シート製造装置

申请号 JP2013207965 申请日 2013-10-03 公开(公告)号 JP2015071255A 公开(公告)日 2015-04-16
申请人 セイコーエプソン株式会社; 发明人 藤田 恵生; 五味 克仁; 関 俊一;
摘要 【課題】小型化されたシート製造装置を提供する。 【解決手段】繊維と樹脂とを含むウエブを成形するウエブ成形部と、成形された前記ウエブを搬送する搬送部と、搬送される前記ウエブの搬送方向と交差する方向に前記ウエブを切断する第1切断部と、切断されたウエブを加熱する第1ローラーを有する加熱部と、を備えた。 【選択図】図1
权利要求

繊維と樹脂とを含むウエブを成形するウエブ成形部と、 成形された前記ウエブを搬送する搬送部と、 搬送される前記ウエブの搬送方向と交差する方向に前記ウエブを切断する第1切断部と、 切断されたウエブを加熱する第1ローラーを有する加熱部と、を備えたことを特徴とするシート製造装置。請求項1に記載のシート製造装置において、 前記加熱部よりも前記搬送方向の下流側に、前記ウエブの前記搬送方向に沿って前記ウエブを切断する第2切断部を有することを特徴とするシート製造装置。請求項2に記載のシート製造装置において、 前記搬送方向における前記加熱部と前記第2切断部との間に、前記ウエブを冷却する冷却部を有することを特徴とするシート製造装置。請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシート製造装置において、 前記加熱部は、前記ウエブに含まれる前記繊維同士を前記樹脂を介して結着させることを特徴とするシート製造装置。請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシート製造装置において、 前記搬送方向における前記ウエブ成形部と前記第1切断部との間に、前記加熱部より低温で前記ウエブを加熱する第2ローラーを有する前加熱部を備えたことを特徴とするシート製造装置。

说明书全文

本発明は、シート製造装置に関する。

従来、ウエブ(特許文献1ではパルプシート)を搬送するメッシュベルトコンベアと、搬送されるウエブを所定の長さに切断するカッターと、ウエブの搬送方向における当該カッターよりも下流側に配置され、切断されたウエブを加熱乾燥する加熱プレス機等を備えた再生パルプ成型乾燥装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

特開2009−299217号公報

しかしながら、上記の再生パルプ成型乾燥装置の加熱プレス機は、板状の下部プレス部と板状の上部プレス部とでウエブを押さえつける構成であるため、ウエブの大きさに対応する大きさの下部プレス部及び上部プレス部が必要となる。このため、装置構成が大型化してしまう、という課題があった。

本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。

[適用例1]本適用例にかかるシート製造装置は、繊維と樹脂とを含むウエブを成形するウエブ成形部と、成形された前記ウエブを搬送する搬送部と、搬送される前記ウエブの搬送方向と交差する方向に前記ウエブを切断する第1切断部と、切断されたウエブを加熱する第1ローラーを有する加熱部と、を備えたことを特徴とする。

この構成によれば、成形されたウエブは、まず、ウエブの搬送方向と交差する方向に切断される。このため、搬送されるウエブのスキュー(ウエブの搬送における蛇行や曲り等)の発生が抑えられる。搬送方向と交差する方向に切断しないウエブは、連続状となり、スキューが発生しても修正しにくい。切断して枚葉にした状態にすることでスキューを矯正しやすくなる。そして、切断された後に、ウエブが加熱される。ウエブの向きを揃えた状態で加熱されるので、均一に加熱することができる。また、ウエブを切断してから加熱するため、ウエブの切断粉等の発生を防止できる。さらに、ウエブをローラー形態の加熱部によって加熱する。これにより、板状のプレス機で加熱する場合に比べ、連続的にシートを製造でき、装置構成を小型化することができる。板状のプレス装置を用いた場合、プレスをしている間、搬送するウエブを一時的にたるませておくバッファー部が必要となる。

[適用例2]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記加熱部よりも前記搬送方向の下流側に、前記ウエブの前記搬送方向に沿って前記ウエブを切断する第2切断部を有することを特徴とする。

この構成によれば、スキューが低減された状態でウエブの搬送方向に沿って切断可能となる。これにより、精度良く、ウエブを所望の寸法に切断することができる。

[適用例3]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記搬送方向における前記加熱部と前記第2切断部との間に、前記ウエブを冷却する冷却部を有することを特徴とする。

この構成によれば、ウエブは加熱部によって加熱された後に冷却される。当該冷却によって加熱後の柔らかい状態のウエブが当該冷却によって冷えて強度が増す。そして、ウエブの強度を確保した状態で切断される。従って、精度良く、ウエブを所望の寸法に切断することができる。なお、ここで、冷却部とは、加熱しない部を含むものである。すなわち、加熱部によって加熱されたウエブの温度よりも低くする機能を備えたものである。

[適用例4]上記適用例にかかるシート製造装置の前記加熱部は、前記ウエブに含まれる前記繊維同士を前記樹脂を介して結着させることを特徴とする。

この構成によれば、シートとしての強度を保ち、品質の高いシートを製造することができる。

[適用例5]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記搬送方向における前記ウエブ成形部と前記第1切断部との間に、前記加熱部より低温で前記ウエブを加熱する第2ローラーを有する前加熱部を備えたことを特徴とする。

この構成によれば、加熱部より前の段階で、ウエブが事前に加熱される。これにより、ウエブ自体の引っ張り強度が増す。そして、前加熱の後に、ウエブの搬送方向と交差する方向にウエブが切断される。従って、切断時にウエブの崩れを抑制することができる。

シート製造装置の構成を示す概略図。

シート製造装置の動作の一部を示す模式図。

シート製造装置の最少の構成要素を示す概略図。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。

まず、シート製造装置の構成について説明する。シート製造装置は、例えば、純パルプシートや古紙などの原料(被解繊物)Puを新たなシートPrに形成する技術に基づくものである。本実施形態にかかるシート製造装置は、繊維と樹脂とを含むウエブを成形するウエブ成形部と、成形されたウエブを搬送する搬送部と、搬送されるウエブの搬送方向と交差する方向にウエブを切断する第1切断部と、切断されたウエブを加熱する第1ローラーを有する加熱部等を備えたものである。なお、本実施形態にかかるウエブとは、繊維と樹脂とを含む物体の構成形態を言う。従って、ウエブの加熱時や加圧時や切断時や搬送時等において寸法等の形態が変化した場合であってもウエブとして示している。以下、具体的にシート製造装置の構成について説明する。

図1は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す概略図であり、図2は、シート製造装置の動作の一部を示す模式図である。図1に示すように、シート製造装置1は、供給部10と、粗砕部20と、解繊部30と、分級部40と、受け部50と、添加物投入部60と、ウエブ成形部70と、搬送部100と、第1切断部110と、加熱部120等を備えている。さらに、本実施形態では、第2切断部130と、前加熱部140と、冷却部150を備えている。

供給部10は、粗砕部20に古紙Puを供給するものである。供給部10は、例えば、複数枚の古紙Puを重ねて貯めておくトレー11と、トレー11中の古紙Puを粗砕部20に連続して投入可能な自動送り機構12等を備えている。シート製造装置1に供給する古紙Puとしては、例えば、オフィスで現在主流となっているA4サイズの用紙等である。

粗砕部20は、供給された古紙Puを数センチメートルの紙片に裁断するものである。粗砕部20では、粗砕刃21を備え、通常のシュレッダーの刃の切断幅を広げたような装置を構成している。これにより、供給された古紙Puを容易に紙片に裁断することができる。そして、分断された粗砕紙は、配管201を介して解繊部30に供給される。

解繊部30は、回転する回転刃(図示せず)を備え、粗砕部20から供給された粗砕紙を繊維状に解きほぐす解繊をするものである。なお、本実施形態の解繊部30は、空気中で乾式で解繊を行うものである。解繊部30の解繊処理により、印刷されたインクやトナー、にじみ防止材等の紙への塗工材料等は、数十μm以下の粒となって繊維と分離する(以下、「インク粒」という)。したがって、解繊部30から出る解繊物は、紙片の解繊により得られる繊維とインク粒である。そして、回転刃の回転によって気流が発生する機構となっており、配管202を介して解繊された繊維はこの気流に乗って分級部40に搬送される。なお、風発生機構を備えていない乾式の解繊部30を用いる場合には、粗砕部20から解繊部30に向けて気流を発生させる気流発生装置を別途設けるようにすればよい。

分級部40は、解繊物をインク粒と繊維とに分級するものである。本実施形態では、分級部40としてのサイクロン(以下、分級部としてのサイクロン40として説明する)を適用し、搬送された繊維をインク粒と脱墨繊維(脱墨解繊物)とに気流分級する。なお、サイクロン40に替えて他の種類の気流式分級器を利用してもよい。この場合、サイクロン40以外の気流式分級器としては、例えば、エルボージェットやエディクラシファイヤー等が用いられる。気流式分級器は旋回気流を発生させ、解繊物のサイズと密度により受ける遠心の差によって分離、分級するもので、気流の速度、遠心力の調整により、分級点を調整することができる。これにより比較的小さく密度の低いインク粒と、インク粒より大きく密度の高い繊維とに分けられる。繊維からインク粒を除去することを脱墨と言う。

なお、サイクロン40は、接線入力方式のサイクロンが比較的簡便な構造である。本実施形態のサイクロン40は、解繊部30から導入される導入口40aと、導入口40aが接線方向についた円筒部41と、円筒部41の下部に続く円錐部42と、円錐部42の下部に設けられる下部取出口40bと、円筒部41の上部中央に設けられる微粉排出のための上部排気口40cとから構成される。円錐部42は鉛直方向下方にむかって径が小さくなる。

分級処理において、サイクロン40の導入口40aから導入された解繊物をのせた気流は、円筒部41で円周運動に変わり、遠心力がかかり、気流との相乗効果で、繊維は絡み合い大きくなり、逆円錐部42へと移動する。また、分離されたインク粒は空気とともに微粉として上部排気口40cへ導出され、脱墨が進行する。そして、サイクロン40の上部排気口40cからインク粒が多量に含まれた短繊維混合物が排出される。そして、排出されたインク粒が多量に含まれる短繊維混合物は、サイクロン40の上部排気口40cに接続された配管203を介して受け部50に回収される。一方、サイクロン40の下部取出口40bから配管204を介してウエブ成形部70に向けて脱墨された繊維が搬送される。なお、上部排気口40cから吸引してもよい。

また、脱墨された繊維がサイクロン40からウエブ成形部70に搬送される配管204の途中には、搬送される脱墨繊維に対して樹脂(例えば、融着樹脂あるいは熱硬化性樹脂)等の添加物を添加する添加物投入部60が設けられている。なお、添加物としては、融着樹脂の他、例えば、難燃剤、白色度向上剤、シート力増強剤やサイズ剤等を投入することも可能である。これらの添加物は、添加物貯留部61に貯留され、図示しない投入機構によって投入口62から投入される。

ウエブ成形部70は、配管204から投入された繊維と樹脂とを含むウエブを形成するものである。ウエブ成形部70は、繊維を空気中に均一に分散させる機構と、分散された繊維をメッシュベルト73上に堆積する機構を有している。

まず、繊維を空気中に均一に分散させる機構として、ウエブ成形部70には、繊維及び樹脂が内部に投入されるフォーミングドラム71が配置されている。そして、フォーミングドラム71を回転駆動させることにより繊維中に樹脂(添加剤)を均一に混ぜることができる。フォーミングドラム71の表面には複数の小孔を有するスクリーンが設けられている。また、フォーミングドラム71の内部には、回転可能なニードルロールが設けられており、投入された繊維を浮かすようになっている。このような構成により、小孔を通過した繊維を空気中に均一に分散させることができる。

一方、フォーミングドラム71の下方には、張架ローラー72(本実施形態では、4つの張架ローラー72a〜72d)によって張架されるメッシュが形成されているエンドレスのメッシュベルト73が配されている。そして、張架ローラー72のうちの少なくとも1つが自転することで、このメッシュベルト73が一方向に移動するようになっている。

また、フォーミングドラム71の鉛直下方には、メッシュベルト73を介して、鉛直下方に向けた気流を発生させる吸引部としてのサクション装置75が設けられている。サクション装置75によって、空気中に分散された繊維をメッシュベルト73上に吸引することができる。

そして、絡み合った状態の繊維がサイクロン40からウエブ成形部70のフォーミングドラム71内に導入されると、繊維と樹脂とがニードルロール等でほぐされる。そして、ほぐされた繊維は、フォーミングドラム71の表面の小孔スクリーンを通過し、サクション装置75による吸引力によって、メッシュベルト73上に堆積される。このとき、メッシュベルト73を一方向に移動させることにより、繊維と樹脂を含み長尺状に堆積させたウエブWを形成することができる。フォーミングドラム71からの分散とメッシュベルト73の移動を連続的に行うことで、連続状のウエブWが成形される。なお、メッシュベルト73は金属性でも、樹脂性でも、不織布でもよく、繊維が堆積でき、気流を通過させることができれば、どのようなものでもあってもよい。なお、メッシュベルト73のメッシュの穴径が大きすぎるとメッシュの間に繊維が入り込み、ウエブ(シート)を成形したときの凸凹になり、一方、メッシュの穴径が小さすぎると、サクション装置75による安定した気流を形成しづらい。このため、メッシュの穴径は適宜調整することが好ましい。サクション装置75はメッシュベルト73の下に所望のサイズの窓を開けた密閉箱を形成し、窓以外から空気を吸引し箱内を外気より負圧にすることで構成できる。

メッシュベルト73上に成形されたウエブWは、搬送部100によって搬送される。本実施形態の搬送部100は、メッシュベルト73から最終的にシートPr(ウエブW)としてスタッカー160に投入されるまでの間のウエブWの搬送過程をいう。従って、メッシュベルト73の他、後述の搬送ベルト101や各種ローラー等は搬送部100の一部として機能する。具体的には、まず、搬送部100の一部であるメッシュベルト73上に成形されたウエブWは、メッシュベルト73の回転移動により、搬送方向(図中の矢印)に従って搬送される。次いで、ウエブWは、メッシュベルト73から搬送ベルト101に受け渡され、搬送方向(図中の矢印)に従って搬送される。

ウエブWの搬送方向における搬送ベルト101の下流側には、搬送されるウエブWの搬送方向と交差する方向にウエブWを切断する第1切断部110が配置されている。第1切断部110は、カッターを備え、図2(a)に示すように、連続状のウエブWを所定の長さに設定された切断位置CPに従って枚葉状(シート状)に裁断する。これにより、ウエブWが連続状からシート状の形態となり、搬送方向におけるウエブWの長さ寸法が短くなるため、ウエブWの搬送にかかるスキュー等の発生を低減させることができる。

そして、第1切断部110よりウエブWの搬送方向の下流側には、切断されたウエブWを、第1ローラー121で加熱する加熱部120が配置されている。当該加熱部120は、ウエブWに含まれる繊維同士を樹脂を介して結着させるものである。なお、本実施形態では、2か所に加熱部120(120a,120b)が設けられている。具体的には、第1切断部110よりウエブWの搬送方向の下流側に加熱部120aが配置され、加熱部120aの下流側に加熱部120bが配置されている。そして、各加熱部120a,120bには、一対の第1ローラー121が備えられている。第1ローラー121の回転軸中心部にはヒーター等の加熱部材が設けられており、当該一対の第1ローラー121間にウエブWを通過させることにより、搬送されるウエブWに対して加熱加圧することができる。そして、ウエブWは一対の第1ローラー121によって加熱加圧されることで、樹脂が溶けて繊維と絡みやすくなるとともに繊維間隔が短くなり繊維間の接触点が増加する。これにより、密度が高まってウエブWとしての強度が向上する。さらに、本実施形態では、2か所に加熱部120(120a,120b)を設けることにより、加熱加圧する時間が十分に確保することが可能となり、ウエブWの強度を確実に向上させることができる。また、加熱部120を第1ローラー121として構成したことにより、加熱部120を板状のプレス装置として構成した場合に比べてウエブを連続的に搬送しながらシートを成形することができる。板状のプレス装置を用いた場合、プレスをしている間、搬送するウエブを一時的にたるませておくバッファー部が必要となる。つまり、加熱ローラーを用いた方が、シート製造装置1全体の構成を小型化することができる。

加熱部120よりも搬送方向の下流側に、ウエブWの搬送方向に沿ってウエブWを切断する第2切断部130が配置されている。第2切断部130は、カッターを備え、図2(b)に示すように、ウエブWの搬送方向における所定の切断位置CPに従って裁断する。これにより、所望するサイズのシートPr(ウエブW)が形成される。そして、切断されたシートPr(ウエブW)はスタッカー160等に積載される。従って、本実施形態では、まず搬送されたウエブWを第1切断部110によってシート状に切断してスキューが低減された状態のウエブWを第2切断部130で搬送方向に沿って切断する。このため、精度良く、ウエブWを所望の寸法に切断することができる。

また、本実施形態では、加熱部120と第2切断部130との間に、ウエブWを冷却する冷却部150を有している。当該冷却部150は、加熱しない部である。冷却部150はヒーター等の加熱部が設けられていない。本実施形態の冷却部150は、一対の冷却ローラー151を備えている。従って、冷却部150は、ウエブWを冷却するとともに、ウエブWを加圧する。これにより、ウエブWの温度を下げるとともにウエブWの強度を向上させる機能を有する。冷却ローラー151は、例えば、中空の金属製芯金と中空部にエアーを注入するエアー注入部とを備えた空冷機構を有する。これにより、加熱部120によって加熱されたウエブWに接したときに、加熱されたウエブWの温度以上に上がらないように構成されている。さらに具体的には、冷却ローラー151とウエブWとの接触により、ウエブWの熱が冷却ローラー151を介して放熱され、ウエブWの温度が常温近傍になるように構成されている。これにより、ウエブWが冷却され、溶けた樹脂が冷えて固まることで繊維同士が樹脂を介して確実に結着される。なお、冷却部150は、本実施形態の空冷方式に限定されず、放熱がきちんと行えれば、冷やさなくてもよい。また、冷やす場合は、例えば、冷方式であってもよい。

また、本実施形態では、第1切断部110よりウエブWの搬送方向の上流側であって、ウエブ成形部70と第1切断部110との間に、加熱部120より低温または低荷重でウエブWを加熱する第2ローラー141を有する前加熱部140を備えている。当該前加熱部140には、一対の第2ローラー141が備えられている。第2ローラー141の回転軸中心部にはヒーター等の加熱部材が設けられており、当該一対の第2ローラー141間にウエブWを通過させることにより、搬送されるウエブWを加熱加圧することができる。ここで、第2ローラー141では、加熱部120より低温または低荷重で事前にウエブWが加熱される。これにより、ウエブWの強度が増加する。そして、前加熱部140を通過したウエブWが第1切断部110によって切断されることになる。すなわち、強度を持たせた状態のウエブWを切断することが可能となるので、切断時にウエブWの崩れ等が抑制され、正確にウエブWを切断することができる。

以上、上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。

ウエブ成形部70によって成形されたウエブWは、第1切断部110によってウエブWの搬送方向と交差する方向に切断される。そして、切断されたウエブWは搬送部100を介して加熱部120(120a,120b)、冷却部150及び第2切断部130を搬送される。第1切断部110によって切断したウエブWが搬送されるので、搬送途中におけるウエブWのスキュー(ウエブの搬送における蛇行や曲り等)の発生を抑えることができる。また、ウエブWは第1ローラー121や第2ローラー141によって加熱加圧される。これにより、板状のプレス機を用いる場合に比べ、シート製造装置1の全体構成を小型化することができる。 なお、所定の長さに切断されたウエブの表面の大きさよりも小さい下部プレス部及び上部プレス部を備えた構成では、切断されたウエブの全体表面の一部分しか押さえつけることができなくなるため、ウエブの表面全体を押さえつけるためには、複数回の押さえつけ作業が必要となり、加工工数が増加してしまう。また、押さえつけ作業が繰り返し行われた場合、ウエブにおける押さえつける部分が重なるため、ウエブの厚みや密度が不均一となってしまう。上記実施形態では、ローラーを用いて加熱加圧したため、搬送しながら加熱加圧ができるし、ウエブの厚みや密度が不均一になることもない。

なお、本実施形態にかかるシートとは、繊維を原料とし、シート状にしたものを主に言う。しかし、そのようなものに限らず、ボード状やウエブ状(や凸凹を有する形状で)あってもよい。また、原料としてはセルロースなどの植物繊維やPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエステルなどの化学繊維や羊毛、絹などの動物繊維であってもよい。本願においてシートとは、紙と不織布に分かれる。紙は、純パルプや古紙を原料とし薄いシート状にした態様などを含み、筆記や印刷を目的とした記録紙や、壁紙、包装紙、色紙、ケント紙などを含む。不織布は紙より厚いものや低強度のもので、不織布、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マットなどを含む。

本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。

(変形例1)上記実施形態では、ウエブ成形部70と第1切断部110との間に、加熱部120より低温または低荷重でウエブWを加熱する第2ローラー141を有する前加熱部140を備えたが、この構成に限定されない。例えば、前加熱部140が省略された構成であってもよい。このようにしても、上記同様の効果を有するとともに、さらにシート製造装置1の全体構成を小型化することができる。

(変形例2)上記実施形態では、加熱部120として2つの加熱部120a,120bを配置した構成としたが、この構成に限定されない。例えば、製造するウエブW(シートPr)の厚み、材質等に応じて、一つの加熱部120のみ配置した構成であってもよいし、3つ以上の加熱部120を配置した構成としてもよく、適宜設定してもよい。このようにすれば、効率よくシートPr(ウエブW)を製造(成形)することができる。

(変形例3)図3は本願において最少の構成要素を示した図である。シート製造装置1は、ウエブ成形部70と、搬送部100と、第1切断部110と、加熱部120を備える。繊維と樹脂をあらかじめ混ぜ合わせたものを原料とした場合、供給部10、粗砕部20、解繊部30、分級部40、添加物投入部60(図1参照)など、ウエブ成形部70よりも流れの方向で上流側の構成要素は不要となる。また、冷却ローラー151(冷却部150(図1参照))は無くても自然に温度は下がる。シート製造装置1からシートを取り出した後で切断すれば第2切断部130(図1参照)も不要となる。図3の構成を基にして、不要とした構成要素をそれぞれ加えてもよい。

1…シート製造装置、10…供給部、20…粗砕部、30…解繊部、40…分級部、50…受け部、60…添加物投入部、70…ウエブ成形部、71…フォーミングドラム、73…メッシュベルト、75…サクション装置、100…搬送部、101…搬送ベルト、110…第1切断部、120,120a,120b…加熱部、121…第1ローラー、130…第2切断部、140…前加熱部、141…第2ローラー、150…冷却部、151…冷却ローラー、160…スタッカー、Pu…古紙、W…ウエブ、Pr…シート。

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