Separation device according to the die electro Hori Thich

专利类型 发明专利 法律事件
专利有效性 失效专利 当前状态
申请号 JP52185194 申请日 1994-03-31
公开(公告)号 JPH08508205A 公开(公告)日 1996-09-03
申请人 ブリティッシュ・テクノロジー・グループ・リミテッド; 申请人类型 其他
发明人 ペシグ,ロナルド; マルクス,ジェラルダス・ヘンドリクス; 第一发明人 ペシグ,ロナルド
权利人 ブリティッシュ・テクノロジー・グループ・リミテッド 权利人类型 其他
当前权利人 ブリティッシュ・テクノロジー・グループ・リミテッド 当前权利人类型 其他
省份 当前专利权人所在省份: 城市 当前专利权人所在城市:
具体地址 当前专利权人所在详细地址: 邮编 当前专利权人邮编:
主IPC国际分类 C12M1/00 所有IPC国际分类 C12M1/00B03C5/00B03C5/02C12N1/00
专利引用数量 0 专利被引用数量 1
专利权利要求数量 0 专利文献类型 A
专利代理机构 专利代理人
摘要 (57)【要約】 本発明は、細胞質の分離に特に有効な分離装置に関する。 この分離装置は、ダイエレクトロホリティク(DEP)として知られる現象を利用する。 DEP 力 は、媒体中に懸濁される粒子に生じる。 粒子は、交番する電場において力を受ける。 この力は、とりわけ保持媒体と粒子と電場の周 波数 の電気的特性に比例する。 本発明の分離装置は、チャンバ(10)と、このチャンバ内に配置された複数の電極(12)とを含む。 電極に確立される電場が、粒子の一部を他の粒子より大きな作用力に曝して、これら粒子が前記チャンバ内に拘束されるようにする。 拘束されない粒子は、チャンバに圧送されることが望ましい保持媒体によりチャンバから除去される。 チャンバの出口に弁(101、202)が設けられる。 本発明は、2つの異なる粒子を連続的に分離することができる。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 流体から第1および第2の粒子を分離する装置において、 i)使用時に、前記流体が流過するように前記第1および第2の粒子を保持する流体の経路内に配置される、濾過チャンバ内に配置される第1のグループの電極と第2のグループの電極と、 ii)前記濾過チャンバが1つの入口と少なくとも1つの出口とを有し、 iii)前記第1および第2のグループの電極間にダイエレクトロホリティス( DEP)・フィールドを確立する手段と備え、 iv)前記電極間のDEPフィールドが、前記第1の粒子が拘束されるように、 合力を前記粒子が受けるようにさせ、 v)前記第2の粒子を前記チャンバから選択的に除去する手段をを備える装置。 2. ダイエレクトロホリティク・フィールドを確立して前記第2の粒子をチャンバから選択的に除去する前記手段を付勢する制御手段が設けられる請求の範囲第1項記載の装置。 3. 前記ダイエレクトロホリティク・フィールドが、一定の周波数の信号を印加することにより変化させられる請求の範囲第1項記載の装置。 4. 少なくとも1つの弁が前記濾過チャンバの各出口に配置される請求の範囲第1項記載の装置。 5. 圧力源を備える請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載の装置。 6. 前記圧力源がポンプである請求の範囲第5項記載の装置。 7. 前記圧力源が重力送りである請求の範囲第5項記載の装置。 8. 前記制御手段が、電場を付勢することが可能なマイクロプロセッサと、弁と、同期する前記圧力源とを含む請求の範囲第2項記載の装置。 9. 前記制御手段が、電極のサブグループを周期的に切換えるように構成される請求の範囲第2項記載の装置。 10. 電位差を隣接する電極間で変化させる手段が設けられる請求の範囲第1項記載の装置。 11. 隣接する電極間に印加される電圧の周波数を変化させる手段が設けられる請求の範囲第1項記載の装置。 12. 前記切換え手段が周波数発生器を含む請求の範囲第9項乃至第11項のいずれかに記載の装置。 13. 前記圧力源が、前記第1のグループの電極が拘束される瞬間に付勢される請求の範囲第5項記載の装置。 14. 前記第1の粒子を前記チャンバから選択的に除去する手段が設けられ、該手段が前記第2の粒子の拘束時に前記第1の粒子を前記チャンバから第2の出口を介して圧送するよう構成される請求の範囲第1項記載の装置。 15. 前記第2の粒子が前記第1の粒子より大きな速度でチャンバを通過し、第1および第2の両粒子が異なる時点において前記チャンバから同じ出口を介して排出される請求の範囲第7項記載の装置。 16. 前記電極が城壁状のインターディジタル構造電極である請求の範囲第1項乃至第15項のいずれかに記載の装置。 17. 死んだ細胞質から生きた細胞質を分離するよう構成される請求の範囲第1 項乃至第16項のいずれかに記載の装置。 18. 極性を変化させるよう制御される電気エネルギ源に接続される電気接点と、前記濾過チャンバ内で使用される表面とを備える請求の範囲第1項記載の装置で使用される電極。 19. 電極が化学反応を強化/禁止する物質で被覆される請求の範囲第1項乃至第18項のいずれかに記載の装置。 20. 第1および第2のタイプの粒子を流体から選択的に分離する方法において、 i)前記粒子を含む流体を少なくとも2つの電極の表面上に流過させるステップと、 ii)電極間に確立されたダイエレクトロホリティク・フィールドが、前記第1 のタイプの粒子を前記第2のタイプの粒子より多量の広さで拘束することができるように電極を配置するステップと、これにより iii)前記第2のタイプの粒子が前記第1のタイプの粒子から分離させられるように、前記第2のタイプの粒子を前記第1のタイプの粒子に対して運動させあるいは運動を許容するステップとを含む方法。 21. 少なくとも1つの圧力源が、少なくとも1つのタイプの粒子を押圧して他のタイプの粒子に対して運動させるように構成される請求の範囲第20項記載の方法。 22. 分離を強化するため、粒子がチャンバに流入する時またはその前に標識が付される請求の範囲第20項記載の方法。 23. 前記粒子の標識付けのため金が用いられる請求の範囲第22項記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 ダイエレクトロホリティクによる分離装置(技術分野) 本発明は、セパレータにおける改善に関し、特にダイエレクトロホリティク( dielectrophoretic)分離装置における改善に関する。 (背景技術) ダイエレクトロホリティク分離装置は、不均等なDCまたはAC電界内の物質がダイエレクトロホリティク(DEP)を受ける現象に依存している。 この( DEP)力は、気体、液体、固体あるいは溶液に分解される物質を電場中に移動させる。 DEP電界は、異なる物質に異なる効果を持ち得る。 この効果は、通常は懸濁状態の固体である物質を分析の目的のため液体から濾過あるいは分離するために用いられてきた。 Gascoyne、Huang等によりなされ、「Meas.Sci.Tec hnol.3(1992)」439乃至445ページに報告された研究は、哺乳動物の細胞の混合ポピュレーションの分離、特に正常な血液細胞から白血病細胞の分離を記載している。 しかし、分離は電極上で局部的に行われたに過ぎない。 Pethig、Huang等の「J.Phys.D Appl.Phys.2 4(1992)」881乃至888における別の研究は、インターディジタル城郭状の(interdigitated,castellated)微小電極を用いて、コロイド粒子の正および負の誘電伝達収集のための装置について記載している。 記載されたこの装置は、コロイド懸濁液を局部的に分離することを可能にする。 しかし、コロイドが懸濁された液体からのコロイドの恒久的分離は不可能であった。 米国特許第4,390,403号(Batchelder)は、核種(spe cies)を濾過するための装置について記載し請求している。 この特許は、D C不均等電界を用いて、化学物質の核種間の化学的反応を促進するため多重電極チャンバ内の1つ以上の化学物質を操作する方法について記載する。 ドイツ国公開特許出願第4127405号は、顕微鏡的粒子の連続的な分離のための装置について記載するとされる。 この装置は、セパレータ内部の従来のドリフトの問題を克服したと記載される。 この装置は、高周波の移動電磁波を、それ自体が前記の電極列から電気的に絶縁される2つの別の電極間に配置される電極列間に印加することによって、この問題を克服したとされる。 この2つの別の電極(図1における5および6)は、相互に略々平行に配置される。 前掲のドイツ国公開特許出願の記載は、粒子に対する電気泳動の故に存在する「別の力フィールド」に触れている。 電気泳動(electrophoresis)は、荷電される粒子に依存する。 本発明は、DEPのみを利用する。 作用力の他の事例が記載されている。 しかし、開示は、これらに関して有効であるとするほど充分に明瞭かつ完全ではないと見做される。 本発明は、液体でよい流体中の懸濁状態にある2つの物質の恒久的分離の問題の考察から生じた。 (発明の概要) 本発明の第1の特質によれば、流体から第1および第2の粒子を分離するための装置が提供され、その構成はi)流体が電極上に流れ、電極がフィルタ・チャンバ内に配置されるように、使用において第1および第2の粒子を保持する流体の経路内に配置される第1のグループおよび第2のグループの電極と、 ii)入口と、少なくとも1つの出口とを有するフィルタ・チャンバと、 iii)第1および第2のグループの電極間にダイエレクトロホリティク(die lectrophoretic)(DEP)フィールドを確立する手段と、 iv)第1の粒子が拘束されるように、結果として生じる力を粒子に働かせる電極間のDEPフィールド(field)と、 v)第2の粒子を前記チャンバから選択的に除去する手段とを含んでいる。 ダイエレクトロホリティク・フィールド(dielectrophoreti c field)を確立して第2の粒子をチャンバから選択的に除去する手段を付勢する制御手段が設けられることが望ましい。 この制御手段は、フィルタ・チャンバの各出口に配置され、各流体加圧手段によりこのチャンバカラ流体を排出させるように構成された1つ以上の弁を同期させる手段を含むことが望ましい。 前記フィールドの作用の変更は、電極に印加される信号の周波数を変化させることにより得られることが望ましい。 異なる周波数は、異なる電極のグループまたはサブグループに同時に課すことができる。 ポンプまたは圧力供給源または重力でもよい流体加圧装置は、第2の粒子をチャンバの第2の出口に向けて押圧させる装置と関連して用いることができる。 流体加圧装置は、1つ以上のポンプを含むことが望ましい。 望ましくは、ポンプは、チャンバの各出口に対して設けられる。 更に望ましくは、各弁は、同期手段が第1の粒子を拘束するための第1のダイエレクトロホリティク・フィールドを確立すると同時に、チャンバの出口における弁を開いてチャンバ内の圧力をチャンバ外の圧力を越えさせるように、1つ以上のポンプと関連させられる。 その結果、第2の粒子がチャンバから排出させられることになる。 次に、制御手段は、弁を閉じて、チャンバ内の圧力をチャンバ外の圧力へ戻すことができる。 その後、あるいは同時に、制御手段は第1の粒子を拘束するダイエレクトロホリティク・フィールドをオフにする。 次いで、制御手段は、第2の弁および加圧手段を付勢して第1の粒子を出口に向けて押圧するが、この出口は第2の粒子が排出される出口と異なる出口であることが望ましい。 次に、第1の粒子がチャンバから排出させられる。 次いで、制御手段はこのシーケンスを周期的に反復する。 制御手段は、チャンバ内の加圧を行うように弁を開き、あるいはポンプを付勢することができる。 本発明は、いわゆる移動波が生成されないという点においてドイツ国特許公開出願第4127405号に記載された装置とは異なっている。 即ち、隣接する電極間または電極セット間で逐次あるいは周期的な切換えが存在しない。 分離は、 保持媒体の圧送が後に続くDEP電界による拘束の組合わせ作用によって達成される。 チャンバは、第2の粒子が重力の作用下でチャンバから除去されるように指向されている。 第1の粒子は、全ての第2の粒子が除去された後にチャンバから除去される。 これは、同じ出口を介して行われる。 しかし、第1の粒子は、異なる出口を介して除去されることが望ましい。 第1の粒子の除去を促すために別個の流体加圧装置を用いることもできる。 第1および第2の電極グループは、例えば、数対の別個の電極が存在するようにサブグループに細分割することもできる。 これらの電極のサブグループの選択的な切換えは、電極のサブグループの隣接対の周期的な切換えを含む。 これら対は、1つの切換えステップにおける1対の第2のメンバが以後の切換えステップにおける異なる対の第1のメンバとなるように重なってもよい。 第1の粒子は、これらが保持される流体により各電極に対して移動されることが望ましい。 用語「切換え」とは、隣接する電極および(または)電極のサブグループ間の電位差を変化させること、および(または)隣接する電極または電極サブグループ間で通常は液体である流体に流れる電流を変化させること、および(または) 電圧および(または)電流の周波数を変化させることを含むことが理解される。 特に、電圧の周波数の変化が異なる物質に対する異なる誘電伝達力を生じることが発見されたので、電圧の周波数を変化させることが望ましい。 即ち、液体中の懸濁に保持される2つの異なる物質AおよびBが非常に異なって挙動し、粒子がおかれるDEPフィールド(電場)の印加の頻度に従って電気泳動の異なる大きさを受ける。 更にまた、隣接する電極のサブグループに接続される少なくとも1つの周波数発生器を直列に配置することにより、一方または両方の物質A、Bを異なる時間間隔で異なる領域に選択的に吸引および(または)拘束するために、電極を周期的に切換えことが可能である。 1つ以上のポンプをこの構成と組合わせて用いることができる。 その結果は、「掃引」効果が得られることであり、これにより第1の粒子がチャンバの特定の出口に向けて押圧されるが第2の粒子はDEPフィールド内に保持される。 このような構成は、1つの粒子または物質を2つ以上の粒子またはの混合物から分離するために用いることができる。 電極は、規則的な長手方向断面を持つことができ、形状は三形、正弦波形、 鋸歯形、あるいは方形でよい。 隣接電極がインターディジタル形状で、方形の城郭状の断面を呈する。 電極は、規則的な方形波の城郭形状プロフィールの形態である横方向周囲を持つように容易に形状とすることができる。 対向(隣接)電極間のダイエレクトロホリティク・フィールドの選択的な切換えおよび変更は、異なる電極領域の周囲に物質の空間的な仕切りを生じる如きものである。 、電極はなるべくインターディジタル構造がよい。 ある形態の生細胞は、同じ種類の死細胞が受けるものとは異なるDEP力(D EP force)を受ける。 同様に、正常な細胞とガン細胞とは、同じDEP フィールドにおいて異なるDEP力を受ける。 、DEP力の大きさは、下記の如き細胞構造の物理的特性、即ち、イオン成分の濃度および移動度の如きに依存する。 また、異なる形態のタンパク質および染色体が異なるDEP作用力を受けることも観察され、本発明はこれらを分離するために使用することができる。 事例としてのみ、また明瞭にする目的のため、本明細書の残部では、生細胞とは粒子BまたはタイプBと呼ばれ、死細胞は粒子AまたはタイプAと呼ばれる。 タイプAおよびBとは、粒子が先のように言及されるならば、第1のタイプおよび第2のタイプと類似であることが理解されよう。 本発明の特定の一実施例における前記の空間的分離は、粒子タイプAの細胞質を略々「樋部(trough)」内の城郭状のインターディジタル電極の表面の各部、即ち、同じ電極の突起部間と電極頂部に累積させ、粒子タイプBの細胞質の場合は対向(隣接)する電極の「頂部」間に累積させる。 これらの累積は、それぞれ「三角形」または「ひし形」および「真珠の鎖」と対比されてきた。 1つの構成においては、電極の「樋部」の周囲および電極頂部に累積する「三角形」 または「ひし形」を構成する細胞質タイプAは、他の細胞質タイプBが電極の各部分に吸引された場合より略々弱い電極表面の当該部分に対する吸引を受けた。 この理由は、2つのタイプの粒子に生じる誘電伝達作用力の大きさがの空間的分布の故であり、また粒子が正と負の誘電伝達作用のどちらを受けるかの故である。 このことは、更に詳細に以降において章「理論」に関して記載される。 電極周囲のDEP力の上記の空間的分布の理解を助ける有効な類推は、1つの電極の表面に跨がるDEP作用力の空間的分布の全体図を略図的に示す3次元グラフを考えることである。 電極の表面は、x−y面に投影される。 この面内におけるある点に生じるダイエレクトロホリティク(DEP)・フィールド(電場) は、z軸上に示される。 このような面は、粒子AおよびBが持つ相対的電位エネルギを考える上で有効である。 この面は、「山」と深浅の「谷」の領域を規定することが判る。 これは、図面の幾つかに関して以下に記載する。 粒子AおよびBが同じ体積の球とするならば、電極の各部分に対するその相対的な吸引/反発作用力は、面z=0からの「山」の高さと「谷」の深さに比例する。 どんなシステムもその最小エネルギ状態にあろうとするため、タイプB細胞がタイプA細胞よりも大きなDEP作用力を受ける、即ち、より深いDEPの「 谷」内で「より強く」保持されることが判る。 ある球は、深い側面の「谷」内で容易かつ迅速に累積しようとし、そこから離れまいとする。 例えば、電極面に流れる溶液の場合。 しかし、他の球は、比較的浅い谷に累積し、そこから比較的容易に離れ得る。 本発明の第2の特質によれば、流体から第1および第2の粒子を分離するための装置において使用される電極が提供され、その構成は、極性に変化するように制御される電気エネルギ源に接続される電気的接点と、フィルタ・チャンバで使用されるための表面とを含む。 電極は、少なくとも金またはプラチナの如き伝導率物質で被覆されあるいはこの物質から形成されることが望ましい。 しかし、貴金属の如き他の適当に不活性の金属、あるいは不活性の非金属でも使用することができる。 本発明の更に別の特質によれば、流体から第1および第2のタイプの粒子を選択的に分離するための方法が提供され、その構成はi)少なくとも2つの電極の表面上に粒子を含む流体を通すこと、 ii)電極間に確立されたダイエレクトロホリティク・フィールドが第1のタイプの粒子を第2のタイプの粒子よりも大きな程度拘束することができるように電極を配置すること、およびこれによりiii)第2のタイプの粒子が第1のタイプの粒子から分離されるように、第2のタイプの粒子を第1のタイプの粒子に対して移動させることを含む。 (内部に電極が配置される)フィルタ・チャンバに対して1つ以上の出口を提供することにより、第1の出口を介して流体を除去することができ、この流体は第1のタイプ(A)の粒子を含まない。 第2のタイプ(B)の粒子を含まない流体は、第2の出口から除去される。 流体からの第1および第2のタイプの粒子の除去は、隣接する電極間の誘電伝達電界を切換えて、第2のタイプの粒子の移動が異なる方向に生じるが、第1のタイプの粒子の移動が1つの方向で生じるように選択的に圧送することによって強化される。 これらの方向は、各出口の方向と同じであるが反対方向であることが望ましい。 各タイプの粒子の除去は、ポンプ、シリンジその他の加圧装置を用いて、所要の方向の一方または両方で保持流体を圧送することによって強化される。 チャンバは、粒子が所要の方向に重力によって圧送されるように指向される。 本発明および本発明を実施する方法を、例示としてのみ図面に関して次に記述する。 (図面の簡単な説明) 図1は、10MHzの印加電圧周波数に対する正の誘電伝達作用下の電極に集まる伝導率40mS. m -1の280mMのマンニトール(#訳者註:マンニット)中に懸濁された生イースト細胞を示し、 図2は、10KHzの印加電圧周波数に対する負の誘電伝達作用下の電極から反発される同じマンニトール溶液中に懸濁された生イースト細胞を示し、 図3は、性媒体中に懸濁されて正の誘電伝達作用を受ける半径が3μmの粒子に対する時間的に平均された電位エネルギ・プロフィールを示し、 図4は、負のダイエレクトロホリティクを受ける同じ粒子に対する電位エネルギ・プロフィールを示し、 図5は、表面電荷密度ρの計算のため12要素内に含まれる675個のサブ領域に分割される電極の全体図、 図6は、インターディジタル構造電極の全体図、 図7は、電極綿上で3.5μm面内に置された水性媒体中に懸濁された3μm 半径粒子に対する時間的に平均された電位エネルギ・プロフィールを示し、 図8は、負の誘電伝達の場合の同じ粒子および電極に対する電位エネルギ・プロフィールを示し、 図9および図10は、大きさが1.5pNの余分な横方向作用力の付加によりそれぞれ変更される図7および図8の電位エネルギ・プロフィールを示し、 図11は、セパレータ装置の一部の簡単な概略図、 図12は、図11のセパレータの全体的概略図であり、コンピュータの制御下の周波数発生器を示し、 図13a乃至図13dは、図11のセパレータの一部であるインターディジタル電極の平面図を類似の方法で略図的に示し、これら電極が2つのタイプの粒子AおよびBを分けるためどのように使用されるかを示し、 図13aは、DEP電界が付勢される分離サイクルの初めを示し、 図13bは、DEP電界がタイプBの粒子を強く保持する間流体の流れにより左方へ移動されるタイプAの粒子を示し、 図13cは、DEPフィールドがオフにされ、流体の流れにより右方へ全ての粒子が移動される状態を示し、 図13dは、ダイエレクトロホリティク・フィールドが再び確立されて、タイプBの粒子が強く保持される間タイプAの粒子が左方へ移動される状態を示し、 図14aは、インターディジタル構造電極の一部の拡大平面図、 図14bは、インターディジタル構造電極対の各部の拡大平面図であり、電極の異なる部分の周囲の第1および第2の細胞タイプ(AおよびB)のグループ化を示し、 図15aは、隣接電極間の正のダイエレクトロホリティク・フィールド電位を表わす3次元面のグラフ、 図15bは、正のダイエレクトロホリティク・フィールドを表わす3次元面のグラフ、 図16aは、負のダイエレクトロホリティク・フィールド電位を表わす3次元面のグラフ、 図15bは、負のダイエレクトロホリティク・フィールド電位を表わす3次元面のグラフ、 図17は、正のダイエレクトロホリティクの電極エッジに沿った生存細胞と負のダイエレクトロホリティク下の中心における非生存細胞との集合を示す多面電極の図、 図18aは、図17における装置に対応する隣接電極間の正のダイエレクトロホリティク・フィールド電位を表わす3次元面を示すグラフ、 図18bは、図17の装置における電極間の負のダイエレクトロホリティク・ フィールド電位を表わす3次元面を示すグラフ、 図19は、5V(ピークツーピーク)の10KHz信号を与えた後、電極に集まる生存(生きた)および非生存(死んだ)の(メチレン・ブルーで染めた)イースト細胞の平面図、 図20は、城壁状のインターディジタル電極と5V(ピークツーピーク)10 KHz信号を用いて、生存および非生存イースト細胞のダイエレクトロホリティクの分離を示し、 図21は、電極に適用された10MHzで非生存細胞をフラッシングした後にチャンバ内に残った生存細胞を示し、 図22は、スプリット・ビーム・ダイエレクトロホリティク分光計を用いて測定された如き生存および非生存イースト懸濁液のダイエレクトロホリティク・スペクトルを示し、 図23は、実験システムの概要を示し、 図24は、メチレン・ブルー染色、ダイエレクトロホリティク挙動により決定される混合細胞懸濁液の百分率生存度と作られた混合物から予期される生存度のグラフ、 図25は、第1の生存イースト細胞、次に非生存イースト細胞の選択的フラッシング(flushing)時のフィルタ・チャンバの流出流の吸収測定から得た生存度と、作られた混合物から予期される生存度(r=0.980)のグラフ、および 図26は、2つの流出流のそれぞれに弁を持つフィルタ・チャンバの概略図である。 理論の簡単な論議を図1乃至10に関して次に行うことにする。 理論電極における生物粒子の選択的な固定化のためダイエレクトロホリシス(di electrophoresis)を用いる基本理論および実際は、15年以上にわたりPohl H. A. (1978)Dielectrophoresis Cambridge University Press(Cambridg e)で利用することができた。 粒子が図1に示されるように電極表面で電界の最大領域に吸引される場合、正のダイエレクトロホリティクが用いられる。 隔離電界最大値は電極から離れては生じ得ない:T. B. JonesおよびG. W. B liss「(1977)J.Appl.Phys.」(48、1412〜17) が、重力とダイエレクトロホリティク力間の均衡を維持するように電子的フィードバックを用いて自由空間または液体中に粒子を浮遊させることが可能である: T. B. JonesおよびG. W. Bliss「(1977)J.Appl.P hys.」(48 1412〜17)、T. B. JonesおよびJ. P. Kr aybill「(1986)J.Appl.Phys.」(60 1247〜5 2)、K. V. I. S. KalerおよびT. B. Jones「(1990)B iophys.J.」(57 173〜82)、K. V. I. S. Kaler、 J−P Xie、T. B. JonesおよびR. Paul「(1992)Bio phys.J.」(63 58〜69)。 負のダイエレクトロホリティクは、電極構造から離れた安定位置に粒子を拘束するために用いることができる。 この場合、粒子は図2に示されるように高い電場領域から離れるように誘導される。 電極形状の適当な選択により、粒子が指向され最終的に拘束される電場最小値の場所を規定することが可能である:Y. H uangおよびR. Pethig「(1991)Meas.Sci.Techn ol.」(2 1142〜46)、R. Pethig、Y. Huang、X−B WangおよびJ. P. H. Burt「(1992)J.Phys.D:Ap pl.Phys.」(25 881〜8)、P. R. C. Gascoyne、Y . Huang、R. Pethig、J. VykoukalおよびF. F. Bec ker「(1992)Meas.Sci.Technol.」(3 439〜4 5)。 このため、ダイエレクトロホリティク力(2次元電気泳動)の両方の極性を用いることにより、電場の最大値と最小値の両方と関連する電位エネルギ・プロフィールに依存する程度に微小粒子を操作して捕捉することが可能である。 多面および城壁形状の微小電極により生じる正と負のダイエレクトロホリティク力を用いて粒子を指向することができる電位エネルギの「ウエル」即ち「谷」 の深さとプロフィールを得るための製造装置について記載されている. 得られる結果は、試験生物粒子(イースト、バクテリアおよび血液細胞)を用いて変化し、細胞のタイプ即ち生存度に従ってかかる生物粒子がどのように選択的に拘束されてエネルギ・ウエルから解放されるかが提示される。 実験の詳細 材料 Saccharomyces cerevistae(株R XII。Fre e University of BerlinのInstitute of Biophysicsから得た)のイースト細胞は、5%スクロース(Sigm a)、0.5%イースト抽出物(Oxoid)および0.5%微生物学的ペプトン(Oxoid)を含むpH5の媒体中で30℃において成長させられた。 この細胞は、その成長相で約18時間で収穫され、280mMのマンニトール中で3 回洗浄された。 280mMのマンニトール中で懸濁が作られ、プラチナ・ブラック電極とHEWLETT PACKARD(商標)4192Aインピーダンス・ アナライザを用いて50KHzで決定される如き伝導率を40mS. m -1まで上昇するためこれに対して充分なNaClが添加された。 生存細胞と同じ方法で1 0分間75℃で加熱して洗浄することにより、熱処理された細胞懸濁もまた調製された。 メチレン・ブルーで染色した後:N. G. Stoicheva、C. L . Davey,G. H. MarkxおよびD. B. Kell(1989)Bio catalysis 3 245〜55、この熱処理は細胞の大部分が結果として非生存状態となることが発見された。 280mMのマンニトール中の混合により略々等量の生存および非生存細胞を含む懸濁が形成され、このような懸濁の伝導率はNaClにより1mS. m -1に調整された。 羊血液が集められ、凝結防止剤としてリチウムヘパリンを含む無菌真空容器中(Becton Dickinson、Oxford)に4℃で貯蔵された。 血液を100gで5分間遠心分離により赤血球が得られ、320mMスクロースに3mg. m -1のグルコース溶液を加えたもので3回洗浄された。 次に、細胞は同様なスクロースにグルコース溶液を加えたもので懸濁され、その伝導率はNaC lを用いて10mS. m -1に調整された。 Micrococcus luteus(syn.M.lysodeikti cus)バクテリア、即ち、MoscowのBakh Institute o f Bichemistryから得たFleming株2665が、30℃の栄養スープ(Oxford)中で成長され、5分間100gで遠心分離により収穫された。 この細胞は、次に3回洗浄され、最後に10mS. m -1のスクロースにグルコース溶液を加えたもので赤血球に対する如く再び懸濁された。 電極多面の微小電極:Y. HuangおよびR. Pethig(1991)Mea s. Sci. Technol. 2 1142〜46、および城壁状インターディジタル電極:R. Pethig、Y. Huang、X−B WangおよびJ. P. H. Burt(1992)J. Phys. D:Appl. Phys. 258 81〜8、J. A. R. Price、J. P. H. BurtおよびR(1988 )Biochim. Biophys. Acta 964 221〜30、どこかに記載されたフォトリトグラフ技術を用いて形状が生成され:J. A. R. Pr ice、J. P. H. BurtおよびR. Pethig(1988)Biorh im,Biophys. Acta 964 221〜30。これらの電極タイプは、図3および図4;図5それぞれに示され、正と負のダイエレクトロホリティクの両作用を用いて生存および非生存イースト細胞、赤血球およびバクテリアの選択的捕捉および解放を示すため使用された。ピン・プレート形状の電極もまた構成され、これら電極を用いて、電場周波数および懸濁媒体伝導率の関数として細胞により示された誘電伝達効果の極性を明瞭に決定する(図1参照)。 電位エネルギ J. C. Maxwell(1891)A Treatise on Elec triciity and Magnetism,3rd ed. Vol. 1, Ch. ix. Claredon Press,Oxfordにより最初に記述される如く、外部電場が誘電媒体中に懸濁された粒子からなるシステムに印加される時、この偏波された粒子に電子ダイポールの特性を付与するように電荷が粒子−媒体の境界に現れるように誘導される。システムの対応する電位エネルギが、 W=−m・E 式(1) により与えられる。但し、mは誘導された実効ダイポール・モーメント、Eは印加電場である。この研究において、誘導多重極の作用が電場がゼロである領域においてのみ優勢になる:M. Washizu(1992)J. Electros tatics 29 177〜88、ため、誘導されたダイポール・モーメントと不均等な外部電場に限定することにする。半径rの球状粒子の場合、絶対複合誘電率ε p (ε p=ε p −jσ p /ω、 但し、σは導電率、およびj=√−1)が絶対複合誘電率ε mの媒体中に懸濁され、ラジアン周波数ωのAC電場(x,y,z)cosωt a zを受け、誘導ダイポ

    R. PethigおよびX−B Wang(1992)Phys. Med. Bi ol. 37 1499〜1517、即ち、 m=4πε

    m

    3 {Re[f(ε

    p ,ε

    m )]cos ωt−Im[f(ε

    p

    ,ε

    m )]sinωt}E(x,y,z)a

    z式(2) 但し、ReおよびImは、それぞれ、下式により定義されるクラウジウス−モソッティ因数f(ε

    p ,ε

    m )の実数および仮数の成分を指す。 即ち、 印加電場の期間(2π/ω)よりはるかに長い時間にわたる積分式(2)、式( 2)から偏光粒子の時間平均電位エネルギは、 <W>=−2πε

    m

    3 Re[f(ε

    p ,ε

    m )]E

    2 (rms) 式(4) 粒子に働くダイエレクトロホリティク力は、下式により与えられる:Y. Hua Phys. Med. Biol. 37 1499〜1517。 即ち、 F(ω)=2πε

    m

    3 Re[f(ε

    p ,ε

    m )]∇E

    2 (rms) 式(5) その結果 F(ω)=−∇<W> 式(6) この式は、ダイエレクトロホリティク力が粒子をその電位エネルギが最小である領域へ指向させることを示す。 このため、因数Re[f(ε

    p ,ε

    m )]に対する正の値に対応する粒子懸濁媒体より更に偏光可能である粒子の場合は、粒子は正のダイエレクトロホリティクを受けて、局所電場(E

    2 )が最大である場所へ指向される。 式(2)から、この状態もまた印加電場と誘導ダイポール・モーメントとお間の位相差φの大きさが90゜より小さい如き周波数で生じることを理解することができる。 反対に、局所電場の最小値に指向される時に、Re[f (ε

    p ,ε

    m )]に対する負の値を持つに充分に低い(従って、|φ|>90 ゜)偏光性の粒子が最小電位エネルギを持つことになる。 このため、粒子の選択的なダイエレクトロホリティク操作および拘束のためには、制御する重要なパラメータは電場の分布(E,∇E

    2 )および因数Re[f (ε

    p ,ε

    m )]である。 電場分布は電極の形状によって決定されるが、Re [f(ε

    p ,ε

    m )]は、それぞれ粒子の誘電特性(ε

    p )および(ε

    m ) と周囲の媒体に従って周波数と共に変化する。 異なる誘電特性の粒子の混合物の場合は、懸濁媒体の導電率または相対的誘電率の適当な修正により選択的な操作を得ることができるが、類似の誘電率特性の選択性の粒子の場合は、1つ以上の粒子タイプの誘電特性を変化させる非常に特有の化学的処理あるいは付随処理( 例えば、抗体抗原反応)を用いて達成可能である。 多面

    電極 基本的な多面電極形状は、図3に示され、電場の充分に規定された空間的変化を生じるように設計される:Y. HuangおよびR. Pethig(1991 )Meas. Sci. Technol. 2 1142〜46。 電位を規定する多面性はLaplace式から得られ、下記の形態である。 即ち、 f(x,y)=af

    na +bf

    nb

    但し、nは電極対の数を規定する。 更なる詳細は、先に述べた如くHuangとPethigにより提供され、図3のn=2なる多面設計では、電極間の空間における電場の空間的変化は下式により与えられる。 即ち、 但し、dは対称中心と電極先端部との間の半径方向距離であり、V

    1およびV

    2は対向電極に印加される電位である。 このように、式(4)から、印加された正弦波電圧Vに対して、多面形状内に懸濁された粒子の時間平均電位エネルギは下式により与えられる。 即ち、 d=64μm、ε

    m =80ε

    0である水性媒体に懸濁された粒子半径rが3μmの特定の場合、および5V(rms)の印加電圧に対する〈W〉の3次元プロットが図3および図4に示される。 図3に示された電位エネルギ・プロフィールは、 パラメータRe[f(ε

    p ,ε

    m )]が+0.2の値を持つ場合に対応し、その結果粒子は正の誘電伝達の作用下で充分に電極縁部において急な勾配のエネルギで捕捉される。 図4では、パラメータRe[f(ε

    p ,ε

    m )]は+0.2 の値を持ち、この時粒子は充分に電極間の空間の中心における電位エネルギへ指向される。 電場が中心においてゼロである:Y. HuangおよびR. Peth ig(1991)Meas. Sci. Technol. 2 1142〜46であるため、〈W〉もまたゼロであり、基準点として取ることができる。 初めに電極縁部で水性媒体中に懸濁する、Re[f(ε

    p ,ε

    m )]が−0 . 2の値を持つ3μmの半径の粒子の場合は、5V(rms)の印加と同時に、 式(8)から、粒子が充分に相対的深さ918eVの電位エネルギへ指向されることが判る。 換言すれば、この粒子は電極システムから逃れるために少なくとも918eVの電位エネルギ・バリアを克服しなければならない。 式(6)から、 粒子が電極縁部から移動する時この粒子に働く平均ダイエレクトロホリティク力は2.3pNであると計算できる。

    インターディジタル構造電極城壁状のインターディジタル電極の幾何学的形態が図5に示される。 電極の寸法(縮尺通りでない)が示される。 基本的な反復構造と反対の電位の同じ電極と隣接する電極のいずれかの側の6つの近傍電極との間の電荷の相互作用が勘案された。 電極の詳細は、R. Pethig、Y. Huang、X−B WangおよびJ. P. H. Burt(1992)J. Phys. D:Appl. Phys . 25 881〜8によって記述されている。 このような電極に対する電位エネルギ・プロフィールを得るため、電場分布の数値計算が、VAX(商標)コンピュータおよびFortran(VAX/VMSオペレーティング・システム)を用いて、電荷密度法:G. MartinezおよびM. Sancho(1973 ) Proc. IEEE 120 213〜220ページに従って行われた。 この電荷密度法は、電極面S上の電位V(r)と電荷密度分布ρ(r′)間の下記の関係を用いる。 即ち、 但し、ε

    mは周囲の媒体の絶対誘電率、rおよびr′は1つ以上の電極を含み得るS上の点である。 電荷密度関数ρ(r′)を見出す式(9)の解は、電極をその表面電荷密度が均一と仮定できる如き充分に小さなサイズのサブ領域へ分割することによって容易となる。 Sを表面電荷密度ρ

    jのn個のサブ領域s

    j (j=1 ,2,...n)への分割は、下記のマトリックス形態を取る。 即ち、 ここで、r

    jはサブ領域s

    jの幾何学的中心、x

    ijは下式により与えられる。 即ち、 サブ領域の分布を知ることから、サブ領域s

    jにおける単位電荷密度による点r

    j

    における電位X

    ijを決定することができる。 従って、全電極面上の電荷密度ρ

    j

    は、次の関係から計算することができる。 即ち、 ρ=X

    -1 V 式(12) 但し、ρ=[ρ

    1 ,ρ

    2 ...ρ

    n l′,X=(X

    ij ,i=1,...n;j=1,...n )、およびV=[V

    1

    2 ...V

    n l′は電極に印加される既知の電位である。 電荷密度ρ

    j (j=1,...n)を得れば、どの点r

    kの電位も式(10)でX

    ijを代入することにより見出されて下式を得る。 即ち、 インターディジタル構造電極設計は、図5および図6に示される周期的な「城壁状」構造からなっている。 表面の電荷密度の計算のために、基本的な反復構造が図5に示される要素1〜12内に含まれる675個の規則的なサブ領域に分けられた。 基本的な反復城壁状構造の12個の要素内の電荷分布は相互に異なることもあるが、類似の要素(即ち、同じ番号で識別される)における電荷密度は同じであると仮定された。 要素の相対的サイズおよびそれらにおけるサブ領域数は、表面電荷分布の予めの計算に基いて選定された。 最大の電荷密度変化の領域( 例えば、要素7および10)は、最大数のサブ領域が割付けられた。 電極表面の割当てられた細分割に基いて、電位係数(X

    ij )が式(11)とReitanおよびHiggins[17]により記載された手順とを用いて計算された。 。 マトリックスXの計算過程において、同じ電極の異なる部分ならびに隣接する電極の異なる部分に位置するサブ領域間の総合的電荷同士の相互作用が勘定に入れられた。 例えば、図5において、要素7における全てのサブ領域s

    iJにおける電位は、基本的城壁単位の675個のサブ領域において生じる電荷密度を勘定に入れるのみならず、左右の側における次の6個の城壁単位ならびに隣接する電極に位置する城壁単位に対する要素1〜12に生じる電荷密度をも勘定に入れて計算された。 電荷密度分布(675個のサブ領域における電荷密度に対して675の値)が、(インターディジタル)電極対に印加られる+1Vと−1Vの仮定された電極電位に対する式(12)を用いて得られた。 得られた電荷密度分布から、電位分布が式(13)を用いて得られた。 次に、 電場E(=−grad V)およびダイエレクトロホリティク力係数∇E

    2が電極上の3.5μmに位置する面上に均等に分布された点に対して得られ、式(4 )を用いて得た時間的に平均された電位エネルギ〈W〉の結果として得る3次元プロットが図7および図8に示される。 図7は正の誘電伝達(Re[f(ε

    p ,ε

    m )]=+0.2)に対する状態を示し、図8では、負の誘電伝達に対する電位エネルギ・プロフィールが(Re [f (ε

    p ,ε

    m )]=−0.2)であることが示される。 これらのプロフィールを得るため用いられる他のパラメータについては以下に規定される。 イースト懸濁の吸光度における相対的変化は、電極に対するAC電圧の印加後に測定される。 同図から、正のダイエレクトロホリティク力の下では、粒子が電極構造内の初期位置とは無関係に電極縁部における電位エネルギ・トラップへ指向されることが判る。 しかし、負のダイエレクトロホリティクでは、電極間の空間に初めに位置された粒子は電極の「ベイ(bay)」領域におけるエネルギ・ウエルへ指向されるが、電極表面上に初めに位置された粒子は電極の「チップ」の表面に指向される。 図7の結果から、負のダイエレクトロホリティク・エネルギ・ウエルに拘束された粒子と比較することにより、正の誘電伝達下で捕捉された粒子は、電極システムから逃れるために大きな電位エネルギ・バリアを克服しなければならないこともまた明らかである。 粒子は、特性的な大きさ80μmのインターディジタル電極により生じる正のダイエレクトロホリティク力(Re[f(ε

    p ,ε

    m ) ]=+0.2)を受ける。 印加電圧は5Vrmsであり、X−Y座標が図示された電極形状に関して規定される。 このことは、電位エネルギ・プロフィールがどのようにダイエレクトロホリティク力に対して別の作用力場(例えば、重力または流体の流れ)を重ねる際に修正されるかを示す図8および図9に照してより正確に解することができる。 正のダイエレクトロホリティク力の作用下の粒子は、 深いエネルギ・ウエル内に保持されるが、負のダイエレクトロホリティクを受ける粒子の場合は、電極システム上のこれら粒子の平行移動の自由度を制限するバリアは非常に大きくはない。

    結果と論議式(3)および(4)から、2つの粒子タイプからなる懸濁の場合、懸濁媒体の伝導率を慎重に選定することにより、ある周波数では各粒子に対するパラメータRe[f(ε

    p ,ε

    m )]が反対の極性である状態を得ることが可能であることになる。 このことは、有効な用途、即ち、ダイエレクトロホリティク力を用いて不均一な懸濁の成分を分けることができることを示唆する。 以降の実験は、 このことの可能性を示すために行われた。

    多面電極を用いる生存および非生存イースト細胞の分離混合された生存および非生存(熱処理)イースト細胞の懸濁の50μlサンプルが、対向数電極先端部間の寸法128μmの多面電極構造に対して滴下(pi petted)された。 10MHzの5V(rms)信号を電極に印加した10 秒後に、図17に示される収集パターンが観察された。 メチレン・ブルー染色テストと図1のピン電極システムを用いる生存および非生存細胞における別個のダイエレクトロホリティク測定から、図17に示された結果が、生存細胞が電極縁部に集められ非生存細胞は中心の電極間領域に拘束されることが結論された。 このため、10MHzの周波数および伝導率が1mS. m

    -1の懸濁媒体においては、生存および非生存イースト細胞がそれぞれ因数Re[f(ε

    p ,ε

    m ) ]に対する正と負の値を呈する。 このことは更に、他の場所(Y.Huang、 R.Holzel、R.PethigおよびX−B Wang(1992)Ph ys.Med.Biol.37 1499〜1517)で定量的に述べたように、生存および非生存イースト細胞の細胞壁、隔膜および細胞内部の誘電特性の相違を反映する。 正のRe[f(ε

    p ,ε

    m )]値を呈する細胞は最大の電場強さの領域へ指向されるが、負のRe[f(ε

    p ,ε

    m )]の細胞は最小のE

    2

    値の領域へ拘束される。

    インターディジタル構造電極を用いる赤血球およびミクロコックス・ルテウス

    (Micrococcus luteus)の分離赤血球およびM. ルテウス懸濁の試料が一緒に混合され、この混合物の50μ lの試料が特性的サイズ80μmのインターディジタル構造電極アレイに対して滴下された。 5V(rms)の10KHz信号がマイクロ電極へ印加された。 赤血球およびバクテリアの結果として得る分布は、図14aおよび図14bに示されるものと類似する。 これらの図面から判るように、血球(直径6μm)は電極の表面上の電極のベイ領域およびひし形のパターンにおける三角形状の集合として集まり、より小さなバクテリアは電極縁部に集まった。 赤血球の小さな割合( 5%より少)が、バクテリアのポピュレーション内の立体的な障害物により捕捉された。 図1のピン電極システムを用いる別個の赤血球とバクテリア懸濁の測定は、1 0KHzで10mS. m

    -1のスクロースとグルコースの媒体中で、ミクロコックスと赤血球はそれぞれ正と負のダイエレクトロホリティク力を受けた。 このことは、インターディジタル電極を用いる時イースト細胞に対して得られる三角形状、ひし形状および真珠の鎖状の集合パターンの従前の指摘(R.Pethig、 Y.Huang、X−B WangおよびJ.P.H.Burt(1992)J .Phys.D:Appl.Phys.25 881〜8)と一致する。 血球とバクテリアの異なる挙動は、血球が脂質膜により包囲され、バクテリアはヘテロ多糖細胞壁により包囲されているという事実に主として関連している。 10KHzの周波数では、血球膜は10mS. m

    -1の懸濁媒体(即ち、Re[f (ε

    p ,ε

    m )])よりも大きな抵抗を持つように思われ、従ってこの血球膜は負の誘電伝達作用力を受ける。 一方、バクテリアの細胞壁は、イオン交換樹脂と似た電気的特性を持ち、伝導率が比較的大きい(即ち、Re[f(ε

    p ,ε

    m )]は正である)。 従って、ミクロコックスは、図7の電位エネルギ・プロフィールを有し、図8は負のダイエレクトロホリティク(Re[f(ε

    p ,ε

    m )]=−0.2)を受ける赤血球に対する状態に対応する。 このように、得られる集合パターンは、血球およびバクテリアがその電位エネルギを最小化するようにそれ自らを再配置する時に予期されるパターンとよく一致する。 最後に、図9および図10に示される結果は、負のダイエレクトロホリティク力により保持される粒子が正のダイエレクトロホリティク力により保持されるものより容易に解放されることを示す。 このことは、電極アレイ上を液体洗浄することによって検証された。 5Vrms(10KHz)信号を用いてミクロコックスおよび赤血球の分離後、およびこの信号を維持した状態で、血球は流れる液体により除去されたが、バクテリアは電極縁部で強く捕捉されたままであった。 電圧信号を除去すると同時に、バクテリアは洗浄(flush)することができた。 1mS. m

    -1のマンニトール溶液中の生存および非生存イースト細胞の混合物において同様な結果が得られた。 5V(rms)の10MHz信号は、生存細胞が電極縁部で捕捉されてそこで液体の交差流に曝した状態で残る結果となったが、 最初は赤血球と同様なひし形と三角形状の集合で集まった非生存細胞が洗い流された。

    結論先に述べた如き従前の研究において、多面のインターディジタル構造城壁形状の電極は正と負のダイエレクトロホリティクの両効果から生じる粒子の集合を容易にできることが示された。 電極により生成される電場パターンに関して理論的説明がなされた。 これをダイエレクトロホリティク力に曝された粒子が受ける電位エネルギ面の考察に拡張した。 更に、懸濁媒体の伝導率の慎重な選定により、 不均一な懸濁中の異なる粒子タイプが、これら粒子に慟くダイエレクトロホリティク力の極性に従って、空間的に分離された電位エネルギ・ウエルに対して指向される周波数範囲を見出すことが可能であることを示した。 多面およびインターディジタル構造電極を用いて観察される集合パターンと電位エネルギ表面の場所と幾何学的形状とに関して、理論と実験間の良好な一致が得られた。 城壁状インターディジタル構造電極の場合は、負のダイエレクトロホリティク下の電位エネルギ・ウエルに捕捉された粒子が正のダイエレクトロホリティク下で捕捉された粒子よりも更に容易に電極構造から(例えば、流体の流れまたは重力により)除去され得ることが判った。 不均一懸濁における異なる粒子タイプのこのような選択的な拘束および解放が、生物医学的およびバイオテクノロジ的科学における交差する用途を持つと考えることができる。 本発明が実施される1つの方法について、特に図11乃至図18に関して次に記述することにする。 図11および図12を簡単に見て、全体的に10で示されるフィルタまたはセパレータは、貯溜部またはチャンバ14内部に収容された電極アレイ12(詳細には、図13に示される)を含む。 チャンバ14は、入口16と、第1の出口1 8および第2の出口20とを有する。 ポンプ22は、溶液(図示せず)をチャンバ14へ圧送する。 この溶液は、細胞AとBの混合物を含む。 この混合物は、生きた細胞即ち生存細胞Bと死んだ細胞即ち非生存細胞Aとを含む。 これらの細胞AおよびBは、同じ細胞種のものである。 溶液は電極アレイ12を流過し、細胞AおよびBは、これが生きているか死んでいるかに従って異なる2次元電気泳動力を受ける。 この作用力は、チャンバ1 4内部の細胞AおよびBの結果運動に影響を及ぼす。 結果として生じる効果は、 Aタイブ細胞は出口18に向けて押圧されBタイプ細胞は出口20に向けて押圧されることである。 しかし、分離過程には幾つかの段階が含まれ、これらについては図13a乃至図13dに関して以下に詳細に記述される。 ポンプ22および24を用いて、細胞を保持する液体をチャンバ14内部で前後方向に圧送する。 ポンプ22、24はまた、細胞を更に濃縮するためAタイプ細胞またはBタイプ細胞に富んだ液体を更に別の濾過チャンバ(図示せず)へそれぞれ圧送する。 フィルタまたはセパレータのカスケードが一緒に直列に接続されてDEPフィールド内でDEP力を受ける細胞、淡泊その他の物質の2つ以上の異なる核種の分離を可能にすることが理解されよう。 更に、別個の入口26、28が、異なる不活性媒体が濾過チャンバ14を通過してAおよびBタイプの細胞を集めるために任意に設けられる。 しかし、これが要求されるのではなく任意であることが理解されよう。 2つの種類の細胞を保持する液体は、ポンプ22の圧力下で入口16を介して進入する。 4つの周波数発生器30、32、34および36が、チャンバ14内部でそれぞれ電極30A、32A、34A、36Aの選定されたサブグループにリンクされ、コンピュータ38によって制御される。 1つの周波数発生器が4個の周波数発生器の代わりに用いられることが判るであろう。 1つの周波数発生器は、増幅器(図示せず)に接続される。 ポンプ22、23および24もまた、コンピュータ38によって制御される。 周波数発生器30、32、34、36は、電極間のダイエレクトロホリティク・フィールド電界を変化させるように切換えられ、これにより異なるDEP力を細胞タイプAと細胞タイプBとへ印加させる。 細胞A は三角形状領域に拘束されるが、細胞Bは強いDEP力により電極表面に吸引される。 次にポンプ23、24を交互に用いて、以下に述べるように流体を1つの方向へあるいは反対方向へ圧送する。 全体的な結果は、出口20から出てきた液体は出口18から出てきたものよりも細胞タイプBを多く含み、出口18から出てきた液体は出口20から出てきた液体よりも細胞タイプAを多く含むことである。 これは、以下に図13乃至図18に関して一般的に説明される。 図13a乃至図13dは、時間間隔は必ずしも等しくなくてよいが、4つの逐次の時間インスタンスで電極アレイ12の一部の図を示している。 細胞タイプA およびBの混合物がチャンバ14へ導入される。 細胞タイプBを細胞タイプAよりも大きな程度電極の特定の部分へ吸引するダイエレクトロホリティク・フィールドが印加される。 図13aは、タイプAおよびタイプBの細胞が隣接する電極42、43間に別のパターンを形成する最初のインスタンスを示す。 図13a乃至図13dの図面は、3対の電極40と41、42と43、44と45を示している。 ダイエレクトロホリティク・フィールドは、細胞タイプBがここでは真珠の鎖と呼ばれる鎖を対向する電極42、43の「頂部」即ち「先端部」間に形成するように、細胞タイプAおよびBを分離しようとする。 細胞タイプAは、電極42、43の表面の周囲および対向する電極の「樋部」即ち「ベイ(bay)」 内で三角形またはひし形のパターンに形成しようとする。 2つの異なる細胞タイプの分類については、エネルギの観点から現象について以下に図15乃至図18 に関して簡単に触れるが、「理論」と題された章で先に述べられている。 図13bは、細胞AおよびBを保持する液体がポンプ24によってチャンバ1 4内へ圧送される時、ダイエレクトロホリティク・フィールドが電極42、43 間に維持される間に何が生じるかを示す。 Aタイプ細胞がより弱いDEP力により保持される時、この細胞は出口18の方向(左方)に強制される。 Bタイプ細胞は、比較的強いDEP力により保持される時に、電極の表面に付着されたままである。 このため、細胞タイプAは電極41の方向に移動するが、とりわけ電極間では細胞タイプBは「真珠の鎖」状に保持する。 図13cは、誘電伝達電界がオフにされる以降の瞬間を示す。 入口19を介する液体は、ポンプ23によって圧力下で導入される。 細胞タイプAおよびBは共に、出口20の方向に右方へ移動される。 この時、DEPフィールドが再び確立される。 図13dは、スイッチ・オンされたDEPフィールドを示している。 AタイプとBタイプの細胞が(1つの電極対により)出口20に向けて(即ち、ページの右方に向けて)変位されたことが理解される。 この時Bタイプ細胞は、DEP電界における電極43、44に付着される。 これら電極は、Bタイプ細胞が前に付着されたものとは異なる電極である。 一般に、該電極は電極の右側である。 この時、ポンプ23が流体を出口18に向けて圧送し、その際タイプA細胞もまた出口18に向けて移動される。 全体的な結果は、2つの細胞タイプAおよびBが空間的に分けられることである。 更なる空間分離ステップ毎に、細胞タイプAおよびBの濃度は、これら細胞がそれぞれの出口に近づくほど純度が高くなる。 細胞タイプAのクラスター(ふさ状)内に捕捉された細胞タイプBは、不規則的に剥離された状態となり、関連する出口に向けて圧送され、またその逆も真である、、これはまた、分離を改善する効果も有する。 細胞タイプAおよびBを含む溶液の新たな供給分が電極42、43間のセパレータに導入され、このプロセスは、以降の切換えサイクルが細胞タイプAの出口18への連続的な結果として生じる変位を生じ、細胞タイプBの出口20への変位を生じるように反復される。 各細胞タイプの濃度は、各ステップ毎に純度が高くなる。 図14aは、電極42の表面の周囲に累積する細胞の拡大図で、Aタイプの細胞の三角形が電極42の「樋部」に示されている。 図14bは、2つの電極42、43間の拡大図で、電極の「頂部」間の細胞タイプBの「真珠の鎖」と、細胞タイプAの三角形状とを示している。 図15a、図15b、図16aおよび図16bは、細胞タイプBが集合させられる急な勾配の深い電位エネルギの「ウエル」即ち「谷」を略図的に示している。 「ウエル」即ち「谷」の深さの類似点は先に述べたことである。 細胞タイプB は比較的深い「谷」へ「落込む」が、細胞タイプAは、この細胞が容易に除去される堆積の頂部に累積しようとする。 1つの特定の実験については、図19乃至図25に関して以下において詳細に記載され、特定の細胞の種類の生細胞と死細胞の分離におけるフィルタ即ちセパレータの効率を示している。 図23に示される如き実験ステーションが、2つのタイプの細胞を分けるために回分セパレータとして用いられた。 分離の効率は、 吸収技術、メチレン・ブルー染色法およびプレート・カウントによって測定された。

    実験の概要不均一な電界における粒子の運動であるダイエレクトロホリティク(2次元電気泳動)を用いて、良好な効率で生存および非生存イースト細胞を迅速に分離した。 Saccharomyces Cerevistaeの生存および非生存細胞の既知の混合物が、小さなチャンバ内でマイクロ電極により生成された正と負のダイエレクトロホリティク力を用いて分離されて選択的に単離された。 メチレン・ブルー染色(r=0.992)から初期のダイエレクトロホリティク分離( r=0.995)後の電極における細胞の直接顕微鏡的カウントにより、またチャンバから生存および非生存細胞を選択的に洗浄した後の流出液の光学的吸収測定(r=0.980)によって、初期の既知の相対的組成との良好な相関が得られた。 メチレン・ブルーによる染色とプレート・カウントによる細胞の生存度の測定により、60%の非生存細胞を含むca. 1.4×10

    7細胞ml

    ー1の初期懸濁に対して、ダイエレクトロホリティクにより分離された非生存部分は3%の生存細胞を含み、生存部分は8%の非生存細胞を含んでいた。 分離効率は、初期懸濁の希釈により、あるいは反復操作によって増加される。 細胞の生存度は、この分離手順では影響を受けなかった。 細胞の生存度の決定は簡単ではなく、結果はしばしば使用された手法に非常に依存する。 しかし、このような決定はかなり実用的かつ理論的に重要であり(J ones,1987;Higgins,1992;KaprelyantsおよびKell、1992)、細胞死の研究ならびに混合ポピュレーションにおける生存および非生存細胞の物理的分離のための新しい技術の開発は非常に有効である。 ダイエレクトロホリティク現象は、このような技術に対する基礎を提供し得るものである。 ダイエレクトロホリティク現象(DEP)は、不均一なAC電界中での粒子( particle)の移動であり、理論および粒子は詳しく報告されている(P ohl,1978a&b;Pethig,1979,1991)。 外部的に電界が課せられる結果として、双極子モーメントが粒子(細胞、菌:cell)内で誘発され、該磁界が不均一であれば、粒子はそれが高磁界へ向かうか又は高磁界から遠ざかるネット並進力(net translational force )を経験する。 この誘発された運動はDEP効果を構成し、細胞に対して個々の周波数−依存成分を含む(Burt等、1990;Pething 1991; Pethig等、1992)。 1KHZ以下では、該効果が表面電荷効果(surface charge effect)に関連した偏光(polarisation)により主として制御され、他方、1KHZと1MHZとの間では、膜間のイオン移動工程だけでなく、表面状態、薄膜または細胞壁面における二極性リラクセーション、薄膜流動性が優先的な影響である。 1MHZ以上では、DEP応答上の制御での影響は薄膜キャパシタンス及び表面及び内部細胞構成に関連する界面偏光である。 実験者の制御下における主な変数は、供給された電界の周波数と浮遊媒体の伝導率と誘電率である。 従って、異なるDEP特性を有する粒子の混合が分離できるように該変数を選択することが可能であり、これはインターディジタル化され、スプライン加工された微小電極の使用が主に促進される(Price等。、1988; Burt等、1989、1990;Pethig等。、1992)。 イースト生菌及びイースト否生菌のDEP特性が著しく異なることは既に示されおり(Pohl,1978a&b;Huang等、1992)、差異は誘電分光器に密接に関連した技術(Bouton等、1989;Stoicheva等、1989;Markx等、1991)及び電気−回転(electro−ro tation)(HolzelおよびLamprecht,1992;Huan g等、1992)を使用して既に報告されている。 DEP方法は唯一の電極を用いて細胞(菌)を分離するためにPohl(Pohl及びHawk,1966; Crane及びPohl,1968;Pohl,1978a&b)及びMaso n及びTownsley(1971)により使用され、該使用は分離において良い効率を得られなかつた。 以下に述べる方法は分離の高効率を達成するため2つの新しい特徴を用いる。 これらは、インターディジタル・マイクロ電極アレイと、正と負の両方のダイエレクトロホリティク力との制御された使用である。 また、この方法は、異なる臓器の細胞間でダイエレクトロホリティク特性が著しく変化し得、かつ実際に生存度以外の生理学的な状態にも依存するので、原理的に上位である(MasonおよびTownsley,1971,1978a &b;Pethig,1991:Gascoyne等,1992)。 ここに述べたダイエレクトロホリティク分離法は、先に述べた如き(Huan g等、1992)ことに基づいて動作する。 即ち、次の場合に周波数範囲を見出すことができる。 (i)生存および非生存イースト細胞が正のDEPを呈し、( ii)生存細胞が正のDEPを呈し、非生存細胞が負のDEPを呈する場合。 研究された他の現象は、城壁状のインターディジタル・マイクロ電極を用いる時、 正のDEP下に集まる細胞は電極縁部の深い急な傾斜の電位エネルギ・ウエルに保持されるが、負のダイエレクトロホリティク力の影響下では、細胞が浅い電位エネルギ・ウエル内で三角形状の集合として保持される事実と関連している(G ascoyne等、1992;Pethig等、1992)。 このため、正のD EPにより電極に付着した細胞は、電極上の洗浄流体では容易に剥離されないが、負のDEPにより保持される細胞はこのような作用により容易かつ選択的に除去される。

    方法 イースト(yeast): 使用されたイーストは、5gの1

    -1イースト抽出物(Oxoid)、5gの1

    -1バクテリア・ペプトン(Oxoid)および50gの1

    -1スルロースからなるpH5の媒体中に30℃で成長させたベーカリーのイースト(Saccharo myces cerevisiae,株RXII。Free Universi ty of Berlin,Institute of Biophysics から入手)であった。 このイーストは、一晩成長され、収穫され、280mMのマンニトール中で4回洗浄された。細胞は、20分間水浴中で90°まで加熱されることにより非生存状態にされ、その後前のように洗浄された。異なる相対量の生存および非生存細胞を含む懸濁が混合にょって作られた。

    誘電伝達分光計生存および非生存細胞が正または負のDEPを呈した周波数範囲を確認するため生存および非生存イースト細胞の懸濁のDEPスペクトルが測定された。 1c mの経路長さ(1.4×10

    7細胞m1

    -1と対応)のクベット中で655nmで0.6の吸収を有する生存および非生存(熱処理)イースト細胞の懸濁が調製され、従前の設計(Price等、1988;Burt等、1989,1990) に基くスプリット・ビーム分光システムを用いてそのDEPスペクトルが得られた。スプリット・ビームの1つの成分が、細胞分離チャンバにおいて用いたものと同じ形状の2つのインターディジタル構造電極アレイ間に配置された細胞懸濁の光学的密度をモニターした。スプリット・ビームの他の成分がビーム強さのランダム変化について補正し、また測定の増強感度を提供するため基準信号を提供した。細胞懸濁の光学的密度における減少として正のDEPがそれ自体を精査し、負のDEPの効果は、電極からバルク懸濁駅へ排斥される細胞の結果として光学的密度を増加することであった。どこか(Price等、1988;Burt 等、1989)に述べられたように、AC電圧信号を電極に印加する際の吸光度の変化の初期率は、細胞のDEP集合率に比例する。

    誘電伝達分離細胞分離チャンバは、コロイド粒子、バクテリア、イーストおよび哺乳類の細胞のDEP研究において用いたものと同じ基本設計および構造(Burt等、1 989,1990;Price等、1988;Pethig等、1992)の城壁状インターディジタル・マイクロ電極を組込んだ。この電極は、顕微鏡のスライド上に作られ、城壁形状を規定する特徴的寸法は80μmであった。体積が5 0μlのチャンバが、ポリアセテート・スペーサと顕微鏡カバー・スリップを電極頂部に配置し、システムをエポキシ樹脂で封止することにより構成された。細胞および懸濁液(suspending fluid)がチャンバへ注入されこれから2つの小さな直径のチュープを経て洗浄される。分離プロセスの最初の段階は、生存および非生存の両細胞が電極に対して正のダイエレクトロホリティク力の結果電極先端部に集まった如き周波数の正弦波電圧を印加することからなっていた。この電圧信号が依然として印加された状態で、細胞屑および電極により捕捉されなかった細胞を除去するためチャンバは清潔な懸濁液で洗浄された。印加電圧の周波数は、生存細胞は正のダイエレクトロホリティク力の下で電極先端部に残るが、負のダイエレクトロホリティク力の作用下で電極ベイ領域における三角形の集合で集まるよう、非生存細胞がそれ自体を再び分布させるように調整された。この電圧信号が印加された状態で、チャンバは、これから非生存細胞を選択的に除去するため洗浄された。最終段階は、電極に対する印加電圧を遮断することと、生存細胞を除去するためのチャンバの洗浄とを含んでいた。異なる生存度の細胞の分離の測定は、2つの方法で行われた。第1の方法では、細胞が注入によってチャンバ内へ供給され、5ボルト(ピークツーピーク)1 0MHzの電圧が電極に印加され、三角形の集合と電極頂部に生じる細胞と電極縁部に集まる細胞の数は、直接的な顕微鏡の観察により、また電極アレイに対して典型的である領域の写真からカウントされた。ある細胞が前の実験からチャンバ内に存在したことを補償するため、細胞カウントもまた新しい試料を導入する前に行われた。第2の方法では、細胞は注入により細胞内に入れられ、かつ10V(ピークツーピーク)の10KHzの信号を印加することにより電極縁部に集まった。捕捉されなかった細胞および細胞屑は、280mMのマンニトールにより洗浄された。次に、信号は、生存細胞は電極縁部に位置したまま非生存細胞を三角形集合および電極の頂部に移動させる効果をもつ10V(ピークツーピーク)の10MH zに変更された。 10MHzの信号を印加してDEPチャンバ内に流体媒体の緩やかな流れを通すことにより、非生存細胞がチャンバから選択的に除去された。これらの細胞の通過は、1cmの流過細胞およびPye−Unicam SP6− 400(商標)分光計を用いて、500nmにおける吸光度の増加として監視された。非生存細胞の除去と同時に、電圧は遮断され、生存細胞の電極縁部からの以後の洗浄もまた吸光度の増加として記録された。吸光度信号は、時間的に追従され、2つの吸収ピーク下方の面積が測定された。チャンバ内の流量は30ml hr

    -1であり、同じ濃度の生存および非生存イースト細胞の懸濁が500nmにおける同じ吸光度を呈した。

    生存度の推定細胞の生存度を推定するため、細胞はメチレン・ブルーで染色され(stoi cheva等、1989)、また1.2%agarの成長媒体を含むプレート上に置かれた。

    結果と論議スプリット・ビーム分光計を用いて測定された生存および非生存イースト細胞の懸濁のDEPスペクトルが図22に示される。これらのスペクトルは、細胞分離が確立されるための条件、即ち、2MHzより高ければ非生存細胞は負のDE P効果を呈し生存細胞は正の効果を呈するが、生存および非生存の両細胞が10 KHzにおける類似の大きさの正のDEPを呈することをを可能にするため必要な情報を提供した。 5V(ピークツーピーク)の10KHzの電圧信号を生存および非生存の両細胞を含む懸濁に対する電極に印加する結果は、図19に示される。両方の細胞タイプが電極に(10秒以内に)集まる。図20は、印加電圧の周波数を10MH zに変更する結果を示す。生存細胞は電極の縁部と、電極の「頂部」間に「真珠の鎖」状に集まったままであるが、非生存細胞は自らを電極の「ベイ」または「 樋部」の領域に三角形状の集合に再配置した。非生存細胞はまた、電極縁部から離れた電極表面上へ集められ、完全には理解されていないが、これは、主として負のダイエレクトロホリティク効果の作用下で生じるものと見做される(Pet hig等、1992)。細胞のこの再配置は、30乃至60秒以内で完了する。細胞の2つのタイプはこのように、10MHzの信号の印加によって局所的スケールで容易に認識でき物理的に分離された。メチレン・ブルー処理された細胞懸濁を用いる観察は、染色された細胞が三角形の形状で電極の頂部に集まったが、 染色されない(従って、生存状態の)細胞は電極縁部に真珠の鎖状に集まったことを確認した。生存および非生存細胞の相対数は、図20に示される如く電極における細胞の集合の直接的な顕微鏡検査により、ならびに写真記録から得られた。図23は、 細胞がマイクロ電極を含むDEP分離チャンバ内へどのように注入されたか、またDEP分離後にその洗浄が光の吸収によって監視されたかを略図的に示している。細胞の生存度は、メチレン・ブルー染色を用いて決定された。図24は、測定された細胞の生存度と細胞混合物の既知の組成から予期される生存度の関係を示す。良好な相関が判る(それぞれ、メチレン・ブルー染色およびダイエレクトロホリティクに対する相関係数r=0.992および0.995)。また、先に述べたように、細胞は、最初に非生存細胞を選択的に除去し(図2 1)、次いで生存細胞を除去するように、DEPチャンバを洗浄することにより分離された。集合した負のDEP(非生存)細胞と集合した正のDEP(生存) 細胞が、吸光度の測定により決定された。以前の研究(Burt等、1989) は、約1.4×10

    7細胞m1

    -1までのイースト濃度について1cmの経路長さのクベットにおける吸光度が濃度と共に直線的に変化することを示した(即ち、 Beerの法則に従う)。細胞濃度間の直線的関係はさて置き(生存および非生存細胞懸濁について検査)、Beerの法則内で動作する利点は、多重の光散乱と関連するエラーが避けられることである。この研究では、1.4×10

    7 ml

    -

    1以上の細胞濃度は用いられなかった。得られた結果は図25に示され、初期の周知の懸濁の相対的組成に妥当な相関が見出される(r=0.980)。 40%の生存イースト細胞と60%の非生存(熱処理)イースト細胞とを用いて調製された懸濁のDEP分離後に、2つの分離された成分がメチレン・ブルー(methylene blue)で染色され、1.2%寒天の成長培地に延ばされた。生存細胞(3%)が非生存細胞を含むと思われた部分に依然として存在し、主として生存細胞を含む部分も死細胞(8%)を含んでいた。このことは、 これらの実験で用いた比較的高い濃度(ca 10

    7 ml

    -1 )でも、懸濁が10 0%良好ではなかったことを示す。これらの濃度では、非生存(染色)細胞が、 電極縁部において生存細胞により時に捕捉され、あるいは立体的に阻害された。この効果は、より低い密度の細胞の懸濁が用いられたならば低減された。延展と同時に、良好な成長(実験的エラー以内で細胞回収率100%)が生存細胞を含む部分から得られたが、非常に少ない(3%)コロニーが非生存細胞を含む部分から得られた。イーストの生存度が、更に損傷を受けやすいイースト原形質体の生存度がダイエレクトロホリティクにより影響を受けないことを示したFost erおよびEmels(1985)の早期の研究による印加電界によっては影響を受けないことが判った。図25は、両方の方法に対する良好な相関を示すグラフを示す(メチレン・ブルーおよびDEPに対する相関係数は、それぞれr=0.992および0.99 5)。

    結論イースト細胞のダイエレクトロホリティクおよびエレクトロローテーションの挙動の分析から、Huang等(1992)は、細胞の細胞質膜の伝導率が、0 . 2Sm

    -1乃至7×10

    -3 Sm

    -1の内部細胞の伝導率の減少と並行して、2.5 ×10

    -7 Sm

    -1乃至1.6×10

    -4 Sm

    -1の熱処理で増加したことを示した。細胞の電気的特性におけるこのような変化が、ここで述べたダイエレクトロホリティク挙動における相違を生じ、分離技術の基礎を形成する。細胞を分離チャンバへ注入し、10KHz信号を用いて細胞を捕捉し、10M Hz信号を用いて電極における非生存細胞から生存細胞を局部的に分離するプロセスを2分以内に達成することができる。生存細胞と非生存細胞の数がダイエレクトロホリティク分離のこの段階でカウントされた測定が、ここでは1つのカウント手順により行われたが、これはイメージ分析技術(Gascoyne等、1 992)を用いて自動化することができる。従って、この手順は細胞の化学的処理を必要とせずに細胞の生存度を確認して、細胞を後で選択的に集合させる迅速な方法を提供する。 40%の生存度の1.4×10

    7細胞ml

    -1のためには、選択的に洗浄された生存細胞のみを含む部分であるはずのところに著しい数(8%)の死細胞が現れた。メチレン・ブルーで処理された懸濁に対するDEP効果の直接的な顕微鏡的観察から、非生存細胞が立体的に阻害され更に生存細胞により捕捉された故に、 この「汚染」が起ることが発見された。この効果は、初期懸濁の10倍の希釈で著しく低減された。改善された分離効率もまた、細胞をダイエレクトロホリティク分離の2段階以上に通すことにより達成することができる。最後に、静置培養(stationary culture)による予備データ(データは示さない)が、異なる生理学的状態における細胞がダイエレクトロホリティク挙動により識別することができ、また死にかけた細胞の挙動が生存および非生存細胞のそれとは異なることを示す。選択的細胞分離技術の可能性はさて置き、細胞の生存度および生理的状態を決定するための染色法とのダイエレクトロホニック技術の比較がこのように化学的に価値のあることを証明できる。本発明の別の実施例について図26に関して記載する。ダイエレクトロホリティク観察のためには高い電場強さが必要であるため、この効果は、このような電場強さが容易に生成できる調査される粒子と同じ程度の電極を用いて一般に小さなスケールでのみ観察される。しかし、電極間の距離が非常に小さいという事実の結果として、粒子は通常は短い距離を移動するだけで、結果的に目的とされる多くの隣接電極を用いなければ(Burt&Pethi g,1990;Washizu等、1993)、流動する液体または重力により生じる如き他の作用力がより大きな距離だけ細胞を移動させるのに必要である。 LinおよびBenguigui(1982)は、流れる液体から無機粒子を分離するのに城壁部のないインターディジタル構造電極を使用した。彼らは、異なる電気的特性を持つ粒子を分離しようとも、あるいはシステムを連続的にしようとも試みなかった。 Markx等(1993)は、城壁状インターディジタル構造電極を用いて生存および非生存イースト細胞の分離を提示しているが、連続的分離を達成する試みはなされなかった。ダイエレクトロホリティク力を生じるため、同心シリンダ(Mason&Townsley,1971)またはいわゆるアイソモーティブ(isomoive)電極(Pohl,1978a & b) の使用前に連続的ダイエレクトロホリティク分離が試みられたが、結果は満足できるものではなく、歩留まりは非常に低いものであった。有効な連続的分離が達成可能である城壁状インターディジタル構造電極のアレイ40を含むチャンバにおける周期的な向流方式を、図26に関して以下に記述する。モデル・システムとして、生存および非生存イースト細胞が用いられた。

    材料と方法

    細胞使用されたイースト細胞は、BerlinのFree University から入手されたSaccharomyces cerevisiae株RXII であった。このイーストは、先に述べたように成長され(Markx等、199 0)、収穫されて脱イオン水中で4回洗浄された。非生存イースト細胞は、熱処理(90℃で20分)により得られ、先に述べたように洗浄された。非生存細胞および生存細胞(Non−viable and viable cell)は次に50%対50%の比で混合された。イースト細胞の生存度は、メチレン・ブルー染色法(Stoicheva等、1989)を用いて試験された。使用された懸濁の光学的密度は0.288で、7つのE6細胞ml

    -1の細胞濃度に対応する。

    装置ダイエレクトロホリティク分離チャンバが図26に示される。城壁状のインターディジタル構造電極(クローム基盤上の金から作られ、20mmの長さ、城壁部の特徴寸法は70μm)が、フォトリトグラフ手法を用いて12枚の26mm の幅および76mmの長さの顕微鏡スライドの頂部に作られた。顕微鏡スライドは、頂面にガラス板が接着された。顕微鏡スライド上の電極に対する接続はハンダ付けにより行われた。チャンバは、200ミクロンのPTFEスペーサと別の顕微鏡スライドを用いて電極上方に構成された。液体がチャンバから1mm内径のPVCおよびシリコーン・チュービング(silicone tubing) を介して流入流出された。細胞は、チャンバの中心のチューブ(tube)を介して圧送され、細胞を含まない新鮮な液体はチャンバの2端部におけるチューブを介して圧送され、分離された細胞を含む液体はチャンバの遠端部における2本の異なるチューブを介して搬出された。システム全体は、流動シリコーン・ゴム(RS)を用いて封止され、滅菌可能である。分離の全段階の概要が図13a乃至図13dに示された。 13a.細胞が装入され、電圧が印加される。生存細胞は、電極間の高い電界領域へ吸引されるが、 非生存細胞は排斥される。 13b.緩やかな流体の流れが非生存細胞を剥離させて1つの方向に運ぶ。生存細胞は依然として保持される。 13c.印加電圧はゼロに設定される。生存および非生存細胞の両者は反対方向に移動される。 13d .電圧が再び印加され、非生存細胞が再びbにおけると同じ方向に移動される。流体の流れを制御するため、ペリスタリスティック(peristaltic )ポンプ(Gilson Minipuls 3(商標))およびソレノイド( RS)から作られた弁が用いられた。ポンプの流量は、5.5ml min

    -1程度であり、AC電圧がFarnell LFM3(商標)とKrohn−Hit eモデル2000(商標)周波数発生器とによりリレーを介して印加された。 、 全システムはコンピュータ制御された。表1に示される弁制御方式を用いて連続的な分離が達成された。 ポンプの遮断後に、システムへ細胞を圧送した後を除いて(周期1)細胞を養生させるため10秒の周期(period)が用いられ、これには45秒の養生時間が用いられた。 しかし、これらの周期は変更することができる。

    結果および結論チャンバの左側では全ての細胞が生存状態にあるが、右側の細胞は全て非生存状態であることが明らかである。 これは、全ての細胞が混合されるチャンバの中間で明瞭に異なる。 予測されるように、チャンバの中心から遠去かるほど分離が改善され、チャンバの出口で生存および非生存細胞の略々完全な(約100%) 分離が達成された。 これは、従前に実施されて(Marks等、1993)90 〜95%の分離が達成されたバッチ分離(batch separation) とは対照的である。 流入点から3cmの距離で略々完全な分離が達成されたものと推定される。 このことは、チャンバが30cmの長さであるから、理想的な推定最小計の5分離ステップを有することを示唆する。 実際に、このことは、流入点付近の流れが充分に規定されないためおそらくはそれ以上であり、それから更に離れるほど良好に規定されよう。 0.55ml/分の流体流量の場合、流入点から流出点まで推定2時間の移動を要する。 他の細胞タイプ、特に植物の原形質体の分離のためのこのシステムの使用。 F riend Murine赤白血病細胞および異なる種のバクテリアが現在研究中である。 本発明の範囲から逸脱することなく、上記の実施例および方法に対して変更が可能であることが理解されよう。 例えば、DEP効果を受ける粒子に対するDE P作用力の効果を変更するように、懸濁媒体(溶媒または液体の如き)の導電率または相対的誘電率に対する変更が可能であることが理解される。 同様に、高い電界勾配を許容し、これにより全体的に小さな系統内で2つ(以上)の粒子タイプの局部的な拘束を容易にするために電極形態の大きさおよび形状に対する変更が可能である。 このように、上記の特性を変化させることにより、またDEP電場を確立するため印加される周波数の慎重な選択によって、異なる核種の高度の選択が可能である。 特定の実施例において比較的小さな面積を持つと記載したが、(0.1−1m

    2 )の合計面積を有する大型の電極アレイを組立てられると考えられる。 このような電極アレイは、液体媒体の比較的大きな処理能力、例えば毎分数リットルあるいは数十リットル程度の処理能力を可能にするしよう。 一方を他方に重ねることにより3次元アレイを形成する如き類似の電極アレイを作ることもできる。 分離される粒子の混合物を保持する液体をチャンバを通るように圧力が押圧するチャンバについて触れたが、本発明はまた、ダイエレクトロホリティク特性が類似する幾つかの異なる核種を分離するダイエレクトロホリティク・コラムとしても使用することができる。 このように作用するよう構成された本発明は、ガス・クロマトグラフの如き化学的分離装置として同じようにダイエレクトロホリティクにより分離を行うように考えることもできる。 制御手段は、電界が付勢される時、保持媒体をチャンバを通るように脈動させるため動作するように構成される。 micrococcus lysodelkticus(Gram+ve)と、Escherichia coli(Gram −ve)と、伝導率が50m s/分の280mMのマンニトール(1M NaClを用いて調整された)中に懸濁されたSaccharomyces cerevisiaeとの0.25m lの混合物を用いる実験は、0.25mlのコラムのチャンバの片側を形成する2組の城壁状のインターディジタル・マイクロ電極を含む(最初に「装填」された)コラムを通過するようにされた。 4〜8Vの(ピークツーピーク)電圧信号が、50KHz(または、10〜100KHz)で印加された。 イースト細胞が、 前記コラムから最初に集合させられた(〜0.3mlのフラクション)。 次に、 E−coliが集合させられた(組織中のGram染色の欠如により識別される)が、M. lysodeikticusはそのままで、後でボルトが除去されたチャンバ内を洗浄することにより集められた。 このように、3つの異なる核種の連続的な分離が可能であった。 また、細胞質が標識(label)を付される時に、細胞質の分離に用いられる時本発明が特に有効であることも理解されよう。 例えば、Fluoresce in isothiocyanate(FITC)、金その他の化学的標識の如き蛍光標識は、細胞質のコンダクタンスおよび(または)誘電率の変化を生じる。 標識;保持流体の電気的特性;および印加電界の周波数の慎重な選択が、強化された分離を起生する。 本発明は、特に細胞質に関して記述した。 しかし、非細胞質の分離もまた本発明を用いることによって達成可能である。 同様に、電極上のコーティングは化学的反応を強化/禁止し得る。 コーティングは、疎水性または親水性の化学物質、酸性または塩基性の化学物質または抗体を含むことができる。 粒子がDEP作用力により拘束されるという事実が反応速度を高めるのである。

    【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年3月20日【補正内容】 (34条補正) 請求の範囲1. 流体から第1および第2の粒子を分離する装置であって、 i)使用時に、前記流体が流過するように前記第1および第2の粒子を保持する流体の経路内に配置される、濾過チャンバ内に配置される第1のグループの電極と第2のグループの電極と、 ii)前記濾過チャンバが1つの入口と第1の出口と第2の出口とを有し、 iii)前記第1および第2のグループの電極間にダイエレクトロホリティク( DEP)・フィールドを確立する手段とを備え、 iv)前記電界間のDEPフィールドが、前記第1の粒子が拘束されるように、 合力を前記粒子が受けるようにさせる装置において、 v)前記第1の粒子が拘束される間、前記第2の粒子を前記第1の出口を介して前記チャンバから選択的に除去する圧力源と、 vi)前記圧力源が、前記第2の粒子が拘束される間、前記第1の粒子を前記第2の出口を介して前記チャンバから選択的に除去するように、前記DEPフィールドを変化させる手段と、 を特徴とする装置。 2. ダイエレクトロホリティク・フィールドを確立して、前記第1と第2の粒子をチャンバから選択的に除去する前記手段を付勢する制御手段が設けられる請求の範囲第1項記載の装置。 3. 前記ダイエレクトロホリティク・フィールドが、一定の周波数の信号を印加することにより変化させられる請求の範囲第1項記載の装置。 4. 少なくとも1つの弁が前記濾過チャンバの各出口に配置される請求の範囲第1項記載の装置。 5. 圧力源がポンプである請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載の装置。 6. 前記圧力源が重力送りである請求の範囲第1項乃至第5項のいずれかに記載の装置。 7. 前記制御手段が、電場と、各弁と、圧力源を同期して付勢することが可能であるマイクロプロセッサを含む請求の範囲第2項記載の装置。 8. 前記制御手段が、電極のサブグループを周期的に切換えるように構成される請求の範囲第2項記載の装置。 9. 隣接する電極間の電位差を変化させる手段が設けられる請求の範囲第1項記載の装置。 10. 隣接する電極間に印加される電圧の周波数を変化させる手段が設けられる請求の範囲第1項記載の装置。 11. 前記切換え手段が周波数発生器を含む請求の範囲第8項乃至第10項のいずれかに記載の装置。 12. 前記圧力源が、前記第1のグループの粒子が拘束される瞬間に付勢される請求の範囲第1項記載の装置。 13. 前記電極が城壁状のインターディジタル構造電極である請求の範囲第1項乃至第12項のいずれかに記載の装置。 14. 生きた細胞質を死んだ細胞質から分離するように構成される請求の範囲第1項乃至第13項のいずれかに記載の装置。 15. 極性を変化させるように制御される電気エネルギ源に接続される電気接点と、前記濾過チャンバ内で使用される表面とを備える請求の範囲第1項記載の装置において使用される電極。 16. 電極が化学反応を強化/禁止する物質で被覆される請求の範囲第1項乃至第15項のいずれかに記載の装置。 17. 第1および第2のタイプの粒子を流体から選択的に分離する方法であって、 i)前記粒子を含む流体を少なくとも2つの電極の表面上に流過させるステップと、 ii)電極間に確立されたダイエレクトロホリティク・フィールドが、前記第1 のタイプの粒子を前記第2のタイプの粒子より大きな範囲で拘束することができるように電極を配置するステップと、これにより iii)前記第2のタイプの粒子が前記第1のタイプの粒子から分離させられるように、前記第2のタイプの粒子を前記第1のタイプの粒子に対して運動させあるいは運動を許容するステップとを含む方法において、 圧力源が前記第1のタイプの粒子をチャンバから第1の出口を介して除去するように配置されて、前記第2の粒子が拘束される間、前記圧力源が前記第1のタイプの粒子を前記第2の出口を介して選択的に除去するように、DEPフィールドを変化させることを特徴とする方法。 18. 分離を強化するため、粒子がチャンバに流入する時またはその前に標識が付される請求の範囲第17項記載の方法。 19. 前記粒子の標識付けのため金が用いられる請求の範囲第18項記載の方法。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK ,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S K,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 マルクス,ジェラルダス・ヘンドリクス イギリス国グイネス エルエル59・5エイ チエフ,メナイ・ブリッジ,カンブリア・ ロード,メナイ・フロン(番地なし)

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