衛生紙用柔軟剤 |
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申请号 | JP2010282260 | 申请日 | 2010-12-17 | 公开(公告)号 | JP5617599B2 | 公开(公告)日 | 2014-11-05 |
申请人 | 日油株式会社; | 发明人 | 藍子 山仲; 藍子 山仲; 玉井 哲也; 哲也 玉井; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | グリセリン(a)、式(1)で示される化合物(b)および式(2)で示される化合物(c)からなり、(a)が90〜99質量%、(b)と(c)の合計が1〜10質量%であり、(b)と(c)の質量比(b)/(c)が30/70〜95/5である衛生紙用柔軟剤。 |
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说明书全文 | 本発明は衛生紙用柔軟剤に関し、より詳細には低湿度環境下において良好なしっとり感となめらかさを付与し、且つ高湿度環境下においてもきしみ感を抑制することのできる衛生紙用柔軟剤に関する。 衛生紙、中でもティシューやトイレットペーパーなどは、直接肌に触れるものであることから、良好な肌触りが求められている。 そのため、従来よりグリセリンや糖をはじめとした多価アルコールなどの保湿成分を紙に含浸させ、柔らかさやしっとり感を付与させることが知られている。 柔らかさやしっとり感が付与された衛生紙が消費者に浸透するにつれて、より良好な肌触りが求められるようになってきた。 特に、薬液には多価アルコールなどの保湿成分を含むものが多く、このような薬剤が塗布された衛生紙は使用環境の湿度に影響を受けるため、冬場などの乾燥した時期や乾燥した部屋ではしっとり感やなめらかさが損なわれることがあり、低湿度環境下でも良好な肌触りを付与できる薬剤が求められる。 そこで、例えば特許文献1には界面活性剤および多価アルコール類からなる薬液を紙に含浸させることで、しっとり感に加え、なめらかさを紙に付与することが開示されている。 また、特許文献2にはグリセリンとソルビトールとポリシロキサンを配合した薬液を紙に塗布することで、しっとり感となめらかさを紙に付与することが開示されている。 このように、低湿度環境下におけるより良好な肌触りとして、しっとり感やなめらかさの付与がなされている。 しかしながら、これらの衛生紙は、雨天時などの湿度が高い環境においても、しっとり感は得られるものの、なめらかさは得られ難くなり、高湿度環境下においては、しっとり感となめらかさのバランスが崩れて、衛生紙を握った際に衛生紙の表面が手にひっかかるような感じ(きしみ感)を生じる場合があった。 すなわち、従来の衛生紙用柔軟剤は、低湿度環境および高湿度環境のいずれにおいても衛生紙に良好な肌触りを十分に与えることが困難であった。 そこで本発明は、低湿度環境下において良好なしっとり感となめらかさを付与し、且つ高湿度環境下においてもきしみ感を抑制することのできる衛生紙用柔軟剤を提供することを目的とする。 上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討した結果、グリセリンと式(1)で示される化合物と式(2)で示される化合物を配合した組成物を衛生紙に塗布することで、低湿度環境下において良好なしっとり感となめらかさが付与され、且つ高湿度環境下においてもきしみ感が抑制されたより快適な肌触りを付与できることを見出した。 即ち、本発明は、グリセリン(a)、式(1)で示される化合物(b)および式(2)で示される化合物(c)からなり、(a)が90〜99質量%、(b)と(c)の合計が1〜10質量%であり、(b)と(c)の質量比(b)/(c)が30/70〜95/5である衛生紙用柔軟剤である。 (式中、Aは3〜6価の多価アルコールの水酸基を除く炭化水素残基である。mは3〜6の整数で、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、w、xはそれぞれ水酸基1価あたりのオキシエチレン基またはオキシプロピレン基の平均付加モル数を表す。wは1〜10、xは0〜5であり、wとxのモル比w/xは70/30〜100/0である。) (式中、Bは2または3価の多価アルコール重合体の水酸基を除く残基であり、重合度は2〜4である。nは2〜6の整数で、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、y、zはそれぞれ水酸基1価あたりのオキシエチレン基またはオキシプロピレン基の平均付加モル数を表す。yは0〜5、zは1〜10であり、yとzのモル比y/zは0/100〜70/30である。) 本発明の衛生紙用柔軟剤によれば、衛生紙に塗布することで、低湿度環境下において良好なしっとり感となめらかさが付与され、且つ高湿度環境下においてもきしみ感が抑制された良好な肌触りの衛生紙を得ることができる。 以下、本発明の実施形態を説明する。 本発明の衛生紙用柔軟剤は、(a)成分、(b)成分および(c)成分からなり、(a)成分はグリセリンである。 (b)成分は式(1)で示される化合物である。 式(1)において、Aは3〜6価の多価アルコールの水酸基を除く炭化水素残基である。 3〜6価の多価アルコールとしては、具体的には、グリセリン、エリスリトール、キシリトール、ソルビトールなどが挙げられる。 mは3〜6の整数で、w、xはそれぞれ水酸基1価あたりのオキシエチレン基(EO)またはオキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数を表し、wは1〜10、xは0〜5である。 特に、オキシエチレン基の付加モル数であるm×wが3〜40、且つオキシプロピレン基の付加モル数m×xが0〜20の場合、高湿度環境におけるきしみ感をさらに抑制できる。 また、wとxのモル比w/xは70/30〜100/0であり、好ましくはw/xは85/15〜100/0であり、この場合さらに良好なしっとり感が得られる。 なお、本発明における炭化水素残基とは、多価アルコールにおけるアルコール性水酸基を除いた炭化水素残基を意味する。 (c)成分は式(2)で示される化合物である。 式(2)においてBは2または3価の多価アルコールが重合して形成された多価アルコール重合体の水酸基を除く残基であり、重合度は2〜4である。 Bは分子中にエーテル結合を含むので、衛生紙により良好なしっとり感を付与することができる。 かかる多価アルコール重合体としては、具体的には、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等が挙げられる。 好ましくは、ジグリセリン、トリグリセリン、ジプロピレングリコールである。 nは2〜6の整数であり、y、zはそれぞれ水酸基1価あたりのオキシエチレン基(EO)またはオキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数を表し、yは0〜5、zは1〜10である。 特に、オキシエチレン基の付加モル数であるn×yが0〜10、且つオキシプロピレン基の付加モル数n×zが2〜20の場合、高湿度環境におけるきしみ感をさらに抑制できる。 また、yとzのモル比y/zは0/100〜70/30であり、好ましくはy/zは0/100〜40/60であり、この場合さらに良好ななめらかさが得られる。 (b)成分および(c)成分は、各多価アルコールまたは多価アルコール重合体にアルカリ触媒存在下にて、オキシエチレン、オキシプロピレンを付加させることで得ることができる。 得られた化合物の分析方法としては、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)などが挙げられる。 また2種以上のオキシアルキレンが付加した場合、ランダムに付加していてもブロック状に付加していても良い。 本発明の衛生紙用柔軟剤は、(a)成分が90〜99質量%、(b)成分と(c)成分の合計が1〜10質量%であり、好ましくは(a)成分が90〜97質量%、(b)成分と(c)成分の合計が3〜10質量%である。 (a)成分が90質量%未満の場合、言い換えれば(b)成分と(c)成分の合計が10質量%を超える場合は、良好なしっとり感を得られないことがあり、(a)成分が99質量%を超える場合、言い換えれば(b)成分と(c)成分の合計が1質量%未満の場合は、なめらかさが不十分であったり、高湿度環境にてきしみ感が抑制されないことがある。 また、(b)成分と(c)成分の質量比(b)/(c)は、30/70〜95/5であり、好ましくは50/50〜90/10である。 (b)成分と(c)成分の質量比(b)/(c)が30/70未満の場合は高湿度環境にてきしみ感が抑制されないことがあり、95/5を超える場合はなめらかさが不十分であることがある。 本発明の衛生紙用柔軟剤は、取扱いを良くするために、水などの溶媒で希釈し粘度を低減させて使用することができる。 また、本衛生紙用柔軟剤には、油性成分、界面活性剤、防腐剤などの紙用添加剤として用いられる他の成分を配合してもよい。 本発明の衛生紙用柔軟剤が塗布される衛生紙としては、ティシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー等が挙げられる。 本発明の衛生紙用柔軟剤を衛生紙に塗布する方法としては、コーターまたは印刷機による塗布法、スプレー塗布法、浸漬法等が挙げられる。 衛生紙に塗布する量は、紙に対して、10〜30質量%が好ましい。 以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。 〔衛生紙用柔軟剤の調製例〕 〔衛生紙用柔軟剤塗布ティシュペーパーの調製例〕 〔衛生紙用柔軟剤の評価〕 〔しっとり感の評価基準〕 〔なめらかさの評価基準〕 〔きしみ感の評価基準〕 実施例1〜10では、しっとり感、なめらかさ、きしみ感のいずれも良好なティシュペーパーを得ることができる。 これに対し、比較例1では(b)成分の化合物および(c)成分の化合物が配合されておらず、なめらかさ、きしみ感が不十分である。 比較例2では(c)成分の化合物が配合されておらず、なめらかさが不十分である。 比較例3では(b)成分の化合物が配合されておらず、きしみ感の抑制が不十分である。 比較例4では(a)成分の含有量および(b)成分と(c)成分の合計の含有量が本発明規定の範囲を外れており、しっとり感が不十分である。 比較例5では(b)成分の代わりに、式(1)におけるw/xが本発明規定の範囲を外れている(b')成分が配合されており、きしみ感の抑制が不十分である。 比較例6では(b)成分の代わりに、式(1)におけるwが本発明規定の範囲を外れている(b')成分が配合されており、きしみ感の抑制が不十分である。 比較例7では(c)成分の代わりに、式(2)におけるy/zが本発明規定の範囲を外れている(c')成分が配合されており、なめらかさが不十分である。 比較例8では(c)成分の代わりに、式(2)におけるyおよびzが本発明規定の範囲を外れている(c')成分が配合されており、きしみ感の抑制が不十分である。 |