Production method of isotope |
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申请号 | JP2013506544 | 申请日 | 2011-04-29 | 公开(公告)号 | JP2013533459A | 公开(公告)日 | 2013-08-22 |
申请人 | アルゲッタ エイエスエイ; | 发明人 | ジャン, ロジャー カールソン,; ピアー ボレッツェン,; | ||||
摘要 | 本発明は、i)第一の鉱酸を含有する第一の 水 溶液中に 227 Ac、 227 Thおよび 223 Raを含むジェネレーター混合物を調製する工程;ii)前記ジェネレーター混合物をDGA分離媒体(例えば樹脂)に供給する工程;iii)第二の水溶液中の第二の鉱酸を使用して、前記 223 Raを前記DGA分離媒体から溶出することにより、 223 Ra溶出液を与える工程;およびiv)第三の水溶液中の第三の鉱酸をDGA分離媒体に逆方向に流すことにより、DGA分離媒体の前記 227 Acと 227 Thとを除去する工程、を含む医薬許容純度の 223 Raを生成する方法に関する。 さらに本発明は、そのような方法により得られるまたは得られ得る高純度なラジウム-223と共に、そのような医薬許容純度のラジウム-223を含有する医薬組成物に関する。 【選択図】図2 |
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权利要求 | i)第一の鉱酸を含有する第一の水溶液中に 227 Ac、 227 Thおよび 223 Raを含むジェネレーター混合物を調製する工程; ii)前記ジェネレーター混合物をDGA分離媒体(例えば樹脂)に供給する工程; iii)第二の水溶液中の第二の鉱酸を使用して、前記 223 Raを前記DGA分離媒体から溶出することにより、 223 Ra溶出液をあたえる工程;および iv)第三の水溶液中の第三の鉱酸をDGA分離媒体に逆方向に流すことにより、DGA分離媒体の前記 227 Acと 227 Thとを除去する工程を含む医薬許容純度の 223 Raを生成する方法。 工程ii)の樹脂に供給された 227 Acの少なくとも99.5%が工程iv)で再生される、請求項1に記載の生成方法。 工程ii)の樹脂に供給された 227 Thの少なくとも95%が工程iv)で再生される、請求項1または2に記載の生成方法。 y)放射性崩壊により 223 Raを内部成長させる十分な期間、 227 Acと 227 Thとの前記混合物を保存して、 227 Ac、 227 Thおよび 223 Raを含有するジェネレーター混合物を再生する工程をさらに含む請求項1〜3の何れかに記載の生成方法。 ジェネレーター混合物が少なくとも1GBqの 227 Ac放射能を有する請求項1〜4の何れかに記載の生成方法。 ジェネレーターシステムが塩として保存され、 223 Raの分離を必要とする場合のみ、ジェネレーターシステムが分離媒体と接触させられる請求項1〜5の何れかに記載の生成方法。 前記接触が、1〜8週間毎1日以下で起こる請求項6に記載の生成方法。 DGA分離媒体がDGA樹脂である請求項1〜7の何れかに記載の生成方法。 DGA分離媒体がN,N,N',N'-テトラキス-2-エチルヘキシルジグリコールアミド結合基を含有する請求項1〜8の何れかに記載の生成方法。 前記第一の鉱酸が、H 2 SO 4 、HNO 3およびHClから選ばれる酸、好ましくはHClである請求項1〜9の何れかに記載の生成方法。 前記第二の鉱酸がH 2 SO 4 、HNO 3およびHClから選ばれる酸、好ましくはHClである請求項1〜10の何れかに記載の生成方法。 第一の溶出液が、 223 Ra 1MBq当たり 227 Ac 45Bq以下の汚染レベルを有する請求項1〜11の何れかに記載の生成方法。 DGA分離媒体にジェネレーター混合物を供給し、第一の 223 Ra溶出液を溶出する工程における 223 Raと 227 Acとの分離比が少なくとも10,000:1である、請求項1〜12の何れかに記載の生成方法。 前記第三の鉱酸がH 2 SO 4 、HNO 3およびHClから選ばれる酸、好ましくはHClである請求項1〜13の何れかに記載の生成方法。 223 Ra 1MBq当たり45Bq未満の 227 Acを含有する 223 Ra。 請求項1〜14の何れかの方法により生成され、または生成され得る請求項15に記載の 223 Ra。 223 Ra 1MBq当たり10Bq未満の 227 Acを含有する請求項15または16に記載の 223 Ra。 請求項15〜17の何れかに記載の 223 Ra、および少なくとも1つの製薬上許容可能なキャリアーを含有する医薬組成物。 |
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说明书全文 | 本発明は、医薬用途のためのラジウム-223( 223 Ra)の製造方法に関する。 詳しくは、本発明はヒトへ医薬投与可能な純度を有するラジウム-223を商業規模で製造する方法に関する。 特定の細胞殺滅は哺乳類のあらゆる疾患の有効な治療には欠かせない。 この典型例としては、肉腫や癌腫などの悪性疾患の治療が挙げられる。 しかしながら、他の疾患、特に免疫学的、増殖性(過形成性)および/またはその他の腫瘍性疾患などの治療では、特定の細胞種の選択的除去も重要な役割を果たす。 現在、選択的治療の最も一般的な方法は、手術、化学療法および外部照射療法である。 放射性核種内用標的療法は、可能性を持つ有望で発展途上の領域であるが、不要な細胞種への高い細胞毒性の照射が行われてしまう。 現在、ヒトへの使用が認められる放射性医薬の最も一般的な形態として、ベータ放射性および/またはガンマ放射性核種が使用されている。 しかしながら、最近、より特異的な細胞殺滅の可能性があるため、アルファー放射性核種を治療に使用することへ大きな関心が寄せられている。 特にアルファー放射性核種の一つとして、ラジウム-223( 223 Ra)は、極めて効果的、特に骨および骨表面に関連する疾患の治療に極めて効果的であることが証明されている。 生理的環境における代表的なα放射体の照射範囲は、通常100マイクロメーター未満であり、これはわずか数細胞直径に相当する。 このような理由により、放射性核種は微視的転移巣を含む腫瘍の治療に好適となるが、それは、照射エネルギーのほとんどは標的細胞を超えることがなく、それゆえ周囲の正常組織に与える損傷が最小限に抑えられるためである(Feinendegen et al., Radiat Res 148: 195-201 (1997)参照)。 これに対して、β粒子は水中で1mm以上の飛程を有する(Wilbur, Antibody Immunocon Radiopharm 4: 85-96 (1991)参照)。 α粒子の放射線エネルギーは、β粒子、γ線およびX線と比べて高く、通常5-8 MeVであり、すなわちβ粒子の5〜10倍、β粒子の5〜10倍、およびγ線のエネルギーの20倍以上である。 このように、極めて短い距離に多量のエネルギーを付与することにより、γおよびβ線照射に比べて、α線照射は格別に高い線エネルギー付与(LET)、高い生物学的効果比(RBE)および低い酸素効果比(OER)を有することになる(Hall, "Radiobiology for the radiologist", Fifth edition, Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia PA, USA, 2000参照)。 このことは、α放射性核種が非常に優れた細胞毒性を示すことを説明しており、さらには同位体を体内へ投与する場合に必要な純度レベルに厳しい要求を課している。 これは、特に不純物もα放射体であるケース、中でも、半減期の長いα放射体が存在するケースであり、この場合は長期間に渡ってかなりの損傷を与える可能性がある。 この少量で同位体源として使われる223 Raへと至る放射性崩壊系列を下記に示す。 この表は、 223 Raおよびその2つの前駆同位体の元素、分子量(Mw)、崩壊形式(mode)および半減期(年(y)または日(d))を示す。 この生成は、 227 Acから始まるが、 227 Acはウラン鉱石中、極わずか見出されるだけであり、それは235 Uから始まる自然崩壊系列の一部である。 1トンのウラン鉱石はアクチニウム約10グラムを含んでおり、それゆえ227 Acは天然に存在するが、 227 Acは通常、原子炉中の226 Raの中性子照射によって生成させる。 医薬用途のために上記崩壊系列から223 Raを生成するに際して、20年以上の半減期を有するAcがとても危険な可能性のある不純物であることがこの説明から分かる。 特に、 227 Acはそれ自体がβ放射体であるが、その長い半減期は、たとえ低い活性でもかなりの生涯放射線被ばくが存在することを意味する。 さらに、いったん崩壊すると、それにより生じた娘核(例えば227 Th)は、安定な207 Pbに到達するまでに、さらに5つのα崩壊と2つのβ崩壊を生じる。 これらを下記表に示す。 2つの崩壊表から明らかなように、35 MeVを超えるエネルギーがひとつの227 Ac崩壊系列によって生じており、 227 Acと共に投与されたヒトに生涯にわたり本質的に重大な毒性リスクがあることが示されている。 227 Ac源からのラジウム-223の生成に基づけば、アクチニウム-227(半減期=21.8年)は、唯一の可能性がある長い半減期を有する放射性核種汚染物質である。 健康な作業者に対する種々の放射性核種の摂取許容限度は、国際放射線防護委員会(ICRP)によって提案されており、最大許容被ばくは、この勧告及び提案される治療用量に基づいて算出される。 アクチニウム-227の上限は、アクチニウム-227の経口摂取に対する最も制限されたALI値の50%である。 これによると、全照射量300kBq/kg bw(例えば50kBq/kg bw×6照射)および患者の体重80kgに基づくと、0.0045%の放射能となる。 上記のことを考慮すると、医薬用途の223 Ra中の227 Ac汚染物質の量は、 223 Ra 1 MBq中227 Ac 45 Bqと厳しく制限されるべきである。 したがって、実用的には、医薬用途の223 Raを提供するための方法では、この安全限度を常に遵守していることを保証するために、好ましくは223 Ra 1 MBq中227 Ac 10 Bq以上の純度とすべきである。 223 Raの精製に関する多数の研究、主に環境に関するものが発表されているが、その著者は、環境汚染の程度を分析するために大量の試料から223 Raを集めようとしている。 生物医学的純度を有する223 Raを生成する問題に直接取り組んだ、従来公表された唯一の方法が知られており、それは国際公開WO/2000/040275号公報に公表されたLarsenらの方法である。 この方法では、シリカ担体上のP,P' ジ-オクチルメタン ビスホスホン酸結合基を有するf-ブロック特定シリカアクチニド樹脂へ227 Acおよび227 Thを永続吸収させることに関連する。 この方法は、 223 Raに比べて227 Acを4×l0 -3 %未満という比較的高い純度で与えるが、多数の手作業工程を要するため、スケールアップおよび自動化には向いていない。 さらに、樹脂は母核および祖母核を不可逆的に吸着するため、もしそのような樹脂が227 Ac源(10年)の商品寿命が続く間に使用されるなら、樹脂への放射線被害の問題は重大になる。 これは、商業規模で、バッチサイズを最大とし、取扱い量を最少にするために同位体の濃度をできるだけ高く維持する場合特に著しい。 従来知られている223 Raの生成方法では、 223 Raの収率、精製プロセスの高速化、自動化、不要な同位体および副生成物の最小化などの問題、また放射性廃棄物などの問題、あるいは商業規模での生産に伴う同様の問題については検討していない。 さらに、実行可能な医薬純度で223 Raを生成する方法として知られている全ての方法は、入手を保証できない特別な樹脂を使用しており、信頼性を保証するのが難しい。 Gusevaらは、環境試料からラジウムを抽出するために開発されたアニオン交換方法を使用することにより、 223 Raの基本的なジェネレーターシステムを提案している(Radiochemistry 46, 58-62 (2004))。 しかしながら、これは非常に小規模のものであり、決して医薬に適した純度の物質を提供することを目的としておらず、またそのようなことも示していない。 ラジウムからのランタニド/アクチニドの精製に適用されたf-ブロック元素を選択的に結合するもう一つの方法として、米国特許第7553461号公報におけるHorwitzの方法がある。 米国特許第7553461号公報には、樹脂に結合でき、主属元素からf-ブロック元素を分離するために使用できるジグリコミド<diglycomide>(DGA)抽出剤が開示されている。 前述したアクチニド樹脂とは異なり、この抽出剤は、分離後にf-ブロックジェネレーター混合物を再生できるため、樹脂が永久に安定であることを必要としない。 f-ブロック元素が放出されるため、Horwitzは、ラジウムが汚染物質と考えられる場合、この方法を、f-ブロック元素からラジウムなどのカチオンを除去する方法として記述している。 精製され汚染物質が除去されたアクチニド元素がカラムから取り除かれたままで、ラジウムは、DGA樹脂のカラムを通して洗浄され、廃棄される。 Horwitzに記載されたDGA樹脂は、 227 Acに対する223 Raの分離効率が10 2の分離効率であることを実証しているにすぎない(米国特許第7553461号公報、第19欄9行)。 これは、ラジウムを除去するという脈絡の中でのことであり、アクチニウムではなくラジウムの調製にどのように適用できるかについては明らかにしておらず、たとえこの分離効率となったとしても、 227 Acジェネレーター混合物から医薬基準の223 Raを調製するために必要な、少なくとも10 4の分離効率には及ばない。 したがって、米国特許第7553461号公報に記載された樹脂を使用する場合には、2つの連続カラムを明らかに必要とする。 上記のことを考慮すると、ヒト対象への直接投与に適した純度で223 Raを医薬用途のために製造および精製する改良方法が相当必要とされている。 もし、 223 Raを高収率で、親同位体である227 Acおよび/または227 Thを低損失で得ることができ、さらに/あるいは、広範囲に入手可能な分離媒体を利用できるならば、その方法はかなり有用である。 また、もし、迅速で、比較的大量の放射性試料で実行可能(商業規模)で、最小限の手作業工程を含み、さらに/あるいは自動化に好適であるならば、その方法はさらに有益である。 本発明者らは、使用条件を最適化すること、特に順方向と逆方向の流れを組み合わせることにより、単一のジグリコールアミド(DGA)抽出工程を使用するだけで、 227 Ac/ 227 Thジェネレーター混合物から223 Raの極めて効率的な分離が提供できることを見出した。 さらに、ジェネレーター混合物は、今までに報告されていない効率で再生され得る。 227 Acと227 Thとの回収では、システムの、潜在的に長期間で、高速回転で使用することが考慮される。 第一の態様において、本発明は、下記工程を含む医薬許容純度の223 Raを生成する方法を提供する。 i)第一の鉱酸を含有する第一の水溶液中に227 Ac、 227 Thおよび223 Raを含有するジェネレーター混合物を調製する工程; この工程は任意かつ好ましくは下記工程を含む。 y)放射性崩壊により223 Raを内部成長させる十分な期間、 227 Acと227 Thとの前記混合物を保存して、 227 Ac、 227 Thおよび223 Raを含有するジェネレーター混合物を再生する工程。 溶出した223 Ra溶液中に存在する223 Raはさらなる分離なしに十分な医薬用途の放射化学的純度を好ましくは有しているであろうが、工程iii)に続いて、さらなる操作および/または調製工程が、溶出された223 Ra溶液に対して行われてもよい。 したがって、本発明の好ましい態様において、医薬純度の223 Raは、単一の分離工程で227 Ac、 227 Thおよび223 Raを含有するジェネレーター混合物から生成される。 この態様は商業規模で、さらに長期使用に適する方法として好ましくは可能である。 内部成長工程y)の後に、ジェネレーター混合物は223 Raのバッチをさらに生成させるために再利用してもよく、 227 Acの単一試料は繰り返し使用されるのが好ましい(例えば10回以上、好ましくは50〜100回)。 従って、プロセスは、必要に応じて、工程i)または工程ii)から繰り返されることが好ましい。 さらなる態様において、本発明は223 Ra 1Mbq当たり45Bq未満の227 Acを含有する223 Ra溶液または配合物を提供する。 そのような溶液または配合物は、任意に、ここに記載のいかなる方法によって形成され、または形成され得、ここに記載の好ましい方法によって、好ましくは形成されまたは形成され得る。 そのような溶液および/または配合物は、少なくとも1つの医薬許容のキャリアーおよび/または希釈剤を含む医薬組成物などの医薬組成物中に含まれていてもよい。 本発明の特に重要な態様は、ジェネレーター混合物が、分離媒体(例えば樹脂)から除去され、高効率で再生される能力である。 特に、本発明の方法は、長期商業用のプロセスに関するものであり、そのようなものとして、何年もの間、ジェネレーター混合物を繰り返し使用することができるようになるであろう。 ジェネレーター混合物の有効寿命は確実に、生成する227 Ac同位体の半減期と同程度であり、数十年(例えば10〜50年)となる可能性がある。 既述のいかなる223 Ra生成または精製システムでも検討されていなかった、このことから生じるいくつかの問題がある。 ジェネレーター混合物の潜在的に長い商業寿命から生じる第一の問題は、貯蔵環境の安定性である。 具体的には、比較的小さい10GBqのジェネレーター混合物に曝される物質は、 227 Acから毎秒100万回を超えるβ崩壊を受ける可能性があり、さらに含有される227 Thから毎秒ほぼ同数のα崩壊も受ける可能性があり、また内部成長した223 Raおよびさらに下の崩壊系列の他の娘生成物それぞれからも最大同数のα崩壊を再び受ける可能性がある。 特に、α線照射は高度にイオン化されており、何年にもわたって少ない10GBqのジェネレーターの周辺のものは毎年10 13以上のα崩壊にさらされ、それは、有機成分に長期近接による重大な損傷をあたえる原因となる可能性が高い。 結果として、国際公開WO2000/040275号公報に記載されたようなシステムでは、ジェネレーターが不可逆的に分離樹脂に結合するため、無機樹脂が使用される場合でさえ、安定とならないと予測される。 なぜなら放射核に近接する結合成分は有機成分であり、損傷を受けやすいからである。 このことにより、結合能力は徐々に損失し、結果的にはジェネレーター物質や223 Raの放射化学的純度も損失する。 長時間の暴露による起こり得る損傷の観点でいえば、新たな分離物質が周期的に利用されるように、分離システムからジェネレーター混合物を回収することができたならば、相当有利である。 これはジェネレーター混合物の損失を回避するだけでなく、生成物の純度が最初にシステムが使用されてから数十年後でも十分に高いことを保証している。 したがって、本発明の方法では、ジェネレーターシステムは、1回使用ごとに分離物質から再生されるであろう。 対応する態様として、親同位体(すなわち、ジェネレータシステム)が塩(例えば固体の形態または溶液で)として保存され、 223 Raの分離を必要とされる場合(例えば1-8週毎に1日以下、好ましくは2-6週毎に1日以下)のみ、分離媒体と接触させることにより、医薬許容純度を有する223 Raを生成する方法を、本発明はさらに提供する。 ジェネレーター混合物を分離媒体から回収する場合には、これがとても高い頻度で起きることが重要である。 上述したように、WO/2000/040275で使用された特定のアクチニド樹脂は、不可逆吸着であるため、ジェネレーター混合物の再生ができない。 これは、実験または短期間のテスト使用には許容できるが、上述のような商業規模で長期間使用するには潜在的な問題を有する。 DGA樹脂は227 Acの溶出に適合できることが知られているが、トリウムイオンへのこの分離媒体の振る舞いは従来検討されていない。 条件を最適化することにより、実行可能な商業規模で、ここに記載のDGAシステムの再生能力が、供給された227 Acの99.9%回収できることを本願出願人は見出した。 この量は、1サイクルあたり、 227 Acジェネレーターのわずか0.1%の損失である。 しかしながら、 227 Th中間生成物同位体は、本発明以前に知られるいかなる方法によってもほとんど溶出させることができなかったため、 227 Th中間生成物同位体を生成する試みには大変な困難があった。 ジェネレーターを3週間ごとに使用すると仮定すれば( 223 Raの内部成長が最大で約72%となった後)、一年に17回再生することになる。 ジェネレーター同位体をわずか0.1%損失するだけで、1年に約1.7%の放射能が減少することになる。 同位体の半減期が21年であるため、どのような場合であっても、放射能の自然減少は1年あたり約3.2%であるので、この損失は許容できるものである。 しかしながら、商業的な状況からすると、 227 Thの一部でも全く回収できなかったこと(本発明以前はそうであった)が、潜在的にはより重大な問題であった。 特に、1GBqの227 Acと1GBqの227 Thから始まる1GBqのジェネレーターシステムは、理論上、21日で726MBqの223 Raを生成する。 しかしながら、 227 Thが全く回収されなかった場合、21日でこれは265MBqに減少する(37%未満)。 実際には、 227 Thが十分に内部成長するまで、ジェネレーター混合物が効果的に再利用できなかったことを意味しており、そのため、ジェネレーターのサイクルタイムが増加し、一年あたりのサイクル数とジェネレーターシステムの全生涯収量が減少してしまっていた。 227 Thを回収しないと仮定すると、1Gbの227 Acジェネレーターは、722MBqの223 Ra(完全な回収システムの21日に相当)を生じさせるために約55日かかってしまう。 これによって、1年あたりのサイクル数が17回から7回未満に減少し、純粋な223 Raの1年あたり収量が、12GBqからわずか5GBqに減少する。 しかしながら本発明者らは、適切な低濃度の鉱酸水溶液および逆方向流れの条件を使用することにより、ジェネレーター混合物から227 Thの95-99.5%を回収できることを見出した。 このことは、ジェネレーターが、わずか21日以内で223 Raの分離ができる準備が整っていること、さらに1年あたり17回の完全なサイクルができるようになっていること、を意味している。 これによって、カラムの有効収量は2.4倍に増加し、同じ比率で放射性廃棄物である227 Thを減少させる。 99%を超える227 Acと最大で99%(例えば80-99%)の227 Thジェネレーター同位体の回収に続いて、単一の工程で、医薬純度の223 Raが分離できる従来公知の方法はなかった。 上述したように、これにより潜在的なジェネレーターの生成が倍増し、生成する放射性廃棄物が非常に大幅に減少する。 本発明の方法は、他のすべての態様と同様に、ジグリコルミド<diglycolmide>(DGA)分離媒体に関する。 そのような媒体は、米国特許第7553461号公報(参照することにより組み込まれる)に記載され、必要に応じて、担体に付着、結合、または吸着したジゴリコルミド部分を含んでいてもよい。 好ましいDGA分離媒体はDGA樹脂であり、そのような樹脂は本発明の適合性がある態様に使用できる。 DGA樹脂は、ここでは、DGA分離媒体の一例として使用されるが、他のDGA分離媒体を全ての適合性の態様に使用してもよい。 しかしながら、DGA樹脂が典型的には好ましい。 ここで言及する「DGA」基は、以下の式DGA1で示されるもののようないかなる好適なジグリコールアミドであってもよい。 式中、R基は、独立して水素またはヒドロカルビル基であり、4つのR基は、全体で、約10〜60の炭素原子、より典型的には約15〜40の炭素原子を含む。 好ましくは、各R基はヒドロカルビル基であり、一つの態様では、非常に好ましい態様として全てのR基が全体で16、20、24、28、32、36または40の炭素原子を有するように、全てのR基は同一のヒドロカルビル基である。 好ましいヒドロキシカルビル基としては、n-オクチルおよび2-エチルヘキシル等のC8アルキル基が挙げられる。 最も好ましいR基は、非常に好ましいDGA部分がN,N,N',N'-テトラ-2-エチルヘキシルジグリコールアミド(式DGA1中の各R基が2-エチルヘキシル基)であるように、最も好ましいR基は2-エチルヘキシル基である。 これは、(例えばここおよび米国特許第7553461号公報に記載されたもののような)適切な樹脂と適切な位置で直接またはヒドロカルビルリンカーのようなリンカー部分によって結合されていてもよい。 任意だが非常に好ましい工程y)に関して、存在する223 Raが工程iii)で溶出されるとすぐに、 223 Raの再生は自然放射性崩壊によって始まる。 ジェネレーター混合物が再度分離される前に223 Raの有意な内部成長に十分な時間を与えることが好ましく、その好ましい期間は上述したように混合物の性質に依存する。 混合物の再生は、(ここで述べるように) 227 Thの放射能が227 Acの放射能の99%に近い場合に十分に効率的である。 そのような状況において、 223 Raを内部成長させるには約14〜60日の期間が好適である。 これにより、1GBqの227 Acと1GBqの227 Thとの理論混合物から約520 MBq〜975 MBqの223 Raが提供される。 再生が乏しくなることにより、 227 Th濃度がかなり激減してしまった場合、特にその終わり頃には、この期間はより長くなる。 当業者は、それぞれの個別のシステムの特徴に基づいて、好適な内部成長期間を選択することは困難ではない。 本発明は、放射性核種内用療法への使用に適した純度の223 Raを製造する方法を提供する。 このシステムの数多くの特徴は以下示されるが、これらのそれぞれは、特に示されていなければ、技術的に実行可能な他の特徴と組合せて使用してもよい。 本発明の方法における工程i)は、第一の鉱酸を含有する第一の水溶液中に227 Ac、 227 Thおよび223 Raを含むジェネレーター混合物を調製することに関する。 そのような混合物は、 227 Ac試料の段階的な崩壊によって本質的に形成されるが、本発明で使用される混合物は、下記の特徴1つ以上を単独で、あるいは実行可能な組み合わせで有することが好ましい。 a)少なくとも500 MBq (例えば500 MBqから50 GBq)、好ましくは少なくともlGBq、より好ましくは少なくとも2.5 GBq(例えば1から10 GBq)の放射能の227 Ac; d)第一の鉱酸は、H 2 SO 4 、HNO 3およびHClから選ばれる酸、好ましくはHClであってもよい。 e)第一の鉱酸の濃度は、少なくとも3M(例えば3から12M)、好ましくは少なくとも4M、より好ましくは6Mを超える濃度、最も好ましくは約8Mであってもよい。 本発明の方法における工程ii)は、典型的にはDGA部分と有機または無機担体(例えば樹脂)などの担体とを含有するDGA分離媒体(例えばDGA樹脂)上にジェネレーター混合物を供給することに関する。 この工程およびその中で言及される構成要素は、単独であるいは実行可能な組み合わせで、下記の好ましい特徴を有しており、さらにここに記載の他の工程の特徴と実行可能なように組み合わせてその好ましい特徴を有していてもよい。 a)DGA部分が、米国特許第7553461号公報に記載されるように、R 1 、R 2 、R 3およびR 4が全体で14-60の炭素原子を有する同一または異なっていてもよいヒドロカルビル基であるR 1 R 2 NCO 2 CH 2 OCH 2 CO 2 NR 3 R 4結合基であってもよい; c)DGA部分は、Ν,Ν,Ν',Ν'テトラ-アルキル(例えばn-オクチルまたは2-エチルヘキシル)ジグリコールアミド結合基を有してもよい。 d)DGA部分は、10-400μm、好ましくは20-200μm、より好ましくは50-100μmのサイズの粒子に吸着されてもよい。 e)DGA部分は樹脂であってもよく、さらにカラムの形態で使用されてもよい。 f)使用される樹脂の容量(例えばカラムに充填される場合)は、10ml以下(例えば0.5から10ml)、好ましくは5 ml以下、より好ましくは1-2.5 ml (例えば約2ml)であってもよい。 g)DGA樹脂は、50-100μmの粒子サイズを有するEichrom DGA Resinまたは同等の樹脂であってもよい。 本発明の方法における工程iii)は、第二の水溶液中の第二の鉱酸を使用して、前記223 Raを前記DGA分離媒体から溶出することにより、 223 Ra溶出液をあたえることに関する。 この工程およびその中で言及される構成要素は、単独であるいは実行可能な組み合わせで、下記の好ましい特徴を有しており、さらにここに記載の他の工程の特徴と実行可能なように組み合わせてその好ましい特徴を有していてもよい。 a)第二の鉱酸は、H 2 SO 4 ,HNO 3およびHClから選ばれる酸、好ましくはHClであってもよい。 これは、第一の鉱酸と同一でも異なっていてもよいが、好ましくは同一である。 b)第二の鉱酸は、少なくとも3M(例えば3から12M)の濃度、好ましくは少なくとも4M濃度、より好ましくは6Mを超える濃度、最も好ましくは約8Mの濃度で使用してもよい。 この濃度は、第一の鉱酸の濃度と同一でも異なっていてもよいが、好ましくは第一の鉱酸の濃度と同一である。 c) 223 Raは、前記DGA分離媒体から水溶液中の第二の鉱酸0.1-10カラム体積を使用して溶出されてもよい。 その量は、好ましくは0.5から5カラム体積、より好ましくは1から3カラム体積(例えば約1-2カラム体積)である。 d)第一の溶出液は、好ましくは223 Ra 1MBq当たり227 Ac 45 Bq以下(例えば0.1から45Bq)、より好ましくは223 Ra 1MBq当たり227 Ac 15 Bq以下、最も好ましくは223 Ra 1MBq当たり227 Acが3 Bq以下の汚染レベルである。 e)DGA分離媒体にジェネレーター混合物を供給し、第一の223 Ra溶出液を溶出する工程は、 223 Raと227 Acとの分離比が、少なくとも10,000: 1 (例えば10,000: 1から500,000: 1)、好ましくは少なくとも50,000: 1、より好ましくは100,000: 1であってもよい。 f)DGA分離媒体から溶出される223 Raの収率は、工程ii)のDGA分離媒体に供給される量に対して、好ましくは60%以上である。 これは、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上である。 223 Ra収率約90%以上がより望ましい。 g) 223 Raは、前記DGA分離媒体から、溶液中の単塩の形態のような(例えば第二の鉱酸の塩のような)錯体化していない形態で溶出されてもよい。 h)DTPAのような錯化剤の使用は避けてもよく、一つの実施態様では、工程iiおよび/または工程iiiで使用される全ての溶液は、DTPAのような錯化剤を実質的に含まない。 本発明の方法における工程iv)は、第三の水溶液中の第三の鉱酸をDGA分離媒体(例えば樹脂)に逆方向に流すことにより、DGA分離媒体の227 Acと227 Thとを除去することに関する。 この工程およびその中で言及される構成要素は、単独であるいは実行可能な組み合わせで、下記の好ましい特徴を有しており、さらにここに記載の他の工程の特徴と実行可能なように組み合わせてその好ましい特徴を有していてもよい。 a)第三の鉱酸は、H 2 SO 4 ,HNO 3およびHClから選ばれる酸、好ましくはHClであってもよい。 これは、第一および/または第二の鉱酸と同一でも異なっていてもよいが、好ましくはその両者と同一である。 b)第三の鉱酸は、第一および/または第二の鉱酸の濃度より低い濃度で使用されてもよい。 好ましくは少なくとも10倍、より好ましくは少なくとも50倍低くする。 c)第三の鉱酸は、0.01から3M、好ましくは0.05から0.2M、より好ましくは約0.1Mの濃度で使用されてもよい。 d) 227 Acと227 Thは、DGA分離媒体から、水溶液中の第三の鉱酸1から30カラム体積を用いて除去される。 その量は、好ましくは3から20カラム体積、より好ましくは5から10カラム体積である。 e)水溶液中の第三の鉱酸の流れは、ここでは「逆方向」で示される。 これは、ジェネレーター混合物を供給し、さらに223 Raを溶出する際に工程ii)およびiii)で使用される流れの方向とは反対の流れの方向であることを示すために使用されている。 ジェネレーター混合物を供給する方向は、「順」方向であると見なされ、逆方向あるいは逆方向流れであると示さない限りは、全ての流れは、その方向であることを意図している。 流れが逆方向の場合は、流速は、0.02-1cv/min(1分あたりのカラム体積)であってもよい。 f)DGA分離媒体からの前記227 Acと227 Thとの除去は、工程ii)の樹脂に供給された227 Acの99%を超える量(例えば99から99.9%)を再生してもよい。 これは、好ましくは99.5%を超える量である。 約99.9%が最も望まれる。 e)前記DGA分離媒体からの前記227 Acと227 Thとの溶出は、工程ii)の樹脂に供給された227 Thの70%を超える量(例えば70から99.5%)で再生されてもよい。 これは、好ましくは85%を超える量であり、より好ましくは少なくとも90%である。 約95から99%以上が最も望まれる。 g) 227 Acと227 Thとは、前記DGA分離媒体から、溶液中の単塩の形態のような(例えば第三の鉱酸の塩のような)錯体化していない形態で溶出されてもよい。 h)DTPAのような錯化剤の使用は避けてもよく、一つの実施態様では、工程ivで使用される全ての溶液は、DTPAのような錯化剤を実質的に含まない。 商業的プロセスにおいて、少なからず重要なさらなる要因はスピードである。 放射性同位体に関する全ての処理に伴って、その物質は常に崩壊し続けることになる。 これは、大規模での製造される医薬品に関して特に問題である。 なぜならば、その用量が有意に変化する前に、医薬品は、調製され、分析され、測定および認証がされ、流通および管理がなされる必要があるからである。 223 Ra製品は11日の半減期であるため、このことがプロセスの各工程に負担を与える。 そのため、その処置での工程数はできる限り少なくし、さらに放射化学的純度を落とすことなくプロセスはできる限り迅速であることが好ましい。 分離媒体の放射線分解は限定的な要因であるため、より早く操作ができれば、より多くの用量およびより高い濃度を取り扱うことができる。 分離媒体の被ばくは、製品の放射能と接触時間であるので、接触時間を減らすことによって、より高い放射能を分離効率を損なう危険なく取り扱うことができる。 本発明者らによって見つけ出された最適条件により、比較的大きなバッチ、例えば1から50GBqのジェネレーター混合物を、少量の分離樹脂上で最低限の溶媒量で溶出しながら、高レベルの純度を両立しつつ、取り扱うことができる。 結果として、供給工程ii)の開始と工程iii)の精製された223 Raの溶出との間の期間は、4時間以下(例えば0.5から4時間)まで減らされる。 これは、好ましくは2.5時間以下、好ましくは1時間以下である。 回収工程は、所望の期間を経て実施してもよいが、好ましくは1時間未満で実施される。 本発明は、以下の限定されない実施例および添付図面を参照してさらに説明される。 227 Ac試料中の種々の娘同位体の自然内部成長を示す。 223 Raの溶出を示す。 227 Acの分布を示す。 [分枝状DGA] 以前の実験では、通常の流れ条件を用いて、十分少ない容積中で227 Thを樹脂から回収するのは難しかったことが示された。 [DGA樹脂 実験1] 種々の液体フラクションおよびカートリッジ中の227 Ac、 227 Thおよび223 Raの規格化放射能を示す。 その結果は、供給フラクション(SおよびW)中の前身のものから223 Raが優れた分離をしていることを示している。 227 Th測定に基づく算定から、SWフラクション中の227 Ac放射能が、3サンプルデータ(sd)計数不確実性に基づけば、-1.4±1.87Bq、すなわち0と0.47Bqの間であることが示された。 これは、2.4×10 5 ±9×10 3 Bqの分離前の227 Ac放射能と比較できる。 したがって、非常に控えめな0.49Bqを用いたとしても、 227 Acの分離効率は約500,000である。 そのため、SWフラクション中の227 Ac/ 223 Ra比は、3サンプルデータ(sd)計数不確定性に基づいて0と2.3Bq Ac /Mbq Raの間となる。 この数値は、アルファラジン製剤の仕様の現在の限度45Bq Ac /Mbq Raと比較することができ、すなわち、DGA樹脂は、 227 Acから223 Raを特定の下限より十分下のレベルで分離できる。 さらに、結果が存在する。 逆方向流れ操作を用いた場合に、除去溶液の最初の6ml(E1-E2)中に全ての検出可能な227 Acと大部分の227 Thが回収されることが示される。 E3-E7フラクションとカートリッジには、 227 Ac放射能はほとんど検出されず、 227 Thは約3%検出された。 カートリッジを介することによる223 Raの収量の損失もわずかである。 一見すると、最も高い放射能を有するフラクションが比較的高い不確実性と関連するのは奇妙である。 この理由は、前述したように227 Ac放射能は、間接的に227 Th放射能から測定されるからである。 核種の放射能が分離時間から逆算できるように、間接的に決定された227 Acからの227 Thと223 Raとの内部成長は、HPGe検出データから差し引かなければならないので、この算定は、さらに複雑である。 このため、 227 Thおよび223 Ra値も比較的高い不確実性と関連する。 [DGA樹脂 実験2] 結果が存在する。 以前の結果が確認され、洗浄の1カートリッジカラム体積(S、E1−E2)を用いた場合、約99.5%の223 Raが2mlカートリッジを通過することを示す。 このことは、前身のものから223 Raを分離するためには1ml供給+2ml洗浄の少量の容量しか必要ではないという点、さらに1ml/minの流速を用いた場合、供給と洗浄の処置には約3分しかかからないように、接触時間を最小化できるという点で有利である。 [DGA樹脂 実験3] この結果は、7mlの8M HCl洗浄溶液を添加した後に、大部分の227 Acが1番目と2番目のカートリッジに分配されることを示す。 (参照) 供給および洗浄に8M HClに代えて4M HClを用いる場合、 227 Acはカートリッジを通過し、 223 Raと共にSWフラクションに溶出され、一方で227 Thがカートリッジ四つの最初に保持される。 この結果は、RaからAcを分離するためには、高いモル濃度(すなわち8M HCl)を用いてAc含有ジェネレーターを供給することの重要性を示している。 |