How to stop the stage prevention loom

申请号 JP2003360244 申请日 2003-10-21 公开(公告)号 JP4573513B2 公开(公告)日 2010-11-04
申请人 津田駒工業株式会社; 发明人 和史 山; 斉 森本; 英智 米田; 善裕 高崎;
摘要
权利要求
  • 複数種類の停止段防止装置(44)を備えるとともに、開口パターンの1リピートが織機主軸(23)の3サイクル以上 で構成される織機(1)において、
    複数種類の停止段防止装置(44)のそれぞれの作動・不作動および作動時の作動量を、開口パターンの1リピート中のサイクル番号および織機の停止時間の少なくとも1つと織機の停止原因との組み合わせに基づいて予め設定し、これらの設定に 従って停止段防止装置(44)を制御することを特徴とする織機の停止段防止方法。
  • 開口パターンの1リピート中のサイクル番号と織機の停止時間と織機の停止原因との組み合わせに対応して、複数種類の停止段防止装置(44)の作動・不作動の状態および作動時の作動量を予め設定することを特徴とする請求項1記載の織機の停止段防止方法。
  • 停止段防止装置(44)として、織機(1)の起動時に織前(11)を移動させる起動時の織前移動装置(48)と、起動時の緯入れを伴わない運転を行う空打ち運転装置(45)とを設け、両装置(48、45)を前記組み合わせに対応して作動・不作動の状態および作動時の作動量を予め設定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の織機の停止段防止方法。
  • 说明书全文

    本発明は、織機の停止に伴う停止段を開口パターンの1リピート中のサイクルや織機の停止原因などに応じて適切に防止する方法に関する。

    特許文献1の技術は、停止段の防止のために、織機の再起動時に、開口パターンの1リピート中の停止時における織機主軸のサイクルと停止時間とに対応して、織前移動量を設定している。

    特許文献1の技術によると、織機の再起動時の織前移動量が停止原因を考慮して設定されていないため、停止段防止の効果は、充分に得られない。

    また、特許文献2の技術は、緯止まりによる織機の停止原因の発生後、織機の再起動時に、停止段防止装置を不作動にし、厚段の発生を防止している。

    特許文献2の技術によると、停止段防止装置の作動・不作動が開口パターンの1リピート中の織機主軸のサイクル、および停止時間を考慮して設定されていないため、やはり停止段防止の効果は、充分でない。

    特開2001−172847号公報

    特公平2−58382号公報

    したがって、本発明の課題は、開口パターンの1リピート中のサイクル番号、織機の停止時間、さらに織機の停止原因に応じて、停止段防止を適切に行うことである。

    上記の課題のもとに、本発明は、 複数種類の停止段防止装置(44)を備えるとともに、開口パターンの1リピートが織機主軸(23)の3サイクル以上で構成される織機(1)において、 複数種類の停止段防止装置(44)のそれぞれの作動・不作動および作動時の作動量を、開口パターンの1リピート中のサイクル番号および織機の停止時間の少なくとも1つと織機の停止原因との組み合わせに基づいて予め設定し、これらの設定に従って停止段防止装置(44)を制御している(請求項1)。

    また、本発明は、開口パターンの1リピート中の前記サイクル番号と織機の停止時間と織機の停止原因との組み合わせに対応して、複数種類の停止段防止装置の作動・不作動の状態を予め設定している(請求項2)。

    さらに、本発明は、停止段防止装置として、織機の起動時に織り前を移動させる起動時の織前移動装置と、起動時の緯入れを伴わない運転を行う空打ち運転装置とを設け、両装置を前記組み合わせに対応して作動・不作動の状態および作動時の作動量を予め設定している(請求項3)。

    1リピートが織機主軸の3サイクル以上の開口パターンにより製織される織物では、織機が停止した時のサイクル(サイクル番号)によって、経糸開口は、閉口状態または開口状態にあり、織機停止時のサイクル番号によって、織機停止時の経糸張が相違する。 このため、織機停止時における織前移動の程度は、1リピート中の各サイクルによって異なる。 したがって、各サイクルに対応して停止段防止装置の条件(作動・不作動の状態および作動時の作動量)を設定することは、停止段防止装置を有効に用いるために重要な事項である。

    織機の停止時間は、経糸の延びに影響する。 停止段防止装置毎に、停止時間の長さの区間が決められ、その区間毎に作動・不作動、および作動時の作動量が設定される。

    織機の停止原因としては、緯入れ不良による緯止まり、経糸切れによる経止まり、布巻きロールの取り替えや稼働時間などの都合による手動停止がある。 これらの停止原因は、停止段の防止に直接影響する。 なお、通常、経止まりと手動停止には、停止段防止装置の作動・不作動および作動時の作動量が同一に設定される。

    複数種類の停止段防止装置としては、空打ち運転装置、トルク増大運転装置いわゆる超起動装置、制動時の織前移動装置、起動時の織前移動装置いわゆるキックバック装置がある。 これらの装置は、開口パターンの1リピート中の前記サイクル番号と織機の停止時間と織機の停止原因との組み合わせに応じて、2以上組み合わせられ、複数種類の停止段防止装置を構成することになる。

    空打ち運転装置は、織機の再起動から所定の期間に亘って、即ち、織機主軸の設定された所定のサイクル数(ピック数)に亘って、または設定された所定の時間に亘って、緯入れを伴わない運転をする。 織機の再起動後、筬の撓みが次第に大きくなって、織前への筬打ち力が増大し、定常運転時に近づいてから、緯入れが開始され、緯入れした緯糸の筬打ちがなされる。 緯糸は、定常運転時とほぼ同じ筬打ち力で筬打ちされるので、停止段防止に有効となる。

    トルク増大運転装置は、いわゆる超起動装置とも言われ、織機の再起動時、織機主軸駆動用のモータのトルクを定常運転時よりも増大させて運転し、起動直後の筬打ち力を定常運転時に近づける。 この技法では、2つの種類(1)と(2)とがあり、その(1)は、トルクを一定値(例えば定常運転時の300%)にして、再起動から所定の期間に亘って即ち、織機主軸の設定された所定のサイクル数(ピック数)、または設定された所定の時間に亘って行うもの、その(2)は、トルクを所定値に設定(例えば定常運転時の300%、400%、500%のいずれか)して、再起動から一定の期間に亘って、即ち、一定のサイクル数(例えば2サイクル)、または一定の時間に亘って行うものである。

    制動時の織前移動装置は、停止信号発生後、モータ制動開始と前後して作動し、作動時に、送出モータまたは巻取モータを正転させ、織前を移動させる。 これによって、停止状態での経糸張力による織前移動(送り出し側への移動)を見込んだ補正がなされるとともに、制動停止に続く自動逆転の際の織前への筬打ちが軽減される。

    起動時の織前移動装置は、いわゆるキックバック装置であり、織機の起動時に、送出モータまたは巻取モータが正転または逆転して、織前を設定量だけ移動させ、厚段または薄段を生じるのを防止する。 これの動作のために、作動サイクル番号、 作動原因 、停止時間の区間化、および作動量が設定される。

    本発明では、織機の停止の際に、開口パターンの1リピート中の前記サイクル番号および織機の停止時間の少なくとも1つと、織機の停止原因との組み合わせに対応して、複数種類の停止段防止装置の作動・不作動の状態および作動時の作動量を予め設定しておき、これらの設定に基づき停止段防止装置を制御するから、織機の停止時の開口パターン(織り組織)に対して最適な停止段防止機能が設定でき、停止段の発生がより確実に抑えられる。 また、停止段が未然に解消できるので、織機の各設定が製織性の向上を重点において設定でき、これにより製織性を良くして織機の停台を減少させ、織機の稼働率を向上することができる。 即ち、例えば、経糸開口量が大きい場合、あるいは経糸張力が高い場合、それぞれ停止段が顕著となるため、従来は、経糸開口量を小さく、あるいは経糸張力を低くそれぞれ設定せざるを得なかったが、本発明では、経糸開口量を大きく、あるいは経糸張力を高くそれぞれ設定しても、停止段の発生が抑えられるので、経糸開口量を大きく、あるいは経糸張力を高く設定して織機の緯入れ性能を良くすることができ、製織性を向上することができる(請求項1)。

    また、本発明では、開口パターンの1リピート中のサイクル番号と織機の停止時間と織機の停止原因との組み合わせに対応して、複数種類の停止段防止装置の作動・不作動の状態および作動時の作動量を設定するから、サイクル番号、織機の停止時間および織機の停止原因のすべてに対して対応して停止段が有効に防止できる(請求項2)。

    停止段防止装置として、織機の起動時に織り前を移動させる織前移動装置と、起動時の緯入れを伴わない運転を行う空打ち運転装置とを設け、両装置を前記組み合わせに対応して作動・不作動の状態および作動時の作動量を予め設定するから、停止段の発生原因に対して有効に対応できる(請求項3)

    図1は、織機1の要部を示している。 図1の織機1において、経糸2は、送出ビーム3に巻付けられており、送出モータ4の回転によって送り出され、テンションロール5に接し、ドロッパ6を経て、複数列に配列された綜絖枠7の綜絖に通され、これらの綜絖枠7の上下運動によって、開口8を形成する。 この開口8の内部で、緯入れ手段例えば緯入れノズル9により緯入れされた緯糸10は、経糸2と交錯し、筬12によって織前11に筬打ちされて織布13となる。 なお、経糸2は、テンションロール5の位置で、張力付与手段20により適切な張力に設定される。

    織布13は、ブレストビーム14、案内ロール15、服巻ロール17、案内ロール18を経て、布巻きロール19に巻き取られていく。 服巻ロール17および布巻きロール19は、巻取モータ16により直接または減速機などの運動変換装置22を介して巻き取り方向に駆動される。

    また、複数の綜絖枠7の開口運動および筬12 筬打ち運動は、ともに織機主軸23の回転と同期しており、織機主軸23は、原動モータ24によって駆動される。 織機主軸23の回転運動は、運動変換装置25により筬打ち運動に変換されるとともに、運動変換装置26、ドビー28および運動変換装置27により複数列の綜絖枠7の開口運動に変換される。 なお、織機主軸23の回転は、回転角検出器29により検出され、回転角の信号として、図2に示す主制御装置30や開口制御装置42に出力される。

    図2は、主制御装置30に入力される信号や指令、主制御装置30により制御される織機1の部分を示している。 主制御装置30は、回転角検出器29からの回転角の信号、停止サイクル指定装置31からの指定サイクル停止の指令、設定器32からの作動原因、作動サイクル番号、作動時の作動量、停止時間の区間、作動サイクル数、空打ち運転開始角の信号、停止釦34からの手動停止の指令、ドロッパ6からの経止まりの信号、緯入れフィーラ36からの緯止まりの信号、計時装置37への計時開始・終了の指令に基づく計時装置からの停止時間の信号を入力して、所定の制御プログラムのもとに、原動モータ24の駆動制御装置38、送出モータ4の送出制御装置21、巻取モータ16の巻取制御装置39、緯入れノズル9の噴射制御用の電磁弁41を制御する緯入れ制御装置40を制御する。

    回転角検出器29からの回転角の信号は、既述のように、主制御装置30の入力となるほか、開口制御装置42の入力となる。 開口制御装置42は、回転角検出器29からの回転角の信号を入力として、予めパターン設定器43により設定されている開口パターンに基づいて、ドビー28を制御し、複数列の綜絖枠7の開口運動を制御する。 なお、開口パターンは、織り組織に基づいて複数列の綜絖枠7の開口運動の方向・開口運動量を1リピート中のサイクル毎に設定される。 なお、1リピートの織り組織については、後に図4で説明する。

    停止サイクル指定装置31は、停止段防止の条件設定試験時に利用され、停止釦35からの停止段試験のための手動停止の指令の発信時に、設定器33に設定されているサイクル番号を参照して、当該サイクル番号のときに、指定サイクル停止の指令を主制御装置30に出す。

    図3は、複数種類の停止段防止装置44の概念的な構成を示している。 本発明の織機の停止段防止方法は、複数種類の停止段防止装置44の存在を前提としている。 複数種類の停止段防止装置44は、空打ち運転装置45、トルク増大運転装置46、制動時の織前移動装置47、または起動時の織前移動装置48により構成され、これらのうち少なくとも2つを有している。

    空打ち運転装置45は、織機1の再起動から設定された織機主軸23のサイクル数(ピック数)に亘って、緯入れをしないまま筬打ち運転をするものであり、主制御装置30、設定器32、計時装置37および緯入れ制御装置40により構成されている。 設定器32は、停止時間の区間を設定し、即ち停止時間を区間化し、サイクル番号、停止原因及び停止時間の組み合わせに対応して、停止時間の区間毎に空打ち運転装置45の作動・不作動を設定したり、またはサイクル番号および停止原因の組み合わせに対応して、空打ち運転装置45の作動・不作動を設定したり、または停止時間の区間を設定し、停止原因および停止時間の組み合わせに対応して、停止時間の区間毎に空打ち運転装置45の作動・不作動を設定したりし、作動の場合の作動サイクル数(実施ピック数)及び空打ち開始回転角を作動量として設定する。 織機1の再起動過程において、空打ち運転装置45は、所定の期間(空打ちピック数の期間)にわたって緯入れを伴わない運転をする。 この間に、原動モータ24が加速され、筬12の撓みが次第に大きくなって、織前11への筬打ち力が増大し、織機1の運転が定常運転時に近づいた時点で、空打ち運転装置45は、不作動となる。 従って、この後に、緯入れ制御装置40が働き、緯入れ、筬打ちがなされることになる。 この起動過程での空打ち運転によると、緯糸10は、緯入れ後に、定常運転時とほぼ同じ筬打ち力で筬打ちされるので、停止段防止に有効となる。

    トルク増大運転装置46は、いわゆる超起動装置といわれ、織機1の再起動時に、原動モータ24のトルクを定常運転時よりも増大して運転し、起動直後の筬打ち力を定常運転時に近づける。 これには下記の2つの種類がある。 (1)トルクを一定値(例えば定常運転時の300%)にして、再起動から所定の設定された織機主軸23のサイクル数(ピック数)、または時間に亘って行う。 第1サイクルで停止原因が経止まりと、手動停止の場合、停止時間に関係なく4サイクルに亘って行われる。 それ以外の場合は、停止時間に関係なく1サイクルだけ行われる。 (2)トルクを所定値(例えば定常運転時の300%、400%、500%のいずれか)に設定し、再起動から一定のサイクル数(例えば2サイクル)に亘って行う。 トルク増大運転装置46は、主制御装置30、設定器32、駆動制御装置38 、および計時装置37により構成されている。 本実施形態のトルク増大運転装置46は、前者のタイプを採っており、 また、計時装置37が用いられていなく、設定器32は、サイクル番号および停止原因に基づき、トルク増大運転装置46の作動サイクル数(実施ピック数)を作動量として設定すると共に、その作動サイクル数を停止時間の長短と関係なく設定する

    制動時の織前移動装置47は、主制御装置30に対する停止信号の発生後、原動モータ24の制動開始と前後して作動し、送出モータ4または巻取モータ16を正転方向に駆動して、織前11を移動させる。 これにより、停止状態での経糸張力による織前移動(送り出し側への移動)を見込んだ補正がなされると共に、制動停止に続く自動逆転の際の織前11への筬打ちが軽減される。 制動時の織前移動装置47は、送出制御装置21、主制御装置30、作動原因、作動量を設定する設定器32、巻取制御装置39により構成されている。 設定器32は、サイクル番号と停止原因との組み合わせに対応して、制動時の織前移動装置47の作動・不作動と作動時の作動量を設定する。

    起動時の織前移動装置48は、いわゆるキックバック装置といわれ、送出モータ4または巻取モータ16を正転または逆転させ、織前11を設定量だけ移動させ、厚段または薄段の発生を防止するために、送出制御装置21、主制御装置30、設定器32、計時装置37、巻取制御装置39により構成される。 設定器32は、空打ち運転装置45の区間と独立して停止時間の区間を設定し、サイクル番号と停止原因と停止時間との組み合わせに対応して、起動時の織前移動装置48の作動・不作動と作動時の作動量を設定したり、またはサイクル番号と停止原因との組み合わせに対応して、起動時の織前移動装置48の作動・不作動と作動時の作動量を設定したり、または空打ち運転装置45の区間と独立して停止時間の区間を設定し、サイクル番号と停止時間との組み合わせに対応して、起動時の織前移動装置48の作動・不作動と作動時の作動量を設定する。

    さて、本発明に係る織機の停止段防止方法は、織機主軸23の3サイクル以上で1リピートの開口パターンを構成する織機1を前提としており、開口パターンの1リピート中のサイクル番号および織機の停止時間の少なくとも1つと、織機の停止原因との組み合わせに対応して、複数種類の停止段防止装置44(空打ち運転装置45、トルク増大運転装置46、モータ制動時の織前移動装置47、起動時の織前移動装置48)の作動・不作動の状態および各装置の作動時の作動量を予め設定しておき、これらの設定に基づき、織機1の運転に際して、織機1の停止に伴う織布13の停止段の防止のために、複数種類の停止段防止装置44を制御する。

    既述のように、1リピートが3サイクル以上の織物では、経糸2による開口8は、織機1の停止した時のサイクルによって、閉口状態または開口状態にあり、このため経糸張力による織前11の移動の程度は、1リピート中の各サイクルによって異なる。 従って、停止段防止のための条件は、各サイクルに対応して設定することになり、この各サイクルごとの条件設定は、停止段防止機能を有効に働かせるためにきわめて重要な要素である。

    図4は、具体的な一例として6サイクルで1リピート(織り組織の1繰り返し)の開口パターンの織り組織図を示している。 織機1の運転中に停止原因の発生または手動停止のために、主制御装置30に停止指令が出され、織機1(織機主軸23)が制動後、停止信号または停止指令の発生サイクルの次のサイクルで停止し、この停止に続いて、織機主軸23を自動的に逆転し、停止後、停止信号または停止指令の発生サイクルで所定の主軸回転角例えば320°で停止(待機)する。 図4の織り組織において、織機1の停止時に、経糸2の開口8は、第1サイクル、第2サイクル、第4サイクル、第5サイクルでの停止(待機)のときに、開口状態となり、第3サイクル、第6サイクルでの停止(待機)のときに、閉口状態となる。

    なお、特許出願人(津田駒工業株式会社)製造のエアジェット織機1によれば、停止信号発生後の運転状況は、下記の通りである。 エアジェット織機の運転中に、停止原因が発生すると、例えば緯止まりであれば、織機主軸23の回転角290°で停止信号として緯止め信号が検出される。 原動モータ24は、緯止まり、経止まり共に、停止信号の発生サイクルの次のサイクルの70°で制動を受け始め、そのサイクル内で停止する。 原動モータ24の制動停止に続いて、織機主軸23は、原動モータ24により自動逆転させられ、停止信号の発生サイクルの320°で停止する。 緯止まりの場合は、緯止まり信号の発生サイクルの180°まで更に手動で逆転され、不良緯糸が抜き取られ、その後、さらに緯止まり信号発生サイクルの前のサイクルの320°(空打ちがある場合は、300°、または160°)まで逆転され、そこから再起動される。 経止まりの場合は、経止まり信号の発生サイクルの320°で経糸2の修復後、その回転角のまま再起動されるが、空打ちがあるときは、300°、または160°まで逆転される。

    織機1の停止時間は、後述の実施例1(表1)の場合、空打ち運転装置45と起動時の織前移動装置48において、各装置毎に所定の時間長さの区間として定められ、それらの区間ごとに作動・不作動および作動時の作動量が設定される。 空打ち運転装置45について、0〜2分の区間、2分を越える区間として設定される。 また、起動時の織前移動装置48について、0〜4分の区間(停止時間4分の作動量が決められており、作動量は、計測した停止時間に比例して算出され設定される。)、4分を越える区間(作動量は、停止時間4分の作動量に設定される。)として設定される。

    また、停止原因は、緯止まり、経止まり、および手動停止の3つある。 緯止まりは、緯入れフィーラ36が緯入れ不良を検出したときに、織機主軸23の回転角290°で出力される。 また経止まりは、ドロッパ6が経糸切れや経糸弛みを検出したときに発生する。 さらに、手動停止は、操作者により製織の中止や試験のために停止釦34、35の操作により行われる。 なお、後述の実施例1(表1)、実施例2(表2)、および実施例3(表3)では、経止まりと手動停止は、停止段防止装置44の作動・不作動、および作動時の作動量に関して同一に設定されている。

    複数種類の停止段防止装置44は、空打ち運転装置45、トルク増大運転装置46、モータ制動時の織前移動装置47、および起動時の織前移動装置48の2つ以上のものにより構成されるが、それらの作動・不作動の状態は、開口パターンの1リピート中の前記サイクル番号および織機1の停止時間の少なくとも1つと、織機1の停止原因との組み合わせに対応して設定される。 従って、その組み合わせ態様は、(1)サイクル番号と停止時間と停止原因との組み合わせ、(2)サイクル番号と停止原因との組み合わせ、及び(3)停止時間と停止原因との組み合わせ、の3通りとなる。 この組み合わせは、織機1の停止状況を考慮して設定するものとする。

    なお、停止サイクル指定装置31は、停止段防止の条件設定試験時に利用される。 停止段防止の条件設定試験時に、操作者は、設定器33により1リピート中の停止サイクルをサイクル番号の指定により設定してから、織機1の運転中に停止釦35を操作し、停止段試験のために、織機1に手動停止をかける。 原動モータ24は、直ちに制動されず、設定サイクル(サイクル番号)に達した後に制動され、制動停止に続く自動逆転により、指定停止サイクルの所定の主軸回転角例えば320°で停止(待機)する。 このように、停止段防止装置44の条件設定試験において、1リピート中の所望のサイクルに織機主軸23を停止でき、これにより条件設定試験を容易に行うことができる。 以下の実施例は、条件設定試験により得られた最適な条件により設定されたものである。

    表1は、図4の1リピートのサイクル番号および織機1の停止原因に対応させて、複数種類の停止段防止装置44として空打ち運転装置45、トルク増大運転装置46、制動時の織前移動装置47および起動時の織前移動装置48の作動・不作動の状態、作動時の作動量の設定例を示す。 この例は、織機主軸23のサイクル番号と、織機1の停止原因と、織機1の停止時間との組み合わせ態様である。 なお、停止段防止装置44の条件設定や1ピック分の作動量などについては、欄外に記載した。

    空打ち運転装置45については、サイクル番号、停止原因、停止時間(0〜2分の区間および2分を越える区間)毎に、作動・不作動、および作動時の作動量として作動サイクル数と開始主軸角度が、設定器32により設定される。

    トルク増大運転装置46については、すべてのサイクル番号で作動するものとし、作動サイクル数(作動時の作動量)が、サイクル番号と停止原因とに対応して設定器32により設定される。

    制動時の織前移動装置47については、送出制御装置21に関し、サイクル番号と停止原因の経止まり・手動停止と緯止まりとに応じて作動・不作動、作動時の作動量として1ピック分が設定器32により設定され、また、巻取制御装置39に関し、一例としてすべてのサイクル番号で不作動の状態が設定器32により設定されている。

    起動時の織前移動装置48については、送出制御装置21に関し、サイクル番号と停止原因の経止まり・手動停止と緯止まりとに応じて作動・不作動、作動時の作動量として標準的な停止時間4分を想定し±1ピック分、−0.7ピック分などが設定器32により設定され、作動時の作動量が、前述のように停止時間0〜4分の区間、および4分を越える区間に応じて設定される。 また、巻取制御装置39に関し、サイクル番号と停止原因の経止まり・手動停止と緯止まりとに応じて作動・不作動、作動時の作動量として標準的な停止時間4分を想定し±0.2ピック分などが設定器32により設定され、作動時の作動量が、送出制御装置21と同様に停止時間0〜4分の区間、および4分を越える区間に応じて設定される。

    表2は、図4の1リピートのサイクル番号および織機1の停止原因の組み合わせに対応させて、複数種類の停止段防止装置44として空打ち運転装置45および起動時の織前移動装置48の作動・不作動の状態、作動時の作動量の設定例を示す。

    空打ち運転装置45については、サイクル番号、停止原因として経止まり・手動停止と緯止まりとに応じて作動・不作動、および作動時の作動量として作動サイクル数と開始主軸角度が、設定器32により設定される。 なお、この例では、織機の停止時間は、考慮されていない。

    表3は、図4の織機1の停止時間と停止原因との組み合わせに対応させて、複数種類の停止段防止装置44として空打ち運転装置45および起動時の織前移動装置48の作動・不作動の状態、作動時の作動量の設定例を示す。

    空打ち運転装置45については、サイクル番号に関係なく、停止原因、停止時間(0〜2分の区間および2分を越える区間)毎に、作動・不作動、および作動時の作動量として作動サイクル数と開始主軸角度が、設定器32により設定される。

    起動時の織前移動装置48については、送出制御装置21に関し、サイクル番号に関係なく、停止原因の経止まり・手動停止と緯止まりとに応じて作動・不作動、作動時の作動量として標準的な停止時間4分を想定し−1ピック分が設定器32により設定され、実施例1と同様に作動時の作動量が、前述のように停止時間0〜4分の区間、および4分を越える区間に応じて設定される。 また巻取制御装置39に関し、サイクル番号に関係なく、更に停止原因とも関係なく、不作動が設定器32により設定される。

    本発明は、例示の織機に限らず、パイル織機などにも利用できる。 また、すでに記載した通り、開口パターンの1リピート中の前記サイクル番号と織機の停止時間と織機の停止原因との組み合わせや、複数種類の停止段防止装置の内容(機能)は、実施に際して織機の機能や織物組織に応じて、設定される。

    織機の機械的な要部の側面図である。

    織機の制御系のブロック線図である。

    開口パターンの1リピートでの織組織図である。

    停止段防止装置の観念的な説明図である。

    符号の説明

    1 織機2 経糸3 送出ビーム4 送出モータ5 テンションロール6 ドロッパ7 綜絖枠8 開口9 緯入れノズル10 緯糸11 織前12 筬13 織布14 ブレストビーム15 案内ロール16 巻取モータ17 服巻ロール18 案内ロール19 布巻ロール20 張力付与手段21 送出制御装置22 運動変換装置23 織機主軸24 原動モータ25 運動変換装置26 運動変換装置27 運動変換装置28 ドビー29 回転角検出器30 主制御装置31 停止サイクル指定装置32 設定器33 設定器34 停止釦35 停止釦36 緯入れフィーラ37 計時装置38 駆動制御装置39 巻取制御装置40 緯入れ制御装置41 電磁弁42 開口制御装置43 パターン設定器44 停止段防止装置45 空打ち運転装置46 トルク増大運転装置47 制動時の織前移動装置48 起動時の織前移動装置

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