【0001】 本発明は、効果的には抄紙機や板紙抄紙機である繊維ウェブ作成機の乾燥部用のインピンジメント乾燥ユニットに関し、効果的には紙や板紙である繊維ウェブ、即ちウェブが、ワイヤ等の乾燥繊維により支持されながらインピンジメント乾燥ユニットを通って案内されるように構成されている少なくとも1つの乾燥集合及びインピンジメント乾燥ユニットを含む。 【0002】 また、本発明は、効果的には抄紙機や板紙抄紙機である繊維ウェブ作成機の乾燥部に関し、この乾燥部は、シングルワイヤドローやツインワイヤドローを適用する少なくとも1つの乾燥集合と、効果的には紙や板紙である繊維ウェブ、即ちウェブを乾燥させるインピンジメント乾燥ユニットと、ワイヤ等の乾燥繊維とを含み、ウェブは、乾燥繊維に支持された状態で、インピンジメント乾燥ユニットを通って案内されるように構成されている。 【0003】 先行技術で知られているように、ペーパーマシーン(抄紙機)の多シリンダ型ドライヤは、ツインワイヤドロー及び/又はシングルワイヤドローを採用する。 ツインワイヤドローでは、乾燥用シリンダの集合は、加熱されたシリンダ表面に対して上下から挟む方向にウェブをプレスする2つのワイヤを含む。 通常的には水平な列である乾燥用シリンダの列間では、ウェブは、揺れやすい自由で且つ支持されていないドローを有し、これにより、ウェブの破れが引き起こされる。 これは、特にウェブは、依然として比較的湿潤な状態でありそれ故に低強度であるためである。 それ故に、シングルワイヤドローの利用が増えており、シングルワイヤドローでは、乾燥用シリンダの各集合は、単一のワイヤのみを含み、ウェブは、その上に支持されて、集合全体を通って走行し、ワイヤがウェブを乾燥用シリンダの加熱されたシリンダ表面にプレスするようにし、また、ウェブが、乾燥用シリンダ間に位置する回転シリンダやロールの外側の曲線の側に留まるようにする。 従って、シングルワイヤドローでは、乾燥用シリンダは、ワイヤループの外側に配設され、回転シリンダやロールは、ループの内側に配設される。 これらの先行技術における1つの問題は、ワイヤループの外側に位置し汚れが付着するシリンダ及びロールにより提起され、従って、それらに、表面を清浄にするためのドクターを設けることが必要であった。 【0004】 ペーパーマシーンの速度の上昇に伴い、ペーパーマシーンの走行性は、当然に、先行技術の多シリンダ型ドライヤでは高速時に非常に長くなるだろう乾燥部により影響される。 今日の多シリンダ型ドライヤが40m/sのウェブ速度で使用されると想定した場合、それは、約70個の乾燥用シリンダを含み、その長さは、マシーン方向で約180mとなるだろう。 かかる場合、ドライヤは、約12−15の別のワイヤ集合を含みことになり、集合の隙間に対応する数のドローを含むことになるだろう。 速度範囲30−40m/sにおいて、通常の先行技術の多シリンダ型ドライヤの走行性はオープンドローに起因して良好でなく、ペーパーマシーンの効率性を低減するウェブの破損を更に引き起こす場合があることが予測される。 速度範囲30−40m/s及びより高速域においては、シングルワイヤドローを適用する先行技術の多シリンダ型ドライヤは、過度に長いペーパーマシーンホールの設備コストが高くなることから、非経済的なものとなるだろう。 【0005】 図1に示すような乾燥部は、公開フィンランド特許出願981331号より知られており、この乾燥部では、ウェブがワイヤの支持上を走行する一のシリンダ乾燥集合は、基盤内に載置された、即ち、ペーパーマシーンの水平面に平行なマシーン高さ若しくはマシーンラインの下方に載置されたインピンジメント乾燥ユニット10を含み、インピンジメント乾燥ユニットは、ワイヤ1及びウェブ2がそのまわりを走行する大径のシリンダ12を含み、インピンジメント乾燥ユニットでは、エアのインピンジメント(吹き付け)が、ウェブ2の表面に直接作用する。 乾燥部の全体長さは、この種のインピンジメント乾燥ユニットによりある程度短くすることができる。 これは、必要な乾燥能力を、マシーン方向(MD)においてより短いスペースで確保できるからである。 【0006】 図1は、典型的な直径1.8mの3つの乾燥用シリンダにより必要とされるスペースにおいて、マシーン高さより下方に部分的な適用範囲及びインピンジメントを備えた2つの乾燥用シリンダが存在し、インピンジメントシリンダの直径は、3.6mであり、エアのインピンジメントの適用範囲は約200°である。 これに関して、シングルワイヤドローを適用する乾燥の乾燥能力と比較すると、下方に配置されたインピンジメント乾燥により、より高い乾燥能力が、同一の水平スペース、即ち、3つの乾燥用シリンダが占めるスペースで達成される。 【0007】 一般的に、乾燥能力の数値関係は、乾燥用シリンダの数によって表わされ、以下の数式により推定可能である。 【0008】 【数1】
これを上述の例に当てはめると、次式となる。 【0009】
【数2】
ここで、1.5cylは、通常よりも小さい適用範囲の約2つの乾燥用シリンダの乾燥能力であり、1.7は、平均して、1.7mのインピンジメント長さが、通常の適用範囲を備える1.8mの直径の乾燥用シリンダの能力に対応するという事実の結果から導かれる。 従って、この数値例の場合、約2つの乾燥用シリンダの乾燥能力に対応する付加的な乾燥能力を達成することが可能である。 強調すべきことは、下方に位置する大径のシリンダ12は、マシーンラインの方向に大きなスペースをとり、回転質量が、シリンダの大径により増加することである。
【0010】
ペーパーマシーンの高速時でより強調される他の問題であって、依然として解決手段が見出されていない問題は、横断方向及びマシーン方向の双方のペーパーウェブの断面形状の均一化の要求に関連した品質問題を含む。 生成されるウェブの均一性は、また、全体のペーパーマシーンの走行性に影響を与え、また、最終の紙の重要な品質上の要因となる。 特に広幅マシーンでの、高速の実現は、解決すべきより困難な問題を提起し、その中の最も重要なものは、高速時での走行性及びマシーンの充分な脱水能力である。
【0011】
多シリンダ型ドライヤからなる従来の乾燥部を使用したときの、ペーパーマシーンの乾燥部での1つの問題は、それらにより引き起こされる騒音である。 更に、シリンダ乾燥が使用されるとき、蒸気を使用する必要があり、これに関連して、乾燥用シリンダは、圧力容器の規格に準拠するよう設計されなければならず、更に、乾燥部周囲に配置されるフードは、熱的に絶縁されなければならない。
【0012】
本発明に関連する先行技術に関して、フィンランド特許第102623号を参照するに、ウェブがインピンジメント乾燥等に基づく少なくとも1つの乾燥集合で乾燥されているペーパーマシーン等における方法が開示されている。 この先行技術の構成では、ウェブ等は、通常のシングルワイヤドローを適用する少なくとも1つの乾燥集合で乾燥され、ウェブは、プレス段階から乾燥段階へとクローズドドローとして至り、ウェブは、少なくとも1つの支持表面に常に支持されている。 上述の特許は、乾燥部のインピンジメント乾燥ユニットを配置するための異なる種の適用を開示する。 雑誌記事Markus Oeschle:“Drying concepts for high demands”, Paperi ja Puu, vol. 81, No. 8/1999参照。
【0013】
本発明の目的は、先行技術から知られる上述の欠点や問題が無くされるか若しくは少なくとも最小化され、これにより、先行技術に対して改善された乾燥能力が達成される、インピンジメント乾燥ユニット及び乾燥部を提供することにある。
【0014】
更に、本発明の目的は、先行技術の乾燥部と比較して従前よりも短い乾燥部を作成することを可能とすることである。
【0015】
本発明の更なる目的は、良好な走行性及び実質的にウェブのクローズドドローを実現できるインピンジメント乾燥ユニット及び乾燥集合を提供することである。
【0016】
本発明の更なる目的は、紙の良好な品質及び十分に妨害のない走行性が達成される乾燥コンセプトを実現することを可能とすることである。
【0017】
本発明の更なる目的は、ウェブを信頼性のある態様で乾燥部の全体長さにわたって支持でき、これにより、ウェブの横断方向の縮みを略防止でき、これにより、不均一な横断方向の縮み形状から生ずるウェブの横断方向の不均質性を防止できる、乾燥配列及びそれを適用する乾燥部を提供することである。
【0018】
本発明の更なる目的は、乾燥ユニット若しくは集合の下方及び/又は上方のスペースが利用され、これにより、新たな種のコンパクトな乾燥集合及び乾燥部を形成することができる、インピンジメント乾燥ユニット及び/又は乾燥集合を提供することである。
【0019】
本発明の更なる目的は、従って、上述の問題点に対して新たな解決手段を提供することであり、先行技術の欠点と同様、後に生ずる欠点を主に防止する。
【0020】
上述の目的と同様後に生ずる目的を達成する観点から、本発明によるインピンジメント乾燥ユニットは、請求項1乃至11に定義される特徴により特徴付けられる。
【0021】
本発明による乾燥部は、請求項12乃至21に定義される特徴により特徴付けられる。
【0022】
本発明によるインピンジメントユニットは、以下の新規で且つ進歩性のある基礎概念に基づくものであり、即ち、乾燥集合の最も上若しくは下側の乾燥用シリンダ(複数でもよい)を通るマシーンレベルに平行な水平面の上方若しくは下方に少なくとも部分的に延在するインピンジメント乾燥ユニットは、少なくとも1つのインピンジメント面を含み、そのインピンジメント面の側面形状は、直線、曲率が可変の曲線、折れ線、若しくはそれらの選択可能な組み合わせであり、インピンジメント面、インピンジメント面の接線、インピンジメント面の開始点と終了点を結ぶ直線、当該直線の延長線は、マシーンレベルに平行な水平面に対してインピンジメント側で120°以下の角度を形成する。
【0023】
本発明による乾燥部は、以下の新規で且つ進歩性のある基礎概念に基づくものであり、即ち、即ち、乾燥集合の最も上若しくは下側の乾燥用シリンダ(複数でもよい)を通るマシーンレベルに平行な水平面の上方若しくは下方に少なくとも部分的に延在するインピンジメント乾燥ユニットは、少なくとも1つのインピンジメント面を含み、そのインピンジメント面の側面形状は、直線、曲率が可変の曲線、折れ線、若しくはそれらの選択可能な組み合わせであり、インピンジメント面、インピンジメント面の接線、インピンジメント面の開始点と終了点を結ぶ直線、当該直線の延長線は、マシーンレベルに平行な水平面に対してインピンジメント側で120°以下の角度を形成する。
【0024】
効果的には、本発明によると、この角度は、インピンジメント側で120°〜60°の範囲内に維持されることが適切であり、重力及びウェブ/ワイヤの経路の妨害により生ずる作用を最小化し、インピンジメント乾燥ユニットが、少なくとも部分的に直立位置となるインピンジメント乾燥ユニットとなるようにする。 特に効果的には、当該角度は、90°であり、これに関して、本発明によるインピンジメント乾燥ユニットは、マシーン方向(MD)において狭く略直立位置に配置されるユニットして、狭いスペース内に収容可能である。
【0025】
従って、本発明の特別な実施例によるインピンジメント乾燥ユニットは、主に、乾燥用シリンダの列の下方若しくは上方に少なくとも延在する少なくとも1つのインピンジメント乾燥ユニットのインピンジメント乾燥装置が、インピンジメント乾燥ユニット内を走行する乾燥繊維の外面により画成される少なくとも1つのインピンジメント面に作用し、これに関して、インピンジメントは、ウェブ上に直接的に作用し、インピンジメント面は、乾燥用シリンダの列の下方及び/又は上方に少なくとも部分的に略直立位置で延在するように配設され、少なくとも1つのインピンジメント面に沿った直線、その接線、若しくは、インピンジメント乾燥ユニットの少なくとも1つのインピンジメント面の開始点と終了点とを結ぶ直線、又は、インピンジメント乾燥ユニットのインピンジメント面の走行部の一部若しくは走行部若しくは少なくとも一部に沿った直線、その接線、若しくは、開始点と終了点とを結ぶ直線、又は、インピンジメント乾燥ユニットの中心線若しくは対称線、及び、マシーンレベルに平行な水平面は、120°〜60°の範囲内とされるようにすることを特徴とする。
【0026】
また、本発明による特別な実施例によるインピンジメント部は、主に、乾燥用シリンダの列の下方若しくは上方に少なくとも延在する少なくとも1つのインピンジメント乾燥ユニットのインピンジメント乾燥装置が、インピンジメント乾燥ユニット内を走行する乾燥繊維の外面により画成される少なくとも1つのインピンジメント面に作用し、これに関して、インピンジメントは、ウェブ上に直接的に作用し、インピンジメント面は、乾燥用シリンダの列の下方及び/又は上方に少なくとも部分的に略直立位置で延在するように配設され、少なくとも1つのインピンジメント面に沿った直線、その接線、若しくは、インピンジメント乾燥ユニットの少なくとも1つのインピンジメント面の開始点と終了点とを結ぶ直線、又は、インピンジメント乾燥ユニットのインピンジメント面の走行部の一部若しくは走行部若しくは少なくとも一部に沿った直線、その接線、若しくは、開始点と終了点とを結ぶ直線、又は、インピンジメント乾燥ユニットの中心線若しくは対称線、及び、マシーンレベルに平行な水平面は、120°〜60°の範囲内とされるようにすることを特徴とする。
【0027】
マシーンレベル若しくはマシーンラインの方向にほとんどスペースを必要としない新規で進歩性のある構造により、乾燥部の長さを短くできる。 インピンジメント乾燥は多シンリンダ型の乾燥よりも効率的であるので、特に多シンリンダからなる乾燥部と比較して、利用可能なスペースの乾燥能力を高めることが可能となるか、若しくは、従前よりも実質的に短く乾燥部全体を構築することが可能となる。 更なる効果としては、インピンジメント乾燥はペーパーマシーンの開始に関して多シンリンダ型の乾燥よりも迅速であることであり、これは、ウェブがわずかな乾燥用シリンダによって可能とされる以上に迅速に所望の質に走行することができることを意味する。
【0028】
本発明の効果的な実施例によるインピンジメント乾燥ユニット若しくは乾燥部において、インピンジメント面は、マシーンレベルやマシーンラインに平行な水平面とある角度を形成し、当該角度は、最も効果的には90°である。
【0029】
本アプリケーションにおいて、直立位置に配置され乾燥用シリンダ(複数を含む)を通るマシーンレベルに平行な水平面の上方及び/又は下方に少なくとも部分的に延在する進歩性のあるインピンジメント乾燥ユニットによって、すべてのインピンジメント乾燥ユニットが、少なくとも1つのインピンジメント面若しくはかかる表面の一部を含み、その側面形状は、直線、曲率が可変の曲線、折れ線、若しくはそれらの選択可能な組み合わせであり、インピンジメント面の開始点と終了点を結ぶ直線若しくはその一部は、マシーンレベルに平行な水平面に対してインピンジメント側で120°以下の角度を形成し、ウェブ及びワイヤのインピンジメント面への付着が、重力によって大きく影響されないようにし、また、当該角度は、重力の悪影響を最小限にするため、120°〜60°の範囲内とされるのが適切である。 特に効果的には、当該角度は、約90°であり、インピンジメント乾燥ユニットのMD方向の寸法が最小化されると共に、重力の悪影響が排除される。
【0030】
本発明は、また、直立位置に配置され乾燥用シリンダの列の上方及び/又は下方に少なくとも部分的に配設され互いに部分的若しくは全体的に対称に配置された2つのインピンジメント面若しくはそれらの部分を有するインピンジメント乾燥ユニットを内包し、インピンジメント面若しくはそれらの部分の側面形状は、直線、曲率が可変の曲線、折れ線、若しくはそれらの選択可能な組み合わせであり、インピンジメント乾燥ユニットにおいて、インピンジメント面若しくはそれらの部分の対称線は、マシーンレベルに平行な水平面に対してインピンジメント側で120°以下の角度を形成し、ウェブ及びワイヤのインピンジメント面への付着が、重力によって大きく影響されないようにされる。 効果的には、当該角度は、重力の悪影響を最小限にするため、120°〜60°の範囲内とされるのが適切である。 特に効果的には、当該角度は、約90°であり、インピンジメント乾燥ユニットのMD方向の寸法が最小化されると共に、重力の悪影響が排除される。
【0031】
更に、本発明は、直立位置に配置され乾燥用シリンダ(複数でもよい)を通りマシーンレベルに平行な水平面の上方及び/又は下方に少なくとも部分的に配設されるインピンジメント乾燥ユニットを内包し、当該インピンジメント乾燥ユニットは、互いに対称的に配置されたインピンジメント面を有し、当該インピンジメント面の側面形状は、直線、曲率が可変の曲線、折れ線、若しくはそれらの選択可能な組み合わせであり、インピンジメント乾燥ユニットにおいて、インピンジメント面若しくはインピンジメント面の開始点と終了点とを結ぶ直線は、マシーンレベルに平行な水平面に対してインピンジメント側で120°以下の角度を形成し、ウェブ及びワイヤのインピンジメント面への付着が、重力によって大きく影響されないようにされる。 効果的には、当該角度は、重力の悪影響を最小限にするため、120°〜60°の範囲内とされるのが適切である。 特に効果的には、当該角度は、約90°であり、インピンジメント乾燥ユニットのMD方向の寸法が最小化されると共に、重力の悪影響が排除される。
【0032】
本発明に関連して、強調されるべきことは、直線型の一般形状若しくは曲率可変の曲線型の一般形状を有するインピンジメント面の側面形状に加えて、インピンジメント面は、互いに選択可能な角度をなす連続的な略直線及び/又は湾曲部により形成されてよく、これに関して、単一のインピンジメント面の側断面の形状は、その全体で直線若しくは曲線、若しくは、折れ線、又は、上述の側断面の形状の選択可能な組み合わせであってよい。
【0033】
更に、注意すべきことは、インピンジメント乾燥ユニットは、エアインピンジメント(エアの吹き付け)を備えた単一のインピンジメント面(吹き付け面)のみを含んでよく、その側断面の形状は、直線、曲率が可変の曲線、折れ線、若しくはそれらの選択可能な組み合わせであり、直立位置とは、インピンジメント面の開始点と終了とを結ぶラインと、マシーンレベルに平行な水平面との間の角度が、インピンジメント側で120°以下となることを意味し、当該角度は、効果的には、120°〜60°の範囲内であり、特に効果的な実施例によれば、約90度である。
【0034】
インピンジメント乾燥ユニットは、また、形状若しくは位置において対称となる2つのインピンジメント面を含んでよい。 これに関して、本発明による直立位置とは、双方のインピンジメント面若しくはインピンジメント面の開始点と終了とを結ぶラインが、マシーンレベルに平行な水平面に対してある角度を形成することを意味し、当該角度は、120°以下であり、効果的には、120°〜60°の範囲内である。
【0035】
インピンジメント面が互いに平行であるとき、当該角度は、典型的には約90°である。
【0036】
インピンジメント面が乾燥用シリンダの列に向かって対称的に収束するとき、当該角度は、効果的には、120°〜60°の範囲内から選択され、効果的には当該角度は、約75°である。
【0037】
本発明において、ウェブの走行性を更に改善しウェブの縮みを防止するためには、インピンジメントにより乾燥させられるウェブは、例えばブロー/吸引ボックス及び/又は吸引ロール及び/又は自身の回転エネルギから吸引力を発生するアクティブロールのような、真空装置によって支持される。
【0038】
本発明による構成において、従来の多シリンダ型乾燥に比して、より少ない回転マスしか存在せず、これにより、振動から生ずる問題が最小化される。 更に、基礎(土台)の計画がそれ故により安価となり、基礎がより軽量に構築できる。
【0039】
本発明による効果的な一の適用例では、ウェブの両側を本発明によるインピンジメント乾燥ユニットにより乾燥でき、これにより、マシーン方向(MD)を横断する横断方向(CD)におけるウェブのカールを低減することが可能となる。
【0040】
これにより、本発明は、添付図面を参照してより詳細に説明される。
【0041】
次に、図2,図3及び図4を参照して、本発明の第1の効果的な実施例を説明する。 本実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10において、ワイヤやその類のような乾燥繊維1(以下、ワイヤ1という)は、効果的には紙や板紙である繊維ウェブ2(以下、ウェブ2という)を支持し、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れて配置されるインピンジメント乾燥ユニット10の端部にて、補助回転ロール14まわりにワイヤループ11を形成し、インピンジメント乾燥ユニット10は、ウェブ2に対して2つのインピンジメント面IP1,IP2を含み、インピンジメント面は、効果的には直立に配列され、ウェブ2を支持するワイヤ1の外面により画成される。
【0042】
図2,図3及び図4に示す本発明の第1の実施例において、効果的には、インピンジメント乾燥ユニット10が走行性部品としてブロー若しくは真空装置を内蔵し、ブロー若しくは真空装置は、乾燥用シリンダ3の列DSR側のインピンジメント乾燥ユニットの端部に配置され、ワイヤ背後に真空を生成し、これにより、ウェブ2をワイヤ1に付着させる補助をし、ウェブ2とワイヤの走行性を改善し、特に、インピンジメント乾燥ユニット10への走行及びインピンジメント乾燥ユニットからの走行を改善する。 図2,図3及び図4は、更に、単一の補助回転ロール14の代替実施例を破線により示しており、2若しくはそれ以上の補助回転ロール141,142が、単一の補助回転ロール14に代わって使用されてよい。 幾つかの補助回転ロール141,142が、乾燥用シリンダ3の列DSRから遠い側のインピンジメント乾燥ユニットの端部で使用されるとき、少なくとも略水平、即ち、水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がるウェブ走行の走行部23には、図2の破線により示すように、補助回転ロール141,142間の少なくとも略水平の走行部23におけるウェブ2の表面に直接インピンジメントを向けるため、追加のインピンジメント装置17が設けられてよい。 尚、追加のインピンジメント装置17に関して、追加のインピンジメント装置17は、回転ロール14若しくは補助回転ロール141,142(何れか一方でもよい)上に別の部品として谷状(溝槽型)に配置されてよく、追加のインピンジメント装置は、インピンジメント装置101と一体化されその一部を形成してよい。
【0043】
本発明の第1実施例では、略直立した位置に配置されるインピンジメント面IP1,IP2の双方は、直線で、略鉛直な走行部21,22を含み、この走行部は、互いに略平行であり、効果的には、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側で略対称に走る。 走行部21,22の双方には、ワイヤループ11の外側に位置しウェブ2の表面に直接的なインピンジメントエアジェットを付与するインピンジメント乾燥装置101が設けられる。
【0044】
インピンジメント乾燥ユニット10において、フレーム構造の支持構造は、ワイヤループ11の内側に配置されており、支持若しくはフレーム構造は、ワイヤ1及びウェブ2の走行を支持・案内する手段を含む。
【0045】
本発明の第6実施例を概略的に示す図9を参照するに、シングルワイヤドローを適用する乾燥部において、乾燥集合の一部を構成し、乾燥部の最も上の乾燥用シリンダを通過しマシーンレベルに平行な水平面の上に延在し、且つ、マシーンレベルに対して鉛直に配置された乾燥集合の乾燥用シリンダ及び回転ロールと関連付けられるように配設される。
【0046】
図9の本発明の第6実施例は、図4の本発明の第1実施例とは、直立位置に配置されたインピンジメント乾燥ユニット10が、マシーンレベルに対して直立位置に配置された乾燥用シリンダ3及び回転シリンダ4の集合に関連付けられている点のみが、実質的に異なる。 これに関して、直立位置に配置された回転シリンダ4、乾燥用シリンダ3、及び、インピンジメント乾燥ユニット10は、マシーン方向で乾燥集合の非常に短い全体長さを可能とし、同時に、乾燥集合の乾燥能力が高い。
【0047】
次に、図5を参照して、本発明の第2の効果的な実施例を説明する。 第2実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10において、ワイヤやその類のような乾燥繊維1(以下、ワイヤ1という)は、効果的には紙や板紙である繊維ウェブ2(以下、ウェブ2という)を支持し、インピンジメント乾燥ユニット10の下端部に位置する補助回転ロール14まわりにワイヤループ11を形成し、該インピンジメント乾燥ユニット10の下端部は、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れて配置され、インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥集合Rの下方に乾燥集合R内部から延在する。 インピンジメント乾燥ユニット10は、ウェブ2に対して2つのインピンジメント面IP1,IP2を含み、インピンジメント面は、効果的には直立に配列され、ウェブ2を支持するワイヤ1の外面により画成される。
【0048】
図5の本発明の第2の実施例において、効果的には、インピンジメント乾燥ユニット10は、また、走行性部品としてブロー若しくは真空装置(図3及び図4の符合15参照)を内蔵し、ブロー若しくは真空装置は、乾燥用シリンダ3の列DSR側のインピンジメント乾燥ユニットRの端部に配置され、ワイヤ背後に真空を生成し、これにより、ウェブ2をワイヤ1に付着させる補助をし、ウェブ2とワイヤの走行性を改善し、特に、インピンジメント乾燥ユニット10への走行及びインピンジメント乾燥ユニット10からの走行を改善する。
【0049】
図5は、更に、単一の補助回転ロール14の代替実施例を破線により示しており、2若しくはそれ以上の補助回転ロール141,142が、単一の補助回転ロール14に代わって使用されてよい。 幾つかの補助回転ロール141,142が、乾燥用シリンダ3の列DSRから遠い側のインピンジメント乾燥ユニット10の端部で使用されるとき、少なくとも略水平、即ち、水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がるウェブ走行の走行部23には、図5の破線により示すように、補助回転ロール141,142間の少なくとも略水平の走行部23におけるウェブ2の表面に直接インピンジメントを向けるため、追加のインピンジメント装置17が設けられてよい。 尚、追加のインピンジメント装置17に関して、追加のインピンジメント装置17は、回転ロール14若しくは補助回転ロール141,142(何れか一方でもよい)上に別の部品として谷状に配置されてよく、追加のインピンジメント装置は、インピンジメント装置101と一体化されその一部を形成してよい。
【0050】
図5の本発明の第2実施例では、略直立した位置に配置されるインピンジメント面IP1,IP2の双方は、直線で、略鉛直な走行部21,22を含む。 この鉛直走行部は、マシーンレベルに平行な水平面に略直角をなし、効果的には、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側で、互いに対称であり且つ互いに平行である。 走行部21,22の双方には、ワイヤループ11の外側に位置しウェブ2の表面に直接的なインピンジメントエアジェットを付与するインピンジメント乾燥装置101が設けられる。
【0051】
インピンジメント乾燥ユニット10において、効果的には、フレーム構造の支持構造は、ワイヤループ11の内側に配置されており、支持若しくはフレーム構造は、ワイヤ1及びウェブ2の走行をインピンジメント乾燥ユニット10内で支持・案内する手段を含む。
【0052】
図6を参照して、本発明の第3の実施例を説明する。 本実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10において、ワイヤ1は、ウェブ2を支持し、補助回転ロール14まわりに走行するワイヤループ11を形成し、ウェブ2に対して2つのインピンジメント面IP1及びIP2を含み、このインピンジメント面は、略直立位置にあり、ウェブ2を支持するワイヤ1の外面により画成される。 図6の第3実施例によるインピンジメント乾燥ユニット10には、本発明の第1実施例で説明したのと同一態様で、走行性部品が設けられてよく、この走行性部品は、効果的には、乾燥用シリンダ3の列DSR側のインピンジメント乾燥ユニット10の端部に配置されるブロー若しくは真空装置(図3及び図4の符合15参照)である。 図6は、更に、単一の補助回転ロール14の代替実施例を破線により示しており、2若しくはそれ以上の補助回転ロール141,142が、単一の補助回転ロール14に代わって使用されてよい。 幾つかの補助回転ロール141,142が、乾燥用シリンダ3の列DSRから遠い側のインピンジメント乾燥ユニット10の端部で使用されるとき、少なくとも略水平、即ち、水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がるウェブ走行の走行部(図2の符合23参照)には、図2で破線及び符合17により示したように、追加のインピンジメント装置が設けられてよく、補助回転ロール141,142間の略水平の走行部23においてウェブ2の表面に直接インピンジメントを向ける。 本発明の第1実施例で既に述べたように、追加のインピンジメント装置17は、回転ロール14若しくは補助回転ロール141,142(何れか一方でもよい)上に別の部品として谷状に配置されてよく、追加のインピンジメント装置は、インピンジメント装置101と一体化されその一部を形成してよい。
【0053】
図6の本発明の第3実施例では、略立直位置に配置されたインピンジメント面IP1,IP2の双方は、内側、若しくは、図6に示すように、外側に可変に湾曲してよい曲率の半径を有する走行部211,221を含む。 走行部は、また、互いにある角度をなす連続的な直線部により形成されてよく、走行部は、インピンジメント装置10の中心線Kに対して内側若しくは外側に向けられた折れ線の形状で走行する。 効果的には、走行部211,221は、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kに対して対称に走る。 従って、本発明によれば、可変に湾曲した曲率の半径を有するか、若しくは、折れ線の形状である走行部211,221の双方には、ワイヤループ11の外側に位置しウェブ2の表面に直接的なインピンジメントエアジェットを付与するインピンジメント装置102が設けられる。
【0054】
インピンジメント乾燥ユニット10において、ワイヤループ11の内側には、ワイヤ1及びウェブ2の走行を支持・案内するための手段が配設される。
【0055】
図7及び図8を参照して、本発明の第4及び第5の効果的な実施例を説明する。 これらの実施例では、ウェブ2を支持するワイヤ1は、ワイヤループ11を形成し、2つの補助回転ロール141,142まわりを走行し、連続的な走行部212,23,222からなりウェブ2に対して2つのインピンジメント面IP1,IP2を含む略三角形に沿って走行し、このインピンジメント面は、略直立位置にあり、ウェブ2を支持するワイヤ1の外面により画成される。 これに関して、三角形のウェブ走行は、略水平の追加のインピンジメント面AIPを含み、インピンジメント面AIPは、補助回転ロール141,142間にあり、補助回転ロール141,142間を走行しウェブ2を支持するワイヤ1の外面により画成される。
【0056】
それぞれ直立位置にある第1及び第2のインピンジメント面IP1,IP2は、マシーンレベルに平行な水平面に対して直角から少なくとも部分的に逸脱する角度をなし、三角形走行の2つの走行部212,222を形成し、走行部は、乾燥集合Rの乾燥用シリンダ3の列DSRに対してある角度をなし、互いに収束する。
【0057】
図7に示す本発明の第4実施例では、インピンジメント面IP1,IP2及びそれらの走行部212,222は、図7の本発明の第4実施例において、それらのインピンジメントエアジェット側で、マシーンレベルに平行な水平面に対して約75°の同一角度をなし、乾燥用シリンダの列DSRに向かってインピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側で対称的に収束する。
【0058】
図8に示す本発明の第5実施例では、インピンジメント面IP1,IP2及びそれらのそれぞれに対応する走行部212,222は、それらのインピンジメントエアジェット側で異なる角度をなし、インピンジメントエアジェット側でマシーンレベルに平行な水平面に対して120°−60°(90°を除く)範囲内の角度をなし、更に、全体のインピンジメント乾燥ユニットの中心線Kは、マシーンレベルに平行な水平面に対して90度以外の角度で傾斜している。 図7及び図8に示す収束するインピンジメント面IP1,IP2(走行部212,222)の双方には、それら独自のインピンジメント装置103が設けられ、インピンジメント装置103は、ワイヤループ11の外側に位置し、ウェブ2の表面に直接的なインピンジメントエアジェットを付与する。 更に、効果的には、少なくとも、略水平、即ち、水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がるウェブ走行の走行部23が、補助回転ロール141,142間の略水平の走行部23においてウェブ2の表面に直接インピンジメントを向けるため、追加のインピンジメント装置17に設けられ、走行部23は、追加のインピンジメント面AIPに位置する。 本発明の第1実施例に関連して上述した如く、かかる追加のインピンジメント装置17は、回転ロール14若しくは補助回転ロール141,142(何れか一方でもよい)上に別の部品として谷状に配置されてよく、追加のインピンジメント装置は、インピンジメント装置101と一体化されその一部を形成してよい。
【0059】
インピンジメント乾燥ユニット102において、ワイヤループ11の内側には、ワイヤ1及びウェブ2の走行を支持・案内するための手段13(図4の符合16参照)が配設される。
【0060】
尚、特にインピンジメントに関して、ウェブ2は、インピンジメントに対向する側から案内・支持される。 この目的のため、ワイヤループ11の内側に配置されワイヤ1及びウェブ2の走行を支持・ガイドする装置は、例えば、支持ロール13、及び/又は、真空装置、及び/又は、ブロー/吸引ボックス16(図3及び図4参照)、及び/又は、自身の回転エネルギから吸引力を生成すると共にウェブ2の縮みを防止する補助をする能動ロールのような、支持ロール間に配置され走行性を高めることを可能とする他の支持手段を含む。 ワイヤループ11は、効果的には、乾燥集合Rにおいてワイヤループ11の内側に位置し本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10内でワイヤ1を案内及び/又は支持する全ての手段13,16を、支持するフレーム構造の外側に配置される。 フレーム構造は、例えばほぼ対向方向に延在する2つのビーム状のアームから形成されてよく、支持ロール13は、両アームの端部に配置され、ワイヤ1及びウェブ2の走行を保証する。
【0061】
ワイヤ1は、組み合わせのガイドテンション装置(図示せず)により案内され且つ張りを持たされてよく、ガイドテンション装置は、組み合わせ装置に接続されるアクチュエータ(例えば、圧力シリンダ)と共に、ガイドロール及び張りロールを含む。 これに関して、組み合わせ装置における張りロールの位置は、ワイヤ1の張力が適切となるようにアクチュエータにより調整可能とされる。
【0062】
図2の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥部でシングルワイヤドローを適用する一の乾燥集合Rと関連して配置されており、インピンジメント乾燥ユニット10が、乾燥集合の第1の回転ロール4の直下で、図2で左から右のマシーン方向で乾燥集合Rの下方に配置され、ワイヤループ11は、乾燥集合Rのワイヤ1から形成される。 ワイヤ2は、シングルワイヤドローを適用する右手の乾燥集合Rの第1の回転ロール4から下方にインピンジメント乾燥ユニット10の入口に到達し、そこから、ウェブ2のために設けられ乾燥集合Rから離れる方向、即ち図の下方向に向く第1のインピンジメント面IP1、及び、これに関連した略直線の第1の走行部21が開始する。 第1のインピンジメント面IP1の後、ワイヤ1は、補助回転ロール14まわりを走行し、その後、ウェブ2のために設けられ乾燥集合Rから近づく方向、即ち図2の上方向に向く第2のインピンジメント面IP2、及び、これに関連した略直線の第2の走行部22が開始する。 第2のインピンジメント面IP2の後、ワイヤ1は、インピンジメント乾燥ユニット10の出口側から乾燥集合Rの第2の乾燥用シリンダ3に戻る。 インピンジメント乾燥ユニット1の後、ワイヤ及びウェブは、乾燥集合Rの他の乾燥用シリンダ3及び回転ロール4のまわりを共に蛇行する。
【0063】
従って、図2の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10の第1の走行部21において、ウェブ2は、乾燥集合Rから離れる方向に略直線で第1のインピンジメント面IP1に対して走行し、その後、第2の走行部22において、乾燥集合Rに向かう方向に略直線で第2のインピンジメント面IP2に対して走行する。 乾燥集合Rに向かうようにウェブ2の走行を進路変更させるため、インピンジメント乾燥ユニット10には、補助回転ロール14からなる回転装置、若しくは、方向を変化させるための他の補助手段が設けられる。 或いは、単一の補助回転ロール14は、図2の破線に示すように、2つの補助回転ロール141,142に代替されてよい。 第1及び第2の略直立の走行部21,22間の水平方向の距離に依存して、追加のインピンジメント装置17が、補助回転ロール141,142間のウェブ走行の走行部23内に配置されてよく、この走行部は、略水平、即ち、水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がる。 また、乾燥集合の通常の回転シリンダ4は、必要な時、乾燥用シリンダ3からインピンジメント乾燥ユニット10まで及びその逆の経路でのウェブ2及びワイヤ1の走行をガイドするため、2つのより小さい径のウェブ2のガイドロールに置換されてよい。
【0064】
図2の実施例では、略直立位置に配置されワイヤ1の外面により画成され乾燥集合Rから離れる向きの第1のインピンジメント面IP1、及び、第1の走行部21、略直立位置に配置されワイヤ1の外面により画成され乾燥集合Rに向かう向きの第2のインピンジメント面IP2、及び、第2の走行部22は、略平行であり、効果的には、インピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°を形成する。 これに関して、効果的には、インピンジメント面IP1、IP2は、走行部21,22と同様、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線K、即ち、インピンジメント面の対称線、の両側で対称的に配置され、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線K若しくはインピンジメント面IP1、IP2の対称線は、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°をなす。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、該角度は、効果的には、インピンジメント側で120°より小さく維持され、特に重力の有害な作用を最小化するため、効果的には120°〜60°の範囲内とされる。
【0065】
図2に示す実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10において、ワイヤループ11の鉛直の走行部21,22上に2つのインピンジメント装置101が存在し、第1のインピンジメント装置101は、乾燥集合Rから離れる方向に略直線的に走行し走行部21に沿って第1のインピンジメント面IP1に存在するウェブ2に、インピンジメントエアジェットを直接印加し、また、第2のインピンジメント装置101は、乾燥集合Rに近接する方向に略直線的に走行し走行部22に沿って第2のインピンジメント面IP2に存在するウェブ2に、インピンジメントエアジェットを直接印加する。 尚、図示した実施例に加えて、本発明は、異なる数のインピンジメント乾燥装置10若しくはインピンジメント面IP1、IP2を有するユニットを備えたインピンジメント乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rを内包する。 従って、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、少なくとも1つのインピンジメント面を含み、それに作用する少なくとも1つのインピンジメント乾燥装置を含む。
【0066】
図3に示す実施例では、本発明の第1実施例によるインピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥部でツインワイヤドローを適用する一の乾燥集合Rに関連して配置されており、インピンジメント乾燥ユニット10が、乾燥集合Rの乾燥用シリンダ3の列DSRの略下方で、同一の乾燥用シリンダの列に属する2つの連続的な乾燥用シリンダ3の間で、実質的に下側の列の乾燥用シリンダ3の位置で、マシーンレベル及び図3では左から右のマシーン方向(MD)に平行な水平面内に配置されるようにする。 本発明の実施例では、ワイヤループ11は、乾燥集合Rのワイヤ1から形成される。 ワイヤ1は、ツインワイヤドローを適用する乾燥集合の乾燥用シリンダ3からインピンジメント乾燥ユニット10の入口側に至り、そこから、ウェブ2に対して設けられワイヤ1の外面により画成され乾燥集合Rから離反する方向のインピンジメント乾燥ユニットの略鉛直の第1のインピンジメント面IP1、及び、第1のインピンジメント面IP1に関連する略直線の第1の走行部21が開始する。 第1の走行部21後、ワイヤ1は、補助回転ロール14まわりを走行し、その後、ウェブ2に対して設けられ乾燥集合Rに近接する方向の略鉛直の第2のインピンジメント面IP2が開始し、該インピンジメント面は、ワイヤ1の外面により画成され、これに、略直線の第2の略走行部22が関連付けられる。 第2のインピンジメント面IP2の後、ウェブ2及びワイヤ1は、乾燥集合Rの乾燥用シリンダ3へとインピンジメント乾燥ユニット10の出口側から戻る。
【0067】
図3の実施例では、ウェブ2は、従って、インピンジメント乾燥ユニット10内で、先ず、乾燥集合Rから離れる方向に略直線的な経路に沿って第1のインピンジメント面IP1に位置する第1の走行部21内を走行し、次いで、乾燥集合Rに近づく方向に略直線的な経路に沿って第2のインピンジメント面IP2に位置する第2の走行部22内を走行する。 ウェブ2の走行方向を乾燥集合Rから離反する方向から近接する方向に変化させるため、インピンジメント乾燥ユニット10は、補助回転ロール14からなる回転装置、若しくは、方向を変えるためのその他の補助手段を含む。 単一の補助回転ロール14は、図3の破線に示すように、2つの補助回転ロール141,142に代替されてよい。 略直立に配置された第1及び第2のインピンジメント面IP1,IP2間、若しくは、走行部21,22間の水平方向の距離に依存して、ウェブ2に作用する追加のインピンジメント装置(図2及び図6の符合17参照)が、乾燥用シリンダ3の列DSR側のインピンジメント乾燥ユニット10の端部にて、補助回転ロール141,142間のウェブ走行の走行部23内に配置されてよく、この走行部は、略水平、即ち、水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がる。 また、乾燥用シリンダ3からインピンジメント乾燥ユニット10まで及びその逆の経路でのウェブ2及びワイヤ1の走行をガイドするため、一の回転シリンダ、若しくは、図3に示すように、2つのガイドロールが使用されてよい。 本発明の乾燥用シリンダ3の列DSR側のインピンジメント乾燥ユニット10の端部は、効果的には、ワイヤ1の下に真空を形成するブロー装置15を走行性部材として備え、これにより、乾燥用シリンダ3からインピンジメント乾燥ユニット10まで及びその逆の経路でのウェブ2及びワイヤ1の走行が支持可能となる。
【0068】
図3に示す実施例では、略直立位置に配置された乾燥集合Rから離れる向きの第1のインピンジメント面IP1、及び、それに関連する第1の走行部21、略直立位置に配置された乾燥集合Rに向かう向きの第2のインピンジメント面IP2、及び、それに関連する第2の走行部22は、互いに略平行であり、効果的には、インピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°を形成する。 効果的には、インピンジメント面IP1、IP2は、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側で対称的に配置され、インピンジメント面の中心線若しくは対称線Kは、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°をなす。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、該角度は、効果的には、インピンジメント側で120°より小さく維持される。 特に重力の有害な作用を許容可能な範囲内に維持するためには、上記角度は、効果的には120°〜60°の範囲内から選択される。
【0069】
図3の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10には、2つのインピンジメント装置10が、ワイヤループ11の鉛直の走行部21,22に存在し、第1のインピンジメント装置101が、乾燥集合Rから離れる方向に直線的に走行し第1のインピンジメント面IP1に存在するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにすると共に、第2のインピンジメント装置102が、乾燥集合Rに向かう方向に直線的に走行し第2のインピンジメント面IP2に存在するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにする。 尚、図示した実施例に加えて、本発明は、異なる数のインピンジメント乾燥装置10若しくはインピンジメント面IP1、IP2を有するユニットを備えたインピンジメント乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rを内包する。 従って、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、少なくとも1つのインピンジメント面IP1、IP2を含み、それに作用する少なくとも1つのインピンジメント乾燥装置101を含む。
【0070】
図4の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10は、シングルワイヤドローを適用する一の乾燥集合Rと関連して配置されており、乾燥集合Rでは、ワイヤ1及びそれに支持されたウェブ2は、乾燥用シリンダ3上でウェブ2が乾燥用シリンダ3にワイヤ1の下側で接するように、且つ、回転ロール4上でワイヤ1がウェブ2の下側で接するように、乾燥用シリンダ3及び回転ロール4まわりを蛇行する。
【0071】
図4の実施例では、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥集合Rの上側に配置されており、自身のワイヤループ11を備え、ワイヤループ11を所望の張りに維持するため、水平方向に配置されてよいガイドロール及び張りロールが、ワイヤループ11に作用するために配設される。 インピンジメント乾燥ユニットのワイヤループ11は、その左右に配置される乾燥集合Rの回転ロール4とマシーンレベルの方向で回転接触し、図4の左から右のマシーン方向(MD)には、ウェブ2は、インピンジメント乾燥ユニット10の入口側で、乾燥集合の左手のワイヤから拾われ、インピンジメント乾燥ユニット10のワイヤ1上で進み、出口側では、インピンジメント乾燥ユニット10のワイヤ1から乾燥集合Rの右手のワイヤ上へと進む。 ウェブ2のために設けられ直立位置に配置された第1の略直線のインピンジメント面IP1、及び、これに関連し乾燥集合Rから離れる方向に向かう、即ち、図中の鉛直上方向に向かう第1の走行部21は、インピンジメント乾燥ユニット10の入口側から開始する。 第1の走行部21の後、インピンジメント乾燥ユニット10のワイヤ1は、補助回転ロール14まわりを走行し、その後、ウェブ2のために設けられた略直立で略直線の第2のインピンジメント面IP2、及び、これに関連し乾燥集合Rに近接する方向に向かう、即ち、図中の鉛直下方向に向かう第2の走行部22が開始する。 ウェブ2は、インピンジメント乾燥ユニット10のワイヤ1から乾燥集合Rのワイヤ上へと進み、更に乾燥集合Rのワイヤにより回転ロールの周上まで進み、その後、ワイヤ及びウェブは、再び、乾燥集合Rの乾燥用シリンダ3及び回転ロール4のまわりを蛇行する。
【0072】
図4の実施例では、ウェブ2は、従って、直立位置に配置された第1のインピンジメント面IP1に存在するインピンジメント乾燥ユニット10の第1の走行部21内を、略直線の経路に沿って乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に走行し、直立位置に配置された第2のインピンジメント面IP2に存在する第2の走行部22では、略直線の経路に沿って乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に走行する。 ウェブ2の走行方向を乾燥用シリンダ3の列DSRから離反する方向から乾燥用シリンダ3の列DSRに近接する方向に変化させるため、インピンジメント乾燥ユニット10は、例えば補助回転ロール14である回転装置、若しくは、方向を変えるためのその他の補助手段を含む。 走行部21,22間の水平方向の距離に依存して、補助回転ロールや方向を変えるためのその他の補助手段のような、2つの回転装置が使用されてよく、回転装置の間には、効果的には、水平方向のブロー/吸引ボックス組立体(図7の符合18参照)が存在し、また、追加のインピンジメント装置(図2及び図7の符合17参照)が、追加的に補助回転ロールや回転装置間に配設される。
【0073】
図4の実施例では、略直立位置に配置され乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる向きの第1のインピンジメント面IP1、及び、それに関連する第1の走行部21、略直立位置に配置され乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう向きの第2のインピンジメント面IP2、及び、それに関連する第2の走行部22は、インピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°を形成する。 最も効果的には、インピンジメント面IP1、IP2は、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線K、即ちインピンジメント面IP1、IP2の対称ラインの両側で対称的に配置され、インピンジメント面の中心線若しくは対称線は、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°をなす。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、重力の有害な作用を最小限に抑える観点からは、上記角度を、インピンジメント面側で、120°〜60°の範囲内に維持することが有用である。
【0074】
図4の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10においては、ワイヤループ11の鉛直の走行部21,22上に2つのインピンジメント乾燥装置101があり、第1のインピンジメント装置101が、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に直線的に走行し第1のインピンジメント面IP1に存在するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにすると共に、第2のインピンジメント装置102が、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に直線的に走行し第2のインピンジメント面IP2に存在するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにする。 尚、図示した実施例に加えて、本発明は、異なる数のインピンジメント乾燥装置10若しくはインピンジメント面IP1、IP2を有するユニットを備えたインピンジメント乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rを内包する。 従って、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、少なくとも1つのインピンジメント面IP1、IP2を含み、それに作用する少なくとも1つのインピンジメント乾燥装置101を含む。
【0075】
図5の第2の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥部でシングルワイヤドローを適用する一の乾燥集合Rと関連して配置されており、インピンジメント乾燥ユニット10が、乾燥集合Rの内側からマシーンレベルに平行な水平面の下方に延在し、乾燥集合Rの最も下側の乾燥用シリンダを通り、即ち、最も下側の乾燥用シリンダの下方に位置し、ワイヤループ11は、乾燥集合Rのワイヤ1から形成される。 図5の実施例では、直立位置に配置されたインピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥集合Rの第1の回転ロール4の位置に配置されている。 ワイヤ2は、シングルワイヤドローを適用する乾燥集合Rの第1の乾燥用シリンダ3から、インピンジメント乾燥ユニット10の入口側に下方に走行し、そこから、ウェブ2のために設けられ乾燥集合Rから離れる方向、即ち図5の下方向に向く第1のインピンジメント面IP1、及び、これに関連した略直線の第1の走行部21が開始する。 第1のインピンジメント面IP1の後、ワイヤ1は、補助回転ロール14まわりを走行し、その後、ウェブ2のために設けられ乾燥集合Rから近づく方向、即ち図5の上方向に向く第2のインピンジメント面IP2、及び、これに関連した略直線の第2の走行部22が開始する。 第2のインピンジメント面IP2の後、ワイヤ1は、インピンジメント乾燥ユニット10の出口側から乾燥集合Rの第2の乾燥用シリンダ3に戻る。 インピンジメント乾燥ユニット1の後、ワイヤ及びウェブは、乾燥集合Rの他の乾燥用シリンダ3及び回転ロール4のまわりを共に蛇行する。
【0076】
従って、図5の実施例では、略直立位置に配置されワイヤ1の外面により画成され乾燥集合Rから離れる向きの第1のインピンジメント面IP1、及び、第1の走行部21、略直立位置に配置されワイヤ1の外面により画成され乾燥集合Rに向かう向きの第2のインピンジメント面IP2、及び、第2の走行部22は、略平行であり、効果的には、インピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°を形成する。 これに関して、効果的には、インピンジメント面IP1、IP2は、走行部21,22と同様、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線K、即ちインピンジメント面の対称ラインの両側で対称的に配置され、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線K若しくはインピンジメント面IP1、IP2の対称線は、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°をなす。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、該角度は、効果的には、インピンジメント側で120°より小さく維持され、特に重力の有害な作用を最小化するため、効果的には120°〜60°の範囲内とされる。
【0077】
図5の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10においては、ワイヤループ11の鉛直の走行部21,22上に2つのインピンジメント乾燥装置101があり、第1のインピンジメント装置101が、乾燥集合Rから離れる方向に直線的に走行し第1のインピンジメント面IP1に存在するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにすると共に、第2のインピンジメント装置102が、乾燥集合Rに向かう方向に直線的に走行し第2のインピンジメント面IP2に存在するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにする。 尚、図示した実施例に加えて、本発明は、異なる数のインピンジメント乾燥装置10若しくはインピンジメント面IP1、IP2を有するユニットを備えたインピンジメント乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rを内包する。 従って、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、少なくとも1つのインピンジメント面IP1、IP2を含み、それに作用する少なくとも1つのインピンジメント乾燥装置101を含む。
【0078】
図6は、本発明の第6の効果的な実施例を示し、第1の実施例に対する主な相違は、略鉛直に配置された第1のインピンジメント面IP1、略鉛直に配置された第2のインピンジメント面IP2の形状が、これらに関連するインピンジメント乾燥ユニット10の第1及び第2の走行部21,22の形状と同様、異なることである。 尚、曲率の半径で可変に湾曲するインピンジメント面IP1、IP2の側断面形状に加えて、インピンジメント面IP1、IP2は、互いに選択可能な角度をなす連続的な直線部及び/又は曲線部により形成されてもよく、インピンジメント面IP1、IP2の側断面形状は、折れ線の形状となる。
【0079】
図6の第3の実施例において、インピンジメント乾燥ユニット10は、シングルワイヤドローを適用する一の乾燥集合Rと関連して配置されており、乾燥集合Rでは、ワイヤ1及びそれに支持されたウェブ2は、乾燥用シリンダ3上でウェブ2が乾燥用シリンダ3にワイヤ1の下側で接するように、且つ、回転ロール4上でワイヤ1がウェブ2の下側で接するように、乾燥用シリンダ3及び回転ロール4まわりを蛇行する。
【0080】
インピンジメント乾燥ユニット10は、図2中左から右のマシーン方向で乾燥集合Rの下側に配置され、回転ロール4及びワイヤループ11の直下には、乾燥集合Rのワイヤ1が形成される。 図6に示すように、ワイヤ1は、ウェブ2と共に、シングルワイヤドローを適用する乾燥集合Rの乾燥用シリンダ3から到達し、そこから、ワイヤ1及びウェブ2は、インピンジメント乾燥ユニット10まで移動し、その開始位置から、ウェブ2のために設けられ略直立に配置され乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向、即ち図の下方向に向く第1のインピンジメント面IP1、及び、これに関連した第1の走行部211が開始し、当該インピンジメント面及び走行部の側断面は、本発明の第2実施例において、曲率の半径で可変に湾曲する。 第1のインピンジメント面IP1の後、ワイヤ1は、補助回転ロール14まわりを走行し、その後、ウェブ2のために設けられ略直立に配置された第2のインピンジメント面IP2、及び、これに関連した第2の走行部221が開始し、当該第2のインピンジメント面は、湾曲した横断面形状を有する。 第2のインピンジメント面IP2の後、ワイヤ1は、インピンジメント乾燥ユニット10の出口側から回転ロール4の周上へ戻る。
【0081】
図6の実施例では、ウェブ2は、従って、インピンジメント乾燥ユニット10内で、先ず、第1のインピンジメント面IP1に対向して、湾曲した第1の走行部211内を、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に走行し、次いで、第2のインピンジメント面IP2に対向して、湾曲した第2の走行部221内を、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に走行する。 ウェブ2の走行方向を乾燥用シリンダ3の列DSRから離反する方向から乾燥用シリンダ3の列DSRに近接する方向に変化させるため、インピンジメント乾燥ユニット10は、補助回転ロール14、若しくは、図5中破線で示す補助回転ロール141,142、若しくは、方向を変えるためのその他の補助手段を含む。 走行部211,221間の水平方向の距離に依存して、補助回転ロール141,142若しくは他の回転装置間に水平方向のブロー/吸引ボックス組立体を使用することも可能であり、水平方向の追加のインピンジメント装置(図2及び図7の符合17参照)が、補助回転ロール間や回転装置間に配設されてよい。
【0082】
本発明の第2の実施例では、乾燥集合Rから離れる向きの第1のインピンジメント面IP1、及び、それに関連する第1の走行部211、及び/又は、乾燥集合Rに向かう向きの第2のインピンジメント面IP2、及び、それに関連する第2の走行部221は、図6に示すように、インピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°を形成する。 最も効果的には、インピンジメント面IP1、IP2は、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側、即ち、インピンジメント面の対称線の両側で対称的に配置され、インピンジメント面の中心線K若しくは対称線は、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°をなす。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、該角度は、効果的には、インピンジメント側で120°以下に維持され、特に重力の有害な作用を許容可能な範囲内に維持するためには、120°〜60°の範囲内に維持されることが有効である。 インピンジメント乾燥ユニット10が、乾燥用シリンダの列DSRの下方に位置するユニットであるとき、上記角度は、効果的には90°〜60°の範囲内であり、重力の有害な作用が略防止される。
【0083】
図6の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10においては、ワイヤループ11の第1及び第2のインピンジメント面IP1、IP2上に2つのインピンジメント乾燥装置101があり、第1のインピンジメント装置101が、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に第1のインピンジメント面IP1の湾曲した走行部211に沿って走行するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにすると共に、第2のインピンジメント装置102が、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に第1のインピンジメント面IP1の湾曲した走行部211に沿って走行するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにする。
【0084】
尚、図6に示した第2の実施例に加えて、本発明は、異なる数のインピンジメント乾燥装置10若しくはインピンジメント面IP1、IP2を有するユニットを備えたインピンジメント乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rを内包する。 従って、本発明によるかかるユニットを備えたインピンジメント乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rは、少なくとも1つのインピンジメント面IP1、IP2を含み、それに作用する少なくとも1つのインピンジメント乾燥装置102を含む。 また、本発明の観点は、湾曲した走行部のみならず、走行部の側断面が略折れ線の形状となる、その全体若しくは部分が幾つかの連続的な直線部からなる走行部にも限定されることはない。 また、強調されるべきことは、インピンジメント乾燥ユニットは、エアインピンジメントを備えた唯一のインピンジメント面のみを含んでよく、そのインピンジメント面の側断面形状は、曲線若しくは折れ線若しくはこれらの組み合わせであってよく、直線の走行部に関して、直立位置は、エアインピンジメント側で、走行部の開始点と終了とを結ぶラインが、マシーンレベルに平行な水平面に対してある角度をなし、本発明による当該角度は、120°以下であり、効果的には、120°〜60°の範囲内であり、重力の弊害を防止する。 特に効果的には、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される当該角度は、本発明によれば約90度である。 更に、本発明によれば、効果的には、インピンジメント面IP1、IP2は、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側、即ち、インピンジメント面の対称線の両側で対称的に配置され、インピンジメント面の中心線K若しくは対称線は、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°をなす。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、該角度は、効果的には、インピンジメント側で120°以下に維持され、重力の有害な作用を防止するためには、上記角度は、効果的には120°〜60°の範囲内であり、重力の有害な作用が略低減される。
【0085】
図7は、本発明の第4の効果的な実施例を示し、第1の実施例との本質的な相違は、略鉛直に配置された第1のインピンジメント面IP1、略鉛直に配置された第2のインピンジメント面IP2の形状が、これらに関連するインピンジメント乾燥ユニット10の第1及び第2の走行部212,222の形状と同様、異なることである。 第4の実施例では、第1及び第2のインピンジメント面IP1、IP2は、乾燥用シリンダの列DSRに向かってインピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側で対称的に収束する。 更に、インピンジメント面IP1、IP2の略直線状の形状に加えて、インピンジメント面IP1、IP2は、その全体長さにわたりその曲率の半径で可変に湾曲してよく、若しくは、相互にある角度をなす連続的な直線部により形成されてよい。 かかる場合、対応する態様で、インピンジメント面IP1、IP2の長さの部分は、側方から見て、湾曲形状であるか、若しくは、折れ線形状となる。 これに関して、直立位置は、エアインピンジメント側で、走行部の開始点と終了とを結ぶラインが、マシーンレベルに平行な水平面に対してある角度をなし、本発明による当該角度は、120°以下であり、効果的には、120°〜60°の範囲内であり、特に効果的には、約90度である。
【0086】
図7の第4実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥用シリンダ3の列DSRの下方で、乾燥部においてシングルワイヤドローを適用する一の乾燥集合に関連して配置される。 シングルワイヤドローでは、ワイヤ1及びそれに支持されたウェブ2は、乾燥用シリンダ3上でウェブ2が乾燥用シリンダ3にワイヤ1の下側で接するように、且つ、回転ロール4上でワイヤ1がウェブ2の下側で接するように、乾燥用シリンダ3及び回転ロール4まわりを蛇行する。
【0087】
図7の第4実施例では、本発明によるインピンジメント乾燥ユニットは、マシーンレベルに平行な図6の左から右のマシーン方向(MD)に位置する水平の乾燥集合Rの第1の回転ロール4の下側に配置され、ワイヤループ11は、乾燥集合Rのワイヤ1から形成される。 図6に示すように、シングルワイヤドローを適用する上流側の乾燥集合Rのワイヤから至るウェブ2を支持搬送するワイヤ1は、回転ロール4からのウェブ2と共に、インピンジメント乾燥ユニット103の入口側に到達し、そこから、ウェブ2のために設けられ略直立に配置された第1のインピンジメント面IP1、及び、これに関連した第1の走行部212が開始する。 第4実施例では、ウェブ2が乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に、即ち図の下方向に沿って走行する第1のインピンジメント面IP1は、マシーンレベルに平行な水平面に対してインピンジメント側である角度を形成し、当該角度は、インピンジメント側で約75°である。 第1の走行部212の後、ワイヤ1は、第1の補助回転ロール141まわりを走行し、その後、ウェブ2のために設けられ第2の補助回転ロール142で終了する略水平な走行部23が設けられ、その後、ウェブ2のために設けられた第2のインピンジメント面IP2、及び、これに関連した第2の走行部222が開始する。 この第2のインピンジメント面IP2上では、ウェブ2は、第2の走行部222に沿って、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に、即ち図の上方向に走行し、第2のインピンジメント面は、インピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対してある角度を形成し、当該角度は、インピンジメント側で約75°である。 第2の走行部222の後、ウェブ2及びワイヤ1は、インピンジメント乾燥ユニット10の出口から回転シリンダ4の周上で乾燥用シリンダ3へと再び戻る。 インピンジメント乾燥ユニット10でウェブ2及び/又はワイヤ1の走行に悪影響無く、重力の悪影響を防止するため、最も好ましくは、上記角度は、120°〜60°の範囲内から選択され、インピンジメント乾燥ユニット10が、乾燥用シリンダの列DSRの下方に位置するユニットであるとき、上記角度は、120°〜60°の範囲内から選択され、重力の有害な作用が略防止される。
【0088】
図7の本発明の第4の実施例では、ウェブ2は、従って、インピンジメント乾燥ユニット10内を、略三角形経路に沿って走行し、即ち、先ず、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に、インピンジメント側で約75°の角度をなす第1のインピンジメント面IP1の走行部212に沿って走行し、その後、略水平の走行部23を略水平方向に走行し、最終的に、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に、インピンジメント側で約75°の角度をなす第2のインピンジメント面IP2の走行部222に沿って走行する。 従って、第1及び第2のインピンジメント面IP1,IP2は、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かって対称的に収束する。 乾燥用シリンダ3の列DSRから離反する90°以外の方向から、乾燥用シリンダ3の列DSRに近接する方向の90°以外の他の角度へと、ウェブ2の走行の向きを変えるため、本発明の第4の実施例によるインピンジメント乾燥ユニット10は、互いに離間した補助回転ロール141,142からなる回転装置、若しくは、互いに離間した方向を変えるためのその他の補助手段を含む。 補助回転ロール141,142若しくは他の補助手段が相互に離間しているとき、略水平、即ち水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がる走行部23が、当該間隔に形成される。 略水平の走行部23でウェブを支持するため、図7に示すように、支持ロール、若しくは、ワイヤ1の外面により画成される略直線の追加のインピンジメント面AIPに存在する略水平の走行部23を走行するウェブ2の表面に直接的に作用する追加のインピンジメント装置17、及び、ブロー/吸引ボックス組立体を使用することは有益である。
【0089】
図7の本発明の第4の実施例では、斜め下方向、即ち、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に向く第1のインピンジメント面IP1、及び、それに関連する走行部212と同様、斜め上方向、即ち、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に向く第2のインピンジメント面IP2、及び、それに関連する走行部222は、インピンジメント面側でマシーンレベルに平行な水平面に約75°をなす。 かかる場合、インピンジメント面IP1,IP2は、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側、即ち、インピンジメント面の対称線の両側で対称的に配置され、インピンジメント面の中心線Kは、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°をなす。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、重力の悪影響を最小化するために上記角度の変化を可能な限り小さく維持すること、即ち、インピンジメント面とマシーンレベルに平行な水平面との間の角度を120°〜60°の範囲内に維持することが有効である。 インピンジメント乾燥ユニット10が、乾燥用シリンダの列DSRの下方に位置するユニットであるとき、上記角度は、効果的には90°〜60°の範囲内であり、重力の有害な作用が略防止される。
【0090】
図7の実施例では、ワイヤループ11の第1及び第2のインピンジメント面IP1、IP2上に2つのインピンジメント乾燥装置103があり、第1のインピンジメント装置103が、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に約75°で略直立位置に配設された第1のインピンジメント面IP1の走行部212で走行するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにすると共に、第2のインピンジメント装置103が、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に約75°で略直立位置に配設された第2のインピンジメント面IP2の走行部222で走行するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにする。 更に、図7に示すように、インピンジメント乾燥ユニットは、効果的には、略水平、即ち、水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がる追加のインピンジメント面AIP上のウェブ2の表面に作用する追加のインピンジメント装置17を含む。 本発明の第4実施例によるこのインピンジメント乾燥ユニット10では、第1のインピンジメントエアジェットは、第1の走行部212に沿って乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向、即ち図7の下方向に走行するウェブ2の表面に直接的に付与され、第2のインピンジメントエアジェットは、第2の走行部222に沿って乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向、即ち図7の上方向に走行するウェブ2の表面に直接的に付与される。 尚、図示した実施例に加えて、本発明は、異なる数のインピンジメント面IP1、IP2及びそれらに作用するインピンジメント乾燥装置103を有するユニットを備えたインピンジメント乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rを内包する。 従って、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、少なくとも1つのインピンジメント面IP1、IP2を含み、それに作用する少なくとも1つのインピンジメント乾燥装置103を含む。
【0091】
図8は、本発明の第5の効果的な実施例を示し、上述の第4の実施例との本質的な相違は、略鉛直に配置された第1のインピンジメント面IP1、略鉛直に配置された第2のインピンジメント面IP2の形状が、これらに関連するインピンジメント乾燥ユニット10の第1及び第2の走行部211,222の形状と同様、異なることである。 第5の実施例では、インピンジメント側で、第1のインピンジメント面IP1とマシーンレベルに平行な水平面との間の角度は、第2のインピンジメント面IP2とマシーンレベルに平行な水平面との間の角度とは異なり、更に、中心線Kは、インピンジメント面IP1、IP2の開始点と終了点を結ぶラインの中心ライン、即ち、インピンジメント乾燥ユニット10の鉛直方向の中心ラインにより形成され、インピンジメント面IP1、IP2は、その全長に亘り中心線Kから等距離にあり、従って、乾燥用シリンダの列DSRに向かって対称的に収束し、中心線Kは、第1のインピンジメント面IP1とマシーンレベルに平行な水平面との間の角度及び第2のインピンジメント面IP2とマシーンレベルに平行な水平面との間の角度とは、異なる角度をなす。 乾燥用シリンダ3の列DSRに向かってインピンジメント乾燥ユニット10の中心線Kの両側で非対称に収束する。
【0092】
図8に示すインピンジメント面IP1,IP2の略直線的な形状に加えて、インピンジメント面IP1,IP2は、その全長の一部で可変に湾曲してもよく、その全体若しくは部分が、互いにある角度をなす連続的な直線部から形成されてもよい。 かかる場合、インピンジメント面IP1,IP2の側断面の部分は、それに対応した態様で、湾曲若しくは略折れ線の形状若しくはそれらの組み合わせとなってよい。 また、インピンジメント面は、乾燥用シリンダの列DSRに向かって位置若しくは形状で非対称に収束しても良い。 これに関して、直立位置とは、インピンジメント側で、走行部の開始点と終了とを結ぶラインが、マシーンレベルに平行な水平面に対してある角度をなすことを意味し、本発明による当該角度は、120°以下であり、効果的には、120°〜60°の範囲内であり、特に効果的には、約90度である。
【0093】
図8の第5実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥用シリンダ3の列DSRの下方で、乾燥部においてシングルワイヤドローを適用する一の乾燥集合に関連して配置される。 シングルワイヤドローでは、ワイヤ1及びそれに支持されたウェブ2は、乾燥用シリンダ3上でウェブ2が乾燥用シリンダ3にワイヤ1の下側で接するように、且つ、回転ロール4上でワイヤ1がウェブ2の下側で接するように、乾燥用シリンダ3及び回転ロール4まわりを蛇行する。
【0094】
図8の第5実施例では、本発明によるインピンジメント乾燥ユニットは、マシーンレベルに平行な図6の左から右のマシーン方向(MD)に位置する水平の乾燥集合Rの第1の回転ロール4の下側に配置され、ワイヤループ11は、乾燥集合Rのワイヤ1から形成される。 図8に示すように、シングルワイヤドローを適用する上流側の乾燥集合Rのワイヤから至るウェブ2を支持搬送するワイヤ1は、回転ロール4からのウェブ2と共に、インピンジメント乾燥ユニット103の入口側に到達し、そこから、ウェブ2のために設けられ略直立に配置された第1のインピンジメント面IP1、及び、これに関連した第1の走行部212が開始する。 第4実施例では、ウェブ2が乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に、即ち図の下方向に沿って走行する第1のインピンジメント面IP1は、マシーンレベルに平行な水平面に対してインピンジメント側である角度を形成し、当該角度は、インピンジメント側で約100°である。 第1の走行部212の後、ワイヤ1は、第1の補助回転ロール141まわりを走行し、その後、ウェブ2のために設けられ第2の補助回転ロール142で終了する略水平な走行部23が設けられ、その後、ウェブ2のために設けられた第2のインピンジメント面IP2、及び、これに関連した第2の走行部222が開始する。 この第2のインピンジメント面IP2上では、ウェブ2は、第2の走行部222に沿って、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に、即ち図の上方向に走行し、第2のインピンジメント面は、インピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対してある角度を形成し、当該角度は、インピンジメント側で約70°である。 第2の走行部222の後、ウェブ2及びワイヤ1は、インピンジメント乾燥ユニット10の出口から回転シリンダ4の周上で乾燥用シリンダ3へと再び戻る。 インピンジメント乾燥ユニット10でウェブ2及び/又はワイヤ1の走行に悪影響無く、重力の悪影響を防止するため、最も好ましくは、上記角度は、120°〜60°の範囲内から選択される。
【0095】
図8の本発明の第5の実施例では、ウェブ2は、従って、インピンジメント乾燥ユニット10内を、略三角形経路に沿って走行し、即ち、先ず、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に、インピンジメント側で約100°の角度をなす第1のインピンジメント面IP1の走行部212に沿って走行し、その後、略水平の走行部23を略水平方向に走行し、最終的に、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に、インピンジメント側で約70°の角度をなす第2のインピンジメント面IP2の走行部222に沿って走行する。 従って、第1及び第2のインピンジメント面IP1,IP2は、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かって異なる角度で収束する。 乾燥用シリンダ3の列DSRから離反する一の角度から、乾燥用シリンダ3の列DSRに近接する方向の他の角度へと、ウェブ2の走行の向きを変えるため、本発明の第5の実施例によるインピンジメント乾燥ユニット10は、互いに離間した補助回転ロール141,142からなる回転装置、若しくは、互いに離間した方向を変えるためのその他の補助手段を含み、略水平、即ち水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がる走行部23が、補助回転ロール141,142若しくは他の補助手段の間に形成されるようにする。 略水平の走行部23でウェブを支持するため、図8に示すように、支持ロール、若しくは、ワイヤ1の外面により画成される略直線の追加のインピンジメント面AIPに存在する略水平の走行部23を走行するウェブ2の表面に直接的に作用するブロー/吸引ボックス組立体及び追加のインピンジメント装置17を使用することは有益である。
【0096】
図8の本発明の第5の実施例では、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に、例えば約100°をなす第1のインピンジメント面IP1、及び、それに関連する走行部212と同様、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に、例えば約70°をなす第2のインピンジメント面IP2、及び、それに関連する走行部222は、双方とも、インピンジメント乾燥ユニット10の鉛直方向で、インピンジメント乾燥ユニットの中心線Kから等距離であり、中心線Kは、マシーンレベルに平行な水平面に対して第1のインピンジメント面IP1のインピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対して第1のインピンジメント面IP1により形成される角度よりも大きな角度を形成する。 図7の実施例では、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される当該角度は、第1のインピンジメント面IP1のインピンジメント側で約105°である。 インピンジメント面IP1,IP2は、インピンジメント乾燥ユニットの中心線Kから同一距離であるので、従って、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線K、即ちインピンジメント面の対称線の両側に対称的に位置する。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、重力の悪影響をある制限内に維持すること、即ち、120°〜60°の範囲内に維持することが有効である。 インピンジメント乾燥ユニット10が、乾燥用シリンダの列DSRの下方に位置するユニットであるとき、傾斜方向に依存して、重力の悪影響を実質的に防止するため、第1のインピンジメント面IP1若しくはインピンジメント面の接線若しくはインピンジメント乾燥ユニットの中心線Kとマシーンレベルに平行な水平面との間の角度は、インピンジメント側で効果的には120°〜90°の範囲内である。
【0097】
図8の実施例では、ワイヤループ11の第1及び第2のインピンジメント面IP1、IP2上に2つのインピンジメント乾燥装置103があり、第1のインピンジメント装置103が、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に約100°で略直立位置に配設された第1のインピンジメント面IP1の走行部212で略直線的に走行するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにすると共に、第2のインピンジメント装置103が、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に、マシーンレベルに平行な水平面と第2のインピンジメント面IP2との間にインピンジメント側で形成される約75°の角度で、略直立位置に配設された第2のインピンジメント面IP2の走行部222で略直線的に走行するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにする。 更に、図8に示すように、インピンジメント乾燥ユニットは、効果的には、略水平、即ち、水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がる追加のインピンジメント面AIP上のウェブ2の表面に作用する追加のインピンジメント装置17を含む。 本発明の第4実施例によるこのインピンジメント乾燥ユニット10では、第1のインピンジメントエアジェットは、第1の走行部212に沿って乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に走行し第1のインピンジメント面IP1に対向するウェブ2の表面に直接的に付与され、第2のインピンジメントエアジェットは、第2の走行部222に沿って乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に走行し第2のインピンジメント面IP2に対向するウェブ2の表面に直接的に付与される。
【0098】
図9の第2の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥部においてシングルワイヤドローを適用する一の乾燥集合Rと関連して配置されており、乾燥集合Rでは、ワイヤ1及びそれに支持されたウェブ2は、乾燥用シリンダ3上でウェブ2が乾燥用シリンダ3にワイヤ1の下側で接するように、且つ、回転ロール4上でワイヤ1がウェブ2の下側で接するように、マシーンレベルに対して鉛直位置に配設された乾燥用シリンダ3及び回転ロール4まわりを蛇行する。 強調すべきことは、乾燥用シリンダ3及び回転ロール4の数は、選択可能であり、図9に示す2つの乾燥用シリンダ及び2つの回転ロール4と大きく異なってもよい。
【0099】
図9の実施例では、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥集合Rの上側に配設され、乾燥用シリンダ3及び回転ロール3と共有するワイヤループ11が設けられる。 インピンジメント乾燥ユニット10のワイヤループ11は、乾燥集合Rの回転ロール4と左側でマシーンレベル方向及びマシーン方向(MD)の双方で回転接触し、ウェブ2は、インピンジメント乾燥ユニットのワイヤ上へと、左側の乾燥集合Rのワイヤからインピンジメント乾燥ユニット10の入口側で取り出すことができる。 インピンジメント乾燥ユニット10を含む乾燥集合の出口側では、ウェブ2は、右側の乾燥集合R(図9では図示せず)のワイヤ上へと若しくはウェブ2の処理の方向で次の段階へとワイヤ1から搬送できる。 ウェブ2のために設けられ直立位置に配置された第1の略直線のインピンジメント面IP1、及び、それに関連し前の乾燥集合Rの回転ロール4から離れる方向、即ち図の垂直上向きの走行部21が、インピンジメント乾燥ユニット10の入口側で開始する。 第1の走行部21の後、インピンジメント乾燥ユニットのワイヤ1は、先ず、第1の補助回転ロール141のまわりを走行し、次いで、第2の補助回転ロール142のまわりを走行し、その後、ウェブ2のために設けられた第2の直立で直線状のインピンジメント面IP2、及び、それに関連し、直立位置に配置された回転ロール4及び乾燥用シリンダ3により形成された集合に向かう方向、即ち図の垂直下向きの走行部21が、開始する。 インピンジメント乾燥ユニット10を含む乾燥集合の後、ワイヤ1及びウェブ2は、再び、マシーンレベルに対して直立若しくは水平に配置され乾燥集合Rの乾燥用シリンダ3及び回転ロール4によって形成される他の考えられる集合まわりを共に蛇行する。
【0100】
図9の実施例では、ウェブ2は、従って、先ず、略直立位置に配設された第1のインピンジメント面IP1に存在するインピンジメント乾燥ユニット10の第1の走行部21において、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に略直線の経路に沿って走行し、その後、略直立位置に配設された第2のインピンジメント面IP2に存在する第2の走行部22において、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に略直線の経路に沿って走行する。 乾燥用シリンダ3の列DSRから離反する方向から近接する方向へとウェブ2の走行方向を変えるため、インピンジメント乾燥ユニット10は、補助回転ロール14からなる回転装置、若しくは、方向を変化させるための他の補助手段を含む。 第1及び第2の走行部21,22間のマシーンレベルに平行な水平面内での距離に依存して、補助回転ロールや方向変更のための他の補助手段のような2つの回転装置が、使用されてもよい。 これに関して、補助回転ロールの間には、マシーンレベルに対して平行なブロー/吸引装置(図7の符合18参照)が存在してよく、また、追加のインピンジメント装置(図2及び図7の符合17参照)が、追加的に、補助回転ロールや他の補助手段の間に配設されてよい。
【0101】
図9の実施例では、略直立位置に配置され乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる向きの第1のインピンジメント面IP1、及び、それに関連する第1の走行部21、略直立位置に配置され乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう向きの第2のインピンジメント面IP2、及び、それに関連する第2の走行部22は、インピンジメント側で、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°を形成する。 最も効果的には、インピンジメント面IP1、IP2は、インピンジメント乾燥ユニット10の中心線K、即ち、インピンジメント面の対称線、の両側で対称的に位置し、中心線K若しくはインピンジメント面の対称線は、マシーンレベルに平行な水平面に対して約90°をなす。 インピンジメント乾燥ユニット10を傾斜させることにより、マシーンレベルに平行な水平面に対して形成される上記角度は、約90°と異なるように変更可能であるが、重力の有害な作用を最小化する観点から、インピンジメント乾燥ユニット10をあまりに傾斜させすぎないこと、即ち、上記各度をインピンジメント側で120°〜60°の範囲内に維持することが有益となる。
【0102】
図9の実施例では、インピンジメント乾燥ユニット10において、ワイヤループ11の第1及び第2の鉛直の走行部21,22上に2つのインピンジメント乾燥装置101があり、第1のインピンジメント装置101が、乾燥用シリンダ3の列DSRから離れる方向に略直立位置に配設された第1のインピンジメント面IP1で略直線的に走行するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにすると共に、第2のインピンジメント装置101が、乾燥用シリンダ3の列DSRに向かう方向に略直立位置に配設された第2のインピンジメント面IP2で略直線的に走行するウェブ2の表面にインピンジメントエアジェットを直接付与するようにする。
【0103】
尚、図示した実施例に加えて、本発明は、異なる数のインピンジメント乾燥ユニット10若しくはインピンジメント装置101若しくはインピンジメント面IP1、IP2を有するユニットを備えた乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rを内包する。 従って、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、少なくとも1つのインピンジメント面IP1、IP2を含み、それに作用する少なくとも1つのインピンジメント乾燥装置101を含む。
【0104】
図示した実施例に加えて、本発明は、以下の乾燥ユニット10及び乾燥部及び乾燥集合Rを内包する。 即ち、
−そのインピンジメント面若しくは複数のインピンジメント面IP1,IP2が、乾燥用シリンダ3の列DSRの上若しくは下側に略全体として配設され、
−インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥用シリンダ3の列DSRの上若しくは下側に少なくとも部分的に延在し、
−インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥部若しくは乾燥集合Rの最も上側の乾燥用シリンダ(複数でもよい)を通る線の上側に延在し、当該線は、効果的にはマシーンレベルに平行な水平面に平行であり、若しくは、対応する態様で、
−効果的にはマシーンレベルに平行な水平面に平行である乾燥部若しくは乾燥集合Rの最も下側の乾燥用シリンダ(複数でもよい)を通る線の下方に延在し、
−乾燥集合内の乾燥用シリンダの幾つかを通過する乾燥用シリンダの列DSRの少なくとも部分的に下側及び/又は上側にあり、
−異なる数のインピンジメント面IP1,IP2及びそれらに作用するインピンジメント乾燥ユニット103を有する。
【0105】
従って、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10若しくは乾燥部若しくは乾燥集合Rは、少なくとも1つのインピンジメント面IP1、IP2を含み、インピンジメント面に作用する少なくとも1つのインピンジメント乾燥装置101を含む。 本発明の上述の実施例から明らかなように、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10が如何なる種の乾燥集合Rと関連付けられているかは重要でない。 他言すると、乾燥集合Rは、シングルワイヤドロー若しくはツインワイヤドローを適用する集合であってよい。 本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥部の乾燥集合Rの一部を構成してよく、共通のワイヤ1を効果的には有する。 かかる場合、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、マシーンレベルに平行な乾燥用シリンダ3の列DSRの下方及び/又は上方に位置してよい。
【0106】
本発明のインピンジメント乾燥ユニット10は、連続的な乾燥集合Rに関連して、乾燥用シリンダ3の列DSRの下方の一の乾燥集合内にマシーン方向に延在若しくは位置してよく、次の乾燥集合において、乾燥用シリンダ3の列DSRの上方に位置若しくは延在してよく、その後段に位置する乾燥集合Rにおいて、再び乾燥用シリンダ3の列DSRの下方に位置若しくは延在してよい。 これに関して、乾燥能力の点から、効果的には、乾燥集合Rは、相互に上下逆の乾燥集合であり、ウェブ2が、本発明による連続的なインピンジメント乾燥ユニット10により片側からエアインピンジメントにより乾燥させられるようにし、当該ユニット10は、乾燥用シリンダ3の列DSRの上方及び下方にそれぞれ位置する。 当然に、本発明による幾つかのインピンジメント乾燥ユニットが、単一の乾燥集合Rの一部を形成するように配置されてよく、当該インピンジメント乾燥ユニットは、乾燥用シリンダ3の列DSRの上方若しくは下方の何れかに位置若しくは延在し、若しくは、乾燥用シリンダ3の列DSRの上方及び下方に交互的に位置若しくは延在するように配列される。 幾つかのインピンジメント乾燥ユニット10が一の乾燥集合Rの一部を形成するように配設された時、連続的なインピンジメント乾燥ユニット10が乾燥用シリンダ3の列DSRの上方及び下方に交互的に位置若しくは延在するように配置若しくは配列された場合、若しくは、インピンジメント乾燥ユニット10の幾つかが乾燥用シリンダ3の列DSRの下方に延在するように配置され他のインピンジメント乾燥ユニットが乾燥用シリンダ3の列DSRの上方に延在するように配置された場合、ウェブ2は、その両側から乾燥させられ、これにより、マシーンレベルに平行なマシーン方向に横断する横断方向でのウェブのカールが低減される。
【0107】
本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、自身にワイヤ1を備えた全体として独立したユニットであってよく、これに関して、インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥集合Rの前側若しくは後側に配置されてよく、若しくは2つの乾燥集合Rの間に配置されてよく、それを乾燥集合Rの下方若しくは上方に延在するように位置付け若しくは配列させる。
【0108】
本説明において、インピンジメント乾燥ユニットの中心線Kによって、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10まわりに引かれた仮想の正方形の外周の中心線が意味され、当該中心線Kは、マシーンレベルに平行な水平面に対して120°以下を角度をなし、当該水平面の方向において、紙若しくは板紙のシリンダ乾燥処理は、典型的には、マシーン方向に進む。 本発明の効果的な出願において、中心線Kは、インピンジメント面IP1,IP2の間、若しくはそれらの走行部21,211,212;22,221,222の間の対称線と一致する。 本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10において、インピンジメント面IP1,IP2、若しくは、インピンジメント面に属する走行部21,211,212;22,221,222、インピンジメント乾燥ユニットの中心若しくは対称線Kは、マシーンレベルに平行な水平面に対して直角若しくは傾斜している。 本発明によるインピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥用シリンダの列DSRの下方若しくは上方に少なくとも部分的に延在するか若しくは全体的に位置し、マシーンレベルに平行な水平面に対してある角度をなして配設され、当該角度は、120°以下である。 効果的には、当該角度は、重力による悪影響を最小化するため、120°−60°の範囲とされる。 インピンジメント乾燥ユニット10は、乾燥用シリンダの列DSRの上方に少なくとも部分的に延在するとき、上述の角度は、典型的には90°であり、重力による悪影響が略無くなる。 しかしながら、最も効果的には、当該角度は、約90°、即ち直角であり、インピンジメント乾燥のマシーン方向の寸法を最小化し、これに関して、更に効果的には、インピンジメント乾燥ユニットの第1のインピンジメント面IP1の走行部21,211,212及び第2のインピンジメント面IP2の走行部22,221,222は、インピンジメント面の中心線K若しくは対称線の両側で対称的に同一方向に走る。
【0109】
上述では、本発明は、本発明の多様な修正や適用可能性を強調するため効果的な実施例の幾つかのみを参照して説明されており、また、本発明は、上述の実施例に限定されることを意味しない。 例えば、本発明によるインピンジメント乾燥ユニット及び/又は乾燥集合は、インピンジメント乾燥ユニット内の第1の走行部及び第2の走行部が互いに異なるように及び/又は異なる向きとなるように、構成されてよく、
これに関して、第1のインピンジメント面の側面形状は、直線形状、曲率可変の曲線形状、折れ線形状、若しくはこれらの選択可能な組み合わせであってよく、第2のインピンジメント面の側面形状は、直線形状、曲率可変の曲線形状、折れ線形状、若しくはこれらの選択可能な組み合わせであってよく、
第1のインピンジメント面若しくはその開始点から終了点間の線は、直角であり、第2のインピンジメント面若しくはその開始点から終了点間の線は、マシーンレベルに平行な水平面に対して直角以外の角度をなし、逆も同様であり、
第1のインピンジメント面若しくはその開始点から終了点間の線は、マシーンレベルに平行な水平面に対して、第2のインピンジメント面若しくはその開始点から終了点間の線とは異なる角度をなし、
インピンジメント面若しくはその開始点から終了点間の線は、乾燥用シリンダの列に向かって形状及び/又は位置において対称的に収束し、
第1のインピンジメント面若しくは第2のインピンジメント面は、直線、曲率可変の曲線、折れ線、若しくはこれらの選択可能な組み合わせ、若しくは、2若しくはそれ以上の部分を含む組み合わせであり、第2のインピンジメント面は、直線、曲率可変の曲線、折れ線、若しくはこれらの選択可能な組み合わせ、若しくは、第1のインピンジメント面とは異なる態様で2若しくはそれ以上の部分を含む組み合わせであり、逆も同様である。
【0110】
尚、本発明は、インピンジメント乾燥ユニットが、乾燥用シリンダの列から離反する唯一の第1のインピンジメント面と同様それに関連する第1の走行部、及び、乾燥用シリンダの列に向かう唯一の第2のインピンジメント面と同様それに関連する第2の走行部を含むこととして説明されている。 当然に、走行部は、複数とされてよく、これは、例えば幾つかの本発明によるインピンジメント乾燥ユニットをマシーン方向に連続的に配置することによって、交互に配置された2つのインピンジメント乾燥ユニットの入口と出口の間に、例えば追加の回転ロールやそれらの対のような回転装置を配設することによって実現され、また、必要に応じて、インピンジメント領域は、追加のインピンジメントエアジェットを、追加の回転ロールの対の間で、略水平な走行部、即ち水平若しくは斜めに立ち上がる若しくは斜めに下がる走行部内に配設することによって、更に増大されてよい。
【0111】
更に、鉛直方向のスペースが制限されるか、若しくは、何らかの理由で、乾燥領域を実質的に確保しつつ全体の高さを低くするためインピンジメント乾燥ユニットを他の乾燥ユニットと共に配置することが望ましい時、本発明によるインピンジメント乾燥ユニットの全体は、少なくとも1つのインピンジメント面若しくはその開始点及び終了点を結ぶ線が、マシーンレベルに平行な水平面に約90°の角度をなす完全な直立位置から、当該少なくとも1つのインピンジメント面若しくはその開始点及び終了点を結ぶ線が、マシーンレベルに平行な水平面に120°〜60°の範囲内の角度をなす、マシーンレベルに平行な水平面に向かって傾斜された位置まで、傾斜されてよく、重力は、ワイヤ及びウェブの走行、それらのインピンジメント面への付着若しくはそれに関連する走行部への付着を妨害することができない。 或いは、本発明によるインピンジメント乾燥ユニットは、乾燥集合内部から開始するように配置されてよく、その一部のみが、乾燥集合若しくは乾燥部の上方若しくは下方に延在する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
ペーパーマシーンの乾燥部内に乾燥を配設するための先行技術による構成を示す図である。
【図2】
乾燥集合の下方の乾燥集合の一部を形成するように配置された、シングルワイヤドローを適用する乾燥部における本発明の第1の効果的な実施例の概略図である。
【図3】
乾燥集合の下方の乾燥集合の一部を形成するように配置された、ツインワイヤドローを適用する乾燥部における本発明の第1の効果的な実施例の概略図である。
【図4】
乾燥集合の上方の2つの乾燥集合間に配置された、シングルワイヤドローを適用する乾燥部における本発明の第1の効果的な実施例の概略図である。
【図5】
インピンジメント乾燥ユニットが乾燥集合の下方の乾燥集合内部から延在し、乾燥集合の幾つかの乾燥用シリンダ、即ち乾燥部の開始位置の乾燥用シリンダが乾燥集合の他の乾燥用シリンダに対して高い位置にある乾燥集合の一部を形成するように配置された、シングルワイヤドローを適用する乾燥部における本発明の第2の効果的な実施例の概略図である。
【図6】
乾燥集合の下方の乾燥集合の一部を形成するように配置された、シングルワイヤドローを適用する乾燥部における本発明の第3の効果的な実施例の概略図である。
【図7】
乾燥集合の下方の乾燥集合の一部を形成するように配置された、シングルワイヤドローを適用する乾燥部における本発明の第4の効果的な実施例の概略図である。
【図8】
乾燥集合の下方の乾燥集合の一部を形成するように配置された、シングルワイヤドローを適用する乾燥部における本発明の第5の効果的な実施例の概略図である。
【図9】
乾燥部の最も上の乾燥用シリンダを通りマシーンレベルに平行な水平面の上方に延在し、乾燥集合のマシーンレベルに対して鉛直に配置された回転ロール及び乾燥用シリンダと関連付けられ、乾燥集合の一部を形成するように配置された、シングルワイヤドローを適用する乾燥部における本発明の第6の効果的な実施例の概略図である。
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