【0001】 【発明の属する技術分野】 本願は、少なくとも一のアクリルターポリマーを具備する水中油型エマルジョンの形態の組成物、並びに当該組成物の使用、特にはボディー又は顔面の皮膚、毛髪、及び/又は唇のケア、及び/又は処置のため、特に乾燥肌、及び/又は乾燥した唇ケアのための使用に関する。 【0002】 【従来の技術】 より良い使用感(柔らかさ、皮膚軟化性等)に特に関係した種々の理由により、現在の化粧料は一般に、連続分散性水相及び非連続被分散性油相からなる水中油型(O/W)エマルジョン、又は連続分散性油相及び非連続被分散性水相からなる油中水型(W/O)エマルジョンの形態で提供される。 O/Wエマルジョンは、外相として水相を具備し、この水相は皮膚への適用時に、W/Oエマルジョンよりもより新鮮で、より油っぽくなく、またより軽い感触が得られるので化粧料分野においては需要が非常に大きい。 【0003】 エマルジョンは一般に、適切な乳化性界面活性剤であって、その両親媒性構造により油/水の界面に位置し、従って分散された液滴を安定化させるものにより安定化される。 しかしながらこれらの乳化剤は、皮膚、眼、及び頭皮に浸透して刺激を与える可能性があるといった不具合を呈する。 【0004】 更に、このようなエマルジョンは不適切な化粧料的性質及び物理化学的性質(油っぽさ、経時不安定性)を有する。 界面活性剤のレベルを上げても通常は、この問題は解決されない。 要求される安定性は必ずしも達成されず、また化粧料的性質は改善されない(ロウ様で重い感触、適用時の新鮮さの欠如)。 更に、上記したように過度に高レベルの界面活性剤を使用することは無害性の理由から勧められない。 【0005】 O/Wエマルジョンの不安定性の現象をなくすための一の方法は、当該エマルジョンへ増粘剤を添加することであるが、増粘剤の役割は油の小球を配置させてエマルジョン全体の機械的な維持を提供する役目のゲル化マトリックスを水相中に作り出すことである。 しかしながら、この方法は、望ましい全ての肌触り、特に余分な膜を残さずに皮膚に容易かつ迅速に適用される、流動性で軽い肌触りを得ることができないという不利益を呈する。 【0006】 更に、その鎖中において、親水性部分及び脂肪鎖からなる疎水性部分を具備するポリマー、例えばアクリル酸(C 10 −C 30 )アルキルと、アクリル酸又はメタクリル酸(例えばGoodrich社の販売する製品の“Pemulen TR2”)の共重合体等で、前記の界面活性剤を代用することも考えられる。 しかしながらこれらのポリマーは、油の量が多すぎる場合、又はエマルジョンが流動的過ぎる場合、即ち濃厚なエマルジョンとならないようにポリマーのレベルを最小限にする場合には、長期間安定な組成物を得ることはできないという不利益を呈する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、安定な水中油型エマルジョンであって、O/Wエマルジョンにおいて通常使用される乳化性界面活性剤を適宜具備せず、また当該エマルジョン中の油の量に関らず、従来技術の不利益を有さずに良好な化粧料的性質を呈するものを調製することを可能にすることである。 【0008】 【課題を解決するための手段】 本出願人は、驚くべきことに、新規ファミリーのポリマーにより、通常使用される界面活性剤を適宜含まないのにも関らず、安定な水中油型エマルジョンの調製が可能になることを見いだした。 【0009】 本発明は、水相に分散された油相を生理学的に許容される媒体中において具備する水中油型エマルジョン形態の組成物であって、 (a)α,β−エチレン性不飽和を具備するカルボン酸、 (b)(a)以外のエチレン性不飽和を具備する非界面活性性のモノマー、及び(c)1水酸基性の非イオン性両親媒性化合物とイソシアネートとの反応生成物であってモノエチレン性不飽和を具備した非イオン性ウレタンモノマー、 より得られる少なくとも一のアクリルターポリマーを具備し、 ターポリマー/油相の重量比が1/50乃至1/125の範囲であることを特徴とする組成物に関する。 【0010】 得られる組成物は、適用時に心地よい均一な肌触りを有する。 更に、本発明による組成物中で使用されるアクリルターポリマーによれば、室温、又はより高温で経時安定性のある水中油型エマルジョンを、当該エマルジョンの流動性、及び油相の含有量に関らずに調製することが可能になる。 従って油相の含有量が高い濃厚なエマルジョンであって、乾燥肌の処置に特に有効であるもの、及び非常に流動的なエマルジョンの両方を調製することが可能である。 従ってエマルジョンの粘度は、かなりの範囲となることができ、特には0.05乃至8Pa・sの範囲とすることができるが、この粘度は0.02Pa・s乃至0.7Pa・sの範囲では2ローターを通常装備する“Rheomat 180”粘度計で約25°Cで測定されるものであり、また0.2Pa・s乃至4Pa・sの範囲の粘度では3ローターのもので測定されるものであり、また2Pa・s乃至23Pa・sの範囲の粘度では4ローターのもので測定されるものである。 【0011】 【発明の実施の形態】 本発明のエマルジョンは有益なことに、O/Wエマルジョンに通常使用される界面活性剤を含まず、またこの理由により、特に敏感肌を刺激しないといった利点を呈する。 更にこのエマルジョンは、ポリマーの中和段階、及び油相の分散段階の双方において室温で製造することが可能であるため、熱に感受性のある活性成分を導入することを可能にするという利点を呈する。 【0012】 本発明において使用されるアクリルターポリマーは、アルカリ物質への可溶性又は膨潤性を有する。 これは好ましくは、ターポリマーの全量に対して、 (a)α,β−エチレン性不飽和を具備するカルボン酸を約20乃至70重量%、好ましくは25乃至55重量%; (b)(a)以外のエチレン性不飽和を具備する非界面活性性のモノマーを約20乃至80重量%、好ましくは30乃至65重量%;及び(c)1水酸基性の非イオン性両親媒性化合物とイソシアネートとの反応生成物であってモノエチレン性不飽和を具備した非イオン性ウレタンモノマーを約0.5乃至60重量%、好ましくは10乃至50重量%、 具備していることを特徴としている。 【0013】 (a)α,β−モノエチレン性不飽和を具備するカルボン酸は、種々の酸より選択することができ、特にアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、及びマレイン酸である。 これは好ましくはメタクリル酸である。 酸が大部分を占めることは、溶解して水酸化ナトリウム、アルカノールアミン、アミノメチルプロパノールや、アミノメチルプロパンジオール等のアルカリ性化合物と反応して増粘剤を与えるポリマー構造を得る上で好ましい。 【0014】 上記のごとくターポリマーは、モノエチレン性不飽和を具備するモノマー(b)であって、表面活性の性質を有さず、また高い割合で好ましくは存在するものである。 好ましいモノマーとしては、単独重合したときに水不溶性のポリマーを与えるものであり、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸C 1-4アルキル及びメタクリル酸C 1-4アルキルと例示されるものがある。 より特に好ましいモノマーは、アクリル酸メチル、及びアクリル酸エチルである。 他のモノマーで使用可能なものとしては、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、及び塩化ビニリデンがある。 非反応性のモノマーが好ましく、これらのモノマーは唯一のエチレン基が重合条件下で唯一反応する基であるものである。 しかしながら、熱の作用下で反応する基を具備するモノマー、例えばアクリル酸ヒドロキシエチルも適宜使用することが可能である。 【0015】 非イオン性ウレタンモノマー(c)を得るために使用される1水酸基性の非イオン性両親媒性化合物は、周知であり、また一般にはアルコキシル化された疎水性化合物であって、分子の親水性部分を形成するアルキレンオキシドを具備したものである。 この疎水性化合物は一般に、脂肪族アルコール又はアルキルフェノールからなり、この化合物中、少なくとも6の炭素原子を具備する炭素鎖は当該両親媒性化合物の疎水性部分を構成する。 【0016】 好ましい1水酸基性の非イオン性両親媒性化合物は、以下の式(I): R−(OCH 2 CHR') m −(OCH 2 CH 2 ) n −OH・・・(I) [式中、 Rは、6乃至30の炭素原子を具備するアルキル基、及びそのアルキルラジカルが8乃至30の炭素原子を有するアラルキル基より選択され、 R'は、1乃至4の炭素原子を具備するアルキル基より選択され、 nは、約6乃至150の範囲にある平均値であり、 mは、約0乃至50の範囲にある平均値である; 但し、nはmよりも小さくなく、またn+mは6乃至150である。 ] の化合物である。 【0017】 好ましくは式(I)の化合物において、 Rは18乃至26の炭素原子を具備するアルキル基、及びアルキル基部分が8乃至13の炭素原子を具備するアルキルフェニル基より選択され、R'はメチル基であり、mは0であり、nは6乃至150である。 式(I)の化合物は特に、植物起源の脂肪族アルコールのオキシアルキレン化誘導体、特にはオキシエチレン化誘導体、特にはベヘニルアルコールであり、式(I)中のRラジカルはベへニルラジカルである。 【0018】 非イオン性ウレタンモノマー(c)を形成するために使用されるモノエチレン化不飽和を具備したイソシアネートは、多様な化合物より選択することができる。 共重合可能ないかなる不飽和、例えばアクリル不飽和、メタクリル不飽和、又はアリル不飽和等を具備する化合物をも使用することができる。 モノエチレン性不飽和を具備する好ましいイソシアネートは、α,α-ジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネートである。 【0019】 上に定義したアクリルターポリマーは、成分(a)、(b)、及び(c)の水性分散液中での共重合により得られるが、この共重合は通常のものであり、特に資料EP-A-0 173 109に開示されている。 本発明で使用できるターポリマーとしては、成分(a)としてメタクリル酸、成分(b)としてアクリル酸エチル、成分(c)としては資料EP-A-0 173 109の実施例3に記載される以下の構造(II): 【化2】
[式中、 p'は6乃至150の範囲であり、好ましくは30である;
R1は、8乃至13の炭素原子を具備するアルキルラジカルである]
を有する非イオン性ウレタンマクロモノマーの反応生成物を挙げることができる。
【0020】
本発明で使用される好ましいアクリルターポリマーは、成分(a)としてメタクリル酸、成分(b)としてアクリル酸メチル、そして成分(c)として以下の構造(III):
【化3】
[式中、
pは、6乃至150の範囲であり;
R2は、18乃至26、好ましくは20乃至24の炭素原子を具備する直鎖状アルキルラジカルより選択される]
を有する非イオン性ウレタンマクロモノマーより得られる。 式(III)の化合物中のR2ラジカルは好ましくは植物起源のラジカルであり、例えばベヘニルラジカルである。
本発明で使用されるターポリマーは一般に水性分散液である。
【0021】
ターポリマーとしては特に、アクリル酸、アクリル酸メチル、及び式(III)の化合物(式中pが40であり、R2はベヘニルラジカルである)より得られるターポリマーを使用することができる。 これは、メタクリル酸/アクリル酸メチル/40EO、即ち40のオキシエチレン基を具備するエトキシル化ベヘニルアルコールのジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネート、のターポリマーである。
このアクリルターポリマーは本発明の組成物中において有効成分として、油の濃度と所望の粘度とにより変動する濃度で存在する。 活性成分としてのターポリマーの濃度は、好ましくは組成物の全量に対して0.01乃至0.3重量%、好ましくは0.05乃至1重量%、更に好ましくは0.2乃至0.5重量%である。 非常に流動的なエマルジョンの調製の場合、有効成分としてのターポリマーの量は好ましくは当該組成物の全量に対して重量で、0.05乃至1%、より好ましくは0.15乃至0.5%の範囲であり、油に富んだ組成物の調製の場合、即ち少なくとも40%の油を具備する場合、有効成分としてのターポリマーの量は好ましくは当該組成物の全量に対して重量で、0.4乃至1%、より好ましくは0.5乃至0.7%の範囲である。
本発明の組成物において、ターポリマー/油相の比率は、1/50乃至1/125の範囲である。 非常に流動的なエマルジョンの調製の場合、この比率は好ましくは1/50乃至1/100、より好ましくは1/60乃至1/100の範囲である。 油相の量が高い場合(少なくとも40重量%)、この比率は好ましくは1/75乃至1/125の範囲である。
本発明の特定の態様によれば、本発明の組成物はターポリマー以外のポリマーを具備しない。
【0022】
本発明の組成物の油相は、組成物の全量に対して一般に1乃至80%、好ましくは10乃至60重量%を占める。
流動性の高いエマルジョンを調製する場合、油相の量は好ましくは、当該組成物の全量に対して重量で1乃至30%、より好ましくは10乃至25%の範囲であり、油に富む組成物の調製の場合、油相の量は好ましくは当該組成物の全量に対して重量で、40%を越えるもの、一般的には40乃至80%、更に好ましくは50乃至60%の範囲である。
本発明のエマルジョンの油相の性質は、重要ではない。 従って油相はいかなる脂質物質、特には化粧品又は皮膚科学分野で通常使用される油から構成されることができる。
本発明のエマルジョン中で使用することができる油の中では例えば、ホホバ油、アボカド油、スイートアーモンド油、アプリコット油、トウモロコシ油、カライトバター(karite butter)の液体画分等の植物起源油;流動パラフィン等の鉱物油;パルミチン酸2-エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、水素化イソパラフィン、イソノナン酸イソノニルやオクタン酸セテアリール(cetearyl octanoate)等の合成油;揮発性や非揮発性のシリコーン油;及びフッ素化油を挙げることができる。 油相中に存在することができる他の脂質物質としては例えば、脂肪酸、脂肪アルコール、ロウを挙げることができる。
【0023】
本発明の特定の態様によれば、本発明の組成物は少なくとも一のシリコーン油、好ましくは揮発性シリコーン油であって例えば環状又は直鎖状のポリジメチルシロキサン及びその混合物より選択されるものを具備することができる。 環状のポリジメチルシロキサン又はシクロメチコーンは、約3乃至9のケイ素原子、好ましくは4乃至6のシリコーン原子を具備し、例えばシクロへキサジメチルシロキサン及びシクロペンタジメチルシロキサンとすることができる。 揮発性の直鎖状ポリジメチルシロキサンは好ましくは約3乃至9のケイ素原子を具備する。 揮発性の直鎖状ポリジメチルシロキサンは一般に、25°Cで5cSt以下の粘度を有し、一方、シクロメチコーンは一般に25°Cで10cSt以下の粘度を有している。
【0024】
本発明の組成物は、生理学的に許容される媒体、即ち皮膚、唇、頭皮、眼、及び/又は毛髪と適合性であるものを具備する。
既知の方法により、本発明の組成物には、考慮する分野で通常のアジュバントを具備させることができ、例えば親水性又は親油性の活性成分、保存料、抗酸化剤、香料、溶媒、充填剤(カオリン)、スクリーニング剤、着色物質、塩基性化剤(トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム)、酸性化剤、及び脂質小胞がある。 これらのアジュバントは化粧品分野で通常の比率、例えばエマルジョンの全量の0.01乃至30%で使用され、これらはその性質に応じてエマルジョンの水相若しくは油相、又は小胞中に導入される。 これらのアジュバント及びその濃度は、当該エマルジョンに望まれる性質を改変するものであってはならない。
【0025】
溶媒の例としては、直鎖状又は分枝鎖状のモノアルコールであって1乃至8の炭素原子を有するもの、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノールやイソブタノール等;ポリエチレングリコールで6乃至80のエチレンオキシドを有するもの;ポリオール、例えばプロピレングリコール、イソプレングリコールやブチレングリコール等をも挙げることができる。
活性成分の例としては、保湿剤、例えばグリセロールやソルビトール等のポリオール;角質溶解剤;脱色剤;スリミング剤や、当該組成物の最終目標に適切ないずれの活性成分を挙げることができる。
本発明の特定の態様によれば、本発明の組成物は金属酸化物のナノ顔料を含まないものとすることができる。
【0026】
本発明の組成物は好ましくは、皮膚への配慮があり、使用するターポリマーと適合性のあるpHを呈する。 この組成物のpHは一般に、6.5乃至8、好ましくは7乃至7.5の範囲である。
上記したように、本発明の組成物は流動性を増減することができ、従って漿液、乳液、クリーム、又はペーストの形態で提供することができる。 このような組成物は通常の方法により調製される。
【0027】
本発明の主題である組成物は特に、皮膚、唇、毛髪(頭皮を含む)の数多くの化粧的処置、特には皮膚、唇、及び/又は毛髪の処置、保護、ケア、メークアップ除去、及び/又はクレンジング、及び/又は皮膚、及び/又は唇のメークアップについて適用性がある。 また、乾燥肌、及び/又は乾燥した唇の処置を目的とすることも可能である。
本発明の組成物は例えば、充填剤や着色剤を導入することにより、クリーム若しくは乳液の形態の顔用のケア、メークアップ除去、及び/又はクレンジング製品として、又はメークアップ製品(皮膚及び唇用)として使用することができる。
従って本発明の更なる主題は、上に定義した組成物を、皮膚、唇、及び/又は毛髪を処置、保護、ケア、メークアップ除去、及び/又はクレンジングするため、及び/又は、皮膚、及び/又は唇のメークアップ用に化粧的に使用することである。
【0028】
本発明の別の主題は、上に定義した組成物を、乾燥肌及び/又は乾燥した唇のケアのたまの組成物の調製において用いることを備えた使用である。
本発明の別な主題は、皮膚(頭皮を含む)、毛髪、及び/又は唇の化粧的処置方法であって、上に定義した組成物を当該皮膚、毛髪、及び/又は唇に適用することを特徴とするものである。
【0029】
【実施例】
以下の実施例により本発明をより良く理解することができるであろうが、これらは制限する性質のものではない。 示される量は、特に言及しないかぎり重量%である。
(実施例1)ボディー及び顔用のケア乳液A相:
メタクリル酸/アクリル酸メチル/40EOターポリマーでエトキシル化されたベへニルアルコールのジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネート
方法 水酸化ナトリウムを攪拌しながらポリマー中へ添加し、エマルジョンは、B相を攪拌しながらA相へ注いで調製する。 ホモジネーションを引き続いて圧力下(500bar)で行う。
保湿性製品として特に適当である、流動性のあるエマルジョンが得られる。 感触は非常にフレッシュであり、油っぽくない。
【0030】
(実施例2)メークアップ除去エマルジョンA相:
メタクリル酸/アクリル酸メチル/40EOターポリマーでエトキシル化されたベへニルアルコールのジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネート
方法は実施例1のものと同じである。
顔、及び目のメークアップ除去に適した、エマルジョンが得られる。 この粘度は、ボトルタイプのパッケージングにてきするものであるが、それは静置時にゲル化した外観を有するが、ボトルを振るとすぐに容易に流れるからである。 その粘度は、Rheomat 180, 2ロータで測定すると0.25Pa・s(2.5ポアズ)である。
【0031】
(実施例3)顔用夜用保湿クリームA相:
メタクリル酸/アクリル酸メチル/40EOターポリマーでエトキシル化されたベへニルアルコールのジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネート
方法は実施例1のものと同じである。
油が高い割合であるにも関らず、油っぽくなる傾向のある正常な皮膚であってさえも、非常に心地よい保湿クリームが得られる。
【0032】
(実施例4)乾燥肌用栄養及び保湿クリームA相:
メタクリル酸/アクリル酸メチル/40EOターポリマーでエトキシル化されたベへニルアルコールのジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネート
方法は実施例1のものと同じである。
夜用クリームの調製に特に適するエマルジョンが得られる。 油が高い割合であるにも関らず、油っぽくない感触である。
【0033】
(実施例5)メークアップ除去クリームA相:
メタクリル酸/アクリル酸メチル/40EOターポリマーでエトキシル化されたベへニルアルコールのジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネート
方法は実施例1のものと同じである。
耐水性のマスカラ及び移りのない(transfer free)のメークアップ製品を除去するのにとくに効果的なクリームが得られる。 すすぎか、又は単にふき取るだけの何れかにより除去される。
【0034】
(比較例1及び2)
本発明の実施例5で使用したターポリマーの代りに、ポリアクリルアミド(Hostacerin AMPS; CTFA名:アンモニウムポリアクリルジメチルタウラミド)(比較例1)、又はPemulen TR2(比較例2)を使用した。 以下の結果が得られた。
【0035】
【表1】
【0036】
*粗いエマルジョンは、大型の油の球、即ち20ミクロンよりも大きい平均サイズの球を具備したエマルジョンである。
上の表からは、ポリアクリルアミドとPemulen TR2とは、中性付近のpHで安定な高レベルの油を具備した、濃厚なクリームの肌触りを得ることはできない。
【0037】
(実施例6)マスクA相:
メタクリル酸/アクリル酸メチル/40EOターポリマーでエトキシル化されたベへニルアルコールのジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネート
方法は実施例1のものと同じである。
敏感肌にも十分に許容されるマスクが得られる。 これは皮膚に二、三分間放置した後、すすがれる又はふき取られる。
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