Antifungal antibacterial air filter

申请号 JP17419498 申请日 1998-06-22 公开(公告)号 JP3374079B2 公开(公告)日 2003-02-04
申请人 旭工業繊維株式会社; 萩原工業株式会社; 发明人 泳 川口; 日出夫 汐澤;
摘要
权利要求
  • (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 有機系防黴剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体と無機系抗菌剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体とを経糸および/または緯糸に用いて織編布を形成してなる防黴抗菌エアフィルタ。 【請求項2】 有機系防黴剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体と無機系抗菌剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体とを緯糸に用いて多織織編布を形成してなる請求項1に記載の防黴抗菌エアフィルタ。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、防黴抗菌エアフィルタに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、快適な生活環境に対する志向が高まってきており黴や雑菌などが問題視され、衣料、寝具、家具、カーペットなどの内装品等に黴や雑菌などの繁殖を抑制する処理がなされてきた。 そして、こうした志向は人が直接身体に触れる物品に限られるものではなく、例えば、現在では生活必需品ともなっているエアコンや空気清浄機のエアフィルタにも防黴、抗菌性能を付与し空気を清浄に保つ試みがなされている。 【0003】この種のエアフィルタは一般的には熱可塑性樹脂製のモノフィラメントからなる織編布であって、
    モノフィラメントの原料樹脂中に有機系防黴剤、無機系抗菌剤等を混合し、溶融押出してモノフィラメントを形成し、これを経緯糸に用いて織編成してエアフィルタとして使用するものである。 【0004】このような有機系防黴剤としては、例えば、バイナジン系防黴剤、ジンクピリチオン系防黴剤、
    プリベントール系防黴剤などが知られており、主として黴、酵母に有効な抗菌性を有し、無機系抗菌剤としては、硝酸銀、硫酸銀、塩化銀や、銀、銅、亜鉛、錫を担持したゼオライトやシリカゲルなどが知られており、細菌に対し有効な抗菌性を有している。 【0005】しかしながら、これらの有機系防黴剤と無機系抗菌剤を併用すると、モノフィラメント表面にブリードした有機系防黴剤が、モノフィラメント表面に存在して抗菌性能を発揮する無機系抗菌剤の表面を被覆したりあるいは無機系抗菌剤の金属イオンを中和してしまうなどにより拮抗作用を生じて防黴性および抗菌性の双方の機能を十分兼備したものが得られないという問題点があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に鑑みて、防黴性、抗菌性にすぐれたエアフィルタを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決する手段として、有機系防黴剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体と無機系抗菌剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体とを経糸および/または緯糸に用いて織編布を形成してなる防黴抗菌エアフィルタを提供して、上記課題を解消する。 また、有機系防黴剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体と無機系抗菌剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体とを緯糸に用いて多織織編布を形成することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の防黴抗菌エアフィルタに用いられる熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などが使用可能であるが、比較的に低廉でありながら連続生産での安定品質を維持できるものとしてポリオレフィン系樹脂が好ましい。 具体的にはポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
    アクリル酸エステル共重合体などの単独または組み合わせた樹脂組成物である。 なかでもポリプロピレンはフィラメントとしての機械的強に優れており好適に採用される。 【0009】本発明において用いられる有機系防黴剤は、具体的には、10,10'-オキシビスフェノキサアルシンなどのバイナジン系防黴剤、ジンク-2-ピリジンチオール-1-オキサイドなどのジンクピリチオン系防黴剤、N-(フルオロジクロロ-メチルチオ)フタリミド、
    N-ジメチル-N'-フェニル-(N'-フルオロジクロロメチルチオ)スルファミドなどのプリベントール系防黴剤など公知のものが例示できるが、これらに限定されるものではない。 有機系防黴剤は主として黴、酵母に有効な抗菌性を有している。 【0010】上記有機系防黴剤の配合割合は、熱可塑性樹脂に対して0.01〜5重量%が好ましく、0.1〜1
    重量%がより好ましい。 配合割合が0.01重量%未満では防黴性が十分でなく、5重量%を超えるとそれ以上の防黴効果が見られないうえにブリードによる不具合を生じて好ましくない。 【0011】本発明において用いられる無機系抗菌剤は、具体的には、硝酸銀、硫酸銀、塩化銀や、銀、銅、
    亜鉛、錫を担持したゼオライトやシリカゲルなど公知のものが例示できるが、これらに限定されるものではない。 無機系抗菌剤は主として雑菌等の細菌に対し有効な抗菌性を有している。 【0012】上記無機系抗菌剤の配合割合は、熱可塑性樹脂に対して0.1〜5重量%が好ましく、0.5〜2重量%がより好ましい。 配合割合が0.1重量%未満では抗菌性が十分でなく、5重量%を超えてもそれ以上の抗菌効果が見られず不経済となり好ましくない。 【0013】上記熱可塑性樹脂に上記有機系防黴剤および無機系抗菌剤などの薬剤をそれぞれ配合して形成される糸状体としては、モノフィラメント、マルチフィラメント、フラットヤーン、スプリットヤーンなどの種々の形態が採られ、公知の成形方法で形成できるが、成形性が容易で高強力を維持できることから、モノフィラメントが好ましい。 【0014】上記モノフィラメントとしては、薬剤を配合しながらも高強力を維持できることから、芯鞘型の複合モノフィラメントが好ましい。 複合モノフィラメントは、2系列の押出機と吐出孔がほぼ同心円として芯鞘構造をなす複合ノズルを備えた複合フィラメント成形装置により、芯層成分と鞘層成分をそれぞれ押出機で溶融押出し、冷却後に、熱風オーブン式、熱ロール式、ウオーターバス式などの加熱延伸を行い、弛緩処理を施して形成することができる。 芯鞘型複合モノフィラメントにおいては、薬剤は鞘層に配合するのが好ましく、無機系抗菌剤を芯層に配合しないことにより芯層において機械的強力や弾性を保持することができるとともに、有機系防黴剤を鞘層に配合することにより防黴剤がモノフィラメント表面に容易に移行して配合した防黴剤あたりの防黴性能を向上させることができる。 芯層成分と鞘層成分は同種でも異種でも差し支えないが、芯鞘層間の接着性を向上させるためには同種成分であるのが好ましい。 芯層/鞘層の重量比は、1/1〜4/1の範囲であるのが好ましい。 【0015】このようにして得られた有機系防黴剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体(A)と無機系抗菌剤を含有する熱可塑性樹脂製糸状体(B)とを経糸および/または緯糸として用いて織編布を形成しエアフィルタとして使用する。 糸状体(A)および(B)の使用比率および組合わせは使用目的に必要な防黴性および抗菌性により任意に設定してよい。 組合わせの具体例としては、経糸/緯糸として、(A)/(B)、(B)/(A)、
    (A)/(A+B)、(B)/(A+B)、(A+B)
    /(A)、(A+B)/(B)、(A+B)/(A+
    B)などいずれも採用可能である。 【0016】しかしながら、生産工程において、上記(A)および/または(B)を経糸として用いると、
    (A)および/または(B)を整経したビームを生産の切り替え時に交換しなければならないという作業が発生するなど著しい生産低下を招じる。 そこで、経糸には汎用の生産に用いられる防黴剤および抗菌剤を配合しないモノフィラメントを用い、緯糸には(A)および/または(B)を用いて多織織編機で多織織編布を形成するのが好ましい。 このように構成することにより、整経したビームの交換作業が減少して、生産性が向上しコストダウンを実施することが可能となる。 このようにして防黴性および抗菌性の双方の機能を十分備えるうえに、生産性にすぐれてコストダウンの可能な防黴抗菌エアフィルタが得られる。 【0017】上記織編布の織編組織としては、とくに限定はなく、具体的に織布としては平織、綾織、もじり織、模紗織、からみ織等が採用でき、編布としてはトリコット編、ミラニーズ編、ラッセル編等が採用できる。 【0018】しかしながら、エアフィルタとして要求される弾力性、柔軟性、通風性、集塵性に加えて寸法安定性の点で、繊度が80〜500drの糸状体からなる蜂巣織構造体とするのが好ましい。 蜂巣織構造体は、日本工業規格JIS−L0206の繊維用語(織物部門)に「変化組織で布面に蜂巣状の凹凸を織りだしたもの。ます織ともいう。」と規定されているものである。 蜂巣織構造体は、スルザー型織機などによって一連に織成でき、表裏面に凹凸部が形成された立体的な構造を特徴とするもので、本発明のエアフィルタにおいては、経緯糸の織成密度として30〜75本/インチとすることが肝要である。 【0019】本発明に用いられる熱可塑性樹脂には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、分散剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、無機充填剤、難燃剤、架橋剤、発泡剤、核剤等の通常用いられる添加剤を配合してもよい。 【0020】 【実施例】実施例1 ポリプロピレン(MFR=1.2g/10min.、Tm
    =161℃)に対して、防黴剤バイナジン(10,1
    0'-オキシビスフェノキサアルシン)0.5重量%を配合したもの、および抗菌剤銀ゼオライト1重量%を配合したもの、それぞれを押出機で溶融押出してモノフィラメントを形成し、冷却した後に熱風オーブン式延伸機により約8倍の延伸倍率で延伸し、ついで熱弛緩処理を施して、繊度150drの防黴性モノフィラメントおよび抗菌性モノフィラメントを得た。 【0021】上記ポリプロピレンからなる150drのモノフィラメントを別途用意して経糸に用い、先に形成した防黴性モノフィラメントおよび抗菌性モノフィラメントを緯糸として交互に用いて多織織機により、打込密度60×60本/インチ、各蜂巣構造ユニットの一辺が5.2mm、厚み2.2mmの蜂巣織構造体物を織成し、
    本実施例のエアフィルタとした。 【0022】比較例1 ポリプロピレン(MFR=1.2g/10min.、Tm
    =161℃)に対して、防黴剤バイナジン(10,1
    0'-オキシビスフェノキサアルシン)0.5重量%および抗菌剤銀ゼオライト1重量%を配合したものを用いてモノフィラメントを形成し、これを緯糸として用いた他は実施例1と同様に行った。 【0023】比較例2 ポリプロピレン(MFR=1.2g/10min.、Tm
    =161℃)に対して防黴剤、抗菌剤いずれも配合せずモノフィラメントを形成し、これを緯糸として用いた他は実施例1と同様に行った。 【0024】上記エアフィルタに対して、下記のように防黴性、抗菌性の試験を行った。 評価結果を表1-(a),
    (b)に示す。 供試菌:真菌としてクロカビ、細菌として大腸菌を用いた。 調整 :真菌はポテトデキストロース寒天培地にて27
    ℃で1週間、細菌は標準寒天培地にて35℃で48時間、前培養した供試菌を用いてリン酸緩衝生理食塩にて調整した。 手順 :ディスク法によるものとして、検体に供試菌液(0.5ml)を含ませた濾紙を静置し、所定時間後に取り出し、滅菌水にて10倍希釈系列で希釈したものを各々培地に塗抹し、前培養と同条件にて培養後、生菌数をカウントした。 【0025】 【表1】

    【0026】表1によれば、実施例のエアフィルタは、


    防黴性、抗菌性において真菌と細菌に対して共に有効に作用していることが確認できる。 【0027】 【発明の効果】本発明のエアフィルタは、熱可塑性樹脂に対して防黴剤および抗菌剤をそれぞれ別個に配合して拮抗作用を回避したために、すぐれた防黴性および抗菌性の双方の機能を有したエアフィルタであって、かつ生産性にすぐれ安定的に生産可能で、かつ糸状体としての柔軟性と高強力を備えている。 さらに、フィルタ組織として特定繊度の糸状体による蜂巣織構造体とすることで、エアフィルタとしての弾力性、柔軟性、通風性、集塵性、寸法安定性にすぐれたものとなり、製造面かた機能面に至るまで極めて有効なエアフィルタが得られた。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−46889(JP,A) 特開 平8−310903(JP,A) 実開 平5−63626(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) B01D 39/00 - 39/20

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