Spotted deer fur and production thereof

申请号 JP28368793 申请日 1993-11-12 公开(公告)号 JPH07138870A 公开(公告)日 1995-05-30
申请人 Yoshimaru:Kk; 有限会社ヨシマル; 发明人 YOSHIKAWA TAIZO;
摘要 PURPOSE: To increase the added value of deer fur by marking spots on readily available and inexpensive deer fur colored but not spotted.
CONSTITUTION: The screen 32 having holes 33 passing through decoloring agent in a pattern corresponding to the deer fur spots is extended on the mimeograph plate 3 and the plate is pressed on the flatly extended surface of the deer fur colored but not spotted. Then, a paste of decoloring agent 5 is cast into the frame 31 of the mimeograph plate 3 to extend the paste 5 through the screen holes on the deer fur surface 10 for decoloration whereby spotted deer fur is produced. The pasty decoloring agent 5 is a mixture comprising water, modified natural rubber hydrolyzate and hydrogen peroxide. The deer fur to which the decoloring agent is applied is treated with aqueous ammonia on its surface.
COPYRIGHT: (C)1995,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 表面に脱色による斑紋が形成されていることを特徴とする斑紋を有する鹿の毛皮。
  • 【請求項2】 有色無地の原料毛皮の表面に設定される斑紋形成位置に脱色剤を付与することによって上記斑紋形成位置を脱色することを特徴とする斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法。
  • 【請求項3】 扁平に押し広げた有色無地の原料毛皮の表面に、斑紋形成位置に対応した脱色剤透過部を有するスクリーンが張設された型枠を押し当て、その後この型枠内に糊状脱色剤を供給し、この糊状脱色剤をスクリーン上で展延することによって上記脱色剤透過部を介して皮革の表面に糊状脱色剤を付与することを特徴とする斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法。
  • 【請求項4】 上記糊状脱色剤が、水と、天然ゴムの加水分解変性物と、過酸化水素水との混合物であることを特徴とする請求項3記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法。
  • 【請求項5】 糊状脱色剤が付与された皮革の表面にアンモニア水を供給することを特徴とする請求項4記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、有色で無地の原料毛皮の表面に斑紋が形成された鹿の毛皮、およびその製造方法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】皮革製品は、可撓性、柔軟性、強靱性、
    耐候性、保温性、通気性等に優れた天然材料であり、古来より衣類、履物、帽子、バック類、バンド等多くの皮革製品の原料として適用されてきた。 ところで、近年、
    優れた合成樹脂が製造可能になったことから、上記皮革製品はそのほとんどが合成樹脂製品で代用されるようになって久しい。

    【0003】しかしながら、天然品である皮革には、手触りのよさや、見た目の美麗さ等合成樹脂製品には求めることができない独特の風合が存在し、そのため特定の用途には相変わらず皮革製品が適用されている場合が多い。

    【0004】このような皮革製品の特定の用途の中に、
    毛を残した状態でなめした有毛皮革(毛皮)を裁断せずにそのままの状態で敷物や飾り物にするというのがある。 飾り物としては、壁面に張り付けたり、各種の装飾品の下敷きとして利用されるのが一般的である。 特に我が国においては、五月人形の鎧セットや武者人形の下敷きに好んで適用されている。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような毛皮は装飾的な要素が非常に大きいため、外観が美麗であることが第一に考えられるとともに、希少価値を有する動物の毛皮が喜ばれる。 そして、稀少価値を備えた毛皮としては、虎や子鹿など毛並みに模様や斑点等の斑紋を有する動物のものが挙げられるが、そのような獣は、動物保護の観点から乱獲が戒められ、容易に入手することができないのが一般的である。

    【0006】そのようなことから、現在では、図4に示すような、比較的大量に入手可能でかつ安価な鹿の成獣の毛皮dが敷物用や飾り物用として使用されることが多いが、このような斑紋の存在しない毛皮は外観上美麗ではなく、消費者にあまり好まれない。

    【0007】本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、大量に入手が可能でかつ安価な有色無地の鹿の毛皮に簡単な操作を施すことによって得られる斑紋を有する鹿の毛皮およびその製造方法を提供することを目的としている。

    【0008】

    【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の斑紋を有する鹿の毛皮は、表面に脱色による斑紋が形成されていることを特徴とするものである。

    【0009】本発明の請求項2記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法は、有色無地の原料毛皮の表面に設定される斑紋形成位置に脱色剤を付与することによって上記斑紋形成位置を脱色することを特徴とするものである。

    【0010】本発明の請求項3記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法は、扁平に押し広げた有色無地の原料毛皮の表面に、斑紋形成位置に対応した脱色剤透過部を有するスクリーンが張設された型枠を押し当て、その後この型枠内に糊状脱色剤を供給し、この糊状脱色剤をスクリーン上で展延することによって上記脱色剤透過部を介して皮革の表面に糊状脱色剤を付与することを特徴とするものである。

    【0011】本発明の請求項4記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法は、請求項3記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法において、上記糊状脱色剤が、と、天然ゴムの加水分解変性物と、過酸化水素水との混合物であることを特徴とするものである。

    【0012】本発明の請求項5記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法は、請求項4記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法において、糊状脱色剤が付与された皮革の表面にアンモニア水を供給することを特徴とするものである。

    【0013】

    【作用】上記請求項1記載の斑紋を有する鹿の毛皮によれば、毛皮の表面には、脱色によって斑紋が形成されている。 そして、この斑紋は着色とは異なり毛の中に含まれている色素を取り除いて形成されたものであるため、
    色調が自然であり、極めて実物感に富んだものになるとともに、斑紋の存在によって見た目が美麗になり高級感が得られる。

    【0014】しかも、原料毛皮は安価にかつ大量に入手可能な斑紋を有しない鹿の成獣のものであり、このような原料毛皮に大きな付加価値を付与することができる。

    【0015】上記請求項2記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法によれば、原料毛皮の表面の斑紋形成位置に脱色剤を付与するように構成されているため、この脱色剤の付与によって上記斑紋形成位置が脱色され、その結果この部分の色調は周りの色調よりも淡いものになり、
    毛皮の表面に斑紋が形成された状態になる。

    【0016】上記請求項3記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法によれば、スクリーン上に供給された糊状脱色剤をスクリーン上で展延することによって、上記脱色剤は脱色剤透過部を通って下部の毛皮の表面に移行し、
    その結果その部分のみが脱色される。

    【0017】上記請求項4記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法によれば、糊状脱色剤の一成分である天然ゴムの加水分解変性物は極めて安定した物質である。 従って、この加水分解変性物を過酸化水素水に混入することによって、過酸化水素水の酸化による脱色機能を損なわせない状態で展延するのに適した適度の粘着性を有する糊状脱色剤を得ることができる。

    【0018】上記請求項5記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法によれば、糊状脱色剤が付与された毛皮の表面にアンモニア水が供給されるため、このアンモニア水中のアンモニアと、過酸化水素中の水との反応により酸化の大きい酸素が即座に放出され、脱色処理が速やかに行われる。

    【0019】

    【実施例】本発明においては、原料毛皮として、有毛のままなめし処理が行われたいわゆる毛皮であって、特に安価でかつ大量に入手可能な鹿の毛皮が適用される。 図1は、本発明に係る斑紋を有する毛皮の一例を示す斜視図である。 この図に示すように、本発明に係る斑紋付与毛皮1は、その表面に斑点状に育毛している毛11が脱色され、子鹿のような左右それぞれ3列の脱色斑点2が形成されている。

    【0020】このような斑紋付与毛皮1の原料としては、有色無地の毛皮が用いられる。 この有色無地の原料毛皮の表面に設定された斑紋形成位置に脱色剤を付与することによって斑紋付与毛皮1が得られる。 上記脱色剤については特に限定されるものではなく、過酸化水素、
    さらし粉等の酸化剤や、ハイドロサルファイト等の還元剤が好適に使用可能である。

    【0021】そして、本発明においては、特に脱色剤を原料毛皮の育毛面の斑紋形成位置のみに付与しなければならないため、糊状脱色剤が適用されている。 つまり、
    脱色剤が極めて流動性が大きい液状であれば、斑紋形成位置からはみ出してしまうおそれがあり、正確に所望の斑紋を形成させることができないのに対し、糊状であれば拡散することがなく、脱色斑点2を思い通りの形状にすることができる。

    【0022】本実施例においては、上記糊状脱色剤は、
    脱色基剤として過酸化水素水が用いられ、これを水に溶解させた天然ゴムの加水分解変性品に混入することによって糊状にしたものが用いられている。

    【0023】以下、上記のような斑紋付与毛皮1の製造方法について説明する。 図2は、本発明に係る斑紋を有する毛皮の製造方法の一例を示す斜視図であり、作業台上に載置された毛皮上に型枠のスクリーンを押接する前の状態を示している。 この図に示すように、本発明においては、糊状脱色剤の付与にスクリーン印刷の手法が適用されている。 すなわち、長方形の型枠31とこの型枠31の下部に張設されたスクリーン32とからなる謄写版3が糊状脱色剤を原料毛皮10の表面に付与する道具として用いられるのである。

    【0024】本実施例においては、上記スクリーン32
    として合成樹脂製の薄板が用いられ、この薄板に原料毛皮10の育毛面に形成されるべき脱色斑点2に対応した複数の脱色剤透過孔33が穿設されている。 なおスクリーン32は合成樹脂製の薄板に限定されるものではなく、腰の強い厚紙製であってもよいし、金属製であってもよい。 さらに、スクリーン印刷に用いられるような織製品に目詰まりを起こさせたものであってもよい。 但しこの場合は、予めスクリーンの脱色剤透過孔33に対応した部分に目詰まりを解除する常法に従った操作を行う必要がある。

    【0025】一方、作業台Dの作業面上には育毛面を上向きにして広げられた原料毛皮10が載置され、この状態の原料毛皮10に対して上から被せるように謄写版3
    の型枠31を押し当てることによって、図3に示すような原料毛皮10上にスクリーン32が押接された状態になる。

    【0026】この状態で、スクリーン32の表面に糊状脱色剤5を供給し、ローラ刷毛4のローラ41をスクリーン32上で転がすように操作する。 そうすると、ローラ刷毛4のローラ41の外周面に付着した糊状脱色剤5
    がローラ41の回転に伴ってスクリーン32上に展延され、脱色剤透過孔33に位置した糊状脱色剤5は下部に透過して原料毛皮10の毛11に付着し、その部分だけが糊状脱色剤5が付与された状態になる。

    【0027】すべての脱色剤透過孔33から糊状脱色剤5が原料毛皮10に供給された後、謄写版3は取り除かれる。 その後、糊状脱色剤5が付与された部分に向けてアンモニア水が噴霧状態で供給される。 そうすると、アンモニアの作用によって過酸化水素は急激に分解し、多くの酸素を一度に放出するため、この酸素の酸化作用によってその部分の毛11は脱色され、周りよりも色調が淡い脱色斑点2が現出し、図1に示すような斑紋付与毛皮1が得られる。

    【0028】本発明の斑紋を有する鹿の毛皮およびその製造方法は以上のように構成されているので、安価でかつ大量に入手可能な有色無地の皮革に容易に斑紋を付与することが可能であり、鹿の毛皮に付加価値を与えることができ好都合である。

    【0029】(製造例)原料毛皮として、中国から輸入した有色無地の成獣の鹿毛皮を用い、これに上記製造方法を適用して育毛面に子鹿のような斑点を形成させた。
    このときに用いた糊状脱色剤としては、メイプロガムN
    P(別名DGUAR GUM)と通称される天然系のゴムを加水分解したゴム変性品を100℃の水に溶かし、
    常温まで冷却後それに過酸化水素水を混入することによって得られた糊状のものを適用した。

    【0030】この糊状脱色剤の混合割合は以下の通りである。 メイプロガムNP:44.8重量% 水:10.4重量% 過酸化水素水:44.8重量% この糊状脱色剤を約1300gつくり、1バッチ用とした。 すなわち、この量の糊状脱色剤を一度にまたは数度に分けて謄写版のスクリーン上に供給し、ローラ刷毛による塗布操作で複数枚の原料毛皮の処理を行った。

    【0031】その後、糊状脱色剤が供給された毛皮の育毛面に向けて噴霧器でアンモニア水を噴霧供給し、過酸化水素の脱色作用を促進させた。 そして、アンモニア水の噴霧が完了してから毛皮を天日乾燥し、図1に示すような斑紋付与毛皮が得られた。

    【0032】このようにして製造された斑紋付与毛皮を黙視観察したところ、周りよりも淡い色調の斑点が形成されており、自然品と全く外観は変わらないことを確認することができた。

    【0033】

    【発明の効果】以上詳述したように本発明の請求項1記載の斑紋を有する鹿の毛皮は、表面に脱色による斑紋が形成されてなるものであり、この斑紋は着色とは異なり毛の中に含まれている色素を取り除いて形成されたものであるため、色調が自然であり、極めて実物感に富んだものになるとともに、斑紋の存在によって見た目が美麗になり高級感が得られる。

    【0034】しかも、原料毛皮は安価にかつ大量に入手可能な斑紋を有しない鹿の成獣のものであり、このような原料毛皮に大きな付加価値を付与することができる。

    【0035】本発明の請求項2記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法は、有色無地の原料毛皮の表面に設定される斑紋形成位置に脱色剤を付与することによって上記斑紋形成位置を脱色するように構成されているため、この脱色剤の付与によって上記斑紋形成位置が脱色され、
    その結果この部分の色調は周りの色調よりも淡いものになる。 そして、斑紋形成位置を実物に合わせて設定することにより、毛皮に実物感が付与される。

    【0036】本発明の請求項3記載の斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法は、扁平に押し広げた有色無地の原料毛皮の表面に、斑紋形成位置に対応した脱色剤透過部を有するスクリーンが張設された型枠を押し当て、その後この型枠内に糊状脱色剤を供給し、この糊状脱色剤をスクリーン上で展延することによって上記脱色剤透過部を介して毛皮の表面に糊状脱色剤を付与するように構成されてなるものである。

    【0037】従って、スクリーン上に供給された糊状脱色剤をスクリーン上で展延することによって、上記脱色剤は脱色剤透過部を通って下部の毛皮の表面に移行し、
    その結果その部分のみが脱色されることになる。 そして、上記展延操作は型枠内で行われるため、脱色剤が不用部分に付着するなどの不都合は有効に回避され、脱色操作上好都合である。

    【0038】また、糊状脱色剤を、水と、天然ゴムの加水分解変性物と、過酸化水素水との混合物によって形成させれば、過酸化水素水の酸化による脱色機能を損なわせない状態で展延するのに適した適度の粘着性を有する糊状脱色剤を得ることができる。

    【0039】さらに、糊状脱色剤が付与された毛皮の表面にアンモニア水を供給するようにすれば、このアンモニア水中のアンモニアと、過酸化水素中の水との反応により酸素が即座に生成し、毛皮の表面が速やかに脱色されるため、脱色操作を迅速に行う上で有効である。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明に係る斑紋を有する鹿の毛皮の一例を示す斜視図である。

    【図2】本発明に係る斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法の一例を示す斜視図であり、作業台上に載置された毛皮上に型枠のスクリーンを押接する前の状態を示している。

    【図3】本発明に係る斑紋を有する鹿の毛皮の製造方法の一例を示す斜視図であり、毛皮上に押接させたスクリーン上の糊状脱色剤を展延させている状態を示している。

    【図4】有色無地の原料毛皮を例示する斜視図である。

    【符号の説明】

    1 斑紋付与毛皮 10 原料毛皮 11 毛 2 脱色斑点 3 謄写版3 31 型枠 32 スクリーン 33 脱色剤透過孔 4 ローラ刷毛 41 ローラ 5 糊状脱色剤 D 作業台

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