Geogrid, non-woven fabric or a woven fabric, and strapping bands |
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申请号 | JP2013526385 | 申请日 | 2011-07-29 | 公开(公告)号 | JP2013537943A | 公开(公告)日 | 2013-10-07 |
申请人 | バウムフェター エクストリュージョン ゲーエムベーハー; | 发明人 | クナック,インゴ; | ||||
摘要 | The present invention relates to a geogrid, a non-woven or woven fabric and a strapping band, methods for their preparation and their use. | ||||||
权利要求 | ジオグリッド布帛であって、 該布帛が、ポリマーストランドを熱接着することにより形成されたグリッドを含み、 該ポリマーが、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むか、またはポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含み、 a)DIN EN ISO 13431に準拠し20℃において求めた該布帛の引張クリープひずみが、DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた該布帛の最大引張強度の約45%の定荷重を1000時間にわたり加えたとき、10%未満であること、および/またはb)DIN EN ISO 13431に準拠し20℃において約120年を外挿して求めた該布帛の引張クリープ破断強度が、DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた該布帛の最大引張強度の少なくとも40%であることを特徴とするジオグリッド布帛。 DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた前記ジオグリッド布帛の引張強度が、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた前記ジオグリッド布帛の単位面積当たりの質量が約200g/m 2であるとき、MD方向(流れ方向)およびCMD方向(流れと直角方向)において少なくとも50kN/mであり、 DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた前記ジオグリッド布帛の引張強度が、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた前記ジオグリッド布帛の単位面積当たりの質量が約200g/m 2であるとき、MD方向およびCMD方向において好ましくは少なくとも60kN/m、より好ましくは少なくとも80kN/m、最も好ましくは少なくとも100kN/mであることを特徴とする請求項1に記載のジオグリッド布帛。 DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた前記ジオグリッド布帛の最大荷重伸びが、MD方向およびCMD方向において12%未満、好ましくは10%未満であることを特徴とする請求項1または2に記載のジオグリッド布帛。 DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた前記ジオグリッド布帛の2%伸びにおける引張強度が、MD方向およびCMD方向において少なくとも20kN/mであり、かつ/または5%伸びにおける引張強度が、MD方向およびCMD方向において少なくとも40kN/mであることを特徴とする先行する請求項のいずれかに記載のジオグリッド布帛。 ポリマー繊維を含む不織布または織布であって、 該ポリマーが、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むか、またはポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含み、 DIN EN ISO 13431に準拠し20℃において求めた該不織布または織布のクリープひずみが、DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた該不織布または織布の最大引張強度の約45%の定荷重を約1000時間にわたり加えたとき、10%未満であることを特徴とする不織布または織布。 DIN EN ISO 12236に準拠して求めた前記不織布または織布の貫入力が、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた前記不織布または織布の単位面積当たりの質量が約150g/m 2であるとき、少なくとも1700N、好ましくは少なくとも2000Nであり、 かつ/またはDIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた前記不織布または織布の引張強度が、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた前記不織布または織布の単位面積当たりの質量が約150g/m 2であるとき、MD方向(流れ方向)において少なくとも10kN/mであり、かつCMD方向(流れと直角方向)において少なくとも15kN/mであることを特徴とする請求項5に記載の不織布または織布。 DIN EN ISO 12236に準拠して求めた前記不織布または織布の貫入変位が、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた前記不織布または織布の単位面積当たりの質量が約150g/m 2であるとき、30mm未満であることを特徴とする請求項5または6に記載の不織布または織布。 ポリマーを含むストラッピングバンドであって、 該ポリマーが、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むか、またはポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含み、 該ストラッピングバンドの引張クリープひずみが、該ストラッピングバンドの最大引張強度の約45%の定荷重を約1000時間にわたり加えたとき、20%未満であることを特徴とするストラッピングバンド。 DIN EN 13394に準拠して求めた、約15%〜約25%の伸びにおける前記ストラッピングバンドの引張強度が、少なくとも300MPaであることを特徴とする請求項8に記載のストラッピングバンド。 ジオグリッド布帛の製造方法であって、 a)ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むポリマー、またはポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含むポリマーで構成されるポリマーストランドの格子状物を製造する工程、 b)工程a)で得た格子状物においてストランドが交差している部分を熱接着することによりグリッドを得る工程、およびc)工程b)で得たグリッドに電離放射線を照射する工程を含む方法。 不織布または織布の製造方法であって、 a)ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むポリマー、またはポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含むポリマーで構成されるポリマー繊維からシートを製造する工程、およびb)工程a)で得たシートに電離放射線を照射する工程を含む方法。 ストラッピングバンドの製造方法であって、 a)ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むポリマー、またはポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含むポリマーで構成されるポリマーバンドを製造する工程、およびb)工程a)で得たバンドに電離放射線を照射する工程を含む方法。 前記ポリマーがポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含む場合、前記電離放射線の照射量が約1〜約40kGyであること、または前記ポリマーがポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含む場合、前記電離放射線の照射量が約1〜約200kGy、好ましくは約50〜約200kGyであることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の方法。 前記ポリマーが、ポリプロピレン、特にアイソタクチックポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンド、特にポリプロピレン/EPDMブレンドであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のジオグリッド布帛、請求項5〜7のいずれかに記載の不織布または織布、請求項8または9に記載のストラッピングバンド、および/または請求項10〜13のいずれかに記載の方法。 前記ポリマーが、ポリエチレン、HDPE、LDPE、LLDPE、TPE(熱可塑性エラストマー)、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)、またはこれらの混合物であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のジオグリッド布帛、請求項5〜7のいずれかに記載の不織布または織布、請求項8または9に記載のストラッピングバンド、および/または請求項10〜13のいずれかに記載の方法。 請求項10、または13〜15のいずれかに記載の方法によって得ることができるジオグリッド布帛。 請求項11、または13〜15のいずれかに記載の方法によって得ることができる不織布または織布。 請求項12〜15のいずれかに記載の方法によって得ることができるストラッピングバンド。 請求項1〜4、または14〜16のいずれかに記載のジオグリッド布帛の土木工学用途、特に補強のための使用。 請求項5〜7、14、15、または17のいずれかに記載の不織布または織布の、土木工学用途、特に分離、ろ過、補強、保護、もしくは排水のための、または高温下および/もしくは酸性、塩基性、または酸化状態下における液体もしくはガスのろ過のための使用。 請求項8、9、14、15、または18のいずれかに記載のストラッピングバンドの梱包のための使用。 |
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说明书全文 | 本発明は、ジオグリッド、不織布または織布、ストラッピングバンド、これらの製造方法、およびこれらの使用に関する。 「ジオシンセティックス」は、土木工学的な問題を解決するために用いられる多様なポリマー製品群を一般に表す用語である。 この用語は一般に7種類の主要な製品カテゴリー、すなわちジオテキスタイル、ジオグリッド、ジオネット、ジオメンブレン、ジオシンセティッククレイライナー、ジオフォーム、およびジオコンポジットを包含するとされている。 これら製品は、そのポリマー特性から、高い耐久性が要求される土中での使用に適している。 ジオシンセティックスは、広範囲な形態および材料で入手可能であり、少しずつ異なる用途に合わせて使用される。 ジオシンセティック材料は大きく2つに分類され、ジオテキスタイルはその1つである。 ジオテキスタイルは伝統的な意味での織物ではあるが、綿、ウール、ジュート、または絹などの天然繊維ではなく、合成繊維(通常ポリマー系)からなるものである。 したがって、生分解とそれに起因する寿命の低下は問題視されない。 これらの合成繊維は織物、すなわち標準的な織機により柔軟性を有する多孔性布に加工されているか、またはランダム不織布の製法により絡合により加工されている。 あるいは、編まれているものもある。 概して言えば、ジオテキスタイルは製造表面上やその厚さ方向に流れる液体に対して透過性である。 しかしながら、その程度は種類によって大きく異なってくる。 ジオテキスタイルは様々な領域に適用できるように種々のものが開発されており、主として、分離、補強、ろ過、および/または排水という4つの機能を果たす。 ジオグリッドは、ジオシンセティックスの中でも急速に成長している製品である。 織布、不織布、または編布とは異なり、ジオグリッドはポリマーを目の粗い格子状に形成させたものである。 隣り合った2本の縦リブと2本の横リブとで囲まれた開口部は「アパーチャ」と呼ばれ、ジオグリッドの一方から他方へと土が通り抜けるのに十分な大きさとなっている。 ジオグリッドのリブ(本明細書においては「ストランド」と呼ぶ)は、ジオテキスタイルの繊維に比べてより柔軟にもかなり堅くもすることができる。 ジオグリッドは、通常、一方向または二方向に延伸させてその延伸方向における物性を向上させたものであるか、標準的な布地製造方法により織機または編機を用いて製造されたものであるか、または交互に交差するように通常よこ糸方向およびたて糸方向に棒材(ストランド)を配置し、これらを接着することにより製造されたものである。 リブ(ストランド)の強度だけでなく結節点の強度も重要である。 これは、ジオグリッドを固定した際に、アパーチャ内に位置する土が横リブに荷重を加え、その荷重が横リブから結節点を介して縦リブへと伝えられるためである。 結節点とは縦リブと横リブとが交わる部分を指す。 結節点は「ノード」とも呼ばれる。 欧州特許公開第0773311(A1)号明細書には、PETおよびポリオレフィンの二成分繊維で構成されたジオグリッドおよびその製造方法が開示されている。 国際公開第2005/064061号パンフレットには、繊維強化ポリマーストランドを含むジオグリッドおよびその製造方法が開示されている。 使用されているポリマーは熱可塑性ポリマー樹脂であり、引張強度、引張ひずみ、およびクリープひずみを改善するために繊維で強化されている。 公知のジオグリッドは、通常、ポリプロピレン(PP)ストランド、ポリプロピレンで被覆されたポリエステル繊維、またはポリエステル糸で構成されている。 ポリオレフィン(特にポリプロピレンおよびポリエチレン)は安価であるのに対し、ポリエステルは通常、最大引張強度が大きく引張クリープが小さい。 最大引張強度はジオグリッドの短期的な強度に関連するのに対し、引張クリープは最大引張強度未満の引張力に対するジオグリッドの長期的な耐久性に関連するとみなされている。 クリープおよびそれに起因してジオグリッドの伸びが発生するとジオグリッドによる補強効果が長期間持続せず、その結果、補強された構造が損傷したり破壊されたりすることがあるため、引張クリープが小さいことが特に重要である。 スチール製およびプラスチック製ストラッピングバンド(当該技術分野では、単に「ストラッピング」または「ストラップ」ということもある)は、様々な用途に用いられ、通常、嵩高い物品、段ボール箱、またはボックスパレットの固定などの梱包用途に用いられる。 スチール製ストラッピングバンドは、高い強度、温度耐久性、および優れた耐クリープ性という利点を有する。 スチール製ストラッピングバンドは、通常、高い結束強度と低クリープ特性とが要求される大きな荷重に対して用いられる。 しかしながら、スチール製ストラッピングバンドは廃棄がむずかしく、高価であり、端部が鋭利になる場合がある。 プラスチック製ストラッピングバンドは、必要とされる梱包強度が小さい場合に使用され、スチール製ストラッピングバンドの安価な代替品の1つである。 プラスチック製ストラッピングバンドは、通常、梱包が崩れたり、かろうじて1つにまとめられている場合であってもストラッピングバンドが梱包にしっかりかかった状態を維持できるような弾性挙動を有する。 プラスチック製ストラッピングバンドの端部が鋭利にならないこともさらなる利点である。 プラスチック製ストラッピングバンドは、通常、押出成形されたストランドまたはシートから形成され、通常、強度を高めるために延伸または配向される。 しかしながら、プラスチック製ストラッピングバンドの引張クリープは大幅に制限されている。 プラスチック製ストラッピングバンドが使用され、かつその引張クリープが小さいことが求められる場合、通常、ポリエステル製ストラッピングバンドを用いる必要がある。 しかしながら、ポリエステルは、ポリオレフィン(特にポリエチレンまたはポリプロピレン)よりも高価である。 また、ポリエステル製ストラッピングバンドは、使用後の廃棄に際して多少の剛性を有することが問題となる。 したがって、当該技術分野において、主成分としてポリオレフィンを実質的に含むが、特定の機械特性、具体的には、ポリエステルなどのより剛性な材料で実質的に構成されている製品と同程度に引張クリープが小さいという機械特性を有するジオシンセティックス、特にジオグリッド(本明細書においては「ジオグリッド布帛」ともいう)、織布または不織布、およびストラッピングバンドが求められている。 驚くべきことに、ポリオレフィン繊維もしくはストランド、具体的にはポリプロピレン、ポリエチレン、またはこれらのコポリマーもしくはポリマーブレンドの繊維もしくはストランドで構成されたジオシンセティックに電離放射線を照射すると、その機械特性を改善できることが見出された。 これにより、例えば布帛において個々の繊維が重なっている部分やジオグリッドの結節点などにおける繊維同士またはストランド同士の接着を特に引張クリープに関して改善させることができる。 ジオグリッド、不織布、織布などの公知のジオシンセティックスに用いられるポリプロピレン繊維またはストランドに電離放射線処理を行うとポリマー繊維が破壊される。 したがって、ポリプロピレンで構成された公知のジオシンセティックスに電離放射線を照射するとその機械特性は損なわれてしまう。 しかしながら、驚くべきことに、ポリプロピレンに架橋剤を添加すると、電離放射線を照射することによってポリプロピレン繊維またはストランドが著しく架橋されるだけでなく、不織布または織布において個々のポリプロピレン繊維が重なっている部分やジオグリッドの結節点が有意に安定化されることが見出された。 したがって、得られるジオシンセティックスは、機械特性が特に引張クリープに関して有意に改善されている。 したがって、本発明は、ジオグリッド布帛であって、該布帛が、ポリマーストランドを熱接着することにより形成されたグリッドを含み、該ポリマーが、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むことを特徴とするジオグリッド布帛に関する。 あるいは、上記ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含む。 本発明のジオグリッド布帛は、同等の材料で構成されかつ電離放射線が照射されていないジオグリッドと比べて、引張クリープが大幅に改善されており、かつ/または引張クリープひずみ(変形)が小さい。 具体的には、DIN EN ISO 13431に準拠し20℃において求めた本発明のジオグリッド布帛の引張クリープひずみは、DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた該ジオグリッド布帛の最大引張強度の約45%、より好ましくは約50%の定荷重を約1000時間にわたり加えたとき、10%未満、より好ましくは8%未満、更に好ましくは7%未満、特に6%未満である。 あるいは、またはそれに加えて、DIN EN ISO 13431に準拠し20℃において約120年を外挿して求めた本発明のジオグリッドの引張クリープ破断強度は、DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた該ジオグリッド布帛の最大引張強度の少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、特に少なくとも65%である。 本発明のジオグリッド布帛は、上記で定義した引張クリープひずみおよび引張クリープ破断強度の両方を有することが好ましい。 DIN EN ISO 13431に準拠し約120年を外挿して求めた上記の引張クリープ破断強度は、好ましくは95%の信頼限界において約120年を外挿し、(DIN EN ISO 13431に準拠して)荷重を時間の対数に対してプロットすることによって求めたものである。 好ましくは、DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた本発明のジオグリッド布帛の引張強度は、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた該ジオグリッド布帛の単位面積当たりの質量が約200g/m 2であるとき、少なくとも50kN/mであり、好ましくは少なくとも60kN/m、より好ましくは少なくとも80kN/m、特に少なくとも100kN/m、例えば、MD方向(流れ方向)およびCMD方向(流れと直角方向)において少なくとも120kN/mである。 好ましい一実施形態において、DIN EN ISO 10319に準拠して求めた本発明のジオグリッド布帛の最大荷重伸び(当該技術分野では「ひずみ」ともいう)は、12%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは8%未満、特に7%未満、例えば6%未満である。 本発明のジオグリッド布帛の最大荷重伸びは、通常、MD方向およびCMD方向において等しく、したがって、本発明のジオグリッド布帛の最大荷重伸びは、MD方向およびCMD方向の両方において上記の値であることが好ましい。 さらに好ましい一実施形態において、DIN EN ISO 10319に準拠して求めた本発明のジオグリッド布帛の2%伸びにおける引張強度は、少なくとも20kN/m(MD/CMD)、好ましくは少なくとも30kN/m(MD/CMD)、特に少なくとも40kN/m(MD/CMD)であり、かつ/または5%伸びにおける引張強度は、少なくとも40kN/m(MD/CMD)、より好ましくは少なくとも50kN/m(MD/CMD)、特に少なくとも60kN/m(MD/CMD)である。 本明細書に記載の規格(具体的にはDIN EN ISO 13431、DIN EN ISO 10319、またはDIN EN ISO 9864)に準拠した測定はすべて、通常、条件および試料サイズを上記規格、特にDIN EN ISO 10319の記載に合わせ、乾燥状態のジオシンセティックス(織布または不織布およびジオグリッド布帛を含む)を用いて20℃で実施する。 それぞれの規格(特にDIN EN ISO 10319)において、本明細書に記載した測定条件とは異なる条件が必要とされる場合は、各規格に記載された条件を適用するものとする。 本明細書において「製品」または「本発明の製品」は、本発明によるジオグリッド布帛、本発明による不織布または織布、および本発明によるストラッピングバンドを含む。 本発明はさらに、ジオグリッド布帛、特に上記のジオグリッド布帛を製造する方法であって、 格子状物の製造に用いられるポリマーストランド、すなわち横方向および縦方向の細片または棒材は、当該技術分野において公知の方法で製造することができ、通常、所望の形状に押出・延伸することにより製造される。 好ましくは、ストランドの幅は約5mm〜約50mm、好ましくは約10mm〜約30mmであり、かつその厚さは約0.5mm〜約5mm、好ましくは約0.8mm〜約2mm、例えば約0.8mm〜約1.5mmである。 ストランドは、通常、必要に応じて糊付けした後、平坦な格子状に配置される。 格子状物におけるストランド同士の間隔は、通常、約3cm〜約15cm、好ましくは約5cmである。 ストランドは、通常、交互に交差するように、たて糸方向およびよこ糸方向に配置される。 ストランドが交差している部分はグリッドの結節点を形成し、(工程b)において)熱接着することによりグリッドが得られる。 熱接着は、当該技術分野において公知の方法、例えば、摩擦熱、超音波熱、レーザー、他の適切な熱源などを用いて行う。 ストランドの交差部分を熱接着する際、通常、ストランドの交差部分のポリマーの温度を軟化点まで上昇させ、さらにポリマーの融点に達するまであるいはそれ以上の温度に上げ、次いでストランド同士をプレスし十分に安定した結節点を形成させる。 このようにして、規定の機械特性、特に規定の接着強度を有する熱可塑性接合部分が形成される。 ストランドの交差部分を熱接着することによって得られたグリッドに(工程c)において)電離放射線を照射する。 グリッドに電離放射線を照射することにより、ストランド、具体的には架橋剤含有ポリプロピレン、ポリエチレン、またはこれらのコポリマーもしくはポリマーブレンドを含むポリマーが架橋される。 この架橋はグリッドの結節点でも起こる。 これによって、ストランドおよびジオグリッド布帛の機械特性が特にジオグリッドの引張クリープに関して大幅に改善する。 上述したジオグリッド布帛の製造方法において、上記ポリマーがポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含む場合、電離放射線の照射量は約1〜約40kGyであることが好ましい。 上記ポリマーがポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含む場合、電離放射線の照射量は約1〜約200kGyが好ましく、約50〜約200kGyが好ましい。 一実施形態において、本発明のジオグリッド布帛は、ストランドがポリマー繊維束で構成されている柔軟性のある織物状のジオグリッド布帛である。 織物状のジオグリッド布帛に含まれるポリマーは上述したとおりである。 このような柔軟性ジオグリッドは、当該技術分野において公知のポリエステル繊維束を含むストランドを用いて、ジオグリッドと同様の方法で製造することができる。 すなわち、本発明のジオグリッド布帛は、連続したポリマー繊維を集合させてポリマー糸を形成し、このポリマー糸を織り上げて縦方向リブおよび横方向リブとそれぞれのリブに囲まれた開口部とを形成させることにより製造できる。 柔軟性ジオグリッドの好ましい寸法は、ストランドで構成されるジオグリッド布帛について上述したとおりである。 織物状ジオグリッドにおいて糸が交差している部分は上記の方法で熱接着することにより接合でき、あるいは、編んだり絡み合わせたりすることによっても接合できる。 次いで必要に応じて、織物状ジオグリッドまたは上記のストランドで構成されるジオグリッド布帛は、例えばビチューメン、ラテックス、またはPVCで被覆することにより保護を施すことができる。 本発明の柔軟性のある織物状ジオグリッド布帛は、ジオグリッド製造後に電離放射線を照射する上記の方法によっても得ることができる。 本発明はさらに、ポリマー繊維を含む不織布または織布であって、該ポリマーが、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むか、またはポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、もしくはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含むことを特徴とする不織布または織布に関する。 本発明の不織布または織布は、同等の材料で構成されかつ電離放射線が照射されていない不織布または織布と比べて、クリープひずみ(変形)が低減されている。 DIN EN ISO 13431に準拠して求めた本願の不織布または織布の引張クリープひずみは、DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた該不織布または織布の最大引張強度の約45%、好ましくは約50%の定荷重を約1000時間にわたり加えたとき、10%未満、好ましくは8%未満、より好ましくは7%未満、特に6%未満である。 DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた本発明の不織布または織布の引張強度は、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた該不織布または織布の単位面積当たりの質量が約150g/m 2であるとき、MD方向(流れ方向)において少なくとも10kN/mであり、かつCMD方向(流れと直角方向)において少なくとも15kN/mであることが好ましい。 DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた本発明の不織布または織布の引張強度は、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた該不織布または織布の単位面積当たりの質量が約150g/m 2 、好ましくは約120g/m 2であるとき、MD方向において少なくとも15kN/mがより好ましく、MD方向において少なくとも20kN/mが更に好ましく、特にMD方向において少なくとも25kN/mであり、かつ/またはCMD方向において少なくとも20kN/mが好ましく、CMD方向において少なくとも25kN/mがより好ましく、特にCMD方向において少なくとも30kN/mである。 好ましい一実施形態において、DIN EN ISO 12236に準拠して求めた本発明の不織布または織布の貫入力は、少なくとも1700N、好ましくは少なくとも2000N、より好ましくは少なくとも3000N、特に少なくとも5000N、例えば少なくとも10000Nである。 DIN EN ISO 12236に準拠して求めた本発明の不織布または織布の貫入変位は、好ましくは30mm未満、より好ましくは25mm未満、特に20mm未満である。 上記の貫入力および貫入変位は、DIN EN ISO 9864に準拠して求めた単位面積当たりの質量が好ましくは約150g/m 2 、より好ましくは約120g/m 2である不織布または織布を用いて求めることが好ましい。 好ましい一実施形態において、DIN EN ISO 10319に準拠し20℃において求めた本発明の不織布または織布の最大荷重伸びは、MD方向において50%未満、好ましくはMD方向において40%未満、特にMD方向において30%未満であり、かつ/またはCMD方向において40%未満、より好ましくはCMD方向において30%未満、特にCMD方向において20%未満である。 本発明はさらに、不織布または織布、特に上記の不織布または織布を製造する方法であって、 電離放射線が照射されるポリマー繊維シートは、当該技術分野において公知の方法で製造することができる。 特に、該シートは、スパンボンド不織布の製造方法としてよく知られている方法によって製造することができる。 この方法では、繊維を分散させて繊維ウェブを直接形成させ、繊維ウェブをカレンダー加工して不織布を得る。 一般的なスパンボンド法では、押出機内でポリマーをポリオレフィン組成物の融点まで加熱し、次いで溶融したポリオレフィン組成物を、所望の直径の孔を多数有する紡糸口金から加圧下で押し出すことにより、溶融ポリマー組成物のフィラメント(繊維)を製造する。 必要に応じて、得られたフィラメントに施される延伸工程を省いてもよい。 スパンボンド法に使用する装置は、スピンヘッドにダイを備えた押出機と、冷却タワーと、必要に応じて排気管を備えた捕集・空気吸引装置とを備えていてもよい。 捕集・空気吸引装置の下側から空気を適用してフィラメント速度を制御することができる。 フィラメントは、通常、コンベアベルト上に捕集され、公知の方法により分散されてウェブを形成する。 別の方法として、ポリマー繊維シートは、ニードルパンチ布帛または積層繊維不織布を製造するための公知の方法によって得ることができる。 さらに別の方法として、ポリマー繊維シートは、ポリマー繊維で構成された織物状シートを形成するための公知の方法、例えば織機を用いた公知の方法によって得ることができる。 本発明の不織布または織布は、スパンボンド布帛、ニードルパンチ布帛、または積層繊維不織布であってもよい。 これらの布帛は単層または多層であってもよい。 多層布帛は、本発明の単層布帛に、当該技術分野において公知の不織布を1層以上重ねることにより製造することができる。 多層布帛は、本発明の布帛、特に本発明の不織布を実質的に含むことが好ましく、本発明の布帛、特に本発明の不織布からなることがより好ましい。 不織布または織布の製造方法において、上記ポリマーがポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含む場合、電離放射線の照射量は約1〜約40kGyであることが好ましい。 また、上記ポリマーがポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含む場合、電離放射線の照射量は約1〜約200kGyが好ましく、約50〜約200kGyが好ましい。 さらに、驚くべきことに、ポリオレフィン(具体的にはポリプロピレン、ポリエチレン、ならびにこれらのコポリマーおよびポリマーブレンド)で構成されるストラッピングバンドに電離放射線を照射すると、その機械特性を改善できることが見出された。 これにより、特にストラッピングバンドの引張クリープが低減されるが、最大引張強度や破断時伸びのような他の機械特性は実質的に影響を受けない。 当該技術分野において知られているように、ポリプロピレンで構成されるストラッピングバンドに電離放射線処理を行うとポリマーが破壊される。 したがって、ポリプロピレンで構成されるストラッピングバンドに電離放射線を照射するとその機械特性が損なわれる。 驚くべきことに、ポリプロピレンに架橋剤を添加すると、電離放射線の照射によってポリプロピレンが著しく架橋し、その結果、上述のように機械特性が特に引張クリープに関して改善することが見出された。 したがって、本発明は、ポリマーを含むストラッピングバンドであって、該ポリマーが、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含むことを特徴とするストラッピングバンドにも関する。 あるいは、上記ポリマーは、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含む。 本発明によるストラッピングバンドは、同等の材料で構成されかつ電離放射線が照射されていない公知のストラッピングバンドと比べて、引張クリープが大幅に改善されている。 具体的には、本発明のストラッピングバンドの引張クリープ強度は、該ストラッピングバンドの最大引張強度の約45%、より好ましくは約50%の定荷重を約1000時間にわたり加えたとき、20%未満、より好ましくは18%未満、更に好ましくは16%未満、特に14%未満、例えば12%未満または10%未満である。 ストラッピングバンドの引張クリープひずみ(伸び)および最大引張強度は、DIN EN 13394に準拠して求めることができる。 好ましい一実施形態において、本発明のストラッピングバンドは、DIN EN 13394に記載のポリプロピレンストラッピングバンド タイプII、より好ましくはタイプIの機械特性を有する。 したがって、DIN EN 13394に準拠して求めた本願のストラッピングバンドの引張強度は、約15%〜約25%の伸びにおいて少なくとも300MPaであることが好ましく、約12%〜約20%の伸びにおいて少なくとも330MPaであることがより好ましい。 本願のストラッピングバンドの最小引張強度は、DIN EN 13394に準拠したポリプロピレンストラッピングバンドと同等であることが好ましい。 本願のストラッピングバンドの寸法は、通常、当該技術分野において公知のストラッピングバンドと同等であり、通常、幅が約5mm〜約20mmであり、かつ厚さが約0.2mm〜約1mmの範囲内である。 本発明はさらに、ストラッピングバンドの製造方法であって、 電離放射線が照射されるポリマーバンドは、当該技術分野において公知の方法で製造される。 具体的には、ストラッピングバンドは、ポリマーをバンド状またはシート状に押出成形し、バンドを得る場合は次いで切断することにより製造することができる。 ポリマー材料は通常、押出後、配向および/または延伸され、これによって、通常、ポリマー材料の強度が配向していないポリマー材料の約10倍まで増加する。 ストラッピングバンドの製造方法において、上記ポリマーがポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含む場合、電離放射線の照射量は約1〜約40kGyであることが好ましい。 また、上記ポリマーがポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含む場合、電離放射線の照射量は約1〜約200kGyが好ましく、約50〜約200kGyが好ましい。 本発明の製品の製造方法において用いられる電離放射線は、ベータ線またはガンマ線であることが好ましい。 ベータ線およびガンマ線の照射による処理は、当該技術分野において公知の照射手順により行う。 電子ビームとしても知られているベータ線は、当該技術分野において一般に公知の電子加速器によって生成できる。 工業上で使用されるガンマ線は、コバルト60( 60 Co)からニッケル60( 60 Ni)への放射性壊変によって生成することができる。 この放射性壊変によって生成されたガンマ線は大きな侵入深さを有する。 一般に、ベータ線による照射時間は通常、数秒以内であり、ガンマ線による照射時間は通常、数時間以内である。 本発明の製品に用いられるポリマーのパラメータの1つは、メルトフローインデックス(MFI)値であり、これはメルトフローレート(MFR)とも呼ばれる。 ポリマーのMFI値は、DIN EN ISO 1133に準拠して測定する。 この規定によれば、MFI値を測定する際の標準的な測定条件は、ポリエチレンの場合、190℃/2.16kgであり、ポリプロピレンの場合、230℃/2.16kgである。 MFI値の単位はg/10分であり、キャピラリーレオメータで測定を行う。 この装置において、材料すなわちポリマーをシリンダ内で溶融し、規定のノズルから一定の圧力でポリマーを押し出す。 次いで、押し出された溶融ポリマーの質量を時間の関数として測定する。 電離放射線による処理によって、本発明のジオグリッド布帛、不織布、織布、またはストラッピングバンドのポリマーストランド、バンド、または繊維の特性が変化する。 例えば、ストランド、バンド、または繊維のMFI値はその製造に用いられたポリマーによって増加または減少する。 例えば架橋剤を用いていないポリプロピレンの場合、MFI値はポリマー鎖の切断により増加するが、ポリエチレンの場合はポリマーの架橋によりMFI値が減少する。 ポリプロピレンと架橋剤とを組み合わせた場合は、ポリマー鎖が切断される一方でポリプロピレンが架橋され、電離放射線の総照射量や含まれる架橋剤の量にもよるが、総MFI値は減少しうる。 架橋剤として用いるのに好適な化合物やその量は後述する。 電離放射線による処理によって、ポリマーの平均分子量および/またはポリマーの分子量分布などのポリマーの他の特性が変化する。 したがって、ポリマーのこのような他の特性は、本発明の製品の用途および所望の機械特性に必要とされる要件にしたがって調整することができる。 ポリプロピレンを含む本発明の製品またはその製造方法に用いられるポリマーの好ましいMFI値は、該ポリプロピレンがホモポリマー、コポリマー、ポリマーブレンド、またはこれらの混合物であるかにかかわらず、製品に電離放射線を照射する以前において、通常約0.5g/10分〜約100g/10分、好ましくは約1g/10分〜約50g/10分、より好ましくは約5g/10分〜約20g/10分の範囲である。 ポリプロピレンを含む本発明のストラッピングバンドまたはその製造方法において用いられるポリマーの好ましいMFI値は、約0.5g/10分〜約20g/10分の範囲である。 架橋剤を含むポリプロピレン(ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー、またはこれらのポリマーブレンド)に電離放射線を照射した後のこれらのポリマーのMFI値は、好ましくは約5g/10分未満、より好ましくは約2g/10分未満、更に好ましくは約1.5g/10分未満、特に約1g/10分未満、例えば約0.1g/10分未満、例えば約0.05g/10分未満、または約0.01g/10分未満である。 本発明の製品またはその製造方法において用いられるポリマーが、ポリエチレンホモポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンド、またはこれらの混合物である場合、これらのポリマーのMFI値は、製品に電離放射線を照射する以前において、通常約0.5g/10分〜約100g/10分、好ましくは約1g/10分〜約50g/10分、より好ましくは約5g/10分〜約20g/10分の範囲である。 ポリエチレンを含む本発明のストラッピングバンドまたはその製造方法に用いられるポリマーの好ましいMFI値は、製品に電離放射線を照射する以前において、約0.1g/10分〜約10g/10分、より好ましくは約0.2g/10分〜約8g/10分、特に約0.5g/10分〜約5g/10分の範囲である。 ポリエチレンホモポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリマーの1つとしてポリエチンを含むポリマーブレンド、またはこれらの混合物に電離放射線を照射した後のこれらのポリマーのMFI値は、好ましくは約5g/10分未満、より好ましくは約2g/10分未満、更に好ましくは約1.5g/10分未満、特に約1g/10分未満、例えば約0.1g/10分未満、例えば約0.05g/10分未満、または約0.01g/10分未満である。 本発明の織物状ジオグリッド、不織布または織布に用いられるポリマー繊維の直径としては、約5μm〜約170μmの範囲が適切であり、約20μm〜約70μmがより好ましく、約30μmが最も好ましい。 一実施形態において、本発明の製品に用いられるポリマーは、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドと、架橋剤とを実質的に含む。 あるいは、該ポリマーは、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含むが、架橋剤は含まない。 使用されるポリプロピレンは、ホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリプロピレンを含むポリマーブレンドであってもよい。 ポリプロピレンコポリマーとしては、ポリプロピレンとα−オレフィン類とのコポリマーが好ましく、α−オレフィン類としては、エチレン、1−ブテンなどが挙げられ、好ましくはエチレンである。 コポリマーまたはポリマーブレンドとしては、エチレンなどのα−オレフィン類を好ましくは約1wt%〜約15wt%、より好ましくは約2wt%〜約9wt%含み、かつ最も好ましくはメルトフローインデックスが約1g/10分〜約40g/10分であるポリプロピレンが用いられる。 特に、ポリプロピレンとポリエチレンとのランダムコポリマー、ブロックコポリマー、またはポリマーブレンドが用いられる。 ポリプロピレンホモポリマーまたはコポリマーは、例えばメルトフローインデックスが約1g/10分〜約40g/10分であるポリエチレンなどのエチレンポリマーと混合してもよく、かつ/または、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸、およびアクリル酸エチルなどのポリマーまたはエチレンコポリマーと混合してもよい。 ポリプロピレンホモポリマーまたはコポリマーの含有量は、本発明に用いられるポリマーの約70wt%〜約100wt%が好ましく、約80wt%〜約95wt%がより好ましく、例えば約85wt%〜約90wt%である。 一実施形態において、ポリプロピレンはアイソタクチックポリプロピレンである。 好ましい一実施形態において、ポリプロピレンは、当該技術分野において「熱可塑性ゴム」とも呼ばれるTPE(熱可塑性エラストマー)であり、これは熱可塑性とエラストマー特性の両方を備えた材料からなるコポリマーまたはポリマーブレンドの1種である。 TPEは、ゴムとのポリプロピレンブレンドであることが好ましく、例えばポリプロピレン/EPDMブレンド(EPDM=エチレンプロピレンジエンモノマーゴム)などであり、このモノマーはMクラス(ASTM規格D−1418の分類を参照)であることが好ましい。 一般的なEPDMゴムは、DCPD(ジシクロペンタジエン)、ENB(エチリデンノルボルネン)、およびVNB(ビニルノルボルネン)である。 ポリプロピレン/EPDMブレンド中のポリプロピレンの含有量は、通常約50wt%〜約95wt%、より好ましくは約70wt%〜約90wt%である。 EPDMゴム中のエチレンの含有量は、通常約45重量%〜約75重量%である。 EPDMゴム中のエチレンの含有量が多いほど、ポリマーの含有量をより多くすることが可能となり、その結果、良好に混合・押出が行える。 ジエン類は通常、ポリマーブレンドの約2.5wt%〜約12wt%、好ましくは約5wt%〜約10wt%含まれ、架橋剤として作用し、望ましくない粘着性、クリープ、または浮きを使用時に抑制する。 本発明の一実施形態において、本発明の製品に用いられるポリマーは、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、またはポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンドを実質的に含む。 ポリエチレンは、通常、ポリプロピレン、特にポリエステルと比べて薬品耐久性が高いが、ジオグリッド布帛、不織布もしくは織布、またはストラッピングバンドの一般的な用途に関しては通常、機械特性が不十分である。 しかしながら、ポリエチレンに電離放射線を照射すると、ポリエチレンがさらに架橋することによって、ポリエチレンの機械特性が特に引張クリープに関して有意に改善する。 さらに、繊維が重なっている部分やポリマーストランドまたは繊維の結節点において架橋が起こるため、製品がさらに安定なものとなる。 用いられるポリエチレンは、通常、ホモポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリマーの1つとしてポリエチレンを含むポリマーブレンド、またはこれらの混合物であってもよい。 ポリエチレンはHDPE、LDPE、LLDPE、またはこれらの混合物であることが好ましい。 ポリエチレンコポリマーは、ポリエチレンとα−オレフィン類のコポリマーが好ましく、α−オレフィン類としてはプロピレン、1−ブテンなどが挙げられ、好ましくはプロピレンである。 コポリマーとしては、プロピレンなどのα−オレフィン類を好ましくは約1wt%〜約15wt%、より好ましくは約2wt%〜約9wt%含み、かつ最も好ましくはメルトフローインデックスが約5g/10分〜約20g/10分であるポリエチレンが用いられる。 特に、エチレンとプロピレンとのランダムコポリマー、ブロックコポリマー、またはポリマーブレンドが用いられる。 ポリエチレンホモポリマー、コポリマー、またはポリマーブレンドは、例えばメルトフローインデックスが約5g/10分〜約20g/10分のポリプロピレンなどのプロピレンポリマーと混合してもよく、かつ/またはプロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸、およびアクリル酸エチルなどのポリマーとのエチレンコポリマーと混合してもよい。 ポリエチレンホモポリマーまたはコポリマーの含有量は、本発明に用いられるポリマーの約70wt%〜約100wt%が好ましく、約80wt%〜約95wt%がより好ましく、例えば約85wt%〜約90wt%である。 本発明に用いられるポリマーとしては、ポリエチレンホモポリマーが最も好ましい。 好ましい一実施形態において、本発明に用いられるポリマーはポリエチレン系TPE(熱可塑性エラストマー)である。 TPEは、ゴムとのポリエチレンブレンドまたはポリプロピレンブレンドであることが好ましく、例えばポリエチレン/EPDMブレンドまたはポリプロピレン/EPDMブレンド(EPDM=エチレンプロピレンジエンモノマーゴム)などであり、このモノマーはMクラス(ASTM規格D−1418の分類を参照)であることが好ましい。 一般的なEPDMゴムは、DCPD(ジシクロペンタジエン)、ENB(エチリデンノルボルネン)、およびVNB(ビニルノルボルネン)である。 ポリエチレン/EPDMブレンド中のポリエチレンの含有量は、通常約50wt%〜約95wt%、より好ましくは約70wt%〜約90wt%である。 EPDMゴム中のエチレンの含有量は、通常約45wt%〜約75wt%、好ましくは約55wt%〜約70wt%である。 エチレンの含有量が多いほど、ポリマーの含有量をより多くすることが可能となり、その結果、良好に混合・押出が行える。 ジエン類は通常、ポリマーブレンドの約2.5wt%〜約12wt%、好ましくは約5wt%〜約10wt%含まれ、架橋剤として作用し、望ましくない粘着性、クリープ、浮きを使用時に抑制する。 さらに好ましい一実施形態において、上記ポリエチレンは、HDPE、LDPE、LLDPE、またはこれらの混合物である。 HDPE、LDPE、またはLLDPEは、上述したポリマーブレンドとして用いることが好ましい。 あるいは、ポリマーブレンドは、ポリエチレン/EVA(エチレン酢酸ビニル)コポリマーであってもよい。 EVA中の酢酸ビニルの含有量は、通常約5wt%〜約45wt%、好ましくは約10wt%〜約40wt%であり、残りの割合はエチレンが占めることが好ましい。 EVA系コポリマーには、エラストマー特性を有するという利点があるが、他の熱可塑性樹脂と同様に加工することも可能である。 一実施形態において、本発明の製品は、多量のポリエチレンテレフタレート(PET)もポリエステルも含まず、特にポリエステル繊維を全く含まない。 本発明のジオグリッド布帛、不織布もしくは織布、および/またはストラッピングバンドは、ポリオレフィン、特に本明細書に記載されたポリエチレンポリマーおよびポリプロピレンポリマーを実質的に含むか、または特に、実質的にポリオレフィン、特に本明細書に記載されたようなポリエチレンポリマーおよびポリプロピレンポリマーからなることが最も好ましい。 本明細書において、「実質的に含む」とは、組成物の全量に対して各成分の含有量が少なくとも80wt%、より好ましくは少なくとも90wt%、特に少なくとも95wt%、例えば少なくとも99wt%であることを意味する。 好ましい一実施形態において、本発明の製品に用いられるポリマーは、唯一のポリマー構成要素として、ポリプロピレンと架橋剤との組み合わせ、ポリエチレン、またはこれらのコポリマーもしくはポリマーブレンドのいずれかからなる。 本発明の製品に用いられるポリマーは、さらなるポリマーならびに当該技術分野において公知の添加剤および/または過酸化物を含有することができる。 添加剤としては、着色剤、顔料、乳白剤、充填剤、安定化剤、難燃化剤、酸化防止剤、増白剤、流動促進剤、紡糸添加剤、機能性コポリマー、低分子量ポリプロピレン、ポリプロピレンワックス、アタクチックポリプロピレン、反応性成分、熱安定剤、および/またはUV安定化剤などが挙げられる。 これら添加剤は、製品、その製造方法および用途に必要とされる特定の要件にしたがって当業者が選択することができる。 好ましい一実施形態において、本発明の製品に用いられるポリマーは公知の金属活性化剤を含み、金属活性化剤としてはFe 2+ /Fe 3+ 、Co 2+ /Co 3+ 、Cu + /Cu 2+ 、Cr 2+ /Cr 3+ 、またはMn 2+ /Mn 3+ /Mn 4+などのレドックス活性遷移金属イオンを含む金属活性化剤が挙げられ、具体的にはCuOなどが挙げられる。 該ポリマー中の金属活性化剤の含有量は、該ポリマーの全量に対して、通常約0.001wt%〜約1wt%、好ましくは約0.01wt%〜約0.5wt%である。 該ポリマー中に金属活性化剤が存在すると、電離放射線の照射による効果が増強されることが見出されている。 したがって、金属活性化剤が存在すると、より少ない照射量でポリエチレンポリマーを十分に架橋することができるため有利である。 一実施形態において、本発明の製品の製造に用いられるポリマーは架橋剤を含む。 上記ポリマー、特に上記のポリプロピレンとともに用いられる架橋剤は、通常、脂肪族多価アルコールのトリアクリレートまたはトリメタクリレートである。 架橋剤として好適な具体的な化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、およびテトラメチロールメタントリアクリレートが挙げられる。 特に好ましくは、トリメチロールプロパントリアクリレート、およびトリメチロールプロパントリメタクリレートである。 架橋剤の含有量は、上記ポリマーの全量に対して、通常約0.5wt%〜約4wt%である。 トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリメチロールプロパントリメタクリレートは、ポリプロピレンおよびポリエチレンとの相溶性が高く、高い架橋効果を示す。 架橋剤の含有量が、上記ポリマーの重量に対して約1.0wt%〜約2.5wt%の範囲であることが最も好ましい。 米国特許第4,367,185号明細書に開示されている化合物などのフェノール性化合物誘導体をさらに用いて架橋効果を高めてもよい。 フェノール性化合物誘導体の含有量は、上記ポリマーの重量に対して通常0.01wt%〜5.0wt%の範囲である。 一実施形態において、本発明の製品の製造に用いられるポリマーは、シラン(系)架橋剤を含む。 一般的なシラン架橋剤は当該技術分野において知られている。 好適なシラン架橋剤としては、例えばビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基、γ−(メタ)アクリロキシアリル基などのエチレン性不飽和ヒドロカルビル基と、ヒドロカルビルオキシ基、ヒドロカルボニルオキシ基、ヒドロカルビルアミノ基などの加水分解性基とを含む不飽和シランが挙げられるが、これに限定されない。 別の実施形態では、シランは、ポリマーにグラフト可能な不飽和アルコキシシランである。 好適なシラン架橋剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。 シラン架橋剤の含有量は、上記ポリマー全量に対して、通常約0.1wt%〜約1wt%、好ましくは約0.5wt%〜約1wt%の範囲である。 上記の架橋剤およびここで説明したシリコーン系架橋剤はいずれも本明細書に記載した電離放射線の照射による架橋と効果的に組み合わせることができる。 これに対して、当該技術分野において公知の過酸化物による架橋は架橋ポリマー繊維の製造に用いるのには適さないことが判明している。 本発明の製品は、機械特性が特に引張クリープ強度に関して改善している。 特に、驚くべきことに、上記のポリエチレンまたはポリプロピレンポリマーを含む製品に上述したような電離放射線を照射しても、その最大引張強度は大きな影響を受けず、製品の引張クリープひずみが有意に低減されることが判明している。 これは、電離放射線による処理によってポリマー繊維同士がさらに架橋されたことによると説明することができる。 特定の理論に縛られることを望むものではないが、短期的な引張強度はポリマー鎖全体の配向による影響を受けるが、長期的な測定での引張クリープ強度はポリマー鎖間の結合力の影響を受けると考えられる。 上記ポリマーがポリプロピレンの場合、架橋剤を加えることによって架橋が可能となる。 上記ポリマーがポリエチレンの場合、架橋剤は必要とされない。 ポリエチレンを使用すること、特に上述のように本発明の布帛にポリエチレンを使用することによるさらなる利点は、他のポリマー、特にポリエステルと比べて、ポリエチレンは通常、薬品耐久性、特に酸性および塩基性環境に対する耐久性が高いことである。 したがって、ポリエチレンから製造されたジオグリッド布帛、不織布または織布は、他のポリマーで構成された公知の製品に比べて薬品耐久性が向上している。 ポリオレフィン繊維、特に電離放射線で処理された上記のポリエチレン、ポリプロピレン、これらのコポリマーもしくはポリマーで構成された繊維を含む本発明の不織布または織布は、温度耐久性および薬品耐久性に優れており、特に酸および塩基に対する耐久性が優れている。 このような不織布または織布は、さらなる薬品耐久性が必要または所望とされる例えば高温の液体またはガスなどのろ過に使用できるという利点があることが判明している。 電離放射線で処理していない熱可塑性ポリマー繊維で構成された公知のフィルタは、通常、上記のようなろ過目的には使用することができない。 したがって、本発明は、必要に応じて高温下、例えば80℃より高く、より好ましくは100℃より高く、特に120℃より高い温度下における、酸性、塩基性および/または酸化状態、例えばpHが約2〜12、特に酸化雰囲気において液体またはガスをろ過するための、上記の不織布または織布の使用にも関する。 さらに、本発明は、上記の方法により得ることができるジオグリッド布帛に関する。 さらに、本発明は、上記の方法により得ることができる不織布または織布に関する。 さらに、本発明は、上記の方法により得ることができるストラッピングバンドに関する。 本発明は、土木工学用途、特に補強、例えば壁、急斜面、道路の基礎、基礎土壌などの補強における上記のジオグリッド布帛の使用にも関する。 本発明は、土木工学用途、特に分離、ろ過、補強、保護、または排水における、上記の不織布または織布の使用にも関する。 本発明は、上記のストラッピングバンドの梱包のための使用にも関する。 本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、これら実施例は本発明を限定するものと解釈されるべきではない。 実施例1−ジオグリッド 電離放射線を照射する前の3種のジオグリッドA、B、およびCのストランドのMD方向(流れ方向)およびCMD方向(流れと直角方向)における一般的特性を以下の表にまとめた。
ジオグリッドA、B、およびCに電離放射線を照射した(ベータ線、30kGy)。 ジオグリッドの単位面積あたりの総重量に関係なく、電離放射線を照射していないジオグリッドと比べて、電離放射線を照射したジオグリッドでは、上記で測定されたように引張クリープひずみおよび引張クリープ破断強度がいずれも少なくとも5%向上したことが判明した。 上記の表に挙げた機械特性は、電離放射線の照射によって有意に損なわれることはなかった。 実施例2−ストラッピングバンド これらのストラッピングバンドに電離放射線を照射した(ベータ線、30kGy)。 電離放射線を照射していない各サイズおよび重量のバンドと比べて、電離放射線を照射したストラッピングバンドD、E、およびFでは引張クリープひずみおよび引張クリープ破断強度がいずれも少なくとも5%向上したことが判明した。 これらのバンドの機械特性は電離放射線の照射によって有意に損なわれることはなかった。 |