【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ネールアート施術方法およびその装置に関するものであり、さらに詳しくは美容室やエステティックサロンにて安価で迅速、しかもクオリティの高いネールアートを実施することができる業務用のネールアート施術方法及びその装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、消費生活水準の向上に伴い一般のユーザー、特に女性の間でネールアートが盛んに行われるようになり、一時的なブームから最近では一般的な美容上のお洒落として広く定着してきておりネールサロンの開店件数も増加しており、さらに催し物などが全国で開かれるほど認知度が上がってきている。 【0003】 【発明が解決しようとしている課題】しかし、その反面でユーザーにとってネイリスト数が不充分であったり、 その個々の技術により出来映えに大きな差が生じたり、 完成するまで1、2時間要したり、また料金体系が曖昧であるために時には非常に高額である場合もありさまざまな問題が生じてきている。 【0004】本発明は、以上の問題を解決せんとする意図のもとになされたものであり、その目的とするところは、均質な出来映えのネールアートを、安価で、且つ迅速に顧客に提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】以上の目的を実現するために本発明の請求項1に記載の方法は、その手段として、基台上に被施術者の指先を固定するステップと、前記指先の爪の上にインクを噴射するステップを含み、前記爪の表面に前記インクで着色することを要旨とする。 【0006】また請求項2に記載の方法は、その手段として前記噴射ステップは前記指先の爪の上にステンシルを略密着するように載置するステップを含み、前記爪の表面に前記インクによる模様を描出することを要旨とする。 【0007】また請求項3に記載の方法は、その手段として、前記ステンシル載置ステップとインク噴射ステップを異なるステンシルと異なる色のインクを用いて繰返し、前記ステンシルの載置ステップの際にステンシルと固定された指の爪の位置決めをおこなうことを要旨としている。 【0008】また請求項4に記載の方法は、その手段として、基台上に被施術者の指先を固定するステップと、 前記指先の爪の上にステンシルを略密着するように載置するステップと、前記ステンシル載置ステップの際にステンシルと固定された指の爪の位置決めをおこない、前記ステンシルの上にインクをインク噴射手段を用いて噴射するステップを含み、前記ステンシル載置ステップとインク噴射ステップを異なるステンシルと異なる色のインクを用いて繰返し、前記インク噴射ステップの後に前記インク噴射手段を洗浄するステップをさらに含むことを要旨とする。 【0009】また請求項5に記載の方法は、その手段として、基台と、該基台上に載置される指先固定手段と、 前記指先固定手段近傍に設けられたインク噴射手段を含むを含むことを要旨とする。 【0010】また請求項6に記載の方法は、その手段として、前記インク噴射手段は前記指先固定手段上にステンシルを供給する手段を含むことを要旨とする。 【0011】また請求項7に記載の装置は、その手段として、前記指先固定手段は被施術者の指の爪とステンシルの位置決めをするゲージ手段を含み、前記ステンシル供給手段は複数のステンシルを整列重畳するステンシルカートリッジと前記指先固定手段上にステンシルを供給して被施術者の指の爪に略密着するように載置するステンシルフィーダーを含み、前記インク噴射手段は内部の残留インクを排出する洗浄手段を有することを要旨とする。 【0012】また請求項8に記載の装置は、その手段として、基台と、該基台上に通常は上昇位置をとるように付勢されステンシル保持手段を有する施術フレームと、 該施術フレームが上昇位置をとるときに正面外部より該フレームの内側に往復水平移動自在に進入して前記施術フレーム内で施術ポジションにセットされる指先固定手段と、施術フレームの背後に設けられ複数のステンシルを整列重畳するステンシルカートリッジと、前記複数のステンシルにより描出される多色模様と被施術者の爪の位置を合わせるために前記施術フレーム正面側と前記指先固定手段の間に離脱自在に嵌合され前記指先固定手段と前記被施術者の爪を位置決めポジションにセットするゲージ手段と、前記整列重畳されたステンシルのうち一枚を前記施術フレーム内部へ水平移動させて前記ステンシル保持手段に保持させて前記施術ポジションにセットされた指先固定手段に固定された指先の爪の上にて前記ステンシル保持手段に保持させるステンシルフィーダーと、前記施術フレーム内部の施術ポジションにおけるステンシル上に複数の色のインクを順次に噴射する手段と、前記指先固定手段を前記施術ポジションより正面側外部に後退したときに前記施術フレームが下降位置をとるように駆動する手段と、前記ステンシルカートリッジの下部に設けられ前記駆動手段により下降位置をとった施術フレームのステンシル保持手段が保持している使用済みステンシルを捕捉し前記施術フレームの背後に牽引投棄するステンシル回収手段と、各ステンシルを回収後に前記ノズル手段を洗浄するノズル洗浄手段を含むことを要旨とする。 【0013】また請求項9に記載の装置は、その手段として、前記ゲージ手段は各ステンシルと同寸法で前記複数のステンシルにより描出される多色模様の輪郭がプリントされた透明部材と該透明部材を被施術者の爪に略密着するように保持するゲージを含むことを要旨とする。 【0014】また、本発明の請求項10に記載の装置の手段は、前記噴射手段は前記基台に接続され圧縮空気を供給するコンプレッサと、前記コンプレッサより圧縮空気を供給され起立位置と傾倒位置をとるように設けられ該起立位置における最下端部に設けられたノズルにより噴出するように構成されたノズル手段と、該ノズル手段の下で中央にパイプ挿通孔が形成されステップワイズ回転するターンテーブルと、該ターンテーブル上に取り付けられた複数色のインクビンをセットしたインクカートリッジと、前記パイプ挿通孔に挿入され起立位置をとるノズル手段のノズルと前記施術フレーム間を結合するパイプと、前記インクカートリッジ内の各インクビンに対向するように前記ノズル手段に設けられノズル手段にインクを導入するインク吸引孔を含むことを要旨とする。 【0015】また請求項11に記載の装置は、その手段として、前記ステンシル回収手段は前記ステンシルフィーダの下部に取付けられ先端が鉤状のフック部材と、前記ステンシルカートリッジの下に設けられ外部に引き出し可能なごみ箱を含むこと を要旨とする。 【0016】また請求項12に記載の装置は、その手段として、前記ノズル洗浄手段は前記蝶番手段を前記ターンテーブルの上方に位置する噴射ポジションと前記ターンテーブルから離れた洗浄ポジションと間を往復動自在に水平移動させる案内手段と、前記洗浄ポジションにおいて起立位置をとる前記ノズル手段のインク吸引孔の下方に形成された洗浄液注入孔と前記ノズル手段のノズルの下方に形成された使用済み洗浄液の排出孔を有する洗浄タンクと、該洗浄液注入孔に連通する着脱自在の洗浄液貯留タンクと、前記使用済み洗浄液排出孔に連通する着脱自在の洗浄廃液貯留タンクを含むことを要旨とする。 【0017】また請求項13に記載の装置は、その手段として、前記洗浄廃液貯留タンクは前記ごみ箱に連通する活性炭のフィルター付き臭気排出孔を有することを要旨とする。 【0018】また請求項14に記載の装置は、その手段として、前記ノズル手段は通常は上昇位置をとるように付勢されネールアート施術時には前記ノズルは前記パイプ内に延長すると共に前記インク吸引孔は各インクビンに連結され、ノズル洗浄時には前記インク吸引孔は前記洗浄液注入孔に押圧されると共に前記ノズルは前記使用済み洗浄液排出孔に押圧されるように前記付勢に抗して下降位置をとりロックされることを要旨とする。 【0019】 【発明の実施の形態】以下に、本発明を図面を参照してさらに詳細に説明する。 なお、図1は本発明にかかる自動ネールアート施術装置の全体を示す斜視図であり、図2は本発明にかかる自動ネールアート施術装置の側断面図であり、図3は被施術者の指の固定の際の位置決めのためのゲージ手段の取り付け要領を示す斜視図である。 【0020】また、図4は本発明にかかる自動ネールアート施術装置の側断面図による動作説明図である。 図5 はゲージ手段のうち指に描出される多色模様の輪郭をプリントした透明部材の斜視図であり、図6は図3で示されたゲージ手段を使用した指の固定の位置決めされ状態を示す斜視図である。 【0021】また、図7はネールアート施術中における一部を省略した主要部の斜視図であり、図8は本発明にかかるネールアート施術装置の施術の動作を断面で示した説明図であり、図9は本発明にかかるネールアート施術装置の平面図であり、図10は本発明にかかるネールアート施術装置の背面図であり、図11は本発明にかかるネールアート施術装置の正面図であり、図12は本発明において使用するステンシルの斜視図である。 【0022】図1において、1は本発明にかかるネールアート施術装置の基台、2は該基台1の上に設けられた施術部、3は被施術者の指を固定するための指先固定部、4は被施術者の指に多色模様を描出するために使用する複数のステンシルを収納するステンシルカートリッジ、5は被施術者の指先を固定する際に使用するゲージ、6は前記ステンシルカートリッジ4内のステンシルのうち最下段の一枚を前記施術部2に移動させるステンシルフィーダー、7は前記施術部2に複数の色のインクを順次噴射するためのインク噴射部である。 【0023】前記基台1は全体が板金で形成した筐体でありその上に前記施術部2、指先固定部3、ステンシルカートリッジ4、ステンシルフィーダー6、インク噴射部7がそれぞれ立設されている。 前記施術部2は、図2 に示すように基台1の比較的前方部に立設されたハウジング20内に施術フレーム21が通常は上昇位置をとるように付勢された状態で設けられている。 【0024】すなわち、前記基台1の上面で施術部2の立設されている前方部は公知の方法で取り外し可能となっておりカバー10で通常は覆われて基台1の輪郭を保持しているが取り外すと基台1内の空所が10′が覗けるようになっている。 そして該空所10′内にはプランジャー80が固定されて該プランジャー80により軸回転自在に駆動される水平軸81に取付けられた一対の駆動棹82の先端部には支持板83が垂直に固定されており、該支持板83にさらに先端に切り欠きが形成されている支持ブラケット84が固定されている。 【0025】一方、前記施術フレーム21は一対の脚部22が垂下して前記空所10′内に臨み、先端に取付けられた係合ピン23が前記支持ブラケット84の切欠きに係合している。 そして、前記水平軸83は通常は前記駆動悍82を上方に回動させて図4中で実線位置をとるようにバネ等の公知の方法で付勢されている。 【0026】このため前記支持板83に支持された前記施術フレーム21は通常は前記基台1上で所定高さに維持された状態でハウジング20内に収容されている。 そして該ハウジング20はその天井部にパイプ挿通孔(図示せず)が形成されている。 【0027】そして、施術部2の背後の基台1上には正面側に開口した空所Cを有する隆起台部1aが設けられており、該隆起台部1aの上のレベル、すなわち、前記所定高さに維持された施術フレーム21の背面側にはステンシルカートリッジ4が設けられており、本発明で実施するネールアート用の複数のステンシルSが整列重畳した状態で収納されている。 そして前記ステンシルカートリッジ4の背面壁40の最下部は切欠き4′が形成されている。 【0028】また、図3に示すように前記指先固定部材3は一枚の板金より形成した全体がチャンネル状の基部30に円筒形の合成樹脂製部材31がピン32で取付けられている。 そして前記合成樹脂製部材31の内部から指先載置台34が基部30のチャンネル状構造の中央線上に延長するように取付けてある。 一方、該合成樹脂製部材31は内部が図1に示す公知のゴム製ポンプ33で空気を送りこむことにより膨張させて挿入した指を締めつけて固定するようになっている。 【0029】前記ステンシルカートリッジ4のさらに背後に設けられたステンシルフィーダー6は図4に示す垂直部61と水平部62からなり、該ステンシルフィーダ6の水平部62は前記背面壁40の切欠き4′を通って前記隆起台1a上を正面方向に滑動するためその先端がステンシルカートリッジ内に収納された最下段のステンシルSの後端に当接し前方において前記所定高さに維持される施術フレーム21内に移送する。 【0030】前記施術フレーム21はその両側下端部にステンシルの基部を案内する保持溝21aが形成されているので前記ステンシルフィーダー6の水平部62によって移送されたステンシルSは前記保持溝21aにステンシルの基部が嵌合して施術フレーム21にステンシルSが装填される。 前記ステンシルフィーダー6の下部には先端が鉤状のフック部材90が設けられている。 【0031】該フック部材90はステンシルフィーダー6の後退によって捕捉された使用済みステンシルを前記施術フレーム21の背後であって前記ステンシルカートリッジの下に設けられている前記空所Cまで牽引し該空所の下に設けたごみ箱91に投棄するように構成されている。 さらに該ごみ箱はファン(図示せず)が取付けられており且つ外部に引き出し可能になっている。 【0032】前記複数のステンシルSにより描出される多色模様と被施術者の爪の位置を合わせるために前記施術フレーム21を収容したハウジング20に対して、図3に示すようにゲージ部材5を嵌合する。 すなわち、前記ゲージ部材5は内径が前記ハウジング20の外径と略同じのチャンネル状の垂直壁51と該垂直壁51に取付けられた水平支持部52からなっている。 該水平支持部52の上には溝形成板53が取付けられていて前記水平支持部52との間で溝52′が形成されている。 【0033】そして、図5に示すように基部55と隆起した指先挿入部56を有する全体が透明であり弾性を有する材質で形成され且つ前記ステンシルSと同寸法な透明部材54が別途用意されている。 前記指先挿入部56 には前記複数のステンシルSにより描出される多色模様57の輪郭がプリントされており、空気流調整穴58が形成されている。 そして、基部55を前記ゲージ部材5 の溝52′に挿入した状態で前記ゲージ部材5を施術部2のハウジング20に上から摺動降下させて嵌合させ図6に示すように前記指先固定部材3上に載置する。 【0034】ところで前記基台の前方部のカバー10 は、図1に示すように天井壁部10aと垂直壁部10b からなり断面L字型に屈折しており、その角部に一対の差込みスリット10cが形成されている。 該差込みスリット10cに前記指先固定部材3の基部30の下縁部に屈曲することで形成された挿入案内片30aが挿入されることで該指先固定部材が基台1に取付けられるが、同時に取付けられるゲージ部材5に当接することで固定された指の爪の前進後退方向の位置決めが行われる。 【0035】一方、前記ポンプ33の手動による加圧操作を加減することで指を多少軸回転させて前記透明部材54の指先挿入部にプリントされた模様57と爪の位置を一致させることで図6に示すように横方向の位置決めが行われる。 (図6)さらに前記ゲージ部材5をハウジング20から取り外し、図7に示すように前記指先固定部材3とその上に固定された指ををさらにハウジング2 0に対して押込み嵌合させる。 【0036】図2は指先固定部材3が施術部2に挿入されていない状態を実線で示している。 そしてゲージ5で位置決めをしたのち該ゲージ5を取り除き該指先固定部材3を図8の仮想線で示すように施術部2に挿入した後にステンシルフィーダー6を正面側に押してステンシルカートリッジ4に整列重畳された複数のステンシルSのうち最下段の一枚を前記施術部2内に送る。 このようにして、ステンシルフィーダー6によりステンシル保持溝21aを有する前記施述フレーム21にステンシルSが装填される。 該ステンシルSは図12に示すように基部S 1と該基部S 1から隆起した状態で指を受け入れる指先挿入部S 2からなり、該指先挿入部S 2は弾性のある材質で指に略密着する形状を有している。 そして、その上には前記透明部材54にプリントされている多色模様の輪郭の一部が刷られるようにインク通孔S 3が形成されており、ステンシル毎にその部分が異なり、異なるインクをそれぞれ順次使用することで全体として多色の模様が爪に描出されるように予めデザインされている。 【0037】一方、図1に示すように前記基台1上の隆起台部1aの背後には支持タワー1bが立設されており、基台1にコンプレッサー(図示せず)が接続されている。 そして、該前記基台1に起立する該支持タワー1 bにはブリッジ1cが支持されている。 さらに、該ブリッジ1c上には一対のガイドレール1dと、該ガイドレール1dに案内される蝶番固定板1eと、該蝶番固定板1eに固定された蝶番1fと、該蝶番1fにより回動されるタンク支持板1gが設けられている。 (図9) 【0038】そして、該タンク支持板1g上には中央部にタンク挿通孔(図示せず)が形成されており、その横にタンクロック部材70aが起立した状態で固定されいる。 該タンクロック部材70aは前記タンク挿通孔側に公知のバネ等の手段(図示せず)で該タンク挿通孔に挿通させた前記インク噴射タンク70を付勢するように支持している。 【0039】そして前記タンクロック部材70aは頂部付近に留め金70bを回動自在に設けており付勢に抗して手動で下側に押し下げられた噴射タンク70の頭部をロックする。 さらに該インク噴射タンク70の底部にはノズル75が形成されている。 【0040】さらに、前記インク噴射タンク70の下方には支持タワー1bに取付けられたターンテーブル支持台1hが張り出しており、該ターンテーブル支持台1h の上で中央にパイプ挿通孔(図示せず)が形成されており且つステップワイズ回転可能なターンテーブル1iが固定される。 そして、該ターンテーブル支持台1hも中央にパイプ挿通孔(図示せず)が形成されている。 そして該ターンテーブル1i上には複数の異なる色のインクビン72が環状に整列してセットされたインクカートリッジ73が取付けられている。 インクとしては水性アクリルインクが業務上好ましい。 【0041】そして、前記インク噴射タンク70が蝶番1fの作用で起立位置を取るときに前記ノズル75は前記施術フレーム21の真上に位置するが、これを噴射ポジションと称する。 そしてターンテーブル支持台1iとターンテーブル1iの中央部に形成されたパイプ挿通孔(図示せず)と前記ハウジング20の天井部に形成されたパイプ挿通孔(図示せず)に挿通され起立位置をとるインク噴射タンク70のノズル75と前記施術フレーム21の間を連通させるパイプ76が設けられている。 【0042】一方、前記ターンテーブル1i上のインクカートリッジ73に装填されているインクビン72に一つに対向してインク噴射タンク70の下側にはインク吸引口76が形成されていてステップワイズ回転する前記ターンテーブル1iの回転により各インクビン72に順次連通してインクをインク噴射タンク70内に導入するようになっている。 (図9) 【0043】そして、前記基台1の背後にはメインスイッチ1j,AC電源ケーブル1k,コンプレッサープラグ1lが設けられており、図示しないコンプレッサーに接続されている。 前記メインスイッチ1jは前記AC電源ケーブル1kに接続されており電源ONすることにより装置全体が通電状態になる。 また、前記基台1の背後にはファンスイッチ1mが設けられており前記ごみ箱9 1内のファン(図示せず)を作動させる。 【0044】さらに、前記ブリッジ1c内にはインク洗浄タンク10が設けられており、該インク洗浄タンク1 0には洗浄タンク用メインスイッチ10aが設けられ洗浄タンク周りのさらなるスイッチ切替動作のために通電させる。 その状態で動作させるために前記インク洗浄タンク10にはさらにプランジャー駆動スイッチ10bとコンプレッサー駆動スイッチ10cが設けられている。 【0045】さらに前記基台1の背面には前記図示しないコンプレッサーからのエアホース(図示せず)を嵌めこむエアホース挿入口1nが設けられており(図10) 前記コンプレッサープラグ1lに接続されたコンプレッサーを前記コンプレサー駆動スイッチ10cをONすることにより前記インク噴射タンク70内に圧縮空気を供給する。 【0046】また、図9に実線で示したように蝶番固定板1eは前記噴射ポジションから前記ターンテーブル1 iから離れた位置に往復動自在に水平移動して2点鎖線で示す洗浄ポジショントで停止できるようにガイドレール1d上に嵌合されている。 【0047】そして該洗浄ポジションにおいて前記インク用タンク70の下方にはインク洗浄タンク10が設けられており、該インク洗浄タンク10の上部に前記インク噴射タンク70のインク吸引口76とノズル75に対向するようにそれぞれ使用済み洗浄液の排出口10dと洗浄液注入口10eが設けられている。 【0048】さらに前記支持タワー11の背後では前記基台1上に洗浄廃液貯留タンク10fと洗浄液貯留タンク10gとが設けられそれぞれ前記インク洗浄タンク1 0にパイプを介して連通している。 さらに、前記洗浄廃液貯留タンク10fは活性炭のフィルター付き臭気排出孔が形成されており、パイプを介して前記ごみ箱9に連通しており前記ファンを駆動することによりインクの臭気を排出することができるようになっている。 【0049】前述のとおり構成した本発明にかかる自動ネールアート施術装置の動作を以下に説明する。 【0050】まず、メインスイッチ1jをONして装置に通電させる。 そして一セットのステンシルSを図2に示すようにステンシルカートリッジ4に装填する。 しかるのち、図3に示すように透明部材54をゲージ部材5 に装填して該ゲージ部材5のチャンネル状基部51をハウジング20に嵌合させて摺動降下させる。 【0051】それと同時に前記指先固定部材の基部30 の屈曲部30aを前記カバー10の屈曲部に形成されたスリット10cに挿入させると同時に前記ゲージ5に当接させて位置決めポジションに停止する。 図1はこの状態を示すものである。 【0052】そして、被施術者は指を前記指先固定部材3の合成樹脂製部材31に挿入して指先を指先載置部材34上に載置させる。 ついでポンプ33を手動で操作し前記合成樹脂製部材31の内部を膨張させながら指先を若干軸回転させる。 これによりゲージ5に装填させた透明部材54にプリントされた模様の輪郭にあわせて爪の位置を調整する。 そして位置決めが最終的に決まるとさらにポンプで空気を合成樹脂製部材内に送り込み指を固定する。 【0053】次に、前記ゲージ5を取り外し前記指先固定部材の指先載置部材34をハウジング20の正面に形成した開口部20aに挿入させて図7に示すように停止させる。 それと共に図4に示すように前記ステンシルフィーダー6を手動で正面側へ移動させる。 これによりステンシルフィーダー6の水平部62がステンシルカートリッジ4内に装填された複数のステンシルSのうち最下段にあるものを正面方向へ送る。 【0054】このように送られたステンシルSは、施術フレーム21のステンシル保持溝21a内に装填される。 このとき指先固定部材3により固定された被施術者の指の爪が待機しておりその爪の上にステンシルが臨む状態となる。 この状態で洗浄タンク10に設けられているプランジャー用スイッチ10bをONすると前記プランジャー80が励起して水平軸83を反時計方向に回動させ前記駆動悍82、前記支持板83、前記一対の脚部22を介して前記施術フレーム21がバネの付勢に抗して降下する。 そして被施術者の爪のうえに略密着した状態で停止する。 この場合、指先固定部材3の位置とステンシルフィーダー6のストロークの設計はステンシルS が正確に爪の上に位置するように予め設定されている。 【0055】つぎに支持タワー1bの上に取り付けられた前記噴射タンク70をガイドレール1dに沿って噴射位置にセットする。 そして噴射タンク70を手で押圧してロック部材70aに沿って降下させロック片70bを回動させてロックすると前記ノズル75は前記パイプ7 6内に挿入された状態で当接する。 【0056】この状態でコンプレッサー駆動スイッチ1 0cをONするとコンプレッサーが駆動され圧縮空気がエアホース挿入口1nを介してインク噴射タンク70内に供給される。 このON動作と共に前記ファンスイッチ1mをONすると前記ごみ箱91のファンを駆動して圧縮空気を外部に排気するよう動作させる。 【0057】一方、前記インク噴射タンク70を手動で下に押圧し降下させ前記ロック片70bを回動させてロックすると、ノズル75はパイプ76に対して密着押圧されて圧縮空気は前記施術フレーム21内に噴出される。 それと同時に、前記インク噴射タンク70の下側に形成されたインク吸引口76が対向する位置に待機している一つのインクビン72に連通して一つの色、例えば赤色のインクをインク噴射タンク内に吸引する。 【0058】その結果、該赤色のインクが圧縮空気と混合された状態でノズル75を介して施術フレーム21内に待機している赤色インクをプリントする穴を所定位置に有するステンシルS噴射されるためにさらにその下に密着した状態でセットされた指先の爪に前記赤色インクがプリントされる。 【0059】そのプリントが終了すると、前記コンプレッサー駆動スイッチをOFFにするとともにプランジャー用スイッチ1jをOFFにするとともに前記ポンプ3 3を操作して指先固定部材3を緩めて指を抜き取り、他の指を指先固定部材3に挿入して再びコンプレッサー駆動スイッチをONする。 このようにして所望の指の所定位置に赤色のインクをプリントしたら当該使用済みステンシルSを回収する。 【0060】すなわち、前記コンプレッサー駆動スイッチ1cがOFFの状態であるが洗浄タンク10に設けられているプランジャー用スイッチ1jを再びONにすると、前記プランジャー80が励起して水平軸83を反時計方向に回動させ前記駆動悍82、前記支持板83、前記一対の脚部22を介して前記施術フレーム21がバネの付勢に抗して降下する。 【0061】それにより、前記施術フレーム21は背後にある前記空所Cに臨む状態になり、保持されている使用済みステンシルSは、待機している前記フック部材9 0に捕捉される。 そして前記ステンシルフィーダー6を後退させると捕捉された使用済みステンシルSを前記空所C内まで牽引して該空所Cの下に設けられたごみ箱9 1内に投棄する。 【0062】つぎに、赤色に染まったステンシル噴射タンクの内部及びその周囲の洗浄を行う。 すなわち、前記インク噴射タンク70からロック片70bを外して上昇させ図9に示すように前記蝶番固定板1eを手動で噴射ポジションから洗浄ポジションに移動させると前記噴射タンク70は前記インクカートリッジ72を離れてガイドレール1d上を移動して2点斜線で示すように洗浄ポジションにて停止させる。 【0063】そして噴射タンク70を押し下げて前記洗浄タンクロック部材70aでロックすると前記噴射タンクのノズル75とインク吸引口76は前記使用済み洗浄液の排出口10dと洗浄液注入口10eに嵌合して連通する。 この状態で、コンプレッサー駆動スイッチ10c をONすると吸引された圧縮空気が洗浄液貯留タンク1 0gから吸引された洗浄液と共に前記洗浄タンク10を介して前記噴射タンク70内に導入されて内部を洗浄する。 【0064】それにより使用済みの洗浄廃液は前記ノズル75を介して洗浄廃液貯留タンク10f内に排出する。 そしてコンプレッサー駆動スイッチ10cをOFF してコンプレッサーの動作を停止させる共にプランジャー用スイッチ10bをOFFにすると前記施術フレーム21は再び付勢されて上昇する。 【0065】つぎに段落番号0050から段落番号00 65まで記述した手順を繰返すことにより異なる色とデザイン配置を有するステンシルを用いて被施術者の爪に上に所定も模様を描出する。 そして最後にメインスイッチ1jをOFFにすることで本発明によるネールアートの施術を終了する。 【0066】以上、本発明にかかるネールアート施術装置は複数のステンシルを使用して多色模様を描出するような構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく使用されるステンシルが一枚のみで単色の模様を描出するためステンシルカートリッジに代えて適宜ステンシル供給手段を設けてそれに対応して噴射タンクを洗浄する手段を省略してもよい。 あるいはステンシルを使用せず爪の上に模様でなく無地の着色を施してもよい。 【0067】 【発明の効果】本発明は被施術者の指先を固定しその上にインクを噴射して爪のうえにインクで模様を描出したのでネールアートが簡単に行えるためにネーリストの技量に左右されることなく短時間でクォリティの高い施術が実行でき、業務用として安価で競争力の高いサービスを提供できる利点があり、時間的には指を10本仕上げると従来1乃至2時間要していたものが15乃至20分程で仕上がる効果がある。 【0068】またインクの噴射の際にステンシルを載置するステップとインクを噴射するステップを異なるステンシルと異なる色のインクを用いて繰返し、ステンシルを載置する際にはステンシルと指の爪の位置決めをおこなうので多色の模様が短時間、安価で且つクォリティが高いサービスが提供できる。 【0069】また、またステンシルを載置するステップとインクを噴射手段を用いて噴射するステップを異なるステンシルと異なる色のインクを用いて繰返し、ステンシルを載置する際にはステンシルと指の爪の位置決めをおこない、前記噴射手段を洗浄するステップをさらに加えたので、同一の噴射手段が何回も使用でき機材の購入が楽になる利点がある。 【0070】また、本発明は基台と指先固定手段とステンシル供給手段とインク噴射手段を含む装置を構成しているのでネールアートが簡単に行えるためにネーリストの技量に左右されることなく短時間でクォリティの高い施術が実行でき、業務用として安価で競争力の高いサービスを提供できる利点がある。 【0071】また、本発明は基台と指先固定手段とステンシル供給手段とインク噴射手段に加えて、被施術者の爪とステンシルの位置決めをするゲージ手段と、ステンシル供給手段としてステンシルカートリッジを使用し、 さらにインク噴射手段を洗浄する手段を設けたので多色の模様を簡単、短時間に、しかも安価に提供でき業務用として競争力の高いサービスが提供できる。 【0072】また、本発明にかかるネールアート施術装置は基台と、施術フレームと、指先固定手段と、ステンシルカートリッジと、ゲージ手段と、ステンシルフィーダーと、施術フレーム駆動手段と、使用済みステンシル回収手段と、ノズル洗浄手段を設けたので複数の異なる色のインクを使用して多色の模様を被施術者の爪に描出する工程が一連に実施でき、短時間でクォリティの高いネールアートのサービスが提供できる。 【0073】また、前記ゲージ手段は各ステンシルと同寸法で且つ前記複数のステンシルで描出される多色模様の輪郭がプリントされた透明部材を用いてゲージで爪に密着するようにしたので模様のずれがなくクォリティの優れた多色模様が描出されるという効果がある。 【0074】また、ノズル手段に対してインクカートリッジを対向させるようにステップワイズ回転するターンテーブルを設けてノズル手段とインクビンを連通させたのでインクの供給がスムースに実行できるという効果がある。 【0075】また、ステンシル回収手段としてステンシルフィーダーに先端が鉤状のフックを設けて使用済みステンシルを捕捉回収し外部に引き出し可能なごみ箱に投棄するので新たなステンシルを供給する準備と連動して行える利点がある。 【0076】また、洗浄廃液貯留タンクはごみ箱に連通する活性炭のフィルター付き臭気排出孔が設けられているのでインクの臭気が装置内にこもらないと同じに外部にも臭気を出さない効果がある。 【0077】また、前記ノズル手段は通常は上昇位置に付勢されネールアート施術時やタンク洗浄時には下降位置にロックされるので施術時と洗浄時の移行の段階がスムースに行われる効果がある。 【0078】 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明にかかる自動ネールアート施術装置の全体を示す斜視図である。 【図2】本発明にかかる自動ネールアート施術装置の側断面図である。 【図3】被施術者の指の固定の際の位置決めのためのゲージ手段の取り付け要領を示す斜視図である。 【図4】本発明にかかる自動ネールアート施術装置の側断面図による動作説明図である。 【図5】ゲージ手段のうち指に描出される多色模様の輪郭をプリントした透明部材の斜視図である。 【図6】図3で示されたゲージ手段を使用した指の固定の位置決めされ状態を示す斜視図である。 【図7】ネールアート施術中における一部を省略した主要部の斜視図である。 【図8】本発明にかかるネールアート施術装置の施術の動作を断面で示した説明図である。 【図9】本発明にかかるネールアート施術装置の平面図である。 【図10】本発明にかかるネールアート施術装置の背面図である。 【図11】本発明にかかるネールアート施術装置の正面図である。 【図12】本発明において使用するステンシルの斜視図である。 【符号の説明】 1 基台 2 施術部 20 ハウジング 21 施術フレーム 3 指先固定部 30 基部 34 指先載置台 4 ステンシルカートリッジ 5 ゲージ手段 54 透明部材 6 ステンシルフィーダー 7 噴射部 70 噴射タンク 72 インクビン 73 インクカートリッジ 75 ノズル 76 パイプ 80 プランジャー 81 水平軸 90 フック部材 91 ごみ箱 S ステンシル 10 洗浄タンク 10f 洗浄廃液貯留タンク 10g 洗浄液貯留タンク ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 1/40 B41J 3/04 101Z |