Nail printing device

申请号 JP2012247105 申请日 2012-11-09 公开(公告)号 JP2014094127A 公开(公告)日 2014-05-22
申请人 Casio Comput Co Ltd; カシオ計算機株式会社; 发明人 MIFUJI KIMIYASU; MOCHINAGA NOBUYUKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a nail printing device capable of printing an ornament with either a design image identical to one to be printed on a nail or a design image relating in patterns, color tones and atmospheres to the former design image.SOLUTION: A nail printing device comprises: a printing head for printing the nail of a finger and an ornament; a printing finger insertion portion, into which a finger is inserted; and an ornament holding portion arranged in the printing finger insertion portion and placing at least the ornament.
权利要求
  • 指の爪と、装飾具と、に印刷を施す印刷ヘッドと、
    前記指を挿入する指挿入部と、
    前記指挿入部内に配置され、少なくとも前記装飾具が載置される装飾具保持部と、
    を備えていることを特徴とするネイルプリント装置。
  • 前記指挿入部に挿入された前記指の爪と、前記指挿入部内に配置された前記装飾具保持部に載置された前記装飾具と、にデザイン画像の印刷を施すように前記印刷ヘッドを制御する印刷制御部を備え、
    前記装飾具保持部は、前記指挿入部から挿脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
  • 前記指挿入部は、前記指を載置する指載置部を備え、
    前記装飾具保持部は、前記装飾具が載置された場合に前記装飾具の前記被印刷面と前記指載置部に載置された前記指の爪とがほぼ同一の高さになるように形成されることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載のネイルプリント装置。
  • 前記印刷制御部は、前記装飾具の前記被印刷面が曲面を持つ場合、前記被印刷面の前記曲面の曲率が大きくなるほど前記印刷ヘッドによる印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように前記印刷ヘッドを制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
  • 前記装飾具の前記被印刷面に対応する装飾具被印刷領域を取得する印刷領域抽出部と、
    前記印刷領域抽出部によって取得された前記装飾具被印刷領域に前記デザイン画像を合せ込むことにより、前記デザイン画像の元画像から前記装飾具被印刷領域の形状に沿った合せ込み画像を生成する合せ込み画像生成部と、
    前記合せ込み画像生成部によって生成された前記合せ込み画像を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
  • 前記指挿入部の側壁又は前記指載置部上には、前記装飾具保持部をスライドさせるための溝が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
  • 前記指挿入部内に配置された前記装飾具保持部内の前記装飾具と、前記指挿入部内の前記指載置部上に載置された前記指の爪と、に前記デザイン画像を一度に印刷することが可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
  • 前記装飾具保持部の前記装飾具を載置する被印刷部材載置エリアには、複数の深さの凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
  • 说明书全文

    本発明は、ネイルプリント装置に関するものである。

    従来、ファッションとして人の指の爪に好みのデザイン画像を印刷するネイルプリント装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
    このような装置を用いれば、ネイルサロン等を利用することなく、簡易にネイルプリントを楽しむことができる。

    特表2003−534083号公報

    ところで、ファッションとして爪にデザイン画像を印刷するユーザは、同時に装飾品として、イヤリングなどの装飾具を身につけることも一般的である。 この場合、爪と装身具とに装飾上の統一感を持たせるために、爪に印刷されるデザイン画像と、装飾具に施されるデザインとは、柄、色調、雰囲気が関連し、統一感があることが好ましい。 このため、爪に印刷されるデザイン画像と装飾具のデザインとの間に統一感を付与させるために、ネイルプリント装置によって、爪に印刷されるデザイン画像と同一のデザイン画像や、この爪に印刷されるデザイン画像に柄、色調、雰囲気が関連したデザイン画像(関連デザイン画像)を装飾具に印刷できることが好ましい。
    しかしながら、従来のネイルプリント装置は、爪に印刷することに特化し、装飾具への印刷に対応した治具やソフトを備えていないため、爪以外の装飾具に対して印刷することはできなかった。

    このため、爪に印刷されるデザイン画像と装飾具のデザインとの間に統一感を付与させるためには、ユーザが自ら装飾具を爪に印刷されるデザイン画像に合せて購入するか、ユーザが持っている装飾具に合ったデザイン画像しか選ぶことができず、不便であり、デザイン画像の選択肢も限られてしまうという問題があった。

    本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、爪に印刷されるデザイン画像と同一のデザイン画像や、当該デザイン画像に柄、色調、雰囲気が関連したデザイン画像を、装飾具に印刷することができるネイルプリント装置を提供することを目的とするものである。

    前記課題を解決するために、本発明のネイルプリント装置は、
    指の爪と、装飾具と、に印刷を施す印刷ヘッドと、
    前記指を挿入する指挿入部と、
    前記指挿入部内に配置され、少なくとも前記装飾具が載置される装飾具保持部と、
    を備えていることを特徴としている。

    本発明によれば、爪に印刷されるデザイン画像に合せてユーザが自ら装飾具を購入したり、ユーザが持っている装飾具に合せて爪に印刷されるデザイン画像を選択したりしなくても、爪に印刷されるデザイン画像と装飾具のデザインとを合せることができるため、簡易に統一感のあるおしゃれを楽しむことができるとの効果を奏する。

    本発明に係るネイルプリント装置の一実施形態を概念的に示した斜視図で、蓋体を開いた状態を示している。

    図1のネイルプリント装置の装置本体を概念的に示した斜視図である。

    図1のネイルプリント装置の要部である印刷指固定部を示した断面図で、印刷指として人差し指から小指を印刷指挿入部に挿入した際の固定態様を示している。

    第1の実施形態の掴み部の平面図であり、(A)は、第1の指位置決め部により左手の人差し指から小指を位置決めし第2の指位置決め部により右手の親指を位置決めした状態を示した図であり、(B)は、第1の指位置決め部により右手の人差し指から小指を位置決めし第2の指位置決め部により左手の親指を位置決めした状態を示した図である。

    指4本のみを指載置部上に載置し印刷する場合の印刷指固定部を示す斜視図である。

    (A)は、第1の実施形態における装飾具保持部の平面図であり、(B)は、(A)における装飾具保持部のA−A線断面図である。

    図6(A)に示す装飾具保持部を指載置部上に挿入し装飾具のみを印刷する場合の印刷指固定部を示す斜視図である。

    図1のネイルプリント装置の正面側の断面図である。

    図1のネイルプリント装置の側面側の断面図である。

    第1の実施形態におけるネイルプリント装置の制御構成を示した要部ブロック図である。

    第1の実施形態における爪領域に対する爪合せ込み画像の生成を説明する説明図である。

    第1の実施形態における爪印刷用画像の印刷ピッチについて説明する説明図である。

    第1の実施形態における装飾パーツの被印刷面に対する装飾具合せ込み画像の生成を説明する説明図である。

    第1の実施形態における印刷処理の全体の流れを示すフローチャートである。

    第1の実施形態における爪印刷モードによる印刷処理を示すフローチャートである。

    第1の実施形態における装飾具印刷モードによる印刷処理を示すフローチャートである。

    (A)は、装飾具枠から装飾パーツが取り外されている状態の一例を示す説明図であり、(B)は、(A)の装飾具枠に装飾パーツを取り付けた装飾具の一例を示す説明図である。

    (A)は、ネイルデザインの一例を示す説明図であり、(B)は、(A)のネイルデザインを印刷した装飾パーツの例を示す説明図であり、(C)は、(A)のネイルデザインの色を反転させたデザインを印刷した装飾パーツの例を示す説明図であり、(D)は、(A)のネイルデザインに関連するデザイン画像を印刷した装飾パーツの例を示す説明図である。

    ネイルデザインが印刷された爪及び装飾パーツデザインが印刷された装飾具のイメージ画像を表示した表示部の一例を示す説明図である。

    背景色や柄の色を変えた装飾パーツデザインが印刷された装飾具のイメージ画像を表示した表示部の一例を示す説明図である。

    (A)は、第2の実施形態における装飾具保持部の平面図であり、(B)は、(A)における装飾具保持部のB−B線断面図である。

    第2の実施形態の装飾具印刷モードにおける印刷処理を示すフローチャートである。

    (A)は、第3の実施形態における装飾具保持部の平面図であり、(B)は、(A)における装飾具保持部のC−C線断面図である。

    第3の実施形態の装飾具印刷モードにおける印刷処理を示すフローチャートである。

    第3の実施形態における装飾パーツに対する印刷手順を説明する説明図である。

    (A)は、第4の実施形態における装飾具保持部の平面図であり、(B)は、(A)における装飾具保持部のD−D線断面図である。

    第4の実施形態の装飾具印刷モードにおける印刷処理を示すフローチャートである。

    (A)は、本発明の装飾具保持部の一変形例における装飾具保持部の平面図であり、(B)は、(A)における装飾具保持部のE−E線断面図である。

    図28(A)に示す装飾具保持部及び指1本を指載置部上に載置し一度に印刷する場合の印刷指固定部を示す斜視図である。

    [第1の実施形態]
    図1から図18を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置1の第1の実施形態について説明する。
    図1は、本実施形態におけるネイルプリント装置1の外観を示す斜視図であり、図2は、ネイルプリント装置1の内部構成を示す斜視図である。
    本実施形態においてネイルプリント装置1は、指の爪に各種のデザイン画像を印刷することができる他、爪Tに印刷されるデザイン画像及び当該デザイン画像に柄、色調、雰囲気が関連したデザイン画像を、装飾具保持部610に備えられた被印刷部材載置エリア611に載置された装飾具Sの被印刷部材(本実施形態では、装飾パーツSp)の被印刷面(パーツ被印刷面Ps)に印刷することができるネイルプリント装置1である(図6(A)、図6(B)等参照)。
    以下の説明では、爪Tに印刷するデザイン画像を「ネイルデザインDn」、装飾パーツSpに印刷するデザイン画像(ネイルデザインDnと同じデザイン画像)を「装飾パーツデザインDs」、爪Tに印刷するデザイン画像であるネイルデザインDnに柄、色調、雰囲気が関連したデザイン画像を「関連デザイン画像R」という。
    なお、本実施形態では、装飾具Sは、図17(A)等に示すように、装飾パーツSpを装飾具枠Sfに嵌め込むことで形成されており、この装飾パーツSpは、装飾具Sから取り外し可能となっている。 また、本実施形態では、各装飾パーツSpには、各装飾パーツSpを特定するパーツナンバーが割り当てられているものとする。

    図1に示すように、本実施形態のネイルプリント装置1は、ケース本体2、蓋体4の他、印刷対象となる爪に対応する指(印刷指U1)が挿入される指挿入部である印刷指挿入部20a等を備える装置本体10、この印刷指挿入部20aから挿脱可能に設けられている装飾具保持部610(図6(A),図6(B)等参照)等を備えている。
    本実施形態において、ケース本体2及び蓋体4は、ケース本体2の上面後端部に設けたヒンジ3を介して、互いに連結されている。
    上記ケース本体2は平面視で長円状に形成されている。 このケース本体2の前側には開閉板2cが起倒可能に設けられている。 この開閉板2cは、ケース本体2の前面下端部に設けたヒンジ(図示せず)を介して、ケース本体2に連結されている。 この開閉板2cは、ケース本体2の前面を開閉するためのものである。
    また、ケース本体2の上面(天板)には後述する操作部12が設置されており、上面(天板)のほぼ中央部には後述する表示部13が設定されている。
    なお、ケース本体2及び蓋体4の形状、構成はここに例示したものに限定されない。

    また、ケース本体2にはネイルプリント装置1の装置本体10が収容されている。 この装置本体10は、図2に示す印刷指固定部20、撮影部30、印刷部40及び制御装置50(図10参照)を備えている。 これら印刷指固定部20、撮影部30、印刷部40及び制御装置50は機枠11に設けられている。
    なお、図2に示すように、機枠11は下部機枠11a及び上部機枠11bによって構成されている。 そして、下部機枠11aは箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置されており、上部機枠11bは下部機枠11aの上方で且つケース本体2の内部上方に設置されている。

    印刷指固定部20は、機枠11の中の下部機枠11aに設けられている。 印刷指固定部20は、この下部機枠11aに設けられた印刷指挿入部20a、非印刷指挿入部20b及び指載置部20cによって構成されている。
    ここで、印刷指挿入部20aは、印刷しようとする爪Tに対応する指(以下「印刷指U1」という。)を挿入するめための指挿入部である(図3参照)。
    また、非印刷指挿入部20bは、印刷指U1以外の指(以下「非印刷指U2」という。)を挿入するための指挿入部である(図3参照)。

    指載置部20cには、印刷指U1が載置される。 また、本実施形態では、印刷指U1を載置した際に、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1と、非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2とで挟持することが可能な部分である。 本実施形態において、この指載置部20cは印刷指挿入部20aと非印刷指挿入部20bとを仕切る隔壁21によって構成されている。
    この指載置部20cの指挿入側端部には膨出部22が形成されている。 この膨出部22は、印刷指挿入部20a及び非印刷指挿入部20bに印刷指U1及び非印刷指U2を深く挿入した際に、印刷指U1及び非印刷指U2の付け根U3が当接する部分に形成されている。 膨出部22は、印刷指U1の腹全体が指載置部20cに当接した状態で、印刷指U1と非印刷指U2とで指載置部20cを強く挟持することができるように、指挿入方向の断面が、指載置部20cの下面から下方に向けて膨出するように円形となっている。 なお、膨出部22の形状は、断面円形に限定されることなく、断面楕円形,多形等の非円形であってもよい。

    図3は、左手の親指以外の4本の指(人差し指、中指、薬指及び小指)が印刷指U1となる場合における印刷指U1の固定態様の一例を具体的に示したものである。
    この場合、図3に示すように、ユーザが印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1と、非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2とで指載置部20cを挟持することにより、印刷指U1が指載置部20cの上で固定される。

    図1及び図3等に示すように、本実施形態において、指載置部20cの幅方向の中央部には、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1である人差し指から小指までの4つの指と非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2であるその他の指(すなわち、親指)との付け根U3を端部に突き当てることによって、人差し指から小指までの4つの指の位置決めを行うことが可能な第1の指位置決め部201が配置されている。
    本実施形態において、第1の指位置決め部201の幅方向Xの長さ寸法は、印刷指挿入部20aに挿入される人差し指から小指までの4つの指の左右幅の寸法とほぼ同じか、これよりも多少大きい寸法となっている。 なお、第1の指位置決め部201は、印刷指挿入部20aに挿入される人差し指から小指を支持可能なものであればよく、その幅方向Xの長さ寸法は、人差し指から小指までの4つの指の左右幅の寸法よりも小さくてもよい。

    また、指載置部20cには、第1の指位置決め部201の左右両側に、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1である親指と非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2であるその他の指(すなわち、人差し指から小指までの4つの指)との付け根U3を端部に突き当てることによって、印刷指挿入部20aに挿入された親指の位置決めを行うことが可能な第2の指位置決め部202が配置されている。

    第2の指位置決め部202は、第1の指位置決め部201の端部よりもその端部が印刷指の挿入方向Yの奥側にずれた位置に配置されている。 第2の指位置決め部202の端部を第1の指位置決め部201の端部に対してどの程度ずらすかは特に限定されないが、親指の爪Tbと他の4本の指の各爪Taの位置がほぼ横方向に並ぶ程度となることが好ましい。 親指及び他の4本の指の印刷指の挿入方向Yにおける位置を揃えることにより、撮影部30の撮影可能領域及び印刷ヘッド46の印刷可能領域を狭くすることができる。
    この点、人間の手は親指が他の4本の指に比べて短く、掴み方や個人差はあるものの、親指と他の4本の指とでは、その長さに40〜75mmの差がある。 そこで、このような指の長さの差を考慮して、第2の指位置決め部202の端部は第1の指位置決め部201の端部よりも40〜75mm程度、印刷指U1の挿入方向Yの奥側にずれていることが好ましい。

    図4(A)は、指載置部20cの第1の指位置決め部201に左手の4つの指(人差し指、中指、薬指、小指)を位置決めし、この第1の指位置決め部201の右側に配置された第2の指位置決め部202に右手の親指を位置決めした状態を示している。 また、図4(B)は、指載置部20cの第1の指位置決め部201に右手の4つの指(人差し指、中指、薬指、小指)を位置決めし、この第1の指位置決め部201の左側に配置された第2の指位置決め部202に左手の親指を位置決めした状態を示している。
    また、図5は、指4本のみを指載置部20c上に載置し印刷する場合の例を示す印刷指固定部20の斜視図である。

    また、本実施形態では、前述のように、図17(B)に示すような装飾具Sから取り外された被印刷部材である装飾パーツSpが載置された装飾具保持部610(図6(A)、図6(B)等参照)を印刷指挿入部20aに挿入して、装飾パーツSpにデザイン画像(装飾パーツデザインDs等)を印刷することが可能となっている。
    なお、本実施形態の装飾パーツSpは、例えば透明な樹脂等で形成されており、後述する印刷領域抽出部523が後述する装飾パーツ画像からパーツ被印刷面Psの領域(パーツ被印刷領域Ak、図13参照)を精密に抽出できるよう、パーツ被印刷面Psがインク等で着色(表面処理)されている。 装飾パーツSpに着色される色は、特に限定されないが、印刷されるデザイン画像の色合いに影響を与えないよう、白色であることが好ましい。 また、この場合、被印刷部材載置エリア611の色は、印刷領域抽出部523がパーツ被印刷領域Akを抽出しやすいような色(例えば、装飾パーツSpが白色に表面処理されている場合、黒色等)であることが好ましい。

    ここで、本実施形態における装飾具保持部610について、図6(A)及び図6(B)を参照しつつ説明する。
    図6(A)は、第1の実施形態における装飾具保持部610の平面図であり、図6(B)は、図6(A)における装飾具保持部610のA−A線断面図である。 図7は、図6(A)に示す装飾具保持部610を指載置部上に挿入し装飾具のみを印刷する場合の例を示す印刷指固定部20の斜視図である。
    なお、以下において、被印刷部材載置エリア611に装飾パーツSpが載置された装飾具保持部610を印刷指挿入部20a内に挿入した際、挿入方向Yの奥側に位置する側を「奥側」、挿入方向Yの手前側(すなわち挿入口側)に位置する側を「手前側」とする。

    装飾具保持部610は、印刷指挿入部20a内に配置され、少なくとも装飾具Sの装飾パーツSp(被印刷部材)が載置されるものである。 本実施形態の装飾具保持部610は、印刷指挿入部20aに挿入された場合、指載置部20cに載置されるようになっている(図8参照)。
    本実施形態において、装飾具保持部610は、例えば樹脂等で成型された板状の部材である。 なお、装飾具保持部610を形成する材料は樹脂に限定されない。
    また、装飾具保持部610は、装飾パーツSpが載置された場合に装飾パーツSpのパーツ被印刷面Psと指載置部20cに載置された印刷指U1の爪Tとが略同一の高さになるように形成された被印刷部材載置エリア611を備えている。 本実施形態では、装飾具保持部610に備えられた被印刷部材載置エリア611に装飾具Sの装飾パーツSp(被印刷部材)が載置される。
    また、装飾具保持部610は、この他に、トレーコード601、トレーナンバー602を備えている。

    被印刷部材載置エリア611は、図6(A)等に示すように、装飾具保持部610の上面の奥側に形成された平面視略矩形の凹部である。 被印刷部材載置エリア611には、装飾具Sから取り外された装飾パーツSpの被印刷面(パーツ被印刷面Ps)が印刷ヘッド46に対向するように載置される。 本実施形態では、図6(B)に示すように、装飾パーツSpの表面(装飾具Sに取り付けられた際の表面)がパーツ被印刷面Psとなる。
    また、本実施形態の被印刷部材載置エリア611には、図6(A)に示すように複数の装飾パーツSpが載置されるものとする。
    なお、装飾具保持部610の種類や数は、特に限定されないが、本実施形態では、パーツ被印刷面Psの形状によって、被印刷部材載置エリア611の形状や高さの異なるものが複数種類用意されているものとする。

    トレーコード601は、後述するトレーコード読取部526によって読み取り可能なコードである。 本実施形態において、トレーコード601には、装飾具保持部610の種類が識別可能な情報(例えば、後述するトレーナンバー602等)、その他装飾具保持部610に関する情報が含まれている。 このトレーコード601がトレーコード読取部526によって読み取られることにより、印刷指挿入部20aに挿入された装飾具保持部610の種類が識別される。 なお、トレーコード601に含まれる情報(トレー情報)は、特に限定されず、ここで挙げたものに限定されない。
    本実施形態では、トレーコード601として、2次元コードを用いている。
    「2次元コード」とは、縦と横の両方向に意味のある符合によって情報を記憶するトレーコード601である。 なお、トレーコード601は、撮影部30によって読み取り可能なものであれば特に限定されず、例えば、バーコードのように縦横いずれか一方の方向にのみ意味のある符合によって情報を記憶する1次元コードでもよいが、本実施形態のように2次元コードを用いた場合には、トレーコード601により多くの情報を含めることができるため、好ましい。
    なお、トレーコード601の位置は、撮影部30によって撮影可能な位置であればよく、図示例に限定されない。

    トレーナンバー602は、装飾具保持部610の種類を示す識別番号である。 ユーザは、このトレーナンバー602を視認することで装飾具保持部610の種類を識別することができる。 なお、トレーナンバー602の位置は、特に限定されず、図示例のように、装飾具保持部610の奥側と手前側に一つずつあってもよいし、いずれか一つであってもよい。 また、装飾具保持部610の形状等によって、ユーザが装飾具保持部610の種類を容易に識別できるような場合には、トレーナンバー602を設けなくてもよい。

    また、この装飾具保持部610の上面には、滑り止め603が形成されている。 滑り止め603は、例えば、装飾具保持部610の上面から突出するように取り付けられたゴム等であり、装飾具保持部610を印刷指挿入部20a内に挿脱する際にユーザの手指が引っ掛かりやすく、滑りにくいようになっている。

    また、図8は、本実施形態におけるネイルプリント装置1の正面側の断面図であり、図9は、ネイルプリント装置1の側断面図である。
    図8及び図9に示すように、撮影部30は、機枠11の中の上部機枠11bに設けられている。
    すなわち、上部機枠11bに設置された基板31の中央部下面には、ドライバーを内蔵した200万画素程度以上の画素を有するカメラ32が設置されている。 また、基板31には、カメラ32を囲むように白色LED等の照明灯33が設置されている。 撮影部30は、このカメラ32及び照明灯33を備えて構成されている。

    この撮影部30は、後述する制御装置50の撮影制御部522に接続され、該撮影制御部522によって制御されるようになっている。
    本実施形態では、撮影部30は、撮影制御部522の制御により、印刷指挿入部20a内に挿入された指(印刷指U1)を撮影して当該印刷指U1の爪Tに対応する爪領域At(図11参照)を含む指画像を取得する。 また、撮影部30は、撮影制御部522の制御により、印刷指挿入部20a内に挿入された装飾具保持部610を撮影して、被印刷部材載置エリア611に載置された装飾パーツSpやトレーコード601等を含む装飾具保持部610の画像(装飾パーツ画像)を取得する。
    撮影部30によって取得された画像は、適宜記憶部51(図10参照)等に記憶されてもよい。

    印刷部40は主に上部機枠11bに設けられている。
    すなわち、図2及び図8に示すように、上部機枠11bの両側板には、2本のガイドロッド41が平行に架設されている。 このガイドロッド41には、主キャリッジ42が摺動自在に設置されている。 また、図9に示すように、主キャリッジ42の前壁42aおよび後壁42bには2本のガイドロッド44が平行に架設されている。 このガイドロッド44には、副キャリッジ45が摺動自在に設置されている。 この副キャリッジ45の下面中央部には、印刷ヘッド46が搭載されている。

    印刷ヘッド46は、後述する印刷制御部525の制御により、印刷指U1の爪T(一方の手の4つの指の爪Taと、他方の手の親指の爪Tb)に印刷を施す他、装飾具保持部610に載置された装飾パーツSpに印刷を施す。
    印刷ヘッド46は、特に限定はされないが、例えば、インクを微滴化し、印刷対象に対して直接に吹き付けて印刷を施すインクジェット方式の印刷ヘッドである。
    また、印刷ヘッド46は、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等に対応した色材を含有するインクを印刷可能となっている。 なお、印刷ヘッド46により印刷されるインクの種類や数は、ここに挙げたものに限定されない。

    主キャリッジ42は動伝達部(図示せず)を介してモータ43に連結され、モータ43の正逆回転によって、ガイドロッド41に沿って左右方向に移動ように構成されている。 また、副キャリッジ45は動力伝達部(図示せず)を介してモータ47に連結され、モータ47の正逆回転によって、ガイドロッド44に沿って前後方向に移動するように構成されている。 本実施形態において、印刷ヘッド46の可動範囲がネイルプリント装置1の印刷可能範囲であり、印刷指U1及び装飾パーツSpに対する印刷は、この印刷可能範囲内において行われる。
    また、下部機枠11aには、印刷ヘッド46にインクを供給するためのインクカートリッジ48が設けられている。 インクカートリッジ48は、上記各インクに対応して設けられており、図示しないインク供給管を介して各印刷ヘッド46と接続され、適宜各印刷ヘッド46にインクを供給するようになっている。 なお、印刷ヘッド46自体にインクカートリッジを搭載する構成としてもよい。

    印刷部40は、これらガイドロッド41、主キャリッジ42、モータ43、ガイドロッド44、副キャリッジ45、印刷ヘッド46、モータ47及びインクカートリッジ48等を備えて構成されている。
    この印刷部40のモータ43、印刷ヘッド46、モータ47は、後述する制御装置50の印刷制御部525に接続され、該印刷制御部525によって制御されるようになっている。

    操作部12は、ユーザが各種入力を行うための入力部である。
    本実施形態において、操作部12には、例えば、ネイルプリント装置1の電源のON/OFF、デザイン選択指示の入力、その他各種の入力を行うための操作釦121が配置されている。

    表示部13は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ等で構成されている。
    本実施形態では、表示部13には、爪TにネイルデザインDnの印刷を施す爪印刷モード及び装飾パーツSpに装飾パーツデザインDsの印刷を施す装飾具印刷モードを実行するか否かを選択するためのモード選択画面(図示しない)が表示されるようになっており、ユーザが爪印刷モード及び装飾具印刷モードを実行するか否かを操作釦121によって選択することにより、爪印刷モード及び装飾具印刷モードを実行するか否かを選択する指示信号(モード選択指示信号)が操作部12から後述の制御部52に出力される。

    さらに、表示部13には、例えば、ユーザが操作部12等を操作してパーツナンバーを入力するためのパーツナンバー入力画面、印刷指U1を撮影した指画像やその中の爪Tを表す爪領域Atの画像、印刷指U1の爪Tに印刷されるデザイン画像(ネイルデザインDn)を爪領域Atに合せ込むことにより生成された爪合せ込み画像Gg(図11参照)、パーツ被印刷面Psに印刷すべきデザイン画像(装飾パーツデザインDs)をパーツ被印刷領域Akに合せ込むことにより生成された装飾具合せ込み画像Kk(図13参照)、デザイン等確認用のサムネイル画像、ネイルデザインDnの選択をさせる画面(ネイルデザイン選択画面)、装飾パーツデザインDsの選択をさせる画面(装飾パーツデザイン選択画面)、印刷指挿入部20aに所望の装飾具保持部610が挿入されているかを確認させる確認指示画面、その他、各種の指示画面等が表示されるようになっている。
    なお、表示部13の表面に、タッチパネルが一体的に構成されていてもよい。 この場合には、例えば、先の尖った棒状の筆記具様であってタッチパネル表面に押し当てることにより筆記する図示しないスタイラスペンや、指先等によるタッチ操作により、表示部13の表面をタッチすることによっても各種の入力を行うことができるように構成される。 また、タッチパネルによって爪印刷モード、装飾具印刷モードのいずれかの印刷モードで印刷するかを選択できるように構成した場合には、表示部13のタッチパネルも印刷モード選択部として機能する。

    また、制御装置50は、例えば上部機枠11bに配置された基板31等に設置されている。 図10は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
    制御装置50は、図示しないROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等で構成される記憶部51と、図示しないCPU(Central Processing Unit)等によって構成されている制御部52とを備えるコンピュータである。 なお、記憶部51は、制御装置50内のROM、RAMに限定されず、他に記憶部が設けられていてもよい。

    この記憶部51には、ネイルプリント装置1を動作させるための各種プログラムや各種データ等が格納されている。 本実施形態において、記憶部51には、デザインデータ記憶部511、パーツデータ記憶部512が設けられている。

    デザインデータ記憶部511には、デザイン画像の元画像Gのデータが記憶されている。 また、デザインデータ記憶部511には、柄、色調、雰囲気がデザイン画像に関連した関連デザイン画像Rの元画像Gのデータが当該デザイン画像の元画像Gのデータに対応付けられて記憶されている。
    また、デザインデータ記憶部511に記憶されているデザイン画像の元画像Gのデータの数等は特に限定されない。 デザイン画像の元画像Gのデータはデザインデータ記憶部511に記憶されているものに限定されず、メモリカードやUSBメモリ、各種ハードディスク等、外部の記憶部からデザイン画像の元画像Gのデータをネイルプリント装置1に取り込んで印刷できるように構成してもよい。

    パーツデータ記憶部512には、各装飾パーツSpのパーツ被印刷面Psの曲率、形状、大きさ等のパーツデータが各装飾パーツSpを特定するパーツナンバーと対応付けられて記憶されている。 このパーツデータ記憶部512に記憶されているパーツデータは、対応するパーツナンバーに基づいて読み出し可能となっている。
    例えば、図6(B)に示す装飾パーツSpの場合、パーツ被印刷面Psは、平面視円形(図6(A)参照)であって、中央部から端部に行くほど印刷ヘッド46との距離が大きくなるように湾曲した形状となっている。 このため、パーツデータ記憶部512には、図6(B)に示す装飾パーツSpに関するパーツデータとして、当該パーツ被印刷面Psのこのような平面視における形状、大きさ、表面の湾曲の程度(曲率)等が当該パーツ被印刷面Psのパーツナンバーと対応付けられて記憶されている。
    なお、パーツデータに含まれる情報は特に限定されず、例えば、パーツ被印刷面Psの色情報等が含まれていてもよい。

    また、制御部52は、機能的に見た場合、表示制御部521、撮影制御部522、印刷領域抽出部523、合せ込み画像生成部524、印刷制御部525、トレーコード読取部526等を備えている。 これら表示制御部521、撮影制御部522、印刷領域抽出部523、合せ込み画像生成部524、印刷制御部525、トレーコード読取部526等としての機能は、制御部52のCPUと記憶部51のROM等に記憶されたプログラムとの共働によって実現される。
    本実施形態において、制御部52は、ユーザによって入力されたパーツナンバーに基づき、装飾具S(本実施形態では、装飾具Sの装飾パーツSp)の形状、大きさ、印刷される面(パーツ被印刷面Ps)の曲率等のパーツデータをパーツデータ記憶部512から取得する。
    また、制御部52は、ユーザによって指定されたネイルデザインDn(例えば、図18(A)参照)のデザイン画像の元画像Gのデータを取得する。 さらに、制御部52は、デザインデータ記憶部511から、ユーザによって指定されたネイルデザインDnに対応する関連デザイン画像R(図18(C)、図18(D)参照)の元画像Gのデータを取得する。
    また、本実施形態では、制御部52は撮影部30によって撮影された画像を解析することにより、印刷指挿入部20a内に印刷指U1や装飾具保持部610が挿入されたか否かを判断するようになっている。

    表示制御部521は、表示部13に各種の表示画面を表示させる。 本実施形態では、表示制御部521は、例えば、印刷指U1を撮影した指画像やその中の爪Tを表す爪領域Atの画像、装飾パーツSpを撮影した装飾パーツ画像やパーツ被印刷領域Akの画像等を表示させる他、モード選択画面、パーツナンバーを入力するためのパーツナンバー入力画面、爪や装飾具に印刷するデザイン画像の選択画面や手挿入指示画面、装飾具保持部610の挿入を指示する画面(装飾具保持部挿入指示画面)等の各種の指示画面等を表示部13に表示させるようになっている。

    撮影制御部522は、印刷指挿入部20aに挿入されたユーザの印刷指U1の指画像等を撮影するように、撮影部30の撮影動作を制御する。
    また、撮影制御部522は、印刷指挿入部20a内に挿入された装飾具保持部610を撮影して、被印刷部材載置エリア611に載置された装飾パーツSp、トレーコード601等を含む装飾具保持部610の画像(装飾パーツ画像)を撮影するように、撮影部30の撮影動作を制御する。
    なお、本実施形態では、撮影制御部522は撮影部30によって取得された画像の画像データを印刷領域抽出部523等に出力するものとするが、これに限定されず、例えば、記憶部51に記憶させるようになっていてもよい。

    印刷領域抽出部523は、撮影部30によって取得された印刷指U1の指画像から、これに含まれる爪Tに対応する爪領域At(図11参照)を抽出する。
    印刷領域抽出部523は、例えば、撮影制御部522から入力された指画像の中から、爪Tとそれ以外の指部分との色の違い等に基づいて爪領域At(爪Tの輪郭)を抽出するものである。 なお、印刷領域抽出部523が爪領域Atを抽出する手法は特に限定されず、ここに挙げたものに限られない。
    また、印刷領域抽出部523は、装飾パーツSpのパーツ被印刷面Psに対応する装飾具被印刷領域を取得する。 本実施形態では、印刷領域抽出部523は、撮影部30によって取得された装飾パーツ画像から、これに含まれるパーツ被印刷面Psに対応するパーツ被印刷領域Ak(パーツ被印刷面Psの輪郭、装飾具被印刷領域、図13参照)を抽出する。
    印刷領域抽出部523は、例えば、撮影制御部522から入力された装飾パーツ画像から被印刷部材載置エリア611との色の違い等に基づいてパーツ被印刷領域Akを精密に抽出するものである。
    なお、印刷領域抽出部523がパーツ被印刷領域Akを抽出する手法は特に限定されず、ここに挙げたものに限られない。

    合せ込み画像生成部524は、爪Tに印刷すべきデザイン画像(ネイルデザインDn)を、印刷領域抽出部523により抽出された爪領域Atに合せ込むことにより、ネイルデザインDnの元画像G(ネイルデザイン元画像Gn)から爪領域Atの形状に沿った爪合せ込み画像Ggを生成する。
    図11は、合せ込み画像生成部524による爪領域Atに対する爪合せ込み画像Ggの生成について示した説明図である。
    爪合せ込み画像Ggは、ネイルデザイン元画像Gnの大きさや形状をユーザの爪領域Atの大きさや形状に合せて調整した画像である。
    図12に示すように、爪合せ込み画像Ggの幅方向における寸法は、平面視における爪Tの幅方向の見かけ寸法Wとほぼ同じとなっている。
    なお、人の爪Tは、幅方向の端部に行くほど印刷ヘッド46との距離が大きくなる湾曲形状をなしている。 このような湾曲した爪Tの表面にネイルデザインDnを印刷した際に、爪Tの幅方向の端部においてネイルデザインDnに歪みを生じたり濃度が薄くなったりすることを防ぐために、合せ込み画像生成部524は、図12に示すように、爪Tの幅方向の中央部よりも幅方向の端部に相当する領域に多くの画素データが割り付けられるように調整して爪合せ込み画像Ggを生成する。

    また、合せ込み画像生成部524は、装飾パーツデザインDsを、印刷領域抽出部523により抽出されたパーツ被印刷面Psであるパーツ被印刷領域Akに合せ込むことにより、装飾パーツデザインDsの元画像G(装飾パーツデザイン元画像Gs)からパーツ被印刷領域Akの形状に沿った装飾具合せ込み画像Kk(図13参照)を生成する。 また、合せ込み画像生成部524は、ユーザが入力したパーツナンバーに基づき、パーツデータ記憶部512からパーツ被印刷面Psの形状、大きさ、曲率等のパーツデータを読出し取得する。
    図13は、合せ込み画像生成部524によるパーツ被印刷領域Akに対する装飾具合せ込み画像Kkの生成ついて示した説明図である。 なお、ここでは、パーツ被印刷面Psに印刷すべきデザイン画像(装飾パーツデザインDs)及び爪Tに印刷されるデザイン画像(ネイルデザインDn)は同じものであり、これらの元画像Gである装飾パーツデザイン元画像Gs及びネイルデザイン元画像Gnも同じものとする。
    装飾具合せ込み画像Kkは、この読み出されたパーツデータに基づいて、装飾パーツデザイン元画像Gsの大きさや形状をパーツ被印刷面Psの形状、大きさ、曲率等に合せて調整した画像である。
    なお、装飾具合せ込み画像Kkのサイズは、平面視における装飾パーツSpのパーツ被印刷面Psの見かけサイズとほぼ同じとなっている。
    なお、パーツ被印刷面Psは、曲面である場合がある。 このような場合には、パーツ被印刷面Psの曲率の大きな部分に対して印刷された装飾パーツデザインDsに歪みが生じたり濃度が薄くなったりすることがある。 これを防ぐために、合せ込み画像生成部524は、パーツデータ記憶部512から取得したパーツデータ(パーツ被印刷面Psの形状、大きさ、曲率等のデータ)に応じて、パーツ被印刷面Psの曲率の大きな部分に相当する領域に多くの画素データが割り付けられるように調整して装飾具合せ込み画像Kkを生成する。

    印刷制御部525は、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1の爪T及び印刷指挿入部20a内に配置された装飾具保持部610に載置された装飾パーツSpのパーツ被印刷面Psにデザイン画像の印刷を施すよう印刷ヘッド46を制御する。
    また、本実施形態では、印刷制御部525は、爪印刷モードでは、爪合せ込み画像Ggのうち、爪Tの幅方向の中央部よりも幅方向の両端部に相当する領域の方が印刷ヘッド46による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように印刷ヘッド46を制御する。
    すなわち、図12に示すように、爪合せ込み画像Ggは、その爪Tの幅方向の中央部に相当する領域よりも幅方向の両端部に相当する領域に多くの画素データが割り付けられており、印刷制御部525は、この両端部の印刷ピッチが細かくなるように印刷ピッチを調整して爪印刷用の画像(爪印刷用画像)を生成する。 そして、この爪印刷用画像のデータを印刷部40に出力することにより、印刷ヘッド46により爪Tへの印刷が施されるようになっている。
    また、印刷制御部525は、装飾具印刷モードでは、装飾具Sの装飾パーツSpのパーツ被印刷面Psが曲面を持つ場合、パーツ被印刷面Psの曲面の曲率が大きくなるほど印刷ヘッド46による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように印刷ヘッド46を制御する。
    本実施形態では、印刷制御部525は、パーツ被印刷面Psの曲率の大きな部分のほうが曲率の小さな部分よりも多くの画素データが割り付けられた装飾具合せ込み画像Kkに基づいて、この曲率の大きな部分の印刷ピッチが細かくなるように印刷ピッチを調整して装飾具印刷用の画像(装飾具印刷用画像)を生成する。 そして、この装飾具印刷用画像のデータを印刷部40に出力することにより、印刷ヘッド46によりパーツ被印刷面Psへの印刷が施されるようになっている。

    なお、印刷制御部525が爪印刷用画像及び装飾具印刷用画像を生成することは本発明の必須の構成要素ではない。 例えば、爪印刷用画像及び装飾具印刷用画像の画像データを別途生成せずに、爪合せ込み画像Gg及び装飾具合せ込み画像KkのデータをLUT(Lookup Table)等により適宜変換しつつ印刷部40に出力して印刷制御を行ってもよい。
    爪印刷用画像において、両端部の印刷ピッチをどの程度細かくするか等は特に限定されないが、例えば、幅方向の中央部分の印刷ピッチが600dpiである場合に左右の最端部の印刷ピッチを2400dpiとし、その中間部分の印刷ピッチを1200dpiとする。 なお、印刷ピッチの設定は爪Tの表面の曲率に合せて端部に行くほど徐々に印刷ピッチが細かくなるように複数段階に変化するようにしてもよい。 また、印刷ピッチは印刷ヘッド46の印刷ピッチに合せて設定され、例えば印刷ヘッド46で印刷可能な印刷ピッチの上限が1800dpiである場合には、左右の最端部の印刷ピッチを1800dpiとする。
    このように、爪Tの両端部に相当する領域の印刷ピッチを細かくすることによって、両端部が印刷ヘッド46から遠ざかる方向に湾曲している爪Tに印刷する場合でも、端部までネイルデザインDnに歪みが生じず、濃度も低下しない高精細な画像を印刷することができる。

    また、装飾具印刷用画像においても、曲率の大きな部分の印刷ピッチをどの程度細かくするか等は特に限定されないが、例えば、パーツ被印刷面Psの曲率のない平面の部分の印刷ピッチが600dpiである場合にパーツ被印刷面Psの最も曲率の大きな部分の印刷ピッチを2400dpiとし、その中間部分の印刷ピッチを1200dpiとする。 なお、本実施形態においては、パーツ被印刷面Psに対応した曲率がパーツナンバーに対応してパーツデータ記憶部512に記憶されており、印刷ピッチの設定は、この曲率に基づいて行われる。 また、印刷ピッチは、印刷ヘッド46の印刷ピッチに合せて設定され、例えば、印刷ヘッド46で印刷可能な印刷ピッチの上限が1800dpiである場合には、装飾パーツSpの最も曲率の大きな部分の印刷ピッチを1800dpiとする。 このように、装飾パーツSpの曲率の大きな部分の印刷ピッチを細かくすることによって、曲面を持つパーツ被印刷面PSに印刷する場合でも、装飾パーツデザインDsに歪みが生じず、濃度も低下しない高精細な画像を印刷することができる。

    トレーコード読取部526は、撮影部30によって取得された画像からトレーコード601を抽出する。 また、トレーコード読取部526は、抽出されたトレーコード601を解析し、トレーコード601に含まれている情報(トレー情報)を取得する。

    次に、図14を参照しつつ、本実施形態におけるネイルプリント装置1の作用について説明する。
    図14は、本実施形態における印刷処理の全体の流れを示すフローチャートである。
    電源がONとなり、制御装置50が起動すると、表示制御部521は、爪印刷モードを実行するか否か及び装飾具印刷モードを実行するか否かをユーザに選択を指示するモード選択画面を表示させる(ステップS1)。 ユーザが操作釦121等を操作して、爪印刷モードを実行するか否か及び装飾具印刷モードを実行するか否かを選択すると、操作部12からモードの選択を指示するモード選択指示信号が制御部52に出力される。
    次に、制御部52は、モード選択指示信号に基づき、爪印刷モードが選択されたか否かを判断し(ステップS2)、爪印刷モードが選択されたと判断した場合(ステップS2;YES)には、爪印刷モードによる印刷処理を行う(ステップS3)。 また、爪印刷モードが選択されなかったと判断した場合(ステップS2;NO)には、爪印刷モードによる印刷処理を行わず、制御部52は、モード選択指示信号に基づき、装飾具印刷モードが選択されたか否かを判断する(ステップS4)。

    装飾具印刷モードが選択されたと判断した場合(ステップS4;YES)には、装飾具印刷モードによる印刷処理を行い(ステップS5)、装飾具印刷モードによる印刷処理が終了した後、制御部52は、ネイルプリント装置1による印刷処理を終了する。
    また、装飾具印刷モードが選択されなかったと判断した場合(ステップS4;NO)には、装飾具印刷モードによる印刷処理を行わず、制御部52は、ネイルプリント装置1による印刷処理を終了する。

    図15は、爪印刷モードによる印刷処理(図14におけるステップS3)を示すフローチャートである。
    なお、本実施形態のネイルプリント装置1では、印刷指挿入部20aに挿入された左右の手の複数の印刷指U1の爪T(一方の手の4つの指の爪Taと、他方の手の親指の爪Tb)に同時に印刷が施される。 ここで「同時に印刷」とは、一度に印刷指挿入部20aに挿入した印刷指U1を取り出すことなく印刷できることを意味している。

    図15に示すように、爪印刷モードにおいて、表示制御部521は、ネイルデザインDnの選択を指示するネイルデザイン選択画面(図示せず)を表示部13に表示させる(ステップS10)。 ネイルデザイン選択画面には、ユーザがネイルデザインDnを選択、指定するための決定釦(図示せず)が設けられており、ユーザが、爪Tに印刷したいいずれかのデザイン画像にタッチして決定釦を操作することで、所望のデザイン画像を選択し、当該選択されたデザイン画像を爪に印刷するデザイン画像(ネイルデザインDn)として指定することができる。
    制御部52は、ネイルデザインDnが指定されたか否かを判断し(ステップS11)、ネイルデザインDnが指定されていないと判断した場合(ステップS11;NO)には、ステップS11の判断処理を繰り返す。
    他方、ネイルデザインDnが指定されたと判断した場合(ステップS11;YES)には表示制御部521は、表示部13にネイルプリント装置1の印刷指挿入部20a内に手(印刷指U1)を挿入するよう指示する手挿入指示画面を表示させる(ステップS12)。 なお、ユーザの爪Tには、アンダーコート剤が塗布されていてもよい。 この場合、塗布されたアンダーコート剤を乾燥させてから印刷指挿入部20a内に手(印刷指U1)が挿入されることが好ましい。
    撮影制御部522は、撮影部30に随時印刷指挿入部20a内を撮影させ、画像を取得し、取得した画像を制御部52に出力する。 制御部52は、撮影制御部522から出力された画像に基づいて、印刷指挿入部20a内にユーザの手(印刷指U1)が挿入されたか否かを判断する(ステップS13)。 印刷指挿入部20a内に手(印刷指U1)が挿入されていないと判断した場合(ステップS13;NO)には、挿入されるまでステップS13の判断処理を繰り返す。

    他方、印刷指挿入部20a内に手(印刷指U1)が挿入されたと判断した場合(ステップS13;YES)には、撮影制御部522は、撮影部30に印刷指挿入部20a内に挿入されている印刷指U1の爪領域Atを含む指画像を撮影させ、制御部52にこの撮影された指画像を出力する。 制御部52は、撮影制御部522から入力された当該指画像をプレスキャンすることにより、挿入されている印刷指U1の本数、位置情報を取得するとともに、各印刷指U1の爪領域Atの凡その位置や範囲を予備的に抽出する(ステップS14)。 プレスキャンが完了すると、制御部52は、いずれかの印刷指U1(例えば図4(A)において右端に位置する右手の親指)を1本目のターゲットとして、当該印刷指U1にカメラ32の照準を合せる(図15において「ポインタをセット」、ステップS15)。 そして、当該印刷指U1を撮影し、再スキャンを行う(ステップS16)。 すなわち、印刷領域抽出部523は、撮影部30によって取得された当該印刷指U1の指画像から爪Tの爪領域Atを精密に抽出する。

    爪領域Atが抽出されると、合せ込み画像生成部524は、ユーザが選択したネイルデザインDnをこの爪領域Atに合せ込んで大きさ等を合せ、爪合せ込み画像Ggを生成する(ステップS17、図11参照)。 さらに、印刷制御部525は、爪合せ込み画像Ggのうち、爪Tの幅方向の中央部よりも幅方向の両端部に相当する領域の方が印刷ヘッド46による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように調整された爪印刷用画像を生成する(ステップS18、図11及び図12参照)。 その後、印刷制御部525は、印刷ヘッド46を制御して、色をつける部分に対して印刷ヘッド46によって印刷する(ステップS19)。

    制御部52は、全ての印刷指U1について印刷が終了したか否かを判断し(ステップS20)、印刷が終了していない印刷指U1があると判断した場合(ステップS20;NO)には、印刷が終了していないいずれかの印刷指U1(例えば先に印刷した指の隣の指。右側から順に印刷する場合には、図4(A)において左手の人差し指)にカメラ32の照準を合せて(すなわち「ポインタをセット」して、ステップS21)、ステップS16からステップS20の処理を繰り返す。
    他方、全ての印刷指U1について印刷が終了したと判断した場合(ステップS20;YES)には、さらに、両手の全指の印刷が終了したか否かを判断し(ステップS22)、両手の全指の印刷が終了した場合(ステップS22;YES)には、印刷処理を終了する。
    他方、印刷が終了していない手の指があると判断した場合(ステップS22;NO)には、当該手の指を印刷指挿入部20a内に挿入するように手挿入指示画面を表示部13に表示させる(ステップS23)。 そして、ステップS13からステップS22までの処理を繰り返す。

    図16は、装飾具印刷モードによる印刷処理(図14におけるステップS5)を示すフローチャートである。
    なお、本実施形態のネイルプリント装置1では、印刷指挿入部20aに挿入された装飾具保持部610の被印刷部材載置エリア611に載置された複数の装飾パーツSpに同時に印刷が施される。 ここで「同時に印刷」とは、一度に印刷指挿入部20aに挿入された装飾具保持部610の被印刷部材載置エリア611に載置された複数の装飾パーツSpを取り出すことなく印刷できることを意味している。

    装飾具印刷モードでは、表示制御部521は、表示部13にネイルプリント装置1の印刷指挿入部20a内に被印刷部材載置エリア611に装飾パーツSpが載置された装飾具保持部610を挿入するよう指示する装飾具保持部挿入指示画面を表示させる(ステップS31)。
    撮影部30は、随時印刷指挿入部20a内を撮影して、取得した画像を制御部52に送り、制御部52は、撮影部30から出力された画像に基づいて、印刷指挿入部20a内に装飾具保持部610が挿入されたか否かを判断する(ステップS32)。 印刷指挿入部20a内に装飾具保持部610が挿入されていないと判断した場合(ステップS32;NO)には、挿入されるまでステップS32の判断処理を繰り返す。

    他方、印刷指挿入部20a内に装飾具保持部610が挿入されたと判断した場合(ステップS32;YES)には、撮影制御部522は、撮影部30を制御して、装飾具保持部610のパーツ被印刷領域Akを含む装飾パーツ画像を撮影する。 制御部52は、この画像をプレスキャンすることにより、装飾パーツSpの個数、各装飾パーツSpの凡その位置や範囲等を予備的に抽出する(ステップS33)。 なお、この際、表示制御部521は、表示部13にこのプレスキャン画像を表示させてもよい。 これにより、ユーザはトレーナンバー602を視認し、現在印刷指挿入部20a内に挿入されている装飾具保持部610が所望のものであるか否かを確認できる。
    プレスキャンが完了すると、トレーコード読取部526は、撮影部30によって取得された画像からトレーコード601を抽出する。 このトレーコード読取部526は、抽出されたトレーコード601を読み取り、トレーコード601に含まれている情報(トレー情報)を取得する(ステップS34)。

    次に、表示制御部521は、取得したトレー情報に含まれるトレーナンバー602を表示部13に表示させ、所望の装飾具保持部610であることに間違いないかをユーザに確認させる確認指示画面を表示部13に表示させる(ステップS35)。 ユーザは、この確認指示画面を確認して、内容に間違いがなければ、図示しない「OK釦」を操作する等、確認内容を承認する操作を行う。
    また、ユーザは、印刷指挿入部20aに挿入された装飾具保持部610が所望のものとは異なった場合、図示しない「NO釦」を操作する等、確認内容を非承認する操作を行う。
    次に、制御部52は、印刷指挿入部20aに挿入された装飾具保持部610が所望のものか否か、すなわち、ユーザが操作部12等から確認内容を承認する操作をしたか、非承認する操作をしたかを判断する(ステップS36)。

    ユーザが確認内容を非承認する操作をしたと判断した場合、すなわち、印刷指挿入部20aに挿入された装飾具保持部610が所望のものではないと判断した場合(ステップS36;NO)には、表示制御部521は、装飾具保持部610を印刷指挿入部20aから取り外すよう指示する画面を表示部13に表示させる(ステップS37)。 次に、撮影部30は随時印刷指挿入部20a内を撮影して、取得した画像を制御部52に送り、制御部52は、撮影部30から出力された画像に基づいて、印刷指挿入部20aから装飾具保持部610が取り外されたか否かを判断する(ステップS38)。 印刷指挿入部20aから装飾具保持部610が取り外されていないと判断した場合(ステップS38;NO)には、取り外されるまでステップS38の判断処理を繰り返す。
    また、印刷指挿入部20aから装飾具保持部610が取り外されたと判断した場合(ステップS38;YES)には、ステップS31に戻り、表示制御部521は、装飾具保持部挿入指示画面を表示させ、ユーザに装飾具保持部610を挿入するよう指示する。

    また、ユーザが確認内容を承認する操作をした場合、すなわち、印刷指挿入部20aに挿入された装飾具保持部610が所望のものであると判断した場合(ステップS36;YES)には、表示制御部521は、表示部13にパーツナンバー入力画面を表示させる(ステップS39)。 ユーザは、操作釦121を操作することで、被印刷部材載置エリア611に載置した装飾パーツSpを特定するパーツナンバーを入力する。 ユーザにより入力されたパーツナンバーは操作部12から制御部52に出力される。
    制御部52は、このパーツナンバーが操作部12から入力されたか否かによりユーザがパーツナンバーを入力したか否かを判断する(ステップS40)。 ユーザがパーツナンバーを入力していないと判断した場合、すなわち、制御部52にパーツナンバーが入力されなかった場合(ステップS40:NO)、ユーザがパーツナンバーを入力するまでステップS40の判断処理を繰り返す。
    また、ユーザがパーツナンバーを入力したと判断した場合、すなわち、制御部52にパーツナンバーが入力された場合(ステップS40:YES)、当該パーツナンバーに基づき、制御部52は、パーツ被印刷面Psの形状、大きさ、印刷される面(パーツ被印刷面Ps)の曲率等のパーツデータを含むパーツデータをパーツデータ記憶部512から取得する(ステップS41、パーツデータ取得)。 次に、表示制御部521は、ユーザに当該装飾具に印刷されるデザイン画像(装飾パーツデザインDs)をユーザに選択させる装飾パーツデザイン選択画面を表示部13に表示させる(ステップS42)。 装飾パーツデザイン選択画面には、ユーザが装飾パーツデザインDsを選択、指定するための決定釦(図示しない)が設けられており、ユーザが、装飾パーツSpに印刷したい、いずれかのデザイン画像(ネイルデザインDnと関連デザイン画像R)にタッチして決定釦を押すことで、装飾パーツデザインDsが指定される。 なお、装飾パーツデザイン選択画面は、ユーザが操作釦121等を操作することで、装飾パーツデザインDsの背景色を変えたり、装飾パーツデザインDsに含まれる柄(例えば、花柄などの柄)の数や大きさを変える等、装飾パーツデザインDsをアレンジできるようになっていてもよい。
    また、爪印刷モード及び装飾具印刷モードの両方が選択された場合、ネイルデザインDnに対応する関連デザイン画像Rがデフォルトとして装飾パーツデザインDsとして指定されてもよい。 これにより、ユーザがデザイン画像を選択したり、アレンジしたりする手間が省け便利である。 なお、この場合、当該関連デザイン画像Rを表示させ、ユーザの承認を求める画面を表示部13に表示させてもよい。

    制御部52は、装飾パーツSpに印刷する装飾パーツデザインDsが指定されたか否かを判断し(ステップS43)、装飾パーツデザインDsが指定されていないと判断した場合(ステップS43;NO)には、装飾パーツデザインDsが指定されるまでステップS43の判断処理を繰り返す。

    他方、装飾パーツデザインDsが指定されたと判断した場合(ステップS43;YES)には、制御部52は、いずれかの装飾パーツSpを1つ目のターゲットとして、当該装飾パーツSpにカメラ32の照準を合せる(「ポインタをセット」、ステップS44)。 そして、当該装飾パーツSpを撮影し、再スキャンを行う(ステップS45)。 すなわち、印刷領域抽出部523は、撮影部30によって取得された当該装飾パーツSpの装飾パーツ画像からパーツ被印刷領域Akを精密に抽出する。

    パーツ被印刷領域Akが抽出されると、合せ込み画像生成部524は、ユーザが選択した装飾パーツデザインDsをこのパーツ被印刷領域Akに合せ込んで大きさ等を合せ、装飾具合せ込み画像Kkを生成する(ステップS46、図13参照)。 次に、印刷制御部525は、パーツデータに含まれるパーツ被印刷面Psの曲率に基づいて調整された装飾具印刷用画像を生成する。 ここでは、装飾具合せ込み画像Kkのうち、装飾パーツSpの中央部よりも端部に相当する領域の方が印刷ヘッド46による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるよう調整された装飾具印刷用画像を生成する(ステップS47)。 その後、印刷制御部525は、印刷ヘッド46によってこの調整された装飾具印刷用画像をパーツ被印刷面Psに印刷する(ステップS48)。

    制御部52は、全ての装飾パーツSpについて印刷が終了したか否かを判断し(ステップS49)、印刷が終了していない装飾パーツSpがあると判断した場合(ステップS49;NO)には、印刷が終了していないいずれかの装飾パーツSp(例えば、左側から順に印刷する場合であれば、図6(A)においてハート型の装飾パーツSp)にカメラ32の照準を合せて(すなわち「ポインタをセット」して、ステップS50)、ステップS45からステップS49の処理を繰り返す。
    他方、全ての装飾パーツSpについて印刷が終了したと判断した場合(ステップS49;YES)には、装飾具印刷モードによる印刷処理を終了する。
    なお、この後、ユーザは装飾具保持部610から装飾パーツSpを取り出し、パーツ被印刷面Psにコーティング剤を塗布してもよい。 なお、このコーティング剤は、特に限定されないが、印刷された装飾パーツデザインDsを傷つきにくくするほか、耐、艶出しの効果があるものが好ましい。
    次に、図17(A)及び図17(B)に示すように、印刷済みの装飾パーツSpがユーザによってピアスなどの装飾具枠Sfに取り付けられることにより、装飾具Sが完成する。

    このように、本実施形態の被印刷部材載置エリア611には、装飾具Sから取り外された装飾パーツSpのみを載置できるため、装飾具Sがリング、球、ラインストーン等の装飾のある枠や留め具C(図18(B)参照)等が付いていて装飾具S全体としては印刷指挿入部20aに入らないような場合等であっても印刷が可能である。 また、装飾パーツSpのみ被印刷部材載置エリア611に載置するため、装飾や留め具C等を汚すことなく装飾パーツデザインDsを印刷することができる。 このため、例えば、指輪、イヤリング、ペンダント、ストラップ、キーホルダー、3連のピアス、ブレスレット、ブローチ、帯留、髪止等各種の装飾具SをネイルデザインDnと統一感のあるデザインで作成できるため、様々なファッションを楽しむことができる。

    以上のように、第1の実施形態によれば、印刷指挿入部20aに装飾パーツSpを被印刷部材載置エリア611に載置した装飾具保持部610を挿入することで、爪に印刷されたネイルデザインDnを装飾パーツSpに印刷することができる。 このため、図18(A)及び図18(B)に示すように、爪とお揃いのピアス等の装飾具Sが簡単に作れる等、爪に印刷されるデザイン画像と装飾具Sとの間に容易に統一感を付与させることができ、ファッションを楽しむことができる。
    さらに、図18(C)及び図18(D)に示すように、ネイルデザインDnに柄、色調、雰囲気が関連した関連デザイン画像Rを装飾パーツSpに印刷にすることもできるため、気分やTPOに合せて手軽にバリエーション豊かなファッションを楽しむことができる。 また、ユーザがすでに持っている装飾具SのデザインにネイルデザインDnを合せなくてよいため、ネイルデザインDnを自由に選ぶことができて、便利であり、おしゃれをより楽しむことができる。
    また、装飾具保持部610の被印刷部材載置エリア611に載置されることによって、装飾パーツSpのパーツ被印刷面Psの位置及び高さは、印刷ヘッド46が印刷可能な位置及び高さとなる。 このため、印刷ヘッド46の高さ方向を調整可能とする等の特殊な構成をとることなく装飾パーツSpに印刷できるため、製造コストを抑えて簡易に装置を製造することができる。
    また、装飾具保持部610は、印刷指挿入部20a内から挿脱可能に設けられているため、装飾パーツSpの高さに合せて装飾具保持部610を変えることができる。 このため、様々な高さのパーツ被印刷面Psに対して印刷できるため、印刷できる装飾具Sのバリエーションが増え、よりファッションを楽しむことができる。
    また、印刷制御部525は、曲率に基づいて調整された装飾具印刷用画像を生成し、これに基づいて、装飾パーツSpに印刷を施す。 このため、曲面を持つ装飾パーツSpに対しても、装飾パーツデザインDsに歪みが生じたり濃度が薄くなったりすることなく綺麗に印刷することができる。 このため、ネイルプリント装置1は、様々な形状をした装飾パーツSpにデザイン画像を印刷することができる。 例えば、図6(A)に示すような、円形だけでなく楕円形やハート型等の装飾パーツSpであっても印刷可能である。 また、曲率に応じて印刷ピッチを調節するため、パーツ被印刷面Psが曲率の大きな曲面であっても曲率のない平面であっても、歪みのない画像を綺麗に印刷することが可能である。 このように、様々な曲率を持った装飾パーツSpに印刷でき、ユーザは、ネイルデザインDnに合う様々な装飾具Sを身につけることができるため、さらにファッションを楽しむことができる。

    なお、本実施形態では、被印刷部材載置エリア611が装飾具保持部610の奥側に形成された平面視略矩形の凹部である場合を例示したが、被印刷部材載置エリア611の設けられる位置、大きさ、形状等は特に限定されず、印刷ヘッド46によって印刷可能な位置及び高さ(ここでは、印刷指U1が指載置部20cに載置された際の爪Tと略同一の高さ、とする。)に装飾パーツSpの印刷される面(パーツ被印刷面Ps)が載置されるような形状であればよい。 例えば、被印刷部材載置エリア611は、平面視略円形の凹部であってもよいし、高さの低いパーツ被印刷面Psを印刷可能な高さまで上げる凸部であってもよい。

    また、本実施形態では、被印刷部材載置エリア611全体が平坦に形成されている場合を例示したが、被印刷部材載置エリア611の形状はこれに限定されず、高さの異なる複数の段を有する階段状に形成されていてもよい。 被印刷部材載置エリア611を階段状に形成した場合には、高さ(厚み)の異なる装飾パーツSpを1つの装飾具保持部610によって印刷可能な位置及び高さに保持できるため、印刷面の高さの異なる装飾パーツSpを一度に印刷することができるため好ましい。
    さらに、装飾具保持部610を複数重ねることで高さを調整できるようにしてもよい。 このように、装飾具保持部610を積み重ねて高さを調整できるようにした場合には、積み重ねる装飾具保持部610の種類や数によって様々な高さ(厚み)の装飾パーツSpのパーツ被印刷面Psを印刷可能な高さに合わせることができ、便利である。

    また、本実施形態では、ネイルデザインDnと装飾パーツデザインDsの選択を爪印刷モード及び装飾具印刷モードにおいて行う場合(図15のステップS10、図16のステップS42)を例として説明したが、これに限定されず、モード選択画面が表示された際(図14のステップS1)に、これらの選択を行うものとしてもよい。 この際、パーツナンバーもユーザに入力させ、合せ込み画像生成部524は、ステップS17による爪合せ込み画像Gg及びステップS46による装飾具合せ込み画像Kkを生成させる構成とすることが好ましい。 この場合、表示制御部521は、爪合せ込み画像Gg及び装飾具合せ込み画像Kkを印刷前に表示部13に表示させ、印刷されるネイルデザインDn及び装飾パーツデザインDsのイメージをユーザに確認させるものとしてもよい。 このような構成をとることにより、ユーザは、印刷を施す前に服装や鞄等、TPOに合せたネイルデザインDnと装飾パーツデザインDsとの検討及び確認ができる。
    さらに、記憶部51にユーザが予め持っている装飾具Sのイメージ画像を記憶させておき、表示制御部521は、このイメージ画像と装飾具合せ込み画像Kkとを合成して、図19に示すように、ネイルデザインDnが印刷された爪T及び装飾パーツデザインDsが印刷された装飾パーツデザインDsのイメージ画像を印刷前に表示部13に表示させてもよい。 これにより、ユーザは、印刷されるネイルデザインDn及び装飾具Sをよりイメージしやすくなる。 また、この場合、編集釦Eを操作するなどすると、表示制御部521は、図20の様に、ユーザが予め持っている装飾具Sの装飾具枠Sfに装飾パーツデザインDsの背景色や柄(例えば、花柄などの柄)の色の変わった関連デザイン画像Rを表示部13に表示させてもよい。 このようにすることで、印刷する前に服装や鞄等、TPOに合せたネイルデザインDnと装飾パーツデザインDsとの検討及び確認をすることができる。 また、この場合、確認した結果、ユーザが所望するものと違うと判断すれば、所定の操作をすることでデザインを変更できるようにしてもよい。 これにより、ネイルデザインDnだけではなく、ユーザの全体の服装等とも統一感のある装飾具Sを作ることができ、便利である。

    [第2の実施形態]
    次に、図21及び図22を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第2の実施形態について説明する。 なお、本実施形態は、装飾具保持部620の構成のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。

    図21(A)は、第2の実施形態における装飾具保持部620の平面図であり、図21(B)は、図21(A)における装飾具保持部620のB−B線断面図である。
    この第2の実施形態の被印刷部材載置エリア621は、図21(B)等に示すように、各装飾パーツSpの表面(パーツ表面)の形状に対応して湾曲して複数形成されている点で第1の実施形態の被印刷部材載置エリア621とは異なる。
    各被印刷部材載置エリア621には、各被印刷部材載置エリア621に対応する装飾具保持部番号622が付されている。
    本実施形態において、被印刷部材載置エリア621には、図21(A)に示すように、装飾具Sから取り外された透明の装飾パーツSpが表面側(パーツ表面側)から載置される。 これにより、本実施形態では、透明な装飾パーツSpの裏面がパーツ被印刷面Psとなる。
    このように、本実施形態のネイルプリント装置1は、装飾パーツSpの裏面に装飾パーツデザインDsを印刷するようになっている。 これにより、装飾パーツSpを装飾具Sに装着した場合に、パーツ被印刷面Psは、装飾具Sの表面にならない。 このため、パーツ被印刷面Psに印刷された装飾パーツデザインDsにコーティング剤を塗布しなくても、印刷された装飾パーツデザインDsが傷つきにくくなるため、手間がかからず便利である。

    なお、装飾パーツSpの材料は特に限定されないが、例えば、光沢が良く、傷などにも強い透明樹脂等で形成されていることが好ましい。
    また、被印刷部材載置エリア621の個数は、図示例のように4つであることに限定されず、4つよりも多くてもよいし、少なくてもよい。

    また、本実施形態のトレーコード601に含まれる情報(トレー情報)には、装飾具保持部番号622と、各装飾具保持部番号622に対応する各被印刷部材載置エリア621の位置座標(すなわち、パーツ被印刷領域Ak)がさらに含まれている。

    また、本実施形態の印刷領域抽出部523は、装飾具保持部番号622に基づいてトレー情報からパーツ被印刷領域Akを取得する。 このように、本実施形態のネイルプリント装置1では、印刷領域抽出部523がパーツ被印刷領域Akを装飾パーツ画像から抽出するものではないため、透明な装飾パーツSpであっても予め色を塗る等の表面処理をする必要がない。 これにより、透明な装飾パーツSpであっても表面処理をせずに印刷することができるため、手間がかからず便利である。

    また、図21に示すように、本実施形態の被印刷部材載置エリア621には、装飾具保持部620の上面から下面に貫通した孔部623が形成されている。 これにより、被印刷部材載置エリア621に載置された装飾パーツSpが密着しないため、ユーザは、当該装飾パーツSpを被印刷部材載置エリア621から容易に取り出すことができる。 また、下面から孔部623を介して細い棒などによって印刷後の装飾パーツSp等を押し上げることもできるため、被印刷部材載置エリア621から装飾パーツSpをユーザが容易に取り外すことができ、便利である。
    なお、被印刷部材載置エリア621に孔部623が形成されることは、本発明の必須の構成要素ではなく、孔部623を設けなくてもよい。

    なお、その他の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるため、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。

    次に、図22を参照しつつ、第2の実施形態の装飾具印刷モードにおける処理について説明する。
    図22は、第2の実施形態の装飾具印刷モードにおける処理を示すフローチャートである。
    なお、ステップS51からステップS58までの処理は、第1の実施形態のステップS31からステップS38までと同様であるため、重複する部分の説明は省略する。

    ユーザが確認内容を承認する操作をし、制御部52が、印刷指挿入部20aに挿入された装飾具保持部620が所望のものであると判断した場合(ステップS56;YES)には、表示制御部521は、装飾パーツSpを載置した装飾具保持部番号622と当該装飾パーツSpを特定するパーツナンバーとを入力させる画面を表示部13に表示させる(ステップS59)。 ユーザは、操作釦121を操作することで、装飾パーツSpを載置した装飾具保持部番号622と当該装飾パーツSpを特定するパーツナンバーとを入力する。
    操作部12は、ユーザが入力した装飾パーツSpを載置した装飾具保持部番号622と当該装飾パーツSpを特定するパーツナンバーとを対応付けて制御部52に出力する。 なお、その後のステップS60からステップS62までの処理は第1の実施形態のステップS40からステップS42までと同様であるため説明を省略する。

    制御部52は装飾パーツデザインが指定されたか否かを判断し(ステップS63)、装飾パーツデザインが指定されたと判断した場合(ステップS63;YES)には、印刷領域抽出部523は、装飾具保持部番号622に基づいてトレー情報からパーツ被印刷領域Akを取得する。 次に、合せ込み画像生成部524は、ユーザが選択した装飾具に印刷されるデザイン画像をこのパーツ被印刷領域Akに合せ込んで大きさ等を調整し、装飾具合せ込み画像Kkを生成する(ステップS64)。 なお、本実施形態では、装飾パーツSpの裏面、すなわち曲率のない平坦な面がパーツ被印刷面Psとなるため、装飾パーツデザインDsの曲率に基づく補正は行われない。
    以下、ステップS65からステップS66までの処理は、第1の実施形態のステップS48からステップS49までの処理と同じであるため説明を省略する。

    制御部52は、全ての装飾パーツSpについて印刷が終了したか否かを判断し(ステップS66)、印刷が終了していない装飾パーツSpがあると判断した場合(ステップS66;NO)には、印刷が終了していないいずれかの装飾パーツSpに対してステップS64からの処理を行う。
    他方、全ての装飾パーツSpについて印刷が終了したと判断した場合(ステップS66;YES)には、装飾具印刷モードによる印刷処理を終了する。

    なお、その他の点については、第1の実施形態と同様であることから、その説明を省略する。

    このように構成されたネイルプリント装置1によっても第1の実施形態のネイルプリント装置1と同様の効果を得ることができる。

    なお、トレー情報には、各装飾具保持部番号622に対応する各被印刷部材載置エリア621の位置座標(すなわち、パーツ被印刷領域Ak)が含まれるものとしたが、これに限定されず、パーツ被印刷領域Akが含まれていなくてもよい。 この場合、例えば、パーツ被印刷領域Akに対応する装飾具保持部610の種類ごとの各装飾具保持部番号622に対応付けられて、パーツ被印刷領域Akが記憶部51等に記憶されていることが好ましい。

    [第3の実施形態]
    次に、図23から図25を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第3の実施形態について説明する。 なお、本実施形態は、装飾具保持部の構成のみが第1の実施形態等と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態等と異なる点について説明する。

    図23(A)は、第3の実施形態における装飾具保持部630の平面図であり、図23(B)は、図23(A)における装飾具保持部630のC−C線断面図である。
    この第3の実施形態のネイルプリント装置1が印刷する装飾パーツSpは、厚み方向に貫通して形成された孔部Skを備える透明平板である(図23及び図25参照)。 この装飾パーツSpには、デザイン画像と後述する枠デザイン画像Fとが重畳した装飾パーツデザインDsが印刷される(図25参照)。 また、装飾パーツデザインDsが印刷された装飾パーツSpは、孔部Skにナスカン等の留め金具を備えた着脱簡易のストラップStr等が取り付けられることで装飾具Sとなるものである。

    本実施形態のネイルプリント装置1では、このような樹脂の透明平板を装飾具Sにするため、金属や装飾を使わず価格の非常に安い装飾具Sを作ることができる。 このため、気軽に多種類、多数作ることができる上、薄くて非常に軽く、イヤリング等にした場合でもに負担をかけない。 また、凹凸も無い為髪や服、スカーフ、マフラー等に絡まったり、ストラップStrや、根付、マーカー等の場合は携帯電話機やデジタルカメラ、財布、鞄等を傷つけることも無く、錆びたりもしないため持ち運びや保管も容易であり、便利である。

    また、第3の実施形態の被印刷部材載置エリア631は、図23(A)のように、装飾パーツSpの孔部Skが嵌合可能な装飾具位置決めピン633を備えていてもよい。 この装飾具位置決めピン633は、装飾パーツSpの孔部Skが嵌合されることで装飾パーツSpを固定し、さらに装飾パーツSpの向き(例えば、上下など)を決定するものである。 これにより、上下を判別し難い円形の装飾パーツSpであっても上下方向を簡単かつ確実に決定し、印刷することができる。 また、被印刷部材載置エリア631は、平板が載置されるため、あまり深くなくてよく、このため、図示例のように、円形の被印刷部材載置エリア631aの上面に、略矩形の装飾パーツSpを載置可能な当該装飾パーツSpに対応した略矩形の被印刷部材載置エリア631bを重ねて設けていてもよい。 なお、以下の説明では円形の装飾パーツSpに対して印刷するものとし、本実施形態における被印刷部材載置エリア631は、円形の被印刷部材載置エリア631aを指すこととする。

    また、本実施形態では、表示部13には、装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fをユーザに選択させる装飾パーツデザイン選択画面が表示されるようになっている。

    また、本実施形態では、デザインデータ記憶部511は、さらに、装飾具Sを模した金属の枠や飾り、ラインストーンやパール等(図25参照)のような枠デザイン画像Fの画像データを記憶している。 この枠デザイン画像Fには、装飾パーツデザインDsが印刷される領域(枠被印刷領域Fp)が備えられている。 この枠被印刷領域Fpは、枠デザイン画像Fに対応付けられてデザインデータ記憶部511に記憶されている。

    また、本実施形態では、合せ込み画像生成部524は、ユーザが選択した枠デザイン画像Fの大きさや形状をパーツ被印刷領域Akの大きさや形状に合せる。 また、合せ込み画像生成部524は、大きさ等が合せられた枠デザイン画像Fの枠被印刷領域Fpに装飾パーツデザインDsの大きさを合せる。 また、合せ込み画像生成部524は、この装飾パーツデザインDsを枠デザイン画像Fの枠被印刷領域Fpに重畳させることで装飾具合せ込み画像Kkを生成する。 なお、本実施形態では、装飾パーツSpは平板であるため、曲率のない平坦な面がパーツ被印刷面Psとなる。 このため、合せ込み画像生成部524は、装飾具合せ込み画像Kkを生成の際に、装飾パーツデザインDsの曲率に基づく補正は行わない。

    さらに、本実施形態では、印刷制御部525は、装飾具合せ込み画像Kk(これを表面印刷画像という。)を左右反転させた画像(これを裏面印刷画像という。図25参照)を作成し、印刷ヘッド46によってこの裏面印刷画像をパーツ被印刷面Psに印刷するようになっている。
    また、印刷制御部525は、裏面印刷画像をパーツ被印刷面Psに印刷させた後、パーツ被印刷面Psに印刷された裏面印刷画像を隠蔽するように、印刷ヘッド46によってパーツ被印刷面Psに印刷を施す隠蔽処理を行う。 その後、さらに、印刷制御部525は、隠蔽処理されたパーツ被印刷面Psに装飾具合せ込み画像Kk(表面印刷画像)を印刷させる。
    なお、隠蔽処理に用いられるインクの色は特に限定されないが、隠蔽処理された上からさらに装飾具合せ込み画像Kk(表面印刷画像)が印刷されるため、表面印刷画像の色合いに影響を与えないよう、隠蔽処理は、例えば、白色のインク等によって施されることが好ましい。

    なお、その他の構成は、第1の実施形態又は第2の実施形態で説明したものと同様であるため、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。

    次に、図24及び図25を参照しつつ、本実施形態における装飾具印刷モードについて説明する。 図24は、第3の実施形態の装飾具印刷モードにおける処理を示すフローチャートであり、図25は、第3の実施形態における装飾パーツSpに対する印刷手順を説明する説明図である。
    まず、本実施形態の装飾具印刷モードでは、表示制御部521は、表示部13にネイルプリント装置1の印刷指挿入部20a内に、被印刷部材載置エリア631の装飾具位置決めピン633に装飾パーツSpの孔部Skが嵌合するように装飾パーツSpが載置された被印刷部材載置エリア631を挿入するよう指示する装飾具保持部挿入指示画面を表示させる(ステップS71)。
    その後、ステップS72からステップS81までの処理は第2の実施形態のステップS52からステップS61までと同様であるため説明を省略する。

    パーツデータ取得(ステップS81)後、制御部52は、ユーザに選択されたネイルデザインDnに基づき、デザインデータ記憶部511から装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fを取得する。 次に、表示制御部521は、ユーザにこの装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fをユーザに選択させる装飾パーツデザイン選択画面を表示部13に表示させる(ステップS82)
    装飾パーツデザイン選択画面には、ユーザが装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fを選択、指定するための決定釦(図示しない)が設けられており、ユーザが、装飾パーツSpに印刷したいいずれかの装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fにタッチして決定釦を押すことで、装飾パーツSpに印刷する装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fが指定される。
    制御部52は、装飾パーツSpに印刷する装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fが指定されたか否かを判断し(ステップS83)、装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fが指定されていないと判断した場合(ステップS83;NO)には、ステップS83の判断処理を繰り返す。

    他方、装飾パーツデザインDs及び枠デザイン画像Fが指定されたと判断した場合(ステップS83;YES)には、トレーコード読取部526によって読み取られたトレーコードに含まれる情報に基づきパーツ被印刷領域Akが決定される。 合せ込み画像生成部524は、ユーザが選択した枠デザイン画像Fをこのパーツ被印刷領域Akに大きさ等を合せる。 次に、合せ込み画像生成部524は、大きさ等が合せられた枠デザイン画像Fの枠被印刷領域Fpに装飾パーツデザインDsの大きさ等を合せる。 次に、合せ込み画像生成部524は、この装飾パーツデザインDsを大きさ等が合せられた枠被印刷領域Fpに重畳させることで装飾具合せ込み画像Kkを生成する(ステップS84)。
    印刷制御部525は、この装飾具合せ込み画像Kk(表面印刷画像)を左右反転させた画像(裏面印刷画像、図25参照)を作成し、印刷ヘッド46によってこの裏面印刷画像をパーツ被印刷面Psに印刷する(ステップS85)。

    次に、印刷ヘッド46によってパーツ被印刷面Psに印刷された裏面印刷画像を隠蔽するように、パーツ被印刷面Psに印刷を施す(ステップS86、隠蔽処理)。 これにより、裏面印刷画像は、パーツ被印刷面Ps側からは見えないが、パーツ被印刷面Psの反対側からは見えるものとなる。 このように、本実施形態では、パーツ被印刷面Psに裏面印刷画像と装飾具合せ込み画像Kkとを印刷するため、装飾パーツSpを裏返す事無く印刷を完了することができるため、手間がかからず便利である。

    その後、印刷制御部525は、印刷ヘッド46を制御して、印刷ヘッド46によって表面印刷画像(装飾具合せ込み画像Kk)をパーツ被印刷面Psに印刷する(ステップS87)。
    次に、制御部52は、全ての装飾パーツSpについて印刷が終了したか否かを判断し(ステップS88)、印刷が終了していない装飾パーツSpがあると判断した場合(ステップS88;NO)には、印刷が終了していないいずれかの装飾パーツSpに対してステップS84からの処理を行う。
    他方、全ての印刷指U1について印刷が終了したと判断した場合(ステップS88;YES)には、装飾具印刷モードによる印刷処理を終了する。
    次に、この装飾パーツSpに、ナスカン等を付けて着脱簡易のストラップStr等を取り付けて装飾具を完成させる。 なお、装飾具印刷モードによる印刷処理後、ユーザによって、パーツ被印刷面Psにコーティング剤を塗ってもよい。 これにより、装飾パーツデザインDsが汚れたり傷ついたりするのを防止することができる。

    本実施形態のネイルプリント装置1は、このように、透明の平板にデザイン画像を印刷することで装飾具Sを作成するため、透かし彫りやレース調、羽根等のデザイン画像や載置することが難しい凹凸の激しい金具や鎖、球等を含む装飾具枠Sfを自由に印刷することができるため、装飾具Sのデザインの自由度が高くよりファッションを楽しむことができる。

    なお、その他の点については、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様であることから、その説明を省略する。

    このように構成されたネイルプリント装置1によっても第1の実施形態のネイルプリント装置1と同様の効果を得ることができる。

    なお、パーツ被印刷面Psに裏面印刷画像のみを印刷した2枚の装飾パーツSpを裏面同士が対向するように貼り合せることで装飾具Sを作成してもよい。 これにより、印刷面が露出せず、擦れや傷に強くなるとともに、装飾具Sの両面に光沢の違いが生じることを防ぐことができる。

    [第4の実施形態]
    次に、図26及び図27を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第4の実施形態について説明する。 なお、本実施形態は、装飾具保持部の構成のみが第1の実施形態等と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態等と異なる点について説明する。

    図26(A)は、第4の実施形態における装飾具保持部640の平面図であり、図26(B)は、図26(A)における装飾具保持部640のD−D線断面図である。
    この第4の実施形態の被印刷部材載置エリア641は、図26(A)等に示すように、金属の枠や飾り、ラインストーンやパール等を備える装飾具枠Sfに装着された状態の装飾パーツSp(装飾具S)を載置可能に形成されている点で、第1の実施形態から第3の実施形態までの被印刷部材載置エリア641と異なっている。 また、この被印刷部材載置エリア641は、第1の実施形態から第3の実施形態の被印刷部材載置エリア641と異なり、装飾パーツSpが被印刷部材載置エリア641に載置された際に、装飾具Sの留め具Cを収容する金具類収容エリア644をさらに備えている。

    この第4の実施形態の被印刷部材載置エリア641は、各装飾具枠Sfの形状に対応して形成されている。 また、被印刷部材載置エリア641は、装飾具枠Sfに装着された装飾パーツSpが載置された際に、被印刷部材載置エリア641の底面と装飾パーツSpとが接触しない深さで形成されている。 これにより、被印刷部材載置エリア641は、装飾具枠Sfに装着された状態の装飾パーツSpが載置されることができる。 なお、被印刷部材載置エリア641の形状や大きさは、装飾パーツSpの印刷される面(パーツ被印刷面Ps)の高さが印刷ヘッド46によって印刷可能な高さに保持されるものであればよく、特に限定されない。 例えば、図示例のように装飾具枠Sfに対応した形状 (平面視略円形)でなくても、装飾具枠Sfを載置可能な平面視正方形であってもよい。

    金具類収容エリア644には、装飾具Sに装着された状態の装飾パーツSpが被印刷部材載置エリア641に載置された場合に、装飾具Sの留め具Cが載置される。 金具類収容エリア644の大きさ、形状等は特に限定されず、装飾具印刷モードにおいて、印刷ヘッド46による印刷を妨げないような高さで留め具Cを載置可能なものであればよい。
    なお、金具類収容エリア644の配置位置、形状、大きさ、深さ等は、装飾具Sの留め具Cなどが印刷ヘッド46の印刷処理を阻害しないように収容可能な大きさ、形状、深さであればよく、特に限定されない。

    本実施形態の被印刷部材載置エリア641は、この金具類収容エリア644を備えているため、留め具Cや装飾具枠Sfを備えている装飾具Sであっても、装飾パーツSpを取り外すことなく、装飾パーツSpを被印刷部材載置エリア641に載置し、装飾パーツデザインDsを印刷することができる。
    また、金具類収容エリア644は、留め具Cや装飾具枠Sfを収容するため、装飾パーツSpの印刷中にこれら留め具Cや装飾具枠Sfが印刷ヘッド46に接触し印刷の障害になることを防止することができる。 また、金具類収容エリア644は、留め具Cや装飾具枠Sfが印刷ヘッド46から吐出されたインクによって汚れることも防止することができる。

    また、本実施形態では、図26(A)に示すように、装飾パーツSpが被印刷部材載置エリア641の上に上下逆転して載置されているため、印刷制御部525は、装飾具印刷用画像を180°回転させて装飾パーツSpに印刷するようになっている。

    なお、その他の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるため、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。

    次に、図27を参照しつつ、第4の実施形態の装飾具印刷モードにおける処理について説明する。
    図27は、第4の実施形態の装飾具印刷モードにおける処理を示すフローチャートである。
    ステップS91からステップS104までの処理は、第2の実施形態のステップS51からステップS64までと同様であるため説明を省略する。
    ステップS104の処理が終わると、印刷制御部525は、パーツデータに含まれるパーツ被印刷面Psの曲率に基づいて調整された装飾具印刷用画像を生成する。 このとき、図26に示すように、被印刷部材載置エリア641に載置されている装飾パーツSpが上下に逆転しているため、印刷制御部525は、装飾具印刷用画像を180°回転させる(ステップS105)。 次に、印刷制御部525は、印刷ヘッド46を制御して、色をつける部分に対して印刷ヘッド46によって180°回転させられた装飾具印刷画像を装飾パーツSpの一方の面に印刷する(ステップS106)。
    制御部52は、全ての装飾パーツSpについて印刷が終了したか否かを判断し(ステップS107)、印刷が終了していない装飾パーツSpがあると判断した場合(ステップS107;NO)には、印刷が終了していないいずれかの装飾パーツSpに対してステップS104からの処理を行う。
    印刷が終了していない装飾パーツSpがないと判断した場合(ステップS107;YES)には、すなわち、全ての装飾パーツSpに対し一方の面の印刷が終わったら、この装飾具Sを取り出して印刷された装飾パーツSpにコーティング剤を塗る。 コーティング剤が乾いた後、印刷されていない装飾パーツSpを上にして被印刷部材載置エリア641に載置し、装飾具保持部640を印刷指挿入部20aに挿入する。 次に、印刷制御部525は、印刷ヘッド46を制御して、180°回転させられた装飾具印刷画像を印刷ヘッド46によって装飾パーツSpの他方の面に印刷する(ステップS108)。
    制御部52は、全ての装飾パーツSpについて印刷が終了したか否かを判断し(ステップS109)、印刷が終了していない装飾パーツSpがあると判断した場合(ステップS109;NO)には、印刷が終了していないいずれかの装飾パーツSpに対してステップS108からの処理を行う。
    印刷が終了していない装飾パーツSpがないと判断した場合(ステップS109;YES)には、すなわち、全ての装飾パーツSpに対し他方の面の印刷が終わったら、この装飾具Sを取り出して印刷された装飾パーツSpにコーティング剤を塗る。 コーティング剤が乾燥すると、装飾具Sは完成する。
    なお、印刷された装飾パーツSpにコーティング剤を塗ることは、本発明の必須構成要素ではなく、塗らなくてもよい。
    また、本実施形態では、装飾具印刷画像を180°回転させて装飾パーツSpに印刷するものとしたが、これに限定されず、被印刷部材載置エリア641に載置されている装飾パーツSpの向きに応じて、適宜変更可能である。

    なお、その他の点については、第1の実施形態と同様であることから、その説明を省略する。

    このように構成されたネイルプリント装置1によっても第1の実施形態のネイルプリント装置1と同様の効果を得ることができる。

    以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態には限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能である。
    例えば、図28に示すような変形例も可能である。
    図28(A)は、本発明の装飾具保持部の変形例における装飾具保持部の平面図であり、図28(B)は、図28(A)における装飾具保持部のE−E線断面図である。 図29は、図28(A)に示す装飾具保持部650及び指1本を指載置部20c上に載置し一度に印刷する場合の例を示す印刷指固定部20の斜視図である。
    図28に示すように、装飾具保持部650は、装飾具Sを一つだけの載置可能な装飾具保持部650であってもよい。 この場合、撮影制御部522は、撮影部30に各装飾具保持部650のトレーコード601を認識させ、各装飾具保持部650を識別可能なように構成されていることが好ましい。 このような構成により、装飾具保持部650を印刷指挿入部20aに複数載置することで、一度に複数のパターンの装飾具S(装飾パーツSp)に印刷することが可能となる。 なお、本変形例は、どの実施形態でも可能な形であり、図示例のように第4の実施形態における装飾具保持部650に限定されない。
    また、このような装飾具保持部650を用いることで、指1本ずつしか印刷できないような小型のネイルプリント装置1でも装飾パーツSpに印刷ができるため便利である。 更に、装飾具Sを一つだけ載置可能なこのような装飾具保持部650を、一つ若しくは二つ程度、印刷指挿入部20a内の指載置部20c上に載置しても、図4(A)に示す幅方向Xにおいて空きスペースを設けることができるため、この指載置部20c上の空きスペースに、印刷指U1を載置することができ、従って印刷指U1の爪Tと、被印刷部材載置エリア641に載置された装飾具Sの装飾パーツSpと、に同一のデザイン画像を一度に印刷することが可能となる。

    なお、上記各実施形態では、例えば、図8に示すように、装飾具保持部610が指載置部20cの上に直接載置される場合を例として説明したが、本発明は、これに限定されない。
    例えば、装飾具保持部610の幅方向の大きさが、装飾具保持部610の両側端が印刷指挿入部20aの側壁に接する程度である場合には、印刷指挿入部20aの側壁に手前側から奥側に向かって延在する溝(図示しない)を指載置部20cの上方に形成し、当該溝に挿入するための凸部(図示しない)を装飾具保持部610の側面に形成することで、装飾具保持部610を、当該溝にスライドさせて、印刷指挿入部20a内に挿入できるようにしてもよい。 このように構成することにより、ユーザにとって、印刷指挿入部20aから装飾具保持部610の挿脱が容易となり、便利である。
    なお、装飾具保持部610に形成される凸部の位置は特に限定されず、装飾具保持部610に載置された装飾パーツSp等に印刷可能な状態で装飾具保持部610を固定できるものであればよい。
    また、印刷指挿入部20aの側壁に凸部を形成し、これに係止されるような凹部が装飾具保持部610の側面に形成される構成としてもよい。 また、印刷指挿入部20aの側壁ではなく、指載置部20cの上面に、手前側から奥側に向かって延在する溝(図示しない)を形成し、当該溝に挿入するための凸部(図示しない)を装飾具保持部610の底面に形成することで、装飾具保持部610を、当該溝にスライドさせて、印刷指挿入部20a内に挿入できるようにしてもよい。

    また、上記第1の実施形態では、パーツ被印刷面Psがインク等で着色(表面処理)されている場合を例として説明したが、これに限定されず、表面処理されなくてもよい。 この場合、例えば、装飾パーツSpは、白色のプラスチック等、印刷領域抽出部523がパーツ被印刷領域Akを抽出でき、かつ印刷される装飾パーツデザインの色に影響を与えない色の材料で形成されていることが好ましい。

    また、上記各実施形態では、印刷ヘッド46によって印刷可能な高さを、印刷指U1が指載置部20cに載置された際の爪Tと略同一の高さであることとして説明したが、印刷ヘッド46によって印刷可能な高さは、これに限定されない。 例えば、印刷ヘッド46がその高さを調節可能としたり、印刷ヘッド46から吐出されるインクの飛距離を調節可能とするなど、印刷ヘッド46による印刷可能な印刷面の高さが調節できるように構成してもよい。 この場合には、爪Tの高さとパーツ被印刷面Psの高さとを合わせる必要がないため、指載置部20cをそのまま装飾具保持部610として用いてもよい。 これにより、印刷指挿入部20aに爪Tと装飾パーツSpとを一度に載置できるため、手間がかからず便利である。 また、装飾具保持部610を別途用意する必要がなく、装置構成を簡易化することができる。
    また、印刷ヘッド46によって印刷可能な高さを、印刷指U1が指載置部20cに載置された際の爪Tと略同一の高さとするため、例えば、図6に示す第1の実施形態において、矩形状の被印刷部材載置エリア611の凹部の深さを、場所によって2段階若しくは3段階等にしてもよい。 このように場所によって深さを変えることにより、装飾パーツSpの高さに応じて最適な深さの凹部の位置に載置することで、装飾パーツSpの上面の高さをほぼ同一面とすることができる。 更には、予め被印刷部材載置エリア611の凹部の深さを深めに設定しておき、装飾パーツSpの上面の高さに応じて、被印刷部材載置エリア611の凹部に、下敷きを所定の枚数積層し、最適な高さに調整できるようにしても良い。

    また、上記各実施形態では、被印刷部材載置エリア611等に載置可能な装飾パーツSpの数特に限定されないが、例えば、図6(A)に示すように複数載置できることが好ましい。 この場合には、一度に複数の装飾パーツSpに対して印刷できるため、例えば、裏表二枚の装飾パーツSpを備える1組の装飾具Sの4つの装飾パーツSpに対して一度に印刷することができて便利である。

    なお、上記各実施形態では、例えば、図6(A)に示す装飾具保持部610の上面に形成される滑り止め603は、装飾具保持部610の上面から突出するように取り付けられたゴム等である場合を例にして説明したが、これに限定されない。 例えば、装飾具保持部610の上面に滑り止め用のシート等が貼付されることで形成されてもよい。 また、滑り止め603は、エンボス加工等、装飾具保持部610の上面に凹凸をつける加工を施すことで形成されてもよい。

    また、上記各実施形態では、爪Tには、予め白色インクなどの下地用インクが塗布されていてもよい。 このようにすることにより、爪Tに印刷される色インクの発色を向上させることができる。

    また、上記各実施形態では、印刷ヘッド46から吹き付けられるインクは、特に限定されないが、除光液等でふき取れるものが好ましい。 このようにすることで、装飾パーツSpに印刷された装飾パーツデザインDsをふき取ることができるため、装飾パーツSpの再利用が可能となり、コストの低い装飾具Sを作ることができ且つ環境にも配慮した装飾具Sを作ることができる。 また、この場合、爪Tには、印刷前にコーティング剤が塗布されていることが、除光液から爪Tを保護することができるため好ましい。

    また、上記各実施形態では、例えば第1の実施形態に示したように、装飾具保持部610は、印刷指挿入部20aに挿脱可能に配置されるものを例として説明したが、これに限定されず、印刷ヘッド46が装飾パーツSpに対して印刷可能な高さに保持するものであればよい。 例えば、印刷指挿入部20a内に引き出し式に抜き差し自在に構成されてもよい。 この場合、爪印刷モードのときは、装飾具保持部610が印刷指挿入部20aから引き出された状態で爪Tに対して印刷され、装飾具印刷モードのときは、被印刷部材載置エリア611に装飾パーツSpが載置された装飾具保持部610を印刷指挿入部20a内に挿入して、この状態で印刷処理が行われる。

    また、装飾具保持部610は、印刷指U1を印刷指挿入部20aに挿入された指の周囲や、印刷指挿入部20aの奥側等、爪Tに対する印刷の障害とならない位置に設置されてもよい。 この場合、装飾具保持部610や装飾パーツSpを印刷指挿入部20aに配置したまま、印刷指U1の爪Tへの印刷を施すことができる。

    なお、上記各実施形態では、ネイルザインDn及び装飾パーツデザインDsは、花柄といったモチーフを持つデザインを例としたが、これに限定されず、例えば、マーブル柄や豹柄のような全体的な模様であってもよい。

    以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
    以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。 付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
    〔付記〕
    <請求項1>
    指の爪と、装飾具と、に印刷を施す印刷ヘッドと、
    前記指を挿入する指挿入部と、
    前記指挿入部内に配置され、少なくとも前記装飾具が載置される装飾具保持部と、
    を備えていることを特徴とするネイルプリント装置。
    <請求項2>
    前記指挿入部に挿入された前記指の爪と、前記指挿入部内に配置された前記装飾具保持部に載置された前記装飾具と、にデザイン画像の印刷を施すように前記印刷ヘッドを制御する印刷制御部を備え、
    前記装飾具保持部は、前記指挿入部から挿脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
    <請求項3>
    前記指挿入部は、前記指を載置する指載置部を備え、
    前記装飾具保持部は、前記装飾具が載置された場合に前記装飾具の前記被印刷面と前記指載置部に載置された前記指の爪とがほぼ同一の高さになるように形成されることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載のネイルプリント装置。
    <請求項4>
    前記印刷制御部は、前記装飾具の前記被印刷面が曲面を持つ場合、前記被印刷面の前記曲面の曲率が大きくなるほど前記印刷ヘッドによる印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように前記印刷ヘッドを制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
    <請求項5>
    前記装飾具の前記被印刷面に対応する装飾具被印刷領域を取得する印刷領域抽出部と、
    前記印刷領域抽出部によって取得された前記装飾具被印刷領域に前記デザイン画像を合せ込むことにより、前記デザイン画像の元画像から前記装飾具被印刷領域の形状に沿った合せ込み画像を生成する合せ込み画像生成部と、
    前記合せ込み画像生成部によって生成された前記合せ込み画像を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
    <請求項6>
    前記指挿入部の側壁又は前記指載置部上には、前記装飾具保持部をスライドさせるための溝が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
    <請求項7>
    前記指挿入部内に配置された前記装飾具保持部内の前記装飾具と、前記指挿入部内の前記指載置部上に載置された前記指の爪と、に前記デザイン画像を一度に印刷することが可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
    <請求項8>
    前記装飾具保持部の前記装飾具を載置する被印刷部材載置エリアには、複数の深さの凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。

    1 ネイルプリント装置2 ケース本体12 操作部13 表示部20 印刷指固定部20a 印刷指挿入部30 撮影部40 印刷部46 印刷ヘッド50 制御装置51 記憶部52 制御部521 表示制御部524 合せ込み画像生成部610 装飾具保持部611 装飾具保持部Sp 装飾パーツT 爪

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