籾摺機

申请号 JP2016153905 申请日 2016-08-04 公开(公告)号 JP2018020293A 公开(公告)日 2018-02-08
申请人 株式会社サタケ; 发明人 是田 稔; 頼岡 誠治;
摘要 【課題】脱ぷロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替え可能とした籾摺機を安価に提供することを目的とする。 【解決手段】一対の脱ぷロール3,4を互いに内方向に、且つ、異なる周速度で回転させる籾摺機において、脱ぷロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替えるよう第1駆動系と第2駆動系とを形成したものであって、前記一対の脱ぷロール3,4のロール摩耗度を検出するロール摩耗度検出手段43と、該ロール摩耗度検出手段43により所定量のロール摩耗度が検知されたときは、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト26の掛け替え作業を作業者に指示する制御手段と、を設けた。 【選択図】図2
权利要求

一対の脱ぷロール(3),(4)を互いに内方向に、且つ、異なる周速度で回転させるよう、一対の脱ぷロール(3),(4)のロール軸のうち、一方のロール軸(21)には、第1の大径プーリ(22)を、他方のロール軸(19)には、第1の小径プーリ(20)を各々軸着し、これら第1の大径プーリ(22)と、第1の小径プーリ(10)と、モータ(17)の駆動プーリ(24)とを、無端ベルト(26)で連結して第1駆動系を形成するとともに、 前記第1の大径プーリ(22)を軸着した一方のロール軸(21)には第2の小径プーリ(28)を、前記第1の小径プーリ(10)を軸着した他方のロール軸(19)には第2の大径プーリ(27)を、さらにそれぞれ軸着し、これら第2の小径プーリ(28)と、第2の大径プーリ(27)と、モータ(18)の駆動プーリ(30)とを、前記無端ベルト(26)により連結して第2駆動系を形成してなる籾摺機であって、 該籾摺機には、前記一対の脱ぷロール(3),(4)のロール摩耗度を検出するロール摩耗度検出手段(43)と、 該ロール摩耗度検出手段(43)により所定量のロール摩耗度が検知されたときは、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト(26)の掛け替え作業を作業者に指示する制御手段(38)と、を設けたことを特徴とする籾摺機。前記第1駆動系には、前記無端ベルト(26)を張るためのテンションとなる可動アイドラプーリ(25)を設けるとともに、前記第2駆動系には、前記無端ベルト(26)を張るためのテンションとなる可動アイドラプーリ(31)を設ける一方、前記籾摺機には、前記可動アイドラプーリ(25),(31)が移動したときの位置の検知手段としてリミットスイッチ(36),(37)がそれぞれ設けられている請求項1記載の籾摺機。前記制御手段は、前記ロール摩耗度検出手段(43)により所定量のロール摩耗度が検知されたときに、まず、籾摺作業を一時停止し、次いで、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト(26)の掛け替え作業を作業者に指示するように形成されてなる請求項1又は2記載の籾摺機。

说明书全文

本発明は、籾摺機に関する。

従来、脱ぷロールの入れ替えが不要な籾摺機として特許文献1乃至3に記載されたものがある。

特許文献1に記載の籾摺機は、回転速度が異なる主、副両ゴムロールの駆動手段として、主ゴムロール及び副ゴムロールのそれぞれに変速モータを取り付け、それぞれの変速モータにより主ロール及び副ロールを独立して回転駆動せしめるとともに、両変速モータをタイマ付制御盤に接続して一定時間おきに、高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切替変更し得るように構成したことを特徴とするものである。

これにより、主ゴムロール及び副ゴムロールは、一定時間おきに交互に高速側、低速側に差速回転することになって、両ゴムロールは、平等(均等)に摩耗するようになって、経済性を有するものになる、といった作用・効果がある。

また、特許文献2記載の籾摺機は、モータを二台搭載し、第1のゴムロールには大小二個の駆動プーリを軸着するとともに、第2のゴムロールにも小大二個の駆動プーリを軸着し、一方のモータからは、第1のゴムロールの大プーリ、及び第2のゴムロールの小プーリ間に第1の無端ベルトを巻回し、他方のモータからは、第1のゴムロールの小プーリ、及び第2のゴムロールの大プーリ間に第2の無端ベルトを巻回し、大小二個の駆動プーリのいずれを回転軸に伝達するかを選択するクラッチ機構を配設したものである。

これにより、第1及び第2の無端ベルトを第1及び第2のゴムロール間にタスキ掛けして巻回しているものであるから、一対のゴムロール間の反発により不意にロール間隙が広がるのを防止することができる。すなわち、ロール間隙の広がりによる脱ぷ不良が生じるのを防止する、といった作用・効果がある。

さらに、特許文献3記載の籾摺機は、特許文献2と同様の無端ベルトを巻回した籾摺機にテンションクラッチプーリを配設し、該テンションクラッチプーリにアクチュエータを設けて、無端ベルトが大径プーリに巻回する位置と、巻回を回避する位置とに切り替え可能とする構成にしたものである。

これにより、耐久性に優れていて、クラッチ機構及びアイドラプーリの切り替え操作を繰り返し何度も行ったとしても故障が起きる回数が激減するといった作用・効果がある。

上述した特許文献1乃至3に記載の籾摺機は、モータを二台搭載し、ゴムロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替え可能としたものである。しかしながら、上記特許文献1乃至3では、変速モータを採用することや、タイマ付制御盤を設けることや、回転軸に回転力を伝達するクラッチを設けることや、プーリに回転力を伝達するテンションクラッチを設けること等により、製造コスト高となっていた。

実公昭62−29064号公報

特許第4483692号公報

特許第5110299号公報

本発明は上記問題点にかんがみ、脱ぷロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替え可能とした籾摺機の製造コスト高を抑制して、この種の籾摺機を安価に提供することを技術的課題とする。

上記課題を解決するため本発明は、一対の脱ぷロール(3),(4)を互いに内方向に、且つ、異なる周速度で回転させるよう、一対の脱ぷロール(3),(4)のロール軸のうち、一方のロール軸(21)には、第1の大径プーリ(22)を、他方のロール軸(19)には、第1の小径プーリ(20)を各々軸着し、これら第1の大径プーリ(22)と、第1の小径プーリ(20)と、モータ(17)の駆動プーリ(24)とを、無端ベルト(26)で連結して第1駆動系を形成するとともに、 前記第1の大径プーリ(22)を軸着した一方のロール軸(21)には第2の小径プーリ(28)を、前記第1の小径プーリ(20)を軸着した他方のロール軸(19)には第2の大径プーリ(27)を、さらにそれぞれ軸着し、これら第2の小径プーリ(28)と、第2の大径プーリ(27)と、モータ(18)の駆動プーリ(30)とを、前記無端ベルト(26)により連結して第2駆動系を形成した籾摺機であって、 該籾摺機には、前記一対の脱ぷロール(3),(4)のロール摩耗度を検出するロール摩耗度検出手段(43)と、 該ロール摩耗度検出手段(43)により所定量のロール摩耗度が検知されたときは、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト(26)の掛け替え作業を作業者に指示する制御手段(38)と、を設ける、という技術的手段を講じた。

請求項2記載の発明は、前記第1駆動系には、前記無端ベルト(26)を張るためのテンションとなる可動アイドラプーリ(25)を設けるとともに、前記第2駆動系には、前記無端ベルト(26)を張るためのテンションとなる可動アイドラプーリ(31)を設ける一方、籾摺機に、前記可動アイドラプーリ(25),(31)には、位置検知手段としてのリミットスイッチ(36),(37)がそれぞれ設けられていることを特徴とする。

請求項3記載の発明は、前記制御手段が、前記ロール摩耗度検出手段(43)により所定量のロール摩耗度が検知されたときに、まず、籾摺作業を一時停止し、次いで、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト(26)の掛け替え作業を作業者に指示することを特徴とする。

本発明によれば、一対の脱ぷロール(3),(4)を互いに内方向に、且つ、異なる周速度で回転させる籾摺機において、脱ぷロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替えるよう第1駆動系と第2駆動系とを形成したものであるから、第1駆動系から第2駆動系又は第2駆動系から第1駆動系に駆動を切り替えながら脱ぷ処理を行うことにより、一組の脱ぷロールの摩耗量が限界に達するまで振り替えを行うことなく脱ぷを継続することができる。

そして、前記一対の脱ぷロール(3),(4)のロール摩耗度を検出するロール摩耗度検出手段(43)と、該ロール摩耗度検出手段(43)により所定量のロール摩耗度が検知されたときに、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト(26)の掛け替え作業を作業者に指示する制御手段(38)と、を設けたものであるから、脱ぷロール(3),(4)に所定量のロール摩耗が検知されたときに、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト(26)の掛け替え作業を作業者がタイミングよく行うことができる。

すなわち、従来のような変速モータを採用することや、タイマ付制御盤を設けることや、回転軸に回転力を伝達するクラッチを設けることや、プーリに回転力を伝達するテンションクラッチを設けることなど、高価な部品を採用することが不要となり、脱ぷロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替え可能とした籾摺機を安価に提供することができるようになった。

請求項2記載の発明によれば、前記第1駆動系には、前記無端ベルト(26)を張るためのテンションとなる可動アイドラプーリ(25)を設けるとともに、前記第2駆動系には、前記無端ベルト(26)を張るためのテンションとなる可動アイドラプーリ(31)を設ける一方、籾摺機には、前記可動アイドラプーリ(25),(31)の位置検知手段としてのリミットスイッチ(36),(37)がそれぞれ設けられているから、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト(26)の掛け替え作業の際に、無端ベルト(26)の張力が適正であることの確認ができ、かつ、モータ(17),(18)は、リミットスイッチ(36),(37)の電気信号によって可動アイドラプーリ(25),(31)が適正な位置でなければ駆動できない仕組み(インターロック)となっているから、安全確認を自動的に行うことができる。

請求項3記載の発明によれば、前記制御手段が、前記ロール摩耗度検出手段(43)により所定量のロール摩耗度が検知されたときに、まず、籾摺作業を一時停止し、次いで、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト(26)の掛け替え作業を作業者に指示するものであるから、籾摺作業を確実に停止した後に、無端ベルト(26)の掛け替え作業を作業者に指示することとなり、極めて安全に作業することができる。

本発明の籾摺機の内部構造を示す概略縦断面図である。

籾摺機背面側の脱ぷロール駆動部の第1駆動系を示す概略図である。

同上の第2駆動系を示す概略図である。

本発明の籾摺機の制御ブロック図である。

本発明の籾摺機の制御内容を示すフローチャートである。

以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の籾摺機の内部構造を示す概略縦断面図である。

図1に示すように、本発明の一実施形態に係る籾摺機1は、機枠2内にゴム製の一対の脱ぷロール3,4を回転可能に配設した脱ぷ部5と、該脱ぷ部5上方に設けられ、籾ホッパー6及び流量調整用の振動フィーダ7を備えて籾を貯留しつつ適宜な繰出しを行う籾供給部8と、該籾供給部8から供給される籾を前記脱ぷ部5に案内する案内シュート部9とから主要部が構成される。

前記脱ぷ部5は、一対の脱ぷロール3,4の軸を結んだ線を平から約30°程度傾斜させた(図1では脱ぷロール4が脱ぷロール3よりも上方に配置されている。)斜め配置とし、該脱ぷロール3,4の周速度を互いに異にして反対方向に回転させ、脱ぷロール3,4間隙tに籾を供給して、脱ぷロール3,4間の周速度の差により籾殻をせん断破壊して籾摺りを行う形態(ロール式籾摺機)である。

前記籾供給部8は、籾ホッパー6の投入口10から張り込んだ籾を、振動フィーダ7の振動機構11により振動トラフ12を振動させることで、トラフ先端から均等かつ並列的に適量の籾を送り込む作用を奏する。振動トラフ12には、適宜流量調節板13が設けられ、籾の送り込み量を調節したり規制したりすることができる。符号14は、籾ホッパー6に付設された原料有無センサであり、該センサの検知により、籾摺機の駆動をオン・オフ制御することができる。

前記案内シュート部9は、幅が25〜30cm程度、長さが0.8m〜1.5m程度に形成された滑流板15と、該滑流板15の底部に配設した度調整機構16とから構成され、水平から60°程度の傾斜角をもって設けられている。前記滑流板15の幅は、前記脱ぷロール3,4の幅が10インチのサイズであれば25.4cmであるので、これとほぼ等しい幅に設定されている。そして、該滑流板15を、その長さ方向に延びる仮想線と前記脱ぷロール3,4の中心を結ぶ線とがほぼ垂直に交差するように配置すれば、脱ぷロール3,4に籾が供給される際に、籾がはじかれて姿勢が乱れることが少なくなり、脱ぷ時の砕粒の発生を抑えることができる。

図2は、籾摺機1の背面側にある脱ぷロール駆動部の第1駆動系を示す概略図である。籾摺機1の機枠2には、機枠2側面部に配置した第1の駆動モータ17と、機枠2上部に配置した第2の駆動モータ18とがそれぞれ設けられている。そして、脱ぷロール4側のロール軸19に第1の小径プーリ20を軸着するとともに、脱ぷロール3側のロール軸21に第1の大径プーリ22を軸着する一方、第1の駆動モータ17のモータ軸23には、第1のモータプーリ24を軸着する。また、脱ぷロール4の下方には、ベルトを張るためのテンションとなる移動可能な可動アイドラプーリ25が設けられる。これら複数のプーリにより、第1駆動系が形成されることとなり、前記モータプーリ24、大径プーリ22、小径プーリ20及び可動アイドラプーリ25間に、無端ベルト26が巻回される。

一方、図3は、脱ぷロール駆動部の第2駆動系を示す概略図である。この第2駆動系として、脱ぷロール4側のロール軸19に第2の大径プーリ27を軸着するとともに、脱ぷロール3側のロール軸21に第2の小径プーリ28を軸着する一方、第2の駆動モータ18のモータ軸29には、第2のモータプーリ30を軸着する。また、脱ぷロール4の側方には、ベルトを張るためのテンションとなる移動可能な可動アイドラプーリ31が設けられる。これら複数のプーリにより第2駆動系が形成されることになり、前記モータプーリ30、大径プーリ27、小径プーリ28及び可動アイドラプーリ31間に、無端ベルト26が巻回される。このとき、第1駆動系と第2駆動系とは同時に駆動されることはないので、第1駆動系にて使用されていた無端ベルト26をいったん取り外し、第2駆動系にて使用する(共用する)のが好ましい。

図2,図3において、第1駆動系の可動アイドラプーリ25は、エアシリンダ32の収縮により支点33を中心にして二点鎖線の位置(符号25a)まで回動できる構成である。また、第2駆動系の可動アイドラプーリ31も同様に、エアシリンダ34の伸長により支点35を中心にして二点鎖線の位置(符号31a)まで回動できる構成である。

そして、機枠2の適所には、可動アイドラプーリ25の位置検知手段としてのリミットスイッチ36が設けられるとともに、可動アイドラプーリ31の位置検知手段としてのリミットスイッチ37が設けられる。このような位置検知手段に限定することはなく、例えば、位置検知手段として、前記エアシリンダ32,34のエア圧を検知することで代用してもよい。つまり、エア圧を検知することでエアシリンダ32,34の駆動の有無を検知し、間接的に可動アイドラプーリ25,31の位置を知ることができるのである。 なお、図2,図3において、脱ぷロール3のロール軸21は固定状であり、脱ぷロール4のロール軸19は支点46を中心に回動可能となっている。そして、脱ぷロール3と脱ぷロール4とは、エアシリンダ47の収縮によって間隙tがほぼゼロとなるように接触させることができる。

図4は、本発明の籾摺機にかかる制御ブロック図である。図4を参照すると、本発明の籾摺機1には各種センサからの信号を受けて各種アクチュエータに指令を送る制御盤38が設けられている。この制御盤38の入力側には、脱ぷロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替えるタイミングを計測するタイマー39と、カメラなどで構成したロール摩耗センサー43と、三相400V又は三相200Vの電源の通断電を行う電源スイッチ40と、脱ぷロールの回転駆動を停止させる停止スイッチ41と、脱ぷロールを回転駆動させる駆動スイッチ42と、前記可動アイドラプーリの位置を検知するリミットスイッチ36,37と、作業者によるベルト掛け替えの完了を知らせるベルト掛け替え完了ボタン48と、原料有無センサ14とがそれぞれ電気的に接続されている。

一方、制御盤38の出力側には、前記第1の駆動モータ17と、エアシリンダ32と、表示部44(作業者に対し、脱ぷロールの高速側を低速側に、脱ぷロールの低速側を高速側に切り替えを指示する。)と、第2の駆動モータ18と、エアシリンダ34と、フィーダコイル45と、エアシリンダ47とがそれぞれ電気的に接続されている。

次に、制御盤38の制御内容について説明する。 図5は、脱ぷロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替える際の制御内容を示すフローチャートである。 仮として、まず、図2に示す第1駆動系に無端ベルト26を巻回しておき、籾摺機1に電源を入れて第1のモータ17を始動する(これに限らず、図3に示す第2駆動系から始動してもよい。)。これにより、モータ17から第1の大径プーリ22、第1の小径プーリ20、可動アイドラプーリ25に回転が伝達され、脱ぷロール3は低速回転するとともに、脱ぷロール4は高速回転し、互いに内向きに回転する。続いて、振動フィーダ7のフィーダコイル45に通電して、投入口10から送られる原料籾を帯状に案内シュート部9の滑流板15へ落下させる。

そして、滑流板15に落下した籾は、帯状に薄い層の状態で滑り落ち、脱ぷロール3,4間の間隙に投入される。投入された籾は、脱ぷロール3,4により脱ぷ作用を受け、籾から籾殻が剥離される(ステップ1)。

こうして、第1駆動系にて脱ぷ処理を継続していくと、脱ぷロール3,4は次第に摩耗していくことになる。ここで、高速回転する脱ぷロール4のほうが、低速回転する脱ぷロール3よりも早期に摩耗することになる。ここで、脱ぷロール4の摩耗で外径が小さくなると、脱ぷロール3,4の周速度差は減少し、脱ぷ作用が劣ってくるようになる。そこで、脱ぷロール3,4近傍には、カメラ等によるロール摩耗(検知)センサ43(このようなロール摩耗センサはカメラ等のほか、特開平10−33997号公報の段落0027に示す接触センサや、特開平9−313959号公報の段落0019に示す光電センサであってもよい。)が設けられるのである。このほか、タイマー39などを設けて摩耗度を推定してもよい。そして、ロール摩耗センサ43からの摩耗度の実測値情報や、タイマ−39による所定時間の経過時間などによる摩耗度の推定値により、第1駆動系から第2駆動系に切り替えて脱ぷ処理をすることになる。

すなわち、振動フィーダ7及び第1のモータ17を停止して第1駆動系を停止させる(ステップ2)。次に、ステップ1で始動していた第1駆動系(又は第2駆動系)について、固定側の脱ぷロール3が、高速回転であったか低速回転であったかの検証が行われる(ステップ3)。

第1駆動系では、固定側の脱ぷロール3が低速回転であり、移動側の脱ぷロール4が高速回転であったので、ステップ3からNo(ノー)の矢印に沿ってステップ4に至る。ステップ4では、制御盤38からの指示で表示部44に「第1駆動系から第2駆動系にベルトを掛け替えよ」との表示がなされ、作業者に対してベルトの掛け替えを指示する。次に、ステップ5では、エアシリンダ32を伸長させて無端ベルト26の張りを緩める作業が行われるとともに、ステップ6では、作業者によって手作業にて無端ベルト26を第1駆動系から第2駆動系へ掛け替える作業が行われる。

そして、第1駆動系から第2駆動系に無端ベルト26の掛け替え作業が終了すると、作業者が自らベルト掛け替え完了ボタン48(図4参照)を押す。次に、ステップ7では、エアシリンダ34が伸長されてベルトを張る作業が行われる。これに伴い、可動アイドラプーリ31が符号31a付近に移動されて無端ベルト26が張られることとなり、可動アイドラプーリ31の移動によりリミットスイッチ37もオン状態となる。このリミットスイッチ37がオン状態となることは、無端ベルト26の張力が適正であることの確認ができ、かつ、第2の駆動モータ18が、リミットスイッチ37の電気信号によって可動アイドラプーリ31が適正な位置でなければ駆動できない仕組み(インターロック)となっているから、安全確認を自動的に行うことができるメリットがある。 リミットスイッチ37がオン状態の後は、ステップ9において第2の駆動モータ18が駆動し、籾摺が再開されることとなる(ステップ10)。

一方で、ステップ3において、固定側の脱ぷロール3が高速回転であり、移動側の脱ぷロール4が低速回転であった場合(第2駆動系のとき)、ステップ3のYes(イエス)の矢印に沿ってステップ11に至る。ステップ11では、制御盤38からの指示で表示部44に「第2駆動系から第1駆動系にベルトを掛け替えよ」との表示がなされ、作業者に対してベルトの掛け替えを指示する。次に、ステップ12では、エアシリンダ34を収縮させて無端ベルト26の張りを緩める作業が行われるとともに、ステップ13では、作業者によって手作業にて無端ベルト26を第2駆動系から第1駆動系へ掛け替える作業が行われる。

そして、第2駆動系から第1駆動系に無端ベルト26の掛け替え作業が終了すると、作業者が自らベルト掛け替え完了ボタン48(図4参照)を押す。次に、ステップ14では、エアシリンダ32を収縮させてベルトを張る作業が行われる。これに伴い、可動アイドラプーリ25が符号25a付近に移動されて無端ベルト26が張られることとなり、可動アイドラプーリ25の移動によりリミットスイッチ36もオン状態となる。このリミットスイッチ36がオン状態となることは、無端ベルト26の張力が適正であることの確認ができ、かつ、第1の駆動モータ17が、リミットスイッチ36の電気信号によって可動アイドラプーリ25が適正な位置でなければ駆動できない仕組み(インターロック)となっているから、安全確認を自動的に行うことができるメリットがある。 リミットスイッチ36がオン状態の後に、ステップ16では、第1の駆動モータ17が駆動し、籾摺が再開されることとなる(ステップ17)。

上記のように第1駆動系から第2駆動系、又は第2駆動系から第1駆動系に切り替えながら脱ぷ処理を行い、ステップ18において籾摺作業を終了するか否かの判断が行われる。脱ぷロール3,4の摩耗量が限界に達していない場合は、No(ノー)の矢印に沿ってステップ1にリターンする。一方、脱ぷロール3,4の摩耗量が限界に達した場合は、ステップ19に至り、いったん籾摺作業を終了し、脱ぷロール3,4を新品に入れ替えてから、改めて運転を再開するとよい。

以上のように、第1駆動系から第2駆動系、又は第2駆動系から第1駆動系に切り替えながら脱ぷ処理を行うことにより、一組の脱ぷロールの摩耗量が限界に達するまで振り替えを行うことなく脱ぷを継続することができる。

そして、本実施形態によれば、前記一対の脱ぷロール3,4のロール摩耗度を検出するロール摩耗度検出手段43と、該ロール摩耗度検出手段43により所定量のロール摩耗度が検知されたときは籾摺作業を一時停止するとともに、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト26の掛け替え作業を作業者に指示する制御手段38と、を設けたものであるから、脱ぷロール3,4に所定量のロール摩耗度が検知されたときに、前記第1駆動系から第2駆動系又は前記第2駆動系から第1駆動系への前記無端ベルト26の掛け替え作業を作業者がタイミングよく行うことができる。

すなわち、従来のような変速モータを採用することや、タイマ付制御盤を設けることや、回転軸に回転力を伝達するクラッチを設けることや、プーリに回転力を伝達するテンションクラッチを設けることなど、高価な部品を採用することが不要となり、脱ぷロールの高速側を低速側に、低速側を高速側に交互に切り替え可能とした籾摺機を安価に提供することができるようになった。

本発明は、農家用の小型の籾摺機や、穀物共同乾燥調製施設(カントリーエレベータ(CE))やライスセンタ用の大型の籾摺機に適用することができる。

1 籾摺機 2 機枠 3 脱ぷロール 4 脱ぷロール 5 脱ぷ部 6 籾ホッパー 7 振動フィーダ 8 籾供給部 9 案内シュート部 10 投入口 11 振動機構 12 振動トラフ 13 適宜流量調節板 14 原料有無センサ 15 滑流板 16 角度調整機構 17 第1の駆動モータ 18 第2の駆動モータ 19 ロール軸 20 第1の小径プーリ 21 ロール軸 22 第1の大径プーリ 23 モータ軸 24 モータプーリ 25 可動アイドラプーリ 26 無端ベルト 27 第2の大径プーリ 28 第2の小径プーリ 29 モータ軸 30 モータプーリ 31 可動アイドラプーリ 32 エアシリンダ 33 支点 34 エアシリンダ 35 支点 36 リミットスイッチ 37 リミットスイッチ 38 制御盤 39 タイマー 40 電源スイッチ 41 停止スイッチ 42 駆動スイッチ 43 ロール摩耗センサー 44 表示部 45 フィーダコイル 46 支点 47 エアシリンダ 48 ベルト掛け替え完了ボタン

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