、コンピュータモニタ、またはプリンタが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、図5A〜5Dを参照して以下により詳細に論じられるように、周辺デバイス448は、流体422で検出された様々な特性、パラメータ、及び特質(複数可)を示すPixlerプロット、Haworthプロット、またはガス比プロット等の1つ以上の図形出力を提供するように構成され得る。次に、坑井オペレータは、図形出力を調べて解釈し、それによりそれに応答して坑井をいかに最良に管理するかの賢明な決定を行うことができる。

他の実施形態では、辺デバイス448は、起動され得る可聴または視覚警報機構またはデバイスを含み得る。例えば、出力信号444a〜cのうちの1つ以上は、掘削流体422の好適な動作の所定または予めプログラムされた範囲内または範囲外であると信号プロセッサ442によって認識され得る。出力信号444a〜cが動作の所定または予めプログラムされた範囲を超える場合、結果として生じる出力信号446は、周辺デバイス448の一部を形成する警告を発することができ、警告は、適切な是正措置が掘削流体422に取られ得るよう、オペレータに警告するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、信号プロセッサ442は、結果として生じる出力信号446が好適な動作の所定または予めプログラムされた範囲内の値に戻るように、適切な是正措置を自律的に行うように構成され得る。例えば、信号プロセッサ442は、必要な是正措置を行うように構成され得る自動制御システム(図示せず)に通信可能に連結され得る。

次に図5A〜5Dを、図4の参照とともに、参照すると、1つ以上の実施形態に従う、地下層の区域内のガス含有量の測定値を表す信号の図形描写が例示される。一実施形態では、測定値は、図4の光コンピューティングデバイス440a〜cのうちの1つ以上によって取ることができ、それによりモニタまたはプリンタ等の周辺デバイス448(図4)に出力信号446を表示する。さらに、周辺デバイス448は、Pixlerプロット、Haworthプロット、またはガス比プロット等の図形出力の形態で出力信号446を表示することができる。

図5A及び5Bは、「Pixler」プロットの形態で層の測定されたガス含有量を図示する。簡潔に言えば、Pixlerプロットは、層の様々な深さでのガス比を示す可視化形式であり、それ故に、関連の深さで石油、ガス、または非生産性の可能性を示す。場合によっては、Pixlerプロットは、C1/C2、C1/C3、C1/C4、及びC1/C5としてX軸上のグラフ502(図5A)で示されるように、メタン(C1)、エタン(C2)、プロパン(C3)、ブタン(C4)、及びペンタン(C5)の定量的な量の比を示すことができる。一般に、2〜15のC1/C2の比は、石油を示し、15〜65のC1/C2の比は、ガスを示し、2未満〜65超のC1/C2の比は、その区域が非生産的であることを示す。C1/C3、C1/C4、及びC1/C5の比は同様に、既知であるか、または当業者によって計算され得る石油、ガス、及び非生産性の区域を示す範囲を有する。

図5Aでは、グラフ500は、層(例えば、図4の層418)の一部分を通って掘削しながら取られたガス測定値の全体の図解を示し、それによりダウンホールの深さ及びガス測定値(クロマトグラフ)を相関させる。図5B、5C、及び5Dそれぞれのグラフ520、540、及び560はまた、深さ及びクロマトグラフ情報を示し、それ故に、グラフ500の考察を参照して最良に理解され得る。例示されるように、グラフ500は、約100メートル〜約700メートルに及ぶ深さでのガス測定値を示す。グラフ500は、ある特定のガスが約100メートル〜約500メートルなどの層の部分に容易に存在するが、対象のガスがその範囲に概して存在しないことを示す。しかしながら、約500メートル〜約650メートルなどの層内のダウンホールをさらに続けると、対象のある特定のガスが容易に存在することになり、ガス比は、それに応じて変化する。

グラフ502は、グラフ500の深さ範囲514で見つけられたガスに対応するガス比のPixlerプロットを示す。ある特定のガスの比は、層が石油もしくはガス生産または石油及びガスの両方の生産がどの深さで可能であるかを推測するために使用され得る。グラフ502では、範囲504は、層が石油生産が可能である可能性が高いことをガス比が示す深さ範囲を示し、範囲506は、層418がガス生産が可能である可能性が高いことを示すガス比に相当し、範囲508及び510は、非生産の炭化水素を示す範囲を示す。特に、範囲510に入るガス比が、範囲510は、層が何らかの石油生産が可能であることを示し得る場合であっても、「非生産」と見なされ得る。範囲510は、場合によりその石油が生産することがより難しいより重い石油であることにより非生産と見なされてもよく、それ故に、生産される石油の量は、「生産」坑井の要件に入らないであろう。グラフ502のY軸は、対数的にスケーリングされるか、または生産能力を決定するのに有用な任意の他の尺度によってスケーリングされ得る。ガスのプロット512がグラフ502の範囲504、506、及び508に入るとき、層418は、関連のダウンホールの深さで石油、ガス、または非生産が可能であり得る。したがって、坑井オペレータは、ガスのプロット512からこの深さが貯留層へのガスキャップであると推測することができる。

次に図5Bを参照すると、グラフ520及びPixlerプロットのグラフ522が例示される。グラフ520及び522は、図5Aのグラフ500及び502と実質的に同様であり、それ故に、それを参照して最良に理解され得る。グラフ522のガスのプロット524は、約600メートル〜625メートルのダウンホールに及ぶグラフ520の深さ526で取れられたガス測定値と相関する。ガスのプロット524がグラフ522の石油の範囲504に実質的に入るので、これは、層418がこれらの深さで石油生産である可能性が高いことを坑井オペレータに示す。

次に図5Cを参照すると、別の実施形態では、1つ以上の「Haworth」プロットが、グラフ542及び544によって示されるように、測定されたガスの比を示すために使用され得る。上記に記載されるPixlerプロットと同様に、Haworthプロットは、坑井オペレータに層内のどの区域が効率的な炭化水素生産が可能であり得るかの兆候を示し得るガス比を示す。簡潔に言えば、Haworthプロットは、対象の層がある特定の深さでの生産が可能であるかを示す複数のグラフを利用することからなり得る。第1のグラフは、例えば、グラフ542によって示されるように、「ガス湿潤比」(GWR)対「軽から重への比」(LHR)を描くことができる。いくつかの実施形態では、GWRは、式(((C2+C3+C4+C5)/(C1+C2+C3+C4+C5))x100)によって計算されてもよく、式中、C1〜C5は、前述のガスを表す。.5未満のGWR値は、乾性ガスの可能性がないことを表すことができ、.5〜17.5のGWR値は、ガスの可能性を示すことができ、17.5〜40のGWR値は、石油の可能性を示すことができ、40を超えるGWR値は、残油の可能性を示すことができる。LHRは、式((C1+C2)/(C3+C4+C5))によって計算されてもよく、式中、その比は、流体密度の増加に伴い減少傾向を示すことができる。

グラフ540は、図5A及び5Bそれぞれのグラフ500及び520と実質的に同様であり、それ故に、それらを参照して最良に理解され得るので、考察されない。グラフ542は、約400メートル〜約625メートルのダウンホールの深さ範囲内でグラフ540に示されたガスのGWR対LHRのプロットを示す。グラフ542は、層の浅い深さでガスのGWR及びLHRの計算が高いLHR値及び低いGWR値をもたらす(例えば、プロット位置546)ことを示す。ダウンホールの深さが増加すると、GWR値は増加し、LHR値は減少し、例えば、625のダウンホールの深さは、高いGWR及び低いLHRを有する(例えば、プロット位置548)。.5〜17.5の範囲に入るGWR値は、ガスの有力な存在を示す。したがって、グラフ542は、層が約400メートル〜550メートルのダウンホールからのガス生産であることを坑井オペレータに示す。さらに、17.5〜40の範囲に入るGWR値は、石油の有力な存在を示す。したがって、グラフ542は、層が約550メートル〜625メートルのダウンホールからの有力なガス生産であることを示す。しかしながら、ガスから石油への遷移が生じ得る場所のより正確な決定では、Haworth分析は、計算及びグラフの第2の集合の実装を含む。

Haworth分析で利用される第2のグラフは、グラフ544で示されるように、GWR対「石油性質限定子」(OCQ)のプロットを示す。OCQは、式((C4+C5)/C3)によって計算され得る。したがって、グラフ544は、浅い深さでのガスの計算がプロット位置550の周囲で群がる結果になることを示す。ダウンホールの深さが増加すると、計算は、プロット位置552によって示されたGWR及びOCQ値が増加する結果をもたらす。重大な接合点は、OCQが.5の値である場所であり得る。OCQが.5未満である場合、ガスの可能性が示される。OCQが.5を超える場合、ガス、軽油、またはコンデンセートが示される。グラフ544の位置Aのように.5のOCQがガスのプロットと交差する位置を発見すると、GWR値は、留意されるべきである。次に、この値は、グラフ542の位置Bで見られるように、第1のグラフに戻って相関され得る。このような分析を実施すると、坑井オペレータは、ガスから石油への遷移が以前に推測された550メートルのダウンホールで生じないが、約475メートルのダウンホールのより浅い深さで生じることをより正確に通知される。

次に図5Dを参照すると、1つ以上の実施形態に従う、別の例となるガス比プロットが例示される。図5Dは、グラフ560及び562を提供し、そこでグラフ560は、グラフ540、520、及び500と実質的に同様であり、それ故に、それらに関して最良に理解され得、さらに考察されない。しかしながら、グラフ562は、Y軸が平均C2を平均C3の値で割った値の計算を示し、X軸がC1の値の計算を示すプロットを示す。グラフ560及びグラフ562の凡例に示されるように、データは、約470〜620メートルのダウンホールの深さ範囲に示される。一実施形態では、グラフ562のガス比プロットの考察は、坑井オペレータが対象の貯留層区域の深さに対する流体特性を区別することに役立つ上で有利であると証明することができる。

当業者であれば、図5A〜5Dを参照して示され、記載されるグラフは、層のガス測定値を示す図解の単に例となる実施形態であり、それ故に、本開示の範囲を限定しないことを理解するであろう。

再び図4を参照すると、例示されるように、第1の光コンピューティングデバイス440aは、掘削流体422がボアホール416に導入されているとき、その掘削流体を監視するように配置され得、第2の光コンピューティングデバイス440bは、掘削流体422が表面に戻った後さもなければチョークバルブ428によって減圧される後にその流体を監視するように配置され得る。より具体的には、第1の光コンピューティングデバイス440aは、ポンプ420からデリック404につながる供給管424内に(またはさもなければ、ポンプ420の後かつボアホール416の前の何らか流体的に通信可能な位置に)配置され得、第2の光コンピューティングデバイス440bは、脱ガスユニット432の前(例えば、脱ガスユニット432への入口に隣接した)のフローライン430上に配置されるか、またはさもなければそれに連結され得る。理解されるように、2つ以上の光コンピューティングデバイスは、本開示の範囲から逸脱することなく、これらの監視位置の各々に配置され得る。

第1の出力信号444aは、掘削流体422がボアホール416に入るとき、掘削流体422におけるガスの種類/濃度、または流体422の別の特質を示すことができる。同様に、第2の出力信号444bは、掘削流体422が減圧されてボアホール416を出るとき、ガスの種類/濃度、または流体422の別の特質を示すことができる。信号プロセッサ442は、リアルタイムで出力信号444a、bを受信し、上記に記載されるように、1つ以上の周辺デバイス448を介してオペレータによって検討され得る結果として生じる出力信号446を提供することができる。いくつかの実施形態では、結果として生じる出力信号446は、第1の出力信号444aにより、掘削流体422がボアホール416に入るとき、掘削流体422におけるガスの種類/濃度をオペレータに通知することができる。他の実施形態では、結果として生じる出力信号446は、第2の出力信号444bにより、掘削流体422がボアホール416を出るとき、掘削流体422におけるガスの種類/濃度をオペレータに通知することができる。結果として、オペレータは、戻る掘削流体422からガス試料を抽出する必要もなく、掘削流体422の泥水検層のガス分析を行うことができる。

さらに他の実施形態では、信号プロセッサ442は、第1の出力信号444aと第2の出力信号444bとの比較を行うように構成され、それにより2つの出力信号444a、bの間の差を詳述する周辺デバイス448を介して結果として生じる出力信号446をオペレータに提供することができる。したがって、オペレータは、ボアホール416を通って循環しながら、掘削流体422に入ったか、またはさもなければその流体において同伴されるようになり得る1つ以上のガスの量及び濃度に関して知らされ得る。このようなデータは、掘削される岩石の炭化水素含有量に関して情報を提供する上で有用であり得、結果として、オペレータは、それに応答して1つ以上の掘削または仕上げパラメータを調整することを決定することができる。

例えば、いくつかの実施形態では、結果として生じる出力信号446は、特定の種類または量の好ましいガスが掘削中に地下層418の特定の地層または領域で発見されることをオペレータに通知することができる。結果として、少なくとも1つの掘削パラメータは、ドリルビット414のジオステアリングを変化させるなど、それに応答して調整されてもよく、それによりボアホール416は、その地層または区域で掘削または実質的に形成され得るようになる。いくつかの実施形態では、好ましいガスは、処理のために生産され得る1つ以上の炭化水素であり得る。しかしながら、他の実施形態では、好ましいガスは、ヘリウムであり得る。当業者であれば、掘削流体422で同伴されるときに表面に戻るヘリウムの量の増加が層418における高空隙率の兆候であり得、高空隙率が生産率の増加を可能にする区域を表し得ることを容易に理解するであろう。このようなガス及び炭化水素が検出されると、オペレータは、ボアホールがその地層で実質的にとどまるように、ジオステアリング坑井経路を変化させ、それにより潜在的な炭化水素生産及び効率を最大化することができる。

理解されるように、これは、ジオステアリングを変化させることが炭化水素を含む地層または領域に実質的に平行及び別様にその中の坑井経路を維持する効果があり得る、傾斜坑井か、または水平な坑井で特に有利であると証明することができる。しかしながら、これはまた、坑井オペレータが、高ガス含有量が検出される垂直なボアホール416の領域を記録することができる垂直な坑井で有利であると証明することができる。後で、オペレータは、その位置に戻ることを選択し、その位置でボアホール416を仕上げることができ、それによりその位置で層418内に存在する炭化水素は、より効率よく効果的に生産され得るようになる。したがって、坑井仕上げ設計は、結果として生じる出力信号446及び周辺デバイス448を介して提供されるものに応答して最適化され得る。変更され得るいくつかの坑井仕上げ設計としては、限定されないが、セメンチングプログラムを変更すること、ケーシングプログラムもしくは設計を変更すること、またはダウンホール穿孔、摺動スリーブ、及び溝付きライナーの配置を最適化することが挙げられる。このような坑井仕上げ変更から生じる最適化は、水または不要なガスなどの不要な流体のダウンホールの閉じ込めを含んでもよく、同様に、生産が必要でない区域の分離を最適化することを含んでもよい。さらに、類似の(相関性のある)出力信号444a〜cまたは出力信号446を有する近くの坑井は、類似の最適化を実装することができる。

いくつかの実施形態では、結果として生じる出力信号446はまた、周辺デバイス448を介して掘削流体422内に同伴され得る有害なガス、腐食性ガス、またはさもなければ有毒なガスをオペレータに通知するように構成され得る。硫化水素(H2S)等の有害なガス、腐食性ガス、及び/または有毒なガスは、リグオペレータ及び周囲環境に危険をもたらし得る。少なくとも1つの実施形態では、例えば、第2の光コンピューティングデバイス440bの第2の出力信号444bは、掘削流体422が表面に戻るとき、その流体内に同伴された硫化水素(H2S)のリアルタイム濃度を提供することができる。登録されたH2Sのレベルが所定の「安全」限界を超える場合、信号プロセッサ442は、結果として生じる出力信号446をそれを示す周辺デバイス448に送信することによって警報を発するように構成され得る。警報に応答して、オペレータは、坑井を閉鎖するか、または状況を改善するためにホッパー438を介してH2S捕捉剤もしくは他の添加剤を掘削流体422に添加することによって行動を起こすことができる。

いくつかの実施形態では、有害、腐食性、またはさもなければ有毒なガスは、掘削流体422内に同伴されるようなメタンであり得る。メタンは爆発性が高いため、戻る掘削流体422におけるガスの量の増加は、リグオペレータ及び周囲環境に相当な危険性をもたらし得る。したがって、例えば、第2の光コンピューティングデバイス440bによって検出されるメタンの過量があり、それによりその量が所定の「安全」限界を超えるようになる場合、信号プロセッサ442は、結果として生じる出力信号446及び周辺デバイス448を介して警報を発するように構成され得る。警報に応答して、オペレータは、状況を改善するために行動を起こすことができる。例えば、オペレータは、噴出防止具などを用いて坑井を「閉じ込め」、次に、チョークを用いて制御された様式でメタンを抽出し、噴出防止具と関連付けられたラインを止めることができる。

いくつかの実施形態では、表面に戻された掘削流体422は、完全な減圧前に第3の光コンピューティングデバイス440cを用いて監視され得る。例示されるように、第3の光コンピューティングデバイス440cは、坑口427の後に相互接続するフローライン430と流体連通して配置され、チョークバルブ428の前に別の方法で配置され得る。第2の光コンピューティングデバイス440bと同様に、第3の光コンピューティングデバイス440cは、掘削流体422を、表面へのその戻りの後、ボアホール416を通って循環した後にその中に同伴されるようになり得るガス(炭化水素及び非炭化水素ガス種の両方)について、監視するように構成され得る。掘削流体422がチョークバルブ428から出ると、その中に同伴されたあらゆるガスは、掘削流体422からすぐに飛び出すか、またはさもなければ凝結する。したがって、第3の光コンピューティングデバイス440cは、掘削流体422が実際のダウンホールの掘削環境条件またはその近くで循環するとき、その流体における1つ以上のガスの実際またはほぼリアルタイム濃度を提供する上で有利であり得る。したがって、第3の光コンピューティングデバイス440cからの出力信号444cは、ダウンホール動作条件で掘削流体422の泥水検層ガス分析に有用であり得る。

第2の光コンピューティングデバイス440bと同様に、第3の光コンピューティングデバイス440cは、ボアホール416内の好ましいガスの量の増加を検出及び報告するように構成され得る。次に、結果として生じる出力信号446は、好ましいガスの特定の種類または量がボアホール416内で発見される場所をオペレータに通知することができ、結果として、少なくとも1つの掘削パラメータは、それに応答して調整され得る。例えば、オペレータは、ドリルビット414のジオステアリングを変更することができ、それによりボアホール416は、その地層または区域で掘削されるか、または実質的に形成され得るようになる。垂直なボアホール416では、坑井オペレータは、高ガス含有量が検出されるボアホール416の領域を記録し、後で、その位置に戻り、その位置でボアホール416を仕上げることができ、それによりその位置で層418内に存在する炭化水素は、より効率よく効果的に生産され得るようになる。

第3の光コンピューティングデバイス440cはまた、掘削流体422内に同伴され得る有害なガス、腐食性ガス、またはさもなければ有毒なガス(すなわち、H2S、メタンなど)を検出するように構成され得る。このような場合、結果として生じる出力信号446は、周辺デバイス448を介してこのようなガスの存在をオペレータに通知することができ、次に、オペレータは、状況を改善するために行動を起こすことができる。他の実施形態では、信号プロセッサ442は、坑井を閉鎖するか、または状況を改善するためにホッパー438を介してH2S捕捉剤もしくは他の添加剤を掘削流体422に添加することなどによって状況を改善するために自律的に行動を起こすことができる。例えば、上記に簡潔に記載されるように、信号プロセッサ442は、必要な是正措置を行うように構成され得る自動制御システム(図示せず)に通信可能に連結され得る。

様々なブロック、モジュール、素子、成分、方法、及びアルゴリズムを含むコンピュータ制御及び人工的なニューラルネットワークを対象にする本明細書の様々な実施形態は、コンピュータハードウェア、ソフトウェア、これらの組み合わせなどを用いて実装され得ることが認識される。ハードウェア及びソフトウェアのこの互換性を例示するために、様々な例示的なブロック、モジュール、素子、成分、方法、及びアルゴリズムは、それらの機能性の点から一般に記載されている。このような機能性がハードウェアまたはソフトウェアとして実装されるかどうかは、特定の用途及び任意の課せられた設計制約に依存する。少なくともこの理由のため、当業者であれば、特定の用途の様々な方法で記載された機能性を実装することができることを認識されるべきである。さらに、様々な成分及びブロックは、明示的に記載される実施形態の範囲から逸脱することなく、例えば、異なる順序で配置されるか、または異なって区分され得る。

本明細書に記載される様々な例示的なブロック、モジュール、素子、成分、方法、及びアルゴリズムを実装するために使用されるコンピュータハードウェアは、1つ以上の一連の命令、プログラミングスタンス、または非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶されたコードを実行するように構成されたプロセッサを含み得る。プロセッサは、例えば、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブル論理デバイス、コントローラ、状態マシン、ゲート論理、離散ハードウェアコンポーネント、人工的なニューラルネットワーク、またはデータの計算もしくは他の操作を実施し得る任意の同様の好適なエンティティであってもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータハードウェアは、例えば、メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能な読み取り専用メモリ(EPROM))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、DVD、または任意の他の同様の好適な記憶デバイスもしくは媒体などの要素をさらに含み得る。

本明細書に記載される実行可能なシーケンスは、メモリ内に格納されたコードの1つ以上のシーケンスで実装され得る。いくつかの実施形態では、このようなコードは、別の機械可読媒体からメモリに読み込まれ得る。メモリ内に格納された命令のシーケンスの実行は、プロセッサに本明細書に記載される処理ステップを実施させることができる。マルチプロセッシング構成での1つ以上のプロセッサはまた、メモリ内の命令シーケンスを実行するために利用され得る。加えて、有線回路は、本明細書に記載される様々な実施形態を実装するためにソフトウェア命令の代わりに、またはそれと組み合わせて使用され得る。したがって、本実施形態は、ハードウェア及び/またはソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。

本明細書で使用されるとき、機械可読媒体は、実行のために命令をプロセッサに直接または間接的に提供する任意の媒体を指す。機械可読媒体は、例えば、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む多くの形態を取ることができる。不揮発性媒体としては、例えば、光学及び磁気ディスクが挙げられ得る。揮発性媒体としては、例えば、動的メモリが挙げられ得る。伝送媒体としては、例えば、同軸ケーブル、ワイヤ、光ファイバ、及びバスを形成するワイヤが挙げられ得る。一般的な形態の機械可読媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の同様の磁気媒体、CD−ROM、DVD、他の同様の光学媒体、パンチカード、紙テープ及びパターン化孔を有する同様の物理的媒体、RAM、ROM、PROM、EPROM、ならびにフラッシュEPROMが挙げられ得る。

本明細書に提供された様々な図面は、必ずしも一定の比率の縮尺で描かれておらず、厳密に言えば、光学の当業者によって理解されるように光学的に正確に示されてもいないことに留意されるべきである。その代わりに、図面は、本質的に単に例示であり、本明細書に提供されたシステム及び方法の理解を補うために本明細書では一般的に使用される。実際には、図面は、光学的に正確ではない場合があるが、本明細書で示された概念解釈は、開示される様々な実施形態の例となる性質を正確に反映している。

本明細書に開示される実施形態は、以下を含む。

A.掘削動作中にボアホール内外に掘削流体を循環させる流路と、ボアホールの出口の近くに配置され、ボアホールの出口の近くの掘削流体と光学的に相互作用し、かつ出口での掘削流体中に存在するガスの濃度に対応する第1の出力信号を生成するように構成された第1の統合された計算要素を有する第1の光コンピューティングデバイスと、第1の光コンピューティングデバイスに通信可能に連結され、第1の出力信号を受信し、かつボアホールの出口での掘削流体中に存在するガスの濃度を決定するように構成された信号プロセッサであって、それにより結果として生じる出力信号が信号プロセッサによって生成されることをもたらす、信号プロセッサと、信号プロセッサに通信可能に連結され、結果として生じる出力信号を受信し、かつ結果として生じる出力信号を坑井オペレータに報告するように構成された1つ以上の周辺デバイスであって、1つ以上の掘削または仕上げパラメータが、結果として生じる出力信号に応答して調整される、1つ以上の周辺デバイスと、を含み得るシステム。

B.掘削動作中にボアホール内外に延在する流路内で掘削流体を循環させること、ボアホールの出口の近くに配置された第1の光コンピューティングデバイスで第1の出力信号を生成することであって、第1の光コンピューティングデバイスが、掘削流体と光学的に相互作用するように構成された第1の統合された計算要素を有し、第1の出力信号が、出口での掘削流体中に存在するガスの濃度に対応すること、第1の光コンピューティングデバイスに通信可能に連結された信号プロセッサで第1の出力信号を受信すること、信号プロセッサでボアホールの出口での掘削流体中に存在するガスの濃度を決定することであって、それにより結果として生じる出力信号が信号プロセッサによって生成されること、坑井オペレータが結果として生じる出力信号を検討することができるように、結果として生じる出力信号を1つ以上の周辺デバイスに伝達すること、結果として生じる出力信号に応答して1つ以上の掘削または仕上げパラメータを調整すること、を含み得る方法。

実施形態A及びBの各々は、任意の組み合わせで以下の追加の要素のうちの1つ以上を有し得る。要素1:ガスは、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、n−ペンタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、ベンゼン、トルエン、二酸化炭素、一酸化炭素、硫化水素、酢酸、アルゴン、ヘリウム、酸素、窒素、水、水素、硫化カルボニル、二硫化炭素、及びこれらの任意の組み合わせを構成する群から選択される。要素2:ボアホールへの入口またはその近くに配置され、掘削流体と光学的に相互作用し、かつ入口での掘削流体中に存在するガスの濃度に対応する第2の出力信号を生成するように構成された第2の統合された計算要素を有する、第2の光コンピューティングデバイスをさらに備える。要素3:信号プロセッサは、第2の光コンピューティングデバイスに通信可能に連結され、第2の出力信号を受信し、かつ第1の出力信号と第2の出力信号との間の差に対応する結果として生じる出力信号を生成するように構成され、1つ以上の周辺デバイスは、結果として生じる出力信号を受信し、かつガスの濃度が入口と出口との間でいかに変化したかを坑井オペレータに報告するように構成される。要素4:1つ以上の周辺デバイスは、ボアホールの出口での掘削流体中に存在するガスの濃度を示す図形出力を提供するように構成される。要素5:図形出力は、1つ以上のPixlerプロット、Haworthプロット、及びガス比プロットからなる群から選択される出力を含む。要素6:出口の近くに配置されたチョークバルブをさらに備え、第1の光コンピューティングデバイスは、チョークバルブからダウンホールに配置される。要素7:信号プロセッサに通信可能に連結され、結果として生じる出力信号に応答して1つ以上の是正措置を行うように構成された自動制御システムをさらに備える。

要素8:1つ以上の周辺デバイスは、コンピュータシステムに連結されたモニタ及びプリンタのうちの少なくとも1つを含み、結果として生じる出力信号を1つ以上の周辺デバイスに伝達することは、モニタまたはプリンタを用いて坑井オペレータの検討材料として結果として生じる出力信号の図形出力を提供することを含む。要素9:1つ以上の周辺デバイスは、警報器を含み、結果として生じる出力信号を1つ以上の周辺デバイスに伝達することは、結果として生じる出力信号が所定の安全限界を超えるガス濃度を報告するときに、警報器で可聴的または視覚的のいずれかで坑井オペレータに警告することを含む。要素10:ガス濃度が所定の安全限界を超えると警告されたときに、坑井を閉鎖することをさらに含む。要素11:ガス濃度が所定の安全限界を超えると警告されたときに、掘削流体に添加剤を添加することをさらに含む。要素12:1つ以上の掘削または仕上げパラメータを調整することは、ドリルビットのジオステアリング(geosteering)を変更することを含む。要素13:1つ以上の掘削または仕上げパラメータを調整することは、セメンチングプログラムを変更すること、ケーシングプログラムを変更すること、ケーシング設計を変更すること、ダウンホールの穿孔、摺動スリーブ、及び溝付きライナーの配置を最適化すること、ならびに生産が必要とされない区域の分離を最適化することのうちの少なくとも1つを含む。要素14:ボアホールへの入口またはその近くに配置された第2の光コンピューティングデバイスによって第2の出力信号を生成することであって、第2の光コンピューティングデバイスが、掘削流体と光学的に相互作用するように構成された第2の統合された計算要素を有し、第2の出力信号が、入口での掘削流体中に存在するガスの濃度に対応すること、第2の光コンピューティングデバイスに通信可能に連結された信号プロセッサによって第2の出力信号を受信すること、信号プロセッサによって第1の出力信号と第2の出力信号との間の差を計算することであって、それにより結果として生じる出力信号が生成され、ガスの濃度が入口と出口との間でいかに変化したかに対応すること、1つ以上の周辺デバイスによって第1の出力信号と第2の出力信号との間の差を坑井オペレータに報告すること、をさらに含む。要素15:結果として生じる出力信号に応答して1つ以上の是正措置を行うことをさらに含む。要素16:1つ以上の是正措置を行うことは、信号プロセッサに通信可能に連結された自動制御システムによって指示される通りに、坑井を閉鎖すること及び掘削流体に添加剤を添加することのうちの少なくとも1つを含む。

したがって、本開示は、前述の目的及び利点、ならびに本開示に固有のものを実現するように良好に適合される。上記に開示される特定の実施形態は、本開示が本明細書中の教示の利益を有する当業者に明白である、異なるが均等な様式で修正及び実践され得るため、単に例示である。さらに、以下の特許請求の範囲に記載される以外に本明細書に示される構築物または設計の詳細に限定が意図されない。したがって、上記に開示される特定の例示的な実施形態は、変更され、組み合わせられ、または修正されてもよく、すべてのこのような変形は、本開示の範囲及び趣旨内と見なされることが明白である。好適に本明細書に例示的に記載される本開示は、本明細書に具体的に開示されないあらゆる要素、及び/または本明細書に開示されるあらゆる任意の要素の不在で実践されてもよい。構成物及び方法が様々な構成要素またはステップ「を含み(comprising)」、「を含み(containing)」、または「を含む(including)」ことに関して記載されるが、構成物及び方法はまた、様々な構成要素及びステップ「から本質的になり(consist essentially of)」または「からなり(consist of)」得る。上記に開示されるすべての数及び範囲は、ある程度の量、異なってもよい。下限及び上限を有する数値範囲が開示されるときはいつでも、その範囲に入るあらゆる数及びあらゆる含まれた範囲は具体的に開示される。具体的には、本明細書に開示される値のすべての範囲(「約aから約bまで」、同等に、「約aからbまで」、または同等に、「約a〜b」という形態のもの)は、より広い値の範囲内に包含されたすべての数及び範囲を記載することが理解されるべきである。同様に、特許請求の範囲の用語は、特に特許権所有者によって明示的かつ明白に定義されない限り、平易な通常の意味を有する。さらに、特許請求の範囲で使用されるとき、不定冠詞「1つの(a)」または「1つの(an)」は、それが導入する要素のうちの1つ以上を意味すると本明細書で定義される。

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