伸縮性織物、及びその製造方法

申请号 JP2014154622 申请日 2014-07-30 公开(公告)号 JP2015030963A 公开(公告)日 2015-02-16
申请人 サンコ テキスタイル イスレットメレリ サン ベ ティク エーエスSanko Tekstil Isletmeleri San. Ve Tic. A.S.; Sanko Tekstil Isletmeleri San Ve Tic As; サンコ テキスタイル イスレットメレリ サン ベ ティク エーエスSanko Tekstil Isletmeleri San. Ve Tic. A.S.; 发明人 HAMIT YENICI; FATMA KORKMAZ; SERDAR ERDOGAN; ASLI CAN;
摘要 【課題】三次元的でデニムのような外観を持ち、かつ編物の感触を有する伸縮性織物、及び、その伸縮性織物を製造する方法を提供する。【解決手段】織物は、横糸3と縦糸2、2FS、2BSを備え、横糸は縦糸の上下に延在し、縦糸に対し上部5及び下部4、4’を備えており、そのため、下部の長さと上部の長さの比は、洗濯された織物において、上部に対応する縦糸2BSが、上部に対応する縦糸2BSの面より低い 位置 にあるような比とされており、洗濯後に、最終織物は、ASTM 3107により測定した際において、少なくとも30%の伸長部を備えている織物。【選択図】図1
权利要求
  • 横糸(3)と、縦糸(2,2FS,2BS)を有する織物(1)であって、
    前記織物(1)は、表面(FS)と、裏面(BS)を有し、前記横糸(3)の少なくとも50%、好ましくは、少なくとも80%は、弾性を有し、前記横糸と縦糸は共に一定の織りパターンで織られており、
    これにより、前記横糸(3)は、多くの縦糸(2BS)の上と、多くの縦糸(2FS)の下に延在し、前記表面の横上部(5)及び前記裏面(BS)の横下部(4,4´)を備え、
    前記横糸(3)の前記横上部(5)に対応する前記縦糸(2BS)は、前記横糸(3)の前記横下部(4,4´)に対応する前記縦糸(2FS)の面よりも低い位置で、前記弾性の横糸(3)によって付勢され、かつ、前記織物(1)は、ASTM 3107により測定して、少なくとも30%の伸長部を有することを特徴とする織物。
  • 前記織物(1)は、ASTM 3107により測定して、少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%の伸長部を有する請求項1に記載の織物。
  • 前記織物(1)の織りパターンは、前記織物(1)のすべての横糸(3)に対して、同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の織物。
  • 前記横糸(3)において、下部の長さと上部の長さの比は、2:1〜5:1である請求項1〜3のいずれかに記載の織物。
  • 前記縦糸(2)において、下部の長さと上部の長さの比は、2:1〜7:1の範囲内にある請求項1〜4のいずれかに記載の織物。
  • 繰返し単位において、横の長い部分全体に対する、下部(4,4´)の横の長さ全体の比は、5/11〜9/11の範囲内にある請求項1〜5のいずれかに記載の織物。
  • 縦の量全体に対する、上部の縦の量全体は、5/11〜9/11の範囲内にある請求項1〜6のいずれかに記載の織物。
  • 前記繰返し単位は、少なくとも横パターンに対し、好ましくは横パターンと縦パターンの両方に対し、少なくとも2つの下部と、少なくとも2つの上部を備えている請求項1〜7のいずれかに記載の織物。
  • デニム織物である、請求項1〜8のいずれかに記載の織物。
  • 前記横糸(3)の前記の織りパターンは、5/2/2/2,5/1/1/1/4/1/1/3,5/1/1/1/3/4,4/2/1/1,5/2/2/1,4/1/2/2,5/1/1/1,4/2/2/1のいずれかから選択される請求項1〜9のいずれかに記載の織物。
  • 前記横糸(3)の前記の織りパターンは、5/1/1/2/1/1,8/3/1/2/2/1,7/2/1/3/1/1,4/2/1/1,6/1/1/2,5/1/1/2,5/1/1/1のいずれかから選択される請求項1〜10のいずれかに記載の織物。
  • 前記弾性の横糸(3)は、70〜300デニールの範囲、好ましくは100〜250デニールの範囲内の番手を有する請求項1〜11のいずれかに記載の織物。
  • 前記縦糸(2,2FS,2BS)は綿の糸であり、該綿の糸のための番手は、16〜40Ne、好ましくは20〜30Neの範囲、より好ましくは24〜30Neの範囲にある請求項1〜12のいずれかに記載の織物。
  • 請求項1〜13のいずかに記載の織物を作製する方法であって、
    前記横糸(3)が、多くの縦糸(2BS)の上及び多くの縦糸(2FS)の下に延在するようなパターンに追従しながら、縦糸(2)と横糸(3)を織り、
    もって、前記表面の横上部(5)及び前記裏面(BS)の横下部(4,4´)を作製する方法において、
    前記横糸(3)の、少なくとも50%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%は、弾性を有し、
    前記織物(1)を織機から除去すると、前記弾性縦糸は縮み、かつ、前記横糸(3)の前記上部(5)に対応する縦糸(2BS)は、前記横糸(3)の下部(4,4´)に対応する縦糸(2)の面よりも低い位置で、前記弾性横糸(3)によって付勢され、かつ、洗濯後に、前記織物(1)は、ASTM 3107により測定される、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは50%の伸長部を有していることを特徴とする織物(1)を作製する方法。
  • 前記横糸の織りパターンは、前記織物のすべての横糸(3)について、同一である請求項14に記載の方法。
  • 請求項1〜13のいずれかに記載の織物を有する衣料又は衣服。
  • 前記衣料の、前記縦糸(2)、及び/又は、前記横糸(3)は、インディゴで染められている請求項16に記載の衣料。
  • スポーツ服、陸上着、ジョギング服、半ズボン、並びに、Tシャツ、上着、ジャケット、スポーツ用ブラジャーを含むジム衣料、及び、緩めにフィットするスポーツ服から選択された請求項16又は17に記載の衣料。
  • 说明书全文

    本発明は、伸縮性織物、及びその製造方法に関する。 特に、本発明は、衣料を製造するのに使用されている織物に関する。 本発明による好ましいタイプの織物は、デニムである。 デニムは、後述するように製造される。 しかし、本発明は、デニム織物とその製造のみに限定されない。

    編物は、最も古くからある織物の一つであり、おそらく、製造するのが最も容易な織物である。 編物では、複数の糸が、互いの周りにループを作っている。 そして、これを曲げると、標準的に織られた織物よりも嵩が大となり、より柔らかな織物となる。 編物は、ほとんどすべての織物よりも相当に柔らかく、かつ、可撓性も相当に大である。 しかし、編物の安定性(即ち「初期形状」の維持、すなわち「形状の保持」)は、織物ほど、良好ではない。 従って、編物は、その柔らかさと、着心地の良さのために、ジャンパー、スウェットシャツ、Tシャツのように、上に着る物、又は、スウェットパンツのように、スポーティな分野で下に着る物に使用されている。

    織物は、織りパターンに従って、横糸と縦糸を交差させることにより得られる。 すなわち、横糸は、(1本又はそれ以上の)縦糸の上を、若しくは、縦糸の下に重なり、縦糸に対応する上部と下部とを形成する。 織物は、表面(前面)及び裏面(後面)を有し、横糸は、織物の表面で1本以上の縦糸の上に重なり、かつ、織物の裏面で、1本又は複数の縦糸の下に伸びている。 一方、縦糸は、織物の表面(前面)又は裏面(後面)で、横糸の上又は下に重なっている。

    デニムは、一般的な織物であり、横糸と縦糸を綾織りすることにより製造される。

    大まかに言って、最も一般的なデニム織物は、3/1と2/1の織物であり、極くまれに1/1の織物やサテン織物がある。 上記の数値は、最小の繰返し単位、又は、縦糸と横糸との織り方のスキームで、接続部がいくつあるかを示している。 即ち、1/1は、各接続部において、縦糸が、その位置を変えていること、すなわち、縦糸の位置が、横糸の上側(織物の前面)から横糸の下側(織物の後面)に変わっていることを意味する。

    比2/1は、「上2つ、下1つ」を意味する。 即ち、横糸が、2本の縦糸の下に広がり、その後、下から上にその位置を変えていることを意味する。 即ち、3本の横糸を挿入する毎に、縦糸の位置が、1度変更する。 同様に、3/1の構造においては、4本の横糸を挿入する毎に、縦糸の位置が1度変更する。 変更しない位置の数が大きい場合、より具体的に言うと、縦糸の下における横部の長さが長くなればなるほど、織物は、より緩くなって柔らかくなる。 この意味において、糸、その他の特徴、例えば、残っているパラメータと同一条件下で、1/1の織物は、4/1の織物よりも堅い織物であるということになる。

    デニム用に、最も普及している織物は、綾織りの外観を備えた、1/1,2/1,3/1のものである。 5/1又はそれよりも高い比を有し、縦糸が連続して広がっており、その本数が多いものは、デニムとして必要な外観を備えることはなく、一般的に、比4/1がそのボーダーラインである。

    デニム織物において、よく知られている問題は、100%の綿糸から得られたものは、堅くて柔軟性に欠けることである。 そのため、ユーザーから、その着心地が悪いと、不満が出る。 この問題を解決するため、通常は、デニム織物の横糸を、伸縮自在のものとしている。 この横糸は、特にジーンズにおいて、織物の堅さを弱め、かつ、衣料としての着心地の良さを向上させる。 このような織物は、「伸縮性織物」又は「伸縮性繊維」と呼ばれている。

    伸縮性織物は、長年に亘って、公知であり、かつ、製造されてきた。 この公知の織物では、伸ばされ、かつ、伸びた部分を復元させる弾性糸が、この織物に必要な弾性を与え、伸長部を元に戻すようになっている。 弾性糸は、この織物の一部として、横糸のために用いることができる。 そのため、この織物の態様及びその外観に合わせる必要はない。 このため、弾性糸は、標準かつ非弾性の100%綿の糸の外観に似るように、弾性体製の芯部と、一般には綿繊維かつ非弾性繊維からなる、上記芯部を覆う覆部をしばしば備えている。

    弾性芯を有するか否かにかかわらず、満足な態様の弾性糸が有する問題に対し、いくつかの解決方法が公知である。 そのいくつかの方法が、本出願人の名義のPCT/EP2011/005723号公報に開示されており、それらは、解決方法として満足の行くものである。

    更に、本出願人の名義によるWO2011104022号公報は、横糸が第1糸と第2糸により作製されており、第1糸と第2糸は異なる糸であり、かつ、異なるパターンで織られている織物を開示している。 第1糸は、第2糸よりも弾性が小さく、かつ、数箇所で相当に長い部分を備えるように織られている。 そのため、織物が、第1糸よりも弾性が弱い第2糸の作用により縮むときに、第1糸の上記の数箇所における長い部分が、織物及び織物から得られる着用服の裏面上に、複数のループを形成することになる。

    しかし、公知の伸縮性織物における問題は、それらが、非弾性織物に対し、あまりにも平坦に見えすぎること、即ち、それらが二次元的な外観を呈することである。

    本発明の目的は、上記の問題を解決することであり、伸縮性織物であり、より三次元的であって標準織物の外観により近く、かつ、非弾性繊維を含まない織物と、その織物を製造するのに適切な方法を提供することである。

    本発明のもう一つの目的は、デニムのような外観を持ち、かつ編物と同じようなフィーリング及びタッチ感を有する織物を提供することである。 即ち、本発明の織物、及びこの織物により作製される、例えば、陸上スポーツに適する上下着、Tシャツ、ポロシャツ、ジョギング若しくはジム用の活動着の編物、又はこれらからなる衣服を提供することが、本発明の目的である。

    本発明の上記した目的、及びその他の目的は、請求項14に記載の方法により製造することができる請求項1記載の織物によって達成可能である。 従属項は、本発明の更なる態様を示している。

    以下の記載において、語句「最終織物」とは、織機から取外され、かつ、少なくとも洗濯の仕上げ工程、好ましくは加熱しながら行われる洗濯工程において処理済みの織物を指す。 本発明によれば、最終織物において、横糸の上部に対応する縦糸、即ち、横糸の下部に広がっている縦糸は、所定箇所で前記の弾性を有する横糸によって付勢されている。 この箇所は、前記下部に対応する縦糸の面よりも低い位置にある。 そして、上記の最終織物は、洗濯後に、ASTM 3107により測定した場合、少なくとも30%、好ましくは、少なくとも40%、更に好ましくは、少なくとも50%の伸長部を備えている。

    第1の条件では、織物は、織機上にあり、かつ、標準的な方法で織られる。 これにより、縦糸は、ほぼ同一面上に並ぶこととなる。 本発明によれば、横糸の全体のうち少なくとも50%は、最終織物に伸縮効果を与えるような適宜の弾性糸であり、横糸全体上における弾性糸の量は、少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも85%であり、最も好ましくは、横糸の全体数のうち少なくとも95%は、弾性糸である。 好ましい実施形態として、すべての横糸を、弾性糸とすることもある。 すべての弾性横糸が、同じ縮み率を有するものであるのが好ましい。

    横糸の全体量に対する弾性を有する横糸の量とタイプは、(いかなる場合であっても)熱設定後及び洗濯後の最終織物について、ASTM 3107により測定した伸びが、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%の値であるように定められる。

    横糸の弾性のために、織機からの除去された、織物は、引込み、即ち縮みにより縮小し、ほとんど伸縮されていない状態に戻る。 この工程では、縦糸同士は互いに接近し、かつ横糸の下の縦糸、即ち、織物の裏面の縦糸は、織物の前面の縦糸から遠ざかるように付勢される。

    本明細書において、下部とは、織物の裏面で、横糸を多くの縦糸の下へ通したときに形成される部分を指し、かつ、上部とは、横糸を織物の前面に通したときの横糸の部分であって、接続部をなしている部分のことである。 下部の長さは、2つの変更箇所の間の横糸によって通される縦糸の数を参考にしながら測定される。 例えば、図1では、2つの下部があり、その一つは長い部分2であり、もう一つは長い部分5である。
    この特定の織物では、縦糸を通すための、下部の長さは、織物の一部分の上で長く、その他の部分では、通すための下部の長さは短い。 これは、標準織物のような繊維を共に保持するためである。 通されている長い部分は、柔らかさをもたらし、かつ、通されている短い部分は、形状保持のような利点を織物に付与する。 上記した従来技術に反して、全横糸を、同じ織物パターンを有するのが最も好ましい。

    より詳細に述べると、図示のような織物の単位(又は繰返し単位)の横パターンの織り方では、横パターンの長さ全体に対する下部の横糸の全体量の比は、好ましくは、最小5/11(45%)であり、より好ましくは、最小6/11であり、最大9/11(82%)である。 同様に、織り方の縦パターンでは、縦パターンの長さ全体に対する、上部の縦糸の全体量の比は、好ましくは、最小5/11であり、最大9/11である。 9×9の繰り返し単位では、下部の最小量(即ち、下を通っている縦糸の数)は、4/9(44%)であり、8×8の繰返し単位では、最大値を6/8(75%)とすることができる。 パーセンテージで表現すると、下部の量、即ち、横糸がその下を通す縦糸の量は、繰返し単位で、約42〜85%の範囲にある。 同時に、織り方の縦パターン及び横パターンの、長い部分では、下部2では、最小上部の2倍、上部では、2倍である。 即ち、繰返し単位において、下部及び上部の最小量は、これらの長さとは無関係に、常に「2」である。

    上述したように、弾性の横糸は、横糸が1つの下部と1つの上部を交互に配置されている織物において、縦糸に対して、交互に配置されている下部と上部を形成している。 この実施形態では、少なくとも1つの長い下部と、2つの短い上部を備える1つの短い下部が、交互に作製されている。 その結果、長い下部/短い上部/短い下部/短い上部を有するスキームを備えるようになっている。 他の実施形態として、長い下部及び長い上部の両方を備えるようにしてもよい。 前記載と図面に示されているように、本発明の好ましい実施形態によれば、上記のスキーム又は横糸の織りパターンは、織物のすべての横糸に対して同一である。 言い換えれば、各繰り返し単位では、すべての横糸は、上部及び下部で、同じ量、並びに、同じ長さを有している。 このことは、数本の非弾性の横糸が存在している場合には、弾性の横糸にも非弾性の横糸にも当てはまる。

    (下部又は上部の)長い部分は、少なくとも3本の縦糸が通っている部分である。 即ち、横糸が、少なくとも3本、好ましくは、4本又は5本の縦糸の下、又は上に広がっている部分である。 (下部又は上部のいずれか一方の)短い部分は、1本又は2本の縦糸を通す箇所を伴う部分であり、即ち、横が、1又は2本の縦糸、好ましくは2本の縦糸の下又は上に広がる部分である。

    好ましい実施形態によれば、横の織り方のパターンは、5/2/2/2;5/1/1/1/4/1/1/3;5/1/1/1/3/4;4/2/1/1;5/2/2/1;4/1/2/2;5/1/1/1;4/2/2/1のいずれかから選択される。 縦パターンのための好ましいスキームは、5/1/1/2/1/1;8/3/1/2/2/1;7/2/1/3/1/1;4/2/1/1;6/1/1/2;5/1/1/2;5/1/1/1のいずれかから選択される。
    好ましい組合せは、図3〜図10に示されている。

    本発明の他の実施形態によれば、弾性の横糸は、70〜300デニールの範囲の番手、好ましくは100〜250デニールの番手のものである。 より好ましい実施形態では、縦糸は綿糸であり、その番手は、16〜40Ne、好ましくは20〜30Ne、より好ましくは24〜30Neの範囲である。

    本発明の織物は、従来技術の伸縮性織物と比較して、いくつかの利点を有する。

    本発明の織り方によって得られる製品は、公知の織りパターンが、新たな縦と横の組合せを使用することにより改変されている織物であって、
    ― 高弾性の横の伸縮状態を有する織物、
    ― 構造の見地からは綾織りではないけれども、織機から除去され、縮んだ後に、綾織りの外観を有する織物、
    ― 柔らかさと堅固さを同時に有する織物、
    ― 標準デニム織物と似ており、三次元的な外観を有する織物、
    ― 編物によって得られる織物のフィーリング、手触り、肌合いを有する織物、
    ― 活動的な衣服、トラックスーツのようなスポーツ着、及び一般的にゆったりとしたスポーツ着のために使用するのに適切な織物である。

    織機上の本発明は、図1〜図10は、非限定的な織機上における実施形態を示す。

    本発明による織物の実施形態の断面図である。

    洗濯後における図1に示す織物の断面図である。

    図1及び図2に示す織物の、織り方図又はスキームである。

    本発明の他の実施形態の織り方図である。

    本発明の他の実施形態の織り方図である。

    本発明の他の実施形態の織り方図である。

    本発明の他の実施形態の織り方図である。

    本発明の他の実施形態の織り方図である。

    本発明の他の実施形態の織り方図である。

    本発明の他の実施形態の織り方図である。

    図1は、未だ織機上にある状態の本発明による織物1を示す。 本発明による織物1は、複数の縦糸2と複数の横糸3を備え、これらは、一定パターンで織り合わされている。 このパターンは、表面FS(即ち、外面側)、及び裏面BSを有する織物を形成している。 表面は、織物から作製される着用アイテムをユーザーが着るとき、視覚可能な織物面である。 織物がデニムの場合には、表面は、例えば、図1及び図2におけるFSの視覚可能な縦糸が、より多い量を備える側である。

    上述のように、本発明の織物を用いて作製され、かつ、上述の表面と裏面を有する着用アイテム、即ち、衣服が、本発明の対象である。

    織物は、織りパターンを有しており、横糸3が、縦糸2の上下に延在し、即ち、広がっており、縦糸に対し、上部5及び下部4を有している。 下部は、横糸が織物の裏面BSに沿って通すときに形成され、かつ、上部は、横糸が縦糸の上に広がりかつ織物の表面FSに沿って通すときに形成される。 同様に、縦糸は、横糸に対して上部及び下部を有する。
    図1は、織物が織機上にあるときの状態に対応する状態における織物を概略的に示す。 縦糸2はまた、織物の表面を形成する縦糸のための「2FS」として示してある。 符号「2BS」は、織物の裏面を形成する縦糸を示している。
    織りパターンは、対線状に綾織りの線の外観を有し、最終織物における綾織りの外観が、最も好ましい特徴である。

    本発明によれば、横糸5の少なくとも50%又は60%は、弾性を有し、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%又は95%、最も好ましくは、すべての横糸は、弾性を有している。 いずれの場合でも、最終織物は、洗濯後の、ASTM 3107による測定値が、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%の伸長部を有する。 洗濯工程は、ASTM D 3776/96又はBS 63302Aに従って実行される。

    前述したように、横糸3は、上部5と下部4を有している。 この明細書では「上部の長さ」という語句を用い、本出願人は、横糸が縦糸2FSの下を通す前の、横糸5によって通されて隣り合っている縦糸2BSの数を定めている。 本発明によれば、縦糸を通す箇所は、織物の一部の上では長く、それ以外の部分では短い。 この短い部分は、標準織物のような織物と共に保持するのに必要である。 通している長い部分は、所望の柔らかさを織物に与え、かつ、通されている短い部分は、例えば、形状を保持するという利点を織物に与える。

    したがって、上部5の長さは、下部4の長さよりも短い。 即ち、図1及び図2に示し、かつ、図3の織り方図に示すように、上部5は、下部4よりも、縦糸2BSが少なくなっている。 同様に、「下部4の長さ」は、糸3FSの隣り合う数に対応し、この隣り合う糸3FSは、横糸が縦糸を越えて再び上へ通される前に、横糸5によって、下に通されている。 図3においては、その比は、5:2である。

    一般に、織り方の横パターンの繰返し単位で、横パターンの全体の長さに対し、下部の横の全体量(上述したように、通された縦糸の量を示すことによって測定される)の比は、最小5/11、最大9/11とするべきである。 同様に、織り方の縦パターンでは、縦パターンの全体の長さに対する上部の縦糸の全体量は、最小5/11、最大9/11の間の範囲内とするべきである。 同時に、即ち、繰返し単位では、図1に示すように、下部は最小で2倍、上部は2倍であるべきであり、2つの上部5、及び2つの下部4、4´が存在している。

    図1の実施形態で示すように、同じ横の下部は、必ずしも全てが同じ長さを有しない。 即ち、図示の実施形態では、下部4の長さは「5」であり、下部4´の長さは「2」である。

    更に、本発明の好ましい態様では、下部及び上部の最小量は、縦と横の両方に対して、常に「2」である。

    横の下部の長さと、横の上部の長さの好ましい比は、5:2である。 即ち、横糸の上部2本の縦糸につき、下部に5本の縦糸がある。 一般に、下部の長さと上部の長さの比は、2:1〜5:1の範囲内である。 縦糸に対しては、下部の長さと、上部の長さの比は、好適には、2:1〜7:1の範囲内である。

    いずれの場合でも、本発明によれば、上述の比は、一度、織物が織機から取り除かれると、弾性の横糸は、縮んで短くなり、かつ、横糸3の上部5を、下方に「強く押圧」する。 最終的な態様は、好ましくはデニム織物の、三次元的な織物の態様である。

    得られた製品を、図2に略示してある。 図2は、横3の上部5に対応する縦糸2BSが、残存している縦糸2FSの面、即ち、横糸の下部4に対応する縦糸の面よりも低い面に移動されていることを示している。 図1は、織機上の織物を示し、図2は、洗濯後であって、加熱設定(この工程が現実に実行された場合)後の織物を示している。

    横糸5は弾性を有しているので、織物が縮むとき、最終織物における横糸3の、特に短く通された箇所5が、長く通された側の間に部分的に隠れている。

    この効果及び織りパターンにより、最終織物は、綾織りのように見え、編物のように柔らかく、かつ、フレキシブルな手触りを有すると、同時に、形状の保持が良好であるという特性と十分な堅さとを備えている。 繰返し単位中の少なくとも下部2か所、及び上部2か所で、所望の外観が、上記の「隠れている」短い上部5と、縦糸の周囲の横糸の位置が、しばしば変わるために、このような結果がもたらされるのである。

    図3は、本発明による織物の好ましい実施形態の織り方図(繰返し単位)である。 図1及び図2の断面図は、図3の織り方図の平ライン1を示している。

    縦糸の下部の長さと、上部の長さの比は、好ましくは、2:1〜7:1である。 ここで述べる全範囲は、例えば2:1と7:1の両方を含んでいる。 上部に通されている縦糸の最小量(即ち、上部の長さ)は、4本を通した糸の好ましい最大値である「1」である。

    好ましくは、下部へ通された糸の最小量は「4」であり、その最大値は、通された糸の8本である。

    好ましい織り方図には、8〜18本の横糸、及び8〜18本の縦糸がある。 好ましくは、この織り方図は、正方形であり、8×8〜18×18である。

    縦糸2,2FS,2BSは、好ましくは綿製であり、好ましくはインディゴ染めされて、最終デニム織物となっている。 縦糸の番手は、16〜40Ne,好ましくは20〜30Ne,更に好ましくは24〜30Neの範囲である。

    弾性の、即ち、伸縮する横糸3は、好ましくは、公知の二重の芯、又は捩られた糸ように、弾性の芯と繊維からなる非弾性層を備えている。 横糸の番手は、好ましくは18〜50Ne、綿繊維の番手は、好ましくは20〜30デニール、40〜300デニール、弾性の芯の番手に対しては、好ましくは70〜140デニールである。

    いずれの弾性の横糸も、上述したような縦糸の番手の範囲内にないことが好ましい。 前述したように、10本の横糸の中、少なくとも8本は弾性の糸であり、より好ましくは10本中、少なくとも9本、最も好ましくは10本中、10本の横糸が、弾性の糸であるのが好ましい。

    化学合成された弾性ある横糸は、70〜300デニール、好ましくは100〜250デニールの範囲にある番手のものである。

    横糸と縦糸の上記の番手は、実施形態の例である。 この実施形態では、さらに次の特徴を有している。 すなわち、織物は、弾性の横糸の、少なくとも50%、好ましくは、少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも90%のものを備えており、弾性の横糸は、最終織物においては、ASTM 3107による少なくとも30%の伸長部を備えている。 ここでは、繰返し単位は、少なくとも横パターンのために、好ましくは、横と縦の双方のパターンために、少なくとも2つの下部、及び少なくとも2つの上部を備えている。

    好ましくは、横糸のための織りパターンは、すべての横糸に対して同一である。

    最も好ましくは、上記の特徴は、繰返し単位で存在している。 繰返し単位は、5/11〜9/11の範囲において(即ち、縦糸5から「11」上に、かつ、縦糸5から「6」下に、縦糸6は「9」上にかつ「2」下に)上部の縦の全量と、全縦パターンの長さとの比を備えている。

    本発明において使用される、適切な弾性繊維は、当業者には公知である。 この弾性繊維は、連続したフィラメント又は複数のフィラメントのいずれかである。 複数のフィラメントは、初めの長さの100%を超えると破断する伸長部を備えている。 実施例の弾性繊維は、ゴム製フィラメント、複合フィラメント、弾性エステル、ラストール、スパンデックスを含むが、これらに限られない。

    弾性繊維は、好ましくは、ステープルファイバーで覆われている。 即ち、綿又は他の非弾性繊維によって囲まれるか、それらを用いて捻られるか、それらを用いてコアスピンされるか、又はそれらを用いて混合される。 織られた後、織物は、当業者に公知の方法で熱処理され、必要とされる範囲、即ち、ASTM 3107により、少なくとも30%、洗濯された後に、伸長部の最終値を得るようにしている。

    図2に示すように、織機から取り除かれ、洗濯された後、上記の特徴を備える織物は、異なる2つのレベルに配置される縦糸を有することになる。 その結果、得られる伸縮性織物は、厚めの「標準的な」デニム織物の外観及び感触を有するが、伸縮可能であり、かつきわめて着心地がよい。

    図3は、図1、図2に示した実施形態の、織り方図又は織り方スキームである。 図3のスキームは、11×11の構成である。 この構成は、下部で、1つ長く(長さ5)かつ1つ短い(長さ2)を有し、かつ、上部で、2本の短部(長さ2と長さ2)を有する横の通された箇所を備えている(「長さ」は、マス目1つに対応する。以下同様)。 スキームは、横糸に対しては(左から右へ)5/2/2/2であり、縦糸に対しては(底部から頂部へ)5/1/1/2/1/1である。 図3では、長さ全体に対する横の下部の比は、7/11である。

    図4〜図9は、本発明による他の織り方の実施形態のスキームである。
    図4のスキームは、(左から右へ)5/1/1/1/4/1/1/3を備えた、2つ長くかつ2つ短い下部、及び、1つ長く3つ短い上部を有する横糸を通した箇所を備えている。 図4では、長さ全体に対する横の下部の比は、11/17であり、即ち、縦糸のスキームは、8/3/1/2/2/1である。 同様に、図5のパターンは、糸を横に通された箇所を備えており、この糸を通した部は、2本の長い(糸と通した長い部分5と3)上部、1本の短い下部、1本の長い糸を通した箇所4、及び2本の短い上部を有している。 図5では、長さ全体に対する横糸下部の比は、9/15であり、即ち、縦のスキームは、7/2/1/3/1/1である。

    図6のスキームは、8×8の構造である。 この構造は、スキーム4/2/1/1(左から右に)を用いた、1本の長い(長さ4)下部、及び1本の短い(長さ1)下部、並びに、1本の長い(長さ4)下部、及び1本の短い(長さ1)、並びに、2本の短い(長さ2及び1)上部を備えている。 図6では、全体の長さに対する横の下部の比は、5/8であり、縦のスキームは、横に対するものと同じで、4/2/1/1である。

    図7のスキームは、10×10の構造である。 この構造は、スキーム5/2/2/1(左から右)を備えており、1本の長い(長さ5)下部、及び1本の短い(長さ2)下部、並びに、2本の短い(長さ2及び1)上部を有する横方向の糸を通した部を備えている。 図7では、全体の長さに対する横糸の下部の比は、7/10であり、即ち、縦のスキームは、6/1/1/2である。

    図8のスキームは、9×9の構造である。 この構造は、スキーム4/1/2/2(左から右へ)を備えており、1本の長い(長さ5)下部及び1本の短い(長さ2)下部、並びに、2本の短い(長さ2及び1)上部を有する横糸を通す箇所を備えている。 図8では、全体の長さに対する横の下部の比は、6/10であり、即ち、横のスキームは、5/1/1/2である。

    図9のスキームは、8×8の構造である。 この構造は、スキーム5/1/1/1(左から右へ)を備えている、1本の長い(長さ5)下部、及び1本の短い(長さ2)下部、並びに、2本の短い(長さ1及び1)上部を有する横糸を通す箇所を備えている。 図10では、全体の長さに対する横の下部の比は、6/8である。 即ち、縦のスキームは、5/1/1/1であり、横に対するものと同じである。

    図10のスキームは、9×9の構造である。 この構造は、スキーム4/2/2/1を備えている。 即ち、この構造は、1本の長く(長さ4の縦糸)、かつ1本の短い(長さ2)下部、並びに、1本の短い(長さ2)下部、及び2本の短い上部(長さ2及び1)を通る横糸を備えている。 全体の長さに対する横糸の下部の比は、6/9である。 即ち、縦糸のスキームは、5/1/1/2である。

    上記から分かるように、好ましい実施形態のすべてにおいて、(処理された)最終織物は、ASTM 3107による、少なくとも30%の伸びを有する弾性の横糸を、少なくとも50%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは90%を有する織物となっている。 上部の縦糸の全量、及び/又は、5/11〜9/11の範囲(即ち、11から縦糸5が上に、縦糸6が下に進むパターンから、9本の縦糸が上に2本が下にあるパターンから進む範囲)における縦パターン全体の長さを有する繰返し単位において、かつ、この繰返し単位が、少なくとも2つの下部及び少なくとも2つの上部を備えている。 これらは、少なくとも横パターンに対するものであり、好ましくは横及び縦の両方のためのものである。

    上記特徴が存在するため、上記の構造スキームを有する本発明の織物は、顕著な弾性質と、三次元的な外観とを備えている。 この三次元的な外観は、公知のテクスチャ、及び、伸縮性織物に比して、本発明の織物のテクスチャ及び外観を向上させている。 次の表は、標準的なデニム織物と、本発明による「デニム」織物との比較を示す。

    本発明によるデニム織物は、三次元的な外観を有する伸縮性デニムであり、標準デニムの織物の外観のように三次元的に見える。

    1 織物2 縦糸3 横糸4、4´ 下部5 上部FS 表面BS 裏面2FS 縦糸2BS 縦糸

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