ジスルフィド又はチオールポリマー毛髪染料 |
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申请号 | JP2013524434 | 申请日 | 2011-08-15 | 公开(公告)号 | JP6150729B2 | 公开(公告)日 | 2017-06-21 |
申请人 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア; BASF SE; | 发明人 | マルキ−ビーネワルド,ソフィ; クレーマー,クリスティアン; フレーリング,ベアテ; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | 次式 又は と、スルフィド含有化合物 (C3) G-(Z1)r-X3-S-S-X4-(Z2)q-G [式中、 X1は、直接結合;又はフェニル、ナフチル、チオフェニル、1,3-チアゾリル、1,2-チアゾリル、1,3-ベンゾチアゾリル、2,3-ベンゾチアゾリル、イミダゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,3,5-チアジアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、ピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、アミノジフェニル、アミノジフェニルエーテル若しくはアゾベンゼニルから生じる二価ラジカルであり; Y1は、アントラキノン、アゾ、アゾメチン、メロシアニン、メチン、オキサジン及びスチリル染料から選択されるカチオンで荷電した有機染料の残基であり、 m及びnは0〜50000の数であり;mとnの合計≧3であり、 Z1及びZ2は互いに独立に、-C(O)-;-C2〜C12アルケニレン-;-(CH2CH2-O)1〜5-;-C1〜C10アルキレン(C5〜C10アリーレン)-;-C5〜C10アリーレン-;-C5〜C10シクロアルキレン-;-C(O)O-;-OCO-;-N(R3)-; ;-CON(R4)-;-(R5)NC(O)-;-CH2C(O)N(R6)-;-(R6)NC(O)CH2-;-O-;-S-;-S(O)-;又は-S(O)2-であり; X3及びX4はそれぞれ互いに独立に、-C1〜C10アルキレン-;-C5〜C10シクロアルキレン-;C5〜C10アリーレン;又は-C5〜C10アリーレン-(C1〜C10アルキレン)-であり; Gは、ハライド、活性化されたメトキシ、ヒドロキシ、トシレート、メシレート、カルボン酸、カルボン酸クロリド、カルボン酸エステル、スルホニルクロリド、ビニルスルホン、アクリレート、イソシアネート、エポキシド、酸無水物、第一、第二又は第三アミン及びヒドロキシから選択される、ポリマー主鎖(A)と反応できる官能基を表し; q及びrは互いに独立に、0又は1であり、 R3、R4、R5及びR6は互いに独立に、水素;C1〜C14アルキル;C2〜C14アルケニル;C6〜C10アリール;C6〜C10アリール-C1〜C10アルキル;又はC5〜C10アルキル(C5〜C10アリール)である] との反応生成物からなる毛髪染料。Y1、Y2及びY3が同じ意味を有する、請求項1に記載の毛髪染料。分子量が400〜2*106、好ましくは1000〜500000である、請求項1又は2に記載の毛髪染料。請求項1〜3のいずれかに記載の少なくとも一つの毛髪染料を含む、有機材料を染色するための組成物であって、有機材料が、ヒトの毛髪である、前記組成物。さらに、少なくとも一つの単一のさらなる直接染料、ポリマー染料及び/又は酸化染料を含む、請求項4に記載の組成物。シャンプー、コンディショナー、ゲル又はエマルションの形態の、請求項4又は5に記載の組成物。有機材料を、請求項1に記載の少なくとも一つの毛髪染料で処理することを含む、有機材料を染色する方法。毛髪染料での染色を還元剤の存在下で実施する、請求項7に記載の方法。還元剤が、チオグリコール酸又はその塩、グリセリンモノチオグリコレート、システイン、2-メルカプトプロピオン酸、2-メルカプトエチルアミン、チオ乳酸、チオグリセリン、亜硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸塩、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム及びヒドロキノンから選択される、請求項8に記載の方法。有機材料を、 a)任意選択で還元剤、 b)請求項1に記載の毛髪染料の少なくとも一つ、及び c)任意選択で酸化剤 で処理することを含む、請求項7〜9のいずれかに記載の方法。ケラチン含有繊維を染色する方法であって、 a)ケラチン含有繊維を、請求項1に記載の毛髪染料の少なくとも一つで染色するステップと、 b)着色されたケラチン含有繊維を所望の期間身につけるステップと、 c)着色されたケラチン含有繊維を、染料分子と毛髪ケラチン含有繊維表面の間の-S-S-結合を切断して染料分子を繊維から解離させることができる還元剤を含む水性ベースの脱色組成物と接触させることによって、ステップa)で施された色を着色されたケラチン含有繊維から除去するステップと を含む方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、ポリマー主鎖、発色団及びスルフィド含有化合物の反応生成物に関係する新規なポリマー染料、これらの反応生成物を含む毛髪染色組成物に関し、その調製のための方法、並びに有機材料、例えばケラチン含有繊維、皮革、絹、セルロース若しくはポリアミド、羊毛又はポリアクリロニトリルのような天然及び合成繊維、紙又は木材を染色するためのその使用に関する。 カチオン化合物が、負に帯電した毛髪又は羊毛に対して良好な親和性を有することは周知である。これらの特徴は、毛髪を小分子と接触させるために、またポリマーと接触させるためにも用いられてきた。 ケラチン含有繊維用の着色剤として使用するための多くのカチオン性ポリマー染料が、例えば米国特許第4,228,259号、同第4,182,612号又はフランス特許2 456 764号に開示されている。これらの参考文献は、そのポリマー部分がカチオン電荷を有することを教示している。 毛髪染料特性の改善は、二つの新規な部類の毛髪染料技術:ポリマー染料及びジスルフィド染料において既に取り組まれている。 しかし、両方の技術は限界、特に洗濯堅牢性(ポリマー染料)及び毒物学的な問題(ジスルフィド染料)を示している。 本発明は、毛髪着色のための新規な技術に関する。ジスルフィド部分がポリマー染料と共有結合している。 驚くべきことに、この新規な技術で非常に良好な染色結果が得られることを見出した。 したがって、本発明は、 (A)次式 の化合物から選択されるポリマー主鎖と、 (B)次式
[式中、 T、U及びQは互いに独立に、ポリマー主鎖の反復単位を表し; X1、X2及びX3は互いに独立に、直接結合;少なくとも1個のヘテロ原子を任意選択で含む、任意選択で置換された、飽和若しくは不飽和、縮合若しくは非縮合、芳香族若しくは非芳香族(複素環式)二価ラジカル;C1〜C30アルキル、C1〜C30アルコキシ、C2〜C12アルケニル、C5〜C10アリール、C5〜C10シクロアルキル、C1〜C10アルキル(C5〜C10アリーレン)、ヒドロキシ若しくはハロゲンで任意選択で置換されている、少なくとも1個のヘテロ原子を含む飽和若しくは不飽和、縮合若しくは非縮合、芳香族若しくは非芳香族二価ラジカル;又は次式 (Ba) -(V)t-(Z)u- (式中、 Vは、直鎖状若しくは分枝状-C1〜C12アルキレン;-C2〜C12アルケニレン-;C5〜C10シクロアルキレン;C5〜C10アリーレン;C5〜C10アリーレン-(C1〜C10)アルキレン-;-C(O)-;-(CH2CH2-O)1〜5-;-(CH2CH2CH2-O)1〜5-;-C(O)O-;-OC(O)-;-N(R1)-;-CON(R2)-;-(R1)NC(O)-;-O-;-S-;-S(O)-;-S(O)2-;-S(O)2N(R1)-;又は-N+(R1)(R2)-であり; Zは次式 のビラジカルであり; R1及びR2は互いに独立に、水素;C1〜C6アルキル;C1〜C6アルコキシ;C1〜C6-アルキルアミノ;C6〜C10アリールオキシ;又はC6〜C10アリールアミノであり; Raは水素;C1〜C6アルキル;C1〜C6-アルコキシ;C1〜C6-アルキルアミノ;C6〜C10アリールオキシ;C6〜C10-アリールアミノ;SO2R5;塩素;又はフッ素であり; YはRa、Y1、Y2又はY3であり; Y1、Y2及びY3は互いに独立に、有機染料の残基である) の二価ラジカルであり、 Gは、ハライド、活性化されたメトキシ、ヒドロキシ、トシレート、メシレート、カルボン酸、カルボン酸クロリド、カルボン酸エステル、スルホニルクロリド、ビニルスルホン、アクリレート、イソシアネート、エポキシド、酸無水物(anhydride)、第一、第二又は第三アミン及びヒドロキシから選択される、ポリマー主鎖(A)と反応できる官能基を表し; mは0〜50000の数であり; nは0〜50000の数であり; pは1〜50000の数であり; m及びnは互いに独立に、0又は1であり; m+n+pの合計≧3であり; t及びuは互いに独立に、1又は2である] の化合物から選択される発色団と、 (C)次式 又は(C2) G-(Z1)r-X5 [式中、 X3及びX4はそれぞれ互いに独立に、非置換若しくは置換、直鎖状若しくは分枝状、介在型若しくは非介在型(interrupted or uninterrupted)の-C1〜C10アルキレン-;-C5〜C10シクロアルキレン-;C5〜C10アリーレン;又は-C5〜C10アリーレン-(C1〜C10アルキレン)-であり; X5はジスルフィド(S-S)結合を含む5〜7員複素環式環であり、 Z1及びZ2は互いに独立に、-C(O)-;-C2〜C12アルケニレン-;-(CH2CH2-O)1〜5-;-C1〜C10アルキレン(C5〜C10アリーレン)-;-C5〜C10アリーレン-;-C5〜C10シクロアルキレン-;-C(O)O-;-OCO-;-N(R3)-; ;-CON(R4)-;-(R5)NC(O)-;-CH2C(O)N(R6)-;-(R6)NC(O)CH2-;-O-;-S-;-S(O)-;又は-S(O)2-であり; R3、R4、R5及びR6は互いに独立に、水素;非置換若しくは置換、直鎖状若しくは分枝状、単環式若しくは多環式、介在型若しくは非介在型のC1〜C14アルキル;C2〜C14アルケニル;C6〜C10アリール;C6〜C10アリール-C1〜C10アルキル;又はC5〜C10アルキル(C5〜C10アリール)であり; G1は水素であるか;又はハライド、活性化されたメトキシ、ヒドロキシ、トシレート、メシレート、カルボン酸、カルボン酸クロリド、カルボン酸エステル、スルホニルクロリド、ビニルスルホン、アクリレート、エポキシド及び酸無水物から選択される、ポリマー主鎖(A)と反応できる官能基を表し; q、r及びsは互いに独立に、0又は1であり; sが0である場合、 Z3は水素;SR7;又は次式 の基であり、 R7は、水素;C1〜C12アルキル;C6〜C12アリール;又はC6〜C12アリール-C1〜C12アルキル;又は式-(CH2)v-R8のラジカルであり; R8は、式-NH-(CO)-R9;-(CO)-R9;-NR9R10のラジカル;又はOHであり; R9及びR10は互いに独立に、水素;ヒドロキシ;C1〜C5アルキル;又はC1〜C5アルコキシであり; vは1〜4の数であり; -(CH2)v-基は、一つ若しくは複数の-NR11R12又は-OR12基で任意選択で置換されており、 R11又はR12は互いに独立に、水素;又はC1〜C5アルキルであり; Vは、水素;C1〜C12アルキル;C6〜C12アリール;C6〜C12アリール-C1〜C12アルキル;-OR13;-NR13R14;又は-SR13であり; WはO;S;又はN-R15であり; R13、R14及びR15は互いに独立に、水素;C1〜C12アルキル;C6〜C12アリール;C6〜C12アリール-C1〜C12アルキルであり; sが1である場合、 Z3は-S-である] の少なくとも一つのスルフィド含有化合物と の反応生成物であって、 そのポリマー主鎖(A)が、最初にスルフィド含有化合物(C)と反応し、次いで発色団(B)と反応するか;又は最初に発色団(B)と反応し、次いでスルフィド含有化合物(C)と反応するか;又はポリマー主鎖(A)が発色団(B)及びスルフィド含有化合物(C)と同時に反応してもよい反応生成物に関する。 C1〜C14アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2,2'-ジメチルプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、n-ヘキシル、n-オクチル、1,1',3,3'-テトラメチルブチル又は2-エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル又はテトラデシルである。 C2〜C14アルケニルは、例えばアリル、メタリル、イソプロペニル、2-ブテニル、3-ブテニル、イソブテニル、n-ペンタ-2,4-ジエニル、3-メチル-ブタ-2-エニル、n-オクタ-2-エニル、n-ドデカ-2-エニル、イソ-ドデセニル、n-ドデカ-2-エニル又はn-オクタデカ-4-エニルである。 C6〜C10アリールは、例えばフェニル又はナフチルである。 C1〜C10アルキレンは、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、n-ブチレン、sec-ブチレン、tert-ブチレン、n-ペンチレン、2-ペンチレン、3-ペンチレン、2,2'-ジメチルプロピレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、n-ヘキシレン、n-オクチレン、1,1',3,3'-テトラメチルブチレン、2-エチルヘキシレン、ノニレン又はデシレンである。 複素環式化合物のビラジカル又はラジカルは、例えばチオフェニル、1,3-チアゾリル、1,2-チアゾリル、1,3-ベンゾチアゾリル、2,3-ベンゾチアゾリル、イミダゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,3,5-チアジアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、ピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、ピリミジニル及びイソオキサゾリルのビラジカル又はラジカルである。 複素環式化合物の好ましいビラジカル又はラジカルは、例えば1,3-チアゾリル、1,2-チアゾリル、1,3-ベンゾチアゾリル、2,3-ベンゾチアゾリル、イミダゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,3,5-チアジアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、ピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、ピリミジニル及びイソオキサゾリルである。 より好ましいカチオン性複素環式化合物は、イミダゾリル、ピリジニル、1,3,4-トリアゾリル及び1,3-チアゾリルである。 芳香族化合物のビラジカル又はラジカルは、例えばフェニル、ナフチル、チオフェニル、1,3-チアゾリル、1,2-チアゾリル、1,3-ベンゾチアゾリル、2,3-ベンゾチアゾリル、イミダゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,3,5-チアジアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、ピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、ピリミジニル及びイソオキサゾリル、アミノジフェニル、アミノジフェニルエーテル又はアゾベンゼニルである。 複素環式又は芳香族化合物のビラジカル又はラジカルは、置換されていないか、或いは、例えばC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、ハロゲン、例えばフッ素、臭素又は塩素、ニトロ、トリフルオロメチル、CN、SCN、C1〜C4アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、ベンジルスルホニル、ジ-C1〜C4アルキルアミノスルホニル、C1〜C4アルキル-カルボニルアミノ、C1〜C4アルコキシスルホニル又はジ-(ヒドロキシ-C1〜C4アルキル)-アミノスルホニルで一若しくは多置換されている。 「アニオン」は、例えば有機又は無機アニオン、例えばハライド、好ましくはクロリド及びフルオリド、サルフェート、ハイドロジェンサルフェート、ホスフェート、ボロンテトラフルオリド、カーボネート、ビカーボネート、オキサレート又はC1〜C8アルキルサルフェート、特にメチルサルフェート又はエチルサルフェートを意味し;アニオンはまた、ラクテート、ホルメート、アセテート、プロピオネート又は塩化亜鉛複塩などの錯アニオンも意味する。 好ましいのは、 (A)次式 の化合物から選択されるポリマー主鎖と、 (B)次式
[式中、 T、U及びQは互いに独立に、ポリマー主鎖の反復単位を表し; X1、X2及びX3は互いに独立に、直接結合;少なくとも1個のヘテロ原子を任意選択で含む、任意選択で置換された飽和若しくは不飽和、縮合若しくは非縮合の芳香族若しくは非芳香族(複素環式)二価ラジカル;C1〜C30アルキル、C1〜C30アルコキシ、C2〜C12アルケニル、C5〜C10アリール、C5〜C10シクロアルキル、C1〜C10アルキル(C5〜C10アリーレン)、ヒドロキシ又はハロゲンで任意選択で置換されている、少なくとも1個のヘテロ原子を含む飽和若しくは不飽和、縮合若しくは非縮合の芳香族若しくは非芳香族二価ラジカル;又は次式 (Ba) -(V)t(Z)u- (式中、 Vは、直鎖状若しくは分枝状-C1〜C12アルキレン;-C2〜C12アルケニレン-;C5〜C10シクロアルキレン;C5〜C10アリーレン;C5〜C10アリーレン-(C1〜C10)アルキレン-;-C(O)-;-(CH2CH2-O)1〜5-;-(CH2CH2CH2-O)1〜5-;-C(O)O-;-OC(O)-;-N(R1)-;-CON(R2)-;-(R1)NC(O)-;-O-;-S-;-S(O)-;-S(O)2-;-S(O)2N(R1)-;又は-N+(R1)(R2)-であり; Zは次式 のビラジカルであり; R1及びR2は互いに独立に、水素;C1〜C6アルキル;C1〜C6アルコキシ;C1〜C6-アルキルアミノ;C6〜C10アリールオキシ;又はC6〜C10アリールアミノであり; Raは、水素;C1〜C6アルキル;C1〜C6-アルコキシ;C1〜C6-アルキルアミノ;C6〜C10アリールオキシ;C6〜C10-アリールアミノ;SO2R5;塩素;又はフッ素であり; YはRa、Y1、Y2又はY3であり; Y1、Y2及びY3は互いに独立に、有機染料の残基である) の二価ラジカルであり、 Gは、ハライド、活性化されたメトキシ、ヒドロキシ、トシレート、メシレート、カルボン酸、カルボン酸クロリド、カルボン酸エステル、スルホニルクロリド、ビニルスルホン、アクリレート、イソシアネート、エポキシド、酸無水物、第一、第二又は第三アミン及びヒドロキシから選択されるポリマー主鎖(A)と反応できる官能基を表し; mは0〜50000の数であり; nは0〜50000の数であり; pは1〜50000の数であり; m及びnは互いに独立に、0又は1であり; m+n+pの合計≧3であり; t及びuは互いに独立に、1又は2である] の化合物から選択される発色団と、 (C)次式 又は(C2) G-(Z1)r-X5 [式中、 X3及びX4はそれぞれ互いに独立に、非置換若しくは置換、直鎖状若しくは分枝状、介在型若しくは非介在型の-C1〜C10アルキレン-;-C5〜C10シクロアルキレン-;C5〜C10アリーレン;又は-C5〜C10アリーレン-(C1〜C10アルキレン)-であり; X5はジスルフィド(S-S)結合を含む5〜7員複素環式環であり、 Z1及びZ2は互いに独立に、-C(O)-;-C2〜C12アルケニレン-;-(CH2CH2-O)1〜5-;-C1〜C10アルキレン(C5〜C10アリーレン)-;-C5〜C10アリーレン-;-C5〜C10シクロアルキレン-;-C(O)O-;-OCO-;-N(R3)-; ;-CON(R4)-;-(R5)NC(O)-;-CH2C(O)N(R6)-;-(R6)NC(O)CH2-;-O-;-S-;-S(O)-;又は-S(O)2-であり; R3、R4、R5及びR6は互いに独立に、水素;非置換若しくは置換、直鎖状若しくは分枝状、単環式若しくは多環式、介在型若しくは非介在型のC1〜C14アルキル;C2〜C14アルケニル;C6〜C10アリール;C6〜C10アリール-C1〜C10アルキル;又はC5〜C10アルキル(C5〜C10アリール)であり; G1は水素であるか;又はハライド、活性化されたメトキシ、ヒドロキシ、トシレート、メシレート、カルボン酸、カルボン酸クロリド、カルボン酸エステル、スルホニルクロリド、ビニルスルホン、アクリレート、エポキシド及び酸無水物から選択されるポリマー主鎖(A)と反応できる官能基を表し; q、r及びsは互いに独立に、0又は1であり; sが0である場合、 Z3は水素又は次式 の基であり、 Vは、水素;C1〜C12アルキル;C6〜C12アリール;C6〜C12アリール-C1〜C12アルキル;-OR7;-NR8R9;又は-SR10であり; WはO;S;又はN-R11であり; R7、R8、R9、R10及びR11は互いに独立に、水素;C1〜C12アルキル;C6〜C12アリール;又はC6〜C12アリール-C1〜C12アルキルであり; sが1である場合、 Z3は-S-である] の少なくとも一つのスルフィド含有化合物と の反応生成物であって、 そのポリマー主鎖(A)が、最初にスルフィド含有化合物(C)と反応し、次いで発色団(B)と反応するか;又は最初に発色団(B)と反応し、次いでスルフィド含有化合物(C)と反応するか;又はポリマー主鎖(A)が発色団(B)及びスルフィド含有化合物(C)と同時に反応してもよい反応生成物である。 式(B1)、(B2)及び(B3)において、Y1、Y2及びY3は、カチオンで荷電した有機染料の残基であることが好ましい。 より好ましくは、Y1、Y2及びY3は互いに独立に、アントラキノン、アクリジン、アゾ、ジスアゾ、アゾメチン、ヒドラゾメチン、トリフェニルメタン、ベンゾジフラノン、クマリン、ジケトピロロピロール、オキサジン、ジオキサジン、ジフェニルメタン、ホルマザン、インジゴイドインドフェノール、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロアリール、メロシアニン、メチンオキサジン、ペリノン、ペリレン、ピレンキノン、フタロシアニン、フェナジン、キノンイミン、キナクリドン、キノフタロン、スチリル、スチルベン、キサンテン、チアジン及びチオキサンテン染料の群から選択される。 より好ましくは、Y1、Y2及びY3は互いに独立に、アゾ、アゾメチン、ヒドラゾメチン、メロシアニン、メチン、オキサジン及びスチリル染料から選択される。 Y1、Y2及びY3は同じ意味を有することが最も好ましい。 式(A)において、好ましくはT、U及びQは互いに独立に、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリビニルアミン;ポリビニルイミン;ポリエーテルアミン;ポリシロキサン;ポリスチレン、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピリジン、DADMAC/DAAコポリマー、ポリエーテルアミン、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリメタクリレート;ポリ尿素、一方がヒドロキシル末端ポリエーテル、ポリエステル又はポリブタジエンから誘導され、他方が脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートから誘導されたポリウレタン並びにその前駆体;ジアミン及びジカルボン酸、及び/又はアミノカルボン酸若しくは対応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド;官能化多糖、デンプン、セルロース及びリグニン;並びに上記ポリマーのコポリマー及びブレンドから選択される。 特に好ましいのは、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリエーテルアミンである。 ポリエチレンイミンは、Rompps Chemie Lexikon、8. Aufl. 1992年、S. 3532-3533又はUllmanns Enzyklopadie der Technischen Chemie、4. Aufl. 1974年、Bd. 8、S. 212〜213に記載されているような公知の手順で調製することができる。これらは200〜1000000g/molの範囲の分子量を有する。商標名は、例えばBASF SEからのLupasol(登録商標)又はNippon ShokubaiからのEpominである。 エチレンイミンでグラフト化されたポリアミドアミン又はポリビニルアミンも好ましい。 上記したホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ-アイソタクチック又はアタクチックを含む任意の立体構造をもつことができる。ここでは、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。 エチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、無水マレイン酸、マレイミド、酢酸ビニル及び塩化ビニル又はアクリル誘導体及びその混合物から選択される上記のビニル芳香族モノマー及びコモノマーを含むコポリマーについての例は、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(インターポリマー)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/無水マレイン酸、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレンコポリマーと他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーの高い衝撃強度の混合物;並びにスチレンのブロックコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンである。 ビニル芳香族モノマーのグラフトコポリマーについての例は、スチレン又はα-メチルスチレン、例えばポリブタジエン上のスチレン、ポリブタジエン-スチレン又はポリブタジエン-アクリロニトリルコポリマー上のスチレン;ポリブタジエン上のスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエン上のスチレン及び無水マレイン酸;ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及び無水マレイン酸又はマレイミド;ポリブタジエン上のスチレン及びマレイミド;ポリブタジエン上のスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレート上のスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル、並びに6)で挙げたコポリマーとのその混合物、例えばABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして公知のコポリマー混合物である。 ハロゲン含有ポリマーについての例は、ポリクロロプレン、塩素化ゴム、イソブチレン-イソプレンの塩素化及び臭素化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩素化又はスルホ塩素化ポリエチレン、エチレン及び塩素化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ-及びコポリマー、特にハロゲン含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン並びにそのコポリマー、例えば塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマーである。 α,β-不飽和酸及びその誘導体から誘導されるポリマーについての例は、ポリアクリレート及びポリメタクリレート;ブチルアクリレートで耐衝撃性を改質したポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリルである。 上記モノマー同士のコポリマー又は他の不飽和モノマーとのコポリマーについての例は、アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート若しくはアクリロニトリル/ビニルハライドコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマーである。 不飽和アルコール及びアミン又はアシル誘導体又はそのアセタールから誘導されるポリマーについての例は、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;並びに上記したオレフィンとのそのコポリマーである。 環状エーテルのホモポリマー及びコポリマーについての例は、ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はビスグリシジルエーテルとのそのコポリマーである。 ポリアセタールについての例は、ポリオキシメチレン及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はMBSで改質したポリアセタールである。 ジアミン及びジカルボン酸から、及び/又はアミノカルボン酸若しくは対応するラクタムから誘導されるポリアミド及びコポリアミドについての例は、ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m-キシレンジアミンとアジピン酸から出発した芳香族ポリアミド;重合調整剤としてのエラストマーを含むか又は含まない、ヘキサメチレンジアミン及びイソフタル酸又は/及びテレフタル酸から調製されるポリアミド、例えばポリ-2,4,4,-トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ-m-フェニレンイソフタルアミドであり;また、上記のポリアミドと、ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合若しくはグラフト化したエラストマーとのブロックコポリマー;或いはポリエーテル、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマー;並びにEPDM又はABSで改質したポリアミド又はコポリアミド;及び加工中に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)である。 天然ポリマーについての例は、セルロース、ゴム、ゼラチン及び化学的に改質したその同族誘導体、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース及び酪酸セルロース又はセルロースエーテル、例えばメチルセルロース;並びにロジン及びその誘導体である。 ポリマー主鎖(T、U及びQ)と有機染料の残基(Y1及びY2)の両方が、ハライド、トシレート、メシレート、メトキシ、酸クロリド、スルホニルクロリド、エポキシド、酸無水物から選択される求電子基;又はアミン、ヒドロキシル及びチオールから選択される求核基から選択される官能基を有することが好ましい。 好ましくは、ポリマー染料の分子量は400〜2*106であり、最も好ましくは1000〜500000である。 「アニオン」は、例えば有機又は無機アニオン、例えばハライド、好ましくはクロリド及びフルオリド、サルフェート、ハイドロジェンサルフェート、ホスフェート、ボロンテトラフルオリド、カーボネート、ビカーボネート、オキサレート又はC1〜C8アルキルサルフェート、特にメチルサルフェート又はエチルサルフェートを意味し;またアニオンはラクテート、ホルメート、アセテート、プロピオネート又は塩化亜鉛複塩などの錯アニオンを意味する。 最も好ましいのは、スルフィド含有化合物(C)が次式 (C3) G-(Z1)r-X3-S-S-X4-(Z2)q-G [式中、Z1、Z2、X3、X4、G、q及びrは式(C1)中と同様に定義される] に相当する反応生成物である。 スルフィド含有化合物(C)が次式 (C4) G-(Z1)r-X3-S-H;又は
[式中、 R12は水素;C1〜C12アルキル;又はフェニル-C1〜C4アルキルであり; Z3は、水素;又は式(C1)に定義の通りである式(Ca)のチオエステル基であり; Z1、X3、G及びrは式(C1)中と同様に定義される] に相当する反応生成物も好ましい。 最も好ましいのは、スルフィド含有化合物(C)が次式
[式中、Z1、G及びrは式(C2)中と同様に定義される] に相当する反応生成物である。 最も好ましいのは、次式 と、スルフィド含有化合物 (C3) G-(Z1)r-X3-S-S-X4-(Z2)q-G [式中、 X1は式B1に記載の通りであり、 Y1は、アゾ、ジスアゾ、アゾメチン、ヒドラゾメチン、メロシアニン、メチン、オキサジン及びスチリル染料から選択される有機染料の残基であり; m及びnは0〜1000の数であり;mとnの合計≧3であり; Z1、Z2、X3、X4、G、q及びrは式(C1)に定義の通りである] との反応生成物に相当する反応生成物である。 さらに好ましいのは、次式 と、スルフィド含有化合物 (C3) G-(Z1)r-X3-S-S-X4-(Z2)q-G [式中、 X1は式B1中と同様に定義され、 Y1は、アゾ、ジスアゾ、アゾメチン、ヒドラゾメチン、メロシアニン、メチン、オキサジン及びスチリル染料から選択される有機染料の残基であり; m、n及びpは0〜1000の数であり;m、n及びpの合計≧3であり; Z1、Z2、X3、X4、G、q及びrは式(C1)中と同様に定義される] との反応生成物に相当する反応生成物である。 本発明のさらなる実施形態は、本発明による反応生成物の調製のための方法に関する。 一般に、その方法は以下の反応系列: a) A+B→AB(ステップ1) AB+C→ABC(ステップ2)、又は b) A+C→AC(ステップ1) AC+B→ABC(ステップ2)、又は c) A+B+C→ABC に示すような、ポリマー主鎖(A)、発色団(B)又はその発色団構成要素B'及びB''並びにスルフィド含有化合物(C)の最終生成物ABCへの段階的又は同時反応を含む。 好ましくは、中間体AB及びACは単離することなく最終生成物まで反応させることができる。最終生成物まで反応させる前に中間体AB及びACを単離することも有利であり得る。 反応系列a)、b)、c)において、(A)は求核官能基を有し、B及びCは少なくとも1個の求電子官能基を有することが好ましい。 或いは、(A)が求電子官能基を有し、(B)及び(C)が少なくとも1個の求核官能基を有する。 求核官能基は、アセテート、アズラクトン、ブロシレート、メシレート、ノシレート、トシレート、トリフルオロアセテート、トリフルオロスルホネート、クロロ、臭素若しくはヨウ素、硫酸エステル、ビニルスルホン、カルボン酸、これらのエステル若しくは酸クロリド、エポキシド又はハロヒドリンエーテルから選択することができる。 発色団(B)の調製のための合成方法は、例えばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistryに記載されている。 一般に、Bの調製における中心的ステップは、二つの構成要素B'とB''の反応: d) B'+B''→B である。 Bの調製において、アルキル化剤、例えば硫酸ジメチル、ヨウ化メチル、塩化メチル、臭化メチル又はこれらの試薬のより高次の炭素の同族体を用いた四級化ステップを含めることが有利であり得る。 反応生成物ABCの調製のために、構成要素B'を最初にポリマー主鎖(A)と反応させ、次いでB''と反応させることが有利であり得る: e) A+B'→AB'(ステップ1) AB'+B''→AB(ステップ2) AB+C→ABC(ステップ3)、又は f) A+C→AC(ステップ1) AC+B'→AB'C(ステップ2) AB'C+B''→ABC(ステップ3) 反応は一般に、例えば出発化合物を一緒に混合する、又は一方の出発化合物を他方に滴下して接触させることによって開始させる。 慣行的に、出発化合物の混合中の温度は273〜423Kの範囲、好ましくは290〜300Kの範囲である。 反応時間は一般に、出発化合物の反応性、選択される反応温度及び所望の転換率に依存する。選択される反応時間は通常1時間〜3日間の範囲である。 化合物の反応のための反応温度は、273〜423Kの範囲、特に273〜335Kの範囲で選択することが望ましい。 反応圧力は一般に70kPa〜10MPa、特に90kPa〜5MPaの範囲であり、より特別には大気圧である。 化合物の反応は、触媒の存在下で実施することが望ましい場合がある。 化合物A、B、B'、B''又はCと触媒のモル比は一般に、10:1〜1:5の範囲、特に10:1〜1:1の範囲で選択される。 適切な触媒は、例えばアルカリ金属C1〜C6アルキルオキシド、例えばナトリウム、カリウム又はリチウムC1〜C6アルキルオキシド、好ましくはナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド若しくはリチウムメトキシド、又はナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド若しくはリチウムエトキシド;或いは第三アミン、例えばチヌクリジン(chinuclidine)、N-メチルピペリジン、ピリジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリオクチルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、チヌクリジン、N-メチルピペリジンなど;又はアルカリ金属アセテート、例えば酢酸ナトリウム、酢酸カリウム又は酢酸リチウムである。 好ましいのは、酢酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ピリジン及び1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンである。 さらに、反応は溶媒を用いても用いなくても実施することができるが、好ましくは溶媒の存在下で実施する。 溶媒は、有機溶媒及び水、又は有機溶媒の混合物若しくは有機溶媒と水の混合物である。 有機溶媒は、例えばプロトン性又は非プロトン性の極性有機溶媒、例えばアルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール若しくはグリコール、特にイソプロパノール、又はニトリル、例えばアセトニトリル若しくはプロピオニトリル、又はアミド、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド若しくはN-メチルピリジン、N-メチルピロリドン、又はスルホキシド、例えばジメチルスルホキシド、或いはこれらの混合物である。 本発明の方法によって調製された生成物は、有利には、後処理し(worked up)、単離し、望むなら精製することができる。 慣行的に、後処理は、反応混合物の温度を280〜300Kの範囲、特に290〜300Kの範囲に低下させて開始する。 温度は、数時間かけて徐々に低下させることが有利であり得る。 単離のために、塩酸、メタンスルホン酸、酢酸又はギ酸のような有機又は無機酸を反応混合物に加えることも有利であり得る。 一般に、反応生成物を通常ろ過し、次いで水又は塩溶液で洗浄し、続いて乾燥する。 ろ過は通常、標準的なろ過装置、例えばブフナー漏斗、フィルタープレス、加圧型吸引ろ過器で、好ましくは真空下で実施する。 乾燥温度は、加えられる圧力に依存する。乾燥は通常、50〜200mbarの真空下で実施する。 乾燥は通常、313〜363Kの範囲、特に323〜353K、より特別には328〜348Kの範囲の温度で実施する。 単離した後、生成物を再結晶化して精製することが有利である。 有機溶媒及び溶媒混合物、好ましくはアルコール、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール又はブタノール、特に2-プロパノールは再結晶化に適している。 本発明による反応生成物は、有機材料、例えばケラチン含有繊維、羊毛、皮革、絹、セルロース若しくはポリアミド、綿又はナイロン、及び好ましくはヒトの毛髪を染色するのに適している。得られる染色は、その色の深み並びに洗濯に対するその良好な堅牢特性、例えば光、洗髪(shampooing)及び摩擦(rubbing)に対する堅牢性において優れている。 本発明による反応生成物は特に、繊維材料、紙及び皮革を染色しプリントするため、及びインクを調製するための染料として使用される。適切な繊維材料は、カチオン的プロセスにより染色できる天然及び合成材料である。本発明による反応生成物は、好ましくは紙、薄手のボール紙及びボール紙を、パルプ中で及びその表面上で染色しプリントするために使用され、また、例えば、有利にはアクリロニトリルのホモポリマー若しくはコポリマー又は酸性基で改質された合成ポリアミド若しくはポリエステルからなる繊維材料を染色しプリントするためにも使用される。これらの繊維材料は、水性、中性又は酸性の媒体中で、適切な場合加圧下、吸尽法で、又は連続法で染色することが好ましい。この関連で、繊維材料は、例えば繊維、フィラメント、織物(woven fabric)、編織物(knitted fabric)、反物(piece goods)及び既製品(made-up article)、例えばシャツ又はプルオーバーのような非常に広範囲の様々な形態のものであってよい。 本発明による染料は、非常に良好な全体的堅牢特性、特に非常に高い吸尽度及び水に対する良好な堅牢特性において優れた均一な染色又はプリントをもたらすのを可能にする。 さらに、本発明による反応生成物は、天然又は再生セルロース材料、特に綿及びビスコースを染色又はプリントするためにも使用することができ、深く着色した染色を得ることもできる。 これらの繊維材料において、本発明による反応生成物は良好な、実質的に良好な吸尽度を有しており、得られる染色は非常に良好な堅牢特性、特に湿式加工に対する堅牢性を示す。 本発明による反応生成物の好ましい使用は、あらゆる種類の紙、特に漂白された(bleached)、サイジングされていない及びサイジングされたリグニンフリー紙を染色するためのその使用であり、出発原料として漂白又は未漂白パルプを使用し、硬質木材パルプ又は軟質木材パルプ、例えば樺材及び/又は赤松サルファイト(pine sulfite)及び/又はサルフェートパルプを使用することが可能である。これらの化合物は、その基材に対するその非常に高い親和性の結果として、サイジングされていない紙(例えば食卓用ナプキン、テーブルクロス及び衛生用の紙)を染色するのに特に適している。 本発明による反応生成物は、これらの基材に非常に強力に吸収され、その廃液は実質的に無色のまま維持される。 得られる染色は、良好な全体的堅牢特性、例えば光に対する良好な堅牢性において優れており、同時に、色の高度の透明性及び深み並びに湿式加工に対する堅牢性を有している。すなわち、これらは、染色された紙を湿潤条件下で湿潤した白紙と接触させてもブリードする傾向を示さない。さらにこれらは、ミョウバン、酸及びアルカリに対して良好な堅牢度を示す。湿式加工に対する堅牢性は、水だけでなく、乳汁、果汁及び加糖ミネラルウォーターにも関係し、またアルコールに対するその良好な堅牢度のため、染料はアルコール性飲料でも色あせない(fast)。この特性は、染色された紙が、汚れに対して保護されなければならない布地、紙などの外部表面と湿潤状態(例えば、水、アルコール、界面活性剤溶液等が含浸された状態)で接触するであろうことが予想され得る場合、例えば食卓用ナプキン及びテーブルクロスにおいて特に望ましい。 この新規な染料の紙に対する高い親和性及び高い吸尽率は、紙の連続染色に非常に有利である。 一般に、合成ベースでの毛髪染色剤は三つのグループ: - 一時的染色剤、 - 半恒久的染色剤、及び - 恒久的染色剤 に分類することができる。 染料の色調の多様性は、他の染料との組合せによって増大させることができる。 したがって、本発明の反応生成物は、同じ又は他の部類の染料、特に直接染料、酸化染料;カプラー化合物並びにジアゾ化化合物又はキャップされたジアゾ化化合物の染料前駆体組合せ;及び/又はカチオン性反応染料、と組み合わせることができる。 特に好ましいものは、本発明の反応生成物と、英国特許第2440219号、WO09/090121、WO09/090122、WO09/090124又はWO09/090125に記載されているような他のポリマー染料との組合せである。 直接染料は、天然由来のものであるか、合成により調製されたものであってもよい。これらは非荷電性、カチオン性又はアニオン性、例えば酸性染料である。 反応生成物は、少なくとも一つの単一の直接染料と組み合わせて使用することができる。 直接染料は、その染色効果を発揮するために酸化剤の添加を必要としない。したがって、染色結果は、恒久的染色組成物で得られたものより恒久性が劣る。したがって直接染料は好ましくは半恒久的毛髪染色用に使用される。 直接染料の例は、「Dermatology」、Ch. Culnan、H. Maibach編、Verlag Marcel Dekker Inc.、New York、Basle、1986年、第7巻、Ch. Zviak、The Science of Hair Care、第7章、p.248〜250、及び「Europaisches Inventar der Kosmetikrohstoffe」、1996年(The European Commission発行、Bundesverband der deutschen Industrie- und Handelsunternehmen fur Arzneimittel、Reformwaren und Korperpflegemittel e.V.、Mannheimよりディスク形態で入手可能)に記載されている。 さらに、本発明による反応生成物を、少なくとも一つのカチオン性アゾ染料、例えば英国特許出願公開第2 319 776号に開示されている化合物並びにドイツ特許出願公開第299 12 327号に記載されているオキサジン染料及びそこに挙げられている他の直接染料とのその混合物と組み合わせることができ、さらに好ましくは、ベーシックイエロー87、ベーシックオレンジ31若しくはベーシックレッド51などのカチオン染料、又はWO01/66646、特に実施例4に記載されているカチオン染料、又はWO02/31056に記載されているカチオン染料、特に実施例6の式106の化合物;又は欧州特許出願公開第714,954号に記載されている式(3)のカチオン染料と組み合わせることができる。 本発明による反応生成物は酸性染料、例えば国際的名称(カラーインデックス)又は商標名から公知である染料と組み合わせることもできる。 本発明による反応生成物は、非荷電性染料と組み合わせることもできる。 さらに、本発明による反応生成物は、酸化染料系と組み合わせて使用することもできる。 初期状態では染料でなく染料前駆体である酸化染料は、その化学的特性にしたがって顕色剤とカプラー化合物に分類される。 適切な酸化染料は、例えば - ドイツ特許第19 959 479号、特に2欄、6行〜3欄、11行; - 「Dermatology」、Ch. Culnan、H. Maibach編、Verlag Marcel Dekker Inc.、New York、Basle、1986年、第7巻、Ch. Zviak、The Science of Hair Care、第8章、p.264〜267(酸化染料); に記載されている。 好ましい顕色剤化合物は、例えばパラ若しくはオルト位で、置換若しくは非置換ヒドロキシ-若しくはアミノ残基で置換されている第一芳香族アミン又はジアミノピリジン誘導体、複素環式ヒドラゾン、4-アミノピラゾール誘導体、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン誘導体又は不飽和アルデヒド(ドイツ特許第19 717 224号、特にp.2、l.50〜l.66及びp.3、l.8〜l.12に記載されている)、又はカチオン性顕色剤化合物(WO00/43367、特にp.2、l.27〜p.8、l.24、特にp.9、l.22〜p.11、l.6に記載されている)である。 さらに、その生理学的に適合する酸付加塩、例えば塩酸塩又は硫酸塩の形態の顕色剤化合物を使用することができる。芳香族OHラジカルを有する顕色剤化合物は、塩基と一緒のその塩形態、例えばアルカリ金属フェノラートでも適している。 好ましい顕色剤化合物はドイツ特許第19959479号、p.2、l.8〜29に開示されている。 より好ましい顕色剤化合物は、p-フェニレンジアミン、p-トルイレンジアミン、p-、m-、o-アミノフェノール、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン硫酸塩、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール硫酸塩、ヒドロキシエチル-3,4-メチレンジオキサニル、1-(2'-ヒドロキシエチル)-2,5-ジアミノベンゼン、2,6-ジメトキシ-3,5-ジアミノ-ピリジン、ヒドロキシプロピル-ビス-(N-ヒドロキシエチル-p-フェニレンジアミン)塩酸塩、ヒドロキシエチル-p-フェニレンジアミン硫酸塩、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-メチルアミノフェノール硫酸塩、2-アミノメチル-4-アミノフェノール、4,5-ジアミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール、4-アミノ-m-クレゾール、6-アミノ-m-クレゾール、5-アミノ-6-クロロ-クレゾール、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン又は4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン硫酸塩である。 好ましいカプラー化合物は、m-フェニレンジアミン誘導体、ナフトール、レゾルシン及びレゾルシン誘導体、ピラゾロン及びm-アミノフェノール誘導体であり、最も好ましくは、ドイツ特許第19959479号、p.1、l.33〜p.3、l.11に開示されているカプラー化合物である。 本発明による反応生成物は、直接染料として使用できるドイツ特許第19 717 224号(p.2、l.50〜l.66及びp.3、l.8〜l.12)に開示されている不飽和アルデヒドと一緒に使用することも、或いは酸化染料前駆体と一緒に使用することもできる。 本発明による反応生成物と組み合わせるのにさらに好ましいものは、以下の酸化染料前駆体である: - 赤色の色調の評価(assess)のための顕色剤/-カプラーの組合せ、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン及び2-メチルレゾルシン; - 青紫色の色調の評価のためのp-トルエンジアミン及び4-アミノ-2-ヒドロキシトルエン; - 青色の色調の評価のためのp-トルエンジアミン及び2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール; - 青色の色調の評価のためのp-トルエンジアミン及び2,4-ジアミノ-フェノキシエチノール; - オレンジ色の色調の評価のためのメチル-4-アミノフェノール及び4-アミノ-2-ヒドロキシトルエン; - 緑褐色の色調の評価のためのp-トルエンジアミン及びレゾルシン; - 青紫色の色調の評価のためのp-トルエンジアミン及び1-ナフトール、又は - 茶金色の色調の評価のためのp-トルエンジアミン及び2-メチルレゾルシン。 さらに、自動酸化性化合物を、本発明による反応生成物と組み合わせて使用することができる。 本発明による反応生成物は、天然由来の染料と組み合わせて使用することもできる。 さらに、本発明による反応生成物は、キャップされたジアゾ化化合物と組み合わせて使用することもできる。 適切なジアゾ化化合物は、例えばWO2004/019897の式(1)〜(4)の化合物(p.1〜2)及び同じ参考文献のp.3〜5に開示されている対応する水溶性カップリング成分(I)〜(IV)である。 本発明は、有機材料、好ましくはケラチン含有繊維、及び最も好ましくはヒトの毛髪を染色するために使用される、少なくとも一つの本発明による反応生成物を含む配合物にも関する。 本発明による反応生成物を、有機材料を処理するため、好ましくは染色するため、組成物の全重量に対して0.001〜5重量%(以下単に「%」で表す)、特に0.005〜4%、より特別には0.2〜3%の量で組成物中に混ぜ込むことが好ましい。 配合物は、様々な技術的形態でケラチン含有繊維、好ましくはヒトの毛髪に施用することができる。 配合物の技術的形態は、例えば溶液、特に濃厚化した水溶液若しくは水性アルコール溶液、クリーム、フォーム、シャンプー、粉末、ゲル又は乳液である。 慣行的に、染色組成物は、50〜100gの量でケラチン含有繊維に施用する。 好ましい配合物の形態は、レディーツーユース(ready-to-use)組成物又はマルチコンパートメント型染色デバイス若しくは「キット」、或いは例えば米国特許第6,190,421号、2欄、16〜31行に記載されているようなコンパートメントを備えたマルチコンパートメント型パッケージシステムのいずれかである。 レディーツーユース染色組成物のpH値は通常2〜11、好ましくは5〜10である。 本発明の染色組成物は、5〜200、好ましくは18〜80、最も好ましくは20〜40℃の温度範囲で毛髪に施用される。 本発明の一つの好ましい実施形態は、本発明による反応生成物が粉末の形態である染料の配合物に関する。 安定性及び/又は溶解性の問題がある場合、例えばドイツ特許第197 13 698号、p.2、l.26〜54及びp.3、l.51〜p.4、l.25及びp.4、l.41〜p.5、l.59に記載されているように粉末配合物を使用することが好ましい。 適切な化粧用ヘアケア配合物は、ヘアトリートメント調製物、例えばシャンプー及びコンディショナーの形態の洗髪用調製物、ヘアケア調製物、例えばプレトリートメント調製物又はリーブオン製品(leave-on product)、例えばスプレー、クリーム、ゲル、ローション、ムース及び油、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、インテンシブヘアトリートメント、ヘアストラクチャリング調製物、例えばパーマネントウェーブ(ホットウェーブ、マイルドウェーブ、コールドウェーブ)用ヘアウェービング調製物、ヘアストレートニング調製物、リキッドヘアセッティング調製物、ヘアフォーム、ヘアスプレー、脱色用調製物、例えば過酸化水素液、ライトニングシャンプー、脱色用クリーム、脱色用粉末、脱色用ペースト又は油、一時的、半恒久的若しくは恒久的毛髪着色剤、自己酸化性染料を含む調製物、或いはヘナ又はカモミールなどの天然毛髪着色剤である。 ヒトの毛髪に使用するために、本発明の染色組成物は通常、水性の化粧用担体に混ぜ込むことができる。適切な水性化粧用担体には、例えばW/O、O/W、O/W/O、W/O/W又はPIT型乳剤及びあらゆる種類のマイクロエマルション、クリーム、スプレー、乳液、ゲル、粉末が含まれ、また、界面活性剤含有発泡性溶液、例えばシャンプー又はケラチン含有繊維に使用するのに適した他の調製物も含まれる。そうした使用形態は、Research Disclosure 42448(1999年8月)に詳細に記載されている。必要なら、染色組成物を、例えば米国特許第3,369,970号、特に1欄、70行〜3欄、55行に記載されているような無水担体中に混ぜ込むことも可能である。本発明による染色組成物は、ドイツ特許出願公開第3 829 870号に記載されている染色用のくし又は染色用ブラシを用いた染色法にも非常に適している。 水性担体の構成物質は、慣行的な量で本発明の染色組成物中に存在する。例えば、乳化剤は、染色組成物中に全染色組成物の0.5〜30重量%の濃度で存在することができ、増粘剤は0.1〜25重量%の濃度で存在することができる。 染色組成物用のさらなる担体は、例えば「Dermatology」、Ch. Culnan、H. Maibach編、Verlag Marcel Dekker Inc.、New York、Basle、1986年、第7巻、Ch. Zviak、The Science of Hair Care、第7章、p.248〜250、特にp.243、l.1〜p.244、l.12に記載されている。 本発明による反応生成物を酸化染料及び/又は酸とのその付加塩と一緒に使用する場合、これらを別個に貯蔵することも一緒に貯蔵することもできる。還元に対して安定でない酸化染料と直接染料は別個に貯蔵することが好ましい。 本発明による反応生成物は、液体〜ペースト様の調製物(水性又は非水性)で、又は乾燥粉末の形態で貯蔵することができる。 染料を別個に貯蔵する場合、反応成分を使用直前に互いに密に混合する。乾式貯蔵の場合、使用前に、通常規定量の熱(50〜80℃)水を加え均一混合物を調製する。 本発明による染色組成物は、界面活性剤、溶媒、塩基、酸、香料、ポリマー助剤、増粘剤及び光安定剤のようなそうした調製物に公知の任意の活性成分、添加剤又は助剤を含むことができる。 以下の助剤は本発明の毛髪染色組成物において使用するのが好ましい:非イオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、アクリルアミド/ジメチルジアリルアンモニウムクロリドコポリマー、ジエチル硫酸-四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルピロリドンコポリマー、ビニルピロリドン/イミダゾリニウムメトクロリドコポリマー;四級化ポリビニルアルコール、双性イオン及び両性ポリマー、アニオン性ポリマー、増粘剤、構造化剤(structuring agent)、ヘアコンディショニング化合物、タンパク質加水分解物、香油、ジメチルイソソルビトール及びシクロデキストリン、可溶化剤、フケ防止活性成分、pH値調整用物質、パンテノール、パントテン酸、アラントイン、ピロリドンカルボン酸及びその塩、植物抽出物及びビタミン、コレステロール;光安定剤及び紫外線吸収剤、粘稠度調整剤(consistency regulator)、油脂及びワックス、脂肪族アルカノールアミド、150〜50000の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、錯化剤、膨潤及び浸透性物質(swelling and penetration substance)、乳白剤、真珠光沢剤、噴射剤、酸化防止剤、糖含有ポリマー、四級アンモニウム塩並びに細菌抑制剤(bacteria inhibiting agent)。 適切な界面活性剤は、双性イオン若しくは両性、又はより好ましくはアニオン性、非イオン性及び/又はカチオン性の界面活性剤である。 本発明による染色組成物において適切なアニオン性界面活性剤には、人体上で使用するのに適したすべてのアニオン性表面活性物質が含まれる。そうした物質は、水溶性を付与するアニオン基、例えばカルボキシレート、サルフェート、スルホネート又はホスフェート基及び約10〜22個の炭素原子を有する親油性アルキル基を特徴とする。さらに、グリコール若しくはポリグリコールエーテル基、エステル、エーテル及びアミド基、またヒドロキシ基も分子中に存在することができる。以下は、それぞれ、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウム塩又はアルカノール基中に2若しくは3個の炭素原子を有するモノ-、ジ-若しくはトリ-アルカノールアンモニウム塩の形態である適切なアニオン性界面活性剤の例である: - 10〜22個の炭素原子を有する直鎖脂肪酸(せっけん)、 - 式R-O-(CH2-CH2-O)x-CH2-COOH(Rは10〜22個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、x=0又は1〜16である)のエーテルカルボン酸、 - アシル基中に10〜18個の炭素原子を有するアシルサルコシド、 - アシル基中に10〜18個の炭素原子を有するアシルタウリド、 - アシル基中に10〜18個の炭素原子を有するアシルイセチオネート(isothionate)、 - アルキル基中に8〜18個の炭素原子を有するスルホコハク酸モノ-及びジ-アルキルエステル、並びにアルキル基中に8〜18個の炭素原子を有し、1〜6個のオキシエチル基を有するスルホコハク酸モノアルキルポリオキシエチルエステル、 - 12〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカンスルホネート、 - 12〜18個の炭素原子を有する直鎖α-オレフィンスルホネート、 - 12〜18個の炭素原子を有する脂肪酸のα-スルホ脂肪酸メチルエステル、 - 式R'-O(CH2-CH2-O)x'-SO3H(R'は好ましくは10〜18個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、x'=0又は1〜12である)のアルキルサルフェート及びアルキルポリグリコールエーテルサルフェート、 - ドイツ特許出願公開第3 725 030号による表面活性ヒドロキシスルホネートの混合物; - ドイツ特許出願公開第3 723 354号、特にp.4、l.42〜62による硫酸化ヒドロキシアルキルポリエチレン及び/又はヒドロキシアルキレンプロピレングリコールエーテル、 - ドイツ特許出願公開第3 926 344号、特にp.2、l.36〜54による12〜24個の炭素原子及び1〜6個の二重結合を有する不飽和脂肪酸のスルホネート、 - 約2〜15個の分子のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと8〜22個の炭素原子を有する脂肪族アルコールの付加生成物であるアルコールと、酒石酸及びクエン酸とのエステル、又は - WO00/10518、特にp.45、l.11〜p.48、l.3に記載されているアニオン性界面活性剤。 好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキル基中に10〜18個の炭素原子を有し、分子中に最大で12個のグリコールエーテル基を有するアルキルサルフェート、アルキルポリグリコールエーテルサルフェート及びエーテルカルボン酸であり、また特に、飽和及び特に不飽和のC8〜C22カルボン酸、例えばオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸及びパルミチン酸の塩である。 その分子中に少なくとも一つの四級アンモニウム基及び少なくとも一つの-COO-又は-SO3-基を担持する表面活性化合物は、末端双性イオン界面活性剤である。好ましいのは、いわゆるベタイン、例えばN-アルキルN,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート及び2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリン(アルキル又はアシル基中に8〜18個の炭素原子を有する)であり、また、ココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。好ましい双性イオン界面活性剤は、CTFA名称ココアミドプロピルベタインで公知の脂肪酸アミド誘導体である。 両性界面活性剤は、C8〜C18-アルキル又は-アシル基に加えて、その分子中に少なくとも1個の遊離アミノ基及び少なくとも1個の-COOH又は-SO3H基を含み、内部塩を形成できる表面活性化合物である。適切な両性界面活性剤の例には、それぞれアルキル基中に約8〜18個の炭素原子を有する、N-アルキルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸及びアルキルアミノ酢酸が含まれる。特に好ましい両性界面活性剤は、N-ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネート及びC12〜C18アシルサルコシンである。 適切な非イオン性界面活性剤は、WO00/10519、特にp.45、l.11〜p.50、l.12に記載されている。非イオン性界面活性剤は親水基として、例えばポリオール基、ポリアルキレングリコールエーテル基又はポリオール基とポリグリコールエーテル基の組合せを含む。そうした化合物は、例えば: - 2〜30molのエチレンオキシド及び/又は0〜5molのプロピレンオキシドと、8〜22個の炭素原子を有する直鎖脂肪族アルコール、12〜22個の炭素原子を有する脂肪酸及びアルキル基中に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールとの付加生成物、 - 1〜30molのエチレンオキシドとグリセロールの付加生成物のC12〜C22脂肪酸モノ-及びジ-エステル、 - C8〜C22アルキル-モノ-及び-オリゴ-グリコシド並びにそのエトキシ化類似体、 - 5〜60molのエチレンオキシドとヒマシ油及び水素化ヒマシ油の付加生成物、 - エチレンオキシドとソルビタン脂肪酸エステルの付加生成物、 - エチレンオキシドと脂肪酸アルカノールアミドの付加生成物 である。 エチレン及び/もしくはプロピレンオキシドと脂肪族アルコールの付加生成物又はそうした付加生成物の誘導体である界面活性剤は、「正常な」同族体分布を有する生成物又は制限された同族体分布を有する生成物のいずれかであってよい。「正常な」同族体分布は、触媒としてアルカリ金属、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属アルコレートを用いた脂肪族アルコールとアルキレンオキシドの反応で得られる同族体の混合物である。他方、制限された同族体分布は、例えばハイドロタルサイト、エーテルカルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ金属の酸化物、水酸化物又はアルコレートを触媒として使用した場合に得られる。 制限された同族体分布を有する生成物の使用が好ましい場合がある。 本発明による染色組成物で使用できるカチオン性界面活性剤の例は、特に四級アンモニウム化合物である。好ましいものは、アンモニウムハライド、例えばアルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びトリアルキルメチルアンモニウムクロリド、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド及びトリセチルメチルアンモニウムクロリドである。本発明にしたがって使用できるさらなるカチオン性界面活性剤は四級化タンパク質加水分解物である。 やはり適切なものは、カチオン性シリコーン油、例えば市販されている製品Q2-7224(製造メーカー:Dow Corning;安定化されたトリメチルシリルアモジメチコン)、Dow Corning 929エマルション(アモジメチコンとも称されるヒドロキシルアミノ改質シリコーンを含む)、SM-2059(製造メーカー:General Electric)、SLM-55067(製造メーカー:Wacker)であり、またAbil(登録商標)-Quat 3270及び3272(製造メーカー:Th. Goldschmidt;ジ四級(diquaternary)ポリジメチルシロキサン、クオタニウム-80)、又はWO00/12057、特にp.45、l.9〜p.55、l.2に記載されているシリコーンである。 アルキルアミドアミン、特に脂肪酸アミドアミン、例えばTego Amid(登録商標)18という名称で得られるステアリルアミドプロピルジメチルアミンもやはり、本発明の染色組成物における界面活性剤として好ましい。これらは、良好な調整作用だけでなく、また特にその良好な生分解性において優れている。 四級エステル化合物、いわゆる「エステルクワット(esterquat)」、例えば商標名Stepantex(登録商標)で市販されているメチルヒドロキシアルキルジアルコイルオキシアルキルアンモニウムメトサルフェートもやはり非常に簡単に生分解されるものである。 カチオン性界面活性剤として使用できる四級糖誘導体の例は、CTFA名「ラウリルメチルグルセス-10ヒドロキシプロピルジモニウムクロリド」による市販製品Glucquat(登録商標)100である。 界面活性剤として使用されるアルキル基含有化合物は単一の物質であってよいが、植物又は動物由来の天然原材料の使用は一般にそうした物質の調製において好ましく、それによって、得られる物質の混合物は、使用する具体的な出発原料によって異なるアルキル鎖長をもつ結果となる。 本発明による反応生成物は、有機材料、好ましくはケラチン含有繊維を染色するのに適している。 本発明のさらなる好ましい実施形態は、ケラチン含有繊維を本発明による反応生成物で処理する方法に関する。 この方法は、 (a)ケラチン繊維を、本発明による反応生成物の少なくとも一つの化合物と接触させるステップと、 (b)その繊維を静置するステップと、 (c)次いでその繊維を濯ぐステップ を含む。 その染色方法は、例えばWO01/66646の15頁、32行〜16頁、2行に記載されている。 さらなる好ましい方法は、還元剤の存在下で毛髪を処理することを含む。 好ましい還元剤は、例えばチオグリコール酸又はその塩、グリセリンモノチオグリコレート、システイン、2-メルカプトプロピオン酸、2-メルカプトエチルアミン、チオ乳酸、チオグリセリン、亜硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸塩、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ヒドロキノン、ホスフィン、ホウ化水素、シアノホウ化水素、トリアセトキシホウ化水素、トリメトキシホウ化水素の塩(ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム四級塩)である。 さらに、本発明は、 (a)任意選択で還元剤で、 (b)本発明による反応生成物で、 (c)任意選択で酸化剤 で毛髪を処理すること含む方法に関する。 ステップ(a)は、上記還元剤を用いて0.1秒〜30分間、例えば0.1秒〜10分間の短時間であってよい。 好ましくは、この方法は、 a)ケラチン含有繊維を、本発明による反応生成物の少なくとも一つで染色するステップと、 b)染めた毛髪を所望の期間身につける(wear)ステップと、 c)その毛髪を、染料分子と毛髪繊維表面の間の-S-S-結合を切断して染料分子をその繊維から解離させることができる還元剤を含む水性ベースの脱色組成物と接触させることによって、ステップa)で施された色を毛髪から除去するステップと を含む。 毛髪への染料の施用は15〜100℃の範囲の温度で行うことができる。一般に、その施用は室温で行う。 反応ステップの順番は一般に重要ではなく、還元剤は最初又は最後のステップで施すことができる。 通常、酸化剤は酸又は塩基と一緒に施す。 酸は、例えばクエン酸、リン酸又は酒石酸である。 塩基は、例えば水酸化ナトリウム、アンモニア又はモノエタノールアミンである。 本発明による反応生成物は、毛髪の全体を染色する、すなわち、毛髪を最初に染色するのにも、また続いて再染色するか又は毛髪の房(lock)若しくは一部を染色するのにも適している。 本発明による反応生成物は、例えば、手によるもみほぐし、くし、ブラシ若しくは瓶、又はくし若しくはノズルと組み合わせた瓶で毛髪に施用される。 さらに好ましいのは、ケラチン含有繊維を、少なくとも一つの本発明による反応生成物、塩基及び酸化剤で処理することを含むケラチン含有繊維を染色するための方法である。 酸化染色法は通常ライトニング、すなわち、ケラチン含有繊維に塩基性のpHで塩基と水性過酸化水素溶液の混合物を施用し、施用された混合物を毛髪上で静置し、次いで毛髪を濯ぐことを含む。これは、特に毛髪染色の場合、メラニンの色を薄くし(ライトニング)、毛髪が染色されるようにする。 メラニンのライトニングは、白髪の場合にまとまった(unified)染色をもたらし、また、天然着色毛髪の場合に色を引き出す、すなわちよりはっきり見えるようにするのに有利な効果を有する。 一般に、酸化剤含有組成物は通常30〜200gの量で、15〜45℃で0.1〜15分間、特に0.1〜5分間繊維上に置いた状態にする。 酸化剤は、例えば過硫酸塩又は希釈された過酸化水素溶液、過酸化水素エマルション又は過酸化水素ゲル、アルカリ土類金属過酸化物、有機過酸化物、例えば尿素過酸化物、メラミン過酸化物である。半恒久的な直接毛髪染料をベースとしたシェーディングパウダーを使用する場合、アルカリ金属臭素酸塩固着剤又は酵素も適切である。 さらなる好ましい酸化剤は、 - WO97/20545、特にp.9、l.5〜9に記載されているような、ライトニング着色を得るための酸化剤、 - ドイツ特許出願公開第19 713 698号、特にp.4、l.52〜55並びにl.60及び61又は欧州特許出願公開第1062940号、特にp.6、l.41〜47(及び対応するWO99/40895)に記載されているような、パーマネントウェーブ固着液の形態の酸化剤 である。 最も好ましい酸化剤は過酸化水素であり、好ましくは、対応する組成物に対して約2〜30重量%、より好ましくは約3〜20重量%、最も好ましくは6〜12重量%の濃度で使用する。 酸化剤は、全染色組成物に対して、好ましくは0.01%〜6%、特に0.01%〜1%の量で本発明による染色組成物中に存在してよい。 一般に、酸化剤を用いた染色は塩基、例えばアンモニア、アルカリ金属炭酸塩、土類金属(カリウム又はリチウム)炭酸塩、アルカノールアミン、例えばモノ-、ジ-若しくはトリエタノールアミン、アルカリ金属(ナトリウム)水酸化物、土類金属水酸化物又は次式
[式中、 Rは、OH又はC1〜C4アルキルで置換されていてよいプロピレン残基であり、 R3、R4、R5及びR6は、互いに独立に又は依存して、水素、C1〜C4アルキル又はヒドロキシ-(C1〜C4)アルキルである。] の化合物の存在下で実施される。 酸化剤含有組成物のpH値は通常約2〜7、特に約2〜5である。 本発明による反応生成物を含む配合物をケラチン含有繊維、好ましくは毛髪に施用する一つの好ましい方法は、例えばWO97/20545のp.4、l.19〜l.27に記載されているようなマルチコンパートメント型染色デバイス若しくは「キット」又は他の任意のマルチコンパートメント型パッケージシステムの使用によるものである。 第1のコンパートメントは、例えば少なくとも一つの本発明による反応生成物、任意選択でさらなる直接染料及び塩基性化剤を含み、第2のコンパートメントには酸化剤を含む;又は第1のコンパートメントに少なくとも一つの本発明による反応生成物及び任意選択でさらなる直接染料を含み、第2のコンパートメントに塩基性化剤を含み、第3のコンパートメントには酸化剤を含む。 本発明のさらなる好ましい実施形態は、酸化染料で毛髪を染色する方法であって、 (a)少なくとも一つの本発明による反応生成物、任意選択で少なくとも一つのカプラー化合物、少なくとも一つの顕色剤化合物及び酸化剤(任意選択で少なくとも一つのさらなる染料を含む)を混合するステップと、 (b)ケラチン含有繊維をステップ(a)で調製した混合物と接触させるステップと を含む方法に関する。 酸化剤を含まない組成物のpH値は通常3〜11、特に5〜10、最も特別には約9〜10である。 好ましくは、レディーツーユース組成物は、第1の好ましい実施形態にしたがって、一方で、染色するのに適した媒体中に特にパラ-フェニレンジアミン、ビス(フェニル)アルキレンジアミン及びその酸付加塩から選択される少なくとも一つの顕色剤化合物、特にメタ-フェニレンジアミン及びその酸付加塩から選択される少なくとも一つのカプラー、並びに、少なくとも一つの本発明による反応生成物を含む組成物(A)と、他方で、染色するのに適した媒体中に少なくとも一つの酸化剤を含む組成物(B)を別個に貯蔵するステップと、この混合物をケラチン含有繊維に施用する直前に(A)と(B)を一緒に混合するステップとを含む予備的ステップを含む方法によって、調製する。 レディーツーユース染料組成物の調製のための第2の好ましい実施形態によれば、その方法は、一方で、染色するのに適した媒体中に特にパラ-フェニレンジアミン、ビス(フェニル)アルキレンジアミン及びその酸付加塩から選択される少なくとも一つの顕色剤化合物、特にメタ-フェニレンジアミン及びその酸付加塩から選択される少なくとも一つのカプラー化合物を含む組成物(A);他方で、染色するのに適した媒体中に少なくとも一つの本発明による反応生成物を含む組成物(A')、最後に、染色するのに適した媒体中に上記で定義した少なくとも一つの酸化剤を含む組成物(B)を別個に貯蔵するステップと、これらを使用時に、この混合物をケラチン含有繊維に施用する直前に一緒に混合するステップとを含む予備的ステップを含む。 この第2の実施形態にしたがって用いられる組成物(A')は、任意選択で粉末形態であってよく、この場合、式(1)の染料(それら自体)が、組成物(A')のすべてを構成しているか又は任意選択で有機及び/又は無機性の微粉状賦形剤中に分散されている。 組成物A'中に存在する場合、有機賦形剤は合成のものであっても天然由来であってもよく、特に架橋型及び非架橋型合成ポリマー、多糖類、例えばセルロース及び加工又は非加工デンプン、並びに天然産物、例えばおがくず(sawdust)及び植物性ゴム(グァーガム、イナゴマメガム、キサンタンガム等)から選択される。 組成物(A')中に存在する場合、無機賦形剤は、金属酸化物、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、カオリン、タルク、ケイ酸塩、雲母及びシリカを含むことができる。 本発明による染色組成物において非常に適切な賦形剤はおがくずである。 粉末組成物(A')は、組成物(A')の全重量に対して好ましくは約3重量%を超えない量で、結合剤又はコーティング産物を含むこともできる。これらの結合剤は好ましくは、無機、合成、動物又は植物由来の油及び液体脂肪性物質から選択される。 さらに、本発明は、ケラチン含有繊維を、本発明による反応生成物で、自動酸化性化合物及び任意選択のさらなる染料と一緒に染色する方法に関する。 さらに、本発明は、ケラチン含有繊維を、本発明による反応生成物及びキャップされたジアゾ化化合物で染色する方法であって、 (a)ケラチン含有繊維を、アルカリ性条件下、少なくとも一つのキャップされたジアゾ化化合物、カプラー化合物、任意選択の顕色剤化合物及び任意選択の酸化剤で、任意選択でさらなる染料の存在下、任意選択で少なくとも一つの本発明による反応生成物で処理するステップと; (b)任意選択でさらなる染料及び任意選択で少なくとも一つの本発明による反応生成物の存在下、酸で処理してpHを6〜2の範囲に調節するステップと を含み、但し、少なくとも一つのステップ(a)又は(b)において、少なくとも一つの本発明による反応生成物が存在するという前提である方法に関する。 キャップされたジアゾ化化合物、カプラー化合物、任意選択の酸化剤及び顕色剤化合物は、所望する任意の順番で連続的に施用する、又は同時に施用することができる。 キャップされたジアゾ化化合物とカプラー化合物は、単一の組成物で同時に施用することが好ましい。 「アルカリ性条件」は8〜10、好ましくは9〜10、特に9.5〜10の範囲のpHを意味し、これは塩基、例えば炭酸ナトリウム、アンモニア又は水酸化ナトリウムを加えて得られる。 塩基は毛髪、染料前駆体、キャップされたジアゾ化化合物及び/又は水溶性カップリング成分又は染料前駆体を含む染色組成物に加えることができる。 酸は、例えば酒石酸又はクエン酸、クエン酸ゲル、任意選択で酸性染料を含む適切な緩衝溶液である。 第1段階で施用されるアルカリ性染色組成物と第2段階で施用される酸性染色組成物の量の比は、好ましくは約1:3〜3:1、特に約1:1である。 A.調製実施例 実施例A1
777mgのDADMAC/DAAコポリマー(4meq. N;50%wt DAA、Mw7.2k、Mn2.6k)を2mlのメタノールに取る。509mgのアゾ染料1を3mlメタノール中に可溶化し、ポリマーに加える。1.225mlのナトリウムエチラート(エタノール中20%)を5時間かけて添加し、反応混合物をさらに室温で終夜撹拌した。 ポリマーを15mlの酢酸エチルで沈澱させ、ろ過し、5mlの酢酸エチルで洗浄する。 乾燥した後、1.195gのポリマーを得た。 実施例A2 ポリマーA1と3,3-ジチオプロピオン酸クロリドB1との反応
583mgのポリマーA1(3mmeq.のフリーDAA)を、5mlの無水メタノールに懸濁し、氷/アセトン中で冷却する。55mgの3,3-ジチオプロピオン酸クロリドB1を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、50℃でさらに15分間撹拌する。冷却した後、20mlのアセトンを加え、沈殿物をろ過し、アセトンで2回洗浄する。473mgの暗赤色ポリマーを単離する(74%収率)。 UV/VIS(水):λmax=509nm。 実施例A3
12.7mlのピリジン及び12.7mlのトルエンの中のJ. Med. Chem. 1992年、35巻、23号、4259-4263に記載されているようにして調製した1.27gの1,4-ビス[(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)アミノ]-9,10-アントラセンジオン(30mmol)の混合物を窒素雰囲気下、100℃で2日間加熱する。冷却した後、反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、ジオキサンとメタノール(1/1)の混合液で再結晶化させる。 固体をろ別し、ジオキサンで洗浄する。 真空下で乾燥した後、1.08gの式A3の紺青色粉末を72%の収率で得る。 MS (ES+): m/z 465. 1H NMR (dmso-d6): δ[ppm] 10.95 (s, 1H), 9.03 (d, 2H), 8.60 (t, 1H), 8.25 (m, 2H), 8.20 (t, 2H), 7.8 (m, 2H), 7.6 (dd, 2H), 6.05-5.75, (br, 2H), 4.9 (d, 1H), 4.5 (m, 1H), 4.2 (br 1H), 3.9 (br, 1H), 3.8-3.4 (br, 6H)。 実施例A4
0.063gのLupasol G20(1.47mmol)及び0.270gの式(A3)の生成物(0.485mmol)の溶液を1mlの1-ブタノール中、100℃で2日間反応させる。 ブタノールを蒸発させ、反応混合物を20mlエタノールに取る。 固体をろ別し、エタノールで洗浄する。 真空下で乾燥した後、0.124g(40%)の紺青色粉末を得る。 1H NMR (D2O): δ[ppm] 9.0-6.4 (br, 11H), 4.2-2.4 (b, 33H)。 実施例A5 ポリマー(A4)と3,3-ジチオプロピオニル酸クロリド(B1)との反応 0.4gのポリマーA4を2mlジクロロメタンに溶解し、0.222gトリエチルアミンの存在下で0.015gの3,3-ジチオプロピオン酸クロリド(B1)と反応させる。 反応混合物を30℃で終夜撹拌する。 冷却した後、沈殿物をろ過し、ジクロロメタンで洗浄して300mgのポリマーを得る。 UV/VIS(水):λmax=630nm。 実施例A6
35mlイソプロパノール中の660mgポリエチレンイミン(Lupasol FG)及び410mgの(A61)の溶液を60℃で24時間撹拌する。 次いで600mg(A62)を加え、反応混合物を64℃でさらに3時間撹拌する。 得られた沈殿物をろ取し、30mlイソプロパノールで洗浄し、室温で乾燥して1.53gの暗赤色粉末を得る。 UV/VIS(水):λmax=486nm。 実施例A7
フルオロ構成要素5の合成は、WO2006136617に記載されている。 0.215gのLupasol PR8515を5mlの2-プロパノールに可溶化する。10mlのメタノール中の0.4gの化合物5(MW401.1)の溶液をポリマー溶液に加え、40℃で2時間撹拌する。第2のフラスコ中で、0.155gの塩化チオニルを室温で5mlジクロロメタン中の0.206gのリポ酸の懸濁液に加える。30分間撹拌した後、この溶液をポリマー混合物に加え、室温で3時間撹拌する。次いで反応混合物を50mlの酢酸エチルで希釈し、デカントさせる。粘着性生成物をメタノールに可溶化し、乾燥するまで蒸発させて520mgの粘着性の紺青色化合物を得る。 1H NMR (D2O): δ[ppm] 8.1 (br), 7.8 (br), 7.4 (br), 6.9 (br), 4.1-2.7 (br), 2.3 (br) UV/VIS(アセトニトリル):λmax=556nm。 実施例A8 ポリマーとしてLupasol FGを用いたこと以外は実施例A7と同じ手順。 1H NMR (D2O): δ[ppm] 8.0 (br), 7.8 (br), 7.4 (br), 6.9 (br), 4.0-2.7 (br), 2.4 (br) UV/VIS(アセトニトリル):λmax=558nm。 実施例A9
式7の染料構成要素はWO2006/136617に開示されており、Lupasol FG及び化合物7を用いて実施例7に記載したのと同じ手順にしたがって、ポリマー染料8を調製するのに使用すことができる。 1H NMR (D2O): δ[ppm] 7.6 (br), 7.2 (br), 6.6 (br), 4.0-2.6 (br) UV/VIS(水):λmax=488nm。 B.応用例 以下の応用例において、以下に示す定義の範囲内の組成物を使用する: 溶液1(パーマネントローション、pH8.2) 水、チオグリコール酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、エトキシジグリコール、ヘキシレングリコール、チオグリコール酸;チオ乳酸、PEG-60水素化ヒマシ油、グリシン、エチドロン酸、イソセテス-20、ポリシリコーン-9、スチレン/PVPコポリマー、トリデセス-12、アモジメチコン、セトリモニウムクロリド、水酸化アンモニウム、ポリクオタニウム-6、イソプロピルアルコール、変性アルコール、シメチコン、香料 溶液2(パーマネント固着液、pH3.9) 以下のものをもとにする: 水、過酸化水素、プロピレングリコール、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、PEG-5コカミド、ココアンホ酢酸ナトリウム、ポリクオタニウム-35、ココベタイン、アセトアミノフェン、リン酸、塩化ナトリウム、香料 実施例B1 0.2%(abs.)の染料A2を、クエン酸及びモノエタノールアミンを用いてpH9.5に調節した非イオン性界面活性剤(Plantacare 200UP、Henkel)の5%溶液に溶解する。 この赤色の染色溶液を乾燥した毛髪(二つのブロンド、二つのミドルブロンド及び二つの傷んだ毛髪ストランド)に施用し、室温で20分間静置する。次いでストランドを水道水で濯ぎ、12時間乾燥する。 実施例B2 溶液1(パーマネントローション)をシャンプーした毛髪(二つのブロンド、二つのミドルブロンド及び二つの傷んだ毛髪ストランド)に施用し、10分間静置する。次いで、ストランドを水道水で濯ぎ、タオルで乾かしたストランドを実施例B1の0.2重量%着色物質溶液で処理し、20分間静置し、次いで濯ぐ。次いで、タオルで乾かしたストランドを溶液2(パーマネント固着)で処理し、10分間静置する。次いで、ストランドを水道水で濯ぎ、室温で12時間乾燥する。 実施例B3 0.2%(abs.)(63.5mg)の染料A5(染料アッセイで78.7%)を、クエン酸及びモノエタノールアミンを用いてpH9.5に調節された25gの非イオン性界面活性剤(Plantacare 200UP、Henkel)の5%溶液に溶解する。 この青色の染色溶液を乾燥した毛髪(二つのブロンド、二つのミドルブロンド及び二つの傷んだ毛髪ストランド)に施用し、室温で20分間静置する。次いで、ストランドを水道水で濯ぎ、12時間乾燥する。 実施例B4 溶液1(パーマネントローション)を、シャンプーした毛髪(二つのブロンド、二つのミドルブロンド及び二つの傷んだ毛髪ストランド)に施用し、10分間静置する。次いで、ストランドを水道水で濯ぎ、タオルで乾かしたストランドを実施例B3の0.2重量%着色物質溶液で処理し、20分間静置し、次いで濯ぐ。次いで、タオルで乾かしたストランドを溶液2(パーマネント固着)で処理し、10分間静置する。次いでストランドを水道水で濯ぎ、室温で12時間乾燥する。 実施例B5 0.2%(abs.)(145mg)の染料A6(染料アッセイで24.5%)を、モノエタノールアミンを用いてpH9.5に調節された17.8gの尿素の20%溶液に溶解する。 この赤色の染色溶液を乾燥した毛髪(二つのブロンド、二つのミドルブロンド及び二つの傷んだ毛髪ストランド)に施用し、室温で20分間静置する。次いで、ストランドを水道水で濯ぎ、12時間乾燥する。 実施例B6 溶液1(パーマネントローション)をシャンプーした毛髪(二つのブロンド、二つのミドルブロンド及び二つの傷んだ毛髪ストランド)に施用し、10分間静置する。次いで、ストランドを水道水で濯ぎ、タオルで乾かしたストランドを実施例B5の0.2重量%の着色物質溶液で処理し、20分間静置し、次いで濯ぐ。次いで、タオルで乾かしたストランドを溶液2(パーマネント固着)で処理し、10分間静置する。次いでストランドを水道水で濯ぎ、室温で12時間乾燥する。
ポリマー染料の混合物(実施例B7〜B16) 染料エマルション、pH=10.5
を1.5wt.%の9%過酸化水素溶液と混合し、混合物を直ちに一房の茶色毛髪に施用する。 30分後、一房の毛髪を濯ぎ、シャンプーし、濯ぎ、乾燥する。 染色された数房の毛髪の色を表4及び表5に示す。
以下の実施例において、略語RKNはグレードの表示であり、セルロースの純度を表す;略語SR(Schopper-Riegler)は叩解度(freeness)を表す。 実施例B17 50部の化学漂白したブナサルファイト(beech sulfite)を、水(pH6、水の硬度はドイツ硬度で10°、温度20度、及び液比40:1)の中で50部の漂白したRKN15(叩解度22DEG SR)及び2部の実施例A1による染料と混合する。15分間撹拌した後、紙シートをFrankシート形成機(sheet-former)で作製する。 紙を非常に強い赤色の色調で染色した。廃液は完全に無色である。ほぼ100パーセントの吸尽度が得られる。光及び湿式加工に対する堅牢特性は非常に優れている。 実施例B18 漂白したブナサルファイトパルプ(22DEG SR)でできた巻き取り紙(paper web)を、連続的に動作する実験室用の製紙機で製造する。実施例A6による染料の水溶液を、ヘッドボックス(head box)の10秒上流の低密度パルプ中に、激しく撹拌しながら連続的に量り込む(0.5パーセント染色、液比400:1、水の硬度はドイツ硬度で10°、pH6、温度20度)。 中程度の強度の深い赤色の着色が巻き取り紙上に形成される。廃液は完全に無色である。 実施例B19 10部の綿織物(脱色し、シルケット加工した綿)を、実験室用ビーム染色機で、0.05部の実施例A4による染料を含む200部の液中で染色する(水の硬度はドイツ硬度で10°、pH4、染液は1分あたり3回循環する)。60分の間に温度を20度から100度へ上げ、次いで15分間一定に保持する。 染液は完全に吸尽されている。光に対する良好な堅牢度及び湿式加工に対する非常に良好な堅牢度が際立つ深い青色の着色が綿織物上に形成される。 再生(ビスコース)でできた織布を同じ手順で染色する。実施例A4の染料によって、この材料でもやはり、光に対する良好な堅牢度及び湿式加工に対する非常に良好な堅牢度を有する深い青色の染色が得られる。 純粋に溶媒を含有する木材着色剤の実施例B20: 3.0重量部の染料A1 40.0重量部のエチルアルコール、 40.0重量部の1メトキシ-2-プロパノール及び 17.0重量部のイソプロパノール。 水性木材着色剤の実施例B21: 3.0重量部の染料A6を、0.05重量パーセントのInvadin LU(湿潤剤)を含む100.0mlの水に溶解する。 上記実施例によって得られた木材着色剤を、ブラシで5.5cmのアッシュ材の木片に10回施用する。着色した木片を12時間風乾する。 |