化粧料及び化粧料の製造方法

申请号 JP2016178387 申请日 2016-09-13 公开(公告)号 JP2018043938A 公开(公告)日 2018-03-22
申请人 信越化学工業株式会社; 发明人 森谷 浩幸;
摘要 【課題】のびが良く、塗布時のベタつきがなく、メイクアップ化粧料とした際の色移りが抑制され、クレンジングで落としやすい化粧料を提供する。 【解決手段】化粧料であって、(a)ラジカル反応性ビニル単量体単位を構成単位とし、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体と、(b)下記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーン 【化1】 (式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基から選択される基であり、nは1〜10、aは0〜3である。) とのウレタン化反応物であるウレタン基含有シリコーンビニル重合体を含むものであることを特徴とする化粧料。 【選択図】なし
权利要求

化粧料であって、 (a)ラジカル反応性ビニル単量体単位を構成単位とし、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体と、 (b)下記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーン (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基から選択される基であり、nは1〜10、aは0〜3である。) とのウレタン化反応物であるウレタン基含有シリコーンビニル重合体を含むものであることを特徴とする化粧料。前記(a)ラジカル重合体は、前記ラジカル反応性ビニル単量体単位として、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、及びヒドロキシエチルアクリルアミドのうちいずれか1種以上のヒドロキシル基を持つラジカル反応性ビニル単量体単位を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体中の前記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーン由来単位の含有率が40wt%以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化粧料。前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体は、少なくとも1つのヒドロキシル基を含むものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の化粧料。前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体は、化粧料総質量の0.05〜40wt%含有されるものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の化粧料。更に、シリコーンオイルを含むものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の化粧料。更に、を含み、エマルションの形態であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の化粧料。更に粉体を含み、該粉体が分散された、液状、ペースト状、及び固体状のいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の化粧料。(A)ラジカル反応性ビニル単量体のラジカル重合によって、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体を得る工程、 (B)前記ヒドロキシル基を持つラジカル重合体と下記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーンとをウレタン化触媒存在下で反応させることによってウレタン基含有シリコーンビニル重合体を得る工程、及び (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基から選択される基であり、nは1〜10、aは0〜3である。) (C)前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体を配合して化粧料を得る工程 を有することを特徴とする化粧料の製造方法。前記(A)工程において、前記ラジカル反応性ビニル単量体として、少なくとも、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、及びヒドロキシエチルアクリルアミドのうちいずれか1種以上を用いることを特徴とする請求項9に記載の化粧料の製造方法。前記ウレタン化触媒として、3級アミンを用いることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の化粧料の製造方法。

说明书全文

本発明は、化粧料及び化粧料の製造方法に関する。

シリコーンを含有する皮膜形成剤は広く知られており、特にシリコーン含有マクロモノマーとラジカル反応性のモノマーを共重合させることによって、各種シリコーン含有アクリル重合体が得られ、化粧料への添加が試みられている(特許文献1〜5)。シリコーンを含有することによって、皮膜の柔軟性、油剤への溶解性向上が期待できる。

しかしながら、これらのシリコーン含有アクリル共重合体を配合した化粧料は、のびの悪さ、ベタつきがある等使用感に問題がある上、色移り(2次付着)防止性も満足するものではなかった。また、ファンデーション等のメイクアップ化粧料に配合した場合に落とし難い等の問題があり、これらの解決が求められていた。

特開2000−63225号公報

特開2001−278732号公報

特開2006−282585号公報

特表2012−502018号公報

特開2012−072081公報

本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、従来、シリコーン含有アクリル皮膜形成剤が持っていた問題を解決するものであり、即ち、のびが良く、塗布時のベタつきがなく、メイクアップ化粧料とした際に色移りが抑制され、クレンジングで落としやすい化粧料、及び該化粧料の製造方法を提供することを目的とする。

上記課題を解決するために、本発明によれば、化粧料であって、 (a)ラジカル反応性ビニル単量体単位を構成単位とし、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体と、 (b)下記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーン

(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基から選択される基であり、nは1〜10、aは0〜3である。) とのウレタン化反応物であるウレタン基含有シリコーンビニル重合体を含むものであることを特徴とする化粧料を提供する。

このような化粧料であれば、のびが良く、塗布時のベタつきがなく、メイクアップ化粧料とした際に色移りが抑制され、クレンジングで落としやすい化粧料となる。

またこの場合、前記(a)ラジカル重合体は、前記ラジカル反応性ビニル単量体単位として、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、及びヒドロキシエチルアクリルアミドのうちいずれか1種以上のヒドロキシル基を持つラジカル反応性ビニル単量体単位を含有するものであることが好ましい。

このようなヒドロキシル基を持つラジカル反応性ビニル単量体単位を含有するラジカル重合体であれば、容易に合成可能であるため好ましい。

またこの場合、前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体中の前記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーン由来単位の含有率が40wt%以上であることが好ましい。

このようなウレタン基含有シリコーンビニル重合体であれば、化粧料中で使用されるシリコーン油等の有機油剤に溶解しない恐れがなく、十分に使用可能なものとなるために好ましい。また、柔軟性を有する皮膜となり、より一層化粧持ちの良い化粧料となる。

またこの場合、前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体は、少なくとも1つのヒドロキシル基を含むものであることが好ましい。

このようなウレタン基含有シリコーンビニル重合体であれば、化粧料の感触や化粧持ち、乳化安定性が更に向上する。

またこの場合、前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体は、化粧料総質量の0.05〜40wt%含有されるものであることが好ましい。

このような化粧料であれば、より一層、のびが良く、塗布時のベタつきがなく、メイクアップ化粧料とした際の色移り抑制効果に優れ、クレンジングで落としやすい化粧料となるために好ましい。

また、本発明の化粧料は、更に、シリコーンオイルを含むものであることが好ましい。

本発明におけるウレタン基含有シリコーンビニル重合体は硬く、シリコーンオイルへ溶解することから、化粧料に皮膜形成剤として好適に配合することができる。

また、更に、を含み、エマルションの形態であることが好ましい。

このような形態の化粧料は、例えばメイクアップ下地、リキッドファンデーション、日焼け止め乳液、日焼け止めクリーム等として好適である。

また、更に粉体を含み、該粉体が分散された、液状、ペースト状、及び固体状のいずれかであることが好ましい。

このように、更に粉体を含むことで、化粧料としてより一層好適なものとなる。

また、本発明では、 (A)ラジカル反応性ビニル単量体のラジカル重合によって、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体を得る工程、 (B)前記ヒドロキシル基を持つラジカル重合体と下記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーンとをウレタン化触媒存在下で反応させることによってウレタン基含有シリコーンビニル重合体を得る工程、及び

(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基から選択される基であり、nは1〜10、aは0〜3である。) (C)前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体を配合して化粧料を得る工程 を有することを特徴とする化粧料の製造方法を提供する。

このような化粧料の製造方法であれば、のびが良く、塗布時のベタつきがなく、メイクアップ化粧料とした際の色移りが抑制され、クレンジングで落としやすい化粧料を製造することが可能となる。

またこの場合、前記(A)工程において、前記ラジカル反応性ビニル単量体として、少なくとも、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、及びヒドロキシエチルアクリルアミドのうちいずれか1種以上を用いることが好ましい。

このようなラジカル反応性ビニル単量体を用いることで、より容易にヒドロキシル基を持つラジカル重合体を得ることができるため、好ましい。

またこの場合、前記ウレタン化触媒として、3級アミンを用いることが好ましい。

ウレタン化反応時に触媒を添加しない場合、反応率が低くなり、収率が落ちてしまう。また、洗浄で容易に除去できる観点から、ウレタン化触媒として、3級アミンを用いることが好ましい。

本発明の化粧料に含まれるウレタン基含有シリコーンビニル重合体、及び本発明の化粧料の製造方法の中で得られるウレタン基含有シリコーンビニル重合体は、硬く、シリコーンオイル等の油剤へ溶解することから、化粧料に皮膜形成剤として配合することができ、得られる化粧料はのびが良く、さっぱりとして使用感に優れ、色移りが十分に抑制され、クレンジングで落としやすいものとなる。また、分子内にウレタン基に加え、ヒドロキシ基を含むウレタン基含有シリコーンビニル重合体であれば、乳化助剤として働くことで乳化安定性を高め、また粉体との相性も良く、更に使用感に優れた化粧料が得られる。

本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、特定のウレタン基含有シリコーンビニル重合体を含有する化粧料が、のびが良く、さっぱりとして使用感に優れ、色移りが十分に抑制されるものとなることを見出し、本発明を完成させた。以下、本発明の化粧料及び化粧料の製造方法ついて詳細に説明する。

すなわち、本発明は、化粧料であって、 (a)ラジカル反応性ビニル単量体単位を構成単位とし、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体と、 (b)下記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーン

(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基から選択される基であり、nは1〜10、aは0〜3である。) とのウレタン化反応物であるウレタン基含有シリコーンビニル重合体を含むものであることを特徴とする化粧料である。

(a)ラジカル重合体 本発明の化粧料に含まれるウレタン基含有シリコーンビニル重合体を構成する(a)ラジカル重合体は、1種又は2種以上のラジカル反応性ビニル単量体単位を構成単位とし、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体である。

ラジカル反応性ビニル単量体は、ラジカル重合性の炭素−炭素2重結合を有するビニルモノマーであり、このラジカル反応性ビニル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の低級アルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の高級アルキル(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル;スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメトキシ(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド等のアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基含有単量体;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2ーエチルヘキシルビニルエーテル等のエーテル結合含有モノマー;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アリルグリシジルエーテル、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等が挙げられる。

本発明における(a)ラジカル重合体はヒドロキシル基を含有するため、ヒドロキシル基を持つラジカル反応性ビニル単量体を、単量体単位として必ず含有する。このヒドロキシル基を持つラジカル反応性ビニル単量体としては、上記ラジカル反応性ビニル重合体がヒドロキシル基を持つものとすれば良いが、特には、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基含有モノマーが好ましい。

(b)一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーン 本発明における(b)下記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーンは、上述の(a)ラジカル重合体との反応によりウレタン化反応物であるウレタン基含有シリコーンビニル重合体を構成するものである。

(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基から選択される基であり、nは1〜10、aは0〜3である。)

前記一般式(1)において、nは1〜10、好ましくは3であり、R1、R2、R3、R4はそれぞれ、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロデシル基等のフッ素置換アルキル基であり、好ましくは、R1、R2、R3、R4がメチル基、エチル基、プロピル基、より好ましくはメチル基である。aは0〜3であり、好ましくは0または1である。

上記(a)ラジカル反応性ビニル単量体単位を構成単位とし、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体と、上記(b)上記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーンとのウレタン化反応物であるウレタン基含有シリコーンビニル重合体を含む化粧料は、のびが良く、塗布時のベタつきがなく、メイクアップ化粧料とした際の色移りが抑制され、クレンジングで落としやすい化粧料となる。

化粧料の製造方法 また、本発明では、 (A)ラジカル反応性ビニル単量体のラジカル重合によって、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体を得る工程、 (B)前記ヒドロキシル基を持つラジカル重合体と下記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーンとをウレタン化触媒存在下で反応させることによってウレタン基含有シリコーンビニル重合体を得る工程、及び

(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、及び炭素数6〜12のアリール基から選択される基であり、nは1〜10、aは0〜3である。) (C)前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体を配合して化粧料を得る工程 を有することを特徴とする化粧料の製造方法を提供する。

工程(A)で用いるラジカル反応性ビニル単量体や、工程(B)で用いる一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーンとしては、前述したものを用いることができる。

工程(A)は、上述したラジカル反応性ビニル単量体のラジカル重合によって、ヒドロキシル基を持つラジカル重合体を得る工程である。このラジカル重合においては溶液重合法が好適に使用される。この溶液重合は、上述したラジカル反応性ビニル単量体を、溶媒中でラジカル開始剤の存在下、30〜150℃の温度条件下、好ましくは50〜120℃で1〜20時間、好ましくは2〜10時間反応させることにより行われる。このとき用いる溶媒としては、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチルピロリドン、テトラメチルウレア、ヘキサメチルホスホリックアミド等のアミド類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;オクタメチルテシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等のオルガノシロキサンオリゴマーが例示され、特にはトルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチルピロリドンが好ましい。

ラジカル開始剤としては、一般にラジカル重合法に使用される従来公知の化合物が用いられ、具体的には、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾビス系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物が例示され、特に限定はされないが、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートが好ましい。このラジカル開始剤は1種を単独で使用してもよく、また2種類以上を混合して使用してもよい。

ラジカル開始剤の使用量は、ラジカル反応性ビニル単量体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。また、重合に際しては連鎖移動剤を添加することができる。この連鎖移動剤として具体的には、2−メルカプトエタノール、ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピル基を有するポリジメチルシロキサン等のメルカプト化合物;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化ブチル、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン化物が挙げられる。

工程(A)で得られるラジカル重合体は、ヒドロキシル基を持つものであり、好ましくは、ヒドロキシル基を持つラジカル反応性単量体単位として、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミドを含有する。このようなヒドロキシル基を持つラジカル反応性単量体単位は、後述する工程(B)のイソシアネートとの反応サイトとして必要な成分となる。尚、このようなヒドロキシ基を持つラジカル反応性単量体と(1)式で表されるイソシアネートシリコーンを先に反応させてから、ラジカル重合をする方法もあるが、未反応のイソシアネートシリコーンを除去できないため、重合中にポリマーが架橋する等の問題がある。

工程(A)で得られたラジカル重合体は減圧精製、再沈殿精製を行っても良いが、好ましくは反応溶液をそのまま次の工程に使用する。

工程(B)は、上記工程(A)で得られたヒドロキシル基を持つラジカル重合体を、上記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーンとウレタン化触媒存在下で反応させることによってウレタン基含有シリコーンビニル重合体を得る工程である。

ウレタン化反応時に触媒を添加しない場合、反応率が低くなり、収率が落ちてしまう。ウレタン化触媒としてはトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルフォリン等のアミン類、ジラウリン酸ジ−n−ブチル錫、オレイン酸第一錫、鉄アセチルアセトナト錯体等の有機金属化合物が挙げられ、また、洗浄で容易に除去できる観点から3級アミンを用いることが好ましく、特にはトリエチルアミンが好ましい。反応温度は通常50〜150℃であり、好ましくは70〜130℃である。反応溶剤は工程(A)で得られたラジカル重合体が溶解する溶剤であり、非プロトン性の溶剤が好ましく、特には好ましくはトルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチルピロリドンである。

また、工程(A)で得られたヒドロキシル基を持つラジカル重合体に上記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーンを反応させる際、全てのヒドロキシ基を反応させるのではなく、一部を残すことが好ましい。工程(B)で得られたウレタン基含有シリコーンビニル重合体中に少なくとも1つのヒドロキシ基を残す事によって、親水性サイトが粉体との親和性を向上させ、化粧料の感触や化粧持ち、乳化安定性が更に向上する。

得られたウレタン基含有シリコーンビニル重合体反応液は貧溶媒に添加して再沈殿による精製を行ってもよい。

工程(C)では、前記ウレタン基含有シリコーンビニル重合体を配合して化粧料を得る。このようにして得られた化粧料は、のびが良く、塗布時のベタつきがなく、メイクアップ化粧料とした際の色移りが抑制され、クレンジングで落としやすい化粧料となる。

本発明の化粧料及び、本発明の化粧料の製造方法において、ウレタン基含有シリコーンビニル重合体のGPCにおけるポリスチレン換算の重量平均分子量は700〜300,000が好ましく、特には5000〜200,000が好ましく、より一層好ましくは8000〜100,000である。

ウレタン基含有シリコーンビニル重合体中の上記一般式(1)で示されるイソシアネートシリコーン由来単位の含有率は40wt%以上であることが好ましく、特に好ましくは50wt%以上である。イソシアネートシリコーン由来単位の含有率が40wt%以上であれば、化粧料中で使用されるシリコーン油等の有機油剤に溶解しなくなる恐れがなく、十分に使用可能なものとなるために好ましい。また、柔軟性が十分な皮膜となり更に化粧持ちの良い化粧料となる。

また、ウレタン基含有シリコーンビニル重合体中に少なくとも1つのヒドロキシル基を含むことが好ましい。少なくとも1つのヒドロキシル基を含むことで、親水性サイトが粉体との親和性を向上させ、化粧料の感触や化粧持ち、乳化安定性が更に向上する。

ウレタン基含有シリコーンビニル重合体は化粧料総質量の0.05〜40wt%含有されるものであることが好ましく、より好ましくは2〜25wt%である。この範囲以内であればより確実に、のびが良く、塗布時のベタつきがなく、メイクアップ化粧料に配合した際の色移りが抑制され、クレンジングで落としやすい化粧料となるために好ましい。

本発明の化粧料及び、本発明の化粧料の製造方法で得られる化粧料は、ウレタン基含有シリコーンビニル重合体の他に、以下のような他の成分を含有するものとすることができる。

本発明において化粧料は、更に、シリコーンオイルを含むものであることが好ましい。シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、カプリリルメチコン、フェニルトリメチコン、テトラキストリメチルシロキシシラン、メチルフェニルポリシロキサン,メチルヘキシルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の低粘度から高粘度の直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン,テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン等の環状オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ピロリドン変性オルガノポリシロキサン、ピロリドンカルボン酸変性オルガノポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ガム状アミノ変性オルガノポリシロキサン、ガム状のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等のシリコーンゴム、及びシリコーンガムやゴムの環状オルガノポリシロキサン溶液、トリメチルシロキシケイ酸、トリメチルシロキシケイ酸の環状シロキサン溶液、ステアロキシリコーン等の高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、長鎖アルキル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、シリコーン樹脂及びシリコーンレジンの溶解物等が挙げられる。フッ素系油剤としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等が挙げられる。

さらに、本発明において化粧料は、その目的に応じて1種又は2種以上の油剤が配合されたものとすることができる。通常の化粧料に使用されるものであれば、固体、半固体、液状、いずれの油剤も使用することができる。例えば、天然動植物油脂類及び半合成油脂としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、精製キャンデリラロウ、脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、スクワラン、スクワレン、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、メドウフォーム油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。但し、POEはポリオキシエチレンを意味する(以下も同様)。

炭化水素油としては、直鎖状、分岐状、さらに揮発性の炭化水素油等が挙げられ、具体的には、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレン・ポリプロピレンワックス、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(ブチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、流動パラフィン、流動イソパラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。

高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等が挙げられる。

エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、ラウロイルサルコシンイソプロピルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。

本発明における化粧料は、その目的に応じて分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物を1種又は2種以上、含んだものとすることもできる。本発明において添加することのできるアルコール性水酸基を有する化合物としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、ソルビトール、マルトース等の糖アルコール等があり、コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール等のステロール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジブチレングリコール、ペンチレングリコール等の多価アルコール等がある。

本発明において化粧料の形態としては水を含み、エマルションの形態であることが好ましく、油中水型エマルション、水中油型エマルション、W/O/WやO/W/O等のマルチエマルション等の形態が挙げられる。エマルション形態のものはメイクアップ下地、リキッドファンデーション、日焼け止め乳液、日焼け止めクリーム等として好適である。

さらに本発明における化粧料は粉体を含み、該粉体が分散された、液状、ペースト状、及び固体状のいずれかであることが好ましい。

粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、タール色素、天然色素、染料等の着色剤があげられる。

無機粉体の具体例としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ、シリル化シリカ等が挙げられる。

有機粉体の例としては、ポリアミドパウダー、ポリアクリル酸・アクリル酸エステルパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、ジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型球状ジメチルポリシロキサン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状オルガノポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、疎水化シリカ、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、脂肪酸デンプン誘導体末、ラウロイルリジン等が挙げられる。

界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)の例としては、ウンデシレン酸亜鉛、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛等が挙げられる。

有色顔料の具体例としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等が挙げられる。

パール顔料の具体例としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。

タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体が挙げられる。

これらの粉体のうち、本発明においては、少なくとも一部がジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型球状ジメチルポリシロキサン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状ポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、架橋型球状ジフェニルポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、疎水化シリカが好ましく、また、フッ素基を有する粉体、着色剤も用いられる。市販品としては、KMP−590、KSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−105、KSP−300(何れも信越化学工業(株)製)等がある。

これらの粉体は、粉体の複合化や一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界面活性剤等で処理したものも使用することができる。例えば、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などによって事前に表面処理されていてもいなくてもかまわない。必要に応じて一種、又は二種以上用いることができる。また、これらの粉体の配合量は、化粧料全体の99質量%以下の範囲が好適である。特に、粉末化粧料の場合の配合量は、化粧料全体の70〜99質量%の範囲が好適である。

本発明において化粧料は、さらに有機紫外線吸収剤を含有してもよい。有機紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤、4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤等が挙げられる。

さらに、本発明において化粧料は、界面活性剤を含むものとすることができる。使用目的に応じて界面活性剤を配合することで、より使用性にすぐれた乳化型化粧料となる。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤があるが、本発明の化粧料に含まれる界面活性剤は特に制限されるものではなく、通常の化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用することができる。

以下に具体的に例示すると、アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物塩、アルカンスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等;カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられる。

非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステロールエーテル、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリグリセリン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。

両性界面活性剤としては、ベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体、アミドアミン型等が挙げられる。

これらの界面活性剤の中でも、分子中にポリオキシエチレン鎖を有する直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、分子中にポリグリセリン鎖を有する直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、或いはそれぞれのアルキル共変性オルガノポリシロキサンである界面活性剤が好ましい。市販品としては、特に限定されるものではないが、KF−6011、KF−6011P、KF−6043、KF−6012、KF−6013、KF−6015、KF−6016、KF−6017、KF−6028、KF−6028P、KF−6038、KF−6048、KF−6100、KF−6104、KF−6105(何れも信越化学工業(株)製)等がある。また、HLBが2〜10である界面活性剤が好ましく、配合量は、化粧料全体の0.1〜20質量%であることが好ましく、特に0.2〜10質量%の範囲が好適である。

本発明における化粧料は、親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサン重合物と液状油剤からなる組成物を含んでも良い。該架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、アルキルハイドロジェンポリシロキサンを分子鎖末端に反応性ビニル性不飽和基を有する架橋剤と反応することによって得られる。アルキルハイドロジェンポリシロキサンとしては直鎖ないし一部分岐単位を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン、炭素数が6〜20のアルキル鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン等をあげることができる。ケイ素原子に結合した水素原子は、分子中に平均で二つ以上必要である。架橋剤は、メチルビニルポリシロキサンやα、ω−アルケニルジエン等のように、分子中に二つ以上のビニル性反応部位を持つものがあげられる。これらの例として特許第1925781号、特許1932769号、国際公開WO03−24413、特開2009−185296号公報の各公報に記載されている組成物が挙げられる。該架橋型メチルポリシロキサンを、例えば自重以上の0.65mm2/秒(25℃)〜100.0mm2/秒(25℃)の低粘度シリコーン、流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン等の炭化水素油やトリオクタノイン等のグリセライド油、エステル油で膨潤させる。また、これらの架橋型オルガノポリシロキサンは市販品としては、特に限定されるものではないが、シリコーン油でペースト状にしたKSG−15、KSG−16、KSG−18、KSG−1610、USG−103、炭化水素油やトリグリセライド油でペースト状にしたUSG−106、KSG−41、KSG−42、KSG−43、KSG−44、KSG−810(何れも信越化学工業(株)製)等がある。該親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサンと液状油剤からなる組成物の配合量は、化粧料の総量に対して0.1〜50質量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜30質量%である。

本発明における化粧料は、さらに親水性架橋型オルガノポリシロキサン重合物と液状油剤からなる組成物を含んでも良い。親水性基としては、ポリエーテル基、ポリグリセリン基が好ましい。該ポリエーテル基及び/又はポリグリセリン基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、アルキルハイドロジェンポリシロキサンを分子鎖末端に反応性ビニル性不飽和基を有する架橋剤と反応することによって得られる。アルキルハイドロジェンポリシロキサンとしてポリオキシエチレン鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリグリセリン鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン等をあげることができ、ケイ素原子に結合した水素原子は、分子中に平均で二つ以上必要である。架橋剤は、メチルビニルポリシロキサンやα、ω−アルケニルジエン、グリセリントリアリルエーテル、ポリオキシアルキニル化グリセリントリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ポリオキシアルキニル化トリメチロールプロパントリアリルエーテル等のように、分子中に二つ以上のビニル性反応部位を持つものがあげられるが、これらを反応させた架橋物は、少なくとも1つの親水基を有するものである。このような組成物としては、特許2631772号、特開平9−136813号公報、特開2001−342255号公報、国際公開WO03/20828、特開2009−185296号公報の各公報に記載されているものが好ましい。架橋型オルガノポリシロキサン重合物を、自重以上の0.65mm2/秒(25℃)〜100.0mm2/秒(25℃)の低粘度シリコーン、流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン等の炭化水素油やトリオクタノイン等のグリセライド油、エステル油に膨潤させる。また、これらの架橋型オルガノポリシロキサンは市販品としては、特に限定されるものではないが、シリコーン油でペースト状にしたKSG−210、KSG−240、KSG−710、炭化水素油やトリグリセライド油でペースト状にしたKSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340、KSG−820、KSG−830、KSG−840(何れも信越化学工業(株)製)等がある。また、該親水性架橋型オルガノポリシロキサンと液状油剤からなる組成物の配合量は、化粧料の総量に対して0.1〜50質量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜30質量%である。

本発明における化粧料は、シリコーン樹脂を含んでも良い。このようなシリコーン樹脂は、SiO2単位及び/又はRSiO1.5(Rはアルキル基)を含むシリコーン網状化合物、直鎖状のアクリル/シリコーングラフト、又はこれらのブロック共重合体からなる群より選ばれるものであることが好ましい。直鎖状のアクリル/シリコーングラフト又は前記ブロック共重合体は、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、カルボン酸などのアニオン部分の中から選択される少なくとも1種を有していてよい。市販品としては、特に限定されるものではないが、シリコーン油や炭化水素油、アルコールに溶解したKP−541、KP−543、KP−545、KP−549、KP−550、KP−571、KP−575、KP−581(何れも信越化学工業(株)製)等が例示される。

前記シリコーン網状化合物は、MQ、MDQ、MT、MDT、MDTQと表されるシリコーン網状化合物であることが好ましい。但しM、D、T、Qは、それぞれ、R3SiO0.5単位、R2SiO単位、RSiO1.5単位、SiO2単位を表す。シリコーン網状化合物は、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、アミノ部分の中から選択される少なくとも1種を分子中に含有していてよい。市販品としては、特に限定されるものではないが、KF−7312J、KF−7312K、KF−7312T(何れも信越化学工業(株)製)等が例示される。

前記シリコーン樹脂は、低粘度シリコーン油や揮発性シリコーン油、及びその他の溶剤に溶解させたものでもよい。何れも、前記シリコーン樹脂の配合量は、本発明における化粧料の総量に対して樹脂量が0.1〜20質量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜10質量%である。

また、本発明における化粧料としては、特に限定されないが、乳液、クリーム、クレンジング、パック、マッサージ料、美容液、美容オイル、洗浄剤、脱臭剤、ハンドクリーム、リップクリーム、しわ隠し等のスキンケア化粧料、メイクアップ下地、コンシーラー、白粉、リキッドファンデーション等のメイクアップ化粧料、シャンプ−、リンス、トリートメント、セット剤等の毛髪化粧料、制汗剤、日焼け止めオイルや日焼け止め乳液、日焼け止めクリームなどの紫外線防御化粧料等の形態が挙げられる。

以下、合成例、比較合成例、本発明の化粧料の実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。尚、特に断らない限り、以下に記載する「%」は「質量%」を意味し、各例の全体の質量を100%として各成分の質量%を表す。粘度は25℃での数値である。

(合成例(1)〜(3)) 攪拌機、温度計、還流冷却器を備えたガラス製フラスコに、N−メチルピロリドン140.0g、下記表1に示した各ラジカル反応性ビニル単量体と、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート4.0gを入れ、窒素気流下にて攪拌しながら加熱還流した。5時間ラジカル重合を行い、ヒドロキシル基を持つビニルラジカル重合体反応液を得た。その後、N−メチルピロリドンを90g、トリエチルアミン4.0gを添加し、120℃でトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルイソシアネートを滴下、10時間ウレタン化反応を行った。反応液を水:メタノール(1:9)で再沈殿処理を行い、未反応単量体、溶剤を取り除き、80℃で減圧乾燥を行い、ウレタン基含有シリコーンビニル重合体を得た。結果は下記表1に示した。ヒドロキシ基の残存とTHF−GPC(ゲルパーミションクロマトグラフィー)測定によりポリスチレン換算の分子量を算出した。

(比較合成例(1)〜(4)) 攪拌機、温度計、還流冷却器を備えたガラス製フラスコに、2−プロパノール140.0g、下記表2に示した各ラジカル反応性単量体、及び各シリコーンマクロマーと、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート4.0gを入れ、窒素気流下にて攪拌しながら加熱還流した。5時間重合を行い、シリコーン含有ビニル重合体反応液を得た。次に、140℃で減圧ストリップを行い、溶剤、未反応単量体を留去した。ストリップ後の収量、THF−GPCの結果は表2に示した。

シリコーンマクロマー(1)

シリコーンマクロマー(2)

シリコーンマクロマー(3)

(実施例1〜4及び比較例1〜4) 常法により下記油中水型リキッドファンデーションを調製した。得られたリキッドファンデーションについて、下記方法で評価を行った。結果を下記表3に示す。

[評価方法] リキッドファンデーションの50℃3ヶ月後の乳化安定性を目視にて評価した。評価基準を下記に示す。 ◎:分離なし ○:上層に僅かに分離あり △:上層分離 ×:上下層分離

さらに、リキッドファンデーション調製後、皮膚に2g塗付し、十分に馴染ませ、評価を行った。色相の均一性、べたつきのなさ、化粧持ちの良さ(色移り抑制効果)、塗布時の軽さ、クレンジング時の落としやすさについて官能評価した。結果を「効果がある」と回答したパネラーの人数により、下記の評価基準で示す。

[評価基準] ◎:4〜5人が効果あると回答 ○:3人が効果あると回答 △:2人が効果あると回答 ×:効果あると回答したのは1人または0人

上記の結果のように、実施例1〜4のリキッドファンデーションは比較例1〜4のリキッドファンデーションよりも乳化安定性が高く、色相の均一性、べたつきのなさ、化粧持ちの良さ(色移り抑制効果)、塗布時の軽さ、クレンジング時の落としやすさに優れていた。

(実施例5〜6及び比較例5〜6) 常法により下記パウダーファンデーションを調製した。得られたパウダーファンデーションについて、下記方法で評価を行った。結果を下記表4に示す。

パウダーファンデーション調製後、皮膚に塗付し、十分に馴染ませ、評価を行った。伸びの良さ、べたつきのなさ、化粧持続性(色移り抑制効果)について官能評価した。結果を「効果がある」と回答したパネラーの人数により、下記の評価基準で示す。

[評価基準] ◎:4〜5人が効果あると回答 ○:3人が効果あると回答 △:2人が効果あると回答 ×:効果あると回答したのは1人または0人

(注1)信越化学工業(株)製:KF−9909処理品 (注2)信越化学工業(株)製:KSG−16 (注3)信越化学工業(株)製:KP−561P

上記の結果のように、実施例5〜6のパウダーファンデーションは比較例5〜6のパウダーファンデーションよりものびがよく、べたつきがなく、色移りが抑制されて化粧持ちが良かった。

(実施例7) クリーム状口紅 組成質量(%) 1.パルミチン酸/エチルヘキサン酸デキストリン(注1) 9.0 2.トリエチルヘキサノイン 7.0 3.合成例3のビニル重合体 8.0 4.アルキル変性架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 8.0 5.アルキル変性分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注3) 2.0 6.デカメチルシクロペンタシロキサン 35.0 7.1,3−ブチレングリコール 4.8 8.精製水 18.0 9.着色顔料 6.0 10.マイカ 2.0 11.香料 0.2 合計 100.0 (注1) 千葉製粉(株)製:レオパールTT (注2) 信越化学工業(株)製:KSG−43 (注3) 信越化学工業(株)製:KF−6105

<化粧料の調製> A:成分1、2の一部及び3〜6を加熱し、均一に混合した。 B:成分2の残部に、9を混合しローラーにて分散し、Aに添加して均一に混合した。 C:成分7、8を混合し加温、Bに加えて乳化した。 D:成分10、11をCに添加し、クリーム状口紅を得た。 以上のようにして得られたクリーム状口紅は、のびが軽く、ベタつきがなく、色移りが抑制されて化粧持ちが良いことが確認された。

(実施例8) ヘアトリートメント 組成質量(%) 1.シリコーンガム溶解品(注1) 5.0 2.ジフェニルジメチコン(注2) 4.0 3.合成例2のビニル重合体 1.0 4.オクタン酸セチル 1.0 6.ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.0 7.PEG−60水添硬化ヒマシ油 1.0 8.モノステアリン酸グリセリル 0.5 9.カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 25.0 10.キサンタンガム(1質量%水溶液) 7.0 11.1,3−ブチレングリコール 5.0 12.アルコール 7.0 13.防腐剤 0.5 14.香料 0.2 15.精製水 残量 合計 100.0 (注1) 信越化学工業(株)製:M K−15H (注2) 信越化学工業(株)製:KF−54 (注3) 信越化学工業(株)製:KF−6013

<化粧料の調製> A:成分1〜8を加熱溶解した。 B:成分11〜15を加熱溶解した。 C:攪拌下、AにBを添加して乳化し、さらに、これに成分9及び10を加えてヘアトリートメントを得た。

以上のようにして得られたヘアトリートメントは、のび広がりが軽く、毛髪に光沢と滑 らかさを与えることが確認された。

なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に含有される。

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