Production method of kraft paper

申请号 JP5929284 申请日 1984-03-27 公开(公告)号 JP2519881B2 公开(公告)日 1996-07-31
申请人 コッシュネス・アーベー; 发明人 NIRUSU RANDOKUISUTO; SUEN SUPANGENBERUI; TORUSUTEN NYORUNBERUI; BENGUTO NORUDEIN;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】紙匹をシリンダ乾燥および自由乾燥を併用して乾燥させ、この紙匹にマイクロクレープ加工を含むクレープ加工とつや出しを選択してクラフト紙を製造する方法に於いて、前記紙匹の多層形成を多層すき抄紙機のすき網部にて行ない、前記シリンダ乾燥と前記自由乾燥とを夫々部分的に施し、この場合紙匹の乾燥率を固形分が重量で55%〜85%の範囲内に保持し、前記紙匹をその破断点伸びが縦方向で少なくとも3%、横方向で少なくとも5%になるまでファンドライヤーによる自由乾燥とクレープ加工とにより収縮させることを特徴とするクラフト紙の製造方法。
  • 【請求項2】多層形成された前記紙匹にプレス部においてクレープ加工を施し、前記紙匹の破断点伸びを縦方向で3%〜12%にさせることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  • 【請求項3】多層形成及び圧縮された前記紙匹に、ファン乾燥に先んじて、マイクロクレープ加工を施し、前記紙匹の破断点伸びを縦方向で3%〜12%にさせることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  • 【請求項4】前記紙匹を、その自由乾燥の間に一つ又は複数のならし機ニップ間を通過させることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 本発明は、高い強度をもつクラフト紙、特に袋紙として好適なクラフト紙の製造方法に関する。

    この種のクラフト紙は、晒および未晒のいづれかの硫酸塩パルプから抄造される高強度の紙であって、その坪量が60〜150g/m 2 、好ましくは70〜90g/m 2で通常袋紙として好適なものである。

    強度試験結果によれば、紙袋の実用強度はその袋に用られている紙の引張りエネルギー吸収と相関性があることがわかっている。 ここでいう引張りエネルギー吸収とは、ある紙を引張って破断させるのに要する単位面積当りの総仕事量のことであり、この引張りエネルギー吸収は破断荷重および破断点伸びにより決まる。 従って破断点伸びが高くなればそれだけ引張りエネルギー吸収も高められる。 クラフト袋紙では、その引張りエネルギー吸収および破断点伸びが、大きな応のかかる所、特に横方向において高められる必要がある。

    紙の破断点伸びを高める方法としては、紙匹にクレープまたはマイクロクレープを施す方法がある。 後者の例としてクルパック方式、すなわち、紙匹をロールとエンドレスのゴム製ブランケットの間へ搬入し圧縮する間に、あらかじめ伸長させておいた前記ブランケットが収縮して紙を収縮させる方法がある。 この方法によると、
    主に紙匹の縦方向の破断点伸びが高められるばかりでなく、紙表面の滑らかさを損わない、通常のクレープ加工を施された紙には、微細なしわができる。

    また、紙を自由に収縮乾燥させる自由乾燥処理によっても、紙の破断点伸びが高められることが知られている。 この収縮乾燥の場合は、ファンを用いて紙匹を熱風流に乗せ応力のかからぬ状態で乾燥させることができる。

    さらに、高速熱風乾燥フードおよびいわゆる「滑空シリンダ」(air glide cylinders)を用いても伸長降伏点を高めることができる。 前者は乾燥シリンダ表面を走行する紙匹に上方から熱風を吹き付けるものであり、後者はノズルを内装している凸面上を移動する紙匹に対し該ノズルを介して下方から熱風を吹き付けて紙を自在に浮動させるものである。 これら2つの方法によれば、紙を加熱シリンダに当接させて乾燥させる従来の方法に比べ、紙の破断点伸びが特に横方向について高められる。
    また、引張りエネルギー吸収および引裂き強さも向上するが、他方紙の量も増し、表面は粗くなる。

    前記の方法は袋紙の強度を高める目的で既に業界で利用されており、クラフト紙の商業生産ではシリンダ乾燥とファン乾燥を併用して紙匹を乾燥させている。 この併用乾燥方法によれば、紙の乾燥条件や性状を変えることが可能である。

    本発明は、多層すき網部工程におけるクラフト紙の抄造方法に関し、高強度のクラフト紙を得ることができる方法を提供することを目的とするものであり、その工程において、シリンダ乾燥とファン乾燥の併用により紙匹の乾燥を行ない、さらに必要あればマイクロクレープ加工とクレープ加工のいづれか一方、さらにはつや出し加工等を選択して行なう。

    前記マイクロクレープ加工とは、例えばクルパック方式に見られるように、紙を機械的に強制収縮させ肉眼にはほとんど見えないクレープ構造を持たせる方法をう。

    前記クレープ加工とは、ロール上で紙をドクターに押し当ててクレープをかける方法を云い、この場合クレープ構造はより鮮明に現出する。

    以下に開示するように、前述のすき網部工程において湿紙を2層以上で形成すれば、極めて高い強度のクラフト紙を得られることが判明した。 つまりすき網部工程において多層形成を行ない、その後収縮させると、紙の破断点伸びは縦方向で3%以上、横方向で5%以上となる。

    従来、本発明にみられるのと同様の方法が用いられたことがなく、その効果が提示されたこともない。 ただ研究室試験ならびに工業製造規模において、自由乾燥処理には引張り強さを高める効果のあることが報告されているにすぎない。 また、紙を坪量は同一とし単層に代わり2層に形成した場合の効果は、研究室試験においていまだ証明されていない。 これはその試験紙片を従来の方法で乾燥した場合と自由乾燥方法で乾燥した場合のいづれの場合でも同様である。

    紙を抄紙機により単層に代わり2層に形成すると引張り強さを高める効果がわずかながらあることが知られているが、その効果は実用的なものでなく、クラフト紙に関しては商業上利用されていない。

    本発明によって抄造された紙は、風乾により自由乾燥させた均質紙とシリンダに接触させて従来どおり乾燥させた2層以上の紙の両者に比べ実質的に強度が高く、その強度は紙の横方向において顕著に見られる。 これは紙袋等の製造上極めて重要である。

    本発明による方法は、通常の針葉樹硫酸塩パルプから高強度のクラフト紙を抄造するのに用いることもできるし、また、坪量の低い高品質パルプまたは高歩留繊維やかゆ状故紙等の低品質紙料のいづれか一方から、高強度のクラフト紙を抄造するのにも用いることができる。

    パルプ原料の必要量を減少させうることは、プラスチックフィルムやプラスチック繊維織物等の材質で作られた他の包装用材料に対し、クラフト紙が競合しうるという点で重要である。

    本発明による方法では、各層に異なるパルプを用いて、例えば上層には晒パルプや着色パルプを、下層には未晒パルプを用いることも可能である。

    紙袋の強度を必要強度まで高めるには通常、2層以上の紙を接着剤で貼り合わせているが、本発明による方法で抄造したクラフト紙を用いれば、単層でありながら多層の場合と同じ強度の紙袋を製造することが可能である。 さらに、本発明による方法に従えば、紙袋の製造作業自体を大巾に簡略化させることができ、その結果パルプ消費量の減少と相まって経済的に優れたものとなる。

    紙匹を収縮させて、破断点伸びを縦方向で3%以上、
    横方向で5%以上とするには、紙匹の乾燥率が固体重量で、好ましくは55〜85%の範囲内のとき自由乾燥処理を施す。 この処理方法によって乾燥させる部分とそうでない部分との割合は画一化しなくてよいが、一般に自由乾燥処理による乾燥部分が多いほど該紙匹強度は高められる。 前記処理により自由乾燥させない部分については通常のスチーム加熱乾燥シリンダで乾燥させる。

    本発明による方法に従えば、紙匹の縦方向における破断点伸びを3〜12%、好ましくは5〜7%にする目的で、自由乾燥処理にクレープ加工またはマイクロクレープ加工を併用させることもできる。 すなわち、クレープ加工は多層形成後の紙匹にプレス部においてウェットクレープ加工を行ない、マイクロクレープ加工は、クルパック方法に見られるように、多層を形成し圧縮後の紙匹に、自由乾燥処理の前工程で行うことができる。 このように自由乾燥処理と前記の両加工とを併用すれば、従来技術に比べ極めて高い強度の紙が得られる。

    さらに、本発明による方法に従えば、乾燥率が紙匹の固体重量で70〜80%(好ましくは75%)のとき、この紙匹を自由乾燥処理の間につや出し加工することができる。 これを行なうには、部分乾燥させた紙匹を自由乾燥処理区域から単一または複数のならし機ニップ間へ送り、そこを通過後、再び前記区域へ戻して必要乾燥率を得るまで乾燥させる。 このつや出し加工を施すと、紙のZ方向の強度、いわゆる内部結合強度が従来の方法で抄造されたものより高くなる。 このような方法で紙につや出し加工すると、その紙は、印刷向けのコーティング等の表面処理に好適なものとなる。

    以下の実施例を用いて本発明を詳細に説明する。

    参考例1 クラフト紙を単層から2層にすると強度はどのように変化するかをこの実施例で示す。

    未晒硫酸塩パルプのリファイニングは研究室のPFIミルで22°SRとした。 試験紙片は以下の調整以外は標準規格SCAN−C26:67に従って抄造した。 均質紙(単層)は坪量100g/m 2 (前記規格では60g/m 2 )とし、この均質紙の半数は規格どおり乾燥ドラムに取付けて収縮させずに乾燥させ、残り半数はブロッタ間で乾燥させ収縮するにまかせた。

    2層紙は各層の坪量が50g/m 2 (2層の紙を合わせると
    100g/m 2 )となるよう抄造し、そのうちの半数は収縮しないように、乾燥ドラムに取付けて乾燥させ、残り半数はブロッタ間で乾燥させ収縮するにまかせた。

    前記の試験紙片に関する強度試験結果は表−1に示される。

    前記の研究室試験結果を見ると、2層紙と均質紙の構成上の差異によっては大きな強度の差が生じないが、自由収縮させると強度を高める効果のあることがわかる。

    実施例1 従来の方法で乾燥させた均質紙(単層紙)と、自由乾燥処理で乾燥させた均質紙および2層紙との差異をこの例で示す。

    試験は、2台のすき網と自由乾燥処理用ファンドライヤーを備えた抄紙機を用いて工業製造規模で行ない、均質紙(すき網1台のみ使用)は両乾燥処理の場合とも坪量100g/m 2とし、2層紙は均質紙の一方と同様、一定の運転条件でファンドライヤー乾燥を行ない、各層各々50
    g/m 2の坪量に製造し、用いる紙料は各紙ともに未晒クラフトパルプとした。

    前記の紙に関する強度試験結果は表−2に示される。

    この試験結果を見ると、引張り強さ指数、伸び、引張りエネルギー吸収等、強度指数は全て、自由乾燥処理しなおかつ2層にした場合には高くなっている。 自由乾燥処理をした場合は、従来のシリンダ乾燥に比べ引張りエネルギー吸収を高める効果があり、縦横両方向の平均引張り強さで比較すると15%高くなっている。 自由乾燥処理を施し、なおかつ2層に形成した紙の場合は、従来の方法で乾燥した均質紙に比べ、強度が72%向上する。 この向上値は、自由乾燥処理を施した均質紙で得られる向上値の5倍である。

    この実施例1によると、本発明に従って製造した紙の強度はきわめて高くなることがわかる。 この実施例1に記述した結果は参考例1に示される研究室試験によっては予測されなかったものであり、注目に値する。

    実施例2 この実施例に於て、ほぼ同等の強度を有する紙袋を作るに当り要する紙匹の量を比較し、更に製品としての強度の試験を行いその結果を表−3にまとめた。

    試験方法 各紙袋を充てんし、密封した後、ISO/DIS7965−1国際規格に従って落下による強度テストを行った。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トルステン・ニヨルンベルイ スウエ−デン・ゲ−ブル・エス−802 38ホルムスンドサレ−ン37 (72)発明者 ベングト・ノルデイン スウエ−デン・ゲ−ブル・エス−802 38ホルムスンドサレ−ン41 (56)参考文献 実開 昭53−140677(JP,U) 特公 昭38−15958(JP,B1)

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