How to cure the resin curing unit and light curing resin

申请号 JP2012184738 申请日 2012-08-24 公开(公告)号 JP5435092B1 公开(公告)日 2014-03-05
申请人 パナソニック株式会社; 发明人 肇 谷原;
摘要 【課題】光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することを目的とする樹脂硬化装置及び光硬化樹脂を硬化する方法を得る。
【解決手段】樹脂硬化装置1は、爪に塗布されたジェルネイルのような光硬化樹脂を硬化させる樹脂硬化装置であって、 光源 10と、光硬化樹脂への光の照射を制御する制御部7とを備え、制御部7は、照射期間における照射光量を変化させることにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢が調整できるという構成を有する。
【選択図】図1
权利要求
  • 爪に塗布された光硬化樹脂を硬化させる樹脂硬化装置であって、
    光源と、光硬化樹脂への光の照射を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、照射期間における照射光量を変化させることにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することを特徴とする樹脂硬化装置。
  • 前記光源は、パルス光を発光するフラッシュランプであって、
    前記制御部は、パルス光の発光量を変更して、照射期間における照射光量を変化させる請求項1に記載の樹脂硬化装置。
  • 前記制御部は、照射期間内に複数回発光されるパルス光の閃光時間を照射期間内の所定期間ごとに 変化させる請求項2に記載の樹脂硬化装置。
  • 前記制御部は、照射期間を6以上の所定時間に分割し、照射時間の経過に伴って照射光量が増加するように所定時間ごとの照射光量を 変化させることにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢度を高くする請求項2又は請求項3に記載の樹脂硬化装置。
  • 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂硬化装置によって爪に塗布された光硬化樹脂を硬化する方法であって、
    照射期間における照射光量を変化させることにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することを特徴とする光硬化樹脂を硬化する方法。
  • 说明书全文

    本発明は、手や足の爪に塗布される光硬化樹脂に光を照射することで該光硬化樹脂を硬化させる樹脂硬化装置及び光硬化樹脂を硬化する方法に関する。

    従来より、手や足の爪を装飾するために、ネイルチップやスカルプチュアなどの付け爪を自爪に貼り付けることが一般的に行われている。 この付け爪には、ウレタンアクリル樹脂などを主成分とするジェルを利用して人工爪を形成するジェルネイルがある。 ジェルは、光硬化樹脂の一種であり、特定の紫外線領域の光が照射されると硬化して人工爪となる。

    このため、ジェルネイルでは、ジェルを硬化させるために、紫外線領域の光を照射する樹脂硬化装置が必要となる(例えば、特許文献1や特許文献2など)。 一般的に、この樹脂硬化装置は、銀ランプや蛍光ランプなどのUVランプや、紫外線発光ダイオード(以下、単に「UV−LED」と略する)などを光源としている。

    また、一般的に光硬化樹脂を硬化させるのに使用される他の光源としては、特許文献3に記載されているようなキセノンフラッシュランプなどもある。

    登録実用新案第3151698号公報

    特開2011−98073号公報

    特開2011−76825号公報

    これらの樹脂硬化装置は、主に光硬化樹脂を硬化することを目的としている。 ジェルネイルにおいて、硬化したあとのジェル(光硬化樹脂)の光沢も装飾効果を左右する重要な美的要素のひとつである。 一般的には、光沢の高いジェル(光硬化樹脂)が好まれる。 しかし、光沢が高ければよいというわけではなく、デザインによっては、光沢の低い、つまり、つや消しされたジェル(光硬化樹脂)が求められることもある。 しかし、従来の樹脂硬化装置では、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を使用者の好みに合せて調整することができなかった。

    本発明は、かかる事情に鑑み、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができる樹脂硬化装置及び光硬化樹脂を硬化する方法を提供することを目的とする。

    本発明の樹脂硬化装置は、爪に塗布された光硬化樹脂を硬化させる樹脂硬化装置であって、光源と、光硬化樹脂への光の照射を制御する制御部とを備え、制御部は、照射期間における照射光量を変化させることにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整するという構成を有している。

    かかる構成によれば、照射期間における照射光量の変化の違いによって爪に塗布された光硬化樹脂の硬化の進行態様が異なることを利用して、この照射光量を変化させることで、光硬化樹脂の硬化の進行態様を制御することができる。 そして、この硬化の進行態様を制御することにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢が変わる。 そのため、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができる。

    また、請求項2記載の発明において、光源は、パルス光を発光するフラッシュランプであって、制御部は、パルス光の発光量を変更して、照射期間における照射光量を変化させることが好ましい。

    かかる構成によれば、キセノン放電管を光源とする際、パルス光の発光量を変更することにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができる。

    また、請求項3記載の発明において、制御部は、照射期間内に複数回発光されるパルス光の閃光時間を照射期間内の所定期間ごとに変化させることが好ましい。

    かかる構成によれば、閃光時間を所定期間ごとに変化させることで、照射時間における照射光量を変化させ、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができる。

    また、請求項4記載の発明において、制御部は、照射期間を6以上の所定期間に分割し、照射時間の経過に伴って照射光量が増加するように所定期間ごとの照射光量を変化させることにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢度を高くすることが好ましい。

    かかる構成によれば、照射時間の経過に伴って照射光量を増加させることによって、光沢を高めることができる。 特に、照射期間を6以上に分割して制御したときにその効果が顕著となる。

    本発明の光硬化樹脂を硬化する方法は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂硬化装置によって爪に塗布された光硬化樹脂を硬化する方法であって、照射期間における照射光量を変化させることにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整するという構成を有している。

    かかる構成によれば、照射期間における照射光量の変化の違いによって爪に塗布された光硬化樹脂の硬化の進行態様が異なることを利用して、この照射光量を変化させることで、光硬化樹脂の硬化の進行態様を制御することができる。 そして、この硬化の進行態様を制御することにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢が変わる。 そのため、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができる。

    本発明の樹脂硬化装置及び光硬化樹脂を硬化する方法によれば、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができる。

    本発明の一実施形態に係る樹脂硬化装置の断面図

    同実施形態に係る樹脂硬化装置の照射パターンを示す図

    同実施形態に係る樹脂硬化装置の実施例の測定結果を示す図

    同実施形態に係る樹脂硬化装置の実施例の測定結果を示す図

    同実施形態に係る樹脂硬化装置の実施例の測定結果を示す図

    同実施形態に係る樹脂硬化装置の実施例の測定結果を示す図

    本発明の一実施形態に係る樹脂硬化装置について、図1及び図2を参酌しつつ、説明する。 同実施形態に係る樹脂硬化装置1は、爪Nに塗布されたジェルなどの光硬化樹脂を硬化させるために発光する発光部2と、光硬化樹脂が塗布された爪Nに光を誘導する光学系3と、爪Nに光を照射するために指先Fを挿入可能な照射室4と、爪Nに塗布された光硬化樹脂を乾燥する乾燥手段5と、発光部2を冷却する冷却手段6と、光硬化樹脂への光の照射を制御する制御部7と、該制御部7を操作するための操作部8と、これらを収納する筐体9とを備える。

    発光部2は、パルス光を発光するフラッシュランプ10と、該フラッシュランプ10が発光した光を反射する反射部材11と、フラッシュランプ10が発光した光のうち特定の領域の光を選択可能な光選択手段12とを備える。

    フラッシュランプ10は、硬化する光の波長が異なる複数種類の光硬化樹脂に対応するために、複数種類の光硬化樹脂が硬化する各波長を包含する波長領域の光を少なくとも照射する。 具体的には、フラッシュランプ10は、紫外線から赤外線まで幅広い波長の光を照射するキセノン放電管である。 紫外線は、波長によって3つの領域に分けられている。 第1の領域は、320nm(又は315nm)以上400nm以下の紫外線領域である(UV−A;A領域紫外線)。 第2の領域は、280nm以上320nm(又は315nm)以下の紫外線領域である(UV−B;B領域紫外線)。 第3の領域は、100nm以上280nm以下の紫外線領域である(UV−C;C領域紫外線)。 紫外線は、波長が短くなるにつれて人体に対する傷害性が強くなるため、人体に照射するのに、UV−BやUV−CよりもUV−Aの方が好ましい。 フラッシュランプ10は、この紫外線領域のうち、UV−AとUV−Bの波長を包含する光を放射する。

    フラッシュランプ10は、1秒当たり複数回発光する。 つまり、樹脂硬化装置1は、フラッシュランプ10を少なくとも1秒当たり2回発光させることにより、光硬化樹脂を硬化させる。 フラッシュランプ10の発光回数は、1秒当たり100回以下であることが好ましい。 発光回数が1秒当たり100回以下であれば、フラッシュランプ10に過度な負荷がかかることがない。 これは、少なくとも、照射光における波長領域の光の総照射エネルギが0.1J/cm 以上で5.0J/cm 以下の範囲で確認されている。

    反射部材11は、長尺状のフラッシュランプ10の長尺方向に沿って半円筒状に形成され、内周面で光を反射する。 反射部材11は、フラッシュランプ10を内側に配置して、長尺方向に沿って開口した開口部から光が照射されるように構成されている。

    光選択手段12は、反射部材11の開口部を覆うように配置される。 光選択手段12は、フラッシュランプ10が照射した光のうち、赤外線領域及びUV−Bの光を遮断し、UV−A及び可視光領域の光を選択して透過するUV−A選択手段及び可視光選択手段として機能する。 具体的には、光選択手段12は、UV−Bの光を遮断するUV−Bカットフィルタと、赤外線領域の光を遮断する赤外線カットフィルタとにより、赤外線領域及びUV−Bの光を遮断し、UV−A及び一部の可視光領域の光を選択して透過する。

    なお、光選択手段12が透過を許容する光における波長領域の下限値は、320nm以上であり、好ましくは、340nm以上であり、更に好ましくは、360nm以上である。 また、光選択手段12が透過を許容する光における波長領域の上限値は、450nm以下であり、好ましくは、430nm以下であり、更に好ましくは、410nm以下である。

    この波長領域の下限値が360nm以上であれば、UVランプのピーク波長370nm及びLEDランプのピーク波長405nmの両方のピーク波長を含めることができる。 また、この波長領域の上限値が410nm以下であれば、UVランプのピーク波長370nm及びLEDランプのピーク波長405nmの両方のピーク波長を含めることができる。

    光学系3は、発光部2から発光され照射される光を反射する反射部材13と、該反射部材13で反射した光を透過させる光透過性の保護パネル14とを備える。

    照射室4は、爪Nに光硬化樹脂が塗布された指先Fを挿入可能な空間を有し、発光部2が発光した光を照射可能な位置に指先Fを載置する指先載置台15を備える。

    乾燥手段5は、照射室4内に送風するための複数の吹き出し口16,…と、照射室4内に吹き出し口16,…を介して送風する送風ファン17とを備える。 乾燥手段5は、吹き出し口16,…から送風ファン17によって送風して、爪Nに塗布されている光硬化樹脂を乾燥させる。

    冷却手段6は、フラッシュランプ10を冷却する冷却ファン18を備える。 本実施形態に係る冷却ファン18は、乾燥手段5の送風ファン17と共用されている。 冷却ファン18は、筐体9の外部から外気を取り入れ、フラッシュランプ10が設けられる筐体9内部に送風する。 フラッシュランプ10を冷却した空気は、吹き出し口16,…から照射室4内に排気される。

    制御部7は、光硬化樹脂を硬化するためにフラッシュランプ10の発光を制御し、照射期間における照射光量を変更することにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができるようになっている。 例えば、照射光量の変化は、図2(a)〜(d)に示すような照射パターンである。 制御部7は、このような照射パターンの照射光量をフラッシュランプ10に照射させるために、フラッシュランプ10の照射エネルギーを制御する。 照射エネルギーを制御する方法として制御部7は、図2(e)に示すような、パルス光の閃光時間を制御して、パルス光の発光量を変更する。 つまり、発光間隔(発光周期)を変化させず、発光時間のみを変化させることで発光量を変化させる。 例えば66Hzの発光間隔の発光で発光時間が100μsの場合、0.1msの発光と15.2msの休止が連続していることになるが、照射期間を細分化し複数の区間毎に分割された照射区間(本発明の「所定期間」)毎に発光時間を90μs、100μs、110μsというように変化させると、照射区間毎の照射エネルギーが変化することになる。 この場合、発光時間に対して休止時間が十分に大きい発光間隔に設定しておけば発光時間の変化幅が大きくても発光間隔が変化することはない。 図2(a)は全照射期間一定の発光時間であり、図2(b)〜(d)は照射期間を2,3,6の照射区間に分割し、照射区間毎に発光時間を長くして発光量を大きくしていることを示している。

    また、制御部7には、光硬化樹脂の種類や厚さごとに適切な照射光を照射する照射モードが設けられている。 これらの照射モードには、光硬化樹脂が硬化したときの光沢度を選択する光沢度選択モードが含まれる。 光沢度選択モードは、所望の光沢度に対応するように、照射期間における照射光量の変化を設定するものである。 この光沢度選択モードには、光沢度を標準の値にする光沢度標準モードと、光沢度を(標準の値よりも)高い値にする光沢度高モードと、光沢度を(標準の値よりも)低い値にする光沢度低モードとが含まれる。 なお、ここで標準の値の光沢度とは、一般的な樹脂硬化装置である、UVランプやUV−LEDが照射期間における照射光量の変化の傾向を一定にして光硬化樹脂を硬化させたときの光沢度と略同等の値とする。

    制御部7が、照射期間における照射光量を変化させることにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整する方法についてより詳しく説明する。 具体的には、光沢度が低くなるように光硬化樹脂を硬化させるとき、制御部7は、照射期間における照射光量の変化を変化率ゼロの一定値に近づけ、若しくは一定値にする。 光沢度が高くなるように光硬化樹脂を硬化させるとき、制御部7は、照射期間における照射光量の変化を大きくする。 具体的には、制御部7は、照射区間を2以上に分割して、ステップ状に変化させる。 好ましくは、制御部7は、照射区間を6分割以上に分割して、6段階以上のステップ状に変化させる。 なお、最初の照射区間を「第1の照射区間」と呼び、この第1の照射区間に続く照射区間を照射時間の経過順に最後の照射区間まで、「第2の照射区間」、「第3の照射区間」、…、「第6の照射区間」と呼ぶものとする(他の照射モードにおいても同様)。 光沢度低モードは、光沢度高モードよりも照射区間を少なく制御する(照射区間を1つとする場合を含む)。 そして、制御部7は、各照射区間においてパルス光を繰り返し発光させることにより所定の照射光量となるようにフラッシュランプ10を制御している。 制御部7は、更に好ましくは、照射光量が照射時間の経過に伴ってステップ状に増加するようにフラッシュランプ10を発光させる。 つまり、照射区間ごとの照射光量は、照射開始から照射終了に至る照射期間において照射終了に近い(後ろの方の)照射区間ほど高くなるように設定されている。 また、照射区間ごとの時間は、照射期間において照射終了に近い照射区間ほど長くなるように設定されている。

    操作部8は、電源をON・OFFする電源スイッチ(図示せず)と、照射モードを選択可能な照射モード選択スイッチ(図示せず)と、光の照射を開始するスタートスイッチ(図示せず)と、各種情報などが表示される表示部(図示せず)とを備える。

    筐体9は、発光部2と、光学系3と、照射室4と、乾燥手段5と、冷却手段6と、制御部7と、操作部8とを収納する。

    次に、同実施形態に係る樹脂硬化装置1の動作について、図1を参酌しつつ説明する。 まず、爪に光硬化樹脂(ジェル)を塗布する。 ここで用いられるジェルには、モノマー・オリゴマー・光重合開始剤や色素などが含有されている。 そして、樹脂硬化装置1の電源をONして、操作部8で照射モードを選択する。

    照射モードの選択が完了すると、指先Fを照射室4内に挿入して、指先載置台15に載置する。 光が照射される位置に爪Nが配置されると、操作部8のスタートスイッチ(図示せず)を押して、照射モードに合わせた照射パターンで、光の照射を開始する。

    そして、このようにして発光された発光光は、光選択手段12を透過することにより、UV−B及び赤外線領域の光が遮断されて、波長領域が含まれるUV−Aと可視光領域との光となる。 そして、その光は、保護パネル14を透過して、照射室4内に照射され、照射室4内の指先F及び爪Nに照射される。

    そのため、光硬化樹脂は、照射時間の経過に伴って照射光量がステップ状に増加する照射光を受ける。 よって、第1の照射区間において、光硬化樹脂の表層から光硬化樹脂の厚さ方向に向かって照射光が入射する。 照射光量が比較的低く抑えられているため、表層側の光硬化樹脂が光重合して硬化する進行が遅れ、照射光が光硬化樹脂の深層側まで充分透過する。 そして、深層側の光硬化樹脂も硬化を進行させることができる(深部硬化性が高い硬化進行態様となる)。 第2の照射区間において、制御部7が照射光の照射光量を増加させることにより、深層側より表層側の光硬化樹脂で光重合が促進され硬化が進行し、表層側の光硬化樹脂の硬化に伴って深層側への照射光の光透過性が低下する(表面硬化性が高い硬化進行態様となる)。 これを第6の照射区間まで続けることにより、照射時間が照射開始に近い照射区間(第1の照射区間及び該第1の照射区間に時間的に近い照射区間)において、深層側の光硬化樹脂を選択的に硬化させ、照射時間が照射終了に近い照射区間(第6の照射区間及び該第6の照射区間に時間的に近い照射区間)において、表層側の光硬化樹脂を選択的に硬化させる。 そして、光硬化樹脂を厚さ方向に均一に且つ高い硬度で硬化させる。 よって、光硬化樹脂の表面(硬化面)が平滑になり、光硬化樹脂を高い光沢度で硬化させることができる。

    照射モードが光沢度標準モード又は光沢度低モードに設定されているとき、制御部7は、光沢度高モードよりも照射区間を少なく制御する。 そのため、光沢度標準モード又は光沢度低モードでは、光沢度高モードより深層側の硬度が低く、表層側の硬度のみが高く硬化するため、光硬化樹脂が光沢度高モードより厚さ方向に不均一に硬化され、光硬化樹脂の表面(硬化面)が粗くなり、光硬化樹脂の光沢度は低くなる。

    よって、使用者の好みに合わせて光沢度選択モードを切り換えることで、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができる。

    次に、同実施形態に係る樹脂硬化装置1を用いて、一般に市販されている光硬化樹脂の商品において照射パターンごとの光沢度を計測した結果について、図2及び図3を参酌しつつ説明する。

    光沢度の計測方法について説明する。 まず、黒く塗装した25mm×25mmのアクリル板を作成して、厚さ50μmのシムを用いカラージェルを塗布する。 フラッシュランプ10を各照射パターンで照射し硬化させた後、100μmのシムを用いて、クリアジェルをカラージェルの上に塗布する。 フラッシュランプ10を各照射パターンで照射し硬化させた後、アルコールを含む溶剤で未硬化ジェルを拭き取り、光沢測定器を用いて測定する。 測定に用いた測定器は、堀場製作所製グロスチェッカー(型式:IG−331)である。 測定は、60°である。 使用したカラージェル及びクリアジェルは、LED専用のプレスト(登録商標)(赤)である。

    光源は、発光間隔を66Hzに固定したキセノン放電管(照射パターン1〜5)と、UV−LED(照射パターン6)とする。

    照射パターン1,2は、図2(a)に示すように、所定の照射期間において閃光時間が一定で照射光量が一定のパターンである。 照射パターン1は、20秒の照射期間のパターンである。 閃光時間は、90μ秒である。 照射パターン2は、16秒の照射期間のパターンである。 閃光時間は、100μ秒である。

    照射パターン3,4は、図2(b)に示すように、2段階に分けて段階的に増加するパターンである。 照射パターン3は、22秒の照射期間において、0秒から10秒までの第1の照射区間と11秒から22秒までの第2の照射区間を有するパターンである。 第1の照射区間の閃光時間は、80μ秒である。 第2の照射区間の閃光時間は、90μ秒である。 照射パターン4は、16秒の照射期間において、0秒から10秒までの第1の照射区間と11秒から16秒までの第2の照射区間を有するパターンである。 第1の照射区間の閃光時間は、90μ秒である。 第2の照射区間の閃光時間は、120μ秒である。

    照射パターン5は、図2(d)に示すように、6段階に分けて段階的に増加するパターンである。 照射パターン5は、18秒の照射期間において3秒間隔で6つの照射区間に均等に分割されたパターンである。 第1の照射区間の閃光時間は、70μ秒である。 第2の照射区間の閃光時間は、80μ秒である。 第3の照射区間の閃光時間は、90μ秒である。 第4の照射区間の閃光時間は、100μ秒である。 第5の照射区間の閃光時間は、110μ秒である。 第6の照射区間の閃光時間は、120μ秒である。

    UV−LEDを光源とする照射パターン6は、図2(a)に示すように、30秒間の照射期間において照射光量が一定のパターンである。

    これらの照射パターンごとに光沢度を5回計測し、その計測結果と平均値を表1に示す。

    この表1の計測結果及び図3からわかるように、照射パターン2で最も光沢度が低く、2段階で照射する照射パターン4、6段階で照射する照射パターン5となるにつれて、光沢度を高くすることができる。 つまり、この照射パターンを変更することにより、光沢度を調整することができる。 よって、図4に示すように、光沢度を低く抑えたい場合、照射パターン1を選択し、光沢度を高くしたい場合は、照射パターン5を選択することにより、容易に光沢度を調整することができる。 また、従来のLEDランプと同様の光沢度(図4の照射パターン6参照)を望む使用者に対しては、照射モード3を選択することにより、光源が変わっても光沢度が変わることなく光硬化樹脂を硬化させることができる。

    ここで照射パターンNo. 1とNo. 2及びNo. 3とNo. 4の夫々同じ照射区間数の発光パターンの光沢度を比較すると、パターンNo. 1の総発光エネルギーを100%としたときに、No. 2は103%、No. 3は100%、No. 4は103%となるがNo. 1とNo. 2ではNo. 2のほうが光沢度が高くなっており、No. 3とNo. 4ではNo. 3のほうが光沢度が高い。 また、No. 1とNo. 2に比べNo. 3とNo. 4が光沢度が高くなっている。 つまり、発光エネルギーが103%のNo. 5の光沢度が他の照射パターンより光沢度が高くなっているのは、総発光エネルギーに比例して光沢度が高くなるわけではなく、多段に設定した照射区間にて照射光量を数多く段階的に変化させたことによる、と推定できる。

    次に、カラージェル及びクリアジェルをUV−LED兼用のプリジェル(登録商標)2way(ピンク)に変えて照射パターンごとの光沢度を計測した結果について、図4に示す。 光沢度の計測方法は実施例1と同じである。 光源は、発光間隔を66Hzに固定したキセノン放電管(照射パターン1〜3)と、UVランプ(照射パターン4)と、UV−LED(照射パターン5)とする。

    照射パターン1は、図2(a)に示すように、所定の照射期間において閃光時間が一定で照射光量が一定のパターンである。 照射パターン1は、20秒の照射期間のパターンである。 照射パターン1は、実施例1の照射パターン1と同じパターンである。

    照射パターン2は、図2(c)に示すように、3段階に分けて段階的に増加するパターンである。

    照射パターン3は、図2(d)に示すように、6段階に分けて段階的に増加するパターンである。 照射パターン3は、実施例1の照射パターン5と同じパターンである。

    UVランプを光源とする照射パターン4は、図2(a)に示すように、2分間の照射期間において照射光量が一定のパターンである。

    UV−LEDを光源とする照射パターン5は、図2(a)に示すように、30秒間の照射期間において照射光量が一定のパターンである。 照射パターン5は、実施例1の照射パターン6と同じパターンである。

    これらの照射パターンごとに光沢度を5回計測し、その計測結果と平均値を表2に示す。

    この表2の計測結果及び図5からわかるように、照射パターン1で最も光沢度が低く、3段階で照射する照射パターン2、6段階で照射する照射パターン3となるにつれて、光沢度を高くすることができる。 6段階で照射する照射パターン3は、UVランプ(図5の照射パターン4参照)、UV−LED(図5の照射パターン5参照)よりも光沢度の平均値を高くすることができる。 また、照射パターン1,2は、UVランプ及びUV−LEDよりも光沢度を低く抑えることができる。

    次に、カラージェル及びクリアジェルをUVランプ専用のシェラック(登録商標)(ピンク)に変えて照射パターンごとの光沢度を計測した結果について、図6に示す。 光沢度の計測方法は実施例1と同じである。 光源は、発光間隔を66Hzに固定したキセノン放電管(照射パターン1〜3)と、UVランプ(照射パターン4)とする。

    照射パターン1は、図2(a)に示すように、所定の照射期間において閃光時間が一定で照射光量が一定のパターンである。 照射パターン1は、30秒の照射期間のパターンである。 閃光時間は、90μ秒である。

    照射パターン2は、図2(c)に示すように、3段階に分けて段階的に増加するパターンである。 照射パターン2は、30秒の照射期間において10秒間隔で3つの照射区間に均等に分割されたパターンである。 第1の照射区間の閃光時間は、80μ秒である。 第2の照射区間の閃光時間は、90μ秒である。 第3の照射区間の閃光時間は、100μ秒である。

    照射パターン3は、図2(d)に示すように、6段階に分けて段階的に増加するパターンである。 照射パターン3は、30秒の照射期間において5秒間隔で6つの照射区間に均等に分割されたパターンである。 第1の照射区間の閃光時間は、70μ秒である。 第2の照射区間の閃光時間は、80μ秒である。 第3の照射区間の閃光時間は、90μ秒である。 第4の照射区間の閃光時間は、100μ秒である。 第5の照射区間の閃光時間は、110μ秒である。 第6の照射区間の閃光時間は、120μ秒である。

    UVランプを光源とする照射パターン4は、図2(a)に示すように、2分間の照射期間において照射光量が一定のパターンである。 照射パターン4は、実施例2の照射パターン4と同じパターンである。

    これらの照射パターンごとに光沢度を5回計測し、その計測結果と平均値を表3に示す。

    この表3の計測結果及び図6からわかるように、照射パターン1で最も光沢度が低く、3段階で照射する照射パターン2、6段階で照射する照射パターン3となるにつれて、光沢度を高くすることができる。 6段階で照射する照射パターン3は、UVランプ(図6の照射パターン4参照)よりも光沢度の平均値を高くすることができる。 また、照射パターン1,2は、UVランプ及びUV−LEDよりも光沢度を低く抑えることができる。

    また、実施例1〜3の結果より、どのようなカラージェル及びクリアジェルに対しても同様の効果が得られることが確認できる。

    なお、本発明の樹脂硬化装置及び光硬化樹脂を硬化する方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々変更を行うことは勿論である。

    上記実施形態に係る樹脂硬化装置1は、手の爪Nを装飾するために手の指先Fに光を照射する例を説明したが、これに限定されるものではない。 例えば、樹脂硬化装置は、足の爪を装飾するために足の指先に光を照射するように構成されていてもよい。

    上記実施形態に係る樹脂硬化装置1は、光源としてキセノン放電管を使用する例を説明したが、これに限定されるものではない。 例えば、水銀ランプや蛍光ランプなどのUVランプや紫外線発光ダイオード(UV−LED)などを光源としてもよい。 キセノン放電管以外の光源であっても、制御部が照射時間における照射光量の変化の傾向を変更することにより、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することができる。

    上記実施形態に係る樹脂硬化装置1は、制御部7がパルス光の閃光時間を制御することにより、照射時間における照射光量を変化する例を説明したが、これに限定されるものではない。 例えば、制御部7が発光間隔やパルス光のピーク値を制御して照射光量を変化させてもよい。 また、それぞれの制御を組み合わせることで照射光量を変化させてもよい。 さらに、制御部7は、キセノン放電管に印加する印加電圧を上げ若しくは下げることにより、パルス光のピーク値を上昇させ若しくは低下させて、照射時間における照射光量を変更させてもよい。 また、複数の光源を設けて、発光する光源の数量を変更することにより、照射時間における照射光量を変更させてもよい。

    本発明に係る樹脂硬化装置及び光硬化樹脂を硬化する方法は、光源と、光硬化樹脂への光の照射を制御する制御部とを備え、制御部は、照射期間における照射光量の変化の傾向を変更することによって、光硬化樹脂が硬化したときの光沢を調整することが求められる用途に適用することができる。

    1 樹脂硬化装置 7 制御部 10 フラッシュランプ(キセノン放電管)
    N 爪

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