【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、LNG、石炭、石油製品等の、化石燃料を燃料とする蒸気発生器(ボイラー) を有する総てのプラントシステムに適用され、例えばL NG専焼の火力発電プラント等に好適な造水装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えばLNG専焼の火力発電所では大量の純水を必要とする。 このような火力発電所は一般に蒸気タービンにより発電機を回転させて電気を発生させるものであり、蒸気タービン用給水、所内機器冷却等用水、所内生活用水および所内空調用水等として通常10 0万Kw級の発電所で、数千トンに上る大量の水を使用する。 【0003】これらの水源として、河川水、工業用水、 市水(上水)等を処理して、純水にして利用している。 しかし、これらの水源の利用では水の購入費が高く、純水製造にも高コストを必要とする。 【0004】さらに、河川水や工業用水は水質が悪く、 純水処理としては高度処理が必要となる。 また、市水(上水)は、比較的水質が良いが、非常に高価である。 また、水不足の時は、供給制限を受ける虞がある。 さらに、天候により水不足となった時は、供給元である自治体から水の供給制限を受ける。 水の供給制限を受けた場合には、発電所の運転に重大な支障を来し、運転停止に至る虞もある。 【0005】特にLNG専焼を含むLNGを燃料とする火力発電所では、原理的に成分である炭化水素が燃焼して、多量の水蒸気が発生している。 【0006】一般に、炭化水素が完全燃焼する化学式は、以下の通りである。 【0007】 【化1】 但し、m,nは整数である。 【0008】ここで、LNG専焼の火力発電所の場合、 LNGの成分が殆ど純メタンガスのため、下記の反応が行われる。 【0009】 【化2】 【0010】現状の火力発電所では、燃焼生成された水蒸気を、全てスタックから炭酸ガスや窒素ガスと共に放出しているが、この水を回収する装置は存在していない。 【0011】図6は、従来の代表的な発電所の一例として、LNG専焼の火力発電所であるガスタービンコンバインドサイクル(CC)発電所を示している。 【0012】一般に、CC発電所は、ガスタービン1、 発電機2、蒸気タービン3、排熱回収ボイラー4、空気調和機5、スタック(煙突)6および燃焼器7を備えて構成されている。 【0013】さらに、LNGを燃料として使用する発電所は、LNG貯槽8と、そこに貯槽された−162℃の液体LNGを常温にまで昇温し、気化させるための気化器9とを近隣に有している。 【0014】燃料であるLNGは、LNG貯槽8から出て、気化器9により常温に昇温されて気化する。 この気化されたLNGは、空気圧縮機5によって高圧に圧縮された空気と混合され、燃焼器7に導かれて着火される。 【0015】1000℃を超える燃焼ガスのエネルギーは、ガスタービン1に回転エネルギーとして消費され、 ガスタービン1に接続された発電機2によって発電され、電気を発生する。 発生した電気は、変圧器24、開閉所25を介し、送電線26によって送電される。 【0016】ガスタービン1から出た排気ガスは約50 0℃となり、脱硝装置4aを介して排熱回収ボイラー4 に流れる。 排熱回収ボイラー4は、500℃の排気ガスの熱エネルギーにより蒸気を発生させる熱交換方式の蒸気発生装置である。 【0017】排熱回収ボイラー4で発生した蒸気は、蒸気タービン3に導入され、蒸気タービン3を回転させる。 蒸気タービン3は発電機2にガスタービン1と同軸で直結されている。 【0018】かくして、ガスタービン1と蒸気タービン3とは、発電機2を同時に回転させ、電気を効率よく生じさせる。 【0019】排熱回収ボイラー4からの排気ガスは、スタック(煙突)6を通じて約120℃になり、大気に放出される。 この最終大気放出排気ガス中には、(2)式で示したように、水蒸気が含まれている。 【0020】 【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来では燃焼生成した水蒸気がスタックから無駄に放出されている。 【0021】本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、水蒸気を液化して回収し、火力発電所の所内使用水として有効に利用するための造水装置を提供することにある。 即ち、具体的には、LNG等の化石燃料から、ボイラーにより発生した最終排気ガスを冷却して、凝縮水を回収し、発電所の使用に供すること、ガスタービンコンバインドサイクル発電所のスタックから大気に放出される排気ガスを冷却して、その排気ガス中に含まれる水蒸気を凝縮し回収すること、水蒸気の凝縮に際して冷却効果を増大させるため、冷却媒体の温度をできるだけ下げるとともに、排気ガスとの接触面積を増大させること、およびスタックからの排気を大気への拡散効果を増すために、できるだけ高温にすること等にある。 【0022】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る造水装置は、化石燃料の燃焼によって蒸気を発生させ、その蒸気を用いて発電を行う火力発電プラントで、蒸気を最終的に大気に排気するものにおいて、排気用の煙突の上流側に設置され排気ガスを導いて冷却し接触式冷却塔にて凝縮処理された排気ガスを昇温させて煙突へ導くガス−ガス熱交換器と、このガス−ガス熱交換器で冷却された被冷却ガスを循環水を直接接触させて凝縮させる接触式冷却塔と、この接触式冷却塔から導かれた循環水を冷却する冷却熱交換器と、この冷却熱交換器から導かれ温度低下した水を排水する回収水排水装置とを備えたことを特徴とする。 【0023】請求項2記載の発明は、請求項1記載の造水装置において、液体燃料を常温にまで昇温して気化させ燃焼器に送る気化器と、この気化器で使用された海水を冷却熱交換器に冷却水として給水する取水配管および海水循環ポンプと、前記冷却熱交換器から海水を放流するための放流配管とを備えたことを特徴とする。 【0024】請求項3記載の発明は、化石燃料の燃焼によって蒸気を発生させ、その蒸気を用いて発電を行う火力発電プラントで、蒸気を最終的に大気に排気するものにおいて、排気用の煙突の上流側に設置され排気ガスを導いて冷却し接触式冷却塔にて凝縮処理された排気ガスを昇温させて煙突へ導くガス−ガス熱交換器と、このガス−ガス熱交換器で冷却された被冷却ガスを循環水を直接接触させて凝縮させる接触式冷却塔と、この接触式冷却塔の循環冷却水として使用される燃料の気化器の被冷却水である淡水を前記接触式冷却塔と気化器との間で循環させるための淡水循環用の配管と、この配管に設けられ淡水を前記接触式冷却塔に供給する淡水入力循環ポンプと、前記配管に設けられ前記接触式冷却塔から排出した淡水を前記気化器に供給する淡水出力循環ポンプとを備えたことを特徴とする。 【0025】請求項4記載の発明は、化石燃料の燃焼によって蒸気を発生させ、その蒸気を用いて発電を行う火力発電プラントで、蒸気を最終的に大気に排気するものにおいて、排気用の煙突の上流側に設置され排気ガスを導いて冷却し接触式冷却塔にて凝縮処理された排気ガスを昇温させて煙突へ導くガス−ガス熱交換器と、このガス−ガス熱交換器で冷却された被冷却ガスを循環水を直接接触させて凝縮させる接触式冷却塔と、前記ガス−ガス熱交換器の下流側に設けられた燃料の気化器と、この気化器の底部に滞溜する凝縮水を系外に排出する排水ポンプとを備えたことを特徴とする。 【0026】 【作用】本発明においては、排熱回収ボイラーの排気ガスをガス−ガス熱交換器で冷却した後、接触式冷却塔で凝縮させ、さらに凝縮水を冷却熱交換器で温度低下させて、回収水排水装置で所定場所に排水する。 【0027】したがって、本発明によれば、排気ガスから淡水が効率よく製造でき、発電所の水購入費用の低減が図れ、また水供給制限への不安と、それによる発電所の運転停止の危険の回避が図れる。 【0028】しかも、電力施設内での水系統の閉鎖サイクルが構築し易くなる。 【0029】さらに、工業用水を水源とする施設では、 純水処理に伴う汚泥の発生量及び処理用薬物が大幅に低減でき、環境負荷と発電所の廃棄物処理コストの大幅な低減化が可能となる。 【0030】さらにまた、海水淡水化装置との組み合せにより、他の水源施設(河川水、工業用水、市水(上水)等)からの供給が軽減でき、あるいは全く不要となる。 【0031】また、例えばLNGの冷熱を利用できることにより、熱の効率利用が可能であり、環境影響度への低減化に寄与できる。 【0032】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。 【0033】 実施例1(図1および図2)本実施例の造水装置は、燃焼器を有する火力発電所において、最終的に大気に排気するスタック6の上流側(ガスタービン側)に設置される装置で、ガス−ガス熱交換器(排熱回収ボイラーに最も近い位置に設定される熱交換器)10、接触式冷却塔(ガス−ガス熱交換器10の下流側に設置される熱交換器)11、冷却熱交換器(接触式冷却塔11の下流側に設置される熱交換器)12、 回収水排水装置13、配管および弁類14、循環ポンプ15、制御装置16等の装置から構成される。 【0034】排熱回収ボイラー4から排気された排気ガスは、式(2)により、主として、窒素、水蒸気、炭酸ガスで構成される、約120℃(以下、説明の簡略化のために、「約」は省略する。)の混合ガスである(これを排気ガスAと称する)。 この排気ガスAをガス−ガス熱交換器10の被冷却側に導く。 【0035】ガス−ガス熱交換器(GGH)10の冷却媒体は、スプレイノズル11aを有する接触式冷却塔1 1で冷却され混合ガス中の水蒸気を凝縮除去された45 ℃の窒素、水蒸気および炭酸ガスの混合ガスBである。 【0036】このガス−ガス熱交換器10により、12 0℃の被冷却ガスは70℃に冷却され、接触式冷却塔1 1に導かれる(この70℃の排気ガスをCと称する)。 排気ガスCは混合ガスBを暖め、混合ガスBは排気ガスCを冷却することになる。 【0037】なお、スタック6から最終排気ガスDを放出するためには、最終排気ガスDはできる限り、高温の方が好ましい。 排気ガスDが大気中で拡散し易くするためである。 つまり、45℃の混合ガスBが70℃以上に再熱するためには、ガス−ガス熱交換器10はこの位置に設置される必然性がある。 【0038】排気ガスCは接触式冷却塔11に入り、配管および弁類14を循環している35℃の循環水Eに直接接触し、排気ガスC中の水蒸気は凝縮して、50℃の凝縮水Fになる。 【0039】接触式冷却塔11を直接接触式にした理由は、排気ガスCと循環水Eの接触面積をできる限り確保し、熱交換率を高めるためである。 【0040】凝縮水Fは冷却熱交換器12に導かれ、海水で冷却されて、循環水Eになる。 凝縮水Fは循環水E より流量が多い。 凝縮水Fと循環水Eの流量差が即ち接触式冷却塔11によって冷却され、排気ガスCと混合ガスBの温度差に基づく、絶対温度差による凝縮水であり、その流量差を回収水排水装置13によって回収し、 系外に排出水(回収水)Gとして排出(回収)する。 【0041】一例として、排気ガスCの冷却温度(つまり混合ガスBの温度)と回収水量の関係を図2に示す。 図2から明らかなように、混合ガスBの温度が低いほど回収水量が多くなる。 【0042】接触式冷却塔11は、この造水装置では、 中心的かつ重要な熱交換器であり、ここで排気ガスから凝縮水として淡(純)水が製造される。 【0043】循環水E、凝縮水Fは循環ポンプ15により配管,ポンプ類を循環する。 循環水Eの温度はできる限り低い方が接触式冷却塔11での凝縮水量が増加するので良い。 【0044】そこで、冷却熱交換器12を接触式冷却塔11の下流側に設置して、凝縮水Fの温度を循環水Eの温度35℃まで低下させる。 このため接触式冷却塔11 と冷却熱交換器12の前後関係は、必然性がある。 【0045】以上の実施例によれば、発電所の水購入費用が低減できるとともに、水供給制限への不安とそれによる発電所の運転停止の危険性が回避できる。 【0046】また、電力施設内での水系統の閉鎖サイクルが構築し易くなり、しかも、工業用水を水源とする施設では、純水処理に伴う汚泥の発生量、及び処理用薬物が大幅に低減でき、環境負荷と発電所の廃棄物処理コストの大幅な低減化が可能となる。 【0047】さらに、海水淡水化装置との組み合せにより、他の水源施設(河川水、工業用水、市水(上水) 等)からの供給が軽減あるいは全く不要となる。 【0048】また、応用例のようにLNGの冷熱を利用できることにより、熱の効率利用が可能であり、環境影響度への低減化に寄与できる。 【0049】 実施例2(図3)本実施例では図3に示すように、冷却熱交換器12の海水冷却水として、LNGの気化器の被冷却水である海水を使用するようにしている。 なお、LNGは通常−16 2℃であり、これに海水をかけて、常温まで、昇温させる。 この時、海水は、例えば、0℃近くまでLNGにより、冷却される。 【0050】本実施例の造水装置は、気化器9でLNG により冷却された海水が冷却熱交換器12に入る断面積の海水取水配管17と、冷却熱交換器12から出る海を循環させて海に放流するための放流配管18と、取水配管17を循環する海水のための海水循環ポンプ19とを備えた構成とされている。 【0051】このような構成において、LNG貯槽8から汲み上げられた液体LNGは、気化器9を通る時、気化器9で海水と熱交換されて昇温し、常温になる。 【0052】一方、海水は同時にLNGの冷熱によって冷却されて、0℃程度の低温の海水Hとなる。 【0053】海水Hは冷却熱交換器12で凝縮水Fからエネルギーを奪って暖められ、ほぼ循環水Eの温度の海水Jになり、海に放流される。 つまり、凝縮水Fは海水Hにより冷却され循環水Eになる。 【0054】このような実施例2の造水装置によると、 冷却熱交換器12の冷却効果が優れており、循環水Eの温度を低下でき、接触式冷却塔11により排気ガスCからの凝縮水量が効果的に増大する。 【0055】また、特別な冷却装置を不要とし、安価で造水効果が優れている。 【0056】 実施例3(図4)本実施例は、冷却熱交換器12を使用する代りに、LN Gの気化器の被冷却水である淡水を、配管および弁類1 4を循環する循環水として、直接使用するようにしたものである。 なお、LNGは通常、−162℃であり、これに淡水をかけて常温まで昇温させる。 この時、淡水は、例えば、0℃近くまでLNGにより、冷却される。 【0057】即ち、本実施例の造水装置は、気化器9でLNGにより冷却された循環水Lが接触式冷却塔11に入るための循環用の配管および弁類14、気化器9と接触式冷却塔11とに水が循環できるように設置された淡水出力循環ポンプ20、淡水入力循環ポンプ21、LN G貯槽8、および気化器9とを備えた構成とされている。 【0058】このような実施例3の造水装置においては、LNG貯槽8から汲み上げられた液体LNGが、気化器9を通る時に気化器9で淡水出力循環ポンプ20から送られてきた凝縮水Kと熱交換されて昇温し、常温になる。 【0059】一方、凝縮水Kは同時にLNGの冷熱に冷却されて、0℃程度の低温の循環水Lとなる。 【0060】循環水Lは気化器9で熱交換により冷却され、淡水入力循環ポンプ21で汲み上げられ、接触式冷却塔11に流入する。 接触式冷却塔11では、混合ガスCが循環水Lに直接接触し、混合ガスC中の水蒸気は凝縮して、50℃の水となる。 接触式冷却塔11で排気ガスCの水蒸気を凝縮した循環水Lは、凝縮水Kとなって気化器9に導かれる。 【0061】循環水Lは0℃の低温淡水なので、排気ガスCを低温に冷却し、凝縮効果が高い。 ここで、排気ガスCの排気ガス中の水蒸気は凝縮する。 凝縮水は、循環水Lに淡水の増加分として付加され、凝縮水Kとなる。 【0062】凝縮水Kと循環水Lとの流量差分が、接触式冷却塔11によって冷却され、排気ガスCと混合ガスBの温度差に基づく絶対湿度差による凝縮水である。 その流量差を、回収水排水装置13によって回収し、系外に排出水Gとして排出する。 【0063】以上の実施例によれば、接触式冷却塔11 の冷却効果が優れており、効果的に排気ガスCからの凝縮水量が増大する。 また、特別な冷却装置を不要とし、 安価で造水効果が優れている。 【0064】 実施例4(図5)本実施例は、ガス−ガス熱交換器10の下流側に、LN Gの気化器としてのLNG気化器22を設置し、排熱回収ボイラー4からガス−ガス熱交換器10を通ってきた排熱回収ボイラーの排気ガスCの熱エネルギーを奪い、 排気ガスCの中に含まれる水蒸気を凝縮し、水分を回収するようにしたものである。 LNGは通常−162℃であり、これに排気ガスCを通して常温まで昇温させる。 この時、70℃の排気ガスCは、例えば45℃までLN Gにより冷却される。 【0065】即ち、本実施例の造水装置は、排熱回収ボイラーの排気ガスCを45℃の最終排気ガスとして冷却し、排気ガスCの水蒸気を凝縮させ、淡水として回収するためのLNG気化器22、LNG気化器22の底部に滞溜する排気ガスCからの凝縮水を系外に排出する回収水排水装置13、およびLNG気化器22の底部に滞溜する排気ガスCからの凝縮水を系外に排出する排水ポンプ23を備えた構成とされている。 【0066】このような実施例4の造水装置においては、排気ガスCは、LNG気化器22に導かれてLNG 気化器22により−162℃の液体LNGに冷却され、 これにより45℃の混合ガスBになる。 【0067】この時、この温度差による絶対温度の差に相当する湿分が凝縮し、LNG気化器22の底部に淡水となって滞溜する。 これを凝縮水Mとする。 【0068】LNGは、LNG気化器22によって、排気ガスCから熱エネルギーを吸収し、常温のガスに転換し、燃焼器7へ導かれる凝縮水Mは排水ポンプ23により回収水排水装置13を経て、系外に排出される。 これを回収して、再利用することが可能となる。 【0069】以上の実施例4によれば、LNG気化器を近傍に有する火力発電所では、気化のために大量の海水を利用するが、この設備費に換えて造水装置を設置でき、これによって設備費の節減に寄与することができる。 【0070】 【発明の効果】以上の実施例で詳述したように、本発明によれば、発電所の水購入費用の低減が図れ、また水供給制限への不安と、それによる発電所の運転停止の危険の回避が図れる。 【0071】しかも、電力施設内での水系統の閉鎖サイクルが構築し易くなる。 【0072】さらに、工業用水を水源とする施設では、 純水処理に伴う汚泥の発生量及び処理用薬物が大幅に低減でき、環境負荷と発電所の廃棄物処理コストの大幅な低減化が可能となる。 【0073】さらにまた、海水淡水化装置との組み合せにより、他の水源施設(河川水、工業用水、市水(上水)等)からの供給が軽減でき、あるいは全く不要となる。 【0074】また、例えばLNGの冷熱を利用できることにより、熱の効率利用が可能であり、環境影響度への低減化に寄与できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る造水装置の実施例の構成を示す系統図。 【図2】同実施例の作用説明図。 【図3】本発明の第2実施例に係る造水装置の構成を示す系統図。 【図4】本発明の第3実施例に係る造水装置の構成を示す系統図。 【図5】本発明の第4実施例に係る造水装置の構成を示す系統図。 【図6】従来例を説明するための発電プラントの系統図。 【符号の説明】 1 ガスタービン 2 発電機 3 蒸気タービン 4 排熱回収ボイラー 4a 脱硝装置 5 空気圧縮機 6 スタック(煙突) 7 燃焼器 8 LNG貯槽 9 気化器 10 ガス−ガス熱交換器(排熱回収ボイラーに最も近い位置に設定される熱交換器) 11 接触式冷却塔(ガス−ガス熱交換器10の下流側に設置される熱交換器) 12 冷却熱交換器(接触式冷却塔11の下流側に設置される熱交換器) 13 回収水排水装置 14 配管および弁類 15 循環ポンプ 16 制御装置 17 海水取水配管 18 放流配管 19 海水循環ポンプ 20 淡水出力循環ポンプ 21 淡水入力循環ポンプ 22 LNG気化器 23 排水ポンプ 24 変圧器 25 開閉所 26 送電線 |