Wet type image forming device and method

专利类型 发明专利 法律事件
专利有效性 有效专利 当前状态
申请号 JP35864198 申请日 1998-12-17
公开(公告)号 JP2000181236A 公开(公告)日 2000-06-30
申请人 Ricoh Co Ltd; 株式会社リコー; 申请人类型 企业
发明人 SASAKI TSUTOMU; KUROTORI TSUNEO; 第一发明人 SASAKI TSUTOMU
权利人 Ricoh Co Ltd,株式会社リコー 权利人类型 企业
当前权利人 Ricoh Co Ltd,株式会社リコー 当前权利人类型 企业
省份 当前专利权人所在省份: 城市 当前专利权人所在城市:
具体地址 当前专利权人所在详细地址: 邮编 当前专利权人邮编:
主IPC国际分类 B03C5/00 所有IPC国际分类 B03C5/00B03C5/02G03G15/11
专利引用数量 0 专利被引用数量 0
专利权利要求数量 0 专利文献类型 A
专利代理机构 专利代理人
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a wet type image forming device and a wet type image forming method by which a carrier liquid component can be recycled by being separately extracted. SOLUTION: Eliminated and recovered liquid developer is passed through a continuous foaming body 41 being the liquid diffusion suppressing member disposed between electrodes 43 and 44 where an electric field is generated and provided with pores. Then, the electrodes 43 and 44 and the foaming body 41 are disposed by being inclined so that the terminating end of the electrode 43 on a non-electrodeposition side is positioned more downward than the terminating end of the electrode 44 on an electrodeposition side at the terminating end parts of the electrodes being the exit of carrier liquid. By this constitution, since the carrier liquid can be made to flow along the terminating end part of the electrode 43, the solid part of toner is prevented from being mixed in the vicinity of the exit of the carrier liquid. Besides, the pure carrier liquid 24 can be extracted from the electrode 43 by constituting so that the terminating end part of the electrode 43 is made to project from that of the electrode 44.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】液体中にトナーを分散させた現像液を用いて潜像担持体上の静電潜像を現像する現像手段と、該現像手段により該潜像担持体に顕像化された画像を記録媒体に転写する転写手段と、転写残の残留液を回収しクリーニングするクリーニング手段とを有する湿式画像形成装置において、該クリーニング手段で除去回収した残留液を、該残留液の拡散を抑制する液拡散抑制部材中を通過させ、該液拡散抑制部材を通過中の該残留液に電界を作用させて、該残留液の固形成分を所定箇所に移動させるとともに該所定箇所に拘束することにより、該液拡散抑制部材中から該残留液の液体成分を分離抽出する分離抽出手段を有し、上記電界を発生させるために二つの電極を設け、該電極間を通過した上記液体成分を上記固形成分が拘束されない側の電極である非電着側の電極終端部に沿わせながら流出させることを特徴とする湿式画像形成装置。
  • 【請求項2】請求項1の湿式画像形成装置において、上記電極間を通過した上記液体成分の流出部となる該電極終端部あるいは上記液拡散抑制部材終端部について、該液体成分が電極間を上方から下方へ通過するものである場合は上記電着側の電極終端部を非電着側の電極終端部より突き出した状態に配設し、該液体成分が下方から上方へ通過するものである場合は上記非電着側の電極終端部を電着側の電極終端部より突き出した状態に配設したことを特徴とする湿式画像形成装置。
  • 【請求項3】請求項1又は2の湿式画像形成装置において、上記電極終端部あるいは液拡散抑制部材終端部について、上記非電着側の電極終端部を電着側の電極終端部より低い位置になるように、少なくとも、該電極および液拡散抑制部材を傾けたかあるいは曲げて配設したことを特徴とする湿式画像形成装置。
  • 【請求項4】液体中にトナーを分散させた現像液を用いて潜像担持体上の静電潜像を現像する現像手段と、該現像手段により該潜像担持体に顕像化された画像を記録媒体に転写する転写手段と、転写残の残留液を回収しクリーニングするクリーニング手段とを有する湿式画像形成装置において、該クリーニング手段で除去回収した残留液を、該残留液の拡散を抑制する液拡散抑制部材中を通過させ、該液拡散抑制部材を通過中の該残留液に電界を作用させて、該残留液の固形成分を所定箇所に移動させるとともに該所定箇所に拘束することにより、該液拡散抑制部材中から該残留液の液体成分を分離抽出する分離抽出手段を有し、上記電界を発生させるために二つの電極を設け、該電極間で該固形成分を上記所定箇所へ移動させるとともに該所定箇所に拘束させる電気的強度について、該電極間の該液体成分の通過する出口近傍である電極終端部あるいは該液拡散抑制部材終端部における該電気的強度が、該出口より上流側における該電気的強度より低下するのを抑制することを特徴とする湿式画像形成装置。
  • 【請求項5】請求項1、2、3又は4の湿式画像形成装置において、上記分離抽出手段を複数配設したことを特徴とする湿式画像形成装置。
  • 【請求項6】液体中にトナーを分散させた現像液を用いて潜像担持体上の静電潜像を現像し、該潜像担持体に顕像化された画像を記録媒体に転写後、転写残の残留液を回収しクリーニングする湿式画像形成方法において、該クリーニングで除去回収した残留液を、該残留液の拡散を抑制する液拡散抑制部材中を通過させ、該液拡散抑制部材を通過中の該残留液に電界を作用させて、該残留液の固形成分を所定箇所に移動させるとともに該所定箇所に拘束することにより、該液拡散抑制部材中から該残留液の液体成分を分離抽出し、上記電界を発生させるための二つの電極のうち、上記固形成分が拘束されない側の電極終端部に沿わせながら、上記液体成分を流出させることを特徴とする湿式画像形成方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の湿式画像形成装置に係り、詳しくは、液体中にトナーを分散させた現像液を用いて、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像手段と、該現像手段により該潜像担持体に顕像化された画像を記録媒体に転写する転写手段と、転写残の残留液を回収しクリーニングするクリーニング手段とを有する湿式画像形成装置および湿式画像形成方法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来この種の湿式画像形成装置としては、中間転写体及び潜像担持体上に少量残存する未転写液体現像剤を、クリーニング手段により掻き取る。 この様にして集められた未転写液体現像剤は4色のカラートナーが混色されているため再利用されず破棄されていた。 従って、資源の有効活用をはかることができないという不具合があった。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、
    上記クリーニング手段によって回収された残留液を、コンパクトな分離抽出装置によって、トナーを構成しているキャリア液成分とピグメントなどの固形成分とに分離し、該キャリア液成分を抽出してリサイクル使用することができる湿式画像形成装置、および湿式画像形成方法を提供することである。

    【0004】

    【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1の発明は、液体中にトナーを分散させた現像液を用いて潜像担持体上の静電潜像を現像する現像手段と、該現像手段により該潜像担持体に顕像化された画像を記録媒体に転写する転写手段と、転写残の残留液を回収しクリーニングするクリーニング手段とを有する湿式画像形成装置において、該クリーニング手段で除去回収した残留液を、該残留液の拡散を抑制する液拡散抑制部材中を通過させ、該液拡散抑制部材を通過中の該残留液に電界を作用させて、該残留液の固形成分を所定箇所に移動させるとともに該所定箇所に拘束することにより、該液拡散抑制部材中から該残留液の液体成分を分離抽出する分離抽出手段を有し、上記電界を発生させるために二つの電極を設け、該電極間を通過した上記液体成分を上記固形成分が拘束されない側の電極である非電着側の電極終端部に沿わせながら流出させることを特徴とするものである。

    【0005】請求項2の発明は、請求項1の湿式画像形成装置において、上記電極間を通過した上記液体成分の流出部となる該電極終端部あるいは上記液拡散抑制部材終端部について、該液体成分が電極間を上方から下方へ通過するものである場合は、上記電着側の電極終端部を非電着側の電極終端部より突き出した状態に配設し、該液体成分が下方から上方へ通過するものである場合は、
    上記非電着側の電極終端部を電着側の電極終端部より突き出した状態に配設したことを特徴とするものである。

    【0006】請求項3の発明は、請求項1又は2の湿式画像形成装置において、上記電極終端部あるいは液拡散抑制部材終端部について、上記非電着側の電極終端部を電着側の電極終端部より低い位置になるように、少なくとも、該電極および液拡散抑制部材を傾けたかあるいは曲げて配設したことを特徴とするものである。

    【0007】請求項4の発明は、液体中にトナーを分散させた現像液を用いて潜像担持体上の静電潜像を現像する現像手段と、該現像手段により該潜像担持体に顕像化された画像を記録媒体に転写する転写手段と、転写残の残留液を回収しクリーニングするクリーニング手段とを有する湿式画像形成装置において、該クリーニング手段で除去回収した残留液を、該残留液の拡散を抑制する液拡散抑制部材中を通過させ、該液拡散抑制部材を通過中の該残留液に電界を作用させて、該残留液の固形成分を所定箇所に移動させるとともに該所定箇所に拘束することにより、該液拡散抑制部材中から該残留液の液体成分を分離抽出する分離抽出手段を有し、上記電界を発生させるために二つの電極を設け、該電極間で該固形成分を上記所定箇所へ移動させるとともに該所定箇所に拘束させる電気的強度について、該電極間の該液体成分の通過する出口近傍である電極終端部あるいは該液拡散抑制部材終端部における該電気的強度が、該出口より上流側における該電気的強度より低下するのを抑制することを特徴とするものである。

    【0008】請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の湿式画像形成装置において、上記分離抽出手段を複数配設したことを特徴とするものである。

    【0009】請求項6の発明は、液体中にトナーを分散させた現像液を用いて潜像担持体上の静電潜像を現像し、該潜像担持体に顕像化された画像を記録媒体に転写後、転写残の残留液を回収しクリーニングする湿式画像形成方法において、該クリーニングで除去回収した残留液を、該残留液の拡散を抑制する液拡散抑制部材中を通過させ、該液拡散抑制部材を通過中の該残留液に電界を作用させて、該残留液の固形成分を所定箇所に移動させるとともに該所定箇所に拘束することにより、該液拡散抑制部材中から該残留液の液体成分を分離抽出し、上記電界を発生させるための二つの電極のうち、上記固形成分が拘束されない側の電極終端部に沿わせながら、上記液体成分を流出させることを特徴とするものである。

    【0010】

    【発明の実施の形態】〔実施形態1〕以下、本発明をプリンタに適用した実施形態について説明する。 まず、本実施形態に係るプリンタの概略について説明する。 図1
    は、本実施形態に係るプリンタの要部概略構成図である。 潜像担持体としての感光体ドラム1の回りに、帯電ローラ2、光書込ユニット3、中間転写ベルト5、感光体ドラムクリーニングユニット6等が配設されている。
    現像ユニット4は平行に移動可能な可動台13に設置されている。 そして、上記中間転写ベルト5に対向し、最終転写材としての図示しない転写紙に現像を転写するための転写手段として転写ローラ8、及び、中間転写ベルトクリーニングユニット7も配設されている。

    【0011】感光体ドラム1は、図示しないモータ等の駆動手段によってプリント時には一定速度で矢印方向に回転駆動される。 そして帯電ローラ2により暗中にて一様に帯電された後に、光書込ユニット3により、画像情報に基づいて書込光が照射結像されて静電潜像が感光体ドラム1上に形成される。 この画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン、及び黒の色情報に分解した単色の画像情報である。 そして、上記静電潜像は、可動台13上に設置された現像ユニット4が平行に移動し、所望色の現像ユニットが感光体ドラム1に当接することによって、各々所定のイエロー、マゼンタ、シアン、及び黒トナーで現像され、感光体ドラム1
    上に各色画像が形成される。 感光体ドラム1上に形成された各色画像は、感光体ドラム1と等速駆動されている中間転写ベルト5上に、イエロー、マゼンタ、シアン、
    及び黒の単色毎、順次重ねて転写される。 中間転写ベルト5上に重ね合わされたイエロー、マゼンタ、シアン、
    及び黒の画像は、給紙カセット9から転写部に搬送された図示しない転写紙に、転写ローラ8により一括転写される。 そして、転写終了後、この図示しない転写紙は定着ユニット10により定着され、排紙トレイ11に排紙される。 なお、中間転写ベルト5上に転写されなかった感光体ドラム1上の液体現像剤は、感光体ドラムクリーニングユニット6により感光体ドラム1から除去される。 また、中間転写ベルト5上の残存液体現像剤は、中間転写ベルトクリーニングユニット7により除去される。 その後、感光体ドラム1の表面は図示しない除電ランプにより残留電位が除去されて次のプリントに備えられる。

    【0012】感光体ドラム1及び中間転写ベルト5上に少量残存する未転写液体現像剤が、それぞれ感光体ドラムクリーニングユニット6及び中間転写ベルトクリーニングユニット7により掻き取られ、キャリア液回収装置12に送られる。 なお、本実施形態においては、液体現像剤として、絶縁性のキャリア液中にトナーを分散した100〜10000mPa・sの高粘度の液体現像剤を用いた。

    【0013】図2は、上記キャリア液回収装置12の概略構成図である。 該キャリア液回収装置12は、各クリーニングユニットから送られてくる各色トナーが混色している回収液体現像剤14からキャリア液24とトナー固形分25とを分離する装置である。

    【0014】図3は、上記キャリア液回収装置12の要部であるキャリア液分離ユニット本体30の拡大斜視図である。 該キャリア液分離ユニット本体30は、キャリア液分離部40、絶縁板31、32、これらを左右から挟み込んで保持するサイドパネル33、34、フロントパネル35、リヤパネル36、コネクタ37等により構成されている。 該キャリア液分離ユニット本体30は、
    キャリア液分離ユニット筺体21の内部にネジ19で固定されており、簡単に交換できる構成になっている。 長期間の使用により連泡発泡体41の気孔にトナー固形分25が溜まって目詰まりが生じ、分離処理能が低下した場合には、図3中のキャリア液分離ユニット本体30
    を新しいものに交換する。 キャリア液分離部40のみを交換することもできる。

    【0015】図4は、図3におけるキャリア液分離部4
    0の説明図である。 上記キャリア液分離部40は、連泡発泡体41と平面電極43、44とにより構成されている。 この連泡発泡体41が配設された電極43、44間に回収液体現像剤14を通すことによってトナー固形分25を分離し、キャリア液24を回収する。

    【0016】本実施形態では、トナー固形分25の平均粒子径が0.1〜10μmで、正極性に帯電した回収液体現像剤14を用いた。 回収液体現像剤14の拡散を抑制する拡散抑制部材としては、気孔が連続した立体網目構造の連泡発泡体PVF(ポリビニルホルマール)を用いた。 該連泡発泡体は一層に限らず、数層の構成になっていてもよい。 また、電極と平行に数層に重ねてもよいし、残留液の通過する方向に数層重ねてもよい。 トナー固形分25が電着しない側(以下単に「非電着側」という)の平面電極43とトナー固形分25が電着する側(以下単に「電着側」という)の平面電極44との間に約700μmの気孔径を持つ立体網目構造の連泡発泡体41を厚さaが3mmとなるように配設した。 また、両電極43、44の大きさは縦100mm、横50mmとし、図4に示すように、非電着側電極43の終端部が電着側電極44の終端部より低くなるよう両電極43、4
    4および連泡発泡体41を傾けた状態に構成した。 このように傾けるのに代え、両電極43、44および該連泡発泡体41を鉛直方向に配設し、下方部のみを曲げて、
    上述のように非電着側電極43の終端部が電着側電極4
    4の終端部より低くなるように配設してもよい。 そして、電源47によって、非電着側電極43には電圧を印加し、電着側電極44はグランドに接続した。 なお、一方の電極の終端部を突き出した状態に配設した場合は、
    突き出した側の電極は縦105mm、横5mmの大きさとし、突き出した部分の長さは5mmとした。

    【0017】次に、図1、図2、図3および図4を用いて、キャリア液分離ユニット本体30による回収液体現像剤14の分離処理について説明する。 図1中の感光体ドラムクリーニングユニット6及び中間転写ベルトクリーニングユニット7から送られてくる回収液体現像剤1
    4は、図2のキャリア液回収装置12に示す回収液体現像剤導入パイプ15により、液体現像剤回収タンク16
    に集められる。 その後、流量制御バルブ18によって、
    適量ずつキャリア液分離ユニット20に供給される。 キャリア液分離ユニット20に供給された回収液体現像剤14は、キャリア液分離ユニット筺体21内の、キャリア液分離ユニット本体30の上部に滴下され、キャリア液24とトナー固形分25とに分離される。 このとき上記非電着側電極43には3.5KVの電圧を印加しておく。 滴下した回収液体現像剤14は、図4中の連泡発泡体41の気孔に浸透吸収されながら下方に移動するので、一時的にトラップされた状態となる。 上記連泡発泡体41の気孔は、回収液体現像剤14中のトナー固形分25を保持し、キャリア液24はそのまま通過させることができ、自重で滴下してキャリア液回収タンク23に回収される。 該キャリア液24は、現像に再利用することができる。 一方、トナー固形分25は上記キャリア液分離ユニット本体30内にトラップされているので、メンテナンス時にキャリア液分離ユニット本体30を交換することによって回収する。

    【0018】図4の電極43、44間の連泡発泡体41
    が、順次通過する回収液体現像剤14の拡散を抑制する。 また、上記非電着側電極43にはトナー固形分25
    が両電極43、44間を移動できるだけの電圧を印加している。 このため、正極性に帯電したトナー固形分25
    は、該電界の作用により連泡発泡体41の約700μm
    の気孔内と連泡発泡体41に接触している上記電着側電極44の電極面とに移動し拘束される。 いわゆる電着保持される。 上記連泡発泡体41の電着側は非電着側と比較して、上記電極間の電気的引力により移動し拘束されたトナー固形分25の濃度が高くなっている。 非電着側は、回収液体現像剤14に含まれていたトナー固形分2
    5の電着側への移動により電着側と比較してトナー固形分25の濃度が低くなっている。 そのため、図中連泡発泡体41上方の入り口付近に存在する回収されたばかりのトナー固形分25の濃度の高い回収液体現像剤14
    と、連泡発泡体41下方の出口付近に存在する電界の作用を受けてトナー固形分25の濃度の低くなった回収液体現像剤14とが混ざることがない。 これにより、トナー固形分25を含んだ回収液体現像剤14が、連泡発泡体41の出口へ移動するのを抑制することができるので、回収液体現像剤14からキャリア液24のみを抽出し、キャリア液24の再利用ができる。

    【0019】また、図4に示す上記両電極43、44間を通過する回収液体現像剤14の拡散を抑制する拡散抑制部材として用いた連泡発泡体41の終端部は、該液拡散抑制領域の終端部でもある。 該連泡発泡体41終端部は、該連泡発泡体41の回収液体現像剤14通過方向上流側と比較して、電着側電極44に電着保持されているトナー固形分25や連泡発泡体41の電着側に拘束されているトナー固形分25が、キャリア液24の流れで取り込まれて洗い流されやすい。 そこで、図4に示すように、非電着側電極43が低くなるように上記両電極4
    3、44および連泡発泡体41を傾けるかあるいは曲げることによって、両電極43、44間の連泡発泡体41
    を通過したキャリア液24を非電着側電極43端部に沿わせながら流出させる。 これにより、電着側電極44に保持されているトナー固形分25や連泡発泡体41の電着側に拘束されているトナー固形分25がキャリア液2
    4へ混入するのを防止し、より純度の高いキャリア液2
    4を回収することができる。

    【0020】以上の構成および動作によって、回収液体現像剤14中のキャリア液24とトナー固形分25とを分離する。 従って、効率よくキャリア液24を分離抽出し、再利用することができる。

    【0021】本実施形態においては、上記両電極43、
    44間の連泡発泡体41として気孔径約700μmのものを用いた。 実際にはこれらに限定されるものではなく、気孔径は、トナー固形分25の粒子径によって決められる。 例えば、トナー固形分25の平均粒子径が0.
    1〜10μmの場合には、連泡発泡体41の気孔径として、20〜1000μmのものを使用することができる。

    【0022】上記両電極43、44との距離aは、本実施形態においては3mmとしたが、2〜6mmの距離であれば、連泡発泡体41の厚みaを変えて電界強度を最適化することによって、回収液体現像剤14の分離処理を行うことができる。 バイアスの極性については、トナー固形分25の極性に関係なく、トナー固形分25が電着側電極に移動するに十分な電界が発生するように、両電極43、44にバイアスを印加すれば良い。 回収液体現像剤14の極性あるいはバイアスの極性などは実施形態の一例で、これに限定されるものではない。

    【0023】さらに、本実施形態では中間転写体を用いたフルカラー湿式画像形成装置で説明しているが、これに限定されるものではなく、記録媒体に直接転写するフルカラー湿式画像形成装置あるいはモノクロ湿式画像形成装置でも適用できる。

    【0024】図示の例として、液体中にトナーを分散させた現像液を用いて潜像担持体上の静電潜像を現像する現像手段と、該現像手段により該潜像担持体に顕像化された画像を記録媒体に転写する転写手段と、転写残の残留液を回収しクリーニングするクリーニング手段とを有する湿式画像形成装置において、該クリーニング手段で除去回収した残留液を、該残留液の拡散を抑制する液拡散抑制部材中を通過させ、該液拡散抑制部材を通過中の該残留液に電界を作用させて、該残留液の固形成分を所定箇所に移動させるとともに該所定箇所に拘束することにより、該液拡散抑制部材中から該残留液の液体成分を分離抽出する分離抽出手段を有し、上記電界を発生させるため二つの平面電極を設け、該電極の、上記固形成分の電着側電極および非電着側電極間に、上記液拡散抑制部材として気孔が連続した立体網目構造の発泡体を配設し、該発泡体の気孔の気孔径は上記固形成分の粒子径より大きく、電極の電着側の該発泡体の気孔の気孔径を、
    非電着側の該発泡体の気孔の気孔径より小さくしたことを特徴とする湿式画像形成装置について述べる。

    【0025】上記電極43、44間には、回収液体現像剤14の拡散抑制部材として気孔の連続した立体網目構造を有する連泡発泡体41を用いているが、該連泡発泡体41の気孔径あるいは気孔率を、該電極間の電位あるいは該回収液体現像剤液14の通過する方向によって異ならせた構成にすることができる。 図5は、上記図4に示すキャリア液分離部40を構成する連泡発泡体41について、電極の電着側の気孔径を非電着側の気孔径より小さくした場合を示している。 詳細には、両電極43、
    44間の非電着側には気孔径700μmで厚さbが2m
    mの連泡発泡体41、電着側には気孔径350μmで厚さcが1mmの連泡発泡体42を配設した。 非電着側電極43には電圧を印加し、電着側電極44はグランドに接続する構成とした。

    【0026】上記非電着側の連泡発泡体41よりも電着側の連泡発泡体42の方が、気孔径が小さいので、トナー固形分25の濃度が高い回収液体現像剤14の流量を規制し、電界に対する拘束力を増大させることが可能である。 非電着側はトナー固形分25の濃度が低く、キャリア液24が通過しやすくなっている。 非電着側電極4
    3終端部が電着側電極44終端部より低くなるように上記両電極43、44および連泡発泡体41を傾けてあるため、両電極43、44間を通過したキャリア液24を非電着側電極43端部に沿わせながら流出させることができる。 これにより、キャリア液24流出部付近のトナー固形分25がキャリア液24に取り込まれて該キャリア液24とともに流出するのを避け、より純度の高いキャリア液24を回収することができた。 分離レスポンス良くトナー固形分25とキャリア液24との分離を行うことができる。

    【0027】他の図示の例を図6に示す。 図6は、上記連泡発泡体について、回収液体現像剤14の通過する両電極43、44下流側の気孔径を上流側の気孔径より小さくした構成を有するキャリア液分離部40を示している。 回収液体現像剤14の通過する上流側である上端部から約60mmの範囲の部分dは気孔径約700μmの連泡発泡体41、下流側である下端部から約40mmの範囲の部分eには気孔径が約350μmの連泡発泡体4
    2を配設した。 該キャリア液分離部40の、非電着側電極43に4KVの電圧を印加して回収液体現像剤14の分離処理を行った。

    【0028】図6のキャリア液分離部40について、回収液体現像剤14の通過する方向の下流側は気孔径が小さいため、回収液体現像剤14が連泡発泡体41を通過するときの流速は低下する。 このため、図4に示す実施形態1の場合よりも電界の拘束を受ける時間が長くなり、電着側電極44全面に回収混色したトナー固形分2
    5を電着させることができる。 より純粋なキャリア液2
    4を分離抽出することができた。

    【0029】キャリア液分離部40を複数配列し、同時に処理を行うこともできる。 図7は、図4に示したキャリア液分離部40を3個配列した構成を有すキャリア液分離部40である。 両電極43、44には、それぞれ4
    KV、グランド、4KV、グランド、4KV、グランドの順でバイアスを印加した。 なお、該両電極44、43
    間には絶縁板31を配設した。 複数のキャリア液分離部40について同時に分離抽出することにより、単数の場合より単位時間当たりに処理できる回収液体現像剤14
    の量が増加する。 単数の場合より電着保持面積を広くとることができ、効率的にトナー固形分25を電極の電着側に拘束させ、非電着側からはより純粋なキャリア液2
    4を分離抽出することができた。 単数の場合より連泡発泡体41のライフサイクルを延ばすこともできる。

    【0030】〔実施形態2〕キャリア液24流出部における電界強度を高め、流出部近傍のトナー固形分25がキャリア液24の流れに取り込まれキャリア液24とともに流出するのをより効果的に防止するために、キャリア液24流出部の両電極43、44間の幅を小さくした構成にすることもできる。 図8は、上記両電極43、4
    4間距離について、キャリア液24の流出部を回収液体現像剤14の入口部より狭く構成したキャリア液分離部40を示している。 該電極43、44間に挟まれている気孔径700μmの連泡発泡体41の入口部の厚さaを6mmとし、出口部たる終端部の厚さa′を3mmとして配設した。

    【0031】上記両電極43、44間の距離はキャリア液24流出部に向かって狭くなっているので、回収液体現像剤14が連泡発泡体41を通過する速度は下流側に向かうほど低下する。 その間にトナー固形分25は連泡発泡体41に拘束されるとともに電極43、44間の電気的引力により電着側に移動し拘束される。 キャリア液24の流出部である電極終端部付近では、図4に示す場合よりも電界の拘束を受ける時間が長くなる。 該電極終端部に近づくにつれて上記両電極43、44間の電界強度は徐々に高くなり、連泡発泡体41の電着側の気孔内と電着側電極44とに回収混色したトナー固形分25を電着保持させる効果が高まった。 図8に示す構成によって、前記図4における場合より効果的に純粋なキャリア液24を流出することができた。 回収液体現像剤14の処理能力が向上し、図4における場合よりも純粋なキャリア液24を分離抽出することができた。

    【0032】上述の連泡発泡体41は、弾性変形しない気孔の連続した立体網目構造を有しているが、弾性変形する気孔の連続した立体網目構造を有する連泡発泡体、
    例えばポリウレタンを供することもできる。

    【0033】図9は、図4に示すキャリア液分離部40
    について、連泡発泡体41を弾性変形させてより純度の高いキャリア液24の回収能力を高めた場合の説明図である。 気孔径約700μm、厚さaが6mmの連泡発泡体41を、上記両電極43、44と絶縁板31、32で挟み込み、電極下方のキャリア液24流出部である連泡発泡体41の終端部の厚さa′が3mmとなるように、
    保持部材59によって連泡発泡体41を弾性変形させた。 回収液体現像剤14の通過方向の下流側に沿って連泡発泡体41の弾性変形量が大きくなり、キャリア液2
    4が流出する連泡発泡体41の終端部が狭まるとともに連泡発泡体41の気孔径も小さくなった。

    【0034】上記連泡発泡体41の終端部に近づくにつれて、図8に示す場合よりも回収液体現像剤14が連泡発泡体41を通過する速度は低下し、その間にトナー固形分25は電極側に移動し拘束される。 キャリア液24
    流出部付近では、図8に示す場合よりも電界の拘束を受ける時間が長くなり、連泡発泡体41の電着側の気孔内と電着側電極44とに回収混色したトナー固形分25を電着保持させる効果が高まる。 図9に示す構成によって、前記図8における場合よりも効果的に純粋なキャリア液24を流出することができた。

    【0035】〔実施形態3〕図10を用いて、他の実施形態に係るキャリア液分離部40について説明する。 図4に示す実施形態1では、上記両電極43、44間の連泡発泡体41を通過したキャリア液24を非電着側電極43端部に沿わせながら流出させるために、両電極4
    3、44および連泡発泡体41の終端部について、非電着側電極43が電着側電極44より低くなるように傾けて配設した構造について説明した。 実施形態3においては、該キャリア液24を非電着側電極43端部に沿わせて流出させる別の方法として、両電極43、44の終端部について、非電着側電極43を電着側電極44より突き出した状態に配設した。 上記非電着側電極43に4k
    Vの電圧を印加して回収液体現像剤14の分離処理を行った。

    【0036】図4に示したキャリア液分離部40を使用した場合と同様の効果が得られた。 連泡発泡体41の電着側は、両電極43、44間の電気的引力により電着側に移動し拘束されたトナー固形分25の濃度が高い。 非電着側はトナー固形分25の電着側への移動によりトナー固形分25の濃度は低くなっている。 非電着側電極4
    3の終端部を電着側電極44終端部より長く延ばすことにより、両電極43、44終端部を同じ長さに揃えたときよりも非電着側からキャリア液24が流出しやすくなった。 連泡発泡体41を通過したキャリア液24を非電着側電極43端部に沿わせながら流出させることにより、流出部近傍のトナー固形分25のキャリア液24への混入を避け、キャリア液24のみを回収することができた。

    【0037】上記のとおり、非電着側電極43先端部を突き出して配設したのは、キャリア液24が非電着側の延ばした部分を伝って流出するよう非電着側にキャリア液24の流出部をつくるためである。 図10に示す構成においては、上記効果のほか、両電極43、44終端部を揃えて配設したときよりも電極終端部における両電極43、44間の電界強度を高める効果もある。 両電極4
    3、44終端部を揃えて配設したときよりも、両電極4
    3、44間を通過したキャリア液24が流出する際に、
    該流出部近傍のトナー固形分25を電着側電極44に移動させ拘束する電気的強度が高くなる。 その結果、キャリア液24流出部近傍の該トナー固形分25がキャリア液24へ混入するのを防止し、より純度の高いキャリア液24を回収することができる。

    【0038】詳細には、次のとおりである。 上記両電極43、44終端部においては、回収液体現像剤14が通過する両電極43、44上流側と比較して、トナー固形分25を電着側電極に移動させ拘束する電界の強度が低下する。 すなわち、両電極43、44上流側においては、両電極43、44間の電界はほぼ一定で、電着側電極44のトナー固形分25に対する電気的引力は互いに平行である。 これに対し、回収液体現像剤14からトナー固形分25が分離されキャリア液24が流出する電極43、44終端部においては、トナー固形分25に働く該電極43、44間の電気的引力の一部は湾曲しあるいは開放され、電界強度が低下する。 そのため、電極終端部を揃えた場合、キャリア液流出部においては、回収液体現像剤14中のトナー固形分25を電着側電極44へ移動させ拘束する電気的強度が低下する。

    【0039】図10に示すように電極終端部において、
    非電着側電極43の終端部を電着側電極44の終端部より突き出した状態に配設することにより、非電着側電極43の延ばした部分に発生する電界は電着側電極44終端部に回り込む。 電極終端部における両電極43、44
    間の電界強度の低下を抑えることができる。 そのため、
    該電着側電極44終端部のこの回り込んだ電界によりトナー固形分25は電着側へ移動し拘束される。 この結果、キャリア液流出部においては、両電極43、44の終端部を揃えて配設したときよりも、トナー固形分25
    を電極の電着側へ移動させ拘束する電界強度は高くなり、トナー固形分25の流出を防止することができる。

    【0040】また、キャリア液24の流出部は液拡散抑制部材41の終端部でもある。 上記のようにキャリア液24流出部における電界強度が高くなれば、該液拡散抑制部材41終端部において、キャリア液24流出時に電着側電極に移動し拘束されたトナー固形分25がキャリア液24の流れで取り込まれて洗い流されるのを防ぐことができる。 よって、回収液体現像剤液14からキャリア液24のみを効果的に抽出することができた。

    【0041】電極終端部でもあるキャリア液24流出部における両電極43、44間の電界強度を高めることのみに着目するならば、一方の電極終端部を突き出して配設する方法としては、突き出す電極は電着側あるいは非電着側どちらでもよい。 しかし、図10に示すように非電着側電極43終端部を突き出した構成にする方が、容易に純粋なキャリア液を抽出することができる。 以下のような理由による。 非電着側を突き出した場合は、キャリア液24流出部の電界強度が高まるとともにキャリア液24が非電着側から流出し易くなる。 一方、電着側を突き出した場合は、キャリア液24流出部の電界強度は高まるが、該電着側からキャリア液が流出し易くなるため、トナー固形分25を取り込んで一緒に流出してしまうという不具合が生じる。 そのため、電着側を突き出した場合は、非電着側電極43終端部が電着側電極44終端部より低くなるように両電極43、44および連泡発泡体41を傾けるか、あるいは曲げるなどの工夫が必要になる。 この傾けたり、曲げたり等の作業を考慮すると、非電着側電極43終端部を突き出して配設した方が効果的である。

    【0042】また、非電着側電極43終端部を電着側電極44終端部より突き出した状態に配設する場合に、それがキャリア液24を非電着側から流出させるというキャリア液24の流出部作成の効果にのみ着目するならば、上記非電着側電極43終端部の延ばした部分は、電極に限らない。 電極以外のものでも充分に効果が期待できる。

    【0043】以上のことから、トナー固形分25を電着側電極44に拘束し、該トナー固形分25のキャリア液24への混入を防止し、電極の非電着側からより純度の高いキャリア液24を回収することができる。

    【0044】図11に示すように、上記両電極43、4
    4および連泡発泡体41を傾けるとともに、非電着側電極43終端部を電着側電極44終端部より突き出した状態に配設してもよい。 図4および図10に示したキャリア液分離部40によるときよりもキャリア液24が非電着側電極43端部から流出し易くなり、より効果的に純粋なキャリア液24を抽出することができた。

    【0045】図11に示すキャリア液分離部40において、連泡発泡体41として弾性変形するものを使用し、
    キャリア液24の流出部を回収液体現像剤14入口部より狭めた構成にすることもできる。 上記構成を有したキャリア液分離部40を図12に示す。 厚さa6mmの連泡発泡体41の流出部を弾性変形させ、流出部の幅a′
    を3mmとした。 図9に示す場合と同様の効果が得られた。 図12においては、図11におけるよりも効果的に純粋なキャリア液24を流出させることができた。

    【0046】また、連泡発泡体41について、該気孔径あるいは気孔率を上記両電極43、44間の電位または回収液体現像剤14の通過する方向によって異ならせることもできる。 図5および図6に示すキャリア液分離部40におけると同様の効果を得た。 効果的に純粋なキャリア液24を流出させることができた。

    【0047】〔実施形態4〕上記図2乃至図12に示す実施形態1から3は、回収液体現像剤14が図中両電極43、44間を上方から下方へ通過する場合の構成であるが、両電極43、44間を下方から上方へ通過させてキャリア液24を分離抽出することもできる。

    【0048】図13は、上記非電着側電極43終端部が電極側電極44終端部より低い位置になるように両電極43、44および連泡発泡体41を傾けて配設した場合のキャリア液回収装置120の概略構成図である。 図1
    3に示す装置は、図2のキャリア液回収装置12に相当し、図13に示された構成によって、図4のキャリア液分離部40を使用した場合と同様の効果が得られた。 連泡発泡体41の電着側は非電着側と比較して、両電極4
    3、44間の電気的引力より電着側に移動し拘束されたトナー固形分25の濃度が高い。 非電着側はトナー固形分25の移動により該トナー固形分25の濃度が低くなっている。 図13に示すように、両電極43、44および連泡発泡体41を傾けることにより、鉛直方向に配設したときよりもキャリア液24は非電着側から流出しやすくなる。 連泡発泡体41を通過したキャリア液24を非電着側電極43端部に沿わせながら流出させることができる。 そのため、キャリア液24の流出部近傍の電着側電極44に電着保持されているトナー固形分25や該連泡発泡体41の電着側に拘束されているトナー固形分25がキャリア液24の流れで該キャリア液24へ取り込まれ流出するのを防止し、より純度の高いキャリア液24を回収することができた。

    【0049】図4に示すように、回収液体現像剤14が両電極43、44間を上方から下方へ通過する構成のキャリア液分離部40において、キャリア液分離処理中に停電が生じると、処理中のトナー固形分25を含んだキャリア液24がキャリア液回収タンク23に混入してしまうという不具合が生じる。 これに対し、図13に示すように、回収液体現像剤14を両電極43、44間を下方から上方へ通過させる構成のキャリア液分離部40においては、キャリア液分離処理中に停電が生じても何ら悪影響はない。 両電極43、44間の連泡発泡体41を通過中の該回収キャリア液24は自重で下方へ落下し、
    液体現像剤回収タンク16′に戻る。 分離されたトナー固形分25は連泡発泡体41内に残存するものもあれば、キャリア液24とともに液体現像剤回収タンク1
    6′に落下するものもある。 キャリア液回収タンク2
    3′には未処理の回収液体現像剤14が混入するといった問題は生じない。

    【0050】上記連泡発泡体41について、該気孔径あるいは気孔率を上記両電極43、44間の電位または回収液体現像剤14の通過する方向によって異ならせることもできる。 図5および図6に示すキャリア液分離部4
    0におけると同様の効果が現れた。 効果的に純粋なキャリア液24を流出させることができた。

    【0051】図13のキャリア液分離部40を複数配列し、同時に処理を行うこともできる。 図7に示す場合と同様の効果を得ることができた。 複数配列した上記装置を同時に分離抽出することにより、単数の場合より単位時間当たりに処理できる回収液体現像剤14の量が増加する。 単数の場合より電着保持面積を広くとることができ、効率的にトナー固形分25を電極の電着側に拘束させ、非電着側からはより純粋なキャリア液24を分離抽出することができた。 連泡発泡体41、42のライフサイクルを延ばすこともできる。

    【0052】〔実施形態5〕図14は、両電極43、4
    4間距離について、キャリア液24流出部の幅が回収液体現像剤14入口部の幅より小さい構成のキャリア液回収装置121を示している。 上記電極43、44間に挟まれている気孔径700μmの連泡発泡体41は、回収液体現像剤14の入口部の厚さaを6mm、流出部たる終端部の厚さa′を3mmとして配設した。

    【0053】図8に示す実施形態2における場合と同様の効果を得ることができた。 上記両電極43、44間の距離はキャリア液24流出部に向かって狭くなっているので、該流出部の電界強度は高まる。 回収液体現像剤1
    4が連泡発泡体41を通過する速度は下流側である上部に向かうほど低下するため、図13に示す場合よりも電界の拘束を受ける時間が長くなる。 また、該電極終端部に近づくにつれて上記両電極43と44との間の電界強度は徐々に高くなる。 そのため、キャリア液24流出部付近に近づくほど、トナー固形分25が連泡発泡体41
    に拘束されるとともに、両電極43、44間の電気的引力により電極の電着側に移動し拘束される効果も高まる。 キャリア液24の流出部である電極終端部では、連泡発泡体41の電着側の気孔内と電着側電極44とに回収混色したトナー固形分25を電着保持させる効果が高まる。 図14に示す構成によって、前記図13における場合より効果的に純粋なキャリア液24を流出することができた。

    【0054】図14のキャリア液回収装置中の連泡発泡体41に、弾性変形する気孔の連続した立体網目構造を有する連泡発泡体を供することもできる。 図9に示す場合と同様な方法で、弾性変形する連泡発泡体41を使用し、キャリア液24流出部となる該連泡発泡体41の終端部を弾性変形させ、該終端部の厚さa′を回収液体現像剤14の入口部の厚さaより狭くすることもできる。
    連泡発泡体41の終端部に近づくにつれて気孔径が小さくなるため、回収液体現像剤14が連泡発泡体41を通過する速度は低下し、その間にトナー固形分25は電極側に移動し拘束される。 流出部付近では、図9に示す場合と同様に電界の拘束を受ける時間が長くなり、連泡発泡体41の電着側の気孔内と電着側電極44とに回収混色したトナー固形分25を電着保持させる効果が高まる。 電極の非電着側からより効果的に純粋なキャリア液24を流出することができた。

    【0055】〔実施形態6〕図15は、該キャリア液2
    4を非電着側電極43端部に沿わせて流出させるとともに電極終端部における電極43、44間の電界強度を高めるために、両電極43、44間を通過したキャリア液24の出口である電極終端部について、一方の電極終端部を他方の電極終端部より突き出した状態に配設したキャリア液回収装置122の概略構成図である。 図15においては、図10と比較して突き出した電極が逆になっている。 電着側電極44終端部を非電着側電極43終端部より突き出した状態に配設した。 これは、図10に示す構成ではキャリア液24が両電極43、44間を上方から下方へ通過するのに対して、図15ではキャリア液24は両電極43、44間を下方から上方へ通過する構成になっているためである。 該キャリア液回収装置12
    2は、図2に示す回収液体現像剤14が、両電極43、
    44間を上方から下方へ通過してキャリア液24を分離抽出する場合のキャリア液回収装置12に相当する装置である。

    【0056】図15に示す構成によって、図13に示したキャリア液回収装置120を使用した場合と同様にキャリア液24は非電着側電極43端部から流出し易くなる。 電着側の延ばした部分は、該キャリア液24が電着側から流出するのを規制する効果がある。 また、電極終端部を揃えたときよりも電極終端部における両電極4
    3、44間の電界強度が高まる。 電極終端部を揃えたときと比較して、電着側電極44に電着保持されているトナー固形分25や上記連泡発泡体41の電着側に拘束されているトナー固形分25、あるいは電気的引力や連泡発泡体41の影響を受けずにまだキャリア液24内に含まれているトナー固形分25が、キャリア液24の流れに取り込まれるのを防止することができる。 その結果、
    非電着側終端部から純粋なキャリア液24を流出させることができた。 なお、図10におけると同様に、該キャリア液24の流出を規制する効果のみに着目すれば、上記電着側終端部の延ばした部分は、電極以外のものでもよい。

    【0057】〔実施例7〕図16は、図15に示すキャリア液回収装置122について、連泡発泡体41を弾性変形させてより純度の高いキャリア液24の回収能力を高めた場合のキャリア液回収装置123の概略構成図である。 上記非電着側電極43終端部が上記電極側電極4
    4終端部より低い位置になるように両電極43、44および連泡発泡体41を傾けるとともに、電着側電極44
    終端部を非電着側電極43終端部より突き出した状態に配設した。 さらに、連泡発泡体41の終端部を弾性変形させ、両電極43、44間距離について、終端部の距離a′を回収液体現像剤14の入口部の距離よりも狭くした。

    【0058】回収液体現像剤14の入口である上流側の両電極43、44間の距離aを6mm、分離処理が終了しキャリア液24の流出部である該電極終端部の両電極43と44との距離a′を3mmに配設した。 両電極4
    3、44間には気孔径約700μmの弾性変形する立体網目構造を有する連泡発泡体41を配設した。 このとき、連泡発泡体41終端部の厚さa′は3mmとなるように、流出部の厚さを規制して該連泡発泡体41を弾性変形して配設した。 該キャリア液分離部40の非電着側電極43には4KVの電圧を印加し、電着側電極44はグランドに接続して、回収液体現像剤14の分離処理を行った。

    【0059】上記構成によって、上記図13、14および15に示したキャリア液回収装置を用いた場合より効果的にキャリア液24を分離抽出することができた。 また、上記図16に示すキャリア液分離部を複数配設した構成にすることもできる。 同時に分離処理することにより単数の場合よりも広く電着保持面積をとることができるため、効率よく非電着側電極43からキャリア液24
    を回収することができた。 連泡発泡体41のライフサイクルを延ばすこともできる。

    【0060】上記のキャリア液回収装置12、120、
    121、122および123は、感光体ドラムクリーニングユニット6と中間転写ベルトクリーニングユニット7とは別個に配設した。 キャリア液回収装置12を別個独立に設けて一個所で回収、分離抽出処理するときは、
    上記各ユニットから液体現像剤を回収したり、分離後のキャリア液を各ユニットへ戻すのに、該液体現像剤やキャリア液を流す道管を配設することが必要で、該配管が複雑になる傾向がある。 上記不具合を解決するために、
    感光体ドラムクリーニングユニット6と中感光体ドラムクリーニングユニット6と中間転写ベルトクリーニングユニット7とのそれぞれに、キャリア液回収装置12、
    120、121、122および123を配設した構成にすることもできる。

    【0061】図1に示すプリンタ本体の説明図において、図示しない平面電極と平面電極との間に配設される図示しない連泡発泡体を、感光体ドラム1あるいは中間転写ベルト5の図示しないクリーニングブレードと同幅あるいはそれ以上の幅として、感光体ドラムクリーニングユニット6および中間転写ベルトクリーニングユニット7と一体に構成する。 以上のような構成にすれば、キャリア液回収装置を別個独立に設けて一個所で回収、分離抽出処理する必要がない。 しかも分離部の処理面積を広くとることができるため、高粘性の液体現像剤を効率よく処理することが可能である。

    【0062】図4乃至図12において、回収液体現像剤14が上記電極43、44間を上方から下方へ通過する構成のときは、上記電極43、44間の電界と重力との作用によってキャリア液24とトナー固形分25とを分離している。 図2に示すキャリア液回収装置12においては、上記の電界、ポンプによる加・減圧あるいは重力との作用に加えて負圧による吸引によりキャリア液24
    とトナー固形分25とを一層効果的に分離することができる。

    【0063】図2の構成によるキャリア液回収装置12
    において、キャリア液分離ユニット本体30の下部から、図示しない吸引ポンプ等の吸引手段によって、強制的にキャリア液24を吸引する。 上記吸引手段の配設により、電界、重力との作用による分離処理よりも回収液体現像剤14を大量かつ迅速に分離処理することが可能となる。 飛躍的にキャリア液24の分離抽出処理能力を向上させることができる。

    【0064】

    【発明の効果】請求項1、2および3の発明においては、液体成分を非電着側電極端部に沿わせながら流出させることができるので、電極終端部あるいは上記液拡散抑制部材終端部に存在する固形成分が、液体成分の流れに取り込まれ、該液体成分とともに流出するのを避け、
    液体成分のみを回収することができる。 よって、該液体成分を有効に再使用することができる。

    【0065】特に請求項2の発明においては、一方の電極終端部を突き出して配設するだけで、上記液体成分流出部における該液体成分中への固形成分の混入を避けることができる。 電極終端部を揃えて配設したときよりも、液体成分流出部における電界強度を高めることもでき、固形成分に対する拘束力も高まる。 簡易な構成で純粋な液体成分を抽出することができるという優れた効果がある。 該抽出した液体成分を有効に再使用することができるため、経済的効果もある。

    【0066】また、請求項3の発明においては、設備投資を要せず、簡易な構成で純粋な液体成分を抽出することができるという優れた効果がある。 容易に実現でき、
    該抽出した液体成分を有効に再使用することができるため、経済的効果もある。

    【0067】請求項4の発明においては、電極終端部あるいは上記液拡散抑制部材終端部において、液体成分が電極間を通過する上流側と比較して生じやすい電界の作用の低下を抑制することができる。 両電極終端部を揃えて配設したときより、液体成分流出部における電界強度が高くなる。 よって、上記残留液中の固形成分を、電極間に働く電気的引力により電着側電極の所定箇所に移動させるとともに該所定箇所に拘束し、液体成分流出部において、該固形成分が液体成分へ混入することを防止することができる。 また、該液拡散抑制部材終端部においても、液体成分流出時に電着側電極に移動し拘束された固形成分が該液体成分に混入するのを防ぐことができるので、該残留液から液体成分のみを抽出し、該液体成分の再利用ができるという優れた効果がある。

    【0068】請求項5の発明においては、上記残留液の分離処理面積を広くとることができるので、該残留液から効率よく上記液体成分のみを抽出することができるという優れた効果がある。 また、上記発泡体のライフサイクルを延ばすことができるという優れた効果もある。

    【0069】請求項6の発明においては、液体成分を非電着側電極終端部に沿わせながら流出させることができるので、電極終端部あるいは上記液拡散抑制部材終端部に存在する固形成分が液体成分へ混入し該液体成分とともに流出するのを避け、液体成分のみを回収することができる。 簡易な方法で純粋な液体成分を抽出し、再利用することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】実施形態に係るプリンタの要部の説明図。

    【図2】実施形態に係るキャリア液回収装置の概略構成図。

    【図3】実施形態に係るキャリア液分離ユニット本体の説明図。

    【図4】図3におけるキャリア液分離部の説明図。

    【図5】図4に示すキャリア液分離部において、電位方向で連泡発泡体の気孔径を変化させた場合の説明図。

    【図6】図4に示すキャリア液分離部において、回収液体現像剤の流れ方向で連泡発泡体の気孔径を変化させた場合の説明図。

    【図7】図4に示すキャリア液分離部を複数配設した場合の説明図。

    【図8】図4に示すキャリア液分離部において、キャリア液流出部を狭くした場合の説明図。

    【図9】図4に示すキャリア液分離部において、弾性変形させてキャリア液出口部を狭くした場合の説明図。

    【図10】図4に示すキャリア液分離部において、一方の電極終端部を突き出した状態に配設した場合の説明図。

    【図11】図10に示すキャリア液分離部において、電極を傾けて配設した場合の説明図。

    【図12】図11に示すキャリア液分離部において、キャリア液流出部を狭くした場合の説明図。

    【図13】回収液体現像剤を電極の下方から上方へ流す構成で、電極を傾けた場合のキャリア液回収装置の概略構成図。

    【図14】回収液体現像剤を電極の下方から上方へ流す構成で、キャリア液流出部を狭くした場合のキャリア液回収装置の概略構成図。

    【図15】回収液体現像剤を電極の下方から上方へ流す構成で、一方の電極終端部を突き出した状態に配設した場合のキャリア液回収装置の概略構成図。

    【図16】回収液体現像剤を電極の下方から上方へ流す構成で、一方の電極終端部を突き出した状態に配設するとともに弾性変形させてキャリア液流出部を狭くした場合のキャリア液回収装置の概略構成図。

    【符号の説明】

    1 感光体ドラム 4 現像ユニット 5 中間転写ベルト 6 感光体ドラムクリーニングユニット 7 中間転写ベルトクリーニングユニット 12、120、121、122 キャリア液回収装置 14 回収液体現像剤 15 導入液路 16、16′ 液体現像剤回収タンク 18 流量制御バルブ 20 キャリア液分離ユニット 21 キャリア液分離ユニット筺体 23、23′ キャリア液回収タンク 24 回収キャリア液 25 トナー固形分 30 キャリア液分離ユニット本体 31、32 絶縁板 40 キャリア液分離部 41、42 連泡発泡体 43、44 平面電極 47 電源 59 保持部材

    QQ群二维码
    意见反馈