Presser foot for sewing machine

申请号 JP15405897 申请日 1997-06-11 公开(公告)号 JPH11487A 公开(公告)日 1999-01-06
申请人 Yamato Sewing Mach Co Ltd; ヤマトミシン製造株式会社; 发明人 MATSUMOTO FUMIO; KOBAYASHI KAZUNARI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To ensure good press fitting by an upper and lower guides of a presser foot which cooperate to fit a piece of cloth being cut between a cutter for cutting the ends of cloth and a needle drop position, regardless of the type of cloth to be worked, and prevent the occurrence of inferior sewing due to inappropriate fitting. SOLUTION: A presser foot 2 is configured such that pieces of cloth KL and KR are fed, with their ends butted, into a guide path 21 between a pair of presser legs 22 and 23 extending in front of a needle drop position C, and their upper edges are cut to an even length by upper and lower cutters 24 and 25. An air connected tube 41 is connected to the top of the presser leg 23. Air is blown toward another presser leg 22 between an upper guide and a lower guide being overlaid by the former at the rear of the upper and lower cutters 24 and 25. The air impinges the cloth KR on the same side as the presser leg 22. This ensures that the cloth KR overlays another cloth KL.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 針落ち位置の前方に延設されて針板に弾接する一対の押え足と、これらの夫々の他方との対向面に突設され、両者間に形成された案内通路の中途にて上下に隙間を有して重なる上ガイド及び下ガイドと、両ガイドの重なり部分の前位置に配したメスとを備え、前記押え足の夫々と針板との間に各別に挾持された一対の生地を、相互に合わせた端部を立てて前記案内通路に送り込み、これらの上縁を前記メスにより切り揃え、一方を下ガイドと針板との間に、他方を上ガイドと下ガイドとの間に夫々案内して、前記針板上にて上下に重ねて前記針落ち位置に送り込むようにしたミシンの押え金において、前記上ガイドと下ガイドとの重なり部分に、上ガイドが突設された押え足の側から、下ガイドが突設された押え足の側に向けてエアを噴出するエア噴出手段を具備することを特徴とするミシンの押え金。
  • 【請求項2】 前記エア噴出手段は、前記上ガイドを備える一方の押え足に穿設され、その上面と上ガイドの突設面とを連通するエア通路と、該エア通路の前記上面への開口端に接続されたエア導入管とを備える請求項1記載のミシンの押え金。
  • 【請求項3】 前記エア通路は、前記突設面への連通端を前記針落ち位置に向けて傾斜させて設けてある請求項2記載のミシンの押え金。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の生地の端縁を所定幅に重ねて縫い合わせるべく用いられるミシンに装備される押え金に関する。

    【0002】

    【従来の技術】シャツの後肩縫い、ブリーフ、ショーツの股下合わせ縫いは、一般的に、細幅の筒型ベッドを備えた偏平縫いミシン(フラットシーマミシン)を用い、
    所定形状に裁断された生地を、夫々の端縁から所定幅に亘って上下に重ねて針落ち位置に送り込み、相互に縫い合わせる手順にて行なわれるが、このとき、良質の縫製品を得るためには、針落ち位置に送り込まれる生地の重ね幅が、ミシンの縫い幅に相当する適正な幅に保たれていることが重要である。

    【0003】生地の重ね幅の調整は、一般的には、生地を針板との間に挾圧保持する押え金の前位置において、
    縫製作業者の手作業により行なわれるが、この作業に多大の熟練を要するという問題がある。 そこで従来から、
    縫い合わせ対象となる生地の端縁を切り揃えるメスを備えると共に、このメスの後側にて切り揃えられた生地を重ね合わせるガイド手段を備える特殊な押え金を用いることにより、手作業による重ね幅の調整を不要としたミシンが実用化されている。

    【0004】図4は、前記メス及びガイド手段を備える従来の押え金を装備した偏平縫いミシンの針落ち位置近傍の斜視図である。

    【0005】図示の如く、ミシンアームAの先端に垂下支持された押え金2は、ミシンベッドB上の針板Dに弾接する一対の押え足22,23間に形成された案内通路21
    を、前側に開口を有して備えている。 縫製対象となる生地KL,KRは、夫々の端部近傍を押え足22,23と針板Dとの間に挾圧され、該針板D上に突出する図示しない送り歯の作用により、図中に白抜矢符にて示す送りを加えられて針落ち位置Cに送り込まれ、該針落ち位置Cに降下する針1,1…により縫い合わされる。

    【0006】この送り込みに際し、図示の如く、生地K
    L,KRの端部を立てた状態で合わせて案内通路21に導入すると、これらの上縁が、案内通路21の中途に下メス24
    と上メス25との摺接部に達して切り揃えられ、切り揃えられた生地KL,KRの端部は、一方の押え足23から案内通路21側に張り出して設けた上ガイド29と、他方の押え足
    24から案内通路21側に張り出す下ガイド32(図5参照)
    との作用により上下に重ねられて針落ち位置Cに送り込まれ、前記針1,1…により適正な重ね幅にて縫い合わせられるようになっている。

    【0007】図5は、以上の如く行なわれる生地KL,KR
    の切断、及び重ね合わせ動作の説明図であり、(a)
    は、押え金2の前端部近傍、(b)は、下メス24と上メス25とによる切断位置、(c),(d)は、切断位置のやや後側、(e)は、針落ち位置Cにおける生地KL,KR
    の送り方向と直交する方向の断面図となっている。

    【0008】これらの図に示す如く上ガイド29は、針落ち位置Cに近付くに従って案内通路21への突出長さを増すと共に、その厚さを増し、(d)に示す如く、針落ち位置Cの前側において他方の押え足22に連続する態様に形成されている。

    【0009】また、押え足22側の下ガイド32は、図4に示す如く、押え足22の下面に前端から後端までの間に装着された滑り板30と一体形成されており、下側の針板D
    との間に所定の隙間を有し、前記上ガイド29と同様、針落ち位置Cに近付くに従って案内通路21内への突出長さを増し、(c)に示す如く、下メス24と上メス25とによる切断位置のやや後側から、(d)に示す針落ち位置C
    の直前までの間にて、前記上ガイド29の下部に所定の隙間を有して重ね合わせてある。

    【0010】(a)に示す如く生地KL,KRは、夫々の端縁から所定幅の部分を重ね合わせ、この合わせ部を針板D上に立てた状態で案内通路21に導入される。 この導入を容易に行なわせるため、生地KL,KRの重なり部分を起立状態に保つ補助バーE(仮想線により示す)が用いられることもある。

    【0011】このように導入された生地KL,KRは、
    (b)に示す如く、上メス24と下メス25との摺接位置に達し、その上縁を切り揃えられる。 この切断位置において、上ガイド29及び下ガイド32は、案内通路21内に所定の突出長さを有しており、前記切断は、生地KRの右側に上ガイド29の端面が当接し、生地KLの左側に下ガイド32
    の端面が当接した状態にて生じる。

    【0012】上縁を切り揃えられた生地KLは、(c),
    (d)に示す如く、案内通路21内への突出長さを増す下ガイド32により左側から押されて、下部の針板D上に倒される。 一方生地KRは、案内通路21内への突出長さを増す上ガイド29により右側から押され、これの下部に重なり合う下ガイド32との間に案内されて、該下ガイド32の末端に達して、針板D上の生地KLの上部に重なり合い、
    この状態で針落ち位置Cに送り込まれて、(e)に示す如く、針落ち位置Cに降下する針1,1…により縫い合わされる。

    【0013】このように生地KL,KRは、夫々の端部を大まかに重ね、針板D上に立てた状態で押え金2に送り込むことにより、下メス24と上メス25とにより端縁を切り揃えられ、上ガイド29と下ガイド32との作用により上下に重ね合わされて針落ち位置Cに送り込まれることとなり、略一定の重ね幅での生地KL,KRの縫い合わせが、手作業による重ね幅の調整を強いることなく実現される。

    【0014】

    【発明が解決しようとする課題】ところが、以上の如き上ガイド29と下ガイド32との作用による重ね合わせは、
    適宜の厚さと弾性とを有する生地KL,KRに対しては支障なく行なわれるが、柔軟性に富む薄い生地KL,KRを対象とする場合、上ガイド29の作用により下ガイド32との間に案内される生地KRの端縁が、図5(c),(d)中に破線により示す如く、両ガイド29,32間にて折れ曲がった状態となることがあり、この状態で針落ち位置Cに送り込まれて、図6に示す如く、表生地(生地KR)の端縁の一部が折り返された状態で裏生地(生地KL)に縫い合わされた不良な縫製品が得られる虞れがあった。

    【0015】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、生地端を切り揃えるメスと針落ち位置との間に、切り揃えられた生地の重ね合わせ作用をなす上ガイド及び下ガイドを備えた構成において、両ガイドの作用による生地の重ね合わせを対象生地の種類によらず確実に行なわせることができ、重ね合わせの不備に伴う縫製不良の発生を有効に防止し得る送り金を提供することを目的とする。

    【0016】

    【課題を解決するための手段】本発明に係るミシンの押え金は、針落ち位置の前方に延設されて針板に弾接する一対の押え足と、これらの夫々の他方との対向面に突設され、両者間に形成された案内通路の中途にて上下に隙間を有して重なる上ガイド及び下ガイドと、両ガイドの重なり部分の前位置に配したメスとを備え、前記押え足の夫々と針板との間に各別に挾持された一対の生地を、
    相互に合わせた端部を立てて前記案内通路に送り込み、
    これらの上縁を前記メスにより切り揃え、一方を下ガイドと針板との間に、他方を上ガイドと下ガイドとの間に夫々案内して、前記針板上にて上下に重ねて前記針落ち位置に送り込むようにしたミシンの押え金において、前記上ガイドと下ガイドとの重なり部分に、上ガイドが突設された押え足の側から、下ガイドが突設された押え足の側に向けてエアを噴出するエア噴出手段を具備することを特徴とする。

    【0017】本発明においては、エア噴出手段により、
    上ガイドが突設された下押え部の側から下ガイドとの重なり部分にエアを噴出して、両ガイド間に案内される生地の上側に端縁に向けて吹き付け、上ガイドと下ガイドとの間での前記端縁の折れ曲がりを防ぎ、下ガイドの下部に案内される他方の生地との重ね合わせを確実に行なわせる。

    【0018】また、前記エア噴出手段は、前記上ガイドを備える一方の押え足に穿設され、その上面と上ガイドの突設面とを連通するエア通路と、該エア通路の前記上面への開口端に接続されたエア導入管とを備えることを特徴とし、更に、前記エア通路は、前記突設面への連通端を前記針落ち位置に向けて傾斜させて設けてあることを特徴とする。

    【0019】これらの発明においては、一方の押え足の上面と他方との対向面とを連通するエア通路を穿設し、
    上面への開口端にエア導入管を接続して、案内通路への突出部分を有することなくエア噴出手段を構成し、針落ち位置への生地の送り込みを阻害しないようにする。 また、エアの噴出口となる前記エア通路の一方の開口端を針落ち位置に向けて斜め後向きに傾斜させ、該開口端から噴出されるエアを針落ち位置の近傍に吹き付けて、端縁が折れ返された状態での縫い合わせの発生を有効に防止する。

    【0020】

    【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。 図1は、本発明に係る押え金を装備した偏平縫いミシンの針落ち位置近傍の斜視図である。

    【0021】図中Aは、ミシンアームであり、該ミシンアームAの先端には、針棒(図示せず)と押え棒20とが、下方のミシンベッドBに向けて、前後に並べて垂下支持されており、針棒の下端には、針止め11を介して複数本の針1,1…が取付けてある、また押え棒20の下端には、本発明に係る押え金2が固定されている。

    【0022】前記針棒は、ミシンアームAに内蔵された図示しない主軸に連繋され、該主軸の回転に応じて所定ストロークの上下動作を行なうようになしてあり、該針棒に針止め11を介して取付けられた針1,1…は、図示の如く、押え金2の上方に離隔した上位置から、針落ち位置Cを経てミシンベッドB内に至る下位置との間にて上下動するようになしてある。

    【0023】本発明に係る押え金2は、図4に示す従来の押え金2と同様、針落ち位置Cの前方に延設されてミシンベッドB上の針板Dに弾接する一対の押え足22,23
    を備え、これらの間に針落ち位置Cの前部に達する案内通路21を形成しており、一方の押え足22には、案内通路
    21内に刃面を臨ませて下メス24が固定され、また他方の押え足23には、案内通路21内に臨ませた刃面を前記下メス24の刃面に重ねて上メス25が保持されている。

    【0024】押え足23の外側に延びる上メス25の基端は、同側においてミシンアームAから垂下された作動杆
    26の下端に、これに外嵌されたコイルばね27により下向きに付勢して取付けてある。 作動杆26は、ミシンアームAに内蔵された図示しない主軸に連繋され、該主軸の回転に連動して所定の動作を行ない、この動作に伴って上メス25は、前記コイルばね27のばねにより下メス24の上面との摺接状態を保ちつつ、該下メス24の長手方向、
    即ち、案内通路21と交叉する方向に往復動作するようになしてある。

    【0025】以上の如きミシンにおいて、縫製対象となる生地KL,KRは、前記押え足22,23と針板Dとの間に夫々の端縁近傍を挾圧させ、前記針板D上に突出する図示しない送り歯の作用により、図中に白抜矢符にて示す如く、針落ち位置Cに送り込まれ、該針落ち位置Cに降下する針1,1…により縫い合わされる。 このとき図示の如く、前記生地KL,KRを、夫々の端部を立てた状態で合わせて押え足22,23間の案内通路21に導入すると、これらが、前記送りに伴って下メス24と上メス25との摺接部に達して切り揃えられ、この後に上下に重なって針落ち位置Cに送り込まれることとなり、等しい重ね幅での縫製が、手作業による重ね幅の調整を強いることなく実現される。

    【0026】図2は、押え金2の上方からの平面図である。 本図及び図1に示す如く、押え金2の上面には、案内通路21の末端部から斜め後方に向かい、押え足22の外縁に連続するガイド溝28が形成されており、下メス24と上メス25とにより切断された生地端は、前記ガイド溝28
    により押え足22の外側に案内され、針落ち位置Cに達することなく排出されるようになしてある。

    【0027】押え足23の上部には、その中途部から案内通路21側に張り出し、後方(針落ち位置C側)に向けて張り出し長さを増して、前記ガイド溝28に連続する上ガイド29が突設されている。

    【0028】また押え足22には、前記上ガイド29と同様に、針落ち位置Cに近付くに従って案内通路21内への突出長さを増して下ガイド32が突設されている。 該下ガイド32は、図2に示す如く、下メス24と上メス25とによる切断位置の後側から針落ち位置Cの直前位置までの間にて、前記上ガイド29の下側に重ね合わせてあり、下メス
    24と上メス25とにより切り揃えられた生地KL,KRは、前記上ガイド29と下ガイド32との後述する作用により上下に重ね合わせられるようになしてある。

    【0029】図1に示す如く押え足22,23の下面には、
    夫々の前端から後端までの間に滑り板30,31が装着されている。 これらは、針板Dとの間に挾圧した生地KL,KR
    との間に所定の滑りを確保し、送り歯による送り動作を滑らかに行なわせる作用をなすものであり、前記下ガイド32は、押え足22側の滑り板30に一体的に構成されている。

    【0030】図2に示す如く、上ガイド29が突設された押え足23には、その前端部近傍の上面と、案内通路21に対向する押え足23の内側面、即ち、上ガイド29の突設面とを連通する態様をなしてエア通路40が形成されている。 図示のエア通路40は、押え足23の上面から下方に向けて穿設された縦孔を、同じく幅方向に貫通して穿設された横孔の中途部に連通させ、押え足23の外側面への前記横孔の開口端を適宜に閉塞して形成されている。

    【0031】前記横孔は、押え足23の内側面への開口端を針落ち位置Cに向け、斜め後向きに傾斜して穿設してある。 また前記縦孔は、その内面にねじが形成されたねじ孔としてあり、図1に示す如く、押え足23の上面への開口端には、エア導入管41の基端部がねじ込み固定されている。 エア導入管41は、その上端部に嵌着されたエアホース42を介して図示しないエア源に接続されており、
    該エア源が発生するエアが、エアホース42及びエア導入管41を経てエア通路40に導入されるようになしてある。

    【0032】前述した如くエア通路40は、エア導入管41
    が接続された縦孔と、該縦孔の下端に連続する横孔とから構成されており、該横孔は、押え足23の内側面に針落ち位置Cに向けて斜め後向きに開口している。 従って、
    エア導入管41を経てエア通路40に導入されるエアは、縦孔に沿って進行した後、斜め後向きに方向を変え、図2
    中に矢符にて示す如く、横孔の開口端から斜め後向きに噴出されて、前記上ガイド29と下ガイド32との重なり部分に吹き付けられる。

    【0033】図3は、以上の如きエア通路40及びエア導入管41を備える本発明に係る押え金2を備えたミシンにおける生地KL,KRの切断、及び重ね合わせ動作の説明図であり、前記図5におけると同様、(a)は、押え金2
    の前端部近傍、(b)は、下メス24と上メス25とによる切断位置、(c),(d)は、切断位置のやや後側、
    (e)は、針落ち位置Cにおける生地KL,KRの送り方向と直交する方向の断面図となっている。

    【0034】これらの図に示す如く上ガイド29は、針落ち位置Cに近付くに従って案内通路21への突出長さを増すと共に、その厚さを増し、(d)に示す如く、針落ち位置Cの前側において他方の押え足22に連続する態様に形成されている。 また下ガイド32は、案内通路21内に突出する押え足22側のガイド板30の一部を、図示の如くに曲げ、下側の針板Dとの間に所定の隙間を有して略平に対向する態様に形成されている。

    【0035】(a)に示す如く生地KL,KRは、押え足2
    2,23と針板Dとの間に夫々の端部近傍を挾圧させ、端縁から所定幅の部分を重ね合わせ、この合わせ部を針板D上に立てた状態で案内通路21に送り込まれる。 この送り込みを容易に行なわせるため、図中に2点鎖線にて示す如く、案内通路21の略中央に針板Dと略垂直をなして立設され、生地KL,KRの重なり部分を起立状態に保つ補助バーEが用いられることもある。

    【0036】このように送り込まれる生地KL,KRは、
    (b)に示す如く、下メス24と上メス25との摺接位置に達し、その上縁を切り揃えられる。 この切断位置において、上ガイド29及び下ガイド32は、案内通路21内に所定の突出長さを有しており、前記切断は、生地KRの右側に上ガイド29の端面が当接し、生地KLの左側に下ガイド32
    の端面が当接した状態にて生じる。

    【0037】下メス24と上メス25とにより上縁を切り揃えられた押え足22側の生地KLは、更なる送り込みに伴って、(c),(d)に示す如く針落ち位置Cに近づき、
    案内通路21内への突出長さを増す下ガイド32により左側から押されて下部の針板D上に倒れる。 また生地KRは、
    案内通路21内への突出長さを増す上ガイド29により右側から押され、これの下部に重なり合う下ガイド32との間に案内される。

    【0038】本発明に係る押え金2においては、(a)
    に示す如く、押え足23の前端近傍にエア通路40及びエア導入管41を備え、押え足23の内側面から案内通路21内にエアを噴出するエア噴出手段が構成されている。 エア通路40は、図2に示す如く形成されており、前記エアは、
    (b)に示す切断位置よりも前位置において斜め後方に向けて噴出され、(b),(c)中に矢符にて示す如く、同側の生地KRの一面に吹き付けられる。

    【0039】(b)に示す切断位置において生地KRの上部は、相互に突き合わされた下メス24と上メス25とにより拘束されており、該位置にて生地KRに吹き付けられるエアは、後方に流れて、(c)に示す如く、上ガイド29
    と下ガイド32との重ね合わせ部に吹き付けられる。 この位置において生地KRの上部は開放されており、前記エアの大部分は、切断済みの生地KRの上面に沿って端縁に向けて流れ、案内通路21の上側に排出されることとなり、
    このエアの流れにより生地KRは、その端縁を伸ばすように矯正されて下ガイド32の上面に倒れ込む。

    【0040】このように伸長した生地KRは、下ガイド32
    の末端位置において針板D上の生地KLの上部に重なり合い、この状態で針落ち位置Cに送り込まれて、(e)に示す如く、針落ち位置Cに降下する針1,1…により縫い合わされる。 このとき前記エアの流れにより、生地KR
    の端縁が伸長した状態にあることから、前記図6に示す如く、表生地(生地KR)の端縁の一部が折り返された状態で裏生地(生地KL)に縫い合わされた不良な縫製品の発生を未然に防止することができる。

    【0041】なお、エア通路40から噴出されるエアは、
    前述した如く案内通路21の上側に排出されるが、この排出エアは、下メス24と上メス25とにより切断された生地端を前記ガイド溝28に導く作用をなし、ガイド溝28に沿った生地端の排出が補助されるという付加的な効果も得られる。

    【0042】エア通路40の形成態様は、以上の実施の形態に示すものに限らず、上ガイド29と下ガイド32との重ね合わせ部にエアを噴出することが可能であれば、如何なる形成態様を採用してもよい。 またエア通路40は、押え足23に穿設して構成されたものに限らず、適宜のサイズのパイプを該当位置に固定して構成することも可能である。

    【0043】但し、これらの構成においては、エア噴出手段の構成部品が案内通路21内に突出し、生地KL,KRの送りを阻害しないように配慮し、また、送り金2本来の生地KL,KRの押え動作に支障を来すことのないように配慮する必要がある。 以上の実施の形態においては、押え足23の前端部上面に開口するエア通路40の端部にエア導入管41を接続するのみでエア噴出手段を構成でき、生地
    KL,KRの送り及び押え金2の押え作用を阻害する虞れはない。

    【0044】

    【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係るミシンの押え金においては、生地端切断用のメスと針落ち位置との間にて、前記メスにより端縁を切り揃えられた生地を案内する上ガイドと下ガイドとの重なり部分にエアを噴出するエア噴出手段を備え、上ガイドと下ガイドとの間に案内される生地の上側に端縁に向けてエアを吹き付ける構成としたから、上ガイドと下ガイドとの間での前記生地の端縁の折れ曲がりを有効に防止でき、他方の生地との重ね合わせを確実に行なわせることができ、重ね合わせの不備に伴う縫製不良の発生を未然に防止することができる。

    【0045】また、押え金の一方の押え足に穿設されたエア通路にエア導入管を接続してエア噴出手段を構成したから、該エア噴出手段を、生地の送り及び押え金本来の生地の押え動作を阻害する虞れなく簡素に構成することができる。

    【0046】更に、エアの噴出口となるエア通路開口端を針落ち位置に向けて斜め後向きに傾斜させて設けたから、噴出されるエアが針落ち位置の近傍に吹き付けて、
    端縁が折れ返された状態での縫い合わせの発生を有効に防止することができる等、本発明は優れた効果を奏する。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明に係る押え金を装備した偏平縫いミシンの針落ち位置近傍の斜視図である。

    【図2】本発明に係る押え金の平面図である。

    【図3】本発明に係る押え金による生地の切断及び重ね合わせ動作の説明図である。

    【図4】従来の押え金を装備した偏平縫いミシンの針落ち位置近傍の斜視図である。

    【図5】従来の押え金による生地の切断及び重ね合わせ動作の説明図である。

    【図6】従来の押え金の使用により発生する虞れのある縫製不良品の要部拡大斜視図である。

    【符号の説明】

    1 針 2 押え金 21 案内通路 22 押え足 23 押え足 24 下メス 25 上メス 29 上ガイド 32 下ガイド 40 エア通路 41 エア導入管 C 針落ち位置 D 針板

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