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正極添加剤、その製造方法、これを含む正極およびリチウム二次電池

阅读:317发布:2020-05-08

专利汇可以提供正極添加剤、その製造方法、これを含む正極およびリチウム二次電池专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且本発明は、正極添加剤、その製造方法およびこれを含む正極およびリチウム二次電池に関する。具体的に、本発明の一実施形態では、二つの電極の不可逆容量の不均衡を相殺させ、正極の初期充電容量を増加させながらも、電池内ガス発生を抑制することができる、正極添加剤を提供する。,下面是正極添加剤、その製造方法、これを含む正極およびリチウム二次電池专利的具体信息内容。

全体組成が下記化学式1で表される正極添加剤: [化学式1] {x(Li2+aNibM1−bO2+c)}・{y(NiO)}・{z(Li2O)}・{wLi5MO4} 前記化学式1で、 Mは2価陽イオンまたは3価陽イオンを形成する金属元素のうちの1以上であり、 −0.2≦a≦0.2であり、0.5≦b≦1.0であり、−0.2≦c≦0.2であり、 0.6≦x≦1.0であり、0 ただし、b=1.0である場合、0前記Mは、 Alを含むものである、 請求項1に記載の正極添加剤。前記正極添加剤は、 下記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物、ニッケル酸化物(NiO)、およびリチウム酸化物(Li2O)を含むコア;ならびに Li5AlO4を含むコーティング層;を含むものである、 請求項2に記載の正極添加剤: [化学式1−1] Li2+aNibM1−bO2+c 前記化学式1−1で、 MはAlを含み、 a、b、およびcは前記化学式1の定義と同義である。y=zである、 請求項1または3に記載の正極添加剤。Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)測定時、2θが33乃至36°である範囲、42乃至45°である範囲のうちの少なくとも一つ以上の範囲で、前記Li5AlO4によるピークが検出されるものである、 請求項3に記載の正極添加剤。前記正極添加剤総量(100重量%)中、前記Li5AlO4の含有量は0重量%超過15重量%以下である、 請求項3に記載の正極添加剤。Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)測定時、 2θが30乃至35°である範囲、35乃至40°である範囲、55乃至60°である範囲のうちの少なくとも一つ以上の範囲で、前記リチウム酸化物(Li2O)によるピークが検出されるものである、 請求項3に記載の正極添加剤。前記正極添加剤総量(100重量%)中、前記リチウム酸化物(Li2O)の含有量は0重量%超過15重量%以下である、 請求項3に記載の正極添加剤。Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)測定時、 2θが35乃至40°である範囲、40乃至45°である範囲および50乃至55°である範囲のうちの少なくとも一つ以上の範囲で、前記ニッケル酸化物(NiO)によるピークが検出されるものである、 請求項3に記載の正極添加剤。前記正極添加剤総量(100重量%)中、前記ニッケル酸化物(NiO)の含有量は0重量%超過15重量%以下である、 請求項3に記載の正極添加剤。下記化学式3で表されるニッケル系酸化物を準備する段階;および 前記ニッケル系酸化物、リチウム酸化物(Li2O)、アルミニウム酸化物(Al2O3)の混合物を熱処理する段階;を含む、 正極添加剤の製造方法: [化学式3] (NidM1−d)O2 前記化学式3で、 Mは2価陽イオンまたは3価陽イオンを形成する金属元素であり、 0.5≦d≦1.0である。前記ニッケル系酸化物、リチウム酸化物(Li2O)、アルミニウム酸化物(Al2O3)の混合物を熱処理する段階;は、 不活性雰囲気で行われるものである、 請求項11に記載の正極添加剤の製造方法。前記ニッケル系酸化物、リチウム酸化物(Li2O)、アルミニウム酸化物(Al2O3)の混合物を熱処理する段階;は、 400乃至800℃で行われるものである、 請求項11に記載の正極添加剤の製造方法。請求項1に記載の正極添加剤;および 正極活物質;を含む正極合剤。前記正極添加剤は、 前記正極合剤総量(100重量%)中、1乃至30重量%で含まれるものである、 請求項14に記載の正極合剤。前記正極活物質は、 コバルト、マンガン、ニッケルまたはこれらの組み合わせの金属;およびリチウム;の複合酸化物のうちの1種以上を含むものである、 請求項14に記載の正極合剤。導電剤、バインダー、またはこれらの混合物;をさらに含むものである、 請求項14に記載の正極合剤。請求項14に記載の正極合剤を含む正極; 電解質;および 負極;を含むリチウム二次電池。前記負極は、 炭素系負極活物質、リチウム金属、リチウム金属の合金、Si、SiOx(02、Sn−C複合体、およびSn−R(前記Rはアルカリ金属、アルカリ土類金属、第13族乃至第16族元素、遷移金属、希土類元素またはこれらの組み合わせであるが、Snではない)を含む群より選択される少なくとも1種以上の負極活物質を含む、 請求項18に記載のリチウム二次電池。

说明书全文

本発明は、正極添加剤、その製造方法およびこれを含む正極およびリチウム二次電池に関する。

リチウム二次電池は、リチウムイオンの可逆的な挿入および脱離が可能な電極活物質を負極および正極にそれぞれ適用し、電解質を媒介としてリチウムイオンの移動を実現し、各電極での酸化および還元反応により電気的エネルギーを生成する。

しかし、リチウム二次電池の初期充放電時(1ST cycle charge−discarge)、負極に挿入(電池充電)された後に脱離(電池放電)されるリチウムイオンおよび正極から脱離(電池充電)された後、再び回収(電池放電)されないリチウムイオンがそれぞれ必然的に発生する。これは、二つの電極の不可逆容量と関連している。

二つの電極の不可逆容量の差が大きいほど、正極の初期効率が減少し、電池の駆動中にエネルギー密度が漸次に減少して、電池寿命が減少することがある。

本発明の一実施形態では、二つの電極の不可逆容量の不均衡を相殺させ、正極の初期充電容量を増加させながらも、電池内ガス発生を抑制することができる、正極添加剤を提供する。

本発明の実施形態の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、詳細に後述する実施例を参照すれば明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるのではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施例は 単に本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供させるものであり、本発明は請求項の範疇のみにより定義される。

以下、本発明で使用される技術用語および科学用語において他の定義がなければ、当該発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が通常理解している意味を有する。また、従来と同一の技術的構成および作用に対する重複する説明は省略する。

本願明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという時、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を間に置いて「電気的に連結」されている場合も含む。

本願明細書全体において、ある部材が他の部材の「上に」位置しているという時、これはある部材が他の部材に接している場合だけでなく、二つの部材の間にまた他の部材が存在する場合も含む。

本願明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。

本願明細書全体で使用される程度の用語「約」、「実質的に」などは、言及された意味に固有の製造および物質許容誤差が提示される時、その数値で、またはその数値に近接した意味で使用され、本願の理解を助けるために正確な、または絶対的な数値が言及された開示内容を非良心的な侵害者が不当に利用することを防止するために使用される。

本願明細書全体で使用される程度の用語「〜(する)段階」または「〜の段階」は「〜のための段階」を意味しない。

本願明細書全体において、マーカッシュ形式の表現に含まれている「これらの組み合わせ(ら)」の用語は、マーカッシュ形式の表現に記載された構成要素からなる群より選択される一つ以上の混合または組み合わせを意味するものであって、前記構成要素からなる群より選択される一つ以上を含むことを意味する。

本願明細書全体において、「Aおよび/またはB」の記載は、「AまたはB、またはAおよびB」を意味する。

正極添加剤 本発明の一実施形態では、全体組成が下記化学式1で表される正極添加剤を提供する。

[化学式1] {x(Li2+aNibM1−bO2+c)}・{y(NiO)}・{z(Li2O)}・{wLi5MO4} 前記化学式1で、Mは2価陽イオンまたは3価陽イオンを形成する金属元素のうちの1以上であり、−0.2≦a≦0.2であり、0.5≦b≦1.0であり、−0.2≦c≦0.2であり、0.6≦x≦1.0であり、0

ただし、b=1.0である場合、0

5MO

4)の存在が必須であり(0

5MO

4)が含まれない場合(w=0)、前記化学式1でMドーピングが必須(0.5≦b<1.0)であることを意味する。もちろん、前記化学式1でMドーピングおよびMを含む化合物(Li

5MO

4)が存在して、0.5≦b<1.0および0

化学式1の導出根拠 理論上、ニッケル系酸化物((NidM1−d)Ox、Mは前記化学式1の定義と同義、0.5≦d≦1.0)およびリチウム酸化物(Li2O)を化学量論的1:1のモル比で配合した後に熱処理する時、配合された全量が1:1のモル比で反応して下記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物を形成してもよく、未反応原料は残存しなくてもよい。

[化学式1−1] Li2+aNibM1−bO2+c (ただし、前記化学式1−1で、a、b、c、およびMは化学式1の定義と同義) 前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物は、電池の初期充電時の電圧、例えば2.5乃至4.25V(vs.Li/Li+)でリチウムイオンおよび酸素を不可逆的に放出し、二つの電極の不可逆容量の不均衡を相殺させ、正極の初期充電容量を増加させることができる。

ただし、実際工程では、ニッケル系酸化物((NidM1−d)Ox)およびリチウム酸化物(Li2O)を1:1のモル比で配合した後に熱処理しても、配合された全量が1:1のモル比で反応することができず、未反応原料が必然的に残存することがある。これと関連して、これまで知られた研究では、未反応原料を単に不純物として取り扱ってこれを除去し、理論組成を有する物質(つまり、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物)のみを回収して正極添加剤としただけである。

1)それにも拘らず、本研究では、これまで知られた研究とは異なり、ニッケル系酸化物((NidM1−d)Ox)およびリチウム酸化物(Li2O)の反応後、未反応原料を除去せずに、理論組成を有する物質(つまり、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物)と共に回収した時、むしろ正極の初期充電容量を一層高めることができることを知るようになった。

具体的に、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物と共に、未反応原料、特にリチウム酸化物(Li2O)の存在により、余分のLiを正極に提供することができ、正極の初期充電容量を一層高めることができる。

2)これと共に、本研究では、ニッケル系酸化物((NidM1−d)Ox)およびリチウム酸化物(Li2O)の反応生成物、つまり、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物が構造的に不安定で、反応性が高いという問題があることを認識した。

具体的に、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物は、電池の初期充電時の電圧で、リチウムイオンおよび酸素を不可逆的に放出すると同時に内部結晶構造が崩壊し、その表面では電解液との副反応が進行されることによって、電池性能を阻害するガスを発生させることがある。電池内ガスが発生する場合、電池の初期容量、初期充放電効率などを減少させるという問題がある。

そこで、本研究では、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物の結晶構造内の特定金属(M)をドーピングしたり、その表面に特定金属(M)の化合物をコーティングしたり、これら全てを適用することによって、ガス発生を抑制することとした。これによる正極添加剤の全体組成は前述した化学式1で表され得る。

以下、本研究から導出された一実施形態の正極添加剤を詳細に説明する。

Alのドーピングおよび/コーティング 一実施形態の正極添加剤は、前記ニッケル系酸化物((NidM1−d)Ox)および前記リチウム酸化物(Li2O)に加えて、アルミニウム酸化物(Al2O3)を一括して混合した後に熱処理することによって製造され得る。具体的に、前記原料配合時、前記ニッケル系酸化物および前記リチウム酸化物(Li2O)を1:1.02乃至1:0.98の化学量論的モル比で配合し、前記アルミニウム酸化物(Al2O3)は混合物総量中の100乃至10000ppmになるように配合することができる。

これによって得られる正極添加剤は、Alのドーピングおよび/またはコーティングを含むことができる。この場合、前記化学式1および1−1のMはAlを含むことができ、0.5≦b<1.0であってもよく(ドーピング)、0

ただし、前述したとおり、b=1.0である場合、0

5MO

4)の存在が必須であり(0

5MO

4)が含まれない場合(w=0)、前記化学式1でMドーピングが必須(0.5≦b<1.0)であることを意味する。もちろん、前記化学式1でMドーピングおよびMを含む化合物(Li

5MO

4)が存在して、0.5≦b<1.0および0

より具体的に、前記熱処理過程において、前記ニッケル系酸化物((NidM1−d)Ox)および前記リチウム酸化物(Li2O)が反応して前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物として合成され、前記アルミニウム酸化物(Al2O3)のAlは前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物の結晶構造内部にドーピングされてもよく、また前記アルミニウム酸化物(Al2O3)は前記反応に参加しないリチウム酸化物(Li2O)と反応してLi5AlO4を形成してもよい。

これによって得られる正極添加剤は、コア−シェル(コーティング層)の構造になることができる。例えば、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物、ニッケル酸化物(NiO)、およびリチウム酸化物(Li2O)を含むコア;ならびにLi5AlO4を含むコーティング層;を含むことができる。

定性および定量分析 前記コア−シェル(コーティング層)の構造の正極添加剤において、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物、前記ニッケル酸化物(NiO)、および前記リチウム酸化物(Li2O)がコアを構成し、前記Li5AlO4がコーティング層を構成することは、X線回折(X−Ray Diffraction)分析結果から確認され得る。

前記コア−シェル(コーティング層)の構造の正極添加剤において、前記Li5AlO4、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物、前記ニッケル酸化物(NiO)、および前記リチウム酸化物(Li2O)は、それぞれ結晶質であって、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)で検出され得る。

言い換えると、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)を利用して、前記正極添加剤を定性分析および定量分析すれば、前記Li5AlO4、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物、前記ニッケル酸化物(NiO)、および前記リチウム酸化物(Li2O)のそれぞれの存在有無はもちろん、それぞれの存在量が確認され得る。

具体的に、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)測定時、2θが33乃至36°である範囲、42乃至45°である範囲のうちの少なくとも一つ以上の範囲でメインピーク(main peak)が現れることは、前記Li5AlO4によるものとみることができる。

これは、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物(例えば、Li2NiO2)のメインピーク強度(intensity)を100(Ref.)とみる時、0超過10以下、具体的に0超過8以下、例えば0超過5以下の強度(intensity)で現れ得る。これから、前記正極添加剤総量(100重量%)中、Li5AlO4の含有量が0重量%超過10重量%以下、具体的に0重量%超過10重量%以下、0重量%超過8重量%以下、例えば0重量%超過5重量%以下であることが分かる。

これは、ニッケル系酸化物((NidM1−d)Ox)および前記リチウム酸化物(Li2O)に加えて、アルミニウム酸化物(Al2O3)を配合するに当たり、配合された原料総量中のアルミニウム酸化物(Al2O3)の含有量を100ppm超過10000ppm以下、具体的に100超過8000ppm以下、100ppm超過5000ppm以下、例えば100ppm超過3000ppm以下に制御することによって達成可能な範囲である。この範囲で、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物の構造崩壊が抑制され、ガス発生も抑制され得る。

また、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)測定時、2θが30乃至35°である範囲、35乃至40°である範囲、55乃至60°である範囲のうちの少なくとも一つ以上の範囲でメインピーク(main peak)が現れることは、前記リチウム酸化物(Li2O)によるものとみることができる。

これは、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物のメインピーク強度(intensity)を100(Ref.)とみる時、0超過15以下、具体的に0超過14以下、0超過13以下、例えば0超過12以下の強度(intensity)で現れ得る。これから、前記コア総量(100重量%)中、リチウム酸化物(Li2O)の含有量が0重量%超過15重量%以下、具体的に0重量%超過14重量%以下、0重量%超過13重量%以下、例えば0重量%超過12重量%以下であることが分かる。

また、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)測定時、2θが35乃至40°である範囲、40乃至45°である範囲および50乃至55°である範囲のうちの少なくとも一つ以上の範囲でメインピーク(main peak)が現れることは、前記ニッケル酸化物(NiO)によるものとみることができる。

これは、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物のメインピーク強度(intensity)を100(Ref.)とみる時、0超過15以下、具体的に0超過14以下、0超過13以下、例えば0超過12以下の強度(intensity)で現れ得る。これから、前記コア総量(100重量%)中、前記ニッケル酸化物(NiO)の含有量が0重量%超過15重量%以下、具体的に0重量%超過14重量%以下、0重量%超過13重量%以下、例えば0重量%超過12重量%以下であることが分かる。

最後に、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)測定時、2θが18乃至21°である範囲、24乃至27°である範囲および43乃至46°である範囲のうちの少なくとも一つ以上の範囲でメインピーク(main peak)が現れ得る。このようなメインピークは、空間群(point group)がImmmである斜方晶系(Orthorhombic)の結晶構造により現れ得、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物によるものであり得る。

その含有量は、前記正極添加剤総量(100重量%)から、前記Li5AlO4の含有量、前記リチウム酸化物(Li2O)の含有量、および前記ニッケル酸化物(NiO)の含有量を全て差し引くことによって求めることができる。

このような定量分析および定性分析結果を総合的に考慮すると、前記正極添加剤には前記Li5AlO4、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物、前記ニッケル酸化物(NiO)、および前記リチウム酸化物(Li2O)が含まれ、その全体組成が前記化学式1のとおりであることが分かる。具体的に、前記化学式1で、x、y、zは、それぞれ、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物、前記ニッケル酸化物(NiO)、および前記リチウム酸化物(Li2O)の重量比と関連している。

例えば、前記化学式1で、0.7≦x≦1.0であり、0

一方、前記コアは、電池の初期充電時の電圧、例えば2.5乃至4.25V(vs.Li/Li+)でリチウムイオンおよび酸素を不可逆的に放出し、その後、全体組成が下記化学式2に転換され得る。

[化学式2] {x(Li1+aNibM1−bO2+c)}・{y(NiO)}・{z(Li2O)} (前記化学式2で、M、a、b、c、x、y、およびzはそれぞれ化学式1の定義と同義であってもよい。) 前記化学式2に転換されたコアにおいて、Li2+aNibM1−bO2+cは通常の正極活物質と同様に、リチウムイオンの可逆的な挿入および脱離が可能なものであってもよい。もちろん、前記化学式2に転換されたコアの表面には、依然として前記コーティング層が存在することができる。

そこで、一実施形態の正極添加剤は、負極の初期不可逆容量を補償する添加剤であると共に、リチウムの可逆的な挿入および脱離を可能にする活物質として活用され得る。ただし、前記化学式2に転換されたコアは、Li含有量およびその構造的限界により、通常の正極活物質に比べて小さい可逆容量を有することができ、具体的に300乃至350mAh/gの可逆容量を有することができる。そこで、電池の初期性能を向上させると同時に、長期寿命特性を確保しようとする場合、目的とする電池特性により、一実施形態の正極添加剤と共に正極活物質を適切な配合比に混合して用いることができる。

正極添加剤の製造方法 本発明の他の一実施形態では、下記化学式3で表されるニッケル系酸化物を準備する段階;および前記ニッケル系酸化物、リチウム酸化物(Li2O)、アルミニウム酸化物(Al2O3)の混合物を熱処理する段階;を含む、正極添加剤の製造方法を提供する。このような製造方法により、前述した正極添加剤が得られ得る。

[化学式3] (NidM1−d)Ox 前記化学式3で、Mは2価陽イオンまたは3価陽イオンを形成する金属元素であり、0.5≦d≦1.0であり、1.8≦x≦2.2である。

一実施形態の製造方法で、前記化学式3で表されるニッケル系酸化物を準備する段階;は、ニッケル酸化物(Ni(OH)2)単独;または、ニッケル水酸化物(Ni(OH)2)およびM含有化合物の混合物;を熱処理する段階であってもよい。

前記ニッケル水酸化物(Ni(OH)2)単独;または、ニッケル水酸化物(Ni(OH)2)およびM含有化合物の混合物;の熱処理は、500乃至700℃の温度範囲で5乃至20時間不活性雰囲気で行われてもよい。

この段階で、前記ニッケル水酸化物(Ni(OH)2)を単独で熱処理する場合、前記化学式3でd=0であるニッケル酸化物(NiOx)が形成され得る。これとは異なり、前記ニッケル水酸化物(Ni(OH)2)およびM含有化合物の混合物を熱処理する場合、前記化学式d=0でない、Mがドーピングされたニッケル系酸化物([NidM1−d]Ox)が形成され得る。

一実施形態の製造方法において、前記ニッケル系酸化物、リチウム酸化物(Li2O)、アルミニウム酸化物(Al2O3)の混合物を熱処理する段階;は、前記ニッケル系酸化物および前記リチウム酸化物は1:1(±0.02)モル比で混合し、配合された原料総量中のアルミニウム酸化物(Al2O3)の含有量を100ppm超過10000ppm以下に制御し、400乃至800℃の温度範囲で10乃至20時間不活性雰囲気で熱処理するものであってもよい。

前記ニッケル系酸化物およびリチウム酸化物(Li2O)の混合物を熱処理する時、前記ニッケル系酸化物((NidM1−d)Ox)および前記リチウム酸化物(Li2O)が反応して前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物として合成され、ただし、配合された全量が1:1のモル比で反応することができず、未反応原料が残存することがある。

また、前記アルミニウム酸化物(Al2O3)のAlは、前記化学式1−1で表されるリチウムニッケル酸化物の結晶構造内部にドーピングされてもよく、また前記アルミニウム酸化物(Al2O3)は前記反応に参加しないリチウム酸化物(Li2O)と反応してLi5AlO4を形成してもよい。

これによる生成物の全体組成とその効果に対する説明は、前述したとおりである。

正極合剤 本発明のまた他の一実施形態では、前述した正極添加剤;および正極活物質;を含む正極合剤を提供する。

前記一実施形態の正極合剤は、前述した正極添加剤を適用したものであるため、これを適用しない場合に比べて負極の初期不可逆容量を減少させ、これによって正極の初期効率減少および電池内ガス発生をそれぞれ抑制することができる。

前記一実施形態の正極合剤の総量(100重量%)において、前記正極添加剤は、1乃至30重量%、具体的に1乃至10重量%、より具体的に3乃至10重量%で適用することができる。また、前記正極添加剤および前記正極活物質の重量比は、1:99乃至30:70、具体的に2:98乃至25:85、より具体的に5:95乃至10:90にすることができる。前記正極添加剤が前記範囲で配合される時、電池の初期充放電で(つまり、1stサイクルで)前記正極添加剤として負極の初期不可逆容量を十分に減少させた後、以降の充放電(つまり、2ndサイクル後)で前記正極活物質によりリチウムイオンの可逆的な挿入および脱離が安定的に行われ得る。

その他、前記一実施形態の正極合剤は、一般に当業界に知られた事項により実現することができる。以下、一般に当業界に知られた事項を簡単に提示するが、これは例示に過ぎず、これによって前記一実施形態の正極合剤が制限されない。

前記正極活物質の場合、リチウムイオンの可逆的な挿入および脱離が可能な物質であれば、特に制限されない。例えば、コバルト、マンガン、ニッケルまたはこれらの組み合わせの金属;およびリチウム;の複合酸化物のうちの1種以上を含むものであってもよい。

より具体的な例を挙げると、前記正極活物質として、下記化学式のうちのいずれか一つで表される化合物を用いることができる。LiaA1−bRbD2(前記式で、0.90≦a≦1.8および0≦b≦0.5である);LiaE1−bRbO2−cDc(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、および0≦c≦0.05である);LiE2−bRbO4−cDc(前記式で、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05である);LiaNi1−b−cCobRcDα(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05および0<α≦2である);LiaNi1−b−cCobRcO2−αZα(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05および0<α<2である);LiaNi1−b−cCobRcO2−αZ2(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05および0<α<2である);LiaNi1−b−cMnbRcDα(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05および0<α≦2である);LiaNi1−b−cMnbRcO2−αZα(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05および0<α<2である);LiaNi1−b−cMnbRcO2−αZ2(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05および0<α<2である);LiaNibEcGdO2(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5および0.001≦d≦0.1である);LiaNibCocMndGeO2(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、0≦d≦0.5および0.001≦e≦0.1である);LiaNiGbO2(前記式で、0.90≦a≦1.8および0.001≦b≦0.1である);LiaCoGbO2(前記式で、0.90≦a≦1.8および0.001≦b≦0.1である);LiaMnGbO2(前記式で、0.90≦a≦1.8および0.001≦b≦0.1である);LiaMn2GbO4(前記式で、0.90≦a≦1.8および0.001≦b≦0.1である);QO2;QS2;LiQS2;V2O5;LiV2O5;LiTO2;LiNiVO4;Li(3−f)J2(PO4)3(0≦f≦2);Li(3−f)Fe2(PO4)3(0≦f≦2);およびLiFePO4

前記化学式において、AはNi、Co、Mnまたはこれらの組み合わせであり;RはAl、Ni、Co、Mn、Cr、Fe、Mg、Sr、V、希土類元素またはこれらの組み合わせであり;DはO、F、S、Pまたはこれらの組み合わせであり;EはCo、Mnまたはこれらの組み合わせであり;ZはF、S、Pまたはこれらの組み合わせであり;GはAl、Cr、Mn、Fe、Mg、La、Ce、Sr、Vまたはこれらの組み合わせであり;QはTi、Mo、Mnまたはこれらの組み合わせであり;TはCr、V、Fe、Sc、Yまたはこれらの組み合わせであり;JはV、Cr、Mn、Co、Ni、Cuまたはこれらの組み合わせである。

もちろん、この化合物表面にコーティング層を有するものを用いることもでき、または前記化合物とコーティング層を有する化合物を混合して用いることもできる。前記コーティング層は、コーティング元素化合物であって、コーティング元素のオキシド、ヒドロキシド、コーティング元素のオキシヒドロキシド、コーティング元素のオキシカーボネートまたはコーティング元素のヒドロキシカーボネートを含むことができる。これらコーティング層をなす化合物は、非晶質または結晶質であってもよい。前記コーティング層に含まれるコーティング元素としては、Mg、Al、Co、K、Na、Ca、Si、Ti、V、Sn、Ge、Ga、B、As、Zrまたはこれらの混合物を用いることができる。コーティング層形成工程は、前記化合物にこのような元素を用いて正極活物質の物性に悪影響を与えない方法(例えばスプレーコーティング、浸漬法など)でコーティングすることができれば如何なるコーティング方法を用いてもよく、これについては当該分野に務める者によく理解され得る内容であるため、詳細な説明は省略する。

前記一実施形態の正極合剤は、導電剤、バインダー、またはこれらの混合物;をさらに含むことができる。前記導電剤は、電極に導電性を付与するために使用されるものであって、構成される電池において、化学変化を招かない電子伝導性材料であれば如何なるものでも使用可能であり、その例として天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウム、銀などの金属粉末、金属繊維などを用いることができ、また、ポリフェニレン誘導体などの導電性材料を1種または1種以上を混合して用いることができる。

前記バインダーは、正極活物質粒子を互いに良好に付着させ、また正極活物質を電流集電体に良好に付着させる役割を果たし、その代表的な例としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、カルボキシル化されたポリ塩化ビニル、ポリビニルフルオライド、エチレンオキシドを含むポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエンラバー、アクリル化スチレン−ブタジエンラバー、エポキシ樹脂、ナイロンなどを用いることができるが、これに限定されるのではない。

リチウム二次電池 本発明のまた他の一実施形態では、前述した正極合剤を含む正極;電解質;および負極;を含むリチウム二次電池を提供する。

これは、前述した正極添加剤を正極活物質と共に正極に適用したリチウム二次電池であるため、負極の初期不可逆容量が減少し、正極の初期効率が増加し、駆動中のエネルギー密度低下が抑制されて優れた寿命特性が示され得る。

前記一実施形態のリチウム二次電池において、前述した正極添加剤および正極合剤以外に対しては、一般に当業界に知られた事項により実現することができる。

以下、一般に当業界に知られた事項を簡単に提示するが、これは例示に過ぎず、これによって前記一実施形態の正極合剤が制限されない。

前記正極は、正極集電体;および前記正極集電体上に位置し、前述した正極合剤を含む正極合剤層;を含むことができる。

具体的に、前記正極は、正極集電体上に正極活物質、導電剤および/またはバインダーの混合物である電極合剤を塗布した後、乾燥して製造されてもよく、必要に応じては、前記混合物に充填剤をさらに添加することができる。

前記正極集電体は、一般に3〜500μmの厚さに作ることができる。このような正極集電体は、当該電池に化学的変化を誘発せずに、高い導電性を有するものであれば特に制限されるのではなく、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、またはアルミニウムやステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したものなどが用いられてもよい。集電体は、その表面に微細な凹凸を形成して正極活物質の接着を高めることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体など多様な形態が可能である。

前記導電剤は、通常、正極活物質を含む混合物全体重量を基準に1乃至50重量%で添加される。このような導電剤は、当該電池に化学的変化を誘発せずに、導電性を有するものであれば特に制限されるのではなく、例えば、天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛;カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック;炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材などが用いられてもよい。

一方、前記弾性を有する黒鉛系物質が導電剤として用いられてもよく、前記物質と共に用いられることもできる。

前記バインダーは、活物質と導電剤などの結合と集電体に対する結合に助力する成分であって、通常、正極活物質を含む混合物全体重量を基準に1乃至50重量%で添加される。このようなバインダーの例としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンテルポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブチレンゴム、フッ素ゴム、多様な共重合体などが挙げられる。

前記充填剤は、正極の膨張を抑制する成分として選択的に用いられ、当該電池に化学的変化を誘発せずに繊維状材料であれば特に制限されるのではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系重合体;ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状物質が用いられる。

前記負極は、集電体および前記集電体の上に形成された負極活物質層を含み、前記負極活物質層は、負極活物質を含むことができる。

前記負極活物質としては、炭素系負極活物質、リチウム金属、リチウム金属の合金、Si、SiOx(0

2、Sn−C複合体、およびSn−R(前記Rはアルカリ金属、アルカリ土類金属、第13族乃至第16族元素、遷移金属、希土類元素またはこれらの組み合わせであるが、Snではない)を含む群より選択される少なくとも1種以上の負極活物質を用いることができる。

前記負極集電体は、一般に3〜500μmの厚さに作られてもよい。このような負極集電体は、当該電池に化学的変化を誘発せずに導電性を有するものであれば特に制限されるのではなく、例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅やステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したもの、アルミニウム−カドミウム合金などが用いられてもよい。また、正極集電体と同様に、表面に微細な凹凸を形成して負極活物質の結合力を強化させることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体など多様な形態で用いられてもよい。

前記一実施形態のリチウム二次電池は、電解質の種類および/またはセパレータの種類により、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、またはリチウムポリマー電池であってもよい。

前記一実施形態のリチウム二次電池が液体電解質を適用したリチウムイオン電池である時、前記液体電解質を分離膜に含浸させて適用することができる。前記分離膜は、正極と負極との間に介され、高いイオン透過度と機械的強度を有する絶縁性の薄い薄膜が用いられる。分離膜の気孔直径は、一般に0.01〜10μmであり、厚さは一般に5〜300μmである。このような分離膜としては、例えば、耐薬品性および疎水性のポリプロピレンなどのオレフィン系ポリマー;ガラス繊維またはポリエチレンなどから作られたシートや不織布などが用いられる。電解質としてポリマーなどの固体電解質が用いられる場合には固体電解質が分離膜を兼ねることもできる。

前記液体電解質は、リチウム塩含有非水電解質であってもよい。前記リチウム塩含有非水電解質は、非水電解質とリチウムからなっており、非水電解質としては非水系有機溶媒、有機固体電解質、無機固体電解質などが用いられるが、これらだけに限定されるのではない。

前記非水系有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリジノン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロキシフラン(franc)、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エーテル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの非プロトン性有機溶媒が用いられてもよい。

前記有機固体電解質としては、例えば、ポリエチレン誘導体、ポリエチレンオキシド誘導体、ポリプロピレンオキシド誘導体、リン酸エステルポリマー、ポリアジテーションリシン(agitation lysine)、ポリエステルスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、イオン性解離基を含む重合剤などが用いられてもよい。

前記無機固体電解質としては、例えば、Li3N、LiI、Li5NI2、Li3N−LiI−LiOH、LiSiO4、LiSiO4−LiI−LiOH、Li2SiS3、Li4SiO4、Li4SiO4−LiI−LiOH、Li3PO4−Li2S−SiS2などのLiの窒化物、ハロゲン化物、硫酸塩などが用いられてもよい。

前記リチウム塩は、前記非水系電解質に溶解されやすい物質であって、例えば、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、(CF3SO2)2NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、4フェニルホウ酸リチウム、イミドなどが用いられてもよい。

また、前記リチウム塩含有非水電解質には、充放電特性、難燃性などの改善を目的で、例えば、ピリジン、トリエチルホスファート、トリエタノールアミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n−グライム(glyme)、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、硫黄、キノンイミン染料、N−置換オキサゾリジノン、N,N−置換イミダゾリジン、エチレングリコールジアルキルエーテル、アンモニウム塩、ピロール、2−メトキシエタノール、三塩化アルミニウムなどが添加されることもできる。場合によっては、不燃性を付与するために、四塩化炭素、三フッ化エチレンなどのハロゲン含有溶媒をさらに含むこともでき、高温保存特性を向上させるために二酸化炭素ガスをさらに含むこともでき、FEC(Fluoro−Ethylene Carbonate)、PRS(Propene sultone)などをさらに含むことができる。

一つの具体的な例で、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiN(SO2CF3)2などのリチウム塩を、高誘電性溶媒であるECまたはPCの環状カーボネートと低粘度溶媒であるDEC、DMCまたはEMCの線状カーボネートの混合溶媒に添加してリチウム塩含有非水系電解質を製造することができる。

前記一実施形態のリチウム二次電池は、これを単位電池として含む電池モジュール、前記電池モジュールを含む電池パック、および前記電池パックを電源として含むデバイスで実現されてもよい。

この時、前記デバイスの具体的な例としては、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグ−インハイブリッド電気自動車、または電力貯蔵用システムであってもよいが、これに限定されるのではない。

前記一実施形態の正極添加剤を正極に適用したリチウム二次電池は、負極の初期不可逆容量が減少し、正極の初期容量および効率が効果的に増加し、駆動中にエネルギー密度低下が抑制されて優れた寿命特性が示され得る。

実施例1乃至比較例1の各正極添加剤に対する、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)分析結果である。

実施例1の各正極添加剤に対する、X線回折(X−Ray Diffraction)でex−situ X線回折分析結果である。

比較例1の各正極添加剤に対する、X線回折(X−Ray Diffraction)でex−situ X線回折分析結果である。

実施例2および比較例2の各電池の充電時に出るガス圧力をリアルタイムで分析した結果である。

実施例3、4、および比較例3の各電池に対して、初期充電容量を評価した結果である。

実施例3、4、および比較例3の各電池に対して、寿命特性を評価した結果である。

以下、発明の具体的な実施例を通じて発明の作用、効果をより具体的に説明する。ただし、これは発明の例示として提示されたものであり、これによって発明の権利範囲が如何なる意味でも限定されるのではない。

実施例1 ニッケル水酸化物前駆体であるNi(OH)2を600℃の不活性雰囲気で10時間熱処理して、ニッケル系酸化物NiOを得た。

前記ニッケル系酸化物NiOをリチウム酸化物(Li2O)と1:1.02のモル比(NiO:Li2O)になるように配合し、アルミニウム酸化物(Al2O3)を原料総量中2000ppmになるように配合して、680℃の不活性雰囲気で18時間熱処理した。この時、昇温および冷却速度は1分当り5℃に固定した。

前記熱処理終了後、{x(Li2NibAl1−bO2)}・{y(NiO)}・{z(Li2O)}・{wLi5MO4}、x=0.83、y=0.07、z=0.07、w=0.03、b=0.97を最終的に得、これを実施例1の正極添加剤とした。

前記化学式は、後述される実験例1から計算されたものである。

実施例2 実施例1の正極添加剤および電池初期特性の相関関係評価(実験例3)のための一実施例であり、正極活物質を用いず、実施例1の正極添加剤を適用して正極を製造し、前記製造された正極を含むリチウム二次電池を製造した。

具体的に、実施例1の正極添加剤である{0.83(Li2Ni0.97Al0.03O2)}・{0.07(NiO)}・{0.07(Li2O)}・{0.03Li5MO4}、導電剤(Super−P、デンカブラック)およびバインダー(PVdF)を85:10:5(正極添加剤:導電剤:バインダー)の重量比で有機溶媒(NMP)内で混合して、スラリー状の正極合剤として製造した後、前記正極合剤をアルミニウム集電体上に塗布して120℃の真空オーブンで30分乾燥して正極を製造した。

対電極としてはリチウム金属(Li−metal)を用い、電解液としてはエチレンカーボネート(EC、Ethylene Carbonate):ジメチルカーボネート(DMC、Demethyl Carbonate)の体積比が1:2である混合溶媒にビニレンカーボネート(VC、Vinylene Carbonate)2重量%を溶液に溶解したものを用いた。

前記各構成要素を用い、通常の製造方法により2032半電池(half coin cell)を作製した。

実施例3および4 実施例1の正極添加剤を実際に適用する形態であり、正極活物質と共に実施例1の正極添加剤を適用して正極を製造し、前記製造された正極を含むリチウム二次電池を製造した。

具体的に、実施例1の正極添加剤である{0.83(Li2Ni0.97Al0.03O2)}・{0.07(NiO)}・{0.07(Li2O)}・{0.03Li5MO4}、NCM系正極活物質(LiNi0.83Co0.11Mn0.06O2)、導電剤(Super−P、デンカブラック)およびバインダー(PVdF)を有機溶媒(NMP)内で混合してスラリー状の正極合剤として製造した後、前記正極合剤をアルミニウム集電体上に塗布して120℃の真空オーブンで30分乾燥して、実施例3および4の各正極を製造した。

ただし、実施例3および4で、正極添加剤:正極活物質:導電剤:バインダーの重量比はそれぞれ、4.25:80.75:10:5(実施例3)および8.5:76.5:10:5(実施例4)とした。

実施例2の正極の代わりに実施例3および4の各正極を用い、実施例2と同様な方法でそれぞれの2032半電池(half coin cell)を作製した。

比較例1 ニッケル水酸化物前駆体であるNi(OH)2を600℃の不活性雰囲気で10時間熱処理して、ニッケル系酸化物NiOを得た。

前記ニッケル系酸化物NiOをリチウム酸化物(Li2O)と1:1.02のモル比(NiO:Li2O)になるように配合し、680℃の不活性雰囲気で18時間熱処理した。この時、昇温および冷却速度は1分当り5℃に固定した。

前記熱処理終了後、{x(Li2NibAl1−bO2)}・{y(NiO)}・{z(Li2O)}・{wLi5MO4}、x=0.87、y=0.07、z=0.07、w=0、b=0を最終的に得、これを比較例1の正極添加剤とした。

前記化学式は、後述される実験例1から計算されたものである。

比較例2 比較例1の正極添加剤および電池初期特性の相関関係評価(実験例3)をための比較例であり、正極活物質を用いず、比較例1の正極添加剤を適用して正極を製造し、前記製造された正極を含むリチウム二次電池を製造した。

ここで、比較例2の正極およびリチウム二次電池の製造方法は、実施例1の正極添加剤の代わりに比較例1の正極添加剤を適用する点を除いては、実施例2と同様にした。

比較例3 如何なる正極添加剤も用いず、実施例1の正極添加剤の代わりにそれと同量の正極活物質を用い、実施例2と同様な方法で正極を製造し、前記製造された正極を含むリチウム二次電池を製造した。

実験例1:X線回折分析 実施例1乃至比較例1の各正極添加剤に対して、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)分析を実施し、その結果を下記表1および図1に記録した。

具体的に、リチウムニッケル酸化物および前記ニッケル酸化物(NiO)は結晶質であり、Fe Kα X線(X−rα)によるX線回折(X−Ray Diffraction)で検出され得る。

特に、定量分析は、X線回折(X−Ray Diffraction)測定後、強度(intensity)計算を通じて得た。

比較例1は、空間群(point group)がImmmである斜方晶系(Orthorhombic)の結晶構造を有するものであることをすでに分かっている。しかし、前記表1の構造分析結果から、比較例1と、実施例1が同一の結晶構造を有することが分かる。したがって、実施例1乃至3も、Li2+aNibAl1−bO2+cで表される化合物を含むことが分かる。

一方、前記表1の分析結果から、比較例1はLi5AlO4が検出されないことを確認できる。しかし、実施例1は、それぞれLi5AlO4が検出されたことを確認できる。

ここで、表面Li副産物が多く存在するリチウムニッケル酸化物の場合、特にLiOH副産物が多く存在する。アルミニウム酸化物(Al2O3)ドーピング時、実施例1の各正極添加剤の表面部でLiOHと反応して表面にLi5AlO4であるコーティング層を形成し、これを除いた残りの成分はコーティング層下部のコアに位置することが分かる。

実験例2:ex−situ X線回折分析 実施例2および比較例2の各電池に対して、各電圧(Voltage)毎に0.1C充電してex−situ X線回折分析を実施し、それによる結果を図2a(実施例)および図2b(比較例)に記録した。

図2a(実施例)および図2b(比較例)を参照すると、比較例2の場合、コインハーフセル0.1C充電基準3.9VまでLi2NiO2構造を維持する反面、実施例2の場合、4.1VまでLi2NiO2構造を維持することを確認できる。

実験例3:正極添加剤および電池初期特性の相関関係の評価(電池の初期容量およびガス発生量の評価) 実施例2および比較例2の各電池に対して、次のような条件で初期充放電を進行した。また、各電池のガス発生量を電気化学質量分析器(Differential electrochemical mass spectrometer、DEMS)を用い、各電池の充電時に出るガス圧力をリアルタイムで分析し、その結果は図3および下記表2に記録した。

充電:0.1C、CC/CV、4.25V、0.005C カットオフ 放電:0.1C、CC、2.5V、カットオフ

図3および前記表2によると、比較例2に比べて、実施例2の電池で、初期性能が向上し、ガス発生が抑制される効果があることが確認された。これは、実施例1の各正極添加剤にAlドーピングとコーティングを適用することによる効果とみることができる。

一方、実施例2においても、正極添加剤内Li2Oの含有量、Alドーピング量およびコーティング量により電池の初期性能とガス発生程度が変わり得る。これは、正極添加剤内Li2Oの含有量が増加するほど、電池の初期性能が向上するが、これはLi2Oにより余分のLiが提供されることによる効果とみることができる。また、正極添加剤内Alドーピング量およびコーティング量が増加するほど、電池のガス発生が抑制され、これはAlドーピングによりコア(特に、{x(Li2NibAl1−bO2)})の結晶構造が安定化し、Alのコーティングによりコアと電解質の直接接触が抑制されたことによる効果とみることができる。

実施例1では、一実施形態の正極添加剤により電池の初期性能が向上し、ガス発生が抑制される効果を確認するために、極端的に正極活物質は配合しないものの、各正極添加剤を通常の正極活物質と同一の配合量にして正極合剤を製造し、正極とリチウム二次電池を製造した。

前述したとおり、一実施形態の正極添加剤においてコアは、電池の初期充電時の電圧、例えば2.5乃至4.25V(vs.Li/Li+)でリチウムイオンおよび酸素を不可逆的に放出し、その後、リチウムイオンの可逆的な挿入および脱離が可能な組成に転換され得る。したがって、実施例1のように、前記正極添加剤においてコアは、負極の初期不可逆容量を補償する添加剤であると共に、リチウムの可逆的な挿入および脱離を可能にする活物質として活用され得る。

ただし、Li含有量およびその構造的限界により、通常の正極活物質に比べて小さい可逆容量を有することができるため、電池の初期性能を向上させると同時に、長期寿命特性を確保しようとする場合、目的とする電池特性により、一実施形態の正極添加剤と共に正極活物質を適切な配合比に混合して用いることができる。

以下、一実施形態の正極添加剤と共に正極活物質を混合して用いる実際の形態で実施例3および4を提示し、それによる電池特性を評価する。

実験例4:正極添加剤の実際の適用形態の評価(電池の初期容量および寿命特性の評価) 具体的に、正極活物質のみを正極に適用した場合(比較例3)と対比して、実施例1の添加剤および正極活物質の重量比をそれぞれ5:95(実施例3)および10:90(実施例4)にして正極に適用した場合、電池の初期容量および寿命特性に対して評価し、その結果を図4、図5および下記表3に示した。

図4、図5および前記表3によると、実際に一実施形態の正極添加剤と共に正極活物質を混合して用いる場合(実施例3および4)、正極活物質のみを正極に適用した場合(比較例3)と対比して、電池の初期充電容量および寿命特性が全て改善されることが確認される。

具体的に、図4および前記表3によると、比較例3の初期充電容量は230.0mAh/gに過ぎないが、実施例3および4の初期充電容量はそれより10mAh/g以上増加したことを確認できる。これによって、一実施形態の正極添加剤は、電池の初期充電時の電圧でリチウムイオンおよび酸素を不可逆的に放出することによって負極の初期不可逆容量を補償し、正極の初期充電容量を増加させる利点があることを確認できる。

また、図5および前記表3によると、電池のサイクル進行回数が同一である時、比較例3の容量維持率と対比して、実施例3および4の容量維持率が顕著に高いことを確認できる。

このような容量維持率の差は、電池のサイクル進行回数が増加するほどより顕著になるが、特に、比較例3の100サイクル駆動後の初期容量と対比して87.0%の容量のみが維持され、200サイクル駆動後には81.4%の容量のみが維持されることを確認できる。反面、実施例3および4の場合、それぞれの初期容量と対比して、100サイクル駆動後91.0%以上の容量が維持され、200サイクル駆動後にも88.0%以上の容量が維持されることを確認できる。

これは、一実施形態の正極添加剤により、正極の初期容量が増加した状態で電池サイクルが進行される場合、損失される容量が減少することを意味する。また、前述したとおり、電池の初期充電時の電圧で一実施形態の正極添加剤がリチウムイオンおよび酸素を不可逆的に放出した後、リチウムイオンの可逆的な挿入および脱離が可能な組成に転換されて、電池サイクル進行中にも容量実現に一部寄与することを意味したりもする。

一方、実施例3および4のうち、電池の初期充電容量および寿命特性がより改善されたものは、一実施形態の正極添加剤含有量がより高い正極合剤を用いた、実施例4である。これは、一実施形態の正極添加剤含有量の高い正極合剤を用いるほど、電池の初期充電容量をより向上させ、それによって電池の寿命をより効果的に改善することができることを意味する。

ただし、一実施形態の正極添加剤が電池の初期充電時の電圧でリチウムイオンおよび酸素を不可逆的に放出した後、リチウムイオンの可逆的な挿入および脱離が可能な組成に転換されても、そのLi含有量および構造的限界により低い可逆(放電)容量を発現するため、実施例4の初期効率は実施例3より低くなる。

したがって、前述したとおり、電池の初期性能を向上させると同時に、長期寿命特性を確保しようとする場合、目的とする電池特性により、一実施形態の正極添加剤と共に正極活物質を適切な配合比に混合して用いることができる。

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