首页 / 专利库 / 银行与财务事项 / 安全文件 / 防伪纸 / Latent image printed matter

Latent image printed matter

阅读:1019发布:2021-03-09

专利汇可以提供Latent image printed matter专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide, by targeting the field of valuable printed matters in the form of security printed matters requiring anticounterfeit effects such as bank notes, passports, stocks and bonds, identification certificates, cards, public transportation passes, etc., a latent image printed matter in which an image observable under diffused reflection beams is replaced by an utterly different image when observed under regular reflection beams.SOLUTION: The provided latent image printed matter is constituted by laminating, atop a latent image formed by a material having a high glossiness and bearing second meaningful information either transparent or of a color equivalent to that of a substrate, a visible image formed by a material including an effulgent material and bearing first meaningful information of a color different from that of the substrate; the provided latent image printed matter endowed with excellent so-called "image changing effects" of one image being replaced by another, i.e., unrelated image under diffused reflection beams and regular reflection beams exhibits no attenuations of such changing effects even if substrates of all conceivable materials, including general high-grade papers, are formed underneath; moreover, no high print superimposition precision is required, and simple and inexpensive color design and production procedures suffice.,下面是Latent image printed matter专利的具体信息内容。

  • 基材上の少なくとも一部に、印刷画像領域を備え、
    前記印刷画像領域は、光沢度の高い材料で形成された透明又は前記基材と等色の第二の有意情報を有する潜像画像の上に、光輝性材料を含む材料で形成された前記基材と異なる色の第一の有意情報を有する可視画像が積層されて成り、
    前記潜像画像は、前記可視画像と同じ大きさ又は小さく、かつ、前記基材よりも光沢度が高く、
    前記可視画像は、前記可視画像内の最大面積率と最小面積率の差が10%以上75%以下で形成され、
    拡散反射光下で観察した場合には、前記第一の有意情報が視認でき、正反射光下で観察した場合には、前記可視画像が光を強く反射することで前記第一の有意情報が消失し、前記基材との光沢度の差が強調されることによって前記第二の有意情報が視認できることを特徴とする潜像印刷物。
  • 前記基材と前記潜像画像の光沢度の差は、75度鏡面光沢度(JIS P8142)において5以上であることを特徴とする請求項1記載の潜像印刷物。
  • 说明书全文

    本発明は、偽造防止効果を必要とするセキュリティ印刷物である銀行券、パスポ−ト、有価証券、身分証明書、カ−ド、通行券等の貴重印刷物の分野において、拡散反射光下で観察できる画像が、正反射光下で観察した場合に全く異なる画像に変化する潜像印刷物に関わるものである。

    近年のスキャナ、プリンタ、カラーコピー機等のデジタル機器の進展により、貴重印刷物の精巧な複製物を容易に作製することが可能となっている。 そのような複製や偽造を防止する偽造防止技術の一つとして、印刷物や観察度によって画像が変化するホログラムに代表される光学的なセキュリティ要素を貼付したものが多く存在するようになった。

    しかし、ホログラムはインキを用いた印刷によって形成する従来の偽造防止技術とは異なり、複雑な製造工程と特殊な材料を用いて形成されることから、従来の偽造防止用印刷物と比較すると製造に手間がかかり、かつ、極めて高価である。 このことから、金属インキ、干渉マイカ、酸化フレークマイカ、顔料コートアルミニウムフレーク、光学的変化フレーク等の特殊な光反射性粉体をインキや塗料に配合し、かつ、特殊な材料同士の重ね合わせや複雑な網点構成を用いることによって、ホログラムと同様な画像変化を実現した、一般的な印刷方法で形成可能な偽造防止用印刷物が出現している。

    本出願人は、一般的で、かつ、比較的安価な材料及び簡単な印刷手段を使用していながら、特定の観察角度において、印刷物中の特定部位における人の目に認識される情報が、観察角度を変化させることによって、全く別の情報に変化する偽造防止用情報担持体に係る発明をすでに出願している(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。

    特許第3398758号公報

    特許第4604209号公報

    特開2011−218655号公報

    しかしながら、特許文献1の技術に関しては、第1の印刷画像を構成する光輝性材料を用いて形成された面積率の極めて密な光輝性材料層と、第2の印刷画像を構成している光輝性材料に比較して可視光吸収性の高い色材料を用いて形成された面積率の極めて疎な色材料層を重ね合わせて、拡散光領域において同色(近似色)に見えるような適切な面積率の疎密差を見極めなければならない。 光輝性材料層の上に、光輝性材料層とは色調が異なる色材料層を重ね合わせて画像を形成することから、可視光吸収性の高い色材料の種類と面積率を何通りにも変えて印刷し、第1の印刷画像から第2の印刷画像へ最適なスイッチ性が得られるような適正な条件を見極めるまでに、多大な労を必要とした。 しかも、このような多大な労力を払って形成した印刷物であっても、拡散反射光下の観察において、本来可視化されてはならない潜像画像がわずかながらも視認されてしまうという問題があった。

    特許文献2に記載の技術においては、光輝性材料と透明なインキを重ね合わせて偽造防止印刷物を形成する技術であり、潜像形成に色材料を用いる特許文献1の技術と異なり、潜像を形成するインキは透明であることから、そもそも色調整を行う必要がなく、また潜像が拡散反射光下で可視化されることもなく、高い画像のスイッチ性を得ることができる技術であった。 しかし、この技術はコート紙に印刷した場合には、極めて優れたスイッチ効果を実現できるものの、上質紙に印刷した場合にはスイッチ効果が不明瞭になるという問題があった。

    例えば、図9に示すように、光輝性材料を含むインキ(例えば、金インキ)で図9(a)に示す可視画像(8)であるアルファベットの「A」の文字を形成し、その上に透明で低光沢なインキで図9(b)に示す潜像画像(9)であるアルファベットの「B」の文字を重ねて形成した場合、拡散反射光下での観察においては、コート紙を基材とした場合でも、平滑度の低い上質紙を基材とした場合でも同様にアルファベットの「A」の文字が視認される。 ただし、正反射光下での観察においては、コート紙を基材とした場合には、図9(c)に示すように、潜像であるアルファベットの「B」のみが視認される(10A)が、上質紙を基材とした場合には、図9(d)に示すように、潜像であるアルファベットの「B」の文字の内部に可視画像(8)であるアルファベットの「A」の文字が重なって出現(10B)してしまう。 以上のように、スイッチ効果が被印刷基材に大きく左右されるという問題があった。

    また、上質紙を基材として特許文献1や特許文献2に記載の技術を形成する場合、可視画像(8)は、比較的色濃度の低い金色や銀色等のメタリックインキをそのまま用いて形成するのが一般的であり、メタリック顔料に赤色や青色、黒色等の着色顔料を混合して可視画像(8)の色味を大きく変化させることは困難であった。 これは、着色顔料を混合して可視画像(8)を設計した場合、光輝性が相対的に低下して画像のチェンジ効果が低下するためであった。 よって、上質紙を基材として特許文献2の技術を形成する場合、可視画像(8)の色のバリエーションが乏しくなり、デザインの自由度が低いという問題があった。

    特許文献3に記載の技術は、特許文献1及び特許文献2に記載の技術の問題点を解決すべく提案されたものであり、上質紙のような低平滑で低光沢な用紙を被印刷基材とした場合でも、優れた画像のチェンジ効果を実現でき、かつ、第一の画像(可視画像)を形成するメタリック顔料に赤色や青色、黒色等の着色顔料を混合して色味を変えることができる優れた技術である。 しかしながら、特許文献3に記載の技術は、特許文献1に記載の技術と同様に、第一の画像と第二の画像の刷り合わせを高い精度で合わせる必要があった。 具体的には、第二の画像を構成する第二の要素は、第一の画像を構成する情報要素の上には重ね合わせてはならず、第一の画像を構成する背景要素の上に重ね合わせる必要があった。 透明な材料によって構成される第二の要素を高精度に刷り合わせることは、印刷作業者にとって大きな負担であり、安定した品質の製品を生産するためには、特別な設備や工夫、厳重な注意等が必要であった。

    本発明は、前述した課題の解決を目的とするものであり、基材よりも高光沢な潜像画像の上に、光輝性材料を含んだ可視画像を重ね合わせて形成する印刷物であって、拡散反射光下と正反射光下で全く相関のない画像に変化する、いわゆる画像のチェンジする効果を有し、一般的な上質紙を含むいかなる材質のものを基材として形成した場合でもチェンジ効果が低下せず、かつ、高い刷り合わせ精度を要求せず、色設計や製造が容易で安価ある、優れたチェンジ効果を備えた潜像印刷物に関わる。

    本発明における潜像印刷物は、基材上の少なくとも一部に、印刷画像領域を備え、印刷画像領域は、光沢度の高い材料で形成された透明又は基材と等色の第二の有意情報を有する潜像画像の上に、光輝性材料を含む材料で形成された基材と異なる色の第一の有意情報を有する可視画像が積層されて成り、潜像画像は、可視画像と同じ大きさ又は小さく、かつ、基材よりも光沢度が高く、可視画像は、可視画像内の最大面積率と最小面積率の差が10%以上75%以下で形成され、拡散反射光下で観察した場合には、第一の有意情報が視認でき、正反射光下で観察した場合には、可視画像が光を強く反射することで第一の有意情報が消失し、基材との光沢度の差が強調されることによって第二の有意情報が視認できることを特徴とする。

    本発明における潜像印刷物は、基材と潜像画像の光沢度の差は、75度鏡面光沢度(JIS P8142)において5以上であることを特徴とする。

    本発明の潜像印刷物においては、印刷画像中に拡散光下で観察した場合に視認できる画像が、正反射光下で観察した場合に全く相関のない異なる画像に変化する、いわゆる画像のチェンジ効果を有する。 このチェンジ効果は従来技術と比較して相対的に高く、上質紙を含むいかなる材質のものを基材とした場合でも、従来技術のようにチェンジ効果が大きく低下することがなく、着色顔料を用いて可視画像の色味を変えたとしてもその効果が失われることがない。 よって、設計自由度の高く、真偽判別性に優れた潜像画像を形成できる。

    可視画像と潜像画像の2つの画像は従来技術のような厳密な刷り合わせを必要とせず、単純に重なり合って入れば良い。 また、それぞれの画像の色調整やドットゲインの管理等は一般的な印刷物と同じ程度に管理すれば充分に品質が安定する。 よって、製造の難易度が低く、安定した連続製造が可能である。

    以上の手法で形成した潜像印刷物は、生産性の高い印刷方式であるオフセット印刷で製造可能であることからコストパフォ−マンスに優れ、また最新のデジタル機器を用いたとしても画像のチェンジ効果の再現は不可能であることから、偽造防止効果に優れる。

    本発明における潜像印刷物を示す。

    本発明における潜像印刷物の構成の概要を示す。

    潜像印刷物の2つの画像の重ね合わせ順を示す。

    (a)は本発明における潜像印刷物を拡散光下で観察した場合に視認できる画像を示し、(b)は本発明における潜像印刷物を正反射光下で観察した場合に視認できる画像を示す。

    本発明の可視画像の構成の一例を示す。

    本発明の一実施例における潜像印刷物を示す。

    本発明の一実施例における潜像印刷物の構成の概要を示す。

    (a)は本発明の一実施例における潜像印刷物を拡散光下で観察した場合に視認できる画像を示し、(b)は本発明における潜像印刷物を正反射光下で観察した場合に視認できる画像を示す。

    本発明が解決しようとする課題の一部を示す。

    本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。 しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。

    図1に、本発明における潜像印刷物(1)を示す。 潜像印刷物(1)は、基材(2)の上に、基材(2)と異なる色を有する印刷画像領域(3)を備えている。 基材(2)は、印刷画像領域(3)が形成できれば、紙であってもプラスティックであっても、金属等であってもよく、その材質は問わない。

    また、印刷画像領域(3)は、基材(2)の中に収まる限り、大きさに制限はない。 なお、図1に示す印刷画像領域(3)中にアルファベットの「B」の文字が視認できるが、実際には不可視である。

    まず、図2に、本発明における印刷画像領域(3)の構成を示す。 印刷画像領域(3)は、第一の有意情報を有した可視画像(4)と、第二の有意情報を有した潜像画像(5)とから成る。 本実施の形態においては、可視画像(4)と潜像画像(5)が有する画像が、2種類の色の濃淡によって表現される単純な二値画像である形態で説明する。 本実施の形態の説明において、第一の有意情報とはアルファベットの「A」の文字を指し、第二の有意情報とはアルファベットの「B」の文字を指す。

    可視画像(4)は、光輝性材料を含んだ材料によって、基材(2)と異なる色を有して成り、可視画像(4)全体の階調表現域が10%以上75%以下で形成される必要がある。 すなわち可視画像(4)内の最大面積率と最小面積率の差が10%以上75%以下で形成されて成る。

    例えば、可視画像(4)内の最大面積率が100%とする場合、最小面積率は25%以上90%以下とする必要があり、可視画像(4)内の最小面積率が10%とする場合、最大面積率は20%以上85%以下にする必要がある。

    また、可視画像(4)の中に面積率0%のいわゆるヌキ領域を設けると、正反射時の可視画像(4)の消失効果が大きく低下するために、避けることが望ましい。

    潜像画像(5)は、透明か、基材(2)と等色であり、基材(2)よりも光沢度が相対的に高い必要がある。 基材(2)と等色とは、基材(2)が白色であれば白色を指し、肌色であれば肌色を指す。 また、基材(2)よりも光沢度が相対的に高い状態の光沢度の差については後述する。

    潜像画像(5)については、画像の階調表現域に関する制約はなく、階調表現域100%で構成してもよい。 すなわち、画像内に面積率0%の領域と面積率100%の領域が存在していても問題ない。

    なお、本明細書中で言う光輝性材料とは、光が入射することで強い正反射光を生じる材料を指し、正反射することで明度が上昇する(淡く変化する)明暗フリップフロップ性か、正反射することで色相が変化する(色が変わる)カラーフリップフロップ性のいずれか、またはその両方の特性を備える材料を指す。

    明暗フリップフロップ性を有する具体的な光輝性材料としては、アルミニウム粉末、銅粉末、亜鉛粉末、錫粉末、真鍮粉末又はリン化鉄等の一般的な金属粉顔料等があり、また、カラーフリップフロップ性を有する光輝性材料としては、虹彩色パール顔料、鱗片状顔料等の一般的なパール顔料や、ガラスフレーク顔料、コレステリック液晶顔料等の機能性顔料が存在する。 本発明の可視画像(4)は、正反射時に光を反射して淡く変化するか、色相が変化する必要があるため、これらの光輝性材料を含んでいる必要がある。

    可視画像(4)は、光輝性材料の他に着色顔料を含んでいても問題ない。 着色顔料の色は黒や赤や青、黄色等のいずれの色相であってもなんら問題ない。 ただし、過剰な量の顔料を混合した場合には、可視画像(4)を適切な階調表現域の範囲で形成したとしても、画像内の濃淡差が拡大し過ぎたり、光輝性材料のコンテントが相対的に低下したりすることで、正反射光下での観察において可視画像(4)中の第一の有意情報が消失しきらない事象が生じる。 よって、いずれの着色顔料を混合する場合でも、インキ中の光輝性材料の配合割合の2分の1の量を超えない範囲に留めることが望ましい。

    可視画像(4)内の最大面積率と最小面積率の差は、10%以上75%以下とすると前述した。 これは、可視画像(4)に75%を超える面積率の差異を設けた場合には、可視画像(4)中の濃淡差が大きくなり過ぎて、正反射時の第一の有意情報の消失効果が著しく低くなってしまうためである。 この場合には、正反射光下の観察においても第一の有意情報が消失しきらず、第二の有意情報と重なり合って出現してしまうため、可視画像(4)に75%を超える面積率の差異を設けることは望ましくない。 また、可視画像(4)中の最大面積率と最小面積率の差異が10%未満である場合には、可視画像(4)中に充分な濃淡差を形成できず、第一の有意情報の視認性が低くなり、容易に判別することが困難となるため、望ましくない。

    一方の潜像画像(5)は、基材(2)よりも相対的に高い光沢度を有する必要がある。 基材(2)との光沢度の差が大きければ大きいほど、正反射時に出現する第二の有意情報の視認性が高くなる。 このような光沢度の高い透明な印刷材料としては、グロスニスやOPニス等を使用すればよく、基材(2)と等色な印刷材料としては、基材(2)が白色の場合、白の着色インキを使用すればよく、基材(2)が肌色の場合、肌色の着色インキを使用すればよい。 なお、白の着色インキの場合、チタンを含有したインキを使用することで、より高い効果を奏することが可能である。

    仮に、着色インキを使用して潜像画像(5)を形成する場合、拡散反射光下で潜像画像(5)が不可視となるように、その都度、色味を確認する必要がある。 基材(2)との相対的な光沢差を大きくするためには多くのインキを転移させることが望ましい。 具体的な光沢度の差としては、75度鏡面光沢度において5以上であることが望ましい。 5より低い光沢度しかない場合には、正反射光下で出現する潜像画像の視認性が低下するため望ましくない。 光沢度を測定する装置については複数あり、装置によって光沢度の数値に違いがある。 そこで、本明細書における光沢度の測定における75度鏡面光沢度については、JIS P8142(紙及び板紙75度鏡面光沢度の測定方法)に基づくものである。

    可視画像(4)と潜像画像(5)が有する有意情報の微細な構成には、特段の制約はなく、その大小や粗密によって、濃淡が表現できれさえいれば、いかなる構成を用いてもよい。 網点で構成する場合にはAMスクリーンでもFMスクリーンでも良い。 また、網点を集合させて形成した画線や、画素等を用いて可視画像(4)と潜像画像(5)の有意情報を構成したとしても何ら問題ない。 加えて、それぞれの網点の相互の位置関係等にも制約はない。 以上が、本発明の印刷画像領域(3)の構成の概要である。

    本発明における「網点」とは、印刷画像を形成する最小単位の小さな点のことである。 これらを特定の方向に一定の距離連続して配置した点線や破線の分断線、直線、曲線及び破線を画線とし、少なくとも一つの印刷網点又は印刷網点を複数集めて一塊にした円や三角形、四角形を含む多角形、星形等の各種図形、あるいは文字や記号、数字等を画素とする。

    図3に、印刷画像領域(3)における可視画像(4)と潜像画像(5)の重ね合わせ順を示す。 印刷画像領域(3)が備えている可視画像(4)と潜像画像(5)は、必ず、潜像画像(5)が下に形成される必要がある。 2つの画像の重ね合わせに関しては、単に画像同士が重なり合っていればよく、従来技術のような高精度な刷り合わせは必要ない。

    ただし、印刷画像領域(3)、可視画像(4)、潜像画像(5)における領域の大きさについては、印刷画像領域=可視画像≧潜像画像の関係となる。

    以上のような構成で形成した潜像印刷物(1)の効果について図4を用いて説明する。 図4(a)示すように、光源(6)と潜像印刷物(1)と観察者(7a)の位置関係を示す図にあるような、拡散反射光下(印刷物に入射する光の角度と、観察者と印刷物とを結ぶ角度が大きく異なる角度であって、正反射光がほとんどなく、拡散反射光が支配的である状況)において潜像印刷物(1)を観察した場合、観察者(7a)には、図4(a)に示す第一の有意情報であるアルファベットの「A」の文字が視認される。

    また、図4(b)に示すように、光源(6)と潜像印刷物(1)と観察者(7b)の位置関係を示す図にあるような、正反射光下(印刷物に入射する光の角度と、観察者と印刷物とを結ぶ角度が近い角度であって、正反射光が支配的である状況)において潜像印刷物(1)を観察した場合、観察者(7b)には、図4(b)に示す第二の有意情報であるアルファベットの「B」の文字が視認される。

    なお、正反射光下で出現する画像は、潜像画像(5)が有する第二の有意情報の濃淡が反転した画像となる。 よって、潜像画像(5)は、正反射光下で見せたいと意図する元画像をあらかじめ濃淡反転させた画像とする必要がある。

    ここで、本発明において画像がチェンジする原理を説明するとともに、加えて基材(2)を上質紙として本発明の印刷画像領域(3)を形成した場合でも、従来技術のように第一の有意情報と第二の有意情報が混ざり合う現象が発生しない理由について以下に記す。

    本発明の画像が正反射時にチェンジする基本的な原理は、特許文献1から特許文献3までに記載の技術と同様である。 すなわち、光輝性材料を含んで形成された可視画像(4)が正反射時に淡く変化し、その濃淡が圧縮されることによって第一の有意情報が目視上消失する一方、潜像画像(5)とその他の領域との間に存在する相対的な光沢差は、正反射光下ではより強調されるために、第二の有意情報が正反射光の強弱によって可視化される。 以上の原理によって、画像のチェンジ効果が生じている。

    本発明と従来の技術との画像構成の上の最も大きな差異は、2つの画像の積層順の違いにある。 この画像の積層順の違いによって同じ原理を用いていても、効果に大きな違いが生じる。

    従来の技術は、いずれも、光輝性材料で形成した可視画像(4)の上に潜像画像(5)を重ね合わせる構成であり、この場合、潜像画像(5)は、その下に存在する可視画像(4)から生じる正反射光を抑える働きを成す。 すなわち、潜像画像(5)がある領域の正反射光は小さくなり、潜像画像(5)がない領域の正反射光は強くなる。 これによって生じた正反射光の強弱によって潜像画像(5)が可視化されていた。

    この従来の構成は、基本的には潜像画像(5)の下の画像を変化させない(画像を淡く変化させない)ことで潜像画像(5)が有する有意情報を可視化するものであり、可視画像(4)の光輝性が充分でない場合や、ほとんど正反射光が生じない上質紙を基材(2)とした場合には、図9(d)で示したように潜像画像(9)の面積率の高い領域には可視画像(8)の濃淡が反映されてしまうという問題が生じる。

    一方、本発明では、基材(2)よりも高光沢な潜像画像(5)の上に光輝性材料で形成した可視画像(4)を重ね合わせて形成する。 この場合、潜像画像(5)は、その上に存在する可視画像(4)の正反射光を従来の技術のように抑制するのではなく、逆に嵩上げする働きを成す。 このため、潜像画像(5)がない領域の正反射光量は従来技術同様強いが、潜像画像(5)がある領域の正反射光量は、潜像画像(5)がない領域の正反射光量よりも、より一層強くなる。

    従来技術では、潜像画像(9)の面積率の高い領域は反射光量が小さくなっていたが、本技術では潜像画像(5)の面積率の高い領域は反射光量が逆に大きくなる構造を有している。

    そのため、図9(d)に示したような潜像画像(9)の面積率の高い領域に可視画像(8)の濃淡が反映される問題とは無縁であり、可視画像(4)の消失効果は従来技術よりも相対的に高まった。 したがって、正反射光が生じない上質紙を基材(2)とした場合でも、画像のチェンジ効果が失われることがない。

    以上のような性能を備えた可視画像(4)と潜像画像(5)を印刷する方式は、いずれの印刷方式であってもよい。 本発明の潜像印刷物(1)は、オフセット印刷で形成しても十分な効果を発揮するが、フレキソ印刷やグラビア印刷、凸版印刷、凹版印刷、スクリ−ン印刷等で形成してもよい。 生産性を重視する場合には、オフセット印刷で形成する方が望ましい。

    可視画像(4)と潜像画像(5)は、それぞれ蛍光顔料や燐光顔料、蓄光顔料等の発光顔料やIR吸収顔料、IR反射材料、フォトクロミック顔料、示温材料、サーモクロミック材料等の機能性材料を加えても良く、この場合、画像のチェンジ効果に加えて各種の機能性を追加することができる。

    ここで、可視画像(4)が有している第一の有意情報について説明する。 第一の有意情報が人物像や風景等、仮に写真の場合、第一の有意情報のみで可視画像(4)を形成することが可能であるが、第一の有意情報が文字やマークを表す単純な画像の場合、第一の有意情報のみで可視画像(4)を形成することができず、第一の有意情報の周囲に背景となる領域を形成する必要がある。 その理由について、図5を用いて具体的に説明する。

    本発明のチェンジ効果を実現するためには、まず、正反射時に可視画像(4)中の濃淡が圧縮され、可視画像(4)中の第一の有意情報を観察者から不可視とする必要がある。 濃淡が圧縮されるとは、正反射時に可視画像(4)中の第一の有意情報と、その周囲とのコントラストが小さくなる状態のことである。

    しかし、図5(a)に示す例のように、仮に可視画像(4´)の第一の有意情報が文字やマークを表す単純な画像であって、かつ、可視画像(4´)が第一の有意情報のみから形成されている場合、可視画像(4´)が正反射してその中の濃淡が圧縮されたとしても、可視画像(4´)の濃度が淡くなるだけで観察者は第一の有意情報を容易に読み取れてしまう。 これは、可視画像(4´)内部の濃淡が失われても、基材(2´)との間に色相や濃淡の違いが残るために、可視画像(4´)のシルエットを観察することで第一の有意情報が容易に読み取れてしまうためである。 このような事態を避けるためには、図5(b)のように、可視画像(4´)に背景となる領域(4a)が必要となる。

    一方、図5(c)に示す例のように、可視画像(4´´)が人物の写真を表し、この写真を第一の有意情報とした場合、可視画像(4´´)内部の濃淡が失われてしまうと、そのシルエットは単なる四角形としか読み取れず、第一の有意情報が何であるかを推察することができない。 このような構成の場合には、可視画像(4´´)のみで形成することが可能である。

    以上のように、可視画像(4)を第一の有意情報とその背景となる領域とで形成する必要があるのは、可視画像(4´)のシルエットを観察した場合に、第一の有意情報が何であるか推察できる可能性がある場合である。 このように、本発明においては、第一の有意情報に何を用いるかによって可視画像(4´)の構成を変える必要がある。

    以下、前述の発明を実施するための形態にしたがって、具体的に作製した潜像印刷物の実施例について詳細に説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。

    実施例1は、実施の形態で用いた図1から図4までを用いて説明する。 実施例1は、可視画像(4)及び潜像画像(5)を二値画像とし、それぞれオフセット印刷方式で形成した例である。

    図1に、本発明における潜像印刷物(1)を示す。 潜像印刷物(1)は、基材(2)の上に、淡く灰色がかった色の印刷画像領域(3)を備えている。 基材(2)には、一般的な白色上質紙(日本製紙製)を使用した。

    本発明の印刷画像領域(3)の構成を図2に示す。 印刷画像領域(3)は、第一の有意情報を有した可視画像(4)と、第二の有意情報を有した潜像画像(5)とから成る。 実施例1における第一の有意情報とはアルファベットの「A」の文字であり、第二の有意情報とはアルファベットの「B」の文字である。

    図2に示す可視画像(4)は、印刷画像領域(3)の大きさに等しい面積率50%の六角形の中に、アルファベットの「A」の文字を面積率100%のベタで構成した第一の有意情報を備える。 実施例1における可視画像(4)の階調表現域は50%である。 図2に示す潜像画像(5)は、印刷画像領域(3)の大きさに等しい面積率100%のベタの六角形の中に、アルファベットの「B」の文字の部分だけを面積率0%のヌキで構成して成る。 本潜像画像(5)の階調表現域は100%である。

    以上の構成の潜像画像(5)を図3に示すように、白色の基材(2)の上に基材(2)と等色の白色のインキ(ベストワン GIGA 白 M−SOYA T&K TOKA製)を用いてウェットオフセット印刷方式で印刷したのち、その上に重なるように表1に示す灰色がかった水色のメタリックインキを用いてウェットオフセット印刷方式で印刷した。 表1のインキは、銀色のメタリックインキに青色のインキを混合して作製した青色の光輝性インキである。 なお、実施例1における基材(2)の75度鏡面光沢度は10.1であり、潜像画像(5)の75度鏡面光沢度は15.8であった。

    以上の構成で作製した潜像印刷物(1)の効果について、図4を用いて説明する。 図4(a)に示すように、拡散反射光下で潜像印刷物(1)を観察した場合、灰色がかった青色の濃淡によって第一の有意情報であるアルファベットの「A」の文字が視認できた。 一方、図4(b)に示すように、正反射光下で潜像印刷物(1)を観察した場合、可視画像(4)が強く光を反射することで濃淡が圧縮され、第一の有意情報が目視上消失するとともに、相対的な光沢差から潜像画像(5)が有する第二の有意情報であるアルファベットの「B」の文字が光の強弱によって出現した。

    以上のように、観察角度を変えて観察することで、第一の有意情報と第二の有意情報が混ざり合うことなく、完全にチェンジして観察できることが確認できた。

    実施例2は、図6から図8までを用いて説明する。 実施例2は、可視画像(4−1)が有する第一の有意情報及び潜像画像(5−1)が有する第二の有意情報をそれぞれ多階調画像とし、それぞれの画像をオフセット印刷方式で形成した例である。

    図6に、本発明における潜像印刷物(1−1)を示す。 潜像印刷物(1−1)は、基材(2−1)の上に、銀色の印刷画像領域(3−1)が形成されて成る。 基材(2−1)には、実施例1同様に一般的な白色上質紙(日本製紙製)を使用した。

    本発明の印刷画像領域(3−1)の構成を図2に示す。 印刷画像領域(3−1)は、第一の有意情報を有した可視画像(4−1)と、第二の有意情報を有した潜像画像(5−1)とから成る。 実施例2における第一の有意情報とは男性の顔写真であり、第二の有意情報とは鳳凰の画像である。

    図7に示す可視画像(4−1)は、印刷画像領域(3−1)の大きさに等しい男性の顔写真を、画像処理ソフトによって階調圧縮し、階調表現域を60%(最大面積率100%、最小面積率40%)に変更した。 図7に示す潜像画像(5−1)は、印刷画像領域(3−1)の大きさに等しい領域に鳳凰の多階調画像を配置し、階調を濃淡反転させた。 すなわち、面積率100%のベタの四角形の中に、面積率0%の部分を含む複雑な階調を有する鳳凰の画像を構成して成る。 潜像画像(5−1)の階調表現域は100%である。

    図3に示すように、以上の構成の潜像画像(5−1)を白色の基材(2−1)の上に白色のインキ(ベストワン GIGA 白 M−SOYA T&K TOKA製)を用いてウェットオフセット印刷方式で印刷したのち、その上に重なるように銀インキ(ニューチャンピオン シルバー DIC製)で可視画像(4−1)を同じくウェットオフセット印刷方式で印刷し、本発明の潜像印刷物(1−1)を得た。 なお、実施例2における基材(2−1)の75度鏡面光沢度は10.1であり、潜像画像(5−1)の75度鏡面光沢度の最大値は25.5であった。

    以上の構成で作製した潜像印刷物(1−1)の効果について図8を用いて説明する。 図8(a)に示すように、拡散反射光下で潜像印刷物(1−1)を観察した場合、銀色の濃淡によって第一の有意情報である男性の顔写真が視認できた。 一方、図8(b)に示すように、正反射光下で潜像印刷物(1−1)を観察した場合、可視画像(4−1)が強く光を反射することで濃淡が圧縮され、第一の有意情報が目視上消失するとともに、相対的な光沢差から潜像画像(5−1)の表す第二の有意情報である鳳凰の画像が光の強弱によって出現した。

    以上のように、観察角度を変えて観察することで、第一の有意情報と第二の有意情報が混ざり合うことなく、完全にチェンジして観察できることが確認できた。

    1、1−1 潜像印刷物2、2´、2´´、2−1 基材3、3−1 印刷画像領域4、4´、4´´、4−1 可視画像4a 背景となる領域5、5−1 潜像画像6、6−1 可視光源7a、7a−1、7b、7b−1 観察者の視点8 従来技術の可視画像9 従来技術の潜像画像10A、10B 従来技術において正反射光下で視認される画像

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈