Goods hanging system, sliding wire fasteners, detachable wire fasteners, wire hooks and wire gripper |
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申请号 | JP2004113740 | 申请日 | 2004-04-08 | 公开(公告)号 | JP4468051B2 | 公开(公告)日 | 2010-05-26 |
申请人 | 有限会社 エー・ジー・ケー; | 发明人 | 秀夫 荒川; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | レールに係合してスライド可能であるとともに、該レールに対してある角度間回すことにより該レールに対して脱着可能なレール係合部材と、 該レール係合部材に取り付けられたワイヤー吊り部材と、 を備える脱着自在ワイヤー留め具であって、 前記レール係合部材が、一端に前記ワイヤー吊り部材の取り付け部の形成されたシャフト、該シャフトの他端に設けられた前記レールの内凹スライド係合部に係合するヘッド、及び、該ヘッドの基部に設けられた回転係止部を有し、 さらに、前記シャフトに螺合するロックナットと、 前記シャフトに嵌合し、前記ロックナットの端面と前記ヘッドとの間に配置されたワッシャと、 該ワッシャを前記ヘッド方向へ付勢する付勢部材と、 を備え、 前記ロックナットを、前記シャフト上で前記ヘッドに近づけるように螺進させて、前記ヘッドと前記ワッシャとの間に前記レールの内凹スライド係合部を挟むことにより、前記レール係合部材が前記レールにスライド不能かつ脱離不能とされ(ロック状態)、 前記ロックナットを、前記ロック状態から、前記シャフト上で前記ヘッドから一定の距離遠ざかるように螺進させることにより、前記レール係合部材が前記レールにスライド可能かつ前記回転係止部によって回転不能に係合され(スライド状態)、 前記ロックナットを、前記スライド状態から、前記シャフト上で前記ヘッドからさらに一定の距離遠ざかるように螺進させる とともに、前記留め具全体を前記バネの付勢力に抗して上方に押して、前記ヘッドの前記回転係止部の全体を前記レールの前記内凹スライド係合部に入り込ませることにより、前記レール係合部材が前記レールに対して回転可能となって、前記レールの内凹スライド係合部の開口から取り出し可能とさ れ(脱着可能状態) 、 前記ヘッドの前記回転係止部の下方には、前記ロックナットが螺合する大径螺子部が形成されているとともに、該大径螺子部の下方には、前記ワイヤー吊り部材が取り付けられる取付部が形成されていることを特徴とする脱着自在ワイヤー留め具。 前記ワイヤー吊り部材が、 一端に他の部材への取り付け部が形成された筒部材と、 該筒部材の他端に設けられてワイヤーが吊り下げられるフックと、 該フックの先端と前記筒部材間の開き部を開閉可能とする、ワイヤーの抜け防止部材と、を有し、 前記ワイヤー抜け防止部材がV字型のレバー状であって、該抜け防止部材の両基部の内面が前記筒部材の外面に接してバネのように外方向に付勢されて該抜け防止部材の先端が前記フックの先端に接することを特徴とする請求項1記載の脱着自在ワイヤー留め具。 建物の壁上部又は天井に取り付けられたレールと、 該レールに沿ってスライドする スライド部を有するワイヤー留め具と、 該ワイヤー留め具から吊り下げられた 物品を吊るワイヤーと、 を備える物品吊り下げシステムであって、 前記レールが、前記ワイヤー留め具の 前記スライド部が嵌合してスライドする、横方向に開口した溝を有し、 前記レールが、前記ワイヤー留め具のスライド部が嵌合する内凹嵌合部と、横方向に開口した溝と、を有し、 前記スライド部は、長手方向の長さが前記レールの溝の幅より長く、かつ、短手方向の長さが前記レールの幅より小さいとともに、前記レールの前記内凹嵌合部内で回転可能であり、 該スライド部が、その長手方向が前記レールの方向と同方向となるような回転位置では、前記レールに対して脱離可能であり、 前記長手方向が前記レールの方向と直交するような回転位置では、前記レールに対して脱離不能であり、 前記ワイヤーに物品が吊り下げられて前記ワイヤーが重力方向に下方に引っ張られた状態では、前記物品の自重によって前記スライド部が重力方向に長い回転位置となって自動的に前記レールから脱離不能となることを特徴とする物品吊り下げシステム。 |
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说明书全文 | 本発明は、ショーウィンドウ等のディスプレイ用空間において、様々な商品やハンガー、棚等を所望の位置に吊り下げることのできる物品吊り下げシステムに関する。 さらには、同システムを構成する、ワイヤーをレールにスライド可能又は脱着自在に取り付けるスライド式ワイヤー留め具や、ワイヤーが吊り下げられるワイヤーフック、及び、ワイヤーの任意の位置(高さ)に物品を吊り下げるグリッパーなどに関する。 ショーウィンドウ等のディスプレイ用空間においては、様々な商品が、ハンガーに掛けられたり、棚に置かれて展示されている。 そして、歩行者に興味を持たせるように各商品の配置を工夫している。 しかし、このようなディスプレイ用空間では、いったん物品の配置が決まると、所定の期間はその配置が維持されるのが一般的である。 これは、棚の位置や高さ、ハンガーの吊り下げ位置や長さを簡単には変更しづらいためである。 そこで、空間内の物品の配置を短いサイクルで変更できれば、歩行者により興味を持たせることができると予想される。 本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、商品そのものや、商品が置かれる棚や商品が掛けられるハンガー等の物品の高さや位置を容易に変更することのできる物品吊り下げシステム、及び、同システムを構成するスライド式ワイヤー留め具、脱着自在ワイヤー留め具、ワイヤーフック、及び、ワイヤーグリッパーを提供することを目的とする。 上記の問題点を解決するため、本発明の物品吊り下げシステムは、 建物の天井に取り付けられた天井レールと、 該天井レールに沿ってスライドするワイヤー留め具と、 該ワイヤー留め具から吊り下げられたワイヤーと、 該ワイヤーの任意の位置に係止可能で物品を吊る吊り係合部を有するグリッパーと、を備える物品吊り下げシステムであって、 前記天井レールが、 天井に複数本配列されて固定され、ある方向(縦方向)に延びる縦レールと、 該縦レールに対してスライド可能な、前記複数の縦レール間を掛け渡す横レールと、からなり、 前記ワイヤー留め具が前記横レールに沿ってスライドすることを特徴とする。 物品を、天井及び床に配置された縦レールと横レールから形成される平面と、横レールから吊り下げられたワイヤーの長さ(高さ)で形成される空間内のあらゆる位置に位置させることができる。 この際、物品の平面上の位置は、横レールを縦レールに対してスライドさせたり、ワイヤー留め具を横レールに沿ってスライドさせることで容易に位置決めできる。 また、物品の高さは、グリッパーをワイヤーに沿ってスライドさせることで容易に位置決めできる。 このため、ディスプレイ空間を容易に模様替えすることができる。 本発明のワイヤー留め具は、 レールに沿ってスライド可能なスライダと、 該スライダに取り付けられたワイヤー吊り部材と、を備えるスライド式ワイヤー留め具であって、 前記スライダが、前記ワイヤー吊り部材取り付け部の形成されたボディ、及び、該ボディに対して回転自在に装着された前記レールに沿って転動するローラー、を有し、 前記ローラーが、フランジ状のローラー部と同部に一体に形成された軸からなる第1ローラー部材、及び、フランジ状のローラー部と同部に一体に形成されたスリーブからなる第2部材からなるとともに、前記軸を前記スリーブ内に嵌合して組み立てられていることを特徴とする。 軸とローラー部を一体としたことにより、従来の軸やローラーとベアリングを組み立てたタイプのものに比べて、耐荷重を従来の3倍程度に高めることができる。 また、形状もシンプルになる。 本発明の他のワイヤー留め具は、 レールに係合してスライド可能であるとともに、該レールに対してある角度間回すことにより該レールに対して脱着可能なレール係合部材と、 該レール係合部材に取り付けられたワイヤー吊り部材と、を備える脱着自在ワイヤー留め具であって、 前記レール係合部材が、一端に前記ワイヤー吊り部材の取り付け部の形成されたシャフト、該シャフトの他端に設けられた前記レールの内凹スライド係合部に係合するヘッド、及び、該ヘッドの基部に設けられた回転係止部を有し、 さらに、前記シャフトに螺合するロックナットと、 前記シャフトに嵌合し、前記ロックナットの端面と前記ヘッドとの間に配置されたワッシャと、 該ワッシャを前記ヘッド方向へ付勢する付勢部材と、を備え、 前記ロックナットを、前記シャフト上で前記ヘッドに近づけるように螺進させて、前記ヘッドと前記ワッシャとの間に前記レールの内凹スライド係合部を挟むことにより、前記レール係合部材が前記レールにスライド不能かつ脱離不能とされ(ロック状態)、 前記ロックナットを、前記ロック状態から、前記シャフト上で前記ヘッドから一定の距離遠ざかるように螺進させることにより、前記レール係合部材が前記レールにスライド可能かつ前記回転係止部によって回転不能に係合され(スライド状態)、 前記ロックナットを、前記スライド状態から、前記シャフト上で前記ヘッドからさらに一定の距離遠ざかるように螺進させるとともに、前記留め具全体を前記バネの付勢力に抗して上方に押して、前記ヘッドの前記回転係止部の全体を前記レールの前記内凹スライド係合部に入り込ませることにより、前記レール係合部材が前記レールに対して回転可能となって、前記レールの内凹スライド係合部の開口から取り出し可能とされ(脱着可能状態) 、 前記ヘッドの前記回転係止部の下方には、前記ロックナットが螺合する大径螺子部が形成されているとともに、該大径螺子部の下方には、前記ワイヤー吊り部材が取り付けられる取付部が形成されていることを特徴とする。 ワイヤーを、レールに沿ってスライドできるとともに、任意の位置で固定できる。 また、レールに自在に脱着できる。 さらに、回転係止部の作用により、誤って留め具がレールから外れてしまうような事態も防止できる。 本発明のワイヤーフックは、 一端に他の部材への取り付け部が形成された筒部材と、 該筒部材の他端に設けられてワイヤーが吊り下げられるフックと、 該フックの先端と前記筒部材間の開き部を開閉可能とする、ワイヤーの抜け防止部材と、を有し、 前記ワイヤー抜け防止部材がV字型のレバー状であって、該抜け防止部材の両基部の内面が前記筒部材の外面に接してバネのように外方向に付勢されて該抜け防止部材の先端が前記フックの先端に接することを特徴とする。 本発明のワイヤーグリッパーは、 ワイヤーの任意の位置に係止可能なグリッパー機構を有するグリッパースリーブと、 該スリーブに連結された、物品が吊り下げられるフックと、 該フックの開き部を塞ぐ前記スリーブにロックされるフックカバーと、を備えることを特徴とする。 本発明の他のワイヤーグリッパーは、 ワイヤーの任意の位置に係止可能なグリッパー機構を有するグリッパースリーブと、 該スリーブに連結された、物品が吊り下げられるフックと、を備えるグリッパーであって、 前記スリーブの下端に取り付けられた外リングと、 前記フックの上端に取り付けられた内リングと、 前記外リングと前記内リングの間に配置された、前記内リングを前記外リングに対して回動可能に支持する、低摩擦材料で作製されたブッシュと、をさらに備えることを特徴とする。 本発明の他の物品吊り下げシステムは、 建物の壁上部又は天井に取り付けられたレールと、 該レールに沿ってスライドするスライド部を有するワイヤー留め具と、 該ワイヤー留め具から吊り下げられた物品を吊るワイヤーと、を備える物品吊り下げシステムであって、 前記レールが、前記ワイヤー留め具の前記スライド部が嵌合してスライドする、横方向に開口した溝を有し、 前記レールが、前記ワイヤー留め具のスライド部が嵌合する内凹嵌合部と、横方向に開口した溝と、を有し、 前記スライド部は、長手方向の長さが前記レールの溝の幅より長く、かつ、短手方向の長さが前記レールの幅より小さいとともに、前記レールの前記内凹嵌合部内で回転可能であり、 該スライド部が、その長手方向が前記レールの方向と同方向となるような回転位置では、前記レールに対して脱離可能であり、前記長手方向が前記レールの方向と直交するような回転位置では、前記レールに対して脱離不能であり、 前記ワイヤーに物品が吊り下げられて前記ワイヤーが重力方向に下方に引っ張られた状態では、前記物品の自重によって前記スライド部が重力方向に長い回転位置となって自動的に前記レールから脱離不能となることを特徴とする。 ワイヤーを下方に張った状態とは、ワイヤーに吊り下げられた物品の自重によりワイヤーが下方に張られた状態である。 つまり、物品を吊り下げた状態ではワイヤー留め具がレールから脱離不能なので、安全な状態を維持できる。 本発明においては、 前記レールが、前記ワイヤー留め具のスライド部が嵌合する内凹嵌合部と、横方向に開口した溝と、を有し、 前記ワイヤー留め具のスライド部は、前記レールの内凹嵌合部内で回転可能であって、 該スライド部が、その長手方向が前記レールの方向と同方向となるような回転位置では、前記レールに対して脱離可能であり、 前記長手方向が前記レールの方向と直交するような回転位置では、前記レールに対して脱離不能であることが好ましい。 スライド部を上述の形状とすることにより、同部をレールに脱離不能とするための特別な構造が必要ない。 また、スライド部を回転させるだけの簡単な動作により、留め具をレールへ容易に取り付け・取り外しできる。 本発明の他のワイヤー留め具は、 レールに係合してスライド可能であるとともに、該レールに対してある角度間回すことにより該レールに対して脱着可能なスライダと、 該スライダに取り付けられたワイヤー吊り部材と、を備えるワイヤー留め具であって、 前記スライダが、前記レールに嵌合するスライド部と、該スライド部と前記ワイヤー吊り部材とを接続するシャフト部と、を有し、 前記スライド部は、長手方向の長さが前記レールの溝の幅より長く、かつ、短手方向の長さが前記レールの幅よりやや小さいとともに、前記レール内で回転可能であり、 前記シャフト部は、幅が前記溝の幅よりやや小さいとともに、前記レールの溝内で回転可能であることを特徴とする。 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、商品そのものや、商品が置かれる棚や商品が掛けられるハンガー等の物品の高さや位置を容易に変更することのできる物品吊り下げシステムを提供できる。 また、スライド動作や脱着作業を容易に行えるワイヤー留め具、抜け防止機能を備えたワイヤーフック、盗難防止機能や回転機能を備えたワイヤーグリッパーを提供することができる。 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。 まず、天井レール組立10と床レール組立40について説明する。 コの字型レール11とH字型レール21の形状を説明する。 上壁11bの両側には、断面がほぼ円形の溝19がレールの長さ方向に延びている。 この溝19には、複数のレール11を長さ方向に連結する際に、隣り合う2つのレール11を連結する連結バー(細長い針金のようなもの)が嵌め込まれる。 この連結バーによって、レール11は長さ方向にまっすぐに連結できる。 図2(B)に示すように、H字型レール21は、断面がH字型であり、2つの縦側壁21aと、同側壁の中央の横壁21bを有する。 横壁21bの上下面は中央に向かってやや凹に湾曲している。 同レール21の上面と下面には、2つの側壁21aと横壁21bで囲まれた上凹部23と下凹部25が形成されている。 各凹部の両側の側壁の両端は対向する方向に突き出て、スライド係合部27、29を形成している。 各スライド係合部間には開口が開いている。 両側壁21aの外面の中央には、断面がほぼ円形の溝31がレールの長さ方向に延びている。 この溝31には、複数のレール21を長さ方向に連結する際に、隣り合う2つのレール21を連結する連結バーが嵌め込まれる。 この連結バーによって、レール21は長さ方向にまっすぐに連結できる。 図1に示すように、H字型レール21は天井に縦方向(Y方向)に延びるように配置される。 そして、L字型アングル35によって天井の梁などに固定される。 この際、L字型アングル35の一片がH字型レール21の上凹部23にボルト37とナット38で固定され、他方の片が天井の梁にボルト39で固定される。 コの字型レール11は、2本のH字型レール21間に掛け渡されて、横方向(X方向)に延びている。 同レール11は各縦レール21にレール接続部材33によってスライド可能に接続される。 図1に示すように、レール接続部材33は、コの字型レール11の下面のスライド係合部15間の開口から同レールの凹部13を通って、長孔17から出る。 そして、その先端がH字型レール21の係合部29間の開口から下凹部25に入って、下スライド係合部29上に係止される。 コの字型レール11は、2本のH字型レール21の間に掛け渡された状態で、縦レール21上を縦方向(Y方向)にスライドする。 次に、床レール組立40について説明する。 縦方向(Y方向)に延びるコの字型レール11Yは、床面に埋め込まれてビス34で固定されている。 次に、スライド式ワイヤー留め具について説明する。 T字型留め具(Tスライダ) 図3(B)から分かるように、ボディ55の厚さは、レール11のスライド係合部15間の幅よりやや狭い。 また、ローラー57の長さは、レール11のスライド係合部15間の幅より広く、レール11の凹部13の幅よりやや狭い。 各ローラー57は、第1ローラー部材61と、第2ローラー部材63とからなる。 第1ローラー部材61は、フランジ状のローラー部61a、同部に一体に形成された軸61bからなる。 同軸61bは、大径軸と小径軸とからなる。 大径部の径は、ボディ55aに形成されたローラー取り付け貫通孔59の径とほぼ等しい。 この留め具50を組み立てる際は、まず、スライド部55aの一面(図3(B)の左側の面)から、各貫通孔59に第2ローラー部材63のスリーブ63bを嵌め込む。 その後、第1ローラー部材61の軸61bを、スライド部55aの他の面(図3(B)の右側の面)から、各貫通孔59を通して第2ローラー部材63のスリーブ63bに嵌合させる。 そして、第2ローラー部材63のローラー部63aから突き出た小径軸の先端をポンチでカシメて、両ローラー部材61、63を固定するとともに、スライド部55aに回転可能に取り付ける。 このT字型ワイヤー留め具50をレール11に取り付ける際は、予めレール11の端から凹部13に挿入する。 レール11に取り付けられた状態では、ボディ55のスライド部55aのほとんどの部分はレール11の凹部13内に入り、ワイヤー取り付け部材取り付け部55bは、レール11のスライド係合部15間の開口から下に突き出る。 また、各ローラー部材61、63のローラー部61a、63aは、スライド係合部15上に載る。 そして、同留め具50が、レール11に沿ってスライドする。 この留め具50のローラー57は、軸とローラーを一体に設けたローラー部材61、63で構成されているため、従来の軸とベアリングとからなる留め具に比べて耐荷重は3倍程度となる。 また、形状もコンパクトで、ボディ55のほとんどの部分はレール11の凹部13に隠れてしまう。 しかし、レールの途中では自在に脱着できないため、予めレールに取り付けておく必要がある。 また、レールの途中に固定しておくこともできない。 このため、上述の天井レール組立か床レール組立の一方(この例では天井レール組立10)に取り付けられて、他方のレール組立に取り付けられた留め具のスライド動作に追随してスライドさせるような場合に適しているといえる。 脱着自在型ワイヤー留め具 図5を参照してシャフト75の形状を説明する。 ヘッド77の基部には、同ヘッドに連続して回転係止部79が設けられている。 回転係止部79は、平面形状がほぼ正方形で、所定の厚さを有する。 各辺の長さは、レール11のスライド係合部15間の幅とほぼ等しい。 そして、対向する2つの面は、ヘッド77の短手方向の両側面と同じ面となっている。 回転係止部79の下方には、大径螺子部81が形成されており、同大径螺子部81の下方には小径螺子部83が形成されている。 図4に示すように、大径螺子部には、ロックナット85が螺合する。 シャフト75上において、ロックナット85の上方には、上から順にワッシャ87とバネ89が嵌合している。 バネ89は、ワッシャ87の下面と、ロックナット85のフランジ部との間に挟まれて、ワッシャ87をヘッド77の方向(図の上方)へ付勢している。 再び図4を参照して、ワイヤー吊り部材の動作について説明する。 次に、図4(B)に示すスライド状態を説明する。 この状態では、レール11のスライド係合部15は、ヘッド77の下面とワッシャ87の上面との間に挟まれているが、その挟む力はバネ89による付勢力のみである。 したがって、この付勢力より大きい力で留め具70をレール11に沿ってスライドさせると、留め具70はレール11上をスライドする。 このとき、留め具70の全体をバネ89の付勢力に抗して上方に押すと、より滑らかにスライドできる。 一方、留め具70全体をバネ89の付勢力に抗して上方に押すと、図の二点鎖線で示すように、ロックナット85の上端面はワッシャ87の下面に当たる。 すると、レール11の凹部13内では、ヘッド77の下面とレール11のスライド係合部15の上面との間に、前述のスキマHと等しいスキマが開く。 このスキマの寸法(例えば、0.8mm)は、回転係止部79の厚さ(例えば、1.00mm)より狭いので、回転係止部79の全体はレール11の凹部13内には入り込まない。 したがって、この状態で留め具70をレール11に対して回そうとすると、回転係止部79の側面がレール11のスライド係合部15の側面に当たって係止され、留め具70はレール11に対して回転しない。 したがって、留め具70をレール11から外すことはできない。 次に、図4(C)に示す脱着可能状態を説明する。 留め具70全体をバネ89の付勢力に抗して上方に押すと、図の二点鎖線で示すように、ロックナット85の上端面はワッシャ87の下面に当たる。 すると、レール11の凹部13内では、ヘッド77の下面とレール11のスライド係合部15の上面との間にさらに、前述のスキマH´と等しいスキマが開く。 このスキマ(スキマH´の高さは図4(B)のスキマHより大きく、例えば、1.2mm)の寸法は、回転係止部79の厚さ(例えば1.00mm)より大きく、回転係止部79の全体がレール11の凹部13内に入り込む。 したがって、この状態で留め具70をレール11に対して回すと、回転係止部79は、レール11の凹部13内で回転可能となり、留め具70はレール11に対して回転する。 そして、留め具70がレール11に対して約90°近く回って、ヘッド77の長手方向がレール11の長さ方向に並ぶと、留め具70はレール11のスライド係合部15間の開口から取り外すことができる。 以上説明したように、この脱着自在型ワイヤー留め具70は、レールの任意の位置に自在に脱着できる。 また、レール11上の位置を変えたい場合は、レール11に沿ってスライドさせることもでき、レール11上で移動不能に固定することもできる。 したがって、この脱着自在型ワイヤー留め具70を、天井レール組立か床レール組立の一方(この例では床レール組立40)に使用し、他方に上述のT字型ワイヤー留め具50を使用すれば、ワイヤーの上下端を同じX方向位置に容易に位置させることができる。 抜け防止ワイヤーフック レバー部材115は、図6(B)に示すように、細長いステンレス鋼線(あるいはバネ鋼線)をV字型に折り曲げたレバー状の部材である。 鋼線の両端は内方向に曲げられて、筒部材111の外面に設けられた2つの取り付け孔に差し込まれている。 レバー部材115の先端115aは、フック部材113の先端113aに内側から接しており、フック部材113の先端113aと筒部材111の側面との間の開き部を塞いでいる。 レバー部材115を、図6(A)の破線で示す位置まで、フック部材113と筒部材111側面との間の開き部が開くように押すと、レバー部材115の内面が筒部材111の外面に接して押され、Vの字が開こうとする。 そして、抜け防止部材115を押す力を解除すると、レバー部材115の内面が、図6(A)の矢印で示すように、筒部材111の外面によって外方向に付勢され、開いたVの字が元の状態に戻ろうとする。 そして、レバー部材115の先端115aが、フック部材113の先端113aに接して、フック部材113と筒部材111側面との間の開き部と塞ぐ。 このワイヤーフック110においては、レバー部材115を簡単な機構で外方向に付勢して、フック部材113の先端113aと筒部材111の側面との間の開き部を閉じることができる。 次に、ワイヤー100について説明する。 ワイヤー100の途中には、後述するワイヤーグリッパー120が取り付けられている。 同グリッパー120は、ワイヤー100上をスライド可能であり、任意の位置(高さ)で固定できる。 盗難防止機能付きワイヤーグリッパー フックカバー125は、フック123の先端123aとグリッパースリーブ121の側面との間の開き部を塞ぐものである。 同カバー125は、グリッパースリーブ121に沿ってスライドするスライド部125aと、フック123の先端123aに嵌め込まれるカバー部125bとを有する。 カバー部125bの先端面には穴126が形成されている。 スライド部125aをグリッパースリーブ121上でスライドさせることにより、フック123の先端123aはカバー部125bの穴126に出し入れされる。 スライド部125aはセットビス127でグリッパースリーブ121に一時的に固定される。 図7に示す状態から、セットビス127を緩めてスライド部125aをグリッパースリーブ121上で上方にスライドさせると、カバー部125bはフック123の先端123aから抜け出る。 この状態で、物品をフック123に吊るす。 つまり、フックカバー125は所定サイズの六角レンチや特別な鍵を使用しないと移動できないため、簡単に物品が取り外されることを防ぐことができる。 回転グリッパー グリッパースリーブ141の下端には、外リング143と、同外リング143に嵌合した内リング145が嵌合している。 そして、外リング143はグリッパースリーブ141にピンで固定されている。 外リング143の内面には段部が形成されている。 内リング145の上端には外方向に拡がるフランジが形成されており、下端には螺子146が形成されている。 内リング145は外リング143に、同リング145の螺子146が外リング145の下端から突き出るように嵌合している。 この螺子146は、例えば、図6に示すようなワイヤーフックに設けられた螺子と螺合する。 外リング143の段部と内リング145のフランジとの間には、ブッシュ147が配置されている。 ブッシュ147は、フッ素樹脂等の低摩擦係数の材料で作製されている。 このような構成により、内リング145は外リング143に対して回転可能に支持される。 したがって、内リング145に取り付けられたフックは、外リング143に取り付けられたグリッパースリーブ141に対して回転する。 すなわち、フックに掛けられた物品がワイヤーに対して回転する。 吊り下げられる物品が重く、グリッパーに係る負荷が大きい場合に、グリッパーがレールに対して回転すると、物品を安定に吊り下げることができる。 再び図1を参照して、物品吊り下げシステム1において、ワイヤーグリッパー120に吊るされた物品の位置を変更する方法の一例を説明する。 次に、物品のY方向位置を変更するには、天井レール組立10のコの字型レール11を、H字型レール21に沿って所望の位置までスライドさせる。 同時に、床レール組立40のレール11Xを、レール11Yに沿って所望の位置までスライドさせる。 物品のZ方向位置を変更するには、ワイヤーグリッパー120をスライド状態とし、ワイヤー100に沿って任意の位置(高さ)までスライドさせる。 そして、スライド状態を解除して、同グリッパーを所望の位置に固定する。 なお、この例では、ワイヤー100の下端が、床に敷設された床レール組立40に沿ってスライド可能としたが、ワイヤー100を天井レール組立10から吊り下げるようにすることもできる。 次に、本発明の他の実施の形態に係る物品吊り下げシステムを説明する。 まず、レール210の構造を説明する。 レール溝部213において、各側壁215と各外係止部223との隅、及び、背面プレート221の外面には、断面がほぼ円形の溝225が、レール溝部213の長さ方向に延びている。 この溝225には、複数のレールを長さ方向に連結する際に、隣り合う2つのレールを連結する連結バーが嵌め込まれる。 背面プレート211の、幅方向における上半面には、所定の間隔で取付孔233が開けられている。 また、同面の側縁には、同プレート211から直立する壁板係止部231が形成されている。 図10(B)を参照して、このレール210を壁面に取り付ける方法を説明する。 次に、ワイヤー留め具240を説明する。 図9に示すように、ワイヤー260の一端には、ワイヤー径より大径の係止部261が設けられている。 ワイヤー260は、ワイヤー吊り部材251のワイヤー通し孔253に通され、係止部261が同孔の段部255に係止されている。 ワイヤー通し孔253から出されたワイヤー260には、ワイヤーグリッパー270が係止されている。 ワイヤーグリッパー270は、ワイヤー260の任意の位置に係止可能であり、物品を吊るフック(吊り係合部)271を備える。 このようなワイヤーグリッパー270は、例えば、図7に示すようなワイヤーグリッパーを使用できる。 再び図11を参照してワイヤー留め具240を説明する。 シャフト部243は円柱状で、径はレール210の開口219の幅(両内係止部217間の間隔)よりやや小さい。 また、同部243の長さは、レールの内係止部217の厚さとほぼ等しい。 図9を参照して、このワイヤー留め具240のレール210への着脱方法を説明する。 スライド部245を90°回転させると、図9(A)に示すように、両湾曲端部247が内係止部217に係止され、スライド部245は開口219を通って内嵌合部221から抜け出せない。 そして、この状態で、内凹嵌合部221内をスライドできる。 この際、スライド部245は、両湾曲端部247がレール210の両側壁215に当るので、滑らかにスライドできる。 ここで、スライド部245を90°回転させた状態とは、同部245が重力方向に長い状態である。 つまり、ワイヤー吊り部材251が重力方向に長い状態であり、ワイヤーグリッパー270に物品が吊り下げられてワイヤー260が重力方向に下方に引っ張られた状態である。 このように、このワイヤー留め具201は、ワイヤーグリッパー270に物品が吊り下げられると、その自重によって自動的にレール210から脱離不能となる。 したがって、このワイヤー留め具240は、スライダ241のスライド部245を、長手方向がレール210の開口219の長さ方向に並べることにより、レール210に取り付け、及び、レール210から取り外しできる。 そして、レール210に取り付けた状態で、長手方向が開口219の長さ方向に直交するように回転することにより、レール210から脱離不能となる。 なお、このワイヤー留め具240のスライド部245とシャフト部243は、上述のように、各々レールの内凹嵌合部221内及び開口219内を回転可能である。 このため、同留め具240をレール210に沿って移動する場合、ワイヤー260の下方を持ってレール210に沿って引っ張ると、スライダ241はレール210に対して斜めになったままレール210に沿って移動できる。 図12は、物品吊り下げシステムの他の例を示す図である。 以下に、図10(A)に示すレール210の取り付け方の他の例を説明する。 図14は、予めレールを壁板の上端に組み込む他の例である。 図15も、予めレールを壁板の上端に組み込む他の例である。 図16は、物品吊り下げシステムの他の例を示す図である。 レール210は、図10のレールと同様のものを使用できる。 この例では、レール210の背面プレート211を天井ボードCに当てて、ボルトSで天井ボードCに固定する。 スライダ441は、図11の留め具240のスライダ241を、側面形状が縦向きのT字型となるように90°回転させたものであり、スライド部445とシャフト部443からなる。 各部は図11のスライダ241のスライド部243、シャフト部243と同様の形状を有する。 このスライダ241には、長さ方向に延びるワイヤー通し孔453が開けられている。 同孔453は、上部453aが大径、下部453bが小径となっており、両部の間には段部455が形成されている。 ワイヤー460の一端には、ワイヤー径より大径の係止部461が設けられている。 ワイヤー460は、スライダ441のワイヤー通し孔453に通され、係止部461が同孔の段部455に係止されている。 このスライダ441も、図11のスライダ241と同様にレール210に脱着される。 1 物品吊り下げシステム 10 天井レール組立 11 コの字型レール 13 凹部 15 スライド係合部 17 長孔 19 溝 21 H字型レール 23 上凹部 25 下凹部 27 スライド係合部 29 スライド係合部 31 溝 33 接続部材 34 ボルト 35 アングル 37 ナット 38 ボルト 39 ボルト 40 床レール組立 50 ワイヤー留め具(Tスライダ) 51 スライダ 53 ワイヤー吊り部材 55 ボディ 57 ローラー 59 貫通孔 61 第1ローラー部材 63 第2ローラー部材 70 ワイヤー留め具(脱着自在型) 71 レール係合部材 75 シャフト 77 ヘッド 79 回転係止部 81 大径螺子部 83 小径螺子部 85 ロックナット 87 ワッシャ 89 バネ100 ワイヤー110 ワイヤーフック 111 筒部材113 フック 115 ワイヤー抜け防止部材120 盗難防止機能付きワイヤーグリッパー121 グリッパースリーブ 123 フック125 フックカバー 127 セットビス140 回転グリッパー 141 グリッパースリーブ143 外リング 145 内リング146 螺子 147 ブッシュ201 物品吊り下げシステム 210 レール211 背面プレート 213 チャンネル型レール溝部215 側壁 217 内係止部219 開口(溝) 221 内凹嵌合部223 外係止部 225 溝231 壁板係止部 233 取付孔240 ワイヤー留め具 241 スライダ243 シャフト部 245 スライド部247 湾曲端部 251 ワイヤー吊り部材253 ワイヤー通し孔 255 段部260 ワイヤー 261 係止部270 グリッパー301 物品吊り下げシステム 310 フック401 物品吊り下げシステム 441 スライダ453 ワイヤー通し孔 460 ワイヤー461 係止部 |