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駆動装置、電子機器及び駆動制御プログラム

阅读:124发布:2024-02-23

专利汇可以提供駆動装置、電子機器及び駆動制御プログラム专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且操作に応じた触感を提供することが可能な駆動装置、電子機器及び駆動制御プログラムを提供することを課題とする。駆動装置は、アクチュエータの共振周 波数 をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす 正弦波 であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動 信号 に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る 波形 データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データが格納された記憶部と、前記記憶部に格納された前記波形データを読み出し、前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出 力 する駆動処理部と、を有する。,下面是駆動装置、電子機器及び駆動制御プログラム专利的具体信息内容。

アクチュエータの共振周波数をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データが格納された記憶部と、 前記記憶部に格納された前記波形データを読み出し、前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出する駆動処理部と、を有する駆動装置。前記周波数f1は、f1=(m/n)×f0(m,nは0以外の自然数かつm>n)を満たす請求項1記載の駆動装置。タッチパネルと、 前記タッチパネルを振動させる共振周波数f0のアクチュエータと、 アクチュエータの共振周波数をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データが格納された記憶部と、前記記憶部に格納された前記波形データを読み出し、前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出力する駆動処理部と、を有する駆動装置と、を有する電子機器。前記記憶部には、前記アクチュエータの前記共振周波数f0が格納されており、 所定の帯域において周波数の異なる駆動信号を前記アクチュエータに印加し、駆動信号毎の前記タッチパネルの振動の加速度の最大値を前記記憶部に記憶させる加速度記憶処理部と、 記憶された前記加速度のうち、最も大きい加速度と対応する駆動信号の周波数を前記記憶部に格納された前記アクチュエータの前記共振周波数f0に上書きする書き換え処理部と、を有する請求項3記載の電子機器。コンピュータに、 アクチュエータの共振周波数をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データを読み出す処理と、 前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出力する処理と、を実行させる駆動制御プログラム。コンピュータが、 アクチュエータの共振周波数をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データが格納された記憶部から前記波形データを読み出し、 前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出力する駆動制御方法。

アクチュエータの共振周波数をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データが格納された記憶部と、 前記記憶部に格納された前記波形データを読み出し、前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出力する駆動処理部と、を有する駆動装置。前記周波数f1は、f1=(m/n)×f0(m,nは0以外の自然数かつm>n)を満たす請求項1記載の駆動装置。タッチパネルと、 前記タッチパネルを振動させる共振周波数f0のアクチュエータと、 アクチュエータの共振周波数をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データが格納された記憶部と、前記記憶部に格納された前記波形データを読み出し、前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出力する駆動処理部と、を有する駆動装置と、を有する電子機器。前記記憶部には、前記アクチュエータの前記共振周波数f0が格納されており、 所定の帯域において周波数の異なる駆動信号を前記アクチュエータに印加し、駆動信号毎の前記タッチパネルの振動の加速度の最大値を前記記憶部に記憶させる加速度記憶処理部と、 記憶された前記加速度のうち、最も大きい加速度と対応する駆動信号の周波数を前記記憶部に格納された前記アクチュエータの前記共振周波数f0に上書きする書き換え処理部と、を有する請求項3記載の電子機器。コンピュータに、 アクチュエータの共振周波数をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データを読み出す処理と、 前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出力する処理と、を実行させる駆動制御プログラム。

说明书全文

本発明は、アクチュエータを駆動させる駆動装置、電子機器及び駆動制御プログラムに関する。

従来から、フラットなタッチパネルを入手段とする電子機器がある。このタッチパネルは、タッチパネルに対する接触を入力操作として受け付けるものであり、操作に応じた触感を提供することは考慮されていなかった。そのため従来のタッチパネルでは、操作に応じた触感を表現するデバイスの搭載が望まれていた。

そこで近年では、例えばLRA(Linear Resonant Actuator)による振動を利用して操作に応じた触感を提供することが考えられている。また、LRAの駆動方法については、特許文献1として挙げるものや、触覚提示デバイスを制御するための専用IC(Integrated Circuit)等がある。

特開2012−20284号公報

しかしながらLRAを用いた振動では、入力を停止してもただちに振動が停止しないため、例えばメタルドーム式のボタンを押下する操作で生じる急峻な触感等を表現することが困難である。また、特許文献1のようなLRAの入力停止後に逆位相入力を行う振動抑制手段もあるが、抑制効果が不十分であった。このため従来の技術では、操作の種類に対する適切な触感の違いを表現することが困難である。

そこで開示の技術は、操作に応じた触感を提供することが可能な駆動装置、電子機器及び駆動制御プログラムを提供することを目的とする。

開示の一態様の駆動装置は、アクチュエータの共振周波数をf0としたとき、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる0以外の自然数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータをm回加振する駆動信号に、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データ、又は、周波数f1=(m/n)×f0(m,nは互いに異なる正の奇数)を満たす正弦波であり、且つ前記アクチュエータを(m/2)×a(aは0以外の自然数)回加振する駆動信号、前記アクチュエータが実装される振動系の減衰率を乗じて得る波形データが格納された記憶部と、前記記憶部に格納された前記波形データを読み出し、前記波形データに対応する駆動信号を前記アクチュエータへ出力する駆動処理部と、を有する。

開示の技術によれば、操作に応じた触感を提供することができる。

第一の実施例の概要を説明する図である。

人の加速度器官の感度を示す図である。

第一の実施例の電子機器を説明する図である。

LRAの例を示す図である。

第一の実施例の駆動装置を説明する図である。

第一の実施例の駆動装置によるLRAの駆動を説明するフローチャートである。

LRAの模式図の例を示す図である。

第一の実施例のLRAの駆動信号の例を示す図である。

LRAの変位を説明する図である。

LRAの振動の速度及び振動の加速度の例を示す図である。

LRAの固有振動数の正弦波を駆動信号としたときのLRAの振動の加速度を示す図である。

LRAの固有振動数の正弦波による駆動信号停止後にLRAに発生する振動の逆位相の電圧を振動抑制信号として印加したときのLRAの振動の加速度を示す図である。

特定の条件を満たさない信号を駆動信号としたときのLRAの振動の加速度を示す図である。

特定の条件を満たす信号を駆動信号としたときのLRAの振動の加速度を示す図である。

物体301とばね302を含む振動系300を示す図である。

物体301に強制振動Fsinptを加えたときの自由振動、強制振動、及び応答振動の変位、速度、及び加速度を示す図である。

n、mがともに奇数であるときに物体301を周波数f1で(m/2)×a回振動させたときの自由振動、強制振動、及び応答振動の変位、速度、及び加速度を示す図である。

強制振動の周波数と、振動時間との関係を示す図である。

n、mがともに奇数であるときに物体301を周波数f1で(m/2)×a回振動させたときの自由振動、強制振動、及び応答振動の変位、速度、及び加速度を示す図である。

自由振動の加速度を測定する測定系400を示す図である。

自由振動の加速度の減衰を示す図である。

駆動信号F1でLRA140を駆動した場合の自由振動、強制振動、及び応答振動の変位、速度、及び加速度を示す図である。

減衰特性の有無による残留振動の違いを示す図である。

LRAが筐体に設けられた電子機器の例を示す図である。

第二の実施例の駆動装置を説明する図である。

第二の実施例における共振周波数の測定処理を説明するフローチャートである。

(第一の実施例) 以下に図1を参照して本実施例の概要について説明する。図1は、第一の実施例の概要を説明する図である。

図1(A)は、人間の指に加速度計1を取り付けてボタン2を押下した際に生じる振動の加速度の波形11を示す図である。図1(B)は、人間の指に加速度計1を取り付けて、LRA(Linear Resonant Actuator)が取り付けられたタッチパネル3をタッチした際に生じる振動の加速度の波形12を示す図である。図1の例では、ボタン2は例えばメタルドーム式のボタンである。またボタン2とタッチパネル3は、電子機器に設けられたものである。

波形11で示される振動は、1〜数周期で急速に減衰する。これに対して波形12で示される振動は、駆動信号の供給を停止後もLRAの固有振動数による自由振動が減衰するまで続く。以下の本実施例の説明では、駆動信号の供給停止後も続くLRAの固有振動数による自由振動を残留振動と呼ぶ。

ところで、人間の指は、振動周波数200Hzにおいて振動の加速度が0.02G以下になると振動を感知できなくなる。振動周波数とは、1秒間の振動数である。振動の加速度とは、単位時間当たりの振動の速度変化量を示すものである。図2は、人の加速度器官の感度を示す図である。尚人間の加速度を感知する器官は、パチニ小体である。パチニ小体は、主に皮膚に見られる主要な4種類の機械受容体のうちの1つである。

すなわち波形11では、指は0.01sec以内に振動の加速度が0.02G以下とるため振動を感知しなくなる。これに対して波形12では、振動の加速度が0.02G以下になるまで0.1secが必要であり、指は0.1sec経過するまで振動を感知し続ける。したがって波形11で示される振動と、波形12で示される振動とでは、人間が感知する触感として全く異なるものとなる。

そこで本実施例では、残留振動を抑制することで1〜数周期で急速に減衰する振動を発生させ、クリック感を表現する。

本実施例では、特定の条件を満たす駆動信号をLRA140に供給したときにLRA140の振動が1〜数周期で停止し残留振動が発生しないことに着目し、この特定の条件を満たす駆動信号をLRA140に印加する。

以下に図3を参照して本実施例の電子機器について説明する。図3は、第一の実施例の電子機器を説明する図である。

本実施例の電子機器は、例えば表示機能と入力機能とを有するタッチパネルを入力手段として有する機器であれば良い。例えば本実施例の電子機器は、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、携帯情報端末機等であっても良い。

本実施例の電子機器100は、筐体110、タッチパネル120、両面テープ130、LRA140、基板150を有する。

本実施例の電子機器100では、両面テープ130により、タッチパネル120が筐体110に固定されている。LRA140は、タッチパネル120の筐体側の面に取り付けられている。LRA140は、予め設計された共振周波数を持つ振動系とアクチュエータとが組み合わされたもので、主に共振周波数で駆動して振動を発生させる振動デバイスであり、駆動波形の振幅により振動量が変化する。LRA140の詳細は後述する。尚本実施例ではLRA140を振動デバイスとしたが、共振器と加振用のアクチュエータを備えた構造であればLRAに限らない。

基板150は、筐体110内部に配置されている。基板150には、LRA140の駆動を制御するために駆動装置やLRA140に駆動信号を出力するドライバICが実装されている。

本実施例の電子機器100は、タッチパネル120にユーザの指が接触すると、この接触を感知して基板150に実装された駆動装置によりLRA140を駆動し、LRA140の振動をタッチパネル120に伝播させる。

尚本実施例の電子機器100は、タッチパネル120を入力操作部とする機器であればよいため、例えばATM(Automatic Teller Machine)のように特定の場所に設置されて利用される機器であってもよい。

以下に図4を参照してLRA140について説明する。図4は、LRAの例を示す図である。図4(A)はボイスコイルを用いたLRAの例を示す図であり、図4(B)は圧電素子を用いたLRAの例を示す図である。

図4(A)に示すLRA30は、ばね31、磁石32、コイル33を有する。LRA30は、ばね31のばね定数をkとし、磁石32の質量をmとすると、固有振動数f0が以下の式(1)で示される。

図4(B)に示すLRA40は、重り41、梁42、圧電素子43を有する。LRA40は、重り41の質量をmとし、梁42のヤング率をEとし、梁42の断面2次モーメントをIとし、Lを梁42の長手方向の長さとすると、固有振動数f0が以下の式(2)で示される。

本実施例のLRA140は、ボイスコイルを用いたLRA30を適用しても良いし、圧電素子43を用いたLRA40を適用しても良い。

次に図5を参照して本実施例の電子機器100の有する基板150に実装された駆動装置について説明する。図5は、第一の実施例の駆動装置を説明する図である。

本実施例の駆動装置200は、CPU(Central Processing Unit)210と、メモリ220とを有する。CPU210は、メモリ220に格納された駆動制御プログラム230を読み出して実行することで、後述するLRA140の駆動処理を行う。メモリ220には、LRA140の駆動を制御する駆動制御プログラム230が格納される記憶領域と、波形データ240が格納される記憶領域と、触感を提供するAPI(Application Programming Interface)250が格納される記憶領域とが設けられている。

駆動制御プログラム230は、CPU210にLRA140の駆動制御を実行させる。波形データ240は、LRA140により生じる振動によりクリック感を表現するために予め生成された駆動波形のデータである。波形データ240の詳細は後述する。API250は、駆動制御プログラム230により起動され、触感を提供するための各種処理を行う。API250は、図5ではAPI250はメモリ220に格納されるものとしたが、基板150に実装された他のメモリに格納されていても良い。

図6は、第一の実施例の駆動装置によるLRA140の駆動を説明するフローチャートである。

本実施例の駆動装置200は、タッチパネル120に対する接触を検出すると(ステップS601)、API250を起動させる(ステップS602)。具体的には駆動装置200は、例えばタッチパネル120上に表示されたボタンに対する接触があった場合等にAPI250を起動しても良い。

API250は、メモリ220に格納された波形データ240を読み出し、波形データ240に対応した駆動指令をドライバIC260へ出力する(ステップS603)。ドライバIC260は、駆動指令を受けて波形データ240をD/A(Digital to Analog)変換し(ステップS604)、アンプ等により増幅する(ステップS605)。ドライバIC260は、増幅した信号をLRA140に対して出力する(ステップS606)。

以下に本実施例の波形データ240について説明する。本実施例の波形データ240は、残留振動を停止させる特定の条件を満たす駆動信号の波形を示すデータである。

特定の条件を満たす駆動信号は、LRA140の固有振動数(以下、共振周波数)をf0としたとき、f1=(m/n)×f0(m,nは、0以外の自然数かつm≠n)となる周波数f1の信号でLRA140をm回加振する信号である。

図7は、第一の実施例のLRA140の模式図の例を示す図であり、図8は、第一の実施例のLRA140の駆動信号の例を示す図である。

本実施例のLRA140は、図7に示すように共振周波数f0=175Hz、重りの重さを1.5g、重りを支持するばね定数を1813.5N/mのものとした。

本実施例の駆動信号は、m=2,n=1としたとき、駆動信号の周波数f1=2/1×175=350Hzとなる。周波数をf1としたときの駆動信号Fは、図8に示す波形となる。図8の例では、駆動信号F=0.01sin2πf1tとなる。図8の駆動信号Fは、m=2であるから2周期の正弦波である。

本実施例では、例えば図8に示す駆動信号Fを示すデータが波形データ240としてメモリ220に格納される。波形データ240は、例えば駆動信号Fの周波数f1の値と、振幅と位相の値と、m,nの値等を含んでいても良い。また波形データ240は、駆動信号Fの波形そのものを示すデータであっても良い。

また本実施例では、駆動信号Fの周波数f1は、m/n×f0に対して誤差が1%以下となるように設定することが好ましい。このように周波数f1を設定すれば、駆動信号の印加を停止した後に残留振動が生じたとしても、振動の加速度は人の感知下限である0.02G以下となり人に感知されないため、クリック感を損ねることがない。

本実施例の駆動装置200は、図6のステップS603において、API250により、駆動信号Fを示す波形データ240を読み出し、波形データ240に対応した駆動指令をドライバIC260へ出力する。ドライバIC260は、波形データ240をD/A変換して増幅し、LRA140に出力する。

本実施例の駆動装置200において、LRA140に駆動信号Fが印加された場合について説明する。

駆動信号FがLRA140に印加されると、LRA140には、周波数f1の強制振動とLRA140の共振周波数f0の自由振動が生じ、LRA140の変位はこれらの合成波となる。

図9は、LRAの変位を説明する図である。図9(A)は、変位を説明する第一の図であり、図9(B)は変位を説明する第二の図である。

図9(A)において、点線で示される波形はLRA140に駆動信号Fが印加されたときに生じる振動変位の強制振動成分y1を示し、実線で示される波形は自由振動成分y2を示す。駆動信号FがLRA140に印加されたときの応答変位y3は、強制振動成分y1と自由振動成分y2との合成波となる。

図9(B)は、応答変位y3の例を示す図である。応答変位y3は、駆動信号Fが0となるタイミングTにおいて0となることがわかる。

応答変位y3が0となるタイミングTにおいて、LRA140の振動の速度、振動の加速度ともに0になるため、LRA140の振動は停止する。

図10は、LRA140の振動の速度及び振動の加速度の例を示す図である。図10(A)は応答変位y3の波形を示す図であり、図10(B)は応答変位y3の微分である速度の波形y3′の波形を示す図であり、図10(C)は応答変位y3の2回微分である加速度の波形y3″の波形を示す図である。

図10からわかるように、速度の波形y3′と加速度の波形y3″とは、応答変位y3が0となるタイミングで0となる。すなわちLRA140の振動がタイミングTで停止する。

このとき加速度の波形y3″は、0.01sec以内に2周期で停止する。したがって図10の例では、振動の加速度が0.01sec以内に0.02G以下となり、ボタン2を押下した際のクリック感を表現することができる。

尚本実施例では、m=2,n=1としたが、これに限定されない。本実施例では、m,nは自然数(0を含まない)かつm≠nを満たせば良い。尚m,nの関係は、m>nを満たす関係であることが好ましい。

以下に図11乃至図14を参照して、本実施例の効果を説明する。図11は、LRA140の共振周波数の正弦波を駆動信号としたときのLRA140の振動の加速度を示す図である。

図11(A)は、LRA140の共振周波数f0=175Hzと同一の175Hzの正弦波の駆動信号を示す。図11(B)は、図11(A)の正弦波を駆動信号としてシミュレーションした際のLRA140の振動の加速度を示す。図11(C)は、共振周波数f0=175HzのLRA140を搭載した実機において図11(A)の駆動信号をLRA140に印加した際のタッチパネル120の振動の加速度を示す。尚タッチパネル120の加速度は、タッチパネル120の中央に加速度計を配置して検出したものである。

図11(B),(C)からわかるように、共振周波数f0の正弦波を駆動信号とした場合、残留振動が0.1sec以上に亘り現れる。

尚図11(C)において駆動信号が印加されるLRA140は、共振周波数f0=175Hz、重りの重さを1.5g、重りを支持するばね定数を1813.5N/mのものとした。

図12は、駆動指令によってLRA140に発生する振動の逆位相の電圧を振動抑制信号として加えたときのLRA140の振動の加速度を示す図である。図12(A)は、LRA140の共振周波数f0=175Hzの正弦波の駆動信号を示す。図12(B)は、LRA140を搭載した実機において図12(A)の正弦波を駆動信号とし、且つ駆動信号の供給停止後にLRA140に発生する振動の逆位相の電圧を印加したときのタッチパネル120の振動の加速度を示す。

図12の例では、図11に比べて残留振動は小さくなるが、振動の加速度が人の感知下限の0.02G以下になるまでに0.05sec以上かかる。

図13は、特定の条件を満たさない信号を駆動信号としたときのLRA140の振動の加速度を示す図である。

図13(A)は、特定の条件を満たさない周波数300Hzの正弦波の駆動信号を示す。図13(B)は、図13(A)の正弦波を駆動信号としてシミュレーションした際のLRA140の振動の加速度を示す。図13(C)は、共振周波数f0=175HzのLRA140を搭載した実機において図13(A)の駆動信号を印加した際のタッチパネル120の振動の加速度を示す。

図13の例では、図(B),(C)からわかるように、特定の条件を満たさない周波数の正弦波を駆動信号とした場合、残留振動が0.04sec以上に亘り現れる。

図14は、特定の条件を満たす信号を駆動信号としたときのLRA140の振動の加速度を示す図である。

図14(A)は、特定の条件を満たす周波数350Hzの正弦波の駆動信号を示す。図14(B)は、図14(A)の正弦波を駆動信号としてシミュレーションした際のLRA140の振動の加速度を示す。図14(C)は、共振周波数f0=175HzのLRA140を搭載した実機において図14(A)の駆動信号を印加した際のタッチパネル120の振動の加速度を示す。

図14の例では、図14(B),(C)からわかるように、0.02sec以降は残留振動の加速度が感知下限の0.02G以下となり、振動の波形は短時間の波形となる。

以上から、LRA140による振動の波形は、LRA140の共振周波数をf0としたとき、f1=(m/n)×f0(m,nは、0以外の自然数かつm≠n)となる周波数f1の信号でLRA140をm回加振する信号を駆動信号とすれば、残留振動をなくすことができる。またLRA140を搭載した実機におけるタッチパネル120の振動の加速度の波形は1〜数周期で急速に減衰する短時間の波形となり、クリック感を表現することができる。

次に、図15に示す質量Mの物体の変位xについて考える。図15は、物体301とばね302を含む振動系300を示す図である。

物体301の質量はMであり、物体301はばね302の下端に接続されている。ばね302のばね定数はKである。ばね302の上端は固定端であり、ばね302の下端は自由端である。

なお、物体301に力を加えずに、ばね302に物体301を吊り下げた状態における物体301の位置(つり合いの位置)を原点とし、原点に対する物体301の変位をxで表す。変位xは、鉛直下向きが正の方向である。

また、振動系300における物体301の自由振動の固有振動数をωとすると、固有角振動数ωは次式(3)で表され、自由振動の周波数f0は、f0=2π/ωである。

このような振動系300において、物体301に正弦波状の力(強制力)Fsinptを加える。ここで、pは強制力の角周波数であり、tは時間である。強制力による強制振動の周波数f1はf1=2π/pである。周波数f1は、f1=(m/n)×f0を満たし、m、nは0を含まない自然数であり、互いに異なる(m≠n)。

このように物体301に強制振動を与えると、物体301の変位xは次式(4)で表される。

式(4)の右辺における括弧内の左側の項は自由振動の成分を示し、右側の成分は強制振動の成分を示す。なお、時刻t=0における変位xは0であり、速度x'も0であることとする。

式(4)から明らかなように、物体301の変位xは、自由振動の成分と強制振動の成分とを合成したものとして表される。これは、図9を用いて説明したように、LRA140に駆動信号Fが印加したときに生じる振動変位の強制振動成分y1、自由振動成分y2を用いると、駆動信号FをLRA140に印加したときの応答変位y3が、強制振動成分y1と自由振動成分y2との合計になることと同様である。

ここで、図14で説明した場合と同様に、特定の条件を満たす正弦波の駆動信号として、物体301に強制振動Fsinptを加えた場合に、式(4)で表される自由振動、強制振動、及び応答振動は、図16に示す通りである。応答振動は、自由振動と強制振動を合成した振動として与えられる。

図16は、物体301に強制振動Fsinptを加えたときの自由振動、強制振動、及び応答振動の変位、速度、及び加速度を示す図である。速度x'は、変位xの一次微分で表され、加速度x''は、変位xの二次微分で表される。

なお、図16には、強制振動の周波数f1がf1=5/4×f0の場合(m=5、n=4)に、強制振動によって物体301を加振した場合の波形を示す。

図16に示す応答振動の変位、速度、及び加速度を見て分かるように、変位xが0となるタイミング(1)、(2)において、応答振動の速度及び加速度はともに0になっている。タイミング(1)、(2)は、それぞれ、4回と8回加振したタイミングである。

ここで、応答振動の変位、速度、及び加速度がすべて0になるタイミングが他にも得られないかどうか検討する。

式(4)に示す変位x、変位xの一次微分である速度x'、変位xの二次微分である加速度X''は、次式(5)のように表される。

式(5)に示す変位xと加速度X''がともに0になるのは、次式(6)として求まる。

すなわち、t=(nπ/ω)×a=(mπ/p)×aにおいて、aが0以外の自然数(a=1、2・・・)のときに、変位xと加速度X''がともに0になる。従って、p=(m/n)×ωである。

以上より、式(6)として示す、f1=(m/n)×f0、かつ、t=(2π/p)×(m/2)×aが成立するときに、変位xと加速度X''がともに0になる。すなわち、(m/2)×a回振動したときに、変位xと加速度X''がともに0になる。

また、変位xと加速度X''に加えて、式(5)に示す速度x'が0になるのは、以下の2つのケースがある。まず、第1のケースは次式(7)として求まる。

式(7)は、速度x'に含まれるcospt=costωが成り立つことから導かれる条件である。式(6)を求める過程で求めたt=(nπ/ω)×a(a=1、2・・・)を用いると、cos(p/ω)naπ=cosnaπ=±1のときに変位xと加速度X''がともに0になる。

従って、naが奇数のときは、(p/ω)na=(m/n)naπ=maも奇数であることが必要になる。これとは逆に、naが偶数のときは、(p/ω)na=(m/n)naπ=maも偶数であることが必要になる。

このため、f1=(m/n)×f0で物体301を加振したときに、式(7)として示すt=(maπ/p)×a=(2π/p)×(m/2)×aが成り立つときに、変位xと加速度X''に加えて速度x'が0になる。

従って、式(7)から得られる条件は、aが偶数のときには、物体301をm回振動させるときである。これは、図14に示す条件と同様である。また、aが奇数であれば、n、mがともに偶数であり、かつ、物体301を(m/2)×a回振動させるときである。

また、変位xと加速度X''に加えて、式(5)に示す速度x'が0になる第2のケースは次式(8)として求まる。

式(8)は、速度x'に含まれるcospt=costω=0が成り立つことから導かれる条件である。ここで、0以外の任意の自然数k、lを用いると、pt=(π/2)×(2k−1)ときと、ωt=(π/2)×(2l−1)ときに、cospt=costω=0が成り立つ。

ここで、(2k−1)はmが奇数であることを表し、(2l−1)はnが奇数であることを表す。

すなわち、t=(π/2p)×(2k−1)×a=(π/2ω)×(2l−1)×aが成り立つときに、cospt=costω=0が成り立つ。ただし、aは0以外の自然数である(a=1、2・・・)。これより、p=ω×(2k−1)/(2l−1)である。

従って、式(8)として示すf1={(2k−1)/(2l−1)}×f0、t=(2π/p)×{(2k−1)/4}×aが求まる。これは、物体301を(m/4)×a回振動させることを表す。

従って、式(8)から得られる条件は、n、mがともに奇数であり、かつ、物体301を周波数f1で(m/2)×a回振動させるときである。なお、この条件には、式(7)から求まる、aが奇数であれば、n、mがともに偶数であり、かつ、物体301を(m/2)×a回振動させるときという条件が含まれる。

以上より、変位xと加速度X''に加えて、式(5)に示す速度x'が0になるのは、aが偶数のときに周波数f1で物体301をm回振動させるときと、n、mがともに奇数であるときに物体301を周波数f1で(m/2)×a回振動させるときである。このうち、前者は図14に示す条件と同一であるため、ここでは新たに後者の条件が得られたことになる。後者の条件は、n、mがともに奇数であるときに物体301を周波数f1で(m/2)×a回振動させるときである。この条件につき、図17を用いて説明する。

図17は、n、mがともに奇数であるときに物体301を周波数f1で(m/2)×a回振動させたときの自由振動、強制振動、及び応答振動の変位、速度、及び加速度を示す図である。図17には、強制振動の周波数f1がf1=5/3×f0の場合(m=5、n=3)に、強制振動によって物体301を加振した場合の波形を示す。タイミング(1)、(2)は、それぞれ、5/2回と5回加振したタイミングである。

図17に示すように、5/2回加振したタイミング(1)において、応答振動の変位、速度、及び加速度は、すべて0になっている。また、5回加振したタイミング(2)においても、応答振動の変位、速度、及び加速度は、すべて0になっている。タイミング(2)は、図14に示す動作条件において、m、nが奇数である場合に相当する。

以上、第一の実施例によれば、n、mがともに正の奇数であるときに物体301を周波数f1(=(m/n)×f0)で(m/2)×a回振動させるときに、応答振動の変位、速度、及び加速度をすべて0にすることができる。ただし、aは、0以外の自然数であり、a=1、2・・・である。

従って、LRA140を駆動する駆動信号を表す波形データ240として、n、mがともに奇数であるときに周波数f1(=(m/n)×f0)で(m/2)×a回振動させる波形データをメモリ220に格納しておけば、タッチパネル120を操作したときに、LRA140により生じる振動によってクリック感を提示することができる。

図17に示すタイミング(1)で提示するクリック感は、タイミング(2)で提示するクリック感の半分の振動期間で実現されるため、より切れのあるクリック感を提示することができる。

図18は、強制振動の周波数と、振動時間との関係を示す図である。図18には、図17に示すタイミング(1)の動作点と、タイミング(2)の動作点とを示す。

上述のように、タイミング(1)で提示するクリック感は、タイミング(2)で提示するクリック感の半分の振動期間で実現される。このため、200Hzから500Hzの間で強制振動の周波数を設定する場合に、タイミング(1)の動作点は、タイミング(2)の動作点の間を補間するように得られる。特に、タイミング(2)の動作点は、高周波数側で離散的になるため、このようにタイミング(1)の動作点で補間されることは利点がある。

実際の電子機器100において、強制振動の周波数を設定する場合には、タッチパネル120の固有振動数、又は、動作点が高周波数側になる等の制約を考慮するため、実際に選択可能な動作点は限られる。

しかしながら、タイミング(2)の動作点の間を補間するようにタイミング(1)の動作点が得られるため、強制振動の周波数を設定する場合の選択肢が拡がるという効果がある。

ところで、LRA140の自由振動の減衰が比較的大きい場合には、上述のような駆動信号でタイミング(1)、(2)において、応答振動の変位、速度、及び加速度のうちのいずれかが0にならなくなる場合があり得る。

そこで、以下では、LRA140の自由振動の減衰を考慮して、応答振動の変位、速度、及び加速度のすべてが0になるようにする。

図19は、自由振動に比較的大きな減衰が存在する場合の自由振動、強制振動、及び応答振動の変位、速度、及び加速度を示す図である。

図19に示すLRA140の自由振動の変位xは、図16に示す自由振動(減衰なし)に比べて、時間経過に伴って減衰している。このため、速度x'及び加速度x''も時間経過に伴って減衰している。

このように自由振動に比較的大きい減衰が存在する場合には、例えば、タイミング(1)及び(2)において、応答振動の速度x'が0ではなくなる。これは、LRA140の自由振動に減衰があるが、強制振動は図16に示す波形と同様であるため、自由振動と強制振動を合成して得る応答振動の波形が図16に示す波形とは異なる波形になるためである。

減衰率は変位、速度、加速度で共通であるため、第一の実施例では、自由振動の減衰率を、自由振動の加速度に基づいて求める。ここで、減衰率を自由振動の加速度に基づいて求めるのは、自由振動の変位、速度、加速度のうち、加速度は加速度計で比較的簡単に測定できるからである。また、人間の感覚器の特性が加速度センサに合っているからである。例えば、図20に示す測定系400において、自由振動の加速度を求めることができる。

図20は、自由振動の加速度を測定する測定系400を示す図である。測定系400は、駆動部401、DA(Digital to Analog)コンバータ402、アンプ403、重り404、振動子405、加速度計406、及びスポンジ407を含む。

駆動部401は、所定の波形データを保持しており、波形データで表される駆動信号をDAコンバータ402に出力する。なお、所定の波形データは、強制振動を実現する波形データ240であることが望ましい。

重り404は、実際の電子機器100において図3に示すようにタッチパネル120にLRA140を取り付ける場合は、タッチパネル120と等しい重さの重りであればよい。なお、重り404の代わりに、実際にLRA140が取り付けられる部材を用いてもよい。図3に示すようにタッチパネル120にLRA140を取り付ける場合は、重り404の代わりにタッチパネル120を用いてもよい。

重り404の中心近傍には振動子405が取り付けられ、また、重り404には加速度計406が取り付けられる。重り404の端部は、スポンジ407を介して設置台等に設置される。

このような測定系400において、駆動部401から駆動信号をDAコンバータ402に出力し、DAコンバータ402でアナログ信号に変換された駆動信号は、アンプ403で増幅されて振動子405に入力される。振動子405は、例えば、LRAであればよい。

振動子405は、アンプ403から供給される駆動信号によって駆動され、重り404が振動する。そして、駆動信号をオフにした後に、加速度計406でLRA140の自由振動を測定すれば、LRA140の自由振動の減衰特性を求めることができる。

図21は、自由振動の加速度の減衰を示す図である。例えば、t=0秒で振動子405の駆動を開始し、t=0.04秒で駆動信号を停止すると、図21(A)に示すように、t=0.04秒以降は自由振動のみの波形が得られる。この自由振動の減衰を加速度計406で測定すれば、図21(A)に太線で示すような自由振動の減衰特性を表す包絡線410のデータを取得できる。なお、包絡線410は、例えば、ヒルベルト変換等を用いることによって求めることができる。

図21(A)に示す包絡線410は、z=e−σtで表される。ここで、−σは減衰率を表す係数である。

図21(A)に示す包絡線410を片対数で示すと、図21(B)の特性を得る。図21(B)に示す包絡線420の傾きは、−σである。

第一の実施例では、このようにして求まる減衰特性を応答振動の変位x、速度x'、及び加速度x''に乗じることにより、応答振動の変位x、速度x'、加速度x''がすべて0になる動作点を得る。

具体的には、駆動信号F=Asin2πf1tに、減衰特性z=e−σtを乗じた駆動信号を表す波形データ240をメモリ220に格納し、この減衰特性を乗じた駆動信号を用いてLRA140を駆動する。

減衰特性を乗じた駆動信号F1は、次式で表される。 F1=A(e−σt)sin2πf1t この駆動信号F1を用いてLRA140を駆動した場合の応答振動の変位、速度、及び加速度は図22に示す通りである。

図22は、駆動信号F1でLRA140を駆動した場合の自由振動、強制振動、及び応答振動の変位、速度、及び加速度を示す図である。

図22に示すように、応答振動の変位x、速度x'、加速度x''は、タイミング(1)及び(2)の両方において、すべて0になっている。

図23は、減衰特性の有無による残留振動の違いを示す図である。図23には、m=5、n=4の場合の駆動信号による振動の加速度を示す。

図23(A)は、減衰特性を乗じていない駆動信号F(=Asin2πf1t)を入力として、時刻t1で駆動信号Fをオフにした後に生じる自由振動の加速度を示す。

図23(B)は、減衰特性を乗じた駆動信号F1(=A(e−σt)sin2πf1t)を入力として、時刻t1で駆動信号F1をオフにした後に生じる自由振動の加速度を示す。

図23(A)と図23(B)を比べて分かるように、時刻t1以降において、図23(A)では比較的大きな残留振動が残るのに対して、図23(B)では残留振動が殆ど生じていないことが分かる。図23(B)における時刻t1以降の加速度は、0.02G以下であり、人間は感知できないレベルである。

以上、第一の実施例によれば、自由振動の減衰が比較的大きい場合においても、自由振動の減衰特性を表す減衰率を駆動信号に含ませることにより、応答振動の変位x、速度x'、加速度x''のすべてが0になるタイミングを確実に得ることができる。

従って、LRA140を駆動する駆動信号を表す波形データ240として、自由振動の減衰特性を表す減衰率を駆動信号を用いることにより、LRA140により生じる振動によってクリック感を提示することができる。

自由振動の減衰特性を表す減衰率を駆動信号に含ませる前の駆動信号としては、例えば、次の2つのいずれであってもよい。

LRA140の共振周波数をf0としたとき、f1=(m/n)×f0(m,nは、0以外の自然数かつm≠n)となる周波数f1の信号でLRA140をm回加振する信号を駆動信号を用いることができる。この場合は、図14に示す振動になる。

また、LRA140を駆動する駆動信号を表す波形データ240として、n、mがともに奇数であるときに周波数f1(=(m/n)×f0)で(m/2)×a回振動させる波形データを表す駆動信号を用いてもよい。この場合は、図17に示す振動になる。

なお、以上では、駆動信号が正弦波である形態について説明したが、駆動信号は正弦波に限られず、矩形波のような正弦波以外の波形であってもよい。

また本実施例の電子機器100では、LRA140がタッチパネル120の筐体側の面に取り付けられるものとしたが、これに限定されない。LRA140は、例えば筐体110内部に配置された基板150の近傍に配置されても良い。

図24は、LRA140が筐体に設けられた電子機器の例を示す図である。図24に示す電子機器100Aでは、LRA140が筐体110内部に設けられた基板150の近傍に配置されている。本実施例は、電子機器100Aに対しても適用することができる。また電子機器100Aに本実施例を適用した場合、本実施例の電子機器100と同様にメタルドーム式のボタン2を押下した際のクリック感を表現することができる。

(第二の実施例) 以下に図面を参照して第二の実施例について説明する。第二の実施例では、LRA140の共振周波数f0を電子機器100に組み込んだ状態で測定した値とする例である。第二の実施例の説明では、第一の実施例との相違点についてのみ説明する。また第二の実施例において、第一の実施例と同様の機能を有するものには第一の実施例の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。

本実施例では、LRA140を電子機器100に組み込んだ状態におけるタッチパネル120の共振周波数f0′を測定する。そして本実施例では、駆動信号Fの周波数f1を算出する際に共振周波数f0′を用いる。

図25は、第二の実施例の駆動装置を説明する図である。本実施例の駆動装置200Aは、CPU210Aと、メモリ220Aとを有する。

CPU210は、メモリ220Aから後述する周波数測定プログラム255を読み出して実行することで、後述する共振周波数f0′の測定と再設定を行う。

メモリ220Aには、駆動制御プログラム230、波形データ240、API250に加え、周波数測定プログラム255、設計値データ256が格納されている。

周波数測定プログラム255は、例えばLRA140が電子機器100に組み込まれた状態でのLRA140の共振周波数f0′の測定処理をCPU210に実行させる。設計値データ256は、電子機器100が設計された際に決められた値である。本実施例の設計値データ256は、例えばLRA140固有の共振周波数f0である。

以下に本実施例における共振周波数f0′の測定について説明する。

0は、第二の実施例における共振周波数の測定処理を説明するフローチャートである。

本実施例において、電子機器100に対して共振周波数f0′の測定指示がなされると(ステップS1701)、CPU0210は周波数測定プログラム255を読み出す。本実施例において共振周波数f0′の測定指示がなされるときとは、例えば電子機器100の製造工程においてLRA140とタッチパネル120を筐体110に組み込む工程が終了したときや、工場出荷時等である。

周波数測定プログラム255は、CPU210に、LRA140に対して所定の周波数の帯域において複数の周波数の正弦波を駆動信号として印加させる(ステップS1702)。具体的には例えばCPU210は、100Hzから300Hzにおいて、周波数100Hzの正弦波、周波数110Hzの正弦波、・・・、周波数290Hzの正弦波、周波数300Hzの正弦波というように、LRA140に駆動信号を印加する。

周波数測定プログラム255は、CPU210に、周波数の異なる駆動信号毎の タッチパネル120の振動の加速度の最大値をメモリ220Aに格納させる(ステップS1703)。具体的には電子機器100は、図示しない加速度センサが内蔵されており、周波数の異なる駆動信号がLRA140に印加される度にタッチパネル120の振動の加速度の最大値を検出する。メモリ220は、周波数測定プログラム255による演算結果を記憶する領域が設けられており、この領域に駆動信号毎の加速度の最大値が一時的に格納される。

続いて周波数測定プログラム255は、CPU210に、メモリ220Aに格納された加速度のうち、加速度が最大となる駆動信号の周波数を選択させる(ステップS1704)。続いて周波数測定プログラム255は、選択した駆動信号の周波数を共振周波数f0′とし、CPU210に、メモリ220Aの設計値データ256を共振周波数f0′に上書きさせる(ステップS1705)。

本実施例では、この処理により共振周波数をf0からf0′へ変更する。したがって本実施例では、残留振動を抑制するための駆動信号の周波数f1は、f1=(m/n)×f0′となる。

よって本実施例では、例えばLRA140にタッチパネル120や筐体110等の振動が重畳されるような場合に、直接ユーザの指に触れるタッチパネル120の共振周波数f0′に基づき駆動信号f1を算出することができる。このため本実施例では、ユーザに対して1〜数周期で急速に減衰する短時間の波形の触感を直接提供することができ、クリック感を表現することができる。

尚本実施例では、共振周波数f0′を周波数測定プログラム255により行うものとしたが、共振周波数f0′は電子機器100の外部で測定され、メモリ220Aの設計値データ256に上書きされても良い。

また本実施例は、電子機器100Aにも適用することができる。

以上、実施の形態の駆動装置、電子機器及び駆動制御プログラムについて詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。

100、100A 電子機器 110 筐体 120 タッチパネル 130 両面テープ 140 LRA 200 駆動装置 210 CPU 220 メモリ 230 駆動制御プログラム 240 波形データ 250 API 255 周波数測定プログラム 256 設計値データ 260 ドライバIC

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