Decoration of fingernails and toenails using an ink-jet

申请号 JP2001587619 申请日 2001-05-24 公开(公告)号 JP2003534083A 公开(公告)日 2003-11-18
申请人 パール テクノロジー ホールディングス リミテッド ライアビリティ カンパニー; 发明人 ポール ジェイ ウェバー; マイケル アール ウェバー; シルヴァ ルイス ビー ダ;
摘要 (57)【要約】 インクジェット印刷技術は、選択されたデザインを 手指 の爪、あるいは足指の爪に施すのに使われる。 爪印刷装置は、各爪の境界線に正確に合うように縮尺を合わせた、非常に詳細で、カスタマイズされた、多色のデザインを施す。 この装置は、インクジェット印刷ヘッド、指または爪を並べるためのホルダー、爪をイメージするためのカメラ、イメージを取り込み保存し、分析するコンピュータ、および縮尺を合わせたデザインを爪に印刷するようインクジェット印刷ヘッドに指令する制御システムを備えている。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも1つの爪面にデザインを施す装置であって、 少なくとも1つの爪面の位置を定める手段と、 インクジェット印刷ヘッドと、 前記インクジェット印刷ヘッドを前記の少なくとも1本の爪にデザインを施すように制御する手段とを備え、 前記のインクジェット印刷ヘッドを制御する手段は、コンピュータプログラムコードを具有したコンピュータ上で使用可能な媒体を有しており、前記コンピュータプログラムコードは、上記の少なくとも1つの爪面の構造を分析し前記のデザインを前記の少なくとも1つの爪面に合うように伸縮する、 ことを特徴とする爪面にデザインを施す装置。 【請求項2】 前記の少なくとも1つの爪面の位置を定める手段が、 前記のインクジェット印刷ヘッドにデザインを施すよう指令をする手段のために前記の少なくとも1つの爪面を正しい位置に保つホルダーを備えることを特徴とする請求項1記載の装置。 【請求項3】 前記のホルダーが、前記の少なくとも一本の爪を添えるための指用の少なくとも1つの窪みを備え、前記の指が手指、親指、足指のうちのいずれかから選択されることを特徴とする請求項2記載の装置。 【請求項4】 前記ホルダーは、前記指の存在を検出する少なくとも1つの感知器を備えることを特徴とした請求項3記載の装置。 【請求項5】 前記ホルダーは、少なくとも前記1本の指を動かなくする固定用部材を備えることを特徴とする請求項3記載の装置。 【請求項6】 前記インクジェット印刷ヘッドに対して前記の少なくとも1
    つの爪面の高さを調節する手段を備え、前記の調節手段が操作可能に前記ホルダーに接続されることを特徴とする請求項2記載の装置。 【請求項7】 前記調節手段は、モーターにより駆動され、前記の少なくとも1つの爪面をインクジェット印刷ヘッドから最適な距離に位置させる移動台を備えることを特徴とする請求項6記載の装置。 【請求項8】 前記調節手段は、前記の少なくとも1つの爪面をインクジェット印刷ヘッドから最適な距離に手動で位置させる機械的駆動手段を備えることを特徴とする請求項6記載の装置。 【請求項9】 前記調節手段は、指がインクジェット印刷ヘッドから最適な距離にあるときに、一時的に指の上部に位置されて指に接触する機械的基準部材を備えることを特徴とする請求項6記載の装置。 【請求項10】 前記調節手段は、前記ホルダーの両側に操作可能にそれぞれ配置された、光ビームを供給する手段と少なくとも1つの光感知器の組み合わせを備え、 前記の光ビームは、前記の少なくとも1つの爪面がインクジェット印刷ヘッドから最適な距離より下にあるときに前記の少なくとも1つの爪面の上を通り前記の少なくとも1つの光感知器に入射し、前記の少なくとも1つの爪面がインクジェット印刷ヘッドから最適な距離にあるときに前記の光ビームの一部が遮断されることを特徴とする請求項6記載の装置。 【請求項11】 前記光ビームが平行ビームであることを特徴とする請求項10記載の装置。 【請求項12】 前記調節手段は、前記の少なくとも1つの爪面に焦点が定められるまで、前記のインクジェット印刷ヘッドから前記の少なくとも1つの爪面までの距離を調節する手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の装置。 【請求項13】 前記ホルダーが、掌、手指、親指を含めた左手用と右手用との窪みを備えたことを特徴とする請求項3記載の装置。 【請求項14】 前記ホルダーが、足の裏、足指を含めた左足用と右足用との窪みを備えたことを特徴とする請求項3記載の装置。 【請求項15】 さらに、前記の少なくとも1つの爪面、及び/又は、前記のインクジェット印刷ヘッドを、互いに対して動かす移動手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の装置。 【請求項16】 前記移動手段は、前記の少なくとも1つの爪面、及び/又は、前記のインクジェット印刷ヘッドを、前記の少なくとも1つの爪面、及び/
    又は、前記のインクジェット印刷ヘッドに対して3次元的に動かす移動手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の装置。 【請求項17】 前記インクジェット印刷ヘッドが、インク室に接続された複数のインクジェットノズルの列を備え、 前記列の各ノズルが、前記インクジェット印刷ヘッドへの指令手段の指令のとおりに、前記の少なくとも1つの爪面の各点にインクを噴射するよう設定されることを特徴とする請求項1記載の装置。 【請求項18】 前記の各ノズルが、ピエゾ電気効果のインクジェットノズル、電気磁気的インクジェットノズル、熱的インクジェットノズルからなるグループから選択されたものであることを特徴とする請求項17記載の装置。 【請求項19】 デザインを少なくとも1つの爪に施すために前記のインクジェット印刷ヘッドを制御する手段は、 前記の少なくとも1つの爪面のイメージを取り込む光学システムと、 前記コンピュータと前記光学システムと前記印刷ヘッドとに動作可能に接続された制御装置であって、前記制御システムが前記光学システムと前記印刷ヘッドの設定を前記コンピュータに伝達し、前記制御システムが前記のイメージを前記のコンピュータに伝達して前記インクジェット印刷ヘッドに前記のデザインを前記の少なくとも1つの爪面に施すように指令する制御装置と、 前記の少なくとも1つの爪面と前記のデザインとを表示するための、前記コンピュータに接続されたモニターと を備えたことを特徴とする請求項1記載の装置。 【請求項20】 さらに、前記の光学システムに動作可能に接続された電子カメラを備えたことを特徴とする請求項19記載の装置。 【請求項21】 前記の電子カメラが、電荷結合型デバイスを備えたことを特徴とする請求項20記載の装置。 【請求項22】 前記コンピュータプログラムのコードは、次の各ステップを実行することによって前記の少なくとも1つの爪面の構造を分析する装置であって、その各ステップは、 背景(すなわち、ホルダーのイメージの部分)であるすべてのピクセルと、前景(すなわち、前記の少なくとも1つの爪面の部分)であるすべてのピクセルを識別するために前記イメージをセグメント化し、 複数のエッジ点を識別する新たなイメージを作成するために前記の少なくとも1つの爪面のエッジを検出し、 前記複数のエッジ点を連結して前記の少なくとも1つの爪面のエッジを外挿して結果としてのイメージを作成し、 前記結果としてのイメージの閉領域を識別することによって、前記の少なくとも1つの爪面の関心のある領域を識別する ものであることを特徴とする請求項19記載の装置。 【請求項23】 前記セグメント化のステップは、高い正確さですべての背景ピクセルを識別することに使用することができる単純なしきい値プロセスを含むことを特徴とする請求項19記載の装置。 【請求項24】 前記しきい値は、前記装置のために測定され保存された一定値であることを特徴とする請求項23記載の装置。 【請求項25】 前記しきい値は、完全なイメージ用に計算された前記イメージのピクセル強度値に対するピクセル数のヒストグラムより決定されるものであって、 前記ヒストグラムは局所的な最大値である最低ピクセル強度を見出すために分析され、最低ピクセル強度がしきい値として選択され、ついで前記プログラムコードは、しきい値より小さい値のすべてのピクセルを背景として、またしきい値より大きい値のすべてのピクセルを前景としてラベル付けすることを特徴とする請求項23に記載の装置。 【請求項26】 複数のエッジ点を識別する新たなイメージを作成するために前記の少なくとも1つの爪面のエッジを検出するステップは、複数のエッジ点を識別する新たなイメージを作成するためにキャニー(Canny)エッジ検出アルゴリズムを適用することを特徴とする請求項23記載の装置。 【請求項27】 さらに、前記デザインの位置および形を操作するために前記プログラムコードに入力を供給する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の装置。 【請求項28】 さらに、前記デザインを選択する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の装置。 【請求項29】 前記のデザインを選択する手段は、キーボード、マウス、
    タッチパッド、ジョイスティック、音声判別から成るグループから選択されることを特徴とする請求項28記載の装置。 【請求項30】 前記デザインは、デジタルアートのデザイン、デジタル化された絵、ロゴ、文章、フレンチネイルのデザイン、色パターン、色勾配パターンから成るグループから選択されることを特徴とする請求項1記載の装置。 【請求項31】 前記カメラと前記光システムは、少なくとも8インチ×2
    インチの領域を、最大0.01インチ×0.01インチの領域をカバーする各ピクセルによりイメージすることを特徴とする請求項20記載の装置。 【請求項32】 前記インクジェット印刷ヘッドは、スキャン平面を備え、
    前記窪みが前記の少なくとも1つの爪面を前記のスキャン平面とほぼ平行に配置することを特徴とする請求項2記載の装置。 【請求項33】 前記移動手段は、前記の少なくとも1つの爪面、及び/又は、前記のインクジェット印刷ヘッドを、前記の少なくとも1つの爪面、及び/
    又は、前記インクジェット印刷ヘッドに対して2次元的に動かす移動手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の装置。 【請求項34】 さらに、前記デザインを乾燥する手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の装置。 【請求項35】 前記コンピュータプログラムコードは、爪の諸境界線を識別することによって前記の少なくとも1つの爪面の前記の構造を分析することを特徴とする請求項19記載の装置。 【請求項36】 前記の爪の諸境界線は、前記の少なくとも1本の爪の、爪の外側の境界線、爪半月の境界線、爪の自由エッジの境界線のグループから選択されることを特徴とする請求項35記載の装置。 【請求項37】 前記の少なくとも1本の爪を位置させる手段は、黒色に塗られたホルダーを備えたことを特徴とする請求項23記載の装置。 【請求項38】 少なくとも1つの爪面にデザインを施す方法であって、 少なくとも1つの爪面をインクジェット印刷ヘッドの操作近辺に配置し、 前記の少なくとも1つの爪面の構造を、分析された爪面を作成するために分析し、 前記の分析された爪面に合うようにデザインを伸縮させ、縮尺の合わせられたデザインを作成し、 前記の分析された爪面に縮尺の合わせられたデザインを施す各ステップを含むことを特徴とする爪面にデザインを施す方法。 【請求項39】 前記の少なくとも1つの爪面を配置するステップは、分析された爪面を作成するために前記の少なくとも1つの爪面の構造を分析するステップのために、前記の少なくとも1つの爪面を正確な位置に保つことを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項40】 前記の少なくとも1つの爪面を配置するステップは、分析された爪面に合うようにデザインの縮尺を合わせるステップのために、前記の少なくとも1つの爪面を正しい位置に保つことを含むことを特徴とする請求項38
    記載の方法。 【請求項41】 前記の少なくとも1つの爪面を配置するステップは、分析された爪面に縮尺を合わせたデザインを施すステップのために、前記の少なくとも1つの爪面を正しい位置に保つことを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項42】 さらに、前記の少なくとも1本の爪が付属する指の存在を感知することを含み、前記の指は手指、親指、足指から成るグループから選択されることを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項43】 さらに、前記の少なくとも1本の爪を固定することを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項44】 前記の少なくとも1つの爪面をインクジェット印刷ヘッドの操作近傍に配置するステップは、前記の少なくとも1つの爪面の高さを前記インクジェット印刷ヘッドに対して調節することを含むことを特徴とする請求項3
    8記載の方法。 【請求項45】 さらに、前記の少なくとも1つの爪面、及び/又は、前記インクジェット印刷ヘッドを互いに対して動かすことを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項46】 前記の少なくとも1つの爪面、及び/又は、前記インクジェット印刷ヘッドを互いに対して動かすステップは、前記の少なくとも1つの爪面、及び/又は、前記インクジェット印刷ヘッドを、前記の少なくとも1つの爪面、及び/又は、前記インクジェット印刷ヘッドに対して、最大3次元的にまで動かすことを含むことを特徴とする請求項45記載の方法。 【請求項47】 分析された爪面を作成するために、前記の少なくとも1つの爪面の構造を分析するステップは、 背景(すなわち、ホルダーのイメージの部分)であるすべてのピクセルと、前景(すなわち、手指または足指の部分)であるすべてのピクセルを識別するために前記イメージをセグメント化し、 複数のエッジ点を識別する新たなイメージを作成するために、前記の少なくとも1つの爪面のエッジを検出し、 前記複数のエッジ点を連結して前記の少なくとも1つの爪面のエッジを外挿して結果としてのイメージを作成し、 前記結果としてのイメージの閉領域を識別することによって、前記の少なくとも1つの爪面の関心のある領域を識別する 各ステップを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項48】 前記セグメント化のステップは、高い正確さですべての背景ピクセルを識別することに使用することができる単純なしきい値プロセスを含むことを特徴とする請求項47記載の装置。 【請求項49】 前記しきい値は、前記インクジェット印刷ヘッドのために測定され保存された定数であることを特徴とする請求項48記載の方法。 【請求項50】 前記しきい値は、完全なイメージ用に計算された前記イメージのピクセル強度値に対するピクセル数のヒストグラムより決定されるものであって、 前記ヒストグラムは局所的な最大値である最低ピクセル強度を見出すために分析され、最低ピクセル強度がしきい値として選択され、ついで前記プログラムコードは、しきい値より小さい値のすべてのピクセルを背景として、またしきい値より大きい値のすべてのピクセルを前景としてラベル付けすることを特徴とする請求項48記載の方法。 【請求項51】 複数のエッジ点を識別する新たなイメージを作成するために前記の少なくとも1つの爪面のエッジを検出するステップは、複数のエッジ点を識別する新たなイメージを作成するためにキャニー(Canny)エッジ検出アルゴリズムを適用することを特徴とする請求項47記載の方法。 【請求項52】 さらに、前記デザインの配置および形の操作をすることを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項53】 さらに、前記デザインを選択することを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項54】 デザイン選択のステップは、キーボード、マウス、タッチパッド、ジョイスティック、音声判別から成るグループから選択されたものを選択することを含むことを特徴とする請求項53記載の装置。 【請求項55】 デザイン選択のステップは、デジタルアートのデザイン、
    デジタル化された絵、ロゴ、文章、フレンチネイルのデザイン、色パターン、色勾配パターンから成るグループから選択することを含むことを特徴とする請求項53記載の方法。 【請求項56】 さらに、前記デザインを乾燥することを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項57】 分析された爪面を作成するための、前記の少なくとも1つの爪面の構造を分析するステップは、爪の境界線を識別することを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項58】 前記の爪の境界線は、前記の少なくとも1本の爪の、爪の外側の境界線、爪半月の境界線、爪の自由エッジの境界線のグループから選択されることを特徴とする請求項57記載の方法。 【請求項59】 さらに、デザインを施す前に前記の少なくとも1つの爪面にプリコートを施すことを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項60】 さらに、爪をいくつかの領域に分け、そのいくつかの領域のそれぞれを望むように装飾することを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項61】 さらに、デザインを施した後、前記の少なくとも1つの爪面にオーバーコートを施すことを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項62】 前記コンピュータプログラムコードが、重要な爪の領域を、領域に基づくセグメント化アルゴリズムによって識別することによって、前記の少なくとも1つの爪面を分析することを特徴とする請求項19記載の装置。 【請求項63】 領域に基づく前記のセグメント化アルゴリズムは、 イメージを均一に同一ピクセルサイズの多数の小領域に区分し、 識別するべき領域の数を決定し、 隣り合った領域を、その同質性とその領域を分ける境界線の長さを基に反復的に合併し、濃度平均や色が同様で境界線の短い領域はより合併される可能性を高くし、 前記の望む数の領域が識別された時に、隣り合った領域を合併するステップを終了する 各ステップを含むことを特徴とする請求項62記載の装置。 【請求項64】 分析された爪面を作成するために前記の少なくとも1つの爪面の構造を分析するステップは、領域に基づくセグメント化アルゴリズムによって爪の重要な領域を識別することで前記の少なくとも1つの爪面の構造を分析することを特徴とする請求項38記載の方法。 【請求項65】 領域に基づく前記のセグメント化アルゴリズムは、 イメージを均一に同一ピクセルサイズの多数の小領域に区分し、 識別するべき領域の数を決定し、 隣り合った領域を、その同質性とその領域を分ける境界線の長さを基に反復的に合併し、濃度平均や色が同様で境界線の短い領域はより合併される可能性を高くし、 前記の望む数の領域が識別された時に、隣り合った領域を合併するステップを終了する 各ステップを含むことを特徴とする請求項64記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 (発明の背景) (発明の属する技術分野) 本発明は、カスタマイズされた、微細で多色のデザインをインクジェット印刷の技術を用いて手指の爪および足指の爪を装飾する装置および方法に関連するものである。 【0002】 (従来の技術) 手の爪および足の爪の慣習的なデザイン方法としては、小さな筆を用いて塗られるマニキュア液の使用がある。 シールあるいはアップリケも塗られた爪面に使用されることがあり、これらは概して爪に接着剤をもって、あるいは透明なマニキュア液の付加によって爪に貼り付けられる。 型紙を使ったエアブラシ彩色はデザインを爪に施すのに使われている。 自爪に付けられた人工爪や付爪もまた指爪に装飾を与えるのに使用されている。 米国特許登録番号第5,309,365には、自動化された切り取り工程を用いて付爪を切り、装飾する方法が記載されている。 【0003】 最近になって、インクジェット技術が指爪に装飾を施すのに実行可能な技術であるとして提案されている。 個別の指に選択されたデザインを付けるのに設計されたインクジェットシステムについて記載された、“手指の装飾”と題された米国特許登録番号第5,931,166、および“ネイルアートの方法および装置”と題されたWO99/33372を参照されたい。 これらのアプローチは、手で行う伝統的な技術よりは優れているが、使用者に手動で各指の位置を定め、特定された長方形の領域内に納まるように、装飾のサイズを調整することを必要とさせるという短所がある。 これらのプロセスは時間を多く費やすうえ、最上とは言えない装飾になることがある。 これに加え、これらの方法は、手指と足指の多様なサイズと形状のため、色、および勾配、デザインパターンを爪面の全体に付けるのには適していない。 爪面の全体を覆い、使用者が意図しない限りは皮膚に重ならないように、非常に微細で、多色でカスタマイズされたデザインを、使用者の介入を最小にして、自爪あるいは人工爪に正確に施すことのできる装置が必要とされている。 【0004】 (発明の概要) 本発明の目的の一つは、インクジェット印刷技術を用い、使用者が選択して、
    正確に縮尺を合わせられたデザインを、一本または複数の手指の爪または足指の爪に同時に施すことができる装置を提供することである。 【0005】 本発明の別の目的は、爪に隣接した皮膚に重なることなく爪全体を覆い、また爪のいかなる所望の部分をも覆う技術を提供することである。 本発明のその他の目的は、以下の発明の記載により明らかにされる。 【0006】 この装置は、各爪に縮尺を合わせた、カスタマイズされ非常に微細で多色のデザインを施す。 この装置は、インクジェット印刷ヘッド、正しい位置あるいは列に指または爪を保つためのホルダー、爪を映すためのカメラ、爪のイメージを取り込み保存し、またあらゆる可能なデザインのデジタル形式を保存するメモリを有するコンピュータ、ならびに、各爪に縮尺を合わせたデザインを施すためにインクジェット印刷ヘッドに指令を出す制御システムを備えている。 【0007】 爪のデザインはコンピュータ内に電子的形式(すなわちデジタル形式)で保存され、ソフトウェアにより、個々の爪に合うよう、一、あるいは二、三次元的にデザインの縮尺を合わせる(すなわち、デザインを縮め、及び/又は、拡大する)よう電子的に操作される。 いくつかのデザインは前もって作られており、コンピュータに入され、使用者が選択するために表示モニターで閲覧することができる。 これらの前もって作られたデザインは、使用者の好みに合わせ、デザインを施す前に電子的に変えることができる。 カスタマイズされたデザインのためには、使用者は、デザインあるいはイメージを電子形式で、またはスキャンすることによってコンピュータに供給する電子形式に変換することのできる形で、提供することができる。 【0008】 爪にデザインを施すには、親指以外の8本の指または2本の親指まで収容するよう設計されたホルダーに指を置く。 他のホルダーは、10本の足指を収容するよう設計されている。 装置内の光学システムは、デジタルカメラ(例えば、CCD
    )に爪のイメージを送る。 これらのイメージはコンピュータに送られ、コンピュータで各指についてイメージを分析して爪の表面を識別する。 各爪用に前もって選択された、制御システム内にあるデザインは、ここでそれぞれの爪に合うよう、縮尺を合わせられ、伸縮される。 インクジェット印刷ヘッドは、コンピュータと、印刷ヘッドに信号を送る電子制御システムとに接続され制御される。 この印刷ヘッドにはインクジェットノズルの列があり、制御システムの指令のとおりに爪の上の各点にインクを噴射する。 制御システムは、処理されるすべての爪を2
    方向あるいは3方向からスキャンしてそれぞれの指に意図されたデザインを印刷するよう、印刷ヘッドに指令を出す。 インクジェット印刷の技術はよく知られており、商業的に入手可能である。 【0009】 インクジェット印刷ヘッドは爪にデザインを付けている間は静止していることもあるが、ホルダー内に指が固定されている間は、概してすべての指の上を移動する。 移動は、概して2方向(爪の長さと幅の方向に)であるが、印刷ヘッドは垂直方向に移動することも可能である。 個々のインクジェット滴の噴射のドリフトと変化のため、高度な空間解像度が望まれるときは、垂直方向の移動が必要である。 本発明のその他の目的と長所は、以下の発明の記載とそれに伴う図面により明らかにされる。 【0010】 (発明の詳細な説明) 本発明の目的は、インクジェット印刷技術を用いて、1本または複数の手指または足指に選択されたデザインを同時に施す装置を供給することである。 この装置は、各爪のサイズと形に合わせて縮尺を合わせた、カスタマイズされ非常に詳細で多色のデザインを施す。 この装置は、インクジェット印刷ヘッド、正しい位置あるいは配列に指または爪を保つためのホルダー、爪を映すためのカメラ、メモリを有し爪のイメージを取り込みまた保存し、またあらゆる可能性のあるデザインのデジタル形式を保存するとともに、各爪の構造を分析し、選択されたデザインを爪に合うように縮尺を合わせるコンピュータプログラムを含むコンピュータ、各爪に、縮尺を合わせたデザインを施すためにインクジェット印刷ヘッドに指令を出す制御システムを含む。 【0011】 インクジェット印刷ヘッドは、ホルダー内に指が固定されている間は爪の上を移動する。 移動は、概して2方向−装飾されるすべての爪の長さと幅に沿って−
    である。 印刷ヘッドは垂直方向に、爪の深さ(あるいは高さ)に沿って移動することも可能である。 この垂直方向の移動は、解像度の高いイメージを、とくに非常に盛り上がった爪面に印刷するのに有益である。 【0012】 爪のデザインはコンピュータ内に電子形式(すなわちデジタル形式)で保存され、個々の爪に合うよう、一次元、あるいは二次元、三次元的にデザインの縮尺を合わせる(すなわち、デザインを縮小し、及び/又は、拡大する)よう電子的に操作される。 コンピュータと制御システムは、爪の湾曲に対する修正をして、
    爪イメージの外観を最適にする。 2次元的なイメージは歪んで見えることもあるが、非常に盛り上がった、3次元的な爪に印刷された最終的なイメージは、延びたり、歪んだりしたようには見えない。 【0013】 いくつかの爪デザインは、前もって作りコンピュータに入力することができ、
    使用者が選択するために表示モニタで閲覧することができる。 これらのデザインには、休暇のイメージや、旗、花、動物、天体、星座シンボル、頭文字、アニメーションのキャラクター、スポーツチームのロゴや有名な芸術作品などの一般的なシンボルが含まれうる。 また、単純な多色の陰影や勾配も含まれうる。 本発明の特長として、使用者の好みに合わせ、デザインを施す前に、既製のデザインをいくぶん形を変えたり、あるいは違う色に選択するなど電子的に変えることができる。 【0014】 カスタマイズされたデザインのためには、使用者は、デザインあるいはイメージを電子形式で提供することができ、また、スキャンすることによって電子形式に変換してコンピュータに入力することのできる、デザインあるいはイメージの形で提供することもできる。 これらの個人専用のデザインには、人物や風景の写真、地域のチームのロゴ、名前などを含めることができる。 爪面を、違う色で彩色された別々の区分に分けるフレンチネイルのデザインもまた施すことができる。 【0015】 図1Aは、本発明による爪の装飾装置の実施例を示したものである。 この装置10は、電子制御システム14を制御するコンピュータ15を備えている。 電子制御システム14は、コンピュータに装置の設定を伝達し、またコンピュータ印刷指令を、印刷ヘッド20を動かす電子信号に変換する役割を担っている。 コンピュータ表示画面12は、デザインの選択を含めて全工程中使用者をガイドし、
    指のイメージを表示するのに用いられる。 イメージは、カメラ16と光学システム18を使用するコンピュータ15で得られる。 インクジェット印刷ヘッド20
    は、制御システム14に接続されて制御されており、制御システム14は、この実施例ではホルダー台26と印刷ヘッド20と一体的に接続されている。 【0016】 指のイメージは、爪の表面と境界線を明確に識別するために、以下に論ずるように、色選択とエッジ検出アルゴリズムの組み合わせを用いて、コンピュータ1
    5内のソフトウェアによって分析される。 識別された爪表面の各境界線は、コンピュータ画面12の上に、カメライメージによる実際の爪イメージに被せて、色線(実線または波線または点線)で表示される。 使用者は、キーボード13あるいはマウスやタッチパッドなどの他の入力手段を用いてその境界線を手動で調整することができる。 このようにして、使用者は、希望すれば爪の境界線を超えて皮膚にもデザインを印刷するように選択することができる。 前もって選択したデザインは、個々の指の選択された境界内におさまるように、コンピュータ15によって伸縮される。 【0017】 コンピュータ15は、電子制御システム14に印刷指令を送り、電子制御システム14は印刷ヘッド20に必要な信号を送り、装飾される爪すべての上をスキャンし、各爪の表面に所望のデザインを施しあるいは印刷させる。 図1Bは、図1Aの具体例をブロック図の形式で図解したものである。 上記で論じたとおり、
    コンピュータ15は制御システム14に接続され、制御システム14はカメラ1
    6と光学システム18から得られた爪のイメージデータを集め伝達している。 また、カメラ16と光学システム18は、コンピュータ15に直接に接続してもよい。 また、制御システム14は、印刷ヘッド20の設定をコンピュータ15に伝達する。 コンピュータ15に接続された画面12は、ホルダー26からの爪のイメージとデザインとを表示する。 【0018】 ホルダー22は、ホルダー台26の上に据え付けられ、図4Aに示されるように、各指の位置にセンサー84を有しており、センサー84は制御システムへ、
    指が存在するという信号を送る。 センサーは、電気的なもので、静電容量や抵抗の変化を感知するものでよい。 また、センサーは、指によって光が塞がれた時の光の変化を感知する光の感知器であってもよい。 コンピュータプログラムは、使用者の入力なしで、指を自動的にデザインする状態にあることを識別するのに、
    センサーの情報を使うことができる。 【0019】 これに加え、ホルダーの高さは、制御システム14によってモーターを用いて移動台26を駆動して調整され、爪の表面が最適な高さにくるまで動かす。 モーターの代わりに、標準的な機械装置を動かして高さを調節することもできる。 最適な高さは、指が正しい位置にある時、一時的に指の上に位置し指に接触する機械的な基準物によって識別される。 あるいは、最適な高さは、それぞれホルダーの両側に置かれた、平行ビーム光線と光感知器の組み合わせによって感知してもよい。 平行ビーム光線は、指が最適な高さより低ければ指の上を通り感知器に当たるであろう。 指が最適な高さより上にある時は、感知器は極小の信号を有するであろう。 光線が半分塞がれると(すなわち、50%の信号レベル)、ホルダーと指は最適な高さにある。 【0020】 最適な高さを識別する他の方法は、最適な高さにある時に爪面に焦点が合わさるよう調整したカメラ16が集める情報を用いることであろう。 最良の焦点は、
    ホルダーが垂直方向にスキャンされている時に、爪エッジのピクセル幅を測定することによって決定される。 ホルダー22は、磁力によりあるいは高速固定ネジによりホルダー台に保持される。 これにより、手や足の大きさが異なる場合に容易に最適化された別のホルダーと交換することが非常に容易になる。 【0021】 この装置は、印刷ヘッド20が爪の上を2方向にスキャンすることができるスキャン手段28,30を備えている。 垂直方向の移動もできるようにし、インクジェットから爪面への距離を一定に保ち、それによって印刷されたデザインの解像度を向上するようにすることができる。 印刷ヘッド20の垂直方向の移動により、すべての指の爪面をほぼ一定の高さに配置する必要がなくなる。 本発明で使用可能なスキャンのメカニズムは、本技術分野でよく知られており、商業的に入手可能なインクジェットプリンタで使用されている。 【0022】 本発明に使用可能なスキャンの仕組みおよびその機械的な結合の例は、米国特許登録番号第5,975,677および米国特許登録番号第6,033,064
    において開示されており、ここで言及することによって本願記載に包括する。 インクジェット技術の例は、“インクジェットプリンタ”と題された米国特許登録番号第4,855,752、および米国特許登録番号第4,967,203、米国特許登録番号第5,376,956において開示されており、ここで言及することによって本願記載に包括する。 【0023】 光熱線ランプ32は、爪面のインクの乾燥を早めるために、印刷の後に作動させることができる。 熱ランプの代わりに、熱送風機も用いることができる。 【0024】 最良の実施例では、コンピュータ、制御システムおよびスキャンユニットがコンパクトなユニットにまとめられているが、他の実施例では、コンピュータと表示画面がケーブルにより遠隔の爪印刷装置に接続されていることもあり得る。 【0025】 図2は、指の数と解像度を最大にするような、カメラと光学的イメージ装置の可能な一例の詳細な外観図である。 このカメラシステムは、図1のカメラ16と光学システム18と置き換えることができる。 従来の廉価なCCDカメラは、おおよそ400ピクセル×400ピクセルのイメージ領域を有している。 広い8インチのフィールドで0.010インチの空間解像度を得るためには、そのイメージフィールドを4インチ×2インチの二つのフィールドに分け、8インチ×2インチの全フィールドを覆うように、CCDカメラの上で位置をずらすことが必要である。 【0026】 この具体例では、エリア40はレンズ42によって撮像され、鏡面44によってイメージ平面(image plane)に伝えられる。 イメージ平面では、アパーチャー46は、イメージの半分のみを伝達する。 鏡面60は、上記半分を、レンズ6
    2を通して伝え、カメラ64のCCDチップの半分にアパーチャー像を伝える。
    同様にして、エリア50はレンズ52によって撮像され、鏡面54によってイメージ平面に伝えられる。 イメージ平面には、アパーチャー56はイメージの半分のみを伝達する。 鏡面60は、上記半分をレンズ62を通して伝え、カメラ64
    のCCDチップの他の半分にアパーチャー像を伝える。 ケーブル68は、カメラをコンピュータと制御システムとに接続する。 【0027】 コンピュータ画面での使用者のイメージ理解を単純にするため、コンピュータソフトウェアは2つのイメージ部分を分け、自然な方向に並べる。 また、別の光学システムでは、より大きな、8インチ×4インチのフィールドをイメージするために、2つの別々のCCDカメラと光学システムを用いてもよい。 さらに、より多くのピクセル数の(例えば、800×800)高解像度の1つのCCDをこの装置に用いることもできる。 【0028】 図3A〜3Fは、人間の爪の複雑な構造を示している。 図1Aに言及すると、
    爪は、爪床基部600、後爪郭 602、爪半月604、爪下皮 606、爪甲
    608、外側爪郭 610、表皮612を有している。 図1Bはさらに、人間の爪を示し、骨614、爪半月の遠位縁616、コラーゲン繊維618、表皮62
    0、爪甲622、爪下皮624、爪床626、表皮628、表皮630を示している。 【0029】 図3Cおよび図3Dは、それぞれ上からの図と横からの図であり、遠位端63
    2、 近位端634、 近爪郭636、表皮638と爪半月639を示している。
    図3Dは、遠位溝 640をも示している。 図3Fは、手指の横断面図であり、
    爪下皮642,爪床644、爪床基部646を示している。 図3Fは、端面の図であり、外側爪郭648と外側溝650を示している。 【0030】 本発明の、高解像度爪面イメージの可能性の特異な長所は、爪の表面に非常に精巧なデザインを施すことを可能にする、ということである。 例として、フレンチネイルのデザインは、爪面を3つまたは4つの、異なる塗り方のされたエリアに分けるものである。 これらのエリアは、一般的になだらかな曲線となる、構造的な境界線、あるいは使用者の定めた境界線によって分けられている。 【0031】 図3Gおよび図3Hは、手指の爪の表面が異なるエリア70,72,74,7
    6によってどのように分けられうるかを図解している。 各エリアの境界線71,
    73,75は概して、爪先、指の境界、爪半月など、構造上の特徴と合う形のなだらかな曲線である。 【0032】 現在利用可能な技術では、上質なフレンチネイルのデザインは、非常に時間を多く使い、費用がかかるものである。 本発明では、コンピュータソフトウェアは指爪イメージを分析し、使用者の最小限の入力で、望む境界線を自動的に配置し形づくる。 使用者は、非常に容易に、曲線の種類(例えば、円状、楕円状、放物線状、端を丸めた直線)や、境界線の厳密な位置などを変えることができる。 本技術分野の当業者には認識されるように、望むどのような種類の曲線(例えば、
    円状、楕円状、放物線状、端を丸めた直線)も、あるいは他の幾何学図形も、よく知られた公式を、境界線を定めるのに用いることができる。 使用者は、このとき、さらに各エリア内にどのような色あるいは色勾配あるいはデザインを適用するかを選択することができる。 この自動化は、フレンチネイルを塗るのにかかる時間と費用を著しく減らすことができる。 【0033】 図4Aおよび4Bは、手指または足指を装飾するために本装置内に置くことのできるホルダーの異なるデザインを示している。 指ホルダー80には、指が快適に納まるように付けた窪み(indentations)82がある。 窪みの深さは、小指は中指や人差し指より細いという事実に合わせるために、調節することができる。 小指用窪みを、中指用窪みより約2,3mm少なくすることにより、両方の爪面の高さをほぼ同じに位置することができる。 指の幅が大きく異なる場合は、使用者は、指をペアごとに(すなわち、両方の人差し指、など)装飾し、ホルダーの高さを最適化することができる。 窪み内の任意のセンサー84は、指の存在を検出するのに用いられる。 【0034】 人体の構造上、10本の指および親指のすべてを爪の表面が一つの平面になるように置くのは、不可能である。 このため、親指は別個に装飾され、端の窪み8
    6に配置される。 ホルダー内の開口部88は、手指が装飾されている間、親指を置くのに使うことができる。 任意の固定用部材90は、爪が装飾されている間、
    動かないようにするのに用いることができる。 図4Bに関しては、足指ホルダー94には、足と足指用の窪み96と任意のセンサー98を備えている。 いろいろ変化したホルダーが使用可能で、使用者は、その指にもっとも合うサイズを選ぶことができる。 【0035】 図5は、別のホルダー構造100を示しており、別々に垂直方向移動することができる、8つの別々の部分102に分けられている。 この構造では、使用者は、1つの部分に1本の指または親指を載せ、装飾されるすべての指の表面が最適な高さになるまで、調節ノブ110を用いて各部分102の高さを手で調節する。 また、各部分102は、自動的に動かされてもよい。 調節は、機械的な基準物115を使って、爪装飾装置の外部で行うこともできる。 この場合、一旦ホルダー100が装飾装置外で調節された後は、使用者は、図1に示されるように、装置内のホルダー台にホルダーを戻し、再度指を置き、装飾プロセスを行うことができる。 各部分にあるセンサー105は、光の存在を感知するのに用いられる。 【0036】 図6は、好ましい実施例についてその操作を図解したフローチャートである。
    この装飾装置は、ブロック200で電源を入れられ、システムが初期化される。
    コンピュータ15で実行されているメインプログラムは、ブロック210に示すように、使用者が、キーボード13(またはマウス)を使ってスキャンし、各指用のパターンを選択する、可能なデザインの集まりを画面12に表示する。 ブロック210では、使用者は、デザインを適用するのに必要な付加情報を入力する。 例えば、フレンチネイルのデザインであれば、使用者は、それぞれの色づけられるエリア、どの色や色勾配を適用するか、異なるエリアをどのような形で分けるかを特定することになる。 【0037】 ブロック220では、コンピュータ15はその時、手指(あるいは親指、あるいは足指)をホルダーに置く旨のメッセージを画面12に表示する。 ブロック2
    30では、指の位置は、ホルダー22の中で確かめられる。 この確認作業は、各指の位置にあるセンサー84、98あるいは105からの信号をチェックすること、あるいは、使用者の目による点検でキーボード上のキーを押すか、コンピュータ画面上のアイコンをクリックすることによって実行される。 【0038】 指がホルダー内にある時、ブロック240に示されるように、制御システム1
    4は、爪面の高さが最適になるまでホルダーの高さを調節する。 ついで、ブロック250で、制御システム14はカメラ16からイメージを取り込み、メモリに保存する。 ついでブロック260では、コンピュータソフトウェアはイメージを分析し、指の軸を識別し、各指の重要な構造上の境界線(外側の境界線、爪半月の境界線、指の末端にある爪のエッジの境界線を含む)を識別する。 識別された境界線および使用者によって定められた部分境界線(segment boundaries)は、この時画面12に実際の爪イメージに重ねて色線で表示される。 【0039】 ブロック270で、使用者は、コンピュータ15に、識別された境界線が自分の満足するものであるかどうかを指示する。 満足しない場合は、プロセスはブロック300まで行き、そこで使用者はキーボード、及び/又は、マウスのインターフェースで境界線を調節するか、さもなければ、ブロック320まで行き、コンピュータが、画面12に、指に所望の装飾が重なった合成イメージを表示する。 【0040】 使用者はこの時、ブロック330で、予告された装飾に満足しているかをコンピュータ15に指示する。 満足しない場合は、プロセスはブロック340まで行き、そこで使用者は、キーボード、及び/又は、マウスのインターフェースで各指用の装飾の縮尺と配置を調節する。 【0041】 さもなければ、プロセスはブロック360まで行き、そこでコンピュータ15
    は制御システム14に印刷情報を伝達する。 制御システムはそこで、ブロック3
    70に示されているように、各爪に所望の装飾を施すために、すべての指の上にインクジェット印刷ヘッド200をスキャンさせる制御信号を送る。 ブロック3
    80に示されているように、さらに多くの指に印刷をする場合は、プロセスはブロック220まで戻るが、そうでない場合はブロック400に示すように、終了する。 【0042】 図7のブロック260は、印刷を実行するコンピュータソフトウェアの主要な構成部分を表す。 このブロックで実行される主要なステップは、イメージのセグメント化(image segmentation)、エッジの検出(edge detection)、エッジの外挿
    (edge extrapolation)、及び領域の識別(region identification)である。 第一のステップであるイメージのセグメント化では、ソフトウェアプログラムは、背景(すなわち、ホルダーのイメージの部分)であるすべてのピクセルと、前景(
    すなわち、手指または足指の部分)であるすべてのピクセルとを識別する。 本発明の好ましい実施例では、単純なしきい値プロセスですべての背景ピクセルを非常に正確に識別できるように、ホルダーは黒色にされている。 適当なしきい値のピクセル値は、いくつかの方法で定めることができる。 一つの実施例では、しきい値は、各印刷装置について測定される一定の値であり、コンピュータ内に保存されてすべての計算のために用いられる。 【0043】 他の方法として、完全なイメージ用にピクセル強度値に対するピクセル数のヒストグラムが計算される。 (例として、図8を参照せよ)。 そして、このヒストグラムが分析されて、局部的な最大値となる最少ピクセル強度が判別される。 図8では位置500となる。 そして、最初の最小ピクセル強度510が、しきい値として選択される。 このプログラムは、しきい値より小さい値のすべてのピクセルを背景として、またしきい値より大きい値のものを前景あるいは対象物ピクセルとしてラベル付けする。 このプログラムにおいて、このラベル付けは、イメージと同じサイズの列を作り、それぞれのピクセルに、適当なラベル、多くの場合は数、を保存する。 【0044】 イメージ分析におけるエッジ検出段階では、このソフトウェアは、キャニー(C
    anny)エッジ検出アルゴリズムを適用し、新たなイメージを作ってエッジの各点を識別している。 キャニーエッジ検出アルゴリズムは、2段階プロセスである。
    第1の段階では、イメージは、ガウスのぼかし(Gaussian blur)を使いスムーズにされる。 第2の段階では、最大ではない抑制がイメージの最初の派生的スペース(special derivative)に対して適用される。 エッジの各点は外挿技術(extrapo
    lation technique)を使って連結され、エッジの各セグメント及び各点を連結する。 【0045】 ブロック260の最終段階では、生じたエッジのイメージがソフトウェアにより分析され、爪に対応する閉領域が識別され(領域識別)、付着されない爪の先端が識別される。 キャニーエッジ検出は、この技術分野ではよく知られている。
    エッジ検出は、“末端検出方法および各原色の末端を検出し、各色の係数算出を用いる末端検出方法”と題された米国特許登録番号第5,995,662において記述されており、ここに言及することによって本願記載に包含させる。 J. キャニー氏によるエッジ検出アルゴリズムは、“エッジ検出のコンピュータによる方法”、パターン分析と装置に関するIEEE Trans.1986年11月、pp.679-69
    8に記載されており、ここに言及することによって本願記載に包含させる。 【0046】 図9A、9B、9Cは、初期画面と、キャニーエッジ検出を実行して作成されたイメージと、所望の領域を示すエッジを外挿して作成されたイメージとを示す。 図9Dは、指700、付着された爪702および爪端704を示している。 【0047】 爪の重要な領域を識別するための他のイメージ分析技術は、領域に基づくセグメント化アルゴリズム(a region based segmentation algorithm)を使っている。 このアルゴリズムでは、イメージは初め、同じピクセルサイズの多数の小さな領域(region)に一様に区分され、その後、隣接した領域を、その2つの領域の同質性と2つの領域を分ける境界線の長さを基に、反復的に合併してゆく。 平均強度や色が同様で、境界線の短い領域は、より合併される可能性が高い。 この領域合併過程は、所望の数の領域が識別された時に終了する。 正確なエッジを得るためには、これらの技術は、多数の小さな領域をもとに開始されねばならず、したがって、多くの計算時間がかかることがある。 【0048】 インクジェット印刷技術はよく知られており、インクジェットプリンタは容易に入手することができる。 インクジェット印刷ヘッドは、インク室に連結されたインクジェットノズルの列を有し、制御システムによって指令されて、爪上の諸点にインクを噴射する。 インクジェットは、ピエゾ電気式のもの、電磁気式のもの、あるいは熱式のものであってよい。 本発明では、印刷ヘッドは、ノズルの比較的小さな列で、高い解像度のデザインのために小さいドットサイズを有している。 もし印刷ヘッドがスキャンされないのであれば、ノズルの列は、大きな爪をも覆うだけ大きくなければならない。 【0049】 インクは、速乾性のものでなければならず、概して黒およびシアン、マゼンタ、黄色である。 闇で光るタイプのデザインに使える特別な蛍光性インクも、入手可能である。 濡れた装飾は、必要であれば、熱ランプや送風機などの乾燥手段で乾かすことができる。 乾燥機は、図1で示されているように、爪印刷装置に一体的に接続することもでき、空気の流れや埃で装飾の質が落ちる、この装置外に出される前に爪が乾くようにできる。 インクの吸収を良くし、自爪を保護あるいは整えるプリコートを、デザインを印刷する前に、インクジェット、あるいは一般的な方法によって、爪に付けておくこともできる。 【0050】 プリコートはさらに、印刷されたデザインについて、所望の背景色を与えることも可能である。 プリコートの色をコンピュータに入力し、ソフトウェアにより、特定された色のすべてのエリアを分離することによって、迅速に爪面を検出するために用いられることができる。 プリコートあるいはプライマーは、爪のかびやその他の感染の発生を防ぐため、防かびあるいは抗菌性の媒体を含むことができる。 これらの媒体は、デザインに使用されるインクに付加することもできる。 【0051】 好ましくは透明なオーバーコートは、かき傷や損傷から印刷されたデザインを保護するのに付けることができる。 オーバーコートは、本印刷ヘッドの新たなプリントサイクルにより、あるいは一般的な方法によって付けることもできる。 【0052】 以上の記載は、インクジェットデザインを自然の爪に適用することを焦点になされているが、このようなデザインは、人工の爪について、自然の爪に着用される前に又は後に、行うことができることは明らかである。 また、上記の記述および説明は、具体例を用いてなされたものであり、これによって本発明がいかなるようにも制限されると解釈されるものではない。 本技術分野をよく知る者は、記述されている構造や手段を、同等の知られたもので置き換えることができる。 それゆえに、本発明の全体の範囲と定義は、請求項に記載されたとおりである。 【図面の簡単な説明】 添付の図面は、発明の詳細な説明に包括されて説明の一部をなすものであり、
    本発明の実施例を説明するものである。 そして、詳細な説明とあわせて本発明の本質を説明するためのものである。 【図1A】 図1Aは、本発明の爪印刷装置の実施例を示す。 【図1B】 図1Bは、図1Aの実施例をブロック図の形式で図解している。 【図2】 図2は、本発明による、カメラと光学的イメージシステムの一つの可能な形態を示す詳細外観図である。 【図3】 図3(A)―(F)は、人間の爪の複雑な構造を示している。 図3(G)と(H)は、フレンチネイルデザイン装飾用に爪面がどのように区分されるかを示したものである。 【図4A】 図4Aは、指および親指、掌用の窪みを付けたホルダーを示している。 【図4B】 図4Bは、足指および足の裏用の窪みを付けたホルダーを示している。 【図5】 図5は、ホルダー構造の他の例の詳細な外観図を示している。 【図6】 図6は、使用者の選択したデザインで爪をデザインするプログラムを示している。 【図7】 図7は、印刷を実行するコンピュータソフトウェアの重要な構成部分を表すブロック260を図解している。 【図8】 図8は、完全な爪イメージ用に計算された、ピクセル強度値とピクセル数との対比のヒストグラムを示している。 【図9】 図9(A)、(B)、(C)は、それぞれ、初期イメージ、キャニーエッジ検出を実行して生じたイメージ、所望の領域を示すエッジを外挿して生じたイメージを示している。 図9(D)は、キャニーエッジ検出を実行して識別された各領域を示している。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA, ZW (72)発明者 ウェバー マイケル アール アメリカ合衆国 33762 フロリダ州 ク リアウォーター ファーン レーン 13906 (72)発明者 ダ シルヴァ ルイス ビー アメリカ合衆国 94526 カリフォルニア 州 ダンヴィル カミノ ラモン プレイ ス 1995 Fターム(参考) 2C056 FB01 FB09

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