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Helium refrigerating machine

阅读:732发布:2020-11-14

专利汇可以提供Helium refrigerating machine专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To prevent a cryogenic temperature generating part of a refrigerating machine from being contaminated by employing, as lubricating oil to be mixed with helium gas used in a helium compressor, a compound represented by a specific formula, in a helium refrigerating machine for generating cryogenic temperature by expansion of the helium gas which compressed by the helium compressor.
CONSTITUTION: High pressure helium gas discharged from a compressor 3 is fed to an expansion device 7 through an oil separator 4 and an adsorption device 5, and adiabatic expansion within the expansion device 7 precooling devices 22, 24 and the low pressure helium gas which has been expanded is returned to the compressor 3 through a surge bottle 11 to be compressed again. A compound represented by a formula is employed as lubricating oil of the helium gas compressor 3. In the formula, m is an integer of 1 to 6, R
1 represents CF
2 -CF
2 H or (H) (at least one of R
1 is CF
2 -CF
2 H), and each of R
2 -R
5 represents 1 to 100C aliphatic group.
COPYRIGHT: (C)1996,JPO,下面是Helium refrigerating machine专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 ヘリウムガスを圧縮するヘリウム圧縮機(3)を備え、該ヘリウム圧縮機(3)で圧縮されたヘリウムガスの膨張作用により極低温を発生させるようにしたヘリウム冷凍機において、 上記ヘリウム圧縮機(3)の潤滑油が、一般式[1]で表わされる化合物であることを特徴とするヘリウム冷凍機。 【化1】 (式中、mは1〜6の整数、R1 はCF 2 −CF 2 H又はH(但し、少なくとも一のR1がCF 2 −CF
    2 H)、R2 〜R5 の各々は炭素数1〜100の脂肪族基である。 )
  • 【請求項2】 上記請求項1に記載されているヘリウム冷凍機において、 上記潤滑油が、上記一般式[1]で表わされる化合物と、一般式[2]で表わされる化合物との混合物であることを特徴とする冷凍装置。 【化2】 (式中、nは0〜5の整数、R1 は一般式[1]のR1
    と同じもの、R7 〜R11の各々は炭素数1〜100の脂肪族基である。 )
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、圧縮されたヘリウムガスの膨張作用により極低温を発生させるヘリウム冷凍機に関し、特にヘリウムガスを圧縮するヘリウム圧縮機の潤滑油に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】ヘリウム冷凍機として、ヘリウム圧縮機で圧縮されたヘリウムガスをクライオスタット(低温槽)に供給してそのJ−T熱交換器でリターンする低温のヘリウムガスと熱交換させるとともに、その熱交換により冷却されたヘリウムガスをさらにJ−T弁でジュールトムソン膨張させてその膨張作用により極低温を発生させるようにしたいわゆるJ−T回路を備えたものはよく知られている。

    【0003】ところで、このようなヘリウム冷凍機において、ヘリウムガスを圧縮する圧縮機の潤滑及び冷却には、ポリエーテルが多用されている。 また、本出願人は先にパーフルオロポリエーテルを潤滑油として使用することを提案した(特公昭6−8704号公報参照)。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ポリエーテルは分や油等の不純物に対する飽和濃度が比較的高い(飽和水分濃度は2%)ので、上記のJ−T回路を備えたヘリウム冷凍機に使用した場合、圧縮機から吐出されるヘリウムガスから潤滑油(ポリエーテル)、系内の水分、その他の不純ガスを油分離器や吸着器により分離・吸着するにも拘らず、クライオスタットのJ−T熱交換器に送られるヘリウムガス中に1ppm 程度の水分,油等が残存する。 このため、J−T熱交換器でヘリウムガスが低温のリターンヘリウムガスと熱交換されて例えば300K(23℃)から100K(−173℃)程度まで冷却されると、熱交換器の1次側(高圧側)で上記ヘリウムガス中の水分が氷結しまたは油、その他のガスが凝固していわゆるコンタミネーション(以下、コンタミと略す)が発生し、このコンタミにより第4図に示すようにJ−T熱交換器での圧損失が増大してガスの流量が極度に減少し、冷凍機の冷凍能力が低下し、冷凍機の連続運転が500〜1000時間程度に達すると、熱交換器の閉塞によりそれ以上の連続運転が不可能になるという問題があった。 その場合、冷凍機の運転を一旦停止させて、外部からの侵入熱によりコンタミを融解させる処理が行われるが、その間にクライオスタットでの被冷却体が温度上昇するのは否めない。

    【0005】一方、ヘリウム圧縮機においては、ヘリウムガスの断熱係数がK=1.66と高い値を有しているため、一般に圧縮比が2〜4程度で使用され、30℃程度で圧縮機に吸入されたヘリウムガスはその吐出側では200℃以上に上昇する。 その場合、高圧ドーム形のヘリウム圧縮機では高温による油粘度の低下による潤滑不良、高温にもとづく油の劣化及び圧縮機吐出弁の折損等の問題が生じることから、従来は圧縮機中のヘリウムガスを冷却するために油インジェクションが実施されている。 すなわち、この油インジェクションは、圧縮機内下部に溜められた高圧雰囲気中の潤滑油を、ケーシング外周面に巻き付けられた油コイルに流す過程で、この油コイルと熱交換可能に上記ケーシングの外周面に巻き付けてなる冷却水コイルによって100℃程度から30℃程度まで冷却した後、オリフィスを介してガス吸入管内のヘリウムガス中に噴射注入させることにより、圧縮機の吐出弁近辺の温度を120〜130℃程度まで低下させ得るようにしたものである。

    【0006】しかしながら、上記潤滑油としてのポリエーテルはその熱分解温度が約190℃と低いので、潤滑の際の劣化に伴う粘度低下等による潤滑性能不足及びコンタミの防止を十分に補償することが困難である。

    【0007】本発明の課題は、熱分解温度が高いとともに、飽和水分濃度が極めて低く、しかも比重が大きくて圧縮機内および油分離でのヘリウムガスからの分離の容易な圧縮機用潤滑油を提供することにより、J−T回路を備えたヘリウム冷凍機のJ−T熱交換器等、ヘリウム冷凍機における低温発生部のコンタミの発生を未然に防止し、併せてヘリウム圧縮機に対する潤滑性能を安定確保し得るようにすることにある。

    【0008】

    【課題を解決するための手段及びその作用】本出願人が先に提案したパーフルオロポリエーテルは、上記課題を解決するものであるが、本発明者は、本出願人により開発された新規なフッ素系化合物が上記パーフルオロポリエーテルと同様にヘリウム冷凍機の潤滑油として好適であること、そして、該化合物を比較的安価に製造することができ、実用性が高いことを見出だし、本発明を完成するに至ったものである。 以下、特許請求の範囲の各請求項に係る発明について具体的に説明する。

    【0009】<請求項1に係る発明>この発明は、ヘリウム圧縮機(3)で圧縮されたヘリウムガスの膨張作用により極低温を発生させるようにしたヘリウム冷凍機において、上記圧縮機(3)に使用されヘリウムガスに混入される潤滑油として、次の一般式[1]で表わされる化合物を用いたことを特徴とするヘリウム冷凍機である。

    【0010】

    【化3】

    (式中、mは1〜6の整数、R1 はCF

    2 −CF

    2 H又はH(但し、少なくとも一のR1がCF

    2 −CF


    2 H)、R2 〜R5 の各々は炭素数1〜100の脂肪族基である。 )

    【0011】本発明を特に限定するわけではないが、上記一般式[1]で表わされる化合物としては、例えば、
    次の化4、化5のものがある。

    【0012】

    【化4】

    【0013】

    【化5】

    【0014】そうして、上記一般式[1]で表わされる化合物は、飽和水分濃度が少なく、冷凍機運転時に低温発生部で潤滑油中に含まれる水分が氷結してコンタミとなることが少なくなる。

    【0015】また、上記一般式[1]で表わされる化合物は、熱分解温度が高いので、200℃程度の加熱脱気(水分等の放出)が可能であり、潤滑油の精製が容易に行われる。 また、熱分解温度が高いということは、圧縮機(3)の摺動面で高温になっても分解することが少なく若しくは分解することがなく、また、圧縮機(3)で圧縮された高圧ヘリウムガス温度が200℃近くまで上昇してもその影響を受けて潤滑油が分解することはなく、従って、潤滑油の分解に伴って生じる低分子ガスによるコンタミの発生がなく、また潤滑油の劣化によるその粘度が低下して圧縮機(3)に対する潤滑性能が低下することもなくなる。

    【0016】また、上記一般式[1]で表わされる化合物は、比重が大きく、圧縮機(3)内及び該圧縮機(3)に接続される油分離器でのヘリウムガスからの潤滑油の分離が容易に行われて、J−T熱交換器等の低温発生部へのオイルミストの流入が極めて少なくなり、低温発生部でのコンタミの発生が防止できることになる。

    【0017】<請求項2に係る発明>この発明は上記請求項1に記載されているヘリウム冷凍機において、上記潤滑油が、上記一般式[1]で表わされる化合物と、一般式[2]で表わされる化合物との混合物であることを特徴とするヘリウム冷凍機である。

    【0018】

    【化6】

    (式中、nは0〜5の整数、R1 は一般式[1]のR1


    と同じもの、R7 〜R11の各々は炭素数1〜100の脂肪族基である。 )

    【0019】ここに、本発明を特に限定するわけではないが、上記一般式[2]で表わされる化合物としては、
    例えば次の化7、化8のものがあり、これと上記化4又は化5の化合物との混合物も、請求項1に係る発明の場合と同様の作用効果が得られる。

    【0020】

    【化7】

    【0021】

    【化8】

    【0022】

    【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、ヘリウム圧縮機(3)の潤滑油が一般式[1]で表わされる飽和水分濃度が低く、熱分解温度が高く、しかも比重が大きい化合物であり、請求項2に係る発明によれば、ヘリウム圧縮機(3)の潤滑油が一般式[1]で表わされる化合物と一般式[2]で表わされる化合物との混合物であって、同じく飽和水分濃度が低く、熱分解温度が高く、
    しかも比重が大きいから、冷凍機の低温発生部への潤滑油の流入や水分の氷結等によるコンタミの発生を未然に防止して、冷凍機を長時間に亘り安定して連続運転できるとともに、圧縮機(3)で圧縮されるヘリウムガスの温度上昇の影響を受けて潤滑油が劣化するのを抑制して圧縮機(3)に対する潤滑性能を向上維持することができる。

    【0023】特に、上記潤滑油をJ−T回路を備えたヘリウム冷凍機における該J−T回路のヘリウム圧縮機(3)の潤滑油とすれば、極低温となるJ−T熱交換器で発生し易いコンタミを確実に防止できるので好適である。

    【0024】

    【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

    【0025】<第1実施例>図1は2元2段圧縮サイクルのヘリウム冷凍機に適用した第1実施例の全体構成を示し、(1)は予冷のためにヘリウムガスを圧縮膨張させる予冷冷凍回路、(2)は極低温を発生すべくヘリウムガスを圧縮してジュールトムソン膨張させるJ−T回路であって、上記予冷冷凍回路(1)は予冷用圧縮機ユニット(A)と被冷却体を冷却状態に保持するクライオスタット(C)とに亘って、またJ−T回路(2)はJ
    −T側圧縮機ユニット(B)と上記クライオスタット(C)とに亘って互いに並列に設けられている。

    【0026】上記予冷用圧縮機ユニット(A)はヘリウムガスを圧縮する予冷用圧縮機(3)と、該圧縮機(3)で圧縮された高圧のヘリウムガスから圧縮機(3)用の潤滑油を分離除去する油分離器(4)と、該油分離器(4)を通過したヘリウムガス中の水分や不純ガス等の不純物を吸着除去する吸着器(5)とを備え、
    該吸着器(5)は高圧配管(6)を介してクライオスタット(C)に嵌装した膨張機(7)の高圧側入口(7a
    )に接続されている。 上記膨張機(7)は図示しないが回転する毎に開弁して上記高圧側入口(7a )から流入したヘリウムガスを通過させる回転バルブと、該バルブを駆動するバルブモータとを内蔵し、上記回転バルブの開弁により高圧のヘリウムガスを断熱膨張させて冷却状態を発生させるとともにその冷却状態を第1及び第2
    ヒートステーション(8),(9)にて保持するものである。 また、上記膨張機(7)には膨張後の低圧のヘリウムガスを吐出させる低圧側出口(7b )が開口され、
    該低圧側出口(7b )は低圧配管(10)を介して上記予冷用圧縮機ユニット(A)に設けたサージボトル(1
    1)に接続され、該サージボトル(11)は上記予冷用圧縮機(3)の吸入側に接続されており、膨張機(7)
    から吐出された低圧のヘリウムガスをその圧力変動をサージボトル(11)で吸収して圧縮機(3)に吸引するようになされている。

    【0027】よって、上記圧縮機(3)から吐出された高圧のヘリウムガスは、油分離器(4)及び吸着器(5)を経由して膨張機(7)に供給され、その該膨張機(7)での断熱膨張により後述の予冷器(22),
    (24)が予冷されるとともに、その膨張した低圧ヘリウムガスがサージボトル(11)を介して圧縮機(3)
    に戻り再圧縮されることになる。

    【0028】一方、上記J−T側圧縮機ユニット(B)
    には、ヘリウムガスを所定圧力に圧縮する低段圧縮機(12)と、該圧縮機(12)から吐出された高圧ヘリウムガスから圧縮機(12)用の潤滑油を分離除去する油分離器(13)と、該油分離器(13)を経由した高圧ヘリウムガスを更に高圧に圧縮する高段圧縮機(1
    4)と、該圧縮機(14)から吐出された高圧ヘリウムガスから圧縮機(14)用の潤滑油を分離除去する油分離器(15)と、該油分離器(15)を経由した高圧ヘリウムガス中の不純物を吸着除去する吸着器(16)とが設けられている。 また、上記クライオスタット(C)
    には1次側及び2次側をそれぞれ通過するヘリウムガス間で互いに熱交換させる第1ないし第3のJ−T熱交換器(17)〜(19)が配設され、上記第1J−T熱交換器(17)の1次側は高圧配管(20)を介し上記J
    −T側圧縮機ユニット(B)の吸着器(16)に接続されている。 また、上記第1及び第2のJ−T熱交換器(17),(18)の各1次側同士は吸着器(21)及び上記膨張機(7)の第1ヒートステーション(8)外周に配置した第1予冷器(22)を介して接続されているとともに、第2及び第3J−T熱交換器(18),
    (19)の各1次側同士は同様に吸着器(23)及び膨張機(7)の第2ヒートステーション(9)外周に配置した第2予冷器(24)を介して接続されている。 さらに、上記第3J−T熱交換器(19)の1次側は吸着器(25)及び高圧のヘリウムガスをジュールトムソン膨張させるJ−T弁(26)を介して、膨張機(7)下端に位置する冷却器(27)に接続されている。 該冷却器(27)は上記第3及び第2J−T熱交換器(19),
    (18)の各2次側を経て第1J−T熱交換器(17)
    の2次側に接続され、該第1J−T熱交換器(17)の2次側は低圧配管(28)を介して上記J−T側圧縮機ユニット(B)における低段圧縮機(12)の吸入側に接続されている。

    【0029】よって、上記2段直列に接続された2台の圧縮機(12),(14)によりヘリウムガスが高圧に圧縮されてクライオスタット(C)側に供給され、それがクライオスタット(C)の第1ないし第3のJ−T熱交換器(17)〜(19)においてJ−T側圧縮機ユニット(B)に戻る低温低圧のヘリウムガスと熱交換させられるとともに、第1及び第2予冷器(22),(2
    4)で膨張機(7)の第1及び第2ヒートステーション(8),(9)と熱交換させられて冷却された後に、J
    −T弁(26)でジュールトムソン膨張して冷却器(2
    7)で1気圧、約4Kのヘリウムガスとなり、しかる後、その低圧のヘリウムガスが第1ないし第3J−T熱交換器(17)〜(19)の各2次側を通してJ−T側圧縮機ユニット(B)の低段圧縮機(12)に吸入されて再圧縮されることになる。

    【0030】上記予冷用圧縮機ユニット(A)の圧縮機(3)及びJ−T側圧縮機ユニット(B)の2台の圧縮機(12),(14)の構造及びその周辺機器は同じ構成であり、以下、J−T側圧縮機ユニット(B)の高段圧縮機(14)の場合について説明すると、該圧縮機(14)は図2に拡大詳示するように、気密状に密閉形成されたケーシング(33)と、該ケーシング(33)
    内に固定支持されたモータ(34)と、該モータ(3
    4)に駆動され上記低段圧縮機(12)からのヘリウムガスをケーシング(33)を貫通する吸入管(35)を介して吸入して圧縮するベーンポンプ(36)とを有し、上記ベーンポンプ(36)で圧縮されたヘリウムガスは吐出弁(37),(37)を介してケーシング(3
    3)内に吐出される。 上記ケーシング(33)内上部にはケーシング(33)上面を貫通する1次吐出管(3
    8)の一端が開口され、該1次吐出管(38)の他端はケーシング(33)の外周面上半部に巻き付けてなる吐出ガスコイル(39)を介して2次吐出管(40)に連結されている。 また、ケーシング(33)の外周面にはその全体に亘って冷却水が流れる冷却水コイル(41)
    が巻き付けられており、この冷却水コイル(41)を流れる冷却水により、ケーシング(33)から吐出された高温高圧のヘリウムガスを冷却するようになされている。

    【0031】また、上記ヘリウム(33)内下部には圧縮機用潤滑油を溜める油溜(42)が形成され、該油溜(42)にはケーシング(33)下面を貫通する油吸入管(43)の一端が臨ませられ、該油吸入管(43)の他端はケーシング(33)の外周面下半部に巻き付けてなる油コイル(44)及びインジェクション管(45)
    を介して上記吸入管(35)に接続されている。 また、
    上記インジェクション管(45)の途中にはオリフィス(46)が形成されており、ベーンポンプ(36)からのヘリウムガスの吐出に伴うケーシング(33)内の圧力上昇により油溜(42)の潤滑油を油コイル(44)
    に送給して冷却水コル(41)内の冷却水により冷却し、この冷却された潤滑油をインジェクション管(4
    5)のオリフィス(46)によって吸入管(35)内のヘリウムガス中に噴射注入させるようになされている。

    【0032】そして、上記J−T回路(2)を構成するJ−T側圧縮機ユニット(B)における2台の圧縮機(12),(14)の潤滑油には、FPE油(フッ素化ペンタエリスリトール油)が採用されている。 このFP
    E油は、次の化9で示される2種類の化合物の混合物であり、その比重は1.550、40℃での粘度は35〜
    60cp、熱分解温度は320℃、飽和水分濃度は75
    0ppmである。

    【0033】

    【化9】

    【0034】尚、図1中、(29)はJ−T側圧縮機ユニット(B)の油分離器(1)吐出側と吸着器(16)
    吐出側とを接続する接続管で、その途中には圧縮機ユニット(B)から吐出されるヘリウムガスの圧力を減圧制御する高圧制御弁(30)と、該高圧制御弁(30)から流出した高圧のヘリウムガスを溜めるガスバラストタンク(31)と、該タンク(31)内の高圧ヘリウムガスを油分離器(13)吐出側に供給して低段圧縮機(1
    2)の吐出圧を制御する中間圧制御弁(32)とが配設されている。 また、図2中、(47)は冷却水コイル(41)と吐出ガスコイル(39)及び油コイル(4
    4)との熱交換効率を高めるためにケーシング(33)
    外周面に貼着された熱伝導体である。

    【0035】次に、上記実施例のヘリウム冷凍機の作動について説明する。

    【0036】予冷冷凍回路(1)の圧縮機(3)とJ−
    T回路(2)の2台の圧縮機(12),(14)とが起動されて冷凍機が定常運転状態になると、予冷冷凍回路(1)におけるクライオスタット(C)側の膨張機(7)で圧縮機(3)から供給された高圧のヘリウムガスが膨張し、このガスの膨張作用によりその各ヒートステーション(8),(9)が温度下降する。

    【0037】一方、これと同時に、クライオスタット(C)からJ−T回路(2)を経てリターンするヘリウムガスが低段圧縮機(12)により吸引・圧縮されてその周りの冷却水コイル(41)で冷却水により常温30
    0Kまで冷却され、このヘリウムガスは油分離器(1
    3)で油分離された後、高段圧縮機(14)で吸引・圧縮される。 その後、ガスは圧縮機(14)周りの冷却水コイル(41)で冷却水により常温300Kまで冷却されて油分離器(15)で油分離された後、吸着器(1
    6)で不純物が吸着され、こうして得られたクリーンな高圧ヘリウムガスがクライオスタット(C)に供給される。

    【0038】このクライオスタット(C)側に供給された高圧ヘリウムガスは第1J−T熱交換器(17)の1
    次側に入り、J−T側圧縮機ユニット(B)へ戻る2次側の低圧ヘリウムガスと熱交換されて常温300Kから約70Kまで冷却され、その後膨張機(7)の50〜6
    0Kに冷却されている第1ヒートステーション(8)外周の第1予冷器(22)に入って該第1ヒートステーション(8)により約55Kまで冷却される。 この冷却されたガスは第2J−T熱交換器(18)の1次側に入って、J−T側圧縮機ユニット(B)へ戻る2次側の低圧ヘリウムガスとの熱交換により約20Kまで冷却された後、膨張機の15〜20Kに冷却されている第2ヒートステーション(9)外周の第2予冷機(24)に入って、該ヒートステーション(24)により約15Kまで冷却される。 更に、ガスは第3J−T熱交換器(19)
    の1次側に入って、J−T側圧縮機ユニット(B)へ亘る2次側の低圧ヘリウムガスとの熱交換により約5Kまで冷却され、J−T弁(26)に至る。 このJ−T弁2
    6で高圧ヘリウムガスは絞られてジュールトムソン膨張し、1気圧、4.2Kの気液混合状態のヘリウムとなって冷却器(27)へ供給される。 この冷却器(27)では、上記気液混合状態のヘリウムにおける液部分の蒸発潜熱が他のヘリウムガスの液化や再凝縮あるいは被冷却体の冷却に利用される。

    【0039】しかる後、上記冷却器(27)から第3J
    −T熱交換器(19)の2次側に戻る低圧ヘリウムガスは、約4.2Kの飽和ガスとなり、第2及び第1J−T
    熱交換器(18),(17)において1次側の高圧ヘリウムガスを冷却して、約300Kに温度上昇した後、J
    −T側圧縮機ユニット(B)へ戻る。 以後、同様なサイクルが繰り返されて冷凍運転が行われる。

    【0040】そして、上記実施例では、上記J−T回路(2)における潤滑油として、飽和水分濃度が低いPF
    E油が用いられているため、J−T側圧縮機ユニット(B)から吐出されるヘリウムガス中の水分濃度は極めて低くなる。 その結果、このヘリウムガスがクライオスタット(C)の各J−T熱交換器(17)〜(19)でリターンする低温のヘリウムガスや膨張機(7)の各ヒートステーション(8),(9)により冷却されてもガス中の水分が氷結することはない。 特に300Kから7
    0Kまで冷却される最初の第1J−T熱交換器(17)
    でも水分の氷結は生ぜず、よってクライオスタット(C)の低温発生部でのコンタミの発生を有効に防止して、ヘリウム冷凍機を長期間に亘って安定して連続運転させることができるので有効である。 また、このことにより冷凍機の運転中止状態が低減されるので、被冷却体を極低温状態に安定維持することができる。

    【0041】また、上記PFE油はその熱分解開始温度が高く、各圧縮機(12),(14)で圧縮されるヘリウムガスの温度がたとえ200℃近くまで上昇しても潤滑油が分解することはなく、油分解により発生した低分子のクライオスタットC側の低温発生部への流入によるコンタミの発生を防止できるとともに、劣化に伴う潤滑油粘度の低下により圧縮機(12),(14)に対する潤滑性能が低下するのを防止できる。

    【0042】さらに、上記FPE油の比重が従来のポリエーテルよりも大きいので、各圧縮機(12),(1
    4)内部及び油分離器(13),(15)でヘリウムガスと容易に分離されて、クライオスタット(C)の低温発生部へのオイルミストの流入が低減され、よってその低温発生部でのコンタミの発生をより一層有効に防止できる。

    【0043】加えて、上記PFE油の熱安定性が高いので、200℃程度で加熱脱気することができ、潤滑油の精製を容易に行うことができる。 また、上記の如く、飽和水分濃度が低いので、水分の管理が容易になる。

    【0044】尚、上記実施例では、J−T回路(2)における圧縮機(12),(14)の潤滑油のみをFPE
    油としたが、それに加えて予冷冷凍回路(1)における圧縮機(3)の潤滑油にFPE油を用いてもよく、あるいは予冷冷凍回路(1)の圧縮機(3)の潤滑油のみをFPE油としてもよく、膨張器(3)の低温発生部でのコンタミの発生を防止して冷凍機の連続運転をより一層安定して行うことができる。 また、J−T回路(2)の圧縮機(12),(14)のうちいずれか一方のみにF
    PE油を潤滑油として用いることもできる。

    【0045】<第2実施例>図3は本発明の第2実施例を示し(尚、図1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記第1実施例における予冷冷凍回路(1)とほぼ同じ回路構成のヘリウム冷凍機に適用したものである。

    【0046】すなわち、本実施例では、ヘリウム冷凍機はヘリウムガスを圧縮する圧縮機(3′)と、該圧縮機(3′)で圧縮された高圧ヘリウムガスを断熱膨張させる膨張機(7)とを備えてなり、圧縮機(3′)からの高圧ヘリウムガスの膨張機(7)での膨張作用により極低温を発生させ、その膨張後の低圧ヘリウムガスを圧縮機(3′)に戻して再圧縮するように構成されている。
    そして、上記圧縮機(3′)の潤滑油としてFPE油が用いられている。 尚、(7c )は膨張機(7)の回転バルブ、(7d )は該バルブ(7c )を駆動するバルブモータ、(7e )は膨張機(7)の第1ヒートステーション(8)に連続する第1蓄冷器、(7f)は第2ヒートステーション(9)に連続する第2蓄冷器である。

    【0047】したがって、本実施例でも、FPE油の持つ特性により、冷凍機の低温発生部でのコンタミの発生防止や圧縮機(3′)に対する潤滑性能の向上維持等を図ることができる。

    【0048】<潤滑油の他の例>他の好適な潤滑油は、
    次の化10で示される2種類の化合物の混合物であるF
    DPE油(フッ素化ジペンタエリスリトール油)であり、これも上記FPE油と同様に比重が大きく(比重1.555)、熱分解温度が高く(340℃)且つ飽和水分濃度が低い(800ppm)ものであり、同様の作用効果が得られる。

    【0049】

    【化10】

    【0050】また、上記FPE油とFDPE油との混合物も好適な潤滑油となる。

    【0051】尚、本発明は、上記各実施例の如き圧縮サイクルのヘリウム冷凍機のみならず、他のタイプのヘリウム冷凍機にも適用できるのは勿論である。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】第1実施例のヘリウム冷凍機の全体構成図

    【図2】同例のJ−T回路におけるヘリウム圧縮機の拡大縦断面図

    【図3】第2実施例のヘリウム冷凍機の構成図

    【符号の説明】

    (1) 予冷冷凍回路 (2) J−T回路 (3),(3′) 圧縮機 (7) 膨張機 (8),(9) ヒートステーション (12) 低段圧縮機 (14) 高段圧縮機 (17)〜(19) J−T熱交換器 (26) J−T弁 (39) 吐出ガスコイル (41) 冷却水コイル (44) 油コイル (46) オリフィス (A) 予冷用圧縮機ユニット (B) J−T側圧縮機ユニット (C) クライオスタット

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