A method and apparatus for especially delve drilling for exploration drilling and harvesting bowling

申请号 JP53146698 申请日 1997-11-25 公开(公告)号 JP3302700B2 公开(公告)日 2002-07-15
申请人 ビルト・マシーネン−ウント・ボールゲレーテ−ファブリーク・ゲーエムベーハー; 发明人 ツィブセク、フリッツ; ビルト、ヘルマン−ヨーゼフ フォン;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】ドリルストリング(5)は、除去されるべき底に向いた端部において、前記ドリルストリングの縦方向に固定されたガイドチップ(22)と、少なくとも1
    つの切削要素(29)とを備えた掘削ヘッド(10)を有し、この掘削ヘッド(10)は、前記ドリルストリング(5)の縦方向に、前記ガイドチップ(22)が前記少なくとも1つの切削要素(29)から突出している上方位置と、前記少なくとも1つの切削要素(29)が前記ガイドチップ(22)の端部(21)と同一の高さにあるか、この端部から作用方向に突出する下方位置との間で、移動可能であり、前記ドリルストリング(5)は、前記掘削ヘッド(10)が上方位置にあるとき、前記ガイドチップ(22)が底との協働によってドリルストリング端部を固定するまで、形成されるべき孔の方向に移動され、続いて、前記掘削ヘッド(10)は、孔の形成のために下方位置に移動される、特に探査ボーリング及び採収ボーリング用に穿孔を掘り下げる方法。
  • 【請求項2】前記ドリルストリング(5)を縦軸を中心として回転し、前記掘削ヘッド(10)及び前記ガイドチップ(22)を前記ドリルストリングに回転不能に取り付けていること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項3】前記ドリルストリング(5)を駆動し、前記掘削ヘッド(10)を前記ドリルストリング(5)に回転不能に取り付けているが、前記ガイドチップ(22)を前記ドリルストリングの縦軸を中心にして前記ドリルストリング(5)に回転自在に取り付けていること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項4】前記ドリルストリング(5)を回転不能に取り付けており、前記掘削ヘッド(10)を前記ドリルストリング(5)の縦軸(L)に対し回転させること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項5】前記ガイドチップ(22)を、前記ドリルストリング(5)の縦軸(L)を中心として回転自在に取り付けており、前記掘削ヘッド(10)と共に回転させること、を特徴とする請求項4に記載の方法。
  • 【請求項6】前記ガイドチップ(22)を前記ドリルストリング(5)の縦軸(L)を中心として回転自在に取り付けており、前記掘削ヘッド(10)が、上方位置から出て、前記少なくとも1つの切削要素(29)が前記ガイドチップ(22)の端部(21)の高さに少なくともほぼ達したときの位置を、占めるとき、前記掘削ヘッド(10)が前記ガイドチップ(22)を連行すること、を特徴とする請求項4に記載の方法。
  • 【請求項7】前記掘削ヘッド(10)の端面を除去されるべき底に接触させる力を、前記掘削ヘッド(10)に設けられた少なくとも1つのフロート(32)によって、調節すること、を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の方法。
  • 【請求項8】ドリルストリング(5)と、このドリルストリング(5)の一端を支持する装置と、前記ドリルストリング(5)の他端に設けられており、掘削工具の作用方向に少なくとも1つの切削要素(29)が設けられてなる掘削ヘッド(10)と、を具備する、特に探査ボーリング及び採収ボーリング用に穿孔を掘り下げる装置において、 前記ドリルストリング(5)の、除去されるべき底(4
    0)に向いた端部には、前記ドリルストリングの縦方向に取着されたガイドチップ(22)が設けられていること、及び、前記掘削ヘッド(10)は、前記ドリルストリング(5)の縦方向に、前記ガイドチップ(22)が前記少なくとも1つの切削要素(29)から突出している上方位置と、前記少なくとも1つの切削要素(29)が前記ガイドチップ(22)の端部(21)と同一の高さにあるか、
    この端部から作用方向に突出する下方位置との間で、移動可能であること、を特徴とする装置。
  • 【請求項9】前記ドリルストリングの一端は、このドリルストリングの縦軸を中心にして回転自在に取り付けられており、前記支持装置は、前記ドリルストリングを縦軸を中心にして回転駆動するための装置(トルク回転ヘッド)を有すること、を特徴とする請求項8に記載の装置。
  • 【請求項10】前記掘削ヘッドは、前記ドリルストリングに回転不能に設けられていること、を特徴とする請求項9に記載の装置。
  • 【請求項11】前記ガイドチップは、前記ドリルストリングの縦軸を中心にしてこのドリルストリングに回転自在に取り付けられていること、を特徴とする請求項10に記載の装置。
  • 【請求項12】前記ドリルストリング(5)の一端は、
    前記支持装置に回転不能に取り付けられていること、を特徴とする請求項8に記載の装置。
  • 【請求項13】カルダン式の平衡回復装置(19)(「ジンバル」)は、取付のために用いられること、を特徴とする請求項12に記載の装置。
  • 【請求項14】前記掘削ヘッド(10)を、前記ドリルストリング(5)に対して、このドリルストリングの縦軸(L)を中心にしてなされる回転分だけずらすことができる駆動装置(11)が、前記掘削ヘッド(10)に関連して設けられていること、を特徴とする請求項13に記載の装置。
  • 【請求項15】前記駆動装置(11)は、前記掘削ヘッド(10)に設けられた回転モータ(11′)を有し、この回転モータ(11′)は、前記ドリルストリング(5)に設けられた、トルクを受け取るための装置と協働すること、を特徴とする請求項14に記載の装置。
  • 【請求項16】トルクを受け取るための前記装置は、前記ドリルストリングに設けられた縦方向歯車装置(キャッチストリップ58)であって、駆動トルクを受け取るための前記回転モータは、この縦方向歯車装置において支持されること、を特徴とする請求項15に記載の装置。
  • 【請求項17】前記回転モータは、液圧モータであること、を特徴とする請求項15又は16に記載の装置。
  • 【請求項18】前記回転モータは、電動モータであること、を特徴とする請求項15又は16に記載の装置。
  • 【請求項19】前記ガイドチップ(22)は、前記ドリルストリング(5)の縦軸(L)を中心にしてこのドリルストリングに回転自在に取り付けられており、前記掘削ヘッド(10)に設けられたカウンタキャッチ(51)に係合することができるキャッチ(50)を有すること、を特徴とする請求項12乃至18のいずれか1に記載の装置。
  • 【請求項20】前記キャッチ(50)及びカウンタキャッチ(51)は、前記ガイドチップ(22)を連行する場合に互いに係合する縦方向歯車装置からなること、を特徴とする請求項19に記載の装置。
  • 【請求項21】前記キャッチ(50)及びカウンタキャッチ(51)は、前記ドリルストリング(5)の縦方向(L)に対する前記掘削ヘッド(10)の位置に関係なく、前記ドリルストリング(5)の縦方向(L)に関連して係合していること、を特徴とする請求項19又は20に記載の装置。
  • 【請求項22】前記キャッチ(50)及び/又はカウンタキャッチ(51)は、前記掘削ヘッド(10)が、前記少なくとも1つの切削要素(29)が前記ガイドチップ(22)
    の端部(21)の高さの手前にあるときの位置を占めるか、あるいは、前記少なくとも1つの切削要素(29)が前記ガイドチップ(22)の前記端部(21)から突出しているときの位置を占めるとき、係合しており、前記掘削ヘッド(10)が上方位置にあるとき、係合していないこと、を特徴とする請求項19又は20に記載の装置。
  • 【請求項23】前記ガイドチップ(22)に設けられた前記縦方向歯車装置は、前記ガイドチップの下方領域においてのみ設けられており、対歯車装置は、前記掘削ヘッドの上方領域にのみ設けられていて、前記掘削ヘッドが前記ドリルストリングに沿って前記ガイドチップの方に移動する最中に、前記歯車装置の上端は、前記少なくとも1つの切削要素が前記ガイドチップの端部の高さに殆ど達するとき、前記対歯車装置の下端と係合すること、
    を特徴とする請求項20又は22に記載の装置。
  • 【請求項24】前記掘削ヘッド(10)の作用方向に作用する掘削力を調節するための少なくとも1つのフロート(32)が、前記掘削ヘッド(10)に設けられていること、を特徴とする請求項8乃至23のいずれか1項に記載の装置。
  • 【請求項25】前記少なくとも1つのフロート(32)
    は、浮揚可能なタンク(33)が、ガス好ましくは、圧縮空気が充填可能なタンク(33)かどちらかを有すること、を特徴とする請求項24に記載の装置。
  • 【請求項26】前記ドリルストリングの一端を支持する前記装置が、浮きプラットホーム(1)に設けられていること、を特徴とする請求項8乃至25のいずれか1に記載の装置。
  • 【請求項27】前記ドリルストリング(5)は、このドリルストリングを支持する前記装置に取り付けられた上方のドリルストリング部分と、前記掘削ヘッド及びガイドチップを支持する下方のドリルストリング部分(7)
    と、を有し、上方の(6)及び下方の(7)ドリルストリング部分は、入れ子式に互いにスライド可能に係合していて、前記プラットホーム(1)の、例えば海のうねりによって引き起こされた垂直方向運動は、掘削力が著しい変化を被ることなしに、相殺されること、を特徴とする請求項26に記載の装置。
  • 【請求項28】一方では、前記下方のドリルストリング部分(7)に取り付けられており、他方では、前記掘削ヘッド(10)に取り付けられている長さ可変の負荷発生器(ピストン/シリンダユニット66)が設けられており、この負荷発生器では、前記縦軸(L)の方向における長さの変化がなされること、を特徴とする請求項8乃至27のいずれか1に記載の装置。
  • 【請求項29】前記掘削ヘッドの一端を支持する前記装置に作用する重力を減少させることができる少なくとも1つのフロート(70)が前記ドリルストリング(5)に設けられていること、を特徴とする請求項8乃至28のいずれか1項に記載の装置。
  • 【請求項30】前記下方のドリルストリング部分(7)
    には、少なくとも1つのフロート(69)が設けられていること、を特徴とする請求項27乃至29のいずれか1に記載の装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 本発明は、特に探査ボーリング及び採収ボーリング用に穿孔を掘り下げるための方法及び装置に関する。

    探査ボーリングは、鉱床の検査のために行なわれ、鉱床にある物質の試料採取を可能することを意図している。 探査ボーリングが掘り下げられるのは、特に、鉱床が比較的深い所にあり及び/又は鉱床の上面にある域、例えば湖又は海が、探鉱縦坑の掘下げを妨げる場合である。

    このような採収ボーリングは、底層から鉱床の中味を解し出すために用いられる。 採収ボーリングの実例として、海底にありかつダイヤモンド包有物を含んだ海の堆積物の除去を説明しよう。

    ダイヤモンドを含んだ堆積物は、大抵は河口の手前で、岩石からなる底に分布している余りに厚くない層の形で、形成された。 ダイヤモンドを含む堆積物物質を採掘するためには、船から、延長可能なドリルストリングに沿って海底まで降下される、複数の装置が用いられる。 このような装置は比較的大きな直径の孔径用に設計されている掘削ヘッドを有する。 多数のこのような孔が隙間なく相並んで空けられるのは、ダイヤモンドを含む物質の全体を出来る限り広範囲に利用することができるためである。

    事情によっては、非常に長いロッドに取着された掘削ヘッドがぶつかるときに、掘削工具の掘削ヘッドが、海底の、孔に掘り下げるべき箇所に直ぐに突進するのでなくて、特に、海底が僅かに傾斜しているときは、掘削ヘッドが、側方に避けて、螺旋状にぐるぐると回るという傾向を有する、という問題が生じる。

    掘削ヘッドがこのように側方に逸れるのを防止するために、中心に据えるべきガイドチップを掘削ヘッドの下方に設置することは既に知られている。 このガイドチップは、掘削ヘッドの作用方法に作用する掘削の下で、
    堆積層の表面に突入し、特に、穿孔の最初の段階において、以下の案内を、すなわち、穿孔過程のはじめに、つまり、掘削ヘッド自体がまだ孔壁を通る側方の案内を被らないときに、掘削ヘッドが側方に逸れるのを防止する案内を、引き起こす。

    掘削ヘッドが堆積層を殆ど貫通したとき、まず、先行するガイドチップが、その下方にありかつ大抵は岩石からなる底に当るが、底に突入できないか、あるいは、非常に緩慢にかつ高い摩擦の下でしか突入することができない。 そのとき、掘削ヘッドは堆積層にそれ以上突入することができない。

    採収法の経済性は、大多数の相並んだ孔の即座の掘下げに依存しているので、その時々の穿孔過程は、これまでは、ガイドチップが堆積物の下にある底にぶつかる際に、ひどく遅らされ従って不経済になる。

    US−PS3,277,972からは、掘削ヘッドが軟らかい堆積層への突入の際に降下されてなる装置が、公知である。
    掘削ヘッドは、ハウジングに対してドリルストリング方向に移動可能に設けられている。 それ故、ハウジングの端面端部が硬い岩石層にぶつかるや否や掘削ヘッドはハウジングに依存せずに降下可能である。

    AT−PS379 863からは、穿孔内を案内するために、ドリルロッドを部分的に半径方向に囲撓するガイドスリーブ、つまりは、先行の掘削ヘッドの外径にほぼ対応する外径を有するガイドスリーブを具備するドリルロッドが公知である。

    US−PS3,729,057からは、ドリルストリングに沿って上下可能である2部構成の掘削ヘッド装置が公知である。 掘削ヘッド装置は、掘削ヘッドの下端に設けられたプレートに取着されている掘削チップを有する。 プレートは、ドリルストリングの縦方向に対し直に延びる軸を中心として回動自在に取り付けられており、掘削ヘッドは、プレートが回動退避しつつ、ドリルストリングに対し上方に移動可能である。

    本発明の課題は、特に探査ボーリング及び採収ボーリングの用に穿孔を掘り下げるための上記タイプの方法及び装置を、鉱床が、余り硬くない岩石層を通って、直接に、岩石層の下にあってかつ大抵は岩石からなる基礎岩石へと、この場合この方法が不経済になることなく、下方に採掘されるように、更に開発することである。 更に、この装置は、種々の穿孔諸条件及び穿孔深さへの適合性において際立っており、出来る限り少ない製造コストを要する。

    この課題は、方法の観点では、請求項1の主題によって解決される。

    このためには、本発明に基づき、ドリルストリングの縦方向に固定されたガイドチップを除去されるべき底に向いた端部に有するドリルストリングが、孔を掘り下げるべき箇所に取着される。 この場合、ガイドチップは通常、少なくとも僅かな数値だけ、水積層に突入する。 続いて、底に向いた側に少なくとも1つの切削要素を有する掘削ヘッドであって、ドリルストリングの縦方向に、
    ガイドチップが少なくとも1つの切削要素から突出している上方位置と、少なくとも1つの切削要素がガイドチップの端部と同一の高さにあるか、この端部から作用方向に突出する下方位置との間で、移動可能である掘削ヘッドは、ドリルストリングの降下中に占められる上方の位置から下方の位置へ移動される。 ガイドチップが一定の数値だけ堆積層に突入したので、掘削ヘッドの少なくとも1つの切削要素が、堆積層において、掘削ヘッドを側方に案内する孔で口を生じさせて、次に、ガイドチップが有する、掘削ヘッドを側方に案内する作用が、減少する。 掘削ヘッドが堆積層に更に突入する際には、かくて、少なくとも1つの切削工具が、ガイドチップの端部と同一平面上にあるか、あるいは、ガイドチップよりも先行する。 それ故に、堆積層の下にある岩石までの穿孔は本発明の方法によって問題なく可能である。 ガイドチップは、通常では穿孔過程中に堆積層の下にある岩石層に突入する必要がないので、ガイドチップの摩耗は著しく減少する。

    本発明に係わる方法の第1の変更の実施の形態では、
    穿孔過程中に、ドリルストリングが縦軸を中心にして回転され、このことによって、ドリルストリングに回転不能に取り付けられた掘削ヘッドのみならず、ドリルストリングに同様に回転不能に設けられたガイドチップもまた回転される。 従って、方法のこの変更の実施の形態では、ガイドチップが堆積層に「穿孔」する。

    しかし乍ら、請求項3に記載のように、ドリルストリングを駆動し、トルクを、ドリルストリングの縦軸を中心にして回転自在に取り付けられたガイドチップにではなく、回転不能に取り付けられた掘削ヘッドに伝達することは、同様に好都合である。 このことによって、ガイドチップが堆積物内で回転しないことが、引き起こされる。 これによって、ガイドチップは、堆積層に「穿孔」
    しないが、多くの場合にガイドチップの十分な案内機能が保証されるのは、ガイドチップが、このガイドチップに負荷する重力によってのみ、僅かな長さに亘って、堆積層に押し込められる場合である。 堆積層とガイドチップとの間で相対移動が全然なされないので、ガイドチップは、本発明に係わる方法の前記変更の実施の形態に比較して少ない摩耗を被る。

    請求項4に記載の方法の、つまり、ドリルストリングを回転不能に取り付けており、掘削ヘッドをドリルストリングの縦軸に対し回転する方法の実施の形態は、特に好都合である。 される。 何故ならば、この措置によって、ドリルストリングの、掘削ヘッドに対向している端部において通常は設けられた駆動装置と、場合によっては、コストのかかる複数の回転伝達手段とが省略されるからである。 この場合、ガイドチップをドリルストリングに回転不能に設けることが可能である。

    しかし乍ら、比較的硬い堆積底の場合には、ガイドチップを、ドリルストリングの縦軸を中心として回転自在に取り付け、縦軸を中心として掘削ヘッドと共に回転させることは利点である。 何故ならば、このことによって、ガイドチップの堆積層への「穿孔」が、最初の案内作用を高めるために、可能となるからである。

    本発明に係わる方法の特に好ましい他の変更の実施の形態は、請求項6の主題である。 この変更の実施の形態では、ガイドチップは同様にドリルストリングの縦軸を中心として回転自在に取り付けられており、掘削ヘッドが、上方位置から出て、少なくとも1つの切削要素がガイドチップの端部の高さに少なくともほぼ達したときの位置を、占めるとき、はじめて、ガイドチップは、掘削ヘッドによって連行される。 この措置によって引き起こされるのは、ガイドチップが掘削ヘッドの案内を引き起こし、堆積底にそれ以上突入することがない間は、ガイドチップが空回りによって堆積底に生起された摩耗に晒されてはいないが、しかし、掘削ヘッドの堆積底へのより深い突入の際に、少なくとも1つの切削要素によって覆われていない領域における「コア」の形態を確実に防止することである。

    本方法の、特に好ましい実施の形態では、除去されるべき底に掘削ヘッドの端面を接触させる力を、掘削ヘッドに設けられた少なくとも1つのフロートによって、調節することができる。

    装置の観点での課題は、ドリルストリングの、除去されるべき底に向いた端部には、ドリルストリングの縦方向に取着されたガイドチップが設けられていること、及び、掘削ヘッドは、ドリルストリングの縦方向に、ガイドチップが少なくとも1つの切削要素から突出している上方位置と、少なくとも1つの切削要素がガイドチップの端部と同一の高さにあるか、この端部から作用方向に突出する下方位置との間で、移動可能であること、を特徴とする請求項8に記載の装置によって解決される。 従って、本発明に係わる装置では、ガイドチップは、まず第1に穿孔のはじめに掘削ヘッドが移動するのを防止するために用いられる。 これに対し、ガイドチップは、掘削ヘッドの降下後には、ドリルストリングの方に、少なくとも1つの切削要素によって定められる面の後方に留まっており、穿孔過程を、先行によって引き起こされる、岩石からなる底層又は岩石からなる包有物に載ることによっても、妨げることがない。

    本発明に係わる装置では、ドリルストリングの一端がこのドリルストリングの縦軸を中心にして回転自在に取り付けられており、この端部の領域でドリルストリングと協働する回転駆動ヘッドの使用が定められていることによって、掘削ヘッドを知られるように回転させることが可能である。 この場合、掘削ヘッドは、ドリルストリングに回転不能に設けられている必要がある(請求項1
    0)。

    ガイドチップを穿孔のはじめに堆積底に押し込むだけで、多くの場合に掘削ヘッドの案内のために十分であるので、ガイドチップの摩耗を減らすためには、ガイドチップをドリルストリングの縦軸を中心にしてこのドリルストリングに回転自在に取り付けられていること(請求項11)は、好都合であることができる。

    しかし、請求項12に記載のように、ドリルストリングの、掘削ヘッドから離隔した端部が、ドリルストリングを支持する装置に回転不能に取着されていることは、特に好都合である。

    このような取付のためには、請求項14に記載のように、カルダン式の平衡回復装置(「ジンバル」)が特に適切である。

    この場合、掘削ヘッドが、この掘削ヘッドに関連して設けられている駆動装置によって、ドリルストリングに対して、このドリルストリングの縦軸を中心にしてなされる回転分だけずらされること(請求項14)は好ましい。

    請求項15に記載のように、駆動装置が、ドリルストリングに設けられた、トルクを受け取るための手段と、しかも請求項16に記載のように好ましくは、縦方向歯車装置として形成されている手段と協働する回転モータを有することは、好ましい。

    回転モータは、請求項17のように、液圧モータであってもよい。

    しかし乍ら、回転モータを電動モータとして形成すること(請求項18)も、同様に可能である。

    幾つかの実験は、ガイドピッチが、時らの縦軸を中心として回転していることなく、当該の堆積底に押し込まれさえすれば、所定の堆積底では、ガイドピッチの案内作用が十分であるが、しかし、他の堆積底が、ガイドピッチの、自らの縦軸を中心とした回転を要すること、を示した。 従って、請求項19に記載のように、ガイドチップを、ドリルストリングの縦軸を中心にしてこのドリルストリングに回転自在に取り付け、ガイドチップに、掘削ヘッドに設けられたカウンタキャッチに係合することができる複数のキャッチを設けることは、利点である。

    請求項20に記載のように、キャッチ及びカウンタキャッチが、ガイドチップの駆動の場合に互いに係合する縦方向歯車装置からなることは、好ましい。

    しかし乍ら、キャッチ及びカウンタキャッチが、ドリルストリングの縦方向に対する掘削ヘッドの位置に関係なく、係合してなる装置の実施の形態が、多数の堆積底にとって非常に適切であることが、明らかになった。

    しかし、請求項22の特徴を有する装置は、他の堆積底に特に適切である。 この装置では、キャッチ及び/又はカウンタキャッチは、少なくとも1つの切削要素がガイドチップの端部の高さと同一の高さにあるか、掘削ヘッドの作用方向にガイドチップから突出しているときにのみ、ガイドチップが、回転している掘削ヘッドと係合しているように、構成されている。 この措置によって保証されているのは、掘削ヘッドの堆積底への更なる降下が、少なくとも1つの切削要素によって覆われていない領域において形成される「コア」によっても妨げられないことである。

    キャッチ及びカウンタキャッチを形成する縦方向歯車装置の特に好ましい構成は、請求項23の主題である。

    掘削ヘッドの作用方向に作用する掘削力を調節するための少なくとも1つのフロートが、掘削ヘッドに設けられていること場合に、種々の堆積底への装置の特に良好な適合性が与えられている。 この措置によって、掘削ヘッドの作用方向に作用する掘削力は、堆積底のその時々に存する性質に適合されることができて、これに伴って、ガイドチップを堆積底に押し付ける力の変化は生じない。 かくして、特に硬い堆積底の場合にガイドチップを大きな力で底に押圧して、十分な案内作用を達成するが、同時に掘削力を調節して、少なくとも1つの切削要素の係合が一方では、穿孔の逸脱をもたらさず、他方では、最適な掘進が達成されるようにすることが、特に可能である。

    請求項25に記載のように、少なくとも1つのフロートが、浮揚可能なタンクか、ガス好ましくは、圧縮空気が充填可能なタンクかどちらかを有する場合、掘削力は、
    穿孔過程中にも可変である。 このことによって、例えば、穿孔過程のはじめに、(孔の「逸脱」の危険性がまだある間は、例えば、海底がひどく傾斜している場合に)、僅かな掘削力を選択するが、しかし、掘削工具が穿孔内で自ら案内され始めるや否や、掘進の向上のために、掘削力を増大することが可能である。

    本発明に拘わる装置は、ドリルストリングの、掘削ヘッドから離隔した端部を支持し、穿孔を海底に掘り下げるための、浮きプラットホームとの関連で、用いられること(請求項26)は好ましい。

    プラットホームの、例えば海のうねり又は潮差によって引き起こされた垂直方向運動を相殺するためには、請求項27に記載のように、プラットホープラットホームに取り付けられた上方のドリルストリング部分と、掘削ヘッド及びガイドチップを支持する下方のドリルストリング部分とを分割すること、しかも、上方及び下方のドリルストリング部分は、ドリルストリングの縦方向に入れ子式に互いに係合していて、互いに相対的に移動可能であるので、掘削力が著しい変化を被ることなしに、プラットホームの垂直方向運動が相殺されることは、特に好都合である。

    本発明に係わる装置の好ましい実施の形態では、請求項28に記載のように、一方では、下方のドリルストリング部分に取り付けられており、他方では、掘削ヘッドに取り付けられている長さ可変の負荷発生器、好ましくは、ピストン/シリンダユニットが設けられている。 この措置によって、掘削ヘッドがドリルストリングの方に移動されることができるが、このためには、プラットホームにあるウィンチ16の作動と、複数のケーブルの負荷とを必要としない。 このことは、掘削ヘッド10が例えば孔壁の崩壊によって孔内に「閉じ込められている」とき、特に利点である。 何故ならば、長さ可変の負荷発生器の相応の作動によって、掘削ヘッドがガイドチップの方に上方に動かされることができるからであって、しかも、このガイドチップは、特に、孔が堆積層全体の中を延びているとき、ガイドチップの下にある硬い岩石上に支持される。 従って、大抵の場合、掘削ヘッド10は、孔壁の崩壊後にも解放されることができる。

    更に、この構成によって、ガイドチップの先行の長さを、底の性質によって設定された諸条件を適合させることは可能である。

    下方のドリルストリング部分に、好ましくは、この部分の上端の領域には、制御可能な浮力を有する少なくとも1つのフロートが設けられているとき、ガイドピッチを底に立たせる力を、その時々に支配的な諸条件に適合させることができる。 この場合、掘削ヘッドが請求項28
    に記載の長さ可変の負荷発生器を有する場、掘削力は、
    下方のドリルストリングの、及びこの部分と軸方向にしっかりと結び付いた複数の構成要素の、応分重力分だけ、高められることができる。

    図面には、本発明の複数の実施の形態が示されている。

    図1は、ガイドチップが堆積底の上方にあって掘削ヘッドが上方の位置に移動されていることを示す、本発明に係わる装置の概略図である。

    図2は、孔底まで降下された掘削ヘッドを用いた穿孔過程の終りにある本発明に係わる装置の、対応の概略図である。

    図3は、上方の位置にある掘削ヘッドを有するドリルストリングの下部の拡大図である。

    図4は、下方の位置にある、図3と同じ掘削ヘッドの図である。

    図5は、図4の部分Vの拡大図である。

    図6は、掘削ヘッドの部分(図3の部分VI)の拡大図である。

    図7は、掘削ヘッドを駆動するための駆動装置の部分断面図(図5の部分VII)である。

    図8は、ガイドチップに設けられたキャッチと、掘削ヘッドに設けられたカウンタキャッチとの拡大切欠図(図5の部分VIII)である。

    図1及び2において全体として参照符号100が付された装置は、浮きプラットホーム1に設けられたマスト2
    を有する。 このマスト2は、全体として参照符号5が付されたドリルストリングの1つ又は複数のセグメント4,
    4′を昇降するのに用いられる滑車3を有する。

    ドリルストリングセグメント4,4′を滑車3において準備するためには、この目的のために知られた図面に示唆されただけの複数の装置が用いられ、これらの装置は、通常「パイプエレクタ」又は「パイプハンドリングシステム」と呼ばれる。 ドリルストリングセグメント4,
    4′を引き受けるために、プラットホーム1に設けられたマスト2は、軸Sを中心として回動自在に取り付けられている。 マスト2の回動運動を開始してマスト2を直立位置に固定するためには、詳細には示さない長さ可変の支持手段2′が用いられる。 この支持手段2′は、例えば図面に示さないピストン/シリンダユニットを有することができる。

    既にはじめに説明したように、分解可能なセグメント
    4,4′からなるドリルストリング5は、上方のドリルストリング部分6と、下方のドリルストリング部分7とを有する。 上方のドリルストリング部分6は、箇所8において、下方のドリルストリング部分7に入れ子式に入り込み、図1の描写のように、ほぼ箇所9まで、ドリルストリング部分7に入り込む。 下方及び下方のドリルストリング部分6,7は、上方のドリルストリング部分の押込みのために設けられた縦方向領域において、以下のように、すなわち、ドリルストリング部分6,7がこの縦方向領域でドリルストリング5の縦方向Lに互いに相対的に移動することができるが、しかし、ドリルストリングの縦中軸を中心にしたドリルストリング部分6,7相互の回転は、不可能であるように、構成されている。

    下方のドリルストリング部分7の下端には、掘削ヘッド10が設けられている。 この掘削ヘッド10は、実施の形態では、回転不能にプラットホームに取り付けられており、また、掘削ヘッドに統合された回転駆動装置11によって、反動トルクを吸収するドリルストリング5に対して、回転自在である。 図示した実施の形態では、動力源として液圧モータが用いられる。 この液圧モータには、
    液圧導管12を通して、圧力下にある液圧が供給される。
    しかし乍ら、液圧式駆動装置の代わりに電気式駆動装置を用い、液圧導管12の代わりに導電線を設けることも同様に可能である。

    下方のドリルストリング部分7の下端には、制御可能な、浮力、即ち、液体の排出量を有する2つのフロート
    69が、軸線Lに対し互いに向かい合って設けられている。

    上方のドリルストリング部分6をプラットホーム1に回転不能に取り付けるためには、垂直の中心面に沿って2分割されカルダン式に懸架された平衡回復装置19
    (「ジンバル」が用いられる。この平衡回復装置19では、その時々に取り付けられたドリルストリングセグメント4の解除のために、平衡回復装置19の2つの半体が互いに分解可能である。

    上方のドリルストリング部分6には、必要な場合に、
    少なくとも1つの他の(図示した実施の形態では2つの)フロート70が設けられている。 その目的は、上方のドリルストリング部分6の重力によって生起された、平衡回復装置19への、ドリルストリングを持上げるために設けられる持上げ装置3′への、従ってまたプラットホーム1への負荷を減じるためである。 この措置によって、上方のドリルストリング部分6は、このようなフロートを何等有しない複数の装置に比べて、長く形成されることができる。 それ故に、探査ボーリングがより深部でも可能となる。 フロートは、同様に、その浮力容量が可変であるように、構想されていることができる。

    前記掘削ヘッド10には、ドリルストリングの中心軸L
    に対して互いに向かい合った2つの開口13が形成されており、これらの開口13には2本のケーブル16′が固定されている。 ケーブル16′は、プラットホームに設けられかつドリルストリング5も通っている開口部14を通って、延びており、転向ローラ15を通ってウィンチ16に送られている。 ウィンチ16の作動によって、下方のドリルストリング部分7はかくして昇降可能である。

    以下、まず、図1及び2を参照して本発明に係わる装置の図示の実施の形態の原理的な機能法を説明する。

    図1に示した段階では、ドリルストリング5は、既に個々のセグメント4及び4′の螺着によって組み立てられて、完全な長さを有する。 ドリルストリング5の上端には、掘り出される被覆岩の排出に用いられる曲管17が設けられている。 ドリルストリング5の上方のドリルストリング部6は、既に、カルダン式の平衡回復装置19の2つの部分を閉じることによって、自らの作動位置において回転不能に取り付けられている。 曲管17は、端部でホッパ状に拡大された入口20に通じており、この入口20
    は、被覆岩を、被覆岩に含まれるダイヤモンドを分離するための図示しない知られた手段に供給する。

    図1に示された状態では、装置100は、掘削ヘッドが海底40の除去される箇所の上にあるように、位置決めされている。

    実際の掘削過程が始まる前に、ウィンチ16が緩められる。 このことによって、下方のドリルストリング部分7
    は、上方のドリルストリング部分6のうちの、下方のドリルストリング部分7に入り込んでいる込む部分に沿って滑り下りることによって、更に降下して、遂に、下方のドリルストリング部分7の下端に設けられたガイドチップ22の下端21が、海底40に載る。 下方のドリルストリング部分7の、結果として生じる重量は、実質的に、ガイドチップ22の端部21を海底40において支持する力を規定する。

    例えば海のうねり又は潮差によって引き起こされて、
    プラットホーム1が、天候によって2、3メートルのことがある垂直運動を行なうとき、このことによっては、
    ガイドチップを海底40において支持するかあるいは海底
    40に押し入れる力は、影響を受けない。 何故ならば、内側のドリルストリング部分6が、プラットホーム1の垂直運動に応じて下方のドリルストリング部分7に摩擦なしに出入りすることができるからである。

    掘削ヘッドを海底に降下させるために、まず、回転駆動装置11が作動される。 このことによって、後述のように、掘削ヘッド10のみか、掘削ヘッド10及びガイドチップ22かが、ドリルストリング5の縦軸Lを中心として回転される。 図1に示した上方の位置と、掘削ヘッド10の端面23がガイドチップ22の端部と少なくとも同じ高さにあるときの下方の位置との間で移動可能である掘削ヘッドは、ケーブル16′を更に緩めることによって、降下されて、遂に、端面23が海底40に載る。 海底の状態に応じて上層へ多かれ少なかれ押し入る、ガイドチップ22の端部21は、掘削過程の開始の際に、掘削のために考えられた箇所から掘削ヘッド10が渦巻状に逸脱するのを防止する。

    複数のケーブル16′は更に緩められて、図2で掘削過程の終りに認められるように、ダラリと弛んでいるので、掘削ヘッド10の、結果として生じる重力は、掘削ヘッド10をドリルストリング5の縦方向Lで孔底41において支持する掘削力を規定している。

    前記掘削ヘッド10の構造及び機能法を図3乃至8を参照して詳述する。

    図3は、掘削ヘッド10を備えておりかつガイドチップ
    22を取着した下方のドリルストリング部分7を拡大して示している。 下方のドリルストリング部分7の上方領域は、ドリルストリング5の縦方向Lに互いに間隔をあけた複数のローラの配列24を有し、これらは、下方のドリルストリング部分7に入り込む上方のドリルストリング部分6の部分25に設けられた複数のレール26と協働するので、上方及び下方のドリルストリング部分6,7は、互いに相対的に摩擦なしにドリルストリング5の縦軸Lの方向に移動可能であるが、縦軸Lを中心とした2つのドリルストリング部分6,7相互の滑点は不可能である。

    図3で下から2番目のセグメント4′に示され、図5
    に拡大して示された部分に認められるように、上方のドリルストリング部分6には、側方の開口部27が設けられている。 この開口部27は、図3に示すように、上方のドリルストリング部分6の表面に設けられた剛性の圧力導管18として形成されていることができる圧縮空気供給手段を接続するために用いられる。 しかし乍ら、可撓性の圧力管によって圧縮空気供給を行なうことも可能である。 この圧力管が、2つのドリルストリング部分6,7相互の、ドリルストリング5の縦方向Lにおける相対移動を制限しないので、側方の開口部27′を下方のドリルストリング部分7に設けることが可能である。 この開口部
    27′は、外側へ、図7に示した圧力管18′の接続に用いられる接続パイプ45に通じている。 開口部27,27′は、
    知られている「エアリフト法」(Lufthebeverfahren)
    を用いるべく圧縮空気を送り込むために用いられる。
    「エアリフト法」によって、掘削過程の最中に海底40からほぐされた堆積物は、ガイドチップ22に設けられた対応の入口44を通ってドリルストリングの内部に入った後に、ドリルストリングを通ってプラットホームに運び上げられる。

    ドリルストリングに入った堆積物が上方のドリルストリング部分6と下方のドリルストリング7との間の取付部分に入り込んで、部材相互の摩擦のない動きを妨げること、を防止するために、下方のドリルストリング部分7に入り込んでいる上方のドリルストリング部分6の下端には、内管46(「入れ子管」)がフランジを介して接合されている。 この内管46は、下方のドリルストリング部分7の、内管の下にある部分に突出しており、回転駆動装置11の直ぐ上方において、開いた状態で終わっている(図5を参照)。 下方のドリルストリング部分7は、
    この領域では二重壁に形成されており、内壁47は、内管
    48によって形成される。 内管48の内径は、この内径が内管46の外径と共に狭い環状ギャップ49を形成する程の寸法になっている。

    これらの措置によって、解された堆積物は、低圧がエアリフト法の使用により上方のドリルストリング部分内に支配的であるが故に、内管36の下方の開口部を通って、上方のドリルストリング部分6の内部に入り込むので、堆積物は、既に従って複数のローラの配列24又はレール26と接触することはない。 更に、一方のドリルストリング部分6の内部に支配的な低圧がもたらすのは、一定量の周辺の水が環状ギャップ49を通って下方のドリルストリング部分7の上端から常に吸引され、ローラの配列24及びレール26の周りを洗うので、堆積物成分が場合によって侵入してきても、堆積物成分が常に洗い出されることである。

    実質的にシリンダ状のハウジング28を有する、図3及び4に概略で示された掘削ヘッド10は、孔底に向いた端面23において、ドリルストリング5の縦軸Lに対して設けられている複数の切削要素29を有する。 これらの切削要素29は、掘削本体ハウジング28の外周面から半径方向にガイドチップ22の外周面まで延びている。 切削要素29
    は、複数の切削歯、複数の切削歯及び切削ローラ、あるいは、図示した実施の形態でのように切削ローラ30のみを有することができる。 切削要素29は、その時々の孔の底において海底40を解すために用いられる。

    掘削ヘッド10の上方領域に設けられた回転駆動装置11
    は、2つの液圧モータ11′を有する。 これらの液圧モータ11′は、図6及び7を参照して後述する歯車装置31を介して、掘削ヘッド10を、ドリルストリング5に対して、縦軸Lを中心にして回転させる。

    更に、掘削ヘッド10は、フロート32として作用する、
    周面に亘って分配された若干数のタンク33を有する。 これらのタンク33は浮揚可能であるか、あるいは、図示しない圧縮空気供給手段によってタンクに圧縮空気が充填可能である。 タンクが掘削ヘッド10の非回転式のハウジング部分64において取着されているのは好ましい。 何故ならば、この場合、給気は、技術的にコストのかかる回転式シールを必要とすることなく、複数の簡単な圧力管によってなされることができるからである。 浮力の、給気によって可能である変化によって、掘削ヘッド10の作用方向に作用する掘削力、すなわち、切削要素29及び切削ローラ30を孔底41に載せる力は、その時々に支配的である諸条件に適合されることができる。 既にはじめに説明したように、掘削ヘッド10が、図3に示した上方の位置と図4に示した下方の位置との間で、摩擦なしにドリルストリングに沿って移動可能であるので、ガイドチップ22の端部21を海底において支持する力でなく、掘削力のみが、フロートの浮力容量の変化によって、影響を受ける。 それ故に、浮力が高く従って掘削力が小さい場合でも、ガイドチップ22の案内作用は損なわれない。 特にこのような構造によって可能であるのは、穿孔段階において、すなわち、ドリルが孔内で自ら案内されない間に、掘削力を僅かに保ち、自己案内作用(selbstfuehru
    ngseffect)の発生の後に続いてタンク33に注水し、かくて、より速い掘下げのために掘削力を高めることである。

    図6の右半体が見られるように、装置は、ピストン/
    シリンダ装置66を有する。 ピストン側で、ピストン/シリンダ装置66は、取付ユニット67によって上方のハウジング部分56に結合されており、ハウジング部分56自体は、スライドスリーブ57に取着されている。 以下、図7
    及び8を参照して、スライドスリーブ57の構成及び他の機能を詳述する。 シリンダ側で、ピストン/シリンダ装置66は、対応の取付ユニット68によってドリルストリング5の下部7に取着されている。 ピストン/シリンダ装置66は、掘削ヘッド10が図6に示された上方の位置にあるとき、ピストンがシリンダに完全に引っ込んだような寸法になっている。

    ピストン/シリンダ装置66は、上方及び下方のシリンダ端部に設けられた2つの圧力接続部66′,66′′を有する。 図面で上方に示した圧力接続部66′′に、圧力下にある圧液が加えられると、掘削ヘッド10は、ドリルストリング5の下部7従ってまたガイドチップ22に対して下方に動かされる。 従って、続いての圧力接続部66′への加圧によって、掘削ヘッド10は、ガイドチップ22に対して上方に移動される。

    この構成によって、掘削ヘッド10をその作用方向において孔底41に接触させる掘削力を高めることは原理的には可能ではあるが、特に、ドリルストリングがこの実施の形態で2部構成に入れ子式に相互に係合するように構成されているとき、通常は、ドリルストリング5は推進力の吸収には不適当である。 従って、ピストン/シリンダ装置66は、通常は、掘削ヘッド10の表面が、例えば孔壁の崩壊によって、孔内に挟まっているときに、用いられる。 このような場合に、ピストン/シリンダ装置66の接続部66′には圧力媒体が加えられるので、掘削ヘッド
    10は、その目下の位置からガイドチップ22に対して上方に移動される。 通常、比較的軟らかい堆積層の下には、
    硬い岩石層あるので、ガイドチップ22は、岩石層において支持されることができる。 このことは、掘削ヘッド10
    が、ピストン/シリンダ装置66によって加えられる力によって、孔内で上方に移動される、という結果を生む。
    従って、このためには、プラットホーム1に設けられたウィンチ6と、ケーブル16′とがそれだけで用いられる必要がないので、掘削ヘッド10が孔内に挟まるとき、プラットホーム1上に設けられたウィンチ16及び構造物に過負荷がかけられ、更に、リフト手段3′が補助されることが、防がれる。

    ドリルストリング5の下部7における掘削ヘッド10及びガイドチップの取着及び駆動の詳細は、図6乃至8に示されている。

    ガイドチップ22は、上方が開いた管状のガイドスリーブ34を有する。 ガイドスリーブ34は、下から、下方のドリルストリング部分7の下端に押し被せられており、その下端において、ドリルストリング5の縦方向Lに互いに間隔をあけた半径方向取付ユニット35によって、下方のドリルストリング部分7の回りに回転自在に取り付けられている。 下方のドリルストリング部分7に形成された周囲溝36は、ガイドチップ22を縦軸Lの方向において軸方向に取り付けるために用いられる。 半径方向に突出する2部構成の軸受リングは、周囲溝36に嵌め込まれており、ガイドスリーブは、このガイドスリーブに設けられたショルダ38によって、孔底41の方向に、軸受リングの突出する領域において支持される。 対応のカウンタショルダ42は、逆方向での軸方向の取付けのために用いられ、ガイドチップ22の、実際の先端を形成する下方の部分39に設けられている。 この下方の部分39は、半径方向に張り出している周囲フランジ43において、ガイドスリーブ34と螺着されている。

    ガイドスリーブ34は、その外周面に設けられた複数のキャッチ50を有する。 これらのキャッチ50は、図示の実施の形態では、ガイドスリーブ34の全長に亘って延びている縦方向歯車装置として形成されている。 カウンタキャッチ51は、キャッチ50と係合しており、掘削ヘッド10
    の、内側のハウジング壁部52と動かないように結合されている。 図示の実施の形態では、キャッチ50及びカウンタキャッチ51は、常に、つまりは、掘削ヘッド10が図3
    に示した上方の位置あるか図4に示した下方の位置にあるかに係わりなく、係合している。 しかし乍ら、ガイドチップ22が、硬い堆積底の場合に、高い摩耗に晒されるのを防止するためには、キャッチ50及びカウンタキャッチ51の係合を、下方の位置に近い掘削ヘッド10の位置のためにのみ、定めることは好都合であることができる。
    図8で見て取れるように、カウンタキャッチ51が、縦軸Lに対して短い長さに亘ってのみ延びているので、図示の実施の形態と異なり、キャッチ50が、一定の高さ、例えば、図8の箇所53までのみ、周囲フランジ43によって形成されていることができる。

    掘削ヘッド10を駆動するためには、駆動装置11の複数の回転モータ11′(図7にはこれらのうちの例えば1つしか示されていない)の被駆動軸54には、夫々1つの歯車55が設けられている。 駆動モータ11′は、フランジを介して上方のハウジング部分56に回転不能に結合されている。 ハウジング部分56自体は、同様にスライドスリーブ57に結合されている。 スライドスリーブ57は、縦軸L
    の方向にスライド可能であるが、スライドスリーブ57と係合しているキャッチストリップ58によって、下方のドリルストリング部分7用の下方の接続部を形成する管59
    に、回転不能に取り付けられている。

    歯車55は、駆動歯車60と係合している。 駆動歯車60
    は、駆動歯車60を組み立てるために縦軸Lに対し直角に分割可能でありかつ2つの軸方向軸受61及び1つの半径方向軸受62を有する軸受装置63によって、ハウジング部分56及びスライドスリーブ57に対し回転自在に取り付けられている。 駆動歯車60は、孔底41に向いた端面において、蓋部64と回転不能に結合されている。 蓋部64は、2
    つの密閉装置65によって、駆動歯車60及び軸受装置63を環境に対して密閉状態で遮断する。

    掘削ヘッド10のハウジング壁部52は、蓋部64の、孔底
    41に向いた端面と、回転不能に結合されているので、回転モータ11′によって発生されたトルクは、掘削ヘッド
    10に伝達され、この掘削ヘッド10は、ドリルストリング5に対して回転される。 ガイドチップ22の駆動は、既に上述したキャッチ/カウンタキャッチ装置50,51によってなされる。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フォン ビルト、ヘルマン−ヨーゼフ ドイツ連邦共和国、デー―52445 ティ ッツ、シラーシュトラーセ 12 (56)参考文献 特開 昭53−106302(JP,A) 特公 昭42−9761(JP,B1) 特公 昭50−11321(JP,B1) 米国特許5035291(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) E21B 7/12 - 7/136 E21C 50/00

    QQ群二维码
    意见反馈