ウエットシート包装

申请号 JP2016105515 申请日 2016-05-26 公开(公告)号 JP2017210268A 公开(公告)日 2017-11-30
申请人 篠原 勇治; 发明人 篠原 勇治;
摘要 【課題】取り出し後にウエットシートを広げる煩わしさを解消でき、ウエットシートの使用に際しての利便性の向上を図り得るようにする。 【解決手段】封口手段24により開閉自在な外取り出し口23を上面側に備えた外装袋8内に、折り畳み状態のウエットシートの積層体3を収容する。積層体3は最上位のウエットシートの上面側の端縁部19を摘んで広げながら取り出し可能に収容されている。積層体3はジグザグ状に折り畳んで帯状の折り畳み体とした状態のウエットシートを複数枚積層しており、端縁部19は折り畳み体の幅方向の中間部分に長手方向に沿って配置されている。 【選択図】図1
权利要求

封口手段により開閉自在な外取り出し口を上面側に備えた外装袋内に、折り畳み状態のウエットシートの積層体を収容したウエットシート包装体において、前記積層体は最上位の前記ウエットシートの上面側の端縁部を摘んで広げながら取り出し可能に収容されていることを特徴とするウエットシート包装体。前記ウエットシートは帯状に折り畳んだ折り畳み体として積層されており、前記端縁部は前記折り畳み体の幅方向の中間部分に長手方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1に記載のウエットシート包装体。前記折り畳み体は前記ウエットシートをジグザグ状に折り畳んで構成されていることを特徴とする請求項2に記載のウエットシート包装体。前記積層体は前記外取り出し口と対向する積層頂部と、該積層頂部の両側から下側へと続く積層側部とを有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のウエットシート包装体。保形性を有し且つ前記積層体を収容する内容器を前記外装袋内に備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のウエットシート包装体。前記内容器の開口部を密封し且つ前記外取り出し口に対応する内取り出し口を形成可能な内側シートを備えたことを特徴とする請求項5に記載のウエットシート包装体。前記内容器は底壁部から上側に突出して前記積層体の前記外取り出し口と対向する積層頂部を下側から支持する凸部と、該凸部の両側に形成され且つ前記積層頂部を下側へと続く積層側部を収容する凹部とを有することを特徴とする請求項5又は6に記載のウエットシート包装体。前記外取り出し口は左右の手指を挿入して前記端縁部の二箇所を摘まみ得る大きさであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のウエットシート包装体。前記ウエットシートは化粧液が含浸されたパック用のフェイスマスクであることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のウエットシート包装体。前記フェイスマスクは上下方向の複数箇所の折り畳み部で逆方向に折り畳まれており、前記端縁部は前記フェイスマスクの上側の外周縁側であることを特徴とする請求項9に記載のウエットシート包装体。

说明书全文

本発明は、パック用フェイスマスク、ウエットティッシュ等のウエットシートを取り出し可能に包装したウエットシート包装体に関するものである。

パック用フェイスマスク等のウエットシートを複数枚積層した積層体を外装袋に収容して取り出し可能に包装したウエットシート包装体は、ガスバリヤー性を有する外装袋を使用して、その外装袋の上面側に取り出し口と、この取り出し口を開閉自在な蓋体とを設けておき、必要に応じて蓋体を開放して取り出し口からウエットシートを取り出し、その後、蓋体により取り出し口を密封するようになっている。

この種のウエットシート包装体において、フェイスマスク等の大型のウエットシートを対象とする場合には、ウエットシートを左右方向の三箇所の折り畳み部で三つ折り状に折り畳んで帯状にし、それを長手方向の中間の二箇所又は三箇所で折り畳んで適当な大きさの略矩形状の折り畳み体とした後、その折り畳み体を上下方向(厚さ方向)に複数枚積層して積層体を構成し、その積層体を外装袋内に収容して包装している(特許文献1)。

特開2010−285176号公報

このようにウエットシートを適当な大きさまで折り畳んだ状態で包装すれば、フェイスマスク等の大型のウエットシートの場合にも、ウエットシート包装体の全体を比較的コンパクトに構成できる利点がある。

しかし、フェイスマスクの場合には、広げた状態で顔面に貼着して使用するため、折り畳み状態のままで外装袋から取り出し、その後に折り畳み状態のフェイスマスクを広げる必要がある。そのため従来のフェイスマスクでは、外装袋から取り出したフェイスマスクを広げて顔面に貼着するまでの取り扱いが非常に煩わしいという欠点がある。

特にフェイスマスクの場合には、所定箇所に目、鼻及び口に対応して目用開口部、鼻用切込部及び口用開口部が形成されている上に、含浸する多量のパック用化粧液により折り畳み状態の対向部分が互いに貼り付いた状態にあるため、取り出し後のフェイスマスクを広げ難いという問題がある。

本発明は、このような従来の問題点に鑑み、取り出し後にウエットシートを広げる煩わしさを解消でき、ウエットシートの使用に際しての利便性の向上を図ることができるウエットシート包装体を提供することを目的とする。

本発明は、封口手段により開閉自在な外取り出し口を上面側に備えた外装袋内に、折り畳み状態のウエットシートの積層体を収容したウエットシート包装体において、前記積層体は最上位の前記ウエットシートの上面側の端縁部を摘んで広げながら取り出し可能に収容されているものである。

前記ウエットシートは帯状に折り畳んだ折り畳み体として積層されており、前記端縁部は前記折り畳み体の幅方向の中間部分に長手方向に沿って配置されていることもある。前記折り畳み体は前記ウエットシートをジグザグ状に折り畳んで構成されていることもある。

前記積層体は前記外取り出し口と対向する積層頂部と、該積層頂部の両側から下側へと続く積層側部とを有するものでもよい。保形性を有し且つ前記積層体を収容する内容器を前記外装袋内に備えたものでもよい。前記内容器の開口部を密封し且つ前記外取り出し口に対応する内取り出し口を形成可能な内側シートを備えたものでもよい。

前記内容器は底壁部から上側に突出して前記積層体の前記外取り出し口と対向する積層頂部を下側から支持する凸部と、該凸部の両側に形成され且つ前記積層頂部を下側へと続く積層側部を収容する凹部とを有するものでもよい。前記外取り出し口は左右の手指を挿入して前記端縁部の二箇所を摘まみ得る大きさであってもよい。

前記ウエットシートは化粧液が含浸されたパック用のフェイスマスクであてもよい。前記フェイスマスクは上下方向の複数箇所の折り畳み部で逆方向に折り畳まれており、前記端縁部は前記フェイスマスクの上側の外周縁側であってもよい。

本発明によれば、取り出し後にウエットシートを広げる煩わしさを解消でき、ウエットシートの使用に際しての利便性の向上を図ることができる利点がある。

本発明の第1の実施形態を示すウエットシート包装体の開封状態の斜視図である。

同ウエットシート包装体の開封状態の断面図である。

同ウエットシート包装体の開封状態の平面図である。

同内容器の要部の拡大図である。

同内容器、受け皿等の分解破断斜視図である。

同ウエットシートの折り畳み工程の説明図である。

同取り出し状態の側面断面図である。

同取り出し状態の正面断面図である。

本発明の第2の実施形態を示す内側シートの平面図である。

本発明の第3の実施形態を示すフェイスマスク平面図である。

本発明の第4の実施形態を示す積層体の収容状態の断面図である。

本発明の第5の実施形態を示す積層体の収容状態の断面図である。

本発明の第6の実施形態を示し、(a)はフェイスマスクの平面図、(b)は折り畳み状態の斜視図、(c)は収容状態の断面図である。

本発明の第7の実施形態を示す積層体の収容状態の断面図である。

同内容器、内蓋等の斜視図である。

以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。

図1〜図8は本発明のウエットシート包装体1の第1の実施形態を例示する。このウエットシート包装体1は、図1〜図3に示すように、複数枚のウエットシート、例えばフェイスマスク2(図6参照)を積層した積層体3と、この積層体3のフェイスマスク2に含浸させる化粧液等の含浸液4とを内容器5に入れて、その内容器5の上側の開口部6を内側シート7で密封し、その後に全体を外装袋8により密封状に包装したものであって、全体として略六面の直方体又は立方体状に構成されている。

外装袋8はガスバリアー性を有する複合フィルム又は複合シート等の外装材を使用してピロー包装等により製袋されている。この外装袋8は各面が略正方形であって、図1〜図3に示すように、その上面部に外取り出し口23と、この外取り出し口23を開閉自在に密封する封口手段24とが設けられている。なお、外取り出し口23はフェイスマスク2の取り出しに適した大きさの略矩形状に形成されている。

このウエットシート包装体1において、フェイスマスク2を使用する際には、先ず封口手段24により外装袋8の外取り出し口23を開封し、次に外取り出し口23側から内容器5内に手指を挿入して、図7、図8に示すように積層体3の最上位側からフェイスマスク2を一枚ずつ広げながら取り出し、またその後は封口手段24により外装袋8を密封する。

フェイスマスク2は、図6(a)に示すように、不織布その他のシート材を顔面形状に対応する形状に裁断して構成されたシート体9を有し、このシート体9に目用切込み部10、鼻用切込み部11、口用切込み部12等が設けられている。なお、目用切込み部10に代えて目用開口部を、口用切込み部12に代えて口用開口部を夫々設けてもよい。

この実施形態では、ウエットシートとしてフェイスマスク2を例示しているが、ウエットシートにはウエットティッシュ、その他のものがある。また含浸液4はフェイスマスク2の場合にはパック用の化粧液が使用されているが、ウエットティッシュ、その他のものの場合には、その使用目的に応じた液体を使用すればよい。

フェイスマスク2は、シート体9を上下二箇所の略平行な線状の折り畳み部13,14でZ状(ジグザグ状)に折り畳んで、上側部15と中側部16と下側部17とが上下に重なる左右方向に長い折り畳み体18とし(図6(b)参照)、その折り畳み体18を上下に複数枚を積層して積層体3が構成されている(図6(c)参照)。

シート体9の折り畳み部13,14は、図6(a)に示すように、上側部15の幅W1が中側部16の幅W2の略半分又は半分前後となり、下側部17の幅W3が中側部16の幅W2と略同じか若干小さくなるような上下方向の間隔で左右方向に略平行に形成されている。そして、このシート体9は上側部15を折り畳み部13に沿って中側部16の上側に、下側部17を折り畳み部14に沿って中側部16の下側に夫々折り畳むことにより、一つの帯状の折り畳み体18とする。

従って、折り畳み体18は、図7、図8に示すように内容器5内のフェイスマスク2を取り出すときに、上側部15の端縁部19の略中央部分の両側を二つの摘まみ部位21(図6(b)参照)を左右両手の指先で摘んで上側へと引き上げることにより、フェイスマスク2を広げて展開状態にすることが可能である。なお、摘まみ部位21となる端縁部19は、フェイスマスク2の上側に位置する外周縁側である。

積層体3は、図6(d)に示すように、複数枚の折り畳み体18を積層した状態のままで長手方向に略逆U字状に湾曲させて内容器5内に収容されている。そのため積層体3には、図2に示すように、折り畳み体18の上側部15の端縁部19が外取り出し口23等と対向する上向き円弧状の積層頂部26と、この積層頂部26の両側から下側へと続く積層側部27とを折り畳み体18の長手方向に備えている。

封口手段24は封口シート28により構成されている。封口シート28は、図1〜図3に示すように、外取り出し口23の外周側の全周に形成された粘着部29と、粘着部29の外側に設けられた摘まみ部30と、摘まみ部30と反対側に設けられた剥離阻止部31とを有し、剥離阻止部31間の粘着部29を除く他の粘着部29が外装袋8の上面側に剥離可能に貼着されている。なお、封口シート28には、外装袋8の外取り出し口23に対応する切除片32が貼付されている。

内容器5は保形性を有する薄手のプラスチック製であって、図2、図5に示すように、上側が広がるテーパー状の周壁部35と、この周壁部35の下端側に一体に形成された底壁部36と、周壁部35の上端から外側に屈曲してフランジ状に形成された外周縁37とを有し、上側が開放する開口部6となっており、下側の受け皿38に載せた状態で外装袋8により包装されている。内容器5と受け皿38との間には位置決め手段39が設けられている。

周壁部35には上下方向に長い複数本の補強部34が、また底壁部36には積層体3を受ける突起部40が夫々設けられている。補強部34は周壁部35の上下方向の剛性を確保するためのものであり、外側が溝状となるように内側に凹入しているが、外側に凸状に突出するように設けてもよい。突起部40は周方向に連続する平面視形状であって、同心状に複数条設けられている。この突起部40は内容器5の底壁部36から上側に突出しており、その裏側が位置決め凹部40aとなっている。

受け皿38は内容器5の外周縁37の外側と略同じ大きさであって、外装袋8により包装したときにウエットシート包装体1の上下両側が略同じ寸法となるように構成されている。この受け皿38の底壁部41には、内容器5の位置決め凹部40aに下側から入る位置決め凸部42が設けられている。位置決め手段39は位置決め凹部40aと位置決め凸部42とによって構成されている。

内側シート7にはラミネート複合フィルム等のガスバリアー性を有するシートが使用されており、内容器5の開口部6を密封するように外周縁37にヒートシール、その他により周方向の全周の固着部43で固着されている。なお、内側シート7はその略全面が略平坦状となるように張り状態で固着されている。

内側シート7には、外取り出し口23に対応する内取り出し口44を形成可能な破断部45が周方向に設けられている。破断部45は図4(a)に示すように、内側シート7の厚さ方向の一部を残すハーフカットにより形成されている。そして、内側シート7は破断部45よりも内側部分を手指で押圧したときに破断部45の残り部分が破断し、図4(b)に示すようにその破断片46が内側シート7から分離して、その除去跡に内取り出し口44ができるようになっている。内側シート7のハーフカットはレーザ加工が適当であるが、他の方法により加工してもよい。

なお、内側シート7に略四角形の内取り出し口44用の破断部45を設ける場合、図5に二点鎖線で示す如く内取り出し口44の四隅に凹入部45aができるように外側に膨らむ破断部45を設けてもよい。

また破断部45は内側シート7の破断片46を上側に引っ張れば容易に除去できるように全周に設けてもよいし、周方向の一部を残して破断片46を内側シート7の下側に折り込むようにしてもよい。

外装袋8の外取り出し口23と内側シート7の内取り出し口44は、図5に示すように上下に相対応して配置されており、この両者の開口量は、積層体3の最上位のフェイスマスク2の端縁部19を左右両手の手指を指先側から内容器5内に挿入して、積層体3の最上位のフェイスマスク2の端縁部19の摘まみ部位21を摘まみ得る大きさになっている。

従って、このウエットシート包装体1では、三つ折り状の折り畳み体18を上下に積層した積層体3を逆U字状に湾曲させて内容器5内に収容していることと相俟って、フェイスマスク2を取り出すときに、最上位のフェイスマスク2の上面側の端縁部19の二箇所を摘まんで上側に引き出すことにより、そのフェイスマスク2を広げながら取り出すことが可能である。

内側シート7の内取り出し口44は外装袋8の外取り出し口23よりも若干小さくなっている。即ち、内側シート7の内取り出し口44の開口縁44aは、外取り出し口23の開口縁23aよりも内側に位置しており、図5に示すように、積層体3の最上位のフェイスマスク2の中央側を摘んで取り出すときに、フェイスマスク2の外側を擦って余分な付着液を掻き落として除去するようになっている。なお、内取り出し口44の周縁は波状に屈曲して形成されているが、直線状、円弧状等でもよい。

破断部45は外装袋8の外取り出し口23の開口縁23aよりも内側にあり、破断部45で内側シート7を破断して内取り出し口44を形成した場合にも、内側シート7の内取り出し口44よりも外側の部分が封口シート28の粘着部29に平坦状に対応して、封口シート28を上側から押圧したときに、外装袋8の上面部を内側シート7の内取り出し口44よりも外側の部分を下側から支持できるようになっている。

このウエットシート包装体1を製造するに際しては、先ずウエットシートを三つ折り状に折り畳んだ折り畳み体18を複数枚積層して積層体3とした後、積層頂部26と積層側部27とができるように積層体3を逆U字状に湾曲させて、積層側部27側が下側となるように積層体3を内容器5内に挿入する。

なお、積層体3を内容器5内に挿入するに当たっては、図1、図3に示すように、折り畳み体18の上側部15の折り畳み部13が封口シート28の摘まみ部30側となり、上側部15の端縁部19が剥離阻止部31側となるように挿入することが望ましい。勿論、積層体3は逆向きに挿入してもよい。

次に内容器5内の積層体3を押圧した状態で内容器5内に所定量の含浸液4を注入し、その後に積層体3の押圧を解除する。これによって内容器5内の含浸液4を容易に積層体3のフェイスマスク2のシート体9に含浸させることができる。そして、内容器5内に積層体3、含浸液4を入れた後、内容器5の外周縁37上の固着部43で内側シート7を固着して内容器5の開口部6を密封し、その状態で外装袋8により包装する。

このようなウエットシート包装体1では、内容器5の開口部6を内側シート7により密封した状態にあるので、内容器5が傾斜、転倒するようなことがあっても、内容器5内の含浸液4が外装袋8の内部に漏れ出すようなことがなく、ウエットシート包装体1の製造後の取り扱いを容易にできる。

また内容器5内の含浸液4の零れがなく、内容器5内の含浸液4により常時安定的にフェイスマスク2を湿潤化できるため、内容器5内の含浸液4の絶対量を少なくすることが可能である。

しかも、このウエットシート包装体1は、外装袋8の上面側にユーザーの購買意欲を喚起するような名称その他の情報を印刷するのが一般的であるが、内容器5内の含浸液4の零れがないため、小売店の店頭に展示する際に、外装袋8の上面側を前に向けた状態で展示することも可能である。従って、ユーザーの購買意欲を喚起する上で最適な姿勢でウエットシート包装体1を展示することができる。

フェイスマスク2を取り出す場合には、外装袋8の封口シート28を剥離して外取り出し口23を開けた後、内側シート7の中央側を下方に押圧すると、破断部45が破断して内取り出し口44を開口することができる。従って、内側シート7に内取り出し口44を形成するまでは、内容器5の開口部6を内側シート7で密封状態であるにも拘わらず、その内取り出し口44の形成が容易であり、内容器5内のウエットシートを取り出し可能な状態に容易にすることができる。なお、内側シート7に内取り出し口44を形成したときにできる破断片46は引っ張って除去してもよいし、下側に折り込んでもよい。

内取り出し口44が開口すると、外取り出し口23及び内取り出し口44から内容器5内に左右両手の指先を挿入して、図7に二点鎖線で示すように指先で積層体3の最上位のフェイスマスク2の端縁部19を剥がした後、図7、図8に示すように端縁部19の二箇所の摘まみ部位21を両手の手指で摘んだ状態で上側へと引き上げる。

このとき積層体3のフェイスマスク2は、三つ折り状の折り畳み体18を上下に積層した状態で逆U字状に湾曲させて内容器5内に収容しており、その上側部15と中側部16と下側部17とが化粧液等の含浸液4で貼り着いた状態にあるため、左右両手の手指により端縁部19の二箇所の摘まみ部位21を摘んで引き上げると、その上側部15が中側部16から剥離して引き上げられ、続いて中側部16が下側部17から剥離して引き上げられ、最後に下側部17がその下側のフェイスマスク2の上側部15から剥離する。

従って、内容器5内のフェイスマスク2を広げながら取り出すことが可能であり、折り畳み状態のままで取り出した後に、その折り畳み状態のフェイスマスク2を広げて展開状態にする必要のある従来に比較して、取り出し後にフェイスマスク2を広げる煩わしさを解消でき、フェイスマスク2の使用に際しての利便性の向上を図ることができる利点がある。

またフェイスマスク2は三つ折り状の折り畳み体18を上下に積層した状態で逆U字状に折り曲げて内容器5内に収容しているため、ウエットシート包装体1自体の前後、左右の寸法を小さくしてコンパクトに構成できるにも拘わらず、フェイスマスク2自体の折り畳み回数が少なくなり、その取り出し時に容易にフェイスマスク2を広げることができる。

更に積層体3はフェイスマスク2の折り畳み体18を上下に複数枚積層して逆U字状に折り曲げた状態で内容器5内に収容しているため、最上位のフェイスマスク2の上側部15が取り出し口23,44に接近することになり、そのフェイスマスク2の端縁部19を容易に摘むことができる。

なお、積層体3を内容器5に収容する際に、折り畳み体18の上側部15の折り畳み部13が封口シート28の摘まみ部30側となり、上側部15の端縁部19が剥離阻止部31側となるように挿入しておけば、フェイスマスク2の取り出し時に、開封状態にある封口シート28が邪魔になるようなこともなく、しかも含浸液4で貼着状態にある上側部15の端縁部19側を爪先等で容易に剥がすことができる。

また内容器5内のフェイスマスク2を図5に示すように広げながら取り出すため、内側シート7の内取り出し口44の開口縁44aにより、フェイスマスク2に含浸し付着した含浸液4の内、余分な付着液を内側シート7の開口縁44aで掻き落として除去することができる。

そのためフェイスマスク2を取り出す都度、内容器5内の多くの含浸液4が必要以上に減少する等の問題もなくなり、内容器5内の含浸液4を残りのフェイスマスク2の積層枚数に応じた量に保つことが可能であり、フェイスマスク2に対する含浸液4の含浸状況のバラツキを防止することができる。

フェイスマスク2を取り出した後は、封口シート28を粘着部29で外装袋8の上面側に貼着して外取り出し口23を密封する。この密封に際しても、内側シート7の開口縁44aでフェイスマスク2の余分な付着液を除去できる上に、内取り出し口44が外取り出し口23よりも小さくなっているので、フェイスマスク2に付着した含浸液4が外装袋8の上面側に付着し難くなり、封口シート28を粘着部29を介して外装袋8の上面側に確実に貼着することができる。

更に封口シート28を粘着部29を介して外装袋8の上面側に貼着する際には、封口シート28を上側から手指等により軽く押圧するが、このときに内側シート7が外装袋8を下側から支えるため、粘着部29を介して封口シート28を確実に外装袋8に貼着することができる。従って、外装袋8の上面側に皺等が発生するようなことがなく、外装袋8を封口シート28により容易に密封することができる。

図9は本発明の第2の実施形態を例示する。内側シート7に破断部47,48等を形成するに当たっては、図9(a)〜(c)に示すように形成してもよい。図9(a)では内側シート7に内取り出し口44用の第1破断部47と、この第1破断部47よりも内側に設けられた略U字状、略C字状、その他の屈曲状に形成された第2破断部48とが設けられている。

この場合には内側シート7の中心部分を押圧して第2破断部48を破断すれば、内側シート7の中央部分に指掛け孔49を形成することができる。そして、指掛け孔49から内側シート7に指を挿入して下側から指を掛けて内側シート7を上側に引っ張ることにより、第1破断部47が破断して内取り出し口44を形成することができる。従って、第1の実施形態の場合に比較して内取り出し口44を容易に設けることができ、しかも同時に破断片46を取り除くことができる。

図9(b)では内側シート7に内取り出し口44用の第1破断部47と、この第1破断部47の相対向する二辺に跨がって形成されたS字状、その他の指掛け孔49用の第2破断部48とが設けられている。

この場合には内側シート7の中心部分を押圧して第2破断部48を破断するので、そこから指を挿入して、第2破断部48を挟む両側部分を夫々上側へと引っ張り、その各部分を第1破断部47で破断して内取り出し口44を形成することができる。なお、第2破断部47の両端又は一端が第1破断部47に接続せずに、その間に接続部分が残るようにしてもよい。

図9(c)では内側シート7に内取り出し口44用の第1破断部47と、この第1破断部47の一辺から中央側にJ字状に形成された第2破断部48とが設けられている。この場合には内側シート7の中心部分を押圧して第2破断部48を破断し、そこから指を挿入して第1破断部47の内側部分を上側へと引っ張ると、第1破断部47が破断して内取り出し口44を形成することができる。

図10は本発明の第3の実施形態を例示する。フェイスマスク2は、図10に示すように円形に近いシート体9が使用され、そのシート体9に目用開口部50、鼻用切込み部11、口用開口部52が設けられている。鼻用切込み部11は鼻覆い部53の左右両側に上下方向に長く形成されている。

なお、鼻用切込み部11が上下方向に長い場合には、鼻覆い部53の下端とその下側のシート体9との間に破断可能な接続部54を設けて、フェイスマスク2を顔面に貼着するときに、この接続部54を破断するようにしてもよい。他の構成は第1の実施形態と同様である。

このようにフェイスマスク2の場合にも、その形状等は自在に変更可能である。またフェイスマスク2、その他のウエットシートは、一枚のシート体9で構成したものでもよいし、複数枚のシート体9を重ねて接合して構成したものでもよい。従って、フェイスマスク2は折り畳んで折り畳み体18を構成できるものであれば十分である。

図11は本発明の第4の実施形態を例示する。内容器5内にフェイスマスク2の積層体3を収容するに当たっては、積層状態の折り畳み体18を図11(a)〜(c)に示すように折り曲げてもよい。

図11(a)では内容器5内に中空状等の支持体56が挿入され、この支持体56に上側から跨がるように、逆U字状に折り曲げられた積層体3が内容器5内に収納されている。このように内容器5内の積層体3を支持体56で支持することも可能である。この場合には、積層体3の積層頂部26側の高さが支持体56によって略一定するため、フェイスマスク2の端縁部19を容易且つ確実に摘まむことができる。支持体56は吸湿性のない軽いものが望ましい。なお、支持体56を省くことも可能である。

図11(b)の積層体3は、積層頂部26からその両側の積層側部27に跨がって略C字状に折り曲げられており、その積層側部27の下端側が内側に屈曲して相対向するように内容器5内に収容されている。この場合には、積層体3が略C字状であるため、逆U字状に折り曲げたものに比較して積層体3自体の高さが低くなり、ウエットシート包装体1の高さを低くすることができる。

図11(c)では、積層体3の二つの積層側部27の内、一方の積層側部27は積層頂部26の一端側から略真っ直ぐに下方に延び、他方の積層側部27は積層頂部26の他端側から略S字状に屈曲する屈曲状になっている。

このようにすれば、折り畳み体18の長さが長い場合でも、その積層体3を内容器5内に収容することができる。なお、この積層体3の場合には、積層頂部26の位置が折り畳み体18の長手方向の略中央からズレるが、フェイスマスク2を広げながら取り出す上では別段問題はない。

なお、積層体3を内容器5内に収容するに当たっては、長手方向の複数箇所で個々の折り畳み体18を折り畳まずに、積層状態の内容器5を適宜形状に屈曲又は湾曲させて内容器5内に収容することが望ましい。なお、積層体3は他の形状に屈曲又は湾曲させてもよい。他の構成は第1の実施形態と同様である。

図12は本発明の第5の実施形態を例示する。内容器5は図12(a)(b)に示すように底壁部36に凸部57を備え、その凸部57で積層体3を支持するようにしてもよい。

図12(a)では内容器5の底壁部36の中央に広幅の凸部57が、この凸部57の両側に凹部58が夫々設けられている。凹部58は積層体3の積層厚さよりも若干大きい程度であり、凸部57の上側に積層頂部26が、各凹部58に各積層側部27が夫々配置されている。

このような内容器5を使用すれば、内容器5内で積層体3が安定するため、フェイスマスク2の取り出しが容易であると共に、内容器5内の含浸液4の充填量も少なくすることができる。また内容器5の底壁部36側の剛性も大にできる。

図12(b)では中央に凸部57の幅が狭く、その両側の凹部58の幅が広くなっている。そして、積層体3は積層頂部26の両側の積層側部27を略U字状に折り曲げた状態で各凹部58内に配置されている。

このようにすれば、折り畳み体18の長さが長い場合にも、その積層体3を内容器5内に収容することができる。他の構成は第1の実施形態と同様である。

図13は本発明の第6の実施形態を例示する。この実施形態は、顔面の上半分、下半分等に部分的に貼着するフェイスマスク2の場合を例示する。例えば、口周辺から左右の両頬にかけて顔面の下半分に貼着するフェイスマスク2の場合は、図13(a)に示すように広げた状態で左右方向に長い帯状のシート体9が使用されている。なお、シート体9には、口用開口部52が形成されている。

このようなフェイスマスク2の場合には、図13(b)に示すように、シート体9を長手方向の三箇所の折り畳み部13,14で三つ折り状に折り畳んで折り畳み体18を構成する。そして、この折り畳み体18を複数枚積層して積層体3を構成し、その積層体3を図13(c)に示すように内容器5内に収容すればよい。なお、シート体9の長さが比較的短い場合には、長手方向の一箇所の折り畳み部13で二つ折り状に折り畳み、また逆にシート体9の長さが長い場合には、四箇所以上の折り畳み部で折り畳むようにしてもよい。他の構成は各実施形態と同様である。

このように帯状のシート体9を使用するフェイスマスク2の場合には、そのシート体9を折り畳んだ折り畳み体18は、図13(b)に示すように矩形状又はそれに近い状態になるため、積層体3を内容器5に収容するに当たって逆U字状等に屈曲させる必要はなく、複数枚の折り畳み体18を単に積層した積層体3をそのままで内容器5内に収容すればよい。この場合にも、フェイスマスク2の一端側を左右両手の手指で摘んで取り出すことにより、各実施形態と同様にフェイスマスク2を長手方向に広げながら取り出すことができる。なお、顔面の上半分に貼着するためのフェイスマスク2の場合にも同様に実施可能てある。

図14及び図15は本発明の第7の実施形態を例示する。この実施形態では、内容器5の開口部6側には、内蓋60が着脱自在に設けられている。内蓋60は受け皿38と略同形状であって、中央にはフェイスマスク2用の内取り出し口44が予め形成されている。なお、内蓋60は内側に突出する係合部61を有し、その係合部61が内容器5の上端の外周縁37に係脱自在に係合するようになっている。他の構成は各実施形態と同様である。

このように内容器5の開口部6側に内蓋60を着脱自在に備えたものでもよい。この場合には、内容器5内に積層体3を収容して含浸液4を注入した後に、その内容器5の開口部6側に内蓋60を装着する。そして、その後に外装袋8に入れて包装するればよい。なお、内蓋60には予め内取り出し口44が形成されているため、内容器5内の含浸液4が零れないように取り扱う必要がある。

以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく種々の変更が可能である。例えば、内容器5を下側から受ける受け皿38を備えたものを例示しているが、受け皿38は省略することもできる。

破断部45は一般的には内側シート7に筋状又は線状に1本あればよいが、内外に複数本の破断部45を設けておき、破断すべき破断部45を選択することにより、ユーザーの好みに応じて内取り出し口44の大きさを調整できるようにしてもよい。

内容器5の開口部6を密閉する内側シート7を設けるに当たっては、支持枠に内側シート7を備え、その支持枠を内容器5の開口部6側に密封可能に装着するようにしてもよい。内容器5に対する内側シート7の固着手段は熱溶着、接着その他の任意の方法を採用することが可能である。

内側シート7はガスバリアー性を有する複合フィルム等が適当であるが、外装袋8により密封しているので、含浸液4の液漏れを防止できるものであれば、必ずしもガスバリアー性のないものでもよい。

封口シート28の粘着部29は外取り出し口23の外周側に広幅状に設ける他、外取り出し口23の外周側を取り囲むように内外方向に複数本の筋状に設けることも可能である。

内取り出し口44の開口量は、内取り出し口44から手指を挿入してフェイスマスク2を摘むときの利便性と、内取り出し口44からフェイスマスク2を取り出すときの付着液の除去効果とを勘案して適宜決定すればよい。

内取り出し口44の開口縁44aでフェイスマスク2に付着した含浸液4を掻き落とすか否かは、フェイスマスク2と内取り出し口44との大きさの大小によって相対的に決まるものであり、フェイスマスク2の取り出し時に、その取り出し方向によってはフェイスマスク2が内取り出し口44の開口縁44aに軽く接触する程度であってもよく、含浸液4を積極的に掻き落とすような機能のないものでもよい。

内取り出し口44の開口縁44aは、その全周が外取り出し口23の開口縁23aよりも内側に位置することが望ましい。また内取り出し口44の開口縁44aと外取り出し口23の開口縁23aとの間には、フェイスマスク2の含浸液4が粘着部29に付着しないように内外方向に所定の間隔を設けることが望ましい。しかし、粘着部29の内周側と外取り出し口23の開口縁23aとの間に十分な間隔がある場合には、内取り出し口44の開口縁44aと外取り出し口23の開口縁23aとが略同じになるか、内取り出し口44の開口縁44aが外取り出し口23の開口縁23aよりも若干内側となる程度であってもよい。

フェイスマスク2等のウエットシートの場合には、そのシート体9を三つ折り状に折り畳んで折り畳み体18を構成するのが一般的であるが、シート体9を四つ折り状、又はそれ以上に折り畳んでもよい。

外装袋8の封口手段24は、封口シート28を外装袋8の上面側に剥離可能に貼着する貼着式を例示しているが、外装袋8の外取り出し口23を取り囲む開口枠と、この開口枠にヒンジを介して開閉自在に連結された開閉蓋とを備えたようなものでもよい。また開閉蓋は開口枠に対して着脱自在に設けてもよい。

1 ウエットシート包装体 2 フェイスマスク(ウエットシート) 3 積層体 5 内容器 6 開口部 7 内側シート 8 外装袋 13,14 折り畳み部 18 折り畳み体 19 端縁部 21 摘まみ部 23 外取り出し口 24 封口手段 26 積層頂部 27 積層側部 44 内取り出し口 57 凸部 58 凹部

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