Method of manufacturing covering spun yarn

申请号 JP13109287 申请日 1987-05-29 公开(公告)号 JP2527184B2 公开(公告)日 1996-08-21
申请人 東レ株式会社; 发明人 寛 加藤; 清和 山元; 誠一 山形;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】短繊維束をドラフトしてフリースとし、該フリースを回転する中空スピンドルの中空部に導くと共に、該中空スピンドルの外周に巻かれた連続糸条物を解舒しつつ該中空スピンドルの中空部に導いて、前記フリースに該連続糸条物を捲回させるカバリング紡績糸の製造方法において、前記中空スピンドルの回転によってバルーニングしている連続糸条物のバルーニング上部の位置における連続糸条物に対し、実質的に表面に凹凸を有するバルーンブレーカを接触せしめて該連続糸条物に付着している風綿を除去せしめることを特徴とするカバリング紡績糸の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は中空スピンドルを用いたカバリング紡績糸の製造方法に関する。

    更に詳しくは、カバリング紡績をするに際して、その精紡工程中において発生する風綿による障害を解消し、
    操業性や製品品位の向上を達成し得る新規なカバリング紡績方法に関するものである。

    [従来技術] 従来から短繊維束をドラフトしてフリース状とし、該フリースを回転する中空スピンドルの中空部に供給すると共に、該中空スピンドルの外周に配置したパッケージから連続糸条物を解舒しつつ中空スピンドルに導き、フリースの外側に連続糸条物を捲きつけるスピンドル紡績法が知られている。

    かかる紡績方法においては、ドラフト装置から送り出されるフリースの一部の短繊維が飛散して中空スピンドルの先端部でバルーニングしている糸条に容易に付着するという現象があるものであった。 このようにバルーンに短繊維が付着すると中空スピンドルの先端部に連続糸条物が巻付く状態となりバルーンが崩壊し、これに起因して異常張の発生を招いて連続糸条物が切断されるというトラブルが発生し、操業性を著しく低下させるという問題があった。

    また、連続糸条物が切断に至らない場合でも、連続糸条物の異常張力が発生すると緊張を受けた部分の捲回数が減少したり、その部分が細くなったり、あるいは風綿の塊が巻き込まれてスラブを発生させ、糸質を著しく低下させるという不都合があるものであった。

    このような不都合を解決するために、バルーニングに障害物(以下、バルーンブレーカという)を接触させてバルーンを一時的に崩壊させ、バルーニングしている連続糸条物に付着している風綿(飛散した短繊維)をカバリング紡績糸の中に捲き込んで除去するという手段が講じられていた。 しかし、このバルーンブレーカとしては、通常、表面の平滑な金属線が用いられていたために、バルーニングを崩壊させるための衝撃度が弱く付着した風綿を十分に除去するまでには至らなかったのが現状である。

    [発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、上記した従来方法の欠陥を改善し、
    バルーニングしている連続糸条物に付着する風綿を成長堆積させて大きな風綿塊とさせることなく、風綿の発生の都度速やかにカバリング紡績糸の中に捲き込んで除去せしめることにより、糸切れもなく安定した操業を行なうことができ、かつ糸品質的にも優れたカバリング紡績糸を製造し得る新規なカバリング紡績方法を提供せんとするものである。

    [問題点を解決するための手段] 本発明のカバリング紡績方法は、上記した目的を達成するために、次の構成からなるものである。

    すなわち、短繊維束をドラフトしてフリースとし、該フリースを回転する中空スピンドルの中空部に導くと共に、該中空スピンドルの外周に巻かれた連続糸条物を解舒しつつ該中空スピンドルの中空部に導いて、前記フリースに該連続糸条物を捲回させるカバリング紡績糸の製造方法において、前記中空スピンドルの回転によってバルーニングしている連続糸条物のバルーニング上部の位置における連続糸条物に対し、実質的に表面に凹凸を有するバルーンブレーカを接触せしめて該連続糸条物に付着している風綿を除去せしめることを特徴とするカバリング紡績糸の製造方法である。

    [作用] 以下、さらに詳しく本発明のカバリング紡績糸の製造方法について説明する。

    本発明の特徴は、中空スピンドルの回転によってバルーニングしている連続糸条物に対し、実質的に表面に凹凸を有するバルーンブレーカを間歇的に接触せしめることにある。 本発明方法では、このようなバルーンブレーカに接触することにより該連続糸条物のバルーニングが崩壊されるとともに、本発明者らの観察・知見によれば、バルーンブレーカ表面の凹凸の存在に基づいて、該糸条物に微小な振動現象と張力変動現象とが生ぜしめられ、これがバルーニングしている連続糸条物に付着している風綿に対して除去を促す積極的な作用として働き、
    該風綿を速やかにカバリング紡績糸の中に捲き込ませて、付着した風綿を成長、堆積させないようにして除去が可能となるのである。 むろん、このような方法によれば、大きく成長する以前の風綿を速やかに除去して紡績糸中に捲き込むことになるので、大きな風綿を捲き込むことによる極端な糸品質の悪化という問題もなく、かかる点からも最良なものと言えるものである。

    第1図は、本発明方法を実施する際に用いることのできるカバリング精紡機の一例を模式的に示した概略断面図である。 同図に示すように、カバリング精紡機1はドラフト機構2、中空スピンドル3、デリベリーローラ4、巻取機構5をその主要部としている。 そして、図示しない駆動源で駆動されるドラフト機構2のバックローラ6に供給された粗糸7はエプロン8、フロントローラ9を介してドラフトされ、フリース10となってフロントローラ9から中空スピンドルの中空部11に供給される。

    中空スピンドル3は、図示しない駆動源で駆動されるベルト12によって駆動されるが、該中空スピンドルの外周には連続糸条物13がパッケージである鍔付ボビン14に捲かれており、該鍔付ボビン14は中空スピンドル3と一体に回転するように中空スピンドルに係止される。

    鍔付ボビン14に捲かれている連続糸条物13は中空スピンドル3の中空部11に供給され、フロントローラ9から供給されるフリース10の外周をスパイラル状に被覆し、
    該フリース10と連続糸条物13が一体に結合されたカバリング紡績糸15となってデリベリーローラ4から引き出され、巻取機構5を介してパッケージ16に巻き取られる。

    バルーンブレーカ17は、スピンドル3の回転によって生じるバルーニング18を形成する連続糸条物13と接触するバルーニング上部の位置に係止されていて、該連続糸条がバルーニングするに伴い間歇的に該糸条と該バルーンブレーカとが接触する構成になっているものである。

    第2図は、第1図に示したバルーンブレーカの具体例を示す平面図である。

    第2図において(A)は棒状体に細い金属線をスパイラル状に巻付けたもの、(B)は棒状体の表面に突起をランダムに設けたもの、(C)は棒状体の表面にスパイラル状の溝を設けたもの、(D)は表面の平滑な棒状体で従来から使用されているものをそれぞれ示し、(A)
    〜(C)に示したようなものが本発明方法に用いることのできるバルーンブレーカの例である。

    すなわち、第2図(D)に示した平面の平滑な断面円形の棒状体からなるバルーンブレーカは、バルーニングを形成している連続糸条物13に間歇的に接触させた場合、該連続糸条物13に衝撃を与えバルーニングの形状を変化させて一時的にバルーニングを崩壊するという作用はあるものの、効率よく連続糸条物に付着した風綿を満足にカバリング紡績糸の中に捲き込み除去するには至らなかったものであり、これに対して、本発明方法において用いることのできる第2図(A)〜(C)に示す形状のバルーンブレーカは、実質的に表面に凹凸を付与した点に特徴があって、前述のように、このようなバルーンブレーカを用いることにより、バルーニングの崩壊を引き起すとともに、バルーンブレーカ表面の凹凸の存在に基づいて、連続糸条物に微小な振動現象と張力変動現象とが生ぜしめられ、これがバルーニングしている連続糸条物に付着している風綿に対して除去を促す積極的な作用として働き、連続糸条物に付着した風綿を効率よく速やかにカバリング紡績糸の中に捲き込んで除去することができるのである。

    第3図は、カバリング紡績時における各種態様をモデル的に示した正面図である。

    第3図(A)は、バルーンブレーカを用いない場合のカバリング紡績機における正常なバルーニングの状態である。

    第3図(B)は、バルーンブレーカを用いないで紡績機を運転したとき、風綿22がバルーニングしている連続糸条物に引掛かり、該糸条物が中空スピンドルに捲きつく寸前の状態を示す。 この状態になると糸切れを生じやすいものである。

    第3図(C)は、バルーンブレーカを用いて、バルーニングを崩壊せしめし、変則的なバルーニングの形状とされた状態を示しているものである。

    第4図は第2図(A)に示した態様のバルーンブレーカを用いた場合のスパイラル状の凹凸のねじり方向と、
    中空スピンドルの回転方向、すなわち連続糸条物の移動方向の関係を示す模式図である。

    なお、第4図(A)は、棒状体19に金属線20をスパイラル状にS方向に巻きつけた態様のバルーンブレーカ17
    を中空スピンドルの後方に位置させ、連続糸条物13が矢印21の方向にバルーンを形成しつつ移動する状態を示す。 第4図(B)は、金属線20の巻付方向をZ方向とした以外は第4図(B)と同様である。 両者いずれも優れた風面の除去作用を示すが、本発明者らの各種知見にれば、バルーンブレーカの金属線20の傾きと通過する連続糸条物13の傾きが一致するように構成した場合の方が、
    該連続糸条物に与える衝撃作用が強く、それにより励起される微振動現象や微張力変動現象も強く、本発明の効果がより高く得られるようである。

    一方、風綿の発生は、紡出速度が早いほど、あるいは使用するスライバを構成している繊維相互の絡合性の小さい(太くて、短くて、ケン縮の少ないほどこの傾向は助長される。)ほど、多くなる傾向を示す。 風綿の発生が多くなれば、紡績上のトラブルが多くなる。 したがってバルーンブレーカの効率のよいものを使用しないと安定した操業はできなくなるのである。

    [実施例] 短繊維としてポリブチレンテレフタレートの40デニール30mmのステープル50%とポリエチレンテレフタレートの3デニール20mmのステープルとを各50重量%の割合で混紡したスライバを用い、一方、連続糸条物としてポリビニルアルコール繊維からなる28デニール9フィラメントのマルチフィラメント糸を用いた。

    第1図に示したカバリング紡績機により、紡出番手16
    S、ヨリ数600T/mとなるように、中空スピンドル回転数を8,000rpmと1,200rpmとし、バルーンブレーカを第2図に示す(A)、(D)のものを用いてカバリング紡積を行い糸切れ状態およびスラブ数を調査した。

    得られた結果を、第1表に示す。

    第1表の結果から明らかなように、本発明において、


    表面に凹凸を有するバルーンブレーカを使用したものは比較例に比べ、糸切数、スラブ数ともに優れた値を示す。

    なお、比較例における12,000rpmは、産業上は紡出不能とされて成り立たないレベルのものである。

    一方、本発明に係る方法は糸質、操業性共に格段の進歩を示し、特に12,000rpmの運転も可能で、生産性も向上させ得る。

    [発明の効果] 本発明は上記した構成とすることにより、次の如き優れた効果を奏するものである。

    イ)常にバルーニングしている糸に微小な振動現象と張力変動現象を与え、周期むらの発生もなく、バルーニングしている糸に付着している風綿に対して除去を促す積極的な作用として働き、風綿が成長し堆積することなく、連続糸条物に付着した風綿を効率よく速やかにカバリング紡績糸の中に巻き込んで除去し、糸切れが少なく、操業性を著しく向上させることができる。

    ロ)また、紡出速度が早い、あるいは使用するスライバを構成している繊維相互の絡合性が小さい、風綿の発生の多いカバリング紡績糸の製造においても、本発明によれば、紡績上のトラブルなく効率よく安定した操業が可能なカバリング紡績糸の製造方法を提供することができる。

    ハ)大きな風綿の混入が少ないため、スラブの発生が少なく、糸品質が向上する。

    【図面の簡単な説明】

    第1図は、本発明に用いるカバリング紡績機の一例を模式的に示した断面図である。 第2図は、第1図に示したバルーンブレーカの具体例を示す平面図である。 第3図は、カバリング紡績時における各種状態をモデル的に示した概略図である。 第4図は、第2図(A)に示した態様のバルーンブレーカを用いた場合のスパイラル状の凹凸のねじり方向と、
    スピンドルの回転方向、すなわち連続糸条物の移動方向の関係を示す模式図である。 1:カバリング紡績機、2:ドラフト機構 3:中空スピンドル、4:デリベリーローラ 5:巻取機構、6:バックローラ 7:粗糸、8:エプロン 9:フロントローラ、10:フリース 11:中空スピンドルの中空部 12:ベルト、13:連続糸条物 14:鍔付ボビン、15:カバリング紡績糸 16:パッケージ、17:バルーンブレーカ 18:バルーニング、19:棒状体 20:金属線、21:連続糸条物の移動方向を示す矢印 22:風綿

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−12133(JP,A) 実開 昭58−87882(JP,U) 特公 昭48−13175(JP,B1) 特公 昭49−35092(JP,B1) 実公 昭48−30597(JP,Y1)

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