樹脂硬化装置

申请号 JP2013208745 申请日 2013-10-04 公开(公告)号 JP2015070977A 公开(公告)日 2015-04-16
申请人 パナソニックIPマネジメント株式会社; 发明人 澤田 菜美; 大條 和宏; 谷原 肇; 茂原 和人; 橋本 理子;
摘要 【課題】少ない照射部によって光硬化樹脂を爪全体において均一に硬化させることが可能な樹脂硬化装置を提供する。 【解決手段】本樹脂硬化装置10は、指先が配置される配置領域を挟んで並ぶ第1反射部221及び第2反射部222と、光硬化樹脂を硬化させる光を照射する第1照射部31及び第2照射部32と、を備え、第1反射部221は、第2反射部222と対向する第1反射面225を有し、第2反射部222は、第1反射部221と対向する第2反射面227を有し、第1照射部31は、第1反射部221と第2反射部222との並び方向において配置領域に対して第1反射部221側に配置され、第2反射面227を介して配置領域に光りを照射し、第2照射部32は、並び方向において配置領域に対して第2反射部222側に配置され、第1反射面225を介して配置領域に前記光を照射する構成を有する。 【選択図】図6
权利要求

指先が配置される配置領域を挟んで並ぶ第1反射部及び第2反射部と、光硬化樹脂を硬化させる光を照射する第1照射部及び第2照射部と、を備え、前記第1反射部は、前記第2反射部と対向する第1反射面を有し、前記第2反射部は、前記第1反射部と対向する第2反射面を有し、前記第1照射部は、前記第1反射部と前記第2反射部との並び方向において前記配置領域に対して前記第1反射部側に配置され、前記第2反射面を介して前記配置領域に前記光を照射し、前記第2照射部は、前記並び方向において前記配置領域に対して前記第2反射部側に配置され、前記第1反射面を介して前記配置領域に前記光を照射することを特徴とする樹脂硬化装置。前記第1照射部は、第1光源と、該第1照射部の光軸が前記第2反射面と交差するように前記第1光源が発した光を反射する第1反射部材と、を有し、前記第2照射部は、第2光源と、該第2照射部の光軸が前記第1反射面と交差するように前記第2光源が発した光を反射する第2反射部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂硬化装置。前記第1反射部材は、前記第1照射部の光軸の前記並び方向に対する度が10°より大きく、且つ30°より小さくなるように、前記第1光源が発する光を反射し、前記第2反射部材は、前記第2照射部の光軸の前記並び方向に対する角度が10°より大きく、且つ30°より小さくなるように、前記第2光源が発する光を反射することを特徴とする請求項2に記載の樹脂硬化装置。前記第1反射部材は、前記第1の光軸を挟んだ両側の端部において反射した光の光路が前記第1の光軸上で交差し且つこの交差した光路同士のなす角度が30°以内となるように前記第1光源が発する光を反射し、前記第2反射部材は、前記第2の光軸を挟んだ両側の端部において反射した光の光路が前記第2の光軸上で交差し且つこの交差した光路同士のなす角度が30°以内となるように前記第2光源が発する光を反射することを特徴とする請求項3に記載の樹脂効果装置。前記第1光源及び前記第2光源は、閃光放電管であることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂硬化装置。手の指先が載置される載置台と、前記載置台が着脱可能に配置される照射室と、を備え、前記載置台は、前記並び方向における前記配置領域と前記第1反射面との間に位置する第3反射面、及び前記並び方向における前記配置領域と前記第2反射面との間に位置する第4反射面を有し、前記第3反射面と前記第4反射面とは対向し、前記第1照射部は、前記第4反射面を介して前記配置領域に光を照射し、前記第2照射部は、前記第3反射面を介して前記配置部に光を照射し、前記照射室は、前記第1反射部及び前記第2反射部を有し、前記載置台が取り外されることによって前記配置領域が広がることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の樹脂硬化装置。

说明书全文

本発明は、手や足の爪に塗布される光硬化樹脂に光を照射することによって該光硬化樹脂を硬化させる樹脂硬化装置に関する。

従来から、手や足の爪を装飾するために、ネイルチップやスカルプチュアなどの付け爪を自爪に貼り付けることが一般的に行われている。この付け爪には、ウレタンアクリル樹脂などを主成分とするジェルを利用して人工爪を形成するジェルネイルがある。ジェルは、光硬化樹脂の一種であり、紫外線領域の特定波長の光が照射されることで硬化して人工爪となる。このため、ジェルネイルでは、ジェルを硬化させるために、紫外線領域の波長の光を照射する樹脂硬化装置が必要となる(例えば、特許文献1)。

この種の樹脂硬化装置は、手や足の指先が配置される配置部と、配置部に配置された指先に紫外線領域の特定波長の光(ジェル等の光硬化樹脂を硬化させる光。以下、単に「光」と称する。)を照射する照射部と、を備える。

この樹脂硬化装置では、光硬化樹脂が爪に塗布された後、指先が配置部に配置され、照射部からこの指先に対して光が照射される。これにより、光が照射された光硬化樹脂が硬化する。このとき、指先の各爪がそれぞれ湾曲しているため、垂直下方に向けた光の照射のみでは爪の各部位に対して入射する光の光量が異なり、これにより、爪の各部位において光硬化性樹脂が均一に硬化しない。このため、前記樹脂硬化装置では、多数の照射部を設け、指先に対して複数の方向から光を照射することによって、湾曲している爪の各部位に対して略均一に光を照射し、爪全体において光硬化樹脂を均一に硬化させている。

特開2012−5984号公報

しかしながら、樹脂硬化装置において照射部の数が多いと、各照射部から放射された光を指先まで案内するための光学系や各照射部を制御するための回路等が複雑になる。

そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、少ない照射部によって光硬化樹脂を爪全体において均一に硬化させることが可能な樹脂硬化装置を提供することを課題とする。

本発明に係る光硬化樹脂硬化装置は、指先が配置される配置領域を挟んで並ぶ第1反射部及び第2反射部と、光硬化樹脂を硬化させる光を照射する第1照射部及び第2照射部と、を備え、前記第1反射部は、前記第2反射部と対向する第1反射面を有し、前記第2反射部は、前記第1反射部と対向する第2反射面を有し、前記第1照射部は、前記第1反射部と前記第2反射部との並び方向において前記配置領域に対して前記第1反射部側に配置され、前記第2反射面を介して前記配置領域に前記光を照射し、前記第2照射部は、前記並び方向において前記配置領域に対して前記第2反射部側に配置され、前記第1反射面を介して前記配置領域に前記光を照射することを特徴とする。

かかる構成によれば、異なる位置に配置された各照射部から指先に直接照射される光に加え、第1反射面及び第2反射面での反射光も利用することによって、少ない照射部(第1照射部と第2照射部)であっても、配置領域に配置された指先に複数の方向から光を照射することができる。即ち、異なる位置に配置された第1照射部及び第2照射部から配置領域に配置された指先にそれぞれ直接入射する光と、配置領域を挟んで対向する第1反射面及び第2反射面によって反射された後に前記指先に入射する光(反射光)とによって、指先に対して複数の方向から光が照射される。しかも、配置領域を挟んで互いに対向する第1反射面及び第2反射面を用いることで、上方からの照射だけでは十分に光を照射し難い爪の幅方向の端部に対して、反射光を効果的に入射させることができる。これにより、少ない照射部(第1照射部及び第2照射部)によって光硬化樹脂を爪全体において均一に硬化させることが可能となる。

この場合、前記第1照射部は、第1光源と、該第1照射部の光軸が前記第2反射面と交差するように前記第1光源が発した光を反射する第1反射部材と、を有し、前記第2照射部は、第2光源と、該第2照射部の光軸が前記第1反射面と交差するように前記第2光源が発した光を反射する第2反射部材と、を有することが好ましい。

かかる構成によれば、各照射部から照射された光を反射面によって確実に反射させることができ、これにより、上方からの照射だけでは光が当たり難い湾曲した爪の端部(指先の幅方向の端部)に反射光をより確実に照射することができる。

また、前記第1反射部材は、前記第1照射部の光軸の前記並び方向に対する度が10°より大きく、且つ30°より小さくなるように、前記第1光源が発する光を反射し、前記第2反射部材は、前記第2照射部の光軸の前記並び方向に対する角度が10°より大きく、且つ30°より小さくなるように、前記第2光源が発する光を反射することがより好ましい。

かかる構成によれば、装置の大型化を抑えつつ、手や足の指先を配置するための配置スペース(配置領域)を確保することができる。具体的には、以下の通りである。

第2反射面における第1照射部の光軸の前記並び方向に対する角度と、第1反射面における第2照射部の光軸の前記並び方向に対する角度とがそれぞれ10°以下の場合、各反射面に入射する第1照射部又は第2照射部からの光の入射角が小さくなり過ぎるため、反射光を各指の爪に入射させ且つ指先の配置スペース(配置領域)を確保しようとすると、前記並び方向における装置の寸法が大きくなり過ぎる。一方、第2反射面における第1照射部の光軸の前記並び方向に対する角度と、第1反射面における第2照射部の光軸の前記並び方向に対する角度とがそれぞれ30°以上の場合、各反射面に入射する第1照射部又は第2照射部からの光の入射角が大きくなり過ぎるため、反射光を各指の爪に入射させ且つ指先の配置スペース(配置領域)を確保しようとすると、前記入射角が測定される面上で且つ前記並び方向と直交する方向における装置の寸法が大きくなり過ぎる。

また、前記第1反射部材は、前記第1の光軸を挟んだ両側の端部で反射した光の光路が前記第1の光軸上で交差し且つこの交差した光路同士のなす角度が30°以内となるように前記第1光源が発する光を反射し、前記第2反射部材は、前記第2の光軸を挟んだ両側の端部で反射した光の光路が前記第2の光軸上で交差し且つこの交差した光路同士のなす角度が30°以内となるように前記第2光源が発する光を反射することが好ましい。

かかる構成によれば、各照射部から照射された光を集中して反射面によって反射させることができ、これにより、上方からの照射だけでは光が当たり難い湾曲した爪の端部(指先の幅方向の端部)に照射される光の光量が十分に確保される。その結果、より確実に、光硬化樹脂を爪全体において均一に硬化させることができる。

また、前記樹脂硬化装置において、前記第1光源及び前記第2光源は、閃光放電管であってもよい。

従来の樹脂硬化装置では、光照射部から照射される光の波長域が狭く、この波長域で硬化する光硬化樹脂しか硬化させることができなかった。そこで、複数種の光硬化樹脂(異なる波長域の光で硬化する複数の光硬化樹脂)に対応するために、光照射部の光源として波長域の広い光を照射可能な閃光放電管(例えば、キセノン放電管)を用いることが考えられる。

しかし、従来の装置のように、照射部(光源)が多数配置された構成では、光源として閃光放電管を用いた場合、閃光放電管の動作に必要なメインコンデンサ等の比較的大きな部品の数も増加するために装置が大型化する。

本発明に係る樹脂硬化装置では、異なる位置に配置された各照射部から指先に直接照射される光に加え、第1反射面及び第2反射面での反射光も利用することによって、少ない照射部(第1照射部と第2照射部)であっても指先に対して複数の方向から光を照射できるため、上記構成のように光源として閃光放電管が用いられても、装置の大型化を防ぐことができる。

また、前記樹脂硬化装置において、手の指先が載置される載置台と、前記載置台が着脱可能に配置される照射室と、を備え、前記載置台は、前記並び方向における前記配置領域と前記第1反射面との間に位置する第3反射面、及び前記並び方向における前記配置領域と前記第2反射面との間に位置する第4反射面を有し、前記第3反射面と前記第4反射面とは対向し、前記第1照射部は、前記第4反射面を介して前記配置領域に光を照射し、前記第2照射部は、前記第3反射面を介して前記配置部に光を照射し、前記照射室は、前記第1反射部及び前記第2反射部を有し、前記載置台が取り外されることによって前記配置領域が広がる構成であってもよい。

かかる構成によれば、載置台を照射室に着脱することで、手の指先に光を照射するときの配置領域と、足の指先に光を照射するときの配置領域との大きさを変更して、各照射部及び各反射面から手又は足の指先までの距離を変更することができる。これにより、足の指先(つま先)を配置できる大きさの配置領域に手の指先を配置したときの光の照射効率の低下を好適に防ぐことができる。

しかも、照射室と載置台とが配置領域の両側に設けられて対向する一対の反射面(第1反射面及び第2反射面と、第3反射面及び第4反射面)をそれぞれ有しているため、手又は足の指先の配置領域の大きさに合わせて好適な光学系の構築が可能である。

本発明によれば、少ない照射部によって光硬化樹脂を爪全体において均一に硬化させることが可能な樹脂硬化装置を提供することができる。

本実施形態に係る樹脂硬化装置の斜視図

開口が設けられた壁面を取り除くと共に載置台を取り外した状態の斜視図

前記樹脂硬化装置の内部を説明するための概略縦断面図

配置部及び光照射部の拡大斜視図

配置部及び光照射部の拡大横断面図

(A)は、図5における第1照射部周辺の拡大図、(B)は、図5における第2照射部周辺の拡大図

被照射部位へ光を照射したときの光路を説明するための図

以下、本発明の一実施形態について、図1〜図7を参酌しつつ説明する。本実施形態に係る樹脂硬化装置(以下、単に「装置」とも称する。)は、図1〜図3に示すように、配置部20と、光照射部30と、制御部40と、操作部50と、を備える。これら配置部20、光照射部30、制御部40、及び操作部50は、筺体12に収容又は形成されている。この筺体12は、略矩形の外観を有し、一つの壁面121に手や足の指先(以下、「被照射部位」とも称する。)を挿入するための開口122が形成されている。以下では、開口122が形成された壁面121を正面とし、図1における壁面121の横方向を幅方向(並び方向)、壁面121の上下方向を高さ方向、装置10の奥行き方向を前後方向、とする。

配置部20は、筺体12の開口122から挿入された被照射部位が配置されて該被照射部位に光照射部30からの光が照射される部位である。配置部20は、照射室22と、照射室22に着脱可能に配置される載置台24とを有する。この配置部20では、載置台24の着脱によって、被照射部位の配置スペース(配置領域)の大きさを変更できる。即ち、本実施形態の装置10では、照射室22から載置台24を取り外すことにより、配置スペースを大きくし、照射室22に載置台24を取り付けることにより、配置スペースを小さくすることができる。

照射室22は、幅方向に間隔を空けて対向する一対の側壁(第1側壁(第1反射部)221及び第2側壁(第2反射部)222)と、一対の側壁221、222の上端同士を接続する天壁223と、一対の側壁221、222の後方側の端部同士を接続する後方壁224と、を有する。照射室22は、その内部に被照射部位が配置可能な大きさを有する。

第1側壁221は、第2側壁222と対向する面として、前後方向及び上下方向に広がる平滑な反射面(第1反射面)225を有する。また、第1側壁221は、前後方向に真っ直ぐ延びる案内溝226を下端に有する(図2参照)。また、第2側壁222は、第1側壁221と対向する面として、前後方向及び上下方向に広がる平滑な反射面(第2反射面)227を有する。また、第2側壁222は、前後方向に真っ直ぐ延びる案内溝228を下端に有する。本実施形態では、第2側壁222の案内溝228の断面(案内溝228の延びる方向と直交する断面)形状は、第1側壁221の案内溝226の断面(案内溝226の延びる方向と直交する断面)形状と同じである。

これら第1側壁221及び第2側壁222は、正面視における装置10の中心線Cからの距離が等しい位置にそれぞれ設けられている(図4参照)。そして、第1反射面225と第2反射面227とは、同じ形状(本実施形態の例では矩形状)の面であり、互いに平行である。

天壁223は、配置部20の上側に設けられた光照射部30と上下に重なる部位に保護ガラス223Aを有する。この保護ガラス223Aは、光を透過するが、照射室22内に挿入された被照射部位や、照射室22内のゴミや埃等が光照射部30に進入するのを防ぐ。

載置台24は、筺体12の開口122から出し入れ可能に照射室22に取り付けられる。この載置台24は、平方向に広がる板状の基部241と、基部241に立設される一対の反射壁(第1反射壁242及び第2反射壁243)と、を有する。

基部241は、平面視、略矩形の板状の部位であり、幅方向の寸法が照射室22の一対の側壁221、222同士の間隔と対応し、前後方向の寸法が側壁221、222の前後方向の寸法と対応する。この基部241は、手の指先を載置する載置面244を上端に有し、載置面244は、該載置面244上における指先の位置決めをするための複数の凹部244A、244A、…を有する。また、基部241は、照射室22の第1側壁221下端の案内溝226と第2側壁222下端の案内溝228とに嵌り込む突条245をそれぞれ有する。この突条245は、基部241の幅方向両端において、外側に向けて突出し且つ前後方向に真っ直ぐ延びている。また、突条245は、第1側壁221及び第2側壁222の下端に設けられた案内溝226、228の断面形状と対応する断面形状を有している。これにより、載置台24を両案内溝226、228に沿って前後に動かすことで、載置台24を照射室22から取り外す、又は載置台24を照射室22に取り付けることができる。

第1反射壁242及び第2反射壁243は、基部241の幅方向の両端部において、前後方向及び上下方向に広がる壁である。これら第1反射壁242及び第2反射壁243の間隔は、その間に手の指先(五指)を配置可能な寸法である。第1反射壁242は、第2反射壁243と対向する面として、前後方向及び上下方向に広がる平滑な反射面(第3反射面)246を有する。また、第2反射壁243は、第1反射壁242と対向する面として、前後方向及び上下方向に広がる平滑な反射面(第4反射面)247を有する。これら第1反射壁242及び第2反射壁243は、正面視において装置10の中心線Cを挟んで対称に(即ち、中心線Cからの距離が等しい位置に)配置されている。そして、第3反射面246と第4反射面247とは、同じ形状(本実施形態の例では矩形状)の面であり、互いに平行である。このような配置により、載置台24が照射室22に取り付けられた状態で載置面244上に手の指先(五指)を載置したときに、前記指先が配置される領域(以下、「配置領域」と称する。)と第1反射面225との間に第3反射面246が位置し、配置領域と第2反射面227との間に第4反射面247が位置する。

尚、本実施形態の装置10では、第1反射面225、第2反射面227、第3反射面246、及び第4反射面247は、互いに平行である。

光照射部30は、図4及び図5にも示されるように、配置部20(照射室22)の天壁223に載置され、一対の照射部(第1照射部31及び第2照射部32)と、反射板33と、一対の支持板34、34と、を有する。光照射部30において、第1照射部31及び第2照射部32は、中心線Cを挟んで対象な位置に配置されている。具体的に、第1照射部31は第1反射面225及び第3反射面246の上方に配置され、第2照射部32は第2反射面227及び第4反射面247の上方に配置されている。

第1照射部31は、配置部20(照射室22内)の配置領域に配置された被照射部位に光を照射すると共に、照射室22の第2反射面227(照射室22に載置台24が取り付けられているときは第4反射面247)を介して被照射部位に光を照射する。この第1照射部31は、第1のフラッシュランプ(第1光源)311と、第1の反射傘(第1反射部材)312と、第1の波長制限フィルタ313と、を有する。

第1のフラッシュランプ311は、複数種の光硬化樹脂(例えば、UVランプ用の光硬化樹脂、UVLED用の光硬化樹脂等)を硬化できるよう、紫外線領域から赤外線領域までの広い波長域の光を発光する。この第1のフラッシュランプ311が発する光の波長域には、各光硬化樹脂(例えば、UVランプ用の光硬化樹脂、UVLED用の光硬化樹脂等)が硬化する各波長が含まれている。この第1のフラッシュランプ311は、前後方向に延びる所謂線状光源である。本実施形態の第1のフラッシュランプ311は、キセノン放電管(閃光放電管)である。尚、第1のフラッシュランプ311は、紫外線領域の光としては、UV—A及びUV−Bを発光する。ここで、UV−Aとは、波長域が320nm(又は315nm)〜400nmの紫外線であり、UV−Bとは、波長域が280nm〜320nm(又は315nm)の紫外線である。

第1の反射傘312は、第1照射部31の光軸(第1の光軸)oa1が第2反射面227(又は第4反射面247)と交差するように第1のフラッシュランプ311が発した光を反射する(図5参照)。

具体的に、第1の反射傘312は、配置領域及び第2反射面227(又は第4反射面247)に向かう方向が開放され且つ第1のフラッシュランプ311と一部が密接した状態で該第1のフラッシュランプ311を周方向に囲うように湾曲している。詳しくは、第1の反射傘312は、第1のフラッシュランプ311に沿ってその長尺方向(前後方向)に延び、且つ、前記長尺方向の各位置における該長尺方向と直交する断面形状が第1の光軸oa1を中心線とする放物線状となる形態を有する(図5参照)。

本実施形態の第1の反射傘312は、前記長尺方向と直交する断面において、第1の光軸oa1より上側の部位が、第1の光軸oa1より下側の部位よりも中心線C側に長く延びている。そして、図5に示すように、前記上側の部位の先端で反射された光の光路と前記下側の部位の先端で反射された光の光路とのなす角θ1が30°(第1の光軸oa1に対して±15°)以内となるように、第1の反射傘312は湾曲している。

また、第1の反射傘312は、図6(A)に示すように、第1の光軸oa1の幅方向(一対の側壁221、222の並び方向:図6(A)においては水平方向)に対する角度θ3が10°より大きく、且つ30°より小さくなるように、第1のフラッシュランプ311が発した光を反射する。

尚、第1の反射傘312の前記下側の部位の先端位置は、正面視において、第1反射面225より中心線C側まで延びている。これにより、載置台24が照射室22から取り外された状態で第1照射部31から放射されて配置領域に向かう光の一部が第1反射面225の形成されている第1側壁221等によって遮られることを防ぐことができる。

第1の波長制限フィルタ313は、第1の反射傘312の開口部を塞ぐように配置される。第1の波長制限フィルタ313は、該第1の波長制限フィルタ313に入射した光(第1のフラッシュランプ311が発した光)を濾波し、UV−A及び可視光領域の光を選択的に放出する。

第2照射部32は、配置部20(照射室22内)の配置領域に配置された被照射部位に光を照射すると共に、照射室22の第1反射面227(照射室22に載置台24が取り付けられているときは第3反射面246)を介して被照射部位に光を照射する。この第2照射部32は、第2のフラッシュランプ(第2光源)321と、第2の反射傘(第2反射部材)322と、第2の波長制限フィルタ323と、を有する。

第2のフラッシュランプ321は、第1のフラッシュランプ311と同様のキセノン放電管(閃光放電管)であり、波長域の広い光を発光する。この第2のフラッシュランプ321は、第1のフラッシュランプ311と同じ高さ位置において前後方向に延びる所謂線状光源である。従って、装置10では、第1のフラッシュランプ311と第2のフラッシュランプ321とは、幅方向(水平方向)に間隔を空けて略平行に配置されている。

第2の反射傘322は、第2照射部32の光軸(第2の光軸)oa2が第1反射面225(又は第3反射面246)と交差するように第2のフラッシュランプ321が発した光を反射する。

具体的に、第2の反射傘322は、配置領域及び第1反射面225(又は第3反射面246)に向かう方向が開放され且つ第2のフラッシュランプ321と一部が密接した状態で該第2のフラッシュランプ321を周方向に囲うように湾曲している。詳しくは、第2の反射傘322は、第2のフラッシュランプ321に沿ってその長尺方向(前後方向)に延び、且つ、前記長尺方向の各位置における該長尺方向と直交する断面形状が第2の光軸oa2を中心線とする放物線状となる形態を有する(図5参照)。

本実施形態の第2の反射傘322は、前記長尺方向と直交する断面において、第2の光軸oa2より上側の部位が、第2の光軸oa2より下側の部位よりも中心線C側に長く延びている。そして、図5に示すように、前記上側の部位の先端で反射された光の光路と前記下側の部位の先端で反射された光の光路とのなす角θ2が30°(第2の光軸oa2に対して±15°)以内となるように、第2の反射傘322は、湾曲している。

また、第2の反射傘322は、図6(B)に示すように、第2の光軸oa2の幅方向に対する角度θ4が10°より大きく、且つ30°より小さくなるように、第2のフラッシュランプ321が発した光を反射する。

尚、第2の反射傘322の前記下側の部位の先端位置は、正面視において、第2反射面227より中心線C側まで延びている。これにより、載置台24が照射室22から取り外された状態で第2照射部32から放射されて配置領域に向かう光の一部が第2反射面227の形成されている第2側壁222等によって遮られることを防ぐことができる。

第2の波長制限フィルタ323は、第2の反射傘322の開口部を塞ぐように配置される。第2の波長制限フィルタ323は、第1の波長制限フィルタ313と同様に、該第2の波長制限フィルタ323に入射した光(第2のフラッシュランプ321が発した光)を濾波し、波長域が可視光領域の光及びUV−Aを選択的に放出する。

反射天板33は、第1照射部31及び第2照射部32の上端間に掛け渡された板状の部材であり、下面が反射面となっている。この反射天板33は、正面視において中心線Cに向かって低くなるように中心線Cの位置において屈曲している。反射天板33における第1照射部31から中心線Cまでの第1部位331は、第1照射部31から放射された光のうち、反射天板33がなければ第2反射面227の上端よりも上方側を通る光を、第2反射面227に入射するように反射する。また、反射天板33における第2照射部32から中心線Cまでの第2部位332は、第2照射部32から放射された光のうち、反射天板33がなければ第1反射面225の上端よりも上方側を通る光を、第1反射面225に入射するように反射する。本実施形態の反射天板33は、第1部位331と第2部位332とが一体に構成されているが、別体であってもよい。

一対の支持板34、34は、反射天板33が照射室22の天壁223から所定の高さ位置となるように、天壁223上において反射天板33を支持している。

制御部40は、操作部50からの入に基づいて光照射部30による光の照射を制御する。本実施形態の制御部40は、例えば、光照射部30からの照射光における波長域の光の総照射エネルギ、1秒当たりの発光回数、発光1回当たりの波長域の光の照射エネルギ、及び、照射時間の等を制御する。

操作部50は、制御部40への入力及び表示等を行う。この操作部50は、各種のスイッチや、表示ランプ等を備える。

以上の装置10では、筺体12の開口122から、各爪にジェルネイル等の光硬化樹脂を塗布した状態の被照射部位を挿入する。このとき、手の爪に塗布された光硬化樹脂を硬化させるときには、載置台24を照射室22に取り付けた状態で手の指先を筺体12の開口122から照射室22内に挿入し、載置台24上に載置する(図7参照)。また、足の爪に塗布された光硬化樹脂を硬化させるときには、載置台24を照射室22から取り外した状態で足の指先(つま先)を筺体12の開口122から照射室22内に挿入し、装置10が配置されている台等の上に載置する。これにより、足の指先(つま先)を配置できる大きさの配置スペースに手の指先を配置したときの光の照射効率の低下を好適に防ぐことができる。

そして、被照射部位が配置部20の配置領域に配置された状態で、操作部50のスイッチ等を操作し、光照射部30から光を放射させる。このとき、装置10では、図7に示すように、異なる位置に配置された各照射部(第1照射部31及び第2照射部32)から指先に直接照射される光に加え、第1反射面225(又は第3反射面246)及び第2反射面227(又は第4反射面247)での反射光も利用することによって、少ない照射部(第1照射部31と第2照射部32)であっても、指先に複数の方向から光を照射することができる。即ち、幅方向に離れた位置に配置された第1照射部31及び第2照射部32から指先にそれぞれ直接入射する光と、配置領域を挟んで対向する第1反射面225(又は第3反射面246)及び第2反射面227(又は第4反射面247)によって反射された後に被照射部位に入射する光(反射光)とによって、被照射部位に対して複数の方向から光が照射される。しかも、配置領域を挟んで互いに対向する第1反射面225(又は第3反射面246)及び第2反射面227(第4反射面247)を用いることで、上方からの照射だけでは十分に光を照射し難い爪の幅方向の端部に対して、反射光を効果的に入射させることができる。これにより、少ない照射部(第1照射部31及び第2照射部32)によって光硬化樹脂を爪全体において均一に硬化させることが可能となる。

尚、図7では、一つの爪に対して入射する光のうちの一部の光の光路のみを示している。また、第1及び第2の波長制限フィルタ313、323と、保護ガラス223Aとにおける光の屈折については省略して記載している。

また、本実施形態の装置10では、第1の光軸oa1と第2反射面227(又は第4反射面247)とが交差し、第2の光軸oa2と第1反射面225(又は第3反射面246)とが交差している。このため、各照射部31、32から照射された光を反射面225、227(又は246、247)によって確実に反射させることができ、これにより、上方からの照射だけでは光が当たり難い湾曲した爪の端部(指先の幅方向の端部)に反射光をより確実に照射することができる。

また、本実施形態の装置10では、図6(A)に示すように、第1の光軸oa1と幅方向とのなす角θ3が10°より大きく且つ30°より小さい。また、図6(B)に示すように、第2の光軸oa2と幅方向(第1反射面225の法線)とのなす角θ4が10°より大きく且つ30°より小さい。このため、本実施形態の装置10では、該装置10の大型化を抑えつつ、被照射部位を配置するための配置スペース(配置領域)を配置部20において確保することができる。具体的には、以下の通りである。

第2反射面227(又は第4反射面247)の位置における第1の光軸oa1と幅方向とのなす角θ3、及び、第1反射面225(又は第3反射面246)の位置における第2の光軸oa2と幅方向とのなす角θ4が、それぞれ10°以下の場合、各反射面225、227(又は246、247)に入射する第1照射部31又は第2照射部32からの光の入射角が小さくなり過ぎるため、反射光を各指の爪に入射させ且つ被照射部位の配置スペース(配置領域)を確保しようとすると、装置10の幅方向の寸法が大きくなり過ぎる。

一方、第2反射面227(又は第4反射面247)の位置における第1の光軸oa1と幅方向とのなす角θ3、及び、第1反射面225(又は第3反射面246)の位置における第2の光軸oa2と幅方向とのなす角θ4が、それぞれ30°以上の場合、各反射面225、227(又は246、247)に入射する第1照射部31又は第2照射部32からの光の入射角が大きくなり過ぎるため、反射光を各指の爪に入射させ且つ被照射部位の配置スペース(配置領域)を確保しようとすると、装置10の高さ方向の寸法が大きくなり過ぎる。

また、本実施形態の装置10では、図5に示すように、第1の反射傘312の上側の部位の先端(端部)で反射された光の光路と下側の部位の先端(端部)で反射された光の光路とのなす角θ1が30°以内となるように、第1の反射傘312は湾曲している。また、第2の反射傘322の上側の部位の先端(端部)で反射された光の光路と下側の部位の先端(端部)で反射された光の光路とのなす角θ2が30°以内となるように、第2の反射傘322は湾曲している。このため、各照射部31、32から照射された光の多くを反射面225、227(又は246、247)によって反射させることができ、これにより、上方からの照射だけでは光が当たり難い湾曲した爪の端部(指先の幅方向の端部)に照射される光の光量が十分に確保される。その結果、より確実に、光硬化樹脂を爪全体において均一に硬化させることができる。

また、従来の樹脂硬化装置では、光照射部(光源)から照射される光の波長域が狭く、この波長域で硬化する光硬化樹脂しか硬化させることができなかった。そこで、複数種の光硬化樹脂(異なる波長域の光で硬化する複数の光硬化樹脂)に対応するために、光照射部の光源として波長域の広い光を照射可能な閃光放電管(例えば、キセノン放電管)を用いることが考えられる。

しかし、従来の樹脂硬化装置のように、照射部(光源)が多数配置された構成では、光源として閃光放電管(キセノン放電管等)を用いた場合、閃光放電管の動作に必要なメインコンデンサ等の比較的大きな部品の数も増加するために装置が大型化する。

これに対して、本実施形態の装置10では、異なる位置に配置された各照射部31、32から配置領域に直接照射される光に加え、第1反射面225(又は第3反射面246)及び第2反射面227(又は第4反射面247)での反射光も利用することによって、少ない照射部(第1照射部31と第2照射部32)であっても配置領域に配置された指先に対して複数の方向から光を照射できるため、光源(フラッシュランプ)311、321としてキセノン放電管(閃光放電管)を用いても、装置10の大型化を防ぐことができる。

また、本実施形態の装置10では、載置台24を照射室22から着脱することで、手の指先に光を照射するときの配置部20における配置スペース(配置領域)と、足の指先に光を照射するときの配置スペース(配置領域)との大きさを変更して、各照射部31、32及び各反射面225、227(又は246、247)から配置スペースに配置された手又は足の指先までの距離を変更することができる。これにより、足の指先(つま先)を配置できる大きさの配置スペースに手の指先を配置したときの光の照射効率の低下を好適に防ぐことができる。

しかも、照射室22と載置台24とが配置領域の両側に設けられて対向する一対の反射面(第1反射面225及び第2反射面227と、第3反射面246及び第4反射面247)をそれぞれ有しているため、手又は足の指先の配置スペース(配置領域)の大きさに合わせて好適な光学系の構築が可能である。

尚、本発明の樹脂硬化装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

上記実施形態の装置10では、配置部20が、照射室22と載置台24とを有しているが、この構成に限定されない。配置部20は、照射室22のみによって構成されていてもよい。

また、光照射部30が有する照射部(光源)の具体的な数は限定されない。上記実施形態の装置10は、一対の照射部31、32しか備えていないが、二対又は三対の照射部を備えてもよい。

また、上記実施形態の装置10では、載置台24が取り外された状態では、照射室22の下方が開放されているが、この構成に限定されない。載置台24の下側位置において、照射室22の下方を塞ぐ(即ち、載置台24が取り付けられた状態で該載置台24の基部241の下面に沿って広がる)底板が設けられてもよい。

本発明の樹脂硬化装置は、指先が配置される配置領域を挟んで並ぶ第1反射部及び第2反射部と、光硬化樹脂を硬化させる光を照射する第1照射部及び第2照射部と、を備え、前記第1反射部は、前記第2反射部と対向する第1反射面を有し、前記第2反射部は、前記第1反射部と対向する第2反射面を有し、前記第1照射部は、前記第1反射部と前記第2反射部との並び方向において前記配置領域に対して前記第1反射部側に配置され、前記第2反射面を介して前記配置領域に前記光を照射し、前記第2照射部は、前記並び方向において前記配置領域に対して前記第2反射部側に配置され、前記第1反射面を介して前記配置領域に前記光を照射することによって、少ない照射部によって光硬化樹脂を爪全体において均一に硬化させる用途に適用することができる。

10 樹脂硬化装置 22 照射室 221 第1側壁(第1反射部) 222 第2側壁(第2反射部) 225 第1反射面 227 第2反射面 24 載置台 246 第3反射面 247 第4反射面 31 第1照射部 311 第1のフラッシュランプ(第1光源) 312 第1の反射傘(第1反射部材) 32 第2照射部 321 第2のフラッシュランプ(第2光源) 322 第2の反射傘(第2反射部材) oa1 第1の光軸(第1照射部の光軸) oa2 第2の光軸(第2照射部の光軸)

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