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カーテン構造およびそれに使用するカーテンセット

申请号 JP2016555859 申请日 2016-02-29 公开(公告)号 JPWO2016152031A1 公开(公告)日 2017-07-06
申请人 株式会社 ピヨ; 株式会社 ピヨ; ワイデメックス インターナショナル ビー.ヴイ.Widemex International B.V.; ワイデメックス インターナショナル ビー.ヴイ.Widemex International B.V.; 发明人 正 藤岡; 正 藤岡; マルタイン エフエム ファン デル マース; マルタイン エフエム ファン デル マース; 千々松 芳弘; 芳弘 千々松;
摘要 【課題】ドレープ性のある布帛のカーテンのような優美な仕上がりにすることができ、しかも今までに無い優れた遮光性および断熱性を得ることができるカーテン構造とそれに使用するカーテンとを提供する。【解決手段】窓2の室内側にカーテン1を設けて構成されるカーテン構造であって、カーテン1は、発泡樹脂層11の窓と対向する外面に金属箔層12が設けられ、室内側の内面に布帛層13が設けられ、カーテン1は、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方が、当該カーテン1を窓2に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部と接して設けられ、カーテン1と窓2との間の空間Sのうち、少なくとも上部または下部が、室内空間Rと連通しないようになされたものである。【選択図】図1
权利要求

窓の室内側にカーテンを設けて構成されるカーテン構造であって、 カーテンは、発泡樹脂層の窓と対向する外面に金属箔層が設けられ、室内側の内面に布帛層が設けられてなり、 カーテンは、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方が、当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部と接して設けられ、 カーテンと窓との間の空間のうち、少なくとも上部または下部が、室内空間と連通しないようになされたことを特徴とするカーテン構造。カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部が、窓、窓枠、額縁あるいは内壁である請求項1記載のカーテン構造。カーテンは、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方の端部に係止孔が設けられ、 当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部に、前記係止孔に対応して係止片が設けられ、 当該係止片に、カーテンの係止孔が係止されることによって、 カーテンの少なくとも上辺および下辺の何れか一方が、対応する窓の上辺対向部および下辺対向部と接する請求項1または2記載のカーテン構造。カーテンは、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方と、 当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部との間に、面ファスナが設けられ、これら面ファスナが接合することによって、 カーテンの少なくとも上辺および下辺の何れか一方が、対応する窓の上辺対向部および下辺対向部と接する請求項1または2記載のカーテン構造。カーテンは、上辺の両端部に設けられた係止孔より下であって、左右辺に沿った同じ高さ位置に高さ調整用の調整孔が設けられ、 窓の室内側の上辺対向部に設けた係止片に係止された状態で、さらに係止孔の上から調整孔を係止させることによって、折線が左右方向に延びるようにカーテンを折り返した状態として、窓の下部を開放して窓の上部を覆うように設けられるように構成された請求項3記載のカーテン構造。窓の両側部の中間部あるいはこの中間部と上部との間に係止片または係止金具が設けられ、 固定係止片または係止金具に係止孔が係止された状態で、さらに調整孔を係止させることによって、折線が左右方向に延びるようにカーテンを折り重ねた状態として、窓の一部を開放するように窓を覆うように設けられるように構成されている請求項3または5記載のカーテン設置構造。厚さ0.8mm〜2.0mmの発泡樹脂層の一方の面に厚さ10μm〜14μmの金属箔層が設けられ、他方の面に目付20g/m2〜60g/m2の布帛層が設けられ、45度カンチレバー法(JIS L1096)による押出距離が200mm以下となされたカーテンと、 このカーテンの周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方と、当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部との間に設けられる面ファスナとからなることを特徴とするカーテンセット。厚さ0.8mm〜2.0mmの発泡樹脂層の一方の面に厚さ10μm〜14μmの金属箔層が設けられ、他方の面に目付20g/m2〜60g/m2の布帛層が設けられ、45度カンチレバー法(JIS L1096)による押出距離が200mm以下となされ、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方の端部に係止孔が設けられたカーテンと、 当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部に前記係止孔に対応して設けられ、当該カーテンの係止孔が係止されることで、当該カーテンの少なくとも上辺および下辺の何れか一方を、対向する窓の上辺対向部および下辺対向部と接触させる傾斜係止片を有する係止具とからなることを特徴とするカーテンセット。カーテンの布帛層は、吸放湿発熱繊維を含み、カーテンの金属箔層のさらに上面に、メッシュ層が形成され、 メッシュ層は、吸放湿発熱性繊維を含む請求項8記載のカーテンセット。

说明书全文

本発明は、遮光性および断熱性に優れたカーテン構造と、それに使用するカーテンセットに関するものである。

一般に、居住空間の窓にはカーテン、ブラインド、ロールスクリーンなどが設けられている。このような居住空間の窓は、当該窓を介して屋外と接しているだけであるため、夏季には、屋外からの直射日光が窓を介して屋内に照射されることにより室内が高温となり、冬季には、屋外の冷気によって冷却された窓からの輻射冷熱によって室内が冷却されることとなる。したがって、このような窓に設けられるカーテン等によって、遮光したり、断熱したりすることで、夏季や冬季の居住空間の快適性を保つことが行われている。

従来より、遮光性や断熱性に優れたブラインドとして、スラットの外表面に、支持シートとアルミニウムシートとを積層した厚さ約25μmの遮熱シートを配設して構成されたブラインドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

また、遮光性や断熱性に優れたインテリア用のシートとして、布帛の一方表面に金属蒸着層を形成し、他方表面にウレタン樹脂層を形成した防炎性シート材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。

特開2012−202198号公報

特開平7−16144号公報

しかし、上記従来のブラインドの場合、硬質のスラットに遮熱シートを配設して構成しているため、ドレープ性のある通常の布帛のカーテンのような優美な感じに仕上げることができず、居住空間が無機質な仕上がりになってしまうので、使用できる居室空間が限定されるとの不都合があった。また、スラットの動きを邪魔しないように、遮熱シートを極薄に形成しなければならないため、十分な断熱性を確保することができない。

また、上記従来の防炎性シート材の場合、布帛の一方表面に金属蒸着層を形成しているが、布帛を基材として金属蒸着をしただけでは、十分な遮光性が得られない。また、布帛の他方表面にウレタン樹脂層を形成しているため、室内からは、ウレタン樹脂層の外観となるため、高級感が得られず、やはり通常の布帛のカーテンのような優美な感じに仕上げることができず、使用できる居室空間が限定されるとの不都合があった。また、布帛のカーテンの場合、カーテン自体が、適度に室内の湿気を吸湿したり放湿したりすることとなるが、ウレタン樹脂層が形成されているため、このような調湿効果が得られず、逆にウレタン樹脂層の表面に結露が発生してカビ発生の原因になったりするといった不都合を生じることとなる。

さらに、上記従来のブラインドや防炎性シートを、通常のカーテン構造のように施工した場合、カーテンと窓との間の窓際空間と、室内空間との間の温度差が大きくなるため、カーテンと窓との間の窓際空間の間隙から出入りする暖気およびまたは冷気の流れが激しくなり、室内空間は、断熱性が生かされないばかりか、逆に激しくなる暖気や冷気によって冷暖房効率が損なわれることとなる。

本発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、布帛のカーテンのような優美な仕上がりにすることができ、しかも今までに無い優れた遮光性および断熱性を得ることができるカーテン構造とそれに使用するカーテンセットとを提供することを目的としている。

上記課題を解決するための本発明に係るカーテン構造は、窓の室内側にカーテンを設けて構成されるカーテン構造であって、カーテンは、発泡樹脂層の窓と対向する外面に金属箔層が設けられ、室内側の内面に布帛層が設けられてなり、カーテンは、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方が、当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部と接して設けられ、カーテンと窓との間の窓際空間のうち、少なくとも上部または下部が、室内空間と連通しないようになされたものである。

上記カーテン構造において、カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部が、窓、窓枠、額縁あるいは内壁であるようにしてもよい。

上記カーテン構造において、カーテンは、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方の端部に係止孔が設けられ、当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部に、前記係止孔に対応して係止片が設けられ、当該係止片に、カーテンの係止孔が係止されることによって、カーテンの少なくとも上辺および下辺の何れか一方が、対応する窓の上辺対向部および下辺対向部と接するものであってもよい。

上記カーテン構造において、カーテンは、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方と、当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部との間に、面ファスナが設けられ、これら面ファスナが接合することによって、カーテンの少なくとも上辺および下辺の何れか一方が、対応する窓の上辺対向部および下辺対向部と接するものであってもよい。

上記カーテン構造において、カーテンは、上辺の両端部に設けられた係止孔より下であって、左右辺に沿った同じ高さ位置に高さ調整用の調整孔が設けられ、窓の室内側の上辺に設けた係止片に係止された状態で、さらに係止孔の上から調整孔を係止させることによって、折線が左右方向に延びるようにカーテンを折り返した状態として、窓の下部を開放して窓の上部を覆うように設けられるようになされたものであってもよい。

上記カーテン構造において、窓の両側部の中間部あるいはこの中間部と上部との間に係止片または係止金具が設けられ、固定係止片または係止金具に係止孔が係止された状態で、さらに調整孔を係止させることによって、折線が左右方向に延びるようにカーテンを折り重ねた状態として、窓の一部を開放するように窓を覆うように設けられるように構成されるようになされたものであってもよい。

上記課題を解決するための本発明に係るカーテンセットは、厚さ0.8mm〜2.0mmの発泡樹脂層の一方の面に厚さ10μm〜14μmの金属箔層が設けられ、他方の面に目付20g/m2〜60g/m2の布帛層が設けられ、45度カンチレバー法(JIS L1096)による押出距離が200mm以下となされ、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方の端部に係止孔が設けられたカーテンと、当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部に、前記係止孔に対応して設けられ、当該カーテンの係止孔が係止されることで、当該カーテンの少なくとも上辺および下辺の何れか一方を、対向する窓の上辺対向部および下辺対向部と接触させる傾斜係止片を有する係止具とからなるものである。

この場合、係止具の上部に既存の昇降装置を別途設け、この昇降装置によって自在にカーテンを昇降させることができる。

上記カーテンセットにおいて、カーテンの布帛層は、吸放湿発熱繊維を含み、カーテンの金属箔層のさらに上面に、メッシュ層が形成され、メッシュ層は、吸放湿発熱性繊維を含むものであってもよい。

以上述べたように、本発明によると、発泡樹脂層のカーテンの窓と対向する外面に金属箔層を設けているので、当該金属箔層が、太陽光を反射して室内が高温になるのを防止するとともに、輻射冷熱を反射して室内が冷却されるのを防止することができる。また、カーテンは、その周縁部のうち、少なくとも上辺および下辺の何れか一方を、当該カーテンを窓に設けた状態で、これら上辺および下辺と対向する、窓の上辺対向部および下辺対向部と接して設け、カーテンと窓との間の窓際空間のうち、少なくとも上部または下部を、室内空間と連通しないように、連通を遮断しているので、カーテンと窓との間の窓際空間で発生する冷気や熱気が室内空間に循環するのを防止して、カーテンの優れた断熱性や保温性を生かすことができる。

(a)は本発明に係るカーテン構造に用いられるカーテンの全体構成の概略を示す分解斜視図、(b)は同斜視図である。

掃き出し窓に適用した場合の本発明に係るカーテン構造であって、(a)は正面図、(b)は断面図である。

腰窓に適用した場合の本発明に係るカーテン構造であって、(a)は正面図、(b)は断面図である。

(a)および(b)は、本発明に係るカーテンを通常に施工した場合の夏季および冬季のカーテン周辺の空気の流れを示す概略図である。

本発明に係るカーテン構造であって、(a)は内壁に係止具を設けた場合の部分拡大図、(b)は額縁に係止具を設けた場合の部分拡大図、(c)は窓枠に係止具を設けた場合の部分拡大図である。

(a)は他の実施の形態に係る本発明に係るカーテンを示す斜視図、(b)は同カーテンを折り重ねて施工した状態を示す正面図、(c)は同断面図である。

(a)はカーテンを折り重ねて掃き出し窓の上部を開放した状態の概略断面図、(b)はカーテンを折り重ねて掃き出し窓の上部および下部を開放した状態の概略断面図、(c)は折り重ねた状態のカーテンを窓に張り付けるタイプの係止具によって窓に取り付けた状態を示す概略断面図である。

本発明に係るカーテン構造であって、カーテンに既製の昇降装置を適用した状態を示す斜視図である。

(a)ないし(c)は、本発明に係るカーテンを屋外に施工した状態を示す概略断面図である。

本発明に係るカーテンの断熱性試験の装置を説明する概略図である。

本発明に係るカーテンの断熱性試験の結果を示すグラフである。

本発明に係るカーテンの保温性試験の装置を説明する概略図である。

本発明に係るカーテンの保温性試験の結果を示すグラフである。

本発明に係るカーテン構造の実用試験時の状態を説明する概略図である。

本発明に係るカーテン構造およびその比較対象となるカーテン構造の夏季の断熱性および保温性の試験結果を示すグラフである。

本発明に係るカーテン構造およびその比較対象となるカーテン構造の冬季の断熱性および保温性の試験結果を示すグラフである。

以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。

図1は、カーテン構造に用いられるカーテン1の全体構成の概略を示し、図2および図3は、同カーテン1によるカーテン構造の全体構成の概略を示している。

本発明に係るカーテン構造は、窓2の室内側にカーテン1を設けて構成されるカーテン構造であって、カーテン1は、少なくとも上辺の左右両端部に係止孔10が設けられてなり、窓2の室内側の額縁3の上枠3aの上方の内壁4の部分に係止孔10に対応して設けた左右の係止具5の、軸状の係止片51に、係止孔10が係止されることによって、窓2を覆うように設けられている。

カーテン1は、発泡樹脂層11の窓と対向する外面に金属箔層12が設けられ、室内側の内面に布帛層13が設けられて構成されている。

発泡樹脂層11は、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレンなどの発泡樹脂層からなるシート状に形成されたものを使用することができる。この発泡樹脂層11の厚みとしては、0.8mm〜2.0mmの範囲のものを使用することが好ましい。0.8mmよりも厚みが薄い場合、十分な断熱効果が得られず、2.0mmよりも厚みが厚い場合、十分なドレープ性が得られず、カーテン1全体がゴワつくこととなり、布帛層13と複合しても居住空間に適した質感が得られない。また、この発泡樹脂層11としては、各種のエアロゲルを使用しても良い。例えば、シリカエアロゲルの場合、半透明でありながら優れた断熱性が得られるため、屋外からの採光を取り入れながら優れた断熱性を発揮させることができる。

金属箔層12としては、アルミニウム金属箔、ステンレス金属箔などの各種の金属箔を使用することができる。この中でもコスト面から、アルミニウム金属箔を使用することが好ましい。この金属箔層12の厚みとしては、10μm〜14μmの範囲のものを使用することが好ましい。10μmよりも厚みが薄い場合、金属箔層12が発泡樹脂層11から剥離し易くなり、十分な耐久性がえられず、14μmよりも厚みが厚い場合、十分なドレープ性や最適な剛軟性が得られず、カーテン1全体がゴワつくこととなり、布帛層13と複合しても居住空間に適した質感が得られない。

布帛層13としては、一般的にカーテン生地に使用されている綿や各種合成繊維やこれらの混紡からなる各種の織布を使用することができる。この布帛層13としては、目付20g/m2〜60g/m2、特に30g/m2〜35g/m2ものを使用することが好ましい。 20g/m2よりも目付が小さい場合、生地の重みが不足するため、発泡樹脂層11に負けてしまい、十分なドレープ性や最適な剛軟性が得られず、カーテン1全体がゴワつくこととなり、布帛層13と複合しても居住空間に適した質感が得られない。60g/m2よりも目付が大きい場合、発泡樹脂層11から剥離し易くなり、十分な耐久性が得られない。この布帛層13には、通常のカーテン生地と同様に染色、プリントが施されたものが使用される。

このカーテン1は、発泡樹脂層11の外面側に金属箔層12、内面側に布帛層13を配置した状態で、発泡樹脂層11の各面を加熱溶融させた後、ローラーなどで押圧して3層を融着によって一体化させることで構成することができる。この際、融着によって一体化しているため、接着剤を使用しない、または少量の接着剤の使用で一体化できることとなるので、ゴワつきが無く、耐久性に優れたカーテン1を構成することが可能となる。このカーテン1の上辺の両端部には、当該カーテン1を窓2に取り付けるための係止孔10が設けられる。

このカーテン1によると、金属箔層12によって外部からの直射日光を反射することができる。また、発泡樹脂層11によって、断熱することができる。さらに、布帛層13によって、通常のカーテン1と同様に意匠性に優れた染色やプリントが可能となる。また、布帛層13が適度に居住空間の湿気を吸放湿するため、カーテン1が結露するような状況になったとしても、当該カーテン1にカビが発生したりすることも無く、快適に使用することができる。特に、布帛層13として、吸放湿性や吸放湿発熱性に優れた機能性繊維を含んだ布帛を使用すると、この効果をより発揮させることができる。

なお、このカーテン1としては、金属箔層12のさらに外側にメッシュ生地によるメッシュ層14を構成したものであってもよい。このメッシュ生地についても上記した機能性繊維を用いることで、カーテン1と窓2との間の窓際空間Sの結露を防止することができる。

次にこのようにして構成されるカーテン1を利用したカーテン構造について説明する。

このカーテン1は、非常に優れた遮光性および断熱性を有するため、通常と同様にカーテン1を取り付けると、図4のような現象が起こる。すなわち、夏季には、カーテン1の金属箔層13が、屋外からの直射日光を反射し、かつ窓2からの輻射熱を反射し、かつ、発泡樹脂層12がこの熱が室内空間Rへと伝わるのを防止するため、カーテン1と窓2との間の窓際空間Sは、非常に高温になる。これに対して室内空間Rは、冷房などによって25℃程度の低温に保たれているので、カーテン1を挟んで窓際空間Sと室内空間Rとの間には温度差を生じることとなる。この場合、室内空間Rの冷気は、カーテン1の下部の間隙から、窓際空間Sに流れ、窓際空間Sの熱気は、カーテン1の上部から室内空間Rへと流れることとなり、窓際空間Sと、室内空間Rとの間で活発な空気の循環が起こり、カーテン1の断熱効果が意味の無いものになってしまう。

したがって、夏季に使用する場合には、屋外から窓際空間Sに供給され続ける熱が室内空間Rへと流入しないように、少なくともカーテン1の上部で、窓際空間Sと室内空間Rとの間を遮断するようにしてカーテン1を取り付ける必要がある。もちろん、窓際空間Sと室内空間Rとの間を完全に遮断する形でカーテン1を取り付けることができればより好ましい。

また、冬季には、カーテン1の金属箔層13が屋外からの輻射冷熱を反射し、かつ、発泡樹脂層12がこの冷熱が室内空間Rへと伝わるのを防止するため、カーテン1と窓2との間の窓際空間Sは、非常に低温となる。これに対して室内空間Rは、暖房などによって23℃程度の高温に保たれているので、カーテン1を挟んで窓際空間Sと室内空間Rとの間には温度差を生じることとなる。この場合、室内空間Rの熱気は、カーテン1の上部の間隙から、窓際空間Sに流れ、窓際空間Sの冷気は、カーテン1の下部から室内空間Rへと流れることとなり、窓際空間Sと、室内空間Rとの間では、夏季とは逆方向の活発な空気の循環が起こり、カーテン1の断熱効果が意味の無いものになってしまう。

したがって、冬季に使用する場合には、屋外から窓際空間Sに供給され続ける冷熱が室内空間Rへと流入しないように、少なくともカーテン1の下部で、窓際空間Sと室内空間Rとの間を遮断するようにしてカーテン1を取り付ける必要がある。もちろん、窓際空間Sと室内空間Rとの間を完全に遮断する形でカーテン1を取り付けることができればより好ましい。

特に、1年を通じて使用する場合は、窓際空間Sと室内空間Rとの間を完全に遮断する形でカーテン1を取り付けることが必要となる。

図2は、掃き出し窓2aに、カーテン1を施工したカーテン構造を示している。

この掃き出し窓2aにカーテン1を取り付けるには、掃き出し窓2aの額縁3の上枠3aの上方の内壁4の部分に、カーテン1の係止孔10が係止可能な,軸状の係止片51(傾斜係止片)を有する係止具5を係止孔10に対応した位置関係で取り付ける。

この係止具5は、係止片51と固定片50とが側面視V字状となるように形成されており、固定片50を内壁4に固定した状態で、係止片51は、その基端部から先端部に向って、内壁4に対して上方に傾斜するように施工される。つまり、室内側の、自由端である先端部が、内壁4の部分より離れるように傾斜している。

したがって、この係止片51にカーテン1の係止孔10をそれぞれ係止させると、カーテン1は、係止孔10が、傾斜した係止片51上を係止片51に沿って下方に滑り落ち、額縁3の上枠3aに接した状態で施工されることとなる。この際、カーテン1は、額縁3の縦枠3b,3b間に納まる幅となるように一対のカーテン1,1を設けた状態で、これらカーテン1,1の係止孔10に対応する内壁4の部位に係止具5が固定される。また、隣接するカーテン1同士の間には、隙間が生じないように隣接するカーテン1の端部は隣接またはオーバーラップするようにして設けられる。さらに、掃き出し窓2aと対向するカーテン1の下部には、面ファスナ6のフックテープ61を取り付けておき、このフックテープ61と接合可能なループテープ62を、カーテン1を施工した状態で当該フックテープ61と対向する掃き出し窓2aの室内側下縁部に設け、フックテープ61とループテープ62とを接合することで、カーテン1と掃き出し窓2aとの間を接合し、窓際空間Sを、室内空間Rと遮断する。

なお、カーテン1にフックテープ61を設け、掃き出し窓2aの周縁部にループテープ62を設けているが、カーテン1にループテープ62を設け、窓2の周縁部にフックテープ61を設けるものであってもよい。

このカーテン構造によると、直射日光が室内に入射して室温が上昇するような夏季であっても、カーテン1の金属箔層13が日光を反射することとなるので、太陽光が室内に入射することによって室温が上昇するのを防止することができる。また、カーテン1の金属箔層13が日光を反射することによって、カーテン1と掃き出し窓2aとの間の窓際空間Sが加熱されることとなるが、カーテン1の発泡樹脂層11が、優れた断熱性を発揮するので、カーテン1と掃き出し窓2aとの間の窓際空間Sに籠もった熱気が室内空間R側に伝わることはなく、室内が加熱されるのを防止することができる。

また、カーテン1の断熱効果により、窓際空間Sの温度は高く、室内空間Rの温度は低く、カーテン1を挟んで両者間に温度差を生じるため、窓際空間Sの熱気は、カーテン1の上部から室内空間Rへと流入し、室内空間Rの冷気は、カーテン1の下部から窓際空間Sへと流入して空気の循環を起こそうとするが、カーテン1の上部は、額縁3の上枠3aに接した状態で施工されているので、窓際空間Sの熱気が、カーテン1の上部から室内空間Rへと流入するのを防止することができる。また、カーテン1の下部は、面ファスナ6によって、カーテン1と掃き出し窓2aとの間を接合し、窓際空間Sを、室内空間Rと遮断しているので、室内空間Rの冷気が、カーテン1の下部から窓際空間Sへと流入するのを防止することができる。

一方、冬季には、屋外の冷気によって掃き出し窓2aが冷やされることにより、この掃き出し窓2aからの輻射冷熱によって室内が冷却されることが懸念されるが、このカーテン構造によると、金属箔層13が輻射冷熱を反射し、発泡樹脂層11が断熱効果を発揮するため、掃き出し窓2aからの冷気は、カーテン1によって止められることとなる。したがって、掃き出し窓2aからの輻射冷熱によって室内が冷却されるのを防止することができる。また、室内の空気が掃き出し窓2aで冷却されることにより、当該掃き出し窓2aに結露水を発生することが懸念されるが、このカーテン構造によると、発泡樹脂層11が断熱効果を発揮するため、室内の熱気が、カーテン1を介して掃き出し窓2aに伝わるのを防止することができ、掃き出し窓2aに結露水が発生するのを防止することができる。

また、カーテン1の断熱効果により、窓際空間Sの温度は低く、室内空間Rの温度は高く、カーテン1を挟んで両者間に温度差を生じるため、窓際空間Sの冷気は、カーテン1の下部から室内空間Rへと流入し、室内空間Rの熱気は、カーテン1の上部から窓際空間Sへと流入して空気の循環を起こそうとするが、カーテン1の上部は、額縁3の上枠3aに接した状態で施工されているので、室内空間Rの熱気が、カーテン1の上部から窓際空間Sへと流入するのを防止することができる。また、カーテン1の下部は、面ファスナ6によって、カーテン1と掃き出し窓2aとの間を接合し、窓際空間Sを、室内空間Rと遮断しているので、窓際空間Sの冷気が、カーテン1の下部から室内空間Rへと流入するのを防止することができる。

図3は、腰窓2bに、カーテン1を施工したカーテン構造を示している。

この腰窓2bにカーテン1を取り付けるには、腰窓2bの額縁3の上枠3aの上方の内壁4の部分に、カーテン1の係止孔10が係止可能である係止片51を有する係止具5を取り付ける。

この係止具5は前記したものと同じように、固定片50を内壁4に固定した状態で、係止片51の基端部から先端部に向って、内壁4に対して上方に傾斜するように施工できるものが固定される。

また、カーテン1は、額縁3よりもひと回り大きいサイズに形成されたものが取り付けられる。係止具5の係止片51にカーテン1の係止孔10を係止させると、カーテン1は、係止孔10が係止片51を滑り落ち、額縁3の上枠3a、縦枠3b,3bおよび下枠3cの全てに接した状態で施工されることとなる。この際、額縁3の上枠3a、縦枠3b,3bおよび下枠3cの全てが面一であるため、これら全てに接した状態で施工されることとなるが、接触部分に面ファスナ6を設けてもよい。また、カーテン1の下辺の少なくとも左右両端部に係止孔10を設け、この係止孔10よりもひと回り大きな頭部を有し、この頭部から延び係止孔10に挿通可能な軸状の係止片を有する、押しピンのような構成の係止具(図示商略)を内壁4または額縁3の下枠3cに設け、係止孔10を前記係止片に係止させることでカーテン1の下部を内壁4または額縁3の下枠3cに接するように設けるものであってもよい。

このカーテン構造によると、直射日光が室内に入射して室温が上昇するような夏季であっても、カーテン1の金属箔層13が日光を反射することとなるので、太陽光が室内に入射することによって室温が上昇するのを防止することができる。また、カーテン1の金属箔層13が日光を反射することによって、カーテン1と腰窓2bとの間の窓際空間Sが加熱されることとなるが、カーテン1の発泡樹脂層11が、優れた断熱性を発揮するので、カーテン1と腰窓2bとの間の窓際空間Sに籠もった熱気が室内空間R側に伝わることはなく、室内が加熱されるのを防止することができる。

また、カーテン1の断熱効果により、窓際空間Sの温度は高く、室内空間Rの温度は低く、カーテン1を挟んで両者間に温度差を生じるため、窓際空間Sの熱気は、カーテン1の上部から室内空間Rへと流入し、室内空間Rの冷気は、カーテン1の下部から窓際空間Sへと流入して空気の循環を起こそうとするが、カーテン1の周囲は、額縁3の上枠3a、縦枠3b,3bおよび下枠3cの全てに接した状態で施工されているので、窓際空間Sの熱気が、カーテン1の上部から室内空間Rへと流入するのを防止することができ、室内空間Rの冷気が、カーテン1の下部から窓際空間Sへと流入するのを防止することができる。

一方、冬季には、屋外の冷気によって腰窓2bが冷やされることにより、この腰窓2bからの輻射冷熱によって室内が冷却されることが懸念されるが、このカーテン構造によると、金属箔層13が輻射冷熱を反射し、発泡樹脂層11が断熱効果を発揮するため、腰窓2bからの冷気は、カーテン1によって止められることとなる。したがって、腰窓2bからの輻射冷熱によって室内が冷却されるのを防止することができる。また、室内の空気が腰窓2bで冷却されることにより、当該腰窓2bに結露水を発生することが懸念されるが、このカーテン構造によると、発泡樹脂層11が断熱効果を発揮するため、室内の熱気が、カーテン1を介して腰窓2bに伝わるのを防止することができ、腰窓2bに結露水が発生するのを防止することができる。

また、カーテン1の断熱効果により、窓際空間Sの温度は低く、室内空間Rの温度は高く、カーテン1を挟んで両者間に温度差を生じるため、窓際空間Sの冷気は、カーテン1の下部から室内空間Rへと流入し、室内空間Rの熱気は、カーテン1の上部から窓際空間Sへと流入して空気の循環を起こそうとするが、カーテン1の上部は、額縁3の上枠3a、縦枠3b,3bおよび下枠3cの全てに接した状態で施工されているので、室内空間Rの熱気が、カーテン1の上部から窓際空間Sへと流入するのを防止することができ、窓際空間Sの冷気が、カーテン1の下部から室内空間Rへと流入するのを防止することができる。

なお、本実施の形態では、腰窓2bの額縁3を構成する上枠3a、縦枠3b,3bおよび下枠3cが面一に構成されているため、これら額縁3よりもひと回り大きいサイズに形成したカーテン1は、額縁3の上枠3a、縦枠3b,3bおよび下枠3cの全てに接した状態で施工できることとなるが、腰窓2bの下枠3cが、他の上枠3aや縦枠3bよりも室内側に突出して窓台を構成しているような場合には、カーテン1を額縁3の全周にわたって接した状態で施工することができないので、前記した掃き出し窓2aの構成と同様に、カーテン1は、額縁3の縦枠3bに納まる幅に施工し、上枠3aのみを接した状態として下部は、面ファスナ6によって腰窓2bの室内側下縁部に接触させる構成とする。

また、図2および図3の構成において、カーテン1は、内壁4に設けた係止具5を介して施工するようになされているが、図5(a)に示すように、内壁4に係止具5を設ける以外にも、図5(b)に示すように、額縁3に係止具5を設けるものであってもよいし、図5(c)に示すように、窓2が室内側にオフセットされて施工されている場合には、窓2の窓枠20またはガラス面21(図示省略)に係止具5を設けるものであってもよい。

また、係止具5は、係止片51と固定片50とによって構成されているが、内壁4の基端部から先端部に向って上方に傾斜する係止片51があればよいので、内壁4に対して斜めに釘のようなものを打ち付け、これを係止片51とするものであってもよい。

さらに、このカーテン1は、遮光性に優れているため、使用によって室内が暗くなってしまう。したがって、図6に示すように、窓2を塞ぐカーテン1の一部を開放させるものであってもよい。このカーテン1は、上辺の左右両端部に設けられた係止孔10より下であって、左右辺に沿った同じ高さ位置に高さ調整用の調整孔10aが設けられている。この調整孔10aを、係止具5の係止片51に係止された係止孔10の上からさらに係止させるようにして、折線(カーテン1を折り重ねることに形成される折目に対応する線)が左右方向に延びるようにカーテン1を折り重ねることで、窓2を塞いでいたカーテン1の下半部が開放されることとなり、ここから採光することができる。なお、窓2の両側部の中間部や、この中間部と上部との間に同じく係止片51を設け、これら係止片51に、図6と同様にして係止孔10および調整孔10aを係止させれば、図7(a)に示すように、窓2の上半部を開放させたり、図7(b)に示すように、窓2の上部および下部を開放させたりすることが可能となる。この際、内壁4や額縁3の縦枠3a,3bに係止具5を取り付けることが困難な場合は、図7(c)に示すように、窓2のガラス面21に直接吸着することができる吸盤52を備えた係止具5aを使用することで、折り重ねた状態となったカーテン1を、ガラス面21において好きな位置に取り付け直すことができ、所望の位置を開放させることができる。上記した構成は、単に外部からの採光性の確保だけでなく、外部からの視線防止対策としても有効なものとなる。

なお、図6および図7では、係止片51に調整孔10aを係止させることによってカーテン1を折り重ねるように構成されているが、図8に示すように、係止具5の上部に既存の昇降装置6を別途設け、この昇降装置6によって自在にカーテン1を昇降させることができるように構成したものであってもよい。この昇降装置6を使用する場合は、45度カンチレバー法(JIS L1096)による押出距離と同じかそれ以上のピッチで、折線が左右方向に延びるように折り畳むように昇降装置6をセットすることが好ましい。例えば、押出距離が300mmの場合、300mmのピッチでセットすれば、150mm幅で折り畳んで行くことができる。ただし、この45度カンチレバー法(JIS L1096)による押出距離が200mm以下、好ましくは170mm以下であれば、ピッチを気にすることなく、通常のカーテンと同様に昇降装置6を使用することができる。

以上に示した各カーテン構造は、窓2の室内側にカーテン1を設けたものであるが、夏季の場合、加熱された窓2からの輻射熱よりも、窓2を通過する太陽光の輻射熱が大きいため、図9に示すように、金属箔層13が太陽に向うようにして窓2の外にカーテン1を設けるものであってもよい。

−実施例1− [カーテン構造] 厚さ2mmの発泡ポリウレタンシートの室内側の面に、目付32g/m2 の綿100%からなる布帛を設け、室外側の面に、厚さ12μmのアルミニウムシートを設け、発泡ポリウレタンシートの両面を加熱溶融させた状態で、これら3層を重ね合わせて融着させた。アルミニウムシートの表面には、さらに厚さ0.21μmのナイロンメッシュシートを設けた。3層とナイロンメッシュシートとは、周縁部に帯状の布テープを縫製して一体化した。

このようして構成したカーテンの断熱性試験(赤外ランプ 60℃法)、保温性試験(冷気法)、紫外線遮蔽率について、一般財団法人 日本繊維製品品質技術センターで測定した。

[断熱性試験] 図10に示すように、54cm×54cm×45cmの大きさの装置の一側面に設けられたガラス板面に、約50cm×40cmの大きさの試験片を吊るし、ガラス板より約50cm離れたところに赤外ランプを設置し、試験片の表側より8cmの位置にブラックパネルを設け、ガラス面の反対側の壁面より4cmの位置に温度センサーを設けた。

そして、赤外ランプを60分間照射し、5分毎にブラックパネルの温度と試験槽内温度とを測定した。また、試験片を吊るさない空試験も同様の条件で実施し、下記の式から断熱効果(℃)および断熱効果率(%)を求めた。

断熱効果温度(℃)=空試験の最大上昇温度(℃)−試験片試験の最大上昇温度(℃) 断熱効果率(%)=(断熱効果温度(℃)/空試験の最大上昇温度(℃))×100 結果を図11に示す。

[保温性試験] 図12に示すように、43.5cm×43.5cm×48.5cmの大きさ(内寸)に形成され、内部がガラス板によって冷気室と試験室とに分かれた装置の試験室側のガラス面に、約45cm×40cmの大きさの試験片を取り付け、冷気室および試験室の温度を約25℃に調整した。

そして、冷却装置を用いて冷気室内を60分間冷却し、試験室内の温度変化を5分毎に測定した。また、試験片を使用しない空試験も同様の条件で実施し、下記の式から保温効果(℃)および保温効果率(%)を求めた。

保温効果(℃)=空試験の最大下降温度(℃)−試験片試験の最大下降温度(℃) 保温効果率(%)=(保温効果(℃)/空試験の最大下降温度(℃))×100 結果を図13に示す。

[紫外線遮蔽率] (株)島津製作所製の紫外・可視・近赤外分光光度計UV−3600に、積分球付属装置ISR−3100を取り付けたものにより測定した。バンドパスフィルター無し、測定波長領域280nm〜400nmで測定した。

測定結果は、紫外線遮蔽率(%)100%であった。

以上の結果から、本発明に係るカーテン1は、優れた断熱性、保温性、紫外線遮蔽率が得られることが確認できた。

−実施例2− [カーテン構造] 鉄骨鉄筋コンクリート構造で構成された7.36平方メートル(2.3m×3.2m)の部屋の2.3mの壁面に、高さ170cm幅80cmの2枚の引違窓が設けられた掃出し窓を有する部屋の当該掃出し窓に、図2に示すカーテン構造と同様に実施例1で構成したカーテン1を取り付けた。図14に示すように、掃出し窓の前に高さ50cmのテーブルを用意し、その上に温度計(シチズン社製8RD208:高精度デジタル温度計±1℃/±3%)を設け、この温度計に直接温風が当たらずに、部屋の対線に向かって温風が噴き出すように、床上に設けたガスファンヒータ(大阪ガス株式会社製140−9352型)を使って部屋を暖めた。

外気温3.8℃、室内温度14.5℃、ガスファンヒータの設定温度22℃でファンヒータの運転を開始し、温度の経時的変化を測定した。また、ファンヒータのインバータの状態を確認した。

結果を表1に示す。

また、比較対象として一般的なカーテンレールに、通常の厚手のドレープ生地で構成されたカーテン構造の場合と比較した。

結果を表2に示す。

以上の結果から、一般的なカーテン構造の場合は、スタートから約25分で目標温度に到達したのに対し、本発明に係るカーテン構造の場合、スタートから約15分で目標温度に到達することができた。これにより、本願発明のカーテン構造は、一般的なカーテン構造の約6割の時間とエネルギーで目標温度に到達することができることが確認できた。

しかも、目標温度に到達後は、一般的なカーテン構造の場合は、断続的に常にファンヒータが運転されてエネルギー消費しているのに対し、本願発明に係るカーテン構造の場合は、ファンヒータが運転することなく、スタートから約1時間は温度を保つことができることが確認できた。

−実施例3− 図2に示すカーテン構造と同様に実施例1で構成したカーテン1を取り付けた本願発明に係るカーテン構造を構成した。外気温が32〜33℃となった夏季の日中の最も暑い時間帯において、室内のエアーコンディショナーの温度設定を26℃にして冷房を行った。26℃に到達後、冷房を停止し、室温の経時的変化を測定した。温度測定は実施例2と同様に行った。

比較対象1として実施例2と同様に一般的なカーテンレールに、通常の厚手のドレープ生地で構成されたカーテン構造の場合と比較した。また、比較対象2として一般的なカーテンレールに、実施例1で構成したカーテン1を取り付けてカーテン1と掃出し窓との間に隙間が設けられた状態となったカーテン構造の場合とも比較した。

結果を図15に示す。図15のグラフから、本発明に係るカーテン構造は、比較対象1および比較対象2と比べて、室内の温度上昇が抑えられ、室内の冷却状態がより保たれていることが確認できた。これは、カーテン1が掃出し窓からの輻射熱を反射して室内への輻射熱の侵入を防止することで優れた断熱効果を発揮したことによるものと考えられる。また、比較対象2の結果から、カーテン1が掃出し窓からの輻射熱を反射しても、当該カーテン1と掃出し窓との間に隙間が設けられた状態となっていれば、その隙間から室内へと熱気が流れ込むこととなり、カーテン1の断熱効果、室内の保温効果は十分に発揮されていないことが確認できた。なお、実施例3において、カーテン1の下部で窓際空間Sと室内空間Rとが遮断されていない場合についても同様の測定を行ったが、測定期間内では、実施例3よりも若干劣る結果となっただけで、比較対象1および比較対象2と比べて優れた断熱効果および保温効果が確認できた。

−実施例4− 図2に示すカーテン構造と同様に実施例1で構成したカーテン1を取り付けた本願発明に係るカーテン構造を構成した。外気温が−1〜1℃となった冬季の夜中の最も冷え込んだ時間帯において、室内のガスファンヒーターの温度設定を22℃にして暖房を行った。22℃に到達後、暖房を停止し、室温の経時的変化を測定した。温度測定やガスファンヒーターは実施例2と同様のものを使用して行った。

比較対象1として実施例2と同様に一般的なカーテンレールに、通常の厚手のドレープ生地で構成されたカーテン構造の場合と比較した。また、比較対象2として一般的なカーテンレールに、実施例1で構成したカーテン1を取り付けてカーテン1と掃出し窓との間に隙間が設けられた状態となったカーテン構造の場合とも比較した。

結果を図16に示す。図16のグラフから、本発明に係るカーテン構造は、比較対象1および比較対象2と比べて、室内の温度低下が抑えられ、室内の暖房状態がより保たれていることが確認できた。これは、カーテン1が掃出し窓からの輻射冷熱を反射して室内への輻射冷熱の侵入を防止することで優れた断熱効果を発揮したことによるものと考えられる。また、比較対象2の結果から、カーテン1が掃出し窓からの輻射冷熱を反射しても、当該カーテン1と掃出し窓との間に隙間が設けられた状態となっていれば、その隙間から室内へと冷気が流れ込むこととなり、カーテン1の断熱効果、室内の保温効果は十分に発揮されていないことが確認できた。なお、実施例4において、カーテン1の上部で窓際空間Sと室内空間Rとが遮断されていない場合についても同様の測定を行ったが、測定期間内では、実施例4よりも若干劣る結果となっただけで、比較対象1および比較対象2と比べて優れた断熱効果および保温効果が確認できた。

なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。

1 カーテン 10 係止孔 10a 調整孔 11 発泡樹脂層 12 金属箔層 13 布帛層 14 メッシュ層 2 窓 2a 掃き出し窓 2b 腰窓 3 額縁 4 内壁 5 係止具 51 係止片

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