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Silver halide photographic sensitive material and its processing method

阅读:843发布:2020-08-15

专利汇可以提供Silver halide photographic sensitive material and its processing method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To reduce the sensitivity change or the dot quality deterioration produced with the lapse of time, even if doing the processing with the reduction in the replenishment quantity of developer, and eliminate the increase in fogging by providing a silver halide emulsion layer containing a specified silver halide grain on a film support body. SOLUTION: Silver halide emulsion layers at least one of which contains a silver halide grain having an average grain size less than 0.1μm is provided on a film base body mainly containing syndiotactic polystyrene. The halogen composition of the silver halide in the used silver halide emulsion is not particularly limited, and silver chloride, silver chloride bromide, silver bromide, silver iodide bromide, and silver chloride iodide bromide are used. The average grain size is a term which is generally used by experts in the field of photographic science and can be easily understood thereby, Further, the particle grain means a grain diameter when the grain is spherical or approximate to sphere. When the grain is cubic, it is converted into sphere to take its diameter as the grain size.,下面是Silver halide photographic sensitive material and its processing method专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 シンジオタクティックポリスチレンを主成分とするフィルム支持体上に、少なくとも一層の平均粒径が0.1μm以下のハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  • 【請求項2】 請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料を、少なくとも現像槽、定着槽、水洗槽或いは安定化浴槽、及び乾燥部を有する自動現像機で処理し、該ハロゲン化銀写真感光材料が現像に入ってから乾燥ゾーンを出るまでの全処理時間(Dry to Dry)が10
    秒以上80秒以下で処理されることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  • 【請求項3】 自動現像機で、少なくとも現像補充液を補充しながら現像するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法において、現像補充液の量が、ハロゲン化銀感光材料1m 2あたり30ml以上250ml以下で処理することを特徴とする請求項2記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法に関し、更に詳しくは印刷製版用黒白ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料、特に印刷製版用黒白感光材料は、一般に透明支持体上に塗布され、
    その透明支持体としてのプラスチックフィルムベースが使われる。 その中でもポリエチレンテレフタレート(以下PETと略する)からなる透明支持体が寸法安定性、
    強度等から多く使われている。

    【0003】さらに、印刷製版作業の中には、網点画像を忠実に再現させる工程が含まれる。 優れた印刷物を作成するためには、製版用感光材料上で目的の網点が忠実に再現されることが必要である。 近年、印刷製版の分野では、網点品質の向上が要求されており、例えば600
    線/インチ以上の高精細印刷や均一な極小点のランダムパターンで構成されるFMスクリーニングと呼ばれる手法は、25μm以下の微小な点を再現することが必要である。 これらは、Arレーザー、He−Neレーザー、
    半導体レーザー等のレーザー光源を搭載した画像出機、いわゆる製版用スキャナーでの露光や、透過の網点画像原稿をプリンターで露光する返し作業を行った際に、目的の微小な網点が忠実に再現されることが必要である。

    【0004】一方、ハロゲン化銀乳剤としては種々の粒径のハロゲン化銀粒子が用いられるが、その中でも高解像度の画像、例えば上記のような微小網点を忠実に再現するためには、平均粒径0.1μm以下の微細な粒子が好ましく用いられる。

    【0005】また、印刷製版用黒白感光材料は、一般に露光後、少なくとも、現像部、定着部、洗部或いは安定化浴部、及び乾燥部を有する自動現像機で処理される。

    【0006】近年、環境に対する関心の高まりとともに、写真処理廃液量の低減にも関心が集まっている。 写真廃液は通常公共下水道に放出することができず、廃液を回収して面倒でかつ費用のかかる焼却法により破壊処理している。 これらの点から写真処理廃液の低減化が強く望まれていた。 このような写真処理廃液の低減を解決する手段としては、自動現像機を用いて処理する際、通常300ml/m 2以上である現像液補充量を減少させることが考えられる。

    【0007】しかしながら、上記のPET支持体を用いて、平均粒径0.1μm以下のハロゲン化銀乳剤を含有するハロゲン化銀写真感光材料では、上記のように現像補充量を単純に低減させて処理をした場合には、経時で感度変動が大きくなったり、網点品質の劣化や、カブリの増大などの問題点があった。

    【0008】また、近年、迅速処理の要望が高まっている。 上記のような従来から知られている技術では、微小な点を露光し、迅速処理して、大量の感光材料をランニング処理した場合に網点品質が大幅に劣化してしまう現象が顕著に起こるようになってきた。

    【0009】

    【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対し、本発明の目的は、現像補充量を低減させて処理をしても、経時で感度変動や網点品質の劣化が少なく、カブリの増大しないハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。

    【0010】本発明のもうひとつの目的は、処理時間を大幅に短縮した状態で処理した場合にも、印刷製版用感光材料において25ミクロン以下の微少な点を再現させる場合に、網点品質良好なハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。

    【0011】

    【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下記構成により達成される。

    【0012】1) シンジオタクティックポリスチレンを主成分とするフィルム支持体上に、少なくとも一層の平均粒径が0.1μm以下のハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。

    【0013】2) 前記1記載のハロゲン化銀写真感光材料を、少なくとも現像槽、定着槽、水洗槽或いは安定化浴槽、及び乾燥部を有する自動現像機で処理し、該ハロゲン化銀写真感光材料が現像に入ってから乾燥ゾーンを出るまでの全処理時間(Dry to Dry)が1
    0秒以上80秒以下で処理されることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。

    【0014】3) 自動現像機で、少なくとも現像補充液を補充しながら現像するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法において、現像補充液の量が、ハロゲン化銀感光材料1m 2あたり30ml以上250ml以下で処理することを特徴とする前記2記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。

    【0015】本発明に用いられる平均粒径0.1μm以下のハロゲン化銀乳剤はいわゆるリップマン乳剤を使用できる。 リップマン乳剤はGB−1139062号記載、US−3573057号、特公昭49−8333号記載の乳剤などを用いる事ができる。 特に好ましい乳剤は特開昭58−160948号、特開昭60−1254
    0号記載の乳剤を使用するのが好ましい。 好ましい平均粒径は平均粒径0.005〜0.09μmである。

    【0016】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀のハロゲン組成は特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀が用いられる。 平均粒径とは、写真科学の分野の専門家には常用されており、容易に理解される用語である。 粒径とは、
    粒子が球状又は球に近似できる粒子の場合には粒子直径を意味する。 粒子が立方体である場合には球に換算し、
    その球の直径を粒径とする。 平均粒径を求める方法の詳細については、ミース、ジェームス:ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィックプロセス(C.E.Mee
    s&T. H. James著:The theory o
    f the photographicproces
    s)、第3版、36〜43頁(1966年(マクミラン「Mcmillan」社刊))を参照すればよい。

    【0017】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
    平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その他いずれの形状でもよいが、立方体状の粒子が好ましい。

    【0018】本発明のハロゲン化銀粒子は粒径分布の狭い単分散乳剤が好ましく、具体的には (粒径の標準偏差/平均粒径)×100=粒径分布の広さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが好ましく、更に好ましくは20%以下のものであり、特に好ましくは15%以下である。

    【0019】本発明における可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。 粒子を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。 同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、即ちいわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いることができ、この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が得られる。

    【0020】物理熟成時や化学熟成時に亜鉛、鉛、タリウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、パラジウム、プラチナ等の金属塩等を共存させることができる。 高照度特性を得るためにイリジウムをハロゲン化銀1モルあたり10 -9モルから10 -3モルの範囲で添加させることは、ハロゲン化銀乳剤においてしばしば常用される。 本発明においては、印刷製版用感光材料として最適な硬調乳剤を得るためにはロジウム、ルテニウム、オスミウム及び/またはレニウムをハロゲン化銀乳剤中に添加することが好ましい。 添加位置としては粒子中に均一に分布させる方法、コア・シェル構造にしてコア部にあるいはシェル部に多く局在させる方法がある。

    【0021】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法については、詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(RD)
    176号17643、22〜23頁(1978年12
    月)に記載もしくは引用された文献に記載されている。

    【0022】本発明において、シンジオタクティックポリスチレン(SPS)を主成分とするフィルムとは、立体規則性構造(タクティシティー)が主としてシンジオタクティック構造、即ち炭素−炭素結合〜形成される主鎖に対して側鎖であるフェニール基や置換フェニール基が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、主鎖の主たる連鎖が、ラセモ連鎖であるスチレン系重合体あるいは、それを含む組成物であり、スチレンの単独重合体であれば、特開昭62−117708号記載の方法で重合することが可能であり、またその他の重合体については、特開平1−46912号、同1−178
    505号等に記載された方法により重合することにより得ることができる。

    【0023】そのタクティシティーは同位体炭素による、核磁気共鳴法( 13 C−NMR法)により定量される。

    【0024】 13 C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合はペンタッドによって示すことができるが、本発明に言う主としてシンジオタクティック構造を有するスチレン系重合体とは、通常ラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85%以上、若しくはラセミトリアッド60%以上、好ましくは75%以上、若しくはラセミペンタッド30%以上、好ましくは50%以上であることが好ましい。

    【0025】シンジオタクティックポリスチレン系組成物を構成する重合体の具体的なモノマーとしては、スチレン、メチルスチレン等のアルキルスチレン、クロロメチルスチレン、クロロスチレン等のハロゲン化(アルキル)スチレン、アルコキシスチレン、ビニル安息香酸エステル等を主成分とする単独もしくは混合物である。 特に、アルキルスチレンとスチレンの共重合体は、50μ
    m以上の膜厚を有するフィルムを得るためには、好ましい組み合わせである。

    【0026】本発明のシンジオタクティック構造を有するポリスチレン系樹脂は、上記のような原料モノマーを重合用の触媒として、特開平5−320448号、4頁〜10頁に記載の(イ)(a)遷移金属化合物及び(b)アルミノキサンを主成分とするもの、又は(ロ)
    (a)遷移金属化合物及び(c)遷移金属化合物と反応してイオン性錯体を形成しうる化合物を主成分とするものを用いて重合して製造することができる。

    【0027】本発明フィルムに用いられるスチレン系重合体を製造するには、まず、前記スチレン系単量体を十分に精製してから上記触媒のいずれかの存在下に重合させる。 この際、重合方法、重合条件(重合温度、重合時間)、溶媒などは適宜選定すればよい。 通常は−50〜
    200℃、好ましくは30〜100℃の温度において、
    1秒〜10時間、好ましくは1分〜6時間程度重合が行われる。 また、重合方法としては、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法など、いずれも用いることができるし、連続重合、非連続重合のいずれであってもよい。 ここで、溶液重合にあっては、溶媒として、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素などを一種又は二種以上を組合わせて使用することができる。 この場合、単量体/溶媒(体積比)は任意に選択することができる。 また、重合体の分子量制御や組成制御は、通常用いられている方法によって行えばよい。 分子量制御は例えば温度、モノマー濃度などで行うことができる。

    【0028】また、本発明の効果を損なわない程度に、
    これらと共重合可能な他のモノマーを共重合することは、かまわない。

    【0029】SPS(シンジオタクティック・ポリスチレン)を製膜するに用いる重合体は、重量平均分子量が10,000以上、更に好ましくは30,000以上である。 重量平均分子量が10,000未満のものでは、
    強度特性や耐熱性に優れたフィルムにならない場合がある。 重量平均分子量の上限については、特に限定されるものではないが、1,500,000以上では延伸張力の増加に伴う破断の発生などが生じる可能性がある。

    【0030】本発明のSPSフィルムの分子量は、製膜される限りにおいては制限がないが、重量平均分子量で、10,000〜3,000,000であることが好ましく、特には30,000〜1,500,000のものが好ましい。 またこの時の分子量分布(数平均分子量/重量平均分子量)は、1.5〜8が好ましい。 この分子量分布については、異なる分子量のものを混合することにより調整することも可能である。 更に本発明のシンジオタクティックポリスチレン系フィルムは、シンジオタクティックポリスチレン系ペレットを120〜180
    ℃で、1〜24時間、真空下或いは、常圧下で空気又は窒素等の不活性気体雰囲気下で乾燥する。 目的とする含有水分率は、特に限定されないが加水分解による機械的強度等の低下を防ぐ観点から、0.05%以下、好ましくは0.01%以下、更に好ましくは0.005%以下が良い。 しかしながら目的を達成すれば、これらの方法に特に限定されるものではない。

    【0031】《重合例》特開平3−131843号に準じてSPSペレットを作製した。 触媒の調整から重合反応までは、全て乾燥アルゴン気流下で行った。 内容積5
    00mlのガラス性容器に硫酸銅5水塩(CuSO 4
    5H 2 O)17.8g(71mmol)精製ベンゼン2
    00mlおよびトリメチルアルミニウム24mlをいれ、40℃で8時間撹拌して触媒の調整を行った。 これをアルゴン気流下No. 3ガラスフィルターで濾過して、濾液を凍結乾燥させた。 これを取り出し、2lのステンレス製容器にいれ、この中にさらにトリブチルアルミニウム、ペンタシクロメチル−ペンタジエチルチタン−トリメトキシドを混合し90℃に加熱した。

    【0032】この中に、精製したスチレンを1l入れ、
    さらに、精製したp−メチルスチレン70mlを入れ、
    この温度中で8時間重合反応を続けた。 この後室温まで冷却し、1lの塩化メチレンを入れ、さらに撹拌しながらナトリウムメチラートのメタノール溶液を加えて触媒を失活させた。 内容物を20lのメタノール中に徐々に滴下して、更にガラスフィルターで濾過して3回メタノールで洗浄した後、乾燥させた。 1,2,4−トリクロルベンゼンを溶媒として、135℃で標準ポリスチレンで検量したGPCの測定の結果から求めたこの重合体の重量平均分子量は、415,000であった。 またこの重合体の融点は、245℃で13 C−NMRの測定からも得られた重合体のは、シンジオタクティック構造を有することを確認した。 これを押出機でペレット化した後に、130℃で乾燥させた。

    【0033】本発明のSPSフィルムとしては、スチレンから作られるSPS単独であることが好ましいが、さらにSPSを含むフィルムとして、SPSに、主鎖がメソ連鎖であるアイソタクティック構造を有するスチレン系重合体(IPS)を混合することにより結晶化速度のコントロールが可能であり、より強固なフィルムとすることが可能である。

    【0034】SPSとIPSとを混合する際には、その比はお互いの立体規則性の高さに依存するが、30:7
    0〜99:1好ましくは、50:50〜98:2である。

    【0035】支持体中には、本発明の目的を妨げない範囲において、機能性付与のために無機微粒子、酸化防止剤、UV吸収剤、帯電防止剤、染料、顔料、色素等を含有させることが可能である。

    【0036】製膜時に押し出す方法は、公知の方法が適用出来るが、例えばTダイで押し出すことが好ましい。
    シンジオタクティックポリスチレンペレットを280〜
    350℃で溶融、押出して、キャスティングロール上で静電印加しながら冷却固化させて未延伸フィルムを作製する。

    【0037】次にこの未延伸フィルムを2軸延伸し、2
    配向させる。 延伸方法としては、公知の方法、例えば、縦延伸及び横延伸を順に行う逐次2軸延伸法のほか、横延伸・縦延伸の逐次2軸延伸法、横・縦・縦延伸法、縦・横・縦延伸法、縦・縦・横延伸法、または同時2軸延伸法等を採用することができ、要求される機械的強度や寸法安定性等の諸特性に応じて適宜選択することができる。

    【0038】一般に、最初に長手方向に、次に幅手方向に延伸を行う逐次2軸延伸方法が好ましく、この場合、
    縦横の延伸倍率としては、2.5〜6倍で、縦延伸温度は、ポリマーのガラス転移温度(Tg)に依存するが、
    通常(Tg+10)℃〜(Tg+50)℃の温度範囲で延伸する。 シンジオタクティックポリスチレン系フィルムの場合は、110〜150℃行うことが好ましい。 幅手方向の延伸温度としては、長手方向より若干高くして115〜160℃で行うことが好ましい。 つぎに、この延伸フィルムを熱処理する。 この場合の熱処理温度としては、用途に応じて適宜変更出来る。 高い収縮率を要求される収縮包装用途には150℃以下、寸法安定性を要求される写真、印刷、医用用途には、目的に応じて適宜150〜270℃の温度が採用される。 熱処理時間は、
    特に限定されないが通常1秒から2分程度が採用される。

    【0039】必要に応じて、縦熱弛緩、横熱弛緩処理等を施してもよいことは言うまでもない。

    【0040】この後にフィルムを、急冷して巻き取っても良いが、Tg〜熱処理温度の間で0.1分〜1500
    時間かけて徐冷し大きな径のコアに巻取り40℃〜Tg
    間でさらに−0.01〜−20℃/分の間の平均冷却速度で冷却すると、支持体に巻ぐせを付けにくくする効果がある点で好ましい。 もちろん40℃〜Tg間での熱処理は、支持体を巻とってから乳剤塗布後製法品断裁までに0.1分〜1500時間恒温槽に入れて行うことが好ましい。

    【0041】上述の製膜法に加えて、易滑性、接着性、
    帯電防止性能等の諸特性を付与するため、SPS支持体の少なくとも片面に、前述の特性等を付与したSPS支持体を積層した、SPS積層フィルムを作製することも出来る。 積層の方法は、樹脂が溶融された状態で層流で積層した後、ダイより押し出すとか、冷却、固化したS
    PS未延伸支持体又はSPS一軸延伸支持体に、溶融S
    PSを押出ラミネートし、しかる後縦・横両方向に又は、一軸延伸方向と直方向に延伸、熱固定して得られる。 SPS樹脂の押出条件、延伸温度、延伸倍率、熱固定温度等は、SPS積層支持体の組み合わせによっては若干異なるが、最適条件を選ぶよう微調整すれば良く、
    大幅な変更にはならない。

    【0042】勿論、積層は2層以上の積層からなり、同種ポリマーの組み合わせ(共重合ポリマーの組み合わせを含む)であっても良いし、異種ポリマーであっても良いことは言うまでもない。

    【0043】上述の製膜法は、その用途、目的に応じて適宜変えられるもので、本発明はいかなる理由でも、これらの方法に限定されるものではない。

    【0044】このようにして得られたシンジオタクティック・ポリスチレン系延伸フィルムの厚さは、用途に応じて異なるが、極薄コンデンサー用の0.3μm厚さのもの、通常コンデンサー用の6μm、12μm厚み、医用、印刷感材用の100μm、電気絶縁材料(スロットライナー等)用の250μm厚さと、多岐に亘るが、上記製膜条件は、0.3〜500μmの厚さのものに有効である。

    【0045】つぎにハロゲン化銀写真感光材料用親水性コロイド層塗布前の支持体の下引処理に付いてのべる。

    【0046】下引層を塗設する際には、薬品処理、機械的粗面化処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
    レーザー処理などを施すことが好ましい。 これらの処理により表面の表面張力を50dyne/cm以上にする事が好ましい。

    【0047】下引層に付いては、当業界で用いられているものならいずれを用いても構わない。 また下引層は、
    単層でも構わないが、より機能性を求め、接着力を高めるためには、重層であることが望ましい。

    【0048】以下に下引の重層法について説明する。 重層法においては、下引第1層は、支持体に良く接着することが好ましく、素材としては、メタクリル酸、アクリル酸、等の不飽和カルボン酸もしくはそのエステル、スチレン、塩化ビニリデン、塩化ビニル、等の単量体から得られる重合体もしくは、共重合体、水分散系のポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂などが挙げられる。

    【0049】この中で好ましいものは、水分散性ポリエステルとスチレン系重合体を構成要素とする共重合体である。 この水分散性ポリエステルとスチレン系重合体を構成要素とする共重合体または、組成物について説明する。

    【0050】水分散性ポリエステルとは、多塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とポリオールまたはそのエステル形成性誘導体との縮重合反応により得られる実質的に線状のポリマーである。 このポリマーの多塩基酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
    無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,
    4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸などを例示することができる。 これら成分と共にマレイン酸、フマール酸、イタコン酸などの不飽和多塩基酸やp
    −ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息香酸などのヒドロキシカルボン酸を小割合用いることができる。

    【0051】また、ポリオール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、
    ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールなどを例示することができる。

    【0052】該水分散性ポリエステルに水分散性及び水溶性を付与するために、スルホン酸塩、ジエチレングリコール、ポリアルキレンエーテルグリコールなどの導入が有効な手段である。 特にスルホン酸塩を有するジカルボン酸成分(スルホン酸塩を有するジカルボン酸及び/
    又はそのエステル形成性誘導体)を水分散性ポリエステル中の全ジカルボン酸成分に対して5〜15モル%含有することが好ましい。

    【0053】本発明の下引層に用いられるスルホン酸塩を有するジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体としてはスルホン酸アルカリ金属塩の基を有するものが特に好ましく、例えば4−スルホイソフタル酸、5
    −スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5−(4−スルホフェノキシ)イソフタル酸などのアルカリ金属塩又はそのエステル形成性誘導体が用いられるが、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩又はそのエステル形成性誘導体が特に好ましい。 これらのスルホン酸塩を有するジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体は、水溶性及び耐水性の点から全ジカルボン酸成分に対し6〜10モル%で用いられることが特に好ましい。

    【0054】本発明の下引層に用いるスチレン系重合体のモノマーとしては、スチレン単独でかまわないし又共重合する際には、例えばアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基等);2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−
    ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノメタクリレートのアミノ基含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)等のカルボキシル基またはその塩を含有するモノマー;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)等のスルホン酸基又はその塩を含有するモノマー;イタコン酸、マレイン酸、フマール酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、
    カリウム塩、アンモニウム塩)等のカルボキシル基またはその塩を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物を含有するモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。
    上述のモノマーは、1種もしくは2種以上を用いて共重合させることができる。

    【0055】水分散性ポリエステルをビニル系重合体に変性するには、水分散性ポリエステルの末端に付加重合可能な基を導入してビニル系共重合体のモノマーと共重合することによりグラフト化する方法、ビニル系共重合体を重合しモノマーとしてカルボン酸、グリシジル基もしくはアミノ基等水分散性ポリエステルを縮重合する際に反応可能基を導入しグラフト化する方法等がある。

    【0056】また、重合開始剤には、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどがあり、好ましくは過硫酸アンモニウムが使用される。

    【0057】更に、重合については、特に界面活性剤を必要とせず、ソープフリーで反応可能である。 しかし、
    重合安定性を改良する目的で、系内に界面活性剤を乳化剤として用いることができ、一般のノニオン・アニオンいずれの界面活性剤も使用できる。

    【0058】上記の水分散性ポリエステルとスチレン系共重合体の変性する割合は、99/1〜5/95、好ましくは97/3〜50/50、更に好ましくは95/5
    〜80/20がよい。

    【0059】下引第1層中には、塗布性を向上させるために活性剤の添加やメチルセルロース等のセルロース化合物を含有させることが好ましい。

    【0060】下引処理は、前記フィルム製膜後に行っても構わないが、下引組成物が延伸可能であるならば、製膜途中である縦延伸の前、縦延伸と横延伸の間、横延伸後熱処理の前など任意の場所で行うことが可能である。

    【0061】延伸ができない場合例えば、親水性基を有するポリマーを用いるには、親水性高分子間での相互作用が強く、延伸できないことがあるが、スチーム下で延伸したり、延伸助剤としてポリグリセリンなどを添加することにより延伸が可能となる。

    【0062】親水基を有するモノマーの中で好ましい物としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸が挙げられる。 この含有量としては、耐水性の点からみて、1〜10重量%が好ましく、
    更に好ましくは1〜8重量%、より好ましくは、1〜6
    重量%、最も好ましくは、1〜4重量%である。 またこの共重合体の第4成分として、その他の共重合可能な単量体を0〜15重量%、好ましくは、0〜10重量%の範囲で、必要に応じて共重合させる事ができる。 この例としては、メチルスチレン等のアルキル置換スチレン、
    クロロスチレン、クロルメチルスチレン等のハロゲン化スチレン、アクリロニトリル等の不飽和ニトリル化合物、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸t−ブチル等の脂肪族、メタクリル酸シクロヘキシル等の脂環族、アクリル酸ベンジル等の芳香族(メタ)アクリル酸エステル化合物、更にはゴム変性化合物である、ブタジエン、イソプレン等を挙げることができる。

    【0063】これらの共重合体の製法は、特に制限がなく、通常は一般公知のラジカル開始剤を用いて、ラジカル重合により得る事ができる。

    【0064】これらの単量体からなる共重合体の、GP
    C法により測定される標準ポリスチレン換算の重量平均分子量としては、1,500〜700,000であることが好ましく、2,000〜500,000であることが更に好ましい。

    【0065】下引第2層は、写真乳剤層と良く接着する親水性樹脂層であることが好ましい。 親水性樹脂層を構成するバインダーとして、ゼラチン、ゼラチン誘導体、
    ガゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性ポリマー類、ポリスチレンスルホン酸ソーダ共重合体と疎水性ラテックスの組み合わせなどが挙げられるが、ゼラチンが好ましい。

    【0066】これら下引2層中には、硬膜剤を用いて膜強度を高めることが好ましく、このような硬膜剤としては、例えばホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド化合物、反応性ハロゲンを有する化合物、ジアセチル、シクロペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル)尿素、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、ジビニルスルホン、5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、反応性オレフィンを有する化合物、ビニルスルホン化合物、N−ヒドロキシメチルフタルイミド、N−メチロール化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、酸誘導体類、カルボジイミド系化合物、エポキシ系化合物、イソオキサゾール系化合物、ムコクロル酸のようなハロゲノカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサン、ジクロロジオキサン等のジオキサン誘導体等の有機硬膜剤及びクロムミョウバン、硫酸ジルコニウム、三塩化クロム等の無機硬膜剤である。 またゼラチンに対して硬膜作用が比較的速い硬膜剤としては、ジヒドロキノリン骨格を有する化合物、N−カルバモイルピリジニウム塩類、アシルイミダゾール類、N−アシルオキシイミダゾール類、N
    −アシルオキシイミノ基を分子内に2個以上有する化合物、N−スルホニルオキシイミド基を有する化合物、リン−ハロゲン結合を有する化合物、クロロホルムアミジニウム化合物等が知られている。

    【0067】この下引第2層には、滑り剤として2酸化珪素、2酸化チタン等の無機微粒子や、ポリメタクリル酸メチル等の有機系マット材(1〜10μm)を含有することが好ましい。

    【0068】これ以外にも必要に応じて、各種の添加剤例えば、帯電防止剤、ハレーション防止剤、着色用染料、顔料、塗布助剤を含有することができる。

    【0069】この中でも帯電防止剤を含有させることが好ましい。 好ましい帯電防止剤としては、非感光性の導電体および/もしくは半導体微粒子を挙げられる。

    【0070】本発明の下引層に用いられる非感光性の導電体および/もしくは半導体微粒子とは、粒子中に存在する電荷担体、例えば陽イオン、陰イオン、電子、正孔等によって導電性を示すもので、有機材料、無機材料あるいは両者の複合材料でもよい。 好ましくは電子伝導性を示す化合物であり、有機材料であればポリアニリン、
    ポリピロール、ポリアセチレン等の高分子微粒子等を挙げることができる。 無機材料であれば酸素不足酸化物、
    金属過剰酸化物、金属不足酸化物、酸素過剰酸化物等の不定比化合物を形成し易い金属酸化物微粒子等が挙げられる。 また電荷移動錯体もしくは有機−無機複合材料であればホスファゼン金属錯体等を挙げることができる。
    この中で本発明の下引層に最も好ましい化合物は製造方法などが多様な方式をとることが可能な金属酸化物微粒子である。 また、本発明の下引層に中における導電体は体積固有抵抗が10 3 Ω・cm以下のものを、半導体については10 12 Ω・cm以下のものをそれぞれ導電体、
    半導体として定義する。

    【0071】以下に好ましい導電性微粒子の作成方法を例示する。

    【0072】(半導体微粒子溶液の調製)塩化第二スズ水和物65gを水/エタノール混合溶液2000ccに溶解し、均一溶液を得た。 次いでこれを煮沸し共沈澱物を得た。 生成した沈澱物をデカンテーションにより取り出し、蒸留水にて沈澱を何度も水洗する。 沈澱を洗浄した蒸留水中に硝酸銀を滴下し塩素イオンの反応がないことを確認後、蒸留水1000cc添加し全量を2000
    ccとする。 さらに30%アンモニア水を40cc加え、水浴中で加温し、コロイド状ゲル分散液を得た。

    【0073】(半導体微粒子粉末の調製)塩化第二スズ水和物65gと三塩化アンチモン1.5gをエタノール1000gに溶解し均一溶液を得た。 この溶液に1N−
    水酸化ナトリウム水溶液を前記溶液のpHが3になるまで滴下してコロイド状酸化第二スズと酸化アンチモンの共沈殿を得た。 得られた共沈澱を50℃に24時間放置し赤褐色のコロイド状沈澱を得た。

    【0074】赤褐色のコロイド状沈澱を遠心分離により分離した。 過剰なイオンを除くため沈澱に水を加え遠心分離によって水洗した。 この操作を3回繰り返し過剰イオンを除去した。

    【0075】過剰イオンを除去したコロイド状沈澱10
    0gを平均粒径0.3μmの硫酸バリウム50gおよび水1000gに混合し900℃に加熱された焼成炉中に噴霧し青みがかった平均粒径0.1μmの酸化第二スズと硫酸バリウムからなる粉末混合物を得た。

    【0076】下引層組成物の塗布液濃度は、通常20重量%以下であり、好ましくは15重量%以下である。 塗布量は、フィルム1m 2あたり塗布液重量で1〜30g
    さらには5〜20gであることが好ましい。

    【0077】塗布方法としては、公知の種々の方法が適用できる。 例えば、ロールコート法グラビアロールコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、バーコート法、含浸法及びカーテンコート法等を単独もしくは組み合わせて適用することができる。

    【0078】本発明において、ハロゲン化銀粒子の保護コロイド用分散媒としてはゼラチンを用いることが好ましく、ゼラチンとしてはオセインゼラチン、ピッグスキンゼラチンなど用いる。 また、それらゼラチンのアルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、低分子量ゼラチン(分子量が2万〜10万)、フタル化ゼラチン等の修飾ゼラチンが用いられる。 また、これ以外の親水性コロイドも使用できる。

    【0079】本発明のハロゲン化銀粒子の作成において、ハロゲン化銀粒子の成長時に不要な可溶性塩類を除去してもよいし、或いは含有させたままでもよい。 該塩類を除去する場合にはRD第176巻No. 17643
    のII項に記載の方法に基づいて行うことができる。 好ましくはヌードル水洗や限外濾過が良い。 通常用いられている高分子凝集剤(例えば花王株式会社製デモールN
    等)による塩類除去方法でも構わない。

    【0080】ハロゲン化銀乳剤は化学増感されても、されなくともよい。 化学増感の方法としては硫黄増感、セレン増感、テルル増感、還元増感及び貴金属増感法が知られており、これらの何れをも単独で用いても又併用してもよい。 硫黄増感剤としては、公知の硫黄増感剤が使用できるが、好ましい硫黄増感剤としては、ゼラチン中に含まれる硫黄化合物の他、種々の硫黄化合物、例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、ローダニン類、ポリスルフィド化合物等を用いることができる。

    【0081】貴金属増感法のうち金増感法はその代表的なもので、金化合物、主として金錯塩を用いる。 金以外の貴金属、例えば白金、パラジウム、ロジウム等の錯塩を含有しても差支えない。

    【0082】ハロゲン化銀乳剤は増感色素により所望の波長に分光増感できる。 用いることができる増感色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素及びヘミオキソノール色素が包含される。

    【0083】これらの色素類は通常利用されている核のいずれをも適用できる。 即ち、ピロリン核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核などで、これらの核に脂肪式炭化水素環が融合した核、即ちインドレニン核、ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キノリン核などが適用できる。 これらの核は炭素原子上に置換基を有していてもよい。

    【0084】メロシアニン色素又は複合メロシアニン色素にはケトメチン構造を有する核として、ピラゾリン−
    5−オン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリン−2,4−ジオン核、ローダニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6
    員異節環核を適用することができる。

    【0085】これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それらの組み合わせを用いてもよく、増感色素の組み合わせは特に強色増感の目的でしばしば用いられる。
    有用な強色増感を示す色素の組み合わせ及び強色増感を示す物質はリサーチ・ディスクロージャー(RD)17
    6巻17643(1978年12月発行)第23頁IVのJ項に記載されている。

    【0086】本発明に用いられるポリマーラテックスは、一般的にハロゲン化銀写真感光材料に用いられるポリマーラテックスを使用する事が出来る。 すなわち、重合性エチレン系化合物、重合性ジオレフィン系化合物であり、疎水性モノマー、親水性モノマーに大別される。
    疎水性モノマーとしては、アクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸アルキルエステル類、グリシジルエステル類、アルケニルベンゼン類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ハロゲン化ビニル類、ジエン単量体等をあげることができる。 また、親水性単量体としては、
    アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類、(メタ)アクリル酸エチレングリコール類、イオン性単量体が挙げられる。
    これらの単量体は、単独で用いてもよく、二種類以上併用しても良いが、親水性単量体を用いる場合は、疎水性の単量体との併用が好ましく、安定したラテックスを得るには、親水性単量体はあまり用いない方がよい。

    【0087】本発明に用いられる感光材料には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させることができる。 即ちアゾール類、ニトロインダゾール類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類、メルカプトピリミジン類、メルカプトトリアジン類、アザインデン類、テトラザインデン類、
    ペンタザインデン類、ベンゼンチオスルホン酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルホン酸アミド等のようなカブリ防止剤又は安定剤として知られた多くの化合物を加えることができる。 好ましくは、メルカプト化合物を用いる事である。

    【0088】本発明に係る写真乳剤の結合剤又は保護コロイドとしてはゼラチン、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質、セルロース誘導体、糖誘導体、単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることができる。

    【0089】本発明においては、マット剤として米国特許第2,992,101号、同第2,701,245
    号、同第4,142,894号、同第4,396,70
    6号に記載のようなポリメチルメタクリレートのホモポリマーまたはメチルメタクリレートとメタクリル酸とのポリマー、デンプンなどの有機化合物、シリカ、二酸化チタン、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム等の無機化合物の微粒子を併用することができる。 粒子サイズとしては、0.6〜10μm、特に1〜5μmであることが好ましい。

    【0090】本発明の写真要素の表面層には滑り剤として米国特許第3,489,576号、同第4,047,
    958号等に記載のシリコーン化合物、特公昭56−2
    3139号公報に記載のコロイダルシリカの他に、パラフィンワックス、高級脂肪酸エステル、デンプン誘導体等を用いることができる。

    【0091】本発明の硬膜剤は、クロム塩、アルデヒド類、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体、活性ビニル化合物、活性ハロゲン化合物、ムコハロゲン酸類、
    イソオキサゾール類、ジアルデヒド澱粉、2−クロロ−
    6−ヒドロキシトリアジニル化ゼラチン、カルボキシル基活性化型硬膜剤等を、単独又は組み合わせて用いることができる。

    【0092】本発明に用いられる感光材料には、その他の種々の添加剤として界面活性剤、減感剤、可塑剤、滑り剤、現像促進剤、オイルなどが用いられる。

    【0093】本発明の効果を更に顕著に発現させるためには、ハロゲン化銀写真乳剤層の反対側に少なくとも一層の親水性コロイド層を有し、その外側に少なくとも一層の疎水性ポリマー層を有することが好ましい。

    【0094】本発明においては、下記に記載された化合物をハロゲン化銀写真感光材料の構成層中に含有させることが好ましい。

    【0095】(1)染料の固体分散微粒子体 特開平7−5629号公報(3)頁[0017]〜(1
    6)頁[0042]記載の化合物 (2)酸基を有する化合物 特開昭62−237445号公報292(8)頁左下欄11行目〜309(25)頁右下欄3行目記載の化合物 (3)酸性ポリマー 特開平6−186659号公報(10)頁[0036]
    〜(17)頁[0062]記載の化合物 (4)増感色素 特開平5−224330号公報(3)頁[0017]〜
    (13)頁[0040]記載の化合物 特開平6−194771号公報(11)頁[0042]
    〜(22)頁[0094]記載の化合物 特開平6−242533号公報(2)頁[0015]〜
    (8)頁[0034]記載の化合物 特開平6−337492号公報(3)頁[0012]〜
    (34)頁[0056]記載の化合物 特開平6−337494号公報(4)頁[0013]〜
    (14)頁[0039]記載の化合物 (5)強色増感剤 特開平6−347938号公報(3)頁[0011]〜
    (16)頁[0066]記載の化合物 (6)ヒドラジン誘導体 特開平7−114126号公報(23)頁[0111]
    〜(32)頁[0157]記載の化合物 (7)造核促進剤 特開平7−114126号公報(32)頁[0158]
    〜(36)頁[0169]記載の化合物 (8)テトラゾリウム化合物 特開平6−208188号公報(8)頁[0059]〜
    (10)頁[0067]記載の化合物 (9)ピリジニウム化合物 特開平7−110556号公報(5)頁[0028]〜
    (29)頁[0068]記載の化合物 (10)レドックス化合物 特開平4−245243号公報235(7)頁〜250
    (22)頁記載の化合物。

    【0096】なお、前述の添加剤およびその他の公知の添加剤については、例えばリサーチ・ディスクロージャーNo. 17643(1978年12月)、同No. 1
    8716(1979年11月)及び同No. 30811
    9(1989年12月)に記載された化合物が挙げられる。 これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を以下に掲載した。

    【0097】

    【表1】

    【0098】本発明に使用する各種写真添加剤は、水溶液や有機溶媒に溶かして使用してもよいが、水に難溶性の場合、微粒子結晶状態にして水、ゼラチン、親水性あるは疎水性ポリマー中に分散させて使用することができる。 染料、色素、減感色素、ヒドラジン、レドックス化合物、カブリ抑制剤、紫外線吸収剤等を分散するには、
    公知の分散機で分散できる。 具体的には、ボールミル、
    サンドミル、コロイドミル、超音波分散機、高速インペラー分散機が挙げられる。

    【0099】本発明の2層から10層の複数の構成層を1分当たり30から1000メートルの高速で同時塗布するには米国特許第3,636,374号、同3,50
    8,947号記載の公知のスライドホッパー式、あるいはカーテン塗布を使用することができる。

    【0100】本発明の写真要素からなる写真感光材料を包装する方法として公知の方法を使用される。

    【0101】ハロゲン化銀写真感光材料は熱、湿度に弱いので過酷な条件で保存することは避けるのが好ましい。 一般的には、5℃から30℃に保存するのが良い。
    湿度は相対湿度で35%から60%の間にするのがよい。 湿度から守るために1〜2000μのポリエチレンに包装することが一般に行われている。 ポリエチレンは、メタロセン触媒を使用することにより結晶の規則性を向上させることにより水分の透過を抑制させることができる。 また、ポリエチレンの表面を0.1〜1000
    μの厚さでシリカ蒸着被覆することにより水分透過を抑制することができる。

    【0102】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の現像処理において用いられる現像液の現像主薬は公知の化合物を用いることができるが、アスコルビン酸及びその誘導体を現像主薬として用いることが好ましい。

    【0103】アスコルビン酸及びその誘導体は、現像主薬としては公知であり、例えば、米国特許第2,68
    8,548号、同第2,688,549号、同第3,0
    22,168号、同第3,512,981号、同第4,
    975,354号および同第5,326,816号等に記載のものを使用することができる。 その中でも、下記一般式(A)で表される化合物を好ましく用いることができる。

    【0104】

    【化1】

    【0105】式中、R 1 、R 2は各々独立して置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアミノ基、置換または非置換のアルコキシ基、置換または非置換のアルキルチオ基、またはR 1とR 2が互いに結合して環を形成してもよい。 kは0または1を表し、k=1のときX
    は−CO−または−CS−を表す。 M 1 ,M 2は各々水素原子またはアルカリ金属を表す。

    【0106】前記一般式(A)で表される化合物を説明する。

    【0107】前記一般式(A)で示される化合物において、R 1とR 2が互いに結合して環を形成した下記一般式〔A−a〕で示される化合物が好ましい。

    【0108】

    【化2】

    【0109】式中、R 3は水素原子、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のアミノ基、置換または未置換のアルコキシ基、スルホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基を表し、Y 1はO又はSを表し、Y 2はO、SまたはNR
    4を表す。 R 4は置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基を表す。 M 1 ,M 2は各々水素原子またはアルカリ金属を表す。

    【0110】前記一般式(A)又は一般式〔A−a〕におけるアルキル基としては、低級アルキル基が好ましく、たとえば炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ基としては無置換のアミノ基あるいは低級アルキル基で置換されたアミノ基が好ましく、アルコキシ基としては低級アルコキシ基が好ましく、アリール基としては好ましくはフェニル基あるいはナフチル基等であり、これらの基は置換基を有していてもよく、置換しうる基としては、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、スルホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基等が好ましい置換基として挙げられる。

    【0111】本発明に係る前記一般式(A)又は一般式〔A−a〕で表される具体的化合物例を以下に示すが、
    本発明はこれらに限定されるものではない。

    【0112】

    【化3】

    【0113】

    【化4】

    【0114】これらの化合物は、代表的にはアスコルビン酸或いはエリソルビン酸又はそれらから誘導される誘導体であり、市販品として入手できるか或いは容易に公知の合成法により合成することができる。

    【0115】本発明においては、一般式(A)の現像主薬と3−ピラゾリドン類(例えば1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エチル−3−ピラゾリドン、
    1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン等)やアミノフェノール類(例えばo−アミノフェノール、p−
    アミノフェノール、N−メチル−o−アミノフェノール、N−メチル−p−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール等)やジヒドロキシベンゼン類(例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノスルホネート等)
    の現像主薬を組み合わせて使用することが出来る。 組み合わせて使用する場合、3−ピラゾリドン類やアミノフェノール類やジヒドロキシベンゼン類の現像主薬は、通常現像液1リットルあたり0.01〜1.4モルの量で用いられるのが好ましい。

    【0116】本発明による黒白ハロゲン化銀写真感光材料は、露光後、現像、定着、水洗(または安定化浴)及び乾燥の少なくとも4プロセスを持つ自動現像機で写真処理されることが好ましい。

    【0117】本発明においては、現像液には、アルカリ剤(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)及びpH緩衝剤(例えば炭酸塩、燐酸塩、酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞酸、アルカノールアミン等)が添加されることが好ましい。 pH緩衝剤としては、炭酸塩が好ましく、その添加量は1リットル当たり0.5モル以上2.5モル以下が好ましく、更に好ましくは、0.75モル以上1.5
    モル以下の範囲である。 また、必要により溶解助剤(例えばポリエチレングリコール類、それらのエステル、アルカノールアミン等)、増感剤、界面活性剤、消泡剤、
    カブリ防止剤(例えば臭化カリウム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニトロベンズインダゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾール類等)、キレート化剤(例えばエチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、現像促進剤(例えば米国特許2,304,025号、特公昭47
    −45541号に記載の化合物等)、硬膜剤(例えばグルタルアルデヒド又は、その重亜硫酸塩付加物等)、あるいは消泡剤などを添加することができる。

    【0118】本発明において、現像液に銀スラッジ防止剤が含有されることが好ましい。 銀スラッジ防止剤としては様々なものが知られているが、好ましくは下記一般式(S)であらわされる化合物が含有されることが好ましい。

    【0119】本発明の好ましい実施態様として、本発明のハロゲン化銀写真感光材料を現像液に銀スラッジ防止剤が含有した現像液で処理するものが挙げられる。 銀スラッジ防止剤としては様々なものが知られているが、好ましくは下記一般式(S)で表される化合物が含有されることが好ましい。

    【0120】本発明の現像液には、下記一般式(S)であらわされる化合物が含有されることができる。

    【0121】一般式(S) Z 1 −SM 1式中Z 1は、アルキル基、芳香族基若しくはヘテロ環基であって、ヒドロキシル基、−SO 31基、−COOM
    1基(ここでM 1は水素原子、アルカリ金属原子、または置換若しくは無置換のアンモニウムイオンを表す)、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアンモニオ基からなる群から選ばれる少なくとも1つまたは、この群より選ばれる少なくとも1つを有する置換基によって置換されているものを表す。 M 1は水素原子、
    アルカリ金属原子、置換若しくは無置換のアミジノ基(これはハロゲン化水素酸塩若しくはスルホン酸塩を形成していてもよい)を表す。

    【0122】また、一般式(S)において、Z 1で表されるアルキル基は好ましくは、炭素数1〜30のものであって特に炭素数2〜20の直鎖、分岐、又は環状のアルキル基であって上記の置換基の他に置換基を有していてもよい。 Z 1で表される芳香族基は好ましくは炭素数6〜32の単環又は縮合環のものであって上記の置換基の他に置換基を有していてもよい。 Z 1で表されるヘテロ環基は好ましくは炭素数1〜32の単環又は縮合環であり、窒素、酸素、硫黄のうちから独立に選ばれるヘテロ原子を1つの環中に1〜6個有する5又は6員環であり、上記の他に置換基を有していてもよい。 一般式(S)であらわされる化合物のうち、好ましくはZ
    1が、1個以上の窒素原子を有するヘテロ環基である化合物である。

    【0123】式中Z 1は、ヒドロキシル基、−SO 31
    基、−COOM 1基(ここでM 1は水素原子、アルカリ金属原子、または置換若しくは無置換のアンモニウムイオンを表す)、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアンモニオ基からなる群から選ばれる少なくとも1つまたは、この群より選ばれる少なくとも1つを有する置換基によって置換されている。 M 1は水素原子、アルカリ金属原子、置換若しくは無置換のアミジノ基(これはハロゲン化水素酸塩若しくはスルホン酸塩を形成していてもよい)を表す。 アンモニオ基としては好ましくは炭素数20以下であって置換基としては置換又は無置換の直鎖、分岐、又は環状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ベンジル基、エトキシプロピル基、シクロヘキシル基など)、置換又は無置換のフェニル基、ナフチル基を表す。

    【0124】さらに一般式(S)で表される化合物のうち、更に好ましいものは下記一般式(S−a)で表される化合物である。

    【0125】

    【化5】

    【0126】式中、Zは窒素原子を有する不飽和の5員ヘテロ環または、6員ヘテロ環(例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン等)を形成するのに必要な基である。 式中、
    11 、R 12は、水素原子、−SM 1基、ハロゲン原子、
    アルキル基(置換基を有するものを含む)、アルコキシ基(置換基を有するものを含む)、ヒドロキシル基、−
    COOM 1基、−SO 31基、アルケニル基(置換基を有するものを含む)、アミノ基(置換基を有するものを含む)、カルバモイル基(置換基を有するものを含む)、フェニル基(置換基を有するものを含む)から選ばれた少なくとも一つの基であり、R 11とR 12で環を形成してもよい。 形成できる環としては、5員環または6
    員環を少なくとも一つ有する環であり、好ましくは含窒素ヘテロ環である。 M 1は、前記一般式(S)で表される化合物で定義されたM 1と同じである。 式中、一般式(S−a)で表される化合物は、少なくとも一つの−S
    1基またはチオン基を有する化合物であって、かつヒドロキシル基、−COOM 1基、−SO 31基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のアンモニオ基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有する。 前記−SM 1基もしくはチオン基以外の置換基を有していてもよく、該置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、低級アルキル基(置換基を有するものを含む。メチル基、エチル基等の炭素数5以下のものが好ましい。)、低級アルコキシ基(置換基を有するものを含む。メトキシ、エトキシ、ブトキシ等の炭素数5以下のものが好ましい。)、低級アルケニル基(置換基を有するものを含む。炭素数5以下のものが好ましい。)、カルバモイル基、フェニル基等が挙げられる。 以下に一般式(S)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。

    【0127】

    【化6】

    【0128】

    【化7】

    【0129】

    【化8】

    【0130】

    【化9】

    【0131】

    【化10】

    【0132】

    【化11】

    【0133】本発明の一般式(S)化合物の使用量は、
    現像液1リットル中に10 -6から10 -1モルであることが好ましく、さらには10 -5から10 -2モルであることが好ましい。

    【0134】本発明において保恒剤として用いる亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリウムなどがある。 亜硫酸塩は0.25モル/リットル以上が好ましい。 特に好ましくは0.4モル/リットル以上である。

    【0135】本発明に用いられる現像液のpHは8以上11未満に調整されることが好ましい。 更に好ましくは、pH8.5以上10.5未満である。

    【0136】定着液としては一般に用いられる組成のものを用いることができる。 定着液は一般に通常pHは3
    〜8である。 定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、
    チオシアン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定銀錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知られているものを用いることができる。

    【0137】定着液には、硬膜剤として作用する水溶性アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明礬、アルデヒド化合物(例えば、グルタルアルデヒドやグルタルアルデヒドの亜硫酸付加物等)
    などを加えることができる。

    【0138】定着液には、所望により、保恒剤(例えば亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸、クエン酸、酒石酸、りんご酸、こはく酸等及びその塩及びこれらの光学異性体)、pH調整剤(例えば硫酸等及びその塩)、硬水軟化能のあるキレート剤等の化合物を含むことができる。

    【0139】定着処理後、水洗及び/または安定化浴で処理されることが好ましい。 安定化浴としては、画像を安定化させる目的で、膜pHを調整(処理後の膜面pH
    を3〜8に)するための無機及び有機の酸及びその塩、
    またはアルカリ剤及びその塩(例えばほう酸塩、メタほう酸塩、ホウ砂、リン酸塩、炭酸塩、水酸化カリウム、
    水酸化ナトリウム、アンモニア水、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸、くえん酸、蓚酸、リンゴ酸、酢酸等を組み合わせて使用)、アルデヒド類(例えばホルマリン、グリオキザール、グルタルアルデヒド等)、キレート剤(例えばエチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、防バイ剤(例えばフェノール、4−クロロフェノール、クレゾール、2−フェニルフェノール、クロロフェン、ジクロロフェン、ホルムアルデヒド、4−ヒドロキシ安息香酸エステル、2−(4−チアゾリン)−ベンゾイミダゾール、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ドデシル−ベンジル−メチルアンモニウム−クロライド、
    N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、
    2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロオキシジフェニルエーテル等)、色調調整剤及び/または残色改良剤(例えばメルカプト基を置換基として有する含窒素ヘテロ環化合物;具体的には2−メルカプト−5−スルホン酸ナトリウム−ベンズイミダゾール、1−フェニル−
    5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプト−5−プロピル−1,3,4
    −トリアゾール、2−メルカプトヒポキサンチン等)を含有させる。 その中でも安定化浴中には防バイ剤が含まれることが好ましい。 これらは、液状でも固体状で補充されてもよい。

    【0140】本発明は廃液量の低減の要望から、感光材料の面積に比例した一定量の現像液を補充しながら処理される。 その補充量は、1m 2当たり30〜250ml
    である。 好ましくは、1m 2当たり30〜200mlである。 ここでいう現像補充量とは、補充される量を示す。 具体的には、現像母液と同じ液を補充する場合の液の補充量であり、現像濃縮液を水で希釈した液で補充される場合の濃縮液と水の合計量であり、固体現像処理剤を水で溶解した液で補充される場合の固体処理剤容積と水の容積の合計量であり、また固体現像処理剤溶解後の現像液と水を別々に補充する場合のそれぞれの固体処理剤溶解後の現像液と水の容積の合計量である。 その現像補充液は自動現像機のタンク内の現像母液と同じ液でも、異なった液または固形処理剤でも良い。

    【0141】現像、定着、水洗及び/または安定化浴の温度は10〜45℃の間であることが好ましく、それぞれが別々に温度調整されていてもよい。

    【0142】本発明は現像時間短縮の要望から自動現像機を用いて処理する時にフィルム先端が自動現像機に挿入されてから乾燥ゾーンから出て来るまでの全処理時間(Dry to Dry)が80秒以下10秒以上である。 ここでいう全処理時間とは、黒白感光材料を処理するのに必要な全工程時間を含み、具体的には処理に必要な、例えば現像、定着、漂白、水洗、安定化処理、乾燥等の工程の時間を全て含んだ時間、つまりDry to
    Dryの時間である。 全処理時間が10秒未満では減感、軟調化等で満足な写真性能が得られない。 更に好ましくは全処理時間(Dry to Dry)が15〜6
    0秒である。 また、100m 2以上の大量の感光材料を安定にランニング処理するためには、現像時間は40秒以下2秒以上であることが好ましい。

    【0143】本発明の効果を顕著に発現させるためには、自動現像機には60℃以上の伝熱体(例えば60℃
    〜130℃のヒートローラー等)あるいは150℃以上の輻射物体(例えばタングステン、炭素、ニクロム、酸化ジルコニウム・酸化イットリウム・酸化トリウムの混合物、炭化ケイ素などに直接電流を通して発熱放射させたり、抵抗発熱体から熱エネルギーを銅、ステンレス、
    ニッケル、各種セラミックなどの放射体に伝達させて発熱させたりして赤外線を放出するもの)で乾燥するゾーンを持つものが好ましく用いられる。

    【0144】用いられる60℃以上の伝熱体としては、
    ヒートローラーが例として挙げられる。 ヒートローラーはアルミ製の中空とされたローラーの外周部がシリコンゴム、ポリウレタン、テフロンによって被覆されていることが好ましい。 このヒートローラーの両端部は、耐熱性樹脂(例えば商品名ルーロン)の軸受によって乾燥部の搬送口近傍内側に配設され側壁に回転自在に軸支されていることが好ましい。

    【0145】また、ヒートローラーの一方の端部にはギアが固着されており、駆動手段及び駆動伝達手段によって搬送方向に回転されることが好ましい。 ヒートローラーのローラー内には、ハロゲンヒーターが挿入されており、このハロゲンヒーターは自動現像機に配設された温度コントローラーに接続されていることが好ましい。

    【0146】また、温度コントローラーには、ヒートローラーの外周面に接触配置されたサーミスタが接続されており、温度コントローラーはサーミスタからの検出温度が60℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃となるように、ハロゲンヒーターをオンオフ制御するようになっていることが好ましい。

    【0147】150℃以上の放射温度を発する輻射物体としては以下の例が挙げられる。 (好ましくは250℃
    以上が良い)タングステン、炭素、タンタル、ニクロム、酸化ジルコニウム・酸化イットリウム・酸化トリウムの混合物、炭化ケイ素、二ケイ化モリブデン、クロム酸ランタンに直接電流を通して発熱放射させて放射温度を制御するか、抵抗発熱体から熱エネルギーを放射体に伝達させて制御する方法があるが、放射体例として銅、
    ステンレス、ニッケル、各種セラミックスなどが挙げられる。

    【0148】本発明では60℃以上の伝熱体と150℃
    以上の反射温度の輻射物体を組み合わせてもよい。 又、
    従来のような60℃以下の温風を組み合わせてもよい。

    【0149】また、本発明には下記に記載された方法及び機構を有する自動現像機を好ましく用いることができる。

    【0150】(1)脱臭装置:特開昭64−37560
    号544(2)頁左上欄〜545(3)頁左上欄 (2)水洗水再生浄化剤及び装置:特開平6−2503
    52号(3)頁「0011」〜(8)頁「0058」 (3)廃液処理方法:特開平2−64638号388
    (2)頁左下欄〜391(5)頁左下欄 (4)現像浴と定着浴の間のリンス浴:特開平4−31
    3749号(18)頁「0054」〜(21)頁「00
    65」 (5)水補充方法:特開平1−281446号250
    (2)頁左下欄〜右下欄(6)外気温度湿度検出して自動現像機の乾燥風を制御する方法:特開平1−3157
    45号496(2)頁右下欄〜501(7)頁右下欄および特開平2−108051号588(2)頁左下欄〜
    589(3)頁左下欄 (7)定着廃液の銀回収方法:特開平6−27623号(4)頁「0012」〜(7)頁「0071」。

    【0151】

    【実施例】

    (支持体の作成) (SPSの合成)特開平3−131843号に準じてS
    PSペレットを作製した。 触媒の調整から重合反応までは、全て乾燥アルゴン気流下で行った。 内容積500m
    lのガラス製容器に硫酸銅5水塩(CuSO 4・5H
    2 O)17.8g(71mmol)精製ベンゼン200
    mlおよびトリメチルアルミニウム24mlをいれ、4
    0℃で8時間撹拌して触媒の調整を行った。 これをアルゴン気流下No. 3ガラスフィルターで濾過して、濾液を凍結乾燥させた。 これを取り出し、2lのステンレス製容器にいれ、この中にさらにトリブチルアルミニウム、ペンタシクロメチル−ペンタジエチルチタン−トリメトキシドを混合し90℃に加熱した。

    【0152】この中に、精製したスチレンを1l入れ、
    さらに、精製したp−メチルスチレン70mlを入れ、
    この温度中で8時間重合反応を続けた。 この後室温まで冷却し、1lの塩化メチレンを入れ、さらに撹拌しながらナトリウムメチラートのメタノール溶液を加えて触媒を失活させた。 内容物を20lのメタノール中に徐々に滴下して、更にガラスフィルターで濾過して3回メタノールで洗浄した後、乾燥させた。 1,2,4−トリクロルベンゼンを溶媒として、135℃で標準ポリスチレンで検量したGPCの測定の結果から求めたこの重合体の重量平均分子量は、415,000であった。

    【0153】またこの重合体の融点は、245℃で13
    −NMRの測定からも得られた重合体のは、シンジオタクティック構造を有することを確認した。 これを押出機でペレット化した後に、130℃で乾燥させた。

    【0154】(SPSフィルムの作成)押出機で330
    ℃で前記重合例により得られたペレットを溶融押出した。 この溶融ポリマーをパイプを通じて押し出しダイに押し出した。 そしてダイスリットより冷却したキャスティングドラムに静電印可させながら押し出して冷却することにより膜厚100μmのSPSフィルムを得た。

    【0155】得られたSPSフィルム上に、23W/m
    2・minのコロナ放電を施しさらにイオン風を吹き付けた後に、下引加工液1を乾燥膜厚が1μmとなるように設け140℃で乾燥した。

    【0156】 下引加工液1 スチレンブタジエン系ラテックス(No619日本合成ゴム製)40重量部 スチレンブタジエン系ラテックス(No640日本合成ゴム製)50重量部 ポリスチレン系マット剤(平均粒径3μm) 5重量部 2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンソーダ塩 3重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 2重量部 更にこの上に18W/m 2・minのコロナ放電を施した後に ゼラチン 80重量部 メチルセルロース 15重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 3重量部 2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンソーダ 2重量部 純水で100gに仕上げた加工液を乾燥膜厚が0.1μmとなるように設け1 40℃で更に乾燥させた。

    【0157】次にこの裏面に23W/m 2・minのコロナ放電を施しさらにイオン風を吹き付けた後に、下引加工液2を乾燥膜厚が1μmとなるように設け140℃
    で乾燥した。

    【0158】 スチレンブタジエン系ラテックス(No619日本合成ゴム製)50重量部 スチレンブタジエン系ラテックス(No640日本合成ゴム製)40重量部 ポリスチレン系マット剤(平均粒径3μm) 5重量部 2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンソーダ塩 3重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 2重量部 更にこの上に18W/m 2・minのコロナ放電を施した後に ゼラチン 20重量部 メチルセルロース 5重量部 結晶性酸化錫微粒子(アンチモンドープ) 70重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 3重量部 2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンソーダ 2重量部 純水で100gに仕上げた加工液を乾燥膜厚が0.1μmとなるように設け1 40℃で更に乾燥させた。

    【0159】さらにこの下引済支持体を50℃で40c
    m径コアに巻き取りこの温度で3日間熱処理した。 比較として、膜厚100μmのポリエチレンフタレート(P
    ET)フィルムに同様の下引加工を施したものを用いた。

    【0160】実施例1 下記の方法で乳剤を調製した。

    【0161】 (乳剤A:本発明) A液 純水 1000cc ゼラチン 120g KBr 1g B液 硝酸銀 100g 純水 700cc アンモニア水 25cc C液 KBr 70g KI 4.8g K 2 IrCl 6 2×10 -7モル 純水 700cc 混合釜にA液をいれ、B液とC液を70秒掛け、同時混合した。 添加終了して10秒後にクエン酸(40%)1
    0cc添加しpHを調整した。 得られた乳剤を限外濾過で脱塩した。 得られた乳剤の平均粒径は0.03μm、
    粒子分布の広さは10%であった。 次にセレノウレア及び塩化金酸を添加し、60℃で最高感度が出るよう化学熟成した。

    【0162】(乳剤B:比較)B液とC液の混合時間を調節して、平均粒径0.15μmの粒子を得た。 乳剤A
    と同様にして化学熟成を行った。

    【0163】(印刷製版スキャナー用ハロゲン化銀写真感光材料の調製)本発明及び比較のフィルムの一方の下塗層上に、下記の処方1のゼラチン下塗層をゼラチン量が0.5g/m 2になるように、その上に処方2のハロゲン化銀乳剤層を銀量2.9g/m 2 、ゼラチン量が1.0g/m 2になるように、さらにその上層に乳剤保護層下層として下記処方3の塗布液をゼラチン量が0.
    2g/m 2になるように、さらにその上層に処方4の乳剤保護層上層をゼラチン量が0.2g/m 2になるよう同時重層塗布した。 また反対側の下塗層上には下記処方5のバッキング層をゼラチン量が0.4g/m 2になるように、その上に下記処方6のポリマー層を、さらにその上に下記処方7のバッキング保護層をゼラチン量が0.4g/m 2になるように乳剤層側と同時重層塗布することで試料を得た。

    【0164】 処方1(ゼラチン下塗層組成) ゼラチン 0.5g/m 2染料AD−1(ボールミル分散して粒径0.1μmの粉体にしたもの) 25mg/m 2ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m 2レドックス化合物RE−1 20mg/m 2 S−1(ソジウム−イソ−アミル−n−デシルスルホサクシネート) 0.4mg/m 2処方2(ハロゲン化銀乳剤層組成) ハロゲン化銀乳剤 表2に示す 増感色素d−1 6mg/m 2ヒドラジン誘導体HY−1 30mg/m 2化合物e 100mg/m 2ラテックスポリマーf 1.0g/m 2硬膜剤g 5mg/m 2 S−1 0.7mg/m 2 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 10mg/m 2 EDTA 50mg/m 2

    【0165】 処方3(乳剤保護層下層組成) ゼラチン 0.2g/m 2アミノ化合物AM−1 40mg/m 2 S−1 2mg/m 2処方4(乳剤保護層上層組成) ゼラチン 0.2g/m 2染料AD−2(ボールミル分散して粒径0.1μmの粉体にしたもの) 40mg/m 2 S−1 12mg/m マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m 2 1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール 40mg/m 2界面活性剤h 1mg/m 2コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 20mg/m 2硬膜剤l 30mg/m 2

    【0166】 処方5(バッキング層組成) ゼラチン 0.4g/m 2 S−1 5mg/m 2ラテックスポリマーf 0.3g/m 2コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m 2ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m 2化合物i 100mg/m 2処方6(ポリマー層組成) ラテックス(メチルメタクリレート:アクリル酸=97:3) 1.0g/m 2硬膜剤g 6mg/m 2処方7(バッキング保護層) ゼラチン 0.4g/m 2シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.5g/m 2マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m 2ソジウム−ジ−(2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 10mg/m 2界面活性剤h 1mg/m 2染料k 20mg/m 2 H−(OCH 2 CH 268 −OH 50mg/m 2硬膜剤l 20mg/m

    【0167】

    【化12】

    【0168】

    【化13】

    【0169】

    【化14】

    【0170】なお塗布乾燥後のバッキング側の表面比抵抗値は23℃20%RHで5×10 11 Ωであった。 得られた試料を23℃48%RHで1日間調湿した後、温度湿度を遮断したバリヤー袋で包装した。 その後経時の代用環境条件として55℃の状態で3日間加熱処理した。 バリヤー袋で包装したのち23℃で保管したものを経時条件の比較とした。

    【0171】経時代用環境条件で加熱処理したもの及び比較の条件で保管された試料をステップウェッジと密着し赤色半導体レーザー光の代用特性として波長670n
    mの露光を行ってから、下記組成の現像液及び定着液を用いて迅速処理用自動現像機(GR−26SR コニカ(株)製)にて下記条件で処理した。 なお微小な網点品質の評価をするために大日本スクリーン(株)社製SG
    −747RUで16μのランダムパターンの網点(FM
    スクリーン)で露光を行った後同様の処理を行った。 さらにフィルム1m 2あたり現像液及び定着液を120m
    lずつ補充しながら1日に面積の80%を黒化させた大全サイズのフィルムを100枚処理しこれを8日間ランニングを行い計800枚処理した。 ランニング前のものと800枚ランニング後の性能を比較した。 なお処理後のバッキング側の表面比抵抗値は23℃20%RHで9
    ×10 11 Ωであった。

    【0172】 (現像液組成) 濃縮現像液処方A ジエチルトリアミン5酢酸・5ナトリウム塩 9g/l 一般式(A)の化合物 A−17 0.6モル/l 亜硫酸ナトリウム 0.45モル/l 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン 7g/l 炭酸カリウム 2.4モル/l 5−メチルベンゾトリアゾール 0.75g/l 臭化カリウム 22g/l ほう酸 6g/l ジエチレングリコール 80g/l 一般式(S)の化合物 S−36 1.5g/l KOHを使用液がpH9.9になる量を加えた。

    【0173】使用時には、上記濃縮現像液Aを1部に対して水2部を加えて使用液とした。 またこの使用液は現像母液及び現像補充液として使用した。

    【0174】 (定着液組成) 濃縮定着液A チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 400ml/l 亜硫酸ナトリウム 45g/l ほう酸 20g/l 酢酸ナトリウム・3水和物 70g/l 酢酸(90%水溶液) 30g/l 酒石酸 6g/l グルタルアルデヒド 6g/l 硫酸アルミニウム(27%水溶液) 50ml/l 硫酸にて使用液のpHが4.9になるように調整した。

    【0175】使用時には、上記濃縮定着液A1部に対して水1部を加えて使用液とした。 またこの使用液は定着母液及び定着補充液として使用した。

    【0176】(処理条件) (工程) (温度) (時間) 現像 38℃ 12秒 定着 35℃ 10秒 水洗 40℃ 10秒 乾燥 50℃ 12秒 合計 44秒 (感度の評価)得られた現像済み試料をのPDA−65
    (コニカデジタル濃度計)で測定した。 表中の感度は資料No. 101の濃度3.0における感度を100とした場合の相対感度で表した。

    【0177】(カブリの評価)得られた現像済みの試料の未露光部分をPDA−65(コニカデジタル濃度計)
    で測定した。 0.06以上は実用できないレベルである。

    【0178】(網点品質(以下DQと略)の評価方法)
    SG−747RUで16μ径のランダムパターンの網点(FMスクリーン)で露光を行ったもの中点(目標50
    %)を100倍のルーペを使って網点品質(DQ)を評価した。 最高ランク5とし、網点品質に応じて4、3、
    2、1とランクを下げ評価した。 ランク1と2は実用上好ましくないレベルである。

    【0179】評価結果を表2に示す。

    【0180】

    【表2】

    【0181】平均粒径0.1μm以下のハロゲン化銀乳剤を用い、かつSPS支持体を使用すると、経時させた試料でも、感度の変動が少なく、カブリが増加が少なく、かつ微小な点を再現させる場合にも網点品質が劣化したりするという問題が少ないことがわかる。 また自動現像機で現像液補充量を低減させて補充し、かつ迅速処理した場合にも効果があることが分かる。

    【0182】実施例2 下記の方法で乳剤を調製した。

    【0183】

    混合釜にA液をいれ、硝酸によりpHを2に合わせた後、B液とC液を同時混合法により流量制御しながら混合した。 添加終了して炭酸ナトリウム水溶液でpHを6


    に調整した。 得られた乳剤を減圧限外濾過で脱塩した。


    得られた乳剤の平均粒径は0.07μm、粒子分布の広さは10%であった。 次に無機硫黄を添加し、60℃で最高感度が出るよう化学熟成した。

    【0184】得られたハロゲン化銀乳剤に、ゼラチンが1.2g/m 2となるようにゼラチンを添加後、下記の添加剤を加えて乳剤塗布液E−0を調製し、ついで乳剤保護層塗布液P−0、バッキング層塗布液B−0、バッキング保護層塗布液BP−0を下記組成にて調製した。

    【0185】 (乳剤塗布液E−0の調製) ハロゲン化銀乳剤 表3に示す NaOH(0.5N) pH5.6に調整 テトラゾリウム化合物(T−1) 30mg/m 2サポニン(20%) 0.5cc/m 2ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 20mg/m 2 5−メチルベンゾトリアゾール 10mg/m 2化合物(b) 2mg/m 2化合物(c) 6mg/m 2ラテックスLa 1.0g/m 2スチレン−マレイン酸共重合体ポリマー(増粘剤) 90mg/m 2

    【0186】

    【化15】

    【0187】 (乳剤保護層塗布液P−0) ゼラチン 1.1g/m 2化合物(d)(1%) 25cc/m 2化合物(e) 20mg/m 2 p−パーフロロ−4−ノネニル−ベンゼンスルホン酸ソーダ 2mg/m 2球状単分散シリカ(8μm) 20mg/m 2 〃 (3μm) 10mg/m 2化合物(f) 100mg/m 2クエン酸 pH6.0に調整 スチレン−マレイン酸共重合体ポリマー(増粘剤) 100mg/m 2 (バッキング層塗布液B−0) ゼラチン 1.0g/m 2化合物(g) 100mg/m 2化合物(h) 18mg/m 2化合物(i) 100mg/m 2サポニン(20%) 0.6cc/m 2ラテックス(j) 300mg/m 2 5−ニトロインダゾール 20mg/m 2スチレン−マレイン酸共重合体ポリマー(増粘剤) 45mg/m 2グリオキザール 4mg/m 2化合物(k) 10mg/m 2化合物(l) 10mg/m 2 5−メチルベンゾトリアゾール 20mg/m 2 (バッキング保護層塗布液BP−0) ゼラチン 0.5g/m 2化合物(d)(1%) 2cc/m 2球状ポリメチルメタクリレート(4μ) 25mg/m 2塩化ナトリウム 70mg/m 2グリオキザール 22mg/m

    【0188】

    【化16】

    【0189】

    【化17】

    【0190】

    【化18】

    【0191】実施例1における下塗層を施した支持体上にまず乳剤面側として支持体に近い側より乳剤層、乳剤保護層の順に35℃に保ちながらスライドホッパー方式により硬膜剤として実施例1で用いた硬膜剤lをゼラチン1g当たり30mgとなるように加えながら同時重層塗布した。 支持体の反対面にバッキング層及びバッキング保護層をスライドホッパーにて硬膜剤を加えながら重層塗布した。

    【0192】得られた試料を、露光を大日本スクリーン(株)社製明室プリンターで行う以外は実施例1と同様に評価し、結果を表3に示す。

    【0193】

    【表3】

    【0194】平均粒径0.1μm以下のハロゲン化銀乳剤を用い、かつSPS支持体を使用すると、経時させた試料でも、感度の変化が少なく、カブリの増加が少なく、かつ微小な点を再現させる場合にも網点品質が劣化したりするという問題が少ないことがわかる。 また自動現像機で現像液補充量を低減させて補充し、かつ迅速処理した場合にも効果があることが分かる。

    【0195】

    【発明の効果】本発明により、現像補充量を低減させて処理をしても、経時で感度変動や網点品質の劣化が少なく、カブリの増大しないハロゲン化銀写真感光材料を得た。 又、処理時間を大幅に短縮した状態で処理した場合にも、印刷製版用感光材料において25ミクロン以下の微少な点を再現させる場合に、網点品質良好なハロゲン化銀写真感光材料を得た。

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