包装構造

申请号 JP2010223248 申请日 2010-09-30 公开(公告)号 JP5635355B2 公开(公告)日 2014-12-03
申请人 ユニ・チャーム株式会社; 发明人 坂東 健司; 健司 坂東; 三宅 大輔; 大輔 三宅; 郁恵 平松; 郁恵 平松; 宜秀 石川; 宜秀 石川;
摘要
权利要求
  • 所定薬液を含浸させたシートの積層体からなるウェットワイプスを包装体本体の内部に収容する包装構造であって、
    前記包装体本体には、前記シートを取り出す開口部が設けられており、
    前記ウェットワイプスには、前記開口部に対向する領域を含む領域に、前記開口部が設けられた面に向けて突出した凸部領域が形成されており、
    前記開口部が開封されていない未開封状態において、
    前記包装体本体の開口部が設けられている面と前記凸部領域以外の領域との間には、空間が形成されていることを特徴とする包装構造。
  • 前記ウェットワイプスは、折り畳まれた後の形状が長辺及び短辺を有する矩形状であるシートが積層された積層体からなり、
    前記凸部領域は、前記ウェットワイプスの長手方向又は短手方向に延びることを特徴とする請求項1に記載の包装構造。
  • 前記凸部領域は、前記開口部を除く前記包装体本体の上面に接することを特徴とする請求項1又は2に記載の包装構造。
  • 说明书全文

    本発明は、ウェットワイプスの包装構造に関する。

    所定薬液を含浸させたシートの積層体からなるウェットワイプスの製造方法としては、特許文献1や特許文献2に開示されている方法が知られている。

    特許文献1に開示されている方法は、積層前の搬送中の原反に所定薬液の一部を含浸させる工程や、搬送中の原反に含浸されている余分な所定薬液を搾り取る工程や、搬送中の複数の原反を積層する工程や、積層後の搬送中の原反に所定薬液の残りを含浸させる工程を有する。

    また、特許文献2に開示されている方法は、積層前の搬送中の原反に所定薬液を含浸させる工程や、搬送中の原反を折り畳みながら積層する工程や、積層後の原反を厚み方向に圧縮しつつ搬送した後に切断する工程等を有する。

    特許文献1や特許文献2に開示されている方法で製造されるウェットワイプスの包装構造は、容器から1枚のシートが取り出される際に、次の1枚のシートが共に引っ張られて容器の取り出し口から突出する形態、所謂、ポップアップタイプの形態である。

    特開平7-204118号公報

    特開2007-144053号公報

    しかしながら、出願人は、かかるポップアップタイプの包装構造では、原反に対する所定薬液の含浸率を増加させたり、原反の目付を増加させたりすると、原反同士が所定薬液の膜によって連結し、容器や積層体を包装する包装体から1枚ずつシートを取り出すことが困難になるため、改良の余地があることを発見した。

    そこで、本発明は、所定薬液の含浸率の増加と、取り出し容易性との両立を実現できるウェットワイプスの包装構造を提供することを目的とする。

    本発明の特徴は、所定薬液を含浸させたシートの積層体からなるウェットワイプスを包装体本体の内部に収容する包装構造であって、前記包装体本体には、前記シートを取り出す開口部が設けられており、前記ウェットワイプスには、前記開口部に対向する領域を含む領域に、前記開口部が設けられた面に向けて突出した凸部領域が形成されており、前記開口部が開封されていない未開封状態において、前記包装体本体の開口部が設けられている面と前記凸部領域以外の領域との間には、空間が形成されていることを要旨とする。

    本発明によれば、所定薬液の含浸率の増加と、取り出し容易性との両立を実現できるウェットワイプスの包装構造を提供できる。

    図1は、本発明の第1の実施形態に係るウェットワイプスの包装体の斜視図である。

    図2は、本発明の第1の実施形態に係るウェットワイプスが包装体内部で収容されている様子を示す図である。

    図3は、本発明の第1の実施形態に係るウェットワイプスが包装体内部で収容されている様子を示す図である。

    図4は、本発明の第1の実施形態に係るウェットワイプスの包装構造を説明する斜視図である。

    図5は、本発明の第1の実施形態に係るウェットワイプスの包装構造を説明する断面図である。

    図6は、本発明の第1の実施形態に係る包装構造を製造する製造装置の概略図である。

    図7は、本発明の第1の実施形態に係る包装構造を製造する製造装置の積層工程と、プレス工程に使用される装置を説明するための図である。

    図8は、本発明の第1の実施形態に係る包装構造を製造するプレス装置の構成を説明するための図である。

    図9は、本発明の第1の実施形態に係る包装構造において、シートが取り出される様子を説明する模式図である。

    図10は、従来の包装構造において、シートが取り出される様子を説明する模式図である。

    図11(a)は、プレス装置によるプレス工程を実行しなかった包装体の取り出し試験の結果を表し、図11(b)は、積層体の全面をプレスした包装体の取り出し試験の結果を表し、図11(c)は、実施形態に係るプレス装置によるプレス工程を実行した包装体の取り出し試験の結果を表す。

    (本発明の第1の実施形態)
    図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る製造装置10によって製造されるウェットワイプスについて説明する。 かかるウェットワイプスは、所定薬液を含浸させたシート710、720の積層体からなるものである。

    図1に示すように、かかるウェットワイプスの包装体100は、開口部21を有する包装体本体20と、包装体本体20の外面に取り付けられ開口部21を覆うラベル部材22と、包装体本体20の内部に収容されるシート710、720の積層体800(図4,5参照)とを有する。

    かかるシート710、720の各々は、図2及び図3に示すように折り重ねられた状態で、包装体本体20の内部に収容されている。

    図2及び図3に示すように、シート720は、領域31Aと領域32Aと領域33Aと領域34Aと領域35Aと有し、シート710は、領域31Bと領域32Bと領域33Bと領域34Bと領域35Bと有する。

    ここで、シート720では、折り線1Aにおいて領域31Aと領域32Aとが折り重ねられ、折り線2Aにおいて領域32Aと領域33Aとが折り重ねられ、折り線3Aにおいて領域33Aと領域34Aとが折り重ねられ、折り線4Aにおいて領域34Aと領域35Aとが折り重ねられている。

    同様に、シート710では、折り線1Bにおいて領域31Bと領域32Bとが折り重ねられ、折り線2Bにおいて領域32Aと領域33Aとが折り重ねられ、折り線3Bにおいて領域33Aと領域34Aとが折り重ねられ、折り線4Bにおいて領域34Aと領域35Aとが折り重ねられている。

    なお、シート720では、折り線1A及び折り線2Aは、幅方向Wにおける折り線3Aと折り線4Aとの間に設けられており、シート710では、折り線1B及び折り線2Bは、幅方向Wにおける折り線3Bと折り線4Bとの間に設けられている。

    すなわち、シート720において、幅方向Wにおける折り線1Aと折り線2Aと間の領域は、領域31Aと領域32Aと領域33Aと領域34Aとが折り重ねられている4層構造となっており、それ以外の領域は、領域33Aと領域34Aとが折り重ねられている2層構造となっている。

    したがって、領域31A及び領域32Aは、積層体の一方の方向Lに沿って積層体の積層方向Sに隆起している。

    すなわち、領域31A及び領域32Aは、折り線1A及び折り線2Aにおいて折り重ねられることによって、積層体において一方の方向Lに沿って積層方向Sに隆起するように形成されている隆起領域PAを構成する。

    同様に、シート710において、幅方向Wにおける折り線1Bと折り線Bと間の領域は、領域31Bと領域32Bと領域33Bと領域34Bとが折り重ねられている4層構造となっており、それ以外の領域は、領域33Bと領域34Bとが折り重ねられている2層構造となっている。

    したがって、領域31B及び領域32Bは、積層体の一方の方向Lに沿って積層体の積層方向Sに隆起している。

    すなわち、領域31B及び領域32Bは、折り線1B及び折り線2Bにおいて折り重ねられることによって、積層体において長手方向Lに沿って積層方向Sに隆起するように形成されている隆起領域PBを構成する。

    また、積層方向Sにおいて、幅方向Wにおける折り線1Bと折り線Bと間の領域(すなわち、隆起領域PA)は、他方の方向Wにおける折り線1Bと折り線Bと間の領域(すなわち、隆起領域PB)と重複しないように配置されている。

    さらに、隆起領域PA、PBにおいて、積層方向Sに隣接するシート710、720同士は、所定薬液を介して密着して積層されている。

    ここで、隆起領域PA、PBに隣接する領域RA、RB、RCでは、積層方向Sに隣接するシート710、720の間に空隙が形成されており、所定薬液を介して密着して積層されていない。

    なお、本発明の第1の実施形態に係る製造装置10によって製造されるウェットワイプスは、上述したポップアップタイプの形態ではないため、包装体本体20の開口部21からシート720が取り出された場合であっても、シート710が共に引っ張られて開口部21から突出することはない。

    すなわち、使用者は、包装体本体20の開口部21から、領域31A及び領域32A(すなわち、シート720の隆起領域PA)を摘んで引っ張ることによってシート720を取り出した後、領域31B及び領域32B(すなわち、シート70の隆起領域PB)を摘んで引っ張ることによってシート710を取り出すことができる。

    図4,5に示すように、包装体100の包装構造は、以下のように構成されている。 ウェットワイプスの積層体800の上面側における包装体本体20の開口部21に対向する領域を含む位置には、凸部領域Tが形成されている。 凸部領域Tは、包装体本体20に向けて突出して形成されている。 凸部領域Tは、後述する中央領域800Cに対応している。

    包装体本体20の開口部21が設けられている上面20aとウェットワイプスに形成された凸部領域T以外の領域(後述する端部800A,800Bに対応する)との間には、前記開口部が開封されていない未開封状態において、空間Sが形成されている。

    ここで、「未開封状態」とは、包装体100が販売されているときの状態を含む。 また、使用者によってラベル部材22が最初に取り外されて開封される前の状態を含む。 また、使用者によってラベル部材22が取り外された後であっても、包装体本体20の内部からシート710,720が取り出される前の状態は、「未開封状態」に含まれる。 また、所定枚数のシート710,720が取り出された後の状態も、「未開封状態」に含まれる。

    また、包装体本体20の内部に収容された積層体800の凸部領域Tの厚みが、シート710,720の積層方向に対応する包装体本体20の長さと略等しい状態も「未開封状態」に含む。

    凸部領域Tは、ウェットワイプスの包装体100の長手方向L又は短手方向(すなわち幅方向W)に延びる。 本実施形態に係るウェットワイプスの包装体100の包装構造では、凸部領域Tは、長手方向Lに延びており、凸部領域Tは、開口部21を除く包装体本体20の部分領域20ab(図4参照)に接している。

    以下、図6乃至図8を参照して、本実施形態に係るウェットワイプスの包装構造を実現する製造方法について簡単に説明する。

    図6に示すように、ステップS101において、折り部5は、ロール状に巻かれた状態から繰り出されたシート71、72の各々を、搬送装置非当接面側に、所定形状(具体的には、図2及び図3に示す形状)に折り重ねる。

    例えば、シート71、72は、坪量25〜100g/m であり、レーヨンやコットンやパルプ等の親水性繊維とPETやPPやPEやアクリル等の単体とからなる繊維若しくは芯鞘構造やサイドバイサイドの構造の疎水性複合繊維からなる。

    また、シート71、72は、スパンレース法やエアレイド法や直接紡糸法によりシート化された不織布であり、所定薬液の含浸時における所定薬液の浸透性の観点から親水繊維を含む必要がある。

    ステップS102において、含浸部1は、搬送装置当接面側(搬送ロール2側)から、折り重ねられたシート71、72の各々に対して、所定量の所定薬液を含浸させる。

    ステップS103において、所定薬液を含浸させたシート71、72の各々は、搬送ロール2の表面に接しながら搬送される。

    ステップS104において、搬送コンベア3は、所定薬液を含浸させたシート71、72の各々を積層する。

    具体的には、搬送コンベア3では、所定薬液が含浸された面を搬送装置当接面側に向けた状態のシート71の上に、搬送装置非当接面側から、所定薬液が含浸された面を搬送装置当接面側に向けた状態のシート72が積層される。

    ステップS105において、切断部4は、搬送コンベア3を介して搬送されたシート71、72を、所定寸法のシート710、720に切断する。

    その後、積層工程S106において、切断されたシート710、720を所定枚数だけ積層した積層体800を得た後、プレス工程S107において、搬送ベルト14の非当接面側から、切断されたシート710,720の積層体800の幅方向外側の両端部分をプレスしつつ搬送する。 包装工程S108において、積層体800を包装体本体20によって包装する。

    以下、図6乃至図8を参照して、本実施形態に係る製造装置10の各機能について説明する。

    図4に示すように、製造装置10は、折り部5と、含浸部1と、搬送ロール2と、搬送コンベア3、9、11、12と、切断部4と、プッシャー13と、プレス装置15と、を具備している。 ここで、製造装置10では、搬送ロール2及び搬送コンベア3、9は、複数のシート71、72を連続搬送する搬送装置を構成する。 また、搬送コンベア11、12、14は、積層体800を連続搬送する搬送装置を構成する。

    折り部5は、搬送装置非当接面側に、シート71、72の各々を折り重ねるように構成されている。 具体的には、折り部5は、シート71、72が図2及び図3に示す形状となるように、シート71、72の各々を折り重ねるように構成されている。

    具体的には、折り部5は、搬送方向MDの折り線3A(又は、3B)に沿って、シート72(又は、71)の一方の側縁を含む領域31A/32A/33A(又は、31B/32B/33B)を搬送装置非当接面側に折り重ね、その後、搬送方向MDの折り線2A(又は、2B)に沿って、シート72(又は、71)の一方の側縁を含む領域31A/32A(又は、31B/32B)を搬送装置非当接面側に折り重ね、その後、搬送方向MDの折り線1A(又は、1B)に沿って、シート72(又は、71)の一方の側縁を含む領域31A(又は、31B)を搬送装置非当接面側に折り重ねるように構成されている。

    また、折り部5は、搬送方向MDの折り線4A(又は、4B)に沿って、シート72(又は、71)の他方の側縁を含む領域35A(又は、35B)を搬送装置当接面側に折り重ねるように構成されている。

    含浸部1は、搬送装置当接面側から、折り重ねられたシート71、72の各々に対して所定薬液を含浸させるように構成されている。

    例えば、含浸部1は、薬液タンクから定量ポンプを用いて、所定量の所定薬液を押し出すように構成されていてもよい。 その結果、所定量の所定薬液が、含浸部1に設けられている細孔より吐出され、シート71、72の各々に接触することで、シート71、72の各々に所定量の所定薬液が含浸されるように構成されている。

    また、含浸部1は、シート71、72の重量に対して、例えば、3.5(3〜4)倍の重量の所定薬液を含浸させるように構成されていてもよい。

    なお、含浸部1は、含浸させる所定薬液の重量のシート71、72の重量に対する比率(すなわち、含浸率)を、適宜、調整可能である。

    ここで、シート71、72が搬送ロール2の表面に貼りつき、かつ、シート72がシート71の上に貼りつくために必要な含浸率は、例えば、シート71、72として、レーヨン繊維主体の38g/m のスパンレース不織布が用いられる場合には、1.5倍以上である。

    また、含浸部1は、所定薬液の塗工方法として、液滴又は霧状の所定薬液をシート71、72に付着させる方法を用いてもよい。 ただし、シート71、72に対する所定薬液の含浸面を搬送ロール2の表面に接触させる際の薬液含浸効率及び工程汚染を考慮すると、上述の方法が好ましい。

    搬送ロール2は、駆動源に接続されており、独自で回転している表面が平滑な駆動ロールである。

    搬送コンベア3は、搬送ロール2と実質同等の搬送速度で、シート71、72の各々を搬送するように構成されている。

    切断部4は、所定薬液を含浸させたシート71、72が折り重ねられた状態で、複数枚積層されたの積層体を切断するように構成されている。 例えば、切断部4は、表面に切り刃を有するカッターロール及び表面が平滑なアンビルロールによって、連続搬送されている複数のシートを搬送方向に直交する方向に沿って所定間隔で切断するように構成されている。

    また、搬送コンベア9は、搬送コンベア3と同様に、上方と下方に設けられていてもよい。 かかる場合、シート710、720の積層体は、上方に配置された上方搬送コンベアと下方に配置された下方搬送コンベアとに挟み込まれた状態で搬送される。 かかる上方搬送コンベアには、凹部及び凸部が形成されていてもよい。

    この結果、切断部4によって切断された後のシート710、720の積層体の搬送コンベア9への転写性及び搬送安定性を向上することができる。

    ここで、搬送コンベア9における搬送速度は、搬送コンベア3及び切断部4における搬送速度よりも3%程度速い。

    搬送コンベア11は、搬送方向MDに交差する交差方向CDに所定の間隔をもって配置された搬送コンベア11aと搬送コンベア11bとを有する。 搬送コンベア11a,11bには、サクション機構(不図示)が設けられており、搬送コンベア9によって搬送された、切断されたシート710,720の幅方向外側の端部を搬送面に吸着した状態で搬送することができる。 搬送コンベア11aと搬送コンベア11bとの間には、プッシャー13が配置されている。

    プッシャー13は、搬送コンベア11によって搬送されたシート710,720を下方に、すなわち、搬送コンベア11a,11bの搬送面から引き離す方向に移動可能に配置されている。

    搬送コンベア11a,11bから引き離されたシート710,720が所定枚数積層されることによって、積層体800が形成された後、ストッパーSが解放されて、積層体800が搬送コンベア12によってプレス装置15に向けて搬送される。

    プレス装置15は、切断されたシート710,720が積層されてなる積層体800の搬送方向に沿った端部の両方を搬送コンベア14の非当接面側からプレス部によって、プレスしつつ搬送するように構成されている。

    プレス装置15は、複数のローラ201,202,203と、複数のローラ201,202,203に巻回されたプレスベルト204a,204bと、積層体800を搬送する搬送ベルト205,206とを有する。

    複数のローラ201,202,203のいずれかのローラは、駆動源に接続されて、プレスベルト204a,204bを所定の搬送速度及び搬送方向に駆動するように制御されている。 搬送ベルト205は、搬送ベルト14に相当する。

    プレスベルト204a,204bは、ローラ201,202,203に巻回されており、積層体800の搬送速度及び搬送方向に併せて駆動するように構成されている。 プレスベルト204a,204bは、搬送方向MDに直交する交差方向CDに所定間隔を開けて配置されている。 ここで、所定間隔とは、プレスベルト204a,204bが積層体800の交差方向CDにおける端部800A,800Bに当接できる間隔である。

    本実施形態にかかるプレスベルト204a,204bは、丸チューブ状に形成されている。 すなわち、プレスベルト204a,204bの断面は、略円形である。

    ローラ201,202,203に巻回されたプレスベルト204a,204bのローラの回転軸から最も離れた最外周部分と、搬送ベルト205の搬送面との間隔D2は、積層体800の積層高さD1よりも短く形成されている。 間隔D2は、薬液が必要以上に絞り出されることを防止する高さに調整されている。

    また、プレスベルト204a,204bは、プレスベルト204a,204bの最外周部分と搬送ベルト205との間隔がD1からD2に漸減するように傾斜されている。 これにより、搬送される積層体800の幅方向外側の端部800A,800Bに徐々にが加わるようになっている。

    本実施形態に係る製造方法及び製造装置10によれば、上述のように構成されたプレス装置15によって、積層体800の中央領域800Cを除く端部800A,800Bをプレスしつつ搬送することができる。

    図10は、包装体本体210によって包装される際に、全面をプレスされた、従来の積層体300の包装構造200を説明する図である。 従来の包装構造200では、使用初期の状態においては、シート310が包装体本体210の開口部220から取り出される際に、シート310が縁部220eに規制されるとともに、包装体本体210の上面210aに圧迫されるため、シート310が引き出しにくくなったり、シート310,320が複数枚纏めて取り出されることが起こりうる。

    このような課題を解決するには、包装体本体210を積層体300の体積に比べて大きくすることが考えられる。

    しかし、使用初期の取り出し容易性のために、包装体本体210と積層体300との間の隙間を拡げるように構成することは、包装体本体の原料となる資材のロスになり、製造コストの増加を招く。 また、需用者(使用者)に包装体と中味(シート)とが適合していない印象を与えることにもなり、製品である包装体の美観や信頼性を低下させることに繋がる。

    また、包装体本体210と積層体300との隙間が空き過ぎると、包装体を互いに積載することが難しくなったり、複数の包装体を纏めて梱包した際の嵩が増すといった問題も生じ得る。

    これに対して、本実施形態に係る包装構造では、製造工程において、積層工程S107の後、所定枚数積層された積層体800の全面を均一にプレスするのではなく、プレス装置15によって、搬送方向に沿った両方の端部800A,800Bをプレスする。

    これにより、図9に示すように、包装体本体20の上面20aと、積層体800の幅方向外側の端部800A,800Bとの間に空間Sを形成することができる。 このため、、包装体本体20の大きさを積層体800の体積に適合するように形成したとしても、積層体800の上面側に位置するシートが、包装体本体20の上面20aに圧迫されることによる不具合を防止できる。 特に、使用初期の状態において、複数枚のシートが開口部21から纏めて取り出されてしまうことを防止できる。

    また、本実施形態に係る包装構造では、積層体800の全面をプレスしないため、薬液が積層体800の上層のシートから下方のシートへ移動することによる含液量のばらつきも防止できる。

    本実施形態に係る包装構造によれば、シートに染み込む所定薬液の量を増加させることによる取り出し容易性の低下を防止できる。 したがって、所定薬液の含浸率の増加と、取り出し容易性との両立を実現できる。

    以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。 本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。 従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。

    例えば、本実施形態に係るウェットワイプスの包装体100の包装構造では、凸部領域Tは、長手方向Lに延びると説明した。 しかし、凸部領域Tは、幅方向Wに延びていてもよい。 この場合には、凸部領域Tは、開口部21の幅方向W両側において、包装体本体20の上面20aに接する。

    72枚のシートからなる積層体を包装体本体によって包装し、シートを1枚ずつ取り出す取り出し試験を行った。 結果を図11(a)〜(c)に示す。 具体的には、シートが4枚重ねられて1セットとされる製造ラインを構成した。 すなわち、18セットからなる積層体を作成し、包装体に封入した。

    図11(a)は、プレス工程を実行しなかった包装構造の取り出し試験の結果を表し、図11(b)は、全面をプレスした包装構造の取り出し試験の結果を表し、図11(c)は、積層体の両端部分にプレス工程を実行した包装構造の取り出し試験の結果を表す。 図11(a)〜(c)の縦軸は、ポップアップ(1枚のシートに連なって次のシートが取り出される現象)が起きたときの、次のシートが引き出された量を表す。 単位は、長さ(mm)である。

    結果によれば、プレス工程を実行しなかった積層体では、1度に4枚のシートが取り出される傾向が強いことが判った。 すなわち、製造ラインにおいて重ねられた1セットのシートが纏めて取り出され易いことが判った。 また、全面をプレスした積層体であっても、製造ラインにおいて重ねられた1セットのシートが纏めて取り出され易いことが判った。

    これに対して、実施形態に係る包装構造を有する積層体は、ポップアップが起こりにくく、全シートを1枚ずつ取り出せる傾向が強いことが判った。

    1…含浸部、 2…搬送ロール、 3…搬送コンベア、 4…切断部、 5…折り部、 9…搬送コンベア、 10…製造装置、 11…搬送コンベア、 11a,11b…搬送コンベア、 12…搬送コンベア、 13…プッシャー、 14…搬送ベルト、 15…プレス装置、 20…包装体本体、 21…開口部、 22…ラベル部材、 70…シート、 71,72…シート、 100…包装体、 201,202,203…ローラ、 204a,204b…プレスベルト、 205,206…搬送ベルト、 710,720…シート、 800…積層体、 800A,800B…両端部分、 800C…中央領域

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