支持クッション、及び支持クッションの表面温度を制御する方法

申请号 JP2015537674 申请日 2012-10-18 公开(公告)号 JP6069513B2 公开(公告)日 2017-02-01
申请人 テンピュール−ペディック・マネジメント・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー; 发明人 トム・ミッケルセン; ケリー・ウッド・チャンドラー;
摘要
权利要求

第1表面、及び第1表面に対向する第2表面を有する身体支持部と、 身体支持部の第1表面で選択的に加熱あるいは冷却を提供するように位置決めされ構成された複数の熱電素子と、 エラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質を有し熱電素子に動作可能に接続された熱消散部と、 を備えた支持クッション。熱消散部は、身体支持部の第2表面及び複数の熱電素子に隣接して位置決めされている、請求項1に記載の支持クッション。熱消散部は、エラストマーのゼラチン状物質の複数の三次元のブロックを備え、エラストマーのゼラチン状物質の各ブロックは、隣接するエラストマーのゼラチン状物質の各ブロックから規定距離の間隔をあけ、かつ複数の熱電素子の一もしくは複数に隣接して位置決めされている、請求項1に記載の支持クッション。熱消散部は、エラストマーのゼラチン状物質の実質的に均一な層を備える、請求項1に記載の支持クッション。身体支持部は、熱消散部のエラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質とは異なる物質を備える、請求項1に記載の支持クッション。身体支持部は、軟質フォームを備える、請求項1に記載の支持クッション。身体支持部は、粘弾性体を備える、請求項1に記載の支持クッション。身体支持部は、仰向けあるいはうつむけ姿勢で横たわるユーザーを支持するように寸法的に大きさが決められている、請求項1に記載の支持クッション。複数の熱電素子は、身体支持部に隣接して位置決めされる、請求項1に記載の支持クッション。熱電素子は、不連続なペルチェ素子である、請求項1に記載の支持クッション。複数の熱電素子は、直列に配列された多数のペルチェ素子である、請求項1に記載の支持クッション。熱電素子は、アレイ状に配列されている、請求項1に記載の支持クッション。アレイ状の熱電素子の少なくとも一部は個別的に扱われる、請求項12に記載の支持クッション。身体支持部は、複数の円柱状の空間を含み、各円柱状の空間は一つの熱電素子の少なくとも一部を含む、請求項1に記載の支持クッション。熱電素子に電流を供給する電源と、電源から熱電素子に供給される電流を制御するコントローラーとをさらに備える、請求項1に記載の支持クッション。コントローラーは、熱電素子に供給される電流を自動的に制御する、請求項15に記載の支持クッション。コントローラーは、規定時間の間、熱電素子に電流を供給することを可能にする、請求項15に記載の支持クッション。コントローラーへ熱的フィードバックを提供する温度センサーをさらに備え、この温度センサーは、身体支持部、熱消散部、あるいはこれらの両方に動作可能に接続される、請求項15に記載の支持クッション。コントローラーへ圧フィードバックを提供する圧力センサーをさらに備え、この圧力センサーは、身体支持部、熱消散部、あるいはこれらの両方に動作可能に接続される、請求項15に記載の支持クッション。熱消散部から熱を離して消散する熱消散部に動作可能に接続された一もしくは複数のファンをさらに備える、請求項1に記載の支持クッション。身体支持部、熱消散部、あるいはこれらの両方に支持を提供するように位置決めされたベース部をさらに備える、請求項1に記載の支持クッション。第1表面、及び第1表面に対向する第2表面を有する第1層と、 第1層の第1表面で選択的に加熱あるいは冷却を提供するように位置決めされ構成された複数のペルチェ素子と、 エラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質を有する第2層であって、ペルチェ素子が第1層の冷却を提供している状態においてエラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質の第2層が複数のペルチェ素子によって生じた熱を吸収するように、ペルチェ素子の少なくとも一部に位置決めされ接触する第2層と、 を備える、支持クッション。上部面、及び上部面に対向する下部面を有するマットレスと、 上部面で選択的に加熱あるいは冷却を提供するように位置決めされ構成された複数のペルチェ素子と、 エラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質の層であって、ペルチェ素子の少なくとも一部に位置決めされて接触し、ペルチェ素子がマットレスの上部面の冷却を提供している状態において複数のペルチェ素子によって生じた熱のヒートシンクを提供する、エラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質の層と、 を備えたマットレス組立体。エラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質の層は、マットレスの下部面の下に位置決めされ、ペルチェ素子の少なくとも一部に接触する、請求項23に記載のマットレス組立体。マットレスは、粘弾性体を備える、請求項23に記載のマットレス組立体。マットレスの上に位置決めされる快適層をさらに備え、この快適層は粘弾性体を備える、請求項23に記載のマットレス組立体。快適層は、マットレスの密度未満の密度を有する、請求項26に記載のマットレス組立体。エラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質の層は、エラストマーのゼラチン状物質の実質的に均一な層を備える、請求項23に記載のマットレス組立体。マットレス、エラストマーのゼラチン状物質を備えた熱吸収物質の層、あるいはこれらの両方に支持を提供するように位置決めされ構成されたベース層をさらに備える、請求項23に記載のマットレス組立体。ベース層は調整可能である、請求項29に記載のマットレス組立体。支持クッションの表面温度を制御する方法であって、 身体支持部と、エラストマーのゼラチン状物質を有する熱消散部と、支持クッションに位置決めされ身体支持部及び熱消散部に動作可能に接続される複数のペルチェ素子とを有する支持クッションを設けること、 複数のペルチェ素子へ電流を供給すること、電流は、身体支持部の表面温度を下げるように第1方向において供給され、及び、身体支持部の表面温度を上げるように第2方向において供給され、 複数のペルチェ素子で生じた熱を熱消散部へ消散すること、 を備えた方法。身体支持部は、粘弾性体を備える、請求項31に記載の方法。支持クッションの加熱量あるいは冷却量を制御するためペルチェ素子に供給される電流量を制御することをさらに備える、請求項31に記載の方法。熱消散部から熱を放散させるために熱消散部に動作可能に接続された一もしくは複数のファンを作動させることをさらに備える、請求項31に記載の方法。冷却期間の次に規定時間の間、第2方向において電流を供給することをさらに備えた、請求項31に記載の方法。身体支持部に位置決めされた温度センサーからフィードバックを受け取ること、 温度センサーから受け取ったフィードバックに基づいて第1方向あるいは第2方向において複数のペルチェ素子へ電流を供給すること、 をさらに備えた、請求項31に記載の方法。

说明书全文

この発明は、支持クッション、及び支持クッションの表面温度を制御するための方法に関する。特に、この発明は、支持クッションの表面を選択的に加熱あるいは冷却するように配置され構成された熱電素子を利用する、マットレス組立体のような支持クッションに関する。

効果的で安らかな睡眠の特徴は、各個人の睡眠の快適さである。医学的研究は、睡眠遮断(sleep deprivation)(「睡眠負債(sleep debt)」)が寿命、生産性、及び精神全般、感情、及び肉体的健康において著しくネガティブな影響を有する可能性があることを示唆する。慢性的な睡眠負債は、体重増加とつながっており、より具体的には、生体プロセス(body processes)方法に影響を与え炭化物を貯蔵するだけでなく、食欲に影響を与えるホルモンレベルを変更することが観察されている。さらに睡眠負債は、いらいら、短気、集中ができないこと、及び不機嫌さに帰着するかもしれず、これは、何人かの研究者が睡眠負債と、現場の事故、交通事故、及び一般的な午後の不注意との間の関連を示唆している。さらに、睡眠障害は、高血圧、ストレスホルモンレベルの増加及び不整脈と関連しており、また、追加の研究では、睡眠不足は免疫機能に影響可能であり、その結果、病気及び疾病、例えば癌、になりやすいことを最近示唆している。合計で、研究者は、それらの様々な結果により、睡眠負債が米国で毎年630億ドルの生産性の損失を出すことを示唆している。したがって、睡眠の快適さを改善し、個々の睡眠負債を低下させる支持クッションは、非常に好ましくかつ有益であろう。

本発明は、支持クッションの表面温度を制御するための支持クッション及び方法に関する。特に、本発明は、支持クッションの表面を選択的に加熱あるいは冷却するように位置決めされ構成された熱電素子を利用した、マットレス組立体のような支持クッションに関する。したがって、本発明の支持クッションは、支持クッションの表面温度を制御することにより、睡眠の快適さを含むユーザーの快適さレベルをユーザーが個々に扱うことを可能にする。

本発明の一つの模範的な実施形態では、支持クッションは、第1表面、及び第1表面に反対側の第2表面を有する身体支持部を含むマットレス組立体の形で提供される。このマットレス組立体は、身体支持部の第1表面に加熱もしくは冷却を選択的に提供するように配置され構成された複数の熱電素子をさらに含む。マットレス組立体は、また、熱吸収物質で構成され動作可能に熱電素子に接続される熱消散部を含む。

マットレス組立体の身体支持部は、一般的に、身体支持部に渡ってユーザーの体あるいは部分からの圧力を適切に分配する軟質フォーム(flexible foam)で構成される。いくつかの実施形態では、軟質フォームは、所望の密度及び硬度を有し、マットレス組立体の身体支持部に渡って圧力が均一に吸収され均等に分配されるのを可能にする粘弾性体(visco-elastic foam)である。この点に関して、ある実施形態では、身体支持部は、マットレス組立体上に休息しているユーザーの体あるいは部分に快適さの程度を提供するように、身体支持部に位置決めされる快適部分(comfort portion)あるいは層によってさらに覆うことができる。そのような快適支持部分はまた、ある実施形態では、粘弾性体あるいは他の泡状物質で構成されるが、さらに詳細に以下に説明するように、休息するために柔らかい表面を提供するように、及びユーザーの体とマットレス組立体の熱電素子との間に十分に柔らかいバリアを提供するように、典型的にはマットレス組立体の身体支持部の密度未満の密度を有する。

マットレス組立体の熱電素子に関して、熱電素子は、マットレス組立体に位置決めされ、マットレス組立体の身体支持部の第1(あるいは上部)表面の温度をユーザーが制御することを可能にするように構成される。例えば、ある実施形態では、熱電素子は複数のペルチェ素子で構成され、ペルチェ素子を通して第1方向に電流量を流すことで、身体支持部の第1表面から離れて第2表面の方へ熱を引き寄せることによって身体支持部の第1表面を冷却する。同様に、ある実施形態では、ペルチェ素子を通して第2(例えば、反対の)方向に電流量を流すことで、身体支持部の第2表面から離れて第1表面の方へ熱を引き寄せることによって身体支持部の第1表面を加熱する。

ペルチェ素子の加熱及び冷却能力をさらに利用するために、ある実施形態では、ペルチェ素子が次々に配列され身体支持部の全面あるいは所望の部分に渡り加熱あるいは冷却を提供できるように、ペルチェ素子は直列に(in a series)配列される。他の実施形態では、ペルチェ素子はアレイ状に配置され、一群のペルチェ素子が身体支持部の所望の領域に位置決め可能であり、過度な加熱になり易い(例えば、ユーザーの胴体あるいは頭部)ユーザーの体の特定部分に接触するであろう身体支持部のある領域を選択的に加熱もしくは冷却するために使用される。いくつかの実施形態において、身体支持部の第1表面の選択的な加熱及び冷却に関する、より多くの制御を提供するため、ペルチェ素子は別々のペルチェ素子で構成される、個々に扱われることが可能である、あるいはこれらの両方である。

身体支持部の第1表面の加熱及び冷却を容易にするために、各ペルチェ素子は、典型的にマットレス組立体の身体支持部の幅に広がり、その結果、各ペルチェ素子の第1側面は、身体支持部の第1表面の上方あるいは第1表面に隣接して位置決めされ、各ペルチェ素子の対向側面は、身体支持部の第2表面の下方あるいは第2表面に隣接して位置決めされる。これらの実施形態において、身体支持部は、身体支持部の一方面から他方面へ熱を伝導するペルチェ素子の一部を各々が含む複数の円柱状のボイドを含む。したがって、ある実施形態では、ペルチェ素子は、身体支持部に隣接して位置決めされ、身体支持部の内部を通り、身体支持部の一方面から身体支持部の他方面へ直接的に熱を伝達する。

身体支持部の第1表面を選択的に加熱あるいは冷却するように構成されることに加えて、熱電素子はまた、熱吸収物質で構成された、マットレス組立体の熱消散部に動作可能に接続される。いくつかの実施形態では、マットレス組立体の熱消散部は、身体支持部の第2表面に隣接したあるいはその近くのペルチェ素子の少なくとも一部を包むエラストマーのゼラチン状物質で構成される。熱消散部にペルチェ素子を動作可能に接続することによって、熱消散部は、ペルチェ素子用の構造的支持に加えて、身体支持部の第1表面が冷却されているときに熱を消散可能であるサーマルダンプ(thermal dump)あるいはヒートシンクを提供する。あるいはまた、身体支持部の第1表面が加熱されているときに、熱消散部はまた、熱消散部に集めた熱を身体支持部の第1表面へ伝達することによって熱源として使用することもできる。

本発明のいくつかの実施形態では、熱消散部は、エラストマーのゼラチン状物質の実質的に均一な層で構成される。ある実施形態において、そのようなエラストマーのゼラチン状物質の実質的に一様の層は、身体支持部の第2表面の全体を覆うように使用される。エラストマーのゼラチン状物質を利用する他の実施形態では、熱消散部は、エラストマーのゼラチン状物質の複数の三次元ブロックで構成される。これらの実施形態では、三次元ブロックは、エラストマーのゼラチン状物質の隣接したブロックから所定距離の隙間をあけることができ、マットレス組立体に含まれた各ペルチェ素子に接触するエラストマーのゼラチン状物質の連続層の形態におけるヒートシンクを提供することとは対照的に、典型的に複数のペルチェ素子の一もしくは複数に隣接して位置決めされ、それによって各ペルチェ素子用の個々のヒートシンクが提供される。

本発明のさらなる実施形態では、熱消散部は、エラストマーのゼラチン状物質を含まない熱吸収物質で構成される。そのような一つの実施形態では、熱消散部は流体層で構成され、これは、エラストマーのゼラチン状物質の実質的に均一な層のように、身体支持部の第1表面が冷却されているときヒートシンクとして作用可能であり、身体支持部の第1表面が加熱されるべきときに熱を格納する熱源として作動可能である。他の実施形態では、熱消散部は軟質フォームで構成され、これは、網状の多孔質構造(reticulated cellular structure)を有する複数のセルを含み、身体支持部の第1表面から伝達した熱が網状の多孔質構造へ伝達するようにペルチェ素子に動作可能に接続される。網状の多孔質構造へ熱を伝達するとき、熱消散部の網状の多孔質構造を通り空気を運ぶことによって、その熱を熱消散部の外へ伝達することができる。

熱消散部において網状の多孔質構造を利用するマットレス組立体のある実施形態では、熱消散部において入口孔及び出口孔を含むことで、空気が熱消散部内へ、熱消散部を通り、及び熱消散部の外へ流れることができることにより、空気は、少なくとも一部分で熱消散部を通り運ばれる。さらに、いくつかの実施形態では、熱消散部の外面を覆うシール(すなわち外板)を含むことにより、熱消散層のある部分のみを通って及びその部分のみから外へ熱を流すことができる。このような実施形態では、例えば、シールに配置された入口孔及び出口孔を利用することによって、熱を放散させるため熱消散部にファンを動作可能に接続することによって、あるいはこれらの両方によって、熱消散部の網状の多孔質構造を通して空気を運ぶことにより熱が除去されるまで、シールは熱消散部内に熱を効果的に取り込むために使用される。

熱消散部用に使用された材料にかかわらず、本発明のマットレス組立体は、それぞれ、複数の熱電素子に電流を供給するための電源、及び複数の熱電素子に供給される電流を制御するためのコントローラーをさらに含む。マットレス組立体にコントローラーを含むことによって、熱電素子に供給される電流量は、身体支持部の第1表面へ所望の加熱量あるいは冷却量を提供するように制御することができる。例えば、ある実施形態では、コントローラーは、ペルチェ素子へ供給される電流を自動的に制御するように構成され、その結果、身体支持部の第1表面が特定温度に達したときに身体支持部の第1表面を加熱あるいは冷却するように、電流は特定方向にてペルチェ素子へ供給することができる。別の例として、いくつかの実施形態では、コントローラーは、8時間の睡眠期間のような所定時間、あるいはユーザーが通常、睡眠周期の特定ステージ(例えばレム睡眠)を過ごす時間に対応した時間長さの間、ペルチェ素子に電流を供給することを可能にするように構成される。別の例において、コントローラーは、ユーザーに着用されたセンサーからのバイオリズムフィードバックを受け取り、それに従いペルチェ素子の作動を調和させてもよい。

本発明のマットレス組立体に含まれた熱電素子に関して追加の制御レベルを提供するために、ある実施形態において、マットレス組立体は、さらに、マットレス組立体の身体支持部、熱消散部、あるいはこれらの両方に動作可能に接続され、コントローラーへ入力を提供する一もしくは複数の機構をさらに含む。このような機構は、いくつかの実施形態では圧力センサーを含み、これはコントローラーへの圧力フィードバックを提供し、ユーザーがマットレスに横たわるか、別な方法ではマットレス組立体に圧力をかけたときに、コントローラーがマットレス組立体の加熱あるいは冷却を自動的に始めることを可能にする。他の実施形態では、温度センサーが模範的なマットレス組立体に含まれ、コントローラーへの温度フィードバックを提供し、受信した温度フィードバックに応じてコントローラーが身体支持部の第1表面を選択的に加熱あるいは冷却して所望の温度を維持することを可能にする。このような所望温度あるいは圧力フィードバックの設定は、ある実施形態では、コントローラー自体にて直接的に入力あるいは調節され、他の実施形態では、コントローラーに動作可能に接続されユーザーが身体支持部の第1表面を所望の温度に遠隔に調節することを可能にするリモートコントロールからコントローラーへ送信することができる。

マットレス組立体に複数の熱電素子を組み込むことに関連した幾つかの利点をさらに得るために、いくつかの実施形態において、マットレス組立体へ組み込まれた熱電素子は、身体支持部と熱消散部との間の温度差を充電口で電圧に変換するように、位置決めされ構成される。このような実施形態は、上述した実施形態と本質的に同じ構造を有し、コントローラー、電源あるいはその両方の代わりに充電口の置き換えを有する。身体支持部と熱消散部との間に温度差があるとき、バッテリー(例えば携帯電話、携帯音楽プレーヤー、目覚まし時計、携帯計算デバイス等のような電子デバイスのバッテリー)を充電するために使用可能である充電口で電圧が発生するように、充電口は熱電素子に動作可能に接続される。

本発明のマットレス組立体への追加の改善として、いくつかの実施形態では、マットレス組立体のユーザーの快適さ及び便利さをさらに増すために追加の機構を含むマットレス組立体が提供される。例えば、上述したように、本発明のマットレス組立体の各々は、一般的に少なくとも2つの部分あるいは層、すなわち身体支持部あるいは層、及び、熱消散部あるいは層を含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、向上した快適さレベルを提供するために、マットレス組立体用の追加の支持体を提供するために、あるいはこれらの両方を提供するために、追加の層がマットレス組立体に組み込まれる。例えば、ある実施形態では、身体支持部、熱消散部、あるいはこれら両方への支持体を提供するように、マットレス組立体にベース部あるいは層が含まれる。いくつかの実施形態では、そのベース部は、ユーザーが一もしくは複数の所望の人間工学的位置にマットレス組立体を置くことができるように調整可能である。

さらに本発明の支持クッションに関して、模範的な支持クッションはまた、支持クッションの表面温度を制御する方法の一部としても使用することができる。幾つかの実施において、支持クッションの表面温度を制御する方法は、身体支持部、エラストマーのゼラチン状物質で構成される熱消散部、及び、支持クッションに位置決めされ身体支持部及び熱消散部に動作可能に接続される複数のペルチェ素子、を有する支持クッションを最初に設けることを含む。次に、複数のペルチェ素子に電流が供給され、第1方向に電流が供給されたときには身体支持部の表面温度が下降し、あるいは、第2方向に電流が供給されたときには身体支持部の表面温度が上昇する。複数のペルチェ素子への電流の供給によって発生したいずれの熱は、エラストマーのゼラチン状物質のおかげで、サーマルダンプあるいはヒートシンクとして作用し、かつ支持クッションから熱を離して周囲の空気へ放散するために一般的に使用されるファンあるいは同じく騒々しい他のデバイスを使用することなく身体支持部の冷却を可能にする、熱消散部へ続いて放散される。

本発明のさらなる特徴及び利点は、この文献中の記載、図、及び限定しない例示に関する検討の後に当業者に明らかになるだろう。

本発明により作製された、マットレス組立体の形態における、模範的な支持クッションの斜視図である。

図1の2−2線に沿って得られる図1の模範的なマットレス組立体の部分断面図である。

図1の3−3線に沿って得られる模範的なマットレス組立体の別の断面図である。

図1に類似する模範的なマットレス組立体の斜視図であり、マットレス組立体の様々な層に隣接して位置決めされた複数のペルチェ素子を示すためにマットレス組立体の一部を切り取った斜視図である。

本発明により作製された、マットレス組立体の形態における、別の模範的な支持クッションの斜視図であり、マットレス組立体の様々な層に隣接して位置決めされた複数のペルチェ素子を示すためにマットレス組立体の一部を切り取った斜視図である。

本発明により作製された、マットレス組立体の形態における、さらに別の模範的な支持クッションの断面図であり、調整可能なベース層、及びマットレス組立体に位置決めした一対のファンを有するマットレス組立体を示す。

本発明により作製された、枕の形態における、模範的な支持クッションの斜視図であり、枕の様々な層に隣接して位置決めされたペルチェ素子を示すために枕の一部を切り取った斜視図である。

図7の8−8線に沿って得られた図7に示される模範的な枕の断面図である。

本発明により作製された、椅子にて使用するための模範的な支持クッションの断面図であり、支持クッションの様々な層に隣接して位置決めされた複数のペルチェ素子を示した断面図である。

本発明により作製された支持クッションの表面温度を制御するための模範的なリモートコントロールの斜視図である。

本発明により作製された、マットレス組立体の形態における、さらに別の模範的な支持クッションの断面図であり、網状の多孔質構造を有する複数の泡状物質セルを含む熱消散部に隣接して位置決めされた複数のペルチェ素子を示した断面図である。

図11の模範的なマットレス組立体の斜視図であり、熱消散部に隣接して位置決めされた複数のペルチェ素子を示すためにマットレス組立体の一部を切り取った斜視図である。

本発明により作製された、マットレス組立体の形態における、さらに模範的な支持クッションの断面図であり、充電口を含む断面図である。

図13の模範的なマットレス組立体の回路の概略図である。

本発明は、支持クッションの表面温度を制御するための支持クッション及び方法に関する。特に本発明は、熱吸収物質を備えた熱消散部に動作可能に接続された複数の熱電素子を含む、マットレス組立体のような支持クッションに関する。本発明の支持クッションは、熱電素子によって発生した加熱されたあるいは冷却された空気を支持クッションから離して周囲の空気へ放散するために、ファンあるいは類似のデバイスの使用を必要とせずに、ユーザーが支持クッションの表面温度を制御することを可能にする。したがって、本発明の支持クッションは、支持クッションの表面温度を制御することにより、睡眠快適さを含めてユーザーが自身の快適さレベルを個別的に取り扱うことを可能にし、及び、ファンあるいは他の類似のデバイスを利用する従来システムの騒音を無くした方法においてユーザーが上記取り扱うことを可能にする。

まず図1から図4を参照した、本発明の一つの模範的な実施形態では、マットレス組立体10の形態における支持クッションが設けられ、この支持クッションは、身体支持部20の通常、上部面である第1表面22、及び身体支持部20の通常、下部面であり第1表面22に対向する第2表面24を有する身体支持部20を含む。マットレス組立体10は、身体支持部20に位置決めされ身体支持部20の第1表面22で加熱あるいは冷却を選択的に提供するように構成されたペルチェ素子30の形態における複数の熱電素子をさらに含む。また、マットレス組立体10には、熱吸収物質を備えペルチェ素子30に動作可能に接続される熱消散部40が含まれる。

マットレス組立体10の身体支持部20は、一般的に、身体支持部20に渡りユーザーの体あるいは部分からの圧力を適切に分配する軟質フォームの連続層を備える。このような軟質フォームは、次のものに限定されないが、ラテックスフォーム、網状のあるいは非網状の粘弾性体(時々、記憶性フォーム材あるいは低反発性フォームと呼ばれる)、網状のあるいは非網状の非粘弾性体、ポリウレタン高反発性フォーム、発泡ポリマーフォーム(例えば発泡したエチレン−酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレンあるいはポリエチレン)、及びこのようなものを含む。図1から図4に示される実施形態において、身体支持部20は、十分な密度及び硬度と共に低反発性を有する粘弾性体で構成され、この粘弾性体は吸収すべき圧力を一様にしマットレス組立体10の身体支持部20に渡って均等に分配することを可能にする。一般的に、このような粘弾性体は、ほぼ室温(すなわち21°Cから23°C)で、この物質の試料に対する板からこの物質の元の厚さの少なくとも40%の圧縮まで圧力をかけ、ここでその40%圧縮は硬度測定標準の国際標準化機構(ISO)2439によって確定されたような設定時間の間保持されることによって測定されたとき、少なくとも約10Nで、高々約80Nまでの硬度を有する。いくつかの実施形態では、粘弾性体は、快適さ及び身体快適さ品質の所望の度合いを提供するため、約10N、約20N、約30N、約40N、約50N、約60N、約70N、あるいは約80Nの硬度を有する。

マットレス組立体10において使用するためにここで記述された粘弾性体はまた、増加された材料耐久性の度合いのみならず、快適さ及び身体快適さ品質の所望の度合いを提供することを援助する密度も有することができる。いくつかの実施形態では、身体支持部20において使用される粘弾性体の密度は、約20kg/m3以上、高々約150kg/m3の密度を有する。いくつかの実施形態において、マットレス組立体10の身体支持部20において使用される粘弾性体の密度は、約20kg/m3、約30kg/m3、約40kg/m3、約50kg/m3、約60kg/m3、約70kg/m3、約80kg/m3、約90kg/m3、約100kg/m3、約110kg/m3、約120kg/m3、約130kg/m3、約140kg/m3、あるいは約150kg/m3である。もちろん、特定の密度を有する粘弾性体の選択は、その硬度、その粘弾性体が圧力に応じる方法、及び粘弾性体の全体的な触感を含む他の特徴に影響を与えるだろう。しかしながら、所望の密度及び硬度を有する粘弾性体は、望まれるような特定用途またはマットレス組立体に関して容易に選択可能であることが認識される。さらに、マットレス組立体の身体支持部は、軟質フォームの連続層で構成される必要が全くないことが認識されるが、しかし、ここに記載する主題の精神及び範囲から逸脱することなく、バネに基づいたマットレスを含み、より伝統的なマットレスの形態を取ることも可能である。

さらに図1を参照して、マットレス組立体10の身体支持部20は、身体支持部20の上に位置決めされ、マットレス組立体10上に休息しているユーザーの体あるいは部分に快適さの程度を提供する、快適さ部分あるいは層70によってさらに覆われる。その快適層70はまた、粘弾性体も備えることができる。しかしながら、快適層70は、典型的に、マットレス組立体10の身体支持部20のものよりも小さい密度、硬度、あるいはその両方を有する。その結果、快適層70は、以下にさらに詳細に記述するように、ユーザーの体とマットレス組立体10のペルチェ素子30との間に十分に柔軟なバリアを提供しながら、ユーザーの体あるいは部分を休息するようにより柔らかい表面を提供する。例えば、ある実施形態において、マットレス組立体10は、約75kg/m3の密度、及び約13Nの硬度を有する粘弾性体で構成される身体支持部20を含み、一方、快適層は、約35kg/m3の密度、及び約10Nの硬度を有する粘弾性体で構成される。

身体支持部20及び快適層70の特定の密度にかかわらず、身体支持部20及び快適層70は、使用中に身体支持部20及び快適層70が互いに移動しないように、一般的に互いに固定される。この点に関して、テープ、ホック、面ファスナー、従来のファスナー、ステッチ、及びそのようなものを含みながら、材料の一方の層を別のものに固定する種々の手段が使用することができる。一つの特別な実施形態では、身体支持部20及び快適層70は、身体支持部20及び快適層70が互いに完全に粘着した実質的に連続するアッセンブリを作製するため、粘着性のあるいは密着性の接合物質によって互いに接合される。このような粘着性の接合物質は、例えば、環境にやさしく、SABA DINXPERLO BV、B-7090 AA、ディンクスペルロ、ベルギー、によって製造される2物質の水性粘着剤製品でSABA AQUABOND RSDのような水性粘着剤を含む。

さらに図1から図4に示される身体支持部20に関して、以下にさらに詳しく記述するように、身体支持部20は、一般的に、マットレス組立体10の熱消散部40の構成とは異なる構成を有するが、しかし、種々の密度及び硬度を有する一もしくは複数の異なるあるいは追加の層で、模範的な身体支持部がさらに構成可能であることは付加的に考えられる。例えば、身体支持部に使用される低反発性の粘弾性体の層の第2表面に、高反発性ウレタンフォームの層が固定可能であることが考えられる。このような多層の身体支持部は、米国特許出願公開番号2011/0252562号のみならず、例えば、米国特許番号7469437号、7507468号、8025964号、及び8034445号に記載されており、これらの各々は参考としてここに組み込まれる。

話を本発明の支持クッションに含まれる熱電素子に変えると、他の熱電素子と同様に、電気エネルギーを熱に変換する抵抗ヒータを含み、種々の熱電素子が模範的な支持クッションの表面を加熱あるいは冷却するために使用され支持クッション内に組み込むことができる。図1から図4に示され、上に表された模範的なマットレス組立体10では、熱電素子はペルチェ素子30であり、このペルチェ素子は、マットレス組立体10に位置決めされ、マットレス組立体10における身体支持部20の第1表面22の温度をユーザーが制御可能なように構成され、したがってこのことは、身体支持部20の第1表面22が快適層70に近接するためにマットレス組立体10の快適層70の温度を変更することができる。またペルチェデバイス、ペルチェヒーターあるいは熱ポンプ、固体冷却器あるいは熱電熱ポンプと呼ばれるかもしれない、ペルチェ素子30は、ペルチェ効果を、換言すると2つの異なる金属の帯電接合(electrified junction)での熱の存在を生じさせるためにペルチェ素子30を通して電流量を流すことによって、マットレス組立体10の身体支持部20の一方面から身体支持部20の他方面へ熱を伝達する固体能動熱ポンプ(solid-state active heat pumps)である。

図1から図4に示されるペルチェ素子30において、2つの異なる金属の接合は、n型半導体あるいは素子32及びp型半導体あるいは素子34の形態のものである。これらのペルチェ素子30では、電流量が第1方向にn型素子32を通って流れ、金属相互接続33を横切り、p型素子34へ進むとき、ペルチェ効果が生成され、それによってn型素子32における電子が電流と反対方向へ移動し、p型素子34における正孔が電流の方向に移動する。その結果、両者がマットレス組立体10の身体支持部20の第1表面22から身体支持部20の第2表面24の方へ熱を除去する。同様に、ペルチェ素子30によって、電流量が第2(例えば反対)方向においてペルチェ素子30を通りn型素子32及びp型素子34を流れるとき、ペルチェ効果を逆にすることができ、ペルチェ素子30は、身体支持部20の第2表面24から熱を離して身体支持部20の第1表面22の方へ引き寄せることによって、身体支持部20の第1表面22を加熱するために使用することができる。

身体支持部20の第1表面22の加熱及び冷却を容易にするために図2に示されるように、各ペルチェ素子30の上部31が身体支持部20の第1表面22の上方で第1表面22に隣接して位置決めされ、及び、ペルチェ素子30の金属相互接続33が身体支持部20の第2表面24の下方で第2表面24に隣接して位置決めされるように、ペルチェ素子30は、実質的に、マットレス組立体10の身体支持部20の幅に広がる。ペルチェ素子30が身体支持部20を貫通することを可能にするために、身体支持部20は、複数の円柱状の空間26で、n型素子32及びp型素子34を含むペルチェ素子30の一部が位置決めされ身体支持部20を通り抜けることを可能にし、かつ、熱が身体支持部20の一方面から他方面へ伝達するのを可能にするため、身体支持部20の一部が除去されている空間26を含む。言い換えると、また図2に最もよく示されるように、ペルチェ素子30は、身体支持部20に隣接して位置決めされ、身体支持部20の一方面から身体支持部20を通り身体支持部20の他方面へ熱を直接に移送する。

図2から図4を参照して、ペルチェ素子30の加熱及び冷却能力を利用するため、ペルチェ素子30は直列に配列され、ここでは身体支持部20の第1表面22全体あるいはその一部分に渡って実質的に一様でかつ連続した加熱あるいは冷却を提供するために、ペルチェ素子30は、次々に配列される。この点に関して、また図3に最もよく示されるように、ペルチェ素子30をグループ分けしたものが身体支持部20のある一定の領域に位置決めされ、身体支持部20の領域を選択的に加熱あるいは冷却するために使用されるように、ペルチェ素子30は、さらにアレイ35a、35b、35c、35dにおいて配列される。そのような各領域は、過度の加熱あるいは冷却になりやすいユーザーの身体の特定部分(例えばユーザーの胴体あるいは頭、に対する、ユーザーの脚)に接するだろう。例えば、また以下にさらに詳しく記述するように、いくつかの実施形態において、仰向けあるいはうつむけの姿勢で横になっているユーザーの胴体あるいは頭に接するだろうアレイ35a、35cを冷却し、一方、仰向けあるいはうつむけの姿勢で横になっているユーザーの脚の近くにあるだろうアレイ35b、35dを加熱することが可能なように、ペルチェ素子30のアレイ35a、35b、35c、35dは、個別的に扱われることが可能である。もちろん、第1表面22の選択的な加熱及び冷却に対するより多くの量の制御を提供するように、ユーザーの身体の特定部分を加熱あるいは冷却可能にするため、あるいはユーザーの身体に最も近接して接触するペルチェ素子30のみを選択的に加熱あるいは冷却可能にするために(例えば、ユーザーが横向きで横たわっているとき)、身体支持部20の第1表面22のより特定の部分が選択的に加熱あるいは冷却可能なように、アレイ35a、35b、35c、35dにおけるペルチェ素子30の個々の行あるいは列もまた、個別的に扱うことができる。図2から図4には示されていないが、同様に、身体支持部の第1表面の加熱及び冷却にわたりさらに多くの制御を提供するように、本発明のマットレス組立体で使用されるペルチェ素子は、互いに直列に接続されていない不連続(discrete)なペルチェ素子の形態で提供可能である。

図1、図2及び図4を参照して、身体支持部20の第1表面22を選択的に加熱あるいは冷却するように構成されることに加えて、ペルチェ素子30はまた、マットレス組立体10の熱消散部40に動作可能に接続される。このような熱消散部40は、熱吸収物質を備える。より詳しくは、図1、図2及び図4に示される実施形態において、マットレス組立体10の熱消散部40は、身体支持部20の第2表面24の全体を覆いかつ第2表面24の全体に固定されるエラストマーのゼラチン状物質の実質的に均一な層で構成される。熱消散部40のエラストマーのゼラチン状物質はまた、身体支持部20の第2表面24の近くのペルチェ素子30の金属相互接続33も包む。この点に関して、ペルチェ素子30を熱消散部40に動作可能に接続することによって、熱消散部40は、ペルチェ素子30用の構造的支持に加えて、身体支持部20の第1表面22が冷却されているときに熱が消散可能であるサーマルダンプあるいはヒートシンクを提供する。あるいはまた、身体支持部20の第1表面22が加熱されているとき、熱消散部40はまた、熱消散部40に集められた熱を熱消散部40から身体支持部20の第1表面22へ移送することによって、熱源としても使用することができる。これによって熱消散部40は、ペルチェ効果の熱副産物を周囲の空気中へ放出するためにファンあるいは他の同様のデバイスを必要とせずに、また身体支持部20の第1表面22へ熱を供給するために分離した熱源を必要とせずに、少なくとも一部で、マットレス組立体10の身体支持部20の第1表面22を選択的に加熱及び冷却可能にする。

改良点として、サーマルダンプあるいはヒートシンクとしてのエラストマーのゼラチン状物質を利用する本発明の別の実施形態では、図5を参照して、快適層170、第1表面122及び第2表面124を有する身体支持部120、複数のペルチェ素子130、及びエラストマーのゼラチン状物質を含む熱消散部140を含む模範的なマットレス組立体110が提供される。しかしながら図1から図4に示されるマットレス組立体10と異なり、熱消散層140に含まれるエラストマーのゼラチン状物質は、実質的に連続した層の形態ではなく、その代わりにエラストマーのゼラチン状物質の三次元のブロック142の形態である。エラストマーのゼラチン状物質のブロック142の各々は、隣接したブロック142から所定の距離で間隔をあけることができるが、一般的には、各ブロック142がペルチェ素子130の金属相互接続133を包みペルチェ素子130用の個々のヒートシンクを提供するように位置決めされる。

模範的な身体支持部の第1表面が冷却されているときにヒートシンクとして仕えることができ、また身体支持部の第1表面が加熱されているときに熱源として作動可能である、流体層等のような、様々な他の構成を有するあるいは種々の他の物質を備える熱消散部が、マットレス組立体に、あるいは本発明に従い作製された他の支持クッションに含まれることも可能である。例えば、本発明のマットレス組立体の熱消散部への別の改良として、図11及び図12を参照して、快適層670、第1表面622及び第2表面624を有する身体支持部620、各々が身体支持部620の円柱状の空間626に位置決めされる複数のペルチェ素子630、及び熱消散部640を含む、模範的なマットレス組立体610が提供される。しかしながら、図1から図5に示される熱消散部40,140と異なり、熱消散部640は、エラストマーのゼラチン状物質で構成されず、網状の多孔質構造を有する複数のセルを含み、ペルチェ素子630に動作可能に接続される軟質フォームで構成され、その結果、身体支持部620の第1表面622からの熱は、熱消散部640の網状の多孔質構造へ移送することができる。

網状の泡状物質(粘弾性あるいは他のもの)は、泡状物質のセルが本質的に骨格となる多孔質の泡状構造である。言い換えると、網状の泡状物質の各々のセルは、セル支柱によって囲まれた複数の孔のあいたウィンドウによって形成され、ここで、網状の泡状物質のセルウィンドウは、まったく存在しない(セル支柱のみを残す)あるいは実質的に欠いているものであることができる。いくつかの実施形態では、泡状物質は、セルのウィンドウの少なくとも50%を欠いている(すなわち、それを通る孔を有するウィンドウ、あるいは完全に欠けてセル支柱だけを残しているウィンドウ)場合に、「網状(reticulated)」と考える。このような構造は、セルウィンドウ材の破壊あるいは他の除去によって、化学的あるいは機械的手段によって、あるいは泡状物質の製造工程中にセルウィンドウの完全な形成を防ぐことによって、作製可能である。

網状の泡状物質を製造するために使用される製造工程にかかわらず、その網状の多孔質構造のおかげで、網状の泡状物質を通る流体移動を許可する高められた能力、及びそれによるマットレス組立体610の身体支持部620及び快適層670の内側への、そこを通る、及びそこから離れる、高められた空気及び/又は熱の移動を提供する能力を含むことから、網状の泡状物質は、マットレス組立体610の熱消散部640における使用に非常に適しているという特徴を有する。これに関して、熱消散部640の網状の泡状物質において金属相互接続633を包むことによって、身体支持部620の第1表面622の冷却の一部分としてのペルチェ素子630によって熱消散層640に伝達される熱は、熱消散部640の網状の泡状物質の全体に渡って容易に分散可能になる。網状の多孔質構造へ熱を伝達するとき、熱消散部640の網状の多孔質構造を通り空気を運ぶことによって、熱は、熱消散部640から容易に移すことができる。

マットレス組立体610の熱消散部640を通り空気を運ぶのを支援するために、一つの模範的な実施形態では、図11及び図12を参照して、熱消散部640は、空気が熱消散部640を通って流れることができるルートを提供するため、熱消散部640に含まれる入口690及び出口692を含む。さらに、マットレス組立体610では、熱消散部640を覆い熱消散部640内に熱を効果的に捕らえ身体支持部620へ熱が逆流するのを防ぐシール645(すなわち外板)を含むことによって、身体支持部620の第1表面622の冷却の間、ペルチェ素子630から熱消散部640へ伝達する熱は、強制的に熱消散層におけるある部分からのみ流れ出ることができる。シール645を含むことによって、シール645に切り込まれた入口690及び出口692を利用することによって、出口692に動作可能に接続されたファン680を利用することによって、あるいはこれらの両方によって、熱消散部640の網状の多孔質構造を通り空気を運ぶことによってのみ熱が除去可能である。このようなシール645は、注がれた軟質フォームを利用して生成可能であり、ここで泡状物質は、その物質を型に注ぎそれらを固めることによって作製される。もちろん、ナイロンポリウレタン材料で構成され、マットレスカバーとして一般に使用されるシールのような、他の種々の外板あるいはシールが、ここに記述した主題の精神及び範囲から外れることなく、熱消散部640用のシールあるいは外部カバーとして使用されてもよい。

図1から図6、図11及び図12を参照して、熱消散部40、140、640に使用される材料にかかわらず、本発明のマットレス組立体10、110、610は、それぞれ、複数個のペルチェ素子30、130、630に電流を供給する電源52、152、652をさらに含み、また、複数個のペルチェ素子30、130、630に供給される電流を制御するためのコントローラー50、150、650も含む。マットレス組立体10、110、610にコントローラー50、150、650を含むことによって、ペルチェ素子30、130、630に供給される電流量は、各マットレス組立体10、110、610の第1表面22、122、622へ所望の加熱量及び冷却量を提供するように制御することができる。例えば、コントローラー50、150、650は、ペルチェ素子30、130、630へ供給する電流を自動的に制御するように構成することができ、その結果、例えばユーザーが身体支持部20、120、620に連続した期間横になっていた後のように、身体支持部20、120、620の第1表面22、122、622が特定温度に達したとき、各身体支持部20、120、620の第1表面22、122、622を加熱あるいは冷却するためにペルチェ素子30、130、630に電流が供給可能である。別の例として、コントローラー50、150、650はまた、8時間の睡眠期間のような所定時間の間、ペルチェ素子へ電流を供給可能に構成することもできる。

さらに別の例として、コントローラー50、150、650は、ユーザーの睡眠リズムに対応した方法においてペルチェ素子へ電流を供給するように構成することもできる。例えば、レム(急速眼球運動)睡眠の間、一般的にユーザーは自身の体温を制御するため少なくとも幾つかの能力を失うことが認識されている。そのため、ある実施形態では、ユーザーが一般的にレム睡眠にあるであろうとき、夜間睡眠の進行中のある時に身体支持部20、120、620の第1表面22、122、622を冷やし始めるようにコントローラー50、150、650を構成することができる。あるいはまた、例えば、マサチューセッツ州、ニュートンのZEOによって製造されたZEO SLEEP MANAGERTMのような睡眠リズムをモニターする装置に、コントローラー50、150、650を動作可能に接続することができ、その結果、コントローラー50、150、650は、マットレス組立体10、110、610に横になっているユーザーが睡眠周期(例えばレム睡眠)の特定ステージに入ったという入力を受け取ったときにペルチェ素子30、130、630へ電流を供給するように構成することができる。

ペルチェ素子30、130、630に供給されている電流量に関する制御の提供に加えて、マットレス組立体10、110、610のコントローラー50、150、650は、さらにペルチェ素子30、130、630に供給されている電流の方向を制御可能にする。この点について、コントローラー50、150、650は、マットレス組立体10、110、610の身体支持部20、120、620の第1表面22、122、622を選択的に加熱あるいは冷却するように、ペルチェ素子30、130、630に供給されている電流の方向を変更するために使用することができるが、さらに、身体支持部20、120、620の第1表面22、122、622を冷却する連続期間後にマットレス組立体10、110、610の熱消散部40、140、640から熱を消散するように構成することができる。例えば、身体支持部20、120、620の第1表面22、122、622を一晩中冷却した後、かなりの量の熱がマットレス組立体10、110、610の熱消散部40、140、640に移っているだろう。そのため、熱消散部40、140、640からその熱を消散し放すために、ペルチェ素子30、130、630に供給されている電流の向きを逆転することができ、熱消散部40、140、640における熱を、熱消散部40、140、640から身体支持部20、120、620の第1表面22、122、622へ移して周囲の空気へ放散することができる。

本発明のマットレス組立体10、110、610に含まれるペルチェ素子30、130、630に関する追加の制御レベルを提供するために、マットレス組立体10、110、610は、マットレス組立体10、110、610の身体支持部20、120、620、熱消散部40、140、640、あるいはこれらの両方に動作可能に接続される一もしくは複数の機構をさらに含むことができ、コントローラー50、150、650へ入力を提供することができる。例えば、図3を参照して、マットレス組立体10は、身体支持部20の第1表面22にユーザーが横になったのに応じてコントローラー50へ圧力フィードバックを提供する圧力センサー54a、54bを含み、それによって、ユーザーがマットレス組立体10に横になった、あるいはマットレス組立体10に圧力をかけると直ぐに、コントローラー50がマットレス組立体10を加熱するあるいは冷却する電流を自動的に供給し始めることを可能にする。また図3に示されるように、温度センサー56a、56bがさらにマットレス組立体10に含まれコントローラー50へ温度フィードバックを提供し、それによって、受信した温度フィードバックに応じてコントローラーがマットレス組立体10の第1表面を選択的に加熱あるいは冷却することを可能にし、身体支持部20の第1表面22での所望温度を維持することを可能にする。このような所望の温度あるいは圧力フィードバックの設定は、ある実施形態では、コントローラー50それ自体にて直接に入力されあるいは調節され、あるいは他の実施形態では、図10に示すように温度制御ボタン510を含み、コントローラー50に動作可能に接続されるリモートコントロール500からコントローラー50に送られる。

本発明による熱電素子の使用へのさらなる改善として、いくつかの実施形態では、支持クッションの熱電素子が支持クッションを選択的に加熱し冷却するために使用されるだけでなく、熱エネルギーを電気エネルギーに変換するためにさらに使用することができる。図13及び図14を参照した、別の模範的な実施形態において、支持クッション710は、身体支持部720に位置決めされ、身体支持部720と熱消散部740との間の温度差を充電口711で電圧に変換するように構成される複数のペルチェ素子730を含む。支持クッション710は、上述したような身体支持部720、熱消散部740、及びペルチェ素子730と本質的に同じ構造の構成を有し、上述した実施形態における基本的構造の構成の詳細な説明は、支持クッション710に等しく当てはまると理解されるべきである。ここで類似の構成要素は、対応する符番の慣例によって同一視される(例えば20−720、22−722、24−724、等)。しかしながら、特に支持クッション710は、身体支持部720と熱消散部740との間に温度差があるとき、身体支持部720からの熱エネルギーがn型素子732における電子をより冷たい熱消散部740の方へ駆動し、このことが電流を生成し、p型素子734における正孔が電流の方向へ流れ、よって電圧が充電口711に発生するように、ペルチェ素子730に動作可能に接続された充電口711をさらに含む。そして充電口711での電圧は、バッテリー(例えば、携帯電話、携帯音楽プレーヤー、目覚まし時計、携帯計算デバイス、等のような電子デバイスのバッテリー)を充電するために使用することができる。

より具体的に図14を参照して、図14は、模範的な支持クッション710の回路の概略図であり、ここで電圧は充電口711の端子712、714で発生され、ゼーベック効果が当該回路によって生成される。ゼーベック効果は、異なる熱的性質を有する導体あるいは半導体が接続されたとき、荷電キャリア拡散及びフォノンドラッグによって引き起こされる、電気への直接的な温度差の変換である。もちろん、「印加される熱」及び「熱から冷へ」の方向表示が電流の流れ及び電圧を示すことになる、図14に図示されたゼーベック効果は、容易に逆にすることができるだろうと理解される。これに関して、生成され次の冷却する連続期間に身体支持部の第1表面で蓄えられた熱エネルギーのような、本発明の支持クッションの熱消散部に蓄えられた熱エネルギーは電圧に変換可能であり、よってバッテリーを充電するために使用することができるだろう。

本発明のマットレス組立体へのさらに別の改善として、図1から図5、図11及び図12に示すように、マットレス組立体10、110は、身体支持部20、120、及び熱消散部40、140に支持を提供するベース部あるいは層60、160をさらに含む。しかしながら、さらに模範的な実施形態では、図6を参照して、マットレス組立体210におけるユーザーの快適さ及び便宜さを増すために、ベース層260に追加の特徴を含むマットレス組立体210が提供される。図1から図5、図11及び図12に示されるマットレス組立体のように、マットレス組立体210は、快適層270、第1表面222及び第2表面224を有する身体支持部220、コントローラー250及び電源252に動作可能に接続された複数のペルチェ素子230、並びに、熱消散層240を含む。しかしながら、身体支持部220及び熱消散部240に支持を提供するベース部あるいは層260は、ユーザーが一もしくは複数の人間工学的な所望の位置へマットレス組立体210を置くことができるように調整可能である。追加的に、マットレス組立体210のベース部260には2つのファン280a、280bが含まれ、これらのファンは、熱消散部240に動作可能に接続され、ペルチェ効果の結果として生じた熱を消散するのを支援することができ、それによって熱消散部240の熱を取り込む特性を補足し、かつ身体支持部220の第1表面222の選択的な加熱及び冷却に対してより優れたコントロールを提供する。いくつかの実施形態では、ベース層260及びファン280a、280bは、ベース層260あるいはファン280a、280bの設定をコントローラー250で直接的に変更することによって調節されあるいいは利用されることができ、あるいはまた、図5に示されるリモートコントロール500のベース層及びファン制御ボタン520の利用により調節されるあるいは利用されることができる。

本発明へのさらなる改善として、図1から図6、及び図11から図14に示される支持クッションは、マットレス組立体10、110、210、610、710の形態であり、仰向けあるいはうつぶせの姿勢で横になっているユーザーを支持するように寸法的に大きさが決められているけれども、ここに記述した特徴は、頭の枕(head pillows)、シートクッション、シートバック、首枕(neck pillows)、脚スペーサー枕(leg spacer pillows)、マットレストッパー(mattress topers)、上掛け(overlays)、等に同様に適用することができる。そのため、用語「身体支持部(body support, body supporting)」は、ここではいかなるサイズあるいは形状を有するそのような対象物で、ユーザーの身体あるいはその一部を支持することができて支持するのに一般的に使用されるいかなる及び全てのものを参照するために用いられている。例えば、図7及び図8に示されるように、本発明の付加的な模範的実施形態では、首枕310の形態における支持クッションが提供され、この首枕310は、快適層370、頭及び首の支持層320、コントローラー350及び電源352に動作可能に接続される複数のペルチェ素子330、並びに熱消散部340を含み、支持層320及び快適層370の選択的な加熱及び冷却を援助する。同様に、別の例として図9に示されるように、本発明によって作製された支持クッションがデスク椅子410のシート412及び背414に組み込まれている。デスク椅子410の各支持クッションは、デスク椅子410のシート412及び背414の選択的な加熱及び冷却を援助するために、快適層470、身体支持層420、コントローラー450及び電源452に動作可能に接続された複数のペルチェ素子430、並びに熱消散部440を含む。

ここに記載する模範的な支持クッションの各々は、支持クッションの表面温度を制御する方法の一部としても使用されることができる。幾つかの実施において、支持クッションの表面温度の制御方法は、最初に本発明の支持クッションを提供することを含む。そして、複数個のペルチェ素子に電流が供給され、その結果、第1方向に電流が供給されるとき身体支持部の表面温度は下がり、しかし第2方向に電流が供給されるとき身体支持部の表面温度は上昇する。そして、複数個のペルチェ素子へ電流を供給することによって発生した熱は、ファンあるいは他の同様に騒々しい装置を用いることなく支持クッションから離れて周囲の空気へ消散され身体支持部を冷却することができるように、サーマルダンプあるいはヒートシンクとして働く熱消散部へ消散される。いくつかの実施形態では、熱消散部を通り空気を運ぶことによって、及び/又は熱消散部に動作可能に接続された一もしくは複数のファンを作動させて熱消散部から熱を離して消散することによって、熱は、熱消散部から離れてさらに消散される。いくつかの実施形態では、支持クッションの表面温度は、まず、支持クッションの身体支持部に位置決めした温度あるいは圧力センサーからのフィードバックを受け取り、次に、温度センサー、圧力センサーあるいはその両方から受け取ったフィードバックに基づいて、第1あるいは第2の方向のいずれかにおいて、支持クッションに組み込まれた複数のペルチェ素子へ電流を供給することによって制御される。

本明細書の全体にわたり、様々な参考文献が述べられている。このような全ての参考文献は、ここに組み込まれる。

当業者は、本発明の教示あるいは以下の請求範囲の権利範囲から逸脱することなく、追加の実施形態もまた可能であることを認識するだろう。この詳述な記述、及びここに開示する模範的な実施形態の特に具体的な詳細は、主に理解の明瞭さのために与えられ、そこから不必要な限定が理解されるべきではなく、変形例に関して、この開示を読むことで当業者において明らかになるであろうし、請求された発明の精神あるいは範囲から逸脱することなくなされるかもしれない。

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