【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する分野】この発明は、板状の段ボールシート生産するコルゲータにおいて、スプライサで発生する紙継ぎ部を検出してコルゲータラインから除去する検出と除去装置及びその被検出部材の貼付方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般的に、段ボールシートはコルゲータと称する段ボール製造装置にて生産をされるが、図9に示すようにコルゲータの上流側には段ボールシートの原料になるライナーや中芯原紙などのロール原紙30a, 30bを装填するミルロールスタンド29と、コルゲータに向けて連続的に段ボール原紙を供給するための紙継ぎ装置としてスプライサ35と、該ミルロールスタンド29から繰り出された中芯原紙を波形に段成形してライナーと貼り合わせ片面段ボールシートAF,BFを生産する図示しないシングルフェーサ、そしてシングルフェーサで生産された片面段ボールシートAF,BFを下流工程に搬送する図示しないブリッジ等から構成される。 そして、該片面段ボールシートAF,BFはコルゲータの下流工程へと搬送され、図10に示すようにプレヒータ2のガイドロール4a,4b,4c,4dにガイドされながらプレヒータロール3a,3bに巻き付けられて再加熱された後、グルーマシン5のグルーロール6a, 6b,7a,7bによって所望の糊がシングルフェーサで段成形された片面段ボールシートAF,BFの段頂部に糊付けされ、ダブルフェーサ10に送られる。 【0003】一方、プレヒータ2の上流側にはバックライナーBLと称するロール原紙が装填された図9と同様のミルロールスタンドが設置され、そのミルロールスタンドからバックライナーBLが繰り出されて、プレヒータ2のガイドロール4e,4fにガイドされながらプレヒータロール3cに巻き付けられて加熱された後、グルーマシン5のガイドロール9a,9bにガイドされながらプレヒータロール8で再加熱をしてダブルフェーサ1 0に送られる。 【0004】続いて、ダブルフェーサ10に送られた片面段ボールシートAF,BFとバックライナーBLは、 上流側スタンド11に設けられたガイドロール14aとダブルフェーサ10を駆動するプルロールスタンド13 に設けられたプルロール18a、及び中間スタンド12 回動自在に設けられたテンションロール16a,16b に巻掛けられた上部のキャンバスベルト17と、同じくダブルフェーサ10を駆動するプルロールスタンド13 に設けられたプルロール18b、及び中間スタンド12 に設けられたガイドロール14b,14cに巻掛けられた搬送ベルト19によって挟持されてダブルフェーサ1 0内を搬送する。 そしてこの搬送の間に熱板20によって加熱されて糊を糊化し、ダブルフェーサ10の下流側で乾燥される。 【0005】そして、スリッタスコアラ21a,21b に搬送され、スコアラ22a,22b,22c,22d により生産オーダーに沿った所望の位置に罫線加工が行われるとともに、スリッタ23a,23bによって同じく生産オーダーに沿った所望の位置に裁断加工が行われ、続いてカッタ24のカッタナイフ25a,25bによって切断加工が行われる。 カッタ24の下流側には後述する紙継ぎ部やコルゲータで生産中に発生した不良シートを除去する不良除去機26は設けられている。 【0006】コルゲータは段ボールシートを連続的に生産するマシンであり、オーダーチェンジや紙替えなどのロール原紙交換についてもコルゲータを停止させることなく行われる。 ミルロールスタンド29でのロール原紙30の交換は、主に次のようにして行われる。 図9において、ミルロールスタンド29の架台31に回動軸32 bを介して回動自在に軸支されたチャッキングアーム3 3bに現在繰り出し中のロール原紙30bを装填する。 ロール原紙30bはミルロールスタンド29の上部に位置するスプライサ35に向けて原紙50bを繰り出す。 スプライサ35はコルゲータのブリッジに取り付けられたフレーム36とサイドフレーム49からなり、ロール原紙30bはこれらの各フレームに設けられた導入ロール43b、中間ロール44b、反転ローラ45a,45 b,45c,45d、ダンサーローラ46a,46b, 46c及び固定ローラ47、排紙ローラ48からなる貯留部Xを経て下流工程に搬送される。 そして、ミルロールスタンド29には架台31に回動軸32aを介してもう一つのチャッキングアーム33aが設けられ、現在繰り出し中のロール原紙30bの次ぎに使用するロール原紙30aが装填される。 次ぎに使用するロール原紙30 aはロール原紙搬送台車34aによってミルロールスタンド29へと搬送され、チャッキングアーム33aにて装填される。 装填されたロール原紙30aはオペレータによりその紙端部を若干繰り出し、スプライサ35のスプライサヘッド39aに装着する。 スプライサヘッド3 9にはニップバー40、ナイフ41、ドラックバー42 が設けられている。 スプライサヘッド39は通常紙継ぎ位置に位置して、オーダーチェンジにニップバー40、 ナイフ41、ドラックバー42がそれぞれ作動して紙継ぎを行う。 オペレータが次ぎに使用するロール原紙をスプライスヘッド39に装着するときは装着位置に移動させてロール原紙30の紙端部を装着する。 【0007】ロール原紙30の紙端部は、一般的に製品にならない不良郊としてコルゲータの下流工程の不良除去機26でコルゲータラインから除去される。 そしてその紙継ぎ部を確実に検出して除去するために、オペレータはロール原紙30をスプライサ35のスプライスヘッド39に装着するときに、図8(a)及び図8(b)に示すように、紙継ぎ時に繰り出し中の原紙50に接合させる接着剤51とともに、該接着剤51の近傍でロール原紙30の紙端部にアルミ箔や薄い紙状の金属片等の被検出部材52を貼り付ける。 図8(a)は、接着剤51 が貼り付けられた準備原紙50aの反対面に被検出部材52が貼り付けられた事例で、図8(b)は、接着剤5 1が貼り付けられた準備原紙50aの同じ面に被検出部材52が貼り付けられた事例である。 被検出部材52を検出する検出器27は主にダブルフェーサ10とスリッタスコアラ21の間に設けられている。 被検出部材52 が主に金属製部材であるため、検出器27は主に磁気センサーなどの金属を検出するセンサー等が用いられる。 【0008】そして、スプライサ35で繰り出し中の原紙50bから準備中の原紙50aに紙継ぎが行われると、紙継ぎ部はスプライサ35から図示しないシングルフェーサ、図10に示すプレヒータ2、グルーマシン5、ダブルフェーサ10を経て、検出器27部を通過する。 検出器27が金属製部材の被検出部材52を検出すると、コントロール部28にその検出信号が送られ、コントロール部28が所望の演算処理を行い、被検出部材52が貼り付けられた紙継ぎ部、いわゆる不良箇所がカッタ24を通過して不良除去機26に到達したときに不良除去機26を作動させ、該不良部をコルゲータラインから除去する。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】従来のコルゲータでは、前述のように原紙の紙端に金属製の被検出部材52 を貼り付けて、その個所を紙継ぎ部として下流工程に設けられた検出器27で検出して不良除去機26で除去をしていた。 しかし、ロール原紙30には一般的に表巻きと裏巻きがあり、スプライサ35でロール原紙30の紙端部をスプライスヘッド39に装着する際に、常にその表面に被検出部材52を貼り付けられるとは限らない。 例えばライナーの表面に被検出部材52を貼り付けられるときは被検出部材52が検出器27に対向して検出器27上を通過するために、検出器27は容易に被検出部材52を検出でき、不良箇所を不良除去機26で除去することができる。 しかし、中芯原紙に貼り付けられる被検出部材52やスプライサ35でロール原紙30の紙端部をスプライスヘッド39に装着する際に、検出器27 に対向しない面、すなわち段ボールシート状になったときに被検出部材52が段ボールシートの内側に来るような状態になったときは、検出器27はライナーを介してその内側に貼り付けられた被検出部材52を検出しなければならない。 【0010】検出器27は、一般的に金属製部材を検出できる磁気センサー等が配設されるために、このような場合でもライナーを介して被検出部材52を検出することができるが、近年のコルゲータは高速化が進むとともに、段ボール原紙もリサイクルされた再生紙が主に使用されるため、原紙に不純物が混じっていたりした場合は誤作動を起こしたり、被検出部材52を検出できないこともあった。 検出器27が被検出部材52を検出できなかった場合は紙継ぎ部の不良シートが製品に混じって図示しないスタッカで積み上げられて、その後オペレータが排除することから、オペレータの労力がかかっていた。 万一オペレータも気が付かなかった場合は、そのまま次の工程に搬送されて加工が行われ、不良品が混ざった状態で出荷されたりした。 また、検出器27が誤作動をして不良除去機26を作動させると、不良部でない良品シートを不良除去機26によって除去してしまうというトラブルも発生していた。 【0011】このようなトラブルを回避するために、検出器27の精度を高めた高感度センサーを設置することが行われているが、費用が嵩むことからコスト高になっていた。 【0012】また、別の課題としては、段ボールシートは主にリサイクル材として再資源化されるが、アルミ箔や金属製の被検出部材が貼り付けられた不良部のシートは、その被検出部材52を貼り付けたままリサイクル処理をすることができないために、そのまま焼却処分を行うか、被検出部材を剥離してリサイクル処理へ回すことが行われていたが、いずれにしてもリサイクルができないか、リサイクルをするためにコストを掛けて処理をするという問題が発生していた。 【0013】前述したアルミ箔や金属製の被検出部材の他に、インキジェットや黒テープ等の色つきテープ等による被検出部材及びその検出方法があるが、これらの被検出部材はいずれも段ボール原紙の表面に印刷又は貼り付けを行う必要があるため、オペレータは被検出部材の印刷又は貼り付け時に段ボール原紙の表裏を確認する必要があり、極めて手間を要していた。 そして、インキジェットによる印刷はインキジェット印刷機を設置しなければならず、その設備費が掛かっていた。 【0014】 【発明の目的】この発明は、コルゲータで段ボールシートを生産する際に、生産上やむを得ず発生する不良部分となる段ボール原紙の紙継ぎ部を確実に除去するために、コルゲータに向けて繰出し中の現オーダーとなる段ボール原紙の紙端部と、次オーダーの段ボール原紙紙端部の接合部から突出するような被検出部材の貼付方法の提供及びその不良となる紙継ぎ部を検出して除去する装置を提供すること目的とする。 【0015】 【課題を解決しようとする手段】前述の課題を克服し、 所期の目的を好適に達成するため本発明は、ミルロールスタンドに装填され、段ボール原紙を下流工程に向けて繰り出すとともに、スプライサにて繰出し中の段ボール原紙から待機中の段ボール原紙に紙継ぎを行い、不良除去機により該紙継部をコルゲータライン上からから除去する連続する段ボールシートを生産するコルゲータにおいて、該スプライサで発生する該紙継部を検出するするために、該ミルロールスタンドに装填されたロール原紙の紙端部をスプライサのスプライスヘッドに装着する際に、繰出し中の段ボール原紙と待機中の段ボール原紙を跨ぐようにして待機中の段ボール原紙の紙端部に貼り付けられた紙継部被検出部材と、該紙継被検出部材を検出し、紙継部検出信号を発信するコルゲータブリッジ出口からカッタ直前の間に設けられた紙継部検出器と、該紙継部検出器からの紙継部検出信号を演算処理して不良除去機に紙継部除去指令を行うコントロール装置とからなるコルゲータにおける紙継部検出除去装置である。 【0016】そして、ミルロールスタンドに装填され、 段ボール原紙を下流工程に向けて繰り出すとともに、スプライサにて繰出し中の段ボール原紙から待機中の段ボール原紙に紙継ぎを行い、不良除去機により該紙継部をコルゲータライン上からから除去する連続する段ボールシートを生産するコルゲータにおいて、スプライサで繰出し中の段ボール原紙と待機中の段ボール原紙を紙継ぎしたときに、その接合部から上流側及び下流側にそれぞれ突出するように待機中の段ボール原紙紙端部に紙継部被検出部材を貼り付るコルゲータにおける紙継部被検出部材の貼付方法である。 【0017】 【作用】本発明における紙継ぎ部に貼り付ける被検出部材とその検出及びその除去装置によれば、生産上やむを得ず発生する不良部分となる段ボール原紙の紙継ぎ部を確実に除去するために、現オーダーの段ボール原紙の紙端部と次オーダーの段ボール原紙紙端部の接合部から突出するような被検出部材を次オーダーの段ボール原紙紙端部に貼り付け、スプライサにて現オーダーと次オーダーの段ボール原紙を紙継ぎし、紙継ぎ部がコルゲータ内を走行して、不良部となるその紙継ぎ部を除去する不良除去機の手前で検出装置によって検出し、コントロール装置にて演算処理された指令を不良除去機に送り、紙継ぎ部が不良除去機に到達するタイミングで不良除去機を作動させて紙継ぎ部のみを確実に除去する。 【0018】 【発明の実施の形態】次に、本発明に係るロール原紙搬送装置について、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら以下説明する。 図1は本発明における紙継ぎ部の検出と排出及びその制御を表したコルゲータの下流側の図で、図9はロール原紙30を装填するミルロールスタンドと紙継ぎを行うスプライサ35の図である。 ミルロールスタンド29、スプライサ35、図示しないシングルフェーサ、同じく図示しないブリッジ、プレヒータ2、グルーマシン5、ダブルフェーサ10、スリッタスコアラ21、カッタ24及びデフレクタ26は従来の構成と同じため、その説明は省略する。 【0019】図2は紙継ぎ部を検出する検出器を表した図で、検出器53は例えば片面段ボールAF、BFの段頂部に糊付けを行うグルーマシン5に設けた事例である。 検出器53は、片面段ボールシートAF、BF及びバックライナBFの両面を検出できるように片面段ボールシートAF、BFの表側面と裏側面53a,53b, 53c,53d及びバックライナBLの表側面及び裏側面53e,53fに各々設けられる。 検出器53は後述する紙継ぎ部に貼り付けた色つきの被検出部材55,5 6,57を検出するのみでよいから、主に色調識別センサー等の簡易センサーを設置すればよい。 検出器53は図1に示すコントロール装置54につながっており、検出器53で検出された検出信号はコントロール装置54 に送られる。 コントロール装置54は、検出器53からの検出信号とコルゲータで生産中のオーダーの速度を演算し、紙継ぎ部が不良除去機26に到達するタイミングに合わせてデフレクタ26に紙継ぎ部を除去するための作動信号を発信する。 尚、検出器27は、コルゲータブリッジ出口から不良除去機26の手前までであれば、どの位置に設けられても良い。 【0020】次ぎにロール原紙の紙端部に貼り付ける被検出部材について説明する。 図3は被検出部材の各種事例を表した図である。 紙継ぎ部になるロール紙端部は不良部として不良除去機26で除去されるため、被検出部材55,56,57の材質は一般的に紙などのリサイクルが可能な素材が好ましい。 大きさは検出器53が検出できる大きさであればよく、例えば、図3aに示す最も一般的な被検出部材55では、その長さは被検出部材5 5をロール原紙の紙端部に貼り付け、もう一方のロール原紙の紙端部に接合したときにその接合部から被検出部材55の両端55a,55bが突出する長さであればよく、幅も両ロール原紙紙端部を両面テープ等の接着剤で接合するが、接合したときにその接合部が剥がれない程度の幅があればよい。 また、色については検出器53が検出しやすい黒色が好ましいが、検出器53が検出可能な色であれば特に限定されるものではない。 【0021】図3bは主に紙継ぎ部の接着効力が損なわれないことを考慮した形状の被検出部材の別実施例である。 すなわち、被検出部材56を挟んで両ロール紙端部を接合したときに、その接着効力が落ちないように被検出部材56の中央部56bの幅を狭くして紙継ぎ部の非接着部を極力少なくした形状する。 しかし、紙継ぎ部から突出する被検出部56a,56bは検出器53がその検出を行うのに十分な長さと幅を持たせている形状とした。 【0022】図3cは被検出部材の他の別実施例で、基本的な形状は図3aと同様の形状とするが、紙継ぎ部において両ロール紙端部の接合部にあたる被検出部材57 の中央部57aに接着剤を塗布または貼り付けたものである。 【0023】 【実施例の作用】次に、本発明に係る好適実施例の使用について図4乃至図7及び図1と図2をを用いて説明する。 まず、図4においてミルロールスタンド29内でロール原紙30の交換が行われ、新しいロール原紙30が装填されると、オペレータはそのロール原紙30からロール原紙紙端部50を繰り出してスプライサ35のスプライサヘッド39にセットする。 スプライサヘッド39 はオペレータによって事前にロール原紙紙端部セット位置に移動されている。 続いてオペレータは図4aに示すようにスプライサヘッド39のセット位置に合わせて不要部分をカッタナイフ58等で切断除去する。 そして、 ロール原紙紙端部50に両面テープまたは糊等の接着剤51を貼り付けまたは塗布する。 最後に被検出部材5 5,56,57をロール原紙紙端部50の所望の位置に被検出部材55,56,57の両端部が接着剤から突出するように接着剤51に貼り付ける。 すなわち、スプライサ35で紙継ぎが行われたときに被検出部材55,5 6,57の両端部が紙継ぎ部において両ロール原紙端部の接合部から突出する貼り付け方である。 また、ロール原紙端部50において被検出部材55,56,57のロール原紙幅方向の貼り付け位置は、検出器53が設けられた位置と一致するところに貼り付ける。 すなわち、被検出部材55,56,57がスプライサ35で紙継ぎ後、コルゲータ内を走行していくと、検出器53を必ず通過する位置に貼り付ける。 【0024】続いて、スプライサ35において紙継ぎが行われると、被検出部材55,56,57はその両端部を突出させてコルゲータ内を走行する。 図6及び図7はスプライサ35内での紙継ぎの様子を表した図で、図6 は現オーダー50bから次オーダー50aに紙継ぎが行われた図である。 まず、左右両方のニップバー40a, 40bが作動して次オーダー50aの紙端部に塗布または貼り付けられた接着剤51が現オーダー50bの紙端部に貼り合わせる。 同時に現オーダー50b側のドラックバー42bがスプライサ35内に設けられた中板38 に向けて作動し、現オーダー50bを保持する。 続いて、現オーダー側ナイフ41bが作動して現オーダー5 0bを切断する。 このようにして紙継ぎが行われると次オーダ50aが現オーダー50bに貼り合わされて現オーダ50bの最下流端に着いて次オーダの繰り出しが開始される。 【0025】図7は現オーダー50aから次オーダー5 0bに紙継ぎが行われた図である。 前述した作動と同じように、まず、左右両方のニップバー40a,40bが作動して次オーダー50bの紙端部に塗布または貼り付けられた接着剤51が現オーダー50aの紙端部に貼り合わせる。 同時に現オーダー50a側のドラックバー4 2aがスプライサ35内に設けられた中板38に向けて作動し、現オーダー50aを保持する。 続いて、現オーダー側ナイフ41aが作動して現オーダー50aを切断する。 このようにして紙継ぎが行われると次オーダ50 bが現オーダー50aに貼り合わされて現オーダ50a の最下流端に着いて次オーダの繰り出しが開始される。 【0026】このようにして紙継ぎが行われると、図5 に示すような状態になってコルゲータ内を走行する。 例えば、検出器53がシートの上面位置で検出可能な場合、図5aは現オーダー50bの上面に次オーダー50 aが貼り合わさった状態で、被検出部材55,56,5 7は原紙の進行方向側に被検出部材55,56,57の先端部分が紙継ぎ部の接合部から突出した状態でコルゲータ内を走行する事例である。 そして、図5bは現オーダー50bの上面に次オーダー50aが貼り合わさった状態で、被検出部材55,56,57は原紙の進行方向側に被検出部材55,56,57の先端部分が紙継ぎ部の接合部から突出した状態でコルゲータ内を走行する事例である。 従って、いずれの場合でも被検出部材55, 56,57のいずれか一方の端部が紙継ぎ部の接合部から突出しているため、検出器53でその被検出部材5 5,56,57を検出することができる。 【0027】次ぎに、紙継ぎ部がコルゲータの下流に設置されるグルーマシン5に到達すると、図2に示すようにグルーマシン5に設けられた各検出器53が紙継ぎ部の上面または下面に突出した被検出部材55,56,5 7を検出する。 例えば一方の片面段ボールAFで、ライナー側の紙継ぎ部が到達すると、図5aまたは図5bに示すような状態で検出器53aに到達することから、検出器53a、53bが図5aまたは図5bのいすれかの状態で被検出部材55,56,57を検出して、その検出信号をコントロール装置54に送信する。 例えば、図示しないシングルフェーサで段成形された中芯も同様である。 【0028】コントロール装置54に送信された検出器53の検出信号は、コントロール装置54内で別途入力されるコルゲータ生産速度とともに演算を行い、検出した紙継ぎ部が不良除去機26に到達するタイミングに合わせて不良除去機26を作動させ、紙継ぎ部をコルゲータラインから除去する。 【0029】他の片面段ボールシートBF及びバックライナBLも同様の処理にて検出器53c,53d,53 e,53fで検出され、コントロール装置54で演算処理されて紙継ぎ部はデフレクタ26で除去される。 【0030】 【発明の効果】従来の被検出部材検出のように、被検出部材を貼り付ける際にロール原紙の表巻きと裏巻きを考慮して貼り付ける必要がなく、また、ロール原紙を表巻き裏巻きを考慮してミルロールスタンドに装填する必要がなくなり、オペレータの作業や労力か軽減され、作業効率も大幅に向上した。 また、アルミ箔等と金属検出器との組合せによる場合のリサイクル問題を解決した。 さらに被検出部材の一部が必ず外側に向けて突出した状態になるから、常に検出器に対向した位置で検出が行え、 検出ミスによる良品シート内への不良シートの混入はなくなった。 【0031】検出器は、安価な色調識別センサを用いることができることから、コスト低減に大きく寄与でき、 従来のような高価なセンサを用いる必要性はなくなった。 また、被検出部材が必ず検出器に対向して検出器部を通過するため。 コルゲータの高速化にも対応でき、コルゲータ全体の生産性向上にも寄与できる。 さらには、 色のみを検出する方式のため、シートに汚れがあっても、被検出部材と異なる色や単なる汚れは検出器が検出しないため、誤作動を起こすことはなくなった。 さらには、イメージセンサなどを用いることにより、被検出部材の形状や色等を記憶しておけば、それ以外の形状や色は検出しないため、誤作動は起こさない。 【0032】被検出部材は、オペレータが一連のロール紙端装着作業の中で簡単に行えることから、オペレート作業を軽減できる。 【0033】また、本発明の被検出部材は通常の紙材を使用するため、簡単に焼却処分できる他に、リサイクル処理が可能になり、再資源化に大きく寄与し、環境問題にも対応できる。 【0034】基本的には大幅な設備投資や改造等は必要なく、既存の設備をそのまま利用できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の好適な実施例を表す全体図である。 【図2】本発明における被検出部材の検出方法を表す図である。 【図3】本発明における被検出部材の具体例を表す図である。 【図4】本発明における被検出部材を貼り付ける作用図である。 【図5】本発明における被検出部材を貼り付けた状態図である。 【図6】本発明における被検出部材を貼り付けた状態での紙継ぎ作用を表す図である。 【図7】本発明における被検出部材を貼り付けた状態での紙継ぎ作用を表す図である。 【図8】従来の被検出部材を貼り付けた状態図である。 【図9】ミルロールスタンドとスプライサの構成を表した図である。 【図10】従来の検出方法を表す図である。 【符号の説明】 1 コルゲータドライエンド部 2 プレヒータ 5 グルーマシン 10 ダブルフェーサ 21 スリッタスコアラ 24 カッタ 26 不良除去機 29 ミルロールスタンド 30 ロール原紙 35 スプライサ 37 紙継ぎ部 39 スプライサヘッド 50 原紙 51 接着剤 53 検出器 54 コントロール装置 55,56,57 被検出部材 |