【発明の詳細な説明】 【0001】イ)本発明は、板状を形成する素材に、循環植物や収穫物を用いる。 稲、麦、蕎麦、とうもろこし、きび、、葦、竹、コウリャン等の葉茎殻皮芯等、現在未使用のまま廃棄されていたり、未利用の部分を、チップ状、パウダー状に粉砕し、粉パルプ状又はパルプシートに漉きあげる。 間伐材等の木材パルプを混入することもある。 ロ)製品使用後の処理は、土中に入れたとき、土壌の改良及び肥料になる。 焼却処分においても、低温焼却が可能であり焼却炉を傷めにくい。 ダイオキシンは発生しない。 ハ)プレス圧力は、基本的には1〜40kg/cm2とするが、製品の使用目的により必要に応じ圧力変化を行う。 ニ)最初の水分含有率は、9〜18%が望ましい。 【0002】[従来の技術] イ)従来、コンクリート型枠は木材ベニヤ板を主な原料として製品化されてきた。 これらは大量に木材を使用し、地球規模での温暖化、CO2の発生の元凶とされてきた。 ロ)従来、壁紙や襖紙はハウスシック症候群になる恐れのあるホルムアルデヒトなどを多く含んでいるものが使用されてきた。 これらイ)ロ)のコンクリート型枠、壁紙、襖紙のほとんどは、地球環境の破壊や人の健康を蝕む原因と成っている。 このような従来の欠点をカバーする為に、素材自身価格は極めて零に近い循環植物や収穫物で、廃棄物であったり、未利用物であったりした物を製品化することにより、価格的には、安価な製品が得られる。 使用後は、そのまま土中に放置出来、土中の細菌によりセルロースを繋いでいるものが除去出来るから土壌の改良につながる。 また肥料そのものに成る。 製品に有害物質を含んでいない為、焼却処分の場合もダイオキシンを発生しない。 材料も大量に存在する。 本発明は、環境に優しい製品である、と共に大量生産が可能な現実的な低価格製品であることを目的とする。 【0003】[発明が解決しようとする課題]本発明は、循環植物や収穫物の葉茎殻皮芯など未利用部分等を使用する為、価格的にも安価大量生産が可能、かつ環境面をとっても破壊活動が起こらないコンクリート型枠、 壁パルプ、襖パルプなど板状加工品のことである。 【0004】[課題を解決するための手段] [発明の効果]本発明にかかる製品は、イ)ダム建築、 ビル建築。 ロ)建築材料など、現在使用されているベニヤ板コンクリート型枠に代表される木材加工品などの製品、石油製品壁紙・襖紙に代わるもの。 地球環境や住居健康を考えるときに、環境破壊やホームシック症候群を防ぐ為など、産業上の利用可能性としては、無限のものがある。 その理由は、従来において廃棄されたり、未利用物であったりした収穫物、循環植物などの葉茎殻皮芯繊維を使用する為、素材費用は極めて安価である。 また、これらを土中にそのまま入れてやることにより、土壌の改良及び肥料となる。 焼却処分においても低温焼却が可能で、焼却炉を損傷しない。 ダイオキシンも発生しない。 リサイクルも可能であるが、リサイクルしないで、土中に埋めたり、焼却処分をするほうが望ましい。 その方がはるかに安価に上がる。 環境問題をクリアしながら、リサイクル型社会から循環型社会への転換がはかれる。 その他蒲鉾板、フイルム箱なども同様である。 木や石油などを使用しないで、これら板状加工品を応用できるものは数多限り無い。 【手続補正書】 【提出日】平成12年10月19日(2000.10. 19) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0004 【補正方法】変更 【補正内容】 【0004】[課題を解決するための手段] [発明の効果]本発明にかかる製品は、イ)ダム建築、 ビル建築。 ロ)建築材料など、現在使用されているベニヤ板コンクリート型枠に代表される木材加工品などの製品、石油製品壁紙・襖紙に代わるもの、地球環境や住居健康を考えるときに、環境破壊やホームシック症候群を防ぐ為など、産業上の利用可能性としては、無限のものがある。 その理由は、従来において廃棄されたり、未利用物であったりした収穫物、循環植物などの葉茎殻皮芯繊維を使用する為、素材費用は極めて安価である。 また、これらを土中にそのまま入れてやることにより、土壌の改良及び肥料となる。 焼却処分においても低温焼却が可能で、焼却炉を損傷しない。 ダイオキシンも発生しない。 リサイクルも可能であるが、リサイクルしないで、土中に埋めたり、焼却処分をするほうが望ましい。 その方がはるかに安価に上がる。 環境問題をクリアしながら、リサイクル型社会から循環型社会への転換がはかれる。 その他蒲鉾板、フイルムケース、箱なども同様である。 木や石油などを使用しないで、これら板状加工品を応用できるものは数多限り無い。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成13年9月17日(2001.9.1 7) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】全文 【補正方法】変更 【補正内容】 【書類名】 明細書 【発明の名称】 非木材繊維製板状加工品 【特許請求の範囲】 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特に非木材系の繊維材料を主成分として、抄造された建築資材、並びに表装材に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来は、植物繊維からなる板状加工品の代表である紙のうち、和紙系統の紙は、楮、三椏等栽培された灌木の靱皮繊維を採集し、結着剤(糊料)を加えて抄造していた。 一方で事務用、包装用等、大量に且つ安価に製造することを目的とする場合は、材料として主として針葉樹、広葉樹を使用し、該原料木を破砕してアルカリを加えて蒸解しパルプを得る。 得たパルプを水中で遊離、叩解し、サイズ剤(繊維の結着剤)、充填剤等を加えて抄造して紙とする。 この時、薄く抄造したものは主として壁紙や襖紙等の内装材として使用され、厚く硬質に抄造したものは必要に応じて他の副材料と結合圧搾してボード等に加工して使用していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この様な原材料からなる従来の紙又は紙製品は、建築分野での使用を目的とする場合、前者の和紙系統の紙では上記した原材料の繊維長が長く、紙の生地は強靭である特徴を有するが、原材料を大量に入手することは困難で、従って高価であり且つ大量生産ができないので用途が限られるという欠点があった。 一方、木材パルプを使用する紙では大量生産は可能であるが、原料木の伐採消塵、多量の科学薬品の使用等で地球環境の立場からは好ましい手段であるとはいえず、又、和紙に匹敵する強度の紙を製造することは困難で、特にコンクリート型枠にするには強度不足で使用できないと言う解決すべき課題を有していた。 【0004】そこで、本発明は、上記課題を解決するために、安価な植物性材料や未利用材料を利用して大量生産を行い、製品価格が安く、強靭で、建築分野に於いてコンクリート型枠としても利用でき、且つ内装用建材として使用しても安全無害であり、廃棄するに際してそのまま土中に埋没させた場合でも細菌や酵素により簡単に分解され、焼却した場合でも有害物質を発生することのない紙類似の非木材繊維からなる板状加工品を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】該目的を達成するために講じた本発明の手段を、実施例の説明と共通の用語により説明すると、第1発明の非木材繊維製板状加工品は、 イネ科に属する循環植物、ヤシ科の植物、又は、タデ科植物に属する蕎麦より得られる非木材繊維を成分とするパルプ素材を、夫々単独に、又は混合させて抄造してなる。 【0006】第2発明の非木材繊維製板状加工品は、イネ科に属する循環植物、ヤシ科の植物、又は、タデ科植物に属する蕎麦より得られる非木材繊維を成分とするパルプ素材中に、竹の繊維が70%以上混入されているパルプ素材を抄造してなる。 【0007】第3発明の非木材繊維製板状加工品は、イネ科に属する循環植物、ヤシ科の植物、又は、タデ科植物に属する蕎麦より得られる非木材繊維を成分とするパルプ素材を、夫々単独に、又は混合させて抄造してなるコンクリート型枠である。 【0008】第4発明の非木材繊維製板状加工品は、イネ科に属する循環植物、ヤシ科の植物、又は、タデ科植物に属する蕎麦より得られる非木材繊維を成分とするパルプ素材を、夫々単独に、又は混合させて抄造してなる表装材である。 【0009】 【発明の実施の形態】上記した本発明の植物繊維からなる板状加工品を実施するには、使用される繊維素材は、 竹、葦、麦、トウモロコシ、黍、コーリャン等イネ科に属する循環植物、又は、椰子等ヤシ科に属する植物、又は蕎麦等タデ科に属する植物の夫々の幹、茎、皮、葉、 藁、芯等から得た非木材系の繊維である。 先ず、上記夫々の非木材系の繊維を素材別にチップ状、パウダー状に粉砕し、粉パルプ、パルプシートに漉きあげる。 製造に際してこの粉パルプ、パルプシートを夫々の素材別に単独で、又は3種類の素材を適宜混合して、溶解槽で水及び海草糊若しくは澱粉糊等、天然糊を0〜5%加えて泥状に解離しパルプ懸濁液とする。 天然糊の添加量は製品の使用目的によって調整する。 保管をせずに直ちに製造を行う場合は、非木材系素材がパルプ状となった時点で溶解槽で水を加えて泥状に解離し懸濁させればよい。 素材を150メッシュ〜200メッシュ程度のパウダー状にしたものは、20%程度の間伐材を利用した他種のパルプを混入することができるが、この場合は製品の強度が少し劣ることになる。 【0010】粉パルプ、パルプシートとした非木材系の繊維を板状加工品とするには、上記で得たパルプ懸濁液を抄造してプレスする。 加工品がコンクリート型枠の場合は、強度増加に優れた繊維長が大であるパルプの割合を大きく、出来得れば70%以上混合することが望ましい。 この目的には竹パルプの混入が最適である。 抄造後のプレス圧力は1kg/cm 2 〜40kg/cm 2とする。 【0011】壁や襖等の表装材の紙パルプ、襖パルプは薄く抄造して壁紙や襖紙の形状の板状加工品とするが、 この場合は加工品の厚さが0.2mm〜1.0mm程度の厚さではロールのみで成型可能である。 又は、壁紙や襖紙の形状とせずに泥状の濃厚な懸濁液として被表装物の表面に広げて乾燥し、パルプ状態のままの板状の壁や襖の表装材とする手段であってもよい。 【0012】一般にイネ科に属する植物の中でも竹亜科に属する植物は繊維長が大きく、前記したごとく紙の強度を大きくするには優れている。 又、竹パルプは防黴、 抗菌作用が著しく、パルプ素材に30%(出来得れば7 0%)以上混入して住宅の表装材として使用すると室内を清潔に保持する。 【0013】本発明の板状加工物はプレス圧を低くすることにより水分調整力を有し、周辺の空気中の湿度が高くなると水蒸気を吸着して湿度を下げ、湿度が低くなると吸着した水蒸気を放出して適度な湿度に自動的に調整する。 その上、天然素材のみであるからフォルムアルデヒド等の有害ガスが発生することもなく、従って住宅の内装材として用いた場合、呼吸器を保護し且つハウスシック症候群の予防に極めて有効である。 尚、表装材とした場合の水分調整力はパルプ状態のままの方が大きく、 その効果は紙状に漉き上げた場合のほぼ2倍となる。 【0014】本発明の各種の実施例をなすコンクリート型枠や壁パルプ、襖パルプ等、板状加工品の基材は、イネ科に属する循環植物、又は、ヤシ科の植物、又は蕎麦より得られる比較的長繊維の非木材セルロースを使用しているので、木材パルプを主材料とする従来の紙と比較して、引っ張り強度は約2〜3倍程度と大きい。 従って、従来は無機物や石油製品等、紙以外の工業的原材料からなる素材で製造されていた物品の分野に於いて多岐に亘る製品の製造が可能である。 【0015】又、原材料が天然の素材のみからなるので、使用後に廢材となった場合でも、低温焼却が可能であるから焼却炉を傷めることがなく、ダイオキシンが発生しない。 更に、土中に埋没させた場合でも土中の細菌や酵素によって生分解されて肥料となり、土壌の改良に貢献して環境衛生の悪化防止に寄与することになる。 【0016】 【実施例】以下本発明の各種の実施例を前記発明の実施の形態に基づいて説明する。 【0017】第1実施例:この第1実施例はコンクリート型枠であって、竹の幹、茎、皮、芯等をチップ状、パウダー状に粉砕し、粉パルプ、パルプシートに漉きあげたものを、粉パルプ、パルプシート3Kgを5Klの水に加えて溶解槽で泥状に解離し懸濁液とする。 次に、海草糊を5%(パルプシートに対する重量比)を懸濁液に混入し、よく混和してから所定の形状の漉き網で抄造して5 Kg/cm 2でプレスし、第1実施例のコンクリート型枠を得る。 このコンクリート型枠の基材の坪量は0.1kg/ m 2である。 【0018】第2実施例:この第2実施例は壁パルプ、 襖パルプ等で、紙の形状とした板状加工品である。 竹の廢材から得たパルプ2.1Kgと、椰子の種皮から得たパルプ0.9Kgとを5Klの水に加えて溶解槽で泥状に解離し懸濁液とする。 次に、ゼラチン糊を1%(全パルプシートに対する重量比)を懸濁液に混入し、よく混和してから抄造して熱ロールで加圧乾燥させて厚さ0.5mm、 坪量は0.1kg/m 2の板状加工品を得る。 この実施例は、強度、防黴、抗菌作用、水分調整力、有害気体を発生しない等の本発明の板状加工品としての効果をすべて保有すると共に、坪量(即ち紙の厚さ)、プレス圧によって生地の手触りや外観を調整できるので、壁パルプや襖パルプ以外に、カーテン、その他屋内の表面材、車内の内装材等に幅広く使用することができる事はいうまでもない。 【0019】上記した第2実施例では、パルプ素材はイネ科植物を代表する竹の繊維、椰子の種皮繊維の2種類であるが、この繊維の種類に限定される事なく、他のイネ科植物、例えば竹の繊維と共に葦の茎の繊維も加え、 更に他種の植物例えばタデ科に属する蕎麦の繊維等を混合してもよい。 又、糊として海草糊等他の天然糊を使用してもよい。 当然手触り、水分調整作用等、紙質は変化するがいずれも高い引っ張り強度を有し、本発明の特徴を有しているので、プレス圧と共に用途に応じて調節するべきである。 【0020】第2実施例:この第3実施例は壁パルプ、 襖パルプ等であるが、壁紙や襖紙の形状とせずに泥状の濃厚な懸濁液として被表装物の表面に広げて乾燥し、パルプ状態のままの板状の壁や襖の表装材としたものである。 坪量は表面に広げる厚さによるが、乾燥後に厚さ0.5mm程度とする。 この第3実施例は前記第2実施例と同一の効果を有するのみならず、プレスされていないので水分調整効果はより一層優れている特徴を有する。 パルプ素材の繊維の混合に就いては第2実施例と同様である。 【0021】以上本発明の代表的と思われる実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。 【0022】 【発明の効果】本発明にいう植物繊維からなる板状加工品は、イネ科に属する循環植物、又は、ヤシ科の植物、 又は、タデ科植物に属する蕎麦より得られる非木材繊維を成分とするパルプ素材を夫々単独に、又は混合させて抄造してなる。 これらのパルプ素材を構成する原料は従来は廃棄されたり未利用の資源であるから極めて安価である。 又、これらのパルプ素材の繊維は比較的長繊維が多く、従って加工品の引っ張り強度は、木材パルプを主材料とする従来の紙と比較して大きく且つ強靭である。 【0023】又、非木材係の繊維を用いた紙は水分調整力を有し、周辺の空気中の湿度を自動的に適度な湿度に調整する。 更に、天然素材のみであるからフォルムアルデヒド等の有害ガスが発生することもなく、その上、イネ科植物を代表する竹の繊維は防黴、抗菌作用が著しいので住宅の内装材として用いた場合、呼吸器を保護し、 ハウスシック症候群の予防に極めて有効である。 【0024】又、使用後に廃棄する場合でも、低温焼却が可能であるから焼却炉を傷めることがなく、ダイオキシンが発生しない。 更に、土中に埋没させた場合でも土中の細菌や酵素によって生分解されて肥料となり、土壌の改良に貢献して環境浄化に寄与することになる。 従って、従来は無機物や石油製品等、紙以外の工業的原材料からなる素材で製造されていた物品の分野に於いて、環境衛生の立場から多岐に亘る製品の製造が可能であるという効果を有するに至ったのである。 |