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眼の架橋処置のためのシステム及び方法

阅读:1030发布:2020-12-10

专利汇可以提供眼の架橋処置のためのシステム及び方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且,下面是眼の架橋処置のためのシステム及び方法专利的具体信息内容。

膜処置のためのシステムであって、 架橋剤で処置された角膜の少なくとも1つの選択された領域において架橋を活性化するように構成された光源であり、パラメータのセットに従って光活性化光を角膜の少なくとも1つの選択された領域に送達するように構成された光源と、 架橋剤及び光活性化光の送達のためのパラメータのセットに関する入を受け取るように構成された制御装置であり、 (A)入力から、少なくとも過酸化物、超酸化物、及び酸ラジカルを含む反応性酸素種(ROS)を伴う反応から生じる架橋を決定する第1のセットのプログラム指令と、 (B)入力から、酸素を伴わない反応による架橋を決定する第2のセットのプログラム指令と、 を記憶するコンピュータ可読記憶媒体を備え、 角膜の少なくとも1つの選択された領域における計算された架橋の量を出力するために第1及び第2のセットのプログラム指令を実行するように構成された制御装置と、 を含むシステムであり、 制御装置によって出力される計算された架橋の量に応じて、光源が、光活性化光の送達のためのパラメータのセットの少なくとも1つの値を調節するように構成される、システム。酸素源と、酸素源から角膜の少なくとも1つの選択された領域まで酸素の濃度を提供するように構成された酸素送達デバイスと、を更に含み、制御装置によって受け取られる入力が、更に酸素の濃度に関し、制御装置が、酸素の濃度に追加的に基づいて計算された架橋の量を出力するために第1及び第2のセットのプログラム指令を実行するように構成される、請求項1に記載のシステム。計算された架橋の量が、角膜の少なくとも1つの選択された領域における架橋の三次元分布を指示する、請求項1に記載のシステム。制御装置が、角膜の少なくとも1つの選択された領域における架橋の三次元分布及び反応性酸素種の効果により治癒反応に対応する深さ閾値を計算するように更に構成される、請求項3に記載のシステム。制御装置が、角膜の少なくとも1つの選択された領域における架橋の三次元分布により生体力学的組織反応に対応する生体力学的組織剛度の深さ閾値を計算するように更に構成される、請求項3に記載のシステム。酸素源と、酸素源から角膜の少なくとも1つの選択された領域まで酸素の濃度を提供するように構成された送達デバイスと、を更に含み、酸素の濃度が、架橋の三次元分布を更に決定する、請求項3に記載のシステム。光活性化光の送達のためのパラメータのセットが、波長、放射照度、照射量、パルス化、又は連続波の少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。制御装置が、光源に結合され、制御装置が、制御装置によって出力される計算された架橋活動の量に応じて光活性化光を送達するために光源を制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。架橋剤に関する入力が、架橋剤の指定された濃度及び架橋剤の処置のための浸漬時間を指示する、請求項1に記載のシステム。第1のセットのプログラム指令が、一重項酸素を含む反応性酸素種(ROS)を伴う反応から生じる架橋を更に決定する、請求項1に記載のシステム。

说明书全文

関連出願の相互参照 本出願は、2014年10月27日に出願された米国仮特許出願第62/069,094号の優先権を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。

分野 本開示は、眼の障害を処置するシステム及び方法に関し、より詳細には、眼の架橋処置ためのシステム及び方法に関する。

背景 架橋処置は、円錐膜などの、障害を患った眼を処置するために利用され得る。詳細には、円錐角膜は、角膜内の構造変化が角膜を弱体化及び異常な円錐形状に変化させる眼の変性障害である。架橋処置は、円錐角膜によって弱体化した領域を強化及び安定化させ、望ましくない形状変化を防止することができる。

架橋処置はまた、Laser-Assisted in situ Keratomileusis(LASIK)手術などの、外科的手技の後に利用され得る。例えば、LASIK後拡張症として知られる合併症が、LASIK手術によって生じる角膜の菲薄化及び弱化のために発生し得る。LASIK後拡張症では、角膜は、進行性の急勾配化(膨隆)を起こす。したがって、架橋処置は、LASIK手術後の角膜の構造を強化及び安定化させ、LASIK後拡張症を防止することができる。

本開示の態様による、角膜コラーゲンの架橋を発生させるために架橋剤及び光活性化光を眼の角膜に送達する例示的なシステムを示す。

本開示の態様による、リボフラビンを伴う光化学的でキネティックな反応及び角膜架橋処置の間に適用される光活性化光(例えば紫外線A(UVA)光)の図である。

本開示の態様による、リボフラビンを伴う光化学的でキネティックな反応及び角膜架橋処置の間に適用される光活性化光(例えば紫外線A(UVA)光)の図である。

モデル値と酸素枯渇実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値と酸素枯渇実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値と酸素枯渇実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値と非線形光学顕微鏡蛍光実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値とパパイン消化方法に基づく蛍光データ実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値とパパイン消化方法に基づく蛍光データ実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値とパパイン消化方法に基づく蛍光データ実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値とパパイン消化方法に基づく蛍光データ実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値と角膜支質境界線実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

モデル値と角膜支質境界線実験の実験データとの間の相関を示したグラフであり、モデル値は、本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルに基づく。

本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルのグラフである。

本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルのグラフである。

本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルのグラフである。

光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルのグラフであり、架橋プロファイルは、本開示の態様によりプロトコルごとに境界線に対する深さを決定するために評価される。

光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルのグラフであり、架橋プロファイルは、本開示の態様によりプロトコルごとに境界線に対する深さを決定するために評価される。

光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルのグラフであり、架橋プロファイルは、本開示の態様によりプロトコルごとに境界線に対する深さを決定するために評価される。

本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルに基づく光活性化光の照射量対境界の深さのグラフである。

本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルに基づく光活性化光の照射量対境界の深さのグラフである。

光化学的でキネティックな反応のモデルによって生じるような、異なるプロトコルを使用した処置に対する架橋プロファイルのグラフであり、架橋プロファイルは、本開示の態様によりプロトコルごとに境界線に対する深さを決定するために評価される。

図10のために利用されたプロトコルに従って実験的に処置された角膜の基準値と比較した、6及び12ヵ月の最大角膜曲率(K

max)の測定値を例示する。

本開示の態様により、図10においてプロトコルごとに決定された生体学的剛度の深さに対して、それぞれのプロトコルに対応する6及び12ヵ月間のK

maxの実験的な変化をプロットしたグラフである。

本開示の態様により、図10におけるプロトコルごとの境界線より上の領域に対して、それぞれのプロトコルに対応する6及び12ヵ月間のK

maxの実験的な変化をプロットしたグラフである。

本開示の態様による光化学的でキネティックな反応のモデルを利用する例示的なシステムを示す。

概要 本開示の態様によれば、角膜処置のためのシステムは、架橋剤で処置された角膜の少なくとも1つの選択された領域において架橋を活性化するように構成された光源を備える。光源は、パラメータのセットに従って光活性化光を角膜の少なくとも1つの選択された領域に送達するように構成される。システムはまた、架橋剤及び光活性化光の送達のためのパラメータのセットに関する入力を受け取るように構成された制御装置を備える。制御装置は、(A)入力から、少なくとも過酸化物、超酸化物、及び酸ラジカルを含む反応性酸素種(ROS)を伴う反応から生じる架橋を決定する第1のセットのプログラム指令、並びに(B)入力から、酸素を伴わない反応による架橋を決定する第2のセットのプログラム指令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体を備える。制御装置は、角膜の少なくとも1つの選択された領域における計算された架橋の量を出力するために第1及び第2のセットのプログラム指令を実行するように構成される。制御装置によって出力される計算された架橋の量に応じて、光源は、光活性化光の送達のためのパラメータのセットの少なくとも1つの値を調節するように構成される。

本開示の更なる態様によれば、角膜処置のためのシステムは、架橋剤で処置された角膜の少なくとも1つの選択された領域において架橋を活性化するように構成された光源を備える。光源は、パラメータのセットに従って光活性化光を角膜の少なくとも1つの選択された領域に送達するように構成される。システムはまた、酸素源、及び酸素源から角膜の少なくとも1つの選択された領域まで酸素の濃度を提供するように構成された酸素送達デバイスを備える。システムはまた、架橋剤、光活性化光の送達のためのパラメータのセット、及び酸素の濃度に関する入力を受け取るように構成された制御装置を備える。制御装置は、(A)入力から、少なくとも過酸化物、超酸化物、及び水酸ラジカルを含む反応性酸素種(ROS)を伴う反応から生じる架橋を決定する第1のセットのプログラム指令、並びに(B)入力から、酸素を伴わない反応による架橋を決定する第2のセットのプログラム指令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体を備える。制御装置は、角膜の少なくとも1つの選択された領域における計算された架橋の量を出力するために第1及び第2のセットのプログラム指令を実行するように構成され、計算された架橋の量は、架橋の三次元分布を指示する。制御装置によって出力される計算された架橋活動の量に応じて、(i)光源は、光活性化光の送達のためのパラメータのセットの少なくとも1つの値を調節するように構成されるか、又は(ii)酸素送達デバイスは、角膜の少なくとも1つの選択された領域に送達される酸素の濃度の値を調節するように構成される。

発明の詳細な説明 図1は、眼1の角膜2においてコラーゲンの架橋を生成する例示的な処置システム100を示す。処置システム100は、架橋剤130を角膜2に適用するアプリケータ132を備える。例示的な実施形態では、アプリケータ132は、角膜2に対する液滴として光増感剤130を適用する点眼瓶、シリンジなどであり得る。架橋剤130は、架橋剤130が角膜上皮2aを通過して角膜支質2bの下部の領域へ向かうことを可能にする処方剤に提供され得る。代替的に、角膜上皮2aは、架橋剤130が下部の組織に直接適用され得るように除去又は別途切開され得る。

処置システム100は、光源110、及び光を角膜2に方向づける光学素子112を備える。光は、角膜2において架橋活動を引き起こすために架橋剤130の光活性化を生じさせる。例えば、架橋剤としては、リボフラビンを挙げることができ、光活性化光としては、紫外線A(UVA)(例えば、365nm)光を挙げることができる。代替的に、光活性化光は、可視波長(例えば452nm)などの、別の波長を有することができる。下で更に説明されるように、角膜架橋は、光化学的でキネティックな反応のシステムによる角膜組織内の化学結合を生成することによって角膜強度を改善する。例えば、リボフラビン及び光活性化光は、角膜組織を安定化及び/又は強化して円錐角膜又はLASIK後拡張症などの疾患に対処するために適用される。

処置システム100は、光源110及び/又は光学素子112を含む、システム100の態様を制御する1つ以上の制御装置120を備える。一実施態様では、角膜2は、架橋剤130によって(例えば、点眼瓶、シリンジなどによって)広く処置され、光源110からの光活性化光は、特定のパターンに従って処置された角膜2の領域に選択的に方向づけられ得る。

光学素子112は、角膜2上の特定のパターンへ光源110により放出された光活性化光を方向づけ焦点を合わせる1つ以上の鏡又はレンズを備えることができる。光学素子112は、光源110により放出された光の波長を部分的に遮断し、架橋剤130を活性化するために角膜2に方向づけられる光の特定の波長を選択するフィルタを更に備えることができる。加えて、光学素子112は、光源110により放出された光線を分割する1つ以上のビームスプリッタを備え、光源110により放出された光を吸収する1つ以上のヒートシンクを備えることができる。光学素子112はまた、角膜2内の特定の焦点面に、例えば架橋活動が求められる下部の領域2bの特定の深部に、正確かつ精密に光活性化光の焦点を合わせることができる。

更に、光活性化光の具体的な状態は、角膜2の選択された領域において所望の程度の架橋を達成するために変化する。1つ以上の制御装置120は、光源110及び/又は光学素子112の動作を制御し波長、帯域幅、強度、力、位置、浸透の深さ、及び/又は処置の期間(露光サイクルの期間、暗サイクル、暗サイクル期間に対する露光サイクルの比)の任意の組み合わせによって光活性化光を精密に送達するために使用され得る。

架橋剤130の光活性化のためのパラメータは、例えば所望の架橋を実現するのに必要な時間を短縮させるために調節され得る。例示的な実施態様では、時間は数分から数秒へ短縮され得る。いくつかの構成は、5mW/cm2の放射照度で光活性化光を適用することができるが、例えば5mW/cm2の倍数の大きな放射照度の光活性化光が、所望の架橋を実現するのに必要な時間を短縮させるために適用され得る。角膜2に吸収されるエネルギーの総量は、有効量として説明され、有効量は、角膜上皮2aの領域を通過して吸収されるエネルギー量である。例えば、角膜表面2Aの領域に対する有効量は、例えば5J/cm2、又は20J/cm2若しくは30J/cm2と同程度の大きさであり得る。説明された有効量は、エネルギーの単回適用、又はエネルギーの反復適用によって送達され得る。

処置システム100の光学素子112は、光活性化光の適用を空間的かつ時間的に変化させるためにデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を備えることができる。DMD技術を使用して、光源110からの光活性化光は、半導体チップ上のマトリクスに置かれた微視的に小さな鏡によって生成される精密な空間パターンで発射される。各々の鏡は、発射光のパターンの1つ以上の画素を表す。DMDによって、トポグラフィー誘導された架橋を実行することができる。トポグラフィーによるDMDの制御は、いくらかの異なる空間的かつ時間的な放射照度及び照射量プロファイルを利用することができる。これらの空間的かつ時間的な照射量プロファイルは、連続波の照明を使用して生成されてもよいが、上で説明されたような種々の周波数及びデューティサイクル状態で照明源をパルス化することによって、パルスの照明を介して変化させることもできる。代替的に、DMDは、連続波の照明を使用して最終的な可撓性をもたらすために、各画素ごとのベースで、それぞれの周波数及びデューティサイクルを変調させることができる。あるいは代替的に、パルスの照明、及び変調させたDMD周波数とデューティサイクルとの組み合わせの双方が、組み合わせられ得る。これは、具体的な量の空間的に決定された角膜の架橋を可能にする。この空間的に決定された架橋は、処置前プランニング並びに/又は処置間の角膜架橋のリアルタイムモニタリング及び変調のために、線量法、干渉法、光干渉断層法(OCT)、角膜トポグラフィーなどと組み合わせられ得る。追加的に、臨床前患者情報が、患者特有の処置前プランを生成するために有限要素生物力学的コンピュータモデリングと組み合わせられてもよい。

光活性化光の送達の態様を制御するために、実施形態はまた、多光子励起顕微鏡法の態様を利用することができる。詳細には、特定の波長の単一の光子を角膜2へ送達するのではなく、処置システム100は、架橋を開始するために組み合わさる長い波長、すなわち低いエネルギー、の複数の光子を送達することができる。有利には、長い波長は短い波長よりも低い程度で角膜2内で散乱し、そのため、長い波長の光が短い波長の光よりも効率的に角膜2に浸透することを可能にする。光増感剤による光の吸収が長い波長では極めて少ないので、角膜内の深部での入射した照射の遮蔽効果もまた、従来の短い波長の照明よりも低減する。これにより、深部にわたって強化された具体的な架橋の制御が可能となる。例えば、いくつかの実施形態では、2つの光子が利用され、各々の光子が、下で更に説明される光化学的でキネティックな反応を発生させるために、架橋剤130の分子を励起するのに必要なエネルギーの約半分を持つ。架橋剤分子は、両方の光子を同時に吸収するときに、角膜組織において反応性ラジカルを放出するのに十分なエネルギーを吸収する。実施形態はまた、架橋剤分子が反応性ラジカルを放出するために、例えば3、4又は5個の、光子を同時に吸収しなければならないように、低いエネルギーの光子を利用することができる。複数の光子をほぼ同時に吸収する可能性は低いため、高流束の励起光子が必要とされ、高流束はフェムト秒レーザによって送達され得る。

多数の条件及びパラメータが、架橋剤130による角膜コラーゲンの架橋に影響を及ぼす。例えば、架橋剤130がリボフラビンであり光活性化光がUVA光であるときは、放射照度及び照射量が共に、架橋の量及び速度に影響を及ぼす。UVA光は連続的に適用されても(連続波(CW))又はパルスの光として適用されてもよく、この選択が、架橋の量、速度、及び範囲に影響を与える。

UVA光がパルスの光として適用される場合には、露光サイクル、暗サイクルの期間、及び暗サイクル期間に対する露光サイクルの比が、結果として生じる角膜補強に影響を与える。パルスの光の照明は、同じ量又は照射量の送達エネルギーで連続波の照明によって達成され得るよりも強い又は弱い角膜組織の補強を生成するために使用され得る。好適な長さ及び周波数の光パルスが、最適な化学増幅を達成するために使用され得る。パルスの光の処置のための、オン/オフデューティサイクルは、約1000/1〜約1/1000の間であり;放射照度は、約1mW/cm2〜約1000mW/cm2平均放射照度の間であり、パルス速度は、約0.01Hz〜約1000Hzの間又は約1000Hz〜約100,000Hzの間であり得る。

処置システム100は、DMDを利用することによって、光源110を電子的にオン及びオフにすることによって、並びに/又は機械的若しくは光電子(例えばポッケルスセル)シャッタ若しくは機械的チョッパ若しくは回転アパーチャを使用することによって、パルスの光を発生させる。DMDの画素固有の変調能力、並びに続く変調した周波数、デューティサイクル、放射照度及び角膜に送達される照射量に基づく剛度付与のため、複雑な生体力学的剛度パターンが、様々な量の屈折矯正を可能にするために角膜に付与され得る。例えば、これらの屈折矯正は、近視、遠視、乱視、不正乱視、老視、並びに円錐角膜、ペルーシド角膜辺縁疾患、LASIK後拡張症などの眼の状態のための及び角膜の生物力学的変質/変性などの他の状態のための複雑な角膜の屈折面矯正、の組み合わせを含むことができる。DMDシステム及び方法の具体的な利点は、ランダム化された非同期のパルスのトポグラフィーパターニングを可能にし、2Hzと84Hzとの間のパルスの周波数に対する光過敏性てんかん発作又はフリッカーバーティゴの誘発の可能性を排除する非周期的でかつ均一に現れる照明を生成することである。

例示的な実施形態は階段状のオン/オフパルスの光の関数を利用することができるが、角膜に光を適用する他の関数が類似の効果を達成するために利用されてもよいことが理解される。例えば、光は、正弦関数、鋸歯状関数、若しくは他の複雑な関数若しくは曲線、又は関数若しくは曲線の任意の組み合わせによって角膜に適用され得る。実際、オン/オフ値の間に緩やかな移行がある場合には関数は実質的に階段状であり得ることが理解される。加えて、放射照度は、オフサイクルの間にゼロの値まで減少する必要はなく、オフサイクルの間にゼロより大きくてもよいことが理解される。所望の効果は、2つ以上の値の間で放射照度を変化させる曲線によって角膜に光を適用することにより達成され得る。

光活性化光を送達するシステム及び方法の例は、例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年3月18日に出願された「Systems and Methods for Applying and Monitoring Eye Therapy」という表題の米国特許出願公開第2011/0237999号、2012年4月3日に出願された「Systems and Methods for Applying and Monitoring Eye Therapy」という表題の米国特許出願公開第2012/0215155号、及び2013年3月15日に出願された「Systems and Methods for Corneal Cross-Linking with Pulsed Light」という表題の米国特許出願公開第2013/0245536号に説明される。

酸素の添加もまた、角膜補強の量に影響を及ぼす。人体組織では、O2含量が外気と比較して非常に低い。しかしながら、角膜における架橋の速度は、角膜が光活性化光によって照射されるときのO2の濃度に関連する。したがって、所望の量の架橋が達成されるまで架橋の速度を制御するために、照射の間、能動的にO2の濃度を増加又は減少させることが有利であり得る。酸素は、多数の異なる方法で架橋処置の間に適用され得る。1つのアプローチは、O2でリボフラビンを過飽和にすることを伴う。したがって、リボフラビンが眼に適用されるときに、高い濃度のO2が、リボフラビンと共に角膜内に直接送達され、リボフラビンが光活性化光に暴露されるときのO2を伴う反応に影響を及ぼす。別のアプローチによれば、(選択された濃度の)定常状態のO2が、選択された量のO2に角膜を暴露しO2を角膜に入らせるために角膜の表面で維持され得る。図1に示されるように、例えば、処置システム100はまた、酸素源140及び角膜2に選択された濃度の酸素を任意に送達する酸素送達デバイス142を備える。架橋処置の間に酸素を適用する例示的なシステム及び方法は、例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2010年10月21日に出願された「Eye Therapyy」という表題の米国特許第8,574,277号、及び2012年10月31日に出願された「Systems and Methods for Corneal Cross-Linking with Pulsed Light」という表題の米国特許出願公開第2013/0060187号に説明される。

リボフラビンは、放射エネルギー、特に光、を吸収するときに、光活性化する。I型及びII型の、リボフラビン光活性化のための2つの光化学的でキネティックな経路が存在する。I型及びII型機構の両方に関係した反応のいくつかは、以下の通りである。

共通の反応:

I型反応:

II型反応:

本明細書において説明される反応では、Rfは、基底状態のリボフラビンを表す。Rf*1は、励起一重項状態のリボフラビンを表す。Rf*3は、三重項励起状態のリボフラビンを表す。Rf●−は、リボフラビンの還元ラジカルアニオン形態である。RfHは、リボフラビンのラジカル形態である。RfH2は、リボフラビンの還元形態である。DHは、基質である。DH●+は、中間ラジカルカチオンである。Dは、ラジカルである。Doxは、基質の酸化形態である。

リボフラビンは、反応(r1)から(r3)に示されるように三重項励起状態Rf*3に励起される。三重項励起状態Rf*3から、リボフラビンは、一般にI型又はII型機構に従って、更に反応する。I型機構では、基質が、水素原子又は電子の伝達によってラジカル又はラジカルイオンをそれぞれ生じさせるように、励起状態のリボフラビンと反応する。II型機構では、励起状態のリボフラビンが、一重項分子状酸素を形成するために、酸素と反応する。一重項分子状酸素が、次いで、追加的な架橋結合を作り出すために、組織に作用する。

角膜の酸素濃度は、UVA放射照度及び温度によって変化し、UVA露光の初めにすばやく減少する。具体的なデューティサイクル、周波数、及び放射照度のパルスの光を利用して、I型及びII型の光化学的でキネティックな機構両方からの入力が、大きな光化学的効率を達成するために用いられ得る。更に、パルスの光を利用することによって、リボフラビンを伴う反応の速度を調整することが可能となる。反応の速度は、必要に応じて、例えば放射照度、照射量、オン/オフデューティサイクル、リボフラビン濃度、浸漬時間などの、パラメータのうちの1つを調整することによって、増加又は減少され得る。更に、反応及び架橋速度に影響を及ぼす追加的な成分が、角膜に添加されてもよい。

UVA放射が酸素枯渇直後に停止される場合には、酸素濃度は、増加し(補充され)始める。酸素は、ラジカル種と相互反応して鎖終結過酸化物分子を形成することによってフリーラジカル光重合反応を阻害することが可能であるので、過剰な酸素は、角膜の架橋プロセスにおいて有害であり得る。パルス速度、放射照度、照射量、及び他のパラメータが、最適な酸素再生速度を達成するように調節され得る。酸素再生速度を計算及び調節することは、所望の量の角膜補強を達成するために反応パラメータを調節する別の例である。

酸素含量は、酸素の拡散が反応のキネティックに対応することが可能な非常に薄い角膜層を除き、様々な化学反応によって、角膜の全体にわたって枯渇し得る。この拡散制御されるゾーンは、酸素を摂取する基質の反応能が減少するにつれて、角膜内へ深く段階的に移動することになる。

リボフラビンは、放射照度の増加に応じて広い範囲で、可逆的又は不可逆的に還元(不活化)されるか及び/又は光分解される。光子最適化は、還元リボフラビンがI型反応で基底状態のリボフラビンに戻ることを可能にすることによって達成され得る。I型反応における還元リボフラビンの基底状態へ戻る速度は、多数の要因によって決定される。これらの要因としては、パルスの光の処置のオン/オフデューティサイクル、パルス速度周波数、放射照度、及び照射量が挙げられるが、これらに限定されない。更に、リボフラビン濃度、浸漬時間、及び酸化剤を含む他の剤の添加が、酸素摂取の速度に影響を及ぼす。デューティサイクル、パルス速度周波数、放射照度、及び照射量を含むこれらの及び他のパラメータは、最適な光子効率を達成しかつリボフラビン光増感のためのI型及びII型の光化学的でキネティックな機構の両方を効率的に使用するために、選択される。更に、これらのパラメータは、最適な化学増幅効果を達成するように選択され得る。

しかしながら、上の光化学的でキネティックな反応(r1)〜(r8)に加えて、本発明の発明者は、リボフラビン光活性化の間に同様に発生する以下の光化学的でキネティックな反応(r9)〜(r26)を確認した。

図2Aは、上の反応(r1)〜(r26)において提供される光化学的でキネティックな反応の図である。図は、UVA光活性化光下のリボフラビン(Rf)の光化学的変化、及び電子の伝達を介した様々な供与体(DH)とのリボフラビン(Rf)の相互作用をまとめる。示されるように、架橋活動は、(A)反応(r6)〜(r8)において一重項酸素の存在下で(II型機構);(B)反応(r4)及び(r17)において酸素を使用せずに(I型機構);並びに(C)反応(r13)〜(r17)において過酸化物(H2O2)、超酸化物(O2●●)、及び水酸化ラジカル(OH)の存在下で発生する。

図2Aに示されるように、本発明の発明者はまた、架橋活動が過酸化物、超酸化物、及び水酸化ラジカルを伴う反応から高い程度で発生するという結論に至った。架橋活動は、一重項酸素を伴う反応及び非酸素反応から低い程度で発生する。反応(r1)〜(r26)に基づくいくつかのモデルは、それぞれの反応によって発生する架橋活動のレベルを説明することができる。例えば、一重項酸素が架橋活動を発生させる際に小さな役割を果たす場合には、モデルは、一重項酸素から生じる架橋活動を定数と扱うことによって単純化され得る。

すべての反応は、反応(r1)〜(r3)において提供されるようなRf3*から出発する。Rf3*の遷移は、反応(r10)における基底状態Rfとの化学反応によって、かつ反応(r9)における水との相互作用による不活化によって発生する。

上で説明されたように、過剰な酸素は、角膜の架橋プロセスにおいて有害であり得る。図2Aに示されるように、システムが光子制限され及び酸素豊富となるとき、架橋は、超酸化物、過酸化物、及び水酸化ラジカルを伴う更なる反応から破壊され得る。実際、いくつかの場合には、過剰な酸素は、架橋の発生に対比して架橋の正味の破壊をもたらす。

上で説明されたように、多種多様な要因が、架橋反応の速度、及び架橋により達成される生物力学的剛度の量に影響を及ぼす。多数のこれらの要因は互いに関連し、その結果、一方の要因を変化させることが、もう一方の要因に想定外の影響を与える場合がある。しかしながら、架橋処置のための異なる要因の関係を理解するための包括モデルが、上で確認された光化学的でキネティックな反応(r1)〜(r26)によって提供される。したがって、システム及び方法は、この光化学的でキネティックな架橋モデルに従って架橋処置のための様々なパラメータを調節することができ、光化学的でキネティックな架橋モデルは、酸素動態及び架橋活動の統一的説明を提供する。モデルは、処置パラメータの異なる組み合わせに基づいて想定される成果を評価するために、かつ所望の結果を提供する処置パラメータの組み合わせを確認するために利用され得る。パラメータとしては、例えば、適用される架橋剤の濃度(単数若しくは複数)及び/若しくは浸漬時間;光活性化光の照射量(単数若しくは複数)、波長(単数若しくは複数)、放射照度(単数若しくは複数)、期間(単数若しくは複数)、及び/若しくはオン/オフデューティサイクル(単数若しくは複数);組織における酸素添加条件;並びに/又は追加的な剤及び溶液の存在が挙げられ得るが、これらに限定されない。

反応(r1)〜(r19)に基づくモデルが、架橋活動を評価する少なくとも4つの異なる方法によって検証された。 酸素枯渇実験 非線形光学顕微鏡蛍光実験 パパイン消化方法に基づく蛍光データ実験 角膜支質境界線相関実験

酸素枯渇実験の間に、O2濃度が、リボフラビンで処置された角膜に対して約100μmから約200μmの深さで測定及び計算された。図3Aは、モデルに基づく理論値と3mW/cm2の放射照度で連続波UVA光活性化光に暴露された角膜に対する実験データとの間の相関を示したデータのグラフである。図3B〜Cは、モデル値と3mW/cm2の放射照度で長期パルス及び短期パルスにそれぞれ暴露された角膜に対する実験データとの間の相関を示したデータのグラフである。

非線形光学顕微鏡蛍光実験の間に、角膜の深さに基づく架橋プロファイルが、リボフラビンで処置されて3mW/cm2の放射照度でUVA光活性化光に暴露された角膜に対して決定された。図4は、モデルと15分及び30分間暴露された角膜に対する実験データとの間の相関を示したデータのグラフである。第三者の実験データは、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Dongyul Chai et al. "Quantitative Assessment of UVA-riboflavin Corneal Cross-Linking Using Nonlinear Optical Microscopy." Investigative Ophthalmology & Visual Science. June 2011, Vol. 52, No. 7, pp. 4231-4238に掲載される。

パパイン消化方法に基づく蛍光データ実験の間に、架橋濃度が、蛍光強度に基づいて評価された。図5Aは、モデル値とリボフラビン濃度(0.1%、0.25%、及び0.5%)並びに3分及び30分間3mW/cm2及び30mW/cm2の放射照度で5.4J/cm2の照射量のUVA光活性化光の組み合わせに暴露された(0から約100μmの深さから取った)角膜フラップに対する実験データとの間の相関を示したデータのグラフである。同様に、図5Bは、モデル値とリボフラビン濃度(0.1%、0.25%、及び0.5%)並びに3分及び30分間3mW/cm2及び30mW/cm2の放射照度で5.4J/cm2の照射量のUVA光活性化光の組み合わせに暴露された(約100μmから約200μmの深さから取った)角膜フラップに対する実験データとの間の相関を示したデータのグラフである。図5Cは、モデル値と一濃度のリボフラビンで処置され十分な酸素濃度並びに3mW/cm2、10mW/cm2、15mW/cm2、30mW/cm2、45mW/cm2、60mW/cm2、及び100mW/cm2の放射照度で5.4J/cm2及び7.2J/cm2の照射量の連続波UVA光活性化光の組み合わせに暴露された角膜フラップに対する実験データとの間の相関を示したデータのグラフである。図5Dは、モデル値と0.1%のリボフラビンの濃度で処置され大気又は十分な酸素濃度並びに3mW/cm2、10mW/cm2、15mW/cm2、30mW/cm2、45mW/cm2、60mW/cm2、及び100mW/cm2の放射照度で5.4J/cm2の照射量の連続波UVA光活性化光の組み合わせに暴露された(約0μmから約200μmの深さから取った)角膜フラップに対する実験データとの間の相関を示したデータのグラフである。

角膜支質境界相関実験の間に、角膜支質境界線が、処置された角膜に対して評価された。角膜支質境界線は、架橋した前部角膜支質と未処置の後部角膜支質との間の移行ゾーンを指示する。これらの実験のための方法の態様は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Theo Seiler and Farhad Hafezi. "Corneal Cross-Linking-Induced Stromal Demarcation Line." Cornea, Oct. 2006; 25:1057-59,に更に説明される。図6Aは、モデル値と図6Bに説明されるプロトコルに対する角膜支質境界線の深さの実験データとの間の相関を示したデータのグラフである。

上で説明された4つの評価は、実験データと上で確認された光化学的でキネティックな反応に基づいたモデルによって生じる計算との間に強い相関を示す。モデルは、パラメータの様々な組み合わせに従って適用されるリボフラビン架橋処置の結果を予測する際に極めて有効かつ正確である。したがって、このようなモデルを使用して、システム及び方法は、角膜の全体にわたって架橋活動の所望のプロファイルを効率的かつ予測通りに達成することができる。モデルは、システム及び方法が架橋処置に対するパラメータの最適な組み合わせを確認することを可能にする。したがって、モデルは、上で説明されたような架橋処置システムの異なる態様のための設定を決定するために使用され得る。

図2Bに示されるように、反応のシステムの態様は、異なるパラメータに影響を及ぼされ得る。例えば、光活性化光をシステムに送達する放射照度は、システムにおいて利用可能な光子に影響を及ぼし、続く反応のためのRf3*を生成する。追加的に、システムに多くの酸素を送達することは、酸素に基づく反応を引き起こす。同時に、光活性化光をパルス化することは、酸素拡散のための追加的な時間を許容することによって、基底状態のリボフラビンに戻る還元リボフラビンの能力に影響を及ぼす。当然、他のパラメータが、反応のシステムを制御するために変更され得る。

光化学的でキネティックな反応(r1)〜(r26)に基づくモデルは、図7A〜Cに示されるような異なるプロトコルを使用した処置のために架橋プロファイルを生成することができる。詳細には、各々のプロトコルは、光活性化UVA光の照射量、UVA光活性化光のための放射照度、処置時間、及び角膜表面に送達される酸素の濃度を決定する。角膜は、0.1%の濃度のリボフラビンを含む処方剤で処置された。図7Aは、異なる放射照度及び異なる処置時間によって通常(周辺)酸素下で7.2J/cm2の照射量のUVA光を送達する処置のための架橋プロファイルを例示する。図7Bは、通常又は100%の酸素濃度下で異なる放射照度の連続又は変化(パルスの)UVA光及び異なる処置時間を利用する処置のための架橋プロファイルを例示する。図7Cは、角膜表面における異なる酸素条件(通常、100%、又は0.01x)で30分間一放射照度の3mWのUVA光を送達する処置のための架橋プロファイルを例示する。

図7A〜Cの架橋プロファイルは、角膜の深さの関数として架橋濃度を提供する。一般に、各々の架橋プロファイルによって指示されるような角膜における架橋の三次元分布は、異なる処置パラメータの組み合わせに左右される。異なるセットの処置パラメータを利用するプロトコルは、モデルへの入力として提供され、モデルは、結果として生じる角膜における架橋の三次元分布を出力することができる。したがって、モデルは、角膜における架橋の所望の分布を達成するように処置パラメータを選択するために使用され得る。

上で説明されたように、角膜支質境界線は、架橋した前部角膜支質と未処置の後部角膜支質との間の移行ゾーンを指示する。図8A〜Cに同様に示されるように、モデルによって生じる架橋プロファイルは、境界線が約5mol/m3の架橋濃度で現れる深さを決定するために評価され得る。ここで、境界線は、治癒反応が架橋の分布並びに角膜組織上の反応性酸素種の作用に応じて発生する閾値として理解され得る。角膜は、0.1%の濃度のリボフラビンを含む処方剤で処置された。図8Aは、3mW/cm2の放射照度及び30分の処置時間によって通常酸素下で5.4J/cm2の照射量の光活性化UVA光を送達する処置のための架橋プロファイルを例示する。図8Aは、結果として生じる架橋プロファイルにおいて約5mol/m3の架橋濃度(境界線)が約290μmの深さで発生することを示す。図8Bは、異なる放射照度及び異なる処置時間によって通常酸素下で異なる照射量の光活性化UVA光を送達する処置のための架橋プロファイルを例示する。図8Cは、異なる放射照度及び異なる処置時間によって通常又は100%の酸素濃度下で異なる照射量の光活性化UVA光を送達する処置のための架橋プロファイルを例示する。

図8B〜Cは、異なるセットの処置パラメータによって生じる異なる架橋プロファイルにより境界線の深さが変化することを示す。異なる架橋プロファイルによって指示される境界線の深さは、処置パラメータを選択するために利用され得る。例えば、処置パラメータは、望ましくない損傷が内皮に生じる場合がある深さで架橋が確実に発生しないように選択され得る。この分析は、処置システムが異なる角膜の厚さ、特に薄い角膜、に適応することを可能にする。

同様に、図9A〜Bは、UVA光活性化光の照射量の関数としての境界の深さ(約5mol/m3の架橋濃度)のグラフである。境界の深さの決定は、異なるプロトコルを使用した処置のモデルによって生じる架橋プロファイルに基づく。角膜は、0.1%の濃度のリボフラビンを含む処方剤で処置された。図9Aは、異なる放射照度によって通常酸素下で連続又はパルスのUVA光活性化光を送達する処置に対するグラフである。図9Bは、異なる放射照度によって大きい濃度の酸素下で連続又はパルスのUVA光活性化光を送達する処置に対するグラフである。

図10は、モデルによって生じるような、異なるプロトコルを利用した処置に対する架橋プロファイルを例示する。図10はまた、10mol/m3の架橋濃度での生物力学的剛度の閾値に対応する境界線を示す。境界線は、プロトコルの異なる処置パラメータに基づいて種々の深さ(生物力学的剛度の深さ)で架橋プロファイルと交差する。図11は、図10のために利用されたプロトコルに従って実験的に処置された角膜の基準値と比較した、3、6、及び12ヵ月の最大角膜曲率(Kmax)の測定値(ジオプター)を例示する。

図12A〜Bは、図11の実験データとモデルによって図10のために生じた架橋プロファイルとの間の相関を例示する。図10においてプロトコルごとに決定された生体力学的剛度の深さに対して、図12Aは、それぞれのプロトコルに対応する6及び12ヵ月間のKmaxの実験的な変化をプロットする。図12Aはまた、6及び12ヵ月ごとのプロットされたデータの二次近似を示す。二次近似は、薄シェル理論に従って円板上に(z軸に沿って)配置された力から生じる(x−y平面の)剪断力の二次の性質と一致する。

同時に、図10におけるプロトコルごとの架橋プロファイルの境界線より上の領域に対して、図12Bは、それぞれのプロトコルに対応する6及び12ヵ月間のKmaxの実験的な変化をプロットする。図12Bはまた、6及び12ヵ月ごとのプロットされたデータの直線近似を示す。

図12Aにおける2つの曲線に対する二次近似は、実質的に類似する。同様に、図12Bにおける2つの曲線に対する直線近似は、実質的に類似する。図12A〜Bに示される相関は、所与のセットの処置パラメータに対して予測可能な経時的生体力学的/治癒反応があることを指示する。実験データ点の検証、モデル、並びに薄シェル分析を考慮して、近視矯正に対応する円板の半径及び深さにより屈折変化を予測通りに決定することができる。一般に、架橋の分布は、屈折変化をもたらす。架橋の分布を正確に決定することによって、モデルは、この屈折変化を決定するために利用され得る。

図13は、上で確認された光化学的でキネティックな反応(r1)〜(r26)に基づくモデルを利用する例示的なシステム100を示す。制御装置120は、プロセッサ122及びコンピュータ可読記憶媒体124を備える。光源110からの光活性化光が架橋剤で処置された角膜の選択された領域に送達されるとき、記憶媒体124は、架橋の量を決定するプログラム指令を記憶する。詳細には、反応(r1)〜(r26)に基づく光化学的でキネティックなモデル126は、過酸化物、超酸化物、水酸ラジカル、及び/又は一重項酸素の組み合わせを含む反応性酸素種(ROS)を伴う反応から生じる架橋を決定する第1のセットのプログラム指令A、並びに酸素を伴わない反応からの架橋を決定する第2のセットのプログラム指令Bを含むことができる。制御装置120は、処置パラメータ及び/又は他の関連情報に関する入力を受け取る。制御装置120は、次いで、入力に基づいて角膜の選択された領域のための三次元架橋分布(単数又は複数)に関する情報を出力するために、プログラム指令A及びBを実行することができる。三次元架橋分布(単数又は複数)は、次いで、光源110、光学素子112、架橋剤130、アプリケータ132、酸素源140、及び/又は酸素送達デバイス142の態様を制御する方法を決定して角膜の選択された領域において所望の処置を達成するために利用され得る。(当然、図13に示されるシステム100及びこのプロセスは、同じ角膜の複数の選択された領域の処置のために使用され得る。)

一実施態様によれば、三次元架橋分布(単数又は複数)は、角膜の選択された領域における架橋及び反応性酸素種の効果による治癒反応に対応する深さ閾値を計算するために評価され得る。追加的に又は代替的に、三次元架橋分布(単数又は複数)は、角膜の選択された領域における生体力学的組織反応に対応する生体力学的組織剛度の深さ閾値を計算するために評価され得る。角膜における治癒反応及び/又は生体力学的組織剛度の深さに関する情報は、光源110、光学素子112、架橋剤130、アプリケータ132、酸素源140、及び/又は酸素送達デバイス142の態様を制御する方法を決定するために利用され得る。特定の治癒反応及び/又は生体力学的組織剛度は、角膜の特定の深さで所望されるか又は所望されない。

上で説明されたように、本開示のいくつかの態様によれば、上で説明及び例示された手順のステップのうちのいくつか又はすべては、制御装置、例えば制御装置120、の制御下で自動化又は誘導され得る。一般に、制御装置は、ハードウェア及びソフトウェア要素の組み合わせとして実施され得る。ハードウェア面は、マイクロプロセッサ、論理回路、通信/ネットワーキングポート、デジタルフィルタ、メモリ、又は論理回路を含む動作可能に結合されたハードウェアコンポーネントの組み合わせを備えることができる。制御装置は、コンピュータ可読媒体上に記憶され得る、コンピュータ実行可能コードによって指定された動作を行うように適合され得る。

上で説明されたように、制御装置は、従来の外部コンピュータ又はオンボードフイールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)若しくはデジタル信号プロセッサ(DSP)などの、ソフトウェア又は記憶された指令を実行するプログラム可能な処理デバイスとすることができる。一般に、任意の処理又は評価のために本開示の実施形態によって利用される物理的プロセッサ及び/又はマシンは、コンピュータ及びソフトウェア技術の当業者には明白であるように、本開示の例示的な実施形態の教示に従ってプログラムされた、1つ以上のネットワーク又は非ネットワーク汎用コンピュータシステム、マイクロプロセッサ、フイールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラなどを備えることができる。物理的プロセッサ及び/又はマシンは、画像取込デバイス(単数若しくは複数)と外部でネットワーク接続されてもよく、又は画像取込デバイス内にあるように一体化されてもよい。適切なソフトウェアは、ソフトウェア技術の当業者には明白であるように、例示的な実施形態の教示に基づいて、通常のプログラマによって容易に準備され得る。加えて、例示的な実施形態のデバイス及びサブシステムは、電気技術(単数又は複数)の当業者には明白であるように、特定用途の集積回路の準備によって、又は従来の構成回路の適切なネットワークを相互接続することによって実施され得る。したがって、例示的な実施形態は、ハードウェア回路及び/又はソフトウェアの任意の具体的な組み合わせに限定されない。

コンピュータ可読媒体のいずれか1つ又はその組み合わせに記憶させることで、本開示の例示的な実施形態は、例示的な実施形態のデバイス及びサブシステムを制御するための、例示的な実施形態のデバイス及びサブシステムを動かすための、例示的な実施形態のデバイス及びサブシステムが人間のユーザと相互作用することを可能にするための、などのソフトウェアを備えることができる。このようなソフトウェアとしては、デバイスドライバ、ファームウェア、オペレーティングシステム、開発ツール、アプリケーションソフトウェアなどを挙げることができるが、これらに限定されない。このようなコンピュータ可読媒体は、更に、実施態様で行われる処理のすべて又は(処理が分散される場合には)一部分を行うための、本開示の実施形態のコンピュータプログラム製品を備えることができる。本開示の例示的な実施形態のコンピュータコードデバイスは、スクリプト、解釈可能なプログラム、動的リンクライブラリ(DLL)、Java(登録商標)クラス及びアプレット、完全実行可能プログラムなどを含むがこれらに限定されない任意の好適な解釈可能又は実行可能なコード機構を備えることができる。更に、本開示の例示的な実施形態の処理の一部は、良好な性能、信頼性、費用などのために、分散され得る。

コンピュータ可読媒体の一般的な形態としては、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の好適な磁気媒体、CD−ROM、CDRW、DVD、任意の他の好適な光学媒体、パンチカード、紙テープ、光学マークシート、穴若しくは他の光学的に認識可能な表示のパターンを備えた任意の他の好適な物理的な媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH−EPROM、任意の他の好適なメモリチップ若しくはカートリッジ、搬送波、又はコンピュータが読み取ることができる任意の他の好適な媒体を挙げることができる。

本開示が1つ以上の特定の実施形態に関して説明されたが、当業者は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく多くの変更を加えることができることを認識するであろう。これらの実施形態及びその明らかな変形の各々が、本発明の趣旨及び範囲であると考えられる。同様に、本開示の態様による追加的な実施形態が本明細書に説明された実施形態のうちのいずれかの任意の数の特徴を組み合わせることができると考えられる。

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