化粧品組成物 |
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申请号 | JP2015548176 | 申请日 | 2013-12-18 | 公开(公告)号 | JP2016503038A | 公开(公告)日 | 2016-02-01 |
申请人 | ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ; | 发明人 | アオ,ミーンチイ; ガットリア,ナレシュ・ディラジラル; リー,ハンシェン; ワン,シウシア; ユアン,カイゲン; | ||||
摘要 | 化粧品組成物であって、組成物の重量の0.01から9%の、少なくとも85?の 接触 角 を有する膜形成ポリマー、組成物の重量の0.01から3.5%の脂肪化合物および光学粒子を含み、脂肪化合物が 脂肪酸 、石鹸およびその混合物より選択される化粧品組成物を開示する。【選択図】なし | ||||||
权利要求 | a)前記化粧品組成物の重量の0.01から9%の、少なくとも85°の接触角を有する膜形成ポリマーと、 b)前記化粧品組成物の重量の0.01から3.5%の脂肪化合物と、 c)光学粒子と を含み、 前記脂肪化合物が脂肪酸、石鹸およびその混合物より選択される、化粧品組成物。前記膜形成ポリマーがシリコーン樹脂であり、好ましくは前記シリコーン樹脂がMQシリコーン樹脂、Tシリコーン樹脂またはその混合物より選択される、請求項1に記載の化粧品組成物。前記シリコーン樹脂がトリメチルシロキシシリケート、ポリプロピルシルセスキオキサンまたはその組合せより選択され、好ましくは前記シリコーン樹脂がトリメチルシロキシシリケートおよびポリプロピルシルセスキオキサンの混合物である、請求項2に記載の化粧品組成物。膜形成ポリマーの量が前記化粧品組成物の0.3から7重量%である、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧品組成物。前記脂肪酸がC12−C24脂肪酸である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧品組成物。前記脂肪酸がステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ミリスチン酸またはその混合物であり、好ましくはステアリン酸である、請求項5に記載の化粧品組成物。前記石鹸がC12−C24脂肪酸の塩である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧品組成物。膜形成ポリマーの前記脂肪化合物に対する重量比が10:1から1:2である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧品組成物。前記光学粒子がチタンジオキシド、亜鉛オキシド、ジルコニウムオキシド、マイカ、鉄オキシドまたはその組合せを含み、好ましくはチタンジオキシド、亜鉛オキシド、ジルコニウムオキシドまたはその組合せを含み、より好ましくはチタンジオキシドを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の化粧品組成物。前記化粧品組成物の重量の少なくとも20%の水、より好ましくは前記化粧品組成物の重量の少なくとも40%の水を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の化粧品組成物。皮膚に請求項1から10のいずれか一項に記載の化粧品組成物を局所適用するステップを含む、皮膚特性を改善する方法。不透明性、持続性不透明性、光学粒子の累積被着、耐洗い流し性、耐摩耗性またはその組合せより選択されるいずれかの属性を改善するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化粧品組成物の使用。 a)前記化粧品組成物の重量の0.01から9%の、少なくとも85°の接触角を有する膜形成ポリマーと、 b)前記化粧品組成物の重量の0.01から3.5%の脂肪化合物と、 c)前記化粧品組成物の重量の0.001から7%の光学粒子と を含み、 前記脂肪化合物が脂肪酸、石鹸およびその混合物より選択される、化粧品組成物。前記膜形成ポリマーがシリコーン樹脂であり、好ましくは前記シリコーン樹脂がMQシリコーン樹脂、Tシリコーン樹脂またはその混合物より選択される、請求項1に記載の化粧品組成物。前記シリコーン樹脂がトリメチルシロキシシリケート、ポリプロピルシルセスキオキサンまたはその組合せより選択され、好ましくは前記シリコーン樹脂がトリメチルシロキシシリケートおよびポリプロピルシルセスキオキサンの混合物である、請求項2に記載の化粧品組成物。膜形成ポリマーの量が前記化粧品組成物の0.3から7重量%である、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧品組成物。前記脂肪酸がC12−C24脂肪酸である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧品組成物。前記脂肪酸がステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ミリスチン酸またはその混合物であり、好ましくはステアリン酸である、請求項5に記載の化粧品組成物。前記石鹸がC12−C24脂肪酸の塩である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧品組成物。膜形成ポリマーの前記脂肪化合物に対する重量比が10:1から1:2である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧品組成物。前記光学粒子がチタンジオキシド、亜鉛オキシド、ジルコニウムオキシド、マイカ、鉄オキシドまたはその組合せを含み、好ましくはチタンジオキシド、亜鉛オキシド、ジルコニウムオキシドまたはその組合せを含み、より好ましくはチタンジオキシドを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の化粧品組成物。前記化粧品組成物の重量の少なくとも20%の水、より好ましくは前記化粧品組成物の重量の少なくとも40%の水を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の化粧品組成物。皮膚に請求項1から10のいずれか一項に記載の化粧品組成物を局所適用するステップを含む、皮膚特性を改善する方法。不透明性、持続性不透明性、光学粒子の累積被着、耐洗い流し性、耐摩耗性またはその組合せより選択されるいずれかの属性を改善するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化粧品組成物の使用。 |
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说明书全文 | 本発明は、化粧品組成物に関する。特に該組成物は、組成物の重量の0.01から9%の、少なくとも85°の接触角を有する膜形成ポリマー、組成物の重量の0.01から3.5%の脂肪化合物および光学粒子を含み、脂肪化合物は、脂肪酸、石鹸およびその混合物より選択される。 通常、消費者は、乾燥、しわおよび小じわ、皮膚たるみ/垂れおよびしみを含むいくつかの皮膚の問題を抱えている。膜形成ポリマーを含む組成物は、これらの問題に対する消費者にとって1つの解決策となり得る。膜形成ポリマーは、局所適用後に皮膚上に膜を形成して、皮膚に即時の引き締め効果をもたらす。いくつかの有益剤、例えば光学粒子および日焼け止め剤も、膜形成ポリマーと共に皮膚表面に送達されてよい。 膜形成ポリマーを含むスキンケア組成物の開発に対し、興味が高まっている。 特許文献1は、水溶性膜形成ポリマー、アニオン性官能基を有する第1のポリマー構成成分およびカチオン性官能基を有する第2のポリマー構成成分を含むバイモーダルコポリマーならびに動物、植物、藻類、真菌類および細菌類から成る群より選択される供給源に由来するまたはバイオテクノロジーによって合成された1つ以上の生体ポリマーを含む、局所組成物を開示した。かかる局所組成物は、皮膚の外観を向上させるために、垂れているか、またはしわのある皮膚に適用されると考えられていた。 しかし、化粧品組成物の適用後に、皮膚は水洗および手による摩耗を受けることがあり、皮膚状の膜形成ポリマーによって形成された膜は、容易に洗い流されおよび/またはこすり落とされ、故に利益は失われることがある。それと同時に、有益剤は容易に洗い流されおよび/またはこすり落とされるため、持続性利益を提供することができない。 したがって、本発明者らは、改善された耐洗い流し性、耐摩耗性および/または有益剤の持続性被着を有する化粧品組成物を開発する必要性を認識している。したがって本発明は、化粧品組成物であって、組成物の重量の0.01から9%の、少なくとも85°の接触角を有する膜形成ポリマー、組成物の重量の0.01から3.5%の脂肪化合物および光学粒子を含み、脂肪化合物が脂肪酸、石鹸およびその混合物より選択される、化粧品組成物に関する。 米国特許出願公開第2008/0233075号明細書
第1の態様において、本発明は、化粧品組成物であって、組成物の重量の0.01から9%の、少なくとも85°の接触角を有する膜形成ポリマー、組成物の重量の0.01から3.5%の脂肪化合物および光学粒子を含み、脂肪化合物が脂肪酸、石鹸およびその混合物より選択される、化粧品組成物に関する。 第2の態様において、本発明は、第1の態様のいずれかの実施形態を皮膚に局所適用するステップを含む、皮膚特性を改善する方法に関する。 第3の態様において、本発明は、不透明性、持続性不透明性、光学粒子の累積被着、耐洗い流し性、耐摩耗性またはその組合せより選択されるいずれかの属性を改善するための、第1の態様のいずれかの実施形態の使用に関する。 本発明の他のすべての態様は、以下の詳細な説明および実施例を考慮すれば、より容易に明らかとなる。 実施例または別途明示的に指摘する場合を除いて、物質の量もしくは反応の条件、物質の物性および/または使用を示す本明細書における数字は、「約」という語によって修飾されていると理解されてよい。 すべての量は、別途規定しない限り、組成物の重量による。 なお、値の任意の範囲を規定する場合、任意の特定の上限値は、任意の特定の下限値と関連付けることができる。 誤解を避けるために、「含む(comprising)」という語は、「含む(including)」を意味するものであり、必ずしも「から成る(consisting of)」または「から構成される(composed of)」を意味するものではない。すなわち、記載したステップまたはオプションは網羅的である必要はない。 本明細書で見出されるような本発明の開示は、特許請求の範囲に多数項従属形式も冗長性もないことが見出される事実とは無関係に、特許請求の範囲において互いに多数項従属であることが見出されるようなすべての実施形態を含むと考えられるものとする。 「膜形成ポリマー」は、本明細書で使用する場合、毛髪および/または皮膚を覆う凝集性および連続性被覆物を、毛髪および/または皮膚の表面に適用したときに形成できるポリマーを示す。 「シリコーン樹脂」は、本明細書で使用する場合、三次元構造を有する分枝および/またはかご様オリゴシロキサンによって形成されるシリコーン材料を示す。通例、シリコーン樹脂は剛性である。 「脂肪化合物」は、炭素原子が少なくとも8個の、好ましくは炭素原子が少なくとも10個の長さを有する直鎖を有する有機化合物を示す。より好ましくは、脂肪化合物はC10−C36直鎖、なおより好ましくはC12−C28直鎖を有する。 「接触角」(CA)は、本明細書で使用する場合、水/蒸気界面が25℃にて固体表面に接する角度を意味する。このような角度は、ゴニオメータまたは他の水滴形状解析システムにより、5μlの水滴を用いて25℃にて測定してよい。 「融点」は、本明細書で使用する場合、大気圧にて固体から液体に状態が変化する温度である。脂肪化合物の融点は、例えばISO 6321−2002規格の方法によって測定してよい。 「光学粒子」は、皮膚に不透明性を付与する粒子を示す。不透明性はまた、本明細書で使用する場合、欠点、たとえそれが皮膚の色合いおよび/または皮膚の明るさであっても、マスキング/低減することを含む。「屈折率値」は、本明細書では、別途示さない限り、25℃の温度および589nmの波長にて測定されたものを示す。 「洗い流さない」は、本明細書の組成物に関して使用する場合、皮膚に適用してまたは擦り込んで、皮膚に残存する組成物を意味する。「洗い流し」は、本明細書の組成物に関して使用する場合、皮膚に適用してまたは擦り込んで、適用後に実質的にただちにすすぎ落される皮膚清浄剤を意味する。「皮膚」は、本明細書で使用する場合、顔(瞼および唇を除く)、頚部、胸部、腹部、背中、腕、脇の下部分、手および脚の皮膚を含む。好ましくは「皮膚」は、瞼および唇を除く顔の皮膚を意味する。より好ましくは「皮膚」は、頬の皮膚を意味する。 いくつかの好ましい実施形態において、組成物は、シリコーン樹脂、不揮発性シリコーン油および化粧品的に許容される担体を含み、不揮発性シリコーン油がジメチコノール、アミノシリコーンまたはその混合物を含み、シリコーン樹脂の不揮発性シリコーン油に対する重量比が少なくとも1:4である、化粧品組成物でも;シリコーン樹脂、ステロイドおよび化粧品的に許容される担体を含み、シリコーン樹脂のステロイドに対する重量比が少なくとも5:9である化粧品組成物でもない。 本発明の膜形成ポリマーに対する要件は、該膜形成ポリマーが化粧品組成物での使用に好適であることである。耐洗い流し性をより良好に発揮するために、膜形成ポリマーは、好ましくは少なくとも90°の、より好ましくは95°から160°の、最も好ましくは100°から120°の接触角を有する。 膜形成ポリマーは、例えばシリコーン樹脂、キトサンまたはその混合物を含む。より好ましくは、膜形成ポリマーはシリコーン樹脂を含み、最も好ましくは、膜形成ポリマーはシリコーン樹脂である。シリコーン樹脂は通例、以下のシロキシモノマー単位によって説明される。
R基は、飽和または不飽和炭化水素基より選択してよい。好ましくは、本発明のシリコーン樹脂は、シロキシシリケート、シルセスキオキサンまたはその混合物より選択してよい。より好ましくは、シリコーン樹脂はM単位、Q単位、T単位またはその組合せを含む。なおより好ましくは、シリコーン樹脂はMQシリコーン樹脂、Tシリコーン樹脂、またはその混合物を含む。 いくつかの実施形態において、シリコーン樹脂は、好ましくは[(R1)3−Si−O1/2]a−(Si−O4/2)bの式を有するMQシリコーン樹脂を含み、式中、R1は、相互に同じまたは異なり、飽和炭化水素基より選択される。R1は、好ましくはC1−C6アルキルより選択され、より好ましくは各R1はメチル基である。このため、最も好ましいMQシリコーン樹脂は、トリメチルシロキシシリケートである。好ましくは、aおよびbは、10から1000の、より好ましくは30から200の範囲に及ぶ値を独立して有する。 別の実施形態において、シリコーン樹脂は、好ましくは[R2−Si−O3/2]xの式を有するTシリコーン樹脂を含み、式中、R2は飽和炭化水素基より選択される。R2は、好ましくはC1からC6アルキルより選択され、より好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチルより選択され、最も好ましくはプロピルである。最も好ましいTシリコーン樹脂は、ポリプロピルシルセスキオキサンである。好ましくは、xは2000未満、より好ましくは500未満であるが、好ましくは10を超え、より好ましくは50を超える。 より好ましい実施形態において、シリコーン樹脂は、好ましくはMQシリコーン樹脂およびTシリコーン樹脂のブレンドを含み、MQシリコーン樹脂のTシリコーン樹脂に対する重量比は、より良好な膜形成性能を達成するために、好ましくは1:20から20:1である。より好ましくは、MQシリコーン樹脂のTシリコーン樹脂に対する重量比は、1:10から10:1、なおより好ましくは1:5から5:1である。 本発明に好適な例示的なシリコーン樹脂としては、ダウコーニングが供給する、MQおよびTプロピル樹脂のブレンドであるダウコーニング(商標)MQ−1640フレーク樹脂、100%活性MQ樹脂である、ダウコーニング(商標)MQ−1600固形樹脂、ダウコーニング(商標)670液、シクロペンタシロキサン(および)ポリプロピルシルセスキオキサンが挙げられる。 好ましくは、膜形成ポリマーは組成物中に、組成物の0.05から8重量%の、より好ましくは0.3から7重量%の、なおより好ましくは0.8から5重量%の、最も好ましくは組成物の1から4重量%の量で存在する。 脂肪酸は、通例、C10からC30の鎖長を有する脂肪酸部分を含有する。ある好ましい実施形態において、使用した脂肪酸の炭化水素鎖長は、炭素原子が12から24個、より好ましくは14から20個、なおより好ましくは16から18個である。好適な脂肪酸は、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸またはその混合物を含む。より好ましくは、脂肪酸はステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ミリスチン酸またはその混合物を含む。なおより好ましくは、脂肪酸は、ステアリン酸、パルミチン酸またはその混合物である。 好適な脂肪酸は、通常は飽和されているが、不飽和脂肪酸部分を含有してよく、置換度を有する脂肪酸部分を含有してよく、例えばヒドロキシ脂肪酸である。脂肪酸は、飽和脂肪酸、置換度を有する飽和脂肪酸またはその組合せを含むことが好ましい。より好ましくは、脂肪酸は飽和を含み、飽和脂肪酸、置換度を有する飽和脂肪酸またはその組合せより選択される。なおより好ましくは、脂肪酸は飽和脂肪酸である。 本発明の石鹸は、好ましくはC10−C30脂肪酸の、より好ましくはC12−C24脂肪酸の、なおより好ましくはC14−C20脂肪酸の、最も好ましくはC16−C18脂肪酸の塩である。好適な石鹸は、ペラルゴン酸塩、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、イソステアリン酸塩、オレイン酸塩、リノール酸塩、リシノール酸塩、アラキドン酸塩、ベヘン酸塩、エルカ酸塩またはその混合物を含む。より好ましくは、脂肪酸塩は、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、パルミチン酸塩、イソステアリン酸塩またはその混合物を含む。なおより好ましくは、脂肪酸塩はステアリン酸塩、パルミチン酸塩またはその混合物である。 好ましくは、石鹸はアンモニウム塩、アルカリ金属またはその混合物より選択される。より好ましくは、石鹸はナトリウム塩および/またはカリウム塩、ならびに最も好ましくはナトリウム塩である。脂肪化合物が脂肪酸および石鹸を含む場合、脂肪化合物は脂肪酸およびその塩を含むことが好ましい。より好ましくは、脂肪化合物は脂肪酸およびその塩の組合せである。 脂肪化合物は、好ましくは組成物中に、組成物の0.01から3.3重量%、より好ましくは0.7から3重量%の、なおより好ましくは組成物の1.5から2.5重量%の量で存在する。 耐洗い流し性および/または持続性不透明性を良好に発揮するために、膜形成ポリマーの脂肪化合物に対する重量比は、好ましくは50:1から1:10、より好ましくは10:1から1:2、なおより好ましくは5:1から1:1、最も好ましくは4:1から2:1である。 化粧品組成物は、光学粒子も含む。いずれの特定の理論または説明に拘束されることなく、本発明者らは、光学粒子が膜形成ポリマーおよび脂肪化合物によって膜中に埋め込まれると考えている。したがって、光学粒子は、水および/または摩擦に耐え、持続性不透明性を皮膚に送達することができる。 光学粒子は通例、高屈折率材料の粒子である。例えば、光学粒子は1.3を超える、より好ましくは1.7を超える、最も好ましくは2.0から2.7の屈折率を有してよい。このような光学粒子の例は、ビスマスオキシクロリド、ボロンニトリド、バリウムサルフェート、マイカ、シリカ、チタンジオキシド、ジルコニウムオキシド、鉄オキシド、アルミニウムオキシド、亜鉛オキシドまたはその組合せを含む光学粒子である。より好ましい粒子は、チタンジオキシド、亜鉛オキシド、ジルコニウムオキシド、マイカ、鉄オキシドまたはその組合せを含む粒子である。なおさらに好ましい粒子が亜鉛オキシド、ジルコニウムオキシド、チタンジオキシドまたはその組合せを含む粒子であるのは、これらの材料がとりわけ高い屈折率を有するためである。最も好ましいのはチタンジオキシドである。 膜形成ポリマーおよび/または脂肪化合物との良好な相溶性のために、光学粒子は好ましくは疎水性である。より好ましくは、光学粒子は好ましくは疎水性修飾されている。なおより好ましくは、光学粒子は脂肪酸、シリコーン油、ろうおよびその混合物より選択される疎水性材料によって修飾されている。脂肪酸は、好ましくはオレイン酸、ステアリン酸またはその混合物を含む。 光学粒子の粒径は、通例、2nmから5ミクロン、より好ましくは5nmから1ミクロン、なおより好ましくは10nmから500nmである。粒径は本明細書で使用する場合、非凝集状態の粒子の直径を示す。直径とは、明確な球が生成されていない場合の、粒子の測定可能な最大距離を意味する。直径は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)によって、10個の粒子の値を平均することによって測定してよい。 好ましくは、組成物は光学粒子を0.001から10重量%の、より好ましくは0.01から7重量%の、より好ましくはさらに0.05から5重量%の、最も好ましくは0.1から2重量%の量で含む。膜形成ポリマーの光学粒子に対する重量比は、好ましくは1:10から50:1の、より好ましくは1:3から10:1の、最も好ましくは1:1から5:1の範囲である。脂肪化合物の光学粒子に対する重量比は、好ましくは1:40から20:1の、より好ましくは1:20から10:1の、最も好ましくは1:10から5:1の範囲である。 本発明の組成物は、組成物の重量により少なくとも20%の水も含んでよい。好ましくは、水の量は、少なくとも40重量%、より好ましくは、組成物のより好ましくは50から90重量%の、最適には60から85重量%の範囲に及ぶ。好ましくは、水のろうに対する重量比は、1:1から1000:1、より好ましくは5:1から200:1、最も好ましくは15:1から60:1である。 皮膚軟化剤材料は、本発明の組成物中に担体として含まれてよい。これらはシリコーン油、合成エステルおよび/または炭化水素の形態であってよい。皮膚軟化剤の量は、例えば組成物のほぼ0.1から95重量%の、より好ましくは1から50重量%の範囲に及んでよい。 シリコーン油は揮発性種と不揮発性種に分けられる。「揮発性」という用語は、本明細書で使用する場合、周囲温度(25℃)にて測定可能な蒸気圧を有する材料を示す。揮発性シリコーン油は、好ましくは3から9個の、好ましくは4から5個のケイ素原子を含有する環式(シクロメチコン)または直鎖ポリジメチルシロキサンより選ばれる。本発明による組成物の多くの液体組成物において、揮発性シリコーン油は担体として、組成物の比較的大量の構成要素となってよい。量は、例えば組成物の5重量%から80重量%の、より好ましくは20重量%から70重量%の範囲に及んでよい。 皮膚軟化剤材料として有用な不揮発性シリコーン油としては、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサンおよびポリエーテルシロキサンコポリマーが挙げられる。本明細書において有用な本質的に不揮発性のポリアルキルシロキサンとしては、例えば25℃にて約5×10−6から0.1m2/秒の粘度を有するポリジメチルシロキサンが挙げられる。本組成物中で有用な好ましい不揮発性皮膚軟化剤には、25℃にて約1×10−5から約4×10−4m2/秒の粘度を有するポリジメチルシロキサンがある。 オルガノポリシロキサンクロスポリマーを有用に用いることができる。代表的なこれらの材料は、ダウコーニング(9040、9041、9045、9506および9509)、ゼネラルエレクトリック、(SFE839)、信越(KSG−15、16および18[ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー])およびグラントインダストリーズ(グランシルブランドの材料)ならびに信越が供給するラウリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー(例えばKSG−31、KSG−32、KSG−41、KSG−42、KSG−43およびKSG−44)を含む多種多様な供給者から入手可能なジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーおよびジメチコンクロスポリマーである。上述のオルガノポリシロキサンクロスポリマーの量は(存在する場合)通常、揮発性シリコーン油、例えばシクロメチコン中に通常溶解されて、0.1から20重量%である。 シリコーンが担体として大量に存在し、水も存在する場合、系は油連続性であってよい。これらは普通、油中水型乳化剤、例えばジメチコンコポリオール(例えば、セチルジメチコンコポリオールである、アビルEM−90)による乳化を必要とする。 エステル皮膚軟化剤には以下のものがある。 a)10から20個の炭素原子を有する脂肪酸の、アルケニルエステルまたはアルキルエステル。その例としては、イソアラキジルネオペンタノエート、イソデシルネオペンタノエート、イソプロピルミリステート、イソノニルイソナノエート、セチルリシノレエート、オレイルミリステート、オレイルステアレートおよびオレイルオレエートが挙げられる。 b)エーテル−エステル、例えばエトキシ化脂肪アルコールの脂肪酸エステル。 c)多価アルコールエステル。ブチレングリコール、エチレングリコールモノおよびジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノおよびジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200−6000)モノおよびジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノおよびジ脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール2000モノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシ化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノおよびジ脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪エステル、エトキシ化グリセリルモノステアレート、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルならびにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、満足な多価アルコールエステルである。特に有用なのは、C1−C30アルコールのペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンおよびネオペンチルグリコールエステルである。例はペンタエリスリチルテトラエチルヘキサノエートである。 d)ろうエステル、例えばみつろう、鯨ろうおよびトリベヘニンろう。 e)ステロールエステル、そのコレステロール脂肪酸エステルがその例である。 f)脂肪酸の糖エステル、例えばスクロースポリベヘネートおよびスクロースポリコットンシーデート。 また特に有用なのは、フィンソルブブランドで販売されている、C12−15アルキルベンゾエートエステルである。 好適な化粧品的に許容される担体である炭化水素としては、ペトロラタム、鉱油、C11−C13イソパラフィン、ポリアルファオレフィンおよびとりわけプレスパース社よりペルメチル101Aとして市販されているイソヘキサデカンである。 多価アルコール型の湿潤剤を化粧品的に許容される担体として用いることができる。代表的な多価アルコールとしては、ポリアルキレングリコール、ならびにより好ましくはプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびその誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセロール、エトキシ化グリセロール、プロポキシ化グリセロールおよびその混合物を含む、アルキレンポリオールおよびその誘導体が挙げられる。湿潤剤の量は、例えば組成物のほぼ0.5から50重量%の、より好ましくは1から15重量%の範囲に及んでよい。最も好ましいのはグリセロール(グリセリンとしても公知)である。グリセリンの量は、例えば組成物の1重量%から50重量%の、より好ましくは10から35重量%の、最適には15から30重量%の範囲に及んでよい。 光学粒子以外に、本発明の組成物は各種の他の機能性成分を含んでいてよい。日焼け止め活性物質は、本発明の組成物に含まれてよい。これらは、290から400nmの範囲に及ぶ紫外線にて吸収する少なくとも1個の発色団を有する有機化合物となる。発色性有機日焼け止め剤は、以下の:p−アミノ安息香酸、その塩およびその誘導体(エチル、イソブチル、グリセリルエステル;p−ジメチルアミノ安息香酸);アントラニレート(o−アミノベンゾエート;メチル、メンチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、リナリル、テルピニルおよびシクロヘキセニルエステル);サリチレート(オクチル、アミル、フェニル、ベンジル、メンチル、グリセリルおよびジプロピレングリコールエステル);桂皮酸誘導体(メンチルおよびベンジルエステル、アルファ−フェニルシンナモニトリル;ブチルシンナモイルピルベート);ジヒドロキシ桂皮酸誘導体(ウンベリフェロン、メチルウンベリフェロン、メチルアセトウンベリフェロン);トリヒドロキシ桂皮酸誘導体(エスクレチン、メチルエスクレチン、ダフネチンおよびグリコシド、エスクリンおよびダフニン);炭化水素(ジフェニルブタジエン、スチルベン);ジベンザルアセトンおよびベンザルアセトフェノン;ナフトールスルホネート(2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸および2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸のナトリウム塩);ジヒドロキシ−ナフトエ酸およびその塩;o−およびp−ヒドロキシビフェニルジスルホネート;クマリン誘導体(7−ヒドロキシ、7−メチル、3−フェニル);ジアゾール(2−アセチル−3−ブロモインダゾール、フェニルベンゾオキサゾール、メチルナフトオキサゾール、各種アリールベンゾチアゾール);キニン塩(バイサルフェート、サルフェート、クロリド、オレエートおよびタンネート);キノリン誘導体(8−ヒドロキシキノリン塩、2−フェニルキノリン);ヒドロキシ置換またはメトキシ置換ベンゾフェノン;尿酸およびビロ尿酸;タンニン酸およびその誘導体(例えばヘキサエチルエーテル);(ブチルカルビチル)(6−プロピルピぺロニル)エーテル;ヒドロキノン;ベンゾフェノン(オキシベンゾン、スリソベンゾン、ジオキシベンゾン、ベンゾレゾルシノール、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、オクタベンゾン;4−イソプロピルジベンゾイルメタン;ブチルメトキシジベンゾイルメタン;エトクリレン;ならびに4−イソプロピル−ジベンゾイルメタン)を含む種類(具体例を含む)に分けてよい。特に有用なのは:2−エチルヘキシルp−メトキシシンナメート、4,4’−t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルp−アミノ安息香酸、ジガロイルトリオレエート、2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、エチル4−[ビス(ヒドロキシプロピル)]アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシルサリチレート、グリセリルp−アミノベンゾエート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルサリチレート、メチルアントラニレート、p−ジメチルアミノ安息香酸またはアミノベンゾエート、2−エチルヘキシルp−ジメチルアミノベンゾエート、2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸、2−(p−ジメチルアミノフェニル)−5−スルホニオベンゾオキサゾール酸およびその混合物である。 特に好ましいのは、パルソールMCX(登録商標)として入手可能なエチルヘキシルp−メトキシシンナメート、パルソール1789(登録商標)として入手可能なアボベンゾン、デルバブロックOS(登録商標)(オクチルサリチレート)およびメギゾリルSX(登録商標)(テレフタリリデンジカンファースルホン酸のINCI名を有する)などの材料である。 有機日焼け止め剤の量は、例えば組成物の0.1から15重量%、より好ましくは0.5重量%から10重量%、最適には1重量%から8重量%の範囲に及んでよい。 各種の増粘剤が組成物に含まれていてよい。限定的ではないが、例示的であるのは、ステアリン酸、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー(アリストフレックスAVC)、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー、アルミニウムデンプンオクテニルスクシネート、ポリアクリレート(例えばカルボポール(登録商標)980、カルボポール(登録商標)1342、ペムレンTR−2(登録商標)およびウルトレッツ(登録商標)増粘剤を含むカルボマー)、ポリサッカライド(キサンタンガム、グアーガム、ペクチン、カラギーナンおよびスクレロチウムガムを含む)、セルロース(カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルヒドロキシメチルセルロースを含む)、鉱物(タルク、シリカ、アルミナ、マイカおよび粘土を含み、粘土はベントナイト、ヘクトライトおよびアタパルジャイトにより代表される)、マグネシウムアルミニウムシリケートおよびその混合物である。増粘剤の量は、例えば組成物の0.05から10重量%、より好ましくは0.3から2重量%の範囲に及んでよい。 保存料は、潜在的に有害な微生物の増殖を防ぐために、望ましくは本発明の化粧品組成物中に包含させることができる。本発明の組成物に好適な従来の保存料は、パラ−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステルである。最近使用されるようになってきた他の保存料としては、ヒダントイン誘導体、プロピオネート塩および多様な第4級アンモニウム化合物が挙げられる。化粧品化学者は、適切な保存料に精通し、保存料負荷試験を満たし、製品安定性を提供するように日常的に保存料を選択している。特に好ましい保存料は、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、イミダゾリジニル尿素、ナトリウムジヒドロアセテートおよびベンジルアルコールである。保存料は、組成物の使用および保存料と組成物中の他の成分との考えられる不相溶性を考慮して選択すべきである。保存料は、好ましくは組成物の0.01%から2重量%に及ぶ量で用いられる。 本発明の組成物は、ビタミンおよびフラボノイドも含有してよい。例示的な水溶性ビタミンは、ナイアシンアミド、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、アスコルビルホスフェートおよびビオチンである。有用な非水溶性ビタミンには、ビタミンA(レチノール)、ビタミンAパルミテート、アスコルビルテトライソパルミテート、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンEアセテートおよびDL−パンテノールがある。特に好適なビタミンB6誘導体は、ピリドキシンパルミテートである。好ましいフラボノイドには、グルコシルヘスペリジンおよびルチンがある。本発明による組成物中に存在する場合のビタミンまたはフラボノイドの総量は、例えば組成物の0.001から10重量%の、より好ましくは0.01重量%から5重量%の、最適には0.1から3重量%の範囲に及んでよい。 落屑剤は必須ではないさらなる構成成分である。例としては、アルファ−ヒドロキシカルボン酸およびベータ−ヒドロキシカルボン酸ならびにこれらの酸の塩がある。前者には、グリコール酸、乳酸およびリンゴ酸の塩がある。サリチル酸は、ベータ−ヒドロキシカルボン酸の代表である。これらの材料の量は、存在する場合、組成物の0.1から15重量%の範囲に及んでよい。 多様なハーブ抽出物が、本発明の組成物に含まれていてもよい。例としては、ザクロ、シラカバ(ベトゥラ・アルバ)、緑茶、カモミール、リコリス、ボスウェリア・セラータ、オリーブ(オレア・エウロパエア)葉、アルニカ・モンタナ花、ラバンデュラ・アングスティフォリアおよびその抽出物の組合せである。抽出物は、水溶性でも非水溶性でもよく、それぞれ親水性または疎水性である溶媒に担持される。水およびエタノールが好ましい抽出物溶媒である。 本組成物に好適であり得る種々雑多な他の添加化粧品成分としては、セラミド(例えばセラミド3およびセラミド6)、共役リノール酸、着色料(例えば鉄オキシド)、金属(マンガン、銅および/または亜鉛)グルコネート、アラントイン、パルミトイルペンタペプチド−3、アミノ酸(例えばアラニン、アルギニン、グリシン、リジン、プロリン、セリン、トレオニン、グルタミン酸およびその混合物)、トリメチルグリシン、ナトリウムPCA、キレート様ジナトリウムEDTA、マグネシウムアスパルテートおよびその組合せが挙げられる。量は、例えば組成物の0.000001から3重量%まで変化する。 少量の乳化界面活性剤が存在してよい。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性およびその混合物であってよい。濃度は、例えば0.1から5重量%の、より好ましくは0.1から2重量%の、最適には0.1から1重量%の範囲に及んでよい。好都合には、存在する界面活性剤の量は、泡形成には十分ではないことが望ましい。これらの例では、2重量%未満の、好ましくは1%未満の、最適には0.5重量%未満の界面活性剤が存在する。PEG−100ステアレートなどの乳化剤を使用してよく、ならびにセテアリルアルコールおよびセテアレス−20などの乳化安定剤を使用してよく、通例、組成物の5重量パーセントを超えない量でよい。 本発明の組成物での使用に好適な他の必須ではない添加剤としては、保湿を向上させるためのカチオン性アンモニウム化合物が挙げられる。このような化合物としては、ヒドロキシプロピルトリ(C1−C3アルキル)アンモニウム1置換サッカライドの塩、ヒドロキシプロピルトリ(C1−C3アルキル)アンモニウム1置換ポリオールの塩、ジヒドロキシプロピルトリ(C1−C3アルキル)アンモニウム塩、ジヒドロキシプロピルジ(C1−C3アルキル)モノ(ヒドロキシエチル)アンモニウム塩、グアーヒドロキシプロピルトリモニウム塩、2,3−ジヒドロキシプロピルトリ(C1−C3アルキルまたはヒドロキシアルキル)アンモニウム塩またはその混合物が挙げられる。最も好ましい実施形態において、望ましい場合、本発明で用いるカチオン性アンモニウム化合物は、第4級アンモニウム化合物の1,2−ジヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドである。使用する場合、このような化合物は通例、組成物の0.01から30重量%、より好ましくは約0.1から約15重量%を構成する。 カチオン性アンモニウム化合物を使用する場合、それと共に使用するための必須ではない添加剤は、保湿剤、例えばヒドロキシメチル尿素、ヒドロキシエチル尿素、ヒドロキシプロピル尿素などの置換尿素;ビス(ヒドロキシメチル)尿素;ビス(ヒドロキシエチル)尿素;ビス(ヒドロキシプロピル)尿素;N,N’−ジヒドロキシメチル尿素;N,N’−ジ−ヒドロキシエチル尿素;N,N’−ジ−ヒドロキシプロピル尿素;N,N,N’−トリ−ヒドロキシエチル尿素;テトラ(ヒドロキシメチル)尿素;テトラ(ヒドロキシエチル)尿素;テトラ(ヒドロキシプロピル)尿素;N−メチル−N’−ヒドロキシエチル尿素;N−エチル−N’−ヒドロキシエチル尿素;N−ヒドロキシプロピル−N’−ヒドロキシエチル尿素およびN,N’ジメチル−N−ヒドロキシエチル尿素またはその混合物である。ヒドロキシプロピルという用語が出現する場合、意味は3−ヒドロキシ−n−プロピルラジカル、2−ヒドロキシ−n−プロピルラジカル、3−ヒドロキシ−i−プロピルラジカルまたは2−ヒドロキシ−i−プロピルラジカルのいずれかの総称である。最も好ましいのは、ヒドロキシエチル尿素である。後者は、アクゾノーベルからハイドロバンスという商標で50%水性液体として入手できる。このような置換尿素は、保湿処方物においては望ましいが、本発明の組成物中の1つまたは複数のセルフタンニング剤(使用される場合)と相溶性の場合に使用するために選択されるに過ぎない。 本発明の組成物中の置換尿素の量は、使用される場合、組成物の総重量に基づいて0.01から20%、より好ましくは0.5から15%、最も好ましくは2から10%であり、そこに包含されるすべての範囲を含む。 カチオン性アンモニウム化合物および置換尿素が使用される場合、最もとりわけ好ましい実施形態において、組成物の総重量に基づいて少なくとも0.01から25%の、より好ましくは0.2から20%の、最も好ましくは1から15%のグリセリンなどの湿潤剤が使用され、そこに包含されるすべての範囲を含む。 本発明の組成物を作製する場合、成分は通例、大気条件下で中程度の剪断力で混合する。組成物は局所適用してよく、好ましくは皮膚1平方センチメートル当たり組成物1−4ミリグラムを適用する。好ましくは、組成物は5から7のpHを示す。本発明の組成物の包装は、広口瓶またはチューブならびに通例、化粧品、クリーム、洗浄およびローション型製品で見られるいずれかの他の形態であってよい。 組成物は、スキンケア組成物であることが好ましい。組成物は、洗い流さない組成物または洗い流し組成物であってよいが、好ましくは洗い流さない組成物である。 本発明は、記載したような本発明の化粧品組成物を皮膚に局所適用するステップを含む、皮膚特性を改善する方法にも関する。皮膚特性は、本明細書で使用する場合、皮膚を評価するために使用する特徴を示し、これに限定されるわけではないが、皮膚引き締め、不透明性、滑らかさ、清浄度、湿潤化またはその組合せを含む。好ましくは、皮膚特性は、皮膚引き締め、不透明性またはその組合せを含む。より好ましくは、皮膚特性は持続性不透明性であり、最も好ましくは、皮膚特性は持続性美白である。「持続性」は、有益剤(例えば光学粒子)が、水道水(25℃)による1分間の洗い流し後に、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%残存していることを示す。 以下の実施例は、本発明の理解を促進するために提供する。実施例は、特許請求の範囲を限定するものではない。 [実施例] 耐洗い流し性/耐摩耗性試験 1.較正曲線の作成 ベース処方物(表1のサンプルA)をバイオスキンプレート(色:30#、日本、東京のビューラックス社より)上に、0、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5および6mg/cm2の表面密度で均一にコーティングした。およそ25℃で8時間自然乾燥させた後、これらのコーティングしたバイオスキンプレートのL(明度に関して)、aおよびb(反対色次元に関して)を、デジアイ・イメージング・システム(Verivide、英国)を使用して測定した。ITA値を式ITA=[arctan(L−50/b)]×180/πによって計算した。次にITA値対表面密度をプロットし、多項式モデルに当てはめて曲線を得た。Rの二乗は0.999より大きく、多項式モデルがベース処方物の明度と表面密度との間の関数関係への当てはめに好適であることを示した。 2.洗い流し/摩耗性実験 サンプル30mgをバイオスキンプレート上に、10cm2の面積で均一にコーティングした。コーティングしたバイオスキンをおよそ25℃で8時間自然乾燥させた。バイオスキンプレートのL、aおよびbをデジアイ・イメージング・システム(Verivide、英国)を使用して測定した。ITA値(ITA1)を上の式に従って計算した。較正曲線に従って、洗い流し/摩耗性試験前の表面密度値(SD1)を得た。コーティングしたバイオスキンを脱イオン水に30秒間浸漬した。次に、市販の洗顔剤(ポンズ・ゴールド・ラディアンス(商標)ラディアンス・ブースティング・クレンジング・ムース)を5mg/cm2の量でバイオスキンプレートに適用し、コーティングされたバイオスキンプレートをマーチンデール摩耗性およびピリング試験機(型番:M235、SDL Altas、米国)によって、33.72gのモーションプレートを用いて、30rpmの速度で1分間洗浄した。続いて、コーティングしたバイオスキンプレートをさらに1分間水に浸漬して、脱イオン水で洗浄した。およそ25℃で2時間自然乾燥させた後、バイオスキンプレートのL、aおよびbをデジアイ・イメージング・システムによって再度測定して、バイオスキンプレート(ITA2)のITA値を計算した。較正曲線に従って、洗い流し/摩耗性試験後の表面密度(SD2)を得た。 洗い流し/摩耗性試験後の被着率は、被着率=(SD2/SD1)×100%によって計算した。 接触角の測定および水浸漬試験 ダウコーニングによるダウコーニング(商標)MQ−1640フレーク樹脂、ダウコーニング(商標)MQ−1600固形樹脂、ダウコーニング(商標)670液、ルーブリゾールからのアバルア(商標)UR450、イノレックスからのレキソレッツ(商標)100を含む5種類の膜形成ポリマーの接触角を測定した。ダウコーニング(商標)MQ−1600固形樹脂およびダウコーニング(商標)670液をジメチコン中に、1:9のポリマー対溶媒重量比で分散させた。他の3種類のポリマーをエタノール中に、1:9のポリマー対溶媒重量比で分散させた。 膜形成ポリマー分散物0.2mlを通常のガラススライド(約2cm×8cm)上に均一に滴下させた。溶媒が蒸発した後、均質な膜が形成された。滴下形状分析システム100(DSA 100、クルス)を使用して、各膜の異なる5か所に適用したおよそ5μLの脱イオン水滴を用いて、接触角を測定した。5滴すべての接触角を平均した。 ダウコーニング(商標)、MQ−1640フレーク樹脂、ダウコーニング(商標)MQ−1600固形樹脂、ダウコーニング(商標)670、アバルア(商標)UR450およびレキソレッツ(商標)100の接触角はそれぞれ107°、116°、114°、66°および28°であった。 次に、ポリマー膜でコーティングしたこれらのガラススライドを水中に30秒間、完全に浸漬させた。その後、ガラススライドを水から取り出して、乾燥させた。これらのガラススライドの接触角を再度測定した。驚くべきことに、アバルア(商標)UR450およびレキソレッツ(商標)100によってコーティングしたガラススライドの接触角は15°未満に低下し、ポリマー膜が剥離されていることが見出された。これに対して、ダウコーニング(商標)MQ−1640フレーク樹脂、ダウコーニング(商標)MQ−1600固形樹脂およびダウコーニング(商標)670によってコーティングしたガラススライドの接触角はほぼ同じままであり、ポリマー膜がガラススライドに堅固に付着したことが明らかになった。 [実施例1] 本実施例は、各種の膜形成ポリマーと共に脂肪酸を組成物中へ包含させることで組成物の耐洗い流し性が改善されたことを説明する。 一連の化粧品組成物を下記表1に示すように処方した。 処方物を以下の方法で調製した。光学粒子を油相中に完全に分散させて、他の成分ならびにシリコーン樹脂および/または脂肪化合物(存在する場合)と完全に混合した。得られた油相混合物を水相に徐々に添加した。得られた混合物を9,000rpmの剪断応力下で10分間、65℃にて乳化させて、徐々に撹拌し、室温まで冷却した。 サンプルの被着率は、以下の洗い流し/耐摩耗性性能試験によって測定した。 表1
d.エメリーオレオケミカルズ(M)Sdn.Bhdが供給。 表2に見られるように、脂肪酸を組成物中に各種のシリコーン樹脂と共に添加することによって、すべての組成物(サンプル1から5)の洗い流し試験後の被着率は上昇した。本発明の脂肪酸を包含することによって、光学粒子の耐洗い流し性、耐摩擦性および持続性被着が予想外に改善されることが見出された。 また驚くべきことに、より低濃度の脂肪酸(サンプル1および2)がより高濃度の脂肪酸(サンプル3)と同様の被着率を誘発できることも見出された。脂肪酸が、シリコーン−1を含有する組成物の被着率を、シリコーン−2を含有する組成物の被着率よりも改善できることも見出された。 表2
[実施例2] 本実施例は、膜形成ポリマーと共に各種脂肪酸を組成物中に包含することで組成物の耐洗い流し性が改善されたことを説明する。 表3の処方物を調製し、被着率を実施例1に記載したような以下の同様の手順によって試験した。 表3
表3の最後の列に示すように、膜形成ポリマーおよび各種の脂肪酸の両方を含有する組成物の被着率は、膜形成ポリマーのみを含有する組成物よりも上昇した。各種の脂肪酸の包含が耐洗い流し性を改善し、故に持続性美白を改善することが明らかになった。また驚くべきことに、置換なしの脂肪酸が置換度を有する脂肪酸よりも、耐洗い流し性を改善することも見出された。 |