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電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シート、および、その製造方法

申请号 JP2016570243 申请日 2016-09-06 公开(公告)号 JP6393784B2 公开(公告)日 2018-09-19
申请人 ジュ,ハク シク; 发明人 ジュ,ハク シク;
摘要
权利要求

黒鉛成分を含むグラファイト基材をシート形態で成形し、ただし密度が0.1〜1.5g/cm3の範囲を有するようにして結晶構造が不完全な状態で形成された仮成形グラファイトシートと;上面と下面とで連結される微細な孔や隙間からなる0.01mm〜0.5mmの大きさを有する複数個の空隙を含み、前記仮成形グラファイトシートが一面に積層されて密度が2.0g/cm3〜6.0g/cm3となるように加圧成形されることにより、前記グラファイト基材の結晶粒子の一部が前記複数個の空隙に含浸されながら物理的に相互付着結合される多気孔金属シート;を含む構成を特徴とする電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート。前記仮成形グラファイトシートは、黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物を使用するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物のうちのいずれか一つから成形されたことを特徴とする、請求項1に記載の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート。前記多気孔金属シートには、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、または、ステンレス系の金属粉末を1μm〜200μmの粒度サイズにして溶融温度より10〜30%低い温度で加熱して焼結し、これを加圧して得られた焼結シートが使用されることを特徴とする、請求項1に記載の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート。前記多気孔金属シートは、高温で気化または液化する樹脂から成形された成形フレームを電解鋳造に浸漬して通電させることにより金属を電着して電着層を形成し、この電着層が形成された成形フレームを加熱して樹脂を除去することにより得られた金属電解鋳造シートであることを特徴とする、請求項1に記載の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート。前記多気孔金属シートは、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、または、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、または、エッチング工法で空隙孔を形成して得られたシート部材であって、前記空隙孔は、前記仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを含む構成を特徴とする、請求項1に記載の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート。前記多気孔金属シートは、断面が円形である金属材からなる縦線ワイヤーと横線ワイヤーとを互いに交差するように編んだネットシートであることを特徴とする、請求項1に記載の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート。前記多気孔金属シートは、前記仮成形グラファイトシートが付着されない他面に加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであって、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙を通じて反対側の前記仮成形グラファイトシート側に含浸されて結束する金属および有無機系の樹脂からなる放熱膜層がさらに備えられ;前記放熱膜層が、前記多気孔金属シートの表面にPVC、PC、ウレタン、シリコン、ABS、UVのうちのいずれか一つまたは一つ以上を組成した絶縁樹脂組成物をコーティングして形成された絶縁物、接着性分を有する樹脂を塗布して得られた粘着物、両面テープを付着させて得られた接着物、または、アルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板を付着させることにより形成された金属薄板のうちのいずれか一つまたは一つ以上が積層形成されることを特徴とする、請求項1に記載の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート。電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法において、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;300℃〜1800℃の溶融温度を有する銅系、錫系、亜鉛系、アルミニウム系、または、ステンレス系の金属粉末であって、金属粉末の粒度は、1μm〜200μmの大きさを有する金属粉末を溶融温度より10〜30%低い温度雰囲気下の条件で10分〜300分加熱して、0.05mm〜3.0mmの空隙を有する多気孔性焼結体を得る多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記仮成形グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が2.0g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.01mm〜0.5mmの大きさとする融合シートの形成段階;を含んで構成されることを特徴とする電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法。電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法において、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレーム外面に通電液を塗布して通電層を形成し、これを電解鋳造に浸漬および通電させて金属を電着して電着層を形成した後、前記成形フレームを加熱して樹脂を除去して成形することにより行われる仮成形多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形多気孔金属シートを厚さ0.01mm〜50mmになるように1回〜10回、加圧して行われる多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記仮成形グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が2.0g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.01mm〜0.5mmの大きさとする融合シートの形成段階;を含む構成を特徴とする電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法。電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法において、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;銅、錫、亜鉛、アルミニウム、または、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、または、エッチング工法で空隙孔を形成したシート部材であって、前記空隙孔は、仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で孔の内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを形成して行われる多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記仮成形グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が2.0g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.01mm〜0.5mmの大きさとする融合シートの形成段階;から構成されることを特徴とする電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法。電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法において、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;断面が円形である金属材からなる縦線ワイヤーと横線ワイヤーとを互いに交差するように編んで行われる段階であって、前記縦線ワイヤーと横線ワイヤーとの間に空隙が形成されるネット模様の多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記仮成形グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が2.0g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.01mm〜0.5mmの大きさとする融合シートの形成段階;を含んで構成されることを特徴とする電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法。前記多気孔金属シートの成形段階に続き、500℃〜600℃で10〜40分間加熱して非晶質化させる非晶質金属シートの成形段階を行い;前記非晶質金属シートに仮成形グラファイトシートを付着して圧着成形する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項8〜11のいずれか一項に記載の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法。前記仮成形グラファイトシートが一面に付着された多気孔金属シートの他面に加圧、塗布または含浸により一体に付着形成される段階であって、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記仮成形グラファイトシートに付着されることにより、一体に結束を生成させる有無機系の樹脂からなる放熱膜層の形成段階;または前記仮成形グラファイトシートが一面に付着された多気孔金属シートの他面に加圧、塗布または含浸により一体に付着形成される段階であって、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて結束力を生成させる、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる薄板に備えられる放熱膜層の形成段階;を含んで構成されることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか一項に記載の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法。黒鉛成分を含むグラファイト基材をシート形態で成形し、ただし密度が0.1〜1.5g/cm3の範囲を有するようにして結晶構造が不完全な状態で形成された仮成形グラファイトシートと;上面と下面とで連結される微細な孔や隙間からなる0.001mm〜0.05mmの大きさを有する複数個の空隙を含み、前記仮成形グラファイトシートが一面に積層されて密度が2.0g/cm3〜6.0g/cm3となるように加圧成形されることにより、前記グラファイト基材の結晶粒子の一部が前記複数個の空隙に含浸されながら物理的に相互付着結合される多気孔金属シート;を含む構成を特徴とする電子機器高放熱用融合シート。

说明书全文

本発明は、携帯電話、OLED TV、LEDなどの電子機器に適用して安定した電磁波吸収消滅および遮蔽を可能にすると共に、電子機器の優れた放熱特性を保障するための融合シートおよびその製造方法に関し、より詳細には、グラファイト基材を加圧成形して結晶構造が不完全な状態の仮成形グラファイトシートを準備し、その一面に焼結または電解鋳造などにより空隙を形成した多気孔金属シートを付着加圧して一体に結合成形することによって、経済的で高効率の電磁波吸収消滅および遮蔽、そして放熱特性を保障するための電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートに関する。

最近、高性能の携帯用無線情報端末をはじめとし、有無線通信網と連携運営される家電製品など各種先端電子機器の普及が急速に増えることに伴い、これらの機器に使用される電子素子の高集積化および周波数の広帯域化の傾向により電磁波の発生源、機器の放熱必要性が増えている傾向にある。つまり、高性能のスマートフォンおよびタブレットなどの無線情報端末をはじめとし、有無線通信網と連携運営される冷蔵庫、ボイラー、監視機器などを含む多様な電子機器あるいは電子機器の制御を受ける装置の普及が急速に増えることに伴い、これらの機器に使用される電子素子の高集積化および周波数の広帯域化の傾向により電磁波の発生源が増えている傾向にある。

一方、電磁波(Electromagenetic Waves)は周期的に強さが変わる電磁場が空間を通じて伝播していく現象をいい、その周波数および波長はもちろん、電磁気的特性も多様で、各種電気・電子機器や通信機器など多様な分野の用途に利用されている。このような電磁波の人体に対する影響は、電子レンジや携帯電話などに使用されるマイクロ波(Microwave)による熱作用や、コンピュータ、モニターなどで放射される有害な電磁波が誘発する頭痛、視覚障害などの症状をいうVDT症候群(Video Display Terminal Syndrome)など、電磁波が原因として究明された各種症状を通じて分かり、この他にも送電線路の近隣住民の癌発生の増加、携帯電話の長期使用者の脳腫瘍発病など、多数の研究結果が報告されている。

特に、移動通信技術の発達および個人移動通信の大衆化に伴い、携帯電話などの移動通信機器で発生される高周波数の電磁波に使用者が無防備に露出され、このような移動通信機器の使用中に頭蓋骨部位の体温が上昇するなど、人体に有害な影響を与える可能性に対する研究と問題提起が続いている。このような電磁波は、人体に対する有害性だけでなく、電波障害(EMI:Electro Magnetic Interference)により他の電磁波をかく乱させて電気・電子機器そのものに対しても機器障害を誘発する原因になることがあり、特に電気・電子機器が小型化および集積化することに伴い、外部電磁波はもちろん、自らが発生する電磁波による障害および誤作動の可能性が共存するといえる。

このような電磁波による機器の影響を遮断するために、電気・電子機器のケースや主要回路に導電性金属板(シールドカンともいう)を付着して金属板の形態で電磁波遮蔽手段を構成したり、電磁波遮蔽塗料であるEMI(Electro Magnetic Interference)遮蔽塗料を塗布したりまたは真空蒸着、スパッタリングなどの乾式メッキの方法で不要な電磁波を遮蔽する方式が一般に使用されている。

しかし、携帯電話やスマートフォンなどのような携帯用無線情報端末の場合、一面はディスプレイが配置されていることから、ディスプレイパネルを除いた残りの部分に対する遮蔽は可能になり得るが、遮蔽された電磁波がディスプレイパネルを通じて放射されるという問題点があった。

現在、かかる問題点を解決するための方案として、各企業で放熱シートおよびEMIシートの2種を適用して解決してきたが、今後、生産原価の節減および効率性の面で2つの機能を一つのシートで統合したハイブリッド形態の機能性シートの需要が爆発的に増加すると予想される。一例として、高発熱電子機器の一つであるLEDおよび各種半導体、電子電気部品、自動車関連部品の需要増加により、放熱部材は2011年に比べて38.3%増加した4,219億円、放熱素材は3.4倍増加した37億円と報告されている。

また、携帯電話のMSM(Mobile Solution Module)チップの場合、フールモードでの駆動時、チップの最高温度が80℃を越える。このように温度上昇が大きい携帯電話では、スリム型デジタル機器にはヒートシンク(Heat Sink)を装着する空間的な余裕がないため、熱拡散器具を使用して熱集中点(Hot spot)の温度を全体空間に拡散して平均温度を低下させる方法が最も効果的である。そのため、平方向への熱伝導性が高いと共に、既存の接着フィルムのように柔軟で接着性に優れたシートの形態で製造する技術開発が要求されている。これから確認できるように、電子機器の高性能化による効果的な電磁波吸収消滅および遮蔽技術の開発への要求が急速に高まっている実情である。

また、電子機器の高性能化による効果的な放熱器術の開発への要求も急速に高まっている実情であり、かかる問題点を解決するために、従来は大韓民国登録特許第10−0755014号を通じて熱伝導性粘着剤が塗布されたグラファイト放熱シートが提案されており、その請求項5には、熱伝導性粘着剤が塗布されたグラファイト放熱シートにおいて、厚さが0.5乃至60mmのシート形態で形成されたグラファイト放熱シートと;前記グラファイト放熱シートの一側面に塗布される、ただしポリジメチルシロキサン25乃至45重量%およびシリコンレジン20乃至30重量%をアルカリ触媒下で反応して得られたシリコン粘着剤を熱伝導性フィラ25乃至55重量%と攪拌構成された熱伝導性粘着剤と;熱伝導性粘着剤の上側に付着された離型紙と;前記グラファイト放熱シートの他側面に塗布され、ただしメチルメタクリレート16.6重量%、メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラン16.6重量%、イソプロピルアルコール32.2重量%、ブチルアセテート32.2重量%および過酸化ベンゾイル0.4重量%から構成された混合物を、テトラブチルチタネート10重量%と2%エチルヘキサノール溶液の塩化白金酸10重量%と混合して構成されたコーティング溶液とから構成されることを特徴とする熱伝導性粘着剤が塗布されたグラファイト放熱シートが開示されている。

このような構成の従来技術による熱伝導性粘着剤が塗布されたグラファイト放熱シートでは、グラファイト放熱シートの一側面にポリジメチルシロキサン、シリコンレジンおよび熱伝導性フィラを混合して製造された熱伝導性粘着剤を塗布することによって、ディスプレイ製品に簡単に粘着されながらも熱伝導性を改善し、またグラファイト放熱シートの他側面にはメチルメタクリレート−トリアルコキシシランから構成された共重合体コーティング溶液を塗布することによってグラファイト粉が飛ばさないようにしている。

しかし、前記従来技術による熱伝導性粘着剤が塗布されたグラファイト放熱シートは、天然または人工黒鉛粉末を固めて作ったシートからなるグラファイト層の外面に粘着層と共重合体コーティング溶液とを形成してその形態が維持されるようにするものであり、反り変形や外によりグラファイト層が簡単に亀裂されたり損傷が発生したりすることによって、放熱性能が不良になるという問題点があった。したがって、粉末を固めた状態のグラファイト層の耐久性は外部衝撃に相当に敏感であることから、製造、運搬および保管過程での取り扱いに相当な注意が必要なだけでなく、ディスプレイなどの電子機器に付着時にも相当な注意を注がなければならず、特に大面積での量産が困難であるという問題点があった。

また、比較的高価なグラファイトを大面積用ディスプレイなどのような電子機器用として製作するには、技術的に難解なだけでなく、専用設備を備えなければならないなど、量産性が不良であることから、経済的に製造することが難シートいう問題点がある。

したがって、グラファイトシートを単独で使用することができないことから、その両面に保護層を重ね当てる方法が使用されているが、この場合、放熱特性が保護層の物性特性により低減する問題点があり、依然として耐久性が低いという弊害がある。

韓国登録特許第10−0755014号公報

本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、熱伝導に優れた金属からなる多気孔性メタルからなる多気孔金属シートをベース基材とし、この多気孔金属シートの一側の表面にグラファイト基材を加圧成形して結晶構造が不完全な状態の仮成形グラファイトシートを積層配置した状態でプレスやローラなどの加圧機器を利用して高圧力で加圧することによって、結果的に前記グラファイト基材の一部が多気孔金属シートの空隙に強く含浸されながら結合するようにして既存の接着性樹脂やバインダー材などを使用することなく、物理的に確実に一体化した状態で結合させることができる電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートを提供することにある。

また、本発明の目的は、多気孔金属シートが有する微細空隙が電磁波を吸収、乱反射を通じた熱エネルギーを変換、消滅させる技術的理論に基づいた電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートを提供することにある。

また、本発明の他の目的は、空隙を形成した多気孔金属シートの表面にグラファイトを含む組成物または有無機系の樹脂やアルミニウム系の金属を一体に付着構成させることによって、弾性および耐久性を有する多気孔性薄膜シート形態への成形を可能にして、多様な電子機器に対する適用を可能にし、外力による亀裂発生などの損傷を抑制することによって、結果的に適用製品に対する商品価値を高め、大型ディスプレイなどのような大面積シートの生産を可能にする電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シート、および、その製造方法を提供することにある。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートは、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートにおいて、グラファイト基材をシート形態で成形し、ただし密度が0.1〜1.5g/cm3の範囲を有するようにして結晶構造が不完全な状態で形成された仮成形グラファイトシート;前記仮成形グラファイトシートが一面に積層されて加圧成形により密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3となるように一体に付着結合されるものであって、上面と下面とで連結される空隙を複数形成して得られた多気孔金属シートを含んで構成されることをその特徴とする。

ここで、前記電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートでは、多気孔金属シートの空隙の大きさが0.01mm〜0.5mmに形成され、高放熱用融合シートでは、多気孔金属シートに0.001mm〜0.05mmの空隙が複数形成されたことを特徴とする。

本発明の一特徴として、仮成形グラファイトシートは、黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物を使用するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物のうちのいずれか一つから成形されることにある。

本発明の他の特徴としては、多気孔金属シートが、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属粉末を1μm〜200μmの粒度サイズにして溶融温度より10〜30%低い温度で加熱して焼結し、これを加圧して得られた焼結シートであることにある。

本発明のまた別の特徴としては、多気孔金属シートが、高温で気化または液化する樹脂からなる成形フレームを電解鋳造に浸漬して通電後、金属電着して電着層を形成し、この成形フレームを加熱して樹脂を除去した金属電解鋳造シートであることにある。

本発明のまた別の特徴としては、多気孔金属シートが、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法で空隙孔を形成して得られたシート部材であって、前記空隙孔は、前記仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを含んで構成されることにある。

本発明のまた別の特徴としては、多気孔金属シートが、断面が円形である金属材からなる縦線ワイヤーと横線ワイヤーとを互いに交差するように編んだネットシートであることにある。

本発明のまた別の特徴として、前記多気孔金属シートが、前記グラファイトシートが付着されない他面に加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであって、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙を通じて反対側の前記グラファイトシート側に含浸されて結束する金属および有無機系の樹脂からなる放熱膜層をさらに具備し、前記放熱膜層が、表面にPVC、PC、ウレタン、シリコン、ABS、UVのうちのいずれか一つまたは一つ以上を組成した絶縁樹脂組成物をコーティングして形成された絶縁物、接着性分を有する樹脂を塗布して得られた粘着物、両面テープを付着させて得られた接着物、または、アルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板を付着させることにより形成された金属薄板のうちのいずれか一つまたは一つ以上が積層形成されることにある。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい第1実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;300℃〜1800℃の溶融温度を有する銅系、錫系、亜鉛系、アルミニウム系、ステンレス系の金属粉末であって、金属粉末の粒度は1μm〜200μmの大きさを有する金属粉末を溶融温度より10〜30%低い温度雰囲気下の条件で10分〜300分加熱して、0.05mm〜3.0mmの空隙を有する多気孔性焼結体を得る多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.01mm〜0.5mmの大きさとする融合シートの形成段階を含んで構成されることをその特徴とする。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい第2実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレーム外面に通電液を塗布して通電層を形成し、これを電解鋳造に浸漬および通電させて金属を電着して電着層を形成した後、前記成形フレームを加熱して樹脂を除去して成形することにより行われる仮成形多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形多気孔金属シートを厚さ0.01mm〜50mmになるように1回〜10回、加圧して行われる多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が1.6gcm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.01mm〜0.5mmの大きさとする融合シートの形成段階;を含んで構成されることをその特徴とする。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい第3実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法で空隙孔を形成したシート部材であって、前記空隙孔は、前記仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で孔の内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを形成して行われる多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.01mm〜0.5mmの大きさとする融合シートの形成段階;から構成されることをその特徴とする。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい第4実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法において、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;断面が円形である金属材からなる縦線ワイヤーと横線ワイヤーとを互いに交差するように編んで行われる段階であって、前記縦線ワイヤーと横線ワイヤーとの間に空隙が形成されるネット模様の多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.01mm〜0.5mmの大きさとする融合シートの形成段階を含んで構成されることをその特徴とする。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい第1実施例に係る電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;300℃〜1800℃の溶融温度を有する銅系、錫系、亜鉛系、アルミニウム系、ステンレス系の金属粉末であって、金属粉末の粒度は1μm〜200μmの大きさを有する金属粉末を溶融温度より10〜30%低い温度雰囲気下の条件で10分〜300分加熱して、0.001mm〜3.0mmの空隙を有する多気孔性焼結体を得る多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.001mm〜0.05mmの大きさとする融合シートの形成段階を含んで構成されることをその特徴とする。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい第2実施例に係る電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレーム外面に通電液を塗布して通電層を形成し、これを電解鋳造に浸漬および通電させて金属を電着して電着層を形成した後、前記成形フレームを加熱して樹脂を除去して成形することにより得られる仮成形多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形多気孔金属シートを厚さが0.01mm〜50mmになるように1回〜10回、加圧して得られる多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が1.6g/cm3〜60g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.001mm〜0.05mmの大きさとする融合シートの形成段階;を含んで構成されることをその特徴とする。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい第3実施例に係る電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法で空隙孔を形成したシート部材であって、前記空隙孔は、前記仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で孔の内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを形成して得られる多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.001mm〜0.05mmの大きさとする融合シートの形成段階;から構成されることをその特徴とする。

前記の目的を実現するための本発明の好ましい第4実施例に係る電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、グラファイト基材から密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態を得る仮成形グラファイトシートの準備段階;断面が円形である金属材からなる縦線ワイヤーと横線ワイヤーとを互いに交差するように編んで行われる段階であって、前記縦線ワイヤーと横線ワイヤーとの間に空隙が形成されるネット模様の多気孔金属シートの成形段階;前記仮成形グラファイトシートを前記多気孔金属シートの一表面に積層した後、加圧成形して前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにする段階であって、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙を0.001mm〜0.05mmの大きさとする融合シートの形成段階を含んで構成されることをその特徴とする。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートの製造方法による好ましい一特徴としては、前記多気孔金属シートの成形段階に続き、500℃〜600℃で10〜40分間加熱して非晶質化させる非晶質金属シートの成形段階を行い、前記非晶質金属シートに仮成形グラファイトシートを付着して圧着成形する段階をさらに含むことにある。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートの製造方法による好ましい他の特徴としては、前記仮成形グラファイトシートが一面に付着された多気孔金属シートの他面に加圧、塗布または含浸により一体に付着形成される段階であって、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙を通じて反対側の前記グラファイトシート側に含浸されて一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂からなる放熱膜層の形成段階;または前記仮成形グラファイトシートが一面に付着された多気孔金属シートの他面に加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであって、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて結束力を生成させる、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる薄板に備えられる放熱膜層の形成段階のうちのいずれか一つの段階をさらに含んで構成されることにある。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートは、多気孔性メタルからなる多気孔金属シートをベース基材とし、その一側の外表面に結晶構造が不完全な状態で成形された仮成形グラファイト基材を積層させた状態で、高圧力で加圧して物理的に相互一体に結合されるようにすることによって、グラファイト基材と多気孔金属シートとが直接付着連結され、別途の接着性樹脂やバインダー材などを使用することなく、物理的に堅固かつ確実に一体化することによって電子機器で発生する電磁波に対する優れた吸収消滅性能および遮蔽性能を確保することができ、結果的に電子機器の高性能化による高効率の電磁波吸収消滅および遮蔽を保障することができる効果が期待され、同時にこれを高放熱電子機器に適用する場合、熱源から伝達された熱を効率的に発散させる放熱性能を確保することができるため、電子機器の高性能化による高放熱性能を保障することができる効果が期待される。

つまり、微細気孔である空隙を形成した多気孔性メタル基材である多気孔金属シート表面に結晶構造が不完全な状態の仮成形グラファイトシートを積層形態に配置させ、これをプレスやローラなどの加圧機器を利用して高圧力で加圧することによって前記仮成形グラファイトシートと多気孔金属シートとを既存の接着性樹脂やバインダー材などを使用することなく、物理的に確実に一体化させることができ、したがって、製造工程が簡素で大量生産による経済的な普及が可能であり、特に加圧力によりグラファイト基材が多気孔金属シートの表面空隙に含浸されて堅固な結合状態が維持され、グラファイト基材の剥離現象や外力による部分脱落現象を安定的に抑制することができるため、向上した耐久性を提供することができるという利点がある。

また、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シート、および、その製造方法を通じては、グラファイトシートが付着されない多気孔金属シートの他側面に有機/無機/セラミック系/グラファイトなどの樹脂系の組成物またはアルミニウムやアルミニウム合金からなる薄板を積層形態で構成して一体化させることによって、弾性および耐久性を高めることができるため、結果的に多様な電子機器に対する適用が可能なだけでなく、大面積シートの生産が可能であるという利点がある。

したがって、製造工程が簡素で大量生産による経済的な普及が可能であり、特に加圧力によりグラファイト基材が多気孔金属シートの表面空隙に含浸されて堅固な結合状態が維持され、グラファイト基材の剥離現象や外力による部分脱落現象を安定的に抑制することができるため、向上した耐久性を提供することができるという利点がある。また、本発明の他の実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートは、グラファイトシートが付着されない多気孔金属シートの他側面に有機/無機/セラミック系/グラファイトなどの液状放熱樹脂類やアルミニウム/アルミニウム合金からなる薄板を積層して一体に構成させることによって、優れた電磁波吸収消滅および遮蔽性能を確保することができる。

また、本発明における多気孔金属シートは、金属材で成形されることによって熱伝導性だけでなく、外力や反り変形による亀裂および破断などに対する耐久性が良好であり、気孔にグラファイトを含む液状放熱樹脂が含浸されているため、弾性および耐久性を有する多気孔性薄膜シート形態への成形が可能で多様な電子機器に対する適用が可能なだけでなく、大面積シートの生産が可能であるという利点がある。したがって、これを適用した製品が最適の性能を確保するようにして結果的に製品の商品価値を高めることができるという効果がある。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートの構成を説明するための断面図である。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートにおける多気孔金属シートの多様な実施例を示した図面である。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートにおける多気孔金属シートの多様な実施例を示した図面である。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートにおける多気孔金属シートの多様な実施例を示した図面である。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートにおける多気孔金属シートの多様な実施例を示した図面である。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートの適用例を説明するために概略的に示す断面図である。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートの特性を説明するための例示図である。

本発明の多様な実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートの製造方法を説明するための模式図である。

本発明の多様な実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートの製造方法を説明するための模式図である。

本発明の多様な実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートの製造方法を説明するための模式図である。

本発明の多様な実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートの製造方法を説明するための模式図である。

以下、添付図面を参照して本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートの実施例に対する構成および作用を詳細に説明する。ただし、本発明を特定の開示形態に対して限定しようとするのではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物または代替物を含むと理解されなければならない。

まず、本発明における電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートは、両者共に同一の構成および製造方法により製造され、ただし、空隙の大きさの相異による機能上の差異がある。

図1は、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートの構成を説明するための断面図であり、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの場合、グラファイト基材をシート形態で成形し、ただし密度が0.1〜1.5g/cm3の範囲を有するようにして結晶構造が不完全な状態で形成された仮成形グラファイトシート10と、この仮成形グラファイトシート10を、0.01mm〜0.5mmの大きさの空隙が複数形成されて得られた多気孔金属シート20の一面に付着させて一体に加圧成形し、その外面に放熱膜層30を形成して構成され;電子機器高放熱用融合シートの場合、グラファイト基材をシート形態で成形し、ただし密度が0.1〜1.5g/cm3の範囲を有するようにして結晶構造が不完全な状態で形成された仮成形グラファイトシート10と、この仮成形グラファイトシート10を、0.001mm〜3.0mmの大きさの空隙が複数形成されて得られた多気孔金属シート20の一面に付着させて一体に加圧成形して0.001mm〜0.05mmの空隙を形成し、その外面に放熱膜層30を形成して構成されることが示されている。

つまり、本発明は、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートに関し、両者が同一の構成および製造工程からなるが、多気孔空隙シートおよびグラファイトシートを一体に加圧して得られた融合シートに形成される空隙の大きさにより電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート、そして電子機器高放熱用融合シートに区分される。追加説明すると、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートは、空隙の大きさが0.01mm〜0.5mmの大きさを有する多気孔金属シートにグラファイトシートを一体に加圧成形して製造されることによって電磁波吸収消滅および遮蔽の特性を有するものであり;電子機器高放熱用融合シートは、多気孔金属シートの空隙が0.001mm〜3.0mmの大きさを有し、最終的にグラファイトシートと一体に加圧成形されることにより、空隙が0.001mm〜0.05mmの大きさを有するように成形されることによって、電子機器に付着されて高放熱特性を有するものである。

図2は、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートにおいて第1実施例に係る焼結シートによって提供される多気孔金属シートを説明するために概略的に示した図面である。図面には、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属粉末を1μm〜200μmの粒度サイズにして溶融温度より10〜30%低い温度で加熱して焼結し、これを加圧して得られた焼結シート21によって提供される多気孔金属シートが示されており、この時の焼結シート21は、300℃〜1800℃の溶融温度を有する銅系、錫系、亜鉛系、アルミニウム系、ステンレス系の粒度が1μm〜200μmの大きさを有する金属粉末を溶融温度より10〜30%低い温度雰囲気下の条件で10分〜300分加熱したものであり、電磁波吸収消滅遮蔽用融合シートは0.05mm〜3.0mmの空隙20aを有するように成形され、電子機器高放熱用融合シートは0.001mm〜3.0mmの空隙20aを有するように成形される。

図3は、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートにおいて第2実施例に係る金属電解鋳造シートによって提供される多気孔金属シートを説明するために概略的に示した図面であり、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートを基準に説明すると、高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレームを電解鋳造に浸漬して通電させることにより金属を電着して電着層を形成し、この電着層が形成された成形フレームを加熱して樹脂を除去することにより空隙20aを形成したものであり、必要時に1〜10回余り加圧して厚さが0.01mm〜50mmのシート形態で成形された金属電解鋳造シート22によって提供される多気孔金属シートが示されている。

一方、電子機器高放熱用融合シートを基準に説明すると、図面には、高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレームを電解鋳造に浸漬して通電させることにより金属を電着して電着層を形成し、この電着層が形成された成形フレームを加熱して樹脂を除去することにより、0.001mm〜3.0mmの大きさを有する空隙20aを形成したものであり、必要時に1〜10回余り加圧して厚さが0.01mm〜50mmのシート形態で成形された金属電解鋳造シート22によって提供される多気孔金属シートが示されている。

図4は、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートにおいて第3実施例に係る薄板シートによって提供される多気孔金属シートを説明するために概略的に示した図面である。

まず、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートを基準に説明すると、図面には、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法で空隙孔を形成して得られたシート部材であって、前記空隙孔は、前記仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを形成して得られた金属薄板シート23である多気孔金属シートが示されている。

次に、電子機器高放熱用融合シートを基準に説明すると、図面には、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法で0.001mm〜3.0mmの大きさを有する空隙孔を形成して得られたシート部材であって、前記空隙孔は、前記仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを形成して得られた金属薄板シート23である多気孔金属シートが示されている。

図5は、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートで第4実施例に係るネットシート24で提供される多気孔金属シートを説明するために概略的に示した図面である。

まず、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートを基準に説明すると、図面には、断面が円形である金属線材からなる縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとを互いに交差するように編むことによってこれらの間に空隙20aが形成されるネットシート24である多気孔金属シートが示されており、本発明は、前記金属線材である縦線ワイヤー24aおよび横線ワイヤー24bに単一の金属線材を使用する以外にも、二本またはそれ以上の複数本をねじった形態にして網形態で構成することも可能であろう。

次に、図面には、断面が円形である金属線材からなる縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとを互いに交差するように編むことによってこれらの間に0.001mm〜3.0mmの大きさを有する空隙20aが形成されるネットシート24である多気孔金属シートが示されており、本発明は、前記金属線材である縦線ワイヤー24aおよび横線ワイヤー24bに単一の金属線材を使用する以外にも、二本またはそれ以上の複数本をねじった形態にして網形態で編むことも可能であろう。

図6は、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートの適用例を説明するための断面図である。

まず、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートを基準に説明すると、図面には、熱伝導に優れた金属からなる多気孔性メタルからなる多気孔金属シート20をベース基材とし、この多気孔金属シート20の一側の表面に結晶構造が不完全なグラファイト基材からなる仮成形グラファイトシートを積層配置した状態でプレスやローラなどの加圧機器を利用して高圧力で加圧すれば、その一部が多気孔金属シート20の内部に浸透して含浸された状態をなし、前記多気孔金属シート20の他側の表面にPVC、PC、ウレタン、シリコン、ABS、UVのうちのいずれか一つまたは一つ以上を組成した絶縁樹脂組成物をコーティングして形成された絶縁物、接着性分を有する樹脂を塗布して得られた粘着物、両面テープを付着させて得られた接着物、または、アルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板を加圧付着させることにより形成された金属薄板のうちのいずれか一つまたは一つ以上からなる放熱膜層30を形成し、この放熱膜層の外面に電気発熱源に接触するための絶縁物40を形成した電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートが示されている。

次に、電子機器高放熱用融合シートを基準に説明すると、図面には、熱伝導に優れた金属からなる多気孔性メタルからなる多気孔金属シート20をベース基材とし、この多気孔金属シート20の一側の表面に結晶構造が不完全なグラファイト基材からなる仮成形グラファイトシートを積層配置した状態でプレスやローラなどの加圧機器を利用して高圧力で加圧下すれば、その一部が多気孔金属シート20の内部に浸透して含浸された状態をなし、前記多気孔金属シート20の他側の表面にPVC、PC、ウレタン、シリコン、ABS、UVのうちのいずれか一つまたは一つ以上を組成した絶縁樹脂組成物をコーティングして形成された絶縁物、接着性分を有する樹脂を塗布して得られた粘着物、両面テープを付着させて得られた接着物、または、アルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板を加圧付着させることにより形成された金属薄板のうちのいずれか一つまたは一つ以上からなる放熱膜層30を形成し、この放熱膜層30の外面に電気発熱源に接触するための絶縁物40を形成した電子機器用高放熱融合シートが示されている。

図7は、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートの特性を説明するための例示図である。

まず、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートを基準に説明すると、図面には、本発明の電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの下側に熱源が位置し、上側にはディスプレイが位置した構成例を示したものであり、下側の熱源から伝達された熱は上側に伝達されず、グラファイトシートの部分で水平方向に拡散して放熱される状態を示しており、本発明の融合シートは、焼結、金属電解鋳造、パンチングなどによる薄板、ワイヤーを網形態で構成したネット形態で提供される多気孔金属シート20と、この多気孔金属シート20を中心に上部には仮成形グラファイトシート10が加圧成形により一体に付着具備されてその結晶粒子の一部が前記多気孔金属シート20の表面側空隙15を通じて含浸され、前記多気孔金属シート20の下部には絶縁組成物からなる絶縁物、接着物または軟質の金属薄板のうちのいずれか一つからなる放熱膜層30が形成され、この放熱膜層30の下面には電気発熱源に接触するための絶縁物40からなる電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートが示されている。

次に、電子機器高放熱用融合シートを基準に説明すると、図面には、本発明の電子機器用高放熱融合シートの下側に熱源が位置し、上側にはディスプレイが位置した構成例を示したものであり、下側の熱源から伝達された熱は上側に伝達されず、グラファイトシートの部分で水平方向に拡散して放熱される状態を示しており、本発明の融合シートは、焼結、金属電解鋳造、パンチングなどによる薄板、ワイヤーを網形態で構成したネット形態で提供される多気孔金属シート20と、この多気孔金属シート20を中心に上部には仮成形グラファイトシート10が加圧成形により一体に付着具備されてその結晶粒子の一部が前記多気孔金属シート20の表面側の空隙15を通じて含浸され、前記多気孔金属シート20の下部には絶縁組成物からなる絶縁物、接着物または軟質の金属薄板のうちのいずれか一つからなる放熱膜層30が形成され、この放熱膜層30の下面には電気発熱源に接触するための絶縁物40からなる電子機器用高放熱融合シートが示されている。

図8〜図11は、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートの製造方法を説明するためのブロック図である。

図8は、結晶構造が不完全な状態のグラファイト基材からなる仮成形グラファイトシート10を準備し、これを金属粉末の焼結工程を通じて成形した多気孔金属シート20の一面に位置させた後、加圧して一体に付着させて製造される多気孔金属シートを利用した電磁波吸収消滅および遮蔽用ならびに電子機器高放熱用融合シートの製造方法を示したものであり、前記多気孔金属シート20は、他面に発熱源との接触のために放熱膜層30を形成させる工程が示されており、この時の前記放熱膜層30は、仮成形グラファイトシート10と多気孔金属シート20とを加圧成形して形成された融合シートで形成させたり、または、仮成形グラファイトシート10と多気孔金属シート20と、そして放熱膜層30とを積層して一体に加圧成形させたりすることによって形成され得る。

図9は、密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のグラファイト基材からなる仮成形グラファイトシート10と、高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレーム外面に通電液を塗布して通電層を形成した後、これを電解鋳造に浸漬および通電させて金属を電着させた後、成形フレームを加熱して樹脂を除去する電解鋳造工程を通じて成形した多気孔金属シート20とをそれぞれ準備し、これらを互いに積層配置して加圧成形を通じて一体に付着させて融合シートを形成する工程が示されており、前記融合シートは、前記仮成形グラファイトシート10が付着されない多気孔金属シート20の他側面に発熱源との接触のために放熱膜層30を形成させる工程が示されている。一方、前記放熱膜層30は、仮成形グラファイトシート10と多気孔金属シート20とを加圧成形して形成された融合シートで形成させたり、または、仮成形グラファイトシート10と多気孔金属シート20と、そして放熱膜層30とを積層して一体に加圧成形させたりすることによって形成され得る。

図10は、密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のグラファイト基材からなる仮成形グラファイトシートと、金属材からなる薄板に空隙用孔を穿孔形成したものであって、空隙20aは表面となだらかな曲面をなすように形成される曲面部23aと、この曲面部23aで延長形成される傾斜面部23bとからなる薄板シートからなる多気孔金属シート20とから構成され、この時の前記多気孔金属シートは、仮成形グラファイトシートが一面に積層された状態で加圧成形により一体に付着される過程で前記空隙20aが有するなだらかな曲面部23aによりグラファイト基材の結晶構造が壊れないようにし、傾斜面部23bにより含浸密度を高めるように構成される。

図11は、密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のグラファイト基材からなる仮成形グラファイトシートと、断面が円形または楕円形からなる縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとを互いに交差するように網形態で編んだネットシート24とからなる多気孔金属シート20から構成され、この時の多気孔金属シート20は、断面が円形であるワイヤーを使用することによって仮成形グラファイトシート10と一体に加圧成形される過程でグラファイト基材の結晶構造が壊れず、空隙20aを形成する網の間に含浸されて一体に付着結合して融合シートを形成するようになる。

以上の図面を参照して本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートならびに電子機器高放熱用融合シートを説明するが、まず、電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートを説明し、次に、電子機器高放熱用融合シートを説明する。

本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シート1は、加圧過程でグラファイト結晶構造が大きく壊れないように部を形成せずに曲面を有するようになされた空隙15を形成することにより得られた金属材からなる多気孔金属シート20と、この多気孔金属シート20の一面に積層具備されるものであって、グラファイト基材をシート形態で成形し、ただし密度が0.1〜1.5g/cm3の範囲を有するようにして結晶構造が不完全な状態で形成された状態で前記多気孔金属シート20の一面に積層されて一体に加圧工程を通じて付着具備される仮成形グラファイトシート10と、そして前記多気孔金属シート20の他面に積層具備されるものであって、加圧、塗布または含浸により一体に付着形成され、一部が多気孔金属シート20の表面に形成された空隙を通じて反対側の前記仮成形グラファイトシート10側に含浸されて結束する金属および有無機系の樹脂からなる放熱膜層30とから構成される。このような本発明は、放熱膜層30が有する物性により大きく二つの方法で製造可能であり、放熱膜層30が樹脂系で提供される場合には、前記多気孔金属シート20の一表面にコーティング形態で付着される際に複数の空隙20aを形成した多気孔金属シート20の一面に仮成形グラファイトシート10を積層配置させた状態で加圧成形を通じて一体に構成した後、前記多気孔金属シート20の他面に放熱膜層30をなす樹脂系の組成物を塗布、スプレー、含浸などの工法を通じて一体に付着させる方法と、前記放熱膜層30がアルミニウムやアルミニウム合金からなる薄板で提供される場合には、前記多気孔金属シート20の一面と他面とにそれぞれ仮成形グラファイトシート10と放熱膜層30とを積層構成し、これらを一度に加圧成形して一体に構成させる方法がある。

仮成形グラファイトシート10は、グラファイト基材がシート形態を有するように仮成形したものであり、この時の前記グラファイト基材は、炭素の同素体のうちの一つで、天然で産出されるか、人工的に製造される黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物を使用するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物のうちのいずれか一つによって提供され得る。このような仮成形グラファイトシート10は、前記金属薄板シート23をシート形態で成形したものであり、密度が0.1〜1.5g/cm3の範囲を有するようにして結晶構造が完全に結合されずに不完全な状態を有することに特徴がある。これは後述する多気孔金属シート20の一面に積層配置された状態で加圧成形によりその結晶構造が緻密に圧着されるようにするためである。もし、仮成形グラファイトシート10が緻密な組織状態、つまり、1.6g/cm3以上の密度を有する場合には、後述する多気孔金属シート20に積層された状態で一体に加圧過程を経るようになると、加圧力により結晶構造が壊れるようになるため、結果的にグラファイトシートが有する面方向の熱伝導率および熱拡散性が不良になる。

多気孔金属シート20は、0.01〜0.5mmの厚さを有するシート材として、上面と下面とで連結される微細な孔や隙間からなる空隙20aを形成して得られるものであり、この時の空隙20aは、均一に分布形成され、上面と下面とで連結される0.01mm〜3.0mmの大きさを有する。このような多気孔金属シート20は、金属で熱伝導率が良好であり、外力に対する弾性を保有した金属材によって提供されることが好ましく、金属は気孔が形成される場合、電磁波に対する吸収消滅機能を有し、特に空隙が小さいほど低周波帯域で優れた遮蔽性能を確保できることから、本発明は多気孔金属シート20の上面と下面とで連結される空隙20aを形成させることに当り、その大きさが0.01mm〜3.0mmであることを提案した。これは空隙20aの大きさが0.01mm未満である場合には、微細気孔により高性能電磁波遮蔽材であるグラファイト基材の含浸率が過度に低くなるため、結果的に電磁波遮蔽性能も低くなる弊害があり、空隙20aの大きさが3mmを超える場合には、グラファイト基材が含浸されて堅固な結束状態を維持できず、多気孔金属シート20から脱落したり剥離されたりする弊害が発生するためである。したがって、本発明では、多気孔金属シート20の空隙20a大きさが0.01mm〜3mmであることを提案し、より好ましくは0.05mm〜1.0mmである。このような多気孔金属シート20は、微細な孔や隙間からなる空隙20aを形成した金属シート材で提供される特徴を有していれば、多様な形態の金属シートが使用されてもよく、ただし、一面に積層された仮成形グラファイトシート10と加圧される過程で仮成形グラファイトシート10の結晶構造を壊さないように、仮成形グラファイトシート10が接触される空隙20aは、全体的に角部がなく丸い形態、つまり、なだらかな曲面を有するように形成されなければならない。

一方、本発明での多気孔金属シート20は、焼結工程により製造される焼結シート21、金属電解鋳造方式により製造される金属電解鋳造シート22、金属薄板に孔を穿孔して製造される金属薄板シート23、ワイヤーを網形態で編んで製造されるネットシート24によって提供されるものを提案しており、以下、多気孔金属シート20の多様な製造方法を簡略に説明する。

第一に、焼結シート21は、図2に示すように、1μm〜200μmの粒度サイズを有する金属粉末を溶融温度より低い温度で加熱して完全に溶融されずに、粉末が互いに連結されるように焼結し、これを加圧して成形されたシート材である。つまり、焼結シート21は、1μm〜200μmの範囲内、範囲外の大きさを有すると共に、300℃〜1800℃の溶融温度を有する銅などの銅系、錫系、亜鉛系、アルミニウム系、ステンレス系の金属粉末を準備し、これを溶融温度より約10%〜30%程度低い温度で10分〜300分加熱して焼結した後、これをプレスやローラなどの加圧装備を使用して30MPa〜300MPaの圧力で1回〜数十回、加圧成形してシート形態で製造したものであり、厚さが0.01〜0.5mmであると共に、上面と下面とで連結される0.01mm〜3.0mmの大きさを有する複数の空隙20aが形成されたものである。

第二に、金属電解鋳造シート22は、図3に示すように、高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレームを電解鋳造に浸漬して通電させて金属を電着して電着層を形成し、この電着層が形成された成形フレームを加熱して樹脂を除去することにより空隙20aを形成したものであり、必要時に1〜10回余り加圧して、厚さが0.01mm〜50mmのシート形態で成形された金属電解鋳造シート22によって提供される。

第三に、金属薄板シート23は、図4に示すように、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法で空隙孔を形成して得られたシート部材であって、前記空隙孔は、前記仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを形成して得られた金属薄板シート23である多気孔金属シートによって提供される。

第四に、ネットシート24は、図5に示すように、断面が円形である金属線材からなる縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとを互いに交差するように編むことによって、これらの間に空隙20aが形成されるネットシート24である多気孔金属シートが示されており、本発明は前記金属線材である縦線ワイヤー24aおよび横線ワイヤー24bに単一の金属線材を使用する以外にも、二本またはそれ以上の複数本をねじった形態にした縦線ワイヤーと横線ワイヤーとを互いに網形態で編むことも可能であろう。

このように多様な製造方式により製造される多気孔金属シート20は、プレスやローラなどの加圧機器を利用して、一回または数回繰り返して加圧することによって、その厚さを調節することができる。

放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の一面に積層された仮成形グラファイトシート10と反対になる他面に積層形態で備えられて加圧、塗布、含浸などにより一体に付着形成されるものであり、その一部が前記多気孔金属シート20の表面に形成された空隙を通じて反対側の前記グラファイトシート10側に含浸されて結束力を生成する金属および有無機系の樹脂で提供される。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の表面に一体に付着形成されるものであり、PVC、PC、ウレタン、シリコン、ABS、UVのうちのいずれか一つまたは一つ以上を組成した絶縁樹脂組成物をコーティングして形成された絶縁物であるか、接着性分を有する樹脂を塗布して得られた粘着物、両面テープを付着させて得られた接着物のうちのいずれか一つであるか、または、放熱特性を良好にしながら前記多気孔金属シート20との加圧結合によりその一部が前記多気孔金属シート20の表面空隙20aに含浸される軟質のアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板を付着させて形成された金属薄板のうちのいずれか一つが使用されるか、または、複数層で構成されることも可能である。つまり、本発明での放熱膜層30は、図1に示すように、多気孔金属シート20を中心に熱源(図示せず)が位置する下面側に積層形態で配置され、この時の放熱膜層30は、樹脂系の絶縁物、粘着物、接着物またはアルミニウム薄板で断層形態によって提供されてもよく、図6および図7に示すように、熱源が位置する多気孔金属シート20の下面に樹脂系やアルミニウム薄板からなる放熱膜層30が積層構成され、その下面にPVC、PC、ウレタン、シリコン、ABS、UVのうちのいずれか一つまたは一つ以上を組成した絶縁樹脂組成物をコーティングして得られた絶縁物層40が複層で構成されることも可能である。

以下、本発明に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの多様な製造方法を説明する。

第1実施例 本発明の第1実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、図8を参照すると、大きく仮成形グラファイトシートの準備段階(s10)と、焼結シート21からなる多気孔金属シートの成形段階(s20)、融合シートの形成段階(s30)、放熱薄層の形成段階(s40)から構成される。

前記仮成形グラファイトシートの準備段階(s10)は、グラファイト基材である黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物からなるグラファイト基材を準備し、これを密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態に仮成形する。この時の仮成形方法は、公知の多様な方法により製造されてもよいため、詳細な説明は省略する。

前記多気孔金属シートの成形段階(s20)は、まず、300℃〜1800℃の溶融温度を有する銅系、錫系、亜鉛系、アルミニウム系、ステンレス系の金属粉末を準備し、ただし、この時の金属粉末の粒度は1μm〜200μmの大きさを有するものを準備する。次に、前記準備された金属粉末を平板の薄膜素材に成形するための成形空間を提供する金型に充填し、前記金属粉末の素材が有する溶融特性別に溶融点より10%〜30%低い温度で10分〜300分間加熱して焼結成形することによって焼結シート21を製造する。このような焼結シート21は、金属粉末の境界面が互いに安定的に融着されて、均一な空隙20aを形成する。

前記融合シートの形成段階(s30)は、前記仮成形グラファイトシート10を前記多気孔金属シート20の一表面に積層配置させた状態で加圧することによって、前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにするものであり、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形されながら、空隙が0.01mm〜0.5mmの大きさを有するように成形される。つまり、前記焼結シート21である多気孔金属シート20およびその一面に積層される仮成形グラファイトシート10に対して、30MPa〜300MPaの圧力で1〜20回、加圧機器を利用して加圧を実施することによって、結果的に厚さが0.01mm〜50mmになるように加圧することにより融合シートを形成する。ここで、前記焼結シート21である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10との積層構造物に対する加圧方法としては、多様な加圧装置が使用可能であり、本発明ではプレス機またはローラ加圧方式のローリング圧延機が使用されることを提案し、結果物の要求条件および加圧機の性能により1〜20回程度繰り返して実施することができるだろう。一方、前記プレス機またはローラ加圧方式のローリング圧延機により加圧成形される融合シートは、上面と下面とが平坦になるように加圧されることが好ましく、加圧過程を経ながら焼結密度が高まることによって金属粉末間の結合力が増大して結果的に耐久性および弾性が増大する。また、前記工程は、室温状態で進行されてもよいが、金属粉末の焼結温度を基準に40%以下の低い温度で実施されることが好ましい。

一方、前記焼結シート21である多気孔金属シート20に対して仮成形グラファイトシート10が付着する前の工程で、500℃〜600℃で10〜40分間加熱して非晶質化させる非晶質金属シートの成形工程をさらに行うことも可能であり、この非晶質金属シートの成形工程以降に前記仮成形グラファイトシートを付着させて圧着成形する過程で行うことも可能であろう。

前記放熱膜層の形成段階(s40)は、前記多気孔金属シート20の他面、つまり、仮成形グラファイトシート10が付着されない反対面に放熱膜層を積層形成させる工程である。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の他面に積層された状態で加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであり、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記グラファイトシートに付着して一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂またはアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板が使用される。一方、前記放熱膜層には、有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した組成物を使用するか、このような組成物に黒鉛を一部混合した黒鉛組成物を使用するか、または、軟質のアルミニウムやアルミニウム合金からなる薄板を使用することもでき、使用する材料の物性により塗布、含浸、スプレー、加圧の方式を通じて前記多気孔金属シートに一体に構成され得る。

また、本実施例では前記焼結シート21である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10とを一次に互いに加圧して一体に結合した融合シートに放熱膜層30を形成したものを例示したが、本発明はこれに限定されず、焼結シート21である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10と、そして放熱膜層30とを積層して一体に加圧工程を通じて一体に形成することも可能であろう。

第2実施例 本発明の第2実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、図9を参照すると、大きく仮成形グラファイトシートの準備段階(s11)と、電解鋳造シート22からなる多気孔金属シートの成形段階(s21)と、融合シートの形成段階(s31)と、放熱薄層の形成段階(s41)とから構成される。

前記仮成形グラファイトシートの準備段階(s11)は、先に説明した第1実施例の構成と大同小異である。つまり、グラファイト基材である黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物からなるグラファイト基材を準備し、これを密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態で仮成形する。この時の仮成形方法は、公知の多様な方法により製造されてもよいため、詳細な説明は省略する。

前記多気孔金属シートの成形段階(s21)は、金属電解鋳造方式の仮成形多気孔金属シートを成形した後、これを、加圧工程を通じて数回、加圧することによって完成された多気孔金属シートが製造される。つまり、本実施例での多気孔金属シートの成形段階を追加説明すると、まず、高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレーム外面に通電液を塗布して通電層を形成し、通電層が形成された成形フレームを電解鋳造に浸漬させる。そして、前記電解鋳造に浸漬された通電層が形成された成形フレームを通電させると金属が電着して電着層を形成するようになる。次に、電着層が形成された成形フレームを電解鋳造から取り出して所定温度で加熱すれば樹脂からなる成形フレームが溶けながら除去されることによって、結果的に空隙を形成した電着層からなる仮成形多気孔金属シートが完成される。以降、前記仮成形多気孔金属シートをローラやプレスなどの加圧機器を使用して1回〜10回程度加圧して厚さが0.01mm〜50mmになるようにすることによって多気孔金属シートの成形が完了するように行われる。

前記融合シートの形成段階(s31)は、前記仮成形グラファイトシート10を、前記電解鋳造方式で製造された多気孔金属シート20の一表面に積層配置させた状態で加圧することによって、前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにするものであり、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら、空隙が0.01mm〜0.5mmの大きさとなるように成形される。つまり、前記電解鋳造シート22である多気孔金属シート20およびその一面に積層される仮成形グラファイトシート10に対して30MPa〜300MPaの圧力で1〜20回、加圧機器を利用して加圧を実施することによって、結果的に厚さが0.01mm〜50mmになるように加圧されて融合シートが形成される。ここで、前記電解鋳造シート22である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10との積層構造物に対する加圧方法としては、多様な加圧装置が使用可能であり、本発明では、プレス機またはローラ加圧方式であるローリング圧延機が使用されることを提案し、結果物の要求条件および加圧機の性能により1〜20回程度繰り返して実施することができるだろう。

一方、前記プレス機またはローラ加圧方式のローリング圧延機により加圧成形される融合シートは、上面と下面とが平坦になるように加圧されることが好ましく、加圧過程を経ながら空隙密度が高まることによって金属粉末間の結合力が増大して、結果的に耐久性および弾性が増大する。また、前記工程は、室温状態で進行されてもよいが、金属粉末の焼結温度を基準に40%以下の低い温度で実施されることが好ましい。また、前記電解鋳造シート22である多気孔金属シート20に対して仮成形グラファイトシート10が付着する前の工程で、500℃〜600℃で10〜40分間加熱して非晶質化させる非晶質金属シートの成形工程をさらに行うことも可能であり、この非晶質金属シートの成形工程以降に前記仮成形グラファイトシートを付着させて圧着成形する過程で行うことも可能であろう。

前記放熱膜層の形成段階(s41)は、前記多気孔金属シート20の他面、つまり、仮成形グラファイトシート10が付着されない反対面に放熱膜層を積層形成させる工程である。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の他面に積層された状態で加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであり、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記グラファイトシートに付着して一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂またはアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板が使用される。一方、前記放熱膜層では、有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した組成物を使用するか、このような組成物に黒鉛を一部混合した黒鉛組成物を使用するか、または、軟質のアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板を使用することができ、使用する材料の物性により塗布、含浸、スプレー、加圧の方式を通じて前記多気孔金属シートに一体に構成される。

また、本実施例では、前記電解鋳造シート22である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10を、一次に互いに加圧して一体に結合した融合シートに放熱膜層30を形成したものを例示したが、本発明はこれに限定されず、電解鋳造シート22である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10と、そして放熱膜層30とを積層して一体に加圧工程を通じて一体に形成することも可能であろう。

第3実施例 本発明の第3実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、図10を参照すると、大きく仮成形グラファイトシートの準備段階(s12)と、金属薄板シート23からなる多気孔金属シートの成形段階(s22)と、融合シートの形成段階(s32)と、放熱薄層の形成段階(s42)とから構成される。

前記仮成形グラファイトシートの準備段階(s12)は、基材である黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物からなるグラファイト基材を準備し、これを密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態に仮成形する。この時の仮成形方法は、公知の多様な方法により製造されてもよいため、詳細な説明は省略する。

前記多気孔金属シートの成形段階(s22)では、金属薄板に孔を穿孔して形成した金属薄板シート23が使用され、この時の金属薄板シート23は、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法のうちのいずれか一つの工法を使用して空隙を形成する孔を成形したシート材である。この時、前記金属薄板シート23に形成される孔である空隙25は、前記仮成形グラファイトシート10が加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように備えられなければならず、そのために、本発明では前記仮成形グラファイトシート10が付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部23aと、この曲面部23bで孔の内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部23bとを形成することを提案した。つまり、前記金属薄板シート23は、微細な孔や隙間からなる空隙20aを形成した金属薄板からなるシート材で提供される特徴を有していれば、多様な形態の金属薄板シートが使用されてもよく、ただし、一面に積層された仮成形グラファイトシート10と加圧される過程で仮成形グラファイトシート10の結晶構造をこわさないように、仮成形グラファイトシート10が接触する空隙20aおよびこの空隙25に連結される面は、全体的に角部がなく丸い形態、つまり、なだらかな曲面を有するように形成されなければならない。

前記融合シートの形成段階(s32)は、前記仮成形グラファイトシート10を前記金属薄板シート23で提供される多気孔金属シート20の一表面に積層配置させた状態で加圧することによって、前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにするものであり、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形されながら、空隙が0.01mm〜0.5mmの大きさを有するように成形される。つまり、前記金属薄板シート23である多気孔金属シート20およびその一面に積層される仮成形グラファイトシート10に対して30MPa〜300MPaの圧力で1〜20回、加圧機器を利用して加圧を実施することによって、結果的に厚さが0.01mm〜50mmになるように加圧して融合シートを形成する。ここで、前記金属薄板シート23である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10との積層構造物に対する加圧方法としては多様な加圧装置が使用可能であり、本発明ではプレス機またはローラ加圧方式であるローリング圧延機が使用されることを提案し、結果物の要求条件および加圧機の性能により1〜20回程度繰り返して実施することができるだろう。一方、前記プレス機またはローラ加圧方式のローリング圧延機により加圧成形される融合シートは、上面と下面とが平坦になるように加圧されることが好ましく、加圧過程を経ながら空隙密度が高まることによって金属粉末間の結合力が増大して、結果的に耐久性および弾性が増大する。また、前記工程は、室温状態で進行されてもよいが、金属粉末の焼結温度を基準に40%以下の低い温度で実施されることが好ましい。また、前記金属薄板シート23である多気孔金属シートに対して仮成形グラファイトシート10が付着する前の工程で500℃〜600℃で10〜40分間加熱して非晶質化させる非晶質金属シート成形工程をさらに行うことも可能であり、この非晶質金属シートの成形工程以降に前記仮成形グラファイトシートを付着させて圧着成形する過程で行うことも可能である。

前記放熱膜層の形成段階(s42)は、前記多気孔金属シート20の他面、つまり、仮成形グラファイトシート10が付着されない反対面に放熱膜層を積層形成させる工程である。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の他面に積層された状態で加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであり、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記グラファイトシートに付着して一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂またはアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板が使用される。一方、前記放熱膜層では、有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した組成物を使用するか、このような組成物に黒鉛を一部混合した黒鉛組成物を使用するか、または、軟質のアルミニウムやアルミニウム合金からなる薄板を使用することができ、使用する材料の物性により塗布、含浸、スプレー、加圧の方式を通じて前記多気孔金属シート20に一体に構成される。

また、本実施例では、前記金属薄板シート23である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10とを一次に互いに加圧して一体に結合した融合シートに放熱膜層30を形成したものを例示したが、本発明はこれに限定されず、金属薄板シート23である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10と、そして放熱膜層30とを積層して一体に加圧工程を通じて一体に形成することも可能であろう。

第4実施例 本発明の第4実施例に係る電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、図11を参照すると、大きく仮成形グラファイトシートの準備段階(s13)と、金属薄板シート23からなる多気孔金属シートの成形段階(s23)と、融合シートの形成段階(s33)と、放熱薄層の形成段階(s43)とから構成される。

前記仮成形グラファイトシートの準備段階(s13)では、基材である黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物からなるグラファイト基材を準備し、これを密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態に仮成形する。この時の仮成形方法は、公知の多様な方法により製造されてもよいため、詳細な説明は省略する。

前記多気孔金属シートの成形段階(s23)は、断面が円形である金属材からなる縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとを互いに交差するように編んで行われる段階であり、前記縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとの間に空隙が形成される網またはネット形態のネットシート24が使用される。一方、前記金属線材である縦線ワイヤー24aおよび横線ワイヤー24bに単一の金属線材を使用する以外にも、二本またはそれ以上の複数本を捩じって作ったねじり線材を使用して互いに網状に構成することも可能であろう。また、ネットシート24は、その厚さを減少させるためにローラやプレス機器などを利用して加圧過程をさらに行うことも可能であろう。

前記融合シートの形成段階(s33)は、前記仮成形グラファイトシート10を前記ネットシート24で提供される多気孔金属シート20の一表面に積層配置させた状態で加圧することによって前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにするものであり、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら空隙が0.01mm〜0.5mmの大きさを有するように成形される。つまり、前記ネットシート24である多気孔金属シート20およびその一面に積層される仮成形グラファイトシート10に対して30MPa〜300MPaの圧力で1〜20回、加圧機器を利用して加圧を実施することによって、結果的に厚さが0.01mm〜50mmになるように加圧して融合シートを形成する。ここで、前記ネットシート24である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10との積層構造物に対する加圧方法としては、多様な加圧装置を使用可能であり、本発明では、プレス機またはローラ加圧方式であるローリング圧延機が使用されることを提案し、結果物の要求条件と加圧機の性能により1〜20回程度繰り返して実施することができるだろう。一方、前記プレス機またはローラ加圧方式のローリング圧延機により加圧成形される融合シートは、上面と下面とが平坦になるように加圧されることが好ましく、加圧過程を経ながら空隙密度が高まることによって金属粉末間の結合力が増大して結果的に耐久性および弾性が増大する。また、前記工程は、室温状態で進行されてもよいが、金属粉末の焼結温度を基準に40%以下の低い温度で実施されることが好ましい。また、前記ネットシート24である多気孔金属シート20に対して仮成形グラファイトシート10が付着する前の工程で、500℃〜600℃で10〜40分間加熱して非晶質化させる非晶質金属シートの成形工程をさらに行うことも可能であり、この非晶質金属シートの成形工程以降に前記仮成形グラファイトシートを付着させて圧着成形する過程で行うことも可能であろう。

前記放熱膜層の形成段階(s42)は、前記多気孔金属シート20の他面、つまり、仮成形グラファイトシート10が付着されない反対面に放熱膜層を積層形成させる工程である。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の他面に積層された状態で加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであり、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記グラファイトシートに付着して一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂またはアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板が使用される。一方、前記放熱膜層30では、有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した組成物を使用するか、このような組成物に黒鉛を一部混合した黒鉛組成物を使用するか、または、軟質のアルミニウムやアルミニウム合金からなる薄板を使用することができ、使用する材料の物性により塗布や含浸、スプレーまたは加圧の方式を通じて前記多気孔金属シート20に一体に構成される。また、本実施例では、前記ネットシート24である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10を一次に互いに加圧して一体に結合した融合シートに放熱膜層30を形成したものを例示したが、本発明はこれに限定されず、ネットシート24である多気孔金属シート20と仮成形グラファイトシート10と、そして放熱膜層30とを積層して一体に加圧工程を通じて一体に形成することも可能であろう。

前記のように多様な製造工程により製造される多気孔金属シート20を適用した電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法は、製造工程が簡素で大量生産を通じた経済的な生産が可能であり、特に仮成形グラファイトシート10の結晶構造が未完成状態で多気孔金属シート20と共に加圧されて融合シートを形成する過程で前記仮成形グラファイトシート10を構成するグラファイト結晶が多気孔金属シート20の空隙25に含浸されて堅固な結束力を維持すると共に電磁波吸収消滅および遮蔽の性能向上を図り、同時に前記仮成形グラファイトシート10の反対にある多気孔金属シート20の他面に形成される放熱膜層30もその成分が空隙25を通じて前記仮成形グラファイトシート10側に含浸されながら物理的に堅固な一体化が行われるようになる。

以下、図1〜図11を参照して本発明に係る電子機器高放熱用融合シートおよびその製造方法と関連して説明するが、先に説明した電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートおよびその製造方法とは融合シートに形成された空隙の大きさだけが異なるため、同一の構成については同一の符号を付与して説明し、一部重複する説明は省略した。

本発明に係る電子機器高放熱用融合シート1は、加圧過程でグラファイト結晶構造が大きく壊れないように角部を形成せずに曲面を有するようにされた空隙15を形成して得られた金属材からなる多気孔金属シート20と、この多気孔金属シート20の一面に積層具備されるものであって、グラファイト基材をシート形態で成形し、ただし密度が0.1〜1.5g/cm3の範囲を有するようにして結晶構造が不完全な状態で形成された状態で、前記多気孔金属シート20の一面に積層されて一体に加圧工程を通じて付着具備される仮成形グラファイトシート10と、そして選択的に具備されるものであって、前記多気孔金属シート20の他面に積層具備され、加圧、塗布または含浸により一体に付着形成され、一部が多気孔金属シート20の表面に形成された空隙を通じて反対側の前記仮成形グラファイトシート10側に含浸されて結束する金属および有無機系の樹脂からなる放熱膜層30とから構成される。ここで前記多気孔金属シート20は、仮成形グラファイトシートと密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3となるように一体に付着結合され、ただしその上面と下面とで連結される0.001mm〜0.05mmの空隙が複数形成されるという特徴を有する。このような本発明は、放熱膜層30が有する物性により大きく二つの方法で製造されてもよく、放熱膜層30が樹脂系で提供される場合には、前記多気孔金属シート20の一表面にコーティング形態で付着される際に複数の空隙20aが形成された多気孔金属シート20の一面に仮成形グラファイトシート10を積層配置させた状態で加圧成形を通じて一体に構成した後、前記多気孔金属シート20の他面に放熱膜層30をなす樹脂系の組成物を塗布、スプレー、含浸などの工法を通じて一体に付着させる方法と、前記放熱膜層30がアルミニウムやアルミニウム合金からなる薄板で提供される場合には、前記多気孔金属シート20の一面と他面とにそれぞれ仮成形グラファイトシート10と放熱膜層30とを積層構成し、これらを一度に加圧成形して一体に構成させる方法がある。

仮成形グラファイトシート10は、先に説明した電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの構成と大同小異であるため、詳細な説明は省略する。

多気孔金属シート20は、0.01mm〜50mmの厚さを有するシート材として、上面と下面とで連結される微細な孔や隙間からなる空隙20aを形成してなるものであり、この時の空隙20aは、均一に分布形成され、上面と下面とで連結される0.001mm〜3.0mmの大きさを有する。このような多気孔金属シート20は、金属で熱伝導率が良好であり、外力に対する弾性を保有する金属材で提供されることが好ましく、金属は気孔が形成される場合、電磁波に対する吸収消滅機能を有し、特に空隙に放熱特性に優れたグラファイト基材が小さいほど低周波帯域で優れた遮蔽性能を確保可能であることから、本発明は多気孔金属シート20の上面と下面とで連結される空隙20aを形成させることに当り、その大きさは0.001mm〜3.0mmであることを提案した。

これは、空隙20aの大きさが0.001mm未満である場合には、微細気孔により加工が困難であるだけでなく、放熱素材であるグラファイト基材の含浸率が過度に低くなるため、結果的に放熱性能が低くなる弊害があり、反対に空隙20aの大きさが3mmを超える場合には、グラファイト基材が含浸されて堅固な結束状態を維持できずに多気孔金属シート20から脱落するか剥離される弊害が発生するためである。したがって、本発明では多気孔金属シート20の空隙20aの大きさを0.001mm〜3mmであることを提案する。このような多気孔金属シート20は、微細な孔や隙間からなる空隙20aを形成した金属シート材で提供される特徴を有していれば多様な形態の金属シートが使用されてもよく、ただし、一面に積層された仮成形グラファイトシート10と加圧される過程で仮成形グラファイトシート10の結晶構造を壊さないように仮成形グラファイトシート10が接触される空隙20aは全体的に角部がなしに丸い形態、つまり、なだらかな曲面を有するように形成されなければならない。

一方、本発明での多気孔金属シート20は、焼結工程により製造される焼結シート21、金属電解鋳造方式により製造される金属電解鋳造シート22、金属薄板に孔を穿孔して製造される金属薄板シート23、ワイヤーを網形態に編んで製造されるネットシート24で提供されることを提案し、以下、多気孔金属シート20の多様な製造方法を簡略に説明する。

第一に、焼結シート21は、図2に示すように、1μm〜200μmの粒度サイズを有する金属粉末を溶融温度より低い温度で加熱して完全に溶融されないながら粉末が互いに連結されるように焼結し、これを加圧して成形されたシート材である。つまり、焼結シート21は、1μm〜200μmの範囲内、範囲外の大きさを有し、300℃〜1800℃の溶融温度を有する銅などの銅系、錫系、亜鉛系、アルミニウム系、ステンレス系の金属粉末を準備し、これを溶融温度より約10%〜30%ほど低い温度で10分〜300分加熱して焼結した後、これをプレスやローラなどの加圧装備を使用して30MPa〜300MPaの圧力で1回〜数十回、加圧成形してシート形態に製造したものであり、厚さが0.01mm〜50mmを有し、上面と下面とで連結される0.001mm〜3.0mmの大きさを有する複数の空隙20aが形成されたものである。

第二に、金属電解鋳造シート22は、図3に示すように、高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレームを電解鋳造に浸漬して通電させることにより金属を電着して電着層を形成し、この電着層が形成された成形フレームを加熱して樹脂を除去することにより0.001mm〜3.0mmの大きさを有する空隙20aを形成したものであり、必要時に1〜10回余り加圧して、厚さが0.01mm〜50mmのシート形態に成形した金属電解鋳造シート22で提供される多気孔金属シートが示されている。

第三に、金属薄板シート23は、図4に示すように、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法で0.001mm〜3.0mmの大きさを有する空隙孔を形成して得られたシート部材であり、前記空隙孔は、前記仮成形グラファイトシートが加圧成形により付着された状態でその結晶構造が壊れないように前記仮成形グラファイトシートが付着される一側の表面を基準にその表面と曲面成形をなす曲面部と、この曲面部で内側に行くほど直径がなだらかに減少する傾斜面部とを形成して得られた金属薄板シート23である多気孔金属シートが示されている。

第四に、ネットシート24は、図5に示すように、断面が円形である金属線材からなる縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとを互いに交差するように編むことによってこれらの間に0.001mm〜3.0mmの大きさを有する空隙20aが形成されるネットシート24である多気孔金属シートが示されており、本発明は、前記金属線材である縦線ワイヤー24aおよび横線ワイヤー24bに単一の金属線材を使用する以外にも、二本またはそれ以上の複数本をねじった形態にした縦線ワイヤーと横線ワイヤーとを互いに網形態に編むことも可能であろう。このように多様な製造方式により製造される多気孔金属シート20は、プレスやローラなどの加圧機器を利用して一回または数回繰り返して加圧することによってその厚さと空隙の大きさが調節され得る。

放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の一面に積層された仮成形グラファイトシート10と反対になる他面に積層形態で備えられて加圧、塗布、含浸などにより一体に付着形成されるものであり、その一部が前記多気孔金属シート20の表面に形成された空隙を通じて反対側の前記グラファイトシート10側に含浸されて結束力を生成する金属および有無機系の樹脂で提供される。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の表面に一体に付着形成されるものであり、PVC、PC、ウレタン、シリコン、ABS、UVのうちのいずれか一つまたは一つ以上を組成した絶縁樹脂組成物をコーティングして形成された絶縁物であるか、接着性分を有する樹脂を塗布して得られた粘着物、または、両面テープを付着させて得られた接着物のうちのいずれか一つであるか、または、放熱特性を良好にしながら前記多気孔金属シート20との加圧結合によりその一部が前記多気孔金属シート20の表面空隙20aに含浸される軟質のアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板を付着させて形成された金属薄板のうちのいずれか一つが使用されるかまたは複数層で構成されることも可能である。

以下、本発明に係る電子機器高放熱用融合シートの多様な製造方法を説明するが、先に説明した電磁波吸収消滅および遮蔽用融合シートの製造方法と極めて類似する工程を通じて製造されるため、同一の工程については同一の符号を付与し、重複する詳細説明は省略した。

第1実施例 本発明の第1実施例に係る電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、図8を参照すると、大きく仮成形グラファイトシートの準備段階(s10)と、焼結シート21からなる多気孔金属シートの成形段階(s20)、融合シートの形成段階(s30)、放熱薄層の形成段階(s40)から構成される。

前記仮成形グラファイトシートの準備段階(s10)は、グラファイト基材である黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物、または、グラファイトに有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物からなるグラファイト基材を準備し、これを密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態に仮成形する。

前記多気孔金属シートの成形段階(s20)は、まず、300℃〜1800℃の溶融温度を有する銅系、錫系、亜鉛系、アルミニウム系、ステンレス系の金属粉末を準備し、ただしこの時の金属粉末の粒度は1μm〜200μmの大きさを有するものを準備する。次に、前記準備された金属粉末を平板の薄膜素材を成形するための成形空間を提供する金型に充填し、前記金属粉末の素材が有する溶融特性別に溶融点比が10%〜30%低い温度で10分〜300分間加熱して焼結成形することによって焼結シート21を製造する。このような焼結シート21には、金属粉末の境界面が互いに安定的に融着されて均一な0.001mm〜3.0mmの大きさを有する空隙20aが形成される。

前記融合シートの形成段階(s30)は、前記仮成形グラファイトシート10を前記多気孔金属シート20の一表面に積層配置させた状態で加圧することによって前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにするものであり、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら、空隙が0.001mm〜0.05mmの大きさを有するように成形される。つまり、前記焼結シート21である多気孔金属シート20およびその一面に積層される仮成形グラファイトシート10に対して30MPa〜300MPaの圧力で1〜20回、加圧機器を利用して加圧を実施することによって、結果的に厚さが0.01mm〜50mmになるように加圧して融合シートを形成する。

前記放熱膜層の形成段階(s40)は、前記多気孔金属シート20の他面、つまり、仮成形グラファイトシート10が付着されない反対面に放熱膜層を積層形成させる工程である。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の他面に積層された状態で加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであり、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記グラファイトシートに付着して一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂またはアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板が使用される。

第2実施例 本発明の第2実施例に係る電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、図9を参照すると、大きく仮成形グラファイトシートの準備段階(s11)と、電解鋳造シート22からなる多気孔金属シートの成形段階(s21)、融合シートの形成段階(s31)、放熱薄層の形成段階(s41)から構成される。

前記仮成形グラファイトシートの準備段階(s11)は、先に説明した第1実施例の構成と大同小異である。つまり、グラファイト基材である黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物からなるグラファイト基材を準備し、これを密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態に仮成形する。この時の仮成形方法は、公知の多様な方法により製造されてもよいため、詳細な説明は省略する。

前記多気孔金属シートの成形段階(s21)は、金属電解鋳造方式の仮成形多気孔金属シートを成形した後、これを、加圧工程を通じて数回、加圧することによって完成された多気孔金属シートが製造される。つまり、本実施例での多気孔金属シートの成形段階を追加説明すると、まず、高温で気化または液化する樹脂から成形された板状の成形フレーム外面に通電液を塗布して通電層を形成し、通電層が形成された成形フレームを電解鋳造に浸漬させる。そして、前記電解鋳造に浸漬された通電層が形成された成形フレームを通電させると、金属が電着して電着層を形成するようになる。次に、電着層が形成された成形フレームを電解鋳造から取り出して所定温度で加熱すれば樹脂からなる成形フレームが溶けながら除去されることによって、結果的に0.001mm〜3.0mmの大きさを有する空隙が形成された電着層からなる仮成形多気孔金属シートが完成する。以降、前記仮成形多気孔金属シートをローラやプレスなどの加圧機器を使用して1回〜10回程度加圧して厚さが0.01mm〜50mmになるようにすることによって多気孔金属シートの成形が完了するように行う。

前記融合シートの形成段階(s31)は、前記仮成形グラファイトシート10を前記電解鋳造方式で製造された多気孔金属シート20の一表面に積層配置させた状態で加圧することによって前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにするものであり、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら、空隙が0.001mm〜0.05mmの大きさを有するように成形される。つまり、前記電解鋳造シート22である多気孔金属シート20およびその一面に積層される仮成形グラファイトシート10に対して30MPa〜300MPaの圧力で1〜20回、加圧機器を利用して加圧を実施することによって、結果的に厚さが0.01mm〜50mmになるように加圧して融合シートを形成する。

前記放熱膜層の形成段階(s41)は、前記多気孔金属シート20の他面、つまり、仮成形グラファイトシート10が付着されない反対面に放熱膜層を積層形成させる工程である。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の他面に積層された状態で加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであり、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記グラファイトシートに付着して一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂またはアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる薄板が使用される。

第3実施例 本発明の第3実施例に係る電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、図10を参照すると、大きく仮成形グラファイトシートの準備段階(s12)と、金属薄板シート23からなる多気孔金属シートの成形段階(s22)、融合シートの形成段階(s32)、放熱薄層の形成段階(s42)から構成される。

前記仮成形グラファイトシートの準備段階(s12)は、基材である黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合してなされた混合物からなるグラファイト基材を準備し、これを密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態に仮成形する。この時の仮成形方法は、公知の多様な方法により製造されてもよいため、詳細な説明は省略する。

前記多気孔金属シートの成形段階(s22)は、金属薄板に孔を穿孔して形成した金属薄板シート23が使用され、この時の金属薄板シート23は、銅、錫、亜鉛、アルミニウム、ステンレス系の金属材からなる薄板にパンチング、レーザー、エッチング工法のうちのいずれか一つの工法を使用して0.001mm〜3.0mmの大きさの空隙を形成する孔を成形したシート材である。

前記融合シートの形成段階(s32)は、前記仮成形グラファイトシート10を前記金属薄板シート23で提供される多気孔金属シート20の一表面に積層配置させた状態で加圧することによって前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにするものであり、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら、空隙が0.001mm〜0.05mmの大きさを有するように成形される。つまり、前記金属薄板シート23である多気孔金属シート20およびその一面に積層される仮成形グラファイトシート10に対して30MPa〜300MPaの圧力で1〜20回、加圧機器を利用して加圧を実施することによって、結果的に厚さが0.01mm〜50mmになるように加圧して融合シートを形成する。

前記放熱膜層の形成段階(s42)は、前記多気孔金属シート20の他面、つまり、仮成形グラファイトシート10が付着されない反対面に放熱膜層を積層形成させる工程である。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の他面に積層された状態で加圧または塗布または含浸により一体に付着形成されるものであり、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記グラファイトシートに付着して一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂またはアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板が使用される。

第4実施例 本発明の第4実施例に係る電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、図11を参照すると、大きく仮成形グラファイトシートの準備段階(s13)と、金属薄板シート23からなる多気孔金属シートの成形段階(s23)、融合シートの形成段階(s33)、放熱薄層の形成段階(s43)から構成される。

前記仮成形グラファイトシートの準備段階(s13)は、基材である黒鉛もしくは黒鉛粉末を圧着成形するか、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した黒鉛組成物、または、黒鉛に有機系、無機系、セラミック系のうちのいずれか一つもしくは一つ以上を組成した放熱樹脂を混合して得られた混合物からなるグラファイト基材を準備し、これを密度が0.1g/cm3〜1.5g/cm3の範囲を有する結晶構造が不完全な状態のシート形態に仮成形する。この時の仮成形方法は、公知の多様な方法により製造されてもよいため、詳細な説明は省略する。

前記多気孔金属シートの成形段階(s23)は、断面が円形である金属材からなる縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとを互いに交差するように編んでなるものであり、前記縦線ワイヤー24aと横線ワイヤー24bとの間に空隙が形成される網またはネット形態のネットシート24が使用される。

前記融合シートの形成段階(s33)は、前記仮成形グラファイトシート10を前記ネットシート24で提供される多気孔金属シート20の一表面に積層配置させた状態で加圧することによって前記グラファイトシートを構成するグラファイト結晶が前記多気孔金属シートの表面空隙に含浸されながら一体に付着結合されるようにするものであり、密度が1.6g/cm3〜6.0g/cm3の範囲を有するように加圧成形しながら、空隙が0.001mm〜0.05mmの大きさを有するように成形される。つまり、前記ネットシート24である多気孔金属シート20およびその一面に積層される仮成形グラファイトシート10に対して30MPa〜300MPaの圧力で1〜20回、加圧機器を利用して加圧を実施することによって、結果的に厚さが0.01mm〜50mmになるように加圧して融合シートを形成する。

前記放熱膜層の形成段階(s42)は、前記多気孔金属シート20の他面、つまり、仮成形グラファイトシート10が付着されない反対面に放熱膜層を積層形成させる工程である。このような放熱膜層30は、前記多気孔金属シート20の他面に積層された状態で加圧、塗布または含浸により一体に付着形成されるものであり、一部が多気孔金属シートの表面に形成された空隙に含浸されて反対側の前記グラファイトシートに付着して一体に結束力を生成させる有無機系の樹脂またはアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる薄板が使用される

前記のように多様な製造工程により製造される多気孔金属シート20を適用した電子機器高放熱用融合シートの製造方法は、製造工程が簡素で大量生産を通じた経済的な生産が可能であり、特に仮成形グラファイトシート10の結晶構造が未完成状態で多気孔金属シート20と共に加圧されて融合シートを形成する過程で前記仮成形グラファイトシート10を構成するグラファイト結晶が多気孔金属シート20の空隙25に含浸されて堅固な結束力を維持することによって接着性分を有する樹脂やバインダー材の使用による放熱干渉現象による放熱特性が低下される弊害を解消することができるため、優れた放熱性能の保障が可能である。

特に、前記仮成形グラファイトシート10の反対になる多気孔金属シート20の他面に形成される放熱膜層30もその成分が空隙25を通じて前記仮成形グラファイトシート10側に含浸されながら物理的に堅固な一体化が行われるため、弾性および耐久性向上を高めることができ、結果的に大面積のシート量産が可能である。

以上、添付図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的な思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施可能であることを理解できるはずである。したがって、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されなければならない。

1…融合シート 10…仮成形グラファイトシート 20…多気孔金属シート 20a…空隙 21…焼結シート 22…電解鋳造シート 23…金属薄板シート 23a…曲面部 23b…傾斜面部 24…ネットシート 24a…縦線ワイヤー 24b…横線ワイヤー 30…放熱膜層 33…接着物 35…金属薄板 40…絶縁物

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