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繊維プリフォーム、繊維強化コンポジットおよびその製造方法

申请号 JP2012536958 申请日 2010-10-26 公开(公告)号 JP5793502B2 公开(公告)日 2015-10-14
申请人 アルバニー エンジニアード コンポジッツ インコーポレイテッド; 发明人 ゲーリング,ジョナサン;
摘要
权利要求

円錐形の繊維プリフォームであって、多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)を備え、それら多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)を織り込むことにより、連続的で平らならせんファブリックを形成し、しかも、そのらせんファブリックは、アルキメデスらせんの形をしており、そのアルキメデスらせんの形をしたらせんファブリックを集合あるいは巻くことにより、円錐形シェル構造を形成する、繊維プリフォーム。前記よこ糸は、一様なあるいは可変性のひピッチ(pick spacing)をもつ、請求項1のプリフォーム。前記よこ糸は、一様なあるいは可変性の分離度(angular separation)、つまり角距離をもつ、請求項1のプリフォーム。前記円錐形シェル構造は、スピンナあるいは出口コーンの一部である、請求項1のプリフォーム。前記らせんファブリックは、差動テークアップ機構を備える織機で織られたものである、請求項1のプリフォーム。多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)を織り込んだ第2の連続的ならせんファブリックをさらに備える、請求項1のプリフォーム。前記第2のらせんファブリックは、アルキメデスらせんの形である、請求項6のプリフォーム。前記第2のらせんファブリックは、第1の前記らせんファブリックと同じ、あるいは異なる、請求項6のプリフォーム。前記第2のらせんファブリックは、請求項1のらせんファブリック上に反対方向に巻かれている、請求項6のプリフォーム。前記たておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)は、カーボン、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、セラミック、アラミド、ポリエステル、および金属糸あるいは繊維の中から選択する、請求項1あるいは6のプリフォーム。前記たておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)は、モノフィラメント、平形モノフィラメント、マルチフィラメント糸、平形マルチフィラメント糸、加工マルチフィラメント糸、よりマルチフィラメント糸、および編組構造の中から選択する、請求項1あるいは6のプリフォーム。前記たておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)は、1あるいは2以上の被覆層をもち、その被覆層には、仕上げのための被覆層、あるいは、前記たておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)の性能向上を図るための他の被覆層を含む、請求項1あるいは6のプリフォーム。請求項1による繊維プリフォームを備える強化コンポジット。マトリックス材料をさらに備える、請求項13のコンポジット。前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットは、樹脂トランスファー成形、化学的気相ろ過、湿式補強(つまり、ウェットレイアップ)あるいは樹脂塗膜注入(つまり、レジンフィルムインフュージョン)のいずれかによって構成される、請求項14のコンポジット。前記マトリックス材料は、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニル−エステル、セラミック、および炭素の中から選択する、請求項14のコンポジット。前記コンポジットは、スピンナあるいは出口コーンである、請求項13のコンポジット。繊維プリフォームを製造する方法であって、多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)を織り込むことにより、連続的で平らであり、アルキメデスらせんの形をらせんファブリックを形成する工程と、 そのアルキメデスらせんの形をした平らならせんファブリックを集合あるいは巻くことにより、円錐形シェル構造を形成する工程とを備える、方法。 る方法。前記よこ糸は、一様なあるいは可変性のひピッチ(pick spacing)で挿入する、請求項18の方法。前記よこ糸は、一様なあるいは可変性の分離角度(angular separation)、つまり角距離で挿入する、請求項18の方法。前記円錐形シェル構造の上部および下部を対応するトリムラインに沿って整える工程をさらに備える、請求項18の方法。前記らせんファブリックは、差動テークアップ機構を備える織機で織る、請求項18の方法。多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)による第2の連続的ならせんファブリックを織る工程をさらに備える、請求項21の方法。請求項18のらせんファブリック上に、前記第2のらせんファブリックを巻く工程をさらに備える、請求項23の方法。前記第2のらせんファブリックは、アルキメデスらせんの形である、請求項23の方法。前記第2のらせんファブリックは、第1の前記らせんファブリックと同じ、あるいは異なる、請求項23の方法。前記たておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)は、カーボン、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、セラミック、アラミド、ポリエステル、および金属糸あるいは繊維の中から選択する、請求項18あるいは23の方法。前記たておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)は、モノフィラメント、平形モノフィラメント、マルチフィラメント糸、平形マルチフィラメント糸、加工マルチフィラメント糸、よりマルチフィラメント糸、および編組構造の中から選択する、請求項18あるいは23の方法。前記たておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)は、1あるいは2以上の被覆層をもち、その被覆層には、仕上げのための被覆層、あるいは、前記たておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)の性能向上を図るための他の被覆層を含む、請求項18あるいは23の方法。強化コンポジットを製造する方法であって、請求項18による繊維プリフォームを製造する工程を備える方法。前記繊維プリフォームにマトリックス材料を含浸させる工程をさらに備える、請求項30の方法。前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットは、樹脂トランスファー成形、化学的気相ろ過、湿式補強(つまり、ウェットレイアップ)あるいは樹脂塗膜注入(つまり、レジンフィルムインフュージョン)のいずれかによって製造される、請求項31の方法。前記マトリックス材料は、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニル−エステル、セラミック、および炭素の中から選択する、請求項31の方法。前記コンポジットは、スピンナあるいは出口コーンである、請求項30の方法。

说明书全文

この発明は、一般的には、繊維強化コンポジットに関し、特には、織りストリップ材を含むプリフォームであって、強化コンポジット材料に用いるものに関し、平坦に織り、そして折りたたんで最終形状にする技術に関する。

引用による組み入れ

ここで述べる製品についてのすべての特許、特許出願、文書、文献、製造者の使用説明書、解説、製品仕様書、および製品説明書を引用によってここに組み入れ、しかもまた、この発明を実施する上で使用する。

構造的な構成要素あるいは部品を製造するために、強化コンポジット材料を用いることは、今や一般的である。特に、重さが軽いこと、強固、丈夫、耐熱性、自らを支える能、および形作る上で適合するという、好ましい特性が求められるところでは広く普及している。そのような構成要素あるいは部品は、たとえば、航空、航空宇宙産業、人工衛星、レクレーション分野(レース艇やレーシングカーなど)、およびその他の分野で用いられる。

そのような構成要素あるいは部品は、典型的に、マトリックス材料の中に埋め込んだ強化素材から構成される。強化の構成部分は、ガラス、炭素、セラミック、アラミド、ポリエチレン、および/または、物理的、熱的、化学的および/またはその他の好ましい特性、第1には応力に対する大きな耐久性を示すその他の材料から構成される。そのような強化材料、それらは結局のところ完成品の構成要素になるのであるが、それらを使用するとき、たとえば非常に大きな強度のようなそれら強化素材の望ましい特性が、完成したコンポジット部品に授けられることになる。構成要素である強化材料は、典型的には、織られたり編まれたり、あるいは編組される。通常、選択理由である強化材料の特性が最大限に活用されるように注意が図られる。また、そのような強化プリフォームについては、マトリックス材料と組み合わせることにより必要な完成品を得、あるいは、完成品の最終生産のために役立つ在庫品を得る。

必要な強化プリフォームを構成した後、マトリックス材料をプリフォームおよびその中に加えるようにする。それにより、強化プリフォームは、マトリックス材料で包まれ、マトリックス材料は強化プリフォームの構成要素の間のすき間部分を埋める。マトリックス材料としては、たとえば、エポキシ、ポリエステル、ビニル−エステル、セラミック、炭素および/またはその他の材料で、必要とする物理的、熱的、化学的および/または他の特性を示すものなど、いろいろな材料を広く適用することができる。マトリックスとして用いる材料としては、強化プリフォームの材料と同じものでも良いし、異なるものでも良く、また、物理的、化学的、熱的あるいは他の特性が類似したものでも良いし、類似しないものでも良い。しかし、通常、それらは強化プリフォームと同じ材料ではなく、また、物理的、化学的、熱的あるいは他の特性が類似しない。なぜなら、第1にコンポジットを用いる通常の目的は、ただ一つの構成材料だけでは得ることができない組合せ特性を完成品で得ることにあるからである。強化プリフォームおよびマトリックス材料は、そのように組み合わされた後、熱硬化処理あるいは他の公知の方法で同じ作業工程において硬化および安定化され、さらに、目的とする構成部品を製造するための他の作業工程に入る。ここで、そのように硬化した時点において、マトリックス材料の固体化したものが、通常、強化材料(たとえば、強化プリフォーム)に非常に強く付着していることに気付くことが大事である。結局、完成品上の応力が、繊維間の接着剤として機能するそのマトリックス材料を特に通して、補強された強化プリフォームの構成材料に有効に移され保持される。

たとえば、プレート、シート、長方形あるいは正方形の立体などの単純な幾何学的な形以外の形の構成要素(部品)を製造することがしばしば求められる。これを行う一つの方法は、そのような基本的な幾何学的な形を組み合わせることにより、必要とされる複雑な形態にすることである。そのような形がどのようなものであれ、構成要素間の各連結箇所をできるだけ強くすることを考慮すべきである。補強プリフォームの構成要素それ自体に必要とされる非常に大きな強度が与えられると、連結箇所の弱さが、実際上、構造的な「チェーン」における「弱いリンク」になる。

強化コンポジットの構造的な完全性を改良しようとし、一部成功を収めてはいるが、接着剤あるいは機械的な結合を用いるものとは異なる手法による問題に対する改良をなそうとする要求がある。この点において、専用機によって3次元(「3D」)の織り構造を作り出すという一つの方法が考えられる。しかし、その費用は多大であるし、単一の構造を作り出すための織り機械をもつことが好ましいとはいえない。他の方法は、2次元(「2D」)の構造を織り、それを3Dの形に折りたたむことである。それにより、パネルは一つの複合体として織られ、すなわち、平らなベースあるいはパネル部分と他の構成部分との間が連続的に織り込まれる。

航空機およびジェットエンジンにおいて、そのような繊維プリフォームの補強をもつコンポジット材料を用いることが増すことにより、コンポジットの円錐形のシェルが必要になっている。円錐形シェルを作る在来の手法は、図1Aに示すように、扇の形の平らなパターン10を作り出すことである。この形は、図1Bに示すように、2つのまっすぐなふち15を互いにそろえて折るとき、円錐台20の形になる。平らなパターン10は一般の2Dファブリックから裁断することができるし、あるいは、たとえばポーラ織り(polar weaving)装置を用いて環状に直接織ることができる。

しかし、両方の方法には、ある制限がある。2Dファブリックを用いると、一様な厚さのシェルであり、繊維(ファイバ)が2方向に一様に配列したものを生み出す。ところが、それら繊維の方向は、円錐の主要な方向、すなわち、円周方向および軸方向への配列ではない。別の見方からすれば、ポーラ織りは繊維を主要な方向に向けるが、その繊維の配列は、軸方向が異なる。いずれの場合でも、2つのまっすぐなふちが集まるところに不連続な縫い目が存在するであろう。その上、円錐は実際上どのような大きさにもなり得るが、単一の平らなパターンから加工することができる最大の大きさは、織機の大きさによって制限されるし、一般の2Dファブリックを用いて円錐を得るとすれば材料の無駄がかなり生じる。しかし、単一のファブリック片を用いることは望ましいことである。なぜなら、縫い目の数を最小にし、しかも、ファブリックの裁断および配置に要する手作業を低減するからである。

この発明は、今までの方法による、大きさの制限および繊維配列の問題のいくつかに打ち勝つものである。

この発明の一つの目的は、構成する繊維の方向が円錐の主要な方向、すなわち、円周方向および軸方向に向いた円錐形のシェルを提供することである。その結果、プリフォームは、主要な座標系について一様の強度および剛性を伴うことになり、結果として得る構造物の主要な方向における強度および剛性を最大にする。

この発明の他の目的は、軸方向だけでなく、円周方向にも一様な繊維配列をもつ円錐形シェルを提供することである。

この発明のさらに他の目的は、コンポジットの全表面領域にわたって連続的な輪繊維を伴い、それにより、構造物にZ方向の不連続な縫い目が何もない円錐形シェルを提供することである。

また、この発明の他の目的は、実際上どのような大きさにも対応し得る円錐形シェルを提供することである。

さらにまた、この発明の目的は、ファブリック材料の消耗を最少量にし得る円錐形シェルを提供することである。

この発明のさらに他の目的は、単一のファブリック片を用いることにより、片の数を最小にし、手作業を低減し得る円錐形シェルを提供することである。

したがって、この発明の一つの実施態様は、織り込むことにより連続的ならせんファブリックを形成する、多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)を含む繊維プリフォームである。らせんファブリックは、アルキメデスらせんの形をとるだろう。そのプリフォームのよこ糸は、一様なあるいは可変性のひピッチ(pick spacing)、または一様なあるいは可変性の分離度(angular separation)をもつことができる。アルキメデスらせんの形をしたファブリックは、集合あるいは巻くことにより、円錐形シェル構造を形成することができる。そして、その構造は、スピンナあるいは出口コーンの一部になり得る。アルキメデスらせんファブリックについては、差動テークアップ機構を備える織機で織ることができる。プリフォームは、また、多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)による、アルキメデスらせんファブリックの第2層を含むことができる。その第2のアルキメデスらせんファブリックは、第1のアルキメデスらせんファブリック上に巻くことにより、余分な強度を与えたり、あるいはバランスしたプリフォームを提供する。

この発明の別の実施態様は、その繊維プリフォームを含む強化コンポジットである。

この発明のさらに別の実施態様は、繊維プリフォームを形成する方法である。その方法は、多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)を織り込むことにより、アルキメデスらせん形の連続的ならせんファブリックを形成する工程、そのアルキメデスらせん形のらせんファブリックを成形マンドレル上に組み付けあるいは巻くことにより、円錐形シェル構造を形成する工程、そして、その円錐形シェルの上部および下部を対応するトリムラインに沿って整える工程を備える。その方法は、また、多数のたておよびよこの糸あるいはファイバ(繊維)を伴う第2の連続的なアルキメデスらせんファブリックを織る工程、およびその第2のアルキメデスらせんファブリックを、第1のアルキメデスらせんファブリック上に巻くことにより、余分な強度を与えたり、あるいはバランスしたプリフォームを提供する工程を含むこともできる。よこ糸は、一様なあるいは可変性のひピッチ(pick spacing)、または一様なあるいは可変性の分離角度(angular separation)で挿入することができる。アルキメデスらせんファブリックについては、差動テークアップ機構を備える織機で織ることができる。

この発明のさらにまた別の実施態様は、繊維プリフォームを含む強化コンポジットを形成する方法である。

この発明のプリフォームは、たて糸ファイバに対する今までのパターン、すなわち、プライ対プライ、厚さ方向アングルインターロック、直交その他のパターンを用いて、単一織りファブリックあるいは多層織りファブリックにすることができる。この構造にとって平織りが好ましいが、プリフォームは、今までの織りパターン、たとえば、平織り、あや織り、朱子織りなどの織りパターンのいずれを用いても織ることができる。同様に、カーボン・ファイバ(炭素繊維)が好ましいが、この発明は、実際上、他のどのようなファイバにも適用することができる。

この発明の繊維プリフォームは、ジェットエンジンのスピンナあるいは出口コーン部品を含む、いろいろなものに適用することができる。

この発明を特徴づける新規ないろいろな技術的事項について、特には、添付のクレーム(そこに示した事項はこの出願の開示の一部である)に指摘する。この発明、ならびに、それを使用することによって得る作用効果および特定の目的について良く理解するため、詳細な説明を参照されたい。そこには、この発明の好ましい実施形態(これに限定されない)が図面に示されている。

この中で用いる用語「備えている(comprising)」および「備える(comprises)」は、「含んでいる(including)」および「含む(includes)」という意味になるし、あるいは米国特許法におけるそれらの意味にもなる。また、「本質的に有している(consisting essentially of)」および「本質的に有する(consists essentially of)」の用語は、クレームで用いるときには、米国特許法におけるそれらの意味である。この発明の他の考え方(形態)については、以下の説明に記載されているか、その記載から自明である。

平らなパターンから成る扇形環の構成図である。

図1Aの平らなパターンを巻いて形成した円錐体の構成図である。

この発明の一実施形態による、アルキメデスらせんファブリックの構成図である。

この発明の一実施形態による、円錐形シェルの一外観図である。

この発明の一実施形態による、円錐形シェルの別の外観図である。

この発明の一実施形態による、整えた円錐形シェルプリフォームを示す図である。

この発明の一実施形態による、アルキメデスらせんファブリックの構成図である。

この発明の他の実施形態による、整えた円錐形シェルプリフォームを示す図である。

以後この発明について添付の図面を参照しながら、より詳しく説明する。図面には、好ましい実施例を示す。しかし、この発明は、多くのいろいろな形態で実施することができ、ここに述べる実施例に限定されるわけではない。むしろ、図示するそれらの実施例は、開示が全体に行き渡り完全になるようにし、当業者にこの発明の考え方を充分に伝えるためのものである。

引き続く説明において、図面を通して同様あるいは対応する部分に対し同一の符号を付ける。そしてまた、以下の説明中、たとえば「上部の」、「下部の」、「上」、「下」、「第1の」、「第2の」およびその他の用語は、便宜的なものであり、文字どおりに解釈されるわけではない。

この発明の一実施態様は、たとえば、円錐形シェルのための繊維プリフォームを製造する方法であり、アルキメデスらせん形に織った比較的狭いファブリックを用いることによる方法である。この方法を用いて製造することができる、一例のプリフォーム100について、図2には、広げた形態で示す。

らせんファブリック50は、たておよびよこの繊維あるいは糸を用いて織る。それらの糸については、目的に適う材料、または必要な物理的、熱的および/あるいは化学的な特性を示す材料で作ることができる。カーボン、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、セラミック、アラミド、ポリエステル、および金属糸あるいは繊維は、本の少しの例である。平形マルチフィラメント糸が好ましいが、どのような形態の糸あるいは繊維をも用いることができる。例を挙げると、モノフィラメント、平形モノフィラメント、マルチフィラメント糸、加工マルチフィラメント糸、よりマルチフィラメント糸、編組構造、あるいはそれらの組み合わせなどがある。糸部品あるいは繊維のそれぞれに対し、必要であれば、1あるいは2以上の被覆層を施すことができる。被覆には、たとえば、仕上げのため、あるいは、部品繊維の性能向上を図るための他のものを用いることができる。

らせんファブリック50については、たとえば、有ひ織機、あるいは差動テークアップ機構を備える他の織機で織ることができる。差動テークアップ機構によって、ファブリックの端を異なる速度で進むようにすることができ、それにより、ファブリックに対し、必要とする自然な面内の曲がりを生み出すことができる。その機構は、プログラム可能であり、それにより、各ひに対してテークアップ量を異なるものにすることができる。たとえば、図2のらせん30および40は、らせんファブリック50の端を表し、たて糸繊維に平行であり、ライン32はプリフォームのよこ糸の径路を示す。半円22,24は、トリムラインであり、円錐体100の上下の端(縁)を示す。それらのトリムラインを切り取り整えることにより、両端を互いに平らかつ平行にする。一方の半円22は、たとえば、円錐体100の上部あるいは上側の切断ラインであり、他方の半円24は、たとえば、円錐体100の下部あるいは下側の切断ラインである。

図3Aに示すように、織り機械のテークアップ機構は、生み出すらせんファブリックについて、引き続くよこ糸繊維間の角度が一定であり、しかも、すべてのよこ糸繊維が同じ長さをもつように選択する。そうすることによって、一様な幅のファブリック50を得ることができ、そのファブリック50は、図3Bに示すように、それを成形マンドレル上に巻いて円錐形にすると、r−z面に整列した軸方向ファブリックである。たて糸繊維は、円錐の周りを連続的に巻く浅いらせん26に沿うように向いている。

一つの実施例では、反対方向のらせんに沿うよこ糸繊維を伴う、互いに補足しあうファブリック(図示しない)を、第1のファブリック50上に巻くことにより、均衡プリフォームを得る。補足ファブリックは、第1のらせんファブリックと同一でも良いし、そうでなくとも良い。らせんファブリックに付加的な層を用いることにより、たとえば特別な強度など、物理的特性を増大させることができる。先に述べたように、このプリフォームは、また、図2に示す半円の経路に沿って切り取り(トリムし)、円錐台形のシェル100にすることができる。また、その代わりに、両方のファブリックについて、一方を他方の上に最初に成形マンドレル上に巻き、ついで、円錐体100の上下の端を切り取るようにすることもできる。しかし、上下の端のトリミングは、この発明方法に求められる唯一の切断であることに留意されたい。というのは、ファブリック50は、隣接する巻き間にギャップあるいは重なりを伴うことなく、成形マンドレルあるいは円錐上に巻くようになっているからである。この発明の方法によって形成した円錐形シェル100の一例を図4に示す。

上の実施例において、よこ糸は、円錐体の細い端部に集中する。それは、ポーラ織りファブリックと同様である。しかし、このことは、この発明の一つの実施例によれば、一様な角度をもつというよりもむしろ、隣接するよこ糸間に一様な円弧長さあるいは一様なひピッチ(pick spacing)を伴うらせんファブリック150を織ることにより、排除することができる。その結果、らせんファブリック150は、たとえば、図5に示すように、円錐体200の全表面にわたって、たて糸およびよこ糸の繊維間に一様なバランスを維持することになる。図5は、一様なひピッチ(pick spacing)を伴うファブリック150の平パターンの一例であり、また、図6は、たとえば、この発明による一様なひピッチ(pick spacing)デザイン200と、一様な分離角度デザイン100との両方を示す。しかし、ここに一様なひピッチおよび一様な分離角度をもつよこ糸を伴うデザインを述べているが、この発明はそのようなものに限定されるわけではない。たとえば、よこ糸あるいはファイバのひピッチおよび/または分離角度の両方を可変にすることができる。その場合、ファブリックは、円錐体の本体におけるひピッチが一様であるが、円錐体の先端に近づくにつれて変動する。そこでは、同じ量のファイバを詰めることが困難である。

上に述べたように、この発明の方法およびプリフォームによれば、今までの方法における大きさの制限および繊維配列の問題のいくつかに打ち勝つことができる。この発明による円錐形シェルを構成するファイバの方向は、円錐(体)の主要な方向、すなわち、円周方向および軸方向とほとんど同じ方向に向いている。その結果、プリフォームは、主要な座標系について、一様な強度と剛性をもつことになり、生じる構造物の主要な方向における強度および剛性が最大になる。さらに、円錐形シェルは、軸方向だけでなく、周方向における繊維配列が一様になり、しかもまた、コンポジットの全表面領域にわたって連続的な輪繊維を伴い、それにより、構造物の周方向に不連続な縫い目を生じない。

さらにまた、この発明によれば、どのような大きさの円錐形シェルをも実際上得ることができ、しかも、最少量のファブリック材料の消耗で円錐形シェルを製造することができるという利点をも得ることができる。それに加え、円錐形シェルを製造するに際し、単一のファブリック片を用いることにより、片の数を最小にし、手作業を低減することができる。

この発明のプリフォームは、たて糸ファイバに対する今までのパターン、すなわち、プライ対プライ、厚さ方向アングルインターロック、直交その他のパターンを用いて、単一層織りファブリックあるいは多層織りファブリックにすることができる。この構造あるいは構造物にとって平織りが好ましいが、プリフォームは、今までの織りパターン、たとえば、平織り、あや織り、朱子織りなどの織りパターンのいずれを用いても織ることができる。同様に、カーボン・ファイバ(炭素繊維)が好ましいが、この発明は、実際上、他のどのようなファイバにも適用することができる。

プリフォーム100,200を必要なシェル形状に組み立てあるいは巻いた後、プリフォーム100,200はコンポジットに形成し、ジェットエンジンのスピンナあるいは出口コーン部品などの円錐形構造物に用いる。また、プリフォーム100,200は、それにマトリックス材料を含浸させることにより、強化コンポジットに加工することができる。マトリックス材料として、たとえば、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニル−エステル、セラミック、および炭素などがあり、含浸には、いろいろな樹脂含浸法を用いることができる。たとえば、樹脂トランスファー成形、化学的気相ろ過、湿式補強あるいは樹脂塗膜注入などがあり、それによって、3次元のコンポジット構造物を形成する。

この発明の織りプリフォームは、アルキメデスらせん構造物あるいは円錐形シェル構造物を利用する、いろいろな構造に適用することができる。ジェットエンジンのスピンナあるいは出口コーン部品は、単なる例示にすぎない。

この発明の好ましい実施例および変形例について詳しく述べたが、この発明は、それらの実施例や変形例に限定されるわけではない。特許請求の範囲に記載するこの発明の考え方の範囲内において、他の変形や修正を行うことができる。

22,24 半円 30,40 らせん 50 らせんファブリック 100 円錐体

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