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Shift unchanged artificial neural network for computer detection of gregarious fine calcare part in x-ray image of breast

阅读:24发布:2021-03-24

专利汇可以提供Shift unchanged artificial neural network for computer detection of gregarious fine calcare part in x-ray image of breast专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide the shift unchanged artificial neural network for detecting disease in a digital image. SOLUTION: This network includes an input layer and at least hidden layer and an output layer includes at least one neuron. Each hidden layer includes at least one hidden group. Each hidden group having at least one hidden unit includes at least one neuron. For learning using error back propagation algorithm so that the mean weight of a group becomes substantially zero, respective neurons need to be equal in connection weight between two groups in adjacent layers. A digital image of a patient is obtained to extract a suspicious area of interest and this area of interest is converted into numeric data, which are inputted to the neural network after the learning to detect a fine calcare part.,下面是Shift unchanged artificial neural network for computer detection of gregarious fine calcare part in x-ray image of breast专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 入力層と、出力層と、少なくとも一つの隠蔽層を含んでおり、出力層は少なくとも一つの出力ユニットを含んでおり、各々の隠蔽層は少なくとも一つのグループを含んでおり、各々のグループは少なくとも一つの隠蔽ユニットを含んでおり、入力層は前記少なくとも一つの隠蔽ユニットの最初に接続されており、出力層は前記少なくとも一つの隠蔽層の最後に接続されており、各々の出力及び隠蔽ユニットが、対応する前層からの複数の重みづけ入力の少なくとも一組を受け取るシフト不変人工ニューラルネットワークの病変組織検出システムであって、 デジタル化された複数の学習用医用画像を得る手段と、 デジタル化された複数の学習用医用画像から複数の学習用関心領域を抽出する手段と、 複数の学習用関心領域を数値データに変換する手段と、 前記複数の重みづけ入力の組の各々に対して、当該組の中の値の合計が実質的にゼロとなるように、前記複数の重み付け入力の各々に値を割り当てる手段と、 変換された前記数値データおよび対応する複数の所要出力を用いて前記シフト不変人工ニューラルネットワークを学習させる手段と、 学習済みの前記シフト不変人工ニューラルネットワークを用いて病変組織を検出する手段と、 を具備することを特徴とするシフト不変人工ニューラルネットワークの病変組織検出システム。
  • 【請求項2】 前記所定値は実質的には零であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 【請求項3】 前記病変組織を検出する手段は、 デジタル化された患者の医用画像から病変の関心領域を選択する手段と、 病変の関心領域を病変の数値データに変換する手段と、 病変の数値データを学習済みのシフト不変人工ニューラルネットワークに入力する手段と、 出力層においてフィルタ処理画像を出力する手段と、 フィルタ処理画像に基づいて、病変組織を示す画像を分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 【請求項4】 前記分類手段は、 画素値の閾値に基づいて2値化画像を生成するために、
    フィルター処理画像を閾値分類する手段と、 閾値分類手段で画素値の閾値よりも大きいと決定された2値化出力画像において領域をトレースする手段と、 トレース領域からノイズ領域を排除し、候補領域を特定する手段と、 候補領域に基づいて、フィルター処理画像を病変組織を示すものとして分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  • 【請求項5】 前記候補の領域に基づく分類手段は、 候補領域の各々の面積を計算する手段と、 候補領域から、計算された面積が閾値の面積よりも大きな候補領域を取り除く手段と、 残存候補領域に基づいて、フィルター処理画像を病変組織を示すものとして分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  • 【請求項6】 前記残存候補領域に基づいて分類する手段は、 残存候補領域の各々について、一辺の長さが、残存候補領域の特定の長軸に対応する正方形の面積を計算する手段と、 計算された前記残存候補領域の面積と、計算された正方形の面積とに基づいて、前記残存候補領域の各々について直線性値を計算する手段と、 残存候補領域から、直線性値の閾値よりも大きい直線性値を持っている全ての残存候補領域を取り除く手段と、 非直線性の候補の領域に基づいて、病変組織を示しているフィルター処理された画像を分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  • 【請求項7】 前記残存候補領域に基づく分類手段は、 残存候補領域の数が予め決められた閾値よりも大きい場合、フィルター処理画像を病変組織を示しているものとして分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  • 【請求項8】 前記残存候補領域に基づいて分類する手段は、 分類閾値を二つの残存候補領域にセットする手段と、 残存候補領域の数が予め決められた分類閾値よりも大きい場合、フィルター処理画像を病変組織を示しているものとして分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  • 【請求項9】 前記トレース手段は、四−伝導率領域成長技術を用いて2値化画像における領域をトレースする手段からなることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  • 【請求項10】 前記排除手段は、 最小の面積閾値をセットする手段と、 トレース領域の各々の面積を計算する手段と、 計算された面積が最小の面積閾値よりも小さいトレース領域をノイズ領域として全て排除する手段と、 ノイズ領域として排除されなかった全てのトレース領域を候補領域として特定する手段と、 を具備することを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  • 【請求項11】 前記最小の面積閾値をセットする手段は、最小の面積閾値を2画素にセットすることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  • 【請求項12】 前記学習手段は、エラーバックプロパゲーション学習法を用いて前記シフト不変人工ニューラルネットワークを学習させる手段からなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 【請求項13】 前記学習手段は、学習エラー閾値よりも学習エラーが低くなるまで前記シフト不変人工ニューラルネットワークの学習を繰り返す手段からなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 【請求項14】 前記学習手段は、受信動作応答(RO
    C)曲線の下の面積A zが、グローバル最大値に達し減少を始めるまで前記シフト不変人工ニューラルネットワークの学習を繰り返す手段と、 ROC曲線の下の面積A zがグローバル最大値である時、複数の重みづけされた入力の各々の値をその対応する値に戻す手段と、 を具備することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 【請求項15】 第1の隠蔽層が2つの隠蔽グループを有し、第2の隠蔽層が一つの隠蔽グループを有する2つの隠蔽層が存在するように前記割り当て手段前に、前記シフト不変人工ニューラルネットワークを構築する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 【請求項16】 入力層と、出力層と、少なくとも一つの隠蔽層を含んでおり、出力層は少なくとも一つの出力ユニットを含んでおり、各々の隠蔽層は少なくとも一つのグループを含んでおり、各々のグループは少なくとも一つの隠蔽ユニットを含んでおり、入力層は前記少なくとも一つの隠蔽ユニットの最初に接続されており、出力層は前記少なくとも一つの隠蔽層の最後に接続されており、各々の出力及び隠蔽ユニットが、対応する前層からの複数の重みづけ入力の少なくとも一組を受け取るシフト不変人工ニューラルネットワークの病変組織検出システムであって、 デジタル化された複数の学習用医用画像を得る手段と、 デジタル化された複数の学習用医用画像から複数の学習用関心領域を抽出する手段と、 複数の学習用関心領域を数値データに変換する手段と、 前記複数の重みづけ入力の組の各々に対して、当該組の中の値の合計が実質的にゼロとなるように、前記複数の重み付け入力の各々に値を割り当てる手段と、 学習フリーゾーンを含んでいる複数の学習用関心領域の各々に対して、複数の所要出力を指定する手段と、 変換された前記数値データおよび対応する複数の所要出力を用いて前記シフト不変人工ニューラルネットワークを学習させる手段と、 学習済みの前記シフト不変人工ニューラルネットワークを用いて病変組織を検出する手段と、 を具備することを特徴とするシフト不変人工ニューラルネットワークの病変組織検出システム。
  • 【請求項17】 前記病変組織を検出する手段は、 デジタル化された患者の医用画像から、病変の関心領域を選択する手段と、 病変の関心領域を病変の数値データに変換する手段と、 病変の数値データを学習済みのシフト不変人工ニューラルネットワークに入力する手段と、 出力層でのフィルター処理画像を出力する手段と、 フィルター処理画像に基づいて、病変組織を示しているフィルター処理画像を分類する手段とを具備することを特徴とする請求項16に記載のシステム。
  • 【請求項18】 前記分類手段は、 画素値の閾値に基づいて2値化画像を生成するために、
    フィルター処理画像を閾値分類する手段と、 閾値分類手段にて画素値の閾値よりも大きいと決定された2値化出力画像において領域をトレースする手段と、 トレース領域からノイズ領域を排除し、候補領域を特定する手段と、 候補領域に基づいて、フィルター処理画像を病変組織を示すものとして分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項17に記載のシステム。
  • 【請求項19】 前記候補の領域に基づく分類手段は、 候補領域の各々の面積を計算する手段と、 候補領域から、計算された面積が閾値の面積よりも大きな候補領域を取り除く手段と、 残存候補領域に基づいて、フィルター処理画像を病変組織を示すものとして分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項18に記載のシステム。
  • 【請求項20】 前記残存候補領域に基づいて分類する手段は、 残存候補領域の各々について、一辺の長さが、残存候補領域の特定の長軸に対応する正方形の面積を計算する手段と、 計算された前記残存候補領域の面積と、計算された正方形の面積とに基づいて、前記残存候補領域の各々について直線性値を計算する手段と、 残存候補領域から、直線性値の閾値よりも大きい直線性値を持っている全ての残存候補領域を取り除く手段と、 非直線性の候補の領域に基づいて、病変組織を示しているフィルター処理された画像を分類する手段からなる請求項19に記載のシステム。
  • 【請求項21】 前記残存候補領域に基づいて分類する手段は、 残存候補領域の数が予め決められた分類閾値よりも大きい場合、フィルター処理画像を病変組織を示しているものとして分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項19に記載のシステム。
  • 【請求項22】 前記残存候補領域に基づいて分類する手段は、 分類閾値を二つの残存候補領域にセットする手段と、 残存候補領域の数が予め決められた分類閾値よりも大きい場合、フィルター処理画像を病変組織を示しているものとして分類する手段と、 を具備することを特徴とする請求項19に記載のシステム。
  • 【請求項23】 前記トレース手段は、四−伝導率領域成長技術を用いて2値化画像における領域をトレースする手段からなることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
  • 【請求項24】 前記排除手段は、 最小の面積閾値をセットする手段と、 トレース領域の各々の面積を計算する手段と、 計算された面積が最小の面積閾値よりも小さいトレース領域をノイズ領域として全て排除する手段と、 ノイズ領域として排除されなかった全てのトレース領域を候補領域として特定する手段と、 を具備することを特徴とする請求項18に記載のシステム。
  • 【請求項25】 前記最小の面積閾値をセットする手段は、最小の面積閾値を2画素にセットすることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
  • 【請求項26】 前記学習手段は、エラーバックプロパゲーション学習法を用いて前記シフト不変人工ニューラルネットワークを学習させる手段からなることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  • 【請求項27】 前記学習手段は、学習エラー閾値よりも学習エラーが低くなるまで前記シフト不変人工ニューラルネットワークの学習を繰り返す手段からなることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
  • 【請求項28】 前記学習手段は、受信動作応答(RO
    C)曲線の下の面積A zが、グローバル最大値に達し減少を始めるまで前記シフト不変人工ニューラルネットワークの学習を繰り返す手段と、 ROC曲線の下の面積A zがグローバル最大値である時、複数の重みづけされた入力の各々の値をその対応する値に戻す手段と、 を具備することを特徴とする請求項18に記載のシステム。
  • 【請求項29】 第1の隠蔽層が2つの隠蔽グループを有し、第2の隠蔽層が一つの隠蔽グループを有する2つの隠蔽層が存在するように前記割り当て手段前に、前記シフト不変人工ニューラルネットワークを構築する手段をさらに具備することを特徴とする請求項18に記載のシステム。
  • 【請求項30】 入力層と、出力層と、少なくとも一つの隠蔽層を含んでおり、出力層は少なくとも一つの出力ユニットを含んでおり、各々の隠蔽層は少なくとも一つのグループを含んでおり、各々のグループは少なくとも一つの隠蔽ユニットを含んでおり、入力層は前記少なくとも一つの隠蔽ユニットの最初に接続されており、出力層は前記少なくとも一つの隠蔽層の最後に接続されており、各々の出力及び隠蔽ユニットが、対応する前層からの複数の重みづけ入力の少なくとも一組を受け取る病変組織検出のためのシフト不変人工ニューラルネットワークの学習システムであって、 デジタル化された複数の学習用医用画像を得る手段と、 デジタル化された複数の学習用医用画像から複数の学習用関心領域を抽出する手段と、 複数の学習用関心領域を数値データに変換する手段と、 前記複数の重みづけ入力の組の各々に対して、当該組の中の値の合計が実質的にゼロとなるように、前記複数の重み付け入力の各々に値を割り当てる手段と、 変換された前記数値データおよび対応する複数の所要出力を用いて前記シフト不変人工ニューラルネットワークを学習させる手段と、 を具備することを特徴とする病変組織検出のためのシフト不変人工ニューラルネットワークの学習システム。
  • 【請求項31】 入力層と、出力層と、少なくとも一つの隠蔽層を含んでおり、出力層は少なくとも一つの出力ユニットを含んでおり、各々の隠蔽層は少なくとも一つのグループを含んでおり、各々のグループは少なくとも一つの隠蔽ユニットを含んでおり、入力層は前記少なくとも一つの隠蔽ユニットの最初に接続されており、出力層は前記少なくとも一つの隠蔽層の最後に接続されており、各々の出力及び隠蔽ユニットが、対応する前層からの複数の重みづけ入力の少なくとも一組を受け取る病変組織検出のためのシフト不変人工ニューラルネットワークの学習システムであって、 デジタル化された複数の学習用医用画像を得る手段と、 デジタル化された複数の学習用医用画像から複数の学習用関心領域を抽出する手段と、 複数の学習用関心領域を数値データに変換する手段と、 前記複数の重みづけ入力の組の各々に対して、当該組の中の値の合計が実質的にゼロとなるように、前記複数の重み付け入力の各々に値を割り当てる手段と、 学習フリーゾーンを含んでいる複数の学習用関心領域の各々に対して、複数の所要出力を指定する手段と、 変換された前記数値データおよび対応する複数の所要出力を用いて前記シフト不変人工ニューラルネットワークを学習させる手段と、 を具備することを特徴とする病変組織検出のためのシフト不変人工ニューラルネットワークの学習システム。
  • 【請求項32】請求項1又は16又は30又は31に記載のシステムを実現するためのプログラムが記録された記録媒体。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、医用画像から病状を診断するためのニューラルネットワークに関する。

    【0002】

    【従来の技術】疾病のコンピュータ支援診断は、X線診断における重要なテーマである。 米国においては、胸の癌によって毎年四万四千人が死亡しており、乳房X線撮影は、胸の癌の早期発見のための主たる診断手順であることが証明されてきた。 胸部の悪性腫瘍の30〜50%
    は乳房X線画像で微小石灰質化を示し、悪性腫瘍の60
    から80%は、顕微組織検査で微小石灰質化を示すことが明らかである。 したがって、乳房X線画像における群生した微小石灰質化部は、胸部の悪性腫瘍の検出においては、重要なサインである。

    【0003】チャン(Chan). H. Pらによる「読影者の乳房X線画像における群生した微小石灰質化の検出の改善: コンピュータ支援診断の可能性」Invest. Radiol.
    25,1102-1111 (1990) や、後に参照するニシカワらによる「乳房X線画像における微小石灰質化の自動検出: 形態学的フィルターを用いる新規な特徴抽出」Medicaland
    Biological Engineering and Computing (1993受理)
    に述べられているようなフィルタリングと特徴抽出に基づくコンピュータ診断支援装置(Computer-aided diagn
    osis; CAD)が開発されてきた。 しかしながら、このようなシステムは、検出された擬陽性の除去に適さないことが示された。 このCAD装置は、群生した微小石灰質化の可能性のある微小な領域を特定し、次に、デジタル乳房X線画像上にその位置を示す。 78例の乳房X線画像の解析で85%の真の群生部が、1画像あたり擬陽性数1.5個の割合で検出された。 すべての真陽性を検出するためにシステムの感度を向上させることが望まれるが、そのことによって、擬陽性を検出する事が増えることになり結局、性能が低下することになる。

    【0004】病状を診断し、画像を処理する事について、ニューラルネットワークが有用なものとして提案されてきた。 なぜならニューラルネットワークは、学習サンプルから学ぶという能を有しており、この能力によってノイズの多い信号やデータが欠落していても正確な非線形の応答を作り出すことができるからである。 ニューラルネットワーク全般については、パンカ メーラ(P
    ankaj Mehra)、ベンジャミン(Benjamin) W. ワー(Wah)
    著「人工ニューラルネットワーク: 概念と理論」に述べられている。 以下これを参照する。 画像処理にニューラルネットワークを用いることは、ワイドマン(Weideman)
    による米国特許明細書第4,941,122 号に述べられており、ニューラルネットワークの学習方法については、ウッド(Wood)による米国特許明細書第4,912,647 号および、ラムエルハルト(Rumelhart)、ヒントン(Hinton
    )、ウイリアムズ(Williams)著「平行分散処理」の第8章、「エラープロパゲーションによる学習内部表現」
    MIT Press,Cambridge Mass,. 1986 に述べられている。
    これらの特許ならびに「平行分散処理」を以下の説明において参照する。

    【0005】コンピュータ支援診断システムとニューラルネットワークの課題を解決するためにCADシステムは、ツァン(Zhang), W. らによる「シフト不変人工ニューラルネットワークを用いたデジタル乳房X線画像における群生した微小石灰質化部のコンピュータ化された検出」Med. Phys. 21,517-524 (1994)に述べられているように、人工ニューラルネットワークと併せて使用される。 この文献は以下で参照とする。 また以下では、「群生した微小石灰質化のコンピュータ化された検出」とする。 これはまた米国特許出願第08/060,531号でも扱われており、これについても以下の説明で参照する。 CAD
    システムによって示される関心領域(Region of intere
    srt;ROI)は、背景傾向補正および画素値規格化により前処理され、シフト不変人工ニューラルネットワーク(Shift Invariant Artificial Neural Network;SIA
    NN)に入力された。

    【0006】SIANNは、与えられたROI内で個々の孤立した微小石灰質化部を検出するように学習がなされ、ROIは、そのROIで検出された微小石灰質化部の数がある値よりも大きければ陽性のROIとして分類された。 この組み合わせは、これまでのルールベースC
    ADシステムによって検出された真陽性の群生部を失うことなく擬陽性のおよそ55%を取り除くことができた。 この組み合わせは、CADシステム単独の場合よりも優れた能力を示すが、システムの精度は、画像の中で微小石灰質化が生じている面積と、学習時においてSI
    ANNに入力された関心領域の大きさとに関係している。 そして、ROIの大きさが学習時と異なっているとエラーが生じてしまうという問題がある。

    【0007】

    【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記あるいはその他の欠点を克服し、下記のようなシフト不変人工ニューラルネットワークを提供することである。 (1) デジタル画像中における疾病検出のための改良された人工不変ニューラルネットワーク。

    【0008】(2) 病変組織をコンピュータによって検出するためのシフト不変人工ニューラルネットワーク。 (3) 学習用画像、所要出力を用いて学習され、また、如何なるニューロンのグループへもゼロ平均重みを接続重みのために用いるシフト不変人工ニューラルネットワーク。

    【0009】(4) 学習中において「学習フリーゾーン(学習の対象にされない領域)」を用い、病変組織を検出するためにシフト不変人工ニューラルネットワークを学習させる新規なシステム。

    【0010】(5) ニューラルネットワークの学習過度を避けるために、ネットワーク能力に係る受信動作特性(Receiver Operating Characteristics; ROC)解析に基づくクロス評価学習技術が適用されたシフト不変人工ニューラルネットワーク。

    【0011】(6) 学習用画像、所要出力およびゼロ平均接続重みを用いて学習され、フィルタされた画像を出力するシフト不変人工ニューラルネットワーク。 このネットワークは、順次、領域に分割され、あらかじめ決められた閾値サイズよりも大きい候補領域要素又は所定の閾値よりも大きな直線性を有する候補領域要素を廃棄し、
    残りの候補領域の数が所定の閾値よりも大きいかどうかを決定することによって、病変組織又は正常組織として候補領域を抽出するために解析されるフィルタ画像を出力する。

    【0012】

    【課題を解決するための手段】上述の目的は本発明の第1の実施例に従った方法とシステムによって達成される。 すなわち、シフト不変ニューラルネットワークを学習させるための学習用デジタル乳房X線画像と所要出力を得ることである。 このシフト不変ニューラルネットワークは、入力層、少なくともひとつの隠蔽層および出力層を含んでおり、出力層は、少なくともひとつのニューロンを含んでおり、各隠蔽層は、少なくともひとつの隠蔽グループを含んでいる。 少なくともひとつの隠蔽ユニットがある隠蔽グループの各々は、少なくともひとつのニューロンを含んでいる。 グループの重みの平均が所定値になるようにするエラーバックプロパゲーションアルゴリズムを用いる学習は、隣接している層にある2つのグループの間の各ニューロンの接続重みが同じであることを必要とする。

    【0013】また、本発明は患者のデジタル乳房X線画像を得て、微小石灰質化部が含まれている疑いのある患者のデジタル乳房X線画像で関心領域を抽出し、この関心領域を数値データに変換して、この数値データを学習済みのニューラルネットワークに入力し、フィルタリング処理された画像を出力し、この出力を使って、微小石灰質化部を検出する手段を備えている。

    【0014】デジタル乳房X線画像において、微小石灰質化部を検出するための第1の実施例に従ったシステムは、シフト不変ニューラルネットワークと、デジタル化された学習用乳房X線画像を得るための手段と、デジタル乳房X線画像において疑わしい微小石灰質化部を検出するために、この装置に接続された検出器と、疑わしい微小石灰質化部に対応したデジタル乳房X線画像から複数の学習用関心領域を抽出する手段と、関心領域を処理する装置と、処理された関心領域をスケーリングするための入力データスケーラーと、数値的にスケーリングされた関心領域を用いるシフト不変ニューラルネットワークを学習させる手段と、対応する画像を出力し、このシフト不変ニューラルネットワークを用いて微小石灰質化部を検出する手段を含んでいる。

    【0015】上記の目的は、本発明の第2の実施例に従ったシステムによって達成される。 これは、学習済みのデジタル乳房X線画像とシフト不変ニューラルネットワークの学習のための学習フリーゾーンとして示されている領域を含んでいる望ましい出力を引き出すことによってなされる。 このシフト不変ニューラルネットワークは、入力層、少なくともひとつの隠蔽層および出力層を含んでおり、出力層は、少なくともひとつのニューロンを含んでおり、各隠蔽層は、少なくともひとつの隠蔽グループを含んでいる。 少なくともひとつの隠蔽ユニットがある隠蔽グループの各々は、少なくともひとつのニューロンを含んでいる。 グループの重みの平均が所定値になるようにするエラーバックプロパゲーションアルゴリズムを用いる学習は、隣接している層にある2つのグループの間の各ニューロンの接続重みが同じであることを要する。 また本発明は、患者のデジタル乳房X線画像を得て、微小石灰質化部が含まれている疑いのある患者のデジタル乳房X線画像で関心領域を抽出し、この関心領域を数値データに変換して、この数値データを学習済みのニューラルネットワークに入力し、フィルタリング処理された画像を出力し、この出力を使い微小石灰質化部を検出する手段を備えている。

    【0016】デジタル乳房X線画像において、微小石灰質化部を検出するための第2の実施例に従ったシステムは、シフト不変ニューラルネットワークと、デジタル化された学習用乳房X線画像を得るための手段と、デジタル乳房X線画像において疑わしい微小石灰質化部を検出するために、この装置に接続された検出器と、疑わしい微小石灰質化部に対応したデジタル乳房X線画像から複数の学習用関心領域を抽出する手段と、関心領域を処理する装置と、処理された関心領域をスケーリングするための入力データスケーラーと、数値的にスケーリングされた関心領域を用いるシフト不変ニューラルネットワークを学習させる手段と、学習フリーゾーンを示す手段と、対応する画像を出力し、このシフト不変ニューラルネットワークを用いて微小石灰質化部を検出する手段を含んでいる。

    【0017】本発明は、シフト不変ニューラルネットワークを用いたコンピュータ支援診断を行う。 さらに、特に、デジタル乳房X線画像において群生した微小石灰質化部を検出するために乳房X線画像のデータを、学習フリーゾーンを有するかあるいは有さないで解析するようにゼロ平均制約を用いて学習がなされたシフト不変人工ニューラルネットワークを用いるコンピュータ支援診断である。 群生した微小石灰質化部が生じる面積は30〜
    200画素(3〜20mm)の間で変化することが知られていたので、本発明は、SIANN解析に対して、異なった大きさのROIを用いることができる。 小さな群生部に対しては小さなROIを大きな群生部に対しては、大きなROIを用いる。

    【0018】

    【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。 いくつかの図について同一の参照数字は、同一部分または対応部分を示している。 図1
    (a)(b)は、入力層と2つの隠蔽層と出力層を有しているフィードフォワードニューラルネットワークの全体配置を示した図である。 2つの隠蔽層の各々は、複数のグループを含んでいる。 各隠蔽層ごとに4つのグループが示されている。 出力層と隠蔽層の各々は、複数のニューラルネットワークユニットを含んでおり、各ユニットは前段の層の入力を受け取り、この入力値に対応する接続重みを乗じ、この積の総和を求め、重み平均を得て、この重み平均をユニットバイアスに沿って非線形関数に適用しユニットの出力値を計算する。

    【0019】隣接した層にあるグループ間の接続の例として、図1(b)は、第1の層の特定の受容領域から入力を受け取る(l+1) 番目の層にあるユニットaとbを示している。 シフト不変応答を得るために、前の層にあるグループから、一つのグループにあるニューロンへの入力の際の接続重みは、同一になるように束縛される。 一般に、W(i,j;x,y)で位置(i,j) にある前の層とそれに続く層にあるユニット(x,y) の間の接続重みを表すとするとシフト不変接続重みは、次の式で記述できる。

    【0020】 W(i,j; x,y) = W(ix, jy) …(1) このようにして、各2グループ間の接続重みは、コンボリューションカーネルまたは、フィルターとして考えることができ、SIANNは、学習によって全てのフィルターが設計される、多層、多チャンネル、非線形のフィルターバンクと見なすことができる。 図1(a)に示された多グループ、多層ニューラルネットワークの場合、
    同じ層にあるが異なるグループに属しているユニットは、同じ大きさの受容領域を有しているが、異なった接続重みのパターンを有している。 入力画像においてエッジの効果を避けるために、連続した層の各グループにあるユニットの数が受容領域の大きさに合わせて減らされる。 L 番目の層にあるグループのユニットの数をN ×N
    として、l+1 番目の層にある受容領域の大きさをM ×N
    とすると、l+1 番目の層にあるグループのユニットの数は、(N-M+1 × N-M+1)になる。

    【0021】これらの重みは、各重みを対応する入力に乗じて、この重みと対応する入力の積の総和を求め、さらに、計算された総和に閾値を加えて、その結果を選択された非線形関数に適用する事によって、各グループおよび各出力層にある各ユニットの出力を計算するために用いられる。 例として、双極S字状関数が処理ユニットの活性化関数として用いられる。 双極S字状関数は、次の式で与えられる。

    【0022】 f(x) = 2 / ( 1 + exp(-x) ) - 1 …(2) しかしながら、連続であって全ての点を通るとともに、
    減少関数ではなく[-1,1]の範囲に制限された出力値の範囲を有する関数であれば、他の関数を使うことが可能である。 他の実施例では、単極S字状関数やtanh関数が使われる。

    【0023】病変組織を検出するためにニューラルネットワークを使用する前に、ネットワークは、関心領域と望ましい出力に対応した出力画像を表示するように学習用デジタル画像を用いて学習させられなければならない。 関心領域は、デジタル乳房X線画像から米国特許明細書第4,907,156 号に述べられているようにして抽出される。 図1(a)のシステムを学習させるために、一連の学習用画像が入力層への入力として使用され、第一の隠蔽層によって受け取られる。 第一の隠蔽層は、第二の隠蔽層への入力として使用される出力を生成し、第二の隠蔽層は、出力層への入力として使用される出力を生成する。 学習用画像の各々について望ましい出力と実際の出力の間の違いを調べるために学習エラーが次式により算出される。

    【0024】

    【数1】

    【0025】ここで、T k (x,y) は、望ましい出力を表し、O k (x,y) は学習用入力画像kに対するニューラルネットワークの実際の出力を表している。 このエラー関数を用いて、グループ間の接続重みは、シフト不変接続束縛を用いるエラーバックプロパゲーションアルゴリズムを変形したものに基づいて、変更されていく。

    【0026】この学習のアルゴリズムについて以下に述べる。 本発明のニューラルネットワークの学習プロセスを始めるに当たって、前の層から次に続く層の中のグループのニューロンへの受容領域を作るために、ニューロン接続が、確立される。 接続重みの平均が実質的にゼロとみなせるように、接続重みの各々に値が与えられる。
    非線形関数でバイアスが使用された場合、これらのバイアスもまた、最初の段階では、ゼロにセットされる。 この状態を数学的に表現するために、W l p,q (x,y) により接続重みを表す。 ここで、l=(1,2,...L)は、層番号であり、p=(1,2,..p l ) は、第l 層のグループ番号、q=
    (1,2,..p l+1 ) は、第(l+1) 層のグループ番号を表す。
    ここで、以下の条件が成り立つ。

    【0027】

    【数2】

    【0028】入力画像を処理しているとき、ROIの低空間周波数成分、特にDC成分が信号(微小石灰質化部)
    と較べて非常に大きくなるので、この制約が使用される。 もし、こういった制約を行わないとすると、第2層のユニットは、カーネル内に非常にわずかなDC成分しか無くても、低周波の背景によって飽和してしまうであろう。 飽和が生じると、ネットワークの学習はアウトセットのために失敗してしまう。 他方、ゼロ平均重み束縛を用いることで、全てのDC成分はフィルター処理によって取り除かれ、ROI内の高い空間周波数成分のみが、次の層にあるニューロンの活性化に寄与する。

    【0029】一般化デルタルールを用いるバックプロパゲーションアルゴリズムは、ニューラルネットワークを学習させるために使用され、双極S字状関数は、ニューラルネットワークにおける処理ユニットの各々に対する活性化関数として用いられた。 学習プロセスで、層間の接続のパラメータ(各ユニットの閾値を含んでいる)
    は、出力値と望ましい結果の間の違いが最小になるように繰り返し調整される。 これは、以下のルールによって、達成される。

    【0030】

    【数3】

    そして、出力層の場合においては、

    【0031】

    【数4】

    【0032】ここで、N l p (x,y) は、位置(x,y) にあるユニットの入力であり、W l p,q (x,y) は、位置(x,y)
    に対する接続重みである。 O l p (x,y) は、(x,y) のユニットの出力であり、f(x)は、閾値関数である。 f'
    (x) は、f(x)の導関数である。 ΔW l p,q (x,y) は、接続重みの変化であり、Δb l pは、バイアスの変化であり、"*" は、コンボリューション演算子である。

    【0033】ニューラルネットワークとその接続重みの最初の条件を示すものとして、本発明の実施例では図5
    〜図6に結果を示す。 これらは、入力層を含んでいるネットワーク、2つのグループを持つ第一の隠蔽層、一つのグループを持つ第二の隠蔽層と出力層である。 ここでは、7×7のカーネルの各々の全ての重みは、−0.3
    〜0.3の間のランダムなゼロ平均数で、全てのバイアスはゼロにセットされて開始される。 関心領域からの入力画像の階調レベルは、0〜1023というような予め決められた値の組の範囲に広がっている。 そして、第二の層でのユニットの飽和を避けるために、階調は、予め決められた割合だけ入力層で減らされた。 さらに、図に示した例では、学習速度、ηは、0.1であった。 モーメント項のコンスタントファクター、αは、0.9であった。

    【0034】上述のように、入力の学習の繰り返しは、
    入力層に学習用画像を入力するステップと望ましい出力を基にして選択された画像についての学習エラーを計算するステップからなっている。 学習エラーに基づいて、
    各ユニットの接続重みが、変形されたエラーバックプロパゲーション法に従って変化させられる。 このプロセスは、各学習用画像毎に繰り返される。 複数回の学習の繰り返しは、学習エラーが望ましい値より小さくなるまで、通常数千から数万回繰り返しを含んでいるようにして用いられる。 本発明の他の実施例では、受信動作特性曲線の下の面積が一つ前の繰り返しに比べてほとんど差がなくなるまで学習用の繰り返しが続けられる。 このR
    OC曲線の下の面積( A z ) の減少は、ネットワークが学習過度を示しており、最大のA zに対する重みの値が学習済みネットワークの最終値として用いられる。

    【0035】図2(a)〜(c)は、本発明にしたがって解析される関心領域を示している。 これらの図には、
    微小石灰質化部としては示されるべきではない3つの血管に沿って、3つの微小石灰質化部が示されている。

    【0036】図2(a)は、フジドラムスキャナーシステムを用いて、0.1×0.1mm 2の画素サイズで従来のスクリーンフィルム(コダック Min R/OM)をデジタル化する事によって得られたものである。 光学密度が0.2〜0.75の範囲が線形に10ビットの階調に量子化された。 この範囲以外の様々な光学密度や量子化を用いてもよい。 本発明の選択された実施例ではこのデジタル化のプロセスまたは、それ相当のことは、関心領域について解析されるデジタル乳房X線画像を生成するために用いることができる。 たとえば、フジコンピューテッドラジオグラフィーシステムから得られたデジタル乳房X線画像は、SIANNのための学習用とテスト用画像を生成するために使用する事が可能である。

    【0037】図2(b)に示されているように、本発明の第1の実施例では、望ましい出力を計算する際に学習用画像の全ての点が用いられる。 図2(c)に示されているように、本発明の第2の実施例では、1乃至−1に等しい画素値が学習に用いられているが、周囲をとりまく「学習フリーゾーン」というラベルが付けられている第二の円の内側の画素値は、学習エラーの計算の際には使用されない。 ここで、第1の実施例のシステムの使用について解析すると、学習フリーゾーンを含んでいない上述の方法を用いて、ネットワークは学習させられている。 図2に示されているように、学習後、入力画像は、
    学習済みのニューラルネットワークに適用され、その結果の出力画像が生成される。 このシフト不変人工ニューラルネットワークの出力は、関心画像の領域内の群生した微小石灰質化部の数を決定するために、分類システムに適用される。 微小石灰質化部の数を決定するために、
    シフト不変ニューラルネットワークの出力は、選択された閾値画素値に対応した2値化画像を生成するための第一の閾値となる。 この閾値画素値よりも大きい領域かまたは、2値化出力画像において「白」の領域の境界は、
    4−伝導率領域成長技術を用いてトレースされる。 一旦、境界がトレースされると「白」の領域は、お互いに領域分割される。 独立した「白」の領域の各々は、その特性から、微小石灰質化部が検出されるかされない候補の領域として考えられる。 血管を微小石灰質化部として検出することを避けるために、各候補領域の面積と直線性が計算される。 各候補領域の面積は、白領域の中にある画素の全数で定義される。 含んでいる画素が2個かそれ以下の面積は、ノイズかアーチファクトとして候補から除かれる。 次に、各候補領域の直線性値(Linearity
    index;LS)は、次の式のように定義される。

    【0038】

    【数5】

    【0039】ここで、S dctは、候補領域の面積であり、S sqrは、候補領域の最も長い軸と等しい長さの辺を持つ正方形の面積である。 図3は、高い直線性と低い直線性を持つ候補領域を示している。 高い直線性を持ち、大きな面積を持つ候補領域は、血管によるものであり、低い直線性を持つ候補領域は、微小石灰質化部である可能性が高い。 本発明のシステムで用いることができる典型的な値の実例として、誤った検出とする閾値は、
    テストで面積が100画素以上かまたは、直線性値が0.75より大きいものとしてセットされた。 これらの値は実験的に求められたものであるが、本発明の精神の範囲からはずれることなく、他の病変や構造の検出のために変更を加えることができること言うまでもない。

    【0040】面積と直線性を評価基準として使用して候補領域が取り除かれた後、各関心領域に残っている候補領域の数が数えられる。 もし出力画像内に残っている候補領域の数が、予め決められた数、たとえば2に比べて等しいかまたは大きい場合、入力した関心領域は、陽性のROIと見なせ、そうでなければそのROIは、陰性のROIと考えられる。

    【0041】さらに、分類の前に2値化画像を生成するために用いられる最適な閾値を得るために、学習済みS
    IANNからの分類の真陽性率(true positive fracti
    on;TPF)と擬陽性率(false positive fraction;F
    PF)が、様々な閾値画素値で計算された。 このとき他の評価基準は固定してあった。 ROC曲線は、TPFとFPFデータをメッツ(Metz)らによって開発され、「R
    OC解析における現在の課題」PROC. Chest Imaging Co
    nference, (WW ペップラー(Peppler) とAAオルター
    (Alter), EDS.) Madison, Wisconsin,315-336 (1988)に開示されているROCフィットプログラムを使って求められた。 最適な閾画素値は、様々な閾値画素値から得られたROC解析の結果に基づいて実験的に決定された。

    【0042】本発明の第2の実施例では、SIANNの学習アルゴリズムは、図2(c)に示されているように学習フリーゾーンを含むように変更されている。 図2
    (b)に示されているように対応するユニットと入力層が微小石灰質化部の中央に位置しているときのみ出力層のユニットの出力が1になる第1の実施例の方法に比べて、各微小石灰質化部の中央周辺に設定された学習フリーゾーンは、これらの領域を学習プロセスから除外する。 このことによって、SIANNの検出された領域への応答は残り、大きさと形が異なる微小石灰質化部に対して同じ出力をSIANNが与えることが可能となる。
    したがって、SIANNの出力は、微小石灰質化部の形を抽出する事と非常に近いものになる。 これは、次に、
    面積と直線性を評価基準として用いて検出した擬陽性を減らすための後処理に用いられる。 さらに、学習フリーゾーン技術によって、学習プロセスの間、エラー値の計算が少なくなるので、学習時間が短くなる。 学習プロセスは、数千から数万回の繰り返しを必要とするので、このことによって劇的に学習時間が節約される。 学習フリーゾーンは、無視されるべき領域の形と面積をもとにして設定することができるものであり、ここで例として示したものによって制限されるものではない。 しかしながら、図5〜図6に示されている本発明の実施例においては、学習フリーゾーンは円形で直径が9画素である。

    【0043】図4に示されているように、本発明の一つの実施形態は、中央演算処理装置5とメモリ7を搭載するマザーボード3を含む汎用コンピュータ1を用いて実施される。 さらに、マザーボード3は、交換可能な蓄積装置11(たとえば、フロッピードライブとコンパクディスク読みとり装置)と同様に固定媒体、高密度蓄積媒体9に接続されている。 汎用コンピュータ1がオペレーターに本方法の結果の画像を見せられるようにするために、コンピュータシステム1は、コンピュータモニター13に接続されている。 システムへの通常の入力(キーボード15およびマウス10)もまた、使用者が学習プロセスの間に微小石灰質化部の中央を選択したり、第二の学習方法を使用する際に学習フリーゾーンを選択する事が可能なように提供されている。 図4のコンピュータ1は、処理ユニット5およびメモリ7を使ってニューラルネットワークを実行するためだけに使用されるのではなく、コンピュータ1は、コンピュータによるニューラルネットワークを動かし、学習プロセスの間ニューラルネットワークに適用される繰り返しの回数に基づいて学習エラーを計算し表示する。

    【0044】異なった技術の間の精度の比較解析によって、本発明は、ルールベース法およびルールベース法と古いSIANNを組み合わせた方法よりも改善されていることが示された。 最初の39例の乳房X線画像の組で、ルールベース法によって合計69個の群生部が報告された。 それらのうち、35個は真の群生部であり、3
    7個は擬陽性の群生部であった。 いくつかの大きな群生部(35個中21個)は、2つのROIに分けられた。
    なぜならROIの大きさが比較的小さかったからである。 陽性のROIの各々は、少なくとも3つの微小石灰質化部を含んでいる。 49×49画素(約4.9×4.
    9mm 2 )の56個のROIは、検出された群生部の中心の周囲で目視によって選択された。 擬陽性の群生部の場合は、49×49画素(各擬陽性の群生部あたり4)
    の136個の陰性のROIが検出された群生部の中心付近に選択された。 これらのROIの中で、31個の陽性のROIと75個の陰性のROIがランダムに学習グループに対して選択された。 また、残りの25個の陽性と61個の陰性のROIが評価グループとして使われた。

    【0045】第2の50例の乳房X線画像の組では、合計35個の真陽性の群生部と72個の擬陽性の群生部がルールベース法によって報告され、145×145画素(およそ14.5×14.5mm 2 )の107個のRO
    Iが検出部位の中心付近で選択され、SIANNの学習用のセットとして使用された。 大きなROIを用いることによって、テストの条件は、実際の条件により近づく。 なぜならば、微小石灰質化部の群生部は、しはしば4.9×4.9mm 2よりも大きいからである。 さらに、大きなROIを使用することによって、本発明のS
    IANNが学習に使用された大きさとは異なった大きさのROIを扱うことができることが示されてきた。 従来のSIANN技術では、もし、ROIが学習に使用されたものと異なった大きさ、特に大きい場合、背景傾向補正プロセスのために、SIANNの能力が低下してしまっていた。

    【0046】図5(a)に示されているように、ニューラルネットワークの精度は、ニューラルネットワークが学習しすぎたか否かを決定する際の補助となるクロス評価技術を用いてテストする事ができる。 ここでは、0〜
    10,000回の反復学習を用い、エラーの結果は、対応している学習済みネットワークと、学習用画像とは異なったテスト画像を用いる評価テストの間に生じたものである。

    【0047】図5(a)は、学習の繰り返しの間に、繰り返し回数が2000回になるまでは、繰り返し回数が増えるにつれて学習エラーが減ることを示している。 学習エラーは、次に、2000回から8000回の繰り返しの間よりゆっくりと減少していくが8000回の繰り返しのあとでも多くエラーが残っている。 このことは、
    ニューラルネットワークが内部では、重みファクターがいまだ変化し続けているが、その変化が役に立つものではないことを示している。

    【0048】一方、図5(b)は、2000回の繰り返しを用いた学習と評価で0.82のAz値が、6000回の繰り返しで0.90のAz 値が得られたことを示している。 しかしながら、6000回の繰り返しのあとのA
    z 値は、ニューラルネットワークの効率又は精度が実際には低下していくことを示している。 したがって、望ましい接続重みは、Az 値が最大の時の重み、すなわち学習を6000回の繰り返した時の重みが選択されるべきである。 なお、ここで用いたのは、図5(a)のシステムに用いたものと同じ画像である。 すなわち、ゼロから10,000回の反復学習を用い、エラーの結果は、対応している学習済みネットワークと、学習用画像とは異なったテスト画像を用いる評価テストの間に生じたものである。

    【0049】本発明の有用性を示すために、図6は、R
    OIを用いた従来技術のSIANNシステムによって得られたROC曲線を示している。 これは、背景傾向補正で最初の前処理がなされ、SIANNに入力される前に、画素値が規格化される。 画像特徴を用いることのない本発明のシステムのSIANNによって得られたRO
    C曲線と、新規な画像フリーゾーンと特徴解析を用いた新規なSIANNのROC曲線も示している。 ROC曲線の下側の面積は、それぞれ、0.90,0.88,
    0.74であった。 表1に示されているように、本発明によって検出される擬陽性の数は、従来のSIANNに比べて減少する。 表1からわかるように、ルールベース法によって特定された擬陽性のROIのおよそ62%
    は、新しいSIANNによって真陽性のROIをロスすることなく、取り除くことができる。 しかしながら、全ての真陽性のROIを保ったまま、従来のSIANNで擬陽性ROIのおよそ21%を、取り除くことができた。

    【0050】

    【表1】

    【0051】表2は、異なったROIの大きさでテストデータの組に対して、SIANNのROC曲線の下の面積の比較を示している。 新しい、SIANNと以前のS
    IANNのどちらも49×49画素の大きさのROIで学習させられ、同じ大きさのROIのテストデータセットに対しては、よい性能(それぞれ0.91と0.9
    2)を示した。 しかしながら、以前のSIANNの能力は、ROIの大きさが増加すると背景傾向補正による階調が圧縮されるため、急激に低下する。 ROIが大きくなると、擬陽性の群生部を生成する確率が増えるために、新規なSIANNの能力は、わずかに減少する。

    【0052】

    【表2】

    【0053】最後に、図7および図8は、学習フリーゾーンを用いないかまたは用いる本発明の一般的な方法を示している。 しかし、本発明の多くの改変が上記の内容のもとで可能である。 従って本発明は、以下のクレームの範囲内ではあれば、ここに記述したもの以外の形で実施し得るものであることが理解されるべきである。

    【0054】

    【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下記に示すようなシフト不変人工ニューラルネットワークを提供できる。 (1) デジタル画像中における疾病検出のための改良されたシフト不変人工ニューラルネットワーク。

    【0055】(2) 病変組織をコンピュータによって検出するためのシフト不変人工ニューラルネットワーク。 (3) 学習用画像、所要出力を用いて学習され、また、如何なるニューロンのグループへもゼロ平均重みを接続重みのために用いるシフト不変人工ニューラルネットワーク。

    【0056】(4) 学習中において「学習フリーゾーン(学習の対象にされない領域)」を用い、病変組織を検出するためにシフト不変人工ニューラルネットワークを学習させる新規なシステム。

    【0057】(5) ニューラルネットワークの学習過度を避けるために、シフト不変人工ニューラルネットワークの能力の受信動作特性に基づくクロス評価学習技術。 (6) 学習用画像、所要出力およびゼロ平均接続重みを用いて学習され、フィルタされた画像を出力するシフト不変人工ニューラルネットワーク。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】(a)は本発明の第1の実施例に係るニューラルネットワークの層状構成図、(b)は隣接する二つの層の間のシフト不変接続を示す層状構成図。

    【図2】(a)はオリジナルの関心領域の画像を模式的に示す図、(b)は学習プロセス中における本発明の第1の実施例から得られた対応する望ましい出力画像を模式的に示す図、(c)は本発明の第2の実施例から得られた第2の望ましい出力画像を模式的に示す図。

    【図3】本発明の一つの観点に従って検出オブジェクトの直線性が如何にして決定されるかを示す概略図。

    【図4】本発明の方法をインプリメントするためのコンピュータシステムの概略図。

    【図5】(a)は、学習用の画像と望ましい出力の組を用いて学習させられたニューラルネットワークの学習エラーを示すグラフ、(b)は、ネットワークを学習させる際の受信応答特性(ROC)曲線の下側の領域Az を示すグラフ。

    【図6】画像データをSIANNに入力する前に、背景傾向補正および画素値規格化を用いたシステムのROC
    曲線の結果を示すグラフであって、学習フリーゾーンを用いて学習させられるSIANN、学習フリーゾーンを用いて学習させられる特徴解析有りのSIANNを示すグラフ。

    【図7】SIANNの学習の方法とそのSIANNを用いて健康な組織と病気の組織を検出する方法の全体を示すフローチャート。

    【図8】学習フリーゾーンを用いたSIANNの学習の方法とそのSIANNを用いて健康な組織と病気の組織を検出する方法全体を示すフローチャート。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 邦雄 アメリカ合衆国、 イリノイ州 60521、 ウイローブルック、 レーン・コート 6415

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